説明

高出力LED用のハウジング

本発明は、LEDなどの放射線放射または放射線受信する光電子要素用のハウジングと、前記ハウジングを生産する方法とに関する。ハウジングは、ガラス層(2)によって接続される基底部(1)および頭部(5)を備える複合組立体を含む。基底部の上部面のある区域は、光電子機能素子(60)用の取付領域(12)を画定し、それに加えて、光電子機能素子用のヒートシンクとなる。頭部は、取付領域の周辺にわたって、少なくとも部分的に延在し、取付領域上に、光電子機能素子によって放射される放射線または受信される放射線用の貫通領域(52、61)を形成する。基底部、ガラス層、および頭部を組み立てるとき、ガラス層は、ガラスが接着し、基底部および頭部が第1のガラス層によって複合組立体を形成する粘度にガラスが達する程度まで、加熱される。ガラスによって、熱的安定性が増大した密閉封入をもたらすことが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDなどの光電子要素用のハウジングと、このハウジングを生産する方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、いわゆる「高出力発光ダイオード」(LED)は、樹脂またはプラスチック構造内に封入される。そのようなパッケージすなわちハウジングは、たとえば、WO2004−053933A2に記載されている。そのような樹脂は、有機材料を含む。これらの有機材料は、ガス放出および/または黄変などの進行のため、LEDの耐用年数の低下につながる可能性がある。さらに、LEDは、そのようなハウジング内には密閉封入されない。その結果、周囲の影響が、材料、表面、および電気的接続の劣化につながる可能性がある。5−W LEDなどの高出力デバイス用の樹脂の熱的安定性にも、問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2004−053933A2
【特許文献2】特許出願「Optics/Converter System for (W) LEDs」(内部参照番号08SGL0020DEPおよびP3156)
【特許文献3】特許出願「Conversion material especially for a white or colored light source comprising a semicondutor light source,method for producing the same,and light source comprising said conversion material」(内部参照番号08SGL0097DEPおよびP3179)
【発明の概要】
【0004】
この背景を踏まえて、本発明の目的は、光電子要素用、具体的には高出力LED用のハウジングと、少なくとも上述の先行技術の欠点を低減するハウジングを生産する方法とを入手可能にすることである。
【0005】
このようにして、密閉特性を有することができるハウジングを入手可能にすることができる。このハウジングは、生産するのに経済的にもなる。
【0006】
この目的は、独立請求項によるハウジングおよび方法によって達成される。有利な実施形態は、特定の下位請求項の対象となる。
【0007】
光電子機能素子、具体的にはLED用のハウジングであって、
− 基底部の上部と頭部の下部との間に配置される少なくとも第1のガラス層によって組み合わされる少なくとも基底部および頭部を有する複合体、またはそれらから構成される複合体を備え、
− 基底部の上部の区域は、少なくとも1つの光電子機能素子用の取付領域を画定し、基底部が光電子機能素子用のヒートシンクとなるようにし、
− 頭部は、取付領域の周辺範囲にわたって少なくとも部分的にまたは全体的に延在し、組立領域にわたって、光電子機能素子から放射され、および/またはそれによって受信される放射線のための貫通領域を構成し、
− 具体的には、頭部は金属を含み、および/または、基底部は金属を含み、基底部の上部は予備酸化され、および/または、頭部の下部は予備酸化される、ハウジングは本発明の範囲内にある。
【0008】
具体的にはLED用の光電子機能素子ハウジングを生産する方法であって、
− その上部表面が、好ましくは、少なくとも1つの光電子機能素子用の組立領域を少なくとも部分的に画定し、基底部が、光電子機能素子用のヒートシンクを構成するようにする、少なくとも1つの基底部を供給することと、
− 組立領域の周辺範囲にわたって少なくとも部分的に、または全体的に延在し、光電子機能素子から放射され、および/またはそれによって受信される放射線のための貫通領域を取付領域にわたって形成する、少なくとも1つの頭部を供給することとを含み、
− 具体的には、基底部は、複数の基底部(1)を有する母材内で入手可能となり、および/または、頭部は、複数の頭部を有する母材内で入手可能となり、当該方法はさらに、
− 基底部の上部と頭部の下部との間に少なくとも第1のガラス層を供給または配置することと、
− 基底部、第1のガラス層、および頭部を組み立てることと、
− 具体的には、複数のハウジングが同時に生産されるように、ガラスが接着し、基底部および頭部が少なくとも第1のガラス層によって複合体を形成する粘度にガラスが達するまで、第1のガラス層を加熱することとを含み、
具体的には、ハウジングが、接続横材により、基底部および/または頭部を通して、複数の基底部を有する母材、および/または複数の頭部を有する母材に固定される、方法にも本発明は拡張する。
【0009】
1つの実施形態において、以下に述べる基底部、頭部、および/または接続部は、それぞれ、母材内で入手可能である。具体的には、本発明によるハウジングは、本発明による方法によって、生産することができ、または生産される。本発明による方法は、本発明によるハウジングの生産のために設計されることが好ましい。
【0010】
頭部は、基底部を部分的に覆う。しかし、頭部は、閉鎖ハウジングをその上部で構成する必要はない。具体的には、頭部は、ハウジング壁の少なくとも区域またはハウジング壁を構成する。したがって、頭部は、ハウジング壁またはフレームと呼ぶこともできる。頭部は、具体的には、少なくとも部分的に、または全体的に組立領域を囲む。次に、取り付けられる機能素子は、頭部内に配置される。頭部は、基底部の一種のカバーでもある。1つの実施形態において、頭部は、具体的には、機能素子用の少なくとも1つの電気的接続領域を構成し、またはそれを有する。この領域は、たとえば、ワイヤまたは導体経路を固定することができる頭部の区域を表す。ハウジングの内部または機能素子の周辺部への接続は、接続領域を通して形成することができる。頭部に電気伝導性があれば、頭部それ自体の本体が、接続領域を提供することができる。したがって、1つの実施形態において、頭部は、取り付けられる機能素子用の一種の導体フレームでもあり、その機能素子は、頭部内に配置されることが好ましい。接続領域を供給するために、突起すなわちはんだ付け用部品、いわゆるはんだ付け用突起を頭部の外面上に作り、またはそれに固定することができる。
【0011】
1つの実施形態において、頭部は、少なくとも400℃までの熱的安定性を有する材料を含み、またはそれから構成される。頭部は、好ましくは、少なくとも1つの無機材料を含み、または、頭部は、少なくとも1つの無機材料から構成される。したがって、1つの変更形態において、頭部は、無機、または基本的に無機の頭部である。1つの実施形態において、頭部は、セラミックおよび/または金属を含み、あるいは、セラミックおよび/または金属である。1つの実施形態において、金属は、金属それ自体、または合金である。この場合の金属は、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、好ましくはフェライト鋼または特殊鋼、および好ましくはオーステナイト鋼または特殊鋼より成る群から選択される少なくとも部材である。適当に選択された材料を有する頭部は、熱除去も助ける。
【0012】
一般に、頭部は、組立領域および取り付けられる機能素子と直接接触しておらず、またはそれらとの接触に至ることはないので、1つの実施形態において、頭部は、内部上に機能素子用の少なくとも1つの接続領域を有する。機能素子接続領域は、具体的には、取付領域の周辺範囲にわたって、少なくとも部分的に延在する。1つの実施形態において、機能素子接続領域は、基底すなわち台座として作られる。この領域は、頭部の下部の面上に配置され、または設計され、上述の貫通領域内に突き出ることが好ましい。
【0013】
貫通領域は、光または放射線が、貫通することができ、したがって、入り、および/または出ることができる領域を画定する。したがって、貫通領域を貫通部と呼ぶこともできる。貫通領域は、頭部内の開口部として形成されることが好ましい。たとえば、LEDの放射出力を確実に改善するために、貫通領域の断面は、頭部の下部からその上部まで、好ましくは連続的に増大する。1つの実施形態において、貫通領域は、少なくとも部分的には、基本的に切断円錐または切断角錐の構成を有する。機能素子の組込み後、レンズなどの光学要素を、たとえば、好ましくは蓋として、貫通領域内、または貫通領域上に配置することができる。光学要素は、内部空間が密閉封入されるように固定されることが好ましい。
【0014】
1つの実施形態において、いわゆる光/変換器システムは、貫通領域内または貫通領域上に配置することもできる。光/変換器システムは、「Optics/Converter System for (W) LEDs」という名前の特許出願に記載された光/変換器システムであることが好ましい。上述の特許出願は、本特許出願と同日に提出され、内部参照番号08SGL0020DEPおよびP3156を有する。この特許出願の範囲は、その全範囲を本特許出願に引用したものとする。
