駐車場管理方法
【課題】時間超過車両の発生自体の防止を図ることにより、時間超過車両の発生によりもたらされる不都合を解消ないし軽減できる駐車管理方法を提供する。
【解決手段】契約時間帯と賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、賃貸時間帯においては、駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機により駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車料金の精算処理の終了に基づいて車両退出の阻止を解除する。賃貸時間帯において車両阻止動作の後に通知要求手段が操作された時は、管理機の電話機を能動化して他の携帯電話機から着呼したときはその携帯電話機の電話番号を登録する。当該駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、管理機の電話機を能動状態に維持するとともに、その後に着呼した他の携帯電話機の電話番号を登録された電話番号と照合する。一致したときは、着呼した他の携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻を通知する。
【解決手段】契約時間帯と賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、賃貸時間帯においては、駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機により駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車料金の精算処理の終了に基づいて車両退出の阻止を解除する。賃貸時間帯において車両阻止動作の後に通知要求手段が操作された時は、管理機の電話機を能動化して他の携帯電話機から着呼したときはその携帯電話機の電話番号を登録する。当該駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、管理機の電話機を能動状態に維持するとともに、その後に着呼した他の携帯電話機の電話番号を登録された電話番号と照合する。一致したときは、着呼した他の携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻を通知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば月極め等の駐車契約を結んでいる特定者の車両と、そのような契約を結んでいない不特定者の車両とのいずれもが1つの駐車スペースに駐車できるようにした駐車場管理方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
駐車場をその提供形態で分類すると、次の3形態に分けることができる。すなわち、第1の形態は、例えば月極め契約のように、所定の期間単位で賃貸契約を結んだ特定者の車両(以下、契約車両という)のみに専用駐車スペースを提供する契約駐車場であり、第2の形態は、そのような契約を結んでいない不特定者の車両(以下、一般車両という)に駐車スペースを時分割的に提供し、その都度駐車料金を徴収する時間貸し駐車場であり、第3の形態は、契約駐車場において契約車両の出庫後に生じる空きスペースを、一般車両にも賃貸し、駐車時間に応じた駐車料金を徴収する、いわば契約駐車と時間貸し駐車をタイムシェアリングで行う駐車場(以下、便宜的に複合駐車場という。)である。
【0003】
都市圏においては、車庫法等の規制により、車両の購入時に、契約駐車場の駐車スペースを登録する必要がある。その登録によって一契約者の駐車スペースは特定されてしまうので、その駐車スペースに他の車両は駐車することはできない。また、月極め等の契約に基づいて駐車料金が定期的に支払われるので、契約駐車場の駐車スペースには車両検知器や精算機等は設置されない。
【0004】
一方、時間貸し駐車場は、一般的に無人管理が行われる。このような駐車場管理装置には、統括管理方式と個別管理方式の2種類がある。前者は、駐車場に入る車両に入口ゲートに設けられた駐車券発行機によって駐車券を発行し、駐車場から出る車両が出口ゲートに設けられた精算機に駐車券を投入すると、駐車料金を表示し、その料金を収受したときに出口ゲートを開放するように構成されている。後者は、駐車場の各駐車スペースに対する車両の進入及び退出を阻止する車両阻止機と、各駐車スペースにおける車両の有無を検知する車両検知器と、駐車料金の課金及び収受を行う精算機と、車両検知器又は精算機からの信号に基づいて車両阻止機を駆動制御する管理機(一般的には、精算機は管理機に取り込まれる。)とからなり、車両の入庫時には、車両を検知した車両検知器に対応する駐車スペースに設けられている車両阻止機を阻止動作させるとともに、当該駐車スペースに対する課金処理を開始する。車両の出庫時には、当該駐車スペースに対して上記課金処理によって算出された駐車料金が精算機によって収受されたときに、車両阻止機の阻止動作を解除して、駐車していた車両の出庫を許可する。このような駐車場管理装置を用いることによって、一般車両の駐車を無人で管理することができる。
都市部においては、前述した時間貸し駐車場が増設されているものの、慢性的な駐車場不足を解消するには至っていない。一方、契約駐車場では、都市と近郊とでは異なるが、特定の時間帯に多くの空きスペースが存在しているという矛盾が生じている。
【0005】
複合駐車場は、このような事情を背景に、契約駐車場において契約車両の出庫後に生じる空きスペースを一般車両にも有料で貸し出すことによって、契約駐車場の駐車スペースを有効活用し、駐車場不足を解消するために本発明者により発明されたものである。
この複合駐車場の駐車場管理方法は、駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、契約時間帯においては、車両検知器が駐車スペースにおける車両を検知しないときは、その駐車スペースへの車両進入を禁止し、契約者の所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースにおける車両を検知したときは、車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、その駐車料金の精算処理の終了に基づいて車両阻止機の阻止動作を解除することを特徴としている(特許文献1参照)。
【0006】
上記方法によれば、契約時間帯においては、車両検知器によって当該駐車スペースにおける車両が検知されないときに、当該駐車スペースに対する車両進入が禁止され、かつ、所定の識別情報が入力されたときのみ、車両進入の禁止が解除される。すなわち、所定の識別情報を入力する契約者の契約車両のみが当該駐車スペースに駐車することができ、一般車両の駐車が禁止される。一方、賃貸時間帯においては、車両検知器によって当該駐車スペースにおける車両が検知されたときは、車両阻止機が阻止動作されて当該駐車スペースからの車両退出が阻止されるとともに、駐車時間に応じた駐車料金が算出表示され、その駐車料金の精算処理が終了されると、車両阻止機の阻止動作が解除されるので、一般車両は、駐車スペースから退出することができる。
【0007】
複合駐車場の駐車場管理装置は、駐車スペースにおける車両の有無を検知する車両検知器と、駐車スペースに対して車両の進入及び退出を阻止する車両阻止機と、車両検知器の検知状態を認識するとともに、車両阻止機の阻止動作を制御する管理機とを有してなる駐車場管理装置であって、管理機は、少なくとも現在時刻を示す時計データを生成する時計手段と、駐車スペースに対する駐車契約を結んでいる契約車両の駐車のみを許可する契約時間帯と、駐車スペースに対する駐車契約を結んでいない一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを指定する時間帯情報を格納する時間帯記憶手段と、車両検知器の車両検知状態に基づいて課金動作を行って駐車料金を算出するとともに、その駐車料金の収受を行う料金精算手段と、時計手段の時計データにより示される現在時刻が賃貸時間帯に該当する場合には、車両阻止機の阻止動作を解除して駐車スペースに対する駐車を許可し、車両検知器が車両検知状態となったことをもって車両阻止機の阻止動作を行わせ、かつ、料金精算手段による駐車料金の収受がなされたことをもって車両阻止機の阻止動作を解除して一般車両の出庫を許可する賃貸時間帯制御手段とを有している。
【0008】
上記構成によれば、時計手段から出力される時計データにより示される現在時刻が時間帯記憶手段に格納されている時間帯情報によって設定される賃貸時間帯に該当する場合には、車両阻止機の阻止動作が解除されて一般車両が駐車スペースに入庫することが許可される。一般車両が駐車スペースに入庫すると、料金精算手段は、車両検知器の車両検知状態に基づいて課金動作を行って駐車料金を算出する。算出された駐車料金が料金精算手段によって収受されたことをもって、車両阻止機の阻止動作が解除されて、一般車両の出庫が許可される。すなわち、賃貸時間帯においては、一般車両に対して駐車スペースを有料で貸し出すことができる。
【特許文献1】特開平10−241099号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、契約駐車と時間貸し駐車をタイムシェアリングで行う複合駐車場においては、一般車両が賃貸時間帯内に駐車スペースから出庫していれば、その後、帰還してくる契約車両の駐車を妨げないので問題はない。しかしながら、その駐車スペースに駐車している一般車両の利用者が賃貸時間帯内に駐車スペースから出庫しない場合は、すなわち、賃貸時間帯を超過して駐車している車両(以下、時間超過車両という。)がある場合は、帰還した契約車両は契約時間帯であるにも拘わらず、専用できるはずの駐車スペースに駐車できないという不都合が生じる。
【0010】
このような不都合を回避する一つの方法として、本願発明者は、特許文献2において、複合駐車場の駐車スペースに時間超過車両がある場合は、賃貸時間帯の終了時刻から所定時間遡った時刻までを含む所定の待避時間帯を設定し、その待避時間帯において、車両が検知されていない駐車スペースの中から待避スペースを選択し、選択した待避スペースに対する車両進入を禁止して待避スペースを確保し、契約車両の所定の識別情報が入力されたときに避難スペースに対する車両進入の禁止を解除して、その契約車両の駐車を許可する駐車管理方法を提案した。
【特許文献2】特開平11−66363号公報
【0011】
しかしながら、このような時間超過車両の発生に対して、待避スペースの確保によって対処する方法は、それなりに有効ではあるが、帰還した契約車両が自分の契約した駐車スペース以外のいわば他人の駐車スペースに駐車することに何となく躊躇と不安感を覚え、強いては、契約者は自分の駐車スペースを時間貸し駐車に提供することを拒むことに繋がるおそれがある。これは、駐車スペースの有効活用を通じての駐車場不足軽減の目的から遠ざかることを意味する。従って、時間超過車両発生に関して、待避スペースの確保による対処方法に代替し得る対策の樹立が望まれる。
【0012】
そこで、本発明者は、時間超過車両の発生自体の防止を図ることにより、時間超過車両の発生によりもたらされる上記不都合を解消ないし軽減できる駐車管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に係る第1の駐車管理方法は、上記複合駐車場の管理方法において、さらに詳しくは、駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、前記契約時間帯においては、前記車両検知器が駐車スペースに車両を検知しないときに、その駐車スペースへの車両進入を禁止するとともに、所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、前記賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、前記駐車料金の精算処理の終了に基づいて前記車両阻止機の阻止動作を解除する駐車場管理方法において、前記管理機に、電話機と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、前記自動通知手段は前記管理機に記憶されている賃貸時間帯の終了時刻を通知することを特徴としている。
上記構成により、賃貸時間帯において管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来た時は、管理機に設定されている賃貸時間帯の終了時刻を読出し、自動通知手段はこれを音声信号に換えてかかって来た電話にその賃貸時間帯の終了時刻を通知する。
【0014】
上記駐車場管理方法においては、管理機は、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、記憶されている賃貸時間帯の終了時刻と現在時刻を基に終了時刻までの残時間を計算し、自動通知手段はその残時間をも合わせて通知することが望ましい。
【0015】
また、上記駐車場管理方法においては、管理機は、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、当該駐車スペースの車両検知器からの信号を基に、駐車スペースが空いているか、塞がっているかをも合わせて通知することがさらに望ましい。
【0016】
上記目的を達成するため、本発明に係る第2の駐車管理方法は、上記複合駐車場の管理方法において、前記管理機に、通知要求手段と電話機と電話番号登録手段と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記通知要求手段が操作された時は、前記管理機の電話機を能動化して他の携帯電話機から着呼したときはその携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録するとともに、当該駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、前記管理機の電話機を能動状態に維持するとともに、その後に着呼した携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録された電話番号と照合し、一致したときは、前記着呼した携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻を通知することを特徴とする。
