説明

養生シート

【課題】本発明の課題は、1枚のシートで溶接作業、電気工事作業等の工事現場で必要とする、難燃又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性と耐衝撃性又は緩衝性と更に強靭性という多機能を果す養生シートを提供することである。
【解決手段】一枚の養生シートにおいて、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性と耐衝撃性又は緩衝性を付与するために、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂、及び、電気絶縁性の樹脂の各々の繊維の織物又は不織布、又はフィルムの積層又は、混合一体化されたもの、又は、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性を有する樹脂の繊維の織物又は不織布、又はフィルムであり、且つ、その形状は、耐衝撃性又は緩衝性のために、スポンジ状又は凹凸形状を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工事現場、特に溶接作業、電気配線作業などで使用して便利な養生シートであり、不燃性または難燃性又は耐熱破損性、電気絶縁性、耐衝撃性を有する養生シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、溶接作業、電気配線作業などでは、溶接の火の粉の放散防止、感電防止を目的に
ベニヤ板の上に、絶縁用のブルーシートを敷き、その上に不燃シートを敷いて作業を行って来ている。特にこのような作業が高所で行われるときには、養生作業が面倒である。
従来、別々に存在する電気絶縁、不燃、耐衝撃の各々の特性を1つのシートで実現することが望まれていた。ここで、従来提案されているシートの例を特許文献で振り返って見ると、以下のようなものがある。特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4では、独立気泡製の緩衝シートの例を見ることが出来る。いずれも、気泡部となる凸部を有するシートとベースとなる平坦シートを接着することで、気泡を含むシートを作成し、緩衝性のシート、特に不燃緩衝シートを得ている。図6は、特許文献1に掲載された従来の緩衝シートである。シートは、凸部を有するシート601と、平坦シート602の接着でできている。特許文献2では、これに加えて、凸部を有するシート同士を二枚接着したものが示されている。難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の単一機能のシートでは、特許文献5では、ポリアミド樹脂を一軸方向に延伸した線条体を縦横に織り込みフィルム状体に積層したものが提案され、特許文献6では、トリアジン系難燃剤を配合したポリアミド樹脂組成物からなる内層と、同樹脂又は、他のポリアミド樹脂、又はポリオレフィン樹脂からなる表層からなるフィラメントとこれをメッシュ状にしたメッシュシートが提案されている。特許文献7では、アラミド繊維の不織布による電気絶縁用不織布の提案がなされている。又、市場において販売されているものでは、不燃シートでは、ガラス繊維にフッソ樹脂をコーティングしたもの、炭素繊維の布やガラス繊維、アクリル繊維を焼成して炭化したものにシリコン加工したものがあり、スパッタシートと呼ばれている。以上の説明で分かるように、不燃や難燃、電気絶縁の各単機能を果すシートはあるが、一枚で多くの機能を果すシートは無く、使用上の便利さと管理上の便宜から多機能のシートを要求がなされていた。
【0003】
【特許文献1】特開2004−322400
【特許文献2】特開2001−341215
【特許文献3】特開2000−79651
【特許文献4】特開2000−272036
【特許文献5】特開2005−199689
【特許文献6】特開2003−105635
【特許文献7】特開2002−302893
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような事情から、解決しようとする課題は、溶接作業、電気工事作業等の工事現場で1枚のシートで多機能を果すものを提供することであり、その性格から、特に難燃又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性と耐衝撃性又は緩衝性とを少なくとも有し、更には、強靭性をも付加した養生シートを目論むものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するための手段は、一枚の養生シートにおいて、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性と耐衝撃性又は緩衝性を付与するために、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂、及び、電気絶縁性の樹脂の各々の繊維の織物又は不織布、又はフィルムの積層又は、混合一体化されたもの、又は、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性を有する樹脂の繊維の織物又は不織布、又はフィルムであり、且つ、その形状は、耐衝撃性又は緩衝性のために、スポンジ状又は凹凸形状を有するものであり、更に望ましくは、ガラス繊維又は、アラミド繊維、炭素繊維を格子状に付設したことで強靭性を付加したことである。以下、請求項に沿って説明する。
【0006】