【0015】
光/変換器システムの変換器の材料は、「Conversion material especially for a white or colored light source comprising a semicondutor light source,method for producing the same,and light source comprising said conversion material」という名前の特許出願に記載された材料であることが好ましい。上述の特許出願は、本特許出願と同日に提出され、内部参照番号08SGL0097DEPおよびP3179を有する。この特許出願の範囲は、その全範囲を本特許出願に引用したものとする。
【0016】
照明を改善するために、1つの実施形態において、内部表面または貫通領域の表面は、少なくとも部分的に、反射特性を有する。反射特性は、一方では、研磨などの内部表面の適当な処理によって達成することができる。代替として、または補完として、内部表面を部分的にコーティングまたは被覆することもできる。銀などの金属は、そのようなコーティングまたは被覆には好ましい材料である。したがって、貫通領域または頭部自体を反射体と呼ぶこともできる。
【0017】
光電子機能素子は、貫通領域を通してハウジング内に導入され、基底部に固定されることが好ましい。光電子機能素子は、放射線放射または放射線受信する要素である。機能素子は、チップとして設計されることが好ましい。機能素子は、少なくともLED、フォトダイオード、および半導体レーザの群から選択される要素である。本発明によるハウジングの使用は、具体的に、好ましくは約5Wよりも大きい出力を有する高出力LEDに適しており、それは、効率的な熱除去がLEDにとって必要で、ハウジングが十分に熱的安定していることが必要であるからである。本発明による本ハウジングは、具体的には、たとえば、具体的にその使用が十分な熱的安定性を必要とする電力半導体などの非光電子機能素子にも適している可能性がある。したがって、本発明によるハウジングは、光電子機能素子および/または非光電子機能素子用のハウジングとすることもできる。同じことが、本発明による方法に当てはまる。ここで、貫通領域は、機能素子および/または空洞共振器を挿入または導入するための領域である。
【0018】
少なくとも1つの機能素子は、基底部上に配置される。一方では、基底部は、機能素子用の支持要素である。したがって、基底部を支持部または基礎と呼ぶこともできる。ここで、基底部は、一部品とすることができ、または、個々の領域に分割することができ、したがって、分割設計とすることができる(この点に関しては以下を参照のこと)。
【0019】
機能素子は、ハウジング内に取付け後、基底部に直接接触する。基底部の上部、特に組立領域は、この場合には基本的に平坦である。機能素子は、たとえば、基底部にセメント固定またははんだ付けすることができる。無鉛軟質はんだをはんだとして使用することが好ましい。接着剤は、銀で強化されたエポキシ樹脂などの伝導性接着剤であることが好ましい。したがって、直接接触とは、接着剤、はんだ、または結合剤を通した接触のことも指す。
【0020】
本発明による基底部は、機能素子用のヒートシンクでもあるので、基底部は、適当な熱伝導率を有する材料を含む。基底部は、少なくとも約50W/mK、好ましくは少なくとも約150W/mKの熱伝導率を有することが好ましい。基底部を別の要素に熱的に接続することができる。基底部は、好ましくは、少なくとも1つの無機材料を含み、または、基底部は、少なくとも1つの無機材料から構成される。したがって、1つの変更形態において、基底部は、無機または基本的に無機の基底部である。1つの実施形態において、基底部は、少なくとも1つの金属を含み、あるいは、金属または合金である。たとえば、適当な金属は、銅、および/またはアルミニウム、および/またはニッケル、および/または鉄、および/またはモリブデン、および/または銅−タングステン材料、および/またはCu−モリブデン材料である。しかし、貫通部すなわち貫通線、たとえば、Ni/Feボードなどのボード内の銅ビアなどのいわゆるサーマルビアは、基底部内に導入または配置することもできる。
【0021】
本発明の1つの実施形態において、基底部は、「サンドイッチ」構造および/または「多要素」構造の形式で構築される。この目的を達成するために、基底部は、少なくとも2つの層から成る。基底部の少なくとも2つの層は、互いの上部上に、または並べて配置される。1つの実施形態において、基底部は、少なくとも第1の材料および第2の材料から成る。第1の材料は、第2の材料よりも高い熱伝導率を有する。第2の材料は、第1の材料よりも低い熱膨張係数を有する。
【0022】
具体的には、多層構造、および/または少なくとも第1および第2の材料から成る構造によって、基底部の熱膨張を第1のガラス層の熱膨張に適合させ、機能素子から対応する熱を除去することを実現することができる。この目的を達成するために、第1の材料を含む基底部の層は、機能素子と熱的に接触している。第2の材料を含む基底部の層は、第1の材料の熱膨張を第1のガラス層の熱膨張に合わせるために、配置される。第2の材料の層は、中間層として、および/または一種のフレームとして基底部内および/または基底部上に配置することができる。
【0023】
基底部の1つの実施形態において、基底部は、具体的には、その上部表面上で少なくとも部分的に構造化される。このようにして、たとえば、基底部の個々の区域を電気的に絶縁することができる。
【0024】
別の実施形態において、第1の材料が第2の材料内に組み込まれ、または、第2の材料が第1の材料内に組み込まれるように、基底部が構築される。
【0025】
1つの実施形態において、基底部は、具体的には、機能素子用の少なくとも1つの電気的接続領域を有する。この領域は、たとえば、ワイヤまたは導体経路を固定することができる基底部の区域を表す。ハウジングの内部または機能素子の周辺部への接続は、接続領域を通して形成することができる。基底部に電気伝導性があれば、基底部それ自体の本体が、接続領域を提供することができる。このために、突起すなわちはんだ付け用部品、いわゆるはんだ付け用突起を基底部の外面上に作り、またはそれに固定することができる。
【0026】
1つの実施形態において、頭部の下部は、第1のガラス層に直接接触し、および/または、基底部の上部は、第1のガラス層に直接接触している。第1のガラス層は、基底部と頭部とを接続するために、頭部の下部および基底部の上部上に直接配置されることが好ましい。第1のガラス層は、頭部の下部および基底部の上部の両方に隣接している。組立て前、基底部および頭部は、基底部の上部および頭部の下部が重なるように、並んでいる。
【0027】
2層構造は、ハウジングの低費用生産を実現する。別の実施形態において、本発明によるハウジングまたは複合体は、第3の層を備える。このために、本発明による複合体は、好ましくは、少なくとも第1および/または第2のガラス層によって複合体に接合される少なくとも1つの接続部も有する。機能素子の接触の少なくとも1つは、接続部を通して起こることが好ましい。この接続部を、導体経路、導体帯、または導体フレームと呼ぶこともできる。
【0028】
接続部は、ハウジングの壁を通って延在する。接続部は、ハウジングの壁の少なくとも1つの構成体として設置される。接続部は、好ましくは貫通領域を通って、ハウジングの内部空間および/または外部空間に突き出る。接続部は、具体的には、水平方向および/または垂直方向において、基本的にハウジング壁の中央に配置されることが好ましい。
【0029】
ハウジングの内部空間または機能素子は、接続部を通して周辺部に接続される。ワイヤまたは導体経路は、たとえば、接触するために内部空間を向き、またはその中に突き出る領域に固定することができる。同様にして、ワイヤまたは導体経路は、たとえば、接触するために外部空間を向き、またはその中に突き出る領域に固定することができる。接続部は、内部空間内および/または貫通領域内に、機能素子の受信能力および/または放射特性が基本的に損なわれない程度に突き出ることが好ましい。
【0030】
接続部は、好ましくは、少なくとも1つの無機材料を含み、または、接続部は、少なくとも1つの無機材料から構成される。したがって、1つの変更形態において、接続部は、無機または基本的に無機の接続部である。1つの実施形態において、接続部は、電気伝導性材料、好ましくは金属または合金を含むか、あるいは、接続部は、電気伝導性材料である。この場合に、金属は、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、鋼鉄または特殊鋼、フェライト鋼または特殊鋼、およびオーステナイト鋼または特殊鋼より成る群から選択される少なくとも部材である。したがって、材料を適当に選択すれば、接続部は、熱除去も助ける。
【0031】
1つの実施形態において、接続部は、頭部の下部と基底部の上部との間に配置される。詳細には、接続部は、第1のガラス層と第2のガラス層との間に配置される。1つの実施形態において、頭部の下部は、第2のガラス層に直接接触し、および/または、接続部の上部は、第2のガラス層に直接接触している。第1のガラス層は、接続部の下部および基底部の上部に隣接している。
【0032】
