説明

高齢ネコ科動物フード

食餌レベルのタンパク質と、タンパク質約50%のネコ科動物ペットフードと同等のネコ科動物除脂肪体重保護を提供するのに十分な量の、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を含む、ネコ科動物ペットフード。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にペットフードに、より詳しくは高齢ペットフードに関する。
【背景技術】
【0002】
高齢のペットは、よく世話されていることが多く、概して、高品質で、嗜好性が高く、かつ栄養的にバランスの取れたフードであって、典型的に食餌中に通常、約26重量%を超えるタンパク質を含んでいるものを食している。幸運なことに、獣医学の進歩と、良好な栄養上の利益が高齢ペットに利用可能であり、このようなペットはより長く生きる。しかしながら、正常な生物学的加齢過程のため、時間とともにこのようなペットは加齢を続け、生命維持に必要な除脂肪体重の許容できない部分を喪失する。このような除脂肪体重の喪失は、筋肉及び内部器官の早期の減少をもたらし、不可逆的であることもある。高齢ネコなどの老齢ペットは、若いネコよりも、こうした減少による感受性が高い。この望ましくない減少は、不適切なタンパク質が高齢ネコによりその食餌において摂食されている場合、例えば、高齢ネコの食事中のタンパク質レベルが低減している場合、そしてより顕著には食餌のタンパク質レベルが、約26重量%未満に低下する場合に悪化する。
【0003】
除脂肪体重は、ネコの生化学において極めて重要な役割を演じる。除脂肪体重は、タンパク質ターンオーバーのためのネコの体内の貯蔵庫として存在する(タンパク質は絶えず分解され、新たなタンパク質が生成される)。除脂肪体重は、したがって、ネコの生命に重要なタンパク質、例えば免疫グロブリン、ヘモグロビン、ホルモン及び酵素などをネコが合成するためにアミノ酸を提供する。除脂肪体重は、「消費する窒素の蓄え」を提供するため、除脂肪体重の低減がある場合には、ネコ科動物は、消費する窒素の蓄えが少なくなる。除脂肪体重は、筋肉及び骨を含む、体組織の成長及び維持に必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
食餌性タンパク質の減少は、ネコ科動物の免疫機能の縮小と喪失を伴う。免疫系は、ネコ科動物の体内への抗原の侵入に対する主要な防衛の最前線である。免疫機能の縮小と喪失は、ネコに、抗原、細菌及びウイルスの体内への侵入に対する有効な防御ができなくなる可能性をもたらす。除脂肪体重の過度の喪失は、ネコ科動物の望ましくない高い有病率及び死亡率を伴う。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの側面では、第1の食餌レベル(first dietary level)のタンパク質と、第1の食餌レベルのタンパク質より高い、第2の食餌レベルのタンパク質を含有するペットフードと同等の除脂肪体重保護を維持するのに有効な量の、補助量の少なくとも1種のアミノ酸とを含むペットフードが提供される。
【0006】
別の側面では、食餌性タンパク質レベルと、高齢ネコ科動物において筋肉量を維持するのに十分な補助量の少なくとも1種のアミノ酸とを含むフードが提供される。
【0007】
別な側面では、ネコ科動物に第2の、より低い食餌性タンパク質レベルを含有するペットフードを、フードサプリメントと組み合わせて給餌する場合、第1の食餌性タンパク質レベルを含有するペットフードと実質的に同等にネコ科動物の除脂肪体重保護を維持するのに有効な量の少なくとも1種のアミノ酸を含むフードサプリメントが提供される。
【0008】
別な側面では、ネコ科動物のフードの一部として、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、約50%のタンパク質を含有する食餌で達成可能なものと同等のネコ科動物除脂肪体重保護を提供するのに有効な量で提供することを含む、ネコ科動物フードを製造するための方法が提供される。
【0009】
別な側面では、ネコ科動物の早期の加齢を遅延させるための方法が提供される。本方法は、約35%未満のタンパク質含量を有するネコ科動物フードに、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を含まないフードを給餌されているネコ科動物により経験される早期の加齢と比べて、早期の加齢を遅延させるのに有効な量で組み込むことを含む。本方法はまた、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を有するフードをネコ科動物に給餌することを含む。
【0010】
別な側面では、ネコ科動物に、その食餌に由来する増進した健康利益を提供するための方法が提供される。本方法は、ネコ科動物フードに、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を含まないフードによって与えられるものより増進した健康利益を提供するのに有効な量で組み込むことを含む。本方法はまた、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を有するフードをネコ科動物に給餌することを含む。
【0011】
別な側面では、高齢ネコ科動物の免疫機能を維持するための方法が提供される。本方法は、約35%未満の食餌性タンパク質レベルを有するネコ科動物の食餌に、リジン及びシステインから選択される補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、約50%のタンパク質を含有する食餌で達成可能なものと実質的に同等の高齢ネコ科動物の免疫機能を維持するのに有効な量で組み込むことを含む。本方法はまた、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を有する食餌をネコ科動物に給餌することを含む。
【0012】
