説明

食道癌治療用組成物

【課題】食道癌治療用組成物の提供。
【解決手段】下記一般式で表される化合物もしくはその塩またはそれらの水和物を含有する食道癌治療用組成物。


(式中、Rは、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基などを意味する。RおよびRは、水素原子を意味する。R、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基などを意味する。Rは、水素原子などを意味する。Rは、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基などを意味する。nは、1ないし2の整数を意味する。Xは、式−CH=で表される基または窒素原子を意味する。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肝細胞増殖因子受容体阻害作用、抗腫瘍作用、血管新生阻害作用、癌転移抑制作用などを有する新規なピリジン誘導体およびピリミジン誘導体もしくはその塩またはそれらの水和物を含有する食道癌治療用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
膵臓癌、胃癌、大腸癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、腎癌、脳腫瘍、卵巣癌、食道癌など種々の腫瘍において、肝細胞増殖因子受容体(Hepatocyte growth factor receptor;以下、「HGFR」と略す)の過剰発現が報告されている(非特許文献1および5)。これら腫瘍細胞に発現したHGFRは、恒常的に、または肝細胞増殖因子(Hepatocyte growth factor;以下、「HGF」と略す)に刺激されて、細胞内領域のチロシンキナーゼ自己リン酸化を起こすため、癌悪性化(異常増殖、浸潤または転移能亢進)に関与しているものと考えられている。
また、HGFRは、血管内皮細胞にも発現しており、HGFがHGFRを刺激し、血管内皮細胞の増殖および遊走を促進するため、腫瘍血管新生に関与することが報告されている(非特許文献2)。
さらに、HGF拮抗ペプチドであるNK4が、HGF−HGFRシグナルを遮断することにより、癌細胞の浸潤を抑制し、腫瘍血管新生を阻害することが報告されている(非特許文献3、4)。
したがって、HGFR阻害作用を有する化合物は、抗腫瘍剤、血管新生阻害剤または癌転移抑制剤として有用であることが期待される。
一方、HGFR阻害作用を有する低分子化合物を開示した文献として、特許文献1がある。
【0003】
【特許文献1】国際公開第2007/023768号パンフレット
【非特許文献1】Oncology Reports,5,1013−1024(1998)
【非特許文献2】Advances in Cancer Research,67,257−279(1995)
【非特許文献3】British Journal of Cancer,84,864−873(2001)
【非特許文献4】Cancer Sci.,94,321−327(2003)
【非特許文献5】Oncogene,25(3),409−418(2006)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、生体内におけるHGFRを介した細胞の異常増殖、形態変化および運動能亢進を抑制することによる食道癌治療用組成物を探索し見出すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(I)で表される新規なピリジン誘導およびピリミジン誘導体もしくはその塩またはそれらの水和物が優れたHGFR阻害作用を有し、かつ抗食道癌治療作用を示すことを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は以下の[1]〜[20]を提供する。
[1]一般式
【化1】

(式中、Rは、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基(ただし、環を構成する原子中に窒素原子が必ず含まれ、かつ窒素原子から、結合手が出ているものに限る)または式−NR11a11b(式中、R11aおよびR11bは、同一または異なって、水素原子、C1−6アルキル基、C3−6アルケニル基、C3−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員へテロアリール基または4〜10員非芳香族ヘテロ環式基を意味する。ただし、R11aおよびR11bは、下記置換基群aまたは下記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。
[置換基群a]
ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基およびオキソ基。
[置換基群b]
1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員ヘテロアリール基、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基、C1−6アルコキシ基、C3−6アルケニルオキシ基、C3−6アルキニルオキシ基、C3−10シクロアルコキシ基、C6−10アリールオキシ基、5〜10員ヘテロアリールオキシ基、4〜10員非芳香族ヘテロ環オキシ基、C1−6アルキルチオ基、C3−6アルケニルチオ基、C3−6アルキニルチオ基、C3−10シクロアルキルチオ基、C6−10アリールチオ基、5〜10員ヘテロアリールチオ基、4〜10員非芳香族ヘテロ環チオ基および式−T−T−T
(式中、Tは、単結合またはC1−6アルキレン基を意味する。
は、カルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、式−C(=O)−O−で表される基、式−O−C(=O)−で表される基、式−SO−O−で表される基、式−O−SO−で表される基、式−NRT1−で表される基、式−C(=O)−NRT1−で表される基、式−NRT1−C(=O)−で表される基、式−SO−NRT1−で表される基または式−NRT1−SO−で表される基を意味する。
は、水素原子、C1−6アルキル基、C3−6アルケニル基、C3−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員ヘテロアリール基または4〜10員非芳香族ヘテロ環式基を意味する。
T1は、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。)で表される基からなり、上記各基は、下記置換基群cから選ばれる置換基を有していてもよい。
[置換基群c]
ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員ヘテロアリール基、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基およびジ−C1−6アルキルアミノ基。)で表される基を意味する。
ただし、Rは、上記置換基群aまたは上記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。
およびRは、水素原子を意味する。
、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、トリフルオロメチル基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基、ジ−C1−6アルキルアミノ基、式−CO−R12(式中、R12は、水素原子、水酸基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基またはジ−C1−6アルキルアミノ基を意味する。)で表される基を意味する。
は、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。
は、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基(ただし、環を構成する原子中に窒素原子が必ず含まれ、かつ窒素原子から、結合手が出ているものに限る)または式−NR11a11b(式中、R11aおよびR11bは、上記定義と同意義を意味する)で表される基で表される基を意味する。
ただし、Rは、上記置換基群aまたは上記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。
nは、1ないし2の整数を意味する。
Xは、式−C(R10)=(式中、R10は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、式−CO−R12(式中、R12は、上記定義と同意義を意味する。)で表される基を意味する。)で表される基または窒素原子を意味する。)
で表される化合物もしくはその塩またはそれらの水和物を含有する食道癌治療用組成物。
[2] Rが、上記[1]に記載の置換基群aまたは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい3〜10員非芳香族ヘテロ環式基(ただし、環を構成する原子中に窒素原子が必ず含まれ、かつ窒素原子から、結合手が出ているものに限る)である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[3] Rが、上記[1]に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい式
【化2】

(式中、aは、1ないし4の整数を意味する。)で表される基または上記[1]に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい式
【化3】

(式中、bは、1ないし3の整数を意味する。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基または式−NR−(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。)で表される基を意味する。)で表される基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[4] Rが、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいピロリジン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいピペリジン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいアゼパン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいピペラジン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいジアゼパン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいモルホリン−4−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいチオモルホリン−4−イル基または下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよい1,1−ジオキソチオモルホリン−4−イル基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群d]
ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、シアノ基、ホルミル基、オキソ基、C1−6アルキル基、C3−10シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基、ジ−C1−6アルキルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ジアゼパニル基および式−T−T (式中、Tは、カルボニル基またはスルホニル基を意味する。Tは、C1−6アルキル基、C3−10シクロアルキル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、水酸基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基またはジ−C1−6アルキルアミノ基を意味する。)で表される基からなり、上記各基は、水酸基、C1−6アルキル基、ジ−C1−6アルキルアミノ基、アゼチジニル基またはピロリジニル基を有していてもよい。
[5] Rが、下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいピロリジン−1−イル基、下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいピペリジン−1−イル基、下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいピペラジン−1−イル基、下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいジアゼパン−1−イル基または下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいモルホリン−4−イル基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群e]
メチル基、エチル基、ジメチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基およびピペラジニル基からなり、上記各基は、水酸基、メチル基、ジメチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基またはピペリジニル基を有していてもよい。
[6] Rが、下記置換基群gから選ばれる置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、下記置換基群gから選ばれる置換基を有するピロリジン−1−イル基、下記置換基群gから選ばれる置換基を有するピペリジン−1−イル基または下記置換基群gから選ばれる置換基を有するピペラジン−1−イル基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群g]
ジメチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、アゼチジン−1−イルメチル基、ピロリジン−1−イルメチル基およびピペリジン−1−イルメチル基からなり、上記各基は、メチル基またはジメチルアミノ基を有していてもよい。
[6−1] Rが、下記置換基群g−1から選ばれる置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、下記置換基群g−1から選ばれる置換基を有するピロリジン−1−イル基、下記置換基群g−1から選ばれる置換基を有するピペリジン−1−イル基または下記置換基群g−1から選ばれる置換基を有するピペラジン−1−イル基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群g−1]
アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、アゼチジン−1−イルメチル基、ピロリジン−1−イルメチル基およびピペリジン−1−イルメチル基からなり、上記各基は、メチル基またはジメチルアミノ基を有していてもよい。
[6−2] Rが、ジメチルアミノ基を有するアゼチジン−1−イル基、ジメチルアミノ基を有するピロリジン−1−イル基またはジメチルアミノ基を有するピペリジン−1−イル基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[6−3] Rが、下記置換基群g−2から選ばれる置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、下記置換基群g−2から選ばれる置換基を有するピロリジン−1−イル基または下記置換基群g−2から選ばれる置換基を有するピペリジン−1−イル基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群g−2]
水酸基、メトキシ基、ヒドロキシメチル基およびジメチルアミノアセトキシ基。
[6−4] Rが、[2−(ジメチルアミノ)エチル]ピペラジン−1−イル基、4−ピロリジン−1−イルピペリジン−1−イル基、4−[(ジメチルアミノ)メチル]ピペリジン−1−イル基、4−アゼチジン−1−イルピペリジン−1−イル基、4−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]ピペリジン−1−イル基、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル基、4−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピペラジン−1−イル基、4−(1−メチルアゼチジン−3−イル)ピペラジン−1−イル基、4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル基、4−(アゼチジン−1−イルメチル)ピペリジン−1−イル基、4−(ピロリジン−1−イルメチル)ピペリジン−1−イル基、(3S)−3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル基、(3R)−3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル基、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、4−メチルピペラジン−1−イル基、3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル基、1,3’−ビアゼチジン−1’−イル基、3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−イル基、3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル基、3−[(ジメチルアミノ)メチル]アゼチジン−1−イル基、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル基、4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル基、(3R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル基、(3S)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル基、3−(アゼチジン−1−イルメチル)アゼチジン−1−イル基または3−(2−ジメチルアミノアセトキシ)アゼチジン−1−イル基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[7] Rが、式−NR11a11b(式中、R11aおよびR11bは、上記[1]に記載のR11aおよびR11bと同意義を意味する。)で表される基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[8] Rが、式−NR11c11d(式中、R11cは、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。R11dは、C1−6アルキル基または式
【化4】

