説明

飲料組成物

本発明は、乳酸産生菌を含有する飲料組成物を説明する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、2007年10月16日に出願された米国特許仮出願第60/999,243号の恩典を主張する。
【0002】
発明の分野
本願は、乳酸産生菌を含有する飲料組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
胃腸の細菌叢は、胃腸管の機能および全身の生理学的健康の維持に極めて重要な多くの役割を担う。胃腸管に生息する多くの個々の微生物種の増殖および代謝は、その多くが食事に由来する、それらにとって利用可能な基質に主に依存する(たとえば、Gibson G.R. et al., 1995. Gastroenterology 106: 975-982(非特許文献1); Christl, S.U. et al., 1992. Gut 33:1234-1238(非特許文献2)を参照のこと)。 プロバイオティクス生物は、非病原性で、毒性がなく、保存中に生存能力を維持し、かつ胃および小腸の通過に耐える。一般的にプロバイオティクスは、宿主において恒久的にはコロニーを形成しないため、いかなる健康促進特性を持続するためにも定期的に摂取する必要がある。これらの知見から、主に、生きた微生物の栄養補助食品であるプロバイオティクスによる、食事を通して細菌集団の構成および代謝活性を改変する試みが導かれた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Gibson G.R. et al., 1995. Gastroenterology 106: 975-982
【非特許文献2】Christl, S.U. et al., 1992. Gut 33:1234-1238
【発明の概要】
【0005】
本発明は、乳酸産生菌、特にバチルス(Bacillus)種が、熱湯中において高温(たとえば、80、90、100、120、または150℃)で調製されたものなどの飲料組成物中で生存可能であり続け、かつ有益なプロバイオティクス特性を保つという驚くべき発見を対象とする。本発明は、芽胞を含有する飲料組成物を説明する。具体的には、本発明は、単離されたバチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)菌と1種類またはそれ以上の非細菌成分とを含む飲料組成物を提供する。一局面において、前記1種類またはそれ以上の非細菌成分には、脱水した植物性物質が含まれる。
【0006】
任意で、脱水した植物性物質はチャノキ(Camellia sinensis)から得られる。一局面において、脱水した植物性物質は、加工した葉、蕾、根、および/または小枝である。好ましくは、飲料組成物は緑茶、紅茶、烏龍茶、黄茶、または白茶である。本発明は、インスタント茶および淹れることのできる(brewable)茶である飲料組成物を提供する。一局面において、飲料組成物はカフェインレス茶である。
【0007】
あるいは、脱水した植物性物質は、チャノキ以外の種から得られる。一局面において、飲料組成物はハーブティーである。適したハーブティーには、ローズヒップティー、カモミールティー、アマチャヅル茶(jiaogulan tea)、ジンジャーティー、ペパーミントティー、フルーツティー、ジャスミンティー、ハイビスカスティー、レモングラスティー、人参茶、およびルイボスティーが含まれる。
【0008】
一局面では、単離されたバチルス・コアギュランスは飲料組成物の約0.1重量%から約50重量%を占める。好ましくは、単離されたバチルス・コアギュランスは飲料組成物の約1重量%から約10重量%を占める。最も好ましくは、バチルス・コアギュランス菌の量は、ティーバッグ1つあたりの細菌が約109コロニー形成単位(CFU)である(茶2〜3g入ったティーバッグ1つあたり、細菌約50mg)。
【0009】
バチルス・コアギュランス菌は、本発明の飲料組成物に含まれる。細菌種にはバチルス・コアギュランス、たとえばバチルス・コアギュランスのhammer、好ましくはバチルス・コアギュランスのhammer株アクセッション番号ATCC 31284、またはバチルス・コアギュランスのhammer株アクセッション番号ATCC 31284に由来する1種類もしくはそれ以上の株(たとえば、ATCC番号:GBI-20、ATCC指定番号(Designation Number)PTA-6085;GBI-30、ATCC指定番号PTA-6086;およびGBI-40、ATCC指定番号PTA-6087;Farmerの米国特許第6,849,256号を参照のこと)が含まれる。
【0010】
好ましくは、単離されたバチルス・コアギュランスは芽胞の形態である。本発明は、熱い液体に接触した際のバチルス・コアギュランス芽胞の活性化を提供する。一局面において、熱い液体は湯である。
【0011】
任意で、単離されたバチルス・コアギュランスは栄養細胞の形態である。別の局面において、単離されたバチルス・コアギュランスは栄養細胞と芽胞との混合物の形態である。
【0012】
