説明

高速線形位相検出器

第1および第2(位相)制御信号(UP、DOWN)を生成するために基準信号(REF)および第1および第2クロック信号(CLK−Q、CLK−I)を受信する回路を備える乗算器回路、復調器および受信機用の線形位相検出器は、長い経路長および入力と出力との間の多くの動作のために大きな遅延を有する(洞察)。各回路(1、2)に2個の並列ラッチ(10、11、20、21)およびラッチ出力信号を多重化するための多重化装置(12、22)を備えることによって、線形位相検出器をより高速にすることができる(基本概念)。前記多重化装置は、周波数検出器に供給されるべき(周波数制御)信号を生成し、第3回路(3)が前記(位相)制御信号(UP、DOWN)のうちの少なくとも1つを生成している。前記第3回路(3)は、前記第1(位相)制御信号(UP)を生成するラッチ(30)を備え、第2回路(2)のラッチの1つ(20)が第2(位相)制御信号(DOWN)を生成している。または、前記第3回路(3)は、4個のEXORゲート(31〜34)を備える論理回路(31〜34)を備える。第5EXORゲート(35)が、第3回路(3)を平衡させるために使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、少なくとも1つの基準信号および少なくとも第1および第2クロック信号に応答して、少なくとも第1および第2制御信号を生成し、前記基準信号および前記第1クロック信号を受信する第1回路と、前記基準信号および前記第2クロック信号を受信する第2回路とを少なくとも備える線形位相検出器に関する。
【0002】
また、この発明は、線形位相検出器を備える装置、および線形位相検出方法、および線形位相検出用のプロセッサ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0003】
このような線形位相検出器は、例えばクロック乗算器回路、位相復調器、および/またはゼロ−IF受信機などを含んだ装置で例えば使用される。前記線形位相検出器は、予測可能なエッジを有し例えば50%のデューティ・サイクルを有する基準信号と同期させる必要のあるクロック(例えば制御発振器のような)の位相を制御する。それに加えて、前記第1制御信号は、例えばアップ信号[up signal]を備えるかまたは誤り信号を備え、そして前記第2制御信号は、例えば、ダウン信号[down signal]を備えるか、または基本(誤りのない)信号などを備える。
【0004】
前記装置は、例えば、移動電話、オーディオ受信機、オーディオ/ビデオ受信機などと一致する。
【0005】
先行技術の線形位相検出器は、米国特許第5,712,580号により知られており、この特許は、直角位相クロック信号に基づいて、フィードバックループ内に設けられた第2D形フリップ・フロップからの入力信号を受信する第1D形フリップ・フロップを介してアップ信号を生成すると共に、前記第1D形フリップ・フロップからの入力信号を受信する第3D形フリップ・フロップを介してダウン信号を生成する線形位相検出器を開示している。
【0006】
既知の線形位相検出器は、とりわけ緩慢であることにより不利であり、前記フィードバックループ、各々2個のラッチを備える前記Dフリップ・フロップおよび前記ダウン信号を生成するため必要な3つのD形フリップ・フロップの構成は、この線形位相検出器の、より高い周波数での動作を不適切にさせる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明の目的は、とりわけ、より高い周波数での動作に適したより高速の線形位相検出器を提供することである。
【0008】
この発明のさらに他の目的は、とりわけ、装置、より高速の方法、および、より高速のプロセッサ・プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
少なくとも1つの基準信号および少なくとも第1および第2クロック信号に応答して、少なくとも第1および第2制御信号を生成するこの発明による線形位相検出器は、前記基準信号および前記第1クロック信号を受信する第1回路と前記基準信号および前記第2クロック信号を受信する第2回路とを少なくとも備え、そこで前記第1および第2回路各々は、少なくとも2つのラッチとラッチ出力信号を多重化するための少なくとも1つの多重化装置とを備え、前記線形位相検出器は前記制御信号のうちの少なくとも1つを生成する第3回路を備えている。
