高屈折率差光導波管構造をトリミングおよび平滑化する方法
最小幅が上部においてそれ未満である光学構造のエッチングによる製作が、フォトレジスト(41)(または使用される場合はハードマスク)と構造(高屈折率層43、低屈折率層34)との間にサンドイッチ材料の層を挿入することにより達成され得る。層と構造との相対エッチング速度を調整することにより、側方エッチングにより構造の一様な横方向の幅の減少および側壁表面の平滑化が達成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に光学コンバータに関し、2つ導波管間の光学モードを二方向に変換するための光学コンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
単一シリコンチップ上での高性能電子および光子回路の大規模モノリシック集積化が出現し始めている。非特許文献1に報告されているように、発光素子、変調器および光検出器の光学材料としてのSiの最近の進歩は、シリコンベースの電子および光子集積回路の可能性を示している。光導波管は能動光子素子間を相互接続するために必要である。
【0003】
電子デバイスおよび回路がスケールダウンされるにつれて、能動光子素子間および電子および光子素子間を相互接続する光導波管および受動素子もスケールダウンさせる必要がある。小さな曲率半径(すなわちr<30μm)を有する高屈折率差異導波管が絶対に必要である。しかしながら、ファイバからの光をそのような小型化された高屈折率導波管に結合させる方法は得難いものであった。通常、高屈折率差導波管は、実質的に小さなモードフィールドと、非常に小さな断面(すなわち1μm×1μm未満)とを有しているが、他方、外部ファイバは、コアと周囲のクラッディング層との間で低屈折率差を有し、直径約8−10μmの導波管コアと、大きなモードフィールドサイズを有している。外部ファイバとオンチップ型高屈折率導波管との間のモードサイズのこのような不一致は、これら2つが直接突き合わせ結合された場合に、平面光導波チップと外部ファイバとの間に20dB以下の接続損失を生じさせる。外部ファイバ(低屈折率導波管)とオンチップの高屈折率導波管の間の界面における屈折率の急激な変化は、光波信号の反射による送信電力損失をも引き起こす。
【0004】
Leeの特許文献1は、外部ファイバと小型化されたオンチップ型高屈折率導波管との間の結合損失を解決する方法について記述している。Leeは、低屈折率コアを一端でファイバにモードを一致させ、他端でモード変換器により埋め込み高屈折率コアとモードを一致させた、二重導波管コアを使用している。この高屈折率コアはすべての相互接続および受動機能を提供し、次に、低屈折率コアに、および出力ファイバに戻って任意選択で結合する。
【0005】
モード変換器は、高屈折率導波管が側方でテーパ状になっているか[1−2]、垂直方向にテーパ状になっているか[3−4]、または垂直方向および側方にテーパ状になっているか[5]の場合に存在するが、これは一致させるべきモード、テーパ長さL、テーパ状の先端w、テーパ高さ、およびテーパ角度による。最小の結合損失を達成するためにすべてが注意深く設計されなければならない(図1参照)。
【0006】
より屈折率差が高い光導波管は、よりモードサイズが小さく、従って光をこのような光導波管に結合すると、テーパ状先端のスポットサイズはより小さい。CMOS適合性プロセスは、従来の単一のフォトリソグラフィが用いられるため主として平面的であり、低屈折率コアからの光をより高屈折率差の異コアにモードを一致させる際にテーパ状チップの幅がより狭くなる場合に、側方テーパリングが選択される。本明細書の最後の参照文献8[2]に報告されているように、1.5%の低屈折率差で最適幅は1.2μmである。本願発明者は、40%の高屈折率差異の最適幅は80nmであると計算する。
【0007】
フォトリソグラフィでは、フォトレジストの厚さと特徴部分(feature)の限界寸法(
CD)との間にトレードオフがある。小さな特徴部分を分解するには、フォトレジストは
薄くなければならない。フォトレジストが薄い場合、厚みのある導波管にエッチングし、垂直方向のプロファイルを得ようとすることは非常に困難なことである。また、本願発明者は、分離された細いテーパ状チップ(つまり150nm未満)ではフォトレジストの腐食のような他の問題があることに気付いている。穏やかな場合、フォトレジストは最後のセクションではより薄くなる。最悪のケースでは、フォトレジストは完全に消失する。さらに、非常に幅の狭いテーパ状チップ上のフォトレジストは曲がることが多い。上記に挙げたプロセスの問題すべてによって、接続損失がずっと高くなっている。
【0008】
Pikeの特許文献2、発明の名称「ハードマスクトリムプロセス」では、Pikeは従来のフォトリソグラフィ技術により達成可能であるものよりも小さな線幅を有する回路構造を製造する方法について記述している。記述された技術は、下にあるハードマスク層をトリミングすることにより薄いレジストの使用を可能にし、その結果、薄いレジストを用いる従来のフォトリソグラフィ技術を使用して必要とされているよりも大きなパターンを最初に転写される。しかしながら、この技術は、単にハードマスク自体のトリミングを行なうためだけに特別なレジスト硬化プロセスを必要とする。さらに、特に光子用途の、より厚い積層誘電体がエッチングされる場合には、より厚いハードマスク層をまずエッチングしてトリミングする必要があるため、これは再び利用可能なフォトレジストの厚さにより制限を受ける。言いかえれば、より厚いハードマスクは、エッチすべきより厚いフォトレジストを必要とするが、より厚いフォトレジストでは、光学的に小さな寸法を印刷することができない。
【0009】
その後、最終構造が、トリミングされたハードマスクの下でエッチングされる。この方法の使用によれば、以前に記述されたような導波管チップにおけるハードマスク腐食の影響は依然として存在する。マスキング層としてフォトレジストのみを場合した場合ほどには深刻ではないが、ハードマスク層の側壁およびチップの粗面化は、エッチングされるターゲット誘電体(導波管コア)層に波及し、誘電体材料の厚みが増すにつれてこの粗面化はますます悪化する。
【0010】
高屈折率差光導波管に関連する別の問題は表面粗度である。屈折率差が高いほど、表面粗度に基づく散乱損失の問題は大きくなる。Si導波管の現在の平滑化技術は導波管コアの酸化を伴っている[6]。しかしながら、SiNのような他の高屈折率導波管の場合、高温が必要とされると共にSiNコアの屈折率に影響する可能性のある触媒が使用されるため、酸化による平滑化は現実的でない。
【0011】
従来のフォトリソグラフィプロセスの主な問題は、下にあるフィルムの完全なエッチングを可能にするために、そのようなレジストのトリミングによって十分量のマスク材料が残らないことである。図2aおよび2bは、従来のフォトリソグラフィ法の能力より小さい特徴を製造する典型的な方法を例証している。基板11、高屈折率コア層21、およびフォトレジスト層22が見られる。図2bは、最初の線幅(黒い実線)でのレジストパターン化後のスタックを示す。ウエハは次にトリミングプロセスを受け、トリミングプロセスはレジストパターンの全体寸法を所望の寸法(点線)に減少させる。
【0012】
線幅が減少されたレジストパターンが図2cに例証される。次に高屈折率層はエッチングされ、レジストは最終構造を形成するためにストリッピングされる。図2dは、最初のレジストパターンで達成されたものより小さい寸法を備えた最終構造を示す。しかしながら、このようなトリミング方法は、レジストパターンの全体的な厚さを減少させ、これは必然的に、高屈折率層エッチングプロセスの間に、線幅が最も小さい(<0.25μm)導波管チップの腐食を引き起こすと共に、導波管側壁を粗くする。より厚い(>3000Å)高屈折率層をエッチングする必要がある場合に、この問題はより顕著になる。この問題を克服するためにより厚いレジスト層を使用してもよいが、より厚いレジストフィルム
