説明

非磁性一成分現像剤、及びそれを用いた現像装置、並びに画像形成装置

【課題】画質を向上でき、かつ長期に亘って繰り返し画像形成に使用しても、画質の低下を招くことなく、安定して良好な画像を形成することができる非磁性一成分現像剤を提供する。
【解決手段】本発明の非磁性一成分現像剤は、感光体が現像ローラとが対向する現像領域通過後の現像ローラ上に残留する当該非磁性一成分現像剤の帯電量分布が、トナー層規制ブレードにて一定の層厚にされた後であり、現像領域通過前の現像ローラ上の非磁性一成分現像剤の帯電量分布に比べて、同じか絶対量として高いほうにシフトする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電潜像担持体に形成された静電潜像を現像するための非磁性一成分現像剤、及びそれを用いた現像装置、並びに画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ及び静電情報記録装置などの電子写真方式を利用した画像形成装置は、良好な画質品位の画像を容易に形成することができることから広く利用されている。電子写真方式を利用した画像形成装置は、帯電、露光、現像、転写、クリーニング及び定着などの工程によって画像を形成する。
【0003】
前記現像工程における静電潜像をトナー像に現像するための現像方式としては、主に、非磁性一成分現像方式、二成分現像方式、磁性一成分現像方式などが知られている。非磁性一成分現像方式では、結着樹脂、着色剤、ワックス及び帯電制御剤を含み、磁性粉などの磁性成分を含有しない非磁性のトナー粒子に、シリカや酸化チタンなどの外添剤を外添した非磁性一成分トナーを用いる。二成分現像方式では、前記非磁性のトナー粒子に外添剤を外添した状態で、磁性を有するキャリアからなる二成分現像剤を用いる。磁性一成分現像方式では、磁性粉を含有する磁性トナー粒子を主成分とする磁性一成分トナーを用いる。
【0004】
また、非磁性一成分現像方式には、接触の非磁性一成分現像方式と非接触の非磁性一成分現像方式とがある。接触の非磁性一成分現像方式の現像装置では、現像槽において、前記非磁性一成分トナーを層規制ブレードを用いて摩擦帯電しながら現像ローラ上で搬送させて、前記現像ローラの表面に、非磁性一成分トナーからなる薄層を形成し、この薄層を、現像バイアスを印加した状態で、感光体上の静電潜像と直接に接触させることで、薄層中の非磁性一成分トナーを、選択的に感光体に移動させて、静電潜像をトナー像に現像する。非接触の非磁性一成分現像方式の現像装置では、前記薄層と感光体との間に一定の距離をおいて対向させた状態で現像バイアスを印加して、薄層中の非磁性一成分トナーを、選択的に感光体へ飛翔させて、静電潜像をトナー像に現像する。
【0005】
上記非接触の非磁性一成分現像方式では、非磁性一成分トナーが、層規制ブレードから摩擦力を受ける以外は、非接触状態で画像が形成される。そのため、非磁性一成分トナーが受ける機械的ストレスを少なくできる利点がある。しかし、現像ローラから一定の間隔をおいて対向配置された感光体まで非磁性一成分トナーを飛翔させて、静電潜像をトナー像に現像させなければならない。そのため、感光体に直接接触させて現像を行う接触の非磁性一成分現像方式に比べると、感光体への現像量が少なく、結果として形成画像の画像濃度が低くなるという問題がある。
【0006】
そこで、非接触の非磁性一成分現像方式において、感光体への現像量を向上させるために、特許文献1では、トナーの体積平均粒径が7μm〜10μm、粒径5μm以下が20体積%以下、かつ粒径8μm〜12.7μmが30体積%以上、トナー帯電量の絶対値が5〜15μC/g、又はトナー75重量%以上が平均帯電量と同一極性で、かつその絶対値が2μcCg以上のトナーが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平5-142859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、非接触の非磁性一成分現像方式では、トナーと現像ローラとの間の静電的及び非静電的な付着力の大小が、現像性を左右する。そのため、単にトナーの大きさとトナー帯電量を規定するだけでは現像性が向上するとは言い切れない。実際に本発明者らが検討したところ、粒径が9μmで、現像ローラ上での帯電量が−6μC/gのトナーでも、最大現像効率(現像ローラ上のトナー量に対する最大現像量の割合)が、同じ粒径で−3μC/gのトナーの最大現像効率よりも低い場合が存在した。
【0009】