少なくとも3層システムにおいて、頭部は、基本的に、取り付けられる機能素子から放射され、および/またはそれによって受信される放射線の光案内または集束の機能を担う。機能素子は、基本的に、接続部によって接触される。他方では、2層システムにおいて、頭部は、基本的に、光案内および接触の機能を担う。
【0033】
先行技術で使用される接着剤の代わりにガラスを使用することは、結合の改善および長持久化、ならびに機能素子のハウジング内への密閉封入を実現する。ガラス層とは、ガラスシートのことも指す。ガラス層のそれぞれは、適当な要素間に配置される。本発明によるハウジングは、無機または基本的に無機のハウジングであることが好ましい。
【0034】
ガラス層に使用されるガラスは、頭部、基底部、および/または接続部に使用される材料の融点未満の範囲の軟化点すなわち軟化温度を有する。第1のガラス層を頭部の下部に、および/または基底部の上部に取り付けることによって、第1のガラス層を提供することができる。第2のガラス層を接続部の下部または上部に取り付けることによって、第2のガラス層を提供することができる。
【0035】
ガラス、ならびに第1および/または第2のガラス層は、スクリーン印刷によって、調合によって、好ましくは押抜きをされたガラス帯によって、および/または個々の予備成形によって提供される。たとえば、ガラス帯は、鋳物片の帯の形態で入手可能とすることができる。1つの実施形態において、第1のガラス層および/または第2のガラス層は、両方とも、母材内に用意される。
【0036】
具体的には、層が積み重ねられた後、ガラス、この場合には第1のガラス層および/または第2のガラス層は、ガラスが特定の層に接着され、したがって層が接合される粘度にガラスが達するまで、加熱される。ガラスは、接合されるときに、10Pasから約10Pasの範囲の粘度を有することが好ましい。特定のガラス層は、隣接層との密着結合に至る。加熱は、たとえば、炉内で行われる。加熱中、または軟化温度の範囲内で、層を押し付けることもできる。第1および/または第2のガラス層の「崩壊」は、封入過程の温度および/または時間を通して制御することができる。組立またはセメント固定は、約5分から約30分、好ましくは約10分から15分の時間にわたって起こる。この時間内に、ガラス内に存在する有機結合剤および/または残留溶剤は、基本的に、完全に燃え尽きる。
【0037】
第1のガラス層のガラスは、リン酸塩ガラスおよび/または軟質ガラスであることが好ましい。同様に、第2のガラス層のガラスは、リン酸塩ガラスおよび/または軟質ガラスであることが好ましい。リン酸塩ガラスの例には、標示名SCHOTT G018−122のガラスがある。軟質ガラスの例には、標示名SCHOTT8061および/またはSCHOTT8421のガラスがある。リン酸塩ガラスは、約300℃から約450℃の範囲の温度に加熱される。軟質ガラスは、約700℃から約900℃の範囲の温度に加熱される。一方では、低温は、より迅速でより簡単な処理を実現する。他方では、それによって生産されたハウジングは、耐薬品性があまりない。したがって、ハウジングが組み立てられるとき、金属めっきなどの様々な処理を個々の層でこれ以上行うことはできない。
【0038】
1つの実施形態において、第1のガラス層および/または第2のガラス層は、接続部上に着座する領域において高さが短縮している。高さの短縮は、接続部の高さまたは範囲を基本的に補償するようにする。したがって、接続部は、いわば、第1および第2のガラス層間に組み込まれる。この場合に、接続部または複数の接続部が、組立領域の周りの周辺にわたってハウジングの端部まで全体的には延在しないとき、第1および第2のガラス層は、互いに部分的に直接接触する。
【0039】
別の実施形態において、少なくとも1つのスペーサが、層間に配置される。組立て後、スペーサは、特定のガラス層の平面内に配置される。詳細には、少なくとも1つのスペーサが、基底部と頭部との間、および/または基底部と接続部との間、および/または頭部と接続部との間に配置される。それによって、軟化によるガラス層の「崩壊」または「共倒伏」を選択的に制限することができ、最小の間隔を画定することができる。したがって、特定のガラス層の厚さは、目標とする方法で設定することができる。スペーサは、ガラスよりも高い融点または軟化点を有する。
【0040】
1つの実施形態において、スペーサは、好ましくは層間に配置される独立した要素である。たとえば、スペーサは、一種の帯とすることができる。スペーサ用に考えられる材料には、金属、セラミック、層を結合するのに使用されるガラスよりも高い軟化点を有するガラスが含まれる。
【0041】
代替的または補完的な実施形態において、スペーサは、基底部、頭部、および/または接続部の少なくとも区域の適当な構成によって形成される。この目的を達成するために、たとえば、一種の基底すなわち台座は、基底部の上部、および/または接続部の下部、および/または接続部の上部、および/または頭部の下部の少なくとも区域内に作ることができる。
【0042】
第1および/または第2のガラス層の形状ならびに寸法は、頭部、基底部、および接続部の形状ならびに寸法に適合する。第1のガラス層および/または第2のガラス層は、ハウジングの周辺範囲にわたって延在する。それらのガラス層のそれぞれは、内部に陥凹部を有する。この陥凹部は、一方では、組立領域を提供する。他方では、陥凹部は、貫通領域の要素とすることもできる。
【0043】
ハウジングは、約5mmから約1000mmのフットプリントを有する。ハウジングの上部を上から見たとき、第1のガラス層または第2のガラス層の表面積とハウジングの表面積との比は、約1/10から約9/10であり、好ましくは約1/4から約3/4である。これは、安定した複合体および十分な密閉封入を実現する。良好な接着および密閉した複合体または接合を実現するために、第1のガラス層および/または第2のガラス層は、約100μmから500μmの厚さを有する。基底部は、約0.2mmから約2mmの厚さを有する。頭部は、約0.2mmから約2mmの厚さを有する。接続部は、約0.1mmから約0.3mmの厚さを有する。
【0044】
ガラス層の特定の層への、詳細には頭部、および/または基底部、および/または接続部へのより良好な接着をもたらすために、頭部、および/または基底部、および/または接続部のガラス接触表面領域が、前処理される。前処理は、たとえば、ガラス接触表面領域を粗面化することができる。前処理は、ガラス接触表面領域を、たとえば、エッチングおよび/または予備酸化することによって行うことができる。予備酸化とは、たとえば、酸素を含む大気中で、目標を絞られ、また制御された表面の酸化のことを指す。酸化は、金属要素とガラス層との間の堅固な接続をもたらすのに有利であることがわかった。詳細には、基底部の上部および/または頭部の下部の酸化、すなわち、基底部および/または頭部のガラス接触表面領域の酸化は、極めて有利であることがわかった。
【0045】
ガラスと銅または酸化銅との複合体は、意外にも、極めて安定していることがわかった。これを達成するために、1つの実施形態において、少なくとも基底部の上部、および/または少なくとも頭部の下部に、銅が用意される。本発明の好ましい実施形態において、ハウジング内の全てまたは基本的に全ての金属−ガラス接触表面領域は、銅−ガラス接触表面領域、または酸化銅−ガラス接触表面領域として形成される。銅は、銅の要素自体を構築することによって利用することができる。銅は、銅の層を取り付けることによって利用することもできる。この層は、たとえば、電気めっき、積層法、および/または圧延によって取り付けることができる。リン酸塩ガラスおよび/または軟化ガラスは、銅との結合に極めて有利であることがわかった。
【0046】
このために、金属、好ましくは銅は、酸素を含む大気中において目標とする方法で酸化される。約0.02から約0.25mg/cm、好ましくは約0.067から約0.13mg/cmの基本重量の酸化物重量は、酸化物重量に有利であることがわかった。酸化物は、よく接着し、剥離しない。酸化物は、約0.27mg/cmの酸化物重量またはそれ以上の基本重量で「剥離する」。約0.5mg/cmの酸化物重量の基本重量で、またはそれ以上で、「重」酸化物が存在する。酸化物層は、いわば、金属表面から「飛び出す」。
【0047】
頭部、基底部および/または接続部の反射率、結合特性、および/または電気伝導率などの特性を改善するために、それらの部分をコーティングおよび/または被覆することもできる。金属めっきは、1つの方法である。処理温度および使用する様々なガラスの軟化温度次第で、コーティングは、個々の層を組み立てる前、および/またはその後に行われる。
【0048】
本発明の1つの実施形態において、接続部、頭部の接続領域、および/または基底部の接続領域は、単一のアノードおよび/または単一のカソードによって複数の機能素子を供給することができるように、またはそれらを供給するように結合される。
【0049】
別の実施形態において、複数の機能素子は、接続部、頭部の接続領域、および/または基底部の接続領域に接続することができ、あるいはそれらに接続され、単一のアノードおよび/または単一のカソードによって複数の機能素子を供給することができるように、またはそれらを供給するようにする。
【0050】
