説明

風呂設備用配管構造、及び、そのドレン排水管挿通方法

【課題】潜熱回収式の熱交換器を備えていない既設の熱源機を潜熱回収式の熱交換器を備えた熱源機に交換するときの配管作業の容易化を図る。
【解決手段】熱源機側継手60における熱源機側接続部61と浴槽用湯水管側接続部62との間の側壁部に、内部通路を外部に連通するドレン排水管挿通部64が備えられ、そのドレン排水管挿通部64に、ドレン排水管4を挿通した状態で水密状に封止する封止部材65が備えられ、浴槽側継手70における浴槽側接続部71と浴槽用湯水管側接続部72との間の側壁部に、内部通路を外部に連通するドレン排水管挿通部74が備えられ、そのドレン排水管挿通部74に、ドレン排水管4を挿通した状態で水密状に封止する封止部材75が備えられ、ドレン排水管4が、その熱源機側の端部が熱源機側継手60のドレン排水管挿通部64から外部に突出し且つその浴槽側の端部が浴槽側継手70のドレン排水管挿通部74から外部に突出する状態で、浴槽用湯水管P内に位置するように設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、潜熱回収式の熱交換器を備えた熱源機にて加熱された湯水を浴槽に供給する浴槽用湯水管と、
前記熱源機から排出されるドレンを前記浴槽側の排水箇所に導くドレン排水管とが設けられた風呂設備用配管構造に関する。
【背景技術】
【0002】
潜熱回収式の熱交換器を備えた熱源機は、バーナの燃焼排ガスの潜熱をも回収して湯水を加熱するものであり、熱回収効率が優れたものであるが、潜熱回収式の熱交換器においては燃焼排ガスの潜熱が回収されるのに伴って凝縮水、所謂ドレンが発生するので、このような熱源機を備えた風呂設備では、熱源機にて加熱された湯水を浴槽に供給する浴槽用湯水管に加えて、ドレンを浴室側の排水箇所(例えば、浴室の床面に設けられた排水口)に導くドレン排水管を配管する必要がある。
【0003】
そして、このような風呂設備用配管構造の従来例として、熱源機を通して浴槽の湯水を循環させる浴槽用往き管及び浴槽用戻り管が浴槽用湯水管として設けられ、それら浴槽用戻り管及び浴槽用往き管にドレン排水管を加えた3本の管を、ドレン排水管が浴槽用戻り管や浴槽用往き管の外部に位置する状態でさや管内に挿通した形態で配管する構造のものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
浴槽用湯水管及びドレン排水管は、一般に、床下又は天井を通して配管されることになり、上記の従来の風呂設備用配管構造では、浴槽用湯水管としての浴槽用戻り管及び浴槽用往き管にドレン排水管を加えた3本の管をドレン排水管が浴槽用戻り管や浴槽用往き管の外部に位置する状態で挿通したさや管が、床下又は天井に配管されることになる。
【0005】
ちなみに、前記特許文献1には、風呂設備用配管構造の別の従来例として、ドレンタンクからドレンを取り出すドレン取り出し管部分が前記浴槽用往き管における熱源機内に位置する部分に接続され且つドレンを排出するドレン排出管部分が前記浴槽用往き管における浴槽近くの部分に分岐接続されて、それらドレン取り出し管部分、浴槽用往き管の一部及びドレン排出管部分によりドレン排水管が構成され、前記ドレン取り出し管部分、前記ドレン排出管部分、及び、前記浴槽用往き管におけるドレン排出管部分の分岐箇所よりも浴槽側の部分の夫々に電磁式の開閉弁が設けられて、それら3個の開閉弁の開閉状態を制御することにより、浴槽用往き管及び浴槽用戻り管を通しての浴槽への湯水の供給や浴槽の湯水の循環とは別個にドレンの排水を行うように構成された構造が記載されている。
【0006】
つまり、この風呂設備用配管構造の別の従来例は、浴槽用往き管の一部をドレン排水管の一部に兼用することにより、浴槽用戻り管及び浴槽用往き管の2本の管を配管するだけで、ドレンを浴槽側の排水箇所に導くことができるようにしたものであるが、3個の開閉弁を追加して設けるために風呂設備用配管構造の価格が高くなり、又、浴槽用往き管におけるドレン排水管に兼用される部分に残留しているドレンが浴槽に供給される虞があるので、実用化し難いものであり、ドレンの排水専用のドレン排水管を設ける必要があった。
【0007】
【特許文献1】特開2005−337710号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、潜熱回収式の熱交換器を備えていない既設の熱源機を潜熱回収式の熱交換器を備えた熱源機に交換することがある。そして、既設の熱源機用として、一般には、浴槽用湯水管としての浴槽用戻り管及び浴槽用往き管がさや管に挿通された状態で床下又は天井に配管されている。
【0009】
しかしながら、上述のように熱源機を交換する場合、従来の風呂設備用配管構造では、既設のさや管を撤去して、浴槽用戻り管、浴槽用往き管及びドレン排水管の3本の管をドレン排水管が浴槽用戻り管や浴槽用往き管の外部に位置する状態で挿通したさや管を、床下又は天井に配管することになるので、大掛かりな工事が必要となり、配管作業が困難なものであった。
説明を加えると、3本の管を挿通するための3本管用のさや管は2本の管を挿通するための2本管用のさや管に比べて径が太いので、その3本管用のさや管を敷設するために、新たに床材や壁材に孔をあける必要があり、又、既設の2本管用のさや管を撤去して、3本管用のさや管を敷設しなおす必要があり、大掛かりな工事が必要となって、配管作業が困難なものとなる。
【0010】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、潜熱回収式の熱交換器を備えていない既設の熱源機を潜熱回収式の熱交換器を備えた熱源機に交換するときの配管作業の容易化を図り得る風呂設備用配管構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の風呂設備用配管構造は、潜熱回収式の熱交換器を備えた熱源機にて加熱された湯水を浴槽に供給する浴槽用湯水管と、
前記熱源機から排出されるドレンを前記浴槽側の排水箇所に導くドレン排水管とが設けられたものであって、
第1特徴構成は、前記浴槽用湯水管における熱源機側の端部に、熱源機側接続部と浴槽用湯水管側接続部とを内部通路にて連通させる状態で備える熱源機側継手が設けられ、且つ、前記浴槽用湯水管における浴槽側の端部に、浴槽側接続部と浴槽用湯水管側接続部とを内部通路にて連通させる浴槽側継手が設けられ、
前記熱源機側継手における前記熱源機側接続部と前記浴槽用湯水管側接続部との間の側壁部に、前記内部通路を外部に連通するドレン排水管挿通部が備えられ、
そのドレン排水管挿通部に、前記ドレン排水管を挿通した状態で水密状に封止する封止部材が備えられ、
前記浴槽側継手における前記浴槽側接続部と前記浴槽用湯水管側接続部との間の側壁部に、前記内部通路を外部に連通するドレン排水管挿通部が備えられ、
そのドレン排水管挿通部に、前記ドレン排水管を挿通した状態で水密状に封止する封止部材が備えられ、
前記ドレン排水管が、その熱源機側の端部が前記熱源機側継手のドレン排水管挿通部から外部に突出し且つその浴槽側の端部が前記浴槽側継手のドレン排水管挿通部から外部に突出する状態で、前記浴槽用湯水管内に位置するように設けられている点にある。
【0012】
即ち、浴槽用湯水管の熱源機側の端部、浴槽側の端部がそれぞれ熱源機側継手の浴槽用湯水管側接続部、浴槽側継手の浴槽用湯水管側接続部に接続され、且つ、熱源機側継手の熱源機側接続部が熱源機に対して直接的にあるいは管部材等を介して間接的に接続され、浴槽側継手の浴槽側接続部が浴槽に対して直接的にあるいは管部材等を介して間接的に接続される状態で、浴槽用湯水管が熱源機と浴槽とにわたって設けられ、ドレン排水管が、その熱源機側の端部が熱源機側継手のドレン排水管挿通部から外部に突出し且つその浴槽側の端部が浴槽側継手のドレン排水管挿通部から外部に突出する状態で、浴槽用湯水管内に位置するように設けられ、熱源機側継手のドレン排水管挿通部及び浴槽側継手のドレン排水管挿通部の夫々が、ドレン排水管を挿通した状態で封止部材により水密状に封止される。
このように浴槽用湯水管及びドレン排水管が設けられることにより、熱源機にて加熱された湯水は、熱源機側継手の熱源機側接続部、内部通路、浴槽用湯水管側接続部を順に通過し、浴槽用湯水管とドレン排水管との間の環状の流路を通流して、浴槽用湯水管側接続部から浴槽側継手に流入し、その浴槽側継手の内部通路、浴槽側接続部を順に通過したのち浴槽に供給されることになり、熱源機から排出されたドレンは、浴槽用湯水管内に設けられたドレン排水管を通流して、浴槽側の排水箇所に導かれる。
【0013】
そして、ドレン排水管が、その熱源機側の端部が熱源機側継手のドレン排水管挿通部から外部に突出し且つその浴槽側の端部が浴槽側継手のドレン排水管挿通部から外部に突出する状態で、浴槽用湯水管内に位置するように設けられる配管構造であるので、潜熱回収式の熱交換器を備えていない既設の熱源機を潜熱回収式の熱交換器を備えた熱源機に交換する場合は、既設の浴槽用湯水管を配管したままでその既設の浴槽用湯水管内にドレン排水管を設けることにより、ドレン排水管を床下又は天井に配管することができる。
【0014】
例えば、既設の浴槽用湯水管を床下又は天井に配管したままで、その浴槽用湯水管の熱源機側の端部を熱源機側継手の浴槽用湯水管側接続部に接続し、並びに、その浴槽用湯水管の浴槽側の端部を浴槽側継手の浴槽用湯水管側接続部に接続し、続いて、ドレン排水管を熱源機側継手及び浴槽側継手のうちのいずれか一方の継手のドレン排水管挿通部から挿入してその継手の浴槽用湯水管側接続部及び浴槽用湯水管内を通過させ、更に、他方の継手の浴槽用湯水管側接続部を通過させてその継手のドレン排水管挿通部から突出させることにより、ドレン排水管を浴槽用湯水管内に位置する状態で床下又は天井に配管することができる。
あるいは、既設の浴槽用湯水管を床下又は天井に配管したままで、ドレン排水管をその両端が浴槽用湯水管から突出する状態で浴槽用湯水管内に挿通し、浴槽用湯水管の熱源機側の端部から突出しているドレン排水管を、熱源機側継手の浴槽湯水管側接続部から挿入してその浴槽湯水管側接続部を通過させて、ドレン排水管挿通部にその内部通路側から挿通したのち、浴槽用湯水管の熱源機側の端部を浴槽湯水管側接続部に接続し、並びに、浴槽用湯水管の浴槽側の端部から突出しているドレン排水管を、浴槽側継手の浴槽湯水管側接続部から挿入してその浴槽湯水管側接続部を通過させて、ドレン排水管挿通部にその内部通路側から挿通したのち、浴槽用湯水管の浴槽側の端部を浴槽湯水管側接続部に接続することにより、ドレン排水管を浴槽用湯水管内に位置する状態で床下又は天井に配管することができる。
【0015】
上述のように、既設の浴槽用湯水管を配管したままでその既設の浴槽用湯水管内にドレン排水管を設けることにより、ドレン排水管を床下又は天井に配管することができるので、既設の浴槽用湯水管を撤去する必要がなく、又、床材や壁材に孔をあける必要もないので、大掛かりな工事が不要となり、配管作業を容易化することができる。
【0016】
ちなみに、本発明による風呂設備用配管構造は、風呂設備を新規に設置する場合にも適用することができる。
例えば、浴槽用湯水管として浴槽用戻り管及び浴槽用往き管が設けられる場合、ドレン排水管はそれら浴槽用戻り管及び浴槽用往き管のうちのいずれか一方の内部に設けることになるので、さや管としては、浴槽用戻り管及び浴槽用往き管の2本の管を挿通する小径のものを使用することができるようになる。
つまり、本発明による風呂設備用配管構造は、特に、配管スペースが狭い等によりさや管の小径化が望まれる場合に好適である。
【0017】
従って、潜熱回収式の熱交換器を備えていない既設の熱源機を潜熱回収式の熱交換器を備えた熱源機に交換するときの配管作業の容易化を図り得る風呂設備用配管構造を提供することができるようになった。
【0018】
