説明

非生物表面で悪臭印象を減少させるための組成物

【課題】布帛の悪臭印象を減少させる方法の提供。
【解決手段】(i)1またはそれ以上のアルキル基であって、1つのアルキル基が炭素原子数5〜14のアルキル鎖であるノニオン系界面活性剤0.02%〜3%;(ii)香料0.01%〜1%;および(iii)四級保存剤0.0001%〜0.5%を含み、pHが4.5以上の水性組成物を含むトリガースプレー容器によって、前記水性組成物を衣類、カーテン等布帛上にミストとして散布し、しかる後乾燥することによって悪臭印象を減少させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低レベルの香料;場合により、但し好ましくは水溶性シクロデキストリン;場合により、但し好ましくは水溶性金属塩;場合により、但し好ましくは溶解助剤を含んだ、悪臭印象を減少させるための、水性で、好ましくは透明な組成物、製品及び/又は使用方法に関する。好ましくは、その組成物は非(無)生物表面(inanimate surface)、特に衣類、例えば長期間貯蔵されたもの、食品臭、タバコ臭のような環境臭気で汚染されたもの及び汗で濡れたもので悪臭を減少させるように考えられている。好ましくは、組成物は洗浄又はドライクリーニングの必要性なしに悪臭を減少させることでフレッシュさを回復及び/又は維持するために用いられる。
【発明の背景】
【0002】
本発明は、水性で、好ましくは透明な組成物、製品及びフレッシュニング組成物としての使用方法に関する。好ましくは、その組成物は布帛、特に衣類に、洗浄又はドライクリーニングなしに悪臭印象を減少させることでそれらのフレッシュさを回復させるためにスプレーされる。本発明の何らかの好ましい組成物で処理された布帛は、着用者が汗をかいたときのように再び濡れたときに、追加の芳香も放出する。本発明のフレッシュニング組成物は、洗浄又はドライクリーニング間における布帛の着用期間を延ばすように考えられている。本発明の何らかの好ましいフレッシュニング組成物で処理された布帛はフレッシュにより長く留まり、それが最も必要なとき、即ち布帛再湿潤時に香料放出によって追加のフレッシュニング効果をうける。
【0003】
臭気マスキングは他の添加によるある臭気の意図的な遮蔽である。マスキング香料に対する好みは、適用例、例えば腋窩臭マスキング、布帛臭マスキング、浴室臭マスキング等に応じて、かなり様々である。当業界では、香料を溶解させるために、アルコールと組合せて臭気マスキング装置として香料の使用について開示している。ClogP3以下の香料は溶解させるためにアルコールを要せず、ClogP3以上の香料は溶解助剤で溶解させることができることが此の度発見された。
【発明の要旨】
【0004】
本発明は:
布の悪臭印象を減少させる方法であって、
(A)水性組成物を含むスプレー容器からなる製品を用意し、
(B)前記水性組成物を前記スプレー容器によって布に適用し、そして
(C)前記布を乾燥させる工程を含んでなり、
前記水性組成物は、有効量の該組成物を布に適用して乾燥させたのちには事実上認められないことを特徴とする、方法に関する。
【0005】
組成物は、悪臭を減少させるために、有効な、但し表面上で乾燥されたときに認められないようなレベルで、組成物による物品及び/又は表面の処理を容易にできる製品を作る上で、スプレーディスペンサー中に配合することができる。
【発明の具体的な説明】
【0006】
本発明は:
布の悪臭印象を減少させる方法であって、
(A)水性組成物を含むスプレー容器からなる製品を用意し、
(B)前記水性組成物を前記スプレー容器によって布に適用し、そして
(C)前記布を乾燥させる工程を含んでなり、
前記水性組成物は、有効量の該組成物を布に適用して乾燥させたのちには事実上認められないことを特徴とする、方法に関する。
【0007】
I.組成物
(A)香料
本発明の布帛フレッシュニング組成物で使用上選択される香料は、組成物が向けられる表面上にフレッシュな印象を与える上で好ましい香気特徴のある成分、好ましくは布帛にフレッシュな印象を与えるものを含有している。
【0008】
好ましくは少くとも約25重量%、更に好ましくは少くとも約50%、最も好ましくは少くとも約75%の香料は、約130〜約250の分子量を有する芳香族及び脂肪族エステル、約90〜約240の分子量を有する脂肪族及び芳香族アルコール、約150〜約260の分子量を有する脂肪族ケトン、約150〜約270の分子量を有する芳香族ケトン、約130〜約290の分子量を有する芳香族及び脂肪族ラクトン、約140〜約200の分子量を有する脂肪族アルデヒド、約90〜約230の分子量を有する芳香族アルデヒド、約150〜約270の分子量を有する脂肪族及び芳香族エーテルと、約180〜約320の分子量を有するアルデヒド及びアミンの縮合生成物からなる群より選択される芳香物質から構成されていて、ニトロムスク及びハロゲン化芳香物質を本質的に含まない。
【0009】
更に好ましくは、少くとも約25重量%、更に好ましくは少くとも約50%、最も好ましくは少くとも約75%の香料は、下記とそれらの混合物からなる群より選択される芳香物質から構成されている:
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【表1−5】

高い初期香料臭インパクトが布帛で望まれるときには、疎水性すぎない香料成分を含有した香料を選択することも好ましい。疎水性の少ない香料成分ほど水に可溶性であり、フレッシュニング組成物により多く利用できる。香料成分の疎水度はそのオクタノール/水分配係数Pと相関しうる。香料成分のオクタノール/水分配係数とは、オクタノールと水中におけるその平衡濃度の比率である。大きな分配係数Pの香料成分ほど疎水性である。逆に、小さな分配係数Pの香料成分ほど親水性である。本発明の好ましい香料成分は、約1000以下のオクタノール/水分配係数Pを有している。香料成分の分配係数は通常高い値を有しているため、それらは基数10に対するそれらの対数logPの形で示すともっと便利である。
【0010】
多くの香料成分のlogPが報告されている:例えばDaylight Chemical Information Systems,Inc.(Daylight CIS),Irvine,Californiaから入手できるPomona92データベースではオリジナル文献の引用と一緒に多くを含んでいる。しかしながら、logP値はDaylight CISから入手できる“CLOGP”プログラムにより計算すると最も便利である。このプログラムでは、それらがPomona92データベースで利用できるとき、実験logP値についても掲載している。“計算logP”(ClogP)はHansch & Leoのフラグメントアプローチにより決定される(cf.,A.Leo in Comprehensive Medicinal Chemistry,Vol.4,C.Hansch,P.G.Sammens,J.B.Taylor & C.A.Ramsden,Eds.,p.295,Pergamon Press,1990 、参考のため本明細書に組み込まれる)。フラグメントアプローチは各香料 成分の化学構造に基づいており、原子の数及びタイプ、原子結合と化学結合について考慮する。この物理化学的性質について最も信頼できて広く用いられる推定値であるClogP値は、本発明で有用な香料成分の選択に際して実験logP値の代わりに用いられる。
【0011】
親水性香料が望まれるとき、少くとも約25重量%、更に好ましくは約50%、最も好ましくは約75%の香料は約3以下のClogPを有する香料成分から構成される。
【0012】
好ましくは、フレッシュニング組成物は、最初にスプレーされたとき布帛にフレッシュにさせる芳香、着用時に長く続く多少の芳香と、布帛再湿潤時に放出される多少の追加の芳香を与える上で有効な量の香料を含有している。香料の有効レベルは、組成物の約0.01〜約1重量%、更に好ましくは約0.01〜約0.5%、最も好ましくは約0.015〜約0.3%である。シクロデキストリンが本発明の組成物に加えられるとき、香料対シクロデキストリン重量比は、典型的には約3:100〜約100:100、好ましくは約4:100〜約50:100、更に好ましくは約5:100〜約40:100、更に一層好ましくは約5:100〜約25:100、最も好ましくは約1:8〜約1:4である。