(式中、cは、1ないし3の整数を意味する。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基または式−NRZ1−(式中、RZ1は、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。)で表される基を意味する。)で表される基を意味する。ただし、R11dは上記[1]に記載の置換基群aまたは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。)で表される基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[9] Rが、式−NR11e11f(式中、R11eは、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。R11fは、C1−6アルキル基、ピロリジン−3−イル基、ピペリジン−3−イル基、ピペリジン−4−イル基またはテトラヒドロピラン−4−イル基を意味する。ただし、R11fは、上記[4]に記載の置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよい。)で表される基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[10] Rが、式−NR11g11h(式中、R11gは、水素原子またはメチル基を意味する。R11hは、n−プロピル基、n−ブチル基、ピロリジン−3−イル基、ピペリジン−3−イル基、ピペリジン−4−イル基またはテトラヒドロピラン−4−イル基を意味する。ただし、R11hは、下記置換基群fから選ばれる置換基を有していてもよい。)で表される基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群f]
メチル基、エチル基、n−プロピル基、アセチル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基およびピペラジニル基からなり、上記各基は、メチル基またはジメチルアミノ基を有していてもよい。
[11] Rが、式−N(CH)R11i(式中、R11iは、n−プロピル基、n−ブチル基、ピロリジン−3−イル基またはピペリジン−4−イル基を意味する。ただし、R11iは、下記置換基群hから選ばれる置換基を有する。)で表される基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群h]
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジメチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基および1−メチルアゼチジン−3−イル基。
[12] Rが、式−N(CH)R11j(式中、R11jは、1−メチルピペリジン−4−イル基または1−エチルピペリジン−4−イル基を意味する。)で表される基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[12−1] Rが、式−N(CH)R11k(式中、R11kは、3−(ジメチルアミノ)プロピル基または1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ピペリジン−4−イル基を意味する。)で表される基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[12−2] Rが、メチル(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ基、(1−エチルピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ基、[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メチル)アミノ基または{1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ピペリジン−4−イル}(メチル)アミノ基である[1]記載の食道癌治療用組成物。
[13] R、R、RおよびRが、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキル基である[1]〜[12−2]のいずれか1記載の食道癌治療用組成物。
[14] Rが、水素原子である[1]〜[13]のいずれか1記載の食道癌治療用組成物。
[15] Xが、式−C(R10a)=(式中、R10aは、水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基を意味する。)で表される基である[1]〜[14]のいずれか1記載の食道癌治療用組成物。
[16] Xが、窒素原子である[1]〜[14]のいずれか1記載の食道癌治療用組成物。
[17] nが、1である[1]〜[16]のいずれか1記載の食道癌治療用組成物。
[18] Rが、上記[1]に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C1−6アルキルアミノ基、上記[1]に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C3−10シクロアルキルアミノ基、上記[1]に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C6−10アリールアミノ基、上記[1]に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−5〜10員へテロアリールアミノ基または上記[1]に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−4〜10員非芳香族ヘテロ環アミノ基である[1]〜[17]のいずれか1記載の食道癌治療用組成物。
[19] Rが、上記[1]に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C3−10シクロアルキルアミノ基または上記[1]に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C6−10アリールアミノ基である[1]〜[17]のいずれか1記載の食道癌治療用組成物。
[19−1] Rが、下記置換基群iから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C3−10シクロアルキルアミノ基または下記置換基群iから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C6−10アリールアミノ基である[1]〜[17]のいずれか1記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群i]
ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、C1−6アルキル基およびC1−6アルコキシ基。
[19−2] Rが、上記[19−1]に記載の置換基群iから選ばれる置換基を有していてもよいシクロペンチルアミノ基、上記[19−1]に記載の置換基群iから選ばれる置換基を有していてもよいシクロヘキシルアミノ基、上記[19−1]に記載の置換基群iから選ばれる置換基を有していてもよいシクロヘプチルアミノ基または上記[19−1]に記載の置換基群iから選ばれる置換基を有していてもよいフェニルアミノ基である[1]〜[17]のいずれか1記載の食道癌治療用組成物。
[20] 一般式(I)で表される化合物が、
(1)N−[4−({2−[({4−[2−(Dimethylamino)ethyl]piperazin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(2)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(3)N−(4−Fluorophenyl)−N’−{2−fluoro−4−[(2−{[(4−pyrrolidin−1−ylpiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(4)N−[4−({2−[({4−[(Dimethylamino)methyl]piperidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(5)N−{4−[(2−{[(4−Azetidin−1−ylpiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]−2−fluorophenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(6)N−[4−({2−[({4−[3−(Dimethylamino)azetidin−1−yl]piperidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(7)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(8)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(1−methylpiperidin−4−yl)piperazin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(9)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(1−methylazetidin−3−yl)piperazin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(10)N−(4−{[2−({[4−(Dimethylamino)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(11)N−(4−{[2−({[4−(Azetidin−1−ylmethyl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(12)N−(4−Fluorophenyl)−N’−(2−fluoro−4−{[2−({[4−(pyrrolidin−1−ylmethyl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(13)N−(4−{[2−({[(3S)−3−(Dimethylamino)pyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(14)N−(4−{[2−({[(3R)−3−(Dimethylamino)pyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(15)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(16)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(17)N−[4−({2−[({4−[3−(Dimethylamino)azetidin−1−yl]piperidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(18)N−(4−{[2−({[(1−Ethylpiperidin−4−yl)(methyl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(19)N−[4−({2−[(Azetidin−1−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(20)N−(4−Fluorophenyl)−N’−[2−fluoro−4−({2−[(pyrrolidin−1−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)phenyl]cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(21)N−{2−Fluoro−4−[(2−{[(3−hydroxyazetidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(22)N−[4−({2−[(1,3’−Biazetidin−1’−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(23)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[3−(hydroxymethyl)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(24)N−(4−{[2−({[3−(Dimethylamino)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(25)N−[4−({2−[({3−[(Dimethylamino)methyl]azetidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(26)N−{2−Fluoro−4−[(2−{[(4−hydroxypiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(27)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(hydroxymethyl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(28)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[(3R)−3−hydroxypyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(29)