説明

高いQ値および低い挿入損のFBARを達成するための構造および製作の手順

圧電薄膜共振器は基板上で形成される。圧電薄膜共振器は、基板に近接した第1表面と基板から離間した第2表面を有する圧電材料の層を備える。圧電材料の第1表面に残された第1導電層は第1部分を備え、第1部分が備える表面の属する平面は、第2部分に関する表面が属する平面とは異なる。デバイスを形成する方法は、第1電極の第1部分と圧電層とを基板上へ堆積するステップを備える。本方法は、圧電層の下部の、および第1電極の一部分の下部の基板の一部分を除去するステップと、圧電薄膜層の上に、および第1電極の第1部分の上に第1電極の第2部分を堆積するステップを更に備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電薄膜共振器(「FBAR」)構造の形成に関する。より詳細には、本発明は、高いQ値および低い挿入損の圧電薄膜共振器用の構造を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの実例において、無線周波数フロントエンド・フィルタを提供することが望まれる。従来のセラミックフィルタおよびSAWフィルタが、フロントエンド無線周波フィルタとして使用されて来た。SAWフィルタは、2.4ギガヘルツ(GHz)以上の周波数において過度の挿入損を持ち始めるという点で問題がある。セラミックフィルタはサイズが大きすぎて、周波数が上昇するにつれて製作するのが困難になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
基本的なFBARデバイス100が、図1において概略的に示される。FBARデバイス100は、基板110の水平面上に形成される。第1金属層120が基板110に配置され、続いて、圧電層130が金属層120の上に配置される。圧電層はZnO、AIN、PZT、他の圧電材料であって良い。第2金属層122が圧電層130上に配置される。第1金属層120は第1電極120として動作し、第2金属層122は第2電極122として機能する。第1電極120、圧電層130および第2電極122が、スタック140を形成する。スタック140の背後または下部の基板110の一部分が、背面バルク・シリコン・エッチングを用いて取り除かれる。背面バルク・シリコン・エッチングは、ディープ・トレンチ・リアクティブ・イオン・エッチング、またはKOH、TMAHおよびEDPのような結晶学的な配向依存のエッチング作用を使用して行なわれる。背面バルク・シリコン・エッチングによって、基板110中に開口部150が生成される。基板中の開口部150上に位置し、第1電極120と第2電極122の間に挟まれた水平に位置した圧電層130の構造が形成される。FBARは、水平基板の開口部の上に懸架された薄膜デバイスである。
【0004】
図2は、圧電薄膜共振器100を備える電気回路200の概略を示す。電気回路200は、無線周波数「RF」電圧源210を備える。高周波電圧源210は導線220によって第1電極120に接続され、第2導電体222によって第2電極122に接続される。共振周波数の高周波電圧が印加される場合、全スタック140はZ方向「d33」モードで自由に共振する事が出来る。共振周波数は、図2中における文字「d」即ち寸法「d」によって指示される薄膜の厚さ即ち圧電層130の厚さによって決定される。共振周波数は次の式によって決定される。
【0005】
【数1】

【0006】
ここで、f=共振周波数、V=圧電層の音速、d=圧電層の厚さである。図1および図2に示された構造は、共振器またはフィルタのいずれかとして使用する事が可能である事に注目されたい。FBARを形成するために、ZnOやAlNのような圧電薄膜が、活物質として使用される。縦圧電係数および音響損失係数のようなこれらの薄膜の材料特性は、共振器の性能のための主要パラメーターである。重要な性能要因として、Q係数、挿入損および電気的/機械的な接続のような要因が含まれる。現在、FBARを製造する際に、反応スパッタリングを使用して圧電薄膜が金属電極に堆積する。生成された薄膜は、c軸組織配向に対して多結晶である。換言すれば、c軸は基板に対して垂直である。この処理手順はいくつかの問題を有する。
【0007】
FBARは、2つの電極間に挟まれた圧電層として形成される。FBARの電気出力のために、頂部および底部の電極が必要であり、従って、底部の電極が必要である。FBAR用の圧電薄膜の蒸着を開始する層即ち種子層が、導電材料に制限されてしまう。高品質あるいは単結晶の圧電薄膜を生成し得る他の非導電性の材料あるいは単結晶材料は、従来のFBAR製作技術を用いた際には種子層として使用する事が出来ない。
【0008】
圧電薄膜が導電性を有する金属上にスパッタリングされる場合、スパッタリングされた薄膜のおよそ0.05μmの第1層は、通常は部分的に発達した組織を有する多結晶の材料から成る。この第1層の圧電効果は低品質である。これによって、薄膜全体の品質が低下する。これは、約0.2μm厚さの圧電薄膜を有する10GHz以上の共振周波数を有する高周波FBARの性能に関して問題となる。
【0009】
従って、単結晶圧電薄膜によるFBARデバイスおよびFBARデバイスの製造方法の必要性が存在する。良好な性能品質を有し、高導電性の電極以外の種子層を使用するFBARデバイスを製造する方法の必要性が更に存在する。多結晶であり得、低品質の圧電効果を有し得るスパッタリングされた圧電材料の第1層を除去し得るような製造技術の必要性が更に存在する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、添付の特許請求の範囲によって具体的に示される。しかしながら、本発明についてのより完全な理解は、図面に関連して詳細な説明が考慮された時に導出され得る。図面の全体にわたって、同様の参照番号は同様の品目を参照する。
【0011】
本願明細書において開示される説明は、本発明の様々な実施形態を例示するものであり、この種の説明は如何なる方法においても本発明を制限するものとして解釈されることを目的としない。
【0012】
本発明の圧電薄膜共振器「FBAR」の幾つかの実施形態のうちの1つを製作するために使用される様々な工程段階が、図3a〜図22bに示される。
【0013】
