説明

面状電気暖房機

【課題】 使用者の暖房領域や暖房能力の選択に応じて、コントローラ部内に配置される部品から発生する磁界を一様にかつ安価に低減すること。
【解決手段】 電気カーペットとして、夫々が暖房領域を形成する並列接続された発熱体2を配設したカーペット本体部4と、発熱体2に通電制御を行うコントローラ部5とを備え、コントローラ部5の内部に搭載された制御基板5b上に、選択された暖房領域に応じて発熱体2への通電を切換える第1リレー18aおよび第2リレー18bを配置し、第1リレー18a、第2リレー18bと、発熱体2の一端側とを電気的に接続する導体パターン24a、導体パターン24bに流れる電流による磁界が強め合うように、導体パターン24a、導体パターン24b同士を略平行に配置し、発熱体2の他端側と商用電源6aとを電気的に接続するHCOM線(リード線)22を、導体パターン24a、導体パターン24bの間に配線することにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気カーペット、電気毛布などの面状電気暖房機に係わり、より詳細には、面状電気暖房機のコントローラ部内に配置されるリード線やリレーなどの部品から発生する超低周波磁界を低減する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電気カーペットのような商用電源により発熱体に通電して暖房を行う面状電気暖房機は、この発熱体に流れる電流により磁界(電磁波)が発生していた。そこで、発熱体を第1発熱線と第2発熱線とから構成し、第1発熱線の通電により発生する磁界と、第2発熱線の通電により発生する磁界とが互いに打消す方向に通電させ、電磁波の発生を防止するものが普及している。
【0003】
しかしながら、このような面状電気暖房機は、発熱体に通電制御を行うコントローラ部から発生する電磁波については抑圧できないため、発熱体とコントローラ部とから発生する電磁波を抑圧するものとして、発熱体を覆う導電性材料やコントローラ部のGNDを商用電源の中性線側に接続するようにした電気カーペットが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この発熱体とコントローラ部とから発生する電磁波を抑圧するものは、図8に示すように、電気カーペット50は、カーペット本体部51とコントローラ部52とから構成され、カーペット本体部52は、互いに電気絶縁層を介して撚り合わされた2本の抵抗導体を平面状に形成した発熱体53と、この発熱体53と近接して形成した温度検知用の電極線などを用いた温度検知部54とが設けられている。
【0005】
コントローラ部52内には、カーペット本体部51に形成された温度検知部54からの温度情報を検出し、発熱体53に供給する電力を、電力制御素子57により制御する制御回路55が組み込まれている。この制御回路55は、温度検知部54からの温度検出手段、異常時の断線検出手段、温度検出手段で得られた情報と温度調節手段で設定した温度条件を基にカーペット本体部51に形成された発熱体53の温度を制御する制御手段とが設けられている。
【0006】
そして、制御回路55には極性判別回路58が追加され、この極性判別回路58は電源プラグ59を介して商用電源から単相100Vの交流電源が供給されており、極性判別回路58の極性判別手段60により商用電源における単相電源の中性線側を判別し、極性判別回路58の接地点接続手段61により発熱体53を覆う導電性材料62や制御回路55のGNDを単相電源の中性線側に接続させる。
【0007】
これにより、発熱体53とコントローラ部52から発生する電磁波を中性線側に放出でき、カーペット本体部51及びコントローラ部52から発生する電磁波を抑圧できるようになっている。
【0008】
しかしながら、特許文献1による電気カーペット50は、制御回路55のGNDを単相電源の中性線側に接続させることによりコントローラ部52内で発生する一部の電磁波の発生を抑圧できるが、コントローラ部52内で商用電源からの交流電源の供給によって大電流が流れるリード線やリレーなどの部品から発生する超低周波磁界の発生を抑圧することができない。また、コントローラ部52から発生する電磁波を抑圧するために、新たに極性判別回路58が必要となり、コストアップの要因となってしまう。
【0009】
そこで、これを補うようにした構造として、半導体基板上に配置された複数の回路に流れる電流を互いに逆方向にして、流れる電流に基づく電磁界を打消し合うようにした構造が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0010】
この半導体基板上に配置された複数の回路に流れる電流を互いに逆方向にして、流れる電流に基づく電磁界を打消し合うようにした構造は、図9に示すように、半導体集積回路装置の半導体基板上に、第1VCC線VCC1と第1GND線GND1が平行に延設され、これと所要の間隔をおいて第2VCC線VCC2と第2GND線GND2が平行に延設されている。