【0013】
(B)シクロデキストリン
場合により、但し好ましくは、可溶化水溶性未複合シクロデキストリン(uncomplexed cyclodextrin)が本発明の組成物に添加できる。本明細書で用いられる“シクロデキストリン”という用語には、6〜12のグルコース単位を含んだ非置換シクロデキストリン、特にα‐シクロデキストリン、β‐シクロデキストリン、γ‐シクロデキストリン及び/又はそれらの誘導体及び/又はそれらの混合物のような、あらゆる公知のシクロデキストリンを含んでいる。α‐シクロデキストリンは6つのグルコース単位からなり、β‐シクロデキストリンは7つのグルコース単位からなり、及びγ‐シクロデキストリンはドーナツ型リングに整列された8つのグルコース単位からなる。グルコース単位の特別なカップリング及びコンホメーションは、特定容量の中空内部をもった堅い円錐形分子構造をシクロデキストリンに与える。内部空洞の“ライニング”は水素原子とグリコシド架橋酸素原子により形成され、したがってこの表面はかなり疎水性である。空洞の独特な形状と物理化学的性質は、空洞中にうまく入れる有機分子又は有機分子の一部をシクロデキストリン分子に吸収させる(それと包接複合体を形成させる)ことができる。多くの香料分子は空洞中にうまく入れる。
【0014】
非誘導化(ノーマル)β‐シクロデキストリンは使用できるが、その低溶解度のせいで好ましくない。非誘導化β‐シクロデキストリンが用いられるとき、その水溶液は濁って、本発明で好まれるように透明でない。理論に制限されず、一部のβ‐シクロデキストリン及び/又はβ‐シクロデキストリン/香料複合体は固化及び/又は沈殿して、望ましくない濁った水溶液を作ると考えられる。
【0015】
好ましくは、本発明の臭気吸収溶液は透明である。本明細書で用いられる“透明”という用語は、約10cm以下の厚さを有する層で観察したときに、透明又は半透明、好ましくは“無色透明(water clear)”のような透明を意味する。
【0016】
好ましくは、本発明で用いられるシクロデキストリン、例えばα‐シクロデキストリン及びその誘導体、γ‐シクロデキストリン及びその誘導体、誘導化β‐シクロデキストリン及び/又はそれらの混合物は高度に水溶性である。シクロデキストリンの誘導体は、OH基の一部がOR基に変換された分子から主になる。シクロデキストリン誘導体には、例えばメチル化シクロデキストリン及びエチル化シクロデキストリン(Rはメチル又はエチル基である)のような短鎖アルキル基を有するもの;ヒドロキシプロピルシクロデキストリン及び/又はヒドロキシエチルシクロデキストリン(Rは‐CH‐CH(OH)‐CH又は‐CHCH‐OH基である)のようなヒドロキシアルキル置換基を有するもの;マルトース結合シクロデキストリンのような分岐シクロデキストリン;2‐ヒドロキシ‐3‐(ジメチルアミノ)プロピルエーテル(Rは‐CH‐CH(OH)‐CH‐N(CHである)を有するような、低pHでカチオン性であるカチオン系シクロデキストリン;四級アンモニウム、例えば2‐ヒドロキシ‐3‐(トリメチルアンモニオ)プロピルエーテルクロリド基(Rは‐CH‐CH(OH)‐CH‐N(CHClである);カルボキシメチルシクロデキストリン、シクロデキストリンサルフェート及びシクロデキストリンサクシニレートのようなアニオン系シクロデキストリン;カルボキシメチル/四級アンモニウムシクロデキストリンのような両性シクロデキストリン;参考のため本明細書に組み込まれる"Optimal Performances with Minimal Chemical Modification of Cyclodextrins",F.Diedaini-Pilard & B.Perly,The 7th International Cyclodextrin Symposium Abstracts,April 1994,p.49 で開示さ れているような、少くとも1つのグルコピラノース単位が3‐6‐アンヒドロ‐シクロマルト構造を有するシクロデキストリン、例えばモノ‐3‐6‐アンヒドロシクロデキストリン;それらの混合物がある。他のシクロデキストリン誘導体は1969年2月4日付で発行されたParmerter らの米国特許第3,426,011号;すべてParmerter らの名前ですべて1969年7月1日付で発行された第3,453,257号、第3,453,258号、第3,453,259号及び第3,453,260号;1969年8月5日付で発行されたGramera らの第3,459,731号;1971年1月5日付で発行されたParmerter らの第3,553,191号;1971年2月23日付で発行されたParmerter らの第3,565,887号;1985年8月13日付で発行されたSzejtli らの第4,535,152号;1986年10月7日付で発行されたHirai らの第4,616,008号;1987年7月7日付で発行されたOgino らの第4,678,598号;1987年1月20日付で発行されたBrandtらの第4,638,058号;1988年5月24日付で発行されたTsuchiyamaらの第4,746,734号明細書で開示されており、上記すべての特許が参考のため本明細書に組み込まれる。 高度水溶性シクロデキストリンは、室温で水100ml中少くとも約10g、好ましくは水100ml中少くとも約20g、更に好ましくは室温で水100ml中少くとも約25gの水溶解度を有するものである。本発明での使用に適した好ましい水溶性シクロデキストリン誘導体の例は、ヒドロキシプロピルα‐シクロデキストリン、メチル化α‐シクロデキストリン、メチル化β‐シクロデキストリン、ヒドロキシエチルβ‐シクロデキストリン及びヒドロキシプロピルβ‐シクロデキストリンである。ヒドロキシアルキルシクロデキストリン誘導体は、好ましくは約1〜約14、更に好ましくは約1.5〜約7の置換度を有し、この場合にシクロデキストリン当たりのOR基の総数が置換度として規定される。メチル化シクロデキストリン誘導体は、典型的には約1〜約18、好ましくは約3〜約16の置換度を有している。公知のメチル化β‐シクロデキストリンはDIMEBとして一般的に知られるヘプタキス‐2,6‐ジ‐O‐メチル‐β‐シクロデキストリンであり、各グルコース単位は約14の置換度で約2つのメチル基を有している。好ましい、多く市販されているメチル化β‐シクロデキストリンは約12.6の置換度を有するランダムメチル化β‐シクロデキストリンである。好ましいシクロデキストリンは、例えばAmerican Maize-Products Company 及びWacker Chemicals(USA),Inc.から入手できる。
【0017】
シクロデキストリンの混合物を用いることも好ましい。このような混合物は、より広範囲の分子サイズを有するより広範囲の香料分子と複合化できる。好ましくは、少くとも一部のシクロデキストリンはα‐シクロデキストリン及びその誘導体、γ‐シクロデキストリン及びその誘導体及び/又は誘導化β‐シクロデキストリンとそれらの混合物である。
【0018】
シクロデキストリン分子は香料成分と複合体を形成するそれらの能力について知られており、香料キャリアとして典型的に開示されてきた。先行技術では高レベルのシクロデキストリン/香料複合体を含有したドライヤー添加布帛柔軟剤シートの使用について開示しており、この固体シクロデキストリン複合体で処理された布帛は布帛が再湿潤されたときに香料を放出する。その技術では、シクロデキストリン/香料複合体が水の存在のせいで分解しないように、水性リンス添加布帛柔軟剤組成物で用いられるシクロデキストリン/香料複合体が例えば疎水性ワックスコーティングで保護されねばならないことも開示している。1992年4月7日付で発行されたGardlik らの米国特許第5,102,564号、1993年8月10日付で発行されたGardlik らの第5,234,610号及び1993年8月10日付で発行されたTrinh らの第5,234,611号明細書参照;上記すべての特許は参考のため本明細書に組み込まれる。したがって、低レベルの未保護シクロデキストリンを含有した本発明の水性組成物で処理された布帛が再湿潤時に香料放出を示すことも発見したのは、かなり意外で予想外である。この現象は、本発明の組成物で処理された布帛が、着用者が発汗したときのように上記布帛が再湿潤されたときに、香料放出を介して、より長くフレッシュなままであるという効果を発揮する。