本発明の一実施形態が、図3a〜図7bを参照して議論される。図3aおよび図3bは、単結晶種子層310および誘電体層320を備える単結晶基板300の平面図および側面図である。第1電極400の第1部分が、種子層310の一部分および誘電体層320の一部分の上に形成される。単結晶基板300はケイ素あるいは炭化ケイ素(Si、またはSiC)であって良い。単結晶圧電薄膜の成長を促進するために、単結晶種子層310が必要となる。単結晶基板300が単結晶圧電薄膜の成長を促進する事が出来る場合、単結晶種子層310が必ずしも必要ではない事を理解されたい。誘電体層320は、種子層310との金属反応または基板300との金属反応を隔離または防止するために必要である。誘電体層320はウィンドウ322を開けるためにパターン化される。単結晶種子層310の露出した一部分上で圧電薄膜が成長する事が出来るように、ウィンドウは単結晶種子層310を露出する。ウィンドウ322が誘電体層320中に形成された後、第1電極400の第1部分が形成され、これがウィンドウ322内の単結晶種子層310の一部分をカバーし、結果的に、誘電体層320の一部分をもカバーする。第1電極400の第1部分は、埋設された金属トレースと称されても良く、図7aおよび図7bを参照して議論されるようにデバイスとの電気的な接触を行なうために使用される。
【0014】
図4aおよび図4bはそれぞれ、圧電薄膜410および第2電極420が堆積した後の基板300を示す平面図および側面図である。先ず、単結晶圧電薄膜410が堆積されてパターン化され、単結晶種子層310が露出しているウィンドウ322内に堆積されるようにする。単結晶圧電薄膜410は、単結晶種子層310に接触して形成される第1表面412を備える。単結晶圧電薄膜410の第1表面は基板300の直近に存在する。単結晶圧電薄膜410は、単結晶基板300から遠位に存在する第2表面414を更に備える。
【0015】
圧電薄膜410が形成されパターン化された後、第2電極420が堆積されパターン化される。第2電極420は第1部分422および第2部分424を備える。第2部分424は、圧電結晶410の第2表面414上に堆積する。第2電極420の第1部分422は誘電体層320上に堆積し、第2電極420の第2部分424と電気的に接触している。換言すれば、第2電極420の第1部分は電気コンタクト・パッド、および圧電薄膜410の側壁に堆積する一部分を備える。第2電極420の第1部分422は、第1部分が第2電極420の第2部分424と電気的に接触しているように、圧電結晶410の第2表面414に残される一部分を備える。第2電極420は、形成されたFBARデバイスの頂部電極と称されても良い。
【0016】
図5aおよび図5bはそれぞれ、圧電層および種子層310の下部の基板材料の一部分が除去された後の基板300の平面図および側面図である。基板300の一部分を除去する事によって、基板の裏側の開口部500が生成される。除去される基板材料300は、最終的なFBARデバイスの作用面積よりは小さい基板300の一部分に対応する。基板材料はディープ・トレンチ・リアクティブ・イオン・エッチング(DRIE)を使用して除去される。DRIEのエッチング・プロファイルは、第1傾斜側壁502および第2傾斜側壁504を生成するために、ネガティブ側に調節される。
【0017】
図6aおよび図6bは圧電薄膜410の下部の種子層310の一部分が除去された後の基板を示す。単結晶種子層310は、基板材料300がウェーハの裏側から取り除かれた際に形成されたエッチング済みのDRIEウィンドウ即ち開口部500を通ってウェーハの裏からエッチングされる。単結晶種子層310を除去するためのエッチング作用は自己制御され、終点検出によって圧電層410上において停止する。より具体的には、結晶種子層310を除去するためのエッチング作用は、圧電層410の第1表面412において、あるいはその近傍において停止する。単結晶種子層310を除去するエッチング作用によって、基板の裏側に沿って圧電層410および特に表面412が露出する。このエッチング作用は、単結晶種子層310によって画定され、基板300の裏側において圧電結晶410の表面412を露出する第2ウィンドウ600を形成する、と言う事が出来る。
【0018】
図7aおよび図7bは、第1電極の第2部分700が圧電薄膜410の第1表面412に堆積した後の基板の平面図および側面図を示す。底部の電極金属はウェーハの裏側から堆積する。ウェーハまたは基板の300の裏側からの金属の堆積によって、第1電極の第2部分700が生成される。図7bにおける金属層710および712によって示されるように、基板300の後部側面も金属化される。第2電極700は、第1電極400の第1部分、即ち埋設された金属トレースと称される部分と電気的に接触する。開口部500の側壁上に堆積された金属が存在しない事に注目されたい。開口部500が生成された際、DRIEは傾斜側壁502および504を生成するために、ネガティブ側に調節された。第1電極の第2部分700を形成する金属層が堆積される場合、側壁が傾斜していることによって、側壁502、504上へ金属が堆積される事が防がれる。これによって、すべてのバルク・シリコン基板300上に連続的に金属層が堆積する事を防ぎ、圧電薄膜410の第1表面412の殆どをカバーする独立した電極700が提供される。第1電極の第1部分400および第1電極の第2部分700が第1電極を形成する事に注目されたい。通常、第1電極の第1部分400と第2部分700との間が適切に電気的に接続されるように、第1電極の第2部分700は、第1電極の第1部分400と一定の範囲でオーバーラップする。図示されるように、オーバーラップされる範囲は約10マイクロメートルである。
【0019】
ここで、図8a〜12bへと移り、高いQ値および低い挿入損を有するFBARを形成するための他の実施形態および方法が議論される。第2実施形態において、圧電薄膜の堆積を非導電性の種子層を使用することによって可能にする製作手順が議論される。図8aおよび図8bはそれぞれ、非導電性の種子層810および第1電極1200(第1電極の全体は図12bに示される)の第1部分1210を有する基板800の平面図および側面図である。種子層810は、種子層810への堆積の際に高品質の圧電薄膜をもたらし得る任意の非導電性の材料で有り得る。好都合にも、基板800上で使用される特定の種子層810は、導電材料に制限されていない。従って、種子層810は種子層で成長する圧電薄膜即ち圧電層の特定の品質を最適化するために選択される事が出来る。金属層は種子層の上に堆積されてパターン化される。金属層は、第1電極即ち底部電極コンタクトの第1部分1210を形成する。金属層1210は、埋設された金属トレースと称されて良く、第1部分1214および第2部分1216を備える。第2部分1216は電気的なコンタクト・パッドである。
【0020】
