説明

1,5−ジフェニルピロール−3−カルボキサミド誘導体、この調製、およびこのカンナビノイドCB1受容体拮抗薬としての利用

本発明の主題は、以下の式(I)に相当する化合物である:式中、−Aは、無置換または置換(C−C)アルキレン基を表し;−Rは、水素原子、または無置換もしくは置換(C−C)アルキル基を表し;−Rは、ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、もしくはアゼチジン−1−イルラジカル、またはアミノ(C−C)アルキル基を表し:−または、RとRは、これらが結合した窒素原子と一緒になって、ピペラジン−1−イル、1、4−ジアゼパン−1−イル、ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカルを構成し:−R、R、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、以下を表し;水素原子、ハロゲン原子、−CN、−S(O)14もしくは−OS(O)14基、または無置換もしくは置換(C−C)アルキル基;−Rは、−OR12、−CN、−COH、NR1213、−CONR1213、−NR15COR12、−CONHNH、−CONHOH、−CONHSO14、−S(O)14、−SONR1213、−NR18SO14、または−NR15SONR1213基、または芳香族複素環を表す。本発明は、式(I)の化合物の調製法およびカンナビノイドCB受容体拮抗薬としての治療用途にも関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1,5−ジフェニルピロール−3−カルボキサミド誘導体、この調製、およびこの治療用途に関する。
【背景技術】
【0002】
抗肥満薬として活性な1,5−ジフェニルピロール−3−カルボキサミド誘導体は、特許出願WO2003/027069に記載がある。CBカンナビノイド受容体に親和性を示す1,5−ジフェニルピロール−3−カルボキサミド誘導体は、特許出願WO2004/058249およびWO2005/080328に記載がある。出願WO2006/024777は、CBカンナビノイド受容体に親和性を示す4,5−ジフェニルピロール−2−カルボキサミドを特許請求している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2003/027069号
【特許文献2】国際公開第2004/058249号
【特許文献3】国際公開第2005/080328号
【特許文献4】国際公開第2006/024777号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
今回、CBカンナビノイド受容体に対して拮抗性を有する、ピロールの2位に特定の置換基を有する新規1,5−ジフェニルピロール−3−カルボキサミド誘導体が発見された。詳細には、この新規誘導体は、末梢CB受容体に対して拮抗性を有し、脳のレベルへの浸透が少ない。
【0005】
本発明の主題は、以下:
【0006】
【化1】

式中
Aは、無置換または(C−C)アルキル基もしくはフッ素原子で1回以上置換された(C−C)アルキレン基を表し;
は、水素原子、または無置換または1つ以上のフッ素原子で置換された(C−C)アルキル基を表し;
は、以下を表し:
ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカルのいずれか、前記ラジカルは、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;フッ素原子、(C−C)アルコキシ基、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、−OCF、−CHOH、−CONH、および/またはフェニル基;前記フェニル基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;ハロゲン原子、−CF基、メトキシ基、および/またはトリフルオロメトキシ基;
または、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換されたアミノ(C−C)アルキル基;フッ素原子、ヒドロキシル基、−CONH基、および/またはフェニル基;前記フェニル基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;ハロゲン原子、−CF基、メトキシ基、および/またはトリフルオロメトキシ基;
または、RとRは、これらが結合した窒素原子と一緒になって、以下を構成し:
ピペラジン−1−イルまたは1,4−ジアゼパン−1−イルラジカルのいずれか、前記ラジカルは、無置換または以下の基で置換され;フェニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキソリルメチル、テトラヒドロフラニルカルボニル、−COR11、および/またはCHCOR11基;フェニル基は、これ自身が無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
または、ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカル、前記ラジカルは、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換されており:
フッ素原子、シアノ、−COR11、−CONR1213、−NR1213、−NHCOR14、−CHCOR11、−SO14基;および/または−SONR1213
および/または、(C−C)アルキル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;ハロゲン原子および/またはヒドロキシル、
および/または、フェニルまたはピリジニル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/または、ベンジル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/または、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、アゼチジン−1−イル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;フッ素原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、および/または−OCF基;
および/または、アミノフェニルまたはアミノベンジル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/または、アミノ(C−C)シクロアルキル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、ヒドロキシル、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシおよび/またはシアノ基;前記(C−C)アルキル基は、無置換またはフッ素原子で1回以上置換され;
、R、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、以下を表し;水素原子、ハロゲン原子、−CN、−S(O)14もしくは−OS(O)14基;または(C−C)アルキル基、このアルキル基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;フッ素原子、−OH、−OR14、−S(O)14、−OSO14、および/またはNHSO14基;または(C−C)アルコキシ基、このアルコキシ基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;フッ素原子、−OH、−OR14、−S(O)14、−OSO14、および/または−NHSO14基;
は、以下を表し;−OR12、−CN、−COH、NR1213、−CONR1213、−NR15COR12、−CONHNH、−CONHOH、−CONHSO14、−S(O)14、−SONR1213、−NR18SO14、または−NR15SONR1213基、または以下から選択される芳香族複素環:
【0007】
【化2】