本願発明は上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、非接触の非磁性一成分現像装置に用いられるトナーにおいて、画質を向上でき、かつ長期に亘って繰り返し画像形成に使用しても、画質の低下を招くことなく、安定して良好な画像を形成することができる非磁性一成分現像剤、またその非磁性一成分現像剤を用いた現像措置、および画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的は、本発明に係る非磁性一成分トナー、現像装置、および画像形成装置にて達成される。すなわち、本発明に係る非磁性一成分トナー、現像装置、および画像形成装置は、以下の構成あるいは手段からなることを特徴とし、上記課題を解決する。
【0011】
本発明に係る非磁性一成分トナーは、上記課題を解決するために、静電潜像担持体と非接触で対向配置された現像ローラの表面に保持され、前記現像ローラと対向して設けられた規制部材にて一定の層厚にされた後、前記静電潜像担持体に供給されて、前記静電潜像担持体上の静電潜像を現像する、非磁性一成分現像剤において、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含み、前記現像領域通過後の前記現像ローラ上に残留する当該非磁性一成分現像剤の帯電量分布が、前記規制部材にて一定の層厚にされた後であり、前記現像領域通過前の前記現像ローラ上の非磁性一成分現像剤の帯電量分布に比べて、絶対量として同じか高いほうにシフトすることを特徴としている。
【0012】
上記構成によると、非磁性一成分現像剤が、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含み、現像領域通過後の帯電量分布が、現像前の帯電量分布に比べて、同じか絶対量として高いほうにシフトするものであることで、非磁性一成分現像剤と現像ローラ間の付着力を静電的な力で制御できる。よって、非接触の現像方式で使用される非磁性一成分現像剤において、現像性の高い非磁性一成分現像剤を提供することができる。
【0013】
本発明に係る非磁性一成分現像剤を用いて現像を行うことで、画質を向上でき、かつ長期に亘って繰り返し画像形成に使用しても、画質の低下を招くことなく、安定して良好な画像を形成することができる。
【0014】
本発明に係る非磁性一成分現像剤は、上記構成に加え、前記規制部材にて一定の層厚にされた後であり、前記現像領域通過前の前記現像ローラ上の非磁性一成分現像剤の帯電量が絶対値5μC/gでは体積積算割合が0.2以上であり、かつ帯電量が0μC/gでは体積積算割合が0.85以上であり、更に、現像後の前記現像ローラ上に残留する当該非磁性一成分現像剤の帯電量が絶対値5μC/gでは、体積積算割合は現像前と比べて同じまたはそれ以上であってもよい。
【0015】
上記範囲であると、特に効果的に現像性を高くすることができる。
【0016】
本発明に係る非磁性一成分現像剤は、上記構成に加え、その体積平均径は、7μm以上10μm以下であってもよい。
【0017】
非磁性一成分現像剤の体積平均径を7μm以上10μm以下とすることで、現像性が高く、高画質な画像が得られる。
【0018】
本発明に係る現像装置は、上記課題を解決するために、静電潜像担持体と非接触で対向配置され、表面に保持した非磁性一成分現像剤を前記静電潜像担持体と対向する現像領域に搬送して前記静電潜像担持体に供給する現像ローラと、前記現像領域よりも前記現像ローラの一成分現像剤搬送方向の上流位置にて、前記現像ローラと対向して設けられ、前記現像ローラ表面の非磁性一成分現像剤の層厚を一定にする規制部材と、を備えた現像装置において、上記非磁性一成分現像剤として、本発明に係る上記いずれかに記載の非磁性一成分現像剤を用いることを特徴としている。
【0019】
上記構成によると、本発明に係る現像装置は、本発明に係る非磁性一成分現像剤を用いて現像を行うことで、安定した良好な現像を行うことができる。
【0020】
本発明に係る画像形成装置は、上記課題を解決するために、本発明に係る現像装置を備えたことを特徴としている。
【0021】
上記構成によると、本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る非磁性一成分現像剤を用いた現像装置を有するため、画質を向上でき、かつ長期に亘って繰り返し画像形成に使用しても、画質の低下を招くことなく、安定して良好な画像を形成することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る非磁性一成分現像剤は、以上のように、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含み、現像後の帯電量分布が、現像前の帯電量分布に比べて、絶対量として高いほうにシフトする。
【0023】
上記構成によると、非磁性一成分現像剤が、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含み、現像後の帯電量分布が、現像前の帯電量分布に比べて、絶対量として高いほうにシフトすることで、非磁性一成分現像剤と現像ローラ間の付着力を静電的な力で制御でき、非接触の非磁性一成分現像方式であっても、現像性の高いトナーができる。
