説明

高圧塗装装置及びその洗浄方法

【課題】供給経路に接続されたエア供給経路への該供給経路からの高圧液体の逆流を防止しながら、供給経路にエアと洗浄液とを交互に供給する洗浄方法の採用を可能とし、効率的な洗浄を行う。
【解決手段】供給経路2に開閉バルブ23を介してエア供給経路24を接続し、エア供給経路24にエアパージバルブ25及び洗浄液バルブ26を接続する。洗浄工程Bでは、次の工程b1〜b4を複数回繰返す。ドレンバルブ22及び開閉バルブ23を開放し残存液体を排出させる(残圧排出工程b1)。圧力センサ28の検出圧力が所定値以下となったら、エアパージバルブ25を開放してエア供給経路24及び供給経路2にエアを供給する(エア洗浄工程b2)。次に洗浄液バルブ26を開放してエア供給経路24に洗浄液を充填する(洗浄液充填工程b3)。この後、開閉バルブ23を閉塞し、洗浄液供給源6からの洗浄液を供給経路2内に供給する(洗浄液洗浄工程b4)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体供給源からの塗料等の液体を供給経路を通して高圧で塗装ガンに供給するようにした高圧塗装装置、及びその高圧塗装装置の供給経路内を洗浄するための高圧塗装装置の洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば3MPa〜30MPa程度の高圧で塗装を行うエアレス塗装装置においては、塗装液の供給経路を洗浄するために、例えばアルコール分を含まないウレタンシンナ等の洗浄液を塗装液と同様の高圧で供給経路(ホース)に供給して洗浄を行っている。しかし、特に、主剤と硬化剤とを混合して使用する二液型塗料を用いている場合には、塗料が硬化し易い事情があり、塗料の塊が供給経路の管の内壁にこびりついていることも多く、洗浄液のみで洗浄を行う場合には、その流れは層流となり供給経路の内壁面での流速は非常に遅いものとなるため十分な洗浄効果を発揮することができなかった。そのため、洗浄液を大量に使用する必要があり、洗浄の効率が悪くなると共に、1回の洗浄に要する洗浄液のコストが高くなり、また、環境保全の観点からも好ましくなかった。
【0003】
一方、最高使用圧力が0.7MPa程度の所謂低圧の塗装装置の場合、洗浄液と圧縮エアとを交互に供給することにより、洗浄液の流れを乱すと共に、圧縮エアの流れによって洗浄液の流れを高速化して、洗浄効果を高める方法が考えられている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−269705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したような低圧塗装装置に用いられている圧縮エアと洗浄液とを交互に供給する洗浄方法を、高圧塗装装置の洗浄にも採用すれば、洗浄効率は格段に上昇すると予想される。この場合、塗装液の供給経路の基端側に、バルブを介してエア供給経路を接続し、前記バルブを切替えながら、供給経路に圧縮エアと洗浄液とを交互に供給する構成を採用することができる。しかし、塗装装置に用いられる一般的なエアコンプレッサでは、エア圧力が最大0.7MPa程度であることが多いため、次のような不都合が生じていた。
【0006】
即ち、塗装液の供給経路内の圧力が、圧縮エアの圧力よりも高いままの状態で、バルブを開放してエア供給経路と供給経路とを連通させてしまうようなことがあると、エア供給経路内のエアは圧縮性流体であるため、エア供給経路内に高圧の塗装液が容易に逆流してしまう。また、塗装液の供給経路内で硬化した塗料の塊が、バルブのシート部分に付着して、所謂シート不良が発生することがあり、この場合も、塗装液の供給経路内の高圧の塗装液が、エア供給経路側に逆流してしまう虞がある。これらの塗装液の逆流がひどくなると、塗装液がエア供給源まで至り、エア供給用のバルブやコンプレッサ等のエア機器を損傷させる虞がある。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、供給経路に接続されたエア供給経路への該供給経路からの高圧液体の逆流を防止しながら、前記供給経路にエアと洗浄液とを交互に供給する洗浄方法を採用することを可能とし、効率的な洗浄を行うことができる高圧塗装装置及びその洗浄方法を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の高圧塗装装置は、塗料及び洗浄液を選択的に高圧で供給可能な液体供給源と、この液体供給源に基端が接続された供給経路と、この供給経路の先端に接続された塗装ガンとを備えてなる高圧塗装装置において、前記供給経路に設けられたドレンバルブと、一端部が前記供給経路に開閉バルブを介して接続されたエア供給経路と、このエア供給経路の他端部に接続されエア供給源からのエアを該エア供給経路に供給するエアパージバルブと、前記エア供給経路に洗浄液を供給するための洗浄液バルブと、前記供給経路内を洗浄する洗浄工程の実行を制御する洗浄制御手段とを備え、前記洗浄制御手段は、次の(1)〜(4)の各行程を順に実行させることを複数回繰返すことを特徴とする。