請求項1記載の発明は、養生シートであって、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂と電気絶縁性の樹脂の各々の繊維の織物又は不織布、又はフィルムの積層か、又は、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂と電気絶縁性の樹脂の混合一体化されたものか、又は、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性を有する樹脂の繊維の織物又は不織布、又はフィルムかのいずれかからなり、且つ、その形状は耐衝撃性又は緩衝性を有するスポンジ状の形状又は凹凸形状又は複数の気孔を有したことを特徴とする。これにより、電気工事や溶接工事の養生に耐えうる養生シートを提供することが出来る。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の養生シートにおいて、前記の凹凸形状及び前記の気孔の前記養生シートの厚み方向の寸法は、2mm以上であることを特徴とする。これにより、十分な耐衝撃性又は緩衝性を得ることができる。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の養生シートにおいて、前記の気孔は連通していることを特徴とする。これにより、破損に強い耐衝撃性又は緩衝性の養生シートを得ることが出来る。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の養生シートにおいて、前記養生シートに、ガラス繊維、又はアラミド繊維、又は炭素繊維を格子状、又は並行に付設したことを特徴とする。これにより、引っ張りや、破損に強いシートを得ることができる。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の養生シートにおいて、前記養生シート上に、前記養生シートの有する性質を示す識別マークと、作業に関する表示を行う表示マークと、取り付けや複数シートの連結を助けるためのハトメの内、すくなくとも一つを付設したことを特徴とする。これにより、使用上の利便性が向上する。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の養生シートにおいて、前記積層は、層間を分離できない密着構造とするか、前記層間を合わせ固定する固定具を有することで、前記層間を分離可能としたことを特徴とする。使用上の都合に合わせたものを提供できる。
【0012】
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の養生シートにおいて、前記養生シートは、前記養生シート自体が耐水性を有するか、又は、耐水性のシートを付設交換可能とする固定具を有することを特徴とする。これにより、水濡れの心配のある野外での使用が可能となる。
【0013】
請求項8記載の発明は、請求項6又は請求項7記載の養生シートにおいて、前記固定具は、複数の前記固定具の間で、差込により重なる様に、前記差込のオス部とメス部が同一向きに一体に形成された構成を有することを特徴とする。これにより、これにより、重層に重ねたり、複数枚を連結して、サイズを大きくしたり出来る。
【0014】
請求項9記載の発明は、請求項6から請求項8のいずれか一つに記載の養生シートにおいて、前記密着構造は、前記積層が三層であって、前記三層の各層の半分のみを互いに密着した構造を有することで、折りたたみにより前記三層のどの層も表にすることを可能としたことを特徴とする。これにより、使用上の自由度が向上する。
【発明の効果】
【0015】
以上のように構成されているので、本発明による養生シートでは、1枚のシートで溶接作業、電気工事作業等の工事現場で必要とする、難燃又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性と耐衝撃性又は緩衝性と更に強靭性という多機能を果すことが出来るので、養生作業が短時間で済み、複数のシートを準備して管理する手間も省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明による養生シートを実施する最良の形態として、一枚の養生シートにおいて、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性と耐衝撃性又は緩衝性を付与するために、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂、及び、電気絶縁性の樹脂の各々の繊維の織物又は不織布、又はフィルムの積層又は、混合一体化されたもの、又は、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性を有する樹脂の繊維の織物又は不織布、又はフィルムであり、且つ、その形状は、耐衝撃性又は緩衝性のために、スポンジ状又は凹凸形状を有するものであり、更に望ましくは、ガラス繊維又は、アラミド繊維、炭素繊維を格子状または、並行に付設したことで強靭性を付加するものである。このために、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂と電気絶縁性の樹脂を素材として使用するが、これには、従来提案された素材を利用することが出来る。先ず、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂では、特許文献5では、非ハロゲン系有機難燃剤を配合したポリアミド樹脂のフィルムが示されている。更に、特許文献6、特許文献8では、非ハロゲン系有機難燃剤のなかでも、トリアジン系難燃剤を配合したポリアミド樹脂のフィルムの例が示されている。特許文献8では、トリアジン骨格を有するポリオレフィン樹脂が示されている。特許文献9では、ブロム難燃剤、アンチモン系難燃剤、金属水酸化物、燐系難燃剤を有するオレフィン系樹脂が示されている。勿論、ガラス繊維の布や炭素繊維の布、アクリル繊維の布を焼成炭化したものなどをシリコンコートしたものなどの市販されている難燃性フィルムも利用することが出来る。次に、電気絶縁性の樹脂では、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、フェニレンテレフタラミドなどのアラミド樹脂、シリコン樹脂、フッソ樹脂など殆どの樹脂が使用できる。重要な要素である耐衝撃性又は緩衝性のための柔軟性を有する樹脂では、ポリウレタン樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン樹脂、フッソ樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン12などのポリアミド樹脂、ウレタン変性のエポキシ樹脂などが利用できる。スポンジ状の処理については、アゾジカルボンアミド、パラトルエンスルホニルヒドラジドなどの発泡剤と、亜鉛華、ステアリン酸金属塩等の金属石鹸などの発泡助剤が上げられる。凹凸形状の形成では、樹脂の軟化温度以上での型成形を行うことが出来る。以下、実施例を用いて説明する。尚、本明細書及び請求の範囲でいう耐熱破損性とは、熱により溶融や変形をして、へこみや穴あきを生ずる事を示している。