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記浴槽用湯水管側接続部及び前記ドレン排水管挿通部夫々が筒状に構成されて、夫々の筒軸芯が90°よりも大きい角度で交差する形態で、前記熱源機側継手及び前記浴槽側継手に備えられている点にある。
【0019】
即ち、熱源機側継手及び浴槽側継手には、筒状の浴槽用湯水管側接続部及び筒状のドレン排水管挿通部が夫々の筒軸芯が90°よりも大きい角度で交差する形態で備えられているので、ドレン排水管を継手外部からドレン排水管挿通部を通過させて浴槽用湯水管側接続部に挿通するときは、ドレン排水管を90°よりも大きい角度で緩やかに屈曲させながら浴槽用湯水管側接続部に挿通することになってその挿通を行い易く、又、ドレン排水管を浴槽用湯水管側接続部を通過させてドレン排水管挿通部にその内部通路側から挿通するときも、ドレン排水管を90°よりも大きい角度で緩やかに屈曲させながらドレン排水管挿通部に挿通することになってその挿通を行い易く、配管作業をより一層容易化することができる。
そして、このように筒状の浴槽用湯水管側接続部と筒状のドレン排水管挿通部とを夫々の筒軸芯が90°よりも大きい角度で交差する形態で熱源機側継手及び浴槽側継手に備えさせることにより、熱源機側継手には、熱源機側接続部、内部通路、浴槽用湯水管側接続部を直線状又は略直線状に連なる形態で備えさせることが可能となり、又、浴槽側継手には、浴槽側接続部、内部通路、浴槽用湯水管側接続部を直線状又は略直線状に連なる形態で備えさせることが可能となって、熱源機側継手及び浴槽側継手の夫々において、浴槽に供給される湯水を通流させるための通流抵抗が大きくなるのを抑制できるので、浴槽用湯水管を通して所定通りに湯水を浴槽に供給することができる。
従って、浴槽用湯水管を通しての浴槽への湯水の供給に影響を与えないようにしながら、配管作業をより一層容易化することができるようになった。
【0020】
第3特徴構成は、上記第2特徴構成に加えて、
前記熱源機側継手及び前記浴槽側継手のうちの少なくとも一方には、前記ドレン排水管挿通部の内部通路側端部のうちで、前記内部通路の通路長手方向において前記浴槽用湯水管側接続部から離れる側に位置する部分から前記内部通路内に延びる状態でドレン排水管案内部が備えられている点にある。
【0021】
即ち、熱源機側継手及び浴槽側継手のうちの少なくとも一方については、ドレン排水管を、浴槽用湯水管側接続部を通過させてドレン排水管挿通部にその内部通路側から挿通することになるが、そのようにドレン排水管を挿通することになる継手にはドレン排水管案内部が備えられるようにすることにより、ドレン排水管を、浴槽用湯水管側接続部を通過させてドレン排水管挿通部にその内部通路側から挿通するときには、そのドレン排水管挿通部の内部通路側端部のうちで、内部通路の通路長手方向において浴槽用湯水管側接続部から離れる側に位置する部分から内部通路内に延びる状態でドレン排水管案内部が備えられているので、ドレン排水管の先端がドレン排水管案内部に当たってそのドレン排水管案内部の案内でドレン排水管挿通部の内部通路側の開口部に導かれることになり、ドレン排水管をドレン排水管挿通部に挿通し易い。
従って、浴槽用湯水管を通しての浴槽への湯水の供給に影響を与えないようにしながら、配管作業を更に容易化することができるようになった。
【0022】
第4特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれかに加えて、
前記浴槽側継手における前記浴槽側接続部と前記浴槽用湯水管側接続部との間の箇所に、前記内部通路に連通する浴槽水排水部が備えられ、
その浴槽水排水部又はその浴槽水排水部に接続された浴槽水排水管に、電磁式の開閉弁が設けられている点にある。
【0023】
即ち、電磁式の開閉弁を開弁すると、浴槽水排水部を通して浴槽の湯水が排水されるので、浴槽の水位を低くすることができる。
【0024】
例えば、通常の入浴用の温度よりも高温の湯を浴槽用湯水管を通して浴槽に供給して、風呂を追焚するように構成された風呂設備の場合、追焚により浴槽の水位が入浴用の所定の水位よりも高くなったときには、開閉弁を開弁して浴槽の湯水を排水することにより、浴槽の水位を入浴用の所定の水位にすることができる。
又、浴槽の水位を通常の入浴用の水位よりも低い水位にして入浴する所謂半身浴を行うときには、開閉弁を開弁して浴槽の湯水を排水することにより、浴槽の水位を半身浴用の所定の水位にすることができる。
【0025】
そして、上述のように浴槽水排水部を備えさせた浴槽側継手を用いて浴槽用湯水管及びドレン排水管を配管することにより、浴槽の湯水を排水して浴槽の水位を低くする機能をも風呂設備に備えさせることができる。
ちなみに、浴槽の湯水を排水する浴槽水排水管を浴槽用湯水管に直接連通接続して、その浴槽水排水管に電磁式の開閉弁を設けることにより、浴槽の湯水を排水して浴槽の水位を低くする機能を備えさせることができるが、この場合は、熱源側継手及び浴槽側継手を用いて浴槽用湯水管及びドレン排水管を配管する作業とは別に、浴槽用湯水管に浴槽水排水管を連通接続し、その浴槽水排水管に電磁式の開閉弁手段を設ける作業を行う必要があるので、配管作業が複雑化することになる。
従って、ドレンを浴槽側の排水箇所に排水する機能に加えて浴槽の水位を低くすることができる機能を備えさせながらも、配管作業の容易化を図り得る風呂設備用配管構造を提供することができるようになった。
【0026】
第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれか1つに記載の風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法であって、
屈曲自在で長尺状の挿通体の端部に前記浴槽用湯水管の内部空間を移動可能で且つ移動方向視での面積が前記挿通体の横断面積よりも大きい被押圧体を連結し、
前記被押圧体を前記浴槽用湯水管又は前記熱源機側継手の熱源機側の端部からそれの内部空間に入れた状態で、前記熱源機から前記浴槽側に前記浴槽用湯水管を通して湯水を供給し、その供給する湯水の水圧にて前記被押圧体を浴槽側に移動させて、前記浴槽用湯水管内に前記挿通体を挿通し、
前記挿通体の端部に前記ドレン用排水管を接続し、前記挿通体の前記ドレン用排水管を接続した側とは反対側の端部を引き操作して、前記浴槽用湯水管内に前記ドレン用排水管を挿通させる点にある。
【0027】
即ち、まず、挿通体の端部に連結した被押圧体を浴槽用湯水管又は熱源機側継手の熱源機側の端部からそれの内部空間に入れた状態で、熱源機から浴槽側に浴槽用湯水管を通して湯水を供給し、その供給する湯水の水圧にて被押圧体を浴槽側に移動させることにより、浴槽用湯水管内に挿通体を挿通させる。次に、挿通体の端部にドレン排水管を接続し、挿通体のドレン排水管を接続した側とは反対側の端部を引き操作して、浴槽用湯水管内にドレン排水管を挿通させる。
【0028】
よって、ドレン排水管より先に浴槽用湯水管に挿通体を挿通させ、その挿通させた挿通体の端部にドレン排水管を接続し、挿通体のドレン排水管を接続した側とは反対側の端部を引き操作することにより、ドレン排水管を浴槽用湯水管内に引き込んで浴槽用湯水管内に挿通させるため、ドレン排水管は浴槽用湯水管の屈曲箇所において屈曲する側に曲がるように挿通体にて引っ張られるため曲がり易く、ドレン排水管を浴槽用湯水管に挿通させ易い。
【0029】
また、挿通体は、ドレン排水管よりも浴槽用湯水管を挿通させ易いように浴槽用湯水管よりも屈曲し易いものを用いるが、屈曲し易い挿通体を浴槽用湯水管の端部から押し込んで浴槽用湯水管に挿通させようとしても、挿通体が必要以上に屈曲してしまい、挿通体を浴槽用湯水管に挿通させ難いものであるが、熱源機から浴槽側に浴槽用湯水管を通して供給される湯水の水圧にて被押圧体を浴槽側に移動させることにより、挿通体を浴槽用湯水管内に引き込んで浴槽用湯水管内に挿通させるため、挿通体を必要以上に屈曲させることなく浴槽用湯水管を挿通させることができるので、挿通体を浴槽用湯水管に挿通させ易い。
【0030】
つまり、例えば、挿通体として、ドレン排水管よりも屈曲し易い合成繊維製の糸を用いて、挿通体、ドレン排水管の順に浴槽用湯水管内に挿通させることにより、ドレン排水管を浴槽用湯水管に挿通し易いものとなり、また、挿通体を熱源機から浴槽側に浴槽用湯水管を通して供給される湯水の水圧を利用して、挿通体を浴槽用湯水管内に挿通させるため、空気圧で送り込む場合のようにはコンプレッサ等が必要なく、簡単に挿通体を浴槽用湯水管に挿通させることができる。
【0031】
従って、挿通体、ドレン排水管の順で浴槽用湯水管に挿通させることによりドレン排水管を浴槽用湯水管に挿通させ易く、また、熱源機から浴槽側に浴槽用湯水管を通して供給する風呂設備の既存の構成を利用することにより、ドレン排水管を浴槽用湯水管に簡素な構成で挿通させることができ、もって、簡素な構成でありながらドレン排水管を挿通させ易い風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法を提供することができるにようになった。
【0032】
第6特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれか1つに記載の風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法であって、
屈曲自在で長尺状の先挿通体の端部に前記浴槽用湯水管の内部空間を移動可能で且つ移動方向視での面積が前記先挿通体の横断面積よりも大きい被押圧体を連結し、
前記被押圧体を前記浴槽用湯水管又は前記熱源機側継手の熱源機側の端部からそれの内部空間に入れた状態で、前記熱源機から前記浴槽側に前記浴槽用湯水管を通して湯水を供給し、その供給する湯水の水圧にて前記被押圧体を浴槽側に移動させて、前記浴槽用湯水管内に前記先挿通体を挿通し、
前記先挿通体の端部にこの先挿通体よりも引張り強さが大きい屈曲自在で長尺状の後挿通体を接続し、前記先挿通体の前記後挿通体を接続した側とは反対側の端部を引き操作して、前記浴槽用湯水管内に前記後挿通体を挿通し、
前記後挿通体の端部に前記ドレン用排水管を接続し、前記後挿通体の前記ドレン用排水管を接続した側とは反対側の端部を引き操作して、前記浴槽用湯水管内に前記ドレン用排水管を挿通させる点にある。
【0033】
即ち、まず、先挿通体の端部に連結した被押圧体を浴槽用湯水管又は熱源機側継手の熱源機側の端部からそれの内部空間に入れた状態で、熱源機から浴槽側に浴槽用湯水管を通して湯水を供給し、その供給する湯水の水圧にて被押圧体を浴槽側に移動させることにより、浴槽用湯水管内に先挿通体を挿通させる。次に、浴槽用湯水管内に挿通させた先挿通体の端部に後挿通体を接続し、先挿通体の後挿通体を接続した側とは反対側の端部を引き操作して、浴槽用湯水管内に後挿通体を挿通させる。最後に、後挿通体の端部にドレン排水管を接続し、後挿通体のドレン排水管を接続した側とは反対側の端部を引き操作して、浴槽用湯水管内にドレン排水管を挿通させる。
【0034】
よって、ドレン排水管より先に浴槽用湯水管に後挿通体を挿通させ、その挿通させた後挿通体の端部にドレン排水管を接続し、後挿通体のドレン排水管を接続した側とは反対側の端部を引き操作することにより、ドレン排水管を浴槽用湯水管内に引き込んで浴槽用湯水管内に挿通させるため、ドレン排水管は浴槽用湯水管の屈曲箇所において屈曲する側に曲がるように後挿通体にて引っ張られるため曲がり易く、ドレン排水管を浴槽用湯水管に挿通させ易い。