10は、水素または(C−C)アルキル基を表し;
11は、以下を表し:
(C−C)アルキル、フェニル、ベンジル、(C−C)アルコキシ、または(C−C)アルキレン−O−(C−C)アルキル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;(C−C)アルコキシ基、ヒドロキシル基、および/またはフッ素原子;
トリフルオロメチル;
および/またはNR1617基;
12およびR13は、それぞれ独立して、水素原子または(C−C)アルキル基を表し、この基はそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で場合により置換され;ハロゲン原子、(C−C)シクロアルキル、シアノ、−OH、および/または−OR14基;
またはR12とR13は、これらが結合した窒素原子と一緒になって、四員から七員の複素環ラジカルを構成し、この複素環ラジカルは、窒素、酸素、および硫黄原子から選択される第二の複素原子を含有してもよく;
nは、0、1、または2を表し;
14は、(C−C)アルキル基を表し、このアルキル基は、無置換または/1個以上のフッ素原子で置換され;
15は、水素原子または(C−C)アルキル基を表し;
16およびR17は、それぞれ独立して、以下を表し:
水素原子;
および/またはベンジル基、この基は無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/または(C−C)アルキル基、この基はそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で場合により置換され;ハロゲン原子、(C−C)シクロアルキル、シアノ、−OH、および/または−OR14基;
18は、水素原子または(C−C)アルキル基を表し、この基は無置換または1個以上のフッ素原子で置換される;
の式(I)に相当し、塩基の形(=化合物の遊離形に相当)およびこの塩の形が含まれ、塩は医薬的に許容されるものであるか、前記式(I)の化合物の精製および/または単離のため許容されるものである。
【0008】
式(I)の化合物は1個以上の不斉炭素原子を含有することができる。従って、化合物は、鏡像異性体またはジアステレオ異性体の形で存在することができる。こうした鏡像異性体、ジアステレオ異性体、およびラセミ混合物を含むこれらの混合物も、本発明に含まれる。
【0009】
式(I)の化合物は、塩基の形(即ち化合物はこの遊離形をしている。)、酸が付加した塩、または塩基が付加した塩の形で存在することができる。こうした塩は有利なように医薬的に許容される酸で調製されるが、例えば式(I)の化合物の精製または単離に有用な他の酸の塩も本発明に含まれる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(C−C)アルキル、(C−C)アルキル、または(C−C)アルキル基という表現は、それぞれ、1から3個の炭素原子、1から4個の炭素原子、または1から6個の炭素原子の直鎖または分岐鎖のアルキルラジカルを意味するものと理解される(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、またはイソヘキシルラジカルなど)。(C−C)アルキル、(C−C)アルキル、および(C−C)アルキルそれぞれについて、メチル基が好ましい。
【0011】
(C−C)アルキレンまたは(C−C)アルキレン基という表現は、それぞれ、1から3個の炭素原子または1から6個の炭素原子の直鎖二価炭素ラジカルを意味するものと理解される(−(CH)−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、および−(CHなど)。
【0012】
(C−C)アルコキシという表現は、1から4個の炭素原子の直鎖または分岐鎖の炭素ラジカルに酸素原子が結合したものを意味するものと理解される(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec−ブトキシ、またはtert−ブトキシラジカルなど)。メトキシ基が好ましい。
【0013】
ハロゲン原子という表現は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を意味するものと理解される。フッ素、塩素、または臭素原子が好ましい。
【0014】
(C−C)シクロアルキル基という表現は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルラジカルを意味するものと理解される。
【0015】
アミノシクロアルキル基という表現は、シクロアルキル部分について、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチル炭素ラジカルを意味するものと理解される。
【0016】
四員から七員の飽和または不飽和の、第二複素原子(O、N、またはSなど)を含有するかまたはしていない複素環ラジカルという表現は、詳細にはホモピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、ピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、アゼチジン−1−イルなどのラジカルを意味するものと理解される。ピペリジン−1−イルおよびピロリジン−1−イルラジカルが好ましい。
【0017】
本発明の第一の変形例に従って、式中:
は、水素原子または(C−C)アルキル基を表し、このアルキル基は無置換または1個以上のフッ素原子で置換され;
は、以下を表し:
ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカルのいずれか、前記ラジカルはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;フッ素原子、(C−C)アルコキシ基、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、−OCF、−CHOH、−CONH、および/またはフェニル基;前記フェニル基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;ハロゲン原子、−CF基、メトキシ基、および/またはトリフルオロメトキシ基;
またはアミノ(C−C)アルキル基、この基はそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;フッ素原子、ヒドロキシル基、−CONH基および/またはフェニル基;前記フェニル基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;ハロゲン原子、−CF基、メトキシ基、および/またはトリフルオロメトキシ基;
その他の置換基は式(I)の化合物について定義したとおり;
であるものを、式(IA)の化合物として区別する。
【0018】
第一の変形例(IA)に従って、好ましくは化合物の式中、ラジカルRは、ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカルを表し、前記ラジカルは、それぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;フッ素原子、(C−C)アルコキシ、トリフルオロメチル、−OCF、−CHOH、および−CONH基、および/またはフェニル基;前記フェニル基は、それぞれ以下から独立して選択される無置換または/置換基で1回または2回置換されている;ハロゲン原子、−CF基、メトキシ基、および/またはトリフルオロメトキシ基。
【0019】
第一の変形例(IA)に従って、好ましくは化合物の式中、Rは水素原子を表す。
【0020】
本発明の第二の変形例に従って、式中:
とRは、これらが結合した窒素原子と一緒になって、以下を構成し:
ピペラジン−1−イルまたは1,4−ジアゼパン−1−イルラジカルのいずれか、前記ラジカルは、フェニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキソリルメチル、テトラヒドロフラニルカルボニル、−COR11、および/または−CHCOR11基で置換され;このフェニル基はこれ自身が、それぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
または、ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカル、前記ラジカルは、それぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換されており:
フッ素原子、シアノ、−COR11、−CONR1213、−NR1213、−NHCOR14、−CHCOR11、−SO14基;および/または−SONR1213
および/または(C−C)アルキル基、この基は無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;ハロゲン原子および/またはヒドロキシル、
および/またはフェニルまたはピリジニル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシおよび/またはシアノ基;
および/またはベンジル基、この基は、それぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/またはピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;フッ素原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、および/または−OCF基;
および/またはアミノフェニルまたはアミノベンジル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/またはアミノ(C−C)シクロアルキル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、ヒドロキシル、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基、前記(C−C)アルキル基は無置換またはフッ素原子で1回以上置換され;
その他の置換基は式(I)の化合物について定義したとおり
であるものを、式(IB)の化合物として区別する。
【0021】
第二の変形例に従って、好ましくは化合物の式中:
とRは、これらが結合した窒素原子と一緒になって、以下を構成し;ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカル、前記ラジカルは、それぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換されており:
フッ素原子、シアノ、−COR11、−CONR1213、−NR1213、−NHCOR14、−CHCOR11、−SO14基;および/または−SONR1213
および/または(C−C)アルキル基、この基は無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;ハロゲン原子および/またはヒドロキシル;
および/またはフェニルまたはピリジニル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/またはベンジル基、この基はそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、およびシアノ基;
および/またはピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;フッ素原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、および/または−OCF基;
および/またはアミノフェニルまたはアミノベンジル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/またはアミノ(C−C)シクロアルキル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、ヒドロキシル、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;前記(C−C)アルキル基は無置換またはフッ素原子で1回以上置換され;
その他の置換基は式(I)の化合物について定義したとおりである。
【0022】
第二の変形例(IB)に従って、好ましくは詳細には化合物の式中:
とRは、これらが結合した窒素原子と一緒になって、ピペリジン−1−イルラジカルを構成し、このラジカルは置換基で1回または2回置換されている。置換基は、それぞれ第二の変形例(IB)について上記で示したものから独立して選択される。
【0023】
本発明の2つの変形例について、好ましくは化合物の式中:
Aは、無置換(C−C)アルキレン基を表し;
は、−OR12、−NR1213、−CONR1213、−NR15COR12、−CONHNH、−CONHOH、−S(O)14、−SONR1213、−NR18SO14、または−NR15SONR1213基を表し;
その他の置換基は式(I)の化合物について定義したとおりである。
【0024】
詳細には、Rは、好ましくは−OR12、−NR1213、−CONR1213、−NR15COR12、または−NR18SO14基である。−OR12基および−NR1213基に関しては、好ましくはより詳細にはR12およびR13が水素ではない。
【0025】
本発明に従って、好ましくは化合物の式中、R10は水素を表す。
【0026】
本発明の化合物の中で、詳細には以下の化合物を挙げることができる。これらは示すとおりの形またはこの塩である:
【0027】
【表1】
















上記の化合物の中で、以下が好ましい:
1−{[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(4−ヒドロキシブチル)−1H−ピロール−3−イル]カルボニル}−4−フェニルピペリジン−4−カルボキサミド;
1−{[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピロール−3−イル]カルボニル}−4−フェニルピペリジン−4−カルボキサミド;
1’−{[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(4−ヒドロキシブチル)−1H−ピロール−3−イル]カルボニル}−4,4−ジフルオロ−1,4’−ビピペリジン−4’−カルボキサミド;
4−(4−クロロフェニル)−1−{[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロール−3−イル]カルボニル}ピペリジン−4−カルボキサミド;
およびこれらの塩。
【0028】
本発明の主題は、本発明の化合物の調製法でもある。
【0029】
この方法は、以下の式(II):
【0030】
【化3】

式中、R、R、R、R、R、R、R10、およびA−Rは、(I)について定義したとおりである;
の酸またはこの官能性誘導体を、式HNRのアミン(式中、RおよびRは(I)について定義したとおりである。)で処理することを特徴とする。
【0031】
こうして得られる化合物は、場合により、この塩の1種に変換される。
【0032】
酸(II)の官能性誘導体として、酸クロリド、無水物、混合無水物、C−Cアルキルエステル(このアルキルは直鎖または分岐鎖である。)、ベンジルエステル、活性化エステル(例えば、p−ニトロフェニルエステル)、または適切に活性化された遊離酸を用いることができる。活性化には、例えば、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド、またはベンゾトリアゾール−1−イルオキソトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)もしくはベンゾトリアゾール−1−イルオキソトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)もしくはN−[N−(ジメチルアミノ)−1−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−1−イルメチレン]−N−メチルメタンアミニウムN−オキシド)ヘキサフルオロホスファート(HBTU)を用いる。酸(II)のこうした官能性誘導体は、化合物(IIbis)に相当する。
【0033】
従って、本発明の方法において、塩化チオニルと式(II)の酸との反応により酸クロリドを得て、不活性溶媒、例えば塩素化溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、またはアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中、不活性雰囲気下、0℃から室温の温度で、第三級アミン(トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、またはピリジンなど)の存在下、この酸クロリドをアミンHNRと反応させることができる。
【0034】
1つの変形例は、塩基(トリエチルアミンなど)の存在下、クロロギ酸エチルを式(II)の酸と反応させ、溶媒(ジクロロメタンなど)中、不活性雰囲気下、室温で、塩基(トリエチルアミンなど)の存在下、生成物をアミンHNRと反応させることにより、式(II)の酸の混合無水物を調製することを含む。
【0035】
または、式(I)の化合物は、以下のスキーム1の手順に従って調製することができる。
【0036】
【化4】