【0010】
この発明による線形位相検出器に並列ラッチおよびラッチ出力信号を多重化するための多重化装置を備えることによって、並列ラッチの各対は実質的に同時に動作し、多重化装置がこれらの動作の結果を多重化している。その結果として、前記線形位相検出器の入力(前記第1および/または第2回路の入力)から前記線形位相検出器の出力(前記第1および/または第2および/または第3回路の出力)までの遅延は減少し、これによって線形位相検出器はより高速になる。前記多重化装置の出力が例えば周波数検出器に供給されるべき(周波数制御)信号を生成するので、前記第3回路は、前記(位相)制御信号の少なくとも1つを生成するために必要である。
【0011】
留意すべきことであるが、並列ラッチの各対は、両方が少なくとも1つの同じ入力信号(データ信号またはクロック信号など)を受信するために、および/または、両方のラッチがそれらの出力信号を同じ多重化装置に供給するために、実質的に同時に動作するので(可能な異なる経路長、異なる寄生キャパシタ、その他のために実質的に)並列であるように定められる。したがって、前記対のラッチは、少なくとも1つの同じ入力信号を受信して、および/または、それらの出力信号を同じ多重化装置に供給する。前記ラッチは、言い換えると、多重化ラッチである。
【0012】
この発明による線形位相検出器の第1実施形態は、請求項2により定義される。
【0013】
第2回路のラッチのうちの1つが第2制御信号を生成する状態で、前記第1および第2クロック信号を受信し前記第1制御信号を生成するラッチの形の前記第3回路を導入することによって、高速で、あまり複雑でなく、低コストで低電力消費の線形位相検出器が構成された。
【0014】
この発明による線形位相検出器の第2実施形態は、請求項3により定義される。
【0015】
前記第1クロック信号が前記第1回路の前記ラッチの少なくとも1つのデータ入力に供給され、前記第2クロック信号が前記第2回路の前記ラッチの少なくとも1つのデータ入力に供給されている状態で、前記基準信号を前記多重化装置の少なくとも1つの制御入力および前記第1および第2回路の前記ラッチのクロック入力に供給することによって、前記線形位相検出器をシリコンで容易に実現することができる。
【0016】
この発明による線形位相検出器の第3実施形態は、請求項4により定義される。
前記第1制御信号を生成するために前記第1回路のラッチ出力信号を受信する第1論理回路および前記第2制御信号を生成するために前記第2回路のラッチ出力信号を受信する第2論理回路の形の前記第3回路を導入することにより、いっそう高速(前記第1実施形態に比べて)で、低コストで、低電力消費の線形位相検出器が組み立てられた(論理回路は、ラッチよりも−遅延がより小さく−高速である)。
【0017】
この発明による線形位相検出器の第4実施形態は、請求項5により定義される。
EXORゲートを備える論理回路を使用することによって、前記線形位相検出器は最も複雑でないものである。
【0018】
この発明による線形位相検出器の第5実施形態は、請求項6により定義される。
前記第5EXORゲートを導入することによって、第3回路は平衡が保たれ、そして前記線形位相検出器の入力から前記第3回路の出力までに存在する遅延は実質的に全く同じであり、このことは有利である。
【0019】
この発明による線形位相検出器の第6実施形態は、請求項7により定義される。
前記第1クロック信号が前記第1回路の前記ラッチの少なくとも1つのデータ入力に供給され、前記第2クロック信号が前記第2回路の前記ラッチの少なくとも1つのデータ入力に供給されている状態で、前記基準信号を前記多重化装置の少なくとも1つの入力および前記ラッチのクロック入力に供給することによって、前記線形位相検出器はシリコンで容易に実現することができる。
【0020】