別な側面は、ネコ科動物の食餌における低下した食餌性タンパク質レベルを補う方法が提供される。本方法は、より高い食餌性タンパク質レベルを含むネコ科動物の食餌が提供するであろう物と実質的に同じ除脂肪体重保護をネコ科動物に提供することにより、ネコ科動物に、低下した食餌性タンパク質レベルを補うのに十分な量の少なくとも1種のアミノ酸を給餌することを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
ペットフード及び前記ペットフードを製造する方法の典型的な実施形態を以下に説明する。一実施形態においては、ペットは高齢のネコ科動物であり、ペットフードは、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、ペットの食餌中の低いタンパク質レベルを補うのに十分な量で含むネコ科動物フードである。一実施形態においては、アミノ酸は、リジン及び/又はシステインから選択される。さらに、前記補助量のアミノ酸は、免疫機能及び除脂肪体重を維持し、ネコ科動物に増進した健康利益を提供し、早期の加齢を遅延し、そして、高齢ネコ科動物の筋肉量を維持する。本明細書中には典型的な実施形態が記載されているが、ペットフード及び方法は、これらの特定の実施形態に限定されない。特に、押出成形のペットフードが詳細に説明されているが、以下に記載する発明は、焼いたドライフードだけでなく、缶詰フードにも適用可能であることを理解すべきである。
【0014】
本明細書中で用いる場合、用語「高齢ネコ科動物」とは、一般的に約七(7)才又はそれより老齢のネコ科動物を指し、熟年又は老年と位置付けられるネコを含む。ネコが老年であるかどうかは、その歴年齢ばかりでなく、ある程度までそのネコが示す活動レベルに左右される。典型的には、老年のネコは、低い身体活動レベルを示す高齢ネコである。さらに、本明細書中で用いる場合、用語「ネコ科動物」は、学術的にFelis catusとして分類されるネコを含む。
【0015】
本明細書中で用いる場合、用語「ネコ科動物フード」は、乾燥ネコ科動物フード、半生ネコ科動物フード、中生(intermediate moist)及び缶詰ネコ科動物フードを含む。フードが、ネコ科動物により、ネコ科動物が既知の必須栄養素を提供する正常な1日分の分量を受けることができるような量において無理なく摂食し得る限り、様々な大きさ及び形状のフードを用いることができる。ネコ科動物へのフードの送達方法は、補助的なアミノ酸がネコ科動物の胃腸管に利用可能となり、そして消化され得るような有効な送達方法を含む。カプセル化されたリジン及び/又はシステインを用いることができる。所望により、給餌は、ネコ科動物に一日1回又は2回以上給餌することにより行うことができる。
【0016】
本明細書で用いる場合、用語「有効量」は、補助量のアミノ酸を摂食するネコが、タンパク質50%のネコ科動物食餌若しくは食料を摂食するネコに提供される除脂肪体重保護と同等、若しくは実質的に同等な、有効な除脂肪体重保護を得ることができるようにする量を含む。ネコの生化学系は、補助的なアミノ酸、例えば、リジン、システイン及びリジンとシステインとの混合物の消化により、in situで増進した有効な除脂肪体重保護をもたらし、増強され、改善された除脂肪体重保護が得られるものと理解される。
【0017】
本明細書で用いる場合、用語「給餌」は、ネコ科動物に、ネコ科動物の胃腸管における取り込みのためにネコ科動物が摂食可能な形態として提供することを含む。本明細書で用いる場合、用語「給餌」は、給餌すること、一部分として給餌すること、同時若しくはほぼ同時に給餌すること、異なった時間で給餌すること、並びに、一連の事象の中で給餌することを含み、それにより食餌と補助食とが、経口摂取及び消化のためにネコ科動物に提供される。
【0018】
一実施形態においては、アミノ酸をネコ科フード産物に組み入れる押出成形する方法が提供され、これは、補助的なアミノ酸(単数又は複数)を、ペットフード食プレミックスに添加すること、プレミックスを押出成形し、ネコ科動物フード産物を形成すること、ペットフードをネコが摂食できる適切な大きさに縮小すること、及びペットフード産物を乾燥させることを含む。典型的な実施形態においては、補助的なアミノ酸は、リジン及びシステインの少なくとも1種を含む。別の実施形態では、乾燥し、適切な大きさに縮小したペットフード産物を、補助的なアミノ酸(単数又は複数)で、所望の増進した除脂肪体重保護を提供するのに十分な量にて被覆することを含む方法が提供される。アミノ酸は、例えば、リジン及び/又はシステインであってもよい。さらなる実施形態では、この方法は、補助的なアミノ酸を、食餌プレミックスに、及び、押出成形された乾燥産物への被覆として添加することを含む。
【0019】
押出成形乾燥ペットフードの製造においては、栄養学的に許容し得るペットフード成分(タンパク質、炭水化物、及び脂肪のほか、任意の適切な結合剤、賦形剤、分散剤などを包含する)を混合し、ミキサー又は一連のミキサーで混和し、押出成形機用プレミックス(extruder pre−mix)を形成する。混合は、さらなる加工を可能にする、十分に均質な混和物(blend)を提供するのに有効な任意の方法で行うことができる。好適なミキサーは、有効な混合能を有する任意のミキサーを含み、例示的にHobart Corporation,701 South Ridge Avenue,Troy,OH 45374からのホバート一軸及び二軸ミキサーを含む。
【0020】
タンパク質源、炭水化物源、脂肪、灰分、線維及び水を含む大型及び小型の成分を混合した後、押出成形機用プレミックスを、押出成形機に供する。一実施形態においては、補助的なアミノ酸をこの時点で押出成形機に添加する。混合物の温度及び含水率は、混合物を押出成形機に添加する前に、事前に設定されたレベル、例えば、約190°Fから約220°Fまでの範囲の温度及び約20含水率重量%から約35含水率重量%までの範囲の含水率に調整する。
【0021】