【特許文献8】特開2003−251770
【特許文献9】特開2000−198888
【実施例】
【0017】
図1は、本発明による養生シートの一実施態様を示す斜視図である。1−Aは、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂のシート101と電気絶縁性のシート102が積層され、各々が、気泡103を有している。この気泡103は、密閉されたものでなくともよく、緩衝性は、上記の難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂のシート101と電気絶縁性のシート102の素材の弾性力によりもたらされている。1−Cでは、1−Aとの違いは、気泡103が、電気絶縁性のシート102の片側のみにあることである。勿論、気泡103が難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂のシート101の側に有ってもよい。又、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂のシート101と電気絶縁性のシート102の上下位置関係が反対でも構わない。1−Bは、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性とをともに有する樹脂のシート104に気泡103を有するものである。気泡103は、上下方向で全体にある必要はなく、例えば、下側に半分のみあってもよい。このような構成では、1枚の養生シートにて、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性と緩衝性の3つの特性を得ることができる。
【0018】
図2は、本発明による養生シートの緩衝性を得る他の実施態様を示す図である。2−Aは斜視図でるが、図1の1−Aに示すものから気泡103を除いたものに凹凸状の形状を型形成により与えたものである。即ち、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂のシート101と電気絶縁性のシート102の積層状態は、図1となんら変わらない。2−Bは、平面図であるが、図1の1−Bのもので気泡103のないものを型成形により凹凸を与えたものである。そのa−aで切った断面を2−Cに示す。この凹凸形状での素材の弾性力によりもたらされている。これらの凹凸成形は、図1の1−A、1−B以外の他の形態の気泡103のないものにも適用が出来る。
【0019】
図1及び図2で養生シートの緩衝性について記述したが、例えば、床材での緩衝性の場合には、足で踏んだときのソフトな感触を得ることが目的なので、1mm以下の厚みのシートで緩衝性を達成することが重要である。逆にあまり厚いと床で使用するには不向きである。しかしながら、養生シートでは、工具や角材が落ちたり、ぶつかったりするので、この衝撃を緩和するには、弾性力を発揮するためにはある程度の厚みが必要である。凹凸状でも2mm以上の高低(厚み)が好ましい。更に好ましくは、10mm程度の凹凸形状がよい。尚、凹凸の穴が連通するもので空気による弾性を利用する場合には、部分的な衝撃力を連通穴の全面で分散して受けることが出来るので、特に緩衝性のよいシートを得ることができる。図1の1−Dはこのような連通気孔105を複数個有する場合を示している。1−Eは、abcdで切り取った部分の連通気孔105を示している。連通気孔105同志は、縦と横で繋がって一体になっている。適当な大きさごとに連通気孔105が繋がって、一団をなしている。特に連通気孔105は、単数よりも複数あるほうが、一つの連通気孔105に破損が出来ても使えるので、好都合である。又、図には示さないが、異なる連通気孔105同志を位置的にいれこの状態に配置するとこの効果が発揮できる。
【0020】
図3は、本発明による養生シートに更に強靭性を与える実施態様を示す図である。図1及び図2との対応を見ると、3−Aは1−Aに、3−Bは1−Bに、3−Cは1−Cに、3−Dは2−Aに、3−Eは2−Cに対応している。いずれも、強靭性を与えるガラス繊維又は、アラミド繊維、炭素繊維などの強靭部材301が格子状または並行に組み込みされている。これにより重量物による引っ張りに耐えて破損の少ない軽量のシートを得ることができる。
【0021】
図4は、本発明による養生シートでの応用面の実施態様を示す図である。4−Aでは、図1の1−Bのものに、識別マーク401を付与したものである。識別マーク401は、文字でもよいが、色が赤なら不燃性又は耐熱破損性、青なら耐油性のようにシートの有する性質を色で示すものが利用者からは便利である。4−Bでは、更に表示マーク402が帯状になっていて、例えば、黄色の帯では、工事場所を明示する働きをする。4−Cでは、取り付けや、複数シートの連結を助けるために、適当な間隔でハトメ403を入れたものである。適当な連結具により連結することが出来る。これらの応用は、図1から図3までに記述した例のいずれにも応用が可能であることは当然である。
【0022】
