説明

音声情報伝達媒体

【課題】シート形状にて音声情報の記録/再生が可能な構成を実現するための製造工程を簡略化する。
【解決手段】シール基材10の一方の面の一部に、音声情報の記録/再生が可能な音声情報記録/再生部30が、シール基材10の一方の面に塗工された粘着剤40によって貼着され、その上に、音声情報記録/再生部30を挟み込んで剥離紙20が粘着剤40によって剥離可能に貼着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声情報の記録/再生が可能な音声情報伝達媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ダイレクトメールやグリーティングカード等の送付物においては、発送元において、発送される送付物が作成されるとともに送付物の発送先が指定され、その後、作成された送付物が指定された発送先に送付されている。このように作成、発送される送付物は、発送元から発送先に通知したい情報が掲載された印刷物が封筒に封入されて構成されるものや、発送元から発送先に通知したい情報がはがき等のシートに印刷されて構成されるもの等がある。送付物の発送先においては、送付されてきた送付物が受け取られた後、送付物に印刷された情報が閲覧されることにより、送付物の発送元にて通知したい情報が認識されることになる。
【0003】
ところが、このように、送付物の発送元にて発送先に通知したい情報が印刷された送付物が発送元から送付され、送付物の発送先において送付されてきた送付物に印刷された情報が閲覧されることにより、送付物の発送元にて通知したい情報が発送先に伝達されるものにおいては、送付物の発送元における所望のメッセージを、視覚的にしか発送先に伝達することができず、それにより、伝達可能な情報の種類が限定されてしまう。
【0004】
そこで、音声情報の記録/再生が可能に構成されたカード状音声記憶媒体が考えられており、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されたカード状音声記憶媒体は、カード基材内部に一部に芯材を残すことによって空間を形成し、その空間に音声記憶部や電源等を配置することにより、音声情報の記録/再生が可能なカード形状を構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−350486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したカード状音声記憶媒体のように、音声記憶部や電源等を配置するためにカード基材内部に一部に芯材を残すことによって空間を形成し、その空間に音声記憶部や電源等を配置するものにおいては、カード基材内部に一部に芯材を残すことによって空間を形成するための工程や、その空間に音声記憶部や電源等を配置して芯材等によって固定するための工程が必要となり、そのために製造工程が煩雑になってしまうという問題点がある。
【0007】
また、音声記憶部や電源等を芯材によって固定しない場合、テープ等によって音声記憶部や電源等をカード基材等に固定することが考えられるが、この場合もそのための工程が必要となり、製造工程が煩雑になってしまうという問題点がある。
【0008】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、シート形状にて音声情報の記録/再生が可能な構成を実現するための製造工程を簡略化することができる音声情報伝達媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、
一方の面に粘着層が積層されたシール基材と、
前記シール基材の前記粘着層が積層された面の一部に該粘着層によって貼着され、音声情報の記録/再生が可能な音声情報記録/再生手段と、
前記シール基材の前記粘着層が積層された面に、前記音声情報記録/再生手段を挟み込んで前記粘着層によって剥離可能に貼着された剥離紙とを有する。
【0010】
上記のように構成された本発明においては、シール基材の一方の面の一部に、音声情報の記録/再生が可能な音声情報記録/再生手段が、シール基材の一方の面に積層された粘着層によって貼着され、その上に、音声情報記録/再生手段を挟み込んで剥離紙が粘着層によって剥離可能に貼着されて構成されている。そして、この音声情報伝達媒体を利用する場合は、剥離紙をシール基材から剥離し、シール基材に積層された粘着層によって所望のシート基材に貼着すれば、シート形状にて音声情報の記録/再生が可能な構成が実現されることになる。