【0024】
よって、本発明に係る非磁性一成分現像剤を用いて現像を行うことで、画質を向上でき、かつ長期に亘って繰り返し画像形成に使用しても、画質の低下を招くことなく、安定して良好な画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る非磁性一成分トナーを用いる現像装置の断面形状を示す模式図である。
【図2】現像バイアスに対する現像効率測定結果を示す図である。
【図3】実施例1の現像前後の帯電量分布測定結果を示す図である。
【図4】実施例2の現像前後の帯電量分布測定結果を示す図である。
【図5】比較例1の現像前後の帯電量分布測定結果を示す図である。
【図6】比較例2の現像前後の帯電量分布測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
初めに、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、現像前後の現像ローラの帯電量分布に着目したところ、現像前には同等の帯電量分布を示す非磁性一成分トナー(以下単にトナーと呼ぶ)でも、現像後にはその変化が二分されることが判明した。更に、現像後の帯電量分布が現像前に比べて、絶対量として高いほうにシフトするトナーでは、現像効率が向上することがわかった。更に、現像後の帯電量分布が移動する傾向は、トナーを構成する結着樹脂及びワックスなどによって異なることを発見し、本発明をするに至った。
【0027】
その理由はまだよく分かっていないが、現像後の現像ローラ上に残留するトナーの帯電量の絶対値が高いほうへ移動する場合には、トナーの飛翔性は、トナー帯電量によって支配的となっており、現像バイアスの変化に伴って飛翔性が変化しやすい状態となっている。一方で、現像後の現像ローラ上に残留するトナーの帯電量絶対値が低いほうへ移動する場合には、トナーの飛翔性は現像ローラとトナーの非静電的な付着力が支配的であり、その付着力に打ち勝つだけの帯電量を有するトナーのみが飛翔できるため、現像バイアスを高く設定しても、現像量が増加しない。そして、それぞれのトナー付着量の違いは、トナーの結着樹脂やワックスによって異なる表面性の違いが現れたためと考えられる。
【0028】
従って、トナーの表面特性を現像前後のトナー帯電量分布の変化の傾向を調べることによって明らかにし、より現像性の高いトナーを得ることが可能となった。
【0029】
以下に図面を参照しながら、本発明の実施形態および実施例について詳細に説明する。
【0030】
〔実施の形態〕
図1は、本発明に係る現像装置1の構成を模式的に示す断面図である。現像装置1は、本発明に係る非磁性一成分現像剤であるトナーを使用する、いわゆる非磁性一成分現像装置である。現像装置1は、電子写真方式の画像形成装置に備えられ、本発明に係るトナーを、この画像形成装置が備える感光体2表面に形成された静電潜像に供給して、静電潜像を現像する非磁性一成分現像装置である。
【0031】
ここで、現像装置1を備えた画像形成装置は、ネットワークを介して接続されたPC(Personal Computer)等の各種端末装置から送信される画像データや、スキャナ等の原稿読み取り装置によって読み取られた画像データに基づいて、被転写材(記録媒体)となる用紙Pに対して、カラー画像またはモノクロ画像を形成する印刷機能を有する装置である。ただし、本発明の適用対象はこのような画像形成装置に限るものではなく、非磁性一成分現像剤を使用する現像装置を備えた画像形成装置であれば適用することができる。
【0032】
感光体2は、現像装置1を備えた画像形成装置において図示しない支持部材によって回転自在に支持され、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転駆動可能に設けられる。感光体2は、表面に静電潜像ひいてはトナー像が形成される感光膜を有するローラ状の部材である。感光体2には、例えば、図示しない導電性基体と、この導電性基体表面に形成される図示しない感光膜とを含むローラ状部材を使用できる。
【0033】
現像装置1を備えた画像形成装置の、現像装置1他の構成は、従来公知の構成を用いることができるので、説明は省略する。
【0034】
現像装置1は、現像槽5、現像ローラ6、供給ローラ7、攪拌部材8、およびトナー層規制ブレード9と、図示しないモータ、電源、および制御手段とを備えている。
【0035】
現像ローラ6は、感光体2と対向する位置に一定の間隔、例えば0.1mm〜0.5mmを空けて配置される。つまり、現像装置1は、非接触の非磁性一成分現像装置である。現像ローラ6と感光体2との間隔が、0.1mm未満であれば、現像ローラ6と感光体2との回転ブレ精度により、0.1mm未満の間隔を正確に維持することが困難であり、接触などによる磨耗や画像乱れの原因となる。また、間隔が0.5mmよりも広くなると、感光体2へのトナーの飛翔性が悪くなり、画像濃度が十分確保できないといった問題が生じる。
