説明

駆虫組成物

有効成分として、ストレプトミセス・アベルミティリス(Streptomyces avermitilis)に由来する少なくとも1つの有効な作用物質、即ち大環状ラクトン(例えば、アベルメクチン或いはそれらの化学的に修飾された誘導体又は合成誘導体(例えば、イベルメクチン))を、経皮的な有効成分の局所投与及び送達を促進する担体(例えば、この目的で有用な担体は、任意の賦形剤及び配合助剤とともにアルコール溶媒(例えば、エタノール及びイソプロパノール)を含み、担体は、PVP又はポロキサマーのような高分子種を含んでもよい)中にスルホンアミド型の別の駆虫薬(例えば、クロルスロン)とともに含む、局所用製剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、感受性(susceptible)反芻動物、特にウシにおける肝蛭(Fasciola hepatica)、オステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)及びクーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)の感染に対する有効性を示す組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
家畜における肝蛭(Fasciola hepatica)、オステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)及びクーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)の感染は問題が多く、特に最初のシーズンの放牧牛は、汚染牧草に影響を受けやすい。イベルメクチン及びクロルスロンを含有する注射溶液は、牛肉及び非泌乳牛を処置する際の使用に関して当業界で既知である。
【0003】
クロルスロンは、経口用途のための懸濁液として、或いは皮下投与用の注射用製剤中でウシにおける成体肝吸虫(肝蛭(Fasciola hepatica)及び巨大肝蛭(Fasciola gigantica))の制御に推奨されるベンゼンスルホンアミド(米国ではbenzenesulfonamide)ファミリーに属する化合物である。経口推奨レベルは、7mg/kg(体重(bw))であり、皮下レベルは、2mg/kg(bw)である。現在、既知の局所用製剤は存在せず、これは、クロルスロンによる皮膚の適正な浸透を達成する際の予測可能な困難性に起因する可能性が高い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上述の感染に対して有効であり、好ましくはポアオン製剤として提供される局所用製剤を提供することである。本発明のさらなる目的は、ストレプトミセス・アベルミティリス(Streptomyces avermitilis)に由来する少なくとも1つの有効な作用物質、即ち大環状ラクトン、又はそれらの化学的に修飾された誘導体若しくは合成誘導体を、スルホンアミド型の別の駆虫薬とともに含む組成物を提供することである。本発明の別の目的は、未熟肝蛭(Fasciola hepatica)の処置に適した組成物を提供することである。
【0005】
この目的を考慮して、研究を実施して、ウシにおける肝蛭(Fasciola hepatica)(成体)、オステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)(成体)及びクーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)(成体)の感染に対する有効性を与えるものとして、他の送達形態(例えば、注射)において当該技術分野ですでに認められている既知の薬剤を含有する局所用製剤を生産することの実現可能性を決定した。
【0006】
この研究の目的を考慮した新たな製剤は、少なくとも1つのジスルホンアミド型の駆虫化合物、例えば、ベンゼンスルホンアミドファミリーのメンバーであるクロルスロン(CAS第60200−06−84;アミノ−6−(トリクロロエテニル)−1,3−ベンゼン−ジスルホンアミド)、及び未熟肝蛭(Fasciola hepatica)の処置に適したアベルメクチン、例えばイベルメクチン、半合成大環状ラクトンの混合物(CAS第70288−86−7;「22,23−ジヒドロ−C076B」、80%イベルメクチン構成成分B1a(5−O−デメチル−22,23−ジヒドロアベルメクチンA1a)及び20%イベルメクチン構成成分B1b(5−O−デメチル−35−デ(1−メチルプロピル)−22,23−ジヒドロ−35−(1−メチルエチル)アベルメクチンA1a)の混合物)を包含する。
【0007】
この研究は、欧州ウシストック(European bovine stock)の健常な雄仔ウシに対して、Norbrook Laboratories Limited, Research Divisionの認定動物施設で、認められている業界のプラクティスに従って公認プロトコルに従う。
【0008】
研究中、各動物を、肝蛭(Fasciola hepatica)の500匹のメタセルカリア、10000匹のオステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)幼虫及び10000匹のクーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)幼虫で感染させた。肝蛭(Fasciola hepatica)の投与の79日後、並びにオステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)とクーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)の投与の32日後に、イベルメクチン及びクロルスロンを含むNorbrook Laboratories Limitedにより新たに開発されたポアオン製剤で処置した。処置のおよそ3週後に、全ての動物を屠殺して、肝臓、第四胃及び小腸を取り出した。これらの臓器を、それぞれに含まれる蠕虫の計数を可能とするように処理した。
【0009】
研究で使用される仔ウシは全て、選択時に及び研究期間全体にわたって健常であった。試験したポアオン製品は、ウシに十分耐性であり、処置に対する有害反応は、研究の過程中に観察されなかった。
【0010】
屠殺後の肝蛭(Fasciola hepatica)、オステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)及びクーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)の負荷(burdens)の計数、及び未処置対照群の計数に対する比較により、各寄生虫に関して90%を超える有効性が確認され、したがって、試験したポアオン製品は、ウシにおける成体肝蛭(Fasciola hepatica)、成体オステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)及び成体クーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)感染の処置に有効であると結論付けることができる。