を使用するとより小さな特徴部分を分解するフォトステッパーの能力が制限される。所望の寸法を達成するためのレジストの更なるトリミングは、レジスト厚さを減少させる問題を繰り返す。
【0013】
図3aから3eは、従来のフォトリソグラフィ技術により達成可能であるものよりも小さな特徴部分を製造する別の方法を例証している。ハードマスク層32、高屈折率コア層33および低屈折率クラッディング層34が見られる。この方法では、パターン化レジスト31は図3aに示されるように、続くハードマスク異方性エッチング(図3b)中のレジスト損失を最小限にするために、別の特別なレジスト硬化プロセスを受けなければならない。これにハードマスク層32の等方性のトリミングプロセス(図3c)が続き、レジストパターン化プロセスの間に最初に達成されたものよりも小さな線幅特徴部分が達成される。その後レジスト31はストリッピングされ(図3d)、続いて高屈折率層33が主にエッチングされる(図3e)。
【0014】
この方法はいくつかの欠点を有している。このように初期の段階で所望の線幅にハードマスクをトリミングすると、エッチングプロセスの間に導波管の先端で高屈折率層は腐食を受けやすい。従来のフォトレジストと比べればハードマスクはエッチングプラズマに対して抵抗性が大きいかもしれないが、導波管先端の特徴部分が非常に小さいので、ハードマスクの先端はより広い領域よりも非常に速く腐食される傾向がある。最終結果は、側壁が非常に荒く、導波管チップ特徴部分は明確に画定されていないものになる。
【0015】
厚い(>3,000Å)高屈折率層にエッチングしなければならない場合、この種の問題はより深刻になる。この種の問題を克服するためにより厚いハードマスク層を使用すれば、間接的に、ハードマスクの完全なエッチングのための十分な保護を保証するために、パターン化レジストのより厚い層が必要となる。レジスト層がより厚いと、リソグラフィツールによって達成可能な最小の特徴部分のサイズが再び制限される。
【0016】
上記方法の別の欠点は、高屈折率導波管壁の平滑化を提供するものがないことである。エッチングプロセスの間の内在する側壁の粗面化の程度は、使用されるパターン化技術の品質と、使用される高屈折率層材料との両方に依存する。導波管の側壁が粗いと散乱損失が生じる。これはより高い光線透過損失につながるため、平滑化プロセスにより減少されなければならない。上記方法のさらに別の欠点は、ハードマスクのトリミングを成功させるために特別なレジスト硬化プロセスおよび装置が必要であり、これが製造サイクル全体にコストを増大させることである。
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0037497号
【特許文献2】米国特許第6,420,097号
【非特許文献1】Graham R. Reed, "The Optical Age of Si", Nature, VoI 247, dateMonth2Day12Year200412 Feb. 2004, p.595 (発明の概要) 本発明の目的は、薄いレジスト上の従来のフォトリソグラフィの技術により達成可能なものよりもはるかに小さい線幅の光導波管変換器(あるいは回路構造)を製造する方法を提供することである。この方法は、ターゲット誘電体層または導波管コアを所望の厚さにトリミングしつつ、同時にその側壁表面を滑らかにすることを可能にする。
【0017】
本発明の別の目的は、厚い(>3000オングストローム)の光学コア積層フィルムで非常に薄いレジストに対する従来のフォトリソグラフィの技術によって達成可能なものより小さい線幅を有する光学変換器を製造する改良された方法を提供することである。
【0018】
本発明のさらなる目的は、コアの垂直方向の寸法に影響を及ぼさずに、導波管コアを直接トリミング(側方に)および平滑化する方法を提供することである。
上記目的は、現在のフォトリソグラフィ技術を使用した場合に可能なものより小さい導
波管構造を形成する方法により達成される。光導波管スタックは基板上に形成され、基板上には低屈折率クラッディング層が形成され、それに続いて高屈折率コア層が形成され、それに続いて上部の「サンドイッチ」層が形成される。最後の(任意選択の)ハードマスク層は、非常に厚い高屈折率コア層のプラズマエッチングのために付加され得る。特定の用途に従って、上部の「サンドイッチ」層は1または複数の以下の機能を提供する。
【0019】
a)二重コア導波管製作プロセスのための上部の低屈折率クラッディング層として。
b)後のプラズマエッチングプロセスのため副次的ハードマスク層として。
c)後のプロセスでの高屈折率コア層の頂面の粗面化を防止する高屈折率コア層の上部保護層として。
d)トリミングおよび平滑化プロセス中の垂直方向の寸法の損失を防止する。
【0020】
上記のb)およびc)に示したサンドイッチ層の用途はすでにIMEの先の特許である米国特許第10/727,201号として2003年3月12日に出願された「滑らかで平坦な誘電体界面を有する光導波管素子を製作する方法(Method of Fabricating Optical Waveguide Devices With Smooth And Flat Dielectric Interfaces)」に既に開示されている。最初の線幅を有するレジストマスクが形成される。次に、プラズマエッチング装置で任意選択の金属または誘電体ハードマスク層、上部「サンドイッチ」層、および高屈折率コア層が、異方性エッチングされる。その後、レジスト層およびハードマスク層(存在する場合)が除去される。高屈折率コアは次に側方にトリミングされ、同時に、レジストマスクの最初の線幅よりもはるかに狭い最終線幅まで適切な液体あるいは気体の化学エッチ液中で平滑化される。上部「サンドイッチ」層によって保護されているため、高屈折率コアの垂直方向寸法は影響を受けない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
背景技術の箇所で検討した種々の問題を克服するために、本発明は、導波管(高屈折率層)の側壁を平滑化すると同時に、従来のフォトリソグラフィで達成可能なものよりはるかに狭い寸法まで導波管の線幅をトリミングする、改良された方法を教示する。
【0022】
図4aから6bまでは、厚い導波管のための同時トリミングおよび平滑化プロセスの工程を示している。図4aに示すように、方法は、積層フィルムを提供し、最初の線幅を有するレジスト41を形成する工程を含む。レジスト41は(任意選択の)ハードマスク層42の上に重なっている。本発明の重要な新規の特徴であるサンドイッチ層43は、層42と高屈折率コア層33との間に位置する。図4bは方向45に沿った積層フィルムの図である。ハードマスクおよび上部の「サンドイッチ」層はプラズマエッチング装置を使用して異方性エッチングされ、その後レジストが除去される。
【0023】
図5aおよび5bに示されるように、これに導波管コア層(高屈折率層)のメインの異方性エッチングが続く。次に、追加のハードマスク層に選択的な湿式または乾式化学のいずれかを使用して、追加のハードマスク層も除去される。続いて、導波管コアを側方(方向61を参照)にエッチングする非常に選択的な等方性の湿式または乾式化学を使用して、トリミングおよび平滑化プロセスが行われる。上部の「サンドイッチ」層によって保護されるために導波管の高さが実質的に変化しないことが本発明の重要な特徴である。図6aおよび6bは、本発明のプロセスの最終結果を示す。
【0024】
本発明は、
a)最小のリソグラフィパターン特徴部分のサイズがより大きくなっても、より厚いレジスト層が使用され得る
b)はるかに大きなレジストパターンが使用できるため、非常に厚い導波管コア層(高屈折率層)のエッチングにより厚いレジスト層が使用され得る
ということが許容されることにより、導波管コアエッチングプロセスの間に非常に小さな線幅で導波管チップの腐食が生じる問題を克服している。
【0025】