記載された処理に用いられる押出成形機は、十分な機械的(及び電気的)エネルギーを押出成形機用ミックスに入力する能力を有し、及び、通常押出成形機から遠位のダイフェース(dieface)を介して出てくる、砕かれ(masticated)、よく混合された押出成形産物を提供する、任意の好都合な機械的押出成形機型のデバイスであってもよい。例示的な、有用な押出成形機は、B & P Process Equipment and System,LLC,1000 Hess Avenue,Saginaw,Michigan,48601により製造されたBaker Perkins押出成形機を含む。
【0022】
押出成形は、約35%の含水率で行う。押出成形処理は、押出成形機用プレミックス中のタンパク質を、高温(150°〜200℃)、高圧(17〜60気圧)及び機械的剪断にさらし、押出成形機用プレミックスを連続したプラスチック溶融物に変換する。押出成形機内での滞留中、各成分は加熱調理もされる。溶融物がダイに押し付けられると、圧力は突如大気圧にまで降下し、押出成形物中に保持された蒸気の放出がなされ、この結果、押出成形物の拡張と多孔性がもたらされる。
【0023】
溶融物は、押出成形機の複数の開口を有するダイキャップ(diecap)又はダイフェースを介して押し出される。押出成形産物は、約0.1インチから約0.5インチの大きさにカット若しくは切断し、ピース(piece)又はキブル(kibble)を形成する。一実施形態では、切断若しくはカット用の歯が、押出成形物をカットするために、ダイフェースから短い距離に位置している。キブルは、押出成形機を出た後、好適な乾燥機にて、約290°Fから約340°Fまでの温度、及び、例えば、約5%から15%までの含水率で乾燥させる。キブルは、任意に、好適な被覆材料で被覆され又はまぶされる。被覆材料は、例えば、液体動物分解物(liquid animal digest)、濃縮液体動物分解物、動物若しくは家禽の脂肪、又は、乾燥酵母などの乾燥被覆であることができ、補助的なアミノ酸を含んでもよい。完成したペットフード産物は、販売用に梱包し、そして最終的には、ネコなどのペットに給餌される。
【0024】
上記の通り、少なくとも1種の補助的なアミノ酸を押出成形されたフード産物に組み込むこと、及び/又は、フード産物を、少なくとも1種の補助的なアミノ酸で被覆することを含む方法が提供される。ネコ科動物は、少なくとも1種の補助的なアミノ酸を含有するフードを摂食し、そして、摂取後、補助的なアミノ酸は、ネコ科動物の胃腸管に、及び、その後の体内での免疫グロブリン、ヘモグロビン、ホルモン及び酵素などのタンパク質の合成に利用可能となる。
【0025】
ネコ科動物食餌に典型的に含まれるタンパク質の非限定的な具体例は、肉食動物により摂食される肉類に由来するものであり、ラム、ビーフ、チキン、シカ、ターキー、ブタ、バッファロー、バイソン及びダチョウなどが挙げられる。さらなるタンパク質源は、大豆、トウモロコシグルテンなどの植物性物質からのタンパク質、ホエイ及びカゼインなどの乳製品からのタンパク質を含む。ネコ科動物は、L−タウリン、メチオニン及びL−アルギニンなどの重要なアミノ酸を、その食料中に適切に供給されていると理解される。
【0026】
リジン及びシステインは商業的に購入してもよく(Ajinomoto Heartland,8430 West Bryn Mawr,Suite 650,Chicago,Illinois 60631)、又は、任意の好適な給源から製造してもよい。1つの有用なリジンは、液体リジン60(Liquid Lysine 60)である。純粋な結晶アミノ酸は、容易に商業的に入手可能であり、これらは高い消化性及びネコ科動物の胃腸系による高い吸収性を有するため、用いてもよい。好ましいシステインは、L−システイン(給源は上記Ajinomoto)である。有用なリジン及びシステイン及びこれらを含有する材料は、Sigma Aldrich,St. Louis,MO,USA(http://www.sigmaaldrich.com)から購入してもよい。
【0027】
本明細書で用いる場合、用語「リジン」及び「システイン」は、アミノ酸リジン及びシステインの遊離酸、アナログ及び/又は水溶性塩の形態をそれぞれ含む。リジン及びシステインの具体的で非限定的な有用な形態は、L−リジン又はD−リジンとしての遊離酸リジン、L−システイン、一塩酸(HCl)塩、及び水和物及び無水物形態としてのシステインを含む。
【0028】
リジン及びシステインの別の給源は、ジアミン(di−amin)化合物、例えば、L−リジン−L−グルタミン酸塩及びL−リジン−L−グルタミン酸塩及びL−リジン−L−アスパラギン酸塩形態、及び、アセチル化形態、例えば、N−アセチル−システイン、無水L−システイン塩酸塩、L−システイン塩酸塩一水和物、L−システイン、L−システイン二水和物、L−シスチン、L−リジン遊離塩基及びL−リジン一塩酸塩を含む。
【0029】
有用なリジンは、ポリ−D−リジン臭化水素塩、分子量約70,000から約150,000、ポリ−L−リジン塩酸塩、分子量約15,000から約30,000、ポリ−L−リジン臭化水素塩、分子量約150,000から約300,000、及びポリ(Lys、Phe)1:1臭化水素塩、分子量約20,000から約50,000ダルトンを包含する、全体若しくは一部がリジンからなるポリアミノ酸からのものを含む。
【0030】
有用なリジン及びシステインはまた、ペプチドの組合せからのものであって、但しこれらがネコ科動物に消化可能であり、たとえば1、2、3アミノ酸長などであり、恐らくは、リジン及び/又はシステインについて強化してあるもの(例えば、cys−lys−x、poly−cys、poly−lysなど)である。
【0031】
ネコ科動物の胃腸系への食餌若しくは食料に用いられるリジン及びシステインの量は、ネコの種類、ネコの年齢、使用キャットフード、食餌中のタンパク質レベル、所望の除脂肪体重保護の程度、及びその他の因子を含む多数の因子に依存して変動する。
【0032】
一実施形態では、ネコ科動物の食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲のシステインレベルが高齢ネコに給餌される。より具体的には、ネコ科動物の食餌の約0.60%から約0.66%までの範囲のシステインレベルが、高齢ネコに、このネコに対し有益な除脂肪体重保護を提供するために給餌される。さらに、ネコ科動物の食餌の食餌性タンパク質レベル約1.67%から約2.68%までの範囲のシステインレベルが高齢ネコに給餌される。また、ネコ科動物の食餌の食餌性タンパク質レベル約2.0%から約2.4%までの範囲のシステインレベルが、高齢ネコに、このネコに対し有益な除脂肪体重保護を提供するために給餌される。