【0011】
これらのVCC線とGND線の延設方向に沿って3つの回路C1、C2、C3が配列され、中央に配置されている回路C1は、第2VCC線VCC2と第1GND線GND1との間に接続され、その両側に配置されている各回路C2、C3は、第1VCC線VCC1と第2GND線GND2との間に接続されている。
【0012】
各回路C1、C2、C3が動作すると、図9に矢印で示すように、中央の回路C1は第2VCC線VCC2から第1GND線GND1に向けて電流が流れ、その両側の各回路C2、C3は、第1VCC線VCC1から第2GND線GND2に向けて電流が流れるようになっている。
【0013】
このため、中央の回路C1では矢印の電流の流れの方向に向かって時計回りの電磁界が発生し、その両側の回路C2、C3では矢印の電流の流れの方向に向かって時計回り(回路C1と反対回り)の電磁界が発生するので、隣接する回路での電磁界の方向は逆方向になり、隣接する回路の電磁界はそれぞれ打消し合い、結果として電磁界の強度が低下されるようになっている。
【0014】
しかしながら、特許文献2による構造は、同一構成の回路に流れる電流が等しい場合に、偶数の回路のときに電磁界が0になり、奇数の回路のときに1つの回路分の電磁界の値となるように、隣接する回路同士で電磁界を相殺するものである。図9の場合、3つの回路C1、C2、C3であるため、1つの回路分の電磁界の値に抑制される例である。このため、隣接する同一構成の部品同士で磁界を重ね合せ、この重ね合わせた磁界がその他の構成の部品の磁界と相殺されるものでなく、その他の構成の部品から発生する磁界を含む広範な磁界を抑制することができない。
【0015】
また、特許文献2による構造は、複数の回路C1、C2、C3のすべてに電流が流れるものであり、いずれかの部品に電流が流れていなくても、すべての部品に電流が流れていても、部品から発生する磁界を相殺することができない。例えば、電気カーペットのコントローラ部内に、使用者の選択した暖房領域に応じて発熱体への通電を切換える2つのリレーと、この2つのリレーと2つの発熱体とをそれぞれ電気的に接続する2本のリード線が配置されている場合、いずれかのリード線に電流が流れていなくても、2本のリード線に電流が流れていても、リード線から発生する磁界を相殺するには不十分である。
【0016】
したがって、従来においては、使用者が上記のようなコントローラ部を有する面状電気暖房機を使用して暖房領域や暖房能力を選択した場合、コントローラ部内に配置される部品から発生する磁界を一様にかつ安価に低減することができないという問題点があった。
【特許文献1】特開2004−3742号公報(第4頁−第5頁、図1)
【特許文献2】特許第3175678号公報(第3頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は上記問題点に鑑み、使用者の暖房領域や暖房能力の選択に応じて、コントローラ部内に配置される部品から発生する磁界を一様にかつ安価に低減することができる面状電気暖房機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、並列接続された発熱体を配設した本体部と、前記発熱体に通電制御を行うコントローラ部とを備えた面状電気暖房機において、前記コントローラ部内に、使用者の選択に応じて前記発熱体への通電を切換える通電切換手段を配置し、前記通電切換手段と前記発熱体の一端側とを電気的に接続する複数の接続手段に流れる電流による磁界が強め合うように前記複数の接続手段同士を略平行に配置し、前記発熱体の他端側と商用電源とを電気的に接続するリード線または導体パターンを、前記複数の接続手段の間に配線することを特徴とする構成となっている。
【発明の効果】
【0019】
請求項1記載の本発明によれば、コントローラ部内に、使用者の選択に応じて発熱体への通電を切換える通電切換手段を配置し、通電切換手段と発熱体の一端側とを電気的に接続する複数の接続手段に流れる電流による磁界が強め合うように複数の接続手段同士を略平行に配置し、発熱体の他端側と商用電源とを電気的に接続するリード線または導体パターンを、複数の接続手段の間に配線する構成にした。これにより、使用者の暖房領域や暖房能力の選択に応じて、コントローラ部内に配置される部品から発生する磁界を一様にかつ安価に低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明による面状電気暖房機を示す外観概略図、図2は本発明による面状電気暖房機の発熱体を示す要部拡大図、図3は本発明による面状電気暖房機を示す電気回路図で、(A)は全体構成を説明する電気回路図、(B)は動作を説明する電気回路図、図4は本発明による第1の実施形態の面状電気暖房機のコントローラ部内の構造を模式的に示すレイアウト図で、(A)は全体構成を説明する平面レイアウト図、(B)は一部を説明する側面レイアウト図、図5は本発明によるコントローラ部内に配置される通電切換手段とリード線、または、接続手段とリード線に流れる電流の関係を示す電流波形図である。