図9aおよび図9bは、圧電薄膜910が種子層810に堆積された後、および第2電極920が種子層および圧電薄膜上に堆積されパターン化された後の基板800の平面図および側面図である。単結晶圧電薄膜910は、種子層810上に堆積し、パターン化される。種子層810は、種子層上の高品質圧電薄膜の堆積を引き起こすような任意の非導電性の材料である。圧電薄膜910は、基板800に近接している第1表面912を備える。第1の表面912は、種子層810と物理的に接触するか、もしくは種子層810と相対する。圧電薄膜912は、基板800から離間した第2表面914を備える。第2電極920は、第1部分922および第2部分924を備える。第2部分924は、圧電薄膜910の第2表面914上に堆積する。第2部分924は、圧電薄膜即ち圧電層910の表面914の殆どをカバーする。第2電極920の第1部分922は、パッド916および電気トレース918を備える。電気トレース918は、パッド916および第2電極の第2部分924とを電気的に接続する。従って、トレース918は、圧電層910の第2表面914に堆積する部分を備える。トレース918は、圧電薄膜910の側壁即ち垂直の表面に更に堆積する。頂部の電極即ち第2電極920は、第1部分922および第2部分924を形成するために堆積し、続いてパターン化される。
【0021】
図10aおよび図10bは、圧電薄膜910の下部の基板材料の一部分が除去された後の基板800を示す。図10bに最も良好に示されるように、圧電薄膜910の下部のシリコン基板は、ディープ・トレンチ・リアクティブ・イオン・エッチング(DRIE)を使用して除去される。基板800の裏側からシリコン基板800の一部分を取り除くことによって、開口部1000が生成される。開口部1000をDRIEエッチング・ウィンドウと名付けても良い。DRIEウィンドウ即ち開口部1000のエッチング作用プロファイルはネガティブ側に調節される。開口部即ちDRIEウィンドウ1000のエッチング作用プロファイルがネガティブ側であることによって、第1傾斜側壁1002および第2傾斜側壁1004が生成される。
【0022】
図11aおよび11bは、圧電材料の下部の、即ち圧電薄膜910の下部の種子層の一部分が除去された後の基板即ちデバイスを示す。非導電性の種子層810は、エッチング済みのDRIEウィンドウ即ち開口部1000を通って基板の裏側からエッチングされる、即ち取り除かれる。エッチング作用は自己制御され、終点検出によって圧電層910上において有効に停止する。具体的には、圧電層即ち圧電薄膜910の第1表面912上、あるいはその近傍でエッチング作用が停止する。非導電性の種子層810を除去する裏側のエッチング作用の結果として、種子層810中に開口部1100が形成される。開口部1100によって、第1電極の第1部分1210の一部分1214の一部と同様に、圧電薄膜即ち圧電層910の表面912が露出する。
【0023】
図12aおよび図12bはそれぞれ、裏側が金属化された後の基板800の平面図および側面図である。金属はウェーハの裏側に堆積する。堆積した金属は、基板800の裏側の金属化層1220および1222と同様に、第1電極1200の第2部分1212を形成する。傾斜側壁1002および1004を生成するためにネガティブ側のプロファイルを有するように予め調整された開口部1000即ちDRIEウィンドウによって、側壁1002、1004上に金属が堆積する事が防がれる。これによって、第1電極1200の第2部分1212が他の金属化された一部分1220および1222から分離されるべく、バルク・シリコン基板上に金属層が連続的に形成される事が防がれる。第1電極1200の第2部分1212は、第1電極の第1部分1210と接触する。第1部分と第2部分とが電気的に接触するように、第1電極1200の第1部分1210および第2部分1212はオーバーラップする。本実施形態において、該オーバーラップは約12マイクロメートルである。
【0024】
ここで、図13a〜17bに移り、本発明の第3実施形態が議論される。第3実施形態において、低品質の第1圧電薄膜の除去を可能にする構造と製作の手順が議論される。図13aおよび図13bはそれぞれ、非導電性の種子層1310と第1電極1700(第1電極の全体は図17bに示される)の第1部分1710を備える基板1300を示す平面図および側面図である。開始種子層1310は、基板1300上に最初に堆積したものである。種子層は、誘電材料であっても良いし、圧電材料即ち薄膜が種子層1310の上に堆積される際に良好な品質の圧電薄膜が形成されるように選択された他の任意の非導電性材料であっても良い。非導電性の「種子層」として基板1300それ自体を使用し得る事に注目されたい。第1電極の金属層即ち第1部分1710は、第1電極の第2部分との後の接触のために堆積されパターン化される。第1電極部分1710はコンタクト・パッド1716および電気トレース1714を備える。第1電極の第1部分1710は、埋設された金属トレースと称されても良い。
【0025】
図14aおよび図14bは、圧電薄膜1410が基板1300の種子層1310の上に堆積した後の基板1300の平面図および側面図である。圧電薄膜1410を形成するために、圧電材料が堆積されてパターン化される。圧電薄膜1410は、基板1300と近接している第1表面1412と、基板1300から遠位または遠隔に存在する第2表面1414を備える。堆積した薄膜の第1層1420の組織は低品質であり得る。薄膜の第1層は、参照番号1420によって示される。圧電薄膜1410の第1層は、厚さにしておよそ0.05マイクロメートルである。参照番号1420によって示される品質の低い組織の圧電材料の第1層の上に、参照番号1422によって示されるように、圧電材料はc軸配向の組織で成長し始める。品質の低い組織1420と、c軸配向に成長した組織1422の領域と間の界面は、参照番号1421によって示される。
【0026】
図15aおよび図15bは、第2電極1520が基板1300上に堆積した後、および基板1300の一部分が基板1300の裏側から除去された後の基板1300を示す。圧電薄膜1410が基板1300の種子層1310の上に堆積した後、第2電極1520が堆積し、パターン化される。第2電極は、第1部分1522および第2部分1524を備える。第2部分1524は、圧電薄膜1410の表面1414の全体をカバーするか、あるいはその殆どをカバーする。第2電極1520の第1部分1522は、パッド1516と、パッド1516を第2電極1520の第2部分1524とを接続する電気コンタクト即ちトレース1518を備える。トレース1518は、圧電薄膜1410の側壁上に、種子層1310の上に、および圧電薄膜1410の第2表面1414の上に堆積する。前述されたように、トレース1518は第2電極1520の第1部分1522と第2部分1520との間を電気的に接触させる。