また、後挿通体としては、端部にドレン排水管を接続した状態でその反対側の端部を引き操作したとしても切断しないような引張り強さが大きいものを用いるから、一般的に引張り強さが大きいものは屈曲し難いため、後挿通体を浴槽用湯水管の端部から押し込んで浴槽用湯水管に挿通させようとしても、浴槽用湯水管の屈曲箇所で屈曲し難いので、後挿通体を浴槽用湯水管に挿通させ難いものであるが、後挿通体より先に先挿通体を浴槽用湯水管に挿通させ、その挿通させた先挿通体の端部に後挿通体を接続し、先挿通体の後挿通体を接続した側とは反対側の端部を引き操作することにより、後挿通体を浴槽用湯水管内に引き込んで浴槽用湯水管内に挿通させるため、後挿通体は浴槽用湯水管の屈曲箇所において屈曲する側に曲がるように引っ張られるため曲がり易く、後挿通体を浴槽用湯水管に挿通させ易い。
また、先挿通体は、端部に金属製のワイヤ等の後挿通体を接続した状態でその反対側の端部を引き操作しても切断しない程度の引張り強さが小さいものを用いるから、一般的に引張り強さが小さいものは屈曲し易いため、先挿通体を浴槽用湯水管の端部から押し込んで浴槽用湯水管に挿通させようとしても、先挿通体が必要以上に屈曲してしまい、先挿通体を浴槽用湯水管に挿通させ難いものであるが、熱源機から浴槽側に浴槽用湯水管を通して供給される湯水の水圧にて被押圧体を浴槽側に移動させることにより、先挿通体を浴槽用湯水管内に引き込んで浴槽用湯水管内に挿通させるため、先挿通体を必要以上に屈曲させることなく浴槽用湯水管を挿通させることができるので、先挿通体を浴槽用湯水管に挿通させ易い。
【0035】
つまり、後挿通体としては、ドレン排水管を浴槽用湯水管内に挿通させるように引張っても切断しないような引張り強さが大きいものを用いる必要があるが、先挿通体としては、後挿通体を浴槽用湯水管内に挿通させるように引っ張っても切断しないような引張り強さの小さなものを用いることができるため、例えば、先挿通体として、後挿通体よりも引張り強さが小さな合成繊維製の糸を用い、後挿通体として、先挿通体よりも引張り強さが大きい金属製のワイヤを用いて、先挿通体、後挿通体、ドレン排水管の順に浴槽用湯水管内に挿通させることにより、ドレン排水管を浴槽用湯水管に挿通し易いものとなり、また、先挿通体を熱源機から浴槽側に浴槽用湯水管を通して供給される湯水の水圧を利用して、先挿通体を浴槽用湯水管内に挿通させるため、空気圧で送り込む場合のようにはコンプレッサ等が必要なく、簡単に先挿通体を浴槽用湯水管に挿通させることができる。
【0036】
従って、先挿通体、この先挿通体より引張り強さが大きい後挿通体、ドレン排水管の順で浴槽用湯水管に挿通させることによりドレン排水管を浴槽用湯水管に挿通させ易く、また、熱源機から浴槽側に浴槽用湯水管を通して供給する風呂設備の既存の構成を利用することにより、ドレン排水管を浴槽用湯水管に簡素な構成で挿通させることができ、もって、簡素な構成でありながらドレン排水管を挿通させ易い風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法を提供することができるにようになった。
【0037】
第7特徴構成は、上記第5又は第6特徴構成に加えて、
前記浴槽用湯水管の熱源機側の端部と前記熱源機側の接続部との間の管路部分に装着自在な中間装着体に回転自在な回転軸を設け、
前記中間装着体の回転軸に前記先挿通体の前記被押圧体を接続した端部側とは反対側の部分を巻回する点にある。
【0038】
即ち、先挿通体の被押圧体を接続した端部側とは反対側の部分を中間装着体の回転軸に巻回してあるから、熱源機から浴槽側に浴槽用湯水管を通して湯水を供給するに伴って回転体を回転させて回転体から先挿通体を繰り出すことにより、屈曲し易い先挿通体を絡まることなく浴槽用湯水管に挿通させ易いものとなり、もって、先挿通体を絡まることなく浴槽用湯水管に挿通させ易い風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法を提供することができるようになった。
【0039】
第8特徴構成は、第7特徴構成に加えて、
前記中間装着部の外部に前記回転軸を回転操作する操作部が設けられている点にある。
【0040】
即ち、中間装着部の外部に回転軸を回転操作する操作部が設けられているから、作業者が操作部を操作することにより中間装着部の外部から回転軸を回転操作することができるため、熱源機から浴槽側に浴槽用湯水管を通して湯水が供給されるに伴って回転体を回転操作して回転体から先挿通体を繰り出すことにより、湯水の供給量に応じた量を回転体から先挿通体を繰り出すことができるので、屈曲し易い先挿通体をより絡まることなく浴槽用湯水管に挿通させ易いものとなり、もって、先挿通体をより絡まることなく浴槽用湯水管に挿通させ易い風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法を提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係る第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明に係る風呂設備用配管構造を備えた風呂設備を示す。
この風呂設備は、湯水加熱用の潜熱回収式の熱交換器(以下、潜熱回収熱交換器と記載する場合がある)N2を備えた熱源機Gと、その熱源機Gにて加熱された湯水を浴槽Yに供給する浴槽用湯水管Pと、前記熱源機Gから排出されるドレンを前記浴槽側の開始箇所としての排水口Dに導くドレン排水管4等を備えて構成されている。ちなみに、前記排水口Dは、浴槽Yが設置された浴室の床面に設けられている。
【0042】
図1に示すように、前記熱源機Gは、一般家庭用の水道管に接続された給水路1からの水をガス燃焼式のバーナg1によって加熱して、加熱後の湯水を先端に給湯栓2を備えた給湯路3に供給する給湯用動作部A、ガス燃焼式のバーナg2によって、熱消費端末Tに循環供給する湯水を加熱したり浴槽Yの湯水を追焚きする温水循環用動作部B、熱源機Gの運転を制御する運転制御部C、メインリモコンR1、及び、浴室リモコンR2等を備えて構成されている。
熱消費端末Tとして、例えば、浴室暖房乾燥機、床暖房装置等が設けられる。メインリモコンR1は炊事場の近く等に設けられ、浴室リモコンR2は前記浴室内に設けられる。
【0043】
前記給湯用動作部A及び温水循環用動作部Bについて説明を加える。
給湯用動作部A及び温水循環用動作部Bはいずれも、前記潜熱回収熱交換器N2に加えて主熱交換器N1を備えて構成され、それら主熱交換器N1及び潜熱回収熱交換器N2は、バーナg1,g2から排気路5に向かう燃焼排ガス流動方向において潜熱回収熱交換器N2が下手側に位置する状態で、その燃焼排ガス流動方向に沿って並べて設けられている。
そして、潜熱回収熱交換器N2にて、主として各バーナg1,g2の燃焼排ガスの潜熱により湯水を加熱し、主熱交換器N1にて、主として各バーナg1,g2の燃焼排ガスの顕熱により、前記潜熱回収熱交換器N2にて加熱された湯水を加熱するように構成されている。
【0044】
各潜熱回収熱交換器N2からは、燃焼生成水である酸性の凝縮水、即ち、前記ドレンが生成するが、このドレンはドレンパン6によって集められて中和器7に供給され、その中和器7にて中和されたのち、ドレンタンク8に貯留されるように構成されている。この中和器9は、詳述はしないがドレンに対して中和作用する中和剤(例えば、炭酸カルシウム)が装填されている。又、前記ドレンタンク8には、そのドレンタンク8におけるドレンの貯留量が上限貯留量以上であることを検出する上限センサ8sが設けられている。
そして、ドレン排水ポンプ9により、ドレンタンク8に貯留されているドレンが前記ドレン排水管4を通して送出されて、前記排水口Dから排出されることになる。
【0045】
前記給湯用動作部A及び温水循環用動作部Bには、各バーナg1、g2に一般家庭用の燃料ガスを供給するガス供給路Kが接続され、そのガス供給路Kには、燃料ガス供給量を調整する電磁式のガス比例弁10、燃料ガスの供給を断続する断続弁11が設けられている。又、前記給湯用動作部A及び温水循環用動作部Bには、各バーナg1、g2に燃焼用空気を供給する燃焼用ファン12が設けられ、更に、図示を省略するが、各バーナg1、g2の近くには、点火動作を実行する点火用のイグナイタと着火されたか否かを検出するフレームロッドが設けられている。
【0046】
前記給水路1が前記給湯用動作部Aにおける潜熱回収熱交換器N2の湯水入口部に接続され、前記給湯路3が前記給湯用動作部Aにおける主熱交換器N1の湯水出口部に接続されて、給水路1を通して供給される水が潜熱回収熱交換器N2及び主熱交換器N1にて加熱されて給湯路3を通して給湯栓2に供給されるように構成されている。
【0047】
前記給水路1には、給水温度を検出する給水サ−ミスタ13と給水量を検出する水量センサ14とが設けられ、給水路1における給水サ−ミスタ13及び水量センサ14よりも下流側の箇所と前記給湯路3とが、熱交換器N1,N2を迂回するように給水バイパス路15にて接続されている。
前記給湯路3と前記給水バイパス路15との接続箇所には、主熱交換器N1からの湯量と給水バイパス路15からの水量との混合比を調整するミキシング弁17が設けられ、前記給湯路3における前記給水バイパス路15の接続箇所よりも上流側には、主熱交換器N1から送出される湯水の温度を検出する出湯サーミスタ16が設けられ、前記給湯路3における前記給水バイパス路15の接続箇所よりも下流側には、上流側から順に、前記ミキシング弁17により混合された後の湯水の温度を検出する給湯サーミスタ18、湯水の量を調整する水比例弁19、一般給湯の割込みを検出する割込み水量センサ20が設けられている。
【0048】
前記熱消費端末Tの湯水出口部と前記温水循環用動作部Bにおける潜熱回収熱交換器N2の入口部とが温水循環用戻り路21にて接続され、前記温水循環用動作部Bにおける主熱交換器N1の湯水出口部と前記熱消費端末Tの湯水入口部とが温水循環用往き路22にて接続され、温水循環用戻り路21には、膨張タンク23が介装され、更に、その温水循環用戻り路21における膨張タンク23よりも下流側の箇所には、膨張タンク23内の湯水を吸引して温水循環用動作部Bの潜熱回収熱交換器N2に送出するように温水循環用ポンプ24が設けられている。
そして、温水循環用ポンプ24の通流作用により、湯水が、温水循環用往き路22及び温水循環用戻り路21を通して潜熱回収熱交換器N2及び主熱交換器N1と熱消費端末Tとにわたって循環されることになり、潜熱回収熱交換器N2及び主熱交換器N1にて加熱された湯水が熱消費端末Tに循環供給されるように構成されている。
【0049】
前記温水循環用往き路22には、潜熱回収熱交換器N2及び主熱交換器N1にて加熱されたのちの湯水の温度を検出する循環温水サーミスタ25、及び、熱消費端末Tへの湯水の供給を断続する端末用熱動弁26が設けられている。
【0050】
前記温水循環用往き路22と温水循環用戻り路21における膨張タンク23よりも上流側の箇所とは、前記熱消費端末Tを迂回させて湯水を循環させる温水循環バイパス路27にて接続され、そのバイパス路27には、前記浴槽Y内の湯水を追焚するための追焚用熱交換器28と追焚用熱動弁29とが設けられている。
この追焚用熱交換器28の湯水出口部と浴槽Yに装備された循環アダプタ30とが浴槽用往き路31にて接続され、その循環アダプタ30と追焚用熱交換器28の湯水入口部とが浴槽用戻り路32にて接続され、その浴槽用戻り路32に、浴槽Yの湯水を吸引して追焚用熱交換器28に送出するように追焚用循環ポンプ33が設けられている。
その追焚用循環ポンプ33の通流作用により、浴槽Yの湯水が浴槽用往き路31及び浴槽用戻り路32を通して追焚用熱交換器28に循環供給されるように構成されている。
【0051】
そして、端末用熱動弁26を閉弁し且つ追焚用熱動弁29を開弁した状態で温水循環用ポンプ24を作動させて、潜熱回収熱交換器N2及び主熱交換器N1にて加熱された湯水を熱消費端末Tを迂回させる状態で追焚用熱交換器28に循環供給し、追焚用循環ポンプ33を作動させて、浴槽Yの湯水を追焚用熱交換器28に循環供給することにより、追焚用熱交換器28にて浴槽Yの湯水を加熱して、浴槽Yを追焚するように構成されている。