【0037】
スキーム1に従って、式(IIa)の酸またはこの官能性誘導体の1種(式中、ZはA−R基の化学前駆体である基を表す。)を、上記で定義されるとおりの式HNRのアミンで処理して、式(Ia)のアミドを得る。
【0038】
次に、こうして得られる式(IA)の化合物のZ基を、当業者に既知の方法によりA−R基に変換して、式(I)の生成物を得る。
【0039】
例として、式中のRがNHSOAlkである式(I)の化合物は、ZがA−OCHPhである誘導体(IIa)をアミンHNRと反応させ、続いて以下のスキーム2の工程(d2)に記載されるとおり脱ベンジル化し、それから以下のスキーム4に記載される反応順序を適用することにより、合成することができる。
【0040】
様々な手順で得られる式(I)の化合物は、続いて、反応媒体から分離され、従来方法に従って例えば、結晶化またはクロマトグラフィーにより精製される。
【0041】
式(II)の化合物およびこの前駆体は、以下のスキーム2に従って調製することができる:
【0042】
【化5】


【0043】
工程(a2)は、詳細にはJACS 96(4)1974,1082から1087頁に記載される手順による、アセト酢酸メチルの位置選択的アルキル化である。
【0044】
工程(b2)は、NaHの存在下、ブロモアセトフェノンを用いた、化合物(III)のアルキル化である。
【0045】
工程(c2)は、置換アニリンによるジケトン(III)の環化である(Paal−Knorr反応)。この環化は、慣習的に、para−トルエンスルホン酸の存在下溶媒(トルエンなど)を還流させて、または酢酸中、行なわれる。Adv.Synth.Catal.2006,348,2191−2196に記載されるとおり、マイクロ波オーブン中、触媒(Montmorillonite K10など)の存在下、この環化を行なうことにより収率を挙げることもできる。
【0046】
工程(d2)は、ベンジルエーテルの脱保護であり、この反応は、例えば、ジクロロメタン中、BBrまたはBClを用いて行なうことができる。
【0047】
次いで、得られるアルコール(VI)を、メタノール−水混合物中、70℃で、好ましくはLiOHを用いて、鹸化する。
【0048】
こうして得られる酸(II)を、アミンHN−Rで処理して、本発明の生成物(I)を形成させる。
【0049】
A基がさまざまな形であるのに合わせて、当業者に既知である様々な方法を用いて、本発明の式(II)の化合物および式(I)の化合物を調製することができる。
【0050】
詳細には、Aが−CH−である場合、化合物(III)の合成は、以下のスキーム3に記載されるとおり、NaHの存在下、4−クロロアセト酢酸メチルをベンジルアルコールで処理して行なわれる:
【0051】
【化6】

【0052】
基がさまざまな形であるのに合わせて、当業者に既知である様々な方法を用いて、本発明の式(II)の化合物および式(I)の化合物を調製することができる。
【0053】
従って、式中のA−Rが−(CHNHSOAlk基を表す式(I)の化合物を調製する場合、以下のスキーム4のとおりの手順を行なうことができる:
【0054】
【化7】

【0055】
この方法において、アルコール(VI)は、メシラート基を持つ化合物(VIII)に変換され、次いでこの化合物(VIII)がスルホンアミドHNSOAlkで処理されて、アルキルスルホンアミド誘導体(IX)となる。
【0056】
1つの変形例は、メシラート基を持つ化合物(VIII)をアミンに変換し、次いでこのアミンを、AlkSOCl型化合物で処理して、エステル(IX)とすることで、以下のスキーム5による手順を行なうことからなる。アルコール(VI)からアミン(XIV)への変換は、当業者に既知の様々な反応(例えば、Mitsunobu法)により行なうことができる。
【0057】
合成の残りの部分は、一般スキーム2に記載されるとおり、エステル(IX)を鹸化し、得られる酸を適切なアミンとカップリングさせることにより行なわれる。
【0058】
【化8】

【0059】
基がCOOHを表す場合、合成は、以下のスキーム6に従って、酸化剤(CrOなど)を用いて化合物(VI)を酸化して酸にし、得られる酸をt−ブチルエステル基で保護することにより、行なうことができる。化合物(XI)のメチルエステルを鹸化して酸(XII)を得、次いでこの酸をアミンHNRとカップリングさせてエステル(XIII)を得、最後にこのエステルを脱保護して本発明(I)の化合物を得る。
【0060】
適切ならば、式(I)の化合物(RはOHである。)をクロムVIで直接酸化して、所望の酸を得ることも可能である。次いで、この酸を処理して、一般式に定義されるとおりのR基を得ることができる。
【0061】
【化9】



【0062】
式HNRのアミンは、既知でもあるし、既知の方法、例えば、J.Med.Chem.;7;1964;619,622に記載される方法により調製もされる。
【0063】
本発明の主題は、式(I)の化合物の調製に用いられる、式(II)の化合物およびこの官能性誘導体(IIbis)でもある。式(II)および(IIbis)の化合物の中で、以下:
【0064】
【化10】

式中:
Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、またはベンジルオキシ基を表し;
およびA、R、R、R、R、R、R、およびR10は、式(I)の化合物について定義したとおり;
であるものを、式(IIter)の化合物として、特に区別する。
【0065】
より詳細には、本発明の主題は以下の式:
【0066】
【化11】

式中:
Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、またはベンジルオキシ基を表し;
Aは、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−基を表し;
および、Rは、−OR12、−NR1213、−CONR1213、−NR15COR12を表すか
または
NR18SO14を表す;
の化合物である。
【0067】
式(IIter)の化合物の−OR12基およびNR1213基に関して、好ましくは、より詳細にはR12およびR13が水素ではない。より詳細には、好ましくはRが−OH、−NHSOCH、−NHSOCF、−O−(CH−OHを表す。
【0068】
本発明による化合物の幾つかの調製を、以下の実施例に記載する。これらの実施例は、制限するものではなく、本発明を例示するにすぎない。実施例で化合物に付けられた番号は、以下の表に与えられる番号を示し、表に本発明の化合物の幾つかの化学構造および物性を示す。
【0069】
実施例では、以下の略称を用いる:
AcOEt:酢酸エチル
BCl:三塩化ホウ素
DCMまたはCHCl:ジクロロメタン
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMAP:ジメチルアミノピリジン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
HBTU:N−[N−(ジメチルアミノ)−1−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−1−イルメチレン]−N−メチルメタンアミニウムN−オキシド]ヘキサフルオロホスファート
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
NaHCO:炭酸水素ナトリウム
MeOH:メタノール
PyBOP:ベンゾトリアゾール−1−イルオキソトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート
RT:室温
TBTU:2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
THF:テトラヒドロフラン
UPLC:「超高速」液体クロマトグラフィー
【0070】
核磁気共鳴スペクトルは、DMSO−d中250MHzまたは400MHzで記録する。スペクトルの解説には以下の略号を用いる:
s:一重線、t:三重線、u.c.:未分解の複雑線、bm:幅広い多重線、mt:多重線、bs:幅広い一重線、bd:幅広い二重線、d:二重線、dd:二重分裂二重線、dt:二重分裂三重線、bt:幅広い三重線、2s:2つの一重線、q:四重線、quin:五重線。
【0071】
本発明の化合物は、LC/UV/MS(液体クロマトグラフィー/UV検出/質量分析)結合法で分析する。特徴的な分子ピーク(MH、MNaなど)および分単位での保持時間(tr)を測定する。
【0072】
条件A(HPLC)
Symmetry C18カラム、2.1×50mm、3.5ミクロンを使用する。
【0073】
溶出液は、以下のとおりに構成する:
溶媒A:0.005%トリフルオロ酢酸(TFA)を含む水、pH3.1;
溶媒B:0.005%TFAを含むアセトニトリル。
【0074】
【表2】

