説明

(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムを含む、カルシウム強化されたタンパク質系の飲料

本発明は、ダイエタリー・カルシウムの補給を提供するために用いられる、カルシウム強化されたタンパク質系の飲料に関する。この目的を達成するために、本発明は、カルシウム強化されたタンパク質系の飲料であって、(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムによってカルシウム強化されていることを特徴とする飲料を対象とする。本発明との関連において、タンパク質系の飲料とは、1回当たり4g以上のタンパク質を含む任意の飲料であって、牛乳並びに豆乳の両方を含む任意の飲料として定義される。本発明の飲料は、生物学的に利用可能なカルシウム源を提供し、かつ優れた溶解度を呈し、味質、テクスチャ、及びタンパク質安定性に悪影響を及ぼさないものである。他の従来のカルシウム塩とは対照的に、(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムは、タンパク質変性をほとんど起こさないことが発見された。加えて、本発明の強化されたタンパク質系の飲料は、タンパク質系の飲料が使用される任意の製品中で用いるための成分としての使用に適しており、これに限定されるものではないが乾燥粉末状のミルクを含み、例えば、特殊調製粉乳、ハードチーズ、カッテージチーズ、ファーマーズチーズ、ポットチーズ、クリーミースープ、ソース、焼いた食品、プディング、ヨーグルト、アイスクリーム、並びに食事代替飲料などの栄養ドリンク及びシェイクなどが挙げられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイエタリー・カルシウムの補給を提供するために用いられる、カルシウム強化されたタンパク質系の飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
変性した骨の病気である骨粗しょう症は、多数の国において、主要な公衆衛生問題として認識されている。骨粗しょう症は、世界中で最も一般的な骨の病気であり、生活の質及び治療費に関して、人々に重い負担をもたらしている。
【0003】
ダイエタリー・カルシウム不足が、骨粗しょう症の重要な危険因子であると医学専門家は判断している。カルシウムは、骨の基本構成要素であり、日々の食生活でのカルシウムの必要性は、医学雑誌及び科学雑誌で広く文書に著されている。さらに、多くの政府及び公衆衛生当局は、個人が、骨粗しょう症のリスクを減少させるために、食事中に最適量のカルシウムを含めるよう努めることを推奨している。
【0004】
カルシウムは、多数の重要な生理的機能のために、生涯を通じて必要とされる必須栄養素である。体内のカルシウムの99%が、歯及び骨に存在すると報告されている。従って、カルシウムは、骨及び歯の形成及び維持の両方において必要とされる。カルシウムの残りの1%は、体中の血液及び軟組織内に存在しており、一部はイオン化されている。そのイオン化形態のカルシウムは、血液凝固、心臓、神経、及び筋肉が適切に機能すること、並びに細胞膜透過性に対し非常に重要なものである。現在の科学的研究により、カルシウムが、高血圧及び結腸癌を防御する役割を担うという証拠が示されている。食事由来のカルシウム量が不十分である場合、骨のカルシウムが、軟組織の代謝要求を満たすために、犠牲となるだろう。従って、ダイエタリー・カルシウム摂取が不十分である場合には、骨代謝が障害をうける。この条件下では、骨が発育中にほとんど蓄積されず、カルシウムが成人骨格から流出し、それにより骨の強度が低下する。これらの状態は両方とも、人々を骨粗しょう症及びその結果として起こる骨折に罹りやすくする素因となるようだ。
【0005】
食事目的でのカルシウム摂取が可能な主な供給源の1つが、乳製品である。液体ミルクには、摂取量240mL(8オンス)当たり約300mgのカルシウムが含まれているので、約6/7Lのミルクの消費が、現在推奨されているカルシウム量の最小量(米国の一日当たりの推奨摂取量(USA recommended daily allowance (R. D. A))に基づく)を摂取するために必要となるだろう。このミルク量は重荷となり得るので、カルシウム補給の特定レベルの達成に必要とされる液体摂取量を減らすために、ミルクにダイエタリー・カルシウム源を豊富に混入させることが提案されている。さらに、乳糖不耐症である一部の人々にとって、ミルクは実用的なカルシウム供給源ではないだろう。この場合、ミルクの一般的な代用製品は、大豆系の飲料であり、これは必要なタンパク質の多くを提供する。しかし、大豆系の飲料には、食事による目的で所望されるレベルのカルシウムが含まれていない。従って、ミルク及び他のタンパク質系の飲料にカルシウムを補給することが必要とされている。
【0006】
カルシウム強化されたミルク製品は、以前から開発されており、かつ使用されている。補給を介して水及びミルク中のカルシウム量を増加させることによって、人々はより簡単にカルシウムの栄養必要量を満たすことができる。さらに、カルシウムは、ビタミンD及びラクトースと共に摂取された場合に最も吸収され、このビタミンD及びラクトースは両方ともミルク中に存在している。