【0011】
体重1kg当たりイベルメクチン500μg及びクロルスロン5mgの名目用量率での局所投与後の、ウシにおける成体肝蛭(Fasciola hepatica)、成体オステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)及び成体クーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)の誘導感染に対する試験したポアオン製品(この場合ではイベルメクチン及びクロルスロンを含む)の有効性が認識された。
【課題を解決するための手段】
【0012】
発明の概要
したがって、本発明は、有効成分として、ストレプトミセス・アベルミティリス(Streptomyces avermitilis)に由来する少なくとも1つの有効な作用物質、即ち大環状ラクトン(例えば、アベルメクチン又はそれらの化学的に修飾された誘導体若しくは合成誘導体(例えば、イベルメクチン))を、経皮的な有効成分の局所投与及び送達を促進する担体中にスルホンアミド型の別の駆虫薬(例えば、クロルスロン)とともに含むこれまで利用不可能な局所用製剤を提供する。この目的で有用な担体は、任意の賦形剤及び配合助剤とともにアルコール溶媒(例えば、エタノール及びイソプロパノール)を含み、担体は、PVP又はポロキサマーのような高分子種を含んでもよい。好ましい形態では、クロルスロン及びイベルメクチンを含有するポアオン製剤が提供される。
【0013】
本発明のこのような製剤の実施形態は、以下の:
イベルメクチン 0.5%(w/v)
クロルスロン 5.0%(w/v)
エタノール 30%v/v
PEG200 10%v/v
クロダモルCap 20%v/v
IPA(イソプロパノール) 100%v/vになるように
ブリリアントブルー色素 0.01%(w/v)
デナトニウムベンゾエート 0.001%(w/v)
である。
【0014】
それらの名目用量率は、体重1kg当たりイベルメクチン500μg及びクロルスロン5mgである。
【0015】
未成熟肝蛭(Fasciola hepatica)による感染に対抗する方法は、このような製剤を使用して可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
実験手順
この研究は、肝蛭(Fasciola hepatica)投与の時点でおよそ3〜4ヶ月齢の4匹の雄仔ウシの単一群より構成された。糞便卵カウント検査が独立した施設により実施されて、動物が、肝蛭(Fasciola hepatica)メタセルカリアによる感染に先立って蠕虫を含まないことを決定した。動物は、肝吸虫投与に先立って19日間順化させた。
【0017】
処置に先立って、最初に仔ウシ全てを、経口投与される肝蛭(Fasciola hepatica)の500匹のメタセルカリア(metecercariae)で感染させて(79日の前処置)、続いて仔ウシそれぞれを、経口投与されるオステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)の10000匹の幼虫及びクーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)の10000匹の幼虫で感染させた(32日の前処置)。仔ウシは、主題のポアオン製品の投与の3日前に秤量されて、各動物へ投与されるべき用量を算出した。ウシは、処置の18日目に屠殺されて、各動物の肝臓、第四胃及び小腸を取り出して、蠕虫の計数を可能とするように処理した。
【0018】
本発明のポアオン製品は、名目上、0.5%w/vイベルメクチン及び5.0%w/vクロルスロンを含有し、0.498%w/vイベルメクチン及び4.94%w/vクロルスロンのアッセイ含有量を有した。これは、体重1kg当たりイベルメクチン500μg及びクロルスロン5mgの名目用量率を提供する。
【0019】
ポアオン製品は、各動物に関して24インチ長の領域で、き甲と尾との間の細長い一片に、背中の正中線に沿って局所投与により投与した。これは、ポアオン製品に関して提唱される投与経路に相当する。用量は全て、0.5mlの精度を有する20mlシリンジを使用して、単回で各動物に投与された。各動物に投与される用量は、表1に詳述されている。
【0020】
肝吸虫カウント:肝吸虫は、平底ガラス皿へとラベルされた容器の内容物を空けることにより計数された。皿の下の暗い表面は、小吸虫又は未熟吸虫を同定するのを助長した。総計数を記録した。計数は、独立した外部サービス会社により実施され、群に関して無計画に(blind)行われた。
【0021】
線虫計数:各ラベルされた広口瓶の内容物を個々に検査した。下側に1cm離して平行線がマークされた罫線入りペトリ皿へ少量を注ぎ、解剖用立体顕微鏡を使用して、虫を計数した。線虫を着色するためにサンプルの処理中にヨウ素が添加されたため、必要である場合、チオ硫酸ナトリウムの溶液を使用して、バックグラウンドを脱色させた。各ジャーに関するカウントは、個々に記録されて、100を乗じた(オリジナルの希釈計数)。一連の2回のカウントを平均して、最終カウントを得た。線虫は、ラクトフェノールを含有する胚皿へ雄虫を取り出すこと、及び一滴のラクトフェノールが添加され、且つ上部にカバーガラスが配置される顕微鏡スライドガラス上へ移すことにより同定された。虫は、標準的な寄生虫学テキストを使用して同定された。計数は、独立した施設により実施され、群に関して無計画(blind)に行われた。
分析
屠殺後、各動物からの肝蛭(Fasciola hepatica)、オステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)及びクーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)のカウントを計数して、平均値、相乗平均、最小値、最大値及びサンプルサイズを用いてまとめた。この研究は対照群を含有しなかったため、対照群は、屠殺と同じ段階での感染と同レベルの感染を利用する平行研究からの対照群結果(成体肝蛭(Fasciola hepatica)及び成体線虫)を使用して、以下で詳述するように有効性を算出した(全ての結果に関して表3a〜表5bを参照)。
【0022】
有効性%=(対照の相乗平均−処置した相乗平均)×100/(対照の相乗平均)
群相乗平均カウントは、対数変換後に2つのサンプルt検定により比較されて、データを標準化した。データが、正常分布に従わない場合、ノンパラメトリック検定、即ち非対応対に関するマン・ホイットニー検定を適用して、群を比較した。いずれの共変も、データ分析に使用しなかった。
結果
糞便卵カウント。
【0023】
処置前に採取した糞便サンプルは全て、蠕虫の卵を含まないことがわかった。オステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)及びクーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)感染の29日後に採取した4つの糞便サンプルのうち3つは、円虫型の卵を含有することがわかった(表2を参照)。
屠殺後の肝蛭(Fasciola hepatica)カウント:
【0024】
【表1】