本発明はまた、単離されたバチルス・コアギュランス菌、ならびに1種類またはそれ以上の非細菌成分、たとえばコーヒー豆またはその破片、コーヒー粉末、チョコレート粉末、およびココア粉末を含む飲料組成物を提供する。例示的な飲料組成物には、コーヒー、ホットチョコレート、およびホットココアが含まれる。任意で、飲料組成物はインスタントコーヒーまたは淹れることのできるコーヒーである。一局面において、飲料組成物はカフェインレスコーヒーである。任意で、噴霧乾燥粉末の形態のバチルス・コアギュランス菌は、乾燥飲料組成物自体に直接、または淹れるかもしくは再構成した飲料液体に添加される。
【0013】
本発明のバチルス・コアギュランスのHammer株は、非病原性で、米国食品医薬品局(FDA)および米国農務省(USDA)ならびに当業者により、一般にヒトの食物での使用において安全とみなされている(すなわち、GRAS分類)。さらに、本発明のバチルス・コアギュランスのHammer株は、ヒトの体温またはそれ以下の温度で発芽し、したがってプロバイオティクスとして有用である。Hammer株の群以外の多くのバチルス・コアギュランス株は主に産業用途を有し、栄養面での恩恵はほとんどまたはまったくなく、かつ安全性が評価されていない環境汚染物を有する。さらに、バチルス・コアギュランスの他の多くの非Hammer株は、ヒトの体温を超える温度で最適に増殖し、したがってヒト体内では効率的に発芽しない。そのような株は、ヒトの消費用のプロバイオティクスにはあまり適さないかまたはまったく適さない。
【0014】
引用した刊行物は参照により本明細書に組み入れられる。上述の一般的説明ならびに以下の詳細な説明および実施例はいずれも、例示的および説明的でしかなく、特許請求される本発明を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】茶葉またはその他の脱水した植物性物質が、芽胞または凍結乾燥したバチルス・コアギュランス栄養細胞でコーティングまたは噴霧されていることを示す図である。
【図1B】バチルス菌を、脱水した植物性物質もしくは非細菌成分と別々にまたは一緒に飲料組成物に加えることを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
発明の詳細な説明
本発明は、例示的なバチルス・コアギュランスなどの非病原性乳酸産生菌(すなわち、「乳酸菌」)が、熱湯中において調製されたものなどの飲料組成物中で生存可能であり続け、かつ有益なプロバイオティクス特性を保つという発見を対象とする。
【0017】
プロバイオティクス乳酸産生菌
本発明における使用に関して定義された、本発明の方法および組成物における使用に適したプロバイオティクス乳酸産生菌は、酸を産生し、非病原性である。本発明は既知の細菌種に限定されるものではないが、細菌の目的および目標が記載される限りにおいて、本明細書中に記載したような同定された多くの適した細菌が存在する。酸を産生する性質は、本発明のプロバイオティクス乳酸産生菌の有効性において重要である。
【0018】
本発明は、バチルス・コアギュランスなどの芽胞形成バチルス種などの乳酸産生菌の使用を提供する。好ましくは、本発明の芽胞形成バチルス種はバチルス・コアギュランスのHammerである。
【0019】
例示的な方法および組成物は、バチルス・コアギュランスをプロバイオティクスとして用いて本明細書に記載されている。精製したおよび/または単離したバチルス・コアギュランスは、飲料組成物中のプロバイオティクスとして特に有用である。プロバイオティクスであるバチルス・コアギュランスは、非病原性であり、米国食品医薬品局(FDA)および米国農務省(USDA)ならびに当業者により一般に安全とみなされている(すなわち、GRAS分類)。
【0020】
バチルス・コアギュランスは、発酵条件でL(+)乳酸(右旋性)を産生する非病原性グラム陽性芽胞形成細菌である。それは、栄養培地に播種した熱処理土壌試料などの天然源から単離されてきた(Bergey's Manual off Systemic Bacteriology, Vol. 2, Sneath, P.H.A., et al., eds., Williams & Wilkins, Baltimore, MD, 1986)。精製されたバチルス・コアギュランス株は、エンドヌクレアーゼ(たとえば、米国特許第5,200,336号);アミラーゼ(米国特許第4,980,180号);ラクターゼ(米国特許第4,323,651号);およびシクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ(米国特許第5,102,800号)を含む酵素の供給源として役立ってきた。バチルス・コアギュランスは、乳酸の産生に用いられてきた(米国特許第5,079,164号)。バチルス・コアギュランスの1つの株(ラクトバチルス・スポロゲネス(L. sporogenes)と称される;Sakaguti & Nakayama (ATCC 31284))は、他の乳酸産生菌および納豆菌(B. natto)と組み合わされて、蒸した大豆から発酵食品を作り出してきた(米国特許第4,110,477号)。
【0021】
細菌種には、バチルス・コアギュランス、たとえばバチルス・コアギュランスのhammer、好ましくはバチルス・コアギュランスのhammer株アクセッション番号ATCC 31284、またはバチルス・コアギュランスのhammer株アクセッション番号ATCC 31284から派生する1つもしくはそれ以上の株(たとえば、ATCC番号:GBI-20、ATCC指定番号PTA-6085;GBI-30、ATCC指定番号PTA-6086;およびGBI-40、ATCC指定番号PTA-6087;Farmerの米国特許第 6,849,256号を参照のこと)が含まれる。