【0027】
図15bに最も良好に示されるように、圧電薄膜1410の下部のシリコン基板1300は、ディープ・トレンチ・リアクティブ・イオン・エッチング(DRIE)によって除去された。圧電薄膜1410の下部の基板の一部分を除去する事によって、DRIEウィンドウとしてさらに参照され得る開口部1500が生成される。DRIEウィンドウ即ち開口部1500のエッチング・プロファイルはネガティブ側に調節され、これによって、第1傾斜側壁1502および第2傾斜側壁1504が生成される。
【0028】
図16aおよび図16bは、基板の一部分、種子層1310の一部分および圧電材料1420の一部分が基板1300の後部側面から除去された後の基板1300を示す。種子層1310の一部分および配向の品質が低い圧電層1420の一部分が、エッチング済みの開口部1500即ちDRIEウィンドウまで基板1300の裏側からエッチングされる。エッチング作用は自己制御される。種子層のエッチングは、終点検出によって圧電層1410上で有効に停止され得る。配向の品質の低い圧電薄膜即ち薄膜1420のエッチングは、時間制御に基づく。換言すれば、DRIEエッチング作用はある所定の割合で材料を除去する。従って、一般的に、所定の時間内に所定の量の材料が除去される。種子層1310の一部分および配向の品質の低い圧電層1420の一部分を除去するためのエッチングは、配向の品質の低い圧電層1420の全厚さが除去される一方で第1電極の第1部分1710の厚さの一部のみが除去されるように実行される。エッチングは、配向の品質の低い圧電層1420とc軸との間の界面まで、あるいは僅かにそれを超えた位置まで実行される。換言すれば、エッチングが終了した後、c軸配向薄膜1422だけが残される。
【0029】
図17aおよび図17bはそれぞれ、第1電極1700の第2部分1712が、圧電薄膜1410のc軸配向薄膜1422上に基板1300の裏側から堆積した後の基板1300の平面図および側面図である。基板1300の裏側は、形成済みのDRIEウィンドウを通って堆積した第1電極の第2部分1712に帰着して金属化される。金属は基板の裏側全体に堆積され、これによって金属化された薄膜即ち金属化された部分1720および1722が形成される。第2部分1712および第1部分1710が第1電極1700を形成する。第1部分1710と第2部分1712が電気的に接触するように、第1電極1700の第2部分1712は、およそ10マイクロメートルにわたって第1電極の第1部分1710とオーバーラップする。この段階より以前に実行されたDRIEがネガティブ側に制御されていたので、開口部1500の側壁1502および1504に金属は堆積されない、という事に注目されたい。その結果、第1電極1710の底部の電極即ち第2部分1712は、基板1300の裏側全体にわたって連続的に金属薄膜が形成される事が防がれる。特にこの実施形態の利点は、圧電層1410、第1電極1700および第2電極1520によって形成されたFBARが、2電極間にc軸配向圧電材料のみを有するために、配向の品質の低い薄膜の一部分1420が除去されるということである。これによって、高いQ値および低い挿入損の望ましい品質を備えるFBARデバイスが形成される。
【0030】
ここで、図18a〜図22bに移り、本発明の第4実施形態が議論される。第4実施形態において、低い品質の第1圧電薄膜の除去を可能にする構造と製作の手順が議論される。本実施形態において、種子層は導電材料から作られる。図18aおよび図18bは、誘電体薄膜1810、導電性の種子層1820および第1電極2200の第1部分2210(第1電極全体は図22bにおいて示される)が堆積した基板1800の平面図および側面図である。先ず、基板1800と導電性の種子材料1820および第1電極の第1部分2210との間を隔離するために、誘電体層即ち誘電体薄膜1810が基板1800上に堆積する。その後、導電性の種子層材料1820が誘電体層1810上に堆積する。種子層は、FBARデバイス用の圧電材料を受け入れるのに適切なサイズとなるようにパターン化される。第1電極の第1部分2210を形成するために、金属層が堆積されパターン化される。第1電極の第1部分2210は、第1電極の第2部分と電気的に接触させるために用いられる埋設された金属トレースと称されても良い。第1電極の第1部分2210を形成するために使用される金属層が、種子層1820と同じ材料で有り得る事に注目されたい。第1電極の第1部分2210はパッド2216と電気トレース2214を備える。
【0031】
図19aと図19bはそれぞれ、圧電薄膜1910が堆積した後の基板1800の平面図および側面図である。圧電材料1910が堆積されパターン化される。堆積した薄膜1910は、品質の低い組織1920を有する一部分と、c軸配向の組織1922を有する一部分とを備える。圧電材料の品質の低い組織は、c軸配向で無い。品質の低い組織の堆積した薄膜は、一般におよそ0.05マイクロインチの第1層である。図19において参照番号1921が付された一本の線は、品質の低い組織1920を有する圧電薄膜が堆積した一部分と、c軸配向の組織1922を有する圧電薄膜の一部分との移行面である。
【0032】
図20aおよび図20bはそれぞれ、第2電極2020が圧電薄膜1910に堆積した後、および基板1800の一部分が基板1800の後部側面から取り除かれた後の基板1800の平面図および側面図である。先ず、第2電極2020が堆積されパターン化される。第2電極2020は、FBARデバイス中の頂部電極と称する事も出来る。第2電極2020は、第1部分2022および第2部分2024を備える。第2部分2024は、圧電薄膜1910の表面1914を殆どカバーする。第2電極2020の第1部分2022はコンタクト・パッド2016およびトレース2018を備え、トレース2018は、第2電極2020のコンタクト・パッド2022と第2部分2024とを接続する。圧電薄膜1910の直下の基板材料は、ディープ・トレンチ・リアクティブ・イオン・エッチング(DRIE)によって除去される。基板1800の一部分を除去する事によって、側壁2002および2004を有する開口部2000が生成される。DRIEのエッチング・プロファイルはネガティブ側に調節される。開口部2000はDRIEエッチング作用ウィンドウと称されても良い。シリコン即ち基板材料1800のみが除去される。従って、開口部即ちDRIEエッチング作用ウィンドウ2000は、側壁2002および2004と、誘電体層1810とによって画定される。