【0019】
布帛で悪臭印象を減少させる場合、組成物はスプレーとして用いられることが好ましい。本発明の組成物は、目に見える汚れが普通の使用レベルで布帛上に現れないように、低レベルのシクロデキストリンを含有していることが好ましい。好ましくは、溶液は乾燥時に認められない。シクロデキストリンの典型的レベルは組成物の約0.1〜約5重量%、好ましくは約0.2〜約4%、更に好ましくは約0.3〜約3%、最も好ましくは約0.4〜約2%である。それより高濃度の組成物だと、溶液が布帛から蒸発したとき、許容されない目に見える汚れを布帛上に残すことがある。これは薄い着色合成布帛で特に問題である。布帛汚れの発生を避けるか又は最少に抑えるために、布帛は布帛mg当たりシクロデキストリン約5mg以下、更に好ましくは布帛mg当たりシクロデキストリン約2mg以下のレベルで処理されることが好ましい。
【0020】
濃縮組成物も高価でない製品を提供するために使用できる。濃縮製品が用いられる場合、即ち用いられるシクロデキストリンのレベルが約3〜約5%である場合には、汚れを避けるために、布帛を処理する前にその組成物を希釈することが好ましい。好ましくは、シクロデキストリンは組成物の約50〜約2000重量%、更に好ましくは約60〜約1000%、最も好ましくは約75〜約500%の水で希釈される。
【0021】
(C)金属塩
場合により、但し好ましくは、金属塩、好ましくは水溶性亜鉛塩が本発明の組成物に添加できる。水溶性金属塩は臭気吸収剤として使用できる。水溶性金属塩は、アミン及び含イオウ化合物を吸収させるために、本発明のフレッシュニング組成物中に存在できる。更に、それらはそれ自体の臭気に通常関与しない。好ましくは、水溶性金属塩は銅塩、亜鉛塩及びそれらの混合物からなる群より選択される。
【0022】
好ましい亜鉛塩は、参考のため本明細書に組み込まれる、N.B.Shahらに1982年4月20日付で発行された米国特許第4,325,939号及び1983年9月4日付で発行された第4,469,674号明細書で開示されているように、例えばマウスウォッシュ製品で悪臭を改善するその能力のために最もよく用いられてきた。Leupold らの米国特許第3,172,817号明細書では、銅及び亜鉛塩を含めたアシルアセトンと多価金属とのやや水溶性の塩を含有した脱臭組成物について開示している。上記特許は参考のため本明細書に組み込まれる。
【0023】
好ましい水溶性亜鉛塩の例は塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛、乳酸亜鉛、マレイン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、硫酸亜鉛等である。塩化亜鉛のような高度イオン化及び可溶性亜鉛塩が最良の亜鉛イオン源を供給する。好ましい銅塩の例は塩化銅及びグルコン酸銅である。好ましい金属塩は塩化亜鉛及び塩化銅である。
【0024】
金属塩は、典型的には組成物の約0.1〜約10重量%、好ましくは約0.2〜約7%、更に好ましくは約0.3〜約5%のレベルで本発明の組成物に加えられる。亜鉛塩が金属塩として用いられて、透明溶液が望まれるとき、溶液のpHは溶液を透明に保つために約7以下、更に好ましくは約6以下、最も好ましくは約5以下に調整されることが好ましい。
【0025】
(D)溶解助剤
本発明のフレッシュニング組成物は、透明な溶液を形成するために、組成物に易溶性でない過剰の疎水性有機物質、特に香料と、組成物に添加できる任意成分、例えば昆虫駆除剤、酸化防止剤等を溶解させる溶解助剤も場合により、但し好ましくは含有することができる。適切な溶解助剤は界面活性剤、好ましくは無起泡又は低起泡界面活性剤である。適切な界面活性剤はノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、双極性界面活性剤及びそれらの混合物、好ましくはノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤及びそれらの混合物である。アニオン系界面活性剤は好ましくないが、その理由はそれらが本組成物の好ましい金属塩の金属イオンと非水溶性塩を形成しうるからである。適切な界面活性剤には乳化剤及び/又は洗浄界面活性剤がある。乳化剤及び洗浄界面活性剤の混合物も好ましい。1以上の脂肪族アルキル基を含んだ界面活性剤が用いられるとき、それは炭素原子約5〜約14の比較的短いアルキル鎖を含んでいることが好ましい。典型的なノニオン系界面活性剤は、BASFのPluronic(R)及びPluronic R(R)界面活性剤、BASFのTetronic(R)及び Tetronic R(R)界面活性 剤のようなポリエチレングリコール‐ポリプロピレングリコールブロックコポリマー;Air ProductsのSurfynol(R)界面活性剤のようなエトキシル化分岐脂肪族ジオール;Rhone-Poulenc のIgepal(R)界面活性剤のようなエトキシル化アルキルフェノール;エトキシル化脂肪族アルコール及びカルボン酸;脂肪酸のポリエチレングリコールジエステル;それらの混合物である。好ましくは、上記溶解助剤はエトキシル化ソルビタンの脂肪酸エステルからなる群より選択されるノニオン系界面活性剤である。更に好ましくは、上記溶解助剤はソルビトール及び無水ソルビトールのラウリン酸エステルの混合物、ソルビトール及び無水ソルビトールのステアリン酸エステルの混合物と、ソルビトール及び無水ソルビトールのオレイン酸エステルの混合物からなる群より選択される。更に一層好ましくは、上記溶解助剤は、約20モルのエチレンオキシドと縮合された、主にモノエステルからなるソルビトール及び無水ソルビトールのラウリン酸エステルの混合物であるPolysorbate 20;約20モルのエチレンオキシドと縮合された、主にモノエステルからなるソルビトール及び無水ソルビトールのステアリン酸エステルの混合物であるPolysorbate 60;約20モルのエチレンオキシドと縮合された、主にモノエステルからなるソルビトール及び無水ソルビトールのオレイン酸エステルの混合物であるPolysorbate 80;及びそれらの混合物からなる群より選択される。最も好ましくは、上記溶解助剤はPolysorbate 60である。好ましいカチオン系界面活性剤はジ(C‐C12アルキル)ジ(C‐Cアルキル)アンモニウムハライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムハライド、アミンオキシド及びそれらの混合物である。好ましい両性界面活性剤はベタインである。界面活性剤は良好な湿潤性を有していることが好ましい。Pluronic R界面活性剤、Surfynol界面活性剤、脂肪酸のポリエチレングリコールジエステル、エトキシル化ソルビタンの脂肪酸エステル、ジ(C‐C12アルキル)ジ(C‐Cアルキル)アンモニウムハライド及びそれらの混合物のような疎水鎖間に親水基を有する界面活性剤、あるいはPluronic界面活性剤及びそれらの混合物のような疎水鎖の末端に親水基間を有する界面活性剤も好ましい。これらの界面活性剤と他のタイプの界面活性剤の混合物も、無起泡又は低起泡溶解剤を形成させる上で好ましい。ポリアルキレングリコールは、溶解剤と組合せて、脱泡剤として使用できる。
【0026】
溶解助剤が本発明の組成物で用いられるとき、更に具体的にはエトキシル化ソルビタンの脂肪酸エステルが溶解助剤として用いられるときには、過剰の疎水性有機物質の配合を助けるために高剪断ミル化のプロセスを用いることが好ましい。
【0027】
本発明で開示された溶解助剤、特にエトキシル化ソルビタンの脂肪酸エステルは、過剰の疎水性有機物質、特に香料が溶液から分離して、組成物中に配合させる補助を要するタイプの組成物で使用できる。
【0028】
溶解剤が存在するとき、それは典型的には組成物の約0.02〜約3重量%、更に好ましくは組成物の約0.05〜約1重量%、最も好ましくは組成物の約0.1〜約0.3重量%のレベルで存在する。