本願発明者は以下の非限定的な実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1
導波管スタックが、シリコン基板と、それに続く下部の酸窒化シリコンクラッディングと、その上に配置された窒化シリコン導波管コア層の薄層(<5000Å)と、それに続く酸窒化シリコンの「サンドイッチ」層とで構成される場合。この実施例では、追加のハードマスク層は使用されない。最初のチップ幅≧0.25μmを有する導波管レジストパターンが、従来のフォトリソグラフィツールを使用して1000〜5,000オングストロームのレジストで上部の酸窒化シリコン「サンドイッチ」層の上に高い信頼性でパターン化される。酸窒化シリコン層の上部のサンドイッチ層に続いて、従来のプラズマエッチング装置を使用して窒化ケイ素層が異方性エッチングされる。その後、残っているフォトレジスト残留物が、湿式化学ストリップまたはプラズマ除去プロセスのいずれかを使用して除去される。
【0026】
窒化ケイ素が導波管コア材料として使用されるこの実施例では、側壁の粗面化は異方性エッチングプロセスの間に本質的に生成される傾向がある。粗面化の程度は、エッチングされている窒化ケイ素層の厚さに伴って増大する。その後、窒化ケイ素導波管コアは、選択性の高いH3PO4溶液に浸漬することにより、側方にトリミングされると同時に平滑化される。酸窒化シリコンに対する窒化ケイ素のエッチング選択性は、H3PO4溶液の温度と濃度によって制御され得る。H3PO4溶液を155−160度以上に加熱し、沸騰中のH3PO4溶液の水の損失を置き換えるために溶液に水を注入することでその温度にて沸点を維持することにより、30:1以上の選択性が制御され得る。窒化ケイ素コアの垂直の高さ損失は、酸窒化シリコンの上部「サンドイッチ」層により防止される。
【0027】
実施例2
導波管スタックが、シリコン基板と、それに続く下部の酸窒化シリコンクラッディングと、その上に配置された窒化シリコン導波管コア層の厚い層(>5000オングストローム)と、それに続く酸窒化シリコンの「サンドイッチ」層とで構成される場合。この場合、追加のアルミニウムのハードマスク層が必要である。最初のチップ幅≧0.25μmを有する導波管レジストパターンが、従来のフォトリソグラフィツールを使用して1000〜5,000オングストロームのレジストでアルミニウムのハードマスク層の上に高い信頼性でパターン化される。
【0028】
アルミニウムのハードマスク、酸窒化シリコンの上部サンドイッチ層および窒化ケイ素層が、従来のプラズマエッチング装置を使用して異方性でエッチングされる。その後、残っているフォトレジストおよびアルミニウムのハードマスクが、湿式化学ストリップまたはプラズマ除去プロセスのいずれかを使用して除去される。窒化ケイ素が導波管コアとして使用される場合、側壁の粗面化は異方性エッチングプロセスの間に本質的に生成される傾向がある。粗面化の程度は、エッチングされている窒化ケイ素層の厚さに伴って増大する。
【0029】
その後、窒化ケイ素導波管コアは、選択性の高いH3PO4溶液に浸漬することにより、側方にトリミングされると同時に平滑化される。酸窒化シリコンに対する窒化ケイ素のエッチング選択性は、H3PO4溶液の温度と濃度によって制御され得る。H3PO4溶液を155−160度以上に加熱し、沸騰中のH3PO4溶液の水の損失を置き換えるために溶液に水を注入することでその温度にて沸点を維持することにより、30:1以上の選択性が制御され得る。窒化ケイ素コアの垂直の高さ損失は、酸窒化シリコンの上部「サンドイッチ」層により防止される。この方法を使用して、0.15μm−0.2μmのチップを備
えた1,000−7,000オングストロームの厚い窒化ケイ素導波管を達成することができる。
【0030】
実施例3
導波管スタックが、シリコン基板と、その上の下部の二酸化ケイ素クラッディングと、その上に配置されたシリコン導波管コア層と、それに続く窒化ケイ素の「サンドイッチ」層とからなる場合。非常に厚いシリコン導波管コア層をエッチングする必要がある場合、追加のハードマスク層が窒化ケイ素「サンドイッチ」層の上に使用され得る。
【0031】
この実施例では、本願発明者は、シリコン導波管コア層は、追加のハードマスクの使用を必要とする程には厚くないと仮定する。最初のチップ幅≧0.25μmを有する導波管レジストパターンが、従来のフォトリソグラフィツールを使用して1000〜5,000オングストロームのレジストで窒化シリコン「サンドイッチ」層の上に高い信頼性でパターン化される。窒化シリコン層の上部のサンドイッチ層に続いて、シリコン導波管コア層が、従来のプラズマエッチング装置を使用して異方性エッチングされる。その後、残っているフォトレジスト残留物が、湿式化学ストリップまたはプラズマ除去プロセスのいずれかを使用して除去される。ケイ素導波管コアは、選択性の高い加熱KOHかまたはHNO3+H2O+NH4F混合物に浸漬することにより、側方にトリミングされると同時に平滑化
される。別のトリミング化学として、シリコンに対する等方性プラズマエッチング化学を使用してもよい。ケイ素コアの垂直の高さ損失は、窒化シリコンの上部「サンドイッチ」層により防止される。
【0032】
発明の有効性の確認
以下の表1に要約されたデータは、本発明の適用を通じて達成された性能の実質的な差を示している。
【0033】
【表1】
本発明をその好ましい実施形態に関して特に図示し説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱せずに種々の形式および詳細の変更が行われ得ることが当業者によって理解されるだろう。
参考文献
[1] M. Ishii et al, "Low loss fiber pigtailed 256 channel arrayed waveguide grating multiplexer using cascaded laterally tapered waveguides," Electron. Lett.,
vol. 37, pp. 1401, 2001.
[2]T. Mizuno et al, "Optical Spotsize Converter using Narrow Laterally tapered
waveguide for planar lightwave circuits," J. of Lightwave Technology, vol.22, pp.833, 2004.
[3]O. Mitomi et al, "Optical spot size converters for low loss coupling between fibers and optoelectronics semiconductor devices," J. Lightwave Technology., vol1.14, p.1714, 1996.
[4]T. Bakke et al, "Vertically tapered core polymeric optical spot size transf
ormer," Electron. Lett., vol.37, p.1475, 2001.
[5]M. Itoh et al, "Large reduction of single mode fiber coupling loss in Q 1.5% planar lightwave circuits using spot size converters," Electron. Lett., vo1.38, p.72, 2002.
[6]K. K. Lee et al, "Effect of size and roughness on light transmission in a Si/SiO2 waveguide: Experiments and model", Appl. Physics Letters, Vol.77 No. 11, dateMonth9Day11Year200011 Sept 2000.