【0022】
バチルス・コアギュランスは、以前は誤ってラクトバチルス属と特徴付けられ、ラクトバチルス・スポロゲネスと名付けられていた(Nakamura et al., 1988. Int. J. Syst. Bacteriol. 38: 63-73を参照のこと)。しかし、バチルス・コアギュランスは芽胞を生成し、かつ代謝によってL(+)-乳酸を排出することから、当初の分類は誤りであった。これらの特徴はいずれも、バチルス・コアギュランスの有用性の鍵となる特性を提供する。これらの発達上および代謝上の特徴から、この細菌は乳酸バチルス属と分類された。加えて、古典的なラクトバチルス種は、胆汁、特にヒト胆汁の厳しいpH環境(すなわち、酸性環境)では不安定であるために消化管のコロニー形成に適していないということが一般には認識されていない。対照的に、バチルス・コアギュランスは、胆汁環境にある胃腸管で生存しコロニー形成することができ、この低pH範囲でも増殖することができる。
【0023】
バチルス・コアギュランスのプロバイオティクス活性
細菌性病原体、真菌性病原体、病原性酵母の多くの種が、胃腸の正常な生化学機能の混乱、胃腸組織の壊死、および栄養の生体吸収の混乱、ならびに類似の状態を含むがこれらに限定されない様々な胃腸障害を引き起こす能力を有することは、臨床において十分に報告されている。プロバイオティクス微生物を含む本発明に記載の組成物は、これらの病原体を阻害する。したがって、本発明の組成物は、上記の病原体による感染に関連する状態の予防的または治療的処置において有用である。
【0024】
一局面において、バチルス・コアギュランス株は栄養細胞の形態で組成物に含まれる。好ましくは、バチルス・コアギュランス株は芽胞の形態で組成物に含まれる。本発明はまた、バチルス・コアギュランス株を粉末、乾燥細胞塊、安定化ペースト、または安定化ゲルの形態の組成物中に含むことを提供する。
【0025】
バチルス芽胞は、耐熱性および耐圧性であり、かつ乾燥粉末として保存できるため、本明細書に記載した様々な飲料組成物などの製品への調製およびそのような製品の製造に特に有用である。バチルス種は本発明によく適しており、特に、熱およびその他の条件に比較的耐性である芽胞形成能を有する種は、製品の調製における長期保存(貯蔵期間)において理想的である。
【0026】
記載されている組成物中のバチルス・コアギュランスは、約12日間〜約5年間、約1ヶ月間〜約18ヶ月間、約3ヶ月間〜約1年間、または約6ヶ月間〜約9ヶ月間の保存(貯蔵期間)に耐える。たとえば、少なくとも50、65、75、90、95、または99%の芽胞が、長期(たとえば、2年間)の保存期間後の熱い飲料の調製の後に発芽する。
【0027】
抗菌プロバイオティクス活性
バチルス・コアギュランスが様々な細菌性病原体を阻害する能力は、インビトロアッセイを用いて定量的に確認された。このアッセイは、規格化された細菌性病原菌スクリーニング(米国食品医薬品庁(FDA)により開発された)の一部分であり、固体支持ディスク上で市販されている(DIFCO(登録商標)、BACTROL(登録商標)抗菌ディスク)。このアッセイを実施するために、標準的な手順を用いて、まずポテトデキストロースプレート(DIFCO(登録商標))を調製した。続いてこのプレートに細菌を個々に播種し(約1.5 x 106 CFU)、コンフルエントな細菌床を形成するように試験した。
【0028】
続いてバチルス・コアギュランスによる微生物(たとえば、胃腸病原体)の阻害を、ブロスまたは緩衝液10μl中のバチルス・コアギュランス約1.8 x 106 CFUを、プレート1枚あたり直径約8mmの試験位置1つを有するポテトデキストロースプレートの中央に直接配置することにより確認した。各アッセイにおいて、3つ以上の試験位置を用いた。陰性対照は10μlの量の無菌食塩水からなり、一方、陽性対照は1μlの量のグルタルアルデヒドからなった。続いてこのプレートを、30℃で約18時間インキュベートし、この期間において阻害された領域を測定した。本明細書に示されているように、「優れた阻害」とはこの領域が直径10mm以上であったことを意味し、「良好な阻害」とはこの領域が直径2mm超10mm未満であったことを意味する。
【0029】
予測されたように、「阻害」なしは、食塩水の陰性対照において見られ、優れた「阻害」(3回の試験の平均が直径約16.2mm)はグルタルアルデヒドの陽性対照において見られた。試験した腸内微生物に関して、バチルス・コアギュランスによる以下の阻害が見出された:(i)クロストリジウム(Clostridium)種−優れた阻害、(ii)大腸菌(Escherichia coli)−優れた阻害、(iii)クロストリジウム種−優れた阻害、阻害領域が一貫して直径15mm超。同様に、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)および黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)といった日和見病原体についても優れた阻害が見られた。