【0036】
現像槽5は、内部に空間を有する容器状部材であり、その内部空間にトナーを収容している。本実施形態ではトナーは、非磁性一成分現像剤である。また、現像槽5は、現像ローラ6、供給ローラ7及び攪拌部材8を収容して、それぞれを回転自在に支持する。また、現像槽5は、トナー層規制ブレード9を支持する。
【0037】
現像槽5において感光体2と対抗する位置には開口が形成されている。この開口から現像ローラ6の一部が現像槽5の外方に向けて突出し、感光体2と一定間隔を空けて対向設置される。現像ローラ6と感光体2との間隔を一定に維持するための手段としては、通常、現像ローラ6の両端に現像ローラ6の径よりも感光体2と現像ローラ6の間隔分だけ大きい、例えば、現像ローラ6が直径16mmの場合、直径16.4mmである回転可能な現像ローラ6と同軸の円筒部材を設け、円筒部材と感光体2が当接するようにするなどの手段がとられる。
【0038】
また、現像槽5壁の鉛直方向上方には、図示しないトナーカートリッジ及びトナーホッパーが設けられる。より詳しくは、鉛直方向上方から下方に向けて、図示しないトナーカートリッジ及びトナーホッパー、現像槽5の順で設けられる。
【0039】
トナーカートリッジは、内部空間にトナーを収容する容器部材であり、現像装置1が備えられる図示しない画像形成装置本体に対して、着脱可能に設けられる。また、トナーカートリッジは、現像装置1が備えられる画像形成装置に設けられる図示しない駆動手段によって、回転駆動する。
【0040】
トナーカートリッジの開口から、トナーカートリッジの回転に伴って開口からトナーが落下してトナーホッパーに供給される。トナーカートリッジの回転は、画像形成装置に設けられる図示しない制御手段により、トナーの消費状況に応じて制御される。
【0041】
トナーホッパーは例えば、その鉛直方向底面に形成される開口であるトナー補給口が、現像槽5の鉛直方向上面に形成される開口であるトナー受け入口と鉛直方向に連通するように設けられる。トナーホッパーは、トナーカートリッジから供給されるトナーを現像槽5に補給する。現像槽5は、例えば、合成樹脂好ましくは射出形成可能な熱可塑性樹脂によって形成される。
【0042】
現像ローラ6は、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転駆動可能に設けられるローラ部材である。現像ローラ6の材質としては、特に限定されるものではないが、表面にカーボンブラック等の導電化剤が添加された導電性ウレタンゴム等からなる導電性の弾性ローラや、表面を溝或いはサンドブラスト処理した金属ローラ、若しくは表面を樹脂コートしたゴム製或いは金属製のローラなどを用いることができるが、
現像ローラ6は、現像槽5の開口部5a近傍で感光体2に対向して、一定の間隔を置いて対向するように配置される。現像ローラ6は、その表面に図示しないトナー層を担持して、駆動回転し、感光体2と最近接する領域(以下、現像領域)において、感光体2表面の静電潜像にトナーを供給して現像し、トナー像を形成する。現像ローラ6には、図示しないモータ11などの駆動手段が接続され、該駆動手段によって回転駆動する。駆動手段は図示しない電源12及び制御手段13にこの順番で電気的に接続され、電源12からの電圧の印加を請けて回転駆動し、その回転駆動力を現像ローラ6に伝達して現像ローラ6を回転させる。
【0043】
電源12による駆動手段への電圧印加ひいては現像ローラ6の回転駆動は、制御手段13によって制御される。なお、現像ローラ6から感光体2への静電潜像にトナーを供給する差異には、現像ローラ6に接続される図示しない電源12から現像ローラ6に直流の現像バイアス電圧が印加される。印加される直流の現像バイアスとしては、−400v〜−2000v程度であり、現像ローラ6と感光体2の間隔及び要求される画像濃度に応じて随時設定される。
【0044】
供給ローラ7は、現像ローラ6を介して、感光体2に対向するように設けられ、トナーの攪拌、搬送及び現像後のトナー除去を兼ねたローラ部材である。供給ローラ7は、その駆動回転によって、現像槽5の内部空間に収容されるトナーを帯電させるとともに、トナーを現像ローラ6周辺に搬送する。また、供給ローラ7の回転速度を制御することによって、現像ローラ6表面のトナー層の層厚を調整できる。
【0045】
供給ローラ7の回転速度は、制御手段13によって制御でき、通常、現像ローラ6の回転速度に対して0.7〜1.2の割合である。供給ローラ7の回転速度が現像ローラ6の回転速度に対して0.7未満であると、現像ローラ6へのトナーの搬送が十分に行われず、画像濃度の不足或いは搬送ムラによる画像欠陥が生じる。一方、供給ローラ7の回転速度が現像ローラ6の回転速度に対して1.2以上であると、現像ローラ6へのトナー搬送量が過剰となり、トナー層規制ブレード9でのトナー層規制が十分行われず、トナー帯電量の低下とともに、トナー飛散による画像欠陥が生じる。