【0025】
未処置対照群における吸虫の全体的な平均確立パーセントは39.7%であり、これは、投与したメタセルカリアの数(それぞれ500匹)及びウシの月齢に関して予測される範囲(このタイプの類似した研究に基づいておよそ30〜35%)をわずかに上回る。達成される感染のレベルは、感染が適正であると考えられるのに必要とされる動物1匹当たり最小平均値20匹の吸虫(VICH GL 12 Efficacy of Anthelmintics: Specific Recommendations for Bovinesで詳述される)を十分上回る。
【0026】
処置の時点で、肝蛭(Fasciola hepatica)は、成体として分類されるのに必要とされる8〜12週範囲内(VICH GL 12 Efficacy of Anthelmintics: Specific Requirements for Bovinesで詳述される)であった。
【0027】
殺吸虫薬(flukicide)処置の有効性は97.3%であった(有効性算出の概要に関して表6を参照)。処置した試験動物から回収される吸虫の数と未処置対照動物から回収される吸虫の数との間の統計学的な差は、正規性の想定が満たされていないため、ログ変換したデータに対するノンパラメトリックマン・ホイットニー(ウィルコクソンの順位和)検定により非常に有意であった(p=0.0117)。個々の肝蛭(Fasciola hepatica)カウントに関しては表3を参照されたい。
屠殺後のオステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)カウント:
【0028】
【表2】