バチルス・コアギュランスによって活性が阻害された腸内病原菌には、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、緑膿菌、大腸菌(腸管出血性種)、多数のクロストリジウム種(たとえば、ウェルシュ菌(Clostridium perfingens)、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、破傷風菌(Clostridium tributrycum)、クロストリジウム・スポロゲネス(Clostridium sporogenes)等)、ガードネレラ・バギナリス(Gardnereia vaginails)、プロピオニバクテリウム・アクネス(Proponbacterium aenes)、アエロモナス・ハイドロフィラ(Aeromonas hydrophia)、アスペルギウス(Aspergillus)種、プロテウス(Proteus)種、およびクレブシエラ(Klebsiella)種が含まれるが、これらに限定されない。
【0030】
プロバイオティクス飲料組成物
本発明は、乳酸産生菌、特にバチルス種が、熱湯中で調製されたものなどの飲料組成物中で生存可能であり続け、かつ有益なプロバイオティクス特性を保つという驚くべき発見を対象とする。飲料は、乾燥物質とたとえば水などの液体とを組み合わせることにより調製される。一局面において、飲料は、乾燥物質と液体とを組み合わせて、生じた組み合わせを加熱することにより調製される。任意で、この組み合わせは熱、炎、またはマイクロ波を加えることによって加熱される。好ましくは、ティーバッグ中の茶とバチルス・コアギュランス菌との組み合わせに熱湯(約100℃)を加え、約4分間浸す。別の局面において、コーヒーとバチルス・コアギュランス菌との組み合わせに湯を通過させる。
【0031】
細菌が、プロバイオティクス生物の種および形態に依存して栄養細胞もしくは芽胞またはその両方として存在することから、本組成物は、多くの構成で調製される。細胞/芽胞は、飲料組成物に用いられるのに適した様々な組成物中に調製される。一局面において、細菌は芽胞および栄養細胞の混合物として存在する。好ましくは、細菌は少なくとも90%が芽胞として、たとえば、95%、98%、または99%が芽胞として存在する。任意で、本発明の飲料組成物に加えられる前に、バチルス・コアギュランス細胞は、芽胞形成を誘導する栄養源を含まない液体またはその量が制限されている液体中で培養される。別の局面において、本発明の飲料組成物に加える前に、ヒートガン噴霧乾燥により約50%、約75%、約90%、約95%、または約99%の栄養細胞を死滅させる。
【0032】
好ましくは、飲料組成物は茶である。茶は、茶の低木、すなわちチャノキの加工した葉、蕾、根、または小枝などの脱水した植物性物質を湯に数分間浸すことにより作られる飲料である。本発明は、基礎となる脱水した茶、たとえば、紅茶、烏龍茶、緑茶、黄茶、および白茶とバチルス・コアギュランスとを提供する。任意で、茶はインスタント茶または淹れることのできる茶である。一局面において、茶はカフェインレス茶である。インスタント茶の場合、本組成物は、淹れた茶を濃縮または脱水したものとバチルス・コアギュランスとを含む。そのような調製物は典型的には植物性物質を含有しない。
【0033】
ブレンド茶もまた本発明に包含される。茶(紅茶、烏龍茶、緑茶、黄茶、または白茶)に他の植物を加えることにより、多くのブレンド茶が調製される。たとえば、有名なアールグレイティーはベルガモット入りの紅茶であり、ジャスミンティーはジャスミン入りの中国茶である。
【0034】
本発明はまた、ハーブ「ティー」である飲料組成物も提供する。ハーブとは、木質ではなく葉肉(fleshy)の部分を有する、種子を作る(seed bearing)小型の植物として特徴づけられる(ここから「草本(harbaceous)」という用語が派生した)。草本性の多年生植物に加え、ハーブには木、低木、一年生植物、つる植物、ならびにより原始的な植物、たとえばシダ、コケ、藻類、地衣類、および菌類が含まれる。これら(ハーブ)は、その風味、香り、薬用および健康によい特質、経済的および産業的用途、殺虫特性から、および着色剤(染料)として、評価されている。薬湯、滋養煎汁、またはハーブ「ティー」とは、茶の低木(チャノキ)由来のもの以外の植物性物質の任意の浸出液である。ハーブ「ティー」は、一般的に植物の部分に熱湯を注いで数分間浸すことにより、新鮮なまたは乾燥した花、果実、葉、種子、または根から作ることができる。一局面において、ハーブ「ティー」は、薬草の乾燥した葉、花、果実、または種子から作られる。種子および根はまた、コンロの上で煮るか電子レンジにかけることもできる。所望であれば、続いてハーブ「ティー」を漉して甘味を付けてから供する。