つまり、前記温水循環用動作部Bは、前記バーナg2、前記主熱交換器N1及び前記潜熱回収熱交換器N2に加えて、前記温水循環用往き路22、前記温水循環用戻り路21、前記温水循環用ポンプ24、前記温水循環バイパス路27、前記追焚用熱交換器28、前記端末用熱動弁26及び前記追焚用熱動弁29等を備えて構成されている。
【0052】
前記浴槽用戻り路32には、上流側から順に、圧力を検出することによって浴槽Y内の水位を検出する水位センサ34、浴槽Yから取り出される湯水の温度、即ち、浴槽Yの湯水の温度を検出する浴槽戻り温サ−ミスタ35、浴槽用戻り路32を開閉する電磁式の風呂2方弁36、前記追焚用循環ポンプ33、水流スイッチ37が設けられ、前記浴槽用往き路31には、浴槽Yに供給される湯水の温度を検出する浴槽往き温サ−ミスタ38が設けられている。
【0053】
前記給湯路3における水比例弁19と割込み水量センサ20との間の箇所から、給湯路3からの湯水を浴槽Yに供給するための湯張り路41が分岐されて、その湯張り路41が、前記浴槽用戻り路32における追焚用循環ポンプ33と水流スイッチ37との間の箇所に接続され、この湯張り路41には、上流側から順に、湯張り路41を開閉する湯張り電磁弁42と、湯張り逆止弁43とが設けられている。
前記湯張り路41における湯張り電磁弁42と湯張り逆止弁43との間の箇所には、その湯張り路41に連通する空気層形成用ホッパ44が介装されている。この空気層形成用ホッパ44には、湯水を排水する排水路45と、その排水路45を開閉する電磁式の排水弁46とが設けられ、排水路45の端部が浴槽用戻り路32における風呂2方弁36と追焚用循環ポンプ33との間の箇所に接続されている。
【0054】
そして、前記湯張り電磁弁42を開弁すると、前記給湯用動作部Aにて加熱されて湯張り路41を通して供給される湯水が浴槽用戻り路32を浴槽Y側と前記追焚用熱交換器28側の両側に通流して、湯張り路41を通して供給される湯水が浴槽用往き路31及び浴槽用戻り路32の両方を通して浴槽Yに供給されることになる。
【0055】
次に、風呂設備用配管構造について説明する。
図1及び図2に示すように、前記浴槽用往き路31は、前記追焚用熱交換器28に接続された状態で前記熱源機Gのケーシング39内に設けられる浴槽往き内管31aと、浴槽Yに装備された前記循環アダプタ30に接続された状態で前記熱源機Gのケーシング39外に設けられる浴槽往き外管31bとから構成され、前記浴槽用戻り路32は、前記追焚用熱交換器28に接続された状態で前記熱源機Gのケーシング39内に設けられる浴槽戻り内管32aと、前記循環アダプタ30に接続された状態で前記熱源機Gのケーシング39外に設けられる浴槽戻り外管32bとから構成されている。
つまり、浴槽往き内管31aと浴槽往き外管31bとにより、先の〔課題を解決するための手段〕の欄に記載した浴槽用往き管が構成され、又、浴槽戻り内管32aと浴槽戻り外管32bとにより、先の〔課題を解決するための手段〕の欄に記載した浴槽用戻り管が構成されることになり、この実施形態では、前記浴槽往き外管31bや前記浴槽戻り外管32bが、前記浴槽用湯水管Pに相当することになる。
【0056】
前記浴槽往き内管31aにおける追焚用熱交換器側とは反対側の端部には、外周部に雌ネジが形成された筒状の往き用接続部47が取り付けられ、前記浴槽戻り内管32aにおける追焚用熱交換器側とは反対側の端部には、外周部に雌ネジが形成された筒状の戻り用接続部48が取り付けられ、それら往き用接続部47及び戻り用接続部48は、外部に突出する状態で前記ケーシング39に付設されている。
【0057】
図1及び図2に示すように、前記浴槽往き外管31bの熱源機側の端部に袋ナット49が、浴槽側の端部に袋ナット50が夫々回動自在に支持されている。
そして、その浴槽往き外管31bの熱源機側の袋ナット49が前記熱源機Gの前記往き用接続部47に螺合され、浴槽側の袋ナット50が前記循環アダプタ30の往き用接続部30fに螺合されて、浴槽往き外管31bが熱源機Gと循環アダプタ30とに接続されている。
【0058】
図1及び図2に示すように、前記浴槽用湯水管Pとしての浴槽戻り外管32bにおける熱源機側の端部に、熱源機側接続部61と浴槽用湯水管側接続部62とを内部通路6(図3及び図5参照)にて連通させる状態で備える熱源機側継手60が設けられ、且つ、前記浴槽戻り用外管32bにおける浴槽側の端部に、浴槽側接続部71と浴槽用湯水管側接続部72とを内部通路73(図4及び図5参照)にて連通させる浴槽側継手70が設けられている。
図1〜図3及び図5に示すように、前記熱源機側継手60における前記熱源機側接続部61と前記浴槽用湯水管側接続部62との間の側壁部に、前記内部通路63を外部に連通するドレン排水管挿通部64が備えられ、そのドレン排水管挿通部64に、前記ドレン排水管4を挿通した状態で水密状に封止する封止部材65が備えられている。
図1、図2、図4及び図5に示すように、前記浴槽側継手70における前記浴槽側接続部71と前記浴槽用湯水管側接続部72との間の側壁部に、前記内部通路73を外部に連通するドレン排水管挿通部74が備えられ、そのドレン排水管挿通部74に、前記ドレン排水管4を挿通した状態で水密状に封止する封止部材75が備えられている。
図1、図2及び図5に示すように、前記ドレン排水管4が、その熱源機側の端部が前記熱源機側継手60のドレン排水管挿通部64から外部に突出し且つその浴槽側の端部が前記浴槽側継手70のドレン排水管挿通部74から外部に突出する状態で、前記浴槽戻り外管32b内に位置するように設けられている。
【0059】
ちなみに、図3は、前記熱源機側継手6の詳細な構成を示す図であり、図4は、前記浴槽側継手70の詳細な構成を示す図である。又、図5は、前記熱源機側継手6及び前記浴槽側継手70夫々の詳細な構成をドレン排水管4が挿通された状態にて示す図である。
尚、この実施形態では熱源機側継手60及び浴槽側継手70を同様に構成してあるので、図5においては、熱源機側継手60及び浴槽側継手70夫々の各部を示す符号を併記する(浴槽側継手70に対応する符合を()内に記載する)ことにより、熱源機側継手60及び浴槽側継手70夫々を同一の図を用いて示している。
【0060】
この実施形態では、図3〜図5に示すように、前記浴槽用湯水管側接続部62,72及び前記ドレン排水管挿通部64,74夫々が筒状に構成されて、夫々の筒軸芯が90°よりも大きい角度で交差する形態で、前記熱源機側継手60及び前記浴槽側継手70に備えられている。
又、前記熱源機側継手60及び前記浴槽側継手70の夫々には、前記ドレン排水管挿通部64,74の内部通路側端部のうちで、前記内部通路63,73の通路長手方向において前記浴槽用湯水管側接続部62,72から離れる側に位置する部分から前記内部通路63,73内に延びる状態でドレン排水管案内部64a,74aが備えられている。
【0061】
以下、前記熱源機側継手60及び前記浴槽側継手70について、説明を加える。尚、上述したように、熱源機側継手60及び浴槽側継手70は同様に構成されているので、主として、熱源機側継手60を詳細に説明して、浴槽側継手70は簡単に説明する。
【0062】
先ず、図3及び図5に基づいて、前記熱源機側継手60について説明を加える。
この熱源機側継手60の継手本体部60Mが、一端側の筒状の熱源機側接続部61と、他端側の筒状の浴槽用湯水管側接続部62と、それら熱源機側接続部61及び浴槽用湯水管側接続部62を連通する内部通路63とを直線状に連なる状態で備えるように構成されている。
筒状の浴槽用湯水管側接続部62は、前記浴槽戻り用外管32bが外嵌状態で接続可能なように構成され、その浴槽用湯水管側接続部62の内径は、ドレン排水管4を挿通可能なようにそのドレン排水管4の外径よりも大径となるように構成されている。
又、内部通路63の内径は、筒状の熱源機側接続部61の内径及び筒状の浴槽用湯水管側接続部62の内径よりも大径になるように構成されている。
ちなみに、前記浴槽戻り用外管32bは、例えば10Aのサイズの樹脂管にて構成され、前記ドレン排水管4は、例えば4Aのサイズの樹脂管にて構成されている。
【0063】
前記熱源機側継手60における継手本体部60Mの熱源機側接続部61には、前記熱源機Gの戻り用接続部48に螺合自在な袋ナット66が回動自在に支持されている。
又、熱源機側継手60における継手本体部60Mの浴槽用湯水管側接続部62の外周部には、それに外嵌される前記浴槽戻り外管32bの抜け止めのために、接続部先端側ほど小径となる段部62aの複数が接続部長手方向に並べて設けられている。
【0064】
前記ドレン排水管挿通部64が筒状に構成されて、その筒状のドレン排水管挿通部64が、その筒軸芯が浴槽用湯水管側接続部62の筒軸芯と概ね135°の交差角度で交差する形態で、継手本体部60Mにおける前記熱源機側接続部61と前記浴槽用湯水管側接続部62との間の側壁部に形成された孔に螺入されている。
そのドレン排水管挿通部64の両端面は、筒軸芯に直交する面となるように構成され、そのような筒状のドレン排水管挿通部64が上述のように継手本体部60Mに螺入されるに当たっては、そのドレン排水管挿通部64の内部通路側端部のうちの浴槽用湯水管側接続部62から近い部分が内部通路63の内面と略同位置となり、且つ、浴槽用湯水管側接続部62から遠い部分が内部通路63の軸芯に対応する位置までその内部通路63内に突出する形態で螺入されている。
つまり、前記熱源機側継手60に、筒状の浴槽用湯水管側接続部62及び筒状のドレン排水管挿通部64が、夫々の筒軸芯が90°よりも大きい角度で交差する形態で備えられることになる。又、ドレン排水管挿通部64が前記熱源機側継手60の継手本体部60Mに螺入された状態で、そのドレン排水管挿通部64における内部通路63内に突出する部分が、前記ドレン排水管案内部64aとして機能するように構成されている。
【0065】
前記内部通路63の内面における浴槽用湯水管側接続部側の端部部分は、浴槽用湯水管側接続部側に向かって漸次小径となる状態で浴槽用湯水管側接続部62に連なる先細り状に形成されている。そして、その内部通路63における浴槽用湯水管側接続部62に連なる先細り状の内面にて、ドレン排水管4が浴槽用湯水管側接続部62にその内部通路側から挿通されるときにドレン排水管4の先端を浴槽用湯水管側接続部62に案内するドレン排水管案内部63aが構成される。
【0066】
前記熱源機側継手60の前記封止部材65は、前記ドレン排水管4を挿通可能な挿通孔67aを備えて、前記ドレン排水管挿通部64の外方側端部に螺合される袋ナット67と、ドレン排水管挿通部64の開口縁部に段状に形成された環状のパッキング保持部64bに保持されて、ドレン排水管挿通部64に挿通されるドレン排水管4に外嵌されるリング状のパッキング68とを備えて構成されている。
又、前記袋ナット67の挿通孔67aにおける内方側の開口縁には、その軸芯方向に突出する環状のパンキング押さえ部67bが設けられている。
そして、ドレン排水管4を袋ナット67の挿通孔67a及びドレン排水管挿通部64に挿通した状態で、袋ナット67をドレン排水管挿通部64の外方側端部に螺合すると、その螺合に伴って、袋ナット67のパンキング押さえ部67bがドレン排水管4に外嵌されたパッキング68を押圧することになって、そのパッキング68がドレン排水管4の外周部にその全周にわたって圧接されることになり、ドレン排水管挿通部64が水密状に封止されることになる。
【0067】
次に、図4及び図5に基づいて、前記浴槽側継手70について説明を加える。
この浴槽側継手70の継手本体部70Mが、一端側の筒状の浴槽側接続部71と、他端側の筒状の浴槽用湯水管側接続部72と、それら熱源機側接続部71及び浴槽用湯水管側接続部72を連通する内部通路73とを直線状に連なる状態で備えるように構成されている。
【0068】