上記構成において、通知要求手段は賃貸時間帯において車両検知器が駐車スペースに車両を検知し車両阻止機が阻止動作をした後に操作されたときは管理機の電話機を能動化する。電話番号登録手段は携帯電話機の発信している電話番号を受信したときは、その電話番号を登録する。その後、駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、管理機の電話機を能動状態に維持し、携帯電話機から電話がかかって来た時は、その電話番号を電話番号登録手段に登録された電話番号と照合し、一致したときは、自動通知手段がその携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻を通知する。
【0017】
本発明に係る第3の駐車管理方法は、上記複合駐車場の管理方法において、前記管理機に、通知要求手段と受信エリアが狭小な受信機と電話番号登録手段と電話機と通知時刻到来判断手段と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記通知要求手段が操作された時は、前記受信機により前記受信エリア内の携帯電話機が発信している電話番号を受信してこれを前記電話番号登録手段に登録するとともに、当該駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、前記通知要求手段の操作を無効にするか、前記受信機を非能動化するか、前記電話番号登録手段による他の携帯電話機の電話番号の登録を禁止し、かつ、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の時刻(通知時刻)とを比較し、一致したときは前記電話番号登録手段に登録された電話番号の携帯電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知することを特徴とする。
上記構成において、通知要求手段は賃貸時間帯において車両検知器が駐車スペースに車両を検知し車両阻止機が阻止動作をした後に操作されたときは受信機を能動化する。受信機が受信エリア内の携帯電話機の発信している電話番号を受信したときは、電話番号登録手段はその電話番号を登録する。そして、駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、他の携帯電話機の電話番号の登録を禁止する。通知時刻到来判断手段は、電話番号が登録された後、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の時刻(通知時刻)とを比較して、通知時刻が到来した否かを判断する。通知時刻が到来したと判断したときは、自動通知手段は電話機を介して電話番号登録手段に登録された電話番号を用いて携帯電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知する。
【0018】
本発明に係る第4の駐車管理方法は、上記複合駐車場の管理方法において、前記管理機に、通知要求手段と電話機と電話番号登録手段と通知時刻到来判断手段と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記通知要求手段が操作された時は、前記電話機を能動化して他の携帯電話機から着呼したときはその携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録するとともに、駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは前記通知要求手段の操作を無効にするか、管理機の電話機を非能動化するか、電話番号登録手段による他の携帯電話番号の登録を禁止し、かつ、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の通知時刻とを比較し、現在時刻と通知時刻が一致したときは、前記電話番号登録手段に登録された電話番号の携帯電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知することを特徴とする。
上記構成において、通知要求手段は賃貸時間帯において車両検知器が駐車スペースに車両を検知し車両阻止機が阻止動作をした後に操作されたときは電話機を能動化する。電話番号登録手段は電話機に着信した電話番号を登録する。そして、駐車スペースに車両を検知しなくなるまで、すなわち、駐車していた一般車両が退出するまでは、通知要求手段の操作を無効にするか、電話機を非能動化するか、電話番号登録手段による他の携帯電話機の電話番号の登録を禁止する。通知時刻到来判断手段は、電話番号が登録された後、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の時刻(通知時刻)とを比較して、通知時刻が到来した否かを判断する。通知時刻が到来したと判断したときは、自動通知手段が電話番号登録手段に登録された電話番号を用いて電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知する。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の発明によれば、賃貸時間帯において当該駐車スペースについて提示されている電話番号に電話をかけると、その駐車スペースの賃貸時間帯の終了時刻が通知される。従って、現在駐車中の人は、賃貸時間帯を超過しないように留意し、又は退出することができる。また、その駐車スペースを利用したい人は、利用するか否かを決心すること、又はその後のスケジュール設定を行うことができる。
【0020】
請求項2の発明によれば、駐車スペースの賃貸時間帯の終了時刻のほか、残時間をも通知されるので、駐車可能時間を容易に認識することができるので、時間超過駐車の予防効果が大きい。
【0021】
請求項3の発明によれば、駐車スペースの賃貸時間帯の終了時刻のほかその駐車スペースが利用可能か不可能かが、又は賃貸時間帯の終了時刻のほか残時間及び駐車スペースの利用の可否が通知されるので、その駐車スペースに駐車を希望する者にとり便利である。
【0022】
請求項4の発明によれば、賃貸時間帯において開いている駐車スペースに一般車両が駐車した後、駐車場利用者が管理機の通知要求手段を操作すると、管理機の電話機が能動化され、駐車利用者が携帯電話機より管理機の電話機に発呼することにより電話番号が受信されて電話番号登録手段に登録され、携帯電話機から管理機の電話機に電話がかかって来た時は、その電話番号が登録された電話番号と一致したときは、自動通知手段により賃貸時間帯の終了時刻が通知される。従って、駐車している一般車両は賃貸時間帯を超過して駐車し続けることを予防する効果が期待される。
【0023】
請求項5の発明によれば、賃貸時間帯において開いている駐車スペースに一般車両が駐車した後、駐車場利用者が管理機の通知要求手段を操作すると、その駐車場利用者が所持している携帯電話機が発信している電話番号が受信機に受信されて電話番号登録手段に登録され、賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の通知時刻までにその駐車スペースから退出しない時は、通知時刻到来時に登録された電話番号を用いて自動発信され、その携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻の接近が通知される。従って、駐車している一般車両の時間超過駐車を予防する効果が大いに期待される。
【0024】
請求項6の発明によれば、賃貸時間帯において開いている駐車スペースに一般車両が駐車した後、駐車場利用者が管理機の通知要求手段を操作すると、管理機の電話機が能動化され、駐車利用者が携帯電話機よりその電話機に発呼することにより電話番号が受信されて電話番号登録手段に登録され、賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の通知時刻までにその駐車スペースから退出しない時は、通知時刻到来時に登録された電話番号を用いて自動発信され、その携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻の接近が通知される。従って、駐車している一般車両の時間超過駐車を予防する効果が大いに期待される。
【0025】
請求項7の発明によれば、賃貸時間帯の終了時刻の接近のほかに残時間も通知されるので、駐車場利用者は時間超過駐車とならないように確実に賃貸時間帯の終了時刻までに帰還することができる。従って、時間超過駐車予防効果がさらに大きい。
以上のように、本発明によるいずれの駐車管理方法によっても、契約車両の契約時間帯の駐車の障害となる一般車両の時間超過駐車を予防する効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明は、複合駐車場における駐車管理方法に係るものであるが、本来の駐車管理に関係する部分、すなわち、契約時間帯及び賃貸時間帯における各駐車スペースの管理機による車両検知機からの信号又は精算機からの信号に基づく車両阻止機の駆動制御に関わる部分は、上記特許文献1及び2に記載されたものと異ならない。本発明の要部は、その本来の駐車管理に関する部分に付加して行われるものであり、駐車スペースごとに任意に設定される賃貸時間帯にその駐車スペースに駐車した一般車両の使用者に、又は駐車しようとする人に、事前にその賃貸時間帯の終了時刻又はその終了時刻の接近を通知すること(賃貸時間終了通知)を要部としている。
従って、以下には、まず本来の駐車管理に関する部分について概説した後、本発明の要部について詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明の駐車場管理方法を実施する駐車場管理装置の構成機器の設置状況を示す説明図、図2はその駐車場管理装置の構成のうち、上記本来の駐車管理に係る部分の構成を示すブロック図、図3は管理機の一例の外観図、図4は駐車場管理装置のメインフローチャート、図5は契約時間帯処理のフローチャート、図6は賃貸時間帯の本来の駐車管理に関わるフローチャートである。
【0028】
図1に例示するように、複合駐車場Pの駐車場管理装置1は、一つの駐車スペースPaごとに設けられた管理機2と、当該駐車スペースに車両が存在しているか否かを検知する既知の車両検知器3及び該駐車スペースに対する車両の進入及び退出を阻止する既知の車両阻止機4から構成されている。
【0029】
[本来の駐車管理]
管理機2は、本来の駐車管理を行うために、図2に示すような構成要素を備えている。識別情報記憶手段202は、当該駐車スペースに対する駐車契約を結んでいる契約者を識別するための契約者識別情報を格納するためのもの、時間帯記憶手段203は、当該駐車スペースに対応する契約車両のみの駐車(契約駐車)を許可する契約時間帯(例えば、契約車両が定常的に駐車するため駐車スペースが塞がっている時間帯である18:00〜翌日8:00)と、一般車両の駐車(時間貸し駐車)を許可する賃貸時間帯(例えば、契約車両が定常的に出庫するため駐車スペースが空く時間帯である8:00〜18:00)とを指定するための時間帯情報を格納するものである。時間帯記憶手段203は、上記時間帯情報を書き込んだROMを用いることができる。
【0030】
課金情報記憶手段204は、駐車スペースに対する駐車料金を算出するために必要な後述する課金情報を格納するものである。駐車可否表示手段207は、駐車スペースに対する一般車両の駐車を許可されているか、拒否されているかを表示するためのものである。時間帯表示手段208は、一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯を表示するためのものである。
【0031】
操作手段210は、契約者識別情報や賃貸時間帯情報を手動操作で入力し、又は変更するためのものであり、例えば、周知のテンキーボード、パネルスイッチ等から構成される。媒体読取手段211は、契約者識別情報や賃貸時間帯情報が記録されているカードやICカード等の記録媒体を読取って入力するためのものである。
【0032】
図3の(a)及び(b)は、それぞれ管理機2の正面図及び右側面図である。管理機2の正面側には、既知の料金表示手段205、料金収受手段206の硬貨投入口206a、時間帯表示手段208、駐車可否表示手段207を構成する、賃貸駐車可能を示す緑色点灯部207aと賃貸駐車拒否を示す赤色点灯部207bが設けられ、さらに、赤外線等の検知光を駐車スペースに向かって照射し、その反射光の有無に基づいて車両の有無を検知する形式の車両検知器3が設けられている。管理機2の右側面側には、契約車両の所有者が所定の鍵で解錠できる扉212の内側に、操作手段210を構成する、例えばテンキーを有するタッチパネルなどと、媒体読取手段211の媒体挿入排出口とが設けられている。
【0033】
図1,2に示した車両阻止機4は、起伏自在に設けられたフラップをモータ等の駆動源によって起立させて車両の進退を阻止し、フラップを伏臥させて車両の進退を許容する地上起伏式が一般的であるが、管理機を駐車スペースの側方に立設し、その管理機に縦アームと横バーとをL形に接続してなり、縦アームの端部を管理機に軸支し、モータなどの駆動手段を制御して、駐車スペースの上方に上昇されて車両の入・出庫を許可する位置と、駐車スペースの前方に下降されて車両の入・出庫を禁止する位置との間を、前記軸を中心に回動させるように構成された空中昇降式を用いることもできる。
【0034】
次に、図4〜図6のフローチャートを参照して、上記構成による駐車場管理装置の本来の駐車管理動作を説明する。各図において、STに数字を結合した符号はステップ番号を示している。