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[(3S)−3−hydroxypyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(30)N−[4−({2−[(Azetidin−1−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2,5−difluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(31)N−{2,5−Difluoro−4−[(2−{[(3−hydroxyazetidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(32)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(33)N−[2,5−Difluoro−4−({2−[({3−[(dimethylamino)methyl]azetidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)phenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(34)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(35)N−{4−[(2−{[3−(Azetidin−1−ylmethyl)azetidin−1−ylcarbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]−2,5−difluorophenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(36)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[3−(hydroxymethyl)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(37)N−{2,5−Difluoro−4−[(4−{[(3−hydroxyazetidin−1−yl)carbonyl]amino}pyrimidin−6−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(38)N−[4−({4−[({3−[(Dimethylamino)methyl]azetidin−1−yl}carbonyl)amino]pyrimidin−6−yl}oxy)−2,5−difluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(39)N−(2,5−Difluoro−4−{[4−({[3−(hydroxymethyl)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyrimidin−6−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(40)N−(2,5−Difluoro−4−{[4−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyrimidin−6−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(41)N−(2,5−Difluoro−4−{[4−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyrimidin−6−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(42)N−(4−{[2−({[4−(Dimethylamino)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2,5−difluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(43)N−{2,5−Difluoro−4−[(2−{[(4−methylpiperazin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(44)N−{2,5−Difluoro−4−[(2−{[(4−hydroxypiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(45)N−{4−[(2−{[(4−Azetidin−1−ylpiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]oxy}−2,5−difluorophenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(46)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[3−(2−dimethylaminoacetoxy)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(47)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[(3S)−3−hydroxypyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamideまたは
(48)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[(3R)−3−hydroxypyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamideである[1]記載の食道癌治療用組成物。
[21] 一般式(I)で表される化合物が、
(1)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide
(2)N−[4−({2−[(azetidin−1−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide
(3)N−{2,5−Difluoro−4−[(2−{[(3−hydroxyazetidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide
(4)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide
(5)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide
(6)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[3−(hydroxymethyl)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamideである[1]記載の食道癌治療用組成物。
[22] 食道癌の患者に[1]〜[21]のいずれか1記載の食道癌治療用組成物を投与することを特徴とする食道癌の治療方法。
[23] 食道癌治療用組成物を製造するための、上記一般式(I)で表される化合物もしくはその塩またはそれらの水和物の使用。
[24] 食道癌治療用組成物に使用するための、上記一般式(I)で表される化合物もしくはその塩またはそれらの水和物。
【発明の効果】
【0007】
国際公開第2007/023768号パンフレットに開示されているように、本発明に係る化合物は、HGFRチロシンキナーゼ阻害作用を有し、HGFR活性化に基づくヒト癌細胞の増殖を阻害する。また、本発明に係る化合物は、ヒト癌細胞の遊走を阻害する。さらに本発明に係る化合物は、HGF−HGFRシグナルを介した血管内皮細胞の増殖を阻害する。
【0008】
本発明に係る化合物は、ヒト食道癌細胞の増殖を阻害する(薬理試験例1)。したがって、本発明に係る化合物は食道癌治療用組成物として有用である。
【0009】
しかしながら、癌治療用組成物または癌治療剤の対象となる癌種は、特に限定されず、例えば、脳腫瘍(下垂体腺腫、神経膠腫を含む)、頭頸部癌、頚癌、顎癌、上顎癌、顎下腺癌、口腔癌(舌癌、口腔底癌、歯肉癌、頬粘膜癌、硬口蓋癌を含む)、唾液腺癌、舌下腺癌、耳下腺癌、鼻腔癌、副鼻腔癌(上顎洞癌、前頭洞癌、篩骨洞癌、蝶型骨洞癌を含む)、喉頭癌(声門上癌、声門癌、声門下癌を含む)、食道癌、肺癌(気管支原生癌、非小細胞肺癌(肺腺癌、扁平上皮癌、大細胞肺癌を含む)、小細胞肺癌(燕麦細胞型(リンパ球様型)、中間細胞型を含む)、混在小細胞・大細胞肺癌を含む)、乳癌、膵癌(膵管癌を含む)、胃癌(スキルス胃癌、未分化胃癌を含む)、胆道癌(胆管癌、胆嚢癌を含む)、小腸または十二指腸の癌、大腸癌(結腸癌、直腸癌、盲腸癌、S状結腸癌、上行結腸癌、横行結腸癌、下行結腸癌を含む)、膀胱癌、腎癌(腎細胞癌を含む)、肝癌(肝細胞癌、肝内胆管癌を含む)、前立腺癌、子宮癌(子宮頸癌、子宮体癌を含む)、卵巣癌、甲状腺癌、咽頭癌(上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌を含む)、肉腫(例えば、骨肉腫、軟骨肉腫、カポジ肉腫、筋肉腫、血管肉腫、繊維肉腫など)、悪性リンパ腫(ホジキン型リンパ腫、非ホジキン型リンパ腫を含む)、白血病(例えば、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)および急性リンパ性白血病(ALL)、リンパ腫、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異型成症候群等を含む)、皮膚癌(基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫、菌状息肉症、セザリー症候群、日光角化症、ボーエン病、バージェット病を含む)およびメラノーマなどを挙げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本明細書において記載する記号、用語等の定義等を示して、本発明を詳細に説明する。
【0011】
本明細書中においては、化合物の構造式が便宜上一定の異性体を表すことがあるが、本発明には化合物の構造上生ずる全ての幾何異性体、不斉炭素に基づく光学異性体、立体異性体、互変異性体等の異性体および異性体混合物を含み、便宜上の式の記載に限定されるものではなく、いずれか一方の異性体でも混合物でもよい。したがって、本発明の化合物には、分子内に不斉炭素原子を有し光学活性体およびラセミ体が存在することがありうるが、本発明においては一方に限定されず、いずれもが含まれる。また、結晶多形が存在することもあるが同様に限定されず、いずれかの結晶形が単一であっても結晶形混合物であってもよい。そして、本発明に係る化合物には無水物と水和物が包含される。
【0012】
また、本発明に係る化合物が生体内で酸化、還元、加水分解、抱合等の代謝を受けて生じる化合物(いわゆる代謝物)、生体内で酸化、還元、加水分解、抱合等の代謝を受けて本発明に係る化合物を生成する化合物(いわゆるプロドラッグ)も本発明の特許請求の範囲に包含される。
【0013】
「塩」とは、例えば無機酸との塩、有機酸との塩、無機塩基との塩、有機塩基との塩、酸性または塩基性アミノ酸との塩などがあげられ、中でも薬理学的に許容される塩が好ましい。
【0014】
無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などとの塩があげられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば酢酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、ステアリン酸、安息香酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩があげられる。
【0015】
無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩などがあげられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばジエチルアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩があげられる。
【0016】
酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩があげられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩があげられる。
【0017】
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。
【0018】
「C1−6アルキル基」とは、炭素数1ないし6個の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を意味し、具体例としては、メチル基、エチル基、1−プロピル基(n−プロピル基)、2−プロピル基(i−プロピル基)、2−メチル−1−プロピル基(i−ブチル基)、2−メチル−2−プロピル基(t−ブチル基)、1−ブチル基(n−ブチル基)、2−ブチル基(s−ブチル基)、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル基、3−メチル−1−ブチル基、2−メチル−2−ブチル基、3−メチル−2−ブチル基、2,2−ジメチル−1−プロピル基、1−へキシル基、2−へキシル基、3−へキシル基、2−メチル−1−ペンチル基、3−メチル−1−ペンチル基、4−メチル−1−ペンチル基、2−メチル−2−ペンチル基、3−メチル−2−ペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2−メチル−3−ペンチル基、3−メチル−3−ペンチル基、2,3−ジメチル−1−ブチル基、3,3−ジメチル−1−ブチル基、2,2−ジメチル−1−ブチル基、2−エチル−1−ブチル基、3,3−ジメチル−2−ブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基などがあげられる。