【0046】
攪拌部材8は、供給ローラ7を介して現像ローラ6に対向するように設けられ、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転駆動する回転部材である。攪拌部材8は現像槽5内に収容されるトナーと、図示しないトナーホッパーを介して図示しないトナーカートリッジから現像槽5内に新たに供給されるトナーとを均一に混合し、供給ローラ7の周辺に搬送する。
【0047】
トナー層規制ブレード9は、現像ローラ6の軸線方向に平行に延びる板状部材であり、その短手方向の一端が支持部材10によって支持され、且つ他端は現像ローラ6の回転方向R1の上流側に向かって延設された方持ち状に配置される。トナー層規制ブレード9先端の、現像ローラ6との当接位置にはトナーの付着を防止するため、例えば、ウレタンゴムからなる樹脂9aが貼り付けられている。
【0048】
トナー層規制ブレード9と現像ローラ6とは、線圧約10〜30gf/cmで当接している。この線圧は、トナー層規制ブレード9の板厚、及びゴムの材質及び現像ローラ6との当接位置により変更可能である。線圧が10gf/cm未満であれば、現像ローラ6上のトナー層が均一でなく、かつトナーに十分な帯電が付与できない。また、線圧が30gf/cmより大きくなると、トナーへのストレスが大きく、その結果、トナーの融着などによる画質劣化が発生する。トナー層規制ブレード9は、例えば、導電性樹脂や、ステンレス、りん青銅などの材質が用いられる。
【0049】
現像装置1で用いられる非磁性一成分トナーの成分は、結着樹脂、着色剤、ワックス、帯電制御剤等が挙げられる。結着樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂等の従来公知の種々の熱可塑性樹脂の1種又は2種以上が挙げられ、特にスチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。
【0050】
これらの樹脂は、通常の画像形成装置において用いる熱定着手段によって、紙等の記録材の表面に良好に定着させること、及び長期に亘るトナー層規制時の耐ストレス性を考慮すると、軟化点が120〜150℃、ガラス転移点が55〜75℃の範囲にあることが好ましく、その一部が架橋構造を有していてもよい。
【0051】
ガラス転移点が55℃未満では、トナー粒子同士が凝集しやすくなり、ブロッキングや融着により保存安定性が低下する。一方、75℃よりも高いガラス転移点を有するトナーは、定着性が十分でない。尚、結着樹脂の軟化点は、例えば、フローテスター(島津製作所製)、ガラス転移点は、例えば、熱示走査熱量計(DSC;パーキンエルマー社製)により測定すればよい。
【0052】
一般に、結着樹脂に架橋構造を導入することで、トナーの定着性を損なわず、長期保存安定性や耐久性を向上させることができる。架橋分の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、35質量部以下、特に10〜30質量部であるのが好ましい。結着樹脂の一部を架橋構造とするには、架橋剤を添加する、或いは熱硬化性樹脂を配合するなど既存の技術を用いて行うことができる。尚、架橋分の測定は、THFに結着樹脂を溶かしたときに不溶な成分の量を調べることにより定量化して行う。
【0053】
着色剤としては、トナー粒子の色に合わせ、公知の各色の着色剤を使用できる。添加量は、結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部、特に2〜13質量部であるのが好ましい。
【0054】
ワックスとしては、例えば、オレフィン系ワックス類、エステル系ワックス類、植物系ワックス類、鉱物系ワックス類、動物系ワックス類、石油系ワックス類、フィッシャー・トロプシュワックス類などの1種又は2種類以上が挙げられる。ワックスは、トナーのブロッキングやホットオフセット防止の目的で添加され、DSCを用いて測定した吸熱曲線において、吸熱のメインピークが80度以上であるのが好ましい。また、添加量としては、結着樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部にあるのが好ましい。ワックス量が0.1質量部以下では、ワックスのオフセット防止効果が十分でなく、10質量部以上では、トナー粒子がブロッキングしやすくなる、又はトナー粒子表面から脱離しやすくなる可能性があるためである。
【0055】
荷電制御剤としては、本実施形態では、非磁性一成分トナーとして負荷電性トナーを用いる場合には、負荷電性の荷電制御剤を用いるのが好ましい。負荷電性の荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、オキシナフトエ酸系金属錯体、サリチル酸系金属錯体、フェノール系縮合物、第四級アンモニウム塩、ホウ素錯体等が挙げられる。
【0056】