【0035】
まず、図4に示すように、管理機2のCPU200は時計手段209から出力される時計データと時間帯記憶手段203の時間帯情報とを比較して、現在時刻が契約時間帯と賃貸時間帯のいずれに該当するかを判定する(ST1)。契約時間帯に該当する場合は図5に示す契約時間帯処理に移行し、賃貸時間帯に該当する場合は図6に示す賃貸時間帯処理に移行する。
【0036】
図5を参照して契約時間帯処理を説明する。CPU200は、現在時刻が契約時間帯に該当しているので、時間帯表示手段208における賃貸時間帯の表示をクリアする(ST20)。次いで、駐車可否表示手段207を一般車両の駐車を拒否する表示に変更し(ST21)、図3の管理機2の赤色点灯部207bを点灯させる。次いで、車両検知器3がON状態(車両検知状態)か否かを判定し(ST22)、判定結果が“N”であれば、車両阻止機4の阻止動作をさせて、一般車両の駐車スペースへの入庫を拒否する(ST23)。次いで、操作手段210又は媒体読取手段211からの契約者識別情報の入力を待機する(ST24)。契約者識別情報が入力されると、車両阻止機4の阻止動作を解除する(ST25)。これにより、契約車両の駐車スペースへの入庫が許可される。そして、駐車可否表示手段207の表示をクリアし(ST26)、赤色点灯部207bを消灯する。そして、ST20に移行する。契約車両が駐車スペースに入庫した後は、ST22の判定結果が“Y”となり、このST22で待機状態となる。
【0037】
図6を参照して賃貸時間帯処理を説明する。CPU200は、現在時刻が賃貸時間帯に該当しているので、時間帯記憶手段203に格納されている時間帯情報により指定される賃貸時間帯を時間帯表示手段208に表示する(ST30)。次いで、駐車可否表示手段207を一般車両の駐車を許可する表示に変更し(ST31)、緑色点灯部207aを点灯させる。次いで、車両検知器3がON状態か否かを判定し(ST32)、判定結果が“N”ならば、車両が当該駐車スペースに入庫していないので、その状態で待機する。ST32の判定結果が“Y”ならば、駐車スペースに一般車両が入庫しているので、車両可否表示手段207の表示をクリアし(ST33)、車両阻止機4に阻止動作をさせる(ST34)。次いで、課金処理を開始する(ST35)。この課金処理は、周知の手順の課金処理を行うとともに、図3に示すように、経過時間に応じて算出される駐車料金を料金表示手段205に表示する。次いで、CPU200は、料金収受手段206に正当な駐車料金が収受されたか否かを判定する(ST36)。料金収受がなされるまで、ST36が繰り返されて、課金処理が継続され、料金表示が更新される。駐車料金が収受された場合には、料金表示手段205の料金表示をクリアして(ST37)、車両阻止機4の阻止動作を解除する(ST38)。
【0038】
上述した駐車管理によれば、時間帯表示手段208によって賃貸時間帯が表示され、かつ、駐車可否表示部207によって一般車両の駐車が許可される旨が表示される。これら2つの表示を見た者は、車両阻止機4の阻止動作が解除されている駐車スペースに入庫することができる。契約時間帯では、駐車可否表示部207によって一般駐車の駐車が拒否される旨が表示されるとともに、車両阻止機4が阻止動作されているので、一般車両は駐車できない。当該駐車スペースに対応する正当な契約者識別情報を操作手段210又は媒体読取手段211に入力したときのみ、車両阻止機4の阻止動作が解除されるので、契約車両は駐車できる。したがって、契約車両が出庫した後の空き駐車スペースを一般車両が有効に活用することができるという複合駐車場の特長を発揮することができる。
【0039】
上述の説明では、時間帯記憶手段203には、予め時間帯情報が格納されているものとした。しかしながら、契約者は当日の車両運行予定又はその変更に応じて操作手段210を操作して時間帯情報を設定又は変更して、時間帯記憶手段203に登録するようにしてもよいし、変更した時間帯を他の場所で記録した記録媒体を媒体読取手段211に読み取らせることによって時間帯記憶手段203に登録することもできる。この場合には、契約者が車両運行スケジュールに合わせて臨機応変に賃貸時間帯を設定することができるという利点がある。
【0040】
一般車両が賃貸時間帯を超過して駐車していると判定された時点で、課金処理における単位時間や単位料金を変更することによって、超過時間に相当する分の駐車料金を通常より増額するようにすれば、一般車両を駐車した利用者に対して、賃貸時間帯を超過せずに駐車時間を守る動機付けを与えることが期待できる。
【0041】
[賃貸時間終了時刻通知]
次に、上記駐車管理装置により賃貸時間帯処理を行う場合に、時間貸し駐車を希望する者又は時間貸し駐車をした者に、その要求に基づき賃貸時間終了時刻通知を通知するための構成及びその作用について説明する。
賃貸時間終了時刻を通知する場合の通知内容は、実施の形態により次の2種類に分けることができる。第1の実施の形態は終了時刻そのものを通知するものであり、第2の実施の形態は終了時刻から一定時間前の時刻(以下、これを「通知時刻」という。)に終了時刻の接近を通知するものである。以下、これらについて、順を追って説明する。
【0042】
[第1の実施の形態]
図7及び図8は第1の実施の形態を説明する図であり、図7は駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第1の実施の形態である、賃貸時間終了通知のために付加された構成を示すブロック図、図8は賃貸時間終了時刻通知処理のフローチャートである。
【0043】
第1の実施の形態における管理機2Aには、図2に示された構成要素のほかに、図7に示すように、CPU1に接続された電話機5と、CPU1によって構成される電話機制御手段21と終了時刻通知手段22とが付加され、好ましい実施の態様においては、さらに残時間通知手段23と空否通知手段24とが付加される。そして、記憶部(ROM201a又はRAM201b)の中に当該駐車スペースについて契約者により設定された賃貸時間終了時刻が格納されている。管理機2Aの正面には、通知要求手段を構成する、例えば、押しボタン6が設けられている。電話機5は、固定電話機、携帯電話機、PHSのいずれでも良い。7は、携帯電話機又はPHSを用いる場合に設けられる通信アンテナである。また、管理機2の正面には、その管理機に賃貸時間終了時刻を問い合わせするための電話番号が表示されている。
【0044】
次に、作用を説明する。図4に示すように、CPU1は、現在時刻が賃貸時間帯であると判断したときは、前述した賃貸時間帯処理を行うとともに、図8に示す賃貸時間終了時刻通知処理を開始する。すなわち、まず、CPU1は、電話機5に電話回線が接続されることを待機する。すなわち、他の電話機から電話がかかってきたか否かを調べる(ST41)。電話がかかってきたときは、電話機制御手段21が起動し、通話相手が電話を切るまで電話回線を接続状態に維持する。そして、終了時刻通知手段21は、電話がかかってきた後、記憶されている賃貸時間終了時刻データを読出して、これを音声信号に変換して、電話機5に出力する(ST42)。また、残時間通知手段23は、管理機の時計から入力する現在時刻と賃貸時間終了時刻とを基に残時間を演算し、その残時間データを音声信号に変換して、電話機5に出力する(ST43)。さらに、空否通知手段24は、当該駐車スペースの車両検知器の現在の出力状態(ST44)から、その駐車スペースに車両が駐車中か、駐車している車両がなく空いているかを判断して(ST45)、そのいずれであるかにより、例えば、「只今駐車中」又は「只今空いています」等の音声信号を電話機5に出力する(ST46,ST47)。そして、予め定めてある順序でこれらの賃貸時間終了時刻通知、残時間通知、空否通知が行なわれるように構成されている。通知が一巡すると、電話が切られるまで、通知が反復して行われる(ST48)。
【0045】
上記第1の実施の形態においては、上記の賃貸時間終了時刻通知、残時間通知、空否通知の全てを行うことに代えて、賃貸時間終了時刻通知のみ、又は賃貸時間終了時刻通知と残時間通知、あるいは、賃貸時間終了時刻通知と空否通知を行うようにしても良い。
【0046】
次に、第1の実施の形態の別の例を説明する。この例における管理機2A´には、図2に示された構成要素のほかに、図I示すように、CPU1によって構成される電話機制御手段21と、終了時刻通知手段22と、電話番号照合手段25とが付加され、また、記憶部(ROM201a又はRAM201b)の中に賃貸時間終了時刻が格納され、CPU1に通知要求手段212と、電話番号登録手段213と、電話番号一時格納手段214と、電話機5とが接続されている。
先の実施の形態と同様に、通知要求手段21は、例えば、押しボタンで構成されている。また、電話機5は、固定電話機、携帯電話機、PHSのいずれでも良い。携帯電話機又はPHSを用いる場合は、管理機の上部に通信アンテナが設けられる。また、管理機2の正面には、賃貸時間終了時刻の問い合わせをするための電話番号が表示されている。
【0047】
電話番号一時格納手段214には、通知要求がされた時にその登録を要求された電話番号を格納するための登録要求電話番号ファイルと、後述される終了時刻問い合わせのために着信する電話番号を格納するための問い合わせ電話番号格納ファイルとが含まれる。
【0048】
次に、作用を説明する。図4に示すように、CPUは、現在時刻が賃貸時間帯であると判断したときは、前述した賃貸時間帯処理を行うとともに、図8に示す賃貸時間終了時刻通知処理を開始する。すなわち、まず、当該駐車スペースの車両検知器がON状態か否かを調べ(ST51)、ON状態であれば、車両阻止機が阻止動作をしたか否かを調べ(ST52)、阻止動作をした場合は、その後に通知要求ボタン213が押された(ST54においてY)後、電話の発呼信号を受信したか否かを調べる(ST55)。このST55における処理には、受信した発呼信号に携帯電話の電話番号が含まれているか否かの検出動作も含まれる。発呼信号を受信しない場合は、ST53に戻り、車両検知器のON状態が継続しているか否かを調べ、継続していない場合(ST53においてN)には、この賃貸時間終了時刻通知処理を終了する。継続している場合は、ST54とST55とST53が繰り返される。受信した発呼信号に携帯電話の電話番号が含まれている場合は(ST55においてY)、電話番号登録手段213はその電話番号を登録要求電話番号ファイルに格納する(ST56)。車両検知器のON状態が継続しているか否かは引き続き調べられ(ST57)、継続していない場合は、この賃貸時間終了時刻通知処理を終了する。継続している場合は、電話の発呼信号を受信したか否かを調べる(ST58)。
【0049】
そして、電話の発呼信号を受信した時は、受信した発呼信号に携帯電話機の電話番号が含まれている場合は、電話番号登録手段213はその電話番号を問い合わせ電話番号ファイルに格納する(ST59)。引き続き、電話番号照合手段21は、その格納した問い合わせ電話番号を先に登録された登録要求電話番号と照合し(ST510)、一致しないとき(ST511においてN)は格納した問い合わせ電話番号を消去すると同時に、電話回線を切断する(ST513)。しかし、一致したとき(ST511においてY)は、終了時刻通知手段22が起動し、時間帯記憶手段203に記憶されている賃貸時間帯の終了時刻データに基づいて、これを音声情報に変換して、今電話回線に接続されている携帯電話にその賃貸時間終了時刻を通知する(ST512)。
【0050】
ST512からST51に戻るようにプログラムを設計すれば、一度問い合わせをして認識した賃貸時間終了時刻を失念した場合に、再度の問い合わせを受け付けて、これに通知することができる。理論上は、車両検知器のON状態がOFF状態になるまで、すなわち、当該駐車スペースから退出するまでは、問い合わせが可能である。
【0051】
このように、時間貸し駐車を行った者は、自分が所持している携帯電話機の電話番号を登録して置くことにより、管理機2に表示されていた賃貸時間帯の終了時刻を失念しても、その電話番号登録時に用いた管理機の電話番号がその携帯電話機に通話経歴として記録されているので、その電話番号を用いていつでも問い合わせることにより、賃貸時間終了時刻を知ることができる。従って、時間超過の駐車とならないように、当該駐車スペースから退出することができる。これにより、割り増しの駐車料金の支払いを免れうるばかりでなく、賃貸時間帯の終了時刻前にその駐車スペースが空くことにより、契約車両はなんらの障害もなく円滑に、所定の駐車スペースに進入して駐車することができる。
【0052】
終了時刻通知手段22は、単に賃貸時間終了時刻を通知するに止まらず、問い合わせを受けた時刻から賃貸時間終了時刻までの残時間を演算し、賃貸時間終了時刻とその残時間を通知すると、被通知者はその駐車場に帰還するまでの所要時間を考慮して、賃貸時間終了時刻前に帰還するように行動を適時に開始することができる利点がある。
【0053】
[第2の実施の形態]その1
図11及び図12は上記第2の実施の形態を説明する図であり、図11は駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第2の実施の形態である賃貸時間終了時刻接近通知のために付加された構成を示すブロック図、図12は賃貸時間終了時刻接近通知処理のフローチャートである。
【0054】
第2の実施の形態における管理機2Bには、図2に示された構成要素のほかに、図11に示すように、CPU1によって構成される電話機制御手段21と、登録制御手段26と、時刻比較手段27と、接近通知手段22´とが付加され、また、記憶部(ROM201a又はRAM201b)の中に賃貸時間終了時刻とその終了時刻を通知するために終了時刻よりも所定時間前の時刻(通知時刻)とが格納され、CPU1に通知要求手段212と、電話番号登録手段213と、電話機5と受信機7とが接続されている。通知要求手段212は、この例においても、駐車スペースに駐車した人による操作が可能なように管理機2Bの正面に設けられた押しボタンで構成され、受信機7は、その押しボタンを操作する人が所持する携帯電話機又はPHS(以下、代表的に携帯電話機という。)から発信される電波(電話番号とエリア番号)のみを受信できる狭小な受信エリアを有するものである。この管理機2Bにも、携帯電話機又はPHSとの間で通信するための通信アンテナ(図示せず)が設けられている。そして、この実施の形態の場合は、管理機2Bに備えられている電話機の電話番号が表示される必要はない。