【0019】
「C2−6アルケニル基」とは、二重結合を1個有する、炭素数2ないし6個の直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基を意味し、具体例としては、エテニル基(ビニル基)、1−プロペニル基、2−プロペニル基(アリル基)、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基などがあげられる。
【0020】
「C3−6アルケニル基」とは、二重結合を1個有する、炭素数3ないし6個の直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基を意味し、具体例としては、2−プロペニル基(アリル基)、2−ブテニル基、3−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基などがあげられる。
【0021】
「C2−6アルキニル基」とは、三重結合を1個有する、炭素数2ないし6個の直鎖状または分枝鎖状のアルキニル基を意味し、具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基などがあげられる。
【0022】
「C3−6アルキニル基」とは、三重結合を1個有する、炭素数3ないし6個の直鎖状または分枝鎖状のアルキニル基を意味し、具体例としては、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基などがあげられる。
【0023】
「C1−6アルキレン基」とは、上記定義「C1−6アルキル基」からさらに任意の水素原子を1個除いて誘導される二価の基を意味し、具体例としては、メチレン基、1,2−エチレン基、1,1−エチレン基、1,3−プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などがあげられる。
【0024】
「C3−10シクロアルキル基」とは、炭素数が3ないし10個の単環または二環の飽和脂肪族炭化水素基を意味し、具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ビシクロ[2.1.0]ペンチル基、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル基、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基(ノルボルニル基)、ビシクロ[3.3.0]オクチル基、ビシクロ[3.2.1]オクチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、ビシクロ[4.3.0]ノニル基、ビシクロ[3.3.1]ノニル基、ビシクロ[4.4.0]デシル基(デカリル基)、ビシクロ[3.3.2]デシル基などがあげられる。
【0025】
「C6−10アリール基」とは、炭素数が6ないし10個の芳香族の炭化水素環式基を意味し、具体例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、インデニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基などがあげられる。
【0026】
「ヘテロ原子」とは、窒素原子、酸素原子または硫黄原子を意味する。
【0027】
「5〜10員ヘテロアリール基」とは、環を構成する原子の数が5ないし10個であり、環を構成する原子中に1ないし5個のヘテロ原子を含有する芳香族性の環式基を意味し、具体例としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、プリニル基、プテリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、シンノリニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基、イミダゾピリジル基、イミダゾチアゾリル基、イミダゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、ピロロピリジル基、チエノピリジル基、フロピリジル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ピリドピリミジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、チエノフリル基などがあげられる。
【0028】
「5〜10員ヘテロアリール基」の好適な例としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基をあげることができる。
【0029】
「3〜10員非芳香族ヘテロ環式基」とは、
(1)環を構成する原子の数が3ないし10個であり、
(2)環を構成する原子中に1ないし2個のヘテロ原子を含有し、
(3)環中に重結合を1ないし2個含んでいてもよく、
(4)環中にカルボニル基、スルフィニル基またはスルホニル基を1ないし3個含んでいてもよい、
(5)単環式または二環式である非芳香族性の環式基を意味し、環を構成する原子中に窒素原子を含有する場合、窒素原子から結合手が出ていてもよい。具体例としては、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、アゼパニル基、アゾカニル基、ピペラジニル基、ジアゼパニル基、ジアゾカニル基、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、1,1−ジオキソチオモルホリニル基、オキシラニル基、オキセタニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基、ジオキサニル基、テトラヒドロチエニル基、テトラヒドロチオピラニル基、オキサゾリジニル基、チアゾリジニル基などがあげられる。
【0030】
「3〜10員非芳香族ヘテロ環式基」の好適な例としては、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、アゼパニル基、ピペラジニル基、ジアゼパニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、1,1−ジオキソチオモルホリニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基をあげることができる。
【0031】
「4〜10員非芳香族ヘテロ環式基」とは、
(1)環を構成する原子の数が4ないし10個であり、
(2)環を構成する原子中に1ないし2個のヘテロ原子を含有し、
(3)環中に二重結合を1ないし2個含んでいてもよく、
(4)環中にカルボニル基、スルフィニル基またはスルホニル基を1ないし3個含んでいてもよい、
(5)単環式または二環式である非芳香族性の環式基を意味し、環を構成する原子中に窒素原子を含有する場合、窒素原子から結合手が出ていてもよい。具体例としては、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、アゼパニル基、アゾカニル基、ピペラジニル基、ジアゼパニル基、ジアゾカニル基、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、1,1−ジオキソチオモルホリニル基、オキセタニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基、ジオキサニル基、テトラヒドロチエニル基、テトラヒドロチオピラニル基、オキサゾリジニル基、チアゾリジニル基などがあげられる。
【0032】
「4〜10員非芳香族ヘテロ環式基」の好適な例としては、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、アゼパニル基、ピペラジニル基、ジアゼパニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、1,1−ジオキソチオモルホリニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基をあげることができる。
【0033】
「C3−10シクロアルキルC1−6アルキル基」とは、上記定義「C1−6アルキル基」中の任意の水素原子を、上記定義「C3−10シクロアルキル基」で置換した基を意味し、具体例としては、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘプチルメチル基、シクロオクチルメチル基、シクロノニルメチル基、シクロデシルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基(ノルボルニルメチル基)、ビシクロ[4.4.0]デシルメチル基(デカリルメチル基)などがあげられる。
【0034】
「C6−10アリールC1−6アルキル基」とは、上記定義「C1−6アルキル基」中の任意の水素原子を、上記定義「C6−10アリール基」で置換した基を意味し、具体例としては、ベンジル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、フェネチル基、1−ナフチルエチル基、2−ナフチルエチル基などがあげられる。
【0035】
「5〜10員へテロアリールC1−6アルキル基」とは、上記定義「C1−6アルキル基」中の任意の水素原子を、上記定義「5〜10員ヘテロアリール基」で置換した基を意味し、具体例としては、フリルメチル基、チエニルメチル基、ピロリルメチル基、イミダゾリルメチル基、トリアゾリルメチル基、テトラゾリルメチル基、チアゾリルメチル基、ピラゾリルメチル基、オキサゾリルメチル基、イソオキサゾリルメチル基、イソチアゾリルメチル基、フラザニルメチル基、チアジアゾリルメチル基、オキサジアゾリルメチル基、ピリジルメチル基、ピラジニルメチル基、ピリダジニルメチル基、ピリミジニルメチル基、トリアジニルメチル基、フリルエチル基、チエニルエチル基、ピロリルエチル基、イミダゾリルエチル基、トリアゾリルエチル基、テトラゾリルエチル基、チアゾリルエチル基、ピラゾリルエチル基、オキサゾリルエチル基、イソオキサゾリルエチル基、イソチアゾリルエチル基、フラザニルエチル基、チアジアゾリルエチル基、オキサジアゾリルエチル基、ピリジルエチル基、ピラジニルエチル基、ピリダジニルエチル基、ピリミジニルエチル基、トリアジニルエチル基などがあげられる。
【0036】
「5〜10員ヘテロアリールC1−6アルキル基」の好適な例としては、フリルメチル基、チエニルメチル基、ピロリルメチル基、イミダゾリルメチル基、チアゾリルメチル基、ピラゾリルメチル基、オキサゾリルメチル基、イソオキサゾリルメチル基、イソチアゾリルメチル基、ピリジルメチル基、ピリミジニルメチル基、フリルエチル基、チエニルエチル基、ピロリルエチル基、イミダゾリルエチル基、チアゾリルエチル基、ピラゾリルエチル基、オキサゾリルエチル基、イソオキサゾリルエチル基、イソチアゾリルエチル基、ピリジルエチル基、ピリミジニルエチル基をあげることができる。
【0037】
「3〜10員非芳香族ヘテロ環C1−6アルキル基」とは、上記定義「C1−6アルキル基」中の任意の水素原子を、上記定義「3〜10員非芳香族ヘテロ環式基」で置換した基を意味し、具体例としては、アジリジニルメチル基、アゼチジニルメチル基、ピロリジニルメチル基、ピペリジニルメチル基、アゼパニルメチル基、アゾカニルメチル基、ピペラジニルメチル基、ジアゼパニルメチル基、ジアゾカニルメチル基、モルホリニルメチル基、チオモルホリニルメチル基、1,1−ジオキソチオモルホリニルメチル基、オキシラニルメチル基、オキセタニルメチル基、テトラヒドロフリルメチル基、テトラヒドロピラニルメチル基、ジオキサニルメチル基、テトラヒドロチエニルメチル基、テトラヒドロチオピラニルメチル基、オキサゾリジニルメチル基、チアゾリジニルメチル基、アジリジニルエチル基、アゼチジニルエチル基、ピロリジニルエチル基、ピペリジニルエチル基、アゼパニルエチル基、アゾカニルエチル基、ピペラジニルエチル基、ジアゼパニルエチル基、ジアゾカニルエチル基、モルホリニルエチル基、チオモルホリニルエチル基、1,1−ジオキソチオモルホリニルエチル基、オキシラニルエチル基、オキセタニルエチル基、テトラヒドロフリルエチル基、テトラヒドロピラニルエチル基、ジオキサニルエチル基、テトラヒドロチエニルエチル基、テトラヒドロチオピラニルエチル基、オキサゾリジニルエチル基、チアゾリジニルエチル基などがあげられる。
【0038】
「3〜10員非芳香族ヘテロ環C1−6アルキル基」の好適な例としては、アゼチジニルメチル基、ピロリジニルメチル基、ピペリジニルメチル基、アゼパニルメチル基、ピペラジニルメチル基、ジアゼパニルメチル基、モルホリニルメチル基、チオモルホリニルメチル基、テトラヒドロフリルメチル基、アゼチジニルエチル基、ピロリジニルエチル基、ピペリジニルエチル基、アゼパニルエチル基、ピペラジニルエチル基、ジアゼパニルエチル基、モルホリニルエチル基、チオモルホリニルエチル基、テトラヒドロフリルエチル基をあげることができる。
【0039】
「C1−6アルコキシ基」とは、上記定義「C1−6アルキル基」の末端に酸素原子が結合した基であることを意味し、具体的としては、メトキシ基、エトキシ基、1−プロポキシ基(n−プロポキシ基)、2−プロポキシ基(i−プロポキシ基)、2−メチル−1−プロポキシ基(i−ブトキシ基)、2−メチル−2−プロポキシ基(t−ブトキシ基)、1−ブトキシ基(n−ブトキシ基)、2−ブトキシ基(s−ブトキシ基)、1−ペンチルオキシ基、2−ペンチルオキシ基、3−ペンチルオキシ基、2−メチル−1−ブトキシ基、3−メチル−1−ブトキシ基、2−メチル−2−ブトキシ基、3−メチル−2−ブトキシ基、2,2−ジメチル−1−プロポキシ基、1−へキシルオキシ基、2−へキシルオキシ基、3−へキシルオキシ基、2−メチル−1−ペンチルオキシ基、3−メチル−1−ペンチルオキシ基、4−メチル−1−ペンチルオキシ基、2−メチル−2−ペンチルオキシ基、3−メチル−2−ペンチルオキシ基、4−メチル−2−ペンチルオキシ基、2−メチル−3−ペンチルオキシ基、3−メチル−3−ペンチルオキシ基、2,3−ジメチル−1−ブトキシ基、3,3−ジメチル−1−ブトキシ基、2,2−ジメチル−1−ブトキシ基、2−エチル−1−ブトキシ基、3,3−ジメチル−2−ブトキシ基、2,3−ジメチル−2−ブトキシ基などがあげられる。
