音響センサおよびその製造方法
【課題】耐熱性に優れ、強い衝撃耐性を確保した高感度な音響センサを提供する。
【解決手段】振動板1と、前記振動板に対して所定の間隔をもって対向配置される背極板2と、前記所定の間隔を保持するためのスペーサ3とを備えた容量検出型音響センサにおいて、前記振動板がゴムを母材として形成されていることを特徴とする音響センサにより前記課題を解決する。
【解決手段】振動板1と、前記振動板に対して所定の間隔をもって対向配置される背極板2と、前記所定の間隔を保持するためのスペーサ3とを備えた容量検出型音響センサにおいて、前記振動板がゴムを母材として形成されていることを特徴とする音響センサにより前記課題を解決する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の携帯機器の受話器に好適な音響センサに関し、特にその衝撃耐性の改善に関するものである。
【背景技術】
【0002】
音響/電気変換素子としてのマイクロホンにおいて、その音響ピックアップ部を振動板と、振動板に所定の間隔をもって対向配置される背極板とで一種のコンデンサを形成する構造のものを総称してコンデンサマイクロホンといい、種々の提案、開発、実用化がなされている。このコンデンサマイクロホンでは、入力される音は薄い振動板の変位として、すなわち振動板と背極板間の静電容量の変化として取り出される。このとき通常はコンデンサ成極電圧として数十ボルトから数百ボルトの外部電圧を印加する必要がある。しかし、大きな外部電圧を必要とするため小型化が困難であるという問題があった。
【0003】
前述の小型化できない問題を解決するためエレクトレットコンデンサマイクロホンが提案され、実用化されている。これは、エレクトレット効果により高分子薄膜に電荷を蓄積させ、成極用直流電圧を省略することができるため小型化に有効で、携帯電話用途など広範に利用されている。しかし、エレクトレット膜に蓄積された電荷は高温環境下で外部に放出される性質があり、高温処理であるはんだリフロー技術が適用できないため、組立コストを上昇させるなどやはり問題があった。
【0004】
この耐熱性に対する要求を解決すべく、半導体微細加工技術をもとにしたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加工技術により製造されるシリコンマイクロホンが提案されている(特許文献1)。
【0005】
このシリコンマイクロホンは、耐熱性に優れた半導体材料により構成され、また微細高精度加工技術が適用できるため有望である。そして、このシリコンマイクロホンは、例えば図17、18、19に示すように、シリコン窒化物を振動板材料とした可動メンブレン(Membrane)構造として使用することがある(特許文献2)。これは、素子の実装工程であるはんだリフロー処理時などの高温度処理により振動板と背極板との間に熱歪みが発生してしまい振動板に撓みを引き起こして素子特性を不安定化させる問題を解消でき有望である。
【特許文献1】特開2003−153394号公報
【特許文献2】特開平7−50899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
持ち運びにおいて常に落下する可能性のある携帯機器用途では、小型化、耐熱性に加えて衝撃耐性が強く要求される。これに対してシリコン窒化物は脆性材料であり、落下などにより例えば10000G以上の強い外部衝撃が1000回与えられた場合、シリコン窒化物により形成された振動板は破損してしまう。衝撃耐性を確保するためには振動板を厚く、小さくする手法が考えられるが、このとき振動板の振動が抑えられ音響センサの感度が低下してしまうなど限界がある。
【0007】
このように、シリコン窒化物などの脆性材料を振動板材料として、衝撃耐性を確保した高感度な音響センサを実現することは困難である。
【0008】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、耐熱性に優れ、強い衝撃耐性を確保でき、高感度な音響センサを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明では、音響センサを次の(1)ないし(8)のとおりに構成する。
【0010】
(1)振動板と、前記振動板に対して所定の間隔をもって対向配置される背極板と、前記所定の間隔を保持するためのスペーサとを備えた容量検出型音響センサにおいて、
前記振動板がゴムを母材として形成されている音響センサ。
【0011】
(2)前記(1)に記載の音響センサにおいて、
前記振動板の母材であるゴムが導電性シリコーンゴムより形成されている音響センサ。
【0012】
(3)前記(1)に記載の音響センサにおいて、
前記振動板が絶縁性ゴムと導電性薄膜を積層して構成されている音響センサ。
【0013】
(4)前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の音響センサにおいて、
前記背極板の母材はシリコンであり、かつ前記スペーサの母材は絶縁性半導体材料であり、かつ前記背極板と前記スペーサとは半導体製造技術により一括形成される音響センサ。