【0029】
(E)水性キャリア
水溶液は悪臭印象の減少にとり本発明で好ましい。本発明の好ましい水性キャリアは水である。用いられる水には、蒸留、脱イオン又は水道水がある。少量の低分子量一価アルコール、例えばエタノール、メタノール及びイソプロパノール、又はエチレングリコール及びプロピレングリコールのようなポリオールを含有した水も有用である。しかしながら、エタノール及び/又はイソプロパノールのような揮発性低分子量一価アルコールは制限すべきであり、その理由はこれらの揮発性有機化合物が可燃性問題及び環境汚染問題の双方に関与するからである。少量の低分子量一価アルコールが、ある保存剤用の安定剤と香料のようなものへのこれらアルコールの添加のせいで、本発明の組成物中に存在するならば、一価アルコールのレベルは組成物の約5重量%以下、好ましくは約3%以下、更に好ましくは約1%以下であることが好ましい。
【0030】
水はそれ自体の予想外な臭気抑制効果を有することが最近発見された。一部の極性低分子量有機アミン、酸及びメルカプタンにより生じる臭気の強度は、臭気汚染布帛が水溶液で処理されたときに減少することが発見された。理論に拘束されず、水はこれらの極性低分子量有機分子を溶解させて、その蒸気圧を抑え、こうしてそれらの臭気強度を減少させていると考えられる。
【0031】
(F)他の任意成分
補助剤はそれらの公知目的のために本発明の布帛フレッシュニング組成物に場合により加えることができる。このような補助剤には保存剤、脱泡剤、消泡剤、殺菌剤、殺真菌剤、静電気防止剤、昆虫及びガ駆除剤、着色料、特に青味剤、酸化防止剤とそれらの混合物があるが、それらに限定されない。
【0032】
(1)保存剤
場合により、可溶化水溶性保存剤が本発明に添加できる。保存剤は、シクロデキストリンが本発明の組成物に加えられるとき特に好ましいが、その理由はシクロデキストリン分子が様々な数のグルコース単位から構成されていて、特に水性組成物中にあるときにそれらをある微生物の主要繁殖場所にすることがあるためである。この欠点はかなりの期間にわたりシクロデキストリン溶液の貯蔵安定性の問題を惹起しうる。ある微生物による、その後の微生物増殖を伴う汚染は、見苦しい及び/又は悪臭性の溶液にする。シクロデキストリン溶液中の微生物増殖はそれが生じるとき高度に問題であるため、好ましくは水溶性シクロデキストリンを含有した透明水性臭気吸収溶液の貯蔵安定性を増加させるために、微生物増殖を阻止及び/又は調節する上で有効な可溶化水溶性抗微生物保存剤を含有させることが好ましい。
【0033】
シクロデキストリン供給下でみられて、増殖がシクロデキストリン水溶液中シクロデキストリンの存在下でみられる典型的な微生物には細菌、例えばBacillus thuringiensis(cereus属)及びBacillus sphaericus ;及び真菌、例えばAspergillus ustus がある。Bacillus sphaericus は土壌中で最も多いBacillus種のメンバーの1つである。Aspergillus ustus は、シクロデキストリンを生産するための原料である穀物及び穀粉にありふれている。Escherichia coli及びPseudomonas aeruginosaのような微生物は一部の水源にみられ、シクロデキストリン水溶液の調製中に混入されることがある。
【0034】
広域スペクトル保存剤、例えば細菌(グラム陽性及びグラム陰性の双方)と真菌の双方で有効なものを用いることが好ましい。限定スペクトル保存剤、例えば単一グループの微生物、例えば真菌のみで有効なものは、相補及び/又は補足活性のある広域スペクトル保存剤又は他の限定スペクトル保存剤と併用することができる。広域スペクトル保存剤の混合物も使用できる。
【0035】
本発明で有用な抗微生物保存剤には殺生物化合物、即ち微生物を殺す物質、又は静生物化合物、即ち微生物の増殖を阻止及び/又は調節する物質がある。
【0036】
好ましい抗微生物保存剤は水溶性であって低レベルで有効なものであるが、その理由は有機保存剤がシクロデキストリン分子と包接複合体を形成し、シクロデキストリン空洞に対して香料分子と競合して、複合保存剤をさほど有効でなくすることがあるためである。本発明で有用な水溶性保存剤は、水100ml当たり少くとも約0.3g、即ち室温で約0.3%以上、好ましくは室温で約0.5%以上の水溶解度を有するものである。これらのタイプの保存剤は少くとも水相中でシクロデキストリン空洞に対して低い親和性を有し、したがって抗微生物活性を示す上でより多く利用しうる。約0.3%以下の水溶解度とシクロデキストリン空洞中に容易にうまく入れる分子構造を有した保存剤は、シクロデキストリン分子と包接複合体を形成して、シクロデキストリン溶液中で微生物を抑制する上で保存剤を無効にさせる大きな傾向を有している。したがって、パラベンとして一般的に知られるp‐ヒドロキシ安息香酸の短鎖アルキルエステル;3,4,4′‐トリクロロカルバニリド又はトリクロカルバンとしても知られるN‐(4‐クロロフェニル)‐N′‐(3,4‐ジクロロフェニル)尿素;トリクロサンとして一般的に知られる2,4,4′‐トリクロロ‐2′‐ヒドロキシジフェニルエーテルのような多くの周知保存剤は本発明で好ましくないが、その理由はそれらがシクロデキストリンと併用されたときに比較的無効だからである。
【0037】
水溶性抗微生物保存剤が本発明で含有されるとき、それは有効量で含有される。本明細書で記載される“有効量”という用語は、特定の期間にわたり変敗を防止するか又はうっかりと加えられた微生物の増殖を防止する上で十分だが、組成物の臭気吸収性能に関与するほどには十分でないレベルを意味する。換言すれば、保存剤は、微生物により生じる臭気を消失させるために、組成物がつけられた表面上で微生物を殺すためには用いられない。その代わりに、それは組成物の貯蔵寿命を増すために、シクロデキストリン溶液の変敗を防止する上で用いられることが好ましい。保存剤の好ましいレベルは、組成物の約0.0001〜約0.5重量%、更に好ましくは約0.0002〜約0.2%、最も好ましくは約0.0003〜約0.1%である。
【0038】
保存剤は、布帛外観にダメージ、例えば変色、着色、漂白を起こさない有機保存物質である。好ましい水溶性保存剤には有機イオウ化合物、ハロゲン化化合物、環式有機窒素化合物、低分子量アルデヒド、四級化合物、デヒドロ酢酸、フェニル及びフェノキシ化合物とそれらの混合物がある。
【0039】
本発明で使用上好ましい水溶性保存剤の非制限例には、約77%5‐クロロ‐2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン及び約23%2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オンの混合物、Rohm and Haas Co. により商品名Kathon(R)CGで1.5%水溶液として市販される広域スペクトル保存剤;Henkelから商品名Bronidox L(R)として市販される5‐ブロモ‐5‐ニトロ‐1,3‐ジオキサン;Inolexから商品名Bronopol(R)として市販される2‐ブロモ‐2‐ニトロプロパン‐1,3‐ジオール;クロルヘキシジンとして一般的に知られる1,1′‐ヘキサメチレン ビス〔5‐(p‐クロロフェニル)ビグアニド〕と、例えば酢酸及びジグルコン酸との塩;Lonza から商品名Glydant Plus(R)として市販される、1,3‐ビス(ヒドロキシメチル)‐5,5‐ジメチル‐2,4‐イミダゾリジンジオン及び3‐ブチル‐2‐ヨードプロピニルカルバメートの95:5混合物;Sutton Laboratories,Inc.から商品名Germall II(R)として市販される、ジアゾリジニル尿素として一般的に知られたN‐〔1,3‐ビス(ヒドロキシメチル)‐2,5‐ジオキソ‐4‐イミダゾリジニル〕‐N,N′‐ビス(ヒドロキシメチル)尿素;例えば3V‐Sigma から商品名Abiol (R)、InduchemからUnicide U‐13(R)、Sutton Laboratories,Inc.からGermall 115(R)として市販される、イミダゾリジニル尿素として一般的に知られたN,N″‐メチレンビス〔N′‐ 〔1‐(ヒドロキシメチル)‐2,5‐ジオキソ‐4‐イミダゾリジニル〕尿素〕;Huls Americaから商品名Nuosept (R)Cとして市販されるポリメトキシ二環式オキサゾリジン;ホルムアルデヒド;グルタルアルデヒド;ICI Americas,Inc.から商品名 Cosmocil CQ(R)又はBrooks,Inc. から商品名 Mikrokill(R)として市販されているポリアミノプロピルビグアニド;ジヒドロ酢酸;及びそれらの混合物がある。