【0040】
「C1−6アルキルチオ基」とは、上記定義「C1−6アルキル基」の末端に硫黄原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、1−プロピルチオ基(n−プロピルチオ基)、2−プロピルチオ基(i−プロピルチオ基)、2−メチル−1−プロピルチオ基(i−ブチルチオ基)、2−メチル−2−プロピルチオ基(t−ブチルチオ基)、1−ブチルチオ基(n−ブチルチオ基)、2−ブチルチオ基(s−ブチルチオ基)、1−ペンチルチオ基、2−ペンチルチオ基、3−ペンチルチオ基、2−メチル−1−ブチルチオ基、3−メチル−1−ブチルチオ基、2−メチル−2−ブチルチオ基、3−メチル−2−ブチルチオ基、2,2−ジメチル−1−プロピルチオ基、1−へキシルチオ基、2−へキシルチオ基、3−へキシルチオ基、2−メチル−1−ペンチルチオ基、3−メチル−1−ペンチルチオ基、4−メチル−1−ペンチルチオ基、2−メチル−2−ペンチルチオ基、3−メチル−2−ペンチルチオ基、4−メチル−2−ペンチルチオ基、2−メチル−3−ペンチルチオ基、3−メチル−3−ペンチルチオ基、2,3−ジメチル−1−ブチルチオ基、3,3−ジメチル−1−ブチルチオ基、2,2−ジメチル−1−ブチルチオ基、2−エチル−1−ブチルチオ基、3,3−ジメチル−2−ブチルチオ基、2,3−ジメチル−2−ブチルチオ基などがあげられる。
【0041】
「C3−6アルケニルオキシ基」とは、上記定義「C3−6アルケニル基」の末端に酸素原子が結合した基であることを意味し、具体的には例えば、2−プロペニルオキシ基(アリルオキシ基)、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、ペンテニルオキシ基、ヘキセニルオキシ基などがあげられる。
【0042】
「C3−6アルケニルチオ基」とは、上記定義「C3−6アルケニル基」の末端に硫黄原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、具体例としては、2−プロペニルチオ基(アリルチオ基)、2−ブテニルチオ基、3−ブテニルチオ基、ペンテニルチオ基、ヘキセニルチオ基などがあげられる。
【0043】
「C3−6アルキニルオキシ基」とは、上記定義「C3−6アルキニル基」の末端に酸素原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、2−プロピニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、3−ブチニルオキシ基、ペンチニルオキシ基、ヘキシニルオキシ基などがあげられる。
【0044】
「C3−6アルキニルチオ基」とは、上記定義「C3−6アルキニル基」の末端に硫黄原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、2−プロピニルチオ基、2−ブチニルチオ基、3−ブチニルチオ基、ペンチニルチオ基、ヘキシニルチオ基などがあげられる。
【0045】
「C3−10シクロアルコキシ基」とは、上記定義「C3−10シクロアルキル基」の末端に酸素原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ基などがあげられる。
【0046】
「C3−10シクロアルキルチオ基」とは、上記定義「C3−10シクロアルキル基」の末端に硫黄原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、シクロプロピルチオ基、シクロブチルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、シクロヘプチルチオ基、シクロオクチルチオ基などがあげられる。
【0047】
「C6−10アリールオキシ基」とは、上記定義「C6−10アリール基」の末端に酸素原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、フェノキシ基、1−ナフトキシ基、2−ナフトキシ基、インデニルオキシ基、アズレニルオキシ基、ヘプタレニルオキシ基などがあげられる。
【0048】
「C6−10アリールチオ基」とは、上記定義「C6−10アリール基」の末端に硫黄原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、インデニルチオ基、アズレニルチオ基、ヘプタレニルチオ基などがあげられる。
【0049】
「5〜10員ヘテロアリールオキシ基」とは、上記定義「5〜10員ヘテロアリール基」の末端に酸素原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、フリルオキシ基、チエニルオキシ基、ピロリルオキシ基、イミダゾリルオキシ基、トリアゾリルオキシ基、チアゾリルオキシ基、ピラゾリルオキシ基、オキサゾリルオキシ基、イソオキサゾリルオキシ基、イソチアゾリルオキシ基、フラザニルオキシ基、チアジアゾリルオキシ基、オキサジアゾリルオキシ基、ピリジルオキシ基、ピラジニルオキシ基、ピリダジニルオキシ基、ピリミジニルオキシ基、トリアジニルオキシ基などがあげられる。
【0050】
「5〜10員ヘテロアリールチオ基」とは、上記定義「5〜10員ヘテロアリール基」の末端に硫黄原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、フリルチオ基、チエニルチオ基、ピロリルチオ基、イミダゾリルチオ基、トリアゾリルチオ基、チアゾリルチオ基、ピラゾリルチオ基、オキサゾリルチオ基、イソオキサゾリルチオ基、イソチアゾリルチオ基、フラザニルチオ基、チアジアゾリルチオ基、オキサジアゾリルチオ基、ピリジルチオ基、ピラジニルチオ基、ピリダジニルチオ基、ピリミジニルチオ基、トリアジニルチオ基などがあげられる。
【0051】
「4〜10員非芳香族ヘテロ環オキシ基」とは、上記定義「4〜10員非芳香族ヘテロ環式基」の末端に酸素原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、アゼチジニルオキシ基、ピロリジニルオキシ基、ピペリジニルオキシ基、アゼパニルオキシ基、アゾカニルオキシ基、ピペラジニルオキシ基、ジアゼパニルオキシ基、ジアゾカニルオキシ基、モルホリニルオキシ基、チオモルホリニルオキシ基、1,1−ジオキソチオモルホリニルオキシ基、オキセタニルオキシ基、テトラヒドロフリルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、テトラヒドロチエニルオキシ基、テトラヒドロチオピラニルオキシ基などがあげられる。
【0052】
「4〜10員非芳香族ヘテロ環チオ基」とは、上記定義「4〜10員非芳香族ヘテロ環式基」の末端に硫黄原子が結合した基であることを意味し、具体例としては、アゼチジニルチオ基、ピロリジニルチオ基、ピペリジニルチオ基、アゼパニルチオ基、アゾカニルチオ基、ピペラジニルチオ基、ジアゼパニルチオ基、ジアゾカニルチオ基、オキセタニルチオ基、テトラヒドロフリルチオ基、テトラヒドロピラニルチオ基、テトラヒドロチエニルチオ基、テトラヒドロチオピラニルチオ基などがあげられる。
【0053】
「モノ−C1−6アルキルアミノ基」とは、アミノ基中の1個の水素原子を、上記定義「C1−6アルキル基」で置換した基を意味し、具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、1−プロピルアミノ基(n−プロピルアミノ基)、2−プロピルアミノ基(i−プロピルアミノ基)、2−メチル−1−プロピルアミノ基(i−ブチルアミノ基)、2−メチル−2−プロピルアミノ基(t−ブチルアミノ基)、1−ブチルアミノ基(n−ブチルアミノ基)、2−ブチルアミノ基(s−ブチルアミノ基)、1−ペンチルアミノ基、2−ペンチルアミノ基、3−ペンチルアミノ基、2−メチル−1−ブチルアミノ基、3−メチル−1−ブチルアミノ基、2−メチル−2−ブチルアミノ基、3−メチル−2−ブチルアミノ基、2,2−ジメチル−1−プロピルアミノ基、1−へキシルアミノ基、2−へキシルアミノ基、3−へキシルアミノ基、2−メチル−1−ペンチルアミノ基、3−メチル−1−ペンチルアミノ基、4−メチル−1−ペンチルアミノ基、2−メチル−2−ペンチルアミノ基、3−メチル−2−ペンチルアミノ基、4−メチル−2−ペンチルアミノ基、2−メチル−3−ペンチルアミノ基、3−メチル−3−ペンチルアミノ基、2,3−ジメチル−1−ブチルアミノ基、3,3−ジメチル−1−ブチルアミノ基、2,2−ジメチル−1−ブチルアミノ基、2−エチル−1−ブチルアミノ基、3,3−ジメチル−2−ブチルアミノ基、2,3−ジメチル−2−ブチルアミノ基などがあげられる。
【0054】
「モノ−C3−10シクロアルキルアミノ基」とは、アミノ基中の1個の水素原子を、上記定義「C3−10シクロアルキル基」で置換した基を意味し、具体例としては、シクロプロピルアミノ基、シクロブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、シクロヘプチルアミノ基、シクロオクチルアミノ基などがあげられる。
【0055】
「モノ−C6−10アリールアミノ基」とは、アミノ基中の1個の水素原子を、上記定義「C6−10アリール基」で置換した基を意味し、具体例としては、フェニルアミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、インデニルアミノ基、アズレニルアミノ基、ヘプタレニルアミノ基などがあげられる。
【0056】
「モノ−5〜10員へテロアリールアミノ基」とは、アミノ基中の1個の水素原子を、上記定義「5〜10員ヘテロアリール基」で置換した基を意味し、具体例としては、フリルアミノ基、チエニルアミノ基、ピロリルアミノ基、イミダゾリルアミノ基、トリアゾリルアミノ基、テトラゾリルアミノ基、チアゾリルアミノ基、ピラゾリルアミノ基、オキサゾリルアミノ基、イソオキサゾリルアミノ基、イソチアゾリルアミノ基、フラザニルアミノ基、チアジアゾリルアミノ基、オキサジアゾリルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピラジニルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジニルアミノ基、トリアジニルアミノ基などがあげられる。
【0057】
「モノ−5〜10員ヘテロアリールアミノ基」の好適な例としては、フリルアミノ基、チエニルアミノ基、ピロリルアミノ基、イミダゾリルアミノ基、チアゾリルアミノ基、ピラゾリルアミノ基、オキサゾリルアミノ基、イソオキサゾリルアミノ基、イソチアゾリルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリミジニルアミノ基をあげることができる。
【0058】
「モノ−4〜10員非芳香族ヘテロ環アミノ基」とは、アミノ基中の1個の水素原子を、上記定義「4〜10員非芳香族ヘテロ環式基」で置換した基を意味し、具体例としては、アゼチジニルアミノ基、ピロリジニルアミノ基、ピペリジニルアミノ基、アゼパニルアミノ基、アゾカニルアミノ基、ピペラジニルアミノ基、ジアゼパニルアミノ基、ジアゾカニルアミノ基、モルホリニルアミノ基、チオモルホリニルアミノ基、1,1−ジオキソチオモルホリニルアミノ基、オキセタニルアミノ基、テトラヒドロフリルアミノ基、テトラヒドロピラニルアミノ基、テトラヒドロチエニルアミノ基、テトラヒドロチオピラニルアミノ基などがあげられる。
【0059】
「モノ−4〜10員非芳香族ヘテロ環アミノ基」の好適な例としては、ピロリジニルアミノ基、ピペリジニルアミノ基、アゼパニルアミノ基、ピペラジニルアミノ基、ジアゼパニルアミノ基、モルホリニルアミノ基、チオモルホリニルアミノ基、テトラヒドロフリルアミノ基をあげることができる。
【0060】
「ジ−C1−6アルキルアミノ基」とは、アミノ基中の2個の水素原子を、それぞれ同一のまたは異なる、上記定義「C1−6アルキル基」で置換した基を意味し、具体例としては、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジ−n−プロピルアミノ基、N,N−ジ−i−プロピルアミノ基、N,N−ジ−n−ブチルアミノ基、N,N−ジ−i−ブチルアミノ基、N,N−ジ−s−ブチルアミノ基、N,N−ジ−t−ブチルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−n−プロピル−N−メチルアミノ基、N−i−プロピル−N−メチルアミノ基、N−n−ブチル−N−メチルアミノ基、N−i−ブチル−N−メチルアミノ基、N−s−ブチル−N−メチルアミノ基、N−t−ブチル−N−メチルアミノ基などがあげられる。
【0061】
以下に、上記一般式(I)で示される、本発明に係る化合物における各置換基について説明する。
【0062】
[Rの意義]
は、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基(ただし、環を構成する原子中に窒素原子が必ず含まれ、かつ窒素原子から、結合手が出ているものに限る)または式−NR11a11b(式中、R11aおよびR11bは、同一または異なって、水素原子、C1−6アルキル基、C3−6アルケニル基、C3−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員へテロアリール基または4〜10員非芳香族ヘテロ環式基を意味する。ただし、R11aおよびR11bは、下記置換基群aまたは下記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。)を意味する。
ただし、Rは、下記置換基群aまたは下記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。
の好適な例としては、式
【化5】