図5は、本発明による養生シートでの応用面の別の実施態様を示す図である。5−Aでは、複数(図では3枚)の積層された養生シート501において、積層の層間を固定する固定具502を示している。5−Aにおいては、最上層を市販のブルーシートのような耐水シートを重ねることも出来る。固定具502は、同様に耐水シートの固定具として用いることが出来る。市販のブルーシートは、耐水シートとして使用できるが、安価であるので、使用により劣化した場合は交換が出来、好都合である。5−Bにおいては、3枚を積層したシートの二組を端で重ね、接続して、サイズを大きくした応用を示している。5−Cでは、5−A、5−Bで示した固定具502の拡大図を示している。オス部503とメス部504を有していて、オス部503は、他の固定具502のメス部504にはめ込まれる様になっている。ここでは、オス部503とメス部504は、向きが同じ方向に一体になっているので、5−Dのように、他と結合したときは、1線に重ねられる。固定具502とオス部503とメス部504の形状は、ここに示す円形にこだわらない。5−Eは、3種類の異なる層505、506、507を半分ずつ互いに張り合わせた構成を示すが、図で、矢印508で示すように折りたたみの箇所を変える事で、上層にでる層を変えることができる。矢印508を図の箇所で畳むと、層507が内側になって、表層が層506、裏層が層505となって表に出すことが出来る。各層は、例えば、耐水性、耐火性、電気絶縁性などの効果が違うので、表層に出すものがどれかを選ぶことが使用時に可能である。以上で、層間は分離できない密着構造にするか、固定具502を有効に使って、前記層間を分離可能とすることができる。又、養生シートは、野外で使われことも多いので、耐水性を付加することも重要であるあり、養生シート自体に耐水性を持たせるか、前記の市販のブルーシートを着脱自在にするように、固定具502を付設することが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0023】
以上の様に、本発明による養生シートは、1枚のシートで溶接作業、電気工事作業等の工事現場で必要とする、難燃又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性と耐衝撃性又は緩衝性と更に強靭性という多機能を果すことが出来るので、養生作業が短時間で済み、複数のシートを準備して管理する手間も省け、産業上大きな利用性を有している。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による養生シートの一実施態様を示す斜視図である。
【図2】本発明による養生シートの緩衝性を得る他の実施態様を示す図である。
【図3】本発明による養生シートに更に強靭性を与える実施態様を示す図である。
【図4】本発明による養生シートでの応用面の実施態様を示す図である。
【図5】本発明による養生シートでの応用面の別の実施態様を示す図である。
【図6】従来の緩衝シートである。
【符号の説明】
【0025】
101 難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂のシート
102 電気絶縁性のシート
103 気泡
104 難燃性又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性とをともに有する樹脂のシート
105 連通気孔
301 強靭部材
401 識別マーク
402 表示マーク
403 ハトメ
501 積層された養生シート
502 固定具
503 オス部
504 メス部
505、506、507 層
508 矢印
601 凸部を有するシート
602 平坦シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂と電気絶縁性の樹脂の各々の繊維の織物又は不織布、又はフィルムの積層か、又は、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性の樹脂と電気絶縁性の樹脂の混合一体化されたものか、又は、難燃性又は不燃性又は耐熱破損性と電気絶縁性を有する樹脂の繊維の織物又は不織布、又はフィルムかのいずれかからなり、且つ、その形状は耐衝撃性又は緩衝性を有するスポンジ状の形状又は凹凸形状又は複数の気孔を有したことを特徴とする養生シート。
【請求項2】
前記の凹凸形状及び前記の気孔の前記養生シートの厚み方向の寸法は、2mm以上であることを特徴とする請求項1記載の養生シート。
【請求項3】
前記の気孔は連通していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の養生シート。
【請求項4】
前記養生シートに、ガラス繊維、又はアラミド繊維、又は炭素繊維を格子状、又は並行に付設したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の養生シート。
【請求項5】
前記養生シート上に、前記養生シートの有する性質を示す識別マークと、作業に関する表示を行う表示マークと、取り付けや複数シートの連結を助けるためのハトメの内、すくなくとも一つを付設したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の養生シート。
【請求項6】
前記積層は、層間を分離できない密着構造とするか、前記層間を合わせ固定する固定具を有することで、前記層間を分離可能としたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の養生シート。
【請求項7】
前記養生シートは、前記養生シート自体が耐水性を有するか、又は、耐水性のシートを付設交換可能とする前記固定具を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の養生シート。
【請求項8】
前記固定具は、複数の前記固定具の間で、差込により重なる様に、前記差込のオス部とメス部が同一向きに一体に形成された構成を有することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の養生シート。
【請求項9】
前記密着構造は、前記積層が三層であって、前記三層の各層の半分のみを互いに密着した構造を有することで、折りたたみにより前記三層のどの層も表にすることを可能としたことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一つに記載の養生シート。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−197940(P2007−197940A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−15435(P2006−15435)
【出願日】平成18年1月24日(2006.1.24)
【出願人】(396020132)株式会社システック (101)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】