【0011】
このように、音声情報の記録/再生が可能な音声情報記録/再生手段が、一方の面に粘着層が積層されたシール基材に貼着されており、この粘着層を用いて所望のシート基材に貼着することにより、シート形状にて音声情報の記録/再生が可能な構成が実現されるので、シート形状にて音声情報の記録/再生が可能な構成を実現するために芯材等の保持手段を設ける必要がなく、そのための工程が不要となる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明においては、シール基材の一方の面の一部に、音声情報の記録/再生が可能な音声情報記録/再生手段が、シール基材の一方の面に積層された粘着層によって貼着され、その上に、音声情報記録/再生手段を挟み込んで剥離紙が粘着層によって剥離可能に貼着されて構成されているため、この音声情報伝達媒体を利用する場合は、剥離紙をシール基材から剥離し、シール基材に積層された粘着層によって所望のシート基材に貼着することにより、シート形状にて音声情報の記録/再生が可能な構成が実現されることになり、それにより、シート形状にて音声情報の記録/再生が可能な構成を実現するための製造工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の音声情報伝達媒体の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(a)に示したフィルム基板上の詳細な構成を示す図、(d)は(c)に示したB−B’断面図である。
【図2】図1に示した音声ラベルの製造方法を説明するための図である。
【図3】図1に示した音声ラベルの使用方法を説明するための図である。
【図4】本発明の音声情報伝達媒体の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【図5】図4に示した音声ラベルの使用方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の音声情報伝達媒体の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(a)に示したフィルム基板34上の詳細な構成を示す図、(d)は(c)に示したB−B’断面図である。
【0016】
本形態は図1に示すように、一方の面の全面に粘着剤40が塗工されることにより粘着層が積層されたシール基材10と、シール基材10の粘着剤40が塗工された面に粘着剤40によって貼着された音声情報記録/再生部30と、シール基材10の粘着剤40が塗工された面に音声情報記録/再生部30を挟み込んで剥離可能に貼着された剥離紙20とから構成されている。
【0017】
シール基材10は、透明フィルム等の可撓性を有する材料からなり、一方の面の全面に粘着剤40が塗工されている。そして、粘着剤40が塗工された面に音声情報記録/再生部30が貼着されているが、音声情報記録/再生部30の形状が、シール基材10の全面を覆うような形状ではないことから、音声情報記録/再生部30は、シール基材10の粘着剤40が塗工された面の一部に貼着された状態となっている。そのため、シール基材10の音声情報記録/再生部30が貼着された面においては、音声情報記録/再生部30が貼着されていない領域において粘着剤40が表出している。
【0018】
剥離紙20は、紙等のベースシートの一方の面に剥離剤が塗工されており、シール基材10の音声情報記録/再生部30が貼着された面に、表出した粘着剤40によって剥離可能に貼着されている。
【0019】
なお、シール基材10に音声情報記録/再生部30及び剥離紙20を貼着するための構成としては、シール基材10に塗工された粘着剤40によらず、シール基材10の一方の面に粘着テープが貼着された構成であってもよい。
【0020】
音声情報記録/再生部30は、音声情報が記録されたICチップ(不図示)を具備するIC基板32と、IC基板32に記録された音声情報を出力するためのピエゾ素子35と、IC基板32に記録された音声情報をピエゾ素子35を介して出力する際に操作される可撓性を有するスイッチ33と、スイッチ33が搭載されたフィルム基板34と、IC基板32に接続され、IC基板32に電源を供給するための薄型のコイン電池31とから構成されている。なお、IC基板32とコイン電池31及びピエゾ素子35とはそれぞれ、はんだ溶接されたリード線を介して互いに電気的に接続されている。