【0014】
(5)前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の音響センサの製造方法であって、
前記振動板は、ゴムの前駆体溶液のスピン塗布技術を用いることにより形成する音響センサの製造方法。
【0015】
(6)前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の音響センサの製造方法であって、
振動板は張力を与えた状態で振動板固定部に固定する音響センサの製造方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、軽量で脆くないゴムを振動板の材料に適用できるため、耐熱性に優れ、強い衝撃耐性を確保でき、高感度な音響センサを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例により詳しく説明する。
【実施例1】
【0018】
図1、2は実施例1である“音響センサ”の構成を示す図であり、図1は音響センサの上面図であり、図2はその断面図である。なお、全体の大きさはmmオーダであるが、説明の便宜上、大きさを誇張して示している。図3は本実施例1における振動板部品の構成を示す図であり、図4は本実施例1においてスペーサ3と背極板2を一体化したスペーサ付き背極板部品の構成を示す図である。
【0019】
製造された図3に示す前記振動板部品に図4に示す前記スペーサ付き背極板部品を固着することにより、図1、2に示す実施例1である音響センサが形成される。
【0020】
図3に示す前記振動板部品はプラスチックや金属などで形成されたリング4に導電性ゴム膜の振動板1を固着することにより形成でき、ゴムの厚みは薄いことがマイクロホン感度向上のため望ましく例えば1ミクロンから5ミクロンの厚さで良い。
【0021】
図4に示す前記スペーサ付き背極板部品はシリコン基板をMEMS技術により加工して形成できる。図4に示す前記スペーサ付き背極板部品の製造方法を図5により説明する。シリコン基板を熱酸化することにより前記シリコン基板上にシリコン酸化膜を形成し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術によりシリコン熱酸化膜でできたスペーサ3を形成する(図5(a))。前記スペーサ3の厚さは例えば2ミクロン〜10ミクロンで良い。次にCVD法(Chemical Vapor Deposition法)によりシリコン窒化膜を前記シリコン基板の裏面に成膜し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術により所望の形状にパターニングする(図5(b))。次に金/クロム膜を前記シリコン基板の表側に蒸着し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術により所望の形状にパターニングして前記振動板1の電極パッドを形成する(図5(c))。
【0022】
次に前記シリコン窒化膜パターンをマスクとして、水酸化カリウム水溶液により前記シリコン基板を裏面側からエッチングし、キャビティを形成する(図5(d))。前記キャビティの深さは、後に背極板となる部分であるエッチング残し部分の厚さが10ミクロンから50ミクロンとなるよう制御する。次にフォトリソグラフィー技術とエッチング技術により表側から前記シリコン基板に穴を貫通させて音響孔を形成することにより図4に示す前記スペーサ付き背極板部品が形成できる(図5(e))。前記音響孔の直径は10ミクロンとし、ピッチ16ミクロンで縦横に配列した。なお、図5(e)に示す前記シリコン基板貫通工程において、チップ外形状に貫通溝を形成することにより本音響孔形成工程において同時にチップを個別に分離することも可能であることは言うまでもない。
【0023】
本実施例1によれば、軟質で脆くない導電性ゴムを可動部である振動板1の材料に適用できるため強い衝撃耐性を有する音響センサを実現できる。
【0024】
また、耐熱性に優れる例えば導電性シリコーンゴム膜を振動板の材料に適用することにより、耐熱性に優れた音響センサを実現できる。また周知のとおり、振動板の材料となるゴム膜の硬度は加硫処理を制御することにより例えばヤング率が1kPaから10MPa程度の広範囲で制御できるため、部品の幾何学設計を変更することなくセンサ感度や系の共振周波数を変更できるため、フォトマスクや金型などの作成費用を削減でき、また製品開発期間を短縮できる。さらにゴムは容易に伸縮可能であり、張力を与えた状態で振動板固定リングに固着することも可能で、これによりセンサ感度や共振周波数を変更できることは言うまでもない。
【0025】
(振動板部品の変形)
図6、7、8に示す振動板部品は、振動板部品の変形であり、振動板固定リングが内リングと外リングの2つのリングから構成され、ゴム膜を母材とした振動板を前記2つのリングで挟んで固定できる構造となっており、張力を与えた状態で振動板固定リングにゴム膜を固着する場合に有効である。
【0026】