【0033】
図21aおよび図21bは、基板1800の一部分、誘電体層1810の一部分、種子層1820の一部分および配向の品質の低い圧電材料1920が除去された後の基板を示す。誘電材料1810の一部分、金属種子層1820の一部分および配向の品質の低い圧電層1920は、エッチング済みのDRIEウィンドウ即ち開口部2000年を通って基板1800の裏側からエッチングされる。エッチング作用は自己制御される。種子層1820のエッチングは、終点検出によって圧電層1910上で有効に停止し得る。配向の品質の低い1つ以上の圧電薄膜1920のエッチングは、時間制御に基づく。配向の品質の低い1つ以上の圧電薄膜1920が除去された後、c軸配向薄膜1922だけが圧電薄膜1910の一部として残る。その結果、堆積された薄膜1910の圧電特性が改善される。
【0034】
図22aおよび図22bは、第1電極2200の第2部分2212が第1電極2200の第1部分2210上で他の金属化された部分と共に堆積した後の平面図および側面図である。金属は基板1800の裏側に堆積し、金属化された部分2220、2222および第1電極2200の第2部分2212を形成する。DRIEウィンドウすなわち開口部2000のエッチング・プロファイルは前段階においてネガティブ側に調節されたので、基板1800の裏側の側面上の金属の金属化または堆積によって、側壁、開口部2000の側壁」2002および2004上に金属が堆積する事は無い。第1電極2200の第2部分2212は、第1電極2200の第1部分2210と電気的に接触する。第1部分と第2部分との間の適切な電気的な経路を提供するために、第1電極2200の第1部分2210と第2部分2212との間に一定のオーバーラップ領域が存在する。特にこの実施形態において、オーバーラップはおよそ10マイクロメートルである。この手順の結果、たとえ圧電材料か薄膜1910が導電性の種子層1820の上で形成されたとしても、高品質FBARデバイスを形成する事が出来る。この手順の結果、FBARデバイスの一部としてc軸配向圧電材料1922のみを残して、圧電材料の品質の低い1つ以上の組織薄膜が裏側のエッチングによって除去される。
【0035】
これらのこれらの構造を製作するために議論された上記の図および方法に図示・記述された構造は、多くの長所を有する。本発明の方法を使用すると、単結晶圧電薄膜を備えるFBARデバイスを得る事が出来る。更なる利点は、底部即ち第1電極に導電性の金属材料を使用することを強いられず、任意の種子薄膜を使用する事が可能である、という事である。種子材料は、1つ以上の特定の品質を有する圧電薄膜を生産するために選定されて良い。更に、圧電薄膜の第1層が不適当な品質を有していたとしても、それを除去する事が出来、高いQ値および低い挿入損を有するFBARを形成するた事が出来る。その結果、高周波のアプリケーションで使用された際に、良好な性能品質を有するFBARが得られる。
【0036】
以上の特定の実施形態の説明によって、当業者が従来の知識を適用する事によって、本発明の一般的な概念から逸脱する事無く様々な応用のためにこれを直ちに修正し、および(または)適応させ得るのに十分に本発明の一般的な性質が開示され、従って、この種の適応および修正は、開示された実施形態の均等物の意味および範囲の範疇にあるという事を意図する。
【0037】
本願明細書において使用される語法または用語は説明の目的のために用いられているのであって、限定のために用いられているのでは無いと理解されよう。従って本発明は、添付の特許請求の範囲の精神および広義の範囲の範囲内における全てのこの種の代替、修正、均等物および相違を包含する事を意図する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】従来技術の圧電薄膜共振器の横断面図である。
【図2】圧電薄膜共振器の電気回路の概略図である。
【図3a】誘電体層および誘電体層に配置される第1電極を備えた単結晶基板の平面図である。
【図3b】図3aで示される基板即ちウェーハの側面図である。
【図4a】圧電薄膜および第2電極が堆積した後の基板を示す。
【図4b】図4aに示される基板の側面図である。
【図5a】圧電材料の下部の基板材料の一部分が除去された後の基板を示す。
【図5b】図5aに示される基板の側面図である。
【図6a】圧電材料の下部の種子層の一部分が除去された後の基板を示す。
【図6b】図6aに示される基板の側面図である。
【図7a】第1電極の第2部分が、圧電層および第1電極の第1部分に堆積した後の基板を示す。
【図7b】図7aに示される基板の側面図である。
【図8a】非導電性の種子層および基板上に配置される第1電極の一部を備えた基板の平面図である。
【図8b】図8aに示される基板の側面図である。
【図9a】圧電薄膜および第2電極が堆積した後の基板を示す。
【図9b】図9aに示される基板の側面図である。
【図10a】圧電材料の下部の基板材料の一部分が除去された後の基板を示す。
【図10b】図10aに示される基板の側面図である。
【図11a】圧電材料の下部の種子層の一部分が除去された後の基板を示す。
【図11b】図11aに示される基板の側面図である。
【図12a】第1電極の第2部分が、圧電層および第1電極の第1部分に堆積した後の基板を示す。
【図12b】図12aに示される基板の側面図である。
【図13a】種子層および種子層上に配置される第1電極の一部分を備えた基板の平面図である。
【図13b】図13aに示される基板の側面図である。
【図14a】圧電薄膜が堆積した後の基板を示す。
【図14b】図14aに示される基板の側面図である。
【図15a】第2電極が圧電薄膜に堆積し、基板の一部分が裏側から除去された後の基板を示す。
【図15b】図15aに示される基板の側面図である。
【図16a】基板の一部分、圧電材料の下部の種子層の一部分、および圧電材料の一部分が除去された後の基板を示す。
【図16b】図16aに示される基板の側面図である。
【図17a】第1電極の第2部分が、圧電層および第1電極の第1部分に堆積した後の基板を示す。
【図17b】図17aに示される基板の側面図である。
【図18a】誘電体薄膜、導電性の種子層、および第1電極の一部が配置された基板の平面図である。
【図18b】図18aに示される基板の側面図である。
【図19a】圧電薄膜が堆積した後の基板を示す。
【図19b】図19aに示される基板の側面図である。
【図20a】第2電極が圧電薄膜に堆積し、および基板の一部分が裏側から除去された後の基板を示す。
【図20b】図20aに示される基板の側面図である。