【0033】
さらに、若しくは代替的に、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲のリジンレベルが高齢ネコに給餌される。より具体的には、ネコ科動物の食餌の約2.7%から約3.1%までの範囲のリジンレベルが、高齢ネコに、このネコに対し有益な除脂肪体重保護を提供するために給餌される。さらに、ネコ科動物の食餌の食餌性タンパク質レベル約6.7%から約12.5%までの範囲のリジンレベルが高齢ネコに給餌される。また、ネコ科動物の食餌の食餌性タンパク質レベル約9.0%から約11.0%までの範囲のリジンレベルが、高齢ネコに、有益な除脂肪体重保護を提供するために給餌される。
【0034】
一実施形態では、リジン及び/又はシステインは、ネコ科動物フードと密に混合されている。代替的実施形態では、リジン及び/又はシステインは、フードに、これらを、ネコ科動物フードの外表上に、付着するように噴霧することにより適用される。さらなる例として、リジン及び/又はシステインは個々に製造し、ネコに、水に混合若しくは溶解した補助的なフードとして提供し、これによりネコはその水中のサプリメントを飲む。
【0035】
一実施形態では、アミノ酸(単数又は複数)は、アミノ酸(単数又は複数)をネコ科動物フードに組み入れる前に希釈される。希釈剤は、固形及び液体のうちの1つであり、アミノ酸(単数又は複数)及びネコ科動物フードに適合性があり、ネコ科動物に口当たりがよく、副作用がなく、及び胃腸的に許容でき、そしてネコ科動物が食するのに安全である。アミノ酸(単数又は複数)は、アミノ酸のネコ科フードとの通常の混合により、ネコ科フードと混合することができる。さらに、その中又はそれと共に組み入れられたアミノ酸(単数又は複数)を有するネコ科フードに、補助的構成要素を添加することができる。この添加は、補助的構成要素を、被覆として、フード産物に適用することにより達成することができる。
【0036】
ネコ科動物の除脂肪体重は、身体組成分析(body composition analysis)(BCA)を決定することによって決定される。有用なBCA分析測定法は、無脂肪総体電気伝導度(fat−free total body electrical conductivity)(TOBEC)の測定、BOD POD(空気置換)、BIA(生体電気インピーダンス、ハイドロデンシトメトリー計量(水中))、定量的コンピュータートモグラフィー(QCT)、NIR(近赤外線相互作用(near infrared interactance))、MRI(磁気共鳴イメージング)、アイソトープ希釈技法、及び、二重エネルギーX線吸収測定法(DEXA)を含む。
【0037】
DEXA分析は、ネコ科動物が摂食された食料により提供される除脂肪体重保護を決定するのに用いるBCAである。除脂肪体重を決定するのに最も一般的に用いられている技法は、一重及び二重エネルギーX線デンシトメトリー(SXA又はDEXA)である。典型的には、DEXA分析は、全身を、密度測定対象に標的化された2つの異なる波長の線源の低線量X線で走査することにより行われる。除脂肪体重の量は、2つの異なる波長の示差屈折に基づいて計算される。
【0038】
アイソトープ希釈技法では、ネコ科動物の体について放射性カリウム40を計数し、このネコ科動物について総カリウム含量を推定する。カリウムが、活動的なネコ科動物の除脂肪組織質量の細胞の主要なイオンであることは知られているため、ネコ科動物に存在する除脂肪体重の量を推定することができる。
【0039】
別の実施形態では、トリチウム化若しくは重水素化された水、又はアンチピリンなどの化学トレーサーを、ネコ科動物の体内総水分量の概算を提供するのに用いることができる。なぜなら、ネコ科動物の脂肪は、わずかの水分しか保持していないことが知られているからである。
【0040】
約28〜35%の食餌性タンパク質レベルを含有するフードを摂食するネコが、少なくとも約50%又はそれを超える食餌性タンパク質レベルを含有するフードを摂食しているネコより対応して低い除脂肪体重を有していることが決定された。50%又はそれを超えるタンパク質を摂食する、匹敵する年齢のネコに関するものより低い除脂肪体重を有するネコについては、フードに補助的なアミノ酸を添加するか、又はフードサプリメントを用いる。ネコが上記で説明したような補助的なアミノ酸を給餌された場合、除脂肪体重は、50%の食餌性タンパク質レベルを含有する食餌を給餌されているネコのものに対応するレベルに維持される。したがって、ネコには、増加した除脂肪体重保護が提供され、補助的なアミノ酸の使用は、除脂肪体重保護の減少の開始を遅延させるものと考えられる。典型的な実施形態では、リジン及び/又はシステインが、アミノ酸として用いられる。
【0041】
本発明を、様々な具体的な実施形態について説明したが、当業者は、本発明が、特許請求の範囲の精神及び範囲の中の変更を伴って実施できることを認識するだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の食餌レベルのタンパク質と、前記第1の食餌レベルのタンパク質より高い、第2の食餌レベルのタンパク質を含有するペットフードと同等の除脂肪体重保護を維持するのに有効な量の、補助量の少なくとも1種のアミノ酸とを含むペットフード。
【請求項2】
前記少なくとも1種のアミノ酸が、リジン及びシステインから選択される、請求項1に記載のペットフード。
【請求項3】
前記フードが、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲の量のリジンを含む、請求項2に記載のフード。
【請求項4】
前記フードが、ネコ科動物の食餌の約2.7%から約3%までの範囲の量のリジンを含む、請求項3に記載のフード。
【請求項5】