本実施例1では、導電性ゴム膜を振動板の材料として適用したが、振動板の材料としては絶縁性ゴム膜と導電性薄膜の積層膜でも良く、例えば図9に示す変形のように金属膜との積層膜で良い。金属材料としては、金や銀やニッケルやアルミニウムや銅やチタンや白金やクロムやモリブデンやコバルトやタングステンなどが好ましいが、金属間化合物でも良い。前記導電性薄膜は蒸着技術やスクリーン印刷技術により容易に形成できる。前記導電性薄膜は振動板領域全体に配置されていても構わないが、振動板の中央部に配置しても良く、振動板の中央部に配置することによりセンサの寄生容量(振動検出に寄与しない容量)を低減しセンサ感度をより向上させることができる。なお、振動板の電極パッドと前記導電性薄膜は電気的に導通されるよう配置する必要があることは言うまでもない。
【実施例2】
【0027】
図10、11は実施例2である“音響センサ”の構成を示す図であり、図10は音響センサの上面図であり、図11はその断面図である。図12は実施例2における振動板部品の構成を示す断面図であり、図13は実施例2においてスペーサ23と背極板22を一体化したスペーサ付き背極板部品の構成を示す断面図である。製造された図12に示す前記振動板部品に図13に示す前記スペーサ付き背極板部品を固着することにより、図10、11に示す実施例2である音響センサが形成される。
【0028】
図12に示す前記振動板部品はシリコン基板をMEMS技術により加工して形成できる。図12に示す前記振動板部品の製造方法を図14により説明する。まずシリコン基板上にエッチストップ膜を成膜する(図14(a))。前記エッチストップ膜の材料としては後のキャビティ形成のためのシリコン基板エッチング時のエッチングに対して耐性を有する膜であれば何でも良く、例えば前記シリコン基板を水酸化カリウム水溶液によりエッチングする場合は、CVD法により形成したシリコン窒化膜や熱酸化により形成したシリコン熱酸化膜や蒸着法により形成したチタン膜やニッケル膜で良い。今回は0.2ミクロン厚のチタン膜を適用した。次に、裏面側にCVD法によりシリコン窒化膜を成膜し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術により前記シリコン基板裏面にシリコン窒化膜パターンを形成する(図14(b))。次に振動板21となるゴム膜を成膜するため、ゴムの前駆体をスピン塗布技術により表側に塗布し、熱処理を加えることで、前記エッチストップ膜上にゴム膜を形成する(図14(c))。前記ゴム膜の厚みは薄いことがセンサ感度向上のため望ましく例えば1ミクロンから5ミクロンの厚さで良い。次に前記シリコン窒化膜パターンをマスクとして、水酸化カリウム水溶液により前記シリコン基板を裏面側からエッチングし、キャビティを形成する(図14(d))。次に希フッ酸水溶液により裏面側から前記キャビティにより開口した部分のエッチストップ膜であるチタン膜を除去することにより前記図12に示す前記振動板部品が形成できる。本実施例2では、前記キャビティ形成のためのシリコンエッチングに水酸化カリウム水溶液によるウェットエッチング技術を適用したが、フッ素ガス系によるプラズマドライエッチング技術により前記キャビティを形成しても構わない。
【0029】
図13に示す前記スペーサ付き背極板部品はシリコン基板をMEMS技術により加工して形成できる。図13に示す前記スペーサ付きは背極板部品の製造方法を図15により説明する。まずシリコン基板裏面側にCVD法によりシリコン酸化膜を成膜し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術によりシリコン酸化膜でできたスペーサパターンを形成する(図15(a))。前記シリコン基板は50ミクロン厚のものを使用した。次に金/クロム膜を蒸着法により前記シリコン基板の表側に成膜し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術によりパターニングする(図15(b))。本実施例2では、前記金/クロム膜をフォトリソグラフィー技術とエッチング技術によりパターニングしたが、リフトオフ技術によりパターニングしても構わない。次にフォトリソグラフィー技術により前記シリコン基板裏面側に背電極22の音響孔パターンをフォトレジストにより形成し(図15(c))、前記フォトレジストパターンをマスクとしてフッ素ガス系プラズマエッチング技術により前記シリコン基板を裏面側から貫通エッチングする(図15(d))。次にアセトンなどの有機溶剤により前記フォトレジストを除去することにより図13に示す実施例2の前記スペーサ付き背極板部品が形成できる。
【0030】
(背極板部品の変形)