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来の典型的な光学モード変換器の等角図。
【図2】(a)−(d)狭い線をエッチングするための従来の方法。
【図3】(a)−(e)ハードマスクすなわちハードベークフォトレジストが線のエッチングを続けている間に定位置に残っている狭い線をエッチングするための改良された従来の方法。
【図4】(a),(b)レジスト/ハードマスクとエッチングされる構造との間にサンドイッチ層が挿入されている本発明の重要な特徴を示す図。
【図5】(a),(b)図4の構造が垂直方向の異方性エッチングを受けた後の構造の外観。
【図6】(a),(b)図5の構造が等方性エッチングを受けた後の構造の外観。エッチングの間、サンドイッチ層は部分的に消費される。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に光学コンバータに関し、2つ導波管間の光学モードを二方向に変換するための光学コンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
単一シリコンチップ上での高性能電子および光子回路の大規模モノリシック集積化が出現し始めている。非特許文献1に報告されているように、発光素子、変調器および光検出器の光学材料としてのSiの最近の進歩は、シリコンベースの電子および光子集積回路の可能性を示している。光導波管は能動光子素子間を相互接続するために必要である。
【0003】
電子デバイスおよび回路がスケールダウンされるにつれて、能動光子素子間および電子および光子素子間を相互接続する光導波管および受動素子もスケールダウンさせる必要がある。小さな曲率半径(すなわちr<30μm)を有する高屈折率差異導波管が絶対に必要である。しかしながら、ファイバからの光をそのような小型化された高屈折率導波管に結合させる方法は得難いものであった。通常、高屈折率差導波管は、実質的に小さなモードフィールドと、非常に小さな断面(すなわち1μm×1μm未満)とを有しているが、他方、外部ファイバは、コアと周囲のクラッディング層との間で低屈折率差を有し、直径約8−10μmの導波管コアと、大きなモードフィールドサイズを有している。外部ファイバとオンチップ型高屈折率導波管との間のモードサイズのこのような不一致は、これら2つが直接突き合わせ結合された場合に、平面光導波チップと外部ファイバとの間に20dB以下の接続損失を生じさせる。外部ファイバ(低屈折率導波管)とオンチップの高屈折率導波管の間の界面における屈折率の急激な変化は、光波信号の反射による送信電力損失をも引き起こす。
【0004】
Leeの特許文献1は、外部ファイバと小型化されたオンチップ型高屈折率導波管との間の結合損失を解決する方法について記述している。Leeは、低屈折率コアを一端でファイバにモードを一致させ、他端でモード変換器により埋め込み高屈折率コアとモードを一致させた、二重導波管コアを使用している。この高屈折率コアはすべての相互接続および受動機能を提供し、次に、低屈折率コアに、および出力ファイバに戻って任意選択で結合する。
【0005】
モード変換器は、高屈折率導波管が側方でテーパ状になっているか[1−2]、垂直方向にテーパ状になっているか[3−4]、または垂直方向および側方にテーパ状になっているか[5]の場合に存在するが、これは一致させるべきモード、テーパ長さL、テーパ状の先端w、テーパ高さ、およびテーパ角度による。最小の結合損失を達成するためにすべてが注意深く設計されなければならない(図1参照)。
【0006】
より屈折率差が高い光導波管は、よりモードサイズが小さく、従って光をこのような光導波管に結合すると、テーパ状先端のスポットサイズはより小さい。CMOS適合性プロセスは、従来の単一のフォトリソグラフィが用いられるため主として平面的であり、低屈折率コアからの光をより高屈折率差の異コアにモードを一致させる際にテーパ状チップの幅がより狭くなる場合に、側方テーパリングが選択される。本明細書の最後の参照文献8[2]に報告されているように、1.5%の低屈折率差で最適幅は1.2μmである。本願発明者は、40%の高屈折率差異の最適幅は80nmであると計算する。
【0007】
フォトリソグラフィでは、フォトレジストの厚さと特徴部分(feature)の限界寸法(
CD)との間にトレードオフがある。小さな特徴部分を分解するには、フォトレジストは
薄くなければならない。フォトレジストが薄い場合、厚みのある導波管にエッチングし、垂直方向のプロファイルを得ようとすることは非常に困難なことである。また、本願発明者は、分離された細いテーパ状チップ(つまり150nm未満)ではフォトレジストの腐食のような他の問題があることに気付いている。穏やかな場合、フォトレジストは最後のセクションではより薄くなる。最悪のケースでは、フォトレジストは完全に消失する。さらに、非常に幅の狭いテーパ状チップ上のフォトレジストは曲がることが多い。上記に挙げたプロセスの問題すべてによって、接続損失がずっと高くなっている。
【0008】
Pikeの特許文献2、発明の名称「ハードマスクトリムプロセス」では、Pikeは従来のフォトリソグラフィ技術により達成可能であるものよりも小さな線幅を有する回路構造を製造する方法について記述している。記述された技術は、下にあるハードマスク層をトリミングすることにより薄いレジストの使用を可能にし、その結果、薄いレジストを用いる従来のフォトリソグラフィ技術を使用して必要とされているよりも大きなパターンを最初に転写される。しかしながら、この技術は、単にハードマスク自体のトリミングを行なうためだけに特別なレジスト硬化プロセスを必要とする。さらに、特に光子用途の、より厚い積層誘電体がエッチングされる場合には、より厚いハードマスク層をまずエッチングしてトリミングする必要があるため、これは再び利用可能なフォトレジストの厚さにより制限を受ける。言いかえれば、より厚いハードマスクは、エッチすべきより厚いフォトレジストを必要とするが、より厚いフォトレジストでは、光学的に小さな寸法を印刷することができない。
【0009】
その後、最終構造が、トリミングされたハードマスクの下でエッチングされる。この方法の使用によれば、以前に記述されたような導波管チップにおけるハードマスク腐食の影響は依然として存在する。マスキング層としてフォトレジストのみを場合した場合ほどには深刻ではないが、ハードマスク層の側壁およびチップの粗面化は、エッチングされるターゲット誘電体(導波管コア)層に波及し、誘電体材料の厚みが増すにつれてこの粗面化はますます悪化する。
【0010】
高屈折率差光導波管に関連する別の問題は表面粗度である。屈折率差が高いほど、表面粗度に基づく散乱損失の問題は大きくなる。Si導波管の現在の平滑化技術は導波管コアの酸化を伴っている[6]。しかしながら、SiNのような他の高屈折率導波管の場合、高温が必要とされると共にSiNコアの屈折率に影響する可能性のある触媒が使用されるため、酸化による平滑化は現実的でない。
【0011】
従来のフォトリソグラフィプロセスの主な問題は、下にあるフィルムの完全なエッチングを可能にするために、そのようなレジストのトリミングによって十分量のマスク材料が残らないことである。図2aおよび2bは、従来のフォトリソグラフィ法の能力より小さい特徴を製造する典型的な方法を例証している。基板11、高屈折率コア層21、およびフォトレジスト層22が見られる。図2bは、最初の線幅(黒い実線)でのレジストパターン化後のスタックを示す。ウエハは次にトリミングプロセスを受け、トリミングプロセスはレジストパターンの全体寸法を所望の寸法(点線)に減少させる。
【0012】