また、良好な負荷電性を損なわない程度に正荷電性の荷電制御剤を併用することもできる。正荷電性の荷電制御剤としては例えば、アジン化合物のニグロシン系染料、第四級アンモニウム塩、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体、第四級アンモニウム塩、トリフェニルメタン誘導体等が挙げられる。
【0057】
これらの荷電制御剤は、単独でも混合して用いてもよく、結着樹脂100質量部に対して、5.0質量部以下、特に0.5〜3質量部添加するのが好ましい。添加量が5質量部を超える場合には初期から荷電量が高く印字濃度が低い、感光体からトナー支持体への転写性が劣る、感光体に付着している転写残りのトナーの清掃性が劣る等の問題が生じる傾向にある。正荷電性の荷電制御剤を併用する場合は、全荷電制御剤のうち2質量部以下で用いるのが好ましい。
【0058】
上記構成のトナーを、既存の製造方法によって粉砕或いは重合法により製造し、粒子径が体積基準の中心径で、7〜10μmとして用いるのが好ましい。トナー粒子径が7μm未満では、トナーと現像ローラ間の静電的な付着力が強く、トナーの現像性が低下する。トナー粒子径が10μmより大きいと、粒状性が悪く、また、紙面の被覆率が低いために、トナーに対する画像濃度が低下する。なお、トナーの平均体積径は、例えば、マルチサイザーIII(ベックマンコールター製)にて測定できる。
【0059】
更に、上記のように形成したトナーに、公知のシリカや酸化チタン粉末等を外添する。係るシリカ粉末は、トナーの流動性やシリカ自体のトナーへの埋没防止の目的で、1次粒子径の大きさや表面処理により各々選択でき、通常2種類以上をブレンドして用いる。シリカの添加量としては、結着樹脂100質量部に対して、0.5〜3.5質量部が好ましい。シリカ量が0.5質量部未満では、十分なシリカ外添の効果が発揮できず、3.5重量部より多く添加すると、定着せずに紙面からトナーが剥がれるといった問題が生じる。
また、酸化チタン粉末は、トナー間の帯電を均一にする効果を有し、添加量としては、結着樹脂100質量部に対して、0.5〜1.5質量部であるのが好ましい。酸化チタン量が0.5質量部未満では、酸化チタンの効果が十分発揮できず、1.5質量部より多く添加すると、トナーの帯電量が急激に減少し、現像性が悪化したり、トナー飛散が起ったりと、画像への悪影響を引き起こす。
【0060】
これら外添混合処理は、処理される粒子にせん断力を付与できるヘンシェルミキサー等のような混合装置を用い、混合時間や攪拌羽根の回転速度により外添強度の調整を行う。また、複数の種類の外添剤を使用する場合、トナー粒子に対して全ての外添剤を一括で混合処理してもよいし、或いは外添剤に応じて複数回に分けて分割処理してもよい。
【0061】
(実施例1)
実施例1のトナーを、次のように作成した。結着樹脂としてポリエステルを用いた。なお、ポリエステルは、軟化点が130℃、ガラス転移点が63℃であり、100重量部に対して、THFに不溶の架橋分は24質量部であった。ポリエステル100重量部に対して、着色剤として、カーボンブラックを6質量部、また、ワックスとして、植物系ワックスのカルナバワックスを2質量部、さらに、負荷電性の荷電制御剤として、ホウ素錯体を1.5質量部添加した。
【0062】
上記混合物を溶融混練して粉砕分級し、中心粒径8.5μmの実施例1のトナーを得た。トナーの平均体積径は、マルチサイザーIII(ベックマンコールター製)にて測定を行った。
【0063】
さらに、一次粒子径が12nm及び40nmのシリカをそれぞれ1.2質量部添加して、ヘンシェルミキサーで1分混合攪拌後、更に酸化チタンを0.7質量部添加して1分間混合攪拌してから、この攪拌物を外添剤として上記トナーに外添し、実施例1のトナーを作成した。
(実施例2)
実施例2では、実施例1において,一次粒子径が12nm及び40nmのシリカの添加量をそれぞれ0.5質量部に変更した以外は、実施例1と同様もトナーを作成した。尚、このときの現像時における直流バイアスとして、−1000vを印加した。
(比較例1)
比較例1では、実施例1の酸化チタンをチタン酸ストロンチウムに変更した以外は、実施例1と同様に作成する。なお、このときの現像時における直流バイアスは、−1200vを印加した。
(比較例2)
比較例2では、実施例1のワックスをパラフィン系ワックス1質量部に変更した以外は、実施例1のとおりとした。尚、このときの現像時における直流バイアスとして、−1600vを印加した。
【0064】
以下、上述したトナー及び現像装置を用いて画像形成を行った結果について詳細に説明する。
【0065】
<帯電量分布>
次に、上記実施の形態の現像装置1として、シャープ社製AR−5030の現像装置を改造し、上記実施例1,2、および比較例1,2のトナーを用いて、直流の現像バイアスに対する感光体2への現像量を測定した。
【0066】