また、フィルム基板34上には、配線パターン36a,36bが形成されており、この配線パターン36a,36bとIC基板32とについても、はんだ溶接されたリード線を介して互いに電気的に接続されている。IC基板32内のICチップは、メモリ領域を有し、このメモリ領域に記録された音声情報をピエゾ素子35を介して出力する制御を行うものであって、コイン電池31によって電源が供給されるポート端子や、グランド電位に接続されたポート端子や、メモリ領域に記録された音声情報をピエゾ素子35に出力するためのポート端子や、メモリ領域に記録された音声情報をピエゾ素子35を介して出力するための指示信号が入力されるポート端子等を有し、このうち、メモリ領域に記録された音声情報をピエゾ素子35を介して出力するための指示信号が入力されるポート端子がグランド電位となった場合、メモリ領域に記録された音声情報をピエゾ素子35を介して出力する。フィルム基板34上に形成された配線パターン36aは、その一端が、IC基板32内のICチップのポート端子のうち、メモリ領域に記録された音声情報をピエゾ素子35を介して出力するための指示信号が入力されるポート端子に接続され、そこからスイッチ33に対向する領域まで延びて櫛状となって開放されており、また、フィルム基板34上に形成された配線パターン36bは、その一端が、IC基板32内のICチップのポート端子のうち、コイン電池31のグランド電位に接続されたポート端子に接続され、そこからスイッチ33に対向する領域まで延びて櫛状となって開放されている。そして、2つの配線パターン36a,36bはそれぞれ、スイッチ33に対向する領域にて、櫛の歯の部分が互い違いに対向するように形成されており、スイッチ33が押下された場合に、スイッチ33の裏面に塗工された導電材33aを介して導通する構成となっている。
【0021】
以下に、上記のように構成された音声ラベル1の製造方法について説明する。
【0022】
図2は、図1に示した音声ラベル1の製造方法を説明するための図である。
【0023】
図1に示した音声ラベル1を製造する場合は、図2(a)に示すようなアクリル板2を用いる。このアクリル板2には、一方の面に、図1に示した音声ラベル1の音声情報記録/再生部30を構成する部品が入り込む4つの窪み3a〜3bが形成されている。窪み3aは、ピエゾ素子35が入り込むものであって、その深さがピエゾ素子35の厚さと同等のものとなっている。窪み3bは、コイン電池31が入り込むものであって、その深さがコイン電池31の厚さと同等のものとなっている。窪み3cは、IC基板32が入り込むものであって、その深さがIC基板32の厚さと同等のものとなっている。窪み3dは、フィルム基板34及びスイッチ33が入り込むものであって、その深さが、フィルム基板34とスイッチ33とを合わせた厚さと同等のものとなっている。そして、この4つの窪み3a〜3dの配置は、図1に示した音声ラベル1におけるピエゾ素子35、コイン電池31、IC基板32、並びにフィルム基板34及びスイッチ33の配置と同一のものとなっている。また、アクリル板2の窪み3a〜3dが形成された面の全面には、フッ素コーティングやシリコンコーティング等、接着しにくい加工が施されている。
【0024】
まず、図2(b)に示すように、アクリル板2に形成された4つの窪み3a〜3dのそれぞれに、図1に示した音声ラベル1におけるピエゾ素子35、コイン電池31、IC基板32、並びにフィルム基板34及びスイッチ33をそれぞれ入り込ませる。この際、4つの窪み3a〜3dの深さが、それぞれに入り込んだピエゾ素子35、コイン電池31、IC基板32、並びにフィルム基板34及びスイッチ33と同等のものとなっているため、窪み3a〜3dのそれぞれにピエゾ素子35、コイン電池31、IC基板32、並びにフィルム基板34及びスイッチ33が入り込んだ状態においては、ピエゾ素子35、コイン電池31、IC基板32、並びにフィルム基板34及びスイッチ33の窪み3a〜3dからの表出面と、アクリル板2の窪み3a〜3dが形成された面とが面一状態となっている。
【0025】
次に、図2(c)に示すように、一方の面に粘着剤40が塗工されてなるシール基材10を、アクリル板2の窪み3a〜3dのそれぞれにピエゾ素子35、コイン電池31、IC基板32、並びにフィルム基板34及びスイッチ33が入り込んだ面に粘着剤40によって貼着する。この際、ピエゾ素子35、コイン電池31、IC基板32、並びにフィルム基板34及びスイッチ33の窪み3a〜3dからの表出面と、アクリル板2の窪み3a〜3dが形成された面とが面一状態となっているため、アクリル板2の窪み3a〜3dに入り込んだピエゾ素子35、コイン電池31、IC基板32、並びにフィルム基板34及びスイッチ33にも、シール基材10が粘着剤40によって貼着されることになる。