【0040】
静菌効果は、組成物pHを酸pH、例えば約pH4以下、好ましくは約pH3以下に調整することにより、水性組成物で時々得られる。微生物抑制用に低pHは本発明で好ましいアプローチではなく、その理由は低pHがシクロデキストリンの化学分解を起こしうるためである。したがって、本発明の水性組成物は約3.0以上、好ましくは約4.0以上、更に好ましくは約4.5以上のpHを有するべきである。
【0041】
上記のように、上記のような有効量で保存剤を用いることが好ましい。しかしながら、場合により、保存剤は処理布帛で抗微生物効果を発揮するレベルで用いてもよい。
【0042】
(2)静電気防止剤
本発明の組成物は、処理された衣類に着用時静電気防止効果を付与する上で有効量の静電気防止剤を場合により含有することができる。好ましい静電気防止剤は、組成物が透明な溶液のままであるように少くとも有効量で水溶性であるものである。これら静電気防止剤の例は、モノアルキルカチオン系四級アンモニウム化合物、例えばモノ(C10‐C14アルキル)トリメチルアンモニウムハライド、例えばモノラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、Henkelから商品名Dehyquart E(R)として市販されているヒドロキシセチルヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、Witco Corp. から商品名Variquat66(R)として市販されているエチルビス(ポリエトキシエタノール)アルキルアンモニウムエチルサルフェート、ポリエチレングリコール、ポリマー四級アンモニウム塩、例えば下記一般式に相当するRhone-Poulenc から商品名Mirapol A‐15(R)として市販されているポリマー:
‐〔N(CH3)2‐(CH2)3‐NH‐CO‐NH‐(CH2)3‐N(CH3)2+
CH2CH2OCH2CH2〕‐x2+2×〔Cl-
及びRhone-Poulenc から商品名Mirapol AD‐1(R)として市販されているポリマー:
‐〔N(CH3)2‐(CH2)3‐NH‐CO‐(CH2)4‐CO‐NH‐(CH2)3
N(CH3)2‐CH2CH2OCH2CH2〕‐x+×〔Cl-
四級ポリエチレンイミン、GAFから商品名Gafquat HS‐100(R)として市販されているビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドコポリマー、Maybrookから商品名 Quat-Pro E(R)として市販されているトリエトニウム加水分解コラーゲンエトサルフェートである。
【0043】
布帛処理中に泡形成を避けるためには、無起泡又は低起泡剤が用いられることが好ましい。ポリエチレングリコール又はVariquat66(R)のようなポリエトキシル化剤は、α‐シクロデキストリンが用いられるときに用いられないことも好ましい。ポリエトキシレート基はα‐シクロデキストリンに強い親和性を有し、それと容易に複合化して、香料用に利用しうる未複合シクロデキストリンを枯渇させてしまう。
【0044】
静電気防止剤が用いられるとき、それは典型的には組成物の約0.05〜約10重量%、好ましくは約0.1〜約5%、更に好ましくは約0.3〜約3%のレベルで存在する。
【0045】
(3)昆虫及び/又はガ駆除剤
本発明の組成物は、場合により有効量の昆虫及び/又はガ駆除剤を含有することができる。典型的な昆虫及びガ駆除剤は、抗集合フェロモンのようなフェロモンと他の天然及び/又は合成成分である。本発明の組成物で有用な好ましい昆虫及びガ駆除剤は、シトロネロール、シトラネロール、シトラール、リナロオール、シダエキス、ゲラニウム油、ビャクダン油、2‐(ジエチルフェノキシ)エタノール、1‐ドデセン等のような香料成分である。本発明の組成物で有用な昆虫及び/又はガ駆除剤の他の例は、米国特許第4,449,987号、第4,693,890号、第4,696,676号、第4,933,371号、第5,030,660号、第5,196,200号明細書と"Semio Activity of Flavor and Fragrance Molecules on Various Insect Species",B.D.Mookherjee ら,Bioactive Volatile Compounds from Plants 発表,ASC Symposium Series 525,R.Teranishi,R.G.Buttery & H.Sugisawa,1993,pp.35-48で開示されており、上記特許及び刊行物のすべてが参考のため本明細書に組み込まれる。昆虫及び/又はガ駆除剤が用いられるとき、それは典型的には組成物の約0.005〜約3重量%のレベルで存在する。
【0046】
(4)着色料
着色料及び色素、特に青味剤は、目に見えるアピール及び性能印象のために、場合により臭気吸収組成物に加えることができる。着色料が用いられるとき、それらは布帛汚れを避けるために極めて低レベルで用いられる。本組成物で使用上好ましい着色料は、高度に水溶性の色素、例えばMilliken Chemical Co. から市販されているLiquitint(R)色素である。適切な色素の非制限例は Liquitint Blue HP(R)、 Liquitint Blue 65(R)、Liquitint Patent Blue(R)、LiquitintRoyal Blue(R)、 Liquitint Experimental Yellow 8949-43(R)、Liquitint Green HMC(R)、 Liquitint Yellow II(R)及びそれらの混合物、好ましくは LiquitintBlue HP(R)、 Liquitint Blue 65(R)、Liquitint Patent Blue(R)、LiquitintRoyal Blue(R)、 Liquitint Experimental Yellow 8949-43(R)及びそれらの混合物である。
【0047】
II.製品
本発明の組成物は、上記組成物+スプレーディスペンサーからなる製品で用いることもできる。
【0048】
スプレーディスペンサー
本製品はスプレーディスペンサーを含んでなる。悪臭印象を減少させるための組成物は、布帛上に分配させるため、スプレーディスペンサー中に入れられる。上記スプレーディスペンサーには、当業界で知られるような液体小滴のスプレーを作り出すための手動式手段、例えばトリガータイプ、ポンプタイプ、非エアゾール自己加圧及びエアゾールタイプスプレー手段がある。本スプレーディスペンサーは、透明な水性組成物を実質上泡立たせるものを含有しない。少くとも約80%、更に好ましくは少くとも約90%の小滴は約30μm以上の粒度を有することが好ましい。
【0049】