【0055】
続いて、上記構成による作用を図12のフローチャートを参照しながら説明する。
ST61からST64までの処理は、図8のST51からST54までの処理と同じである。すなわち、当該駐車スペースの車両検知器がON状態か否かを調べ(ST61)、ON状態であれば、車両阻止機が阻止動作をしたか否かを調べ(ST62)、阻止動作をした場合は、その後に通知要求ボタン213が押されたか否かを調べる(ST64)。そして、通知要求ボタン213が押されたときは、受信機7が狭小受信エリアから携帯電話機から発信される電波(電話番号とエリア番号)を受信したか否かを調べ、受信したときは、登録制御手段26は電話番号登録手段213にその電話番号を電話番号ファイルに格納させる(ST66)とともに、登録制御手段24はその直後に、以後の通知要求ボタン212の操作を無効にするか、無効にする代わりに、電話番号登録手段213によるその後の電話番号登録を禁止するなどして、駐車スペースに駐車した車両について電話番号の再登録を禁止する。これにより、1台の駐車車両に対してのみ賃貸時間終了時刻接近通知処理を完遂するように図られている。
【0056】
登録を要求された電話番号の登録(ST66、ST67)を終了すると、その駐車スペースにおける駐車が継続している条件の下に(ST68においてY)、時刻比較手段27は時計手段209が出力している現在時刻とROM201aに記憶されている通知時刻とを比較し、通知時刻が到来したか否かを判断する(ST69)。そして、現在時刻が通知時刻と一致すると通知時刻が到来したと判断して、電話機制御手段23が先に電話番号ファイルに登録した携帯電話機の電話番号を用いて発呼する(ST610)。その結果、当該携帯電話機との間に電話回線が接続(開通)されたときは(ST611においてY)、接近通知手段22’が賃貸時間終了時刻が接近している旨を通知し(ST612)、この賃貸時間終了時刻接近通知処理を終了する。
【0057】
以上のように、この実施の形態の場合は、時間貸し駐車を利用する人が、登録要求をした後、所持している携帯電話機を管理機に近接するだけで、その電話番号を登録することができ、賃貸時間終了時刻が接近すると、管理機側から自動的にその携帯電話機に発信して、賃貸時間終了時刻が接近していることを通知する。従って、例えば、商談や会議などに没頭していて賃貸時間終了時刻を失念しても、賃貸時間終了時刻の接近を知ることができるため、時間超過駐車を未然に防止することができる。
【0058】
上述した例においては、電話回線が接続されたときに賃貸時間終了時刻が接近している旨を通知するようにしたが、電話機制御手段21が登録された携帯電話機の電話番号に発呼する時刻(通知時刻でもある)が、賃貸時間終了時刻より所定時間前であることが、駐車場利用者に衆知されている場合は、当該管理機の電話機について通話者通知の設定をしておくことにより、その管理機の電話機から携帯電話機が発呼信号を受信したときは、通話者通知により、その発呼者の誰何(前記駐車場であること)が判るので、管理機の電話機から発呼信号を発信した後は、賃貸時間終了時刻接近通知処理を終了するようにプログラムを設計することもできる。この場合でも、発呼信号を受信した携帯電話機の所持者は、通話前に着呼音が切れたときは、着信履歴を見ることにより、発呼者は自分が利用している駐車場であることが判る。従って、商談や会議などの際に、周囲に影響を与えることなく、首尾良くこれを終了して、賃貸時間終了時刻までに時間的余裕を持って駐車場に帰還し、そうしなければ契約者に迷惑を掛けることになる時間超過駐車を未然に防止することができる。
【0059】
[第2の実施の形態]その2
図13及び図14は上記第2の実施の形態の別の例を説明する図であり、図13は駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第2の実施の形態である賃貸時間終了時刻接近通知のために付加された別の構成を示すブロック図、図14は賃貸時間終了時刻接近通知処理のフローチャートである。
【0060】
上述したその1の形態においては、駐車スペース利用者の携帯電話機の電話番号の登録をするために、携帯電話機が電源投入中は常時発信している電波(電話番号とエリア番号)を受信するための狭小受信エリアを有する受信機を管理機に設けた。これに対して、その2の形態は、駐車スペース利用者の携帯電話機の電話番号の登録をするために、管理機にも、一般電話回線と接続される電話機を設けるとともに、その電話機の電話番号をその管理機に掲示して、駐車スペース利用者は賃貸時間終了時刻接近の通知を望む場合は、通知要求ボタンを押した後、自分の携帯電話機からその掲示されている電話番号に発呼するようにしたものである。図14のフローチャートは、管理機の電話機がその発呼を受信したか否かを調べるステップ(ST55)以外は、図12のフローチャートと同じである。
【0061】
この実施の形態においては、その1の形態の場合と異なり、登録をする電話番号の携帯電話機は管理機の至近位置に存在する必要がない。従って、例えば、駐車場に入庫した人がその駐車場から離れた場所にいる人に携帯電話機で、当該管理機に掲示されている電話番号を通知した後、通知要求ボタンを押せば、その通知を受けた人が自分の携帯電話機の電話番号を登録することができ、その登録をした人は、所定の通知時刻に賃貸時間終了時刻接近の通知を自分の携帯電話機で受けて、賃貸時間終了時刻前にその駐車スペースから車両を退出するようなこともできる。従って、進入時と退出時の運転者が異なる場合の時間超過駐車をも未然に防止することができる。
【0062】
上記第1の実施の形態においては、電話による問い合わせの受付を賃貸時間帯に限定したが、契約時間帯においても電話による問い合わせの受付を行うようにしても良い。この時間帯の問い合わせに対しては、賃貸時間帯の開始時刻と終了時刻を通知することとなる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の駐車場管理方法を実施する駐車場管理装置の構成機器の設置状況を示す説明図。
【図2】その駐車場管理装置の構成のうち、上記本来の駐車管理に係る部分の構成を示すブロック図。
【図3】管理機の一例の外観図。
【図4】駐車場管理装置のメインフローチャート。
【図5】契約時間帯処理のフローチャート。
【図6】賃貸時間帯の本来の駐車管理に関わるフローチャート。
【図7】本発明の駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第1の実施の形態の一例である、賃貸時間終了通知のために付加された構成を示すブロック図。
【図8】その賃貸時間終了時刻通知処理のフローチャート。
【図9】本発明の駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第1の実施の形態の他例である、賃貸時間終了通知のために付加された構成を示すブロック図。
【図10】その賃貸時間終了時刻通知処理のフローチャート。
【図11】本発明の駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第2の実施の形態である賃貸時間終了時刻接近通知のために付加された構成を示すブロック図。
【図12】賃貸時間終了時刻接近通知処理のフローチャート。
【図13】第2の実施の形態の別の例を説明する図であり、駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第2の実施の形態である賃貸時間終了時刻接近通知のために付加された別の構成を示すブロック図。
【図14】賃貸時間終了時刻接近通知処理のフローチャート。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば月極め等の駐車契約を結んでいる特定者の車両と、そのような契約を結んでいない不特定者の車両とのいずれもが1つの駐車スペースに駐車できるようにした駐車場管理方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
駐車場をその提供形態で分類すると、次の3形態に分けることができる。すなわち、第1の形態は、例えば月極め契約のように、所定の期間単位で賃貸契約を結んだ特定者の車両(以下、契約車両という)のみに専用駐車スペースを提供する契約駐車場であり、第2の形態は、そのような契約を結んでいない不特定者の車両(以下、一般車両という)に駐車スペースを時分割的に提供し、その都度駐車料金を徴収する時間貸し駐車場であり、第3の形態は、契約駐車場において契約車両の出庫後に生じる空きスペースを、一般車両にも賃貸し、駐車時間に応じた駐車料金を徴収する、いわば契約駐車と時間貸し駐車をタイムシェアリングで行う駐車場(以下、便宜的に複合駐車場という。)である。
【0003】
都市圏においては、車庫法等の規制により、車両の購入時に、契約駐車場の駐車スペースを登録する必要がある。その登録によって一契約者の駐車スペースは特定されてしまうので、その駐車スペースに他の車両は駐車することはできない。また、月極め等の契約に基づいて駐車料金が定期的に支払われるので、契約駐車場の駐車スペースには車両検知器や精算機等は設置されない。
【0004】
一方、時間貸し駐車場は、一般的に無人管理が行われる。このような駐車場管理装置には、統括管理方式と個別管理方式の2種類がある。前者は、駐車場に入る車両に入口ゲートに設けられた駐車券発行機によって駐車券を発行し、駐車場から出る車両が出口ゲートに設けられた精算機に駐車券を投入すると、駐車料金を表示し、その料金を収受したときに出口ゲートを開放するように構成されている。後者は、駐車場の各駐車スペースに対する車両の進入及び退出を阻止する車両阻止機と、各駐車スペースにおける車両の有無を検知する車両検知器と、駐車料金の課金及び収受を行う精算機と、車両検知器又は精算機からの信号に基づいて車両阻止機を駆動制御する管理機(一般的には、精算機は管理機に取り込まれる。)とからなり、車両の入庫時には、車両を検知した車両検知器に対応する駐車スペースに設けられている車両阻止機を阻止動作させるとともに、当該駐車スペースに対する課金処理を開始する。車両の出庫時には、当該駐車スペースに対して上記課金処理によって算出された駐車料金が精算機によって収受されたときに、車両阻止機の阻止動作を解除して、駐車していた車両の出庫を許可する。このような駐車場管理装置を用いることによって、一般車両の駐車を無人で管理することができる。
都市部においては、前述した時間貸し駐車場が増設されているものの、慢性的な駐車場不足を解消するには至っていない。一方、契約駐車場では、都市と近郊とでは異なるが、特定の時間帯に多くの空きスペースが存在しているという矛盾が生じている。
【0005】
複合駐車場は、このような事情を背景に、契約駐車場において契約車両の出庫後に生じる空きスペースを一般車両にも有料で貸し出すことによって、契約駐車場の駐車スペースを有効活用し、駐車場不足を解消するために本発明者により発明されたものである。
この複合駐車場の駐車場管理方法は、駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、契約時間帯においては、車両検知器が駐車スペースにおける車両を検知しないときは、その駐車スペースへの車両進入を禁止し、契約者の所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースにおける車両を検知したときは、車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、その駐車料金の精算処理の終了に基づいて車両阻止機の阻止動作を解除することを特徴としている(特許文献1参照)。
【0006】
上記方法によれば、契約時間帯においては、車両検知器によって当該駐車スペースにおける車両が検知されないときに、当該駐車スペースに対する車両進入が禁止され、かつ、所定の識別情報が入力されたときのみ、車両進入の禁止が解除される。すなわち、所定の識別情報を入力する契約者の契約車両のみが当該駐車スペースに駐車することができ、一般車両の駐車が禁止される。一方、賃貸時間帯においては、車両検知器によって当該駐車スペースにおける車両が検知されたときは、車両阻止機が阻止動作されて当該駐車スペースからの車両退出が阻止されるとともに、駐車時間に応じた駐車料金が算出表示され、その駐車料金の精算処理が終了されると、車両阻止機の阻止動作が解除されるので、一般車両は、駐車スペースから退出することができる。
【0007】
複合駐車場の駐車場管理装置は、駐車スペースにおける車両の有無を検知する車両検知器と、駐車スペースに対して車両の進入及び退出を阻止する車両阻止機と、車両検知器の検知状態を認識するとともに、車両阻止機の阻止動作を制御する管理機とを有してなる駐車場管理装置であって、管理機は、少なくとも現在時刻を示す時計データを生成する時計手段と、駐車スペースに対する駐車契約を結んでいる契約車両の駐車のみを許可する契約時間帯と、駐車スペースに対する駐車契約を結んでいない一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを指定する時間帯情報を格納する時間帯記憶手段と、車両検知器の車両検知状態に基づいて課金動作を行って駐車料金を算出するとともに、その駐車料金の収受を行う料金精算手段と、時計手段の時計データにより示される現在時刻が賃貸時間帯に該当する場合には、車両阻止機の阻止動作を解除して駐車スペースに対する駐車を許可し、車両検知器が車両検知状態となったことをもって車両阻止機の阻止動作を行わせ、かつ、料金精算手段による駐車料金の収受がなされたことをもって車両阻止機の阻止動作を解除して一般車両の出庫を許可する賃貸時間帯制御手段とを有している。