【0026】
次に、シール基材10をアクリル板2から剥離する。アクリル板2の窪み3a〜3dが形成された面の全面にはフッ素コーティングが施されていることによってシール基材10がアクリル板2から剥離する一方、アクリル板2の窪み3a〜3dに入り込んだピエゾ素子35、コイン電池31、IC基板32、並びにフィルム基板34及びスイッチ33は、図2(d)に示すように、粘着剤40によってシール基材10に貼着した状態でシール基材10とともにアクリル板2から離間する。
【0027】
その後、シール基材10のピエゾ素子35、コイン電池31、IC基板32、並びにフィルム基板34及びスイッチ33が貼着された面に、これらピエゾ素子35、コイン電池31、IC基板32、並びにフィルム基板34及びスイッチ33を挟み込んで剥離紙20を貼着し、図1に示した音声ラベル1が完成する。
【0028】
以下に、上記のように製造された音声ラベル1の使用方法について説明する。
【0029】
図3は、図1に示した音声ラベル1の使用方法を説明するための図である。
【0030】
図1に示した音声ラベル1は、例えば、図3(a)に示すようなはがきシート4に貼着されて使用される。このはがきシート4は、折り部5を介して二つ折り可能に構成されており、折り部5を介して一方の側には、その周縁部に粘着剤7を介して剥離紙6が剥離可能に貼着されているとともに、音声ラベル1を貼着するためのラベル貼着部8が設けられている。
【0031】
このように構成されたはがきシート4に図1に示した音声ラベル1を貼着して使用する場合は、音声ラベル1の剥離紙20を剥離し、図3(b)に示すように、シール基材10に塗工された粘着剤40によって音声ラベル1をラベル貼着部8に貼着するとともに、はがきシート4の剥離紙6を剥離する。
【0032】
そして、図3(c)に示すように、音声ラベル1が貼着された面が内側となるように、はがきシート4を折り部5を介して二つ折りにし、はがきシート4に塗布された粘着剤7によって、はがきシート4の折り部5を介した2つの領域を、これら2つの領域で音声ラベル1を挟み込んで貼着する。はがきシート4の折り畳み状態外側となる面には、このはがきシート4の送付先に通知すべき通知情報4bが記載されているとともに、音声ラベル1のIC基板32に記録された音声情報を出力する際に押下する再生ボタン4aが設けられている。この再生ボタン4aは、音声ラベル1がラベル貼着部8に貼着され、はがきシート4が折り部5を介して二つ折りにされた場合に、音声ラベル1のスイッチ33と対向する領域に設けられているため、再生ボタン4aを押下することによりスイッチ33が押下されることになる。
【0033】
再生ボタン4aを押下することによりスイッチ33が押下されると、スイッチ33がフィルム基板34の表面に沿うように変形し、それにより、スイッチ33の裏面に塗工された導電材33aを介して2つの配線パターン36a,36bが電気的に接続された状態となり、それにより、IC基板32内のICチップのポート端子のうち、配線パターン36aと接続されたポート端子、すなわち、メモリ領域に記録された音声情報をピエゾ素子35を介して出力するための指示信号が入力されるポート端子と、配線パターン36bに接続されたポート端子、すなわち、コイン電池31のグランド電位に接続されたポート端子とが導通する。これにより、メモリ領域に記録された音声情報をピエゾ素子35を介して出力するための指示信号が入力されるポート端子がコイン電池31によるグランド電位となり、メモリ領域に記録された音声情報がピエゾ素子35を介して出力されることになる。
【0034】
このように本形態においては、音声情報の記録/再生が可能な音声情報記録/再生部30が、一方の面に粘着剤40が塗工されたシール基材10に貼着されており、この粘着剤40を用いてはがきシート4に貼着することにより、シート形状にて音声情報の記録/再生が可能な構成が実現されるので、シート形状にて音声情報の記録/再生が可能な構成を実現するために芯材等の保持手段を設ける必要がなく、そのための工程が不要となる。
【0035】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の音声情報伝達媒体の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【0036】