(1)前記ドレンバルブを開放して前記供給経路内の残存液体を外部に排出させると共に、前記開閉バルブを開放して前記エア供給経路と該供給経路とを連通させる残圧排出工程。
(2)前記エア供給経路の圧力が所定圧力以下まで低下した状態で、前記エアパージバルブを一定時間開放させて前記エア供給経路及び供給経路にエアを供給させるエア洗浄工程。
(3)その後、前記ドレンバルブを閉塞すると共に、前記エアパージバルブを閉塞してエアの供給を停止させ、前記洗浄液バルブを開放して前記エア供給経路に洗浄液を充填させる洗浄液充填工程。
(4)前記洗浄液バルブ及び前記開閉バルブを閉塞した上で、前記液体供給源からの洗浄液を一定時間又は一定量前記供給経路内に供給させる洗浄液洗浄工程。
【0009】
本発明の高圧塗装装置の洗浄方法は、塗料及び洗浄液を選択的に高圧で供給可能な液体供給源と、この液体供給源に基端が接続された供給経路と、この供給経路の先端に接続された塗装ガンとを備えてなる高圧塗装装置における、前記供給経路を洗浄するための高圧塗装装置の洗浄方法において、前記供給経路に設けられたドレンバルブと、一端部が前記供給経路に開閉バルブを介して接続されたエア供給経路と、このエア供給経路の他端部に接続されエア供給源からのエアを該エア供給経路に供給するエアパージバルブと、前記エア供給経路に洗浄液を供給するための洗浄液バルブとを備えると共に、洗浄工程においては、前記ドレンバルブを開放して前記供給経路内の残存液体を外部に排出させると共に、前記開閉バルブを開放して前記エア供給経路と該供給経路とを連通させる残圧排出工程と、前記エア供給経路の圧力が所定圧力以下まで低下した状態で、前記エアパージバルブを一定時間開放させて前記エア供給経路及び供給経路にエアを供給させるエア洗浄工程と、その後、前記エアパージバルブを閉塞すると共に、前記エアパージバルブを閉塞してエアの供給を停止させ、前記洗浄液バルブを開放して前記エア供給経路に洗浄液を充填させる洗浄液充填工程と、前記洗浄液バルブ及び前記開閉バルブを閉塞した上で、前記液体供給源からの洗浄液を一定時間又は一定量前記供給経路内に供給させる洗浄液洗浄工程とを順に実行することを複数回繰返すことを特徴とする。
【0010】
これらの発明によれば、洗浄工程のうち洗浄液充填工程において、供給経路に開閉バルブを介して接続されたエア供給経路には、清浄な洗浄液が充填されるので、エア洗浄工程以外においては、エア供給経路には常に非圧縮性流体である洗浄液が充填されていることになる。洗浄工程が開始されると、まず、残圧排出工程において、ドレンバルブが開放されて供給経路内に残存する高圧液体が外部に排出される。このとき、エア供給経路には、非圧縮性流体である洗浄液が充填されているので、供給経路に高圧液体が残存している状態で開閉バルブを開放しても、エア供給経路内の圧力が一時的に上昇するだけで、逆流は発生しない。残圧排出工程の後に、エア供給経路を通して供給経路にエアが供給されて供給経路が洗浄されるエア洗浄工程が実行される。このエア洗浄工程は、エア供給経路の圧力が所定圧力以下まで低下した状態で行われるので、やはりエア供給経路に対する逆流が未然に防止される。
【0011】
そして、エア供給経路に洗浄液が充填される洗浄液充填工程の後に、洗浄液バルブ及び開閉バルブを閉塞した上で液体供給源からの洗浄液が供給経路内に供給されて洗浄を行う洗浄液洗浄工程が実行される。これにより、圧縮エアと洗浄液とが供給経路に交互に供給され、洗浄効果を高めることができる。さらに、供給経路に液体供給源から高圧の液体が供給されるときには、エア供給経路内が洗浄液、即ち非圧縮性流体で満たされているため、開閉バルブのシート不良を防止して液体供給源から供給される高圧の液体がエア供給経路に逆流することを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の高圧塗装装置及びその洗浄方法によれば、供給経路に開閉バルブを介してエア供給経路を接続する構成とすると共に、洗浄液充填工程の実行によりエア洗浄工程以外は常にエア供給経路に洗浄液が充填されるようにしたので、供給経路に接続されたエア供給経路への該供給経路からの高圧液体の逆流を防止しながら、前記供給経路にエアと洗浄液とを交互に供給する洗浄方法を採用することを可能とし、効率的な洗浄を行うことができる。この結果、洗浄液消費量の低減及び洗浄時間の短縮を行うことでき、さらには、洗浄に要する洗浄液のコストを削減すると共に環境保全にも寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、エアレス塗装装置の全体構成を概略的に示す図