線幅が減少されたレジストパターンが図2cに例証される。次に高屈折率層はエッチングされ、レジストは最終構造を形成するためにストリッピングされる。図2dは、最初のレジストパターンで達成されたものより小さい寸法を備えた最終構造を示す。しかしながら、このようなトリミング方法は、レジストパターンの全体的な厚さを減少させ、これは必然的に、高屈折率層エッチングプロセスの間に、線幅が最も小さい(<0.25μm)導波管チップの腐食を引き起こすと共に、導波管側壁を粗くする。より厚い(>3000Å)高屈折率層をエッチングする必要がある場合に、この問題はより顕著になる。この問題を克服するためにより厚いレジスト層を使用してもよいが、より厚いレジストフィルム
を使用するとより小さな特徴部分を分解するフォトステッパーの能力が制限される。所望の寸法を達成するためのレジストの更なるトリミングは、レジスト厚さを減少させる問題を繰り返す。
【0013】
図3aから3eは、従来のフォトリソグラフィ技術により達成可能であるものよりも小さな特徴部分を製造する別の方法を例証している。ハードマスク層32、高屈折率コア層33および低屈折率クラッディング層34が見られる。この方法では、パターン化レジスト31は図3aに示されるように、続くハードマスク異方性エッチング(図3b)中のレジスト損失を最小限にするために、別の特別なレジスト硬化プロセスを受けなければならない。これにハードマスク層32の等方性のトリミングプロセス(図3c)が続き、レジストパターン化プロセスの間に最初に達成されたものよりも小さな線幅特徴部分が達成される。その後レジスト31はストリッピングされ(図3d)、続いて高屈折率層33が主にエッチングされる(図3e)。
【0014】
この方法はいくつかの欠点を有している。このように初期の段階で所望の線幅にハードマスクをトリミングすると、エッチングプロセスの間に導波管の先端で高屈折率層は腐食を受けやすい。従来のフォトレジストと比べればハードマスクはエッチングプラズマに対して抵抗性が大きいかもしれないが、導波管先端の特徴部分が非常に小さいので、ハードマスクの先端はより広い領域よりも非常に速く腐食される傾向がある。最終結果は、側壁が非常に荒く、導波管チップ特徴部分は明確に画定されていないものになる。
【0015】
厚い(>3,000Å)高屈折率層にエッチングしなければならない場合、この種の問題はより深刻になる。この種の問題を克服するためにより厚いハードマスク層を使用すれば、間接的に、ハードマスクの完全なエッチングのための十分な保護を保証するために、パターン化レジストのより厚い層が必要となる。レジスト層がより厚いと、リソグラフィツールによって達成可能な最小の特徴部分のサイズが再び制限される。
【0016】
上記方法の別の欠点は、高屈折率導波管壁の平滑化を提供するものがないことである。エッチングプロセスの間の内在する側壁の粗面化の程度は、使用されるパターン化技術の品質と、使用される高屈折率層材料との両方に依存する。導波管の側壁が粗いと散乱損失が生じる。これはより高い光線透過損失につながるため、平滑化プロセスにより減少されなければならない。上記方法のさらに別の欠点は、ハードマスクのトリミングを成功させるために特別なレジスト硬化プロセスおよび装置が必要であり、これが製造サイクル全体にコストを増大させることである。
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0037497号
【特許文献2】米国特許第6,420,097号
【非特許文献1】Graham R. Reed, "The Optical Age of Si", Nature, VoI 247, dateMonth2Day12Year200412 Feb. 2004, p.595 (発明の概要) 本発明の目的は、薄いレジスト上の従来のフォトリソグラフィの技術により達成可能なものよりもはるかに小さい線幅の光導波管変換器(あるいは回路構造)を製造する方法を提供することである。この方法は、ターゲット誘電体層または導波管コアを所望の厚さにトリミングしつつ、同時にその側壁表面を滑らかにすることを可能にする。
【0017】
本発明の別の目的は、厚い(>3000オングストローム)の光学コア積層フィルムで非常に薄いレジストに対する従来のフォトリソグラフィの技術によって達成可能なものより小さい線幅を有する光学変換器を製造する改良された方法を提供することである。
【0018】
本発明のさらなる目的は、コアの垂直方向の寸法に影響を及ぼさずに、導波管コアを直接トリミング(側方に)および平滑化する方法を提供することである。
上記目的は、現在のフォトリソグラフィ技術を使用した場合に可能なものより小さい導
波管構造を形成する方法により達成される。光導波管スタックは基板上に形成され、基板上には低屈折率クラッディング層が形成され、それに続いて高屈折率コア層が形成され、それに続いて上部の「サンドイッチ」層が形成される。最後の(任意選択の)ハードマスク層は、非常に厚い高屈折率コア層のプラズマエッチングのために付加され得る。特定の用途に従って、上部の「サンドイッチ」層は1または複数の以下の機能を提供する。
【0019】
a)二重コア導波管製作プロセスのための上部の低屈折率クラッディング層として。
b)後のプラズマエッチングプロセスのため副次的ハードマスク層として。
c)後のプロセスでの高屈折率コア層の頂面の粗面化を防止する高屈折率コア層の上部保護層として。
d)トリミングおよび平滑化プロセス中の垂直方向の寸法の損失を防止する。
【0020】
上記のb)およびc)に示したサンドイッチ層の用途はすでにIMEの先の特許である米国特許第10/727,201号として2003年3月12日に出願された「滑らかで平坦な誘電体界面を有する光導波管素子を製作する方法(Method of Fabricating Optical Waveguide Devices With Smooth And Flat Dielectric Interfaces)」に既に開示されている。最初の線幅を有するレジストマスクが形成される。次に、プラズマエッチング装置で任意選択の金属または誘電体ハードマスク層、上部「サンドイッチ」層、および高屈折率コア層が、異方性エッチングされる。その後、レジスト層およびハードマスク層(存在する場合)が除去される。高屈折率コアは次に側方にトリミングされ、同時に、レジストマスクの最初の線幅よりもはるかに狭い最終線幅まで適切な液体あるいは気体の化学エッチ液中で平滑化される。上部「サンドイッチ」層によって保護されているため、高屈折率コアの垂直方向寸法は影響を受けない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
背景技術の箇所で検討した種々の問題を克服するために、本発明は、導波管(高屈折率層)の側壁を平滑化すると同時に、従来のフォトリソグラフィで達成可能なものよりはるかに狭い寸法まで導波管の線幅をトリミングする、改良された方法を教示する。
【0022】
図4aから6bまでは、厚い導波管のための同時トリミングおよび平滑化プロセスの工程を示している。図4aに示すように、方法は、積層フィルムを提供し、最初の線幅を有するレジスト41を形成する工程を含む。レジスト41は(任意選択の)ハードマスク層42の上に重なっている。本発明の重要な新規の特徴であるサンドイッチ層43は、層42と高屈折率コア層33との間に位置する。図4bは方向45に沿った積層フィルムの図である。ハードマスクおよび上部の「サンドイッチ」層はプラズマエッチング装置を使用して異方性エッチングされ、その後レジストが除去される。
【0023】
図5aおよび5bに示されるように、これに導波管コア層(高屈折率層)のメインの異方性エッチングが続く。次に、追加のハードマスク層に選択的な湿式または乾式化学のいずれかを使用して、追加のハードマスク層も除去される。続いて、導波管コアを側方(方向61を参照)にエッチングする非常に選択的な等方性の湿式または乾式化学を使用して、トリミングおよび平滑化プロセスが行われる。上部の「サンドイッチ」層によって保護されるために導波管の高さが実質的に変化しないことが本発明の重要な特徴である。図6aおよび6bは、本発明のプロセスの最終結果を示す。
【0024】
本発明は、