カラム温度:30℃、流速0.4ml/分。
【0075】
UV検出はλ=210nMで行ない、質量検出はポジティブESI化学イオン化モードで行なう。
【0076】
UV検出はダイオードアレイ検出器で210から400nmで行ない、質量検出はポジティブESIモードで行なう。
【0077】
条件B(HPLC)
Xterra MS C18カラム、2.1×50mm、3.5ミクロンを使用する。
【0078】
溶出液は、以下のとおりに構成する:
溶媒A:10mMのAcONH、pH約7
溶媒B:アセトニトリル
【0079】
【表3】

カラム温度:30℃、流速:0.4ml/分。
検出:λ=220nm
【0080】
条件C(UPLC):
Acquity BEH C18カラム(50×2.1mm;1.7ミクロン)を使用する。
【0081】
溶出液は、以下のとおりに構成する:
溶媒A:0.005%TFAを含む水、pH約3.1/アセトニトリル(97/3)
溶媒B:0.035%TFAを含むアセトニトリル:
【0082】
【表4】

カラム温度:40℃、流速:1ml/分。
検出:λ=220nm
【0083】
条件D
Xterra MS C18カラム、2.1×50mm、3.5ミクロンを使用する。
【0084】
溶出液は、以下のとおりに構成する:
溶媒A:0.005%TFAを含む水、pH約3.1/アセトニトリル(97/3)
溶媒B:アセトニトリル:
【0085】
【表5】

カラム温度:常温、流速:0.4ml/分。
検出:λ=220nm
【0086】
条件E:
Acquity BEH C18カラム、2.1×50mm、1.7ミクロンを使用する。
【0087】
溶出液は、以下のとおりに構成する:
溶媒A:0.05%TFAを含む水、pH約3.1/アセトニトリル(97/3)
溶媒B:0.035%TFAを含むアセトニトリル。
【0088】
【表6】

カラム温度:40℃、流速:1ml/分。
検出:λ=220nm
【0089】
調製
調製1:
5−(4−クロロフェニル)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−メタンスルホニルアミノプロピル)−1H−ピロール−3−カルボン酸
1A)6−ベンジルオキシ−3−オキソヘキサン酸メチルエステル(Angewandte Chemie(Int.Ed)38(9),1999,1263−1266に基づき合成する。)。
【0090】
NaH9.64gを無水THF300mlに懸濁させる。この懸濁液を0℃に冷却する。これに、アセト酢酸メチル20gを滴加し、混合物を45分間撹拌し続ける。次いで、溶液を−20℃に冷却し、2.5Mのn−BuLiヘキサン溶液96mlを加える。15分間撹拌してから、ベンジル2−ブロモエチルエーテル51.8gを加え、0℃に昇温する。次いで、溶液を1NのHCl200mlで中和する。溶液をエーテル500mlで希釈し、HOで洗い、MgSOで脱水させ、蒸発させる。得られる油状物50gをクロマトグラフィー(溶出液:シクロヘキサン/酢酸エチル)にかけ、無色油状物22.6gを得る。
LCMS:MNa=273、tr=8.18。
【0091】
1B)6−ベンジルオキシ2−2[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル]−3−オキソ−ヘキサン酸メチルエステル
NaH3.61gを無水THF500mlに懸濁させる。混合物を0℃に冷却し、これに、前工程1A)の化合物22.6gをTHF200mlに希釈したものを滴加する。混合物を30分間撹拌し続け、これに、2,4−ジクロロフェニルブロモメチルケトン24.1gをTHF100mlに溶かしたものを滴加する。混合物を、0℃で3時間撹拌し続け、次いでRTで17時間撹拌し続ける。懸濁液を0℃に冷却し、NのHCl200mlで中和する。混合物をエーテルで抽出し、HOで洗い、MgSOで脱水させ、蒸発させ、シリカ400g(溶出液:シクロヘキサン/EtOAc)でクロマトグラフィーにかけ、目的化合物25.7gを得る。
LCMS:M=436(2Cl)、tr=11.01。
【0092】
1C)2−(3−ベンジルオキシプロピル)−1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸メチルエステル
Dean−Stark冷却管を備えた丸底フラスコ中、前工程1B)で得られる化合物25.7gをトルエン400mlに加え、para−トルエンスルホン酸1gおよび4−クロロフェニルアミン8.4gを加えて3日間加熱還流した。次いで、溶液をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO、NのHClで洗い、MgSOで脱水させ、蒸発させる。得られる油状物を、シリカ400g(溶出液:シクロヘキサン/EtOAc勾配)でクロマトグラフィーにかけ、所望の化合物23.6gを得る。
LCMS:MNa=524.8(3Cl)、tr=9.95。
【0093】
1D)1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロール−3−カルボン酸メチルエステル
上記工程1C)で得られる化合物23.6gをCHCl300mlに加える。混合物を−5℃に冷却し、これに、BClジメチルスルフィド40gをTHFに加えた溶液を加える。混合物を1時間撹拌し続け、次いでHO70mlを加え、混合物を静置して分離させ、有機相をHOで洗い、MgSOで脱水させ、減圧濃縮する。得られる生成物をシリカ(溶出液:シクロヘキサン/EtOAc勾配)でクロマトグラフィーにかけて精製し、所望の化合物15.6gを得る。
【0094】
1E)1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−メタンスルホニルオキシプロピル)−1H−ピロール−3−カルボン酸メチルエステル
1D)で得られる化合物0.5gをCHCl10mlに加える。DIPEA0.4mlおよびDMAP153mgを加える。混合物を−10℃に冷却し、塩化メシル150mgを加える。混合物を−10℃で2時間反応させ、pH=2にしたHO緩衝液で洗う。有機相をMgSOで脱水させ、次いで蒸発させる。所望の化合物0.59gを油状物として得る。
LCMS:MH=516.1、tr=2.06。
【0095】
1F)5−(4−クロロフェニル)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−メタンスルホニルアミノプロピル)−1H−ピロール−3−カルボン酸メチルエステル
この工程は、以下に記載の情報に従って行なう:Tetrahedron Letters 46(2005)22159から2161頁。
【0096】
NaH18mgを無水DMF10mlに加える。混合物を0℃に冷却し、これにメチルスルホンアミド42.7mgを加えて、15分間反応させる。前工程1E)の化合物150mgを無水DMF5mlに溶解させ、この溶液を加える。混合物をRTに戻し、さらに60℃で3時間置く。DMFを減圧下蒸発させ、残渣をCHClに再度懸濁させ、HOで洗い、MgSOで脱水させ、蒸発させる。クロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)にかけ、所望の化合物93mgを得る。
LCMS:MH+(−OMe)=485.0、tr=1.96。
【0097】
1G)5−(4−クロロフェニル)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−メタンスルホニルアミノプロピル)−1H−ピロール−3−カルボン酸