スプレーディスペンサーにはエアゾールディスペンサーがある。そのエアゾールディスペンサーは、エアゾール容器を作る上で用いられるいずれかの慣用的物質からできた容器を含んでいる。ディスペンサーは約20〜約110psig(約1.4〜約7.7kg/cm2)、更に好ましくは約20〜約70psig(約1.4〜約4.9kg/cm2)範囲の内圧に耐えられねばならない。ディスペンサーに関する1つの重要な要件は、ディスペンサー中に含有された透明な水性臭気吸収組成物を非常に細かな又は微細化された粒子又は小滴のスプレー形態で分配させるバルブ部材をそれが備えていることである。エアゾールディスペンサーは加圧密封容器を利用し、そこから透明な水性臭気吸収組成物が圧力下で特別なアクチュエーター/バルブアセンブリーから分配される。エアゾールディスペンサーは、噴射剤として通常知られるガス状成分をその中に配合させることで加圧されている。一般的エアゾール噴射剤、例えばイソブタンのようなガス状炭化水素と混合ハロゲン化炭化水素は好ましくない。クロロフルオロ炭化水素のようなハロゲン化炭化水素噴射剤は環境問題に関与していると主張されている。炭化水素噴射剤はシクロデキストリン分子と複合体を形成でき、それにより臭気吸収向けの未複合シクロデキストリン分子の利用性を減少させる。好ましい噴射剤は圧縮空気、窒素、不活性ガス、二酸化炭素等である。市販エアゾールスプレーディスペンサーの更に完全な記載は、1969年4月8日付で発行されたStebbinsの米国特許第3,436,772号及び1971年8月17日付で発行されたKaufman らの第3,600,325号明細書でみられ、上記双方の参考文献は参考のため本明細書に組み込まれる。
【0050】
好ましくは、スプレーディスペンサーには回旋状ライナー及び弾性スリーブを有する自己加圧非エアゾール容器がある。上記自己加圧ディスペンサーは、本質的に円筒形の弾性スリーブ内に、約0.010〜約0.020インチ(約0.25〜約0.51mm)厚の薄いフレキシブルな放射状に広がる回旋状プラスチックライナーを含んだ、ライナー/スリーブアセンブリーからなる。ライナー/スリーブは、実質量の臭気吸収流体製品を保持して、上記製品を分配させることができる。自己加圧スプレーディスペンサーの更に完全な記載は、1992年5月12日付で発行されたWiner の米国特許第5,111,971号及び1993年8月3日付で発行されたWiner の第5,232,126号明細書でみられ、上記双方の参考文献は参考のため本明細書に組み込まれる。もう1つのタイプのエアゾールスプレーディスペンサーはバリアが噴射剤(好ましくは加圧空気又は窒素)から臭気吸収組成物を分離させるものであり、参考のため本明細書に組み込まれる1981年4月7日付で発行された米国特許第4,260,110号明細書で開示されている。このようなディスペンサーはEP Spray Systems,East Hanover,New Jerseyから入手できる。
【0051】
更に好ましくは、スプレーディスペンサーは非エアゾール手動式ポンプスプレーディスペンサーである。上記ポンプスプレーディスペンサーは、容器と、容器中にしっかりとネジ止め又はかみ合わせされるポンプメカニズムからなる。その容器は分配される水性臭気吸収組成物を含有したものも含んでいる。
【0052】
ポンプメカニズムは、内端に開口部を有した、実質上固定容量のポンプチャンバーを含んでいる。ポンプチャンバー内には、ポンプチャンバーでその末端にピストンを往復運動用に配置させたポンプステムが置かれている。ポンプステムはそこに通路を有していて、通路の外端に出口とその内側に軸方向入口を配置している。
【0053】
容器とポンプメカニズムは、ポンプスプレーディスペンサーを作る上で用いられる慣用的物質からできていて、それにはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートと、ポリエチレン、酢酸ビニル及びゴムエラストマーのブレンドがあるが、それらに限定されない。好ましい容器は透明な、例えばポリエチレンテレフタレートから作られる。他の物質にはステンレススチールがある。市販分配装置の更に完全な記載は、1990年1月23日付で発行されたSchultz の米国特許第4,895,279号、1988年4月5日付で発行されたSchultz らの第4,735,347号及び1981年6月23日付で発行されたCarterの第4,274,560号明細書でみられ、上記すべての参考文献が参考のため本明細書に組み込まれる。
【0054】
最も好ましくは、スプレーディスペンサーは手動式トリガースプレーディスペンサーである。上記トリガースプレーディスペンサーは、トリガースプレーディスペンサーを作る上で用いられる慣用的物質から双方ともできる容器及びトリガーからなっていて、それにはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルクロリド、ポリスチレンと、ポリエチレン、酢酸ビニル及びゴムエラストマーのブレンドがあるが、それらに限定されない。他の物質にはステンレススチール及びガラスがある。好ましい容器は透明な、例えばポリエチレンテレフタレートから作られる。トリガースプレーディスペンサーは臭気吸収組成物中に噴射剤ガスを配合せず、好ましくはそれは臭気吸収組成物を泡立たせるものを含有しない。本トリガースプレーディスペンサーとは、典型的には薄い液体のスプレーを作るノズルから組成物を放出するピストン又は折り畳み式ベローズにより、典型的に別々な量の臭気吸収組成物自体で作用するものである。上記トリガースプレーディスペンサーは、上記ポンプチャンバーの容量を変えるためにトリガーへの限定されたストローク応答で運動できるピストン又はベローズを有したポンプチャンバーから典型的になる。このポンプチャンバー又はベローズチャンバーは、分配のために製品を集めて保持する。トリガースプレーディスペンサーは、典型的にはノズルで流体の連絡及び流動を阻止するための出口チェックバルブを有していて、チャンバー内の圧力に応答する。トリガーが圧縮されるようなピストンタイプトリガースプレーだと、それはチャンバー及びスプリングで流体に作用して、流体の圧力を増加させる。ベローズが圧縮されるようなベローズスプレーディスペンサーだと、圧力は流体で増加する。いずれのトリガースプレーディスペンサーにおける流体圧力の増加も、トップ出口チェックバルブを開けるように作用する。トップバルブは渦巻チャンバーからノズル外に製品を押し出して、放出パターンを形成させる。調節しうるノズルキャップは分配される流体のパターンを変えるために使用できる。
【0055】
トリガーが引かれるようなピストンスプレーディスペンサーだと、スプリングはピストンでそれをその元の位置まで戻すように作用する。ベローズスプレーディスペンサーだと、ベローズはその元の位置まで戻すためのスプリングとして作用する。この作用はチャンバーを真空にする。それに応答する流体は出口バルブを閉じるように作用し、一方入口バルブを開けてリザーバーからチャンバーまで製品を引き出す。
【0056】
市販分配装置の更に完全な開示は、1978年4月4日付で発行されたNozawaの米国特許第4,082,223号、1985年7月17日付で発行されたMcKinneyの第4,161,288号、1984年3月6日付で発行されたSaito らの第4,434,917号、1989年4月11日付で発行されたTasakiの第4,819,835号、1994年4月19日付で発行されたPetersonの第5,303,867号明細書でみられ、上記すべての参考文献が参考のため本明細書に組み込まれる。
【0057】
広範囲のトリガースプレー又はフィンガーポンプスプレーが本発明の組成物で使用に適している。これらはCalmar,Inc.,City of Industry,California ;CIS(Continental Sprayers,Inc.),St.Peters,Missouri ;Berry Plastics Corp.,Evansville,Indiana ‐Guala(R)スプレーの分配器;又はSeaquest Dispensing,Cary,Illinois のような供給業者から容易に入手できる。
【0058】
好ましいトリガースプレーは、極均一スプレー特徴、スプレー容量及びパターンサイズのために、Berry Plastics Corp.市販のブルーインサーテッドGuala(R)スプレー、又はCalmar,Inc. 市販の Calmar TS800‐1A(R)スプレーである。いかなる適切なボトル又は容器もトリガースプレーで使用できるが、好ましいボトルはCinch(R)ボトルと形状が似た良好な人間工学上の17fl-oz.ボトル(約500ml)である。それは高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロリド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ガラス又はボトルを形成する他の物質のような物質から作れる。好ましくは、それは高密度ポリエチレン又は透明ポリエチレンテレフタレートから作られる。