a)最小のリソグラフィパターン特徴部分のサイズがより大きくなっても、より厚いレジスト層が使用され得る
b)はるかに大きなレジストパターンが使用できるため、非常に厚い導波管コア層(高屈折率層)のエッチングにより厚いレジスト層が使用され得る
ということが許容されることにより、導波管コアエッチングプロセスの間に非常に小さな線幅で導波管チップの腐食が生じる問題を克服している。
【0025】
本願発明者は以下の非限定的な実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1
導波管スタックが、シリコン基板と、それに続く下部の酸窒化シリコンクラッディングと、その上に配置された窒化シリコン導波管コア層の薄層(<5000Å)と、それに続く酸窒化シリコンの「サンドイッチ」層とで構成される場合。この実施例では、追加のハードマスク層は使用されない。最初のチップ幅≧0.25μmを有する導波管レジストパターンが、従来のフォトリソグラフィツールを使用して1000〜5,000オングストロームのレジストで上部の酸窒化シリコン「サンドイッチ」層の上に高い信頼性でパターン化される。酸窒化シリコン層の上部のサンドイッチ層に続いて、従来のプラズマエッチング装置を使用して窒化ケイ素層が異方性エッチングされる。その後、残っているフォトレジスト残留物が、湿式化学ストリップまたはプラズマ除去プロセスのいずれかを使用して除去される。
【0026】
窒化ケイ素が導波管コア材料として使用されるこの実施例では、側壁の粗面化は異方性エッチングプロセスの間に本質的に生成される傾向がある。粗面化の程度は、エッチングされている窒化ケイ素層の厚さに伴って増大する。その後、窒化ケイ素導波管コアは、選択性の高いH3PO4溶液に浸漬することにより、側方にトリミングされると同時に平滑化される。酸窒化シリコンに対する窒化ケイ素のエッチング選択性は、H3PO4溶液の温度と濃度によって制御され得る。H3PO4溶液を155−160度以上に加熱し、沸騰中のH3PO4溶液の水の損失を置き換えるために溶液に水を注入することでその温度にて沸点を維持することにより、30:1以上の選択性が制御され得る。窒化ケイ素コアの垂直の高さ損失は、酸窒化シリコンの上部「サンドイッチ」層により防止される。
【0027】
実施例2
導波管スタックが、シリコン基板と、それに続く下部の酸窒化シリコンクラッディングと、その上に配置された窒化シリコン導波管コア層の厚い層(>5000オングストローム)と、それに続く酸窒化シリコンの「サンドイッチ」層とで構成される場合。この場合、追加のアルミニウムのハードマスク層が必要である。最初のチップ幅≧0.25μmを有する導波管レジストパターンが、従来のフォトリソグラフィツールを使用して1000〜5,000オングストロームのレジストでアルミニウムのハードマスク層の上に高い信頼性でパターン化される。
【0028】
アルミニウムのハードマスク、酸窒化シリコンの上部サンドイッチ層および窒化ケイ素層が、従来のプラズマエッチング装置を使用して異方性でエッチングされる。その後、残っているフォトレジストおよびアルミニウムのハードマスクが、湿式化学ストリップまたはプラズマ除去プロセスのいずれかを使用して除去される。窒化ケイ素が導波管コアとして使用される場合、側壁の粗面化は異方性エッチングプロセスの間に本質的に生成される傾向がある。粗面化の程度は、エッチングされている窒化ケイ素層の厚さに伴って増大する。
【0029】
その後、窒化ケイ素導波管コアは、選択性の高いH3PO4溶液に浸漬することにより、側方にトリミングされると同時に平滑化される。酸窒化シリコンに対する窒化ケイ素のエッチング選択性は、H3PO4溶液の温度と濃度によって制御され得る。H3PO4溶液を155−160度以上に加熱し、沸騰中のH3PO4溶液の水の損失を置き換えるために溶液に水を注入することでその温度にて沸点を維持することにより、30:1以上の選択性が制御され得る。窒化ケイ素コアの垂直の高さ損失は、酸窒化シリコンの上部「サンドイッチ」層により防止される。この方法を使用して、0.15μm−0.2μmのチップを備
えた1,000−7,000オングストロームの厚い窒化ケイ素導波管を達成することができる。
【0030】
実施例3
導波管スタックが、シリコン基板と、その上の下部の二酸化ケイ素クラッディングと、その上に配置されたシリコン導波管コア層と、それに続く窒化ケイ素の「サンドイッチ」層とからなる場合。非常に厚いシリコン導波管コア層をエッチングする必要がある場合、追加のハードマスク層が窒化ケイ素「サンドイッチ」層の上に使用され得る。
【0031】
この実施例では、本願発明者は、シリコン導波管コア層は、追加のハードマスクの使用を必要とする程には厚くないと仮定する。最初のチップ幅≧0.25μmを有する導波管レジストパターンが、従来のフォトリソグラフィツールを使用して1000〜5,000オングストロームのレジストで窒化シリコン「サンドイッチ」層の上に高い信頼性でパターン化される。窒化シリコン層の上部のサンドイッチ層に続いて、シリコン導波管コア層が、従来のプラズマエッチング装置を使用して異方性エッチングされる。その後、残っているフォトレジスト残留物が、湿式化学ストリップまたはプラズマ除去プロセスのいずれかを使用して除去される。ケイ素導波管コアは、選択性の高い加熱KOHかまたはHNO3+H2O+NH4F混合物に浸漬することにより、側方にトリミングされると同時に平滑化
される。別のトリミング化学として、シリコンに対する等方性プラズマエッチング化学を使用してもよい。ケイ素コアの垂直の高さ損失は、窒化シリコンの上部「サンドイッチ」層により防止される。
【0032】
発明の有効性の確認
以下の表1に要約されたデータは、本発明の適用を通じて達成された性能の実質的な差を示している。
【0033】
【表1】
本発明をその好ましい実施形態に関して特に図示し説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱せずに種々の形式および詳細の変更が行われ得ることが当業者によって理解されるだろう。
参考文献
[1] M. Ishii et al, "Low loss fiber pigtailed 256 channel arrayed waveguide grating multiplexer using cascaded laterally tapered waveguides," Electron. Lett.,
vol. 37, pp. 1401, 2001.
[2]T. Mizuno et al, "Optical Spotsize Converter using Narrow Laterally tapered
waveguide for planar lightwave circuits," J. of Lightwave Technology, vol.22, pp.833, 2004.
[3]O. Mitomi et al, "Optical spot size converters for low loss coupling between fibers and optoelectronics semiconductor devices," J. Lightwave Technology., vol1.14, p.1714, 1996.
[4]T. Bakke et al, "Vertically tapered core polymeric optical spot size transf
ormer," Electron. Lett., vol.37, p.1475, 2001.
[5]M. Itoh et al, "Large reduction of single mode fiber coupling loss in Q 1.5% planar lightwave circuits using spot size converters," Electron. Lett., vo1.38, p.72, 2002.