本形態は図4に示すように、第1の実施の形態にて示したものに対して、シール基材10の両面に粘着剤40a,40bが塗工されているとともに、これら粘着剤40a,40bを介して剥離紙20a,20bがシール基材10に剥離可能に貼着されている点のみが異なるものである。
【0037】
以下に、上記のように構成された音声ラベル101の使用方法について説明する。
【0038】
図5は、図4に示した音声ラベル101の使用方法を説明するための図である。
【0039】
図4に示した音声ラベル101は、例えば、図5(a)に示すような団扇104に貼着されて使用される。この団扇104は、一般的なものと同様に、柄部104bと、柄部104bの一端に設けられた扇部104aとから構成されている。
【0040】
このように構成された団扇104に図4に示した音声ラベル101を貼着して使用する場合は、まず、音声ラベル101の剥離紙20aを剥離し、図5(b)に示すように、シール基材10に塗工された粘着剤40aによって音声ラベル101を扇部104aに貼着する。
【0041】
次に、図5(c)に示すように、扇部104aに貼着された音声ラベル101から剥離紙20bを剥離する。すると、音声ラベル101の表面において、シール基材10に塗工された粘着剤40bが表出する。
【0042】
そこで、図5(d)に示すように、粘着剤40bが表出した音声ラベル101にキャラクターシート105を粘着剤40bによって貼着する。音声ラベル101に貼着されたキャラクターシート105には、音声ラベル101のIC基板32に記録された音声情報を出力する際に押下する再生ボタン105aが設けられている。この再生ボタン105aは、キャラクターシート105が音声ラベル101に貼着された場合に、音声ラベル101のスイッチ33と対向する領域に設けられているため、再生ボタン105aを押下することによりスイッチ33が押下され、それにより、IC基板32に記録された音声情報が出力されることになる。
【0043】
このように本形態においては、音声情報の記録/再生が可能な音声情報記録/再生部30が、両面に粘着剤40a,40bが塗工されたシール基材10に貼着されており、シール基材10の一方の面に塗工された粘着剤40aを用いて団扇104に貼着することにより、シート形状にて音声情報の記録/再生が可能な構成が実現されるので、シート形状にて音声情報の記録/再生が可能な構成を実現するために芯材等の保持手段を設ける必要がなく、そのための工程が不要となる。
【0044】
なお、図5に示したキャラクターシート105として、一方の面に粘着剤が塗工されたシール状のものを用いれば、第1の実施の形態に示した音声ラベル1を図5に示したような団扇104に貼着し、その上にキャラクターシート105を貼着して使用することもできる。
【0045】
また、本形態にて示した音声ラベル101を図3に示したようなはがきシート4に使用する場合は、音声ラベル101の大きさが、はがきシート4が折り部5を介して二つ折りされた形状と同一の大きさであれば、図3に示したはがきシート4の粘着剤7及び剥離紙6が不要となる。
【符号の説明】
【0046】
1,101 音声ラベル
2 アクリル板
3a〜3d 窪み
4 はがきシート
4a,105a 再生ボタン
4b 通知情報
5 折り部
6,20,20a,20b 剥離紙
7,40,40a,40b 粘着剤
10 シール基材
30 音声情報記録/再生部
31 コイン電池
32 IC基板
33 スイッチ
33a 導電材
34 フィルム基板
35 ピエゾ素子
36a,36b 配線パターン
104 団扇
104a 扇部
104b 柄部
105 キャラクターシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面に粘着層が積層されたシール基材と、
前記シール基材の前記粘着層が積層された面の一部に該粘着層によって貼着され、音声情報の記録/再生が可能な音声情報記録/再生手段と、
前記シール基材の前記粘着層が積層された面に、前記音声情報記録/再生手段を挟み込んで前記粘着層によって剥離可能に貼着された剥離紙とを有する音声情報伝達媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−32425(P2012−32425A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−169152(P2010−169152)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】