適したハーブティーには、アニスティー、麦茶(roasted barley tea)、ビサップティー、カンナビスティー、キャットニップティー、セラシーティー(Cerasse tea)、カモミールティー、菊茶(乾燥した花から作られる)、シトラスピールティー(ベルガモット、レモンおよびオレンジピールを含む)、ローストコーンティー(roasted corn tea)、エキネシアティー、エイジアックティー(Essiac tea)(ブレンドハーブティー)、フェンネルティー、リンドウ茶、ジンジャーティー、人参茶、グリークマウンテンティー(Greek Mountain Tea)(様々なシデリティス・シリアカ(Sideritis syriaca)種の植物から作られる)、ハイビスカスティー(しばしばローズヒップとブレンドされる)、ハニーブッシュティー、ニガハッカ茶、アマチャヅル茶、カバ茶、ラブラドルティー、ラパチョティー(Lapacho tea)、レモングラスティー、甘草茶、ライムブロッサムティー(Lime blossom tea)、蓮花茶、マテ茶、マテ・デ・コカ茶、ミントティー、セイヨウヤドリギ茶(European mistletoe tea)、ニームリーフティー、ネトルリーフティー、レッドラズベリーリーフティー、玄米茶(Toasted rice tea)、ルイボスティー(レッドブッシュまたはレッド)、ローズピップティー(しばしばハイビスカスとブレンドされる)、ローズマリーティー、セージティー、サッサフラスティー、スカルキャップティー、ルスティフィナティー(Staghorn Sumac tea)、ステビアティー、タイムティー、トゥルシーティー、キャッツクロー(Uncaria tomentosa)ティー、バレリアンティー、クマツヅラ茶、ベチベルソウ茶、麦茶(Roasted wheat tea)、ウォンロガティー(Wong Logat tea)、ウッドラフティー、ヤローティー、源吉林甘和茶(Yuen Kut Lam Kam Wo Tea)、ならびに単眼老涼茶(Tan Ngan Lo Medicated Tea)が含まれる。
【0035】
本発明はまた、単離されたバチルス・コアギュランスと1種類またはそれ以上の非細菌成分とをティーバッグ中に含む組成物も提供する。一局面において、非細菌性分には、チャノキから得られた脱水した植物性物質が含まれる。任意で、この脱水した植物性物質は加工した葉、蕾、根、および/または小枝である。
【0036】
本発明によりティーバッグもまた提供される。適したティーバッグには、茶を淹れるのに用いられる、茶が中に入った多孔性絹、紙、綿、またはナイロンの袋が含まれる。ティーバッグは、茶と袋の2つの部分からなる。茶を淹れる際、茶は袋の内側に残るため、容易に捨てることができる。好ましくは、噴霧乾燥粉末の形態のバチルス・コアギュランス菌は、脱水した植物性物質を伴うティーバッグの中または表面上に含有される。あるいは、噴霧乾燥粉末の形態のバチルス・コアギュランス菌は、脱水した植物性物質を伴う小袋の中または表面上に含有される。一局面において、バチルス・コアギュランス菌と共に、マルトデキストリンが、小袋の中または表面上に含有される。別の局面において、マルトデキストリンが、脱水した植物性物質と共にバチルス・コアギュランス菌を有する小袋の中または表面上に含有される。好ましくは、噴霧乾燥粉末の形態のバチルス・コアギュランス菌約10億個が、脱水した植物性物質を有する小袋の中または表面上に含有される。
【0037】
別の局面において、本発明は、単離されたバチルス・コアギュランスと1種類またはそれ以上の非細菌成分とを含む飲料組成物を提供する。適した非細菌性分には、コーヒー豆またはその風味、コーヒー粉末、チョコレート粉末、およびココア粉末が含まれる。例示的な飲料組成物には、コーヒー、ホットチョコレート、およびホットココアが含まれる。任意で、コーヒーはインスタントコーヒーまたは淹れることのできるコーヒーである。一局面において、コーヒーはカフェインレスコーヒーである。その他の適した非細菌性分には、乳製品、乳製品を含まないクリーマー、フレーバークリーマー、フレーバー抽出物、天然甘味料(たとえばステビア)、および人工甘味料(スプレンダ、Sweet'N Lowなど)が含まれる。一局面において、噴霧乾燥粉末の形態のバチルス・コアギュランス菌は、コーヒー(たとえば、挽いたコーヒー豆または淹れたコーヒーを凍結乾燥した結晶もしくは粉末)自体に直接添加される。
【0038】
本発明はまた、湯を必要とする風邪薬、たとえばTheraFlu(商標)などの中に、単離されたバチルス・コアギュランスを含む飲料組成物を提供する。噴霧乾燥粉末の形態のバチルス・コアギュランス菌は、風邪薬の粉末(たとえばTheraFlu(商標))を湯に加える前にまたはそれに続いて添加される。あるいは、バチルス・コアギュランスは風邪薬成分の乾燥成分と混合されるか、バチルス・コアギュランスを風邪薬成分の乾燥成分に分散させる。
【0039】
一局面において、バチルス菌を、脱水した植物性物質または非細菌成分、たとえば茶葉に直接適用するか、またはその他の脱水した植物性物質に芽胞もしくは凍結乾燥したバチルス・コアギュランス栄養細胞をコーティングもしくは噴霧する(図1A)。別の局面において、バチルス菌は、脱水した植物性物質もしくは非細菌成分と共にまたは別々に飲料組成物に添加される、たとえば飲料組成物は2つ以上の別個の部分の混合物であって、第1の部分は脱水した植物性物質であり、第2の部分はバチルス・コアギュランス菌もしくは芽胞(脱水した植物性物質を含まない場合)であるかそれを含有する(図1B)。後者の場合、飲料組成物は2つ以上の異なる実体または粒子の混合物である。混合物のバチルス・コアギュランス部分は、任意でカプセル化またはマイクロカプセル化された乾燥細菌集団、芽胞、またはバチルス・コアギュランスおよび芽胞の粒子含有混合物である。
【0040】