【図2】洗浄工程及び塗布工程における各部の制御の様子を示すタイミングチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を高圧塗装装置としての二液混合型のエアレス塗装装置に適用した一実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施例に係る高圧塗装装置(エアレス塗装装置)の全体構成(流体回路構成)を概略的に示している。このエアレス塗装装置は、大きく分けて、塗料及び洗浄液を選択的に高圧で供給可能な液体供給源1と、この液体供給源1に基端(図で左側)が接続された供給経路2と、この供給経路2の先端に接続されたエアレス自動ガンからなら塗装ガン3とを備えていると共に、全体の動作を制御する制御装置(図示せず)を備えて構成されている。そのうち液体供給源1は、主剤供給源4と、硬化剤供給源5と、洗浄液供給源6と、主剤と硬化剤とを混合して供給経路2に供給する混合ユニット7とを備えている。前記供給経路2の途中部にはスタティックミキサ8が接続されており、混合ユニット7から供給経路2に供給された主剤と硬化剤とが、スタティックミキサ8によって均一に撹拌混合されて塗装ガン3に供給される。
【0015】
前記混合ユニット7は、主剤カラーチェンジバルブ9(以下、主剤CCV9と称す)、硬化剤カラーチェンジバルブ10(以下、硬化剤CCV10と称す)、前記主剤CCV9の出口部に接続された主剤供給経路11、前記硬化剤CCV10の出口部に接続された硬化剤供給経路12、それら主剤供給経路11と硬化剤供給経路12とが合流される混合部7aを有している。この混合部7aの出口部に、前記供給経路2の基端部が接続されている。
【0016】
前記主剤CCV9は、主剤バルブ9aと主剤洗浄液バルブ9bとが組込まれたマニホールドとされている。また、前記硬化剤CCV10は、硬化剤バルブ10aと硬化剤洗浄液バルブ10bとが組込まれたマニホールドとされている。主剤供給経路11の主剤CCV9と混合部7aとの間には、上流側から順に主剤制御バルブ13及び主剤流量計14が設けられている。同様に硬化剤供給経路12の硬化剤CCV10と混合部7aとの間には、上流側から順に硬化剤制御バルブ15及び硬化剤流量計16が設けられている。さらに、主剤供給経路11及び硬化剤供給経路12の混合部7aの近傍には、夫々逆流防止用のチェックバルブ17、18が設けられている。
【0017】
前記主剤供給源4は、主剤を収容する加圧タンクからなる主剤タンク4aと、エアレスポンプからなる主剤ポンプ4bとを備えており、その出口が前記主剤CCV9の主剤バルブ9aの入口に接続されている。これにより、主剤タンク4a内の主剤が、主剤ポンプ4bによって主剤供給経路11に高圧(例えば10MPa程度)にされて圧送される。
前記硬化剤供給源5は、硬化剤を収容する加圧タンクからなる硬化剤タンク5aと、エアレスポンプからなる硬化剤ポンプ5bとを備えており、その出口が前記硬化剤CCV10の硬化剤バルブ10aに接続されている。これにより、硬化剤タンク5a内の硬化剤は、硬化剤ポンプ5bによって硬化剤供給経路12に高圧(例えば10MPa程度)にされて圧送される。なお、硬化剤タンク5a内には、反応防止のために窒素ガスボンベ19から窒素ガスが供給される。
【0018】
また、洗浄液供給源6は、例えばウレタンシンナからなる洗浄液を収容する洗浄液タンク6aと、エアレスポンプからなる洗浄液ポンプ6bとを備えている。これにより、洗浄液タンク6a内の洗浄液が洗浄液ポンプ6bにより洗浄液供給経路20に高圧(例えば7MPa程度)で供給される。このとき、洗浄液ポンプ6bの出口に接続された洗浄液供給経路20は、二股に分岐し、一方が主剤CCV9の主剤洗浄液バルブ9bの入口に接続され、他方が、前記硬化剤CCV10の硬化剤洗浄液バルブ10bの入口に接続されている。更に、この洗浄液供給経路20は、後述するエア供給経路に洗浄液を供給するための洗浄液分岐経路20aを有している。なお、前記各ポンプ4b、5b、6b等は、空気圧源21から供給される駆動用エアを受けて駆動される。
【0019】
以上の構成により、塗装工程においては、主剤供給源4から主剤が主剤CCV9を介して主剤供給経路11に高圧で供給されると共に、硬化剤供給源5から硬化剤が硬化剤CCV10を介して硬化剤供給経路12に高圧で供給される。そして、それら高圧の主剤及び硬化剤が、混合部7aで合流し、所定の混合比率で供給経路2に供給される。これに対し、後述する洗浄工程では、洗浄液供給源6からの洗浄液が、洗浄液供給経路20を通って主剤CCV9及び硬化剤CCV10を夫々介して主剤供給経路11及び硬化剤供給経路12に高圧で供給されるようになっている。このとき、主剤CCV9及び硬化剤CCV10は、制御装置により制御される。