【0059】
もっと小さな4fl-oz.サイズ(約118ml)だと、フィンガーポンプはキャニスター又は円筒ボトルで使用できる。この適用の好ましいポンプはSeaquest Dispensing の円筒Euromist II(R)である。
【0060】
III.使用方法
本発明で悪臭印象を減少させるための組成物は、水溶液を分配手段、好ましくはスプレーディスペンサー中に分配、例えば入れて、有効量を望ましい表面又は物品上にスプレーすることにより使用できる。本明細書で規定される有効量とは、上記物品又は表面上に液体のプールを満たすか又は作り出すほど多くなくて、乾燥したときに容易に認められる目に見える沈着がない程度であるが、人間の嗅覚で気付かないところまで臭気を吸収させるほど十分な量を意味する。分配はスプレー装置、ローラー、パッド等を用いることで行える。
【0061】
好ましくは、本発明では、例えばクロム、ガラス、すべすべしたビニル、レザー、光沢のあるプラスチック、光沢のある木材等を含めた光沢のある表面に溶液をつけない。しみ付け及び皮膜形成が表面上でより容易に生じうることから、光沢のある表面に溶液をつけることは好ましくない。更に、溶液は特に抗微生物保存剤が組成物中に存在するときヒト皮膚での使用向けではなく、その理由は皮膚刺激が起きるためである。
【0062】
本発明は、悪臭を減少させる組成物の有効量を家庭用品表面にスプレーする方法に関する。好ましくは、上記家庭用品表面はカウンタートップ、キャビネット、壁、床、浴室表面及び台所表面からなる群より選択される。
【0063】
本発明は、悪臭を減少させる組成物の有効量のミストを布帛及び/又は布帛物品にスプレーする方法にも関する。好ましくは、上記布帛及び/又は布帛物品には衣類、カーテン、ドレープ、張り家具、カーペット、ベッドリネン、バスリネン、テーブルクロス、寝袋、テント、カーインテリア、例えばカーカーペット、布帛カーシート等があるが、それらに限定されない。
【0064】
本発明は悪臭印象を減少させる組成物の有効量のミストをシューズ上及び中にスプレーする方法にも関するが、その場合に上記シューズは飽和するまでスプレーされない。
【0065】
本発明は、悪臭印象を減少させる組成物の有効量のミストをシャワーカーテンにスプレーする方法にも関する。
【0066】
本発明はゴミ入れ及び/又はリサイクルビン上及び/又は中に悪臭印象を減少させる組成物の有効量のミストをスプレーする方法にも関する。
【0067】
本発明は、悪臭を吸収するために、悪臭印象を減少させる組成物の有効量のミストを空気中にスプレーする方法にも関する。
【0068】
本発明は、悪臭を吸収するために、限定されないが冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機、自動乾燥機、オーブン、電子レンジ、皿洗い機等を含めた主要家庭電化製品中及び/又は上に悪臭印象を減少させる組成物の有効量のミストをスプレーする方法にも関する。
【0069】
本発明は、悪臭を吸収するために、ネコ用のがらくた、ペット寝床及びペットハウスに悪臭印象を減少させる組成物の有効量のミストをスプレーする方法にも関する。
【0070】
本発明は、悪臭を吸収するために、悪臭印象を減少させる組成物の有効量のミストを家庭ペットにスプレーする方法にも関する。
【0071】
明細書、例及び請求の範囲におけるすべてのパーセンテージ、比率及び部は、他で指摘されないかぎり重量により、大体である。
【0072】
以下は本発明の非制限例である。本発明で用いられる香料組成物は下記のとおりである:

香料成分 Wt.% Wt.% Wt.%
3,7‐ジメチル‐6‐オクテノール 10 ‐ 5
サリチル酸ベンジル 5 20 5
酢酸ベンジル 10 15 5
ベンゾフェノン 3 5 ‐
オクタヒドロ‐3,6,8,8‐テトラメチル‐1H‐ 2 ‐ ‐
3A,7‐メタノアズレン‐6‐オール
3‐メチレン‐7‐メチルオクタン‐7‐オール 10 ‐ 5
ジヒドロ‐ノル‐シクロペンタジエニルアセテート 5 ‐ 5
1,3,4,6,7,8‐ヘキサヒドロ‐ 10 ‐ ‐
4,6,6,7,8,8‐ヘキサメチル
シクロペンタ‐γ‐2‐ベンゾピラン
フェニルエチルアルコール 15 10 20
3‐ヒドロキシ‐3,7‐ジメチル‐1,6‐ 4 ‐ 5
オクタジエンアセテート
3‐ヒドロキシ‐3,7‐ジメチル‐1,6‐ 6 15 5
オクタジエン
メチルジヒドロジャスモネート 3 10 5
2‐メチル‐3‐(p-tert-ブチルフェニル) 10 15 20
プロピオンアルデヒド
フェニルエチルアセテート 2 5 1
4‐ヒドロキシ‐3‐メトキシベンズアルデヒド ‐ ‐ 1
p‐メンタ‐1エン‐8‐オール、 5 ‐ 8
p‐メンタ‐1エン‐1‐オール
アニスアルデヒド ‐ ‐ 2
クマリン ‐ ‐ 5
2‐メチル‐3‐(p‐イソプロピルフェニル) ‐ ‐ 3
プロピオンアルデヒド
合計 100 100 100
【0073】

香料物質 Wt.% Wt.%
サリチル酸アミル 8 ‐
酢酸ベンジル 8 8
サリチル酸ベンジル ‐ 2
シトロネロール 7 27
ジヒドロミルセノール 2 ‐
オイゲノール 4 ‐
酢酸フロル 8 ‐
ガラキソリド 1 ‐
ゲラニオール 5 ‐
ヘキシルシンナムアルデヒド 2 ‐
ヒドロキシシトロネラール 3 ‐
リリアール 2 ‐
リナロオール 12 13
酢酸リナリル 5 ‐
リラール 3 ‐
メチルジヒドロジャスモネート 3 ‐
ネロール 2 ‐
フェノキシエチルプロピオネート ‐ 3
フェニルエチルアセテート 5 17
フェニルエチルアルコール 8 17
α‐テルピネオール 5 13
α‐テルピネン 5 ‐
テトラヒドロミルセノール
合計 100 100
香料Dは約3以下のClogPを有した成分約65重量%から構成されている。香料Eは約3以下のClogPを有した成分約70重量%から構成されている。以下は本組成物の非制限例である。
【0074】
例I 例 II
成 分 Wt.% Wt.%
メチル化β‐シクロデキストリン 0.2 ‐
ヒドロキシプロピルβ‐シクロデキストリン ‐ 0.2
塩化亜鉛 1.0 1.0
香料A 0.02 ‐
香料B ‐ 0.02
HCl (a) (a)
蒸留水 残部 残部
(a)溶液pHを約4.8に調整する
【0075】
例I及びII
例I及びIIの諸成分をミックスして、透明溶液に溶解する。
例III 例IV
成 分 Wt.% Wt.%
メチル化α‐シクロデキストリン 0.1 ‐
メチル化β‐シクロデキストリン 0.1 ‐
ヒドロキシプロピルα‐シクロデキストリン ‐ 0.11
ヒドロキシプロピルβ‐シクロデキストリン ‐ 0.29
プロピレングリコール ‐ 0.025
塩化亜鉛 2.0 1.0
香料C 0.03 ‐
香料D ‐ 0.02
HCl (a) (a)
蒸留水 残部 残部
(a)溶液pHを約4.8に調整する
【0076】
例III
例IIIの諸成分をミックスして、透明溶液に溶解する。
【0077】
例IV
例IVの諸成分をミックスして、透明溶液に溶解する。ヒドロキシプロピルα‐シクロデキストリン及びヒドロキシプロピルβ‐シクロデキストリンは、α‐シクロデキストリン及びβ‐シクロデキストリンの混合物のヒドロキシプロピル化反応から約4.9の平均置換度の混合物として得る。プロピレングリコールは同反応の副産物(約6%)である。
例V 例VI
成 分 Wt.% Wt.%
メチル化β‐シクロデキストリン 0.5 ‐
ヒドロキシプロピルβ‐シクロデキストリン ‐ 0.6
ヒドロキシプロピルγ‐シクロデキストリン ‐ 0.3
塩化亜鉛 1.0 1.5
香料E 0.1 ‐
香料E ‐ 0.15
HCl (a) (a)
蒸留水 残部 残部
(a)溶液pHを約4.8に調整する
【0078】
例V及びVI
例V及びVIの諸成分をミックスして、透明溶液に溶解する。例VIでは、ヒドロキシプロピルβ‐シクロデキストリン及びヒドロキシプロピルγ‐シクロデキストリンはβ‐シクロデキストリン及びγ‐シクロデキストリンの混合物のヒドロキシプロピル化反応から約3.8の平均置換度の混合物として得る。