【0029】
未処置対照群におけるオステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)の平均確立パーセントは、投与した幼虫の数(それぞれ10000匹)及びウシの月齢から予測される範囲(類似した研究の経験に基づく)内の19.4%であった。達成される感染のレベルは、感染が適正であると考えられるのに必要とされる動物1匹当たり最小平均値100匹の線虫(VICH GL 12 Efficacy of Anthelmintics: Specific Recommendations for Bovinesで詳述される)を十分上回る。
【0030】
試験動物の処置は、全ての動物へのオステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)幼虫の投与の32日後に行われた。したがって、処置の時点で、オステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)は、成体として分類されるのに必要とされる28〜32日範囲内(VICH GL 12 Efficacy of Anthelmintics: Specific Recommendations for Bovinesで詳述される)であった。
【0031】
処置の有効性は100.0%であった(有効性算出の概要に関して表6を参照)。処置した試験動物と未処置対照群動物から回収される線虫の数の間の統計学的な差は、正規性の想定が満たされていないため、ログ変換したデータに対するノンパラメトリックマン・ホイットニー(ウィルコクソンの順位和)検定により非常に有意であった(p=0.0107)。個々のオステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)カウントに関しては表4を参照されたい。
屠殺後のクーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)カウント:
【0032】
【表3】

【0033】
未処置対照群からの確立パーセントは、投与した幼虫の数(それぞれ10000匹)及びウシの月齢から予測される範囲(類似した研究の経験に基づく)内の56.6%であった。達成される感染のレベルは、感染が適正であると考えられるのに必要とされる動物1匹当たり最小平均値100匹の線虫(VICH GL 12 Efficacy of Anthelmintics: Specific Recommendations for Bovinesで詳述される)を十分上回る。
【0034】
処置の時点で、クーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)は、成体として分類されるのに必要とされる28〜32日範囲内(VICH GL 12 Efficacy of Anthelmintics: Specific Recommendations for Bovinesで詳述される)であった。
【0035】
処置の有効性は99.8%であった(有効性算出の概要に関して表6を参照)。処置した試験動物から回収される線虫の数間の統計学的な差は、正規性の想定が満たされているため、ログ変換したデータに対するパラメトリックt検定により非常に有意であった(p=0.0244)。個々のクーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)カウントに関しては表5を参照されたい。
【0036】
結果から、本発明のポアオン製品の投与が、感染後に11週齢の肝蛭(Fasciola hepatica)に対して97.3%の有効性をもたらし、したがってVICH GL 12の要件である90%を上回る有効性(Efficacy of Anthelmintics: Specific Recommendations for Bovines)を満たすことが実証された。データ分析により、処置の効果は、吸虫の負荷において統計学的に非常に有意な差を生じることが示されている。研究はまた、本発明の主題のイベルメクチン/クロルスロンポアオン剤が、成体オステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)に対して100%、及び成体クーペリア・オンコフォラ(Cooperia ancophora)に対して99.8%の有効性を有し、同様にVICH GL 12の要件である90%を上回る有効性を満たすことを示した。データ分析により、処置の効果は、線虫の負荷において統計学的に非常に有意な差を生じることが示されている。
【0037】
ポアオン製品は、塗布時にウシにおいて十分耐性であり、処置に対する局所的又は全身的な有害反応は、処置後のいかなる段階でも記録されなかった。
【0038】
体重1kg当たりイベルメクチン500μg及びクロルスロン5mgの用量率で局所的に投与される本発明のイベルメクチン/クロルスロン ポアオン製品は、ウシにおける成体肝蛭(Fasciola hepatica)、成体オステルタジア・オステルタジー(Ostertagia ostertagi)及び成体クーペリア・オンコフォラ(Cooperia oncophora)の処置において臨床上有効であると結論付けることができる。各寄生虫に関して、有効性は90%を超え、処置動物におけるカウントと未処置動物におけるカウントとの間に統計学的に有意な差が存在した(P<0.05)。この特定の製剤を用いると、1ml当たり1.20μg〜2.4μgのクロルスロンの血漿レベルが、54+/−22.9のTmaxで処置動物において観察された。
【0039】
【表4】