任意で、単離されたバチルス・コアギュランスは芽胞の形態である。単離されたバチルス・コアギュランスは少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が純粋な芽胞である。あるいは、単離されたバチルス・コアギュランスは栄養細胞の形状であってもよい。一局面において、単離されたバチルス・コアギュランスは少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が純粋な栄養細胞である。別の局面において、単離されたバチルス・コアギュランスは栄養細胞と芽胞との混合物の形態である。バチルス・コアギュランス混合物は芽胞が90%、栄養細胞が10%;芽胞が75%、栄養細胞が25%;芽胞が60%、栄養細胞が40%;芽胞が50%、栄養細胞が50%;栄養細胞が60%、芽胞が40%;栄養細胞が75%、芽胞が25%;栄養細胞が90%、芽胞が10%である。
【0041】
バチルス属および/またはバチルス・コアギュランスから単離された活性物質は、たとえば、粉末の添加、ティーバッグもしくはコーヒー豆上へのプロバイオティクスの噴霧乾燥、またはプロバイオティクスを含有する溶液へのティーバッグもしくはコーヒー豆の浸漬を含む、様々な公知の方法のうちのいずれかを用いて適用される。任意で、バチルス菌はティーバッグを作製する前に適用される。あるいは、バチルス菌はティーバッグの作製中または作製後に適用される。別の局面において、噴霧乾燥粉末の形態のバチルス・コアギュランス菌は茶自体に直接添加される。任意で、一杯あたり約70mgの噴霧乾燥粉末の形態のバチルス・コアギュランス菌が、茶自体に直接添加される。さらに別の局面において、噴霧乾燥粉末の形態のバチルス・コアギュランス菌と共にマルトデキストリンが、茶自体に直接添加される。任意で、一杯あたり約10億個の噴霧乾燥粉末の形態のバチルス・コアギュランス菌が、マルトデキストリンと共に、茶自体に直接添加される。
【0042】
細菌組成物を飲料組成物に配置するための様々な方法のうち任意のものを使用することができる。しかしながら、好ましい方法には「噴霧乾燥」法が含まれ、噴霧乾燥法では、ティーバッグまたはコーヒー豆を低湿度チャンバ内で液体組成物を含有する微粒化混合物に暴露し、続いて液体を乾燥させるためにチャンバを約80〜1100Fに暴露し、それによりティーバッグまたはコーヒー豆の材料に前記組成物の成分を含浸させる。
【0043】
ティーバッグの外表面の1平方インチあたりの生存可能な細菌または芽胞の典型的な濃度は、約1 x 107〜1 x 1012CFU、1 x 108〜1 x 1011 CFU、または1 x 109〜1 x 1010 CFUである。乾燥の後、ティーバッグは即使用可能であるか、または無菌包装中で保存可能である。
【0044】
活性成分(すなわち、生細菌または細胞外成分)は、飲料組成物の約0.01重量%〜約10重量%、0.01重量%〜約1重量%、または約0.05重量%〜約0.1重量%を占める。任意で、単離されたバチルス・コアギュランスは、重量で飲料組成物の約1mg〜約10g、約10mg〜約1g、または約25mg〜約75mgを占める。最も好ましくは、バチルス・コアギュランス菌の量は、ティーバッグ1つあたり109コロニー形成単位(CFU)(茶2〜3gが入ったティーバッグ1つあたり細菌約50mg)である。
【0045】
一局面において、細菌の量は、飲料組成物1gあたり約104〜1014コロニー形成単位(CFU)(すなわち、栄養細胞および/または細菌芽胞)であり、好ましくは105〜1013 CFU/gである。より好ましくは、濃度は108〜1013 CFU/g、109〜1012 CFU/g、または1010〜1011 CFU/gである。一局面において、細菌の量は、飲料組成物あたり約1 x 106 CFUである。組成物中の実際の量は、飲料組成物中に分散させようとする組成物の量および分散経路に応じて変動しうる。
【0046】
一局面において、本発明は、消費に先立って無菌包装中のティーバッグを室温で保存することを提供する。あるいは、ティーバッグは即時使用される。
【0047】
別の局面において、飲料組成物は、単離されたバチルス・コアギュランス芽胞を少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%含む。
【0048】
限定ではなく一例として、バチルス・コアギュランス芽胞を含有する混合物の温度が、芽胞の発芽に必要な所望の熱ショック温度(すなわち80℃で5分間)へと上昇する限りにおいて、バチルス・コアギュランス芽胞は、湯に溶解されるか湯と混合された任意の種類の乾燥または凍結乾燥した産物と組み合わせてもよい。バチルス・コアギュランス芽胞は、調製時に、製品の製造者または消費者のいずれかによって、乾燥または凍結乾燥した産物と組み合わせられてもよい。これらの乾燥または凍結乾燥した産物にはティーバッグ、コーヒー(たとえば「フリーズドライ」のもの、または挽いたもの)、熱い飲み物用の調味料/香料、およびクリーマーなどが含まれるがこれらに限定されない。
【実施例】
【0049】
実施例1:バチルス・コアギュランス培養物の調製