【図21a】基板の一部分、誘電体層の一部分、圧電材料の下部の種子層の一部分お配向が悪い圧電材料が除去された後の基板を示す。
【図21b】図21aに示される基板の側面図である。
【図22a】第1電極の第2部分が、圧電層および第1電極の第1部分に堆積した後の基板を示す。
【図22b】図22aに示される基板の側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成された圧電薄膜共振器であって、前記圧電薄膜共振器は圧電材料の層を備え、前記圧電材料の層が、
前記基板に近接する第1表面と、
前記基板の表面から遠位に位置する第2表面と、
前記圧電材料の層の前記第1表面と接触している部分を含み、非平面状である第1導電層と、
前記圧電材料の層の前記第2表面に接する第2導電層と
を備える、圧電薄膜共振器。
【請求項2】
前記第1導電層および前記第2導電層が、前記圧電材料の層の前記第1表面および前記第2表面に堆積する、請求項1に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項3】
前記圧電材料の層が単結晶薄膜である、請求項1に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項4】
前記圧電材料の層がAlNである、請求項3に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項5】
前記圧電材料の層がZnOである、請求項3に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項6】
前記圧電材料の層がc軸配向させられた薄膜である、請求項3に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項7】
前記圧電材料の層が、
c軸配向した部分と、
c軸配向していない部分と
を備え、
少なくとも前記第1導電層の一部分および前記第2の導電層の一部分が、前記圧電材料の層の一部分の前記c軸配向した部分と近接している、
請求項1に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項8】
前記第1導電層が、
第1平面部分と、
第2平面部分と
を備え、
前記第1平面部分および前記第2平面部分が異なる平面に表面をそれぞれ備える、
請求項1に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項9】
基板にデバイスを形成する方法であって、
前記基板上に第1電極の第1部分を堆積させるステップと、
前記基板および前記第1電極の前記第1部分の一部分の上に、前記基板に近接した第1表面と基板から離間した第2表面を備える圧電層を堆積させるステップと、
前記圧電層の前記第2表面に第2電極を配置するステップと、
前記圧電層の下部の、および前記第1電極の前記一部分の下部にある前記基板の一部分を除去するステップと、
前記圧電薄膜層の前記第1表面上に、および前記第1電極の前記第1部分上に前記第1電極の第2部分を堆積させるステップと
を備える、方法。
【請求項10】
前記圧電層は単結晶圧電薄膜である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記圧電層の前記第1表面の一部分を除去するステップを更に備える、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1電極の前記第1部分の一部分を除去するステップを更に備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1電極の前記第1部分と前記第1電極の前記第2部分とを電気的に接触させるステップを更に備える、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
基板にデバイスを形成する方法であって、
前記基板上に第1電極の第1部分を配置するステップと、
前記基板上に対して、および前記第1電極の前記第1部分の一部分の上に対して、前記基板に近接した第1表面と基板から離間した第2表面とを備える圧電層を配置するステップと、
前記圧電層の前記第2表面に第2電極を配置するステップと、
前記圧電層の下部に存在する、および前記第1電極の前記一部分の下部に存在する前記基板の一部分を除去するステップと、
前記圧電薄膜層の前記第1表面上に対して、および前記第1電極の前記第1部分上に対して、前記第1電極の前記第2部分を配置するステップと
を備える、方法。
【請求項15】
前記基板上に種子層を配置するステップを更に備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記種子層が非導電性である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記圧電層の前記第1表面の一部分を除去するステップを更に備える、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記圧電層の下部に存在する、および前記第1電極の一部分の下部に存在する前記種子層の一部分を除去するステップを更に備える、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記種子層が単結晶種子層である、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記種子層が単結晶圧電薄膜を成長させる事が可能である、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記種子層が導電性である、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記圧電層の前記第1表面の一部分を除去するステップを更に備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
基板にデバイスを形成する方法であって、
前記基板上に誘電体層を堆積するステップと、
前記誘電体層上に種子層を堆積するステップと、
前記誘電体層上に第1電極の第1部分を堆積するステップと、
前記誘電体層上に対して、および前記第1電極の前記第1部分の一部分の上に対して、前記基板に近接している第1表面と前記基板から離間している第2表面を備える圧電層を堆積するステップと、
前記圧電層の前記第2表面に第2電極を配置するステップと、
前記圧電層の下部に存在する、および前記第1電極の前記一部分の下部に存在する前記基板の一部分を除去するステップと、