【0021】
図6は本発明によるコントローラ部内に配置される通電切換手段とリード線、または、接続手段とリード線に発生する磁界の関係を模式的に示す磁界特性図で、(A)は第1リレーと第2リレーとをONにした状態を示す磁界特性図、(B)は第1リレーのみをONにした状態を示す磁界特性図、図7は本発明による第2の実施形態の面状電気暖房機のコントローラ部内の構造を模式的に示す平面レイアウト図である。
【0022】
本発明による面状電気暖房機の実施形態について電気カーペットを例にして説明する。本発明による電気カーペットは、図1乃至図3に示すように、断熱性の良いポリエステルのフェルトなどの素材からなる裏生地1上に、通電により発熱する第1発熱線8および第2発熱線10と、第1発熱線8および第2発熱線10の温度を検知する短絡検知線12とからなる発熱体2を蛇行状に配設し、この発熱体2の上からタフト生地などからなる表生地3を接着固定し、この全周縁をオーバーロック縫製して本体部であるカーペット本体部4を形成している。
【0023】
このカーペット本体部4の周縁部に、短絡検知線12の検知温度によって第1発熱線8および第2発熱線10への通電量を制御する制御回路5aや安全保護装置などを搭載した制御基板5bを備えたコントローラ部5を設け、コントローラ部5に商用電源6aからの給電用のプラグ6が接続されている。
【0024】
発熱体2は、ポリエステルなどからなる芯材7に銅合金でなる第1発熱線8を螺旋状に巻回し、第1発熱線8をボリイミドなどの耐熱絶縁体9で被覆するとともに、耐熱絶縁体9に第2発熱線10を螺旋状に巻回し、第2発熱線10を異常な温度上昇による過熱が生じた場合に融解する融解層11で被覆し、融解層11に、融解層11の融解により第2発熱線10と短絡して安全保護装置を動作させる短絡検知線12を螺旋状に巻回し、短絡検知線12を耐熱塩ビなどからなる外被絶縁層13で被覆して形成している。
【0025】
カーペット本体部4は発熱体2が配設された発熱領域を複数に区画し、全体または必要な部分のみ暖房するようになっている。本例ではA面とB面との暖房領域に区画し、図示を省略したコントローラ部5に設けた暖房領域選択手段により、両面またはいずれか一方の面を暖房するように選択されるようになっている。さらに、各暖房領域はそれぞれ2つの発熱面からなり、例えばA面の場合、図3(B)に示すように、発熱面A1と発熱面A2との2面で構成されている。
【0026】
また、カーペット本体部4は、表生地3と裏生地1との間に、それぞれの発熱面A1、発熱面A2の第1発熱線8と第2発熱線10の接続点15a、接続点15b、および、短絡検知線12同士の接続点16を収納する箱体14が設けられている。更に、コントローラ部5内の制御基板5b上に、それぞれの発熱面A1と発熱面A2の間の第1発熱線8同士の接続点15cが導引されている。これにより、第1発熱線8と第2発熱線10に互いに電流が逆方向に流れるように、箱体14a内の接続点15a、接続点15bを折り返し点として接続した構成となっている。
【0027】
また、発熱体2は、第2発熱線10の外周に融解層11を介して、温度上昇により抵抗値が変化する短絡検知線12を巻回し、その一端を箱体14内で短絡検知線12同士を接続し、他端をコントローラ部5内の制御基板5bに導引した構成となっている。
【0028】
更に、図3(B)に示すように、発熱面A1の第2発熱線10のa点と第1発熱線8のb点とを接続し、発熱面A2の第1発熱線8のc点と第2発熱線10のd点とを接続している。また、発熱面A1の第1発熱線8のf点と発熱面A2の第1発熱線8のg点とを接続するとともに、発熱面A1の第2発熱線10のe点と発熱面A2の第2発熱線10のh点の間を、第1電流ヒューズ17a、通電切換手段である第1リレー18a、温度ヒューズ19を介して商用電源6aに接続した構成となっている。
【0029】
同様に、図示を省略したが、暖房領域のB面についても、発熱面A1の第2発熱線10のa点と第1発熱線8のb点に相当する各接点を接続し、発熱面A2の第1発熱線8のc点と第2発熱線10のd点に相当する各接点を接続している。また、発熱面A1の第1発熱線8のf点と発熱面A2の第1発熱線8のg点に相当する各接点を接続するとともに、発熱面A1の第2発熱線10のe点と発熱面A2の第2発熱線10のh点に相当する各接点の間を、第2電流ヒューズ17b、通電切換手段である第2リレー18b、温度ヒューズ19を介して商用電源6aに接続した構成となっている。
【0030】