【0007】
これらの製品は、一般的には、ミルクタンパク質の不安定性及び凝固を防ぐために、不溶性カルシウム塩で強化されている。しかし、不溶性カルシウム塩でのカルシウム強化は、以下に挙げる欠点を有する製品をもたらしている:低いカルシウム濃度、懸濁沈殿化するという問題点、非常に長い処理時間の要求、受け入れ難い嫌な風味(苦み、金属的、ざらつき、及び「ミネラル的(minerally)」として表現されるもの)、悪いテクスチャ、又はこれらの欠点を組み合わせた欠点。例えば、不溶性カルシウム塩は、製品に懸濁液として添加されることを必要とするが、これはしばしば、懸濁沈殿化に加えて、味質及びテクスチャにネガティブな変化をもたらす。さらに、不溶性カルシウム源は、一般的に、可溶型と比較して生物学的利用性が低い。ある種のカルシウムの無機塩、例えば、カルシウムの重炭酸塩、塩化物、硫酸塩及びいくつかのリン酸塩などは、比較的高レベルのカルシウムを飲料へと添加できる溶解度を有するが、受け入れがたい嫌な味質を生じさせる。以前のカルシウム強化飲料の嫌な風味又は悪いテクスチャを隠そうと試みられているが、このような試みには、糖、人工甘味料、及び香味料などの物質の添加が必要となる。この結果、カロリー及び/又は他の(嫌な)風味が付加される。
【0008】
その一方で、ミルクの強化のために、ある種の高い溶解性を有するカルシウム塩を添加すると、ミルクのイオンバランスの崩壊がもたらされ、これにより、タンパク質不安定化及び沈殿形成が導かれる。
【0009】
米国特許第4,840,814号では、煮沸しても凝固しない、カルシウムが豊富化されたミルクの調製方法が開示されている。この方法には、一般的に、ミルクを殺菌消毒し冷却する工程、アルカリ性試薬を用いてミルクのpHが6.7を超えるように上方へと調整する工程、有機酸の水溶性カルシウム塩の形態でミルクにカルシウムを添加する工程、及びミルクのpHを低下させる工程が含まれる。
【0010】
欧州特許出願公開第586,016(A1)号では、カルシウム強化された粉末状のミルク製品及びその調製方法が開示されている。この方法には、カルシウム強化混合物を形成するためにカルシウム強化系とミルク製品をブレンドする工程、ラクトース結晶化を開始するのに有効な温度まで前記のカルシウム強化混合物を冷却する工程、及び前記のカルシウム強化混合物を脱水する工程が含まれる。
【0011】
米国特許第4,701,329号では、カルシウムが豊富化され、かつリンが豊富化された強化ミルクが開示されており、このミルクは、カルシウム源の最小限の沈殿、許容可能な風味、並びに許容可能な粘性及び口当たりを提供する。この強化ミルクは、U.S.RDAの100%以下のカルシウムを含んでいてもよく、低温殺菌前に、第三リン酸カルシウム、カラギナン、及びグアガムを新鮮なミルクに添加することによって調製される。
【0012】
米国特許出願公開第2003/0211204号では、プレミックス溶液を形成することによって調製されるカルシウム強化飲料が開示されている。実施例9には、グルコン酸、水酸化カルシウム、クエン酸、及び乳酸を含む食事代替飲料が記載されている。
【0013】
研究者であるRasyid及びHansenは、Food Hydrocolloids, Vol.4,No.5、pp415−422(1991)の論文で、グルコン酸カルシウムがカルシウム源として用いられている、高カルシウム豆乳が調製されることを報告している。この調製にはまた、カルシウム金属イオン封鎖剤(ヘキサメタリン酸ソーダ)及びグルコン酸カルシウム安定化剤も含まれる。結果として生じる豆乳は、牛乳に匹敵するカルシウム含有量であり、十分な熱安定性を有すると報告されている。
【特許文献1】米国特許第4840814号明細書
【特許文献2】米国特許第4701329号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2003/0211204号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記より、カルシウム強化されたタンパク質系の飲料であって、良い味質、テクスチャ、及びタンパク質安定性を有する飲料が必要とされていることが明らかであろう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この目的を達成するために、本発明は、カルシウム強化されたタンパク質系の飲料であって、(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムによってカルシウム強化されていることを特徴とする飲料を対象とする。
【0016】
本明細書の文脈において、タンパク質系の飲料とは、1回当たり4g以上のタンパク質を含む任意の飲料であって、牛乳並びに豆乳の両方を含めた任意の飲料として定義される。強化されるミルクは、どんなタイプのミルクであってもよく、例えば、スキムミルク、ローファットミルク、ホールミルク、ノンファットミルク、コンデンスミルク、フィルドミルク、及び濃縮ミルクなどである。