前記図15に示すスペーサ付き背極板部品の製造方法では厚さ50ミクロンの薄いシリコン基板を用いる方法を説明したが、厚いシリコン基板を部分的に薄く形成しても良く、当該部分的に薄く形成する場合のスペーサ付き背極板部品の製造方法を図16により説明する。図15の場合と同様シリコン基板にスペーサパターンと金/クロムパターンを形成する(図16(a)、(b))。ここでは厚さ300ミクロンのシリコン基板を使用した。次にフォトリソグラフィー技術により前記シリコン基板の表側に所望のフォトレジストパターンを形成する(図16(c))。次に前記フォトレジストパターンをマスクとしてフッ素ガス系プラズマエッチング技術により前記シリコン基板を部分的に薄膜化する(図16(d))。本例では部分的に薄膜化した領域の厚さが15ミクロンとなるようにエッチング時間を制御した。次にフォトリソグラフィー技術により前記シリコン基板の裏面側に音響孔パターンのフォトレジストを形成する(図16(e))。次にフッ素ガス系プラズマエッチング技術により音響孔に相当する部位の前記シリコン基板を貫通エッチングした後フォトレジストを除去することにより前記厚いシリコン基板を部分的に薄く形成する場合のスペーサ付き背極板部品が形成できる(図16(f))。
【0031】
当該厚いシリコン基板を部分的に薄く形成する方法によれば、薄いシリコン基板を用いる方法に較べて製造工程は増加するものの、シリコン基板の強度が増すためシリコン基板のハンドリングが容易になり、またシリコン基板の大口径化が容易となるため安定した大量生産が容易となる。また、部品の外周部が厚いので部品強度が強く保たれるため薄膜下限が広がり、例えば厚さ10ミクロンの背極板を形成することも容易となる。前記背極板の厚さは厚いほど空気の粘性抵抗の影響によるセンサ感度の低下が引き起こされるため薄い方が望ましい一方、厚い方が機械的強度が増すため入力される音の振動の影響を小さくできるため、前記背極板の厚さには最適値があり、当該厚いシリコン基板を部分的に薄く形成する方法は背極板の厚さの制御範囲を広げることができるため有効である。
【0032】
前述のとおり、本実施例2によれば、ゴム膜の成膜方法としてスピン塗布技術を適用できるため、ゴム膜の薄膜形成が容易にでき、高感度な音響センサを実現することができる。また、軟質で脆くないゴム膜を振動板の材料に適用できるため、衝撃耐性に優れる音響センサを容易に実現できる。
【0033】
以上、説明したように、本実施例によれば、軟質で脆くないゴム膜を振動板の材料に適用できるため、強い衝撃耐性を有する高感度な音響センサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施例1の構成を示す上面図
【図2】実施例1の構成を示すA−A断面図
【図3】実施例1の振動板部品の構成を示す断面図
【図4】実施例1のスペーサ付き背極板部品の構成を示す断面図
【図5】実施例1のスペーサ付き背極板部品の製造方法を説明する断面図
【図6】実施例1の振動板部品の変形の構成を示す上面図
【図7】実施例1の振動板部品の変形の構成を示すB−B断面図
【図8】実施例1の振動板部品の変形の構成を示すC−C断面図
【図9】実施例1の振動板部品の変形の構成を示す断面図
【図10】実施例2の構成を示す上面図
【図11】実施例2の構成を示すD−D断面図
【図12】実施例2の振動板部品の構成を示す断面図
【図13】実施例2のスペーサ付き背極板部品の構成を示す断面図
【図14】実施例2の振動板部品の製造方法を説明する断面図
【図15】実施例2のスペーサ付き背極板部品の製造方法を説明する断面図
【図16】実施例2のスペーサ付き背極板部品の変形の製造方法を説明する断面図
【図17】従来の音響センサの振動板部品の構成を示す上面図
【図18】従来の音響センサの振動板部品の構成を示すE−E断面図
【図19】従来の音響センサの構成を示す断面図
【符号の説明】
【0035】
1 振動板
2 背極板
3 スペーサ
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の携帯機器の受話器に好適な音響センサに関し、特にその衝撃耐性の改善に関するものである。
【背景技術】
【0002】
音響/電気変換素子としてのマイクロホンにおいて、その音響ピックアップ部を振動板と、振動板に所定の間隔をもって対向配置される背極板とで一種のコンデンサを形成する構造のものを総称してコンデンサマイクロホンといい、種々の提案、開発、実用化がなされている。このコンデンサマイクロホンでは、入力される音は薄い振動板の変位として、すなわち振動板と背極板間の静電容量の変化として取り出される。このとき通常はコンデンサ成極電圧として数十ボルトから数百ボルトの外部電圧を印加する必要がある。しかし、大きな外部電圧を必要とするため小型化が困難であるという問題があった。
【0003】
前述の小型化できない問題を解決するためエレクトレットコンデンサマイクロホンが提案され、実用化されている。これは、エレクトレット効果により高分子薄膜に電荷を蓄積させ、成極用直流電圧を省略することができるため小型化に有効で、携帯電話用途など広範に利用されている。しかし、エレクトレット膜に蓄積された電荷は高温環境下で外部に放出される性質があり、高温処理であるはんだリフロー技術が適用できないため、組立コストを上昇させるなどやはり問題があった。
【0004】
この耐熱性に対する要求を解決すべく、半導体微細加工技術をもとにしたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加工技術により製造されるシリコンマイクロホンが提案されている(特許文献1)。
【0005】