このような構成によって、図3(A)示すように、カーペット本体部4は、暖房領域のA面を形成する発熱体2が第1電流ヒューズ17a、第1リレー18aを介して、暖房領域のB面を形成する発熱体2が第2電流ヒューズ17b、第2リレー18bを介して、それぞれ温度ヒューズ19および商用電源6aに対して並列接続された電気回路となっている。
【0031】
そして、使用者がコントローラ部5の暖房領域選択手段によりカーペット本体部4のA面を選択し、A面の暖房時に、商用電源6aのAC1側からの電流Iaは、図3(B)の矢印で示すように、発熱面A1の第2発熱線10から第1発熱線8を通り、発熱面A2の第1発熱線8から第2発熱線10を流れて商用電源6aのAC2側へ帰還する。これにより、発熱面A1と発熱面A2のそれぞれの第1発熱線8と第2発熱線10には、互いに等しい電流Iaが、直列接続によってそれぞれ逆方向に流れて磁界を打消し合い、電磁波の発生を防止できるようになっている。同様に、使用者がコントローラ部5の暖房領域選択手段によりカーペット本体部4のB面または両面を選択し、B面または両面の暖房時においても、第1発熱線8と第2発熱線には、互いに等しい電流がそれぞれ逆方向に流れて磁界を打消し合い、電磁波の発生を防止できるようになっている。
【0032】
また、発熱体2の商用電源6aに近い側で何らかの異常な衝撃などにより、耐熱絶縁体9が破壊され例えば、図3(B)の第2発熱線10のe点と第1発熱線8のf点の間の近傍が短絡した場合、電流は商用電源6aのAC1側から、発熱面A2の第1発熱線8および第2発熱線10を流れて商用電源6aのAC2側へ帰還する。このとき、第1発熱線8および第2発熱線10の抵抗値が全てほぼ同一とした場合、商用電源6aのAC1−AC2間の抵抗値は、全体の1/2が残り、電流値は通常(1〜数A)の2倍の2Iaとなるが、50A以上の大電流には至らないので、発熱体2が損傷することを防止できるようになっている。その上で、このような短絡が継続した場合、第1電流ヒューズ17aや温度ヒューズ19が溶断し、カーペット本体部4の機能を停止できるようになっている。
【0033】
次に、図4乃至図6を用いて、コントローラ部5に搭載された制御基板5bについて説明する。図4(A)に示すように、制御基板5b上には主に、図3(A)に示す第1リレー18a、第2リレー18b、第1電流ヒューズ17a、第2電流ヒューズ17bおよび温度ヒューズ19が配置されている。詳細には、図3(A)に示す商用電源6aのAC1側から電源コード20が配線されており、この電源コード20は制御基板5b上の導体パターンに接続され、この導体パターンにより分岐されて第1リレー18aと第2リレー18bとに接続されている。
【0034】
また、第1リレー18aは、カーペット本体部4のA面に対応する第1発熱線8および第2発熱線10への通電を制御し、第2リレー18bは、カーペット本体部4のB面に対応する第1発熱線8および第2発熱線10への通電を制御するものである。これらの第1リレー18aと第2リレー18bは、互いに電流が同一方向(図4(A)に示す下方向の矢印)に流れるように、隣接した状態で平行に配置されている。また、第1リレー18aは第1電流ヒューズ17aに制御基板5b上の導体パターンを介して接続され、第1電流ヒューズ17aに第1リレー18aからの電流が流れるようになっている。同様に、第2リレー18bは第2電流ヒューズ17bに導体パターンを介して接続され、第2電流ヒューズ17bに第2リレー18bからの電流が流れるようになっている。
【0035】
更に、第1電流ヒューズ17aは、カーペット本体部4のA面に対応する第1発熱線8および第2発熱線10に流れる過電流から保護するため、ヒューズが溶断してA面の機能を停止し、第2電流ヒューズ17bは、カーペット本体部4のB面に対応する第1発熱線8および第2発熱線10に流れる過電流から保護するため、ヒューズが溶断してB面の機能を停止するものである。これらの第1電流ヒューズ17aと第2電流ヒューズ17bは、互いに電流が同一方向(図4(A)に示す右方向の矢印)に流れるように、間隔をあけた状態でほぼ直線上に配置されている。そして、第1電流ヒューズ17aは、A面の行きの第2発熱線10に制御基板5b上の導体パターン21aを介して接続され、その第2発熱線10に第1電流ヒューズ17aからの電流が流れるようになっている。同様に、第2電流ヒューズ17bは、B面の行きの第2発熱線10に制御基板5b上の導体パターン21bを介して接続され、その第2発熱線10に第2電流ヒューズ17bからの電流が流れるようになっている。
【0036】