工程1F)で得られる生成物3.43gをメタノール200mlに溶解させる。水20mlを加え、混合物を65℃で17時間撹拌し続ける。メタノールを一部蒸発させ、次いで混合物をCHClで希釈し、冷却しながら、濃HClでpH=1の酸性にする。有機相をMgSOで脱水させ、ろ過し、蒸発させ、白色固体3.24g(97%)を得る。
LCMS:MH+(−0Me)=485.1、tr=1.74。
【0098】
調製2:
1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシメチル−1H−ピロール−3−カルボン酸
【0099】
2A)4−ベンジルオキシ−3−オキソ酪酸メチルエステル
NaH13.28gを乾燥THF200mlに加える。混合物を約0℃に冷却し、次いで4−クロロ−3−オキソ酪酸メチルエステル25gを滴加する。次いで、ベンジルアルコール17mlを滴加する。溶液は赤色になる。混合物をRTで17時間撹拌し続け、反応液を2NのHCl120mlに注ぐ。混合物をエーテルで抽出する。有機相をMgSOで脱水させ、蒸発させる。クロマトグラフィー(溶出液:シクロヘキサン/EtOAc)にかけ、生成物23.5gを得る。
【0100】
2B)4−ベンジルオキシ−2−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル]−3−オキソ−酪酸メチルエステル
NaH4.13gを乾燥THF500mlに加え、0℃に冷却する。工程2A)で得られる化合物23gを滴加する。混合物を30分間撹拌し続け、次いで2,4−ジクロロフェナシルブロミド27.7gを滴加する。混合物を0℃で3時間反応させ、次いで温度を17時間でRTに昇温する。冷却してから、2NのHCl150mlを加え、続いてエーテルで抽出し、HOで洗い、乾燥させ、蒸発させる。生成物26gを得、これをLCMSで分析して構造確認する。
【0101】
2C)2−ベンジルオキシメチル−1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸メチルエステル
丸底フラスコに、工程2B)で得られる化合物3.8g、CHCl15ml、およびMontmorillonite K10を4g入れる。混合物を窒素下、72時間撹拌し続ける。混合物をろ過し、CHClですすぎ、希HClで洗い、乾燥させ、有機相を蒸発させる。クロマトグラフィーにかけ、所望のピロール3gを得る。
【0102】
2D)1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシメチル−1H−ピロール−3−カルボン酸メチルエステル
丸底フラスコ中、工程2C)の生成物8gをCHCl150mlに溶解させる。混合物を0℃に冷却し、これに、BCl−ジメチルスルフィド錯体13gをCHCl50mlにあらかじめ溶解したものを滴加する。1時間反応後、混合物を固体NaHCOで、気体の発生が収まるまで中和する。有機相を乾燥させ、クロマトグラフィーにかけて油状物4.5gを得る。NMRスペクトルにより、この構造を確認する。
【0103】
2E)1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシメチル−1H−ピロール−3−カルボン酸
ジオキサンとHOの90/10混合物中、工程2D)の化合物2.7gを、LiOH1gと60℃で17時間反応させる。混合物を蒸発させてから、CHClに再度懸濁させ、pH=2の溶液で洗い、クロマトグラフィーで精製する。所望の生成物350mgを得る。この構造をLCMSおよびNMRで確認する。
【0104】
実施例
【実施例1】
【0105】
1−{[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{3−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル}−1H−ピロール−3−イル]カルボニル}−4−フェニル−4−ピペリジンカルボキサミド。
【0106】
調製1の工程1G)で得られる化合物0.5g、DIPEA0.7ml、および4−フェニルピペリジン−4−カルボキサミド酸350mgをCHCl10mlに加えたものを、窒素下の丸底フラスコに入れる。混合物を0℃に冷却する。TBTU3.25gを加え、混合物を30分間撹拌し続ける。混合物を、NaHCO、緩衝液2、次いで飽和NaCl溶液で洗う。混合物をMgSOで脱水させ、ろ過し、蒸発させる。
【0107】
粗生成物をシリカ(溶出液:CHCl/MeOH)のクロマトグラフィーにかけ、所望の化合物0.48gを得る。この構造をLCMSおよびNMRで確認する。
LC/MS(B):MH=687、tr=10.16。
【実施例2】
【0108】
1’−[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシメチル−1H−ピロール−3−カルボニル]−[1,4’]ビピペリジニル−4’−カルボキサミド。
【0109】
調製2の工程2E)で得られる生成物0.3gをCHCl20mlに溶解させ、DIPEA27mlを加える。次いで、[1,4’]ビピペリジニル−4’−カルボキサミド0.16gおよびTBTU0.22gを加える。混合物を1時間撹拌し続け、次いでCHCl50mlで希釈し、pH=2の緩衝液で洗い、飽和NaHCO溶液で洗い、有機相を乾燥させて、蒸発させる。クロマトグラフィーにより固体化合物350mgを得る。この構造をLCMSおよびNMRで確認する。
【実施例3】
【0110】
4−(4−クロロフェニル)−1−{[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロール−3−イル]カルボニル}ピペリジン−4−カルボキサミド
3a)1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロール−3−カルボン酸
丸底フラスコ中、窒素下、調製1の工程1D)で得られる化合物5gを、水180mlとメタノール20mlで溶解する。LiOH5gを加え、混合物を17時間60℃に加熱する。溶媒を減圧下蒸発させ、得られる残渣をCHCl100mlと水50mlで再度懸濁させる。HClでpH=1の酸性にしてから、有機相をMgSOで乾燥させ、ろ過し、次いで蒸発させる。酸化合物4.67gを得る。
【0111】
3b)4−(4−クロロフェニル)−1−{[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロール−3−イル]カルボニル}ピペリジン−4−カルボキサミド。
【0112】
窒素下、丸底フラスコに、工程3a)で得られる酸300mgをDMF30mlに加えたもの、4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−4−カルボキサミド(特許出願US2005/0070549、詳細には実施例460、段落1394から1397に記載される手順に従って調製)246mg、DIPEA0.62ml、およびTBTU250mgを入れる。
【0113】
混合物をRTで17時間撹拌し続ける。混合物を蒸発させ、CHClに取り、NのHClで洗い、MgSOで脱水させ、ろ過し、蒸発させる。粗生成物を、シリカ(溶出液:CHCl/MeOH)でクロマトグラフィーにかけ、所望の化合物0.32gを得る。この構造をLCMSおよびNMRで確認する。
【0114】
表1に、本発明の化合物の幾つかについて、化学構造およびこの物性を示す(LC/UV/MS結合法:液体クロマトグラフィー/UV検出/質量分析により分析)。この表では、Meはメチルを意味する。記載される化合物は、上記の調製法に従って、詳細には、実施例1から3に記載のものと同様な手順により、調製する。
【0115】
【表7】