前記浴槽側継手70における継手本体部70Mの浴槽側接続部71には、前記循環アダプタ30の戻り用接続部30bに螺合自在な袋ナット76が回動自在に支持されている。
又、浴槽側継手70における継手本体部70Mの浴槽用湯水管側接続部72の外周部には、それに外嵌される前記浴槽戻り外管32bの抜け止めのために、接続部先端側ほど小径となる段部72aの複数が接続部長手方向に並べて設けられている。
【0069】
前記熱源機側継手60のドレン排水管挿通部64がその継手本体部60Mに螺入されるのと同様の形態で、浴槽側継手70のドレン排水管挿通部74がその継手本体部70Mにおける前記浴槽側接続部71と前記浴槽用湯水管側接続部72との間の側壁部に形成された孔に螺入されることにより、前記浴槽側継手70に、筒状の浴槽用湯水管側接続部72及び筒状のドレン排水管挿通部74が、夫々の筒軸芯が90°よりも大きい角度で交差する形態で備えられことになる。又、ドレン排水管挿通部74が前記浴槽側継手70の継手本体部70Mに螺入された状態で、そのドレン排水管挿通部74における内部通路73内に突出する部分が、前記ドレン排水管案内部74aとして機能するように構成されている。
【0070】
前記内部通路73の内面における浴槽用湯水管側接続部側の端部部分も、前記熱源機側継手60と同様に、浴槽用湯水管側接続部側に向かって漸次小径となる状態で浴槽用湯水管側接続部72に連なる先細り状に形成され、その先細り状の内面にて、ドレン排水管4が浴槽用湯水管側接続部72にその内部通路側から挿通されるときにドレン排水管4の先端を浴槽用湯水管側接続部72に案内するドレン排水管案内部73aが構成される。
【0071】
前記熱源機側継手70の前記封止部材75は、前記ドレン排水管4を挿通可能な挿通孔77aを備えて、前記ドレン排水管挿通部74の外方側端部に螺合される袋ナット77と、ドレン排水管挿通部74の開口縁部に段状に形成された環状のパッキング保持部74bに保持されて、ドレン排水管挿通部74に挿通されるドレン排水管4に外嵌されるリング状のパッキング78とを備えて構成されている。
又、前記袋ナット77の挿通孔77aにおける内方側の開口縁には、その軸芯方向に突出する環状のパンキング押さえ部77bが設けられている。
そして、ドレン排水管4を袋ナット77の挿通孔77a及びドレン排水管挿通部74に挿通した状態で、袋ナット77をドレン排水管挿通部74の外方側端部に螺合すると、パッキング78がドレン排水管4の外周部にその全周にわたって圧接されることになって、ドレン排水管挿通部74が水密状に封止されることになる。
【0072】
以下、前記浴槽往き外管31b、前記浴槽戻り外管32b及び前記ドレン排水管4を配管する作業の手順について説明する。
浴槽往き外管31b及び浴槽戻り外管32bをさや管51(図2及び図6参照)に入れた状態で床下に敷設する。
図2に示すように、浴槽往き外管31bの熱源機側の袋ナット49を前記熱源機Gの前記往き用接続部47に螺合し、浴槽側の袋ナット50を前記循環アダプタ30の往き用接続部30fに螺合して、浴槽往き外管31bを熱源機Gと循環アダプタ30とに接続する。
【0073】
続いて、図3に示すように、浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部を熱源機側継手60の浴槽湯水管側接続部62に外嵌させて、バンド部材52(図2及び図5参照)にて締め付け、図4に示すように、浴槽戻り外管32bの浴槽側の端部を浴槽側継手70の浴槽湯水管側接続部72に外嵌させて、バンド部材52にて締め付ける。
【0074】
続いて、図3及び図4に示すように、ドレン排水管4を、熱源機側継手60の封止部材65における袋ナット67の挿通孔67aに挿通した状態で、その熱源機側継手60のドレン排水管挿通部64からその熱源機側継手60の内部通路63に挿入し、更にドレン排水管4を先に押し込むことにより、熱源機側継手60の浴槽用湯水管側接続部62を通過させて、その浴槽用湯水管側接続部62に外嵌された浴槽戻り外管32bに挿通してその浴槽戻り外管32b内を通過させ、更にドレン排水管4を先に押し込むことにより、浴槽側継手70の浴槽用湯水管側接続部72を通過させて、その浴槽側継手70のドレン排水管挿通部74にその内部通路側から挿通して、そのドレン排水管挿通部74から外部に突出させ、そのドレン排水管4の突出部分を浴槽側継手70の封止部材75における袋ナット77の挿通孔77aに挿通する。
【0075】
このようにドレン排水管4を熱源機側継手60の浴槽用湯水管側接続部62にその内部通路側から挿通するときには、ドレン排水管4の先端がドレン排水管案内部63aに当たってそのドレン排水管案内部63aの案内で浴槽用湯水管側接続部62の内部通路側の開口部に導かれることになり、ドレン排水管4を浴槽用湯水管側接続部62に挿通し易い。
又、ドレン排水管4を浴槽側継手70のドレン排水管挿通部74にその内部通路側から挿通するときには、ドレン排水管4の先端がドレン排水管案内部74aに当たってそのドレン排水管案内部74aの案内でドレン排水管挿通部74の内部通路側の開口部に導かれることになり、ドレン排水管4をドレン排水管挿通部75に挿通し易い。
【0076】
続いて、図5に示すように、熱源機側継手60の熱源機側接続部61に支持された袋ナット66を熱源機Gの戻り用接続部48に螺合し、浴槽側継手70の浴槽側接続部71に支持された袋ナット76を循環アダプタ30の戻り用接続部30bに螺合して、浴槽戻り外管32bを熱源機Gと循環アダプタ30とに接続する。
又、熱源機側継手60の封止部材65の袋ナット67を熱源機側継手60のドレン排水管挿通部64の外方側端部に螺合することにより、そのドレン排水管挿通部64を水密状に封止し、浴槽側継手70の封止部材75における袋ナット77を浴槽側継手70のドレン排水管挿通部74の外方側端部に螺合することにより、そのドレン排水管挿通部74を水密状に封止する。
【0077】
以下、前記運転制御部Cの制御動作について簡単に説明する。
この運転制御部Cは、前記メインリモコンR1及び前記浴室リモコンR2夫々と通信可能に構成されている。
図1に示すように、メインリモコンR1及び浴室リモコンR2(但し、メインリモコンR1についてのみ図示)には、運転の開始と停止を指令する運転スイッチ81、風呂自動運転を指令する風呂自動スイッチ82、一般給湯温度を設定する給湯温度設定スイッチ83、浴槽Y内の目標温度を設定する浴槽温度設定スイッチ84、浴槽Y内の目標水位を設定する水位設定スイッチ85、浴槽に追加で湯張り給湯する足し湯スイッチ86、追焚運転を指令する追焚スイッチ87、設定温度等の各種情報を表示する表示部88等が設けられている。
【0078】
前記運転制御部Cは、運転スイッチ81が操作されると制御可能な状態になり、給湯栓2が開操作されると給湯栓2から湯水を給湯する一般給湯運転を実行する。又、運転制御部Cは、風呂自動スイッチ82が操作されると風呂自動運転を実行し、足し湯スイッチ86が操作されると足し湯運転を実行し、追焚スイッチ87が操作されると追焚運転を実行し、前記上限センサ8sによりドレンタンク8のドレン貯留量が上限貯留量以上であることが検出されると、ドレン排水運転を実行する。
【0079】
前記一般給湯運転では、給湯栓2が開かれて水量センサ14による検出水量が所定量以上になると、給湯用動作部Aにおける燃焼用ファン12を駆動した後、断続弁11を開弁してイグナイタによりバーナg1に点火し、給湯温度設定スイッチ83による設定温度、水量センサ14の検出水量、給水サ−ミスタ13の検出水温及び給湯サーミスタ18の検出温度などに基づいて、給湯サーミスタ18の検出温度が給湯温度設定スイッチ83による設定温度になるようにガス比例弁10の開度及びミキシング弁17の開度を調節する。水量センサ14により通水が検出されなくなると、断続弁11を閉弁してバーナg1の燃焼を停止し、燃焼用ファン12も停止して一般給湯運転を終了する。
【0080】
風呂自動運転では、先ず、湯張り運転を実行する。この湯張り運転では、前記湯張り電磁弁42を開弁操作して、浴槽Yへの湯水の供給を開始し、上述の一般給湯運転と同様にバーナg1に点火し、浴槽温度設定スイッチ84による設定温度、水量センサ14の検出水量、給水サ−ミスタ13の検出水温及び給湯サーミスタ18の検出温度などに基づいて、給湯サーミスタ18の検出温度が浴槽温度設定スイッチ84による設定温度になるようにガス比例弁10の開度及びミキシング弁17の開度を調節し、水位センサ34の検出水位が水位設定スイッチ85にて設定された設定水位以上になると、バーナg1の燃焼を停止して湯張り運転を終了する。
この湯張り運転では、上述のように、浴槽用戻り路32及び浴槽用往き路31の両方を通して浴槽Yに湯水が供給されることになる。
【0081】
風呂自動運転において湯張り運転が終了したときに、浴槽戻り温サーミスタ35の検出温度が浴槽温度設定スイッチ84による設定温度よりも低いときは、追焚運転を実行する。この追焚運転では、端末用熱動弁26を閉弁し且つ追焚用熱動弁29を開弁した状態で温水循環用ポンプ24及び追焚用循環ポンプ33を作動させて、浴槽Y内の湯水を浴槽用戻り路32及び浴槽用往き路31を通して循環させ、温水循環用動作部Bにおける燃焼用ファン12を駆動した後、断続弁11を開弁してイグナイタによりバーナg2に点火し、浴槽往き温サーミスタ38の検出温度が追焚用設定出湯温度(例えば60°C)になるようにガス比例弁10の開度を調節し、浴槽戻り温サ−ミスタ35の検出温度が浴槽温度設定スイッチ84による設定温度に達すると、断続弁11を閉弁させてバーナg2の燃焼を停止させ、燃焼用ファン12を停止させて追焚運転を終了する。
その後、引き続いて、設定時間の間キープ運転を実行する。このキープ運転では、浴槽Yの湯水の温度が浴槽温度設定スイッチ84による設定温度になり且つ浴槽Yの水位が水位設定スイッチ85にて設定された設定水位になるように、前記湯張り運転及び前記追焚運転を実行する。
【0082】
前記足し湯運転では、水位センサ34の検出水位が水位設定スイッチ85による設定水位以上になるように、上述のように湯張り運転を実行する。
追焚スイッチ87が操作されたときの追焚運転における制御動作は、上述の湯張り運転での追焚運転における制御動作と同様であるので、説明を省略する。
【0083】
前記ドレン排水運転では、ドレン排水用設定時間の間、前記ドレン排水ポンプ9を作動させる。このドレン排水運転が実行されると、前記ドレンタンク8内のドレンが前記ドレン排水管4を通して浴室の排水口Dにまで導かれて、その排水口Dから排出されることになる。ちなみに、前記ドレン排水用設定時間は、例えば、前記ドレンタンク8における前記上限貯留量の90%程度の量のドレンを排出することができる時間に設定される。
【0084】
〔第2実施形態〕
以下、本発明に係る第2実施形態を図面に基づいて説明するが、この第2実施形態は、浴槽側継手70の構成が異なる以外は上記の第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として、第1実施形態と異なる構成を説明する。
【0085】
図7ないし図9に示すように、前記浴槽側継手70における前記浴槽側接続部71と前記浴槽用湯水管側接続部72との間の箇所に、前記内部通路73に連通する浴槽水排水部79が備えられ、その浴槽水排水部79に接続された浴槽水排水管91に、電磁式の開閉弁92が設けられている。
【0086】
説明を加えると、図9に示すように、前記浴槽水排水部79は筒状に構成されて、その筒状の浴槽水排水部79が、前記浴槽側継手70の継手本体部70Mにおける浴槽用湯水管側接続部72とドレン排水管挿通部74との間に側壁に、前記内部通路73に連通し且つ外方に突出する状態で設けられている。
前記浴槽水排水管91の端部に袋ナット93が回動自在に支持されて、その袋ナット93が浴槽水排水部79の先端に螺合されることにより、浴槽水排水管91が浴槽水排水部79に接続される。