システインの量が、ネコ科動物の食餌の約0.50%から約0.75%である、請求項2から4までのいずれか一項に記載のフード。
【請求項6】
システインの量が、ネコ科動物の食餌の約0.6%から約0.66%である、請求項5に記載のフード。
【請求項7】
前記フードが、押出成形フード、缶詰フード、及び焼いたドライフードの少なくとも1種である、前記請求項のいずれか一項に記載のフード。
【請求項8】
食餌性タンパク質レベルと、高齢ネコ科動物において筋肉量を維持するのに十分な補助量の少なくとも1種のアミノ酸とを含むフード。
【請求項9】
前記少なくとも1種のアミノ酸が、リジン及びシステインから選択される、請求項8に記載のフード。
【請求項10】
前記フードが、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲の量のリジンを含む、請求項9に記載のフード。
【請求項11】
前記フードが、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約6.7%から約12.5%までの範囲の量のリジンを含む、請求項9に記載のフード。
【請求項12】
前記フードが、ネコ科動物の食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲の量のシステインを含む、請求項9に記載のフード。
【請求項13】
前記フードが、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約1.67%から約2.68%までの範囲の量のシステインを含む、請求項9に記載のフード。
【請求項14】
前記食餌性タンパク質レベルが、ネコ科動物の食餌乾物の約28%から約35%までの範囲である、請求項8から13までのいずれか一項に記載のフード。
【請求項15】
前記少なくとも1種のアミノ酸の量が、50%の食餌性タンパク質レベルを含有するネコ科動物フードで達成可能なものと実質的に同等の高齢ネコ科動物の前記筋肉量を維持するのに十分である、請求項8に記載のフード。
【請求項16】
前記フードが、押出成形フード、缶詰フード、及び焼いたドライフードの少なくとも1種である、請求項8から15までのいずれか一項に記載のフード。
【請求項17】
ネコ科動物に第2の、より低い食餌性タンパク質レベルを含有するペットフードを、フードサプリメントと組み合わせて給餌する場合、第1の食餌性タンパク質レベルを含有するペットフードと実質的に同等にネコ科動物の除脂肪体重保護を維持するのに有効な量の少なくとも1種のアミノ酸を含むフードサプリメント。
【請求項18】
前記少なくとも1種のアミノ酸が、リジン及びシステインから選択される、請求項17に記載のフードサプリメント。
【請求項19】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項18に記載のフードサプリメント。
【請求項20】
システインの量が、ネコ科動物の食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項18又は19に記載のフードサプリメント。
【請求項21】
前記ペットフードが、約28%から約35%までの範囲の食餌性タンパク質レベルを含む、請求項18から20までのいずれか一項に記載のフードサプリメント。
【請求項22】
前記フードが、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約6.7%から約12.5%までの範囲の量のリジンを含む、請求項21に記載のフードサプリメント。
【請求項23】
システインの量が、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約1.67%から約2.68%までである、請求項21又は22に記載のフードサプリメント。
【請求項24】
ネコ科動物の食料の一部として、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、約50%のタンパク質を含有する食餌で達成可能なものと同等のネコ科動物除脂肪体重保護を提供するのに有効な量で提供することを含む、ネコ科動物フードを製造するための方法。
【請求項25】
前記少なくとも1種のアミノ酸が、リジン及びシステインから選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
システインの量が、ネコ科動物の食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
ネコ科動物の早期の加齢を遅延させるための方法であって、
約35%未満のタンパク質含量を有するネコ科動物フードに、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸を含まないフードを給餌されているネコ科動物により経験される早期の加齢と比べて、早期の加齢を遅延させるのに有効な量で組み込むこと、及び、
前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸を有するフードをネコ科動物に給餌すること
を含む方法。
【請求項29】
前記少なくとも1種のアミノ酸が、リジン及びシステインの少なくとも1種を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
システインの量が、食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項29又は30に記載の方法。
【請求項32】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸が組み込まれたフードを製造することを含む、請求項28から31までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸をフードに適用することを含む、請求項28から31までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