例VII 例VIII
成 分 Wt.% Wt.%
メチル化β‐シクロデキストリン 0.5 ‐
ヒドロキシプロピルβ‐シクロデキストリン ‐ 0.5
塩化亜鉛 1.0 1.0
香料E 0.1 0.1
KathonCG 0.0008 0.0008
HCl (a) (a)
蒸留水 残部 残部
(a)溶液pHを約4.8に調整する
【0079】
例VII 及びVIII
例VII 及びVIIIの諸成分をミックスして、透明溶液に溶解する。
例IX 例X
成 分 Wt.% Wt.%
メチル化β‐シクロデキストリン 0.3 ‐
ヒドロキシプロピルβ‐シクロデキストリン ‐ 0.3
塩化亜鉛 1.0 1.0
香料D 0.03 0.03
KathonCG 0.0008 0.0008
Surfynol465 0.1 0.1
HCl (a) (a)
蒸留水 残部 残部
(a)溶液pHを約4.8に調整する
Air Products市販のSurfynol465(R)は下記一般構造を有する:
【化1】

【0080】
例IX及びX
例IX及びXの諸成分をミックスして、透明溶液に溶解する。
例XI 例XII
成 分 Wt.% Wt.%
メチル化β‐シクロデキストリン 0.5 ‐
ヒドロキシプロピルβ‐シクロデキストリン ‐ 0.5
ZnSO・7HO 2.2 2.2
香料D 0.03 ‐
香料E ‐ 0.04
Glydant Plus(R) 0.01 0.01
蒸留水 残部 残部
【0081】
例XI及びXII
例XI及びXIIの諸成分をミックスして、透明溶液に溶解する。
例XIII 例XIV
成 分 Wt.% Wt.%
メチル化β‐シクロデキストリン 1.0 ‐
ヒドロキシプロピルβ‐シクロデキストリン ‐ 1.0
塩化亜鉛 1.0 1.0
Polysorbate 60 0.07 0.07
KathonCG 0.0008 0.0008
HCl * *
香料 0.07 0.07
蒸留水 残部 残部
*pHを約4.0に調整する
【0082】
例XV
例XIII及びXIV の塩化亜鉛を蒸留水に加える。KathonCGをこの混合物にミックスしながら加える。pHはHClで約4.0に調整する。シクロデキストリンをミックスしながら溶液中に溶解させる。香料を加え、高剪断ミキサーを用いて溶液中にミル化する。次いで溶解助剤を加えながら、高剪断ミキシングを続ける。
【0083】
例XVI
例IVの組成物を衣類上にBerry Plastics Corp.市販のブルーインサーテッドGuala(R)トリガースプレーを用いてスプレーして、衣類から蒸発させる。
【0084】
例XVII
例VII の組成物をキッチンカウンタートップ上にBerry Plastics Corp.市販のブルーインサーテッドGuala(R)トリガースプレーを用いてスプレーして、ペーパータオルでふきとる。
【0085】
例XVIII
例Xの組成物を衣類上にSeaquest Dispensing 市販の円筒Euromist II(R)ポンプスプレーを用いてスプレーして、衣類から蒸発させる。
【0086】
例XIX
例XIII及びXIV の組成物を衣類上にBerry Plastics Corp.市販のブルーインサーテッドGuala(R)トリガースプレーを用いてスプレーして、衣類から蒸発させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
布の悪臭印象を減少させる方法であって、
(A)水性組成物を含むスプレー容器からなる製品を用意し、
(B)前記水性組成物を前記スプレー容器によって布に適用し、そして
(C)前記布を乾燥させる工程を含んでなり、
前記水性組成物は、有効量の該組成物を布に適用して乾燥させたのちには事実上認められないことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記水性組成物がミスト状に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記布が、衣類、カーテン、ドレープ、張り家具、カーペット、ベッドリネン、バスリネン、テーブルクロス、寝袋、テント、カーインテリア、およびこれらの組み合わせからなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記スプレー容器が、トリガースプレーディスペンサーである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記布が、布mg当たりシクロデキストリン2mg以下のレベルで処理される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記水性組成物が、界面活性剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記水性組成物のpHが4.5以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記水性組成物が、さらに約0.0001%〜0.5%の保存剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記水性組成物が、さらに0.01%〜1%の香料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
空中にスプレーして悪臭を吸収する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記スプレー容器が、さらにピストンタイプトリガーを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
前記界面活性剤が、ノニオン系界面活性剤である、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
前記界面活性剤が、炭素原子5〜14のアルキル鎖を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項14】
前記界面活性剤が、1以上のアルキル基を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項15】
前記水性組成物が、該組成物の重量の0.02%〜3%の界面活性剤を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項16】
前記保存剤が、四級化合物である、請求項8に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が抗微生物作用を布に与える、請求項8に記載の方法。
【請求項18】
布の悪臭印象を減少させる方法であって、
(A)(i)1またはそれ以上のアルキル基であって、1つのアルキル基が炭素原子数5〜14のアルキル鎖であるノニオン系界面活性剤0.02%〜3%;
(ii)香料0.01%〜1%;および
(iii)四級保存剤0.0001%〜0.5%を含み、
pHが4.5以上の水性組成物を含むトリガースプレー容器からなる製品を用意し、
(B)前記水性組成物を、前記トリガースプレー容器によって、衣類、カーテン、ドレープ、張り家具、カーペット、ベッドリネン、バスリネン、テーブルクロス、寝袋、テント、カーインテリア、およびこれらの組み合わせからなる群から選ばれる布上にミストとして適用し、そして
(C)前記布を乾燥させる工程からなり、
前記水性組成物は、有効量の該組成物を布に適用して乾燥させたのちには事実上認められず、そして前記方法が布に抗微生物作用を与えることを特徴とする、方法。
【請求項19】
空中にスプレーして悪臭を吸収する工程をさらに含む、請求項18に記載の方法。

【公開番号】特開2006−299501(P2006−299501A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−102359(P2006−102359)
【出願日】平成18年4月3日(2006.4.3)
【分割の表示】特願平8−507512の分割
【原出願日】平成7年8月10日(1995.8.10)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】