そして、カーペット本体部4のA面とB面のそれぞれの戻りの第2発熱線10は、制御基板5b上の導体パターンを介して1つに結線され、商用電源6aに温度ヒューズ19を介して帰還するためのリード線となるHCOM線22に接続される。HCOM線22は、ほぼ直線上に配置されている第1電流ヒューズ17aと第2電流ヒューズ17bとの間を通すとともに、第1電流ヒューズ17aと第2電流ヒューズ17bに平行に配線されている。更に、HCOM線22は、平行に配置されている第1リレー18aと第2リレー18bとの間隙を通すとともに、第1リレー18aと第2リレー18bに平行に配線されている。このHCOM線22は、第1電流ヒューズ17aと第2電流ヒューズ17bに流れる電流の方向に対し、電流が逆向き(図4(A)に示す左方向の矢印)に流れるように配線され、同様に、第1リレー18aと第2リレー18bに流れる電流の方向に対し、電流が逆向き(図4(A)に示す上方向の矢印)に流れるように配線されている。
【0037】
そして、HCOM線22は温度ヒューズ19に制御基板5b上の導体パターンを介して接続され、温度ヒューズ19にHCOM線22からの電流が流れるようになっている。この温度ヒューズ19は、カーペット本体部4に配設された発熱体2の異常過熱から保護するため、図3に示す制御回路5aを介して短絡検知線12に接続された発熱抵抗25に流れる電流による発熱により、温度ヒューズ19を溶断してカーペット本体部4の機能を停止するものである。そして、温度ヒューズ19は導体パターンを介して商用電源6aのAC2側へ帰還する電源コード23に接続され、電源コード23に温度ヒューズ19からの電流が流れるようになっている。この電源コード23は、温度ヒューズ19に流れる電流の方向に対し、電流が逆向きに流れるように、温度ヒューズ19に隣接した状態で平行に配線されている。これにより、温度ヒューズ19と電源コード23とに流れる電流により発生する磁界同士で打消し合い、超低周波磁界の発生を防止している。
【0038】
また、図4(B)に示すように、電源コード20とHCOM線22とは、互いに電流の方向が逆向きとなるように上下に重ねて配線され、電源コード20と電源コード23とは、互いに電流の方向が逆向きとなるように上下に重ねて配線されている。これにより、電源コード20とHCOM線22とに流れる電流により発生する磁界同士で打消し合い、電源コード20と電源コード23とに流れる電流により発生する磁界同士で打消し合い、超低周波磁界の発生を防止している。
【0039】
以上説明してきた構成からなる電気カーペットの使用時に、カーペット本体部4の両面に通電すると、図5に示すように、コントローラ部5の内部の制御基板5bに配置されている第1リレー18aに流れる電流と、第2リレー18bに流れる電流はそれぞれ、商用電源6aのAC1側に第1リレー18aと第2リレー18bとが並列接続されているので、商用電源6aによる電流Iaの1/2の電流値の波形となり、その合成電流は電流Iaの電流値に等しい波形となっている。また、HCOM線22に流れる電流は、商用電源6aのAC2側に帰還されるリード線であるので、商用電源6aによる電流Iaの電流値に等しく逆位相の波形となっている。なお、図示を省略したが、カーペット本体部4のA面またはB面のみに通電すると、第1リレー18aまたは第2リレー18bに流れる電流のみとなり、第1リレー18aまたは第2リレー18bに流れる電流は、商用電源6aによる電流Iaの電流値に等しい波形となっている。このとき、HCOM線22に流れる電流は、上述と同様に、商用電源6aによる電流Iaの電流値に等しく逆位相の波形となっている。
【0040】
以上のように、第1リレー18aと第2リレー18bとHCOM線22に流れる電流の関係になっていることから、これらの電流により発生する超低周波磁界の特性は図6のようになる。すなわち、カーペット本体部4のA面およびB面の両面に通電した場合、図6(A)に示すように、HCOM線22の上部でコントローラ部5の外部であるa−a’面のc点における第1リレー18aの磁界ベクトルHR1と第2リレー18bの磁界ベクトルHR2とは互いに強め合い、それぞれの磁界ベクトルHR1と磁界ベクトルHR2の合成磁界ベクトルHRが形成される。このため、コントローラ部5の外部であるa−a’面のc点における第1リレー18aと第2リレー18bの合成磁界ベクトルHRと、HCOM線22の磁界ベクトルHLとは、互いに逆向きでほぼ同一値のベクトルとなる。したがって、第1リレー18aと第2リレー18bとの合成磁界と、HCOM線22の磁界で打消し合い、超低周波磁界の発生をほとんど無くすことができる。また、カーペット本体部4のA面のみに通電した場合、図6(B)に示すように、第1リレー18aとHCOM線22との間の上部でコントローラ部5の外部であるb−b’面のd点における第1リレー18aの磁界ベクトルHR1が形成される。このため、コントローラ部5の外部であるb−b’面のd点における第1リレー18aの磁界ベクトルHR1と、HCOM線22の磁界ベクトルHLとは、互いにほぼ逆向きでほぼ同一値のベクトルとなる。したがって、第1リレー18aの磁界と、HCOM線22の磁界で打消し合い、超低周波磁界の発生をほとんど無くすことができる。また、カーペット本体部4のB面のみに通電した場合も同様、第2リレー18bの磁界と、HCOM線22の磁界で打消し合い、超低周波磁界の発生をほとんど無くすことができる。