【0087】
前記開閉弁92は、閉じ側に復帰付勢され、通電されることにより開弁状態に切り換えられるように構成されている。
図8に示すように、開閉弁92に動作電力を供給するための給電線94が前記浴室リモコンR2に接続されて、浴室リモコンR2から開閉弁92に動作電力から供給されるように構成されている。
図示を省略するが、浴室リモコンR2には弁駆動回路が設けられ、この弁駆動回路が運転制御部Cにより制御されて、開閉弁92に動作電力を供給する状態と動作電力の供給を停止する状態とに切り換えられるように構成されている。
【0088】
つまり、前記開閉弁92は、動作電力が浴室リモコンR2から供給される状態で、運転制御部Cにより開閉作動が制御されるように構成されていることから、開閉弁92に対する配線作業は、その開閉弁92に対して近くに設けられる浴室リモコンR2との間で行えば良く、開閉弁92と運転制御部Cとの間で配線作業を行う必要がないので、配線作業を容易化することができる。
【0089】
以下、前記運転制御部Cの制御動作について説明する。
図7に示すように、メインリモコンR1及び浴室リモコンR2(但し、メインリモコンR1についてのみ図示)には、上記の第1実施形態において設けられたスイッチに加えて、半身浴用水位調節運転を指令する半身浴スイッチ89が設けられている。
そして、運転制御部Cは、第1実施形態において説明した複数の運転に加えて、半身浴スイッチ89が操作されると半身浴用水位調節運転を実行するように構成され、又、運転制御部Cには、通常の入浴用の水位よりも低い水位(例えば、浴槽Yの底面から30cmの高さ)に設定された半身浴用設定水位が予め記憶されている。
【0090】
運転制御部Cは、半身浴用水位調節運転では、水位センサ34の検出水位が半身浴用設定水位よりも低い場合は、水位センサ34の検出水位が半身浴用設定水位以上になるまで第1実施形態と同様の湯張り運転を実行し、水位センサ34の検出水位が半身浴用設定水位よりも高い場合は、前記開閉弁92を開弁し、水位センサ34の検出水位が半身浴用設定水位以下になると開閉弁92を閉弁する。
【0091】
つまり、浴槽Yの水位が半身浴用設定水位よりも高いときに、半身浴スイッチ89を操作すると、開閉弁92が開弁されて、浴槽Yの水位が半身浴用設定水位以下になるまで、浴槽Yの湯水が浴槽側継手70の浴槽水排水部79から浴槽水排水管91を通して排出されることになる。
従って、通常の入浴用の水位で入浴した人の後に、別の人が半身浴にて入浴するときは、半身浴スイッチ89を操作すると、浴槽Yの水位が自動的に半身浴用の水位に調節されることになり、使い勝手が向上する。
【0092】
〔第3実施形態〕
以下、本発明に係る第3実施形態を図面に基づいて説明するが、この第3実施形態は、前記浴槽往き外管31b、前記浴槽戻り外管32b及び前記ドレン排水管4を配管する作業以外は上記の第1実施形態及び第2実施形態と同様であるので、第1実施形態及び第2実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として、第1実施形態及び第2実施形態と異なる構成を説明する。
【0093】
この第3実施形態では、浴槽往き外管31b、浴槽戻り外管32b及びドレン排水管4を配管する作業を、熱源機から供給される湯水の水圧を利用してドレン排水管4を浴槽用湯水管Pとしての浴槽用戻り外管32bに挿通させるドレン排水管挿通方法を用いて行う。
このドレン排水管挿通方法では、前記浴槽用戻り外管32bの熱源機側の端部と前記熱源機側の接続部(熱源機Gの戻り用接続部48)との間の管路部分に装着自在な中間装着体としての通管用継手100、及び、前記浴槽用戻り外管32bの浴槽側の端部と浴槽側の接続部(循環アダプタ30の戻り用接続部30b)との間の管路部分に装着自在な浴槽側接続用継手110を使用するため、まず、通管用継手100について説明する。
【0094】
図10に示すように、通管用継手100は、熱源機側接続部101と浴槽用湯水管側接続部102とを内部通路103にて連通させる状態で備えて構成されている。
また、通管用継手100には、内部通路103に通路長手方向と直交する方向に沿う状態で設けられた回転自在な回転軸104と、この回転軸を外部から回転操作するための操作部105とが設けられている。
そして、通管接続治具100の回転軸104には、屈曲自在で長尺状の先挿通体107の端部側が巻回されて。この先挿通体107の前記回転軸104に巻回した側とは反対側の端部に、前記浴槽用戻り外管32bの内部空間を移動自在で且つ移動方向視での面積が前記先挿通体107の横断面積よりも大きい被押圧体108が連結されている。
ちなみに、先挿通体107は、合成繊維製の糸にて構成されており、被押圧体108は、合成樹脂製の球体にて構成されている。尚、後述する後挿通体109は、先挿通体107よりも引張り強さが大きい金属製のワイヤにて構成されている。
【0095】
通管用継手100は、一端側の筒状の熱源機側接続部101と、他端側の筒状の浴槽用湯水管側接続部102と、それら熱源機側接続部101及び浴槽用湯水管側接続部102を連通する内部通路103とを直線状に連なる状態で備えるように構成されている。
筒状の浴槽用湯水管側接続部102は、前記浴槽戻り外管32bが外嵌状態で接続可能なように構成され、その浴槽用湯水管側接続部102の内径は、ドレン排水管4を挿通可能なようにそのドレン排水管4の外径よりも大径となるように構成されている。
又、内部通路103の内径は、筒状の熱源機側接続部101の内径及び筒状の浴槽用湯水管側接続部102の内径よりも大径になるように構成されている。
【0096】
前記通管用継手100の熱源機側接続部101には、前記熱源機Gの戻り用接続部48に螺合自在な袋ナット106が回動自在に支持されている。
又、通管用継手100における浴槽用湯水管側接続部102の外周部には、それに外嵌される前記浴槽戻り外管32bの抜け止めのために、接続部先端側ほど小径となる段部102aの複数が接続部長手方向に並べて設けられている。
【0097】
図11に示すように、浴槽側接続用継手110は、一端側の筒状の浴槽側接続部111と、他端側の筒状の浴槽用湯水管側接続部112と、それら浴槽側接続部111及び浴槽用湯水管側接続部112を連通する内部通路113とを直線状に連なる状態で備えるように構成されている。
筒状の浴槽用湯水管側接続部112は、前記浴槽戻り用外管32bが外嵌状態で接続可能なように構成され、その浴槽用湯水管側接続部112の内径は、ドレン排水管4を挿通可能なようにそのドレン排水管4の外径よりも大径となるように構成されている。
又、内部通路113の内径は、筒状の浴槽側接続部111の内径及び筒状の浴槽用湯水管側接続部112の内径よりも大径になるように構成されている。
【0098】
前記浴槽側接続用継手110の浴槽側接続部111には、前記浴槽アダプタ30の戻り用接続部30bに螺合自在な袋ナット116が回動自在に支持されている。
又、浴槽側接続用継手110における浴槽用湯水管側接続部112の外周部には、それに外嵌される前記浴槽戻り外管32bの抜け止めのために、接続部先端側ほど小径となる段部112aの複数が接続部長手方向に並べて設けられている。
【0099】
次に、風呂設備用配管構造の排水管挿通方法について説明する。
図12に示すように、浴槽往き外管31b及び浴槽戻り外管32bをさや管51に入れた状態で床下に敷設する。
図13に示すように、浴槽往き外管31bの熱源機側の袋ナット49を前記熱源機Gの前記往き用接続部47に螺合し、浴槽側の袋ナット50を前記循環アダプタ30の往き用接続部30fに螺合して、浴槽往き外管31bを熱源機Gと循環アダプタ30とに接続する。
【0100】
続いて、通管用継手100の熱源機側接続部101に支持された袋ナット106を熱源機Gの戻り用接続部48に螺合し、通管用継手100の浴槽湯水管側接続部102に、浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部を外嵌させた後にバンド部材52にて締め付けて、浴槽戻り外管32bを通管用継手100を介して熱源機Gに接続する。
この浴槽戻り管32bの熱源機Gへの接続について説明を加えると、このように浴槽戻り外管32bを熱源機Gに接続するよりも前に、先挿通体107の端部に被押圧体108を連結し、先挿通体107の被押圧体108を接続した端部側とは反対側の部分を通管用継手100の回転軸104に巻回しておき、浴槽戻り外管32bを熱源機Gに接続する際に、被押圧体108を浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部からそれの内部空間に入れる。
また、浴槽側接続用継手110の浴槽側接続部111に支持された袋ナット116を循環アダプタ30の戻り用接続部30bに螺合し、浴槽側接続用継手110の浴槽湯水管接続部112に、浴槽戻り外管32bの浴槽側の端部を外嵌させた後にバンド部材52にて締め付けて、浴槽戻り外管32bを浴槽側接続用継手110を介して循環アダプタ30に接続する。
【0101】
続いて、図14に示すように、湯張り電磁弁42を開弁して、熱源機Gから浴槽側に浴槽往き外管31b及び浴槽戻り外管32bの両方を通して湯水を供給し、その供給する湯水(浴槽戻り外管32bを通して供給される湯水)の水圧にて、前記被押圧体108を浴槽側に移動させ、予めフィルタ等を取り外しておいた循環アダプタ30から被押圧体108を浴槽内まで移動させて、前記浴槽戻り外管32b内に前記先挿通体107を挿通させることにより、先挿通体107の熱源機側の端部が浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部から外部に突出し且つ浴槽側の端部が浴槽戻り外管32bの浴槽側端部から外部に突出した状態とする。
【0102】
続いて、湯張り電磁弁42を閉弁して湯水の供給を停止した後、図15に示すように、先挿通体107の浴槽側の端部に後挿通体109の熱源機側の端部を接続するとともに、通管用継手100を熱源機Gの戻り用接続部48並びに浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部から離脱させて通管用継手100を取り外し、前記先挿通体107の熱源機側の端部を引き操作して、前記浴槽戻り外管32b内に前記後挿通体109を挿通させることにより、後挿通体109の熱源機側の端部が浴槽戻り外管32bの熱源機側端部から外部に突出し且つ浴槽側の端部が浴槽戻り外管32bの浴槽側端部から外部に突出した状態とする。
【0103】
そして、図16に示すように、後挿通体109の浴槽側の端部にドレン排水管4の熱源機側の端部を接続し、前記後挿通体109の熱源機側の端部を引き操作して、前記浴槽戻り外管32b内に前記ドレン排水管4を挿通させることにより、図17に示すように、ドレン排水管4の熱源機側の端部が浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部から外部に突出し且つ浴槽側の端部が浴槽戻り外管32bの浴槽側端部から外部に突出した状態とした後、ドレン排水管4から後挿通体109を離脱させる。
【0104】
その後は、図5に示すように、ドレン排水管4の熱源機側の端部を、熱源機側継手60の浴槽用湯水管側接続部62に差し込んで、ドレン排水管4をドレン排水管挿通部64から外部に突出させ、そのドレン排水管4の突出部分を熱源機側継手60の封止部材65における袋ナット67の挿通孔67aに挿通させた後、熱源機側継手60の熱源機側接続部61に支持された袋ナット66を熱源機Gの戻り用接続部48に螺合し、熱源機側継手60の浴槽湯水管側接続部62に、浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部を外嵌させた状態でバンド部材52にて締め付けて、浴槽戻り外管32bを熱源機側継手60を介して熱源機Gに接続する。