このシリコンマイクロホンは、耐熱性に優れた半導体材料により構成され、また微細高精度加工技術が適用できるため有望である。そして、このシリコンマイクロホンは、例えば図17、18、19に示すように、シリコン窒化物を振動板材料とした可動メンブレン(Membrane)構造として使用することがある(特許文献2)。これは、素子の実装工程であるはんだリフロー処理時などの高温度処理により振動板と背極板との間に熱歪みが発生してしまい振動板に撓みを引き起こして素子特性を不安定化させる問題を解消でき有望である。
【特許文献1】特開2003−153394号公報
【特許文献2】特開平7−50899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
持ち運びにおいて常に落下する可能性のある携帯機器用途では、小型化、耐熱性に加えて衝撃耐性が強く要求される。これに対してシリコン窒化物は脆性材料であり、落下などにより例えば10000G以上の強い外部衝撃が1000回与えられた場合、シリコン窒化物により形成された振動板は破損してしまう。衝撃耐性を確保するためには振動板を厚く、小さくする手法が考えられるが、このとき振動板の振動が抑えられ音響センサの感度が低下してしまうなど限界がある。
【0007】
このように、シリコン窒化物などの脆性材料を振動板材料として、衝撃耐性を確保した高感度な音響センサを実現することは困難である。
【0008】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、耐熱性に優れ、強い衝撃耐性を確保でき、高感度な音響センサを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明では、音響センサを次の(1)ないし(8)のとおりに構成する。
【0010】
(1)振動板と、前記振動板に対して所定の間隔をもって対向配置される背極板と、前記所定の間隔を保持するためのスペーサとを備えた容量検出型音響センサにおいて、
前記振動板がゴムを母材として形成されている音響センサ。
【0011】
(2)前記(1)に記載の音響センサにおいて、
前記振動板の母材であるゴムが導電性シリコーンゴムより形成されている音響センサ。
【0012】
(3)前記(1)に記載の音響センサにおいて、
前記振動板が絶縁性ゴムと導電性薄膜を積層して構成されている音響センサ。
【0013】
(4)前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の音響センサにおいて、
前記背極板の母材はシリコンであり、かつ前記スペーサの母材は絶縁性半導体材料であり、かつ前記背極板と前記スペーサとは半導体製造技術により一括形成される音響センサ。
【0014】
(5)前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の音響センサの製造方法であって、
前記振動板は、ゴムの前駆体溶液のスピン塗布技術を用いることにより形成する音響センサの製造方法。
【0015】
(6)前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の音響センサの製造方法であって、
振動板は張力を与えた状態で振動板固定部に固定する音響センサの製造方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、軽量で脆くないゴムを振動板の材料に適用できるため、耐熱性に優れ、強い衝撃耐性を確保でき、高感度な音響センサを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例により詳しく説明する。
【実施例1】
【0018】
図1、2は実施例1である“音響センサ”の構成を示す図であり、図1は音響センサの上面図であり、図2はその断面図である。なお、全体の大きさはmmオーダであるが、説明の便宜上、大きさを誇張して示している。図3は本実施例1における振動板部品の構成を示す図であり、図4は本実施例1においてスペーサ3と背極板2を一体化したスペーサ付き背極板部品の構成を示す図である。
【0019】
製造された図3に示す前記振動板部品に図4に示す前記スペーサ付き背極板部品を固着することにより、図1、2に示す実施例1である音響センサが形成される。
【0020】
図3に示す前記振動板部品はプラスチックや金属などで形成されたリング4に導電性ゴム膜の振動板1を固着することにより形成でき、ゴムの厚みは薄いことがマイクロホン感度向上のため望ましく例えば1ミクロンから5ミクロンの厚さで良い。
【0021】