前記圧電層の下部に存在する、および前記第1電極の前記一部分の下部に存在する前記誘電体層の一部分を除去するステップと、
前記圧電層の下部に存在する、および前記第1電極の前記一部分の下部に存在する前記種子層の一部分を除去するステップと、
前記圧電薄膜層の第1表面上に対して、および前記第1電極の前記第1部分上に対して、前記第1電極の第2部分を堆積するステップと
を備える、方法。
【請求項24】
前記種子層が非導電性である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記圧電層の前記第1表面の一部分を除去するステップを更に備える、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記種子層が導電性である、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記圧電層の前記第1表面の一部分を除去するステップを更に備える、請求項26に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成された圧電薄膜共振器であって、前記圧電薄膜共振器は圧電材料の層を備え、前記圧電材料の層が、
前記基板に近接する第1表面と、
前記基板の表面から遠位に位置する第2表面と、
前記圧電材料の層の前記第1表面と接触している部分を含み、非平面状である第1電極と
前記圧電材料の層の前記第2表面に接する第2電極と
を備える、圧電薄膜共振器。
【請求項2】
前記第1電極および前記第2電極が、前記圧電材料の層の前記第1表面および前記第2表面に堆積する、請求項1に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項3】
前記圧電材料の層が単結晶薄膜である、請求項1に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項4】
前記圧電材料の層がAlNである、請求項3に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項5】
前記圧電材料の層がZnOである、請求項3に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項6】
前記圧電材料の層がc軸配向させられた薄膜である、請求項3に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項7】
前記圧電材料の層が、
c軸配向した部分と、
c軸配向していない部分と
を備え、
少なくとも前記第1電極の一部分および前記第2電極の一部分が、前記圧電材料の層の一部分の前記c軸配向した部分と近接している、請求項1に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項8】
前記第1電極が
第1平面部分と、
第2平面部分と
を備え、
前記第1平面部分および前記第2平面部分が異なる平面に表面をそれぞれ備える、請求項1に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項9】
基板にデバイスを形成する方法であって、
前記基板上に第1電極の第1部分を堆積させるステップと、
前記基板および前記第1電極の前記第1部分の一部分の上に、前記基板に近接した第1表面と前記基板から離間した第2表面を備える圧電層を堆積させるステップと、
前記圧電層の前記第2表面に第2電極を配置するステップと、
前記圧電層の下部および前記第1電極の前記一部分の下部にある前記基板の一部分を除去するステップと、
前記圧電層の前記第1表面上および前記第1電極の前記第1部分上に前記第1電極の第2部分を堆積させるステップと
を備える、方法。
【請求項10】
前記圧電層は単結晶圧電薄膜である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記圧電層の前記第1表面の一部分を除去するステップを更に備える、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1電極の前記第1部分の一部分を除去するステップを更に備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1電極の前記第1部分と前記第1電極の前記第2部分とを電気的に接触させるステップを更に備える、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
基板にデバイスを形成する方法であって、
前記基板上に第1電極の第1部分を配置するステップと、
前記基板上および前記第1電極の前記第1部分の一部分の上に対して、前記基板に近接した第1表面と前記基板から離間した第2表面とを備える圧電層を配置するステップと、
前記圧電層の前記第2表面に第2電極を配置するステップと、
前記圧電層の下部および前記第1電極の前記一部分の下部に存在する前記基板の一部分を除去するステップと、
前記圧電層の前記第1表面上に対して、および前記第1電極の前記第1部分上に対して、前記第1電極の前記第2部分を配置するステップと
を備える、方法。
【請求項15】
前記基板上に種子層を配置するステップを更に備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記種子層が非導電性である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記圧電層の前記第1表面の一部分を除去するステップを更に備える、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記圧電層の下部および前記第1電極の一部分の下部に存在する前記種子層の一部分を除去するステップを更に備える、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記種子層が単結晶種子層である、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記種子層が単結晶圧電薄膜を成長させる事が可能である、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記種子層が導電性である、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記圧電層の前記第1表面の一部分を除去するステップを更に備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