【0017】
本発明のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料は、生物学的に利用可能なカルシウム源を提供し、かつ優れた溶解度を呈し、味質、テクスチャ、及びタンパク質安定性に悪影響を及ぼさないものである。他の従来のカルシウム塩とは対照的に、(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムは、タンパク質変性をほとんど起こさないことが発見された。加えて、本発明の強化されたタンパク質系の飲料は、タンパク質系の飲料が使用される任意の食品中で用いるための成分としての使用に適しており、これに限定されるものではないが乾燥粉末状のミルクを含み、例えば、特殊調製粉乳、ハードチーズ、カッテージチーズ、ファーマーズチーズ、ポットチーズ、クリーミースープ、ソース、焼いた食品、プディング、ヨーグルト、アイスクリーム、並びに食事代替飲料などの栄養ドリンク及びシェイクなどが挙げられる。いくつかのこれらの適用のために、タンパク質系の飲料は、酸性化及び/又は脱水などの変形を必要とする。本明細書の文脈において、変形されたカルシウム強化されたタンパク質系の飲料とは、上述の適用での使用に適した飲料を調製するために任意の変形を受けている、カルシウム強化されたタンパク質系の飲料を意味する。例えば、カルシウム強化されたタンパク質系の飲料は、乾燥粉末状ミルクを形成するために脱水されている必要がある。スプレードライなどの前記の脱水技術は、当分野で公知であり、本明細書でさらに説明する必要はない。「食事代替飲料」という用語は、完全な栄養を提供する任意の飲料であって、人の健康に必須であることが知られるビタミン及びミネラル、並びにタンパク質、炭水化物、及び脂肪を含み、例えば、これに限定されるものではないが、Slimfast(登録商標)、Ensure(登録商標)、及びBoost(登録商標)などを含めた飲料を意味する。
【0018】
グルコン酸クエン酸カルシウム及び乳酸グルコン酸クエン酸カルシウム塩は、国際公開第03/031635号により公知である。これらのタイプの塩は、前記公開特許公報の実施例6に従って調製されてもよく、その特許を実際に本明細書に参照として援用する。タンパク質系の飲料でこれらのカルシウム塩を使用することは、上記の公報では開示されておらず、このカルシウム塩が、本明細書で認められるタンパク質系の飲料中で良い味質を有し、タンパク質安定性への比較的低い影響を有することも開示されていない。これらのタイプの複塩及び三重塩は、驚くべき物理的特性及び官能特性を有しているようである。例えば、グルコン酸クエン酸カルシウムの溶解度は、グルコン酸カルシウム及びクエン酸カルシウムの溶解度とは、それぞれ完全に異なっている。また、そのタンパク質安定性への影響も異なる。さらに、飲料中でのグルコン酸クエン酸カルシウムの味質もまた、同じ量のグルコン酸カルシウム及びクエン酸カルシウムを飲料に添加した場合の味質とは完全に異なっている。本発明では、要求される溶解度及び味質を達成するために、複塩又は三重塩がグルコン酸塩及びクエン酸塩の両方を含むことが必須である。
【0019】
本発明のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料は、官能受容性を高めるために、風味をつけられてもよく、甘みをつけられてもよい。既知の天然甘味料、例えば、コーンシロップ固形物、グルコース、フルクトース、スクロースなど、並びに人工甘味料、例えば、サッカリン、チクロ及びアスパルテームなどを、甘い風味を提供するのに十分な量で添加することができる。また、フルーツ風味を含む天然香味料及び人工香味料を添加することもできる。また、本発明のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料は、所望のフルーツジュース又はフルーツジュース抽出物を含むこともでき、例えば、シトラスフルーツ及び/又はクランベリージュースなどである。天然又は人工着色剤を、所望するように添加することができる。
【0020】
本発明のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料はまた、タンパク質系の飲料中に通常存在する他の成分、例えば、保存料及び安定化剤なども含むことができる。本飲料はまた、タンパク質強化のための補充タンパク質を含むこともでき、カルシウム吸収を助ける、ビタミン及びミネラル並びに作用剤を含むこともできる。
【0021】
微量のマグネシウム塩及び亜鉛塩は、吸収に寄与するかもしれない。これらのタイプの無機陽イオン及び他の栄養となる無機陽イオンもまた、本発明のタンパク質系の飲料に、可溶性塩の形態で添加されてもよい。好ましい実施態様では、このような追加の栄養となる無機陽イオンは、(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムのカウンター陽イオンの一部として添加される。(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムのこれらのタイプの調製については、国際公開第03/031635号を参照してもよい。