頭部、基底部、および/または接続部が金属材料から成るとき、それらは、それぞれ、いわゆる導体フレーム法によって生産される。そのような生産方法の例は、光化学エッチング、押抜き、レーザ切断、および/または水ジェット切断である。本発明の1つの実施形態において、好ましくは、押抜きをすることができる材料または金属だけが、具体的に、好ましい生産費用を視野に入れて、基底部、接続部、および/または頭部を生産するのに使用される。1つの実施形態において、ボードは、複数の要素がボードごとに形成されるように構造化される。ハウジングは、個々のハウジングを有する母材の要素である。したがって、母材は、特定の要素が挿入され、または配置される一種の基板である。したがって、複数のハウジング、好ましくは上述の複数のハウジングを含む配列または母材も、本発明の範囲内にある。個々のハウジングは、いわゆる横材または接続タブによって特定の母材に固定される。後の分割を容易にするために、個々のハウジングは、個々の母材から既に解放することができる。この解放は、複合体が生産された後になされる。ハウジングが、基底部、頭部、および/または接続部を通して少なくとも1つの母材に固定されているならば、この解放は十分である。したがって、この配列は、ハウジングの少なくとも1つの母材への接続が、好ましくは、基本的に完全に解放されることを特徴とする。
【0051】
1つの実施形態において、複数のハウジングおよび/または機能素子を単一のアノードおよび/または単一のカソードによって同時に供給するために、接続部が配線と結合されるように、接続部を提供する母材の構造は、設計される。詳細には、複数のハウジングを単一のアノードおよび/または単一のカソードによって供給することができるように、個々のハウジングの接続部、頭部の接続領域、および/または基底部の接続領域は、結合される。別の実施形態において、複数の機能素子を単一のアノードおよび/または単一のカソードによって1つのハウジング内に供給することができるように、個々のハウジングの接続部、頭部の接続領域、および/または基底部の接続領域は結合される。1つのハウジング内に複数の機能素子を供給するために、ハウジングごとに少なくとも2つの接続部が供給される。
【0052】
本発明には、本発明によるハウジングを備える光電子要素、およびハウジング内に配置される少なくとも1つの光電子機能素子、具体的にはLEDも含まれる。
【0053】
本発明による少なくとも1つのハウジングおよび/または1つの光電子要素を含む照明デバイスも、本発明の範囲内にある。照明デバイスの例は、座席灯、読書灯、具体的には天井または壁と一体化することができる灯などの作業灯、家具および/またはビル内の対象物照明、好ましくは自動車内の前灯および/または尾灯および/または室内灯および/または計器灯または表示灯、ならびに/あるいはLCD表示部用の背景照明である。
【0054】
本発明は、以下の実施形態の例を参照して詳細に説明される。その際、添付の図面が参照される。個々の図面において、同じ参照符号は、同じ部品を指す。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1.a】3層ハウジングを生産するための複数の要素を有する3つの母材の組合せを示す斜視図である。
【図1.b】3層ハウジングを生産するための複数の要素を有する3つの母材の組合せを示す斜視図である。
【図2】ハウジングを生産する方法の個々のステップを示す概略図である。
【図3.a】ハウジングがその中に配置された母材の抜粋を示す概略的詳細図である。
【図3.b】ハウジングがその中に配置された母材の抜粋を示す概略的詳細図である。
【図3.c】ハウジングがその中に配置された母材の抜粋を示す概略的詳細図である。
【図3.d】ハウジングがその中に配置された母材の抜粋を示す概略的詳細図である。
【図4.a】本発明によるハウジングの様々な実施形態の概略図である。
【図4.b】本発明によるハウジングの様々な実施形態の概略図である。
【図4.c】本発明によるハウジングの様々な実施形態の概略図である。
【図4.d】本発明によるハウジングの様々な実施形態の概略図である。
【図4.e】本発明によるハウジングの様々な実施形態の概略図である。
【図4.f】本発明によるハウジングの様々な実施形態の概略図である。
【図4.g】本発明によるハウジングの様々な実施形態の概略図である。
【図4.h】本発明によるハウジングの様々な実施形態の概略図である。
【図4.i】本発明によるハウジングの様々な実施形態の概略図である。
【図4.j】本発明によるハウジングの様々な実施形態の概略図である。
【図5】接続部の最終的外観を示す図である。
【図6.a】ガラスの金属帯への接着に関する実験結果を示す図である。
【図6.b】ガラスの金属帯への接着に関する実験結果を示す図である。
【図6.c】ガラス内の銅の深さ分布に関する実験結果を示す図である。
【図7.a】ハウジングの配列を示す概略図である。
【図7.b】ハウジングの配列を示す概略図である。
【図7.c】1つのハウジング内のLEDの配列を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
図1.aおよび1.bは、生産される前の3層システムの個々の要素を図示する。図1.bは、図1.aの断面を示す。ここで、3層システムすなわちハウジング100は、基底部1と、平面に配置される2つの接続部3と、以下で反射体5と呼ばれ、第1のガラス層2および第2のガラス層4を通して接続され、または接続されることになる頭部5とから構成される。基底部1は、第1のガラス層2によって、以下で導体帯3と呼ばれる2つの接続部3に接合される。導体帯3自体は、次に、第2のガラス層4によって、反射体5に接続される。
【0057】
ハウジング100の費用削減生産を実現するために、要素1、3、5は、それぞれ、母材10、30、50内に配置される。したがって、複数のハウジング100を同時に生産することができる。ここで、要素1、3、5は、全て金属から作られる。特定の母材10、30、50は、金属ボードを構造化することによって生産される。したがって、基底部1、頭部5、および接続部3は、それぞれ、構造化された金属ボードによって用意される。ここで、ボードは、複数の要素1、3、5がボードごとに形成されるように構造化される。構造化するために考えられる方法は、光化学エッチング、押抜き、レーザ切断、および/または水ジェット切断である。要素1、3、5は、いわゆる接続横材11、31、51すなわち固定横材11、31、51を通して、特定の母材10、30、50、または特定のフレームに固定される。上述の金属ボードはまた、たとえば、母材として構造化される前、または構造化された後に、被覆することができる。個々の方法ステップに関する詳細については、以下の図2が参照される。図4aから4.dは、本発明による方法によって生産することができるハウジング100の考えられる実施形態を図示する。
【0058】
図2は、本発明によってハウジング100を生産する個々の方法ステップを図示する。本方法は、母材内の複数の要素と共に実施される。しかし、それは、単一のハウジング100だけに基づいて説明される。支持部および取り付けられるLED60のヒートシンクを構成する基底部1が、最初に用意される。第1のガラス層2が、基底部1の上部1aに取り付けられる。スクリーン印刷法は、第1のガラス層2を取り付ける1つの考えられる方法である。第1のガラス層2は、その中心に陥凹部21を有する。LED60またはLEDチップは、好ましくは、ハウジング100を完全に組み立てた後に、この陥凹部21に取り付けられる。基底部1上の「開放された」表面領域またはその一部分は、LED60の組立領域12を構成する。しかし、第1のガラス層2内の陥凹部21はまた、同時に、貫通領域61の要素とすることができる。第1のガラス層2は、組立領域12の周辺範囲にわたって全体的に延在する。2つの導体帯3がその次に取り付けられる第1のガラス層2の領域22は、短縮した高さを有する。この領域22も、ハウジング100の中心まで延在する。短縮した高さを有する領域22は、基本的に、導体経路3用の台座すなわち支持表面領域22を全体的に構成することが好ましい。
【0059】
本方法の次のステップにおいて、母材30に導体経路3が供給される。ここで、ハウジング100は、2つの接続部3すなわち導体経路3を備える。接続部3は、それらが短縮した高さを有する領域22上の台座に達するように、第1のガラス層2上に配置される。
【0060】
反射体5は、以下の方法ステップにおいて供給される。反射体は、その内部に陥凹部52を有する。この陥凹部52は、後に、貫通領域61または貫通領域61の要素を構成する。第2のガラス層4は、反射体5の下部5b上に配置され、または取り付けられる。次にこの第2のガラス層4を取り付ける考えられる方法は、スクリーン印刷法である。ガラス層4はまた、中心に、したがって組立領域12にわたって陥凹部42を有する。第2のガラス層4は、均一の高さを有することができる。ここで、第2のガラス層4の領域42は、短縮した高さを有する。短縮した高さを有する領域42は、基本的に、導体経路3用の台座すなわち支持表面領域42を全体的に構成することが好ましい。
【0061】
本方法の次のステップにおいて、基底部1、第1のガラス層2、および導体帯3の構造は、第2のガラス層4および反射体5の構造に結合される。それらの構造は、第2のガラス層4が導体帯3と反射体5との間の区域に配置されるように、組み立てられる。2つの導体帯3は、ハウジング100の周辺範囲にわたって全体的には延在しないので、第1のガラス層2および第2のガラス層4も、接触する。
【0062】