バチルス・コアギュランスのHammer菌(ATCCアクセッション番号31284)を、標準的なエアリフト発酵容器を用いて30℃で、ペプトン5 g、肉エキス3 g、MnSO4 10〜30 mg、および蒸留水1,000 mlを含有するpH 7.0に調整した栄養ブイヨン中に播種し、約108〜109細胞/mlの細胞密度まで増殖させた。芽胞形成が許容可能なMnSO4の範囲は1 mg/l〜1 g/lである。栄養細胞は450Cまで活発に繁殖でき、芽胞は900Cまで安定である。発酵後、バチルス・コアギュランス菌の細胞または芽胞を標準的な方法(たとえば、濾過、遠心分離)を用いて収集し、収集した細胞および芽胞を凍結乾燥、噴霧乾燥、風乾、または凍結することができる。本明細書で記載するように、細胞培養物由来の上清を収集し、バチルス・コアギュランスから分泌された細胞外物質として使用する。
【0050】
上記培養物からの典型的な収率は、乾燥前のグラムあたり、生芽胞約109〜1010個、より典型的には、細胞/芽胞約1000〜1500億個の範囲である。芽胞は、乾燥後、室温で10年間まで保存した場合に少なくとも90%の生存率を保ち、したがって、バチルス・コアギュランスのHammerの芽胞を含有する組成物の室温での有効な貯蔵期間は約10年間である。
【0051】
実施例2:バチルス・コアギュランス芽胞の調製
乾燥バチルス・コアギュランス芽胞の培養物を以下のように調製した。1000万個の芽胞を、ポテトデキストロースエキス24 g、家禽組織および魚組織の酵素消化物10 g、FOS 5 g、およびMnSO4 10 gを含有する1リットルの培養物に播種した。この培養物を、高酸素環境下37℃で72時間維持し、培養物1グラムあたり約1500億個の細胞を有する培養物を作製した。その後、この培養物を濾過して培養培地液体を取り除き、細菌ペレットを水に再懸濁して凍結乾燥した。続いて、凍結乾燥した粉末を、標準的な優良医薬品製造基準(GMP)を用いて挽いて微粉末にする。
【0052】
実施例3:バチルス・コアギュランス芽胞の生存
本研究は、胃を通過する際のバチルス・コアギュランス芽胞の生存率を決定するために行った。バチルス・コアギュランス芽胞の試料を、生存率を得るために様々な長さの時間で擬似胃環境に供した。まず、未処理の(raw material)バチルス・コアギュランスの均質な試料少なくとも12gを調製した。3N HCl(250mlの溶媒容器6個へ150mlずつ)を用いてpH1の食塩水を調製し、滅菌した。pH2およびpH3のさらなる食塩水を同様に調製し、pH調整した食塩水150mlをそれぞれ含有する滅菌した250ml容器6個を得た。生理食塩水150mlをそれぞれ含有する滅菌した250mlの溶媒容器6個を調製し、滅菌した。リン酸緩衝液(約400ml)をpH7.2で調製した。pH7.2のリン酸緩衝液9mlをそれぞれ含有する試験管(24本)を調製し、滅菌した。生理食塩水9mlをそれぞれ含有する試験管(120本)を調製した。GYE寒天培地を調製して滅菌し、水浴中で45℃まで冷却した。未処理の試料(24個)を、それぞれ約500mg(芽胞100億個に相当)秤量した。この試料を37℃で溶媒容器に入れ、半分を20分間、もう半分を120分間インキュベートした。それぞれ20分間および120分間のインキュベーションの後、試料を均一にかき混ぜ、1mlをピペットでpH7.2の滅菌リン酸緩衝液9ml中へ移した。各時点からの12個の試料全てを、滅菌リン酸緩衝液を含有する試験管に入れた後、各試料について試験管6本を使用するまで段階希釈を行った。最終的な2本の試験管についての最終希釈液は3 x 107および3 x 108であり、これはそれぞれほぼ300および30 CFUと計数された。各試料からの最終的な2本の試験管を、70℃の水浴に30分間置いた。30分後、それらを直ちに45℃まで冷却した。試験管1本あたり3つの滅菌ペトリ皿を用意した。熱処理した試験管からの1.0mlを各ペトリ皿に加え、続いて溶融した滅菌GYE寒天培地(45℃で)15mlを各ペトリ皿に注ぎ、十分に混合した。凝固したら、ペトリ皿を逆さにして40℃で48時間インキュベートした。個々のコロニーを計数した。結果を、以下の表に示すようにグラムあたりのCFUで表した。1.0E+10 = 1.0 x 1010
【0053】
【表1】

【0054】
実施例4:バチルス・コアギュランス芽胞のショック生存試験
以下の研究の目的は、茶に5分間浸し、続いて擬似胃環境(たとえばpH2.0)に2時間供した後のGBI-30(バチルス・コアギュランス-30;BC30)の生存率を決定することである。GBI-30試料を、ティーバッグ(Celestial Seasonings(登録商標)−Authentic Green Tea)と共に熱湯中に入れ、5分間浸した。その後、生存率を決定するために、それらを擬似胃環境に2時間供した。結果を以下に詳述する。
【0055】
食塩水(3N HClを用いてpH2.0にする)1リットルおよび生理食塩水150mlを調製した。食塩水(90ml、pH2.0)を、6個の250ml溶媒容器それぞれに入れ、滅菌した。リン酸緩衝液約100ml(pH7.2)を調製した。リン酸緩衝液(pH7.2)9mlを含有する試験管(3本)を調製し、滅菌した。生理食塩水9mlを含有する試験管9本を調製し、滅菌した。滅菌GYE寒天培地を調製し、水浴中で45℃まで冷却した。未処理の3つの試料(160億個/グラム)を秤量した(それぞれ約62.5mg;GBI-30)。
【0056】