【0022】
(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムの溶解度をさらに高めるために、本物質の粒径を80ミクロン以下に減少させてもよい。
【0023】
シングル・ストレングス(single-strength)飲料中のグルコン酸カルシウム/クエン酸カルシウム重量比は、1:2〜4:1、好ましくは1:2〜3:1、より好ましくは1:2〜2:1、最も好ましくは1:2〜1:5で変動してもよい。乳酸カルシウム/(グルコン酸カルシウム+クエン酸カルシウム)比は、0:1〜2:1で変動してよい。従って、本発明の飲料のカルシウム源に、乳酸塩を含む必要はない。純粋なグルコン酸クエン酸カルシウムと乳酸グルコン酸クエン酸カルシウム三重塩との間の全てのバリエーションが含まれてもよく、ここでは、乳酸カルシウム/(クエン酸カルシウム+グルコン酸カルシウム)重量比が、好ましくは0:1〜2:1で変動する。また、様々な(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウム塩の組み合わせを用いることもできる。
【0024】
本発明の飲料は、レディ・トゥー・ドリンク(ready-to-drink)飲料(シングル・ストレングス飲料とも称される)の形態であってよいが、シロップ、濃縮物、又は粉末状飲料の形態であってもよく、これらは、水を添加するとすぐにシングル・ストレングス飲料となるものである。
【0025】
本発明のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料を調製するための提案手順には、プレスラリーを調製するために、(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムを他の成分とともに、強化されるタンパク質系の飲料の一部に溶解する工程が含まれる。溶解又は混合した後、残りのタンパク質系の飲料を混合物に添加するか、逆に混合物をタンパク質系の飲料に添加する。別法として、(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムを、場合によっては全ての成分とともに、強化されるタンパク質系の飲料に直接添加する。(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムはまた、強化されるタンパク質系の飲料に、溶液で添加されてもよい。成分の添加の順序及び時間は、プロセスパラメーター及び成分のタイプによって決まる。強化されるタンパク質系の飲料の一部又は全部を、ジュースに置き換えてもよい。場合によっては、結果として生じる溶液又はディスパージョンを、低温殺菌又は滅菌する。低温殺菌/滅菌は、(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムの添加前に実施されてもよい。この場合、結果として生じるカルシウム強化されたタンパク質系の飲料が低温殺菌/滅菌されるよりもむしろ、強化されるタンパク質系の飲料のみが低温殺菌/滅菌される。
【0026】
本明細書で用いられる、「低温殺菌される」又は「低温殺菌」という用語は、物質の化学組成物の実質的変化を伴わずに、微生物、かびの生育及び菌に対し少なくとも部分的に物質を殺菌するために十分な温度及び期間で、放射することなく、物質を加熱する処理工程を意味する。「低温殺菌する」及び「低温殺菌」という用語には、より限定的な用語である「滅菌する」及び「滅菌」という用語も含まれ、これは、処理された物質が微生物及びかびの生育から実質的に解放されている状態である。
【0027】
本発明は、以下の実施例によってより完全に説明されるが、例証されるだけであり、限定的に解釈されるものではない。
【0028】
[実施例]
乳酸グルコン酸カルシウム(比が80/20)及び乳酸グルコン酸クエン酸カルシウムの安定性試験を、タンパク質の存在下で行った。この目的のために、乳酸グルコン酸カルシウム及び乳酸グルコン酸クエン酸カルシウムを、600ppmのカルシウムが添加されるように、ミルク及び豆乳に添加した。熱処理後、乳酸グルコン酸カルシウム含有ミルク及び豆乳は、固い物質へと完全に凝固した。乳酸グルコン酸クエン酸カルシウム含有豆乳は、熱処理後、いくらか粘性が増加したようではあったが、依然として注ぐことは可能であった。乳酸グルコン酸クエン酸カルシウム含有ミルクもまた、わずかに凝固し、クォーク(quark)(低脂肪の柔らかいチーズ)様の物質になっている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムによって強化されている、カルシウム強化されたタンパク質系の飲料。
【請求項2】
前記タンパク質系の飲料がミルク系飲料である、請求項1記載のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料。
【請求項3】
前記タンパク質系の飲料が豆乳系飲料である、請求項1記載のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料。