【0008】
上記構成によれば、時計手段から出力される時計データにより示される現在時刻が時間帯記憶手段に格納されている時間帯情報によって設定される賃貸時間帯に該当する場合には、車両阻止機の阻止動作が解除されて一般車両が駐車スペースに入庫することが許可される。一般車両が駐車スペースに入庫すると、料金精算手段は、車両検知器の車両検知状態に基づいて課金動作を行って駐車料金を算出する。算出された駐車料金が料金精算手段によって収受されたことをもって、車両阻止機の阻止動作が解除されて、一般車両の出庫が許可される。すなわち、賃貸時間帯においては、一般車両に対して駐車スペースを有料で貸し出すことができる。
【特許文献1】特開平10−241099号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、契約駐車と時間貸し駐車をタイムシェアリングで行う複合駐車場においては、一般車両が賃貸時間帯内に駐車スペースから出庫していれば、その後、帰還してくる契約車両の駐車を妨げないので問題はない。しかしながら、その駐車スペースに駐車している一般車両の利用者が賃貸時間帯内に駐車スペースから出庫しない場合は、すなわち、賃貸時間帯を超過して駐車している車両(以下、時間超過車両という。)がある場合は、帰還した契約車両は契約時間帯であるにも拘わらず、専用できるはずの駐車スペースに駐車できないという不都合が生じる。
【0010】
このような不都合を回避する一つの方法として、本願発明者は、特許文献2において、複合駐車場の駐車スペースに時間超過車両がある場合は、賃貸時間帯の終了時刻から所定時間遡った時刻までを含む所定の待避時間帯を設定し、その待避時間帯において、車両が検知されていない駐車スペースの中から待避スペースを選択し、選択した待避スペースに対する車両進入を禁止して待避スペースを確保し、契約車両の所定の識別情報が入力されたときに避難スペースに対する車両進入の禁止を解除して、その契約車両の駐車を許可する駐車管理方法を提案した。
【特許文献2】特開平11−66363号公報
【0011】
しかしながら、このような時間超過車両の発生に対して、待避スペースの確保によって対処する方法は、それなりに有効ではあるが、帰還した契約車両が自分の契約した駐車スペース以外のいわば他人の駐車スペースに駐車することに何となく躊躇と不安感を覚え、強いては、契約者は自分の駐車スペースを時間貸し駐車に提供することを拒むことに繋がるおそれがある。これは、駐車スペースの有効活用を通じての駐車場不足軽減の目的から遠ざかることを意味する。従って、時間超過車両発生に関して、待避スペースの確保による対処方法に代替し得る対策の樹立が望まれる。
【0012】
そこで、本発明者は、時間超過車両の発生自体の防止を図ることにより、時間超過車両の発生によりもたらされる上記不都合を解消ないし軽減できる駐車管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に係る第1の駐車管理方法は、上記複合駐車場の管理方法において、さらに詳しくは、駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、前記契約時間帯においては、前記車両検知器が駐車スペースに車両を検知しないときに、その駐車スペースへの車両進入を禁止するとともに、所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、前記賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、前記駐車料金の精算処理の終了に基づいて前記車両阻止機の阻止動作を解除する駐車場管理方法において、前記管理機に、電話機と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、前記自動通知手段は前記管理機に記憶されている賃貸時間帯の終了時刻を通知することを特徴としている。
上記構成により、賃貸時間帯において管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来た時は、管理機に設定されている賃貸時間帯の終了時刻を読出し、自動通知手段はこれを音声信号に換えてかかって来た電話にその賃貸時間帯の終了時刻を通知する。
【0014】
上記駐車場管理方法においては、管理機は、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、記憶されている賃貸時間帯の終了時刻と現在時刻を基に終了時刻までの残時間を計算し、自動通知手段はその残時間をも合わせて通知することが望ましい。
【0015】
また、上記駐車場管理方法においては、管理機は、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、当該駐車スペースの車両検知器からの信号を基に、駐車スペースが空いているか、塞がっているかをも合わせて通知することがさらに望ましい。
【0016】
上記目的を達成するため、本発明に係る第2の駐車管理方法は、上記複合駐車場の管理方法において、前記管理機に、通知要求手段と電話機と電話番号登録手段と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記通知要求手段が操作された時は、前記管理機の電話機を能動化して他の携帯電話機から着呼したときはその携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録するとともに、当該駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、前記管理機の電話機を能動状態に維持するとともに、その後に着呼した携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録された電話番号と照合し、一致したときは、前記着呼した携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻を通知することを特徴とする。
上記構成において、通知要求手段は賃貸時間帯において車両検知器が駐車スペースに車両を検知し車両阻止機が阻止動作をした後に操作されたときは管理機の電話機を能動化する。電話番号登録手段は携帯電話機の発信している電話番号を受信したときは、その電話番号を登録する。その後、駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、管理機の電話機を能動状態に維持し、携帯電話機から電話がかかって来た時は、その電話番号を電話番号登録手段に登録された電話番号と照合し、一致したときは、自動通知手段がその携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻を通知する。
【0017】
本発明に係る第3の駐車管理方法は、上記複合駐車場の管理方法において、前記管理機に、通知要求手段と受信エリアが狭小な受信機と電話番号登録手段と電話機と通知時刻到来判断手段と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記通知要求手段が操作された時は、前記受信機により前記受信エリア内の携帯電話機が発信している電話番号を受信してこれを前記電話番号登録手段に登録するとともに、当該駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、前記通知要求手段の操作を無効にするか、前記受信機を非能動化するか、前記電話番号登録手段による他の携帯電話機の電話番号の登録を禁止し、かつ、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の時刻(通知時刻)とを比較し、一致したときは前記電話番号登録手段に登録された電話番号の携帯電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知することを特徴とする。
上記構成において、通知要求手段は賃貸時間帯において車両検知器が駐車スペースに車両を検知し車両阻止機が阻止動作をした後に操作されたときは受信機を能動化する。受信機が受信エリア内の携帯電話機の発信している電話番号を受信したときは、電話番号登録手段はその電話番号を登録する。そして、駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、他の携帯電話機の電話番号の登録を禁止する。通知時刻到来判断手段は、電話番号が登録された後、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の時刻(通知時刻)とを比較して、通知時刻が到来した否かを判断する。通知時刻が到来したと判断したときは、自動通知手段は電話機を介して電話番号登録手段に登録された電話番号を用いて携帯電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知する。
【0018】
本発明に係る第4の駐車管理方法は、上記複合駐車場の管理方法において、前記管理機に、通知要求手段と電話機と電話番号登録手段と通知時刻到来判断手段と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記通知要求手段が操作された時は、前記電話機を能動化して他の携帯電話機から着呼したときはその携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録するとともに、駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは前記通知要求手段の操作を無効にするか、管理機の電話機を非能動化するか、電話番号登録手段による他の携帯電話番号の登録を禁止し、かつ、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の通知時刻とを比較し、現在時刻と通知時刻が一致したときは、前記電話番号登録手段に登録された電話番号の携帯電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知することを特徴とする。
上記構成において、通知要求手段は賃貸時間帯において車両検知器が駐車スペースに車両を検知し車両阻止機が阻止動作をした後に操作されたときは電話機を能動化する。電話番号登録手段は電話機に着信した電話番号を登録する。そして、駐車スペースに車両を検知しなくなるまで、すなわち、駐車していた一般車両が退出するまでは、通知要求手段の操作を無効にするか、電話機を非能動化するか、電話番号登録手段による他の携帯電話機の電話番号の登録を禁止する。通知時刻到来判断手段は、電話番号が登録された後、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の時刻(通知時刻)とを比較して、通知時刻が到来した否かを判断する。通知時刻が到来したと判断したときは、自動通知手段が電話番号登録手段に登録された電話番号を用いて電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知する。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の発明によれば、賃貸時間帯において当該駐車スペースについて提示されている電話番号に電話をかけると、その駐車スペースの賃貸時間帯の終了時刻が通知される。従って、現在駐車中の人は、賃貸時間帯を超過しないように留意し、又は退出することができる。また、その駐車スペースを利用したい人は、利用するか否かを決心すること、又はその後のスケジュール設定を行うことができる。
【0020】
請求項2の発明によれば、駐車スペースの賃貸時間帯の終了時刻のほか、残時間をも通知されるので、駐車可能時間を容易に認識することができるので、時間超過駐車の予防効果が大きい。
【0021】
請求項3の発明によれば、駐車スペースの賃貸時間帯の終了時刻のほかその駐車スペースが利用可能か不可能かが、又は賃貸時間帯の終了時刻のほか残時間及び駐車スペースの利用の可否が通知されるので、その駐車スペースに駐車を希望する者にとり便利である。
【0022】
請求項4の発明によれば、賃貸時間帯において開いている駐車スペースに一般車両が駐車した後、駐車場利用者が管理機の通知要求手段を操作すると、管理機の電話機が能動化され、駐車利用者が携帯電話機より管理機の電話機に発呼することにより電話番号が受信されて電話番号登録手段に登録され、携帯電話機から管理機の電話機に電話がかかって来た時は、その電話番号が登録された電話番号と一致したときは、自動通知手段により賃貸時間帯の終了時刻が通知される。従って、駐車している一般車両は賃貸時間帯を超過して駐車し続けることを予防する効果が期待される。
【0023】
請求項5の発明によれば、賃貸時間帯において開いている駐車スペースに一般車両が駐車した後、駐車場利用者が管理機の通知要求手段を操作すると、その駐車場利用者が所持している携帯電話機が発信している電話番号が受信機に受信されて電話番号登録手段に登録され、賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の通知時刻までにその駐車スペースから退出しない時は、通知時刻到来時に登録された電話番号を用いて自動発信され、その携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻の接近が通知される。従って、駐車している一般車両の時間超過駐車を予防する効果が大いに期待される。
【0024】