【0041】
更に、図示を省略したが、カーペット本体部4の両面に通電すると、第1電流ヒューズ17aとHCOM線22に流れる電流の関係は、第1電流ヒューズ17aに流れる電流が電流Iaの1/2の電流値の波形となり、HCOM線22に流れる電流が電流Iaの電流値と等しい波形となるので、第1電流ヒューズ17aの磁界ベクトルと、HCOM線22の磁界ベクトルとは、互いにほぼ逆向きでHCOM線22に対して第1電流ヒューズ17aの方が1/2のベクトルとなる。したがって、第1電流ヒューズ17aの磁界と、HCOM線22の磁界によって、超低周波磁界をほぼ半減することができる。また、第2電流ヒューズ17bとHCOM線22に流れる電流の関係も、第1電流ヒューズ17aの場合と同様となるので、第2電流ヒューズ17bの磁界と、HCOM線22の磁界によって、超低周波磁界をほぼ半減することができる。そして、カーペット本体部4のA面のみに通電した場合、第1電流ヒューズ17aとHCOM線22に流れる電流の関係は、第1電流ヒューズ17aとHCOM線22に流れる電流がそれぞれ、電流Iaの電流値と等しい波形となるので、第1電流ヒューズ17aの磁界ベクトルと、HCOM線22の磁界ベクトルとは、互いにほぼ逆向きでほぼ同一値のベクトルとなる。したがって、第1電流ヒューズ17aの磁界と、HCOM線22の磁界で打消し合い、超低周波磁界をほとんど無くすことができる。また、カーペット本体部4のB面のみに通電した場合も同様、第2電流ヒューズ17bの磁界と、HCOM線22の磁界で打消し合い、超低周波磁界の発生をほとんど無くすことができる。
【0042】
次に、図5乃至図7を用いて、コントローラ部5に搭載された制御基板5bのその他の実施形態について説明する。なお、これまで説明してきた共通する構成については図示および説明を省略する。この実施形態は、図3(A)および図4(A)に示した第1電流ヒューズ17aと第2電流ヒューズ17bとを省略し、温度ヒューズ19のみによりカーペット本体部4を過電流から保護するものである。このため、図7に示すように、コントローラ部5の内部の制御基板5b上において、第1リレー18aから第2発熱線10へ電気的に接続する接続手段として、導体パターン24aにより配線され、第2リレー18bから第2発熱線10へ電気的に接続する接続手段として、導体パターン24bにより配線されているものである。これらの導体パターン24aと導体パターン24b同士は、第1リレー18aと第2リレー18bの配置状態と同様に、互いに電流が同一方向(図7に示す右方向の矢印)に流れるように、隣接した状態で略平行に配線されている。言い換えれば、導体パターン24aと導体パターン24bに流れる電流による磁界が強め合うように、導体パターン24aと導体パターン24b同士が略平行に配線されている。そして、HCOM線22は、略平行に配線されている導体パターン24aと導体パターン24bとの間隙を通すように、導体パターン24aと導体パターン24bに略平行に配線されている。
【0043】
これにより、電気カーペットの使用時に、カーペット本体部4の両面に通電すると、図5に示すように、導体パターン24aと導体パターン24bに流れる電流はそれぞれ、第1リレー18aと第2リレー18bに流れる電流と同一値の波形であるので、導体パターン24aと導体パターン24bの合成電流は、商用電源6aによる電流Iaの電流値に等しい波形となっている。また、HCOM線22に流れる電流も、商用電源6aによる電流Iaの電流値に等しく逆位相の波形となっている。更に、カーペット本体部4のA面またはB面のみに通電すると、導体パターン24aまたは導体パターン24bに流れる電流のみとなるので、導体パターン24aまたは導体パターン24bに流れる電流は、商用電源6aによる電流Iaの電流値に等しい波形となり、HCOM線22に流れる電流も、上述と同様に、商用電源6aによる電流Iaの電流値に等しく逆位相の波形となっている。
【0044】
以上のように、導体パターン24aと導体パターン24bとHCOM線22に流れる電流の関係になっていることから、これらの電流により発生する超低周波磁界の特性は、第1リレー18aと第2リレー18bとHCOM線22に流れる電流の関係と同様に、図6のようになる。すなわち、図6(A)に示すように、カーペット本体部4のA面およびB面の両面に通電した場合、導体パターン24aと導体パターン24bの合成磁界ベクトルHRと、HCOM線22の磁界ベクトルHLとは、互いに逆向きでほぼ同一値のベクトルとなり、導体パターン24aと導体パターン24bの合成磁界と、HCOM線22の磁界で打消し合い、超低周波磁界の発生をほとんど無くすことができる。