6個の試料を下記のように調製した。飲料水を沸騰させ、熱湯200mlを、ティーバッグ1個および未処理材料(GBI-30)約62.5mgを含む400mlビーカーに注いだ。ティーバッグを5分間浸した。ティーバッグを取り除き、溶液を十分かき混ぜてから10mlを食塩水(pH 2.0)90mlへ移した。この試料を37℃で2時間インキュベートした。続いて溶液を均一にかき混ぜ、1mlをリン酸緩衝液(pH 7.2)9mlへ移した。1mlを滅菌食塩水9mlに入れる段階希釈液を3回行った。最終計数は約5 x 101 (50 CFU)であった。各試料からの最終的な3つの試験管をプレーティングした。個々のコロニーを計数した。この実験の結果は以下の表に一覧にされている。これらのデータは、バチルス・コアギュランス芽胞が、本明細書に記載した飲料組成物の消費後に胃環境中で生存することを示している。
【0057】
【表2】

【0058】
別の一連の実験において、GBI-30を含むティーバッグを熱湯に入れ、茶を4分間浸した。細胞計数を行った。バチルス・コアギュランス菌の約65%が生存した。これらのデータは、バチルス・コアギュランス芽胞が、本明細書に記載した飲料組成物中で生存能力を維持することを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単離されたバチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)菌または芽胞と1種類またはそれ以上の非細菌成分とを含む飲料組成物であって、1種類またはそれ以上の非細菌成分が脱水した植物性物質を含む、飲料組成物。
【請求項2】
脱水した植物性物質がチャノキ(Camellia sinensis)から得られる、請求項1記載の飲料組成物。
【請求項3】
脱水した植物性物質が、加工された葉、蕾、根、および小枝からなる群より選択される、請求項2記載の飲料組成物。
【請求項4】
緑茶、紅茶、烏龍茶、黄茶、または白茶である、請求項3記載の飲料組成物。
【請求項5】
インスタント茶または淹れることのできる(brewable)茶である、請求項4記載の飲料組成物。
【請求項6】
カフェインレス茶である、請求項5記載の飲料組成物。
【請求項7】
脱水した植物性物質がチャノキ以外の種から得られる、請求項1記載の飲料組成物。
【請求項8】
ハーブティーである、請求項7記載の飲料組成物。
【請求項9】
ハーブティーがローズヒップティー、カモミールティー、アマチャヅル茶、ペパーミントティー、ルイボスティー、ジンジャーティー、人参茶、またはレモングラスティーである、請求項8記載の飲料組成物。
【請求項10】
単離されたバチルス・コアギュランスがバチルス・コアギュランスのhammer株アクセッション番号ATCC 31284である、請求項1記載の飲料組成物。
【請求項11】
単離されたバチルス・コアギュランスがGBI-30株(ATCC指定番号(Designation Number)PTA-6086)、GBI-20株(ATCC指定番号PTA-6085)、およびGBI-40株(ATCC 指定番号PTA-6087)からなる群より選択される、請求項1記載の飲料組成物。
【請求項12】
単離されたバチルス・コアギュランスが芽胞の形態である、請求項1記載の飲料組成物。
【請求項13】
熱い液体と接触するとバチルス・コアギュランス芽胞が活性化する、請求項12記載の飲料組成物。
【請求項14】
熱い液体が湯である、請求項13記載の飲料組成物。
【請求項15】
単離されたバチルス・コアギュランスが栄養細胞型である、請求項1記載の飲料組成物。
【請求項16】
単離されたバチルス・コアギュランスが栄養細胞と芽胞との混合物の形態である、請求項1記載の飲料組成物。
【請求項17】
単離されたバチルス・コアギュランス菌と、コーヒー豆またはその破片、コーヒー粉末、チョコレート粉末、およびココア粉末からなる群より選択される1種類またはそれ以上の非細菌成分とを含む、飲料組成物。
【請求項18】
コーヒー、ホットチョコレート、またはホットココアである、請求項17記載の飲料組成物。
【請求項19】
インスタントコーヒーまたは淹れることのできるコーヒーである、請求項18記載の飲料組成物。
【請求項20】
カフェインレスコーヒーである、請求項19記載の飲料組成物。
【請求項21】
単離されたバチルス・コアギュランスが芽胞の形態である、請求項17記載の飲料組成物。
【請求項22】
熱い液体と接触するとバチルス・コアギュランス芽胞が活性化する、請求項21記載の飲料組成物。
【請求項23】
熱い液体が湯である、請求項22記載の飲料組成物。

【図1A】
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【図1B】
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【公表番号】特表2011−500055(P2011−500055A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529946(P2010−529946)
【出願日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際出願番号】PCT/US2008/011812
【国際公開番号】WO2009/051753
【国際公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(507132374)ガネーデン バイオテック インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】