さらに留意すべきことであるが、多重化並列ラッチを備える先行技術の非線形位相検出器は存在している。しかし、先ず第1に、前記先行技術の位相検出器は非線形位相検出器であり、そして第2に、前記先行技術の非線形位相検出器では、前記制御信号は、予測できないエッジを有するデータ信号に応答して生成される。この発明による位相検出器の制御信号は、予測可能なエッジ(例えば、50%デューティ・サイクル)を有する基準信号に応答して生成される。第3に、前記先行技術の位相検出器では、少なくとも1つの制御信号は多重化装置の出力信号から生じ(から得られ)るが、この発明に従った位相検出器の制御信号は、(多重化装置が関係する前に)より早く生成される。このことだけが、全く異なるように動作する前記先行技術の非線形位相検出器をもたらすだけである。
【0021】
この発明による装置、この発明による方法、および、この発明によるプロセッサ・プログラムの実施形態は、この発明による線形位相検出器の実施形態と一致する。
【0022】
この発明は、とりわけ、一般に遅延が入力から出力までに存在する経路長および入力と出力との間で行なわれる動作の数に依存するという洞察に基づき、さらに、この発明は、とりわけ、線形位相検出器では回路ごとに多重化装置に加えた一対の並列ラッチでこの遅延が最小になる(最小経路長および最小数の動作)とういう基本概念に基づいている。
【0023】
この発明は、とりわけ、より高速の線形位相検出器を実現するという問題を解決し、そして、そのような高速線形位相検出器はより高い周波数で動作することができるという点でとりわけ有利であり、それによって、前記線形位相検出器は、前記第3回路に余り複雑でなく低コストで低電力消費の実施形態を導入することによって、さらに改善することができる。
【0024】
この発明のこれらおよび他の態様は、以下で説明する実施形態から明らかであり、またこの実施形態を参照して説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1に示されたこの発明による線形位相検出器は、それのデータ入力(上部が通常データ入力であり、下部が反転データ入力である)で第1クロック信号CLK−Qを受信してそのそれぞれのクロック入力(左のクロック入力が通常クロック入力であり、右のクロック入力が反転クロック入力である)で基準信号REFを受信するラッチ10を有する第1回路1を備える。ラッチ10の通常出力(上部の出力)は多重化装置12の第1通常入力に結合され、ラッチ10の反転出力(下部の出力)は多重化装置12の第1反転入力に結合される。
【0026】
回路1は、さらに、それのデータ入力(上部が通常データ入力であり、下部が反転データ入力である)で第1クロック信号CLK−Qをそれのそれぞれのクロック入力(左のクロック入力が通常クロック入力であり、右のクロック入力が反転クロック入力である)で基準信号REFを受信する、ラッチ10と比べて交換された接続のラッチ11を備える。ラッチ11の通常出力(下部の出力)は、多重化装置12の第2反転入力に結合され、そしてラッチ11の反転出力(高い方の出力)は、多重化装置12の第2通常入力に結合されている。
【0027】
多重化装置12は、それの制御入力(上部が通常制御入力であり、下部が反転制御入力である)で、ラッチ10に比べて交換されていない接続によって前記基準信号REFを受信し、そして、それの出力に周波数検出器向けの第1周波数制御信号を生成する。
【0028】
図1に示すこの発明による線形位相検出器は、さらに、ラッチ10に比べて交換された接続を介して、それのデータ入力(上部が通常データ入力であり、下部が反転データ入力である)で第2クロック信号CLK−Iを受信してそのそれぞれのクロック入力(左のクロック入力が通常クロック入力であり、右のクロック入力が反転クロック入力である)で基準信号REFを受信するラッチ20を有する第2回路2を備える。ラッチ20の通常出力(上部の出力)は多重化装置22の第1通常入力に結合され、ラッチ20の反転出力(下部の出力)は多重化装置22の第1反転入力に結合される。さらに、ラッチ20は、それの出力に第2(位相)制御信号DOWNを生成する。
【0029】