(式中、aは、1ないし4の整数を意味する。)で表される基、式
【化6】

(式中、bは、1ないし3の整数を意味する。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基または式−NR−(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。)で表される基を意味する。)で表される基(ただし、上記式(II)および式(III)で表される基は、下記置換基群aまたは下記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。)または式−NR11c11d(式中、R11cは、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。R11dは、C1−6アルキル基または式
【化7】

(式中、cは、1ないし3の整数を意味する。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基または式−NRZ1−(式中、RZ1は、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。)で表される基を意味する。)で表される基を意味する。ただし、R11dは、下記置換基群aまたは下記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。)で表される基があげられる。
のより好適な例としては、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基、アゼパン−1−イル基、ピペラジン−1−イル基、ジアゼパン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、チオモルホリン−4−イル基、1,1−ジオキソチオモルホリン−4−イル基または式−NR11e11f(式中、R11eは、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。R11fは、C1−6アルキル基、ピロリジン−3−イル基、ピペリジン−3−イル基、ピペリジン−4−イル基またはテトラヒドロピラン−4−イル基を意味する。ただし、R11fは、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよい。)で表される基(ただし、上記各基は、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよい。)があげられる。
のさらに好適な例としては、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基、ピペラジン−1−イル基、ジアゼパン−1−イル基、モルホリン−4−イル基(ただし、上記各基は、下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよい。)または式−NR11g11h(式中、R11gは、水素原子またはメチル基を意味する。R11hは、n−プロピル基、n−ブチル基、ピロリジン−3−イル基、ピペリジン−3−イル基、ピペリジン−4−イル基またはテトラヒドロピラン−4−イル基を意味する。ただし、R11hは、下記置換基群fから選ばれる置換基を有していてもよい。)で表される基があげられる。
の特に好適な例としては、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基もしくはピペラジン−1−イル基(ただし、アゼチジン−1−イル基は、下記置換基群gから選ばれる置換基を有していてもよく、ピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基およびピペラジン−1−イル基は、下記置換基群gから選ばれる置換基を有する。)または式−N(CH)R11i(式中、R11iは、n−プロピル基、n−ブチル基、ピロリジン−3−イル基またはピペリジン−4−イル基を意味する。ただし、R11iは、下記置換基群hから選ばれる置換基を有する。)で表される基があげられる。
の最も好適な例としては、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基またはピペラジン−1−イル基(ただし、アゼチジン−1−イル基は、下記置換基群g−1から選ばれる置換基を有していてもよく、ピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基およびピペラジン−1−イル基は、下記置換基群g−1から選ばれる置換基を有する。)、ジメチルアミノ基を有するアゼチジン−1−イル基、ジメチルアミノ基を有するピロリジン−1−イル基、ジメチルアミノ基を有するピペリジン−1−イル基、式−N(CH)R11j(式中、R11jは、1−メチルピペリジン−4−イル基または1−エチルピペリジン−4−イル基を意味する。)で表される基、下記置換基群g−2から選ばれる置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、下記置換基群g−2から選ばれる置換基を有するピロリジン−1−イル基、下記置換基群g−2から選ばれる置換基を有するピペリジン−1−イル基または式−N(CH)R11k(式中、R11kは、1−メチルピペリジン−4−イル基、1−エチルピペリジン−4−イル基、3−(ジメチルアミノ)プロピル基または1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ピペリジン−4−イル基を意味する。)で表される基があげられる。
また、Rの最も好適な例としては、[2−(ジメチルアミノ)エチル]ピペラジン−1−イル基、4−ピロリジン−1−イルピペリジン−1−イル基、4−[(ジメチルアミノ)メチル]ピペリジン−1−イル基、4−アゼチジン−1−イルピペリジン−1−イル基、4−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]ピペリジン−1−イル基、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル基、4−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピペラジン−1−イル基、4−(1−メチルアゼチジン−3−イル)ピペラジン−1−イル基、4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル基、4−(アゼチジン−1−イルメチル)ピペリジン−1−イル基、4−(ピロリジン−1−イルメチル)ピペリジン−1−イル基、(3S)−3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル基、(3R)−3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル基、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、4−メチルピペラジン−1−イル基、3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル基、1,3’−ビアゼチジン−1’−イル基、3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−イル基、3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル基、3−[(ジメチルアミノ)メチル]アゼチジン−1−イル基、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル基、4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル基、(3R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル基、(3S)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル基、3−(アゼチジン−1−イルメチル)アゼチジン−1−イル基、3−(2−ジメチルアミノアセトキシ)アゼチジン−1−イル基、メチル(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ基、(1−エチルピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ基、[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メチル)アミノ基または{1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ピペリジン−4−イル}(メチル)アミノ基があげられる。
【0063】
[置換基群aの意義]
置換基群aは、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基およびオキソ基からなる群を意味する。
【0064】
[置換基群bの意義]
置換基群bは、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員ヘテロアリール基、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基、C1−6アルコキシ基、C3−6アルケニルオキシ基、C3−6アルキニルオキシ基、C3−10シクロアルコキシ基、C6−10アリールオキシ基、5〜10員ヘテロアリールオキシ基、4〜10員非芳香族ヘテロ環オキシ基、C1−6アルキルチオ基、C3−6アルケニルチオ基、C3−6アルキニルチオ基、C3−10シクロアルキルチオ基、C6−10アリールチオ基、5〜10員ヘテロアリールチオ基、4〜10員非芳香族ヘテロ環チオ基および式−T−T−T (式中、Tは、単結合またはC1−6アルキレン基を意味する。
は、カルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、式−C(=O)−O−で表される基、式−O−C(=O)−で表される基、式−SO−O−で表される基、式−O−SO−で表される基、式−NRT1−で表される基、式−C(=O)−NRT1−で表される基、式−NRT1−C(=O)−で表される基、式−SO−NRT1−で表される基または式−NRT1−SO−で表される基を意味する。
は、水素原子、C1−6アルキル基、C3−6アルケニル基、C3−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員ヘテロアリール基または4〜10員非芳香族ヘテロ環式基を意味する。
T1は、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。)で表される基からなる群を意味する。
ただし、置換基群bに記載の各基は、下記置換基群cから選ばれる置換基を有していてもよい。
【0065】
[置換基群cの意義]
置換基群cは、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員ヘテロアリール基、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基およびジ−C1−6アルキルアミノ基からなる群を意味する。
【0066】
[置換基群dの意義]
置換基群dは、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、シアノ基、ホルミル基、オキソ基、C1−6アルキル基、C3−10シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基、ジ−C1−6アルキルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ジアゼパニル基および式−T−T (式中、Tは、カルボニル基またはスルホニル基を意味する。
は、C1−6アルキル基、C3−10シクロアルキル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、水酸基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基またはジ−C1−6アルキルアミノ基を意味する。)で表される基からなる群を意味する。
ただし、置換基群dに記載の各基は、水酸基、C1−6アルキル基、ジ−C1−6アルキルアミノ基、アゼチジニル基またはピロリジニル基を有していてもよい。
【0067】
[置換基群eの意義]
置換基群eは、メチル基、エチル基、ジメチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基およびピペラジニル基を意味する。
ただし、置換基群eに記載の各基は、水酸基、メチル基、ジメチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基またはピペリジニル基を有していてもよい。
【0068】
[置換基群fの意義]
置換基群fは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、アセチル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基およびピペラジニル基を意味する。
ただし、置換基群fに記載の各基は、メチル基またはジメチルアミノ基を有していてもよい。
【0069】
[置換基群gの意義]
置換基群gは、ジメチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、アゼチジン−1−イルメチル基、ピロリジン−1−イルメチル基およびピペリジン−1−イルメチル基を意味する。
ただし、置換基群gに記載の各基は、メチル基またはジメチルアミノ基を有していてもよい。
【0070】
[置換基群g−1の意義]
置換基群g−1は、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、アゼチジン−1−イルメチル基、ピロリジン−1−イルメチル基およびピペリジン−1−イルメチル基を意味する。
ただし、置換基群g−1に記載の各基は、メチル基またはジメチルアミノ基を有していてもよい。
【0071】
[置換基群g−2の意義]
置換基群g−2は、水酸基、メトキシ基、ヒドロキシメチル基およびジメチルアミノアセトキシ基を意味する。
【0072】
[置換基群hの意義]
置換基群hは、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジメチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基および1−メチルアゼチジン−3−イル基を意味する。
【0073】
[RおよびRの意義]
およびRは、水素原子を意味する。
【0074】
[R、R、RおよびRの意義]
、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、トリフルオロメチル基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基、ジ−C1−6アルキルアミノ基、式−CO−R12(式中、R12は、水素原子、水酸基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基またはジ−C1−6アルキルアミノ基を意味する。)で表される基を意味する。
、R、RおよびRの好適な例としては、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基またはトリフルオロメチル基があげられる。
、R、RおよびRのより好適な例としては、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキル基があげられる。
、R、RおよびRのさらに好適な例としては、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチル基があげられる。
、R、RおよびRは、1)全て水素原子である場合、2)全て水素原子以外の置換基である場合、3)水素原子または水素原子以外の置換基である場合のいずれでもよいが、好適にはR、R、RおよびRのうち、2ないし4個が水素原子である。
なお、式
【化8】