【請求項4】
前記飲料が、乳酸グルコン酸クエン酸カルシウムによってカルシウム強化されている、請求項1乃至3のいずれか一項記載のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料。
【請求項5】
前記飲料が、グルコン酸クエン酸カルシウムによってカルシウム強化されている、請求項1乃至4のいずれか一項記載のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料。
【請求項6】
前記飲料が、前記飲料のユニット部当たり、一日当たりの推奨摂取量(Recommended Daily Allowance(RDA))の3%を超えるカルシウムを含み、好ましくはRDAの約10〜約100%、最も好ましくはRDAの約10〜約40%のカルシウムを含むことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項記載のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料。
【請求項7】
前記飲料が、追加の栄養となる無機陽イオンをさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項記載のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料。
【請求項8】
前記追加の栄養となる無機陽イオンが、(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムのカウンター陽イオンの一部として添加されている、請求項7記載のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料。
【請求項9】
前記飲料が、レディ・トゥー・ドリンク飲料の形態である、請求項1乃至8のいずれか一項記載のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料。
【請求項10】
前記飲料が、シロップ、濃縮物、又は粉末状飲料の形態である、請求項1乃至9のいずれか一項記載のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項記載のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料を含む食品であって、前記カルシウム強化されたタンパク質系の飲料は変形されているか、又はそのままである、食品。
【請求項12】
請求項1乃至10のいずれか一項記載のカルシウム強化されたタンパク質系の飲料を含む、食事代替飲料。
【請求項13】
カルシウム強化されたタンパク質系の飲料を調製する方法であって、以下の工程:
a)(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムと、前記の強化されるタンパク質系の飲料の一部とを含むプレスラリーを調製する工程;
b)前記のカルシウム強化されるタンパク質系の飲料の残りに前記プレスラリーを添加する工程、又は逆に前記プレスラリーに前記のカルシウム強化されるタンパク質系の飲料の残りを添加する工程;
c)前記の結果として生じるカルシウム強化されたタンパク質系の飲料を低温殺菌する工程、
を含む方法。
【請求項14】
カルシウム強化されたタンパク質系の飲料を調製する方法であって、以下の工程:
a)(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムと、低温殺菌された、強化されるタンパク質系の飲料の一部とを含むプレスラリーを調製する工程;
b)前記の低温殺菌されたカルシウム強化されるタンパク質系の飲料の残りに前記プレスラリーを添加する工程、又は逆に前記プレスラリーに前記の低温殺菌されたカルシウム強化されるタンパク質系の飲料の残りを添加する工程、
を含む方法。
【請求項15】
カルシウム強化されたタンパク質系の飲料を調製する方法であって、以下の工程:
a)(乳酸)グルコン酸クエン酸カルシウムを、前記のカルシウム強化されるタンパク質系の飲料に直接添加する工程;
b)前記の結果として生じるカルシウム強化されたタンパク質系の飲料を低温殺菌する工程、
を含む方法。
【請求項16】
前記の強化されるタンパク質系の飲料の少なくとも一部が、ジュースに置き換えられている、請求項13乃至15のいずれか一項記載の方法。

【公表番号】特表2007−512825(P2007−512825A)
【公表日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−541957(P2006−541957)
【出願日】平成16年12月6日(2004.12.6)
【国際出願番号】PCT/EP2004/053287
【国際公開番号】WO2005/053436
【国際公開日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(506188781)ピュラック・バイオケム・ベスローテン・ベンノートシャップ (3)
【Fターム(参考)】