個々の層1、3、5が積み重ねられた後、いわば、ガラス2および4は、層1、3、5が互いに接合されるような低粘度に達するように、たとえば放射熱80によって加熱される。それに加えて、層1、3、5を押し付けるために、圧力を供給することができる。ここで、リン酸塩ガラスでは、約300から450℃の温度範囲に達する。他方で、軟質ガラスでは、約700から900℃の温度範囲に達する。ガラス層2および4の「崩壊」または「共倒伏」は、温度および密閉時間によって制御することができる。個々の層1、2、3間に、個々の層1、2、3間の最小間隔を画定する、いわゆるスペーサ90を配置することも可能である。スペーサ90は、ハウジング100の要素とすることができる。しかし、スペーサ90は、特定の母材10、30、50上に配置することもできる。
【0063】
使用されるガラスによって、組立て前または組立て後に、個々の層10、20、30または1、2、3の任意選択の被覆を行うことができる。リン酸塩ガラスなどの低軟化点を有するガラス、およびその結果の低密閉温度の場合に、全金属要素10、20、30または1、2、3は、それらがハウジング100に組み立てられる前に、金属めっきされることが好ましい。これはまた、被覆、いわゆる「マスキング」、またはその他の高価な選択めっき技術の使用を必要とすることなく、異なる材料で異なる層10、20、30または1、2、3をコーティングまたは金属めっきすることができる融通性を提供する。たとえば、ワイヤ結合部、いわゆる「ワイヤボンディング」の伝導性を改善するために、導体帯3または30を金でめっきすることができる。その他の層1および5または10および50は、たとえば、ニッケルでめっきすることができる。たとえば、反射率の増大を実現するために、貫通領域61または陥凹部52の内面上に、銀を供給することもできる。
【0064】
3つの母材10、30、50の組立て後、たとえば、特定のハウジング100の組立領域12上の貫通領域61にわたって複数のLEDを配置するために、形成された複合体を直接利用することができる。しかし、組立て後、たとえば、レーザ切断などの切断による分割処置によって、特定の母材10、30、50からハウジング100を全体的に、または部分的に分割することもできる。たとえば、3層システム、したがって、3つの接合母材10、30、50の場合に、要素1および3、または1および5、または3および5は、2つの母材10および30、または10および50、または30および50内で分割することができる。2層システムにおいて、したがって、2つの接合母材10および50では、要素1および5は、母材10または50内で分割することができる。両方の場合において、ハウジング100は、それぞれ、一定の配列内または一定の母材内に残る。したがって、一方では、複数のハウジング100を簡単な方法で取り扱うことができる。他方で、LEDを取り付ける考えられる過程の後など、ハウジング100は母材10、または30、または50に静止固定されているだけなので、ハウジング100を簡単な方法で個々に分割することができる。母材10、または30、または50からハウジング100を分割する1つの考えられる方法は、押抜きである。複数のハウジング100を供給することができる方法に関する個々の可能性は、図3aから3dに図示される。図3aは、上面図(左)および断面(右)を全体的に図示する。ここで、ハウジング100は、基底部1の接続横材11だけを通して、基底部1を構成する母材10内に静止配置される。図3.bは、上面図(左)および断面(右)を全体的に示し、ハウジング100が、2つの接続部3を通して、および/または接続横材31を通して、母材30内に配置される実施形態を示す。図3.cは、ハウジング100が、反射体5の接続横材51を通して、母材50上に配置され、またはそれに固定される別の実施形態を示す。図3.dは、ハウジング100が、3つ全ての母材10、30、および50上に静止配置され、またはそれらに固定される実施形態を示す。
【0065】
図4aから4cは、ハウジング100が個々に分離された後、あるいは、ハウジング100が複合母材すなわち接合母材10、30、50から分割された後のハウジング100の様々な実施形態を断面で図示する。図4.aは、2層ハウジングを示す。2層ハウジングは、第1のガラス層2を通して接続される頭部5および基底部1から構成される。LED60は、ハウジング100内に配置される。LED60は、基底部1の上部1aの区域によって提供される組立領域12上に配置される。LED60が放射する光のための貫通領域61は、LED60上に配置される。ここで、LED60は、その前面上に配置される接点およびその背面上に配置される接点を有する。前部接点は、この場合には伝導性がある反射体5に接続される。詳細には、反射体5の下部表面5bの領域内に導入される基底53と接続される。基底53は、反射体5と一体である。ワイヤ73を通して、接触が完了する。背部接点は、支持部を通して、伝導性基底部1の上部表面1aに接続される。基底部1は、たとえば、銅のボードである。上部表面1a上にLED60を直接配置することは、効率的な熱除去も確実にする。反射体5および基底部1の「外部」接触は、それぞれの場合において、たとえば、いわゆるはんだ付け用突起または導体経路などの接続領域54および13を通して起こる。接続領域54および14は、それぞれ、頭部5および基底部1と一体である。
【0066】
図4.bに示されるハウジング100は、図4.aに示されるハウジング100に部分的に対応する。それとは対照的に、2つのスペーサ90がまた、頭部5の下部表面5bと基底部1の上部表面1aとの間に配置される。スペーサ90は、ガラス層1内に配置される。左側に示されるスペーサ90は、独立した要素である。右側に示されるスペーサ90は、たとえば、ここでは基底部1と一体に作られることによって短絡を形成するはずであるので、例示用である。しかし、ここで示されないのは、ハウジングの外側の母材にスペーサも一体化することができることである。さらに、レンズ91などの光学要素91も、貫通領域61内に配置することができる。たとえば、光学要素91を内部に締付け固定、および/またはセメント固定することができる。2つの接続部がその上部表面上にあるLED60も、図示される。したがって、LED60の第2の接点を基底部1の接続領域1aに、この場合には基底部1の上部表面1aに接続するために、追加のワイヤ結合部73も作られる。
【0067】
図4.cは、3層ハウジングを図示する。3層ハウジングは、基底部1、第1のガラス層2、2つの接続部3、第2のガラス層4、および頭部5から成る複合体から構成され、またはそれを備える。
【0068】
図4.dに図示されるハウジング100は、図4.cに図示されるハウジング100に対応する。これとは対照的に、光/変換器システム200も、ハウジング100の上部表面100a上に配置される。光/変換器システム200は、先に引用した特許出願08SGL0020DEPおよびP3156のシステムと同様のシステムである。光/変換器システム200は、以下の要素、変換器201と、光学要素202と、支持部として、また、はんだ付け用材料などのコーティング部204との接続部として好ましくは金属から作られるリング203とを備え、またはそれらから構成される。光/変換器システム200は、たとえば、はんだ付けされた接続部を通して、ハウジング100に接続される。密閉を形成する。
【0069】
機能素子60からの熱除去は、特に、機能素子60としての「高出力発光ダイオード」にとって、極めて重要であることがわかる。このため、一般に、銅およびアルミニウムなどの高熱伝導率を有する金属が、基底部1に使用される。しかし、名前を挙げた金属は、一般にガラスよりも高い熱膨張係数を有するという欠点も有する。
【0070】
上述した実施形態のそれぞれは、「ある一つの基底部」としての基底部1を示すが、図4.eから4.jに図示されるそれぞれの基底部1は、「サンドイッチ」構造、および/または「多要素」構造の形式を有する。特定の構造は、図4.cに図示されるハウジング100に対応する。しかし、ハウジング100の基底部1は、ここで、高熱伝導率を有する少なくとも第1の材料101と、第1の材料101よりも低い熱膨張係数を有する第2の材料102とから成る。基底部1のこの多層および/または多要素構造は、第1のガラス層2のガラスの熱膨張よりも大きい金属の熱膨張を補償する。機能素子60に必要な熱除去をもたらすために、機能素子60はまた、高熱伝導率を有する第1の材料と熱的に接触している。機能素子60は、直接または間接的に第1の材料101に支持される。
【0071】
銅は、第1の材料101に極めて適することがわかった。これは、一方では、銅が良好な熱伝導率を有するためである。他方で、銅−ガラス結合部または酸化銅−ガラス結合部は、極めて安定していることもわかる。この証拠として、図6.aおよび6.bならびに以下の説明が、参照される。それに加えて、銅は、使用されるガラスに対して化学的に安定しており、十分に高い融点を有する。銅は、手頃な費用で、購入および/または機械加工、特に押抜きをすることもできる。したがって、銅は、常に基底部1の要素を構成することが好ましい。
【0072】
第2の材料102は、第1の材料101および/または第1のガラス層2に使用されるガラスの熱膨張係数に適合する熱膨張係数を有することが好ましい。使用されるガラス2と第2の材料102との間の熱膨張係数の差は、一般に、3ppm/℃未満である。第2の材料102は、金属であるか、または金属を含むことが好ましい。NiFe合金、モリブデン、および/または鋼鉄が、考えられる例である。
【0073】