で表される基の好適な例としては、式
【化9】

で表される基または式
【化10】

で表される基があげられる。
【0075】
[Rの意義]
は、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。
の好適な例としては、水素原子があげられる。
【0076】
[Rの意義]
は、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基(ただし、環を構成する原子中に窒素原子が必ず含まれ、かつ窒素原子から、結合手が出ているものに限る)または式−NR11a11b(式中、R11aおよびR11bは、上記定義と同意義を意味する)で表される基で表される基を意味する。
ただし、Rは、上記置換基群aまたは上記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。
の好適な例としては、モノ−C1−6アルキルアミノ基、モノ−C3−10シクロアルキルアミノ基、モノ−C6−10アリールアミノ基、モノ−5〜10員へテロアリールアミノ基またはモノ−4〜10員非芳香族ヘテロ環アミノ基があげられる(ただし、Rは、上記置換基群aまたは上記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。)。
のより好適な例としては、モノ−C3−10シクロアルキルアミノ基またはモノ−C6−10アリールアミノ基があげられる(ただし、Rは、上記置換基群aまたは上記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。)。
のさらに好適な例としては、モノ−C3−10シクロアルキルアミノ基またはモノ−C6−10アリールアミノ基があげられる(ただし、Rは、下記置換基群iから選ばれる置換基を有していてもよい。)。
[置換基群i]
ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、C1−6アルキル基およびC1−6アルコキシ基。
の特に好適な例としては、シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、シクロヘプチルアミノ基、フェニルアミノ基があげられる(ただし、Rは、上記置換基群iから選ばれる置換基を有していてもよい。)。
の最も好適な例としては、上記置換基群iから選ばれる置換基を有していてもよいフェニルアミノ基があげられる。
【0077】
[nの意義]
nは、1ないし2の整数を意味する。
nの好適な例としては、1である。
【0078】
[Xの意義]
Xは、式−C(R10)=(式中、R10は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、式−CO−R12(式中、R12は、上記定義と同意義を意味する。)で表される基を意味する。)で表される基または窒素原子を意味する。
Xの好適な例としては、式−C(R10a)=(式中、R10aは、水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基を意味する。)で表される基または窒素原子があげられる。
Xのより好適な例としては、式−CH=で表される基または窒素原子があげられる。
【0079】
一般式(I)における好ましい化合物として、当該化合物における上記R、R、R、R、R、R、R、R、R、Xおよびnの各態様を選択し、それらを任意に組み合わせた化合物をあげることができる。
【0080】
一般式(I)における化合物の具体例としては、以下に例示する化合物をあげることができる。
(1)N−(4−{[2−({[(1−ethylpiperidin−4−yl)(methyl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(2)N−(4−{[2−({[(1−ethylpiperidin−4−yl)(methyl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(3)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(4−methyl−1,4−diazepan−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(4)N−(4−fluorophenyl)−N’−{2−fluoro−4−[(2−{[(3−pyrrolidin−1−ylazetidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(5)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(4−methylpiperazin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(6)N−[4−({2−[({4−[2−(dimethylamino)ethyl]−1,4−diazepan−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(7)N−(4−{[2−({[3−(dimethylamino)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(8)N−(4−{[2−({[3−(dimethylamino)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(9)N−(4−{[2−({[3−(dimethylamino)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(10)N−[2−fluoro−4−({2−[({methyl[1−(1−methylazetidin−3−yl)piperidin−4−yl]amino}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)phenyl]−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(11)N−(2−fluoro−4−{[2−({[4−(1−methylazetidin−3−yl)piperazin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(12)N−(4−fluorophenyl)−N’−(4−{[2−({[4−(1−methylazetidin−3−yl)piperazin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(13)N−(2−fluoro−4−{[2−({[(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(14)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(4−hydroxy−1,4’−bipiperidin−1’−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(15)N−(4−{[2−({[{1−[3−(dimethylamino)propyl]piperidin−4−yl}(methyl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(16)N−(4−{[2−({[(3−azetidin−1−ylpropyl)(methyl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(17)N−(2−fluoro−4−{[2−({[methyl(3−pyrrolidin−1−ylpropyl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(18)N−(4−{[2−({[[3−(dimethylamino)propyl](methyl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(19)N−(2−fluoro−4−{[2−({[methyl(4−pyrrolidin−1−ylbutyl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(20)N−[2−fluoro−4−({2−[(morpholin−4−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)phenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(21)N−[4−({2−[(azetidin−1−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(22)N−(2−fluoro−4−{[2−({[methyl(3−morpholin−4−ylpropyl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(23)N−[2−fluoro−4−({2−[({methyl[3−(4−methylpiperazin−1−yl)propyl]amino}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)phenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(24)N−(4−fluorophenyl)−N’−[2−fluoro−4−({2−[(pyrrolidin−1−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)phenyl]cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(25)N−(2−fluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−2−thienylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(26)N−(2−fluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−1,3−thiazol−2−ylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(27)N−(2−fluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(5−methylisoxazol−3−yl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(28)N−(2−fluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(3−methylisoxazol−5−yl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(29)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(4−hydroxypiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(30)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(4−methoxypiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(31)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(3−hydroxyazetidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(32)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(3−methoxyazetidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(33)N−(2−fluoro−4−{[2−({[(2−methoxyethyl)(methyl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(34)N−(2−fluoro−4−{[2−({[4−(3−hydroxyazetidin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(35)N−(2−fluoro−4−{[2−({[methyl(tetrahydro−2H−pyran−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(36)N−(2−fluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−3−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(37)N−[4−({2−[({3−[(dimethylamino)methyl]piperidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)phenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(38)N−[4−({2−[({3−[(dimethylamino)methyl]pyrrolidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(39)N−(2−fluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpyrrolidin−3−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(40)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(3−hydroxypyrrolidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(41)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(3−methoxypyrrolidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(42)N−{4−[(2−{[(3,4−dihydroxypyrrolidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]−2−fluorophenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(43)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(3−hydroxy−4−methoxypyrrolidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(44)N−{4−[(2−{[(3,4−dimethoxypyrrolidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]−2−fluorophenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(45)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(3−hydroxypiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(46)N−{2−fluoro−4−[(2−{[(3−methoxypiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、および
(47)N−(4−{[2−({[3−(dimethylamino)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide。
【0081】
一般式(I)における化合物のより好適な具体例としては、以下に示す化合物をあげることができる。
(1)N−[4−({2−[({4−[2−(Dimethylamino)ethyl]piperazin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(2)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(3)N−(4−Fluorophenyl)−N’−{2−fluoro−4−[(2−{[(4−pyrrolidin−1−ylpiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(4)N−[4−({2−[({4−[(Dimethylamino)methyl]piperidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(5)N−{4−[(2−{[(4−Azetidin−1−ylpiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]−2−fluorophenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(6)N−[4−({2−[({4−[3−(Dimethylamino)azetidin−1−yl]piperidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(7)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(8)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(1−methylpiperidin−4−yl)piperazin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(9)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(1−methylazetidin−3−yl)piperazin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(10)N−(4−{[2−({[4−(Dimethylamino)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(11)N−(4−{[2−({[4−(Azetidin−1−ylmethyl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(12)N−(4−Fluorophenyl)−N’−(2−fluoro−4−{[2−({[4−(pyrrolidin−1−ylmethyl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(13)N−(4−{[2−({[(3S)−3−(Dimethylamino)pyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(14)N−(4−{[2−({[(3R)−3−(Dimethylamino)pyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(15)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(16)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(17)N−[4−({2−[({4−[3−(Dimethylamino)azetidin−1−yl]piperidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(18)N−(4−{[2−({[(1−Ethylpiperidin−4−yl)(methyl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−phenylcyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(19)N−[4−({2−[(Azetidin−1−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(20)N−(4−Fluorophenyl)−N’−[2−fluoro−4−({2−[(pyrrolidin−1−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)phenyl]cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(21)N−{2−Fluoro−4−[(2−{[(3−hydroxyazetidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(22)N−[4−({2−[(1,3’−Biazetidin−1’−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(23)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[3−(hydroxymethyl)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(24)N−(4−{[2−({[3−(Dimethylamino)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2−fluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(25)N−[4−({2−[({3−[(Dimethylamino)methyl]azetidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(26)N−{2−Fluoro−4−[(2−{[(4−hydroxypiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(27)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(hydroxymethyl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(28)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[(3R)−3−hydroxypyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(29)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[(3S)−3−hydroxypyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(30)N−[4−({2−[(Azetidin−1−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2,5−difluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(31)N−{2,5−Difluoro−4−[(2−{[(3−hydroxyazetidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(32)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(33)N−[2,5−Difluoro−4−({2−[({3−[(dimethylamino)methyl]azetidin−1−yl}carbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)phenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(34)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(35)N−{4−[(2−{[3−(Azetidin−1−ylmethyl)azetidin−1−ylcarbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]−2,5−difluorophenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(36)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[3−(hydroxymethyl)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(37)N−{2,5−Difluoro−4−[(4−{[(3−hydroxyazetidin−1−yl)carbonyl]amino}pyrimidin−6−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(38)N−[4−({4−[({3−[(Dimethylamino)methyl]azetidin−1−yl}carbonyl)amino]pyrimidin−6−yl}oxy)−2,5−difluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(39)N−(2,5−Difluoro−4−{[4−({[3−(hydroxymethyl)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyrimidin−6−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(40)N−(2,5−Difluoro−4−{[4−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyrimidin−6−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(41)N−(2,5−Difluoro−4−{[4−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyrimidin−6−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(42)N−(4−{[2−({[4−(Dimethylamino)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}−2,5−difluorophenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(43)N−{2,5−Difluoro−4−[(2−{[(4−methylpiperazin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(44)N−{2,5−Difluoro−4−[(2−{[(4−hydroxypiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(45)N−{4−[(2−{[(4−Azetidin−1−ylpiperidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]oxy}−2,5−difluorophenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(46)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[3−(2−dimethylaminoacetoxy)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、
(47)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[(3S)−3−hydroxypyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide、および
(48)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[(3R)−3−hydroxypyrrolidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide。
【0082】
一般式(I)における化合物の更に好適な具体例としては、以下に示す化合物をあげることができる。
(1)N−(2−Fluoro−4−{[2−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide
(2)N−[4−({2−[(azetidin−1−ylcarbonyl)amino]pyridin−4−yl}oxy)−2−fluorophenyl]−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide
(3)N−{2,5−Difluoro−4−[(2−{[(3−hydroxyazetidin−1−yl)carbonyl]amino}pyridin−4−yl)oxy]phenyl}−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide
(4)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[4−(4−methylpiperazin−1−yl)piperidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide
(5)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[methyl(1−methylpiperidin−4−yl)amino]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide
(6)N−(2,5−Difluoro−4−{[2−({[3−(hydroxymethyl)azetidin−1−yl]carbonyl}amino)pyridin−4−yl]oxy}phenyl)−N’−(4−fluorophenyl)cyclopropane−1,1−dicarboxamide。
【0083】
なお、「置換基群から選ばれる置換基を有していてもよい」とは、置換基群に記載された置換基から任意に選択される1ないし3個の置換基を有していてもよいことを意味する。
【0084】
本発明に係る化合物は、国際公開第2007/023768号パンフレットの記載に基づいて製造することができる。
【実施例】
【0085】
[薬理試験例]
本発明に係る化合物の肝細胞増殖因子受容体阻害活性、抗腫瘍活性、血管新生阻害活性および癌転移抑制活性は、国際公開第2007/023768号パンフレットにおいて確認されている。本発明に係る化合物の食道癌に対する作用を以下の方法に従い評価した。
【0086】
なお、以下の薬理試験例で使用される略号または用語の一覧を下記に示す。
<略号一覧>
FBS(Fetal bovine serum、ウシ胎児血清)
【0087】
薬理試験例1:ヒト食道癌細胞増殖に対する阻害作用
ヒト食道癌細胞(OE19、OE21およびOE33)は、大日本住友製薬株式会社から購入した。OE19、OE21またはOE33を、10%FBSを含むRPMI1640培地(Sigma社より購入)に懸濁した。その細胞懸濁液(2×10個/ml)を細胞培養用96ウェルプレート(FALCON社より購入、製品番号353075)に0.1ml/well加え、5%COインキュベーター中(37℃)で一晩培養した。培養後、各ウェルに10%FBSを含むRPMI1640培地で希釈した被検物質を0.1ml加えて、更に5%COインキュベーター中(37℃)で3日間培養した。培養後、各ウェルにCell Counting Kit−8(DOJINDO社より購入、製品番号343−07623)を10μl加え、5%COインキュベーター中(37℃)で約2時間インキュベーションした。インキュベーション後、測定波長を450nm、対照波長を660nmとして、各ウェルの吸光度をプレートリーダーMTP−500(コロナ電気社製)を用いて測定した。被検物質を加えていないウェルの吸光度に対する被検物質を加えた各ウェルの吸光度の比率(%)を求め、この比率から細胞増殖を50%阻害するのに必要な被検物質の濃度(IC50;μM)を求めた。結果を表1に示す。
【0088】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明に係る化合物は、優れたHGFR阻害作用を有し、食道癌治療用組成物として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式
【化1】

(式中、Rは、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基(ただし、環を構成する原子中に窒素原子が必ず含まれ、かつ窒素原子から、結合手が出ているものに限る)または式−NR11a11b(式中、R11aおよびR11bは、同一または異なって、水素原子、C1−6アルキル基、C3−6アルケニル基、C3−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員へテロアリール基または4〜10員非芳香族ヘテロ環式基を意味する。ただし、R11aおよびR11bは、下記置換基群aまたは下記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。
[置換基群a]
ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基およびオキソ基。
[置換基群b]
1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員ヘテロアリール基、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基、C1−6アルコキシ基、C3−6アルケニルオキシ基、C3−6アルキニルオキシ基、C3−10シクロアルコキシ基、C6−10アリールオキシ基、5〜10員ヘテロアリールオキシ基、4〜10員非芳香族ヘテロ環オキシ基、C1−6アルキルチオ基、C3−6アルケニルチオ基、C3−6アルキニルチオ基、C3−10シクロアルキルチオ基、C6−10アリールチオ基、5〜10員ヘテロアリールチオ基、4〜10員非芳香族ヘテロ環チオ基および式−T−T−T
(式中、Tは、単結合またはC1−6アルキレン基を意味する。
は、カルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、式−C(=O)−O−で表される基、式−O−C(=O)−で表される基、式−SO−O−で表される基、式−O−SO−で表される基、式−NRT1−で表される基、式−C(=O)−NRT1−で表される基、式−NRT1−C(=O)−で表される基、式−SO−NRT1−で表される基または式−NRT1−SO−で表される基を意味する。
は、水素原子、C1−6アルキル基、C3−6アルケニル基、C3−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員ヘテロアリール基または4〜10員非芳香族ヘテロ環式基を意味する。
T1は、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。)で表される基からなり、上記各基は、下記置換基群cから選ばれる置換基を有していてもよい。
[置換基群c]
ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員ヘテロアリール基、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基およびジ−C1−6アルキルアミノ基。)で表される基を意味する。
ただし、Rは、上記置換基群aまたは上記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。
およびRは、水素原子を意味する。
、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、トリフルオロメチル基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基、ジ−C1−6アルキルアミノ基、式−CO−R12(式中、R12は、水素原子、水酸基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基またはジ−C1−6アルキルアミノ基を意味する。)で表される基を意味する。
は、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。
は、3〜10員非芳香族ヘテロ環式基(ただし、環を構成する原子中に窒素原子が必ず含まれ、かつ窒素原子から、結合手が出ているものに限る)または式−NR11a11b(式中、R11aおよびR11bは、上記定義と同意義を意味する)で表される基で表される基を意味する。
ただし、Rは、上記置換基群aまたは上記置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。
nは、1ないし2の整数を意味する。
Xは、式−C(R10)=(式中、R10は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、式−CO−R12(式中、R12は、上記定義と同意義を意味する。)で表される基を意味する。)で表される基または窒素原子を意味する。)
で表される化合物もしくはその塩それらの水和物を含有する食道癌治療用組成物。
【請求項2】
が、上記請求項1に記載の置換基群aまたは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい3〜10員非芳香族ヘテロ環式基(ただし、環を構成する原子中に窒素原子が必ず含まれ、かつ窒素原子から、結合手が出ているものに限る)である請求項1記載の食道癌治療用組成物。
【請求項3】
が、上記請求項1に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい式
【化2】