[6]K. K. Lee et al, "Effect of size and roughness on light transmission in a Si/SiO2 waveguide: Experiments and model", Appl. Physics Letters, Vol.77 No. 11, dateMonth9Day11Year200011 Sept 2000.
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来の典型的な光学モード変換器の等角図。
【図2】(a)−(d)狭い線をエッチングするための従来の方法。
【図3】(a)−(e)ハードマスクすなわちハードベークフォトレジストが線のエッチングを続けている間に定位置に残っている狭い線をエッチングするための改良された従来の方法。
【図4】(a),(b)レジスト/ハードマスクとエッチングされる構造との間にサンドイッチ層が挿入されている本発明の重要な特徴を示す図。
【図5】(a),(b)図4の構造が垂直方向の異方性エッチングを受けた後の構造の外観。
【図6】(a),(b)図5の構造が等方性エッチングを受けた後の構造の外観。エッチングの間、サンドイッチ層は部分的に消費される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高屈折率差光導波管を形成する方法であって、
基板上に、高屈折率コアと低屈折率クラッディング層とを含む積層フィルムを提供すること;
前記積層フィルム上にサンドイッチ層を配置すること;
前記サンドイッチ層上に、フォトレジスト層をパターン化して、第1の最小幅を有するマスクを形成すること;
すべての露出領域を垂直方向に異方性エッチングし、次に、フォトレジストを除去すること;および
前記サンドイッチ層に比べて前記積層フィルムを優先的にエッチングするエッチ液を用いて等方性エッチングし、それにより前記積層フィルムは前記第1の最小幅よりも小さい第2の最小幅を得ること;
からなる方法。
【請求項2】
前記高屈折率コアは前記クラッディング層の屈折率より0.2以上大きい屈折率を有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記高屈折率コアの材料は窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化チタン、ポリイミド、シリコンおよびGaAsから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記低屈折率クラッディング層の材料は酸化シリコン、空気、不純物添加シリコン酸化物、酸窒化シリコンおよびAIGaAsから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記導波管はテーパ領域をさらに有し、テーパ領域の先端の幅は0.35μm未満であり、高さは該幅の少なくとも2倍である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記クラッディング層の材料が空気でない場合に、前記サンドイッチ層の材料が前記クラッディング層の材料と同じである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記等方性エッチングは前記サンドイッチ層をエッチングするよりも少なくとも5倍速く前記コアをエッチングする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記等方性エッチングは前記コア材料に直接施される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記サンドイッチ層は、プラズマエッチング、フォトレジスト除去およびポリマークリーニング中に前記導波管の頂面の損傷を防止するようさらに機能する請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記異方性エッチングすることは、前記コア層の保護されていない部分がすべて除去されるまでエッチングし、次にオーバーエッチングすることにより、前記下部クラッディング層の一部分を除去し、それにより導波管間の短絡を防止することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ガス化学または湿式化学が前記等方性エッチングのために使用される請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記湿式化学がH3PO4、KOH、HF+HNO3混合物および水酸化テトラエチルア
ンモニウムから選択される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
散乱損失を減少させるために高屈折率差光導波管の垂直面を平滑化する方法であって、
前記垂直面の上で前記導波管上に配置されたサンドイッチ層よりも迅速に前記垂直面を選択的にエッチングする化学を使用すること;
からなる方法。
【請求項14】
前記化学がH3PO−J、KOH、HF+HNO3混合物および水酸化テトラエチルアンモニウムから選択された湿式化学である請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記化学がHF蒸気、O3+HF蒸気、SF6+Heプラズマ、HBr+Cl2プラズマ
およびCF4+CHF3+Heプラズマから選択されたガス化学である請求項13に記載の方法。
【請求項16】
構造物の垂直壁をトリミングおよび平滑化する間に厚さの減少を防止する方法であって、
前記構造物の上部水平面の上にサンドイッチ層を配置すること;および
前記サンドイッチ層より速い速度で前記垂直壁をエッチングする等方性エッチ液により、トリミングおよび平滑化プロセスを行なうこと;
からなる方法。
【請求項17】
前記サンドイッチ層は、後の処理中の、前記高屈折率コア層の頂面が粗くなるのを防止する高屈折率コア層のための上部保護層として機能する請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記サンドイッチ層は、後のプラズマエッチング中の、ハードマスク層としても機能する請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記トリミングプロセスおよび前記平滑化プロセスが同時に起こる請求項16に記載の方法。
【請求項20】
ガス化学または湿式化学が導波管の前記高屈折率コアを同時にトリミングおよび平滑化するために使用される請求項17に記載の方法。
【請求項21】
細い先端を備えたテーパ領域を有する厚みのある導波管を形成する方法であって、
基板上に、高屈折率コアと低屈折率クラッディング層とを含む積層フィルムを提供すること;
前記積層フィルム上に誘電体サンドイッチ層を配置すること;
前記誘電体サンドイッチ層の上に金属ハードマスク層を配置すること;
前記金属ハードマスク層の上にフォトレジスト層を配置し、フォトレジスト層をパターン化し、次に第1の最小幅を有する金属ハードマスクを形成すること;
すべての露出領域を垂直方向に異方性エッチングし、次に、残っているフォトレジストを除去すること;および
前記サンドイッチ層に比べて前記積層フィルムを優先的にエッチングする湿式化学エッチ液を使用して前記金属ハードマスクを除去および等方性エッチングし、それにより前記積層フィルムは第1の最小幅よりも小さい第2の最小幅を得ること;
からなる方法。
【請求項22】
前記第1の最小幅よりも小さい第2の最小幅が光学手段のみによって達成される請求項21に記載の方法。
【請求項23】
テーパ領域の先端の前記第2の最小幅は約0.35ミクロン未満である請求項21に記
載の方法。
【請求項24】
前記高屈折率コアは前記クラッディング層の屈折率より0.2以上大きい屈折率を有する請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記高屈折率コアの材料は窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化チタン、ポリイミド、シリコン、およびGaAsから選択され、前記低屈折率クラッディング層の材料は、酸化シリコン、空気、不純物添加シリコン酸化物、酸窒化シリコンおよびAIGaAsから選択される請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記金属ハードマスクがアルミニウムまたはクロムである請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記テーパ領域の先端の幅は0.35μm未満であり、高さは該幅の少なくとも4倍である請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記クラッディング層の材料が空気でない場合に、前記サンドイッチ層の材料が前記クラッディング層の材料と同じである請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記等方性エッチングは前記サンドイッチ層をエッチングするよりも少なくとも5倍速く前記コアをエッチングする請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記等方性エッチングは前記コアに直接施される請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記サンドイッチ層、プラズマエッチング、フォトレジスト除去およびポリマークリーニング中に前記導波管の頂面の損傷を防止するようさらに機能する請求項21に記載の方法。
【請求項32】
前記異方性エッチングすることは、前記コア層の保護されていない部分がすべて除去されるまでエッチングし、次にオーバーエッチングすることにより、前記下部クラッディング層の一部分を除去し、それにより導波管間の短絡を防止することをさらに含む請求項21に記載の方法。
【請求項33】
ガス化学または湿式化学が使用される請求項21に記載の方法。
【請求項34】
前記湿式化学がH3PO4、KOH、HF+HNO3混合物および水酸化テトラエチルア
ンモニウムから選択される請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記ガス化学がHF蒸気、O3+HF蒸気、SF6、HBr+Cl2プラズマおよびCF4+CHF3から選択されたプラズマガス混合物である請求項33に記載の方法。
【請求項1】
高屈折率差光導波管を形成する方法であって、
基板上に、高屈折率コアと低屈折率クラッディング層とを含む積層フィルムを提供すること;
前記積層フィルム上にサンドイッチ層を配置すること;
前記サンドイッチ層上に、フォトレジスト層をパターン化して、第1の最小幅を有するマスクを形成すること;