図4.eにおいて、基底部1は、3つの層103、104、105から成る。機能素子60に関する適当な熱除去または伝播をもたらすために、上部層103は、第1の材料101から成る。下部第3層105は、対称性の理由で配置され、同様に第1の材料101から成ることが好ましい。十分な熱伝導率を得るために、第1の材料101の層、この場合には103および105は、200μmよりも厚い厚さを有する。熱膨張を補償するために、中間層104、すなわち第1の材料101よりも低い熱膨張係数を有する第2の材料102の層が、上部層103と下部層105との間に供給される。中間層104は、第1の材料101に必要な熱膨張を「与える」。熱輸送を達成するために、中間層104は、一般に、外部層103および105よりも薄く作られる。典型的な厚さは、約80から120μmの範囲内にある。層材料および/または層厚さを変化させることによって、熱膨張特性を適合させることが可能である。費用的理由で、いくつかの層103、104、105から成る基底部1は、たとえば、圧延により生産される。
【0074】
図4.fに図示されるハウジング100は、図4.eに図示されるハウジング100に対応する。これとは対照的に、第1のガラス層2に接触している基底部1の上部層103は、構造化された設計を有する。機能素子60は、ある形式のプラットホーム上に配置され、具体的には、基底部1の上部層103の外部領域から電気的に絶縁している。
【0075】
図4.gに図示されるハウジング100は、図4.eに図示されるハウジング100に対応する。水平層構造、すなわち多重層103、104、および105を有する層構造が、図4.eに示されるが、それとは対照的に、図4.gに示される基底部1は、横方向の多重シートすなわち層106および107から構築される。言い換えれば、層106および107は、並んで配置される。第1の材料101は、機能素子60と接触して配置される。第1の材料101は、中間層106として基底部1の中央106の領域内に配置される。第2の材料102は、少なくとも中央106の周りの周辺範囲にわたる区域内に、ある種のフレーム107として延在する。このフレーム107は、中央106に熱膨張を「与え」、または、その急激な膨張を補償する。第1の材料101は、たとえば、押し込むことによって、第2の材料102内に導入することができる。
【0076】
図4.gに図示されるハウジング100に対応するハウジング100は、図4.hに図示される。それに加えて、別の層108が、接着補助部として、第2の材料102上に配置される。この別の層108は、具体的には、リング108である。好ましい実施形態のリング108は、酸化表面を有する銅リングである。この別の層108の厚さにより、別の層108は、電気めっきまたは積層法によって基底部1に取り付けられる。別の層108は、押抜材料であることが好ましい。これは、基底部1と第1のガラス層2との間に安定性を増した複合体を作る。銅から作られることが好ましい別の層も、頭部5の下部表面5bと第2のガラス層4との間に、接着補助部として配置することができる。しかし、これは、図には示されていない。高い熱伝導率は、この領域には必要ないので、この層108は、5から10μmの範囲のより薄い厚さで設計することができる。
【0077】
図4.iは、基底部1が基本的に第1の材料101の層103から成る、本発明の改良形態を示す。必要な膨張に合わせるために、第2の材料102の層109は、たとえば、リング109として、基底部1の上部表面1a上に配置される。しかし、リングは、基底部1の下部表面1b上にも配置することができる(図には示さず)。
【0078】
図4.jは、基底部1が、たとえば適当な材料を組み込む「母材」材料から成る、ハウジング100の実施形態を示す。使用されるガラスに適合する必要な熱伝導率および必要な熱膨張を「合計」または組合せで有する材料が、互いに組み合わされる。たとえば、基底部1用の材料を焼結によって生成することができる。示される実施形態において、たとえばモリブデンなどの第2の材料102の粒子が、たとえば銅母材などの第1の材料101の母材内に組み込まれる。
【0079】
1つの実施形態において、いわゆる白色LED60は、光/変換器システム200の、具体的には変換器201のLED60との相互作用によって得られる。発光は、白色光として受信器によって感知される。いわゆる(W)LED60が形成される。白色光は、付加的色混合によって生成される。LED60は、たとえば青色発光LED60であり、変換器201は、いわゆる黄リンなどの発光染料を含むガラスである。短波青色光は、光を放射する染料を励起する。この効果は、フォトルミネッセンスと呼ばれる。より長い波長を有する黄色光を放射する。一般に、青色光の全てが変換されるわけではない。したがって、白色は、2つのスペクトル色青色および黄色の付加的色混合から生じる。
【0080】
図5は、接続部3の詳細図を伴ったハウジング100の切取内部図を示す。ハウジング100は、たとえば、ホルダ71すなわちプレート71上に取り付けることができる。機能素子60の電気的接触は、図示されていないが、たとえば、接続部3と、はんだ接合部71によって接続されるプレート71の導体経路72とを通してなされる。ここで、接続部3は、その最終形状まで曲げられる。ハウジング100またはハウジング100の基底部1は、機械的に極めて安定しているので、ハウジング100全体を曲げることなく、接続部3を曲げることが可能である。
【0081】
周知のハウジングに比べて、本発明によるハウジング100は、熱的に極めて安定している。このハウジング設計は、先行技術の通常の樹脂およびプラスチックで可能となるものよりも高い動作温度で動作することを実現する。このため、一般に高い処理温度(200℃を超える)を必要とする「無鉛の」はんだ付け技術も使用することができる。この設計は、そのようなハウジング100の構造に関する複数の選択肢を提供する。これは、具体的に、はんだ付けに関して、および機能素子60の基底部1への固定に関して、追加の選択肢を提供する。密閉封入も実現する。
【0082】
銅、特に酸化銅層およびガラスを通してボンディングが行われる実施形態は、また、特に酸化銅層によるガラスと銅との間の接着性の増大で際立っている。この点において、図6.aおよび6.bは、それぞれ、ガラスの金属帯への接着性に関する実験結果を示す。詳細には、一方では、NiFe帯(図6.a)上での、他方では、銅帯(図6.b)上での約0.1mg/cmの基本重量を有する酸化物層上のガラス玉の「剥離」挙動が図示される。NiFe帯の場合には、ここで、ある負荷がある曲げ角度で開始された後、ガラス玉が、帯から「完全に」飛び出す。NiFe帯の表面は、変化しない。これとは対照的に、銅帯の場合には、ガラス/金属接合部分において亀裂は起こらず、しかし、ガラスを通して横方向に亀裂は起こる。ガラスは、銅に接着されたままである。言い換えれば、ガラスは、表面から解放されるのではなく、「引き裂かれる」。したがって、優れた接着性がある。
【0083】
理論に関連付けることなく、発明者は、銅上の酸化物層が接着性に関して著しい効果を有することを仮定している。銅がガラスと結合するとき、酸化銅は、部分的に剥離し、または分解される。酸化銅は、ガラス内に拡散する。勾配層が発現する。ガラス内の酸化銅の量は、表面から減少し、ガラスの容積内に至る。意外にも、酸化銅はガラス内に約200μmの深さまで拡散する。この点において、図6.cは、例として、銅のガラスS−8061内への浸透深さを示す。エネルギー分散型X線分析(EDX)によって測定が行われた。測定された銅の深さ分布および濃度が、深さの関数として示される(表面における銅の濃度に標準化される)。ちょうど接合部分における濃度は、結合における融合過程の前の酸化物厚さに依存する。濃度は、数パーセントに達する可能性がある。一般に、接合部分における銅の濃度は、約0.1から約15%の範囲内にある。
【0084】
本発明による方法によって生産されるハウジング100は、周知のハウジングを超えるその他の利点を有する。LEDの加工中に必要となる仕様などの仕様も、満足することができる。高熱伝導率を有する材料を基底1すなわち基底部1として供給することができる。LEDによって発生した熱は、基底部により提供されるヒートシンクによって、効率的に分配し、また運び去ることができ、それは、取り付けられるLEDがヒートシンクと、この場合には基底1と直接接触するためである。このパッケージは、基本的に有機材料が欠けている。本方法は、いわゆるSMD(「表面実装可能デバイス」)に関する方法と互換性がある。ハウジング100を母材形態で生産および供給することが可能である。本方法は、費用削減生産を実現する。円錐形で部分的に階段状の反射体を有する設計が可能であり、ならびに/あるいは、ガラスレンズおよび/または光/変換器システム200と組み合わせる可能性がある。
【0085】
図7.aおよび7.bは、それぞれ、本発明による集団的または複数のハウジング100を図示する。そのようないわゆるアレイは、たとえば、自動車部門における前灯および/または尾灯および/または室内照明などの商業的利用に関して特に重要である。ハウジング100は、例として、ここでは円形で図示される。アレイは、図3.aから3.cに図示されるように、母材10および50内に担持されるハウジング100によって生産することができる。複数のハウジングを単一のアノード、および/または単一のカソードによって動作させることができるように、個々のハウジングの接続部3を結合することができる。他方では、図7.cは、複数のLED60、ここでは例として4つのLEDがハウジング100内に配置されるハウジング100を図示する。LED60の全ては、ハウジング100内の組立領域12上に配置される。図示されるように、LED60は、それぞれ、たとえば少なくとも2つの配線とのそれら自体の接続部3、すなわちそれら自体の引込線3を有することができる。しかし、個々のLED60の接続部3を結合し、または部分的に結合することもでき、ハウジング100が、LEDの全てに対して単一の接続部3のみを有することができるようにする。個々のLED60のここでのワイヤ73を1つの接続部3または2つの接続部3に供給することもできる。