ネコ科動物に、その食餌に由来する増進した健康利益を提供するための方法であって、前記方法が、
ネコ科動物フードに、補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸を含まないフードによって与えられるものより増進した健康利益を提供するのに有効な量で組み込むこと、及び
前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸を有する前記フードを前記ネコ科動物に給餌すること、
を含む方法。
【請求項35】
前記少なくとも1種のアミノ酸が、リジン及びシステインの少なくとも1種を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
システインの量が、ネコ科動物の食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項35又は36に記載の方法。
【請求項38】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸が組み込まれたフードを製造することを含む、請求項34から37までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸をフードに適用することを含む、請求項34から37までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
高齢ネコ科動物の免疫機能を維持するための方法であって、前記方法が、
約35%未満の食餌性タンパク質レベルを有するネコ科動物の食餌に、リジン及びシステインから選択される補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、約50%のタンパク質を含有する食餌で達成可能なものと実質的に同等の高齢ネコ科動物の免疫機能を維持するのに有効な量で組み込むこと、及び
前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸を有する前記食餌を前記ネコ科動物に給餌すること
を含む方法。
【請求項41】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
システインの量が、食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲の量のシステインを含む、請求項40又は41に記載の方法。
【請求項43】
組み込むことが、ネコ科動物の食餌に、食餌性タンパク質レベルの約6.7%から約12.5%までの範囲の量のリジンを組み込むことを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
組み込むことが、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約1.67%から約2.68%までの範囲の量のシステインを組み込むことを含む、請求項40又は43に記載の方法。
【請求項45】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸が組み込まれたフードを製造することを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項46】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸をフードにコーティングとして適用することを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項47】
ネコ科動物の食餌における低下した食餌性タンパク質レベルを補う方法であって、前記方法が、より高い食餌性タンパク質レベルを含むネコ科動物の食餌が提供するであろうものと実質的に同じ除脂肪体重保護をネコ科動物に提供することにより、前記ネコ科動物に、低下した食餌性タンパク質レベルを補うのに十分な量の少なくとも1種のアミノ酸を給餌することを含む方法。
【請求項48】
前記少なくとも1種のアミノ酸が、リジン及びシステインの少なくとも1種を含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約6.7%から約12.5%までの範囲である、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
システインの量が、食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項48又は49に記載の方法。
【請求項52】
システインの量が、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約1.67%から約2.68%までの範囲である、請求項48又は50に記載の方法。
【請求項53】
前記少なくとも1種のアミノ酸を、ネコ科動物に給餌されるフードに組み込むことをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項54】
前記少なくとも1種のアミノ酸を、サプリメントとして、ネコ科動物に給餌されるフードに提供することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項55】
前記低下した食餌性タンパク質レベルが、約35%未満の食餌性タンパク質レベルを含む、請求項47に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネコ科動物の食餌における低下したタンパク質レベルを補うネコ科動物フード又はフードサプリメントの製造方法であって、前記方法が、より高い食餌性タンパク質レベルを含むネコ科動物の食餌が提供するであろうものと実質的に同じ除脂肪体重保護をネコ科動物に提供することにより、ネコ科動物の食料の一部として、低下した食餌性タンパク質レベルを補うのに十分な量のリジン及びシステインから選択される少なくとも1種のアミノ酸を提供することを含む方法。
【請求項2】