図4に示す前記スペーサ付き背極板部品はシリコン基板をMEMS技術により加工して形成できる。図4に示す前記スペーサ付き背極板部品の製造方法を図5により説明する。シリコン基板を熱酸化することにより前記シリコン基板上にシリコン酸化膜を形成し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術によりシリコン熱酸化膜でできたスペーサ3を形成する(図5(a))。前記スペーサ3の厚さは例えば2ミクロン〜10ミクロンで良い。次にCVD法(Chemical Vapor Deposition法)によりシリコン窒化膜を前記シリコン基板の裏面に成膜し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術により所望の形状にパターニングする(図5(b))。次に金/クロム膜を前記シリコン基板の表側に蒸着し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術により所望の形状にパターニングして前記振動板1の電極パッドを形成する(図5(c))。
【0022】
次に前記シリコン窒化膜パターンをマスクとして、水酸化カリウム水溶液により前記シリコン基板を裏面側からエッチングし、キャビティを形成する(図5(d))。前記キャビティの深さは、後に背極板となる部分であるエッチング残し部分の厚さが10ミクロンから50ミクロンとなるよう制御する。次にフォトリソグラフィー技術とエッチング技術により表側から前記シリコン基板に穴を貫通させて音響孔を形成することにより図4に示す前記スペーサ付き背極板部品が形成できる(図5(e))。前記音響孔の直径は10ミクロンとし、ピッチ16ミクロンで縦横に配列した。なお、図5(e)に示す前記シリコン基板貫通工程において、チップ外形状に貫通溝を形成することにより本音響孔形成工程において同時にチップを個別に分離することも可能であることは言うまでもない。
【0023】
本実施例1によれば、軟質で脆くない導電性ゴムを可動部である振動板1の材料に適用できるため強い衝撃耐性を有する音響センサを実現できる。
【0024】
また、耐熱性に優れる例えば導電性シリコーンゴム膜を振動板の材料に適用することにより、耐熱性に優れた音響センサを実現できる。また周知のとおり、振動板の材料となるゴム膜の硬度は加硫処理を制御することにより例えばヤング率が1kPaから10MPa程度の広範囲で制御できるため、部品の幾何学設計を変更することなくセンサ感度や系の共振周波数を変更できるため、フォトマスクや金型などの作成費用を削減でき、また製品開発期間を短縮できる。さらにゴムは容易に伸縮可能であり、張力を与えた状態で振動板固定リングに固着することも可能で、これによりセンサ感度や共振周波数を変更できることは言うまでもない。
【0025】
(振動板部品の変形)
図6、7、8に示す振動板部品は、振動板部品の変形であり、振動板固定リングが内リングと外リングの2つのリングから構成され、ゴム膜を母材とした振動板を前記2つのリングで挟んで固定できる構造となっており、張力を与えた状態で振動板固定リングにゴム膜を固着する場合に有効である。
【0026】
本実施例1では、導電性ゴム膜を振動板の材料として適用したが、振動板の材料としては絶縁性ゴム膜と導電性薄膜の積層膜でも良く、例えば図9に示す変形のように金属膜との積層膜で良い。金属材料としては、金や銀やニッケルやアルミニウムや銅やチタンや白金やクロムやモリブデンやコバルトやタングステンなどが好ましいが、金属間化合物でも良い。前記導電性薄膜は蒸着技術やスクリーン印刷技術により容易に形成できる。前記導電性薄膜は振動板領域全体に配置されていても構わないが、振動板の中央部に配置しても良く、振動板の中央部に配置することによりセンサの寄生容量(振動検出に寄与しない容量)を低減しセンサ感度をより向上させることができる。なお、振動板の電極パッドと前記導電性薄膜は電気的に導通されるよう配置する必要があることは言うまでもない。
【実施例2】
【0027】
図10、11は実施例2である“音響センサ”の構成を示す図であり、図10は音響センサの上面図であり、図11はその断面図である。図12は実施例2における振動板部品の構成を示す断面図であり、図13は実施例2においてスペーサ23と背極板22を一体化したスペーサ付き背極板部品の構成を示す断面図である。製造された図12に示す前記振動板部品に図13に示す前記スペーサ付き背極板部品を固着することにより、図10、11に示す実施例2である音響センサが形成される。
【0028】
図12に示す前記振動板部品はシリコン基板をMEMS技術により加工して形成できる。図12に示す前記振動板部品の製造方法を図14により説明する。まずシリコン基板上にエッチストップ膜を成膜する(図14(a))。前記エッチストップ膜の材料としては後のキャビティ形成のためのシリコン基板エッチング時のエッチングに対して耐性を有する膜であれば何でも良く、例えば前記シリコン基板を水酸化カリウム水溶液によりエッチングする場合は、CVD法により形成したシリコン窒化膜や熱酸化により形成したシリコン熱酸化膜や蒸着法により形成したチタン膜やニッケル膜で良い。今回は0.2ミクロン厚のチタン膜を適用した。次に、裏面側にCVD法によりシリコン窒化膜を成膜し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術により前記シリコン基板裏面にシリコン窒化膜パターンを形成する(図14(b))。次に振動板21となるゴム膜を成膜するため、ゴムの前駆体をスピン塗布技術により表側に塗布し、熱処理を加えることで、前記エッチストップ膜上にゴム膜を形成する(図14(c))。前記ゴム膜の厚みは薄いことがセンサ感度向上のため望ましく例えば1ミクロンから5ミクロンの厚さで良い。次に前記シリコン窒化膜パターンをマスクとして、水酸化カリウム水溶液により前記シリコン基板を裏面側からエッチングし、キャビティを形成する(図14(d))。次に希フッ酸水溶液により裏面側から前記キャビティにより開口した部分のエッチストップ膜であるチタン膜を除去することにより前記図12に示す前記振動板部品が形成できる。本実施例2では、前記キャビティ形成のためのシリコンエッチングに水酸化カリウム水溶液によるウェットエッチング技術を適用したが、フッ素ガス系によるプラズマドライエッチング技術により前記キャビティを形成しても構わない。