基板にデバイスを形成する方法であって、
前記基板上に誘電体層を堆積するステップと、
前記誘電体層上に種子層を堆積するステップと、
前記誘電体層上に第1電極の第1部分を堆積するステップと、
前記誘電体層上および前記第1電極の前記第1部分の一部分の上に対して、前記基板に近接している第1表面と前記基板から離間している第2表面を備える圧電層を堆積するステップと、
前記圧電層の前記第2表面に第2電極を配置するステップと、
前記圧電層の下部および前記第1電極の前記一部分の下部に存在する前記基板の一部分を除去するステップと、
前記圧電層の下部および前記第1電極の前記一部分の下部に存在する前記誘電体層の一部分を除去するステップと、
前記圧電層の下部および前記第1電極の前記一部分の下部に存在する前記種子層の一部分を除去するステップと、
前記圧電層の第1表面上および前記第1電極の前記第1部分上に対して、前記第1電極の第2部分を堆積するステップと
を備える、方法。
【請求項24】
前記種子層が非導電性である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記圧電層の前記第1表面の一部分を除去するステップを更に備える、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記種子層が導電性である、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記圧電層の前記第1表面の一部分を除去するステップを更に備える、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1平面部分は、前記基板上に堆積されて形成され、
前記圧電材料の層は、前記基板および前記第1平面部分の一部分の上に堆積されて形成され、
前記第2平面部分は、前記基板の一部分が除去された後に、前記圧電材料の層の前記第2表面および前記第1平面部分に接触させて形成される、請求項8に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項29】
前記圧電材料の層は、前記基板上に第1層を成長させた後、前記第1層上に前記第1層より配向品質が高い第2層を成長させ、さらに前記第1層の一部分を除去することにより形成され、
前記第2平面部分は、前記第1層の一部分が除去された後に、前記圧電材料の層の前記第2表面および前記第1平面部分に接触させて形成される、請求項8に記載の圧電薄膜共振器。
【請求項30】
前記圧電層を堆積させるステップは、
前記基板および前記第1電極の前記第1部分の一部分の上に、圧電材料を堆積させて第1層を形成するステップと、
前記第1層の上に、圧電材料を堆積させて前記第1層より配向品質が高い第2層を形成するステップと
を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項31】
前記第2層を形成するステップは、圧電材料をc軸配向で成長させるステップを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記基板の一部分が除去された後に、前記第1層の一部分を除去するステップをさらに備え、
前記第1電極の前記第2部分を堆積させるステップは、前記第1層上および前記第1電極の前記第1部分上に、前記第1電極の前記第2部分を堆積させるステップを有する、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記圧電層を配置するステップは、前記種子層上に前記圧電層を堆積させるステップを有する、請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【図15a】
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【図15b】
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【図16a】
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【図16b】
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【図17a】
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【図17b】
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【図18a】
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【図18b】
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【図19a】
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【図19b】
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【図20a】
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【図20b】
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【図21a】
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【図21b】
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【図22a】
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【図22b】
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【公表番号】特表2006−503448(P2006−503448A)
【公表日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−553710(P2003−553710)
【出願日】平成14年12月17日(2002.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2002/040505
【国際公開番号】WO2003/052929
【国際公開日】平成15年6月26日(2003.6.26)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】