【0020】
さて、上記した高圧塗装装置においては、塗装工程の終了時や塗装種類の切替え時等には、供給経路2や主剤供給経路11、硬化剤供給経路12を洗浄する洗浄工程が実行される。本実施例では、洗浄工程において前記供給経路2を効率的に洗浄するために、以下の構成が設けられている。
即ち、供給経路2の先端側寄り(スタティックミキサ8の下流側)には、ドレンバルブ22が設けられている。このドレンバルブ22は、通常時には閉塞されており、開放されると、供給経路2内の流体(塗料、洗浄液、空気等)が、ドレンパイプを通して外部の廃液容器に排出される。
【0021】
そして、供給経路2の基端側寄り部分(スタティックミキサ8の上流側)にはエア供給経路24の一端部が開閉バルブ23を介して接続されている。前記開閉バルブ23は、通常時は閉塞されており、開放されると供給経路2とエア供給経路24とが連通される。このエア供給経路24の他端部にはエアパージバルブ25及び洗浄液バルブ26が接続されている。この場合、エアパージバルブ25と洗浄液バルブ26とでマニホールドが構成されている。
【0022】
また、このエア供給経路24の途中部分には上流方向への逆流を防止するチェックバルブ27が設けられており、さらに、その上流側部分にはこのエア供給経路24内の圧力を計測するための圧力検出手段たる圧力センサ28が設けられている。この圧力センサ28の検出信号は、前記制御装置に入力される。このとき、後の作用説明でも述べるが、制御装置は、この圧力センサ28により検出されたエア供給経路24内の圧力が、予め設定された警報圧力以上となったときには、ブザーやランプ(いずれも図示せず)を作動させて異常を報知するようになっている。従って、制御装置が、ブザーやランプと共に警報手段として機能する。
【0023】
前記エアパージバルブ25の入口には、接続経路29を介してエア供給源たるエアパージ用コンプレッサ30が接続されている。また、接続経路29の途中部分には、エアパージ用コンプレッサ30側から順にエアパージ用フィルタ31とエアパージ用レギュレータ32が設けられている。これにて、エアパージバルブ25の開放により、エアパージ用コンプレッサ30から吐出されるエアが、エアパージ用フィルタ31を通って清浄化されて、エアパージ用レギュレータ32で所定の圧力(例えば0.7MPa程度)まで減圧され、エア供給経路24に供給される。
【0024】
さらに、接続経路29の途中部のエアパージバルブ25寄りには、切換弁たる自動三方バルブ33が設けられている。これにより、エアパージ用コンプレッサ30とエアパージバルブ25とを接続する第1の状態と、エアパージバルブ25と外部排出経路34とを接続して外部に連通する第2の状態とを選択的に切替えられる。このとき、自動三方バルブ33は前記制御装置により制御され、エアパージバルブ25と同期して作動する。即ち、エアパージバルブ25が開放されているときには第1の状態に切替えられており、エアパージバルブ25が閉塞されている通常時においては第2の状態に切替えられている。
【0025】
洗浄液バルブ26の入口には、前記洗浄液供給経路20から分岐した洗浄液分岐経路20aが接続されている。これにより、洗浄液供給源6から吐出された洗浄液を洗浄液用レギュレータ35で所定の圧力(例えば0.5MPa程度)まで減圧した後、洗浄液バルブ26を介してエア供給経路24に供給することができるようになっている。
【0026】
そして、図示はしないが、前記制御装置は、マイコンを主体として構成され、高圧塗装装置全体の制御を行うようになっている。また、この制御装置には、作業者が各種の入力や指示、設定を行うための入力操作部が接続されていると共に、必要なメッセージなどの各種の表示を行う表示部(何れも図示せず)が接続されている。この制御装置は、そのソフトウエア的構成により、作業者の入力指示に基づき、前記主剤CCV9や硬化剤CCV10等を制御して、塗装工程Aを実行すると共に、前記ドレンバルブ22、開閉バルブ23、エアパージバルブ25、洗浄液バルブ26等を制御して、前記供給経路2(及び塗装ガン3)内を洗浄する洗浄工程Bを実行するようになっている。従って、制御装置が洗浄制御手段として機能する。
【0027】
このとき、詳しくは次の作用説明にて述べるように、制御装置は、洗浄工程Bにおいては、次の(1)〜(4)の各工程b1〜b4を順に実行させること(サイクルB1)を複数回、例えば4回繰返す。
(1)ドレンバルブ22を開放して供給経路2内の残存液体を排出させると共に、開閉バルブ23を開放してエア供給経路24と該供給経路2とを連通させる残圧排出工程b1。