ここで、感光体2として有機感光膜を用い、直径30mm、長さ30cm、回転速度150mm/secで設定した。なお、感光体2の表面電位は、現像バイアスと同一に設定した。また、現像ローラ6と感光体2との間隔を0.2mmとした。また、アルミ表面をRa=0.3μmとなるようにサンドブラスト処理した直径16mm、長さ30cmの現像ローラを用いた。また、現像ローラ6の回転速度は、145mm/secとした。
【0067】
供給ローラ7としては、導電性のウレタンフォームからなり、直径14mm、長さ30cmのものを用いた。供給ローラ7の回転速度を145mm/secとした。供給ローラ7としては、厚み0.1mmのりん青銅を用い、現像ローラ6との当接位置には、厚み1mmのウレタン樹脂を当てた。このときの線圧は、15gf/cmであった。またこのときの現像ローラ6上のトナー量は、0.6〜0.8mg/cmの範囲であった。
【0068】
そして、現像量が最大となる現像バイアスにおいて、現像前後の帯電量分布の測定を行った。なお現像前の帯電量とは、現像直前、にて一定の層厚にされた後であり、前記現像領域通過前の前記現像ローラ上のトナーの帯電量である。現像後の帯電量とは、現像領域通過後の前記現像ローラ上に残留する当該非磁性一成分現像剤の帯電量である。
【0069】
実施例1のトナーの場合は、現像量が飽和する電位として−1400vで現像を行った。実施例2のトナーの場合は、現像時における直流バイアスとして、−1000vを印加した。比較例1のトナーの場合は、現像時における直流バイアスとして、−1200vを印加した。比較例2のトナーの場合は、現像時における直流バイアスとして、−1600vを印加した。
【0070】
帯電量分布は、E−Spartアナライザー(ホソカワミクロン社製)を用いて測定した。
【0071】
また、現像効率として、以下の式(1)による計算値を用いて比較した。
現像効率 = 現像量 / 現像前の現像ローラ上のトナー量 ・・・・(1)
<ランニングテスト>
上記帯電量分布の測定に用いた現像装置を用いて、シャープ社製AR−5030の画像形成装置を改造し、実施例1,2および比較例1,2のトナーについて、常温常圧環境下で40000枚の長期ランニングテストを行い、画像評価、トナー融着評価、現像ベルトの耐久性を評価した。
【0072】
(A)帯電量
現像ローラ上のトナーを一定量吸引し、210HS−2A(Trek社製)で帯電量を測定した。具体的には、現像ローラ上のトナーを吸引し、その帯電量をエレクトロメータにて、またそのときのトナー量を電子天秤にてそれぞれ計測することにより、単位質量あたりの帯電量を算出した。
【0073】
(B)搬送量
(A)での帯電量の算出において、吸引したトナーの面積と吸引量から、単位面積当たりのトナー量を算出した。
【0074】
(C)画像濃度測定
50mm×50mmのベタ画像部の濃度を濃度計(マクベス社製、RD−918)にて測定を行った。
【0075】
(D)画質評価(ドット及びライン再現性)
1ドット及びライン画像を作成し、目視評価を行った。ドット及びラインがほぼ再現しているものを「○」、やや欠けや飛び散りがみられる場合を「△」、ドット又はラインが形成されていない場合を「×」で評価した。
【0076】
(E)カブリ
印字前後の白色度の差を白度計(ハンター白度計、日本電色工業社製)を用いて測定し、カブリ濃度とした。カブリ濃度測定法は、A4サイズの白紙を予め白度計(ハンター白度計、日本電色工業社製)にて白度を測定し、その値を第1測定値とする。次に、直径55mmの白円を含む原稿を用いて3枚複写し、得られた画像サンプルの白部を前述の白度計にて測定し、この値を第2測定値とする。第2測定値の値を第1測定値から差し引いた値をカブリの値とする。この値が0.4未満ならば「○」、0.4以上1.0未満ならば「△」、1.0以上ならば「×」で評価した。
【0077】
(F)融着確認
210.3mm×297.0mmのA4紙の全面ベタ画像を印字し、白筋の有無を確認した。また、現像ローラ上のトナーをテープにとり、白筋の発生を調べた。更に、トナー層規制ブレードを取りはずし、ブロアーにてトナー層規制ブレード上のトナーを吹き飛ばしたのち、光学顕微鏡により現像ベルト上を目視にて観察した。
【0078】
上記3項目により融着が確認された場合を「×、トナー層規制ブレード上でのみ溶着が確認された場合を「△、トナー層規制ブレードおよび現像ローラ上に筋が全く現れなかった場合を「○」で表した。
【0079】
以上、各評価結果について、初期の現像バイアスに対する現像効率を図2に、現像前後の帯電量分布を図3〜6に示す。また、表1にそれぞれの評価結果を示す。
【0080】
【表1】

【0081】
表1の結果より、の非磁性一成分トナー及びそれを用いた現像装置を使用した実施例1,2では、比較例1,2と比べて、初期の画像濃度も高く、トナー飛翔性が良くなっており、ドットやラインを含めた画質もよい。
【0082】
また、現像ローラ上の帯電量と図2の結果とから、帯電量と現像性との良し悪しに相関性がみられない場合があることが分かる。