すべての露出領域を垂直方向に異方性エッチングし、次に、フォトレジストを除去すること;および
前記サンドイッチ層に比べて前記積層フィルムを優先的にエッチングするエッチ液を用いて等方性エッチングし、それにより前記積層フィルムは前記第1の最小幅よりも小さい第2の最小幅を得ること;
からなる方法。
【請求項2】
前記高屈折率コアは前記クラッディング層の屈折率より0.2以上大きい屈折率を有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記高屈折率コアの材料は窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化チタン、ポリイミド、シリコンおよびGaAsから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記低屈折率クラッディング層の材料は酸化シリコン、空気、不純物添加シリコン酸化物、酸窒化シリコンおよびAIGaAsから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記導波管はテーパ領域をさらに有し、テーパ領域の先端の幅は0.35μm未満であり、高さは該幅の少なくとも2倍である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記クラッディング層の材料が空気でない場合に、前記サンドイッチ層の材料が前記クラッディング層の材料と同じである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記等方性エッチングは前記サンドイッチ層をエッチングするよりも少なくとも5倍速く前記コアをエッチングする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記等方性エッチングは前記コア材料に直接施される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記サンドイッチ層は、プラズマエッチング、フォトレジスト除去およびポリマークリーニング中に前記導波管の頂面の損傷を防止するようさらに機能する請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記異方性エッチングすることは、前記コア層の保護されていない部分がすべて除去されるまでエッチングし、次にオーバーエッチングすることにより、前記下部クラッディング層の一部分を除去し、それにより導波管間の短絡を防止することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ガス化学または湿式化学が前記等方性エッチングのために使用される請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記湿式化学がH3PO4、KOH、HF+HNO3混合物および水酸化テトラエチルア
ンモニウムから選択される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
散乱損失を減少させるために高屈折率差光導波管の垂直面を平滑化する方法であって、
前記垂直面の上で前記導波管上に配置されたサンドイッチ層よりも迅速に前記垂直面を選択的にエッチングする化学を使用すること;
からなる方法。
【請求項14】
前記化学がH3PO−J、KOH、HF+HNO3混合物および水酸化テトラエチルアンモニウムから選択された湿式化学である請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記化学がHF蒸気、O3+HF蒸気、SF6+Heプラズマ、HBr+Cl2プラズマ
およびCF4+CHF3+Heプラズマから選択されたガス化学である請求項13に記載の方法。
【請求項16】
構造物の垂直壁をトリミングおよび平滑化する間に厚さの減少を防止する方法であって、
前記構造物の上部水平面の上にサンドイッチ層を配置すること;および
前記サンドイッチ層より速い速度で前記垂直壁をエッチングする等方性エッチ液により、トリミングおよび平滑化プロセスを行なうこと;
からなる方法。
【請求項17】
前記サンドイッチ層は、後の処理中の、前記高屈折率コア層の頂面が粗くなるのを防止する高屈折率コア層のための上部保護層として機能する請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記サンドイッチ層は、後のプラズマエッチング中の、ハードマスク層としても機能する請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記トリミングプロセスおよび前記平滑化プロセスが同時に起こる請求項16に記載の方法。
【請求項20】
ガス化学または湿式化学が導波管の前記高屈折率コアを同時にトリミングおよび平滑化するために使用される請求項17に記載の方法。
【請求項21】
細い先端を備えたテーパ領域を有する厚みのある導波管を形成する方法であって、
基板上に、高屈折率コアと低屈折率クラッディング層とを含む積層フィルムを提供すること;
前記積層フィルム上に誘電体サンドイッチ層を配置すること;
前記誘電体サンドイッチ層の上に金属ハードマスク層を配置すること;
前記金属ハードマスク層の上にフォトレジスト層を配置し、フォトレジスト層をパターン化し、次に第1の最小幅を有する金属ハードマスクを形成すること;
すべての露出領域を垂直方向に異方性エッチングし、次に、残っているフォトレジストを除去すること;および
前記サンドイッチ層に比べて前記積層フィルムを優先的にエッチングする湿式化学エッチ液を使用して前記金属ハードマスクを除去および等方性エッチングし、それにより前記積層フィルムは第1の最小幅よりも小さい第2の最小幅を得ること;
からなる方法。
【請求項22】
前記第1の最小幅よりも小さい第2の最小幅が光学手段のみによって達成される請求項21に記載の方法。
【請求項23】
テーパ領域の先端の前記第2の最小幅は約0.35ミクロン未満である請求項21に記
載の方法。
【請求項24】
前記高屈折率コアは前記クラッディング層の屈折率より0.2以上大きい屈折率を有する請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記高屈折率コアの材料は窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化チタン、ポリイミド、シリコン、およびGaAsから選択され、前記低屈折率クラッディング層の材料は、酸化シリコン、空気、不純物添加シリコン酸化物、酸窒化シリコンおよびAIGaAsから選択される請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記金属ハードマスクがアルミニウムまたはクロムである請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記テーパ領域の先端の幅は0.35μm未満であり、高さは該幅の少なくとも4倍である請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記クラッディング層の材料が空気でない場合に、前記サンドイッチ層の材料が前記クラッディング層の材料と同じである請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記等方性エッチングは前記サンドイッチ層をエッチングするよりも少なくとも5倍速く前記コアをエッチングする請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記等方性エッチングは前記コアに直接施される請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記サンドイッチ層、プラズマエッチング、フォトレジスト除去およびポリマークリーニング中に前記導波管の頂面の損傷を防止するようさらに機能する請求項21に記載の方法。
【請求項32】
前記異方性エッチングすることは、前記コア層の保護されていない部分がすべて除去されるまでエッチングし、次にオーバーエッチングすることにより、前記下部クラッディング層の一部分を除去し、それにより導波管間の短絡を防止することをさらに含む請求項21に記載の方法。
【請求項33】
ガス化学または湿式化学が使用される請求項21に記載の方法。
【請求項34】
前記湿式化学がH3PO4、KOH、HF+HNO3混合物および水酸化テトラエチルア
ンモニウムから選択される請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記ガス化学がHF蒸気、O3+HF蒸気、SF6、HBr+Cl2プラズマおよびCF4+CHF3から選択されたプラズマガス混合物である請求項33に記載の方法。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図3e】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図3e】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【公表番号】特表2008−511016(P2008−511016A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527151(P2007−527151)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【国際出願番号】PCT/SG2005/000287
【国際公開番号】WO2006/019362
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(506205103)エージェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ (26)
【氏名又は名称原語表記】AGENCY FOR SCIENCE,TECHNOLOGY AND RESEARCH
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【国際出願番号】PCT/SG2005/000287
【国際公開番号】WO2006/019362
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(506205103)エージェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ (26)
【氏名又は名称原語表記】AGENCY FOR SCIENCE,TECHNOLOGY AND RESEARCH
【Fターム(参考)】
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