ネコ科動物の食料の一部として、リジン及びシステインから選択される補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、約50%のタンパク質を含有する食餌で達成可能なものと同等のネコ科動物除脂肪体重保護を提供するのに有効な量で提供することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約6.7%から約12.5%までの範囲である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
システインの量が、食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項1、2又は3に記載の方法。
【請求項6】
システインの量が、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約1.67%から約2.68%までの範囲である、請求項1、2又は4に記載の方法。
【請求項7】
前記低下した食餌性タンパク質レベルが、約35%未満の食餌性タンパク質レベルを含む、請求項1から6までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
第1の食餌レベルのタンパク質と、前記第1の食餌レベルのタンパク質より高い、第2の食餌レベルのタンパク質を含有するペットフードと同等の除脂肪体重保護を維持するのに有効な量の、リジン及びシステインから選択される補助量の少なくとも1種のアミノ酸とを含むペットフードであって、前記フードが、
(i)ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲の量のリジン、又は
(ii)ネコ科動物の食餌の約0.6%から約0.66%までの範囲の量のシステイン、又は
(iii)ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約1.67%から約2.68%の範囲の量のシステインを含むペットフード。
【請求項9】
食餌性タンパク質レベルと、高齢ネコ科動物において筋肉量を維持するのに十分な量の少なくとも1種のアミノ酸とを含む、請求項8に記載のペットフード。
【請求項10】
前記フードが、ネコ科動物の食餌の約2.7%から約3%までの範囲の量のリジンを含む、請求項8に記載のフード。
【請求項11】
前記フードが、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約6.7%から約12.5%までの範囲の量のリジンを含む、請求項8に記載のフード。
【請求項12】
前記食餌性タンパク質レベルが、ネコ科動物の食餌乾物の約28%から約35%までの範囲である、請求項8から11までのいずれか一項に記載のフード。
【請求項13】
前記少なくとも1種のアミノ酸の量が、50%の食餌性タンパク質レベルを含有するネコ科動物フードで達成可能なものと実質的に同等の高齢ネコ科動物の筋肉量を維持するのに十分である、請求項8から12までのいずれか一項に記載のフード。
【請求項14】
前記フードが、押出成形フード、缶詰フード、及び焼いたドライフードの少なくとも1種である、請求項8から13までのいずれか一項に記載のフード。
【請求項15】
フードサプリメントとネコ科動物の食餌とを含む製品であって、前記フードサプリメントが、ネコ科動物に第2の、より低い食餌性タンパク質レベルを含有するペットフードを、前記フードサプリメントと組み合わせて給餌する場合、第1の食餌性タンパク質レベルを含有するペットフードと実質的に同等にネコ科動物の除脂肪体重保護を維持するのに有効な量の、リジン及びシステインから選択される少なくとも1種のアミノ酸を含み、ここで、
(I)リジンの量が、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲であるか、又は
(II)システインの量が、ネコ科動物の食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲であるか、又は
(III)システインの量が、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約1.67%から約2.68%までである
製品。
【請求項16】
前記ペットフードが、約28%から約35%までの範囲の食餌性タンパク質レベルを含む、請求項15に記載のネコ科動物の食餌用フードサプリメント。
【請求項17】
前記フードが、ネコ科動物の食餌における食餌性タンパク質レベルの約6.7%から約12.5%までの範囲の量のリジンを含む、請求項16に記載のネコ科動物の食餌用フードサプリメント。
【請求項18】
ネコ科動物の早期の加齢を遅延させるための方法であって、
約35%未満のタンパク質含量を有するネコ科動物フードに、リジン及びシステインから選択される補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸を含まないフードを給餌されているネコ科動物により経験される早期の加齢と比べて、早期の加齢を遅延させるのに有効な量で組み込むこと、及び、
前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸を有するフードをネコ科動物に給餌すること
を含む方法。
【請求項19】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
システインの量が、食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項18又は19に記載の方法。
【請求項21】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸が組み込まれたフードを製造することを含む、請求項18から20までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸をフードに適用することを含む、請求項18から20までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