【0083】
更に、図3〜6で現像前後の帯電量分布と図2の現像性との間には相関がみられ、現像性のよい実施例1、2では、現像後の帯電量分布が現像前に比べて、同じか絶対量として高い側にシフトしている。
【0084】
以上の結果から、現像後の帯電量分布が現像前に比べて、同じか絶対量として高いほうにシフトするトナーにおいて、現像効率が向上することがわかった。更に、現像後の帯電量分布が移動する傾向は、トナーを構成する結着樹脂及びワックスなどによって異なることがわかった。また、現像前後のトナー帯電量分布を調べることによって、トナーの付着力の大小を推定でき、その結果、トナーの現像性が向上し、高画質化が達成できる。また、長期に亘って上記性能を維持することが可能となる。
【0085】
さらに、現像ローラ上での帯電量が絶対値5μC/gでは累積度数比率(体積積算割合)が0.2以上であり、かつ帯電量が0μC/gでは累積度数比率が0.85以上であり、更に、現像後の前記現像ローラ上に残留する当該非磁性一成分現像剤の帯電量が絶対値5μC/gでは、累積度数比率は現像前と比べて同じまたはそれ以上であると、トナーの現像性が向上することがわかる。
【0086】
ここで、トナーが電界からの力を受けて現像ローラから感光体上へ移動するためには、全体の平均値として2〜3μC/g以上の帯電量が必要であり、図3〜6での帯電量に対する累積度数比率の勾配から類推すると、累積度数比率が0.5での帯電量を2〜3μC/gと考えると、帯電量が絶対値5μC/gのときの累積度数比率が0.2以上が好ましいことがわかる。また、トナー帯電量が絶対値0μC/gのときの0.85以上というの累積度数比率は、実施例と比較例から見積もった。
【0087】
なお、ブレードの線圧及び現像バイアス等によってもトナーの帯電量は変化するが、上記関係を満たしていると、トナーの現像性が向上する。
【0088】
本発明は上述した実施形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、非磁性一成分現像方式を用いる現像装置に搭載されるトナー、像装置および画像形成装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0090】
1 現像装置
2 感光体
5 現像槽
6 現像ローラ
7 供給ローラ
9 トナー層規制ブレード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電潜像担持体と非接触で対向配置された現像ローラの表面に保持され、前記現像ローラと対向して設けられた規制部材にて一定の層厚にされた後、前記静電潜像担持体と前記現像ローラとが対向する現像領域にて前記静電潜像担持体上の静電潜像を現像する、非磁性一成分現像剤において、
少なくとも結着樹脂と着色剤とを含み、
前記現像領域通過後の前記現像ローラ上に残留する当該非磁性一成分現像剤の帯電量分布が、前記規制部材にて一定の層厚にされた後であり、前記現像領域通過前の前記現像ローラ上の非磁性一成分現像剤の帯電量分布に比べて、絶対量として同じか高いほうにシフトすることを特徴とする非磁性一成分現像剤。
【請求項2】
前記規制部材にて一定の層厚にされた後であり、前記現像領域通過前の前記現像ローラ上の非磁性一成分現像剤の帯電量が絶対値5μC/gでは体積積算割合が0.2以上であり、かつ帯電量が0μC/gでは体積積算割合が0.85以上であり、更に、
現像後の前記現像ローラ上に残留する当該非磁性一成分現像剤の帯電量が絶対値5μC/gでは、体積積算割合は現像前と比べて同じまたはそれ以上である、ことを特徴とする請求項1に記載の非磁性一成分現像剤。
【請求項3】
平均体積径は、7μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の非磁性一成分現像剤。
【請求項4】
静電潜像担持体と非接触で対向配置され、表面に保持した非磁性一成分現像剤を前記静電潜像担持体と対向する現像領域に搬送して前記静電潜像担持体に供給する現像ローラと、前記現像領域よりも前記現像ローラの一成分現像剤搬送方向の上流位置にて、前記現像ローラと対向して設けられ、前記現像ローラ表面の非磁性一成分現像剤の層厚を一定にする規制部材と、を備えた現像装置において、
上記非磁性一成分現像剤として、請求項1から3のいずれか一項に記載の非磁性一成分現像剤を用いることを特徴とする現像装置。
【請求項5】
請求項4に記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−170187(P2011−170187A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−34979(P2010−34979)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】