回路2は、さらに、それのデータ入力(上部が通常データ入力であり、下部が反転データ入力である)で第2クロック信号CLK−Iをラッチ20に比べて交換された接続によって受信してそれのそれぞれのクロック入力(左のクロック入力が通常クロック入力であり、右のクロック入力が反転クロック入力である)で基準信号REFをラッチ20に比べて交換された接続によって受信するラッチ21を備える。ラッチ21の通常出力(下部の出力)は多重化装置22の第2反転入力に結合され、そしてラッチ21の反転出力(高い方の出力)は多重化装置22の第2通常入力に結合されている。
【0030】
多重化装置22は、それの制御入力(上部が通常制御入力であり、下部が反転制御入力である)で前記基準信号REFを、ラッチ20に比べて交換されていない接続によって受信し、そして、それの出力に周波数検出器向けの第2周波数制御信号を生成する。
【0031】
図1に示すこの発明による線形位相検出器は、さらに、それのデータ入力(上部が通常データ入力であり、下部が反転データ入力である)で第2クロック信号CLK−Iをラッチ20に比べて交換されていない接続によって受信してそれのそれぞれのクロック入力(左のクロック入力が通常クロック入力であり、右のクロック入力が反転クロック入力である)で第1クロック信号CLK−Qをラッチ20に比べて交換されていない接続によって受信するラッチ30を備える第3回路3を備える。さらに、ラッチ30は、それの出力に第1(位相)制御信号UPを生成する。
【0032】
第1クロック信号CLK−Qがそれぞれ、早い場合、位相が合っている場合、遅い場合の図1に示される線形位相検出器のタイミング図を、図2、3、4にそれぞれに示す。REFが基準信号であり、CKQが第1クロック信号であり、CKIが第2クロック信号であり、DOWNが第2(位相)制御信号であり、UPが第1(位相)制御信号であり、そしてCPが前記第1と第2(位相)制御信号の差である。
【0033】
図5に示すこの発明による線形位相検出器は、図1に関して既に説明した第1回路1および第2回路2を備え、さらに、それから少なくとも第1および第2EXORゲート31および32および好ましくは第5EXORゲート35を有する第1論理回路31、32および35を備え少なくとも第3および第4EXORゲート33および34を備える第2論理回路33、34を備える第3回路3を備える。
【0034】
EXORゲート31は、ラッチ10および11の出力信号である信号VおよびWを受信する。EXORゲート33は、ラッチ20および21の出力信号である信号XおよびYを受信する。EXORゲート32は、EXORゲート31からの出力信号およびEXORゲート32からの出力信号を受信し、前記第1(位相)制御信号UPを生成する。EXORゲート34は、EXORゲート33からの出力信号を受信し、さらに(例えば電圧源などのような電源から)「1」信号を受信し、そして前記第2(位相)制御信号DOWNを生成する。EXORゲート35は、EXORゲート31から出力信号を受信しそして(例えば電圧源などのような電源から)「1」信号を受け取って、前記第3回路3を正確に平衡させ、例えば、EXORゲート31および33の出力の各々から前方を見たとき、2つの異なるEXORゲートの2つの並列入力の同じインピーダンスを見ることができる。このことによって、結果として、UP経路とDOWN経路との両方の遅延が実質的に全く同じになり、これは有利である。
【0035】
第1クロック信号CLK−Qがそれぞれ早い、位相があっている、および遅い場合の図5に示す線形位相検出器のタイミング図を、それぞれ図6、7および8に示す。REFは基準信号であり、CKQは第1クロック信号であり、CKIは第2クロック信号であり、DOWNは第2(位相)制御信号であり、UPは第1(位相)制御信号であり、そしてCPは前記第1と第2(位相)制御信号の差である。
【0036】
図1および図5に示す線形位相検出器は、いわゆる平衡状態を実現する二重接続を有する。しかし、この発明は、この平衡状態に限定されず、単一接続を有するいわゆる不平衡状態でも使用することができる。
【0037】
「Kのために(の)」および「Lのために(の)」の表現「のために(の)」は、「Mのために(の)」などの他の機能も、同時にまたは同時でなく行なわれることを排除しない。表現「Yに結合されたX」および「XとYとの間の結合」および「XとYを結合すること/結合する」などは、構成要素ZがXとYとの間にあることを排除しない。表現「PはQを備える」および「Qを備えるP」などは、構成要素Rも備えられる/含まれることを排除しない。