請求項6の発明によれば、賃貸時間帯において開いている駐車スペースに一般車両が駐車した後、駐車場利用者が管理機の通知要求手段を操作すると、管理機の電話機が能動化され、駐車利用者が携帯電話機よりその電話機に発呼することにより電話番号が受信されて電話番号登録手段に登録され、賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の通知時刻までにその駐車スペースから退出しない時は、通知時刻到来時に登録された電話番号を用いて自動発信され、その携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻の接近が通知される。従って、駐車している一般車両の時間超過駐車を予防する効果が大いに期待される。
【0025】
請求項7の発明によれば、賃貸時間帯の終了時刻の接近のほかに残時間も通知されるので、駐車場利用者は時間超過駐車とならないように確実に賃貸時間帯の終了時刻までに帰還することができる。従って、時間超過駐車予防効果がさらに大きい。
以上のように、本発明によるいずれの駐車管理方法によっても、契約車両の契約時間帯の駐車の障害となる一般車両の時間超過駐車を予防する効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明は、複合駐車場における駐車管理方法に係るものであるが、本来の駐車管理に関係する部分、すなわち、契約時間帯及び賃貸時間帯における各駐車スペースの管理機による車両検知機からの信号又は精算機からの信号に基づく車両阻止機の駆動制御に関わる部分は、上記特許文献1及び2に記載されたものと異ならない。本発明の要部は、その本来の駐車管理に関する部分に付加して行われるものであり、駐車スペースごとに任意に設定される賃貸時間帯にその駐車スペースに駐車した一般車両の使用者に、又は駐車しようとする人に、事前にその賃貸時間帯の終了時刻又はその終了時刻の接近を通知すること(賃貸時間終了通知)を要部としている。
従って、以下には、まず本来の駐車管理に関する部分について概説した後、本発明の要部について詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明の駐車場管理方法を実施する駐車場管理装置の構成機器の設置状況を示す説明図、図2はその駐車場管理装置の構成のうち、上記本来の駐車管理に係る部分の構成を示すブロック図、図3は管理機の一例の外観図、図4は駐車場管理装置のメインフローチャート、図5は契約時間帯処理のフローチャート、図6は賃貸時間帯の本来の駐車管理に関わるフローチャートである。
【0028】
図1に例示するように、複合駐車場Pの駐車場管理装置1は、一つの駐車スペースPaごとに設けられた管理機2と、当該駐車スペースに車両が存在しているか否かを検知する既知の車両検知器3及び該駐車スペースに対する車両の進入及び退出を阻止する既知の車両阻止機4から構成されている。
【0029】
[本来の駐車管理]
管理機2は、本来の駐車管理を行うために、図2に示すような構成要素を備えている。識別情報記憶手段202は、当該駐車スペースに対する駐車契約を結んでいる契約者を識別するための契約者識別情報を格納するためのもの、時間帯記憶手段203は、当該駐車スペースに対応する契約車両のみの駐車(契約駐車)を許可する契約時間帯(例えば、契約車両が定常的に駐車するため駐車スペースが塞がっている時間帯である18:00〜翌日8:00)と、一般車両の駐車(時間貸し駐車)を許可する賃貸時間帯(例えば、契約車両が定常的に出庫するため駐車スペースが空く時間帯である8:00〜18:00)とを指定するための時間帯情報を格納するものである。時間帯記憶手段203は、上記時間帯情報を書き込んだROMを用いることができる。
【0030】
課金情報記憶手段204は、駐車スペースに対する駐車料金を算出するために必要な後述する課金情報を格納するものである。駐車可否表示手段207は、駐車スペースに対する一般車両の駐車を許可されているか、拒否されているかを表示するためのものである。時間帯表示手段208は、一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯を表示するためのものである。
【0031】
操作手段210は、契約者識別情報や賃貸時間帯情報を手動操作で入力し、又は変更するためのものであり、例えば、周知のテンキーボード、パネルスイッチ等から構成される。媒体読取手段211は、契約者識別情報や賃貸時間帯情報が記録されているカードやICカード等の記録媒体を読取って入力するためのものである。
【0032】
図3の(a)及び(b)は、それぞれ管理機2の正面図及び右側面図である。管理機2の正面側には、既知の料金表示手段205、料金収受手段206の硬貨投入口206a、時間帯表示手段208、駐車可否表示手段207を構成する、賃貸駐車可能を示す緑色点灯部207aと賃貸駐車拒否を示す赤色点灯部207bが設けられ、さらに、赤外線等の検知光を駐車スペースに向かって照射し、その反射光の有無に基づいて車両の有無を検知する形式の車両検知器3が設けられている。管理機2の右側面側には、契約車両の所有者が所定の鍵で解錠できる扉212の内側に、操作手段210を構成する、例えばテンキーを有するタッチパネルなどと、媒体読取手段211の媒体挿入排出口とが設けられている。
【0033】
図1,2に示した車両阻止機4は、起伏自在に設けられたフラップをモータ等の駆動源によって起立させて車両の進退を阻止し、フラップを伏臥させて車両の進退を許容する地上起伏式が一般的であるが、管理機を駐車スペースの側方に立設し、その管理機に縦アームと横バーとをL形に接続してなり、縦アームの端部を管理機に軸支し、モータなどの駆動手段を制御して、駐車スペースの上方に上昇されて車両の入・出庫を許可する位置と、駐車スペースの前方に下降されて車両の入・出庫を禁止する位置との間を、前記軸を中心に回動させるように構成された空中昇降式を用いることもできる。
【0034】
次に、図4〜図6のフローチャートを参照して、上記構成による駐車場管理装置の本来の駐車管理動作を説明する。各図において、STに数字を結合した符号はステップ番号を示している。
【0035】
まず、図4に示すように、管理機2のCPU200は時計手段209から出力される時計データと時間帯記憶手段203の時間帯情報とを比較して、現在時刻が契約時間帯と賃貸時間帯のいずれに該当するかを判定する(ST1)。契約時間帯に該当する場合は図5に示す契約時間帯処理に移行し、賃貸時間帯に該当する場合は図6に示す賃貸時間帯処理に移行する。
【0036】
図5を参照して契約時間帯処理を説明する。CPU200は、現在時刻が契約時間帯に該当しているので、時間帯表示手段208における賃貸時間帯の表示をクリアする(ST20)。次いで、駐車可否表示手段207を一般車両の駐車を拒否する表示に変更し(ST21)、図3の管理機2の赤色点灯部207bを点灯させる。次いで、車両検知器3がON状態(車両検知状態)か否かを判定し(ST22)、判定結果が“N”であれば、車両阻止機4の阻止動作をさせて、一般車両の駐車スペースへの入庫を拒否する(ST23)。次いで、操作手段210又は媒体読取手段211からの契約者識別情報の入力を待機する(ST24)。契約者識別情報が入力されると、車両阻止機4の阻止動作を解除する(ST25)。これにより、契約車両の駐車スペースへの入庫が許可される。そして、駐車可否表示手段207の表示をクリアし(ST26)、赤色点灯部207bを消灯する。そして、ST20に移行する。契約車両が駐車スペースに入庫した後は、ST22の判定結果が“Y”となり、このST22で待機状態となる。
【0037】
図6を参照して賃貸時間帯処理を説明する。CPU200は、現在時刻が賃貸時間帯に該当しているので、時間帯記憶手段203に格納されている時間帯情報により指定される賃貸時間帯を時間帯表示手段208に表示する(ST30)。次いで、駐車可否表示手段207を一般車両の駐車を許可する表示に変更し(ST31)、緑色点灯部207aを点灯させる。次いで、車両検知器3がON状態か否かを判定し(ST32)、判定結果が“N”ならば、車両が当該駐車スペースに入庫していないので、その状態で待機する。ST32の判定結果が“Y”ならば、駐車スペースに一般車両が入庫しているので、車両可否表示手段207の表示をクリアし(ST33)、車両阻止機4に阻止動作をさせる(ST34)。次いで、課金処理を開始する(ST35)。この課金処理は、周知の手順の課金処理を行うとともに、図3に示すように、経過時間に応じて算出される駐車料金を料金表示手段205に表示する。次いで、CPU200は、料金収受手段206に正当な駐車料金が収受されたか否かを判定する(ST36)。料金収受がなされるまで、ST36が繰り返されて、課金処理が継続され、料金表示が更新される。駐車料金が収受された場合には、料金表示手段205の料金表示をクリアして(ST37)、車両阻止機4の阻止動作を解除する(ST38)。
【0038】
上述した駐車管理によれば、時間帯表示手段208によって賃貸時間帯が表示され、かつ、駐車可否表示部207によって一般車両の駐車が許可される旨が表示される。これら2つの表示を見た者は、車両阻止機4の阻止動作が解除されている駐車スペースに入庫することができる。契約時間帯では、駐車可否表示部207によって一般駐車の駐車が拒否される旨が表示されるとともに、車両阻止機4が阻止動作されているので、一般車両は駐車できない。当該駐車スペースに対応する正当な契約者識別情報を操作手段210又は媒体読取手段211に入力したときのみ、車両阻止機4の阻止動作が解除されるので、契約車両は駐車できる。したがって、契約車両が出庫した後の空き駐車スペースを一般車両が有効に活用することができるという複合駐車場の特長を発揮することができる。
【0039】
上述の説明では、時間帯記憶手段203には、予め時間帯情報が格納されているものとした。しかしながら、契約者は当日の車両運行予定又はその変更に応じて操作手段210を操作して時間帯情報を設定又は変更して、時間帯記憶手段203に登録するようにしてもよいし、変更した時間帯を他の場所で記録した記録媒体を媒体読取手段211に読み取らせることによって時間帯記憶手段203に登録することもできる。この場合には、契約者が車両運行スケジュールに合わせて臨機応変に賃貸時間帯を設定することができるという利点がある。
【0040】
一般車両が賃貸時間帯を超過して駐車していると判定された時点で、課金処理における単位時間や単位料金を変更することによって、超過時間に相当する分の駐車料金を通常より増額するようにすれば、一般車両を駐車した利用者に対して、賃貸時間帯を超過せずに駐車時間を守る動機付けを与えることが期待できる。
【0041】
[賃貸時間終了時刻通知]
次に、上記駐車管理装置により賃貸時間帯処理を行う場合に、時間貸し駐車を希望する者又は時間貸し駐車をした者に、その要求に基づき賃貸時間終了時刻通知を通知するための構成及びその作用について説明する。
賃貸時間終了時刻を通知する場合の通知内容は、実施の形態により次の2種類に分けることができる。第1の実施の形態は終了時刻そのものを通知するものであり、第2の実施の形態は終了時刻から一定時間前の時刻(以下、これを「通知時刻」という。)に終了時刻の接近を通知するものである。以下、これらについて、順を追って説明する。
【0042】
[第1の実施の形態]
図7及び図8は第1の実施の形態を説明する図であり、図7は駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第1の実施の形態である、賃貸時間終了通知のために付加された構成を示すブロック図、図8は賃貸時間終了時刻通知処理のフローチャートである。
【0043】
第1の実施の形態における管理機2Aには、図2に示された構成要素のほかに、図7に示すように、CPU1に接続された電話機5と、CPU1によって構成される電話機制御手段21と終了時刻通知手段22とが付加され、好ましい実施の態様においては、さらに残時間通知手段23と空否通知手段24とが付加される。そして、記憶部(ROM201a又はRAM201b)の中に当該駐車スペースについて契約者により設定された賃貸時間終了時刻が格納されている。管理機2Aの正面には、通知要求手段を構成する、例えば、押しボタン6が設けられている。電話機5は、固定電話機、携帯電話機、PHSのいずれでも良い。7は、携帯電話機又はPHSを用いる場合に設けられる通信アンテナである。また、管理機2の正面には、その管理機に賃貸時間終了時刻を問い合わせするための電話番号が表示されている。
【0044】
次に、作用を説明する。図4に示すように、CPU1は、現在時刻が賃貸時間帯であると判断したときは、前述した賃貸時間帯処理を行うとともに、図8に示す賃貸時間終了時刻通知処理を開始する。すなわち、まず、CPU1は、電話機5に電話回線が接続されることを待機する。すなわち、他の電話機から電話がかかってきたか否かを調べる(ST41)。電話がかかってきたときは、電話機制御手段21が起動し、通話相手が電話を切るまで電話回線を接続状態に維持する。そして、終了時刻通知手段21は、電話がかかってきた後、記憶されている賃貸時間終了時刻データを読出して、これを音声信号に変換して、電話機5に出力する(ST42)。また、残時間通知手段23は、管理機の時計から入力する現在時刻と賃貸時間終了時刻とを基に残時間を演算し、その残時間データを音声信号に変換して、電話機5に出力する(ST43)。さらに、空否通知手段24は、当該駐車スペースの車両検知器の現在の出力状態(ST44)から、その駐車スペースに車両が駐車中か、駐車している車両がなく空いているかを判断して(ST45)、そのいずれであるかにより、例えば、「只今駐車中」又は「只今空いています」等の音声信号を電話機5に出力する(ST46,ST47)。そして、予め定めてある順序でこれらの賃貸時間終了時刻通知、残時間通知、空否通知が行なわれるように構成されている。通知が一巡すると、電話が切られるまで、通知が反復して行われる(ST48)。
【0045】
上記第1の実施の形態においては、上記の賃貸時間終了時刻通知、残時間通知、空否通知の全てを行うことに代えて、賃貸時間終了時刻通知のみ、又は賃貸時間終了時刻通知と残時間通知、あるいは、賃貸時間終了時刻通知と空否通知を行うようにしても良い。
【0046】