【0116】
化合物の幾つかについて行なったNMR分析を以下に示す:
化合物1
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.20−1.99:u.c.:10H;2.52−3.02:u.c.:8H;3.17:t:2H;3.55:bd:2H;4.41:bd:2H;6.38:s:1H;7.22:d:2H;7.27−7.31:u.c.:2H;7.43:d:2H;7.53:d:1H;8.18:bs:2H;10.23:t:1H.
【0117】
化合物2
H NMR:DMSO−d6(400MHz):δ(ppm):1.30−1.58:u.c.:8H;1.73:mt:2H;1.88:bd:2H;2.45:bt:4H;2.62:t:2H;2.73:q:2H;2.78:s:3H;3.35:bs:2H;3.86:bm:2H;6.37:s:1H;6.93:d:1H;6.98−7.11:2s:2H;7.20−7.37:u.c.:4H;7.45:d:2H;7.58:d:1H.
【0118】
化合物3
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.27−1.97:u.c.:12H;2.45:bs:4H;2.65:t:2H;2.92:t:2H;3.38:mt:2H;3.85:bd:2H;6.38:s:1H;6.96−7.13:2s:2H;7.17−7.39:u.c.:4H;7.46:d:2H;7.58:d:1H;8.18:bs:2H;10.23:t:1H.
【0119】
化合物4
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.31:quin:2H;1.79:mt:2H;2.52:mt:2H;2.62:t:2H;3.15:q:2H;3.23:bs:2H;4.10:bd:2H;4.44:t:1H;6.38:s:1H;7.07:s:1H;7.17−7.52:u.c:12H;7.58:d:1H.
【0120】
化合物5
H NMR:DMSO−d6(400MHz):δ(ppm):1.63:quin:2H;1.74−2.06:u.c.:6H;2.53:mt:2H;2.70:t:2H;2.90:bs:6H;3.38:bt:2H;4.05:dt:2H;6.41:s:1H;6.85:bs:2H;7.18−7.58:u.c.:12H.
【0121】
化合物6
H NMR:DMSO−d6(400MHz):δ(ppm):1.41:quin:2H;1.81:mt:2H;2.53:u.c.:2H;2.62:t:2H;2.72:q:2H;2.74:s:3H;3.24:bs:2H;4.10:bs:2H;6.40:s:1H;6.91:t:1H;7.07:s:1H;7.18−7.60:u.c.:13H.
【0122】
化合物7
H NMR:DMSO−d6(400MHz):δ(ppm):1.30−1.99:u.c.:10H;2.53−2.71:u.c.:4H;2.74−3.01:mt:4H;3.10−3.26:mt:4H;3.38:t:2H;3.57:bd:2H;4.38:bd:2H;6.39:s:1H;7.05:bs:2H;7.17−7.38:mt:4H;7.45:d:2H;7.56:s:1H.
【0123】
化合物8
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.60:mt:6H;1.64−1.97:u.c.:4H;2.46:bs:4H;3.35:t:2H;3.85:d:2H;4.31:d:2H;4.92:t:1H;6.42:s:1H;7.08:d:2H;7.21−7.51:mt:6H;7.60:d:1H.
【0124】
化合物10
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.05−1.30:u.c.:4H;1.77:t:2H;2.37−2.54:u.c.:2H;2.54−2.67:u.c.:2H;3.06−3.32:u.c.:4H;3.90−4.18:u.c.:2H;4.22:t:1H;6.38:s:1H;7.12:s:1H;7.19−7.34:u.c.:5H;7.37−7.51:u.c.:6H;7.58:d:1H.
【0125】
化合物13
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.02−1.28:u.c.:4H;1.78:t:2H;2.41−2.55:u.c.:2H;2.61:t:2H;3.14:q:2H;3.17−3.33:u.c.:2H;4.01−4.16:u.c.:2H;4.21:t:1H;6.38:s:1H;7.08:s:1H;7.16−7.54:u.c.:12H;7.58:d:1H.
【0126】
化合物16
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.60:d:2H;1.82:t:2H;2.27−2.48:u.c.:3H;2.52−2.66:u.c.:2H;2.74:t:2H;3.20−3.33:u.c.:2H;3.34−3.56:u.c.:2H;3.76−3.95:u.c.:2H;4.76:t:1H;6.35:s:1H;7.11:s:1H;7.19−7.37:u.c.:5H;7.40−7.53:u.c.:2H;7.58:d:1H.
【0127】
化合物18:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.66−2.06:u.c.:8H;2.54−2.67:u.c.:4H;2.75:t:2H;3.21−3.35:u.c.:2H;3.37−3.50:u.c.:2H;3.73−3.95:u.c.:2H;4.76:t:1H;6.38:s:1H;7.16:s:2H;7.22−7.39:u.c.:4H;7.47:d:2H;7.58:d:1H.
【0128】
化合物20:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.66−1.82:u.c.:2H;1.84−1.99:u.c.:2H;2.13−2.31:u.c.:2H;2.74:t:2H;2.85:t:2H;3.08:t:2H;3.24−3.34:u.c.:2H;3.47−3.61:u.c.:2H;3.61−3.72:u.c.:2H;4.75:t:1H;6.38:s:1H;7.21:s:1H;7.26:dd:4H;7.33:dd:1H;7.46:d:2H;7.58:d:1H.
【0129】
化合物24:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.20−1.38:u.c.:4H;1.63−1.98:u.c.:4H;2.37−2.48:u.c.:4H;2.73:t:2H;3.20−3.33:u.c.:2H;3.32−3.51:u.c.:2H;3.73−3.93:u.c.:2H;4.76:t:1H;6.38:s:1H;7.07:d:2H;7.21−7.37:u.c.:4H;7.47:d:2H;7.58:d:1H.
【0130】
化合物27:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):0.85:s:6H;1.25−1.34:u.c.:4H;1.35−1.50:u.c.:2H;1.62−2.04:u.c.:4H;2.36−2.48:u.c.:4H;2.56−2.67:u.c.:2H;2.68−2.78:u.c.:2H;2.77:s:3H;3.31−3.50:u.c.:2H;3.72−3.95:u.c.:2H;6.38:s:1H;6.94:t:1H;7.02−7.15:u.c.:2H;7.25:d:2H;7.29−7.34:u.c.:2H;7.46:d:2H;7.58:d:1H.
【0131】
化合物28:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):0.85:s:6H;1.18−1.52:u.c.:6H;1.65−2.09:u.c.:4H;2.37−2.47:u.c.:4H;2.56−2.67:u.c.:2H;3.15:q:2H;3.33−3.46:u.c.:2H;3.77−3.93:u.c.:2H;4.48:t:1H;6.36:s:1H;7.02−7.16:u.c.:2H;7.19−7.34:u.c.:4H;7.46:d:2H;7.58:d:1H.
【0132】
化合物29:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.29−1.50:u.c.:2H;1.65−1.90:u.c.:2H;2.37−2.51:u.c.:2H;2.66−2.81:u.c.:5H;3.05−3.28:u.c.:2H;3.86−4.30:u.c.:2H;6.40:s:1H;6.92:t:1H;7.10−7.20:u.c.:1H;7.21−7.37:u.c.:6H;7.37−7.55:u.c.:7H;7.59:d:1H.
【0133】
化合物30:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.23−1.40:u.c.:2H;1.68−1.87:u.c.:2H;2.37−2.50:u.c.:2H;2.55−2.68:u.c.:2H;3.14:q:2H;3.17−3.31:u.c.:2H;3.93−4.25:u.c.:2H;4.46:t:1H;6.39:s:1H;7.16:s:1H;7.20−7.34:u.c.:5H;7.42:s:6H;7.59:d:1H.
【0134】
化合物31:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.25−1.43:u.c.:2H;1.65−2.08:u.c.:8H;2.53−2.72:u.c.:6H;3.15:q:2H;3.36−3.57:u.c.:2H;3.70−3.91:u.c.:2H;4.49:t:1H;6.37:s:1H;7.17:s:2H;7.24:d:2H;7.30:s:1H;7.32:d:1H;7.46:d:2H;7.58:d:1H.
【0135】
化合物32:
H NMR:DMSO−d6(400MHz):δ(ppm):1.33−1.49:u.c.:2H;1.69−1.84:u.c.:2H;1.86−2.00:u.c.:2H;2.14−2.31:u.c.:2H;2.58−2.66:u.c.:2H;2.73:q:2H;2.78:s:3H;2.85:t:2H;3.08:t:2H;3.48−3.60:u.c.:2H;3.61−3.76:u.c.:2H;6.39:s:1H;6.93:t:1H;7.20:s:1H;7.22−7.36:u.c.:5H;7.46:d:2H;7.58:d:1H.
【0136】
化合物33:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.31−1.55:u.c.:2H;1.66−2.09:u.c.:8H;2.53−2.67:u.c.:6H;2.73:q:2H;2.77:s:3H;3.38−3.63:u.c.:2H;3.72−3.94:u.c.:2H;6.38:s:1H;6.94:t:1H;7.17:s:2H;7.25:d:2H;7.29−7.35:u.c.:2H;7.47:d:2H;7.59:d:1H.
【0137】
化合物34:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm):1.22−1.40:u.c.:2H;1.66−1.91:u.c.:2H;2.42−2.56:u.c.:2H;2.56−2.68:u.c.:2H;3.14:q:2H;3.11−3.32:u.c.:2H;3.96−4.25:u.c.:2H;4.48:t:1H;6.35:s:1H;7.05−7.20:u.c.:2H;7.20−7.30:u.c.:4H;7.30−7.57:u.c.:8H.
【0138】
化合物35:
H NMR:DMSO−d6(400MHz):δ(ppm):0.00−0.16:u.c.:2H;0.35−0.50:u.c.:2H;0.80−0.96:u.c.:1H;1.27−1.40:u.c.:2H;1.52−1.65:u.c.:2H;1.73−1.86:u.c.:2H;2.09:br.s.:1H;2.20:d:2H;2.63:t:2H;3.17:q:2H;3.39−3.64:u.c.:2H;3.70−3.93:u.c.:2H;4.49:t:1H;6.29:s:1H;6.99:s:1H;7.08−7.17:u.c.:1H;7.23:d:2H;7.27−7.37:u.c.:2H;7.39:dd:1H;7.44:d:2H.