ネコ科動物に、その食餌に由来する増進した健康利益を提供するための方法であって、前記方法が、
ネコ科動物フードに、リジン及びシステインから選択される補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸を含まないフードによって与えられるものより増進した健康利益を提供するのに有効な量で組み込むこと、及び
前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸を有する前記フードを前記ネコ科動物に給餌すること、
を含む方法。
【請求項24】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
システインの量が、ネコ科動物の食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項23又は24に記載の方法。
【請求項26】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸が組み込まれたフードを製造することを含む、請求項23から25までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸をフードに適用することを含む、請求項23から25までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
高齢ネコ科動物の免疫機能を維持するための方法であって、前記方法が、
約35%未満の食餌性タンパク質レベルを有するネコ科動物の食餌に、リジン及びシステインから選択される補助量の少なくとも1種のアミノ酸を、約50%のタンパク質を含有する食餌で達成可能なものと実質的に同等の高齢ネコ科動物の免疫機能を維持するのに有効な量で組み込むこと、及び
前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸を有する前記食餌を前記ネコ科動物に給餌すること
を含む方法。
【請求項29】
リジンの量が、ネコ科動物の食餌の約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
システインの量が、食餌の約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項28又は29に記載の方法。
【請求項31】
組み込むことが、ネコ科動物の食餌に、食餌性タンパク質レベルの約6.7%から約12.5%までの範囲の量のリジンを組み込むことを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
組み込むことが、ネコ科動物の食餌に、食餌性タンパク質レベルの約1.67%から約2.68%までの範囲の量のシステインを組み込むことを含む、請求項30又は31に記載の方法。
【請求項33】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸が組み込まれたフードを製造することを含む、請求項28から32までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
組み込むことが、前記補助量の前記少なくとも1種のアミノ酸をコーティングとしてフードに適用することを含む、請求項28から32までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
リジン及びシステインから選択される少なくとも1種のアミノ酸の、約35%未満のタンパク質含量を有する、ネコ科動物の早期の加齢を遅延させるためのネコ科動物フードの製造における、使用。
【請求項36】
リジンの量が、前記ネコ科動物フードの約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項35に記載の使用。
【請求項37】
システインの量が、前記ネコ科動物フードの約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項35又は36に記載の使用。
【請求項38】
リジン及びシステインから選択される少なくとも1種のアミノ酸の、約35%未満のタンパク質含量を有する、ネコ科動物の健康利益を増進するためのネコ科動物フードの製造における、使用。
【請求項39】
リジンの量が、前記ネコ科動物フードの約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項38に記載の使用。
【請求項40】
システインの量が、前記ネコ科動物フードの約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項38又は39に記載の使用。
【請求項41】
リジン及びシステインから選択される少なくとも1種のアミノ酸の、約35%未満のタンパク質含量を有する、高齢ネコ科動物の免疫機能を維持するためのネコ科動物フードの製造における使用。
【請求項42】
リジンの量が、前記ネコ科動物フードの約2.0%から約3.5%までの範囲である、請求項41に記載の使用。
【請求項43】
システインの量が、前記ネコ科動物フードの約0.50%から約0.75%までの範囲である、請求項41又は42に記載の使用。
【請求項44】
リジンの量が、前記ネコ科動物フードにおける食餌性タンパク質レベルの約6.7%から約12.5%までの範囲である、請求項41に記載の使用。
【請求項45】
システインの量が、前記ネコ科動物フードにおける食餌性タンパク質レベルの約1.67%から約2.68%までである、請求項41又は44に記載の使用。

【公表番号】特表2006−503567(P2006−503567A)
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−545831(P2004−545831)
【出願日】平成15年10月11日(2003.10.11)
【国際出願番号】PCT/EP2003/011289
【国際公開番号】WO2004/037011
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】