次に、第1の実施の形態の別の例を説明する。この例における管理機2A´には、図2に示された構成要素のほかに、図I示すように、CPU1によって構成される電話機制御手段21と、終了時刻通知手段22と、電話番号照合手段25とが付加され、また、記憶部(ROM201a又はRAM201b)の中に賃貸時間終了時刻が格納され、CPU1に通知要求手段212と、電話番号登録手段213と、電話番号一時格納手段214と、電話機5とが接続されている。
先の実施の形態と同様に、通知要求手段21は、例えば、押しボタンで構成されている。また、電話機5は、固定電話機、携帯電話機、PHSのいずれでも良い。携帯電話機又はPHSを用いる場合は、管理機の上部に通信アンテナが設けられる。また、管理機2の正面には、賃貸時間終了時刻の問い合わせをするための電話番号が表示されている。
【0047】
電話番号一時格納手段214には、通知要求がされた時にその登録を要求された電話番号を格納するための登録要求電話番号ファイルと、後述される終了時刻問い合わせのために着信する電話番号を格納するための問い合わせ電話番号格納ファイルとが含まれる。
【0048】
次に、作用を説明する。図4に示すように、CPUは、現在時刻が賃貸時間帯であると判断したときは、前述した賃貸時間帯処理を行うとともに、図8に示す賃貸時間終了時刻通知処理を開始する。すなわち、まず、当該駐車スペースの車両検知器がON状態か否かを調べ(ST51)、ON状態であれば、車両阻止機が阻止動作をしたか否かを調べ(ST52)、阻止動作をした場合は、その後に通知要求ボタン213が押された(ST54においてY)後、電話の発呼信号を受信したか否かを調べる(ST55)。このST55における処理には、受信した発呼信号に携帯電話の電話番号が含まれているか否かの検出動作も含まれる。発呼信号を受信しない場合は、ST53に戻り、車両検知器のON状態が継続しているか否かを調べ、継続していない場合(ST53においてN)には、この賃貸時間終了時刻通知処理を終了する。継続している場合は、ST54とST55とST53が繰り返される。受信した発呼信号に携帯電話の電話番号が含まれている場合は(ST55においてY)、電話番号登録手段213はその電話番号を登録要求電話番号ファイルに格納する(ST56)。車両検知器のON状態が継続しているか否かは引き続き調べられ(ST57)、継続していない場合は、この賃貸時間終了時刻通知処理を終了する。継続している場合は、電話の発呼信号を受信したか否かを調べる(ST58)。
【0049】
そして、電話の発呼信号を受信した時は、受信した発呼信号に携帯電話機の電話番号が含まれている場合は、電話番号登録手段213はその電話番号を問い合わせ電話番号ファイルに格納する(ST59)。引き続き、電話番号照合手段21は、その格納した問い合わせ電話番号を先に登録された登録要求電話番号と照合し(ST510)、一致しないとき(ST511においてN)は格納した問い合わせ電話番号を消去すると同時に、電話回線を切断する(ST513)。しかし、一致したとき(ST511においてY)は、終了時刻通知手段22が起動し、時間帯記憶手段203に記憶されている賃貸時間帯の終了時刻データに基づいて、これを音声情報に変換して、今電話回線に接続されている携帯電話にその賃貸時間終了時刻を通知する(ST512)。
【0050】
ST512からST51に戻るようにプログラムを設計すれば、一度問い合わせをして認識した賃貸時間終了時刻を失念した場合に、再度の問い合わせを受け付けて、これに通知することができる。理論上は、車両検知器のON状態がOFF状態になるまで、すなわち、当該駐車スペースから退出するまでは、問い合わせが可能である。
【0051】
このように、時間貸し駐車を行った者は、自分が所持している携帯電話機の電話番号を登録して置くことにより、管理機2に表示されていた賃貸時間帯の終了時刻を失念しても、その電話番号登録時に用いた管理機の電話番号がその携帯電話機に通話経歴として記録されているので、その電話番号を用いていつでも問い合わせることにより、賃貸時間終了時刻を知ることができる。従って、時間超過の駐車とならないように、当該駐車スペースから退出することができる。これにより、割り増しの駐車料金の支払いを免れうるばかりでなく、賃貸時間帯の終了時刻前にその駐車スペースが空くことにより、契約車両はなんらの障害もなく円滑に、所定の駐車スペースに進入して駐車することができる。
【0052】
終了時刻通知手段22は、単に賃貸時間終了時刻を通知するに止まらず、問い合わせを受けた時刻から賃貸時間終了時刻までの残時間を演算し、賃貸時間終了時刻とその残時間を通知すると、被通知者はその駐車場に帰還するまでの所要時間を考慮して、賃貸時間終了時刻前に帰還するように行動を適時に開始することができる利点がある。
【0053】
[第2の実施の形態]その1
図11及び図12は上記第2の実施の形態を説明する図であり、図11は駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第2の実施の形態である賃貸時間終了時刻接近通知のために付加された構成を示すブロック図、図12は賃貸時間終了時刻接近通知処理のフローチャートである。
【0054】
第2の実施の形態における管理機2Bには、図2に示された構成要素のほかに、図11に示すように、CPU1によって構成される電話機制御手段21と、登録制御手段26と、時刻比較手段27と、接近通知手段22´とが付加され、また、記憶部(ROM201a又はRAM201b)の中に賃貸時間終了時刻とその終了時刻を通知するために終了時刻よりも所定時間前の時刻(通知時刻)とが格納され、CPU1に通知要求手段212と、電話番号登録手段213と、電話機5と受信機7とが接続されている。通知要求手段212は、この例においても、駐車スペースに駐車した人による操作が可能なように管理機2Bの正面に設けられた押しボタンで構成され、受信機7は、その押しボタンを操作する人が所持する携帯電話機又はPHS(以下、代表的に携帯電話機という。)から発信される電波(電話番号とエリア番号)のみを受信できる狭小な受信エリアを有するものである。この管理機2Bにも、携帯電話機又はPHSとの間で通信するための通信アンテナ(図示せず)が設けられている。そして、この実施の形態の場合は、管理機2Bに備えられている電話機の電話番号が表示される必要はない。
【0055】
続いて、上記構成による作用を図12のフローチャートを参照しながら説明する。
ST61からST64までの処理は、図8のST51からST54までの処理と同じである。すなわち、当該駐車スペースの車両検知器がON状態か否かを調べ(ST61)、ON状態であれば、車両阻止機が阻止動作をしたか否かを調べ(ST62)、阻止動作をした場合は、その後に通知要求ボタン213が押されたか否かを調べる(ST64)。そして、通知要求ボタン213が押されたときは、受信機7が狭小受信エリアから携帯電話機から発信される電波(電話番号とエリア番号)を受信したか否かを調べ、受信したときは、登録制御手段26は電話番号登録手段213にその電話番号を電話番号ファイルに格納させる(ST66)とともに、登録制御手段24はその直後に、以後の通知要求ボタン212の操作を無効にするか、無効にする代わりに、電話番号登録手段213によるその後の電話番号登録を禁止するなどして、駐車スペースに駐車した車両について電話番号の再登録を禁止する。これにより、1台の駐車車両に対してのみ賃貸時間終了時刻接近通知処理を完遂するように図られている。
【0056】
登録を要求された電話番号の登録(ST66、ST67)を終了すると、その駐車スペースにおける駐車が継続している条件の下に(ST68においてY)、時刻比較手段27は時計手段209が出力している現在時刻とROM201aに記憶されている通知時刻とを比較し、通知時刻が到来したか否かを判断する(ST69)。そして、現在時刻が通知時刻と一致すると通知時刻が到来したと判断して、電話機制御手段23が先に電話番号ファイルに登録した携帯電話機の電話番号を用いて発呼する(ST610)。その結果、当該携帯電話機との間に電話回線が接続(開通)されたときは(ST611においてY)、接近通知手段22’が賃貸時間終了時刻が接近している旨を通知し(ST612)、この賃貸時間終了時刻接近通知処理を終了する。
【0057】
以上のように、この実施の形態の場合は、時間貸し駐車を利用する人が、登録要求をした後、所持している携帯電話機を管理機に近接するだけで、その電話番号を登録することができ、賃貸時間終了時刻が接近すると、管理機側から自動的にその携帯電話機に発信して、賃貸時間終了時刻が接近していることを通知する。従って、例えば、商談や会議などに没頭していて賃貸時間終了時刻を失念しても、賃貸時間終了時刻の接近を知ることができるため、時間超過駐車を未然に防止することができる。
【0058】
上述した例においては、電話回線が接続されたときに賃貸時間終了時刻が接近している旨を通知するようにしたが、電話機制御手段21が登録された携帯電話機の電話番号に発呼する時刻(通知時刻でもある)が、賃貸時間終了時刻より所定時間前であることが、駐車場利用者に衆知されている場合は、当該管理機の電話機について通話者通知の設定をしておくことにより、その管理機の電話機から携帯電話機が発呼信号を受信したときは、通話者通知により、その発呼者の誰何(前記駐車場であること)が判るので、管理機の電話機から発呼信号を発信した後は、賃貸時間終了時刻接近通知処理を終了するようにプログラムを設計することもできる。この場合でも、発呼信号を受信した携帯電話機の所持者は、通話前に着呼音が切れたときは、着信履歴を見ることにより、発呼者は自分が利用している駐車場であることが判る。従って、商談や会議などの際に、周囲に影響を与えることなく、首尾良くこれを終了して、賃貸時間終了時刻までに時間的余裕を持って駐車場に帰還し、そうしなければ契約者に迷惑を掛けることになる時間超過駐車を未然に防止することができる。
【0059】
[第2の実施の形態]その2
図13及び図14は上記第2の実施の形態の別の例を説明する図であり、図13は駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第2の実施の形態である賃貸時間終了時刻接近通知のために付加された別の構成を示すブロック図、図14は賃貸時間終了時刻接近通知処理のフローチャートである。
【0060】
上述したその1の形態においては、駐車スペース利用者の携帯電話機の電話番号の登録をするために、携帯電話機が電源投入中は常時発信している電波(電話番号とエリア番号)を受信するための狭小受信エリアを有する受信機を管理機に設けた。これに対して、その2の形態は、駐車スペース利用者の携帯電話機の電話番号の登録をするために、管理機にも、一般電話回線と接続される電話機を設けるとともに、その電話機の電話番号をその管理機に掲示して、駐車スペース利用者は賃貸時間終了時刻接近の通知を望む場合は、通知要求ボタンを押した後、自分の携帯電話機からその掲示されている電話番号に発呼するようにしたものである。図14のフローチャートは、管理機の電話機がその発呼を受信したか否かを調べるステップ(ST55)以外は、図12のフローチャートと同じである。
【0061】
この実施の形態においては、その1の形態の場合と異なり、登録をする電話番号の携帯電話機は管理機の至近位置に存在する必要がない。従って、例えば、駐車場に入庫した人がその駐車場から離れた場所にいる人に携帯電話機で、当該管理機に掲示されている電話番号を通知した後、通知要求ボタンを押せば、その通知を受けた人が自分の携帯電話機の電話番号を登録することができ、その登録をした人は、所定の通知時刻に賃貸時間終了時刻接近の通知を自分の携帯電話機で受けて、賃貸時間終了時刻前にその駐車スペースから車両を退出するようなこともできる。従って、進入時と退出時の運転者が異なる場合の時間超過駐車をも未然に防止することができる。
【0062】
上記第1の実施の形態においては、電話による問い合わせの受付を賃貸時間帯に限定したが、契約時間帯においても電話による問い合わせの受付を行うようにしても良い。この時間帯の問い合わせに対しては、賃貸時間帯の開始時刻と終了時刻を通知することとなる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の駐車場管理方法を実施する駐車場管理装置の構成機器の設置状況を示す説明図。
【図2】その駐車場管理装置の構成のうち、上記本来の駐車管理に係る部分の構成を示すブロック図。
【図3】管理機の一例の外観図。
【図4】駐車場管理装置のメインフローチャート。
【図5】契約時間帯処理のフローチャート。
【図6】賃貸時間帯の本来の駐車管理に関わるフローチャート。
【図7】本発明の駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第1の実施の形態の一例である、賃貸時間終了通知のために付加された構成を示すブロック図。
【図8】その賃貸時間終了時刻通知処理のフローチャート。
【図9】本発明の駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第1の実施の形態の他例である、賃貸時間終了通知のために付加された構成を示すブロック図。
【図10】その賃貸時間終了時刻通知処理のフローチャート。
【図11】本発明の駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第2の実施の形態である賃貸時間終了時刻接近通知のために付加された構成を示すブロック図。
【図12】賃貸時間終了時刻接近通知処理のフローチャート。
【図13】第2の実施の形態の別の例を説明する図であり、駐車管理装置の構成のうち、本発明の要部の第2の実施の形態である賃貸時間終了時刻接近通知のために付加された別の構成を示すブロック図。
【図14】賃貸時間終了時刻接近通知処理のフローチャート。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、前記契約時間帯においては、前記車両検知器が駐車スペースに車両を検知しないときに、その駐車スペースへの車両進入を禁止するとともに、所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、前記賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、前記駐車料金の精算処理の終了に基づいて前記車両阻止機の阻止動作を解除する駐車場管理方法において、