【0086】
説明した実施形態が例とみなされるべきであることは、当業者には明らかである。本発明は、それらの実施形態に限定されないが、本発明の本質から離れることなく、無数の方法で変更することができる。個々の実施形態の特徴および説明の概要部分で述べた特徴は、それぞれ、それら自体の中で、または互いに組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0087】
1 基底部または基底または支持部
1a 基底部の上部(表面)
1b 基底部の下部(表面)
2 第1のガラス層またはガラスシート
3 接続部または導体シート
3a 接続帯の上部(表面)
3b 接続部の下部(表面)
4 第2のガラス層またはガラスシート
5 頭部または反射体
5a 頭部の上部(表面)
5b 頭部の下部(表面)
10 基底部用母材
11 基底部−母材接続横材
12 機能素子用の組立領域
13 基底部の接続領域
21 第1のガラス層内の陥凹部
22 接続部用の支持領域
30 接続部用の母材
31 接続部−母材接続横材
41 第2のガラス層内の陥凹部
42 接続部用の支持領域
50 頭部用母材
51 頭部−母材接続部
52 頭部内の陥凹部
53 機能素子接続領域または基底
54 頭部の接続領域
60 光電子機能素子またはLED
61 貫通領域
70 はんだ接合部
71 ホルダまたはプレート
72 プレートの導体経路
73 ワイヤまたはワイヤボンディング
80 熱または熱放射
90 スペーサ
91 光学要素またはレンズ
100 ハウジングまたは機能素子ハウジング
100a ハウジングの上部表面
101 高熱伝導率を有する第1の材料
102 低熱膨張を有する第2の材料
103 基底部の上部または外部層
104 基底部の中間層
105 基底部の下部または外部層
106 基底部の中央
107 基底部のフレーム
108 第1の材料の別の層またはリング
109 第2の材料の別の層またはリング
200 光/変換器システムまたは変換器ユニット
201 変換器
202 光学要素または光学部品
203 リングまたは金属リングまたは金属支持部
204 コーティングまたは被覆

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の請求項の1つによる方法によって生産することができ、または生産される、光電子機能素子(60)用、具体的にはLED(60)用のハウジング(100)であって、
少なくとも基底部(1)の上部表面(1a)と頭部(5)の下部表面(5b)との間に配置される第1のガラス層(2)によって組み合わされる、少なくとも前記基底部(1)および前記頭部(5)から成る複合体を備え、
前記基底部(1)の前記上部表面(1a)の一部は、少なくとも1つの光電子機能素子(60)用の組立領域(12)を画定し、前記基底部(1)が前記光電子機能素子(60)用のヒートシンクを形成するようにし、
前記頭部(5)は、前記組立領域(12)の周辺範囲上に少なくともその一部が延在し、前記組立領域(12)上に、前記光電子機能素子(60)から放射され、および/または前記光電子機能素子(60)によって受信される放射線のための貫通領域(52、61)を形成し、
前記頭部(5)は金属を含み、また、前記基底部(1)は金属を含み、前記基底部(1)の前記上部表面(1a)は予備酸化され、および/または、前記頭部(5)の前記下部表面(5b)は予備酸化される、ハウジング。
【請求項2】
前記基底部(1)は、少なくとも2つの層(103、104、105、106、107、108、109)から成ることをさらに特徴とする、請求項1に記載のハウジング。
【請求項3】
前記基底部(1)の前記少なくとも2つの層(103、104、105、106、107、108、109)は、互いに重なり、および/または、並べて配置されることをさらに特徴とする、請求項2に記載のハウジング。
【請求項4】
前記基底部(1)は、少なくとも第1の材料(101)および第2の材料(102)から構築されることをさらに特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項5】
前記第1の材料(101)は、前記第2の材料(102)よりも高い熱伝導率を有し、前記第2の材料(102)は、前記第1の材料(101)よりも低い熱膨張係数を有することをさらに特徴とする、請求項4に記載のハウジング。
【請求項6】
前記第1の材料(101)を含む前記基底部(1)の前記層(103、106)は、前記機能素子(60)と熱交換可能であることをさらに特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項7】
前記第2の材料(102)を含む前記基底部(1)の前記層(103、106)は、前記第1の材料(101)の熱膨張に合わせるために、前記第1のガラス層(2)上に配置されることをさらに特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項8】
前記基底部(1)は、具体的には、その上部表面(1a)上が少なくとも部分的に構造化されることをさらに特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項9】
前記第1の材料(101)が前記第2の材料(102)内に組み込まれるように、または、前記第2の材料(102)が前記第1の材料(101)内に組み込まれるように、前記基底部1が構築されることをさらに特徴とする、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項10】
前記頭部(5)は、前記機能素子(60)用の少なくとも1つの接続領域(53)を有することをさらに特徴とする、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項11】
前記頭部(5)の内部表面上の前記接続領域(53)は、一種の基底(53)として設計されることをさらに特徴とする、請求項10に記載のハウジング。
【請求項12】
前記貫通領域(52、61)の内部表面は、少なくとも部分的に、反射特性を有することをさらに特徴とする、請求項1乃至11のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項13】
前記基底部(1)は、前記機能素子(60)用の少なくとも1つの接続領域(1a)を有することをさらに特徴とする、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項14】
少なくとも1つの接続部(31)が、前記頭部(5)の前記下部表面(5b)と前記基底部(1)の前記上部表面(1a)との間に配置されることをさらに特徴とする、請求項1乃至13のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項15】
前記接続部(3)は、少なくとも、前記第1のガラス層(2)および/または第2のガラス層(4)によって、前記複合体に接続されることをさらに特徴とする、請求項14に記載のハウジング。
【請求項16】
前記接続部(3)は、前記第1のガラス層(2)と第2のガラス層(4)との間に配置されることをさらに特徴とする、請求項14または15に記載のハウジング。
【請求項17】
前記第1のガラス層(2)、および/または前記第2のガラス層(4)は、前記接続部(3)上に着座する領域(22)において高さが短縮していることをさらに特徴とする、請求項1乃至16のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項18】
少なくとも1つのスペーサ(90)が、前記基底部(1)と前記頭部(5)との間、および/または前記基底部(1)と前記接続部(3)との間、および/または前記頭部(5)と前記接続部(3)との間に配置されることをさらに特徴とする、請求項1乃至17のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項19】
前記第1のガラス層(2)または前記第2のガラス層(4)の表面積と前記ハウジング(100)の表面積との比は、約1/10から約9/10であり、好ましくは1/4から約3/4であることをさらに特徴とする、請求項1乃至18のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項20】
前記接続部(3)、前記接続領域(1a)、および/または前記接続領域(53)は、複数の機能素子(60)を単一のアノードおよび/または単一のカソードによって供給することができるように、接続されることをさらに特徴とする、請求項1乃至19のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項21】
複数の機能素子(60)を、前記接続部(3)、前記接続領域(1a)、および/または前記接続領域(53)に接続することができ、単一のアノードおよび/または単一のカソードによって、複数の機能素子(60)を供給することができるようにすることをさらに特徴とする、請求項1乃至20のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項22】
前記基底部(1)の前記金属は、銅であることをさらに特徴とする、請求項1乃至21のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項23】