【0038】
上述の実施形態はこの発明を制限するのではなく説明するものであり、また当業者は添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく多くの代替え実施形態を設計することができることは、留意されるべきである。特許請求の範囲において、括弧の中に置かれた参照符号は、請求を制限するものとして解釈しないものとする。動詞「備える」およびそれの活用形の使用は、請求項で述べられたもの以外の要素またはステップの存在を排除しない。要素に先行する冠詞「1つの」は、複数のそのような要素の存在を排除しない。この発明は、いくつかの別個の要素を備えるハードウェアによって、および適切にプログラムされたコンピュータによって、実施することができる。いくつかの手段を列挙するデバイス請求項において、これらの手段のうちのいくつかは、ハードウェアの全く同じ要素で具現することができる。特定の手段が互いに異なる従属請求項で列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組合せを効果的に使用することができないことを示さない。
【0039】
この発明は、とりわけ、一般に遅延が入力から出力までに存在する経路長および入力と出力の間で行なわれる動作の数に依存するという洞察に基づき、さらに、この発明は、とりわけ、線形位相検出器では回路ごとの多重化装置を加えた一対の並列ラッチでこの遅延が最小になる(最小経路長および最小数の動作)という基本概念に基づいている。
【0040】
この発明は、とりわけ、より高速の線形位相検出器を実現するという問題を解決し、そして、そのような高速線形位相検出器はより高い周波数で動作することができるという点で、とりわけ有利であり、それによって、前記線形位相検出器は、前記第3回路にあまり複雑でなく低コストで低電力消費の実施形態を導入することによって、さらに改善されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】制御信号を生成するためにラッチを備える、この発明による線形位相検出器を示すブロック図形式である。
【図2】第1クロック信号CLK−Qが早い場合の図1に示す前記線形位相検出器のタイミング図を示すブロック図形式である。
【図3】第1クロック信号CLK−Qは位相が合っている場合の図1に示す前記線形位相検出器のタイミング図を示すブロック図形式である。
【図4】第1クロック信号CLK−Qが遅い場合の図1に示す前記線形位相検出器のタイミング図を示すブロック図形式である。
【図5】制御信号を生成するために第1および第2論理回路を備えるこの発明による線形位相検出器を示すブロック図形式である。
【図6】第1クロック信号CLK−Qが早い場合の図5に示す前記線形位相検出器のタイミング図を示すブロック図形式である。
【図7】第1クロック信号CLK−Qは位相が合っている場合の図5に示す前記線形位相検出器のタイミング図を示すブロック図形式である。
【図8】第1クロック信号CLK−Qが遅い場合の図5に示す前記線形位相検出器のタイミング図を示すブロック図形式である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの基準信号および少なくとも第1および第2クロック信号に応答して、少なくとも第1および第2制御信号を生成し、前記基準信号および前記第1クロック信号を受信する第1回路と前記基準信号および前記第2クロック信号を受信する第2回路とを少なくとも備える線形位相検出器であって、前記第1および第2回路の各々は少なくとも2つのラッチとラッチ出力信号を多重化する少なくとも1つの多重化装置とを備えると共に前記制御信号のうちの少なくとも1つを生成する第3回路を備える線形位相検出器。
【請求項2】
前記第3回路は前記第1および第2クロック信号を受信して前記第1制御信号を生成するラッチを備え、前記第2回路のラッチのうちの1つは第2制御信号を生成する請求項1に記載の線形位相検出器。
【請求項3】