(2)圧力センサ28の検出したエア供給経路24の圧力が所定圧力以下まで低下した状態で、エアパージバルブ25を一定時間開放させてエア供給経路24及び供給経路2にエアを供給させるエア洗浄工程b2。
(3)その後、ドレンバルブ22を閉塞すると共に、エアパージバルブ25を閉塞してエアの供給を停止させ、洗浄液バルブ26を開放してエア供給経路24に洗浄液を充填させる洗浄液充填工程b3。
(4)洗浄液バルブ26及び開閉バルブ23を閉塞した上で、洗浄液供給源6からの洗浄液を一定時間だけ供給経路2内に供給させる洗浄液洗浄工程b4。
【0028】
次に、上記構成において実行される工程について、洗浄工程Bを中心に図2に示すタイミングチャートも参照して述べる。図2のタイムチャートでは、塗装工程をAで示し、洗浄工程をBで示している。今、塗装工程Aの終了後、作業者が入力操作部を操作して洗浄工程Bの実行を指示すると、制御装置は、塗装工程Aを終了させて洗浄工程Bを開始させる(時刻t0)。
【0029】
塗装工程Aが終了されると、主剤バルブ9a、硬化剤バルブ10aが閉塞されて、主剤及び硬化剤の供給が停止されるのであるが、供給経路2内等には、未だ高圧の塗料が残存している。ここで、主剤と硬化剤とを混合して使用する二液型塗料を用いている場合には、塗料が硬化しやすい事情があり、塗料の塊が供給経路2の管の内壁にこびりついていることが多い事情がある。なお、この時点においては、前回の洗浄工程B(洗浄液充填工程b3)の実行によって、エア供給経路24内には清浄な洗浄液が充填されている。
【0030】
洗浄工程Bが開始されると(時刻t0)、まず、残圧排出工程b1が実行される。この残圧排出工程b1では、ドレンバルブ22が開放されると共に、開閉バルブ23が開放される。このとき、供給経路2内に残存する高圧の塗料がドレンバルブ22から外部に排出されるため、次第に供給経路2内の圧力が低下する。このとき、開閉バルブ23の開放によってエア供給経路24が供給経路2と連通されるが、エア供給経路24内には、非圧縮性流体である洗浄液が充填されているので、供給経路2内の塗料がエア供給経路24内を逆流することはない。また、エア供給経路24内と供給経路2内とは同等の圧力となり、残圧排出工程b1の開始当初において圧力センサ28が検出するエア供給経路24内の圧力はかなり高い(数MPa)が、ドレンバルブ22からの塗料が排出されていくにつれ、圧力センサ28の検出圧力は次第に低下して(大気圧に近づいて)いく。
【0031】
そして、圧力センサ28の検出圧力が所定圧力(例えば0.7MPa)以下になった時点で(時刻t1)、次のエア洗浄工程b2に切替えられる。このエア洗浄工程b2では、前記エアパージバルブ25が一定時間(例えば5秒間程度)開放される。ちなみに、前記所定圧力とは、エアパージバルブ25を開放しても供給経路2内の残留塗料がエア供給経路24内に逆流しない程度の圧力であり、例えば大気圧からエア供給経路24に供給される圧縮エアの圧力である0.7MPa程度までとされる。また、本実施例の構成では、ドレンバルブ22の開放から約1秒程度でエア供給経路24内の圧力が所定圧力まで低下する、つまり、残圧排出工程b1の実行時間が約1秒程度となることが確認されている。
【0032】
図示はしていないが、このエア洗浄工程b2では、エアパージバルブ25が開放されるのとほぼ同時に、エアパージバルブ25と同期して作動する自動三方バルブ33によって、接続経路29がエアパージ用コンプレッサ30とエアパージバルブ25とを接続する第1の状態に切替えられる。これにて、エアパージ用コンプレッサ30から吐出される圧縮エアが、接続経路29を通ってエア供給経路24に供給され、さらに開閉バルブ23を介して供給経路2に入り、スタティックミキサ8を通ってドレンバルブ22から排出される。このとき、前記圧縮エアが、エア供給経路24の洗浄液を高速で流れを乱しながら押し出していき、供給経路2やスタティックミキサ8等の管の内壁にこびりついた塗料などが洗浄されて、圧縮エア及び洗浄液と共にドレンバルブ22から排出される。なお、圧縮エア及び洗浄液の一部は、塗装ガン3を通ってそのノズルからも排出される。
【0033】
さらに、エア洗浄工程b2が開始されて一定時間(例えば2.5秒程度)経過した後に(時刻t2)、ドレンバルブ22が閉塞される。すると、圧縮エア及び洗浄液は、塗装ガン3の内部を洗浄して該塗装ガン3から排出される。このため、塗装ガン3も効率的に洗浄することができる。
【0034】
このエア洗浄工程b2が終了すると(時刻t3)、洗浄液充填工程b3が実行される。この洗浄液充填工程b3では、エアパージバルブ25が閉塞されて圧縮エアの供給が停止されると共に、図示はしないが、自動三方バルブ33がエアパージバルブ25と外部排出経路34とを接続する第2の状態に切替えられる。これとほぼ同時に、洗浄液バルブ26が一定時間(例えば1秒程度)開放され、洗浄液分岐経路20aを通して清浄な洗浄液がエア供給経路24に供給されて充填される。