前記管理機に、電話機と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、前記自動通知手段は前記管理機に記憶されている賃貸時間帯の終了時刻を通知することを特徴とする駐車場管理方法。
【請求項2】
前記管理機は、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、記憶されている賃貸時間帯の終了時刻と現在時刻を基に終了時刻までの残時間を計算し、自動通知手段はその残時間をも合わせて通知することを特徴とする請求項1に記載の駐車場管理方法。
【請求項3】
前記管理機は、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、当該駐車スペースの車両検知器からの信号を基に、駐車スペースが空いているか、塞がっているかをも合わせて通知することを特徴とする請求項1又は2に記載の駐車場管理方法。
【請求項4】
駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、前記契約時間帯においては、前記車両検知器が駐車スペースに車両を検知しないときに、その駐車スペースへの車両進入を禁止するとともに、所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、前記賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、前記駐車料金の精算処理の終了に基づいて前記車両阻止機の阻止動作を解除する駐車場管理方法において、
前記管理機に、通知要求手段と電話機と電話番号登録手段と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記電話番号登録要求手段が操作された時は、前記管理機の電話機を能動化して他の携帯電話機から着呼したときはその携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録するとともに、当該駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、前記管理機の電話機を能動状態に維持するとともに、その後に着呼した他の携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録された電話番号と照合し、一致したときは、前記着呼した他の携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻を通知することを特徴とする駐車場管理方法。
【請求項5】
駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、前記契約時間帯においては、前記車両検知器が駐車スペースに車両を検知しないときに、その駐車スペースへの車両進入を禁止するとともに、所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、前記賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、前記駐車料金の精算処理の終了に基づいて前記車両阻止機の阻止動作を解除する駐車場管理方法において、
前記管理機に、通知要求手段と受信エリアが狭小な受信機と電話番号登録手段と電話機と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記通知要求手段が操作された時は、前記受信機により前記受信エリア内の携帯電話機が発信している電話番号を受信してこれを前記電話番号登録手段に登録するとともに、当該駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、前記通知要求手段の操作を無効にするか、前記受信機を非能動化するか、前記電話番号登録手段による他の携帯電話機の電話番号の登録を禁止し、かつ、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の終了予定時刻とを比較し、一致したときは前記電話番号登録手段に登録された電話番号の携帯電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知することを特徴とする駐車場管理方法。
【請求項6】
駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、前記契約時間帯においては、前記車両検知器が駐車スペースに車両を検知しないときに、その駐車スペースへの車両進入を禁止するとともに、所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、前記賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、前記駐車料金の精算処理の終了に基づいて前記車両阻止機の阻止動作を解除する駐車場管理方法において、
前記管理機に、通知要求手段と電話機と電話番号登録手段と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記通知要求手段が操作された時は、前記電話機を能動化して他の携帯電話機から着呼したときはその携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録するとともに、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の通知時刻とを比較し、前記通知要求手段の操作を無効にするか、管理機の電話機を非能動化するか、電話番号登録手段による他の携帯電話番号の登録を禁止し、現在時刻と通知時刻が一致したときは、前記電話番号登録手段に登録された電話番号の携帯電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知することを特徴とする駐車場管理方法。
【請求項7】
管理機は、現在時刻と記憶されている賃貸時間帯の終了時刻を基に終了時刻までの残時間を計算し、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知するときは、その残時間をも合わせて通知することを特徴とする請求項5又は6に記載の駐車場管理方法。
【請求項1】
駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、前記契約時間帯においては、前記車両検知器が駐車スペースに車両を検知しないときに、その駐車スペースへの車両進入を禁止するとともに、所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、前記賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、前記駐車料金の精算処理の終了に基づいて前記車両阻止機の阻止動作を解除する駐車場管理方法において、
前記管理機に、電話機と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、前記自動通知手段は前記管理機に記憶されている賃貸時間帯の終了時刻を通知することを特徴とする駐車場管理方法。
【請求項2】
前記管理機は、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、記憶されている賃貸時間帯の終了時刻と現在時刻を基に終了時刻までの残時間を計算し、自動通知手段はその残時間をも合わせて通知することを特徴とする請求項1に記載の駐車場管理方法。
【請求項3】
前記管理機は、賃貸時間帯において前記管理機の電話機に他の電話機から電話がかかって来たときは、当該駐車スペースの車両検知器からの信号を基に、駐車スペースが空いているか、塞がっているかをも合わせて通知することを特徴とする請求項1又は2に記載の駐車場管理方法。
【請求項4】
駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、前記契約時間帯においては、前記車両検知器が駐車スペースに車両を検知しないときに、その駐車スペースへの車両進入を禁止するとともに、所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、前記賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、前記駐車料金の精算処理の終了に基づいて前記車両阻止機の阻止動作を解除する駐車場管理方法において、
前記管理機に、通知要求手段と電話機と電話番号登録手段と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記電話番号登録要求手段が操作された時は、前記管理機の電話機を能動化して他の携帯電話機から着呼したときはその携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録するとともに、当該駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、前記管理機の電話機を能動状態に維持するとともに、その後に着呼した他の携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録された電話番号と照合し、一致したときは、前記着呼した他の携帯電話機に賃貸時間帯の終了時刻を通知することを特徴とする駐車場管理方法。
【請求項5】
駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、前記契約時間帯においては、前記車両検知器が駐車スペースに車両を検知しないときに、その駐車スペースへの車両進入を禁止するとともに、所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、前記賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、前記駐車料金の精算処理の終了に基づいて前記車両阻止機の阻止動作を解除する駐車場管理方法において、
前記管理機に、通知要求手段と受信エリアが狭小な受信機と電話番号登録手段と電話機と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記通知要求手段が操作された時は、前記受信機により前記受信エリア内の携帯電話機が発信している電話番号を受信してこれを前記電話番号登録手段に登録するとともに、当該駐車スペースに車両を検知しなくなるまでは、前記通知要求手段の操作を無効にするか、前記受信機を非能動化するか、前記電話番号登録手段による他の携帯電話機の電話番号の登録を禁止し、かつ、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の終了予定時刻とを比較し、一致したときは前記電話番号登録手段に登録された電話番号の携帯電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知することを特徴とする駐車場管理方法。
【請求項6】
駐車スペースに対して、契約車両が専用する契約時間帯と一般車両の駐車を許可する賃貸時間帯とを相互に重ならないように管理機に設定し、前記契約時間帯においては、前記車両検知器が駐車スペースに車両を検知しないときに、その駐車スペースへの車両進入を禁止するとともに、所定の識別情報の入力に基づいて車両進入の禁止を解除し、前記賃貸時間帯においては、車両検知器が駐車スペースに車両を検知したときに車両阻止機を阻止動作させてその駐車スペースからの車両退出を阻止するとともに、駐車時間に応じた駐車料金を算出表示し、前記駐車料金の精算処理の終了に基づいて前記車両阻止機の阻止動作を解除する駐車場管理方法において、
前記管理機に、通知要求手段と電話機と電話番号登録手段と自動通知手段とを設け、賃貸時間帯において駐車スペースに車両を検知したことに基づく前記車両阻止機の阻止動作の後に前記通知要求手段が操作された時は、前記電話機を能動化して他の携帯電話機から着呼したときはその携帯電話機の電話番号を前記電話番号登録手段に登録するとともに、現在時刻と当該駐車スペースについて設定されている賃貸時間帯の終了時刻よりも所定時間前の通知時刻とを比較し、前記通知要求手段の操作を無効にするか、管理機の電話機を非能動化するか、電話番号登録手段による他の携帯電話番号の登録を禁止し、現在時刻と通知時刻が一致したときは、前記電話番号登録手段に登録された電話番号の携帯電話機に自動発信して、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知することを特徴とする駐車場管理方法。
【請求項7】
管理機は、現在時刻と記憶されている賃貸時間帯の終了時刻を基に終了時刻までの残時間を計算し、賃貸時間帯の終了時刻が接近していることを通知するときは、その残時間をも合わせて通知することを特徴とする請求項5又は6に記載の駐車場管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−152565(P2008−152565A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−340298(P2006−340298)
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【出願人】(597121898)株式会社インターロック (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【出願人】(597121898)株式会社インターロック (2)
【Fターム(参考)】
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