【0040】
【表5】

【0041】
【表6】

【0042】
【表7】

【0043】
【表8】

【0044】
【表9】

【0045】
【表10】

【0046】
【表11】

【0047】
【表12】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分として、ストレプトミセス・アベルミティリス(Streptomyces avermitilis)に由来する、治療有効量の少なくとも1つの駆虫剤を、経皮的な該有効成分の局所投与及び送達に適合される担体中に治療有効量の少なくとも1つの他の、スルホンアミド型の駆虫薬とともに含む、局所用駆虫製剤。
【請求項2】
製剤がポアオン(pour-on)として提供される、請求項1に記載の局所用駆虫製剤。
【請求項3】
製剤がアベルメクチンを含む、請求項1に記載の局所用駆虫製剤。
【請求項4】
イベルメクチンを含む、請求項1に記載の局所用駆虫製剤。
【請求項5】
前記スルホンアミド型の前記駆虫薬はクロルスロンである、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の局所用駆虫製剤。
【請求項6】
前記担体は、任意の賦形剤及び配合助剤とともにアルコール溶媒を含む、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の局所用駆虫製剤。
【請求項7】
クロルスロン及びイベルメクチンを含む、請求項1又は2に記載の局所用駆虫製剤。
【請求項8】
肝蛭(F. hepatica)に感染している動物の皮膚へ塗布されると、成熟肝蛭(F. hepatica)の少なくとも90%が死滅するような有効性を有する、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の局所用駆虫製剤。
【請求項9】
クロルスロンのウシに対する前記治療有効量は、少なくとも5%(w/v)である、請求項5に記載の局所用駆虫製剤。
【請求項10】
前記アルコール溶媒は、少なくとも30%(v/v)のエタノールを、100%に十分なイソプロパノール量とともに含む、請求項6に記載の局所用駆虫製剤。
【請求項11】
前記担体は、高分子種を含む、請求項6に記載の局所用駆虫製剤。
【請求項12】
使用時に、血漿1ml当たり少なくとも2μgのベンゼンスルホンアミドを提供する、請求項1に記載の局所用駆虫製剤。
【請求項13】
投与量割合が、イベルメクチン約500μg及び5mg/kgのクロルスロンを提供するように制御される、ウシで使用するための局所用駆虫製剤。
【請求項14】
ポアオン剤として提供され、且つ以下の:
イベルメクチン 0.5%(w/v)
クロルスロン 5.0%(w/v)
エタノール 30%v/v
PEG200 10%v/v
クロダモルCap 20%v/v
IPA(イソプロパノール) 100%v/vになるように
ブリリアントブルー色素 0.01%(w/v)
デナトニウムベンゾエート 0.001%(w/v)
から構成される、ウシで使用するための局所用駆虫製剤。

【公表番号】特表2008−528472(P2008−528472A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551747(P2007−551747)
【出願日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際出願番号】PCT/GB2006/000211
【国際公開番号】WO2006/077429
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(507241964)ノルブルック ラボラトリーズ リミテッド (3)
【Fターム(参考)】