【0035】
ここで、エア洗浄工程b2でドレンバルブ22を閉塞してから一定の時間の経過後にエアパージバルブ25を閉塞させる構成としているが、洗浄液充填工程b3の開始時にドレンバルブ22とエアパージバルブ25とを同時に閉塞させる構成としてもよい。また、洗浄液バルブ26の開放は時間によらず、一定量の洗浄液を供給する間開放させる構成でもよい。
【0036】
洗浄液充填工程b3が終了すると(時刻t4)、開閉バルブ23及び洗浄液バルブ26が閉塞され、洗浄液洗浄工程b4が開始される。この洗浄液洗浄工程b4では、まず、主剤洗浄液バルブ9b(及び主剤制御バルブ13)が一定時間(例えば1.5秒)開放され、洗浄液供給源6から高圧の洗浄液が主剤供給経路11を通して供給経路2に対して供給される。引続き(時刻t5)、硬化剤洗浄液バルブ10b(及び硬化剤制御バルブ15)が一定時間(例えば1.5秒)開放され、洗浄液供給源6からの高圧の洗浄液が、硬化剤供給経路12を通して供給経路2に対して供給される。
【0037】
これにより、洗浄液供給源6から吐出される高圧の洗浄液が、主剤供給経路11及び硬化剤供給経路12や、供給経路2、スタティックミキサ8、塗装ガン3の全体に亘って供給され、洗浄される。このとき、供給経路2内で硬化した塗料の塊が、開閉バルブ23のシート部分に付着して、いわゆるシート不良が発生することがあるが、エア供給経路24内は非圧縮性流体である洗浄液で満たされているため、高圧の洗浄液がエア供給経路24に逆流することを防ぐことができる。時刻t6において、洗浄液洗浄工程b4が終了される。
【0038】
上述した残圧排出工程b1、エア洗浄工程b2、洗浄液充填工程b3、洗浄液洗浄工程b4の一連の工程を1サイクルB1として複数回(この場合4回)繰返して実行され、洗浄工程Bが終了する。この場合、2サイクル目以降の残圧排出工程b1においては、供給経路2内等に残存する高圧の洗浄液が外部に排出されることになる。このような洗浄工程Bの実行により、供給経路2に圧縮エアと洗浄液とが交互に供給され、効率的な洗浄を行うことができる。なお、本実施例では、エア洗浄工程b2の実行以外は、接続経路29は自動三方バルブ33によってエアパージバルブ25と外部排出経路34とを接続する第2の状態に切替えられているため、万が一、エアパージバルブ25にシート不良が発生して、逆流した高圧の塗料(又は洗浄液)が接続経路29に到達したとしても、逆流した塗料や洗浄液は外部排出経路34を通って外部へ排出される。従って、エアパージ用コンプレッサ30等のエア機器を損傷させる虞はない。
【0039】
洗浄工程Bの終了後、例えば次の塗装工程Aが開始される。前述したように、洗浄工程Bの終了時には、エア供給経路24内に洗浄工程Bの終了直前に実行された洗浄液充填工程によって非圧縮性流体である清浄な洗浄液が充填されている。このため、その後の塗装工程Aにおいて、開閉バルブ23のシート不良が発生したとしても、高圧の塗料がエア供給経路24内に逆流することを防止することができ、ひいては、エアパージバルブ25や洗浄液バルブ26のシート不良の発生を未然に防止することができる。
【0040】
ところで、本実施例においては、塗装工程Aの実行中にも、圧力センサ28によりエア供給経路24内の圧力が常時監視されている。このため、図2のCで示すように、開閉バルブ23にシート不良が発生して、高圧の塗料によりエア供給経路24内の圧力が上昇し、圧力センサ28の検出圧力が予め設定した警報圧力以上となった場合には、制御装置によりブザーやランプ等が作動されて異常が報知されると共に、塗装作業が停止されるようになっている。
【0041】
このように本実施例によれば、供給経路2に開閉バルブ23を介してエア供給経路24を接続する構成とすると共に、洗浄液充填工程b3の実行によりエア洗浄工程b2以外のときは常にエア供給経路24に非圧縮性流体である洗浄液が充填されるようにした。これにより、開閉バルブ23にシート不良が発生したとしても、供給経路2に接続されたエア供給経路24への高圧の塗料及び洗浄液の逆流を防止しながら、供給経路2に圧縮エアと洗浄液とを交互に供給する洗浄方法を採用することが可能となり、効率的な洗浄を行うことができる。この結果、洗浄液の消費量の低減及び洗浄時間の短縮を行うことができ、さらには、洗浄に要する洗浄液のコストを削減すると共に環境保全にも寄与することができる。
【0042】