また、ドレン排水管4の浴槽側の端部を、浴槽側継手70の浴槽用湯水管側接続部72に差し込んで、ドレン排水管4をドレン排水管挿通部74から外部に突出させ、そのドレン排水管4の突出部分を浴槽側継手70の封止部材75における袋ナット77の挿通孔77aに挿通させた後、浴槽側継手70の熱源機側接続部71に支持された袋ナット66を循環アダプタ30の戻り用接続部30bに螺合し、浴槽側継手70の浴槽湯水管側接続部72に、浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部を外嵌させた状態でバンド部材52にて締め付けて、浴槽戻り外管32bを浴槽側継手70を介して循環アダプタ30に接続する。
【0105】
〔第4実施形態〕
以下、本発明に係る第4実施形態を図面に基づいて説明するが、この第4実施形態は、風呂設備用配管構造の排水管挿通方法において、先挿通体107と後挿通体109との2本に代えて挿通体124の1本を用いる以外は上記の第3実施形態と同様であるので、第3実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として、第3実施形態と異なる構成を説明する。
【0106】
まず、第3実施形態と同様に、図14に示すように、湯張り電磁弁42を開弁して、熱源機Gから浴槽側に浴槽往き外管31b及び浴槽戻り外管32bの両方を通して湯水を供給し、挿通体124の熱源機側の端部が浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部から外部に突出し且つ浴槽側の端部が浴槽戻り外管32bの浴槽側端部から外部に突出した状態から、湯張り電磁弁42を閉弁して湯水の供給を停止させる。
その後、図18に示すように、挿通体124の浴槽側の端部にドレン排水管4の熱源機側の端部を接続し、前記挿通体124の熱源機側の端部を引き操作して、前記浴槽戻り外管32b内に前記ドレン排水管4を挿通させることにより、図19に示すように、ドレン排水管4の熱源機側の端部が浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部から外部に突出し且つ浴槽側の端部が浴槽戻り外管32bの浴槽側端部から外部に突出した状態とした後、ドレン排水管4から挿通体124を離脱させる。
ちなみに、挿通体124としては、先挿通体107と同じ合成繊維製の糸やそれより引っ張り強さが強いものでもよく、熱源機Gから供給される湯水の水圧にて浴槽戻り外管32bに挿通させることができ且つドレン排水管4を引き操作しても切断しないものであればよい。
【0107】
つまり、この第4実施形態は、例えば、浴槽戻り外管32bが短い場合や屈曲する箇所が少ない等によりドレン配管4を浴槽戻り外管32bに挿通させる際の抵抗が小さく、熱源機Gから供給される湯水の水圧にて浴槽戻り外管32bに挿通させた挿通体124の端部にドレン排水管4を接続し、その挿通体124の端部を引き操作しても挿通体124が切断しない場合に、挿通体124を熱源機から供給される湯水にて浴槽戻り外管に挿通させ且つその挿通体124にてドレン排水管4を引き操作することにより、ドレン排水管4を少ない手順で挿通させるものである。
【0108】
〔第5実施形態〕
以下、本発明に係る第5実施形態を図面に基づいて説明するが、この第5実施形態は、通管用継手100に代えて通管用挾持体120と熱源機側接続用継手130とを用いる以外は上記の第3及び第4実施形態と同様であるので、第3及び第4実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として、第3及び第4実施形態と異なる構成を説明する。
【0109】
図20に示すように、通管用挾持体120は、リング状の被挾持部分121とこの内部空間に位置するように被挾持部分121に回転自在に連結支持された回転軸122とが設けられている。
通管用挾持体120の回転軸122には、屈曲自在で長尺状の先挿通体107(又は挿通体124)の端部側が巻回されて、この先挿通体107(又は挿通体124)の前記回転軸104に巻回した側とは反対側の端部に被押圧体108が連結されている。
【0110】
また、熱源機側接続用継手130は、熱源機側接続部131、浴槽用湯水管側接続部132、内部通路133、及び、袋ナット136を備えて浴槽側接続用継手110と同様に構成されている。
つまり、熱源機側接続用継手130と浴槽側接続用継手110とは同じ接続継手が用いられており、浴槽戻り外管32bの熱源機側端部及び熱源機Gの戻り用接続部48に接続する接続継手が熱源機側接続継手であり、浴槽戻り外管32bの浴槽側端部及び前記浴槽アダプタ30の戻り用接続部30bに接続する接続継手が浴槽側接続継手である。
【0111】
そして、第3及び第4実施形態では、浴槽戻り外管32bを通管用継手100を介して熱源機Gに接続したが、この第5実施形態では、熱源機側接続用継手130の熱源機側接続部131に支持された袋ナット106を熱源機Gの戻り用接続部48に螺合し、熱源機側接続用継手130の浴槽湯水管側接続部132に、浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部を外嵌させた後にバンド部材52にて締め付けて、浴槽戻り外管32bを熱源機側接続継手100を介して熱源機Gに接続する。
この浴槽戻り外管32bの熱源機Gへの接続について説明を加えると、このように浴槽戻り外管32bを熱源機Gに接続するよりも前に、先挿通体107(又は挿通体124)の端部に被押圧体108を連結し、先挿通体107(又は挿通体124)の被押圧体108を接続した端部側とは反対側の部分を通管用挾持体120の回転軸122に巻回しておき、浴槽戻り外管32bを熱源機Gに接続する際に、熱源機側接続用継手130の熱源機側端部と熱源機Gの戻り用接続部48との間に挾持するとともに、被押圧体108を浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部からそれの内部空間に入れる。
【0112】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 熱源機側継手60における筒状の熱源機側接続部61、筒状の浴槽用湯水管側接続部62、筒状のドレン排水管挿通部64の配置形態は、上記の実施形態において例示した配置形態、即ち、熱源機側接続部61と浴槽用湯水管側接続部62とが直線状に連なり、且つ、浴槽用湯水管側接続部62の筒軸芯とドレン排水管挿通部64の筒軸芯とが90°よりも大きい角度で交差するように配置される形態に限定されるものではない。
例えば、浴槽用湯水管側接続部62とドレン排水管挿通部64とが直線状に連なり、且つ、熱源機側接続部61の筒軸芯と浴槽用湯水管側接続部62の筒軸芯とが90°よりも大きい角度で交差するように配置される形態、あるいは、熱源機側接続部61、浴槽用湯水管側接続部62、ドレン排水管挿通部64がY字状になるように配置される形態等、種々の配置形態を採用することができる。
浴槽側継手70における筒状の浴槽側接続部71、筒状の浴槽用湯水管側接続部72、筒状のドレン排水管挿通部74の配置形態も、上述した熱源機側継手60と同様に、種々の配置形態を採用することができる。
【0113】
(ロ) 熱源機側継手60の熱源機側接続部61、浴槽用湯水管側接続部62及びドレン排水管挿通部64夫々の形状は、上記の実施形態において例示した形状に限定されるものではなく、種々の形状を採用することができる。
例えば、熱源機側接続部61を、外周部に接続部先端側ほど小径となる段部の複数が接続部長手方向に並べて設けられた筒状に構成して、その筒状の熱源機側接続部61に管部材を外嵌状に接続して、その管部材を熱源機Gに接続することにより、熱源機側接続部61を熱源機Gに対して間接的に接続するように構成しても良い。
浴槽用湯水管側接続部62を、浴槽戻り外管32bに回動自在に支持された袋ナットが螺合されるように構成して、その袋ナットが螺合されることにより浴槽用湯水管側接続部62に浴槽戻り外管32bが接続されるように構成しても良い。
ドレン排水管挿通部64を、内部通路63に連通するように熱源機側継手60の側壁に形成された孔にて構成しても良い。
浴槽側継手70の浴槽側接続部71、浴槽用湯水管側接続部72及びドレン排水管挿通部74夫々の形状も、上述した熱源機側継手60と同様に種々の形状を採用することができる。
【0114】
(ハ) 熱源機側継手60及び浴槽側継手70夫々に設けるドレン排水管案内部64a、74aの具体構成は、上記の実施形態において例示した構成に限定されるものではない。
例えば、筒状のドレン排水管挿通部64,74における内部通路側の端面が、内部通路63,73の内面と面一になるように構成し、ドレン排水管挿通部64,74の内部通路側端部のうちで、前記内部通路63,73の通路長手方向において前記浴槽用湯水管側接続部62,72から離れる側に位置する部分から前記内部通路63,73内に延びるように、突起部を設けて、その突起部にてドレン排水管案内部64a、74aを構成するようにしても良い。
【0115】
(ニ) 熱源機側継手60を、樹脂成形により、熱源機側接続部61、浴槽用湯水管側接続部62、内部通路63及びドレン排水管挿通部64を一体的に備える状態に形成し、浴槽側継手70を、樹脂成形により、浴槽側接続部71、浴槽用湯水管側接続部72、内部通路73及びドレン排水管挿通部74を一体的に備える状態に形成しても良い。
又、浴槽側継手70を、樹脂成形により、浴槽側接続部71、浴槽用湯水管側接続部72、内部通路73、ドレン排水管挿通部74及び浴槽水排水部79を一体的に備える状態に形成しても良い。
【0116】
(ホ) ドレン排水管4を配管するに当たって、上記の実施形態においては、熱源機側継手60のドレン排水管挿通部64から挿入して、浴槽側継手70のドレン排水管挿通部74から外部に突出させるように作業する場合について例示したが、逆に、浴槽側継手70のドレン排水管挿通部74から挿入して、熱源機側継手60のドレン排水管挿通部64から外部に突出させるように作業するようにしても良い。
【0117】
(ヘ) ドレン排水管4を配管する手順は、上記の実施形態において例示した手順に限定されるものではない。
例えば、以下のような手順で配管することができる。
即ち、ドレン排水管4をその両端が浴槽戻り外管32bから突出する状態で浴槽戻り外管32b内に挿通する。
そして、浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部から突出しているドレン排水管4を、熱源機側継手60の浴槽湯水管側接続部62から挿入してその浴槽湯水管側接続部62を通過させて、ドレン排水管挿通部64にその内部通路側から挿通したのち、浴槽戻り外管32bの熱源機側の端部を浴槽湯水管側接続部62に外嵌させて、バンド部材52にて締め付ける。
又、浴槽戻り外管32bの浴槽側の端部から突出しているドレン排水管4を、浴槽側継手70の浴槽湯水管側接続部72から挿入してその浴槽湯水管側接続部72を通過させて、ドレン排水管挿通部74にその内部通路側から挿通したのち、浴槽戻り外管32bの浴槽側の端部を浴槽湯水管側接続部72に外嵌させて、バンド部材52にて締め付ける。
【0118】
(ト) 上記の実施形態においては、本発明に係る風呂設備用配管構造にてドレン排水管4を配管する場合に、浴槽用湯水管Pとしての浴槽往き外管31b及び浴槽戻り外管32bのうち、浴槽戻り外管32bを用いる場合について例示したが、浴槽往き外管31bを用いても良い。
【0119】
(チ) 上記の第2実施形態においては、電磁式の開閉弁92を浴槽水排水部79に接続された浴槽水排水管91に設ける場合について例示したが、電磁式の開閉弁92を浴槽水排水部79に直接設けても良い。
【0120】