前記基底部(1)の少なくとも前記上部表面(1a)、および/または前記頭部(5)の少なくとも前記下部表面(5b)は、銅を通して供給されることをさらに特徴とする、請求項1乃至22のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項24】
前記基底部(1)の前記上部表面(1a)および/または前記頭部(5)の前記下部表面(5b)は、約0.02から約0.25mg/cm、好ましくは約0.067から約0.13mg/cmの基本重量を有する酸化物重量が形成されるように、予備酸化されることをさらに特徴とする、請求項1乃至23のいずれか1項に記載のハウジング。
【請求項25】
請求項1乃至24のいずれか1項に記載の複数の前記ハウジング(100)を含む母材。
【請求項26】
複数のハウジング(100)を単一のアノードおよび/または単一のカソードによって供給することができるように、前記個々のハウジング(100)の前記接続部(3)、前記接続領域(1a)、および/または前記接続領域(53)は結合されることをさらに特徴とする、請求項25に記載の母材。
【請求項27】
単一のアノードおよび/または単一のカソードによって、ハウジング(100)内に複数の機能素子を供給することができるように、個々のハウジング(100)の前記接続部(3)、前記接続領域(1a)、および/または前記接続領域(53)は結合されることをさらに特徴とする、請求項25または26に記載の母材。
【請求項28】
ハウジング(100)内に複数の機能素子(60)を供給することができるように、ハウジング(100)ごとに少なくとも2つの接続部(3)が供給されることをさらに特徴とする、請求項27に記載のハウジング。
【請求項29】
請求項1乃至28のいずれか1項に記載のハウジング(100)と、前記ハウジング(100)内に配置される放射線放射および/または放射線受信する少なくとも1つの光電子機能素子(60)、特にLED(60)とを備える、光電子要素。
【請求項30】
請求項1乃至29のいずれか1項に記載の少なくとも1つのハウジング(100)、または請求項29に記載の少なくとも1つの光電子要素を含む、照明デバイス。
【請求項31】
具体的にはLED(60)用の、好ましくは請求項1乃至30のいずれか1項に記載の光電子機能素子ハウジング(100)を生産する方法であって、
その上部表面(1a)が、好ましくは、少なくとも1つの光電子機能素子(60)用の組立領域(12)を少なくとも部分的に画定し、基底部(1)が、前記光電子機能素子(60)用のヒートシンクを形成するようにする、少なくとも1つの前記基底部(1)を供給することと、
前記組立領域(12)の周辺範囲上に少なくともその一部が延在し、前記光電子機能素子(60)から放射され、および/または前記光電子機能素子(60)によって受信される放射線のための貫通領域(52、61)を前記組立領域(12)上に形成する、少なくとも1つの頭部(5)を供給することとを含み、
前記基底部(1)は、複数の基底部(1)を有する母材(10)内で入手可能となり、および/または、前記頭部(5)は、複数の頭部(5)を有する母材(50)内で入手可能となり、前記方法はさらに、
前記基底部(1)の前記上部表面(1a)と前記頭部の前記下部表面(5b)との間に少なくとも第1のガラス層(2)を供給することと、
前記基底部(1)、前記第1のガラス層(2)、および前記頭部(5)を組み立てることと、
複数のハウジング(100)が同時に生産されるように、前記ガラスが接着し、前記基底部(1)および前記頭部(5)が少なくとも前記第1のガラス層(2)によって複合体を形成する粘度に前記ガラスが達するまで、前記第1のガラス層(2)を加熱することとを含み、
前記ハウジング(100)が、接続横材(crosspiece)(11、51)により、前記基底部(1)および/または前記頭部(5)を通して、前記複数の基底部(1)を有する前記母材(10)、および/または前記複数の頭部(5)を有する前記母材(50)に固定される、方法。
【請求項32】
前記頭部(5)の前記下部表面(5b)と前記基底部(1)の前記上部表面(1a)との間に配置される少なくとも1つの接続部(3)が供給されることをさらに特徴とする、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
加熱によって前記複合体に結合する少なくとも第2のガラス層(4)が、前記基底部(1)の前記上部表面(1a)と前記頭部(5)の前記下部表面(5b)との間に配置されることをさらに特徴とする、請求項31または32に記載の方法。
【請求項34】
前記接続部(3)が、前記第1のガラス層(2)と前記第2のガラス層(4)との間に配置されることをさらに特徴とする、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記基底部(1)の少なくとも前記上部表面(1a)、および/または前記頭部(5)の少なくとも前記下部表面(5b)が、銅を通して供給されることをさらに特徴とする、請求項1乃至34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
前記基底部(1)の少なくとも前記上部表面(1a)、および/または前記頭部(5)の少なくとも前記下部表面(5b)が、予備酸化されることをさらに特徴とする、請求項1乃至35のいずれか1項に記載の方法。

【図1.a】
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【図1.b】
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【図2】
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【図3.a】
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【図3.b】
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【図3.c】
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【図3.d】
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【図4.a】
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【図4.b】
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【図4.c】
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【図4.d】
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【図4.e】
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【図4.f】
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【図4.g】
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【図4.h】
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【図4.i】
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【図4.j】
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【図5】
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【図6.a】
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【図6.b】
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【図6.c】
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【図7.a】
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【図7.b】
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【図7.c】
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【公表番号】特表2011−523502(P2011−523502A)
【公表日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506607(P2011−506607)
【出願日】平成21年4月29日(2009.4.29)
【国際出願番号】PCT/EP2009/003109
【国際公開番号】WO2009/132838
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(504299782)ショット アクチエンゲゼルシャフト (346)
【氏名又は名称原語表記】Schott AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr.10,D−55122 Mainz,Germany
【Fターム(参考)】