【0029】
図13に示す前記スペーサ付き背極板部品はシリコン基板をMEMS技術により加工して形成できる。図13に示す前記スペーサ付きは背極板部品の製造方法を図15により説明する。まずシリコン基板裏面側にCVD法によりシリコン酸化膜を成膜し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術によりシリコン酸化膜でできたスペーサパターンを形成する(図15(a))。前記シリコン基板は50ミクロン厚のものを使用した。次に金/クロム膜を蒸着法により前記シリコン基板の表側に成膜し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術によりパターニングする(図15(b))。本実施例2では、前記金/クロム膜をフォトリソグラフィー技術とエッチング技術によりパターニングしたが、リフトオフ技術によりパターニングしても構わない。次にフォトリソグラフィー技術により前記シリコン基板裏面側に背電極22の音響孔パターンをフォトレジストにより形成し(図15(c))、前記フォトレジストパターンをマスクとしてフッ素ガス系プラズマエッチング技術により前記シリコン基板を裏面側から貫通エッチングする(図15(d))。次にアセトンなどの有機溶剤により前記フォトレジストを除去することにより図13に示す実施例2の前記スペーサ付き背極板部品が形成できる。
【0030】
(背極板部品の変形)
前記図15に示すスペーサ付き背極板部品の製造方法では厚さ50ミクロンの薄いシリコン基板を用いる方法を説明したが、厚いシリコン基板を部分的に薄く形成しても良く、当該部分的に薄く形成する場合のスペーサ付き背極板部品の製造方法を図16により説明する。図15の場合と同様シリコン基板にスペーサパターンと金/クロムパターンを形成する(図16(a)、(b))。ここでは厚さ300ミクロンのシリコン基板を使用した。次にフォトリソグラフィー技術により前記シリコン基板の表側に所望のフォトレジストパターンを形成する(図16(c))。次に前記フォトレジストパターンをマスクとしてフッ素ガス系プラズマエッチング技術により前記シリコン基板を部分的に薄膜化する(図16(d))。本例では部分的に薄膜化した領域の厚さが15ミクロンとなるようにエッチング時間を制御した。次にフォトリソグラフィー技術により前記シリコン基板の裏面側に音響孔パターンのフォトレジストを形成する(図16(e))。次にフッ素ガス系プラズマエッチング技術により音響孔に相当する部位の前記シリコン基板を貫通エッチングした後フォトレジストを除去することにより前記厚いシリコン基板を部分的に薄く形成する場合のスペーサ付き背極板部品が形成できる(図16(f))。
【0031】
当該厚いシリコン基板を部分的に薄く形成する方法によれば、薄いシリコン基板を用いる方法に較べて製造工程は増加するものの、シリコン基板の強度が増すためシリコン基板のハンドリングが容易になり、またシリコン基板の大口径化が容易となるため安定した大量生産が容易となる。また、部品の外周部が厚いので部品強度が強く保たれるため薄膜下限が広がり、例えば厚さ10ミクロンの背極板を形成することも容易となる。前記背極板の厚さは厚いほど空気の粘性抵抗の影響によるセンサ感度の低下が引き起こされるため薄い方が望ましい一方、厚い方が機械的強度が増すため入力される音の振動の影響を小さくできるため、前記背極板の厚さには最適値があり、当該厚いシリコン基板を部分的に薄く形成する方法は背極板の厚さの制御範囲を広げることができるため有効である。
【0032】
前述のとおり、本実施例2によれば、ゴム膜の成膜方法としてスピン塗布技術を適用できるため、ゴム膜の薄膜形成が容易にでき、高感度な音響センサを実現することができる。また、軟質で脆くないゴム膜を振動板の材料に適用できるため、衝撃耐性に優れる音響センサを容易に実現できる。
【0033】
以上、説明したように、本実施例によれば、軟質で脆くないゴム膜を振動板の材料に適用できるため、強い衝撃耐性を有する高感度な音響センサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施例1の構成を示す上面図
【図2】実施例1の構成を示すA−A断面図
【図3】実施例1の振動板部品の構成を示す断面図
【図4】実施例1のスペーサ付き背極板部品の構成を示す断面図
【図5】実施例1のスペーサ付き背極板部品の製造方法を説明する断面図