また、図6(B)に示すように、カーペット本体部4のA面のみに通電した場合も、導体パターン24aの磁界ベクトルHR1と、HCOM線22の磁界ベクトルHLとは、互いにほぼ逆向きでほぼ同一値のベクトルとなるので、導体パターン24aの磁界と、HCOM線22の磁界で打消し合い、超低周波磁界の発生をほとんど無くすことができる。また、カーペット本体部4のB面のみに通電した場合も同様、導体パターン24bの磁界と、HCOM線22の磁界で打消し合い、超低周波磁界の発生をほとんど無くすことができる。更に、第1リレー18aと第2リレー18bに加え、導体パターン24aと導体パターン24bも、同一のHCOM線22により超低周波磁界を相殺することができ、更に多数の部品を含む広範な磁界を抑制することができる。
【0045】
なお、これまで説明してきた実施形態においては、第2発熱線10から商用電源6aへ帰還するリード線であるHCOM線22を、第1リレー18aと第2リレー18bとの間、第1電流ヒューズ17aと第2電流ヒューズ17bとの間、または、導体パターン24aと導体パターン24bとの間に配線するようにしたが、本発明はこれに限らず、リード線の替わりに、制御基板5a上に、第2発熱線10から商用電源6aへ帰還する導体パターンを配線するようにしてもよい。
【0046】
また、第1リレー18aと第2リレー18bとの間、第1電流ヒューズ17aと第2電流ヒューズ17bとの間、または、導体パターン24aと導体パターン24bとの間に、HCOM線22を配線するようにしたが、本発明はこれに限らず、第1リレー18aと第2リレー18bとの間のみ、導体パターン24aと導体パターン24bとの間のみに、HCOM線22を配線するようにしてもよい。
【0047】
そして、第1リレー18aと第2リレー18bとは2つの部品からなっているが、本発明はこれに限らす、2つのリレー接点をもつパッケージ化された1つの部品を制御基板5b上に配置し、この部品上にHCOM線22を配線するようにしてもよい。この場合、2つのリレー接点をもつ部品の磁界と、HCOM線22の磁界で打消し合い、超低周波磁界の発生を低減することができる。
【0048】
また、図7に示す実施形態においては、第1リレー18aから第2発熱線10へ電気的に接続する接続手段として、導体パターン24aにより配線され、第2リレー18bから第2発熱線10へ電気的に接続する接続手段として、導体パターン24bにより配線されるようにしたが、本発明はこれに限らず、導体パターン24aと導体バターン24bの替わりに、制御基板5a上に、第1リレー18aから第2発熱線10へそれぞれ電気的に接続するリード線により配線するようにしてもよい。
【0049】
更に、これまで説明してきた実施形態においては、それぞれが暖房領域を形成する並列接続された発熱体2を配設したカーペット本体部4と、発熱体2に通電制御を行うコントローラ部5とを備えた電気カーペットにおいて、コントローラ部5による使用者の暖房領域の選択に応じて発熱体2への通電を切換える通電切換手段を配置した例を説明したが、本発明はこれに限らず、一面を形成する並列接続された複数の発熱体を配設したカーペット本体部と、これらの発熱体に通電制御を行うコントローラ部5とを備えた電気カーペットにおいて、コントローラ部5による使用者の暖房能力の選択に応じて発熱体への通電を切換える通電切換手段を配置したものであってもよい。この場合、例えば、カーペット本体部として、一面を形成する並列接続された2本の発熱体を上下に配設し、コントローラ部5に暖房能力の強弱を選択する暖房能力選択手段を設け、使用者が暖房能力選択手段により暖房能力「強」を選択した場合、2本の発熱線へ通電制御するように通電切換手段により切換え、暖房能力「弱」を選択した場合、いずれか1本の発熱線へ通電制御するように通電切換手段により切換える電気カーペットに適用することができる。
【0050】
なお、これまで説明してきた実施形態においては、カーペット本体部4に設けた箱体14内で第1発熱線8と第2発熱線10とを接続して折り返すようにしたが、本発明はこれに限らず、コントローラ部5で第1発熱線8と第2発熱線10とを接続して折り返す場合なども適用できる。また、発熱体2として、第1発熱線8、第2発熱線10および短絡検知線12を同軸状にしたが、本発明はこれに限らず、第1発熱線8、第2発熱線10および短絡検知線12をそれぞれ絶縁体で被覆し、これらの被覆された第1発熱線8、第2発熱線10および短絡検知線12をそれぞれ捩ったケーブル構造の発熱体であってもよい。更に、電気カーペットを例に説明したが、それ以外の電気毛布、床暖房パネルなどの面状電気暖房機に適用できる。
【0051】