(リ) 風呂設備の具体構成としては、上記の実施形態において例示した構成に限定されるものではない。
例えば、上記の実施形態においては、温水循環用動作部Bとして、熱消費端末Tに循環供給する湯水を加熱する構成及び浴槽Yを追焚きする構成の両構成を備えるように構成する場合について例示したが、単に、浴槽Yの湯水を追焚きする構成のみを備えるように構成しても良い。
この場合、浴槽用戻り路32を循環アダプタ30の戻り用接続部30bと温水循環用動作部Bの潜熱回収熱交換器N2とに接続し、浴槽用往き路31を温水循環用動作部Bの主熱交換器N1と循環アダプタ30の往き用接続部30fとに接続し、湯張り路41は、上記の実施形態と同様に、浴槽用戻り路32に接続する。
【0121】
又、温水循環用動作部Bを省略して、湯張り路41を浴槽Yに直結するように構成しても良い。この場合、湯張り路41が浴槽用湯水管Pに相当することになり、本発明に係る風呂設備用配管構造にてドレン排水管4を配管するに当たっては、その湯張り路41を用いることになる。
この場合、通常の入浴用の温度よりも高温の湯を湯張り路41を通して浴槽Yに供給して、風呂を追焚することになる。
そして、浴槽側継手70としては、上記の第2実施形態において説明したものを適用して、運転制御部Cを、水位センサ34の検出水位が水位設定スイッチ85にて設定された設定水位よりも高いときには、水位センサ34の検出水位が水位設定スイッチ85にて設定された設定水位以下になるまで電磁式の開閉弁92を開弁するように構成する。
つまり、追焚により浴槽Yの水位が水位設定スイッチ85による設定水位よりも高くなると、水位センサ34の検出水位が水位設定スイッチ85にて設定された設定水位以下になるまで、電磁式の開閉弁92が開弁されて、浴槽Yの湯水が排出されることになる。
【0122】
(ヌ) 上記第3〜第5実施形態では、風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法を風呂設備を新規に設置する場合に適応したが、風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法を既設の風呂設備に適応することもできる。
【0123】
(ル) 上記第3〜第5実施形態では、湯張り路41を通して供給される湯水が浴槽用行き路31及び浴槽用戻り路32の両方を通して浴槽Yに供給される両搬送湯張りタイプにおいて、ドレン排水管4を浴槽用戻り路32に挿通させたが、ドレン排水管4を浴槽用行き路31に挿通させてもよい。ちなみに、湯張り路41を通して供給される湯水が浴槽用行き路31のみを通して浴槽Yに供給される片搬送湯張りタイプでは、ドレン排水管4を浴槽用行き路31に挿通させる。
【0124】
(ヲ) 上記第3〜第5実施形態では、被押圧体108を浴槽用湯水管P内に入れた状態で、湯張り電磁弁42を開弁して、湯水の供給を開始した時点に既に被押圧体108を浴槽用湯水管P内に入れた状態としたが、被押圧体108が浴槽用湯水管P内よりも熱源機側に位置する状態で湯張り電磁弁42を開弁し、供給する湯水の水圧にて被押圧体108を浴槽側に移動させて浴槽用湯水管P内に入れ、この状態で更に、湯水を供給して、被押圧体108を浴槽側に移動させてもよい。
ちなみに、上記第3〜第5実施形態では、被押圧体を球体としたが、円すい等、他の形状でもよい。
【0125】
(ワ) 上記第3及び第4実施形態では、通管用継手100の熱源機側接続部101を熱源機Gの戻り用接続部48に直接的に接続し、通管用継手100の浴槽用湯水管側接続部102を浴槽用湯水管Pの熱源機側端部に直接的に接続したが、通管用継手100の熱源機側接続部101を、熱源機Gの戻り用接続部48に接続した継手や管に接続して熱源機Gの戻り用接続部48に間接的に接続してもよく、通管用継手100の浴槽用湯水管側接続部102を、浴槽用湯水管Pの熱源機側端部に接続した継手や管に接続して浴槽用湯水管Pの熱源機側端部に間接的に接続してもよい。
ちなみに、上記継手としては、熱源機側継手60でもよい。
また、上記第5実施形態では、通管用挾持体120を、熱源機側接続用継手130の熱源機側端部と熱源機Gの戻り用接続部48とで挾持したが、熱源機Gと浴槽用湯水管Pとの間で互いに接続される継手や管の間に挾持すればよく、例えば、熱源機側継手60の熱源機側接続部61と熱源機Gの戻り用接続部48とで挾持してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】第1実施形態に係る風呂設備の全体構成を示すブロック図
【図2】第1実施形態に係る風呂設備の全体構成を示す概略図
【図3】第1実施形態に係る熱源機側継手の構成を示す断面図
【図4】第1実施形態に係る浴槽側継手の構成を示す断面図
【図5】第1実施形態に係る熱源機側継手及び浴槽側継手の構成を示す断面図
【図6】さや管を用いた配管構造を示す図
【図7】第2実施形態に係る風呂設備の全体構成を示すブロック図
【図8】第2実施形態に係る風呂設備の全体構成を示す概略図
【図9】第2実施形態に係る浴槽側継手の構成を示す断面図
【図10】第3実施形態に係る通管用継手の構成を示す断面図
【図11】第3実施形態に係る浴槽側接続用継手の構成を示す断面図
【図12】第3実施形態に係るさや管を用いた配管構造を示す図
【図13】第3実施形態に係る風呂設備の全体構造を示す概略図
【図14】第3実施形態に係るドレン排水管挿通方法の説明図
【図15】第3実施形態に係るドレン排水管挿通方法の説明図
【図16】第3実施形態に係るドレン排水管挿通方法の説明図
【図17】第3実施形態の係るドレン排水管挿通方法の説明図
【図18】第4実施形態に係るドレン排水管挿通方法の説明図
【図19】第4実施形態の係るドレン排水管挿通方法の説明図
【図20】第5実施形態における通管用挾持体を示す図
【符号の説明】
【0127】
4 ドレン排水管
60 熱源機側継手
61 熱源機側接続部
62 浴槽用湯水管側接続部
63 内部通路
64 ドレン排水管挿通部
64a ドレン排水管案内部
65 封止部材
70 浴槽側継手
71 浴槽側接続部
72 浴槽用湯水管側接続部
73 内部通路
74 ドレン排水管挿通部
74a ドレン排水管案内部
75 封止部材
79 浴槽水排水部
91 浴槽水排水管
92 電磁式の開閉弁
107 先挿通体
108 被押圧体
109 後押圧体
124 挿通体
G 熱源機
N2 潜熱回収式の熱交換器
P 浴槽用湯水管
Y 浴槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
潜熱回収式の熱交換器を備えた熱源機にて加熱された湯水を浴槽に供給する浴槽用湯水管と、
前記熱源機から排出されるドレンを前記浴槽側の排水箇所に導くドレン排水管とが設けられた風呂設備用配管構造であって、
前記浴槽用湯水管における熱源機側の端部に、熱源機側接続部と浴槽用湯水管側接続部とを内部通路にて連通させる状態で備える熱源機側継手が設けられ、且つ、前記浴槽用湯水管における浴槽側の端部に、浴槽側接続部と浴槽用湯水管側接続部とを内部通路にて連通させる浴槽側継手が設けられ、
前記熱源機側継手における前記熱源機側接続部と前記浴槽用湯水管側接続部との間の側壁部に、前記内部通路を外部に連通するドレン排水管挿通部が備えられ、
そのドレン排水管挿通部に、前記ドレン排水管を挿通した状態で水密状に封止する封止部材が備えられ、
前記浴槽側継手における前記浴槽側接続部と前記浴槽用湯水管側接続部との間の側壁部に、前記内部通路を外部に連通するドレン排水管挿通部が備えられ、
そのドレン排水管挿通部に、前記ドレン排水管を挿通した状態で水密状に封止する封止部材が備えられ、
前記ドレン排水管が、その熱源機側の端部が前記熱源機側継手のドレン排水管挿通部から外部に突出し且つその浴槽側の端部が前記浴槽側継手のドレン排水管挿通部から外部に突出する状態で、前記浴槽用湯水管内に位置するように設けられている風呂設備用配管構造。
【請求項2】
前記浴槽用湯水管側接続部及び前記ドレン排水管挿通部夫々が筒状に構成されて、夫々の筒軸芯が90°よりも大きい角度で交差する形態で、前記熱源機側継手及び前記浴槽側継手に備えられている請求項1記載の風呂設備用配管構造。
【請求項3】
前記熱源機側継手及び前記浴槽側継手のうちの少なくとも一方には、前記ドレン排水管挿通部の内部通路側端部のうちで、前記内部通路の通路長手方向において前記浴槽用湯水管側接続部から離れる側に位置する部分から前記内部通路内に延びる状態でドレン排水管案内部が備えられている請求項2記載の風呂設備用配管構造。
【請求項4】
前記浴槽側継手における前記浴槽側接続部と前記浴槽用湯水管側接続部との間の箇所に、前記内部通路に連通する浴槽水排水部が備えられ、
その浴槽水排水部又はその浴槽水排水部に接続された浴槽水排水管に、電磁式の開閉弁が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の風呂設備用配管構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法であって、
屈曲自在で長尺状の挿通体の端部に前記浴槽用湯水管の内部空間を移動可能で且つ移動方向視での面積が前記挿通体の横断面積よりも大きい被押圧体を連結し、
前記被押圧体を前記浴槽用湯水管又は前記熱源機側継手の熱源機側の端部からそれの内部空間に入れた状態で、前記熱源機から前記浴槽側に前記浴槽用湯水管を通して湯水を供給し、その供給する湯水の水圧にて前記被押圧体を浴槽側に移動させて、前記浴槽用湯水管内に前記挿通体を挿通し、
前記挿通体の端部に前記ドレン用排水管を接続し、前記挿通体の前記ドレン用排水管を接続した側とは反対側の端部を引き操作して、前記浴槽用湯水管内に前記ドレン用排水管を挿通させる風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法であって、
屈曲自在で長尺状の先挿通体の端部に前記浴槽用湯水管の内部空間を移動可能で且つ移動方向視での面積が前記先挿通体の横断面積よりも大きい被押圧体を連結し、
前記被押圧体を前記浴槽用湯水管又は前記熱源機側継手の熱源機側の端部からそれの内部空間に入れた状態で、前記熱源機から前記浴槽側に前記浴槽用湯水管を通して湯水を供給し、その供給する湯水の水圧にて前記被押圧体を浴槽側に移動させて、前記浴槽用湯水管内に前記先挿通体を挿通し、
前記先挿通体の端部にこの先挿通体よりも引張り強さが大きい屈曲自在で長尺状の後挿通体を接続し、前記先挿通体の前記後挿通体を接続した側とは反対側の端部を引き操作して、前記浴槽用湯水管内に前記後挿通体を挿通し、
前記後挿通体の端部に前記ドレン用排水管を接続し、前記後挿通体の前記ドレン用排水管を接続した側とは反対側の端部を引き操作して、前記浴槽用湯水管内に前記ドレン用排水管を挿通させる風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法。
【請求項7】
前記浴槽用湯水管の熱源機側の端部と前記熱源機側の接続部との間の管路部分に装着自在な中間装着体に回転自在な回転軸を設け、
前記中間装着体の回転軸に前記先挿通体の前記被押圧体を接続した端部側とは反対側の部分を巻回する請求項5又は6記載の風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法。
【請求項8】
前記中間装着部の外部に前記回転軸を回転操作する操作部が設けられている請求項7記載の風呂設備用配管構造のドレン排水管挿通方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−133600(P2009−133600A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−52414(P2008−52414)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】