【0139】
化合物36:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)1.24−1.40:u.c.:2H;1.40−1.62:u.c.:2H;1.64−1.84:u.c.:2H;2.31−2.46:u.c.:1H;2.61:t:2H;2.80−3.04:u.c.:2H;3.04−3.24:u.c.:4H;3.37:q:2H;4.15−4.39:u.c.:2H;4.47:t:1H;4.63:t:1H;6.29:s:1H;7.06−7.19:u.c.:1H;7.24:d:2H;7.29−7.50:u.c.:4H;7.81:s:1H.
【0140】
化合物37:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)1.06−1.40:u.c.:4H;1.59−2.05:u.c.:6H;2.06−2.36:u.c.:2H;2.53−2.67:u.c.:2H;2.74−2.95:u.c.:2H;3.01−3.20:u.c.:2H;3.46−3.77:u.c.:4H;6.37:s:1H;6.58:s:1H;7.12:s:1H;7.18−7.40:u.c.:6H;7.46:d:2H;7.57:d:1H.
【0141】
化合物38:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)1.63−2.00:u.c.:4H;2.02−2.39:u.c.:4H;2.66−2.80:u.c.:2H;2.80−2.94:u.c.:2H;3.10:t:2H;3.46−3.78:u.c.:4H;6.38:s:1H;6.65:s:1H;7.14:s:1H;7.18−7.38:u.c.:7H;7.46:d:2H;7.58:d:1H.
【0142】
化合物39:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)1.70−1.90:u.c.:2H;2.01−2.16:u.c.:2H;2.45−2.58:u.c.:2H;2.67−2.81:u.c.:2H;3.34:s:2H;3.90−4.21:u.c.:2H;6.37:s:1H;6.63:s:1H;7.03−7.17:u.c.:2H;7.18−7.52:u.c.:12H;7.57:d:1H.
【0143】
化合物40:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)1.02−1.42:u.c.:4H;1.65−1.96:u.c.:4H;2.38−2.64:u.c.:4H;3.08−3.38:u.c.:2H;3.95−4.20:u.c.:2H;6.38:s:1H;6.56:s:1H;7.02−7.16:u.c.:2H;7.17−7.52:u.c.:12H;7.58:d:1H.
【0144】
化合物41:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)1.24−1.40:u.c.:2H;1.63−1.82:u.c.:2H;1.82−1.96:u.c.:2H;2.09−2.33:u.c.:2H;2.55−2.68:u.c.:2H;2.79−2.90:u.c.:2H;3.05:d:1H;3.11−3.23:u.c.:3H;3.45−3.75:u.c.:4H;4.47:t:1H;6.33:s:1H;7.08−7.29:u.c.:5H;7.30−7.50:u.c.:4H.
【0145】
化合物42:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)1.31−1.54:u.c.:2H;1.69−1.93:u.c.:4H;2.42−2.69:u.c.:4H;3.07−3.28:u.c.:2H;4.01−4.32:u.c.:2H;6.35:s:1H;6.60:s:1H;7.04−7.33:u.c.:10H;7.35−7.54:u.c.:5H.
【0146】
化合物43:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm).−0.01−0.12:u.c.:2H;0.34−0.46:u.c.:2H;0.75−0.96:u.c.:1H;1.30−1.49:u.c.:2H;1.49−1.67:u.c.:2H;1.69−1.88:u.c.:2H;2.07:br.s.:1H;2.13−2.29:u.c.:2H;2.56−2.67:u.c.:2H;2.72:q:2H;2.78:s:3H;3.40−3.64:u.c.:2H;3.66−3.91:u.c.:2H;6.36:s:1H;6.94:t:1H;6.99−7.05:u.c.:1H;7.18−7.34:u.c.:5H;7.45:s:2H;7.58:d:1H.
【0147】
化合物44:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)0.02−0.14:u.c.:2H;0.33−0.45:u.c.:2H;0.74−0.94:u.c.:1H;1.22−1.38:u.c.:2H;1.50−1.66:u.c.:2H;1.69−1.86:u.c.:2H;2.19:d:2H;2.62:t:2H;3.16:q:2H;3.41−3.66:u.c.:2H;3.68−3.92:u.c.:2H;4.45:t:1H;6.34:s:1H;7.02:s:1H;7.17−7.36:u.c.:5H;7.46:d:2H;7.58:d:1H.
【0148】
化合物45:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)0.94−1.15:u.c.:2H;1.17−1.32:u.c.:2H;1.31−1.62:u.c.:5H;1.61−1.81:u.c.:2H;2.62:t:2H;2.73:q:2H;2.78:s:3H;2.80−3.03:u.c.:2H;3.38:q:2H;4.11−4.35:u.c.:2H;4.35:t:1H;6.33:s:1H;6.94:t:1H;7.19−7.34:u.c.:4H;7.46:d:2H;7.58:d:1H.
【0149】
化合物46:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)0.92−1.15:u.c.:2H;1.15−1.60:u.c.:7H;1.70:d:2H;2.62:t:2H;2.66−3.06:u.c.:2H;3.17:q:2H;3.38:q:2H;4.16−4.33:u.c.:2H;4.35:t:1H;4.48:t:1H;6.31:s:1H;7.24:d:2H;7.28−7.37:u.c.:2H;7.46:d:2H;7.58:d:1H.
【0150】
化合物47:
H NMR:DMSO−d6(400MHz):δ(ppm)1.33−1.49:u.c.:2H;1.73−1.89:u.c.:2H;2.46−2.54:u.c.:2H;2.62:t:2H;2.72:q:2H;2.75:s:3H;3.02−3.27:u.c.:2H;3.92−4.31:u.c.:2H;6.40:s:1H;6.90:t:1H;7.10:s:1H;7.17:t:2H;7.21−7.38:u.c.:5H;7.39−7.50:u.c.:4H;7.58:s:1H.
【0151】
化合物48:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)1.24−1.42:u.c.:2H;1.66−1.86:u.c.:2H;2.43−2.56:u.c.:2H;2.62:t:2H;3.15:q:2H;3.14−3.26:u.c.:2H;3.99−4.21:u.c.:2H;4.43:t:1H;6.38:s:1H;7.10:s:1H;7.13−7.37:u.c.:7H;7.38−7.52:u.c.:4H;7.58:d:1H.
【0152】
化合物49:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)1.05−1.36:u.c.:4H;1.66−1.90:u.c.:4H;2.42−2.51:u.c.:2H;2.54−2.69:u.c.:2H;3.04−3.28:u.c.:2H;3.93−4.23:u.c.:2H;6.38:s:1H;6.57:s:1H;7.03−7.36:u.c.:9H;7.40−7.54:u.c.:4H;7.57:d:1H.
【0153】
化合物50:
H NMR:DMSO−d6(250MHz):δ(ppm)1.21−1.44:u.c.:2H;1.66−1.88:u.c.:2H;2.44−2.54:u.c.:2H;2.62:t:2H;3.15:q:2H;3.15−3.28:u.c.:2H;3.97−4.19:u.c.:2H;4.44:t:1H;6.34:s:1H;7.03−7.28:u.c.:7H;7.30−7.51:u.c.:6H.
【0154】
式(I)の化合物は、M.Rinaldi−Carmona et al.(FEBS Letters,1994,350,240−244)が記載する実験条件下、CBカンナビノイド受容体に対して、in vitroで非常に高い親和性を有する(IC50≦5×10−7M)。
【0155】
式(I)の化合物の拮抗性は、以下に記載されるとおりのアデニルシクラーゼ阻害モデルで得られる結果により、in vitroで実証された:M.Bouaboula et al.,J.Biol.Chem.,1995,270,13973−13980,M.Rinaldi−Carmona et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,1996,278,871−878 and M.Bouaboula et al.,J.Biol.Chem.,1997,272,22330−22339。
【0156】
式(I)の化合物の血液脳関門(BBB)浸透の低さが、以下によりin vivoで評価された:
測定(1):分析技法(LC−MS/MS)を用い、静脈内または経口投与後のマウスの脳試料中の式(I)の化合物(無変化)を定量する。
【0157】
比「脳中存在量/血漿中存在量」が0.2未満であると、化合物は脳のレベルへの浸透が低いことを示す。
【0158】
測定(2):以下に記載されるとおりの静脈内投与(10mg/kg)後の[3H]−CP55940(CBアゴニスト)結合についてのex vivo試験による、式(I)の化合物とマウスの脳に存在するCB受容体の相互作用の測定:M.Rinaldi−Carmona et al.,FEBS Letters,1994,350,240−244 and M.Rinaldi−Carmona et al.,Life Sciences,1995,56,1941−1947,M.Rinaldi−Carmona et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,2004,310,905−914。
【0159】
脳のレベルでの[3H]−CP55940の結合の阻害割合が10mg/kgで50%未満であると、脳のレベルへの浸透が低いことを示す。この割合は、好ましくは40%未満、より好ましくは30%未満である。
【0160】
測定(3):以下に記載されるとおりの、静脈内投与後の、CB受容体アゴニスト(CP55940)により誘導される体温下降作用の、式(I)の化合物による遮断の測定:M.Rinaldi−Carmona et al.,JPET 2004,310,905−914)。
【0161】
CP55940の作用の復帰割合が10mg/kgで60%以下であると、脳のレベルへの浸透が低いことを示す。この割合は、好ましくは、40%未満、より好ましくは30%未満である。
【0162】
本発明の式(I)の化合物と末梢に存在するCB受容体との相互作用は、以下に記載されるとおり、経口投与後に胃腸管でCB受容体アゴニスト(CP55940)により誘導される阻害作用の遮断を測定することにより、マウスで実証された:M.Rinaldi−Carmona et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,2004,310,905−914。CP55940の作用の復帰割合が10mg/kgで50%を超えると、末梢に存在するCB受容体のレベルで顕著な拮抗力があることを示す。好ましくは、復帰割合は70%から100%である。
【0163】
例として、表1のNo.13、14、17、および30の化合物について以下の測定を行なった。
【0164】
【表8】