以上説明してきた実施形態による本発明の面状電気暖房機によれば、並列接続された発熱体2を配設した本体部4と、発熱体2に通電制御を行うコントローラ部5とを備えたものにおいて、コントローラ部5内に、使用者の選択に応じて発熱体2への通電を切換える通電切換手段18a、18bを配置し、通電切換手段18a、18bと発熱体2の一端側とを電気的に接続する接続手段24a、24bに流れる電流による磁界が強め合うように、接続手段24a、24b同士を略平行に配置し、発熱体2の他端側と商用電源6aとを電気的に接続するリード線22または導体パターンを、接続手段24a、24bの間に配線することにした。
【0052】
これにより、接続手段24a、24bとは互いに同一方向に電流が流れることになるので、接続手段24a、24b同士で磁界を重ね合せ、この重ね合わせた磁界とリード線22または導体パターンの磁界との間で打消し合うことになる。このため、背景技術の欄の特許文献2による構造と比べて、接続手段24a、24bに加え、リード線22または導体パターンから発生する磁界を含む広範な磁界を抑制することができる。そして、接続手段24aまたは接続手段24bに電流が流れていなくても、接続手段24a、24bの両方に電流が流れていても、それぞれ、リード線22または導体パターンとの組合せにより磁界を打消し合うことができる。また、背景技術の欄の特許文献1による構造と比べて、極性判別回路58などの新たな回路を不要にすることができる。したがって、使用者の暖房領域や暖房能力の選択に応じて、コントローラ部5内に配置される部品から発生する磁界を一様にかつ安価に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明による面状電気暖房機を示す外観概略図である。
【図2】本発明による面状電気暖房機の発熱体を示す要部拡大図である。
【図3】本発明による面状電気暖房機を示す電気回路図で、(A)は全体構成を説明する電気回路図、(B)は動作を説明する電気回路図である。
【図4】本発明による第1の実施形態の面状電気暖房機のコントローラ部内の構造を模式的に示すレイアウト図で、(A)は全体構成を説明する平面レイアウト図、(B)は一部を説明する側面レイアウト図である。
【図5】本発明によるコントローラ部内に配置される通電切換手段とリード線、または、接続手段とリード線に流れる電流の関係を示す電流波形図である。
【図6】本発明によるコントローラ部内に配置される通電切換手段とリード線、または、接続手段とリード線に発生する磁界の関係を模式的に示す磁界特性図で、(A)は第1リレーと第2リレーとをONにした状態を示す磁界特性図、(B)は第1リレーのみをONにした状態を示す磁界特性図である。
【図7】本発明による第2の実施形態の面状電気暖房機のコントローラ部内の構造を模式的に示す平面レイアウト図である。
【図8】従来による電磁波抑圧型電気カーペットの構成を示すブロック図である。
【図9】従来による半導体集積回路装置の基本構成を説明するための模式的なレイアウト図である。
【符号の説明】
【0054】
1 裏生地
2 発熱体
3 表生地
4 カーペット本体部(本体部)
5 コントローラ部
5a 制御回路
5b 制御基板
6 プラグ
6a 商用電源
7 芯材
8 第1発熱線
9 耐熱絶縁体
10 第2発熱線
11 融解層
12 短絡検知線
13 外被絶縁層
14 箱体
15a 接続点
15b 接続点
15c 接続点
16 接続点
17a 第1電流ヒューズ
17b 第2電流ヒューズ
18a 第1リレー(通電切換手段)
18b 第2リレー(通電切換手段)
19 温度ヒューズ
20 電源コード
21a 導体パターン(接続手段)
21b 導体パターン(接続手段)
22 HCOM線(リード線)
23 電源コード
24a 導体パターン(接続手段)
24b 導体パターン(接続手段)
25 発熱抵抗
A1 発熱面
A2 発熱面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列接続された発熱体を配設した本体部と、前記発熱体に通電制御を行うコントローラ部とを備えた面状電気暖房機において、前記コントローラ部内に、使用者の選択に応じて前記発熱体への通電を切換える通電切換手段を配置し、前記通電切換手段と前記発熱体の一端側とを電気的に接続する複数の接続手段に流れる電流による磁界が強め合うように前記複数の接続手段同士を略平行に配置し、前記発熱体の他端側と商用電源とを電気的に接続するリード線または導体パターンを、前記複数の接続手段の間に配線することを特徴とする面状電気暖房機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−243806(P2009−243806A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−92169(P2008−92169)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000006611)株式会社富士通ゼネラル (1,266)
【Fターム(参考)】