【図6】実施例1の振動板部品の変形の構成を示す上面図
【図7】実施例1の振動板部品の変形の構成を示すB−B断面図
【図8】実施例1の振動板部品の変形の構成を示すC−C断面図
【図9】実施例1の振動板部品の変形の構成を示す断面図
【図10】実施例2の構成を示す上面図
【図11】実施例2の構成を示すD−D断面図
【図12】実施例2の振動板部品の構成を示す断面図
【図13】実施例2のスペーサ付き背極板部品の構成を示す断面図
【図14】実施例2の振動板部品の製造方法を説明する断面図
【図15】実施例2のスペーサ付き背極板部品の製造方法を説明する断面図
【図16】実施例2のスペーサ付き背極板部品の変形の製造方法を説明する断面図
【図17】従来の音響センサの振動板部品の構成を示す上面図
【図18】従来の音響センサの振動板部品の構成を示すE−E断面図
【図19】従来の音響センサの構成を示す断面図
【符号の説明】
【0035】
1 振動板
2 背極板
3 スペーサ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動板と、前記振動板に対して所定の間隔をもって対向配置される背極板と、前記所定の間隔を保持するためのスペーサとを備えた容量検出型音響センサにおいて、
前記振動板がゴムを母材として形成されていることを特徴とする音響センサ。
【請求項2】
請求項1に記載の音響センサにおいて、
前記振動板の母材であるゴムが導電性シリコーンゴムより形成されていることを特徴とする音響センサ。
【請求項3】
請求項1に記載の音響センサにおいて、
前記振動板が絶縁性ゴムと導電性薄膜を積層して構成されていることを特徴とする音響センサ。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の音響センサにおいて、
前記背極板の母材はシリコンであり、かつ前記スペーサの母材は絶縁性半導体材料であり、かつ前記背極板と前記スペーサとは半導体製造技術により一括形成されることを特徴とする音響センサ。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれかに記載の音響センサの製造方法であって、
前記振動板は、ゴムの前駆体溶液のスピン塗布技術を用いることにより形成することを特徴とする音響センサの製造方法。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれかに記載の音響センサの製造方法であって、
振動板は張力を与えた状態で振動板固定部に固定することを特徴とする音響センサの製造方法。
【請求項1】
振動板と、前記振動板に対して所定の間隔をもって対向配置される背極板と、前記所定の間隔を保持するためのスペーサとを備えた容量検出型音響センサにおいて、
前記振動板がゴムを母材として形成されていることを特徴とする音響センサ。
【請求項2】
請求項1に記載の音響センサにおいて、
前記振動板の母材であるゴムが導電性シリコーンゴムより形成されていることを特徴とする音響センサ。
【請求項3】
請求項1に記載の音響センサにおいて、
前記振動板が絶縁性ゴムと導電性薄膜を積層して構成されていることを特徴とする音響センサ。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の音響センサにおいて、
前記背極板の母材はシリコンであり、かつ前記スペーサの母材は絶縁性半導体材料であり、かつ前記背極板と前記スペーサとは半導体製造技術により一括形成されることを特徴とする音響センサ。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれかに記載の音響センサの製造方法であって、
前記振動板は、ゴムの前駆体溶液のスピン塗布技術を用いることにより形成することを特徴とする音響センサの製造方法。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれかに記載の音響センサの製造方法であって、
振動板は張力を与えた状態で振動板固定部に固定することを特徴とする音響センサの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図18】
【図19】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図18】
【図19】
【図17】
【公開番号】特開2007−104466(P2007−104466A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−293453(P2005−293453)
【出願日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(504417641)マイクロプレシジョン株式会社 (18)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(504417641)マイクロプレシジョン株式会社 (18)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]