【0165】
式(I)の化合物は医薬としての使用に適合している。
【0166】
従って、本発明の別の態様に従って、本発明の主題は、式(I)の化合物、またはこれに医薬的に許容される酸が付加した塩を含むヒト用医薬または獣医薬である。
【0167】
従って、本発明の化合物は、ヒトまたは動物(詳細には哺乳類であり、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジが挙げられるがこれらに限定されない。)で、CBカンナビノイド受容体が関与する疾患の治療または予防に、用いることができる。
【0168】
あくまでも例として、式(I)の化合物は、向精神剤として、詳細には精神疾患(不安、抑うつ、気分障害、不眠、妄想性障害、強迫性障害、一般的な精神病、統合失調症、運動過剰児の注意欠陥多動性障害(ADHD)など)の治療に、および向精神物質の使用、詳細には物質乱用および/または物質依存性(アルコール依存およびニコチン依存など)に関連した障害の治療に有用である。
【0169】
本発明の式(I)の化合物は、偏頭痛、ストレス、心身障害、パニック発作、癲癇、運動障害、詳細にはジスキネジアまたはパーキンソン病、振戦、およびジストニアの治療用医薬として用いることができる。
【0170】
本発明の式(I)の化合物は、記憶障害、認知障害の治療、詳細には老人性痴呆、アルツハイマー病の治療、および注意力または覚醒状態障害の治療にも、医薬として用いることができる。
【0171】
また、式(I)の化合物は、虚血、頭蓋外傷の治療、および急性または慢性神経変性疾患(舞踏病、ハンチントン舞踏病、トゥレット症候群など)の治療で、神経保護薬として有用となり得る。
【0172】
本発明の式(I)の化合物は、疼痛(神経因性疼痛、急性末梢痛、炎症による慢性痛、抗癌治療による疼痛など)の治療に、医薬として用いることができる。
【0173】
本発明の式(I)の化合物は、ヒトの医薬として、または獣医薬として、食欲障害、欲求障害(糖類、炭水化物、薬物、アルコール、または何かしら食欲をそそる物質に対するもの)および/または消化管障害の予防および治療に、詳細には肥満または過食症の治療、ならびにII型糖尿病またはインスリン非依存性糖尿病の治療、脂質異常症の治療、およびメタボリックシンドロームの治療に、用いることができる。従って、本発明の式(I)の化合物は、肥満治療および肥満に伴う危険性(心血管リスクなど)への対処に有用である。
【0174】
また、本発明の式(I)の化合物は、胃腸障害、下痢症、潰瘍、嘔吐、膀胱疾患、アルコール性または非アルコール性肝臓障害(慢性肝硬変など)、線維症、脂肪肝、脂肪性肝炎;および内分泌起源の障害、心血管障害、低血圧、粥状動脈硬化、出血性ショック、敗血性ショック、喘息、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、レイノー病、緑内障、妊娠障害、早期分娩、流産、炎症現象、免疫系障害、詳細には自己免疫疾患および神経炎症性疾患(リウマチ様関節炎など)、反応性関節炎、脱髄を起こす疾患、多発性硬化症、感染性およびウイルス性疾患(脳炎など)、脳卒中の治療および予防において医薬として、ならびに、癌の化学療法用薬、ギラン・バレー症候群の治療薬、および骨疾患および骨粗鬆症の治療薬としても用いることができる。また、本発明の式(I)の化合物は、薬物性心毒性に抗する保護作用を目的として用いることができる。
【0175】
本発明に従って、式(I)の化合物は、精神障害、詳細には統合失調症、注意障害、覚醒状態障害、運動過剰児の注意欠陥多動性障害(ADHD)の予防および治療に;記憶の欠乏および認知障害の予防および治療に;物質依存および禁断、詳細にはアルコール依存、ニコチン依存、アルコール禁断および喫煙中止の禁断に;急性または慢性神経変性疾患に有用な医薬の調製に特に有用である。
【0176】
より詳細には、本発明の式(I)の化合物は、食欲障害、欲求障害、代謝障害、肥満、II型糖尿病、メタボリックシンドローム、脂質異常症、胃腸障害、炎症性現象、免疫系の疾患、精神障害、アルコール依存、ニコチン依存の治療および予防に有用な医薬の調製に有用である。
【0177】
本発明の1つの態様に従って、本発明は、上記の障害および疾患を治療するための、式(I)の化合物およびこの医薬的に許容される塩の使用に関する。
【0178】
本発明の別の態様に従って、本発明は、活性成分として、本発明の化合物を含む薬学的組成物に関する。こうした薬学的組成物は、本発明の化合物、または前記化合物の医薬的に許容される塩の少なくとも1種を有効量で、および医薬的に許容される賦形剤の少なくとも1種を含有する。
【0179】
前記賦形剤は、薬理学的剤形および所望の投与様式に従って、当業者に既知である通常の賦形剤から選択される。
【0180】
本発明の薬学的組成物は、式(I)の化合物の他に、上記の障害および疾患を治療するのに有用な他の活性成分を1種(以上)含有することができる。
【0181】
従って、本発明の主題は、本発明の式(I)の化合物を、以下の治療薬のクラスの1つから選択される1種(以上)の活性成分と組み合わせて含有する薬学的組成物でもある:
CBカンナビノイド受容体の別の拮抗薬またはアロステリック修飾薬
CBカンナビノイド受容体の修飾薬;
アンジオテンシンIIのAT受容体の拮抗薬;
変換酵素阻害薬;
カルシウム拮抗薬;
利尿薬
β遮断薬;
抗高脂血症薬または抗高コレステロール血症薬;
抗糖尿病薬;
別の抗肥満剤または代謝障害に作用する薬剤;
ニコチン作動薬、部分ニコチン作動薬
抗鬱薬、抗精神病薬、抗不安薬;
抗癌薬または抗増殖性薬;
オピオイド拮抗薬
ならびに
記憶賦活薬
アルコール症または禁断症状の治療に有用な薬剤;
骨粗鬆症を治療するのに有用な薬剤;
ステロイド性または非ステロイド性抗炎症剤;
抗感染薬;
鎮痛薬
抗喘息薬。
【0182】
アンジオテンシンIIのAT受容体拮抗薬という表現は、カンデサルタンシレキセチル、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタンカリウム、オルメサルタンメドキソミル、テルミサルタン、