(式中、aは、1ないし4の整数を意味する。)で表される基または上記請求項1に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい式
【化3】

(式中、bは、1ないし3の整数を意味する。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基または式−NR−(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。)で表される基を意味する。)で表される基である請求項1記載の食道癌治療用組成物。
【請求項4】
が、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいピロリジン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいピペリジン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいアゼパン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいピペラジン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいジアゼパン−1−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいモルホリン−4−イル基、下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよいチオモルホリン−4−イル基または下記置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよい1,1−ジオキソチオモルホリン−4−イル基である請求項1記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群d]
ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、シアノ基、ホルミル基、オキソ基、C1−6アルキル基、C3−10シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基、ジ−C1−6アルキルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ジアゼパニル基および式−T−T (式中、Tは、カルボニル基またはスルホニル基を意味する。Tは、C1−6アルキル基、C3−10シクロアルキル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、水酸基、C1−6アルコキシ基、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基またはジ−C1−6アルキルアミノ基を意味する。)で表される基からなり、上記各基は、水酸基、C1−6アルキル基、ジ−C1−6アルキルアミノ基、アゼチジニル基またはピロリジニル基を有していてもよい。
【請求項5】
が、下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいピロリジン−1−イル基、下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいピペリジン−1−イル基、下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいピペラジン−1−イル基、下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいジアゼパン−1−イル基または下記置換基群eから選ばれる置換基を有していてもよいモルホリン−4−イル基である請求項1記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群e]
メチル基、エチル基、ジメチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基およびピペラジニル基からなり、上記各基は、水酸基、メチル基、ジメチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基またはピペリジニル基を有していてもよい。
【請求項6】
が、下記置換基群gから選ばれる置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、下記置換基群gから選ばれる置換基を有するピロリジン−1−イル基、下記置換基群gから選ばれる置換基を有するピペリジン−1−イル基または下記置換基群gから選ばれる置換基を有するピペラジン−1−イル基である請求項1記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群g]
ジメチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、アゼチジン−1−イルメチル基、ピロリジン−1−イルメチル基およびピペリジン−1−イルメチル基からなり、上記各基は、メチル基またはジメチルアミノ基を有していてもよい。
【請求項7】
が、式−NR11a11b(式中、R11aおよびR11bは、上記請求項1に記載のR11aおよびR11bと同意義を意味する。)で表される基である請求項1記載の食道癌治療用組成物。
【請求項8】
が、式−NR11c11d(式中、R11cは、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。R11dは、C1−6アルキル基または式
【化4】

(式中、cは、1ないし3の整数を意味する。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基または式−NRZ1−(式中、RZ1は、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。)で表される基を意味する。)で表される基を意味する。ただし、R11dは上記請求項1に記載の置換基群aまたは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよい。)で表される基である請求項1記載の食道癌治療用組成物。
【請求項9】
が、式−NR11e11f(式中、R11eは、水素原子またはC1−6アルキル基を意味する。R11fは、C1−6アルキル基、ピロリジン−3−イル基、ピペリジン−3−イル基、ピペリジン−4−イル基またはテトラヒドロピラン−4−イル基を意味する。ただし、R11fは、上記請求項4に記載の置換基群dから選ばれる置換基を有していてもよい。)で表される基である請求項1記載の食道癌治療用組成物。
【請求項10】
が、式−NR11g11h(式中、R11gは、水素原子またはメチル基を意味する。R11hは、n−プロピル基、n−ブチル基、ピロリジン−3−イル基、ピペリジン−3−イル基、ピペリジン−4−イル基またはテトラヒドロピラン−4−イル基を意味する。ただし、R11hは、下記置換基群fから選ばれる置換基を有していてもよい。)で表される基である請求項1記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群f]
メチル基、エチル基、n−プロピル基、アセチル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基およびピペラジニル基からなり、上記各基は、メチル基またはジメチルアミノ基を有していてもよい。
【請求項11】
が、式−N(CH)R11i(式中、R11iは、n−プロピル基、n−ブチル基、ピロリジン−3−イル基またはピペリジン−4−イル基を意味する。ただし、R11iは、下記置換基群hから選ばれる置換基を有する。)で表される基である請求項1記載の食道癌治療用組成物。
[置換基群h]
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジメチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基および1−メチルアゼチジン−3−イル基。
【請求項12】
が、式−N(CH)R11j(式中、R11jは、1−メチルピペリジン−4−イル基または1−エチルピペリジン−4−イル基を意味する。)で表される基である請求項1記載の食道癌治療用組成物。
【請求項13】
、R、RおよびRが、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキル基である請求項1〜12のいずれか1項記載の食道癌治療用組成物。
【請求項14】
が、水素原子である請求項1〜13のいずれか1項記載の食道癌治療用組成物。
【請求項15】
Xが、式−C(R10a)=(式中、R10aは、水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基を意味する。)で表される基である請求項1〜14のいずれか1項記載の食道癌治療用組成物。
【請求項16】
Xが、窒素原子である請求項1〜14のいずれか1項記載の食道癌治療用組成物。
【請求項17】
nが、1である請求項1〜16のいずれか1項記載の食道癌治療用組成物。
【請求項18】
が、上記請求項1に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C1−6アルキルアミノ基、上記請求項1に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C3−10シクロアルキルアミノ基、上記請求項1に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C6−10アリールアミノ基、上記請求項1に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−5〜10員へテロアリールアミノ基または上記請求項1に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−4〜10員非芳香族ヘテロ環アミノ基である請求項1〜17のいずれか1項記載の食道癌治療用組成物。
【請求項19】
が、上記請求項1に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C3−10シクロアルキルアミノ基または上記請求項1に記載の置換基群aもしくは置換基群bから選ばれる置換基を有していてもよいモノ−C6−10アリールアミノ基である請求項1〜17のいずれか1項記載の食道癌治療用組成物。
【請求項20】
一般式(I)で表される化合物が、
(1)N−[4−({2−[({4−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ピペラジン−1−イル}カルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(2)N−(2−フルオロ−4−{[2−({[メチル(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(3)N−(4−フルオロフェニル)−N’−{2−フルオロ−4−[(2−{[(4−ピロリジン−1−イルピペリジン−1−イル)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)オキシ]フェニル}シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(4)N−[4−({2−[({4−[(ジメチルアミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}カルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(5)N−{4−[(2−{[(4−アゼチジン−1−イルピペリジン−1−イル)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(6)N−[4−({2−[({4−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}カルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(7)N−(2−フルオロ−4−{[2−({[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(8)N−(2−フルオロ−4−{[2−({[4−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピペラジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(9)N−(2−フルオロ−4−{[2−({[4−(1−メチルアゼチジン−3−イル)ピペラジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(10)N−(4−{[2−({[4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(11)N−(4−{[2−({[4−(アゼチジン−1−イルメチル)ピペリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(12)N−(4−フルオロフェニル)−N’−(2−フルオロ−4−{[2−({[4−(ピロリジン−1−イルメチル)ピペリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(13)N−(4−{[2−({[(3S)−3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(14)N−(4−{[2−({[(3R)−3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(15)N−(2−フルオロ−4−{[2−({[メチル(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−フェニルシクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(16)N−(2−フルオロ−4−{[2−({[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−フェニルシクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(17)N−[4−({2−[({4−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}カルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−N’−フェニルシクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(18)N−(4−{[2−({[(1−エチルピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−N’−フェニルシクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(19)N−[4−({2−[(アゼチジン−1−イルカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(20)N−(4−フルオロフェニル)−N’−[2−フルオロ−4−({2−[(ピロリジン−1−イルカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}オキシ)フェニル]シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(21)N−{2−フルオロ−4−[(2−{[(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)オキシ]フェニル}−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(22)N−[4−({2−[(1,3’−ビアゼチジン−1’−イルカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(23)N−(2−フルオロ−4−{[2−({[3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(24)N−(4−{[2−({[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(25)N−[4−({2−[({3−[(ジメチルアミノ)メチル]アゼチジン−1−イル}カルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(26)N−{2−フルオロ−4−[(2−{[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)オキシ]フェニル}−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(27)N−(2−フルオロ−4−{[2−({[4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(28)N−(2−フルオロ−4−{[2−({[(3R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(29)N−(2−フルオロ−4−{[2−({[(3S)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(30)N−[4−({2−[(アゼチジン−1−イルカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}オキシ)−2,5−ジフルオロフェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(31)N−{2,5−ジフルオロ−4−[(2−{[(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)オキシ]フェニル}−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(32)N−(2,5−ジフルオロ−4−{[2−({[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(33)N−[2,5−ジフルオロ−4−({2−[({3−[(ジメチルアミノ)メチル]アゼチジン−1−イル}カルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}オキシ)フェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(34)N−(2,5−ジフルオロ−4−{[2−({[メチル(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(35)N−{4−[(2−{[3−(アゼチジン−1−イルメチル)アゼチジン−1−イルカルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)オキシ]−2,5−ジフルオロフェニル}−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(36)N−(2,5−ジフルオロ−4−{[2−({[3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(37)N−{2,5−ジフルオロ−4−[(4−{[(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)カルボニル]アミノ}ピリミジン−6−イル)オキシ]フェニル}−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(38)N−[4−({4−[({3−[(ジメチルアミノ)メチル]アゼチジン−1−イル}カルボニル)アミノ]ピリミジン−6−イル}オキシ)−2,5−ジフルオロフェニル]−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(39)N−(2,5−ジフルオロ−4−{[4−({[3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリミジン−6−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(40)N−(2,5−ジフルオロ−4−{[4−({[メチル(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ]カルボニル}アミノ)ピリミジン−6−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(41)N−(2,5−ジフルオロ−4−{[4−({[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリミジン−6−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(42)N−(4−{[2−({[4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}−2,5−ジフルオロフェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(43)N−{2,5−ジフルオロ−4−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(44)N−{2,5−ジフルオロ−4−[(2−{[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)オキシ]フェニル}−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(45)N−{4−[(2−{[(4−アゼチジン−1−イルピペリジン−1−イル)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)オキシ]オキシ}−2,5−ジフルオロフェニル}−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(46)N−(2,5−ジフルオロ−4−{[2−({[3−(2−ジメチルアミノアセトキシ)アゼチジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、
(47)N−(2,5−ジフルオロ−4−{[2−({[(3S)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミドまたは
(48)N−(2,5−ジフルオロ−4−{[2−({[(3R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミドである請求項1記載の食道癌治療用組成物。

【公開番号】特開2009−132660(P2009−132660A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−311411(P2007−311411)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(506137147)エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社 (215)
【Fターム(参考)】