前記基準信号は前記多重化装置の少なくとも1つの制御入力および前記第1および第2回路の前記ラッチのクロック入力に供給され、前記第1クロック信号は前記第1回路の前記ラッチの少なくとも1つのデータ入力に供給され、前記第2クロック信号は前記第2回路の前記ラッチの少なくとも1つのデータ入力に供給されている請求項2に記載の線形位相検出器。
【請求項4】
前記第3回路は前記第1制御信号を生成するために前記第1回路のラッチ出力信号を受信する第1論理回路を備えると共に前記第2制御信号を生成するために前記第2回路のラッチ出力信号を受信する第2論理回路を備える請求項1に記載の線形位相検出器。
【請求項5】
前記第1論理回路は少なくとも第1および第2EXORゲートを備え、前記第1EXORゲートは前記第1回路から前記ラッチ出力信号を受信し、前記第2EXORゲートは前記第1制御信号を生成するために前記第1EXORゲートおよび第3EXORゲートからの出力信号を受信し、前記第2論理回路は少なくとも前記第3EXORゲートおよび第4EXORゲートを備え、前記第3EXORゲートは前記第2回路から前記ラッチ出力信号を受信し、前記第4EXORゲートは前記第2制御信号を生成するために前記第3EXORゲートおよび電源から出力信号を受信する請求項4に記載の線形位相検出器。
【請求項6】
前記第1論理回路は、前記第3回路を平衡させるために、前記第1EXORゲートおよび電源から前記出力信号を受信する第5EXORゲートを備える請求項5に記載の線形位相検出器。
【請求項7】
前記基準信号は前記多重化装置の少なくとも1つの入力および前記ラッチのクロック入力に供給され、前記第1クロック信号は前記第1回路の前記ラッチの少なくとも1つのデータ入力に供給され、前記第2クロック信号は前記第2回路の前記ラッチの少なくとも1つのデータ入力に供給されている請求項6に記載の線形位相検出器。
【請求項8】
少なくとも1つの基準信号および少なくとも第1および第2クロック信号に応答して、少なくとも第1および第2制御信号を生成し、前記基準信号および前記第1クロック信号を受信する第1回路と前記基準信号および前記第2クロック信号を受信する第2回路とを少なくとも備える線形位相検出器を備える装置であって、前記第1および第2回路の各々は少なくとも2つのラッチとラッチ出力信号を多重化する少なくとも1つの多重化装置とを備え、前記線形位相検出器は前記制御信号のうちの少なくとも1つを生成する第3回路を備えている装置。
【請求項9】
少なくとも1つの基準信号および少なくとも第1および第2クロック信号に応答して、少なくとも第1および第2制御信号を生成し、前記第1クロック信号を受信する第1ステップと、前記第2クロック信号を受信する第2ステップと、前記基準信号を受信する第3ステップとを備える線形位相検出方法であって、前記基準信号および前記クロック信号の一方をラッチしラッチされた信号を多重化する第4ステップと、前記基準信号および前記クロック信号の他方をラッチしてこのラッチされた信号を多重化する第5ステップと、前記制御信号のうちの少なくとも1つを生成する第6ステップと、を備える方法。
【請求項10】
少なくとも1つの基準信号および少なくとも第1および第2クロック信号に応答して、少なくとも第1および第2制御信号を生成し、前記第1クロック信号を受信する第1機能と、前記第2クロック信号を受信する第2機能と、前記基準信号を受信する第3機能とを備える線形位相検出のためのプロセッサ・プログラムであって、前記基準信号および前記クロック信号の一方をラッチしてラッチされた信号を多重化する第4機能と、前記基準信号および前記クロック信号の他方をラッチしてこのラッチされた信号を多重化する第5機能と、前記制御信号のうちの少なくとも1つを生成する第6機能と、を備えるプロセッサ・プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2006−521746(P2006−521746A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506754(P2006−506754)
【出願日】平成16年3月22日(2004.3.22)
【国際出願番号】PCT/IB2004/050313
【国際公開番号】WO2004/086604
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】