ちなみに、特に二液型塗料を洗浄するための洗浄液としては、硬化剤との反応を防止するために、一般的なラッカーシンナ(600〜900円/18リットル)に比べて非常に高価なウレダンシンナ(3500円/18リットル)を使用しなければならない事情があるが、本実施例の洗浄方法(洗浄工程B)を採用することにより、洗浄液の使用量を大幅に低減でき、大幅なコストダウンを図ることができる。例えば、本実施例の洗浄方法(洗浄工程B)を導入すると、従来の高圧の洗浄液のみで洗浄した場合に比べ、洗浄液の使用量が7割も削減できたとの試験結果がある。
【0043】
また、特に本実施例では、エア供給経路24に該エア供給経路24内の圧力を計測するための圧力センサ28を設け、圧力センサ28によって検出されたエア供給経路24内の圧力が所定の圧力以下となったことを条件にエア洗浄工程b2が開始されるようにした。これにより、エアパージバルブ25を開放しても供給経路2内に残存する高圧の塗料や洗浄液がエア供給経路24を逆流することもなくなり、確実にエア洗浄工程を実行することができる。
【0044】
また、エア洗浄工程以外のときは常にエア供給経路24に清浄な洗浄液が充填されているため、該エア供給経路24内に設けられた圧力センサ28が保護され、故障の危険性も少ない。
しかも、塗装工程Aにおいて、この圧力センサ28の検出圧力が、予め設定された警報圧力以上となった場合には、ブザーやランプ等を作動させて異常を報知すると共に、塗装作業を停止する構成とした。これにより、開閉バルブ23のシート不良が発生したことを自動で検知して、速やかに作業者に知らせることができる。
【0045】
さらに、特に本実施例では、接続経路29に自動三方バルブ33を設け、エア洗浄工程b2以外のとき、即ち、供給経路2に高圧の塗料又は洗浄液が流れるときには、エアパージバルブ25と外部排出経路34とを接続する状態に切替える構成とした。これにより、万が一、高圧の塗料や洗浄液がエアパージバルブ25を通って逆流したとしても、外部排出経路34を通って外部に排出されるので、エアパージ用コンプレッサ30等のエア機器を保護することができる。
【0046】
なお、上記実施例では、圧力センサ28により検出されたエア供給経路24内の圧力が、所定値以下になった時点で、残圧排出工程b1を終了(エア洗浄工程b2を開始)するようにしたが、本発明においては、圧力センサ28を設けない構成も可能である。この場合、残圧排出工程b1を時間制御で行う、つまり、例えば供給経路2内の圧力が所定値以下に低下するに十分な時間を予め実験的に求めておき、その時間だけ残圧排出工程b1を実行する構成としても良い。洗浄液洗浄工程b4については、時間制御でなく、洗浄液を一定量だけ供給することにより実行するようにしても良い。
【0047】
そして、上記実施例では、接続経路29に自動三方バルブ33を設けるようにしたが、この構成は必ずしも設けなくても良い。液体供給源4、5、6の構成や、混合ユニット7の構成等についても様々な変更が可能である。また、洗浄工程B中の各工程b1〜b4の実行時間や、サイクルB1の繰返し回数、塗料、洗浄液、高圧エアの圧力等の具体的数値等についても、あくまでも一例をあげたに過ぎず、適宜変更して実施することができる。
【0048】
さらには、上記実施例では二液混合型のエアレス塗装装置に本発明を適用するようにしたが、本発明は1種類の塗料を用いる塗装装置は勿論、3種類以上の液体(例えば主剤、硬化剤、希釈剤)を混合して塗装する場合にも適用することができる。その他、警報手段についても、必要に応じて設ければ良い等、本発明は、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【符号の説明】
【0049】
図面中、1は液体供給源、2は供給経路、3は塗装ガン、4は主剤供給源(液体供給源)、5は硬化剤供給源(液体供給源)、6は洗浄液供給源(液体供給源)、22はドレンバルブ、23は開閉バルブ、24はエア供給経路、25はエアパージバルブ、26は洗浄液バルブ、28は圧力センサ、29は接続経路、30はエアパージ用コンプレッサ(エア供給源)、33は自動三方バルブ(切替弁)、34は外部排出経路を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗料及び洗浄液を選択的に高圧で供給可能な液体供給源と、
この液体供給源に基端が接続された供給経路と、
この供給経路の先端に接続された塗装ガンとを備えてなる高圧塗装装置において、
前記供給経路に設けられたドレンバルブと、
一端部が前記供給経路に開閉バルブを介して接続されたエア供給経路と、
このエア供給経路の他端部に接続されエア供給源からのエアを該エア供給経路に供給するエアパージバルブと、
前記エア供給経路に洗浄液を供給するための洗浄液バルブと、
前記供給経路内を洗浄する洗浄工程の実行を制御する洗浄制御手段とを備え、
前記洗浄制御手段は、次の(1)〜(4)の各行程を順に実行させることを複数回繰返すことを特徴とする高圧塗装装置。
(1)前記ドレンバルブを開放して前記供給経路内の残存液体を外部に排出させると共に、前記開閉バルブを開放して前記エア供給経路と該供給経路とを連通させる残圧排出工程。
(2)前記エア供給経路の圧力が所定圧力以下まで低下した状態で、前記エアパージバルブを一定時間開放させて前記エア供給経路及び供給経路にエアを供給させるエア洗浄工程。
(3)その後、前記ドレンバルブを閉塞すると共に、前記エアパージバルブを閉塞してエアの供給を停止させ、前記洗浄液バルブを開放して前記エア供給経路に洗浄液を充填させる洗浄液充填工程。
(4)前記洗浄液バルブ及び前記開閉バルブを閉塞した上で、前記液体供給源からの洗浄液を一定時間又は一定量前記供給経路内に供給させる洗浄液洗浄工程。
【請求項2】
前記エア供給経路内の圧力を検出する圧力検出手段を備え、
検出された圧力に基づいて前記エア洗浄工程が実行されることを特徴とする請求項1記載の高圧塗装装置。
【請求項3】
前記圧力検出手段により検出したエア供給経路の圧力が予め設定された警報圧力以上となった場合に、異常を報知する警報手段を備えていることを特徴とする請求項2記載の高圧塗装装置。
【請求項4】
前記エア供給源と前記エアパージバルブとを接続する接続経路の途中には、前記エア供給源と前記エアパージバルブとを接続する第1の状態と、前記エアパージバルブと外部排出経路とを接続する第2の状態とを選択的に切替えるための切替弁が設けられ、該切替弁は前記エアパージバルブが開放されているときには前記第1の状態に切替わっており、該エアパージバルブが閉塞されているときには前記第2の状態に切替えられることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の高圧塗装装置。
【請求項5】
塗料及び洗浄液を選択的に高圧で供給可能な液体供給源と、
この液体供給源に基端が接続された供給経路と、
この供給経路の先端に接続された塗装ガンとを備えてなる高圧塗装装置における、前記供給経路を洗浄するための高圧塗装装置の洗浄方法において、
前記供給経路に設けられたドレンバルブと、
一端部が前記供給経路に開閉バルブを介して接続されたエア供給経路と、
このエア供給経路の他端部に接続されエア供給源からのエアを該エア供給経路に供給するエアパージバルブと、
前記エア供給経路に洗浄液を供給するための洗浄液バルブとを備えると共に、
洗浄工程においては、
前記ドレンバルブを開放して前記供給経路内の残存液体を外部に排出させると共に、前記開閉バルブを開放して前記エア供給経路と該供給経路とを連通させる残圧排出工程と、
前記エア供給経路の圧力が所定圧力以下まで低下した状態で、前記エアパージバルブを一定時間開放させて前記エア供給経路及び供給経路にエアを供給させるエア洗浄工程と、
その後、前記エアパージバルブを閉塞すると共に、前記エアパージバルブを閉塞してエアの供給を停止させ、前記洗浄液バルブを開放して前記エア供給経路に洗浄液を充填させる洗浄液充填工程と、
前記洗浄液バルブ及び前記開閉バルブを閉塞した上で、前記液体供給源からの洗浄液を一定時間又は一定量前記供給経路内に供給させる洗浄液洗浄工程とを順に実行することを複数回繰返すことを特徴とする高圧塗装装置の洗浄方法。
【請求項6】
前記高圧塗装装置は前記エア供給経路内の圧力を検出する圧力検出手段を備えると共に、
検出された圧力に基づいて前記エア洗浄工程が実行されることを特徴とする請求項5記載の高圧塗装装置の洗浄方法。
【請求項7】
前記圧力検出手段により検出したエア供給経路内の圧力が予め設定された警報圧力以上となった場合に、異常を報知する警報手段を備えていることを特徴とする請求項6記載の高圧塗装装置の洗浄方法。
【請求項8】
前記エア供給源と前記エアパージバルブとを接続する接続経路の途中には、前記エア供給源と前記エアパージバルブとを接続する第1の状態と、前記エアパージバルブと外部排出経路とを接続する第2の状態とを選択的に切替えるための切替弁が設けられると共に、該切替弁は、前記エア洗浄工程においては第1の状態とされ、それ以外の工程では第2の状態とされることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の高圧塗装装置の洗浄方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−152510(P2011−152510A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−15386(P2010−15386)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(000117009)旭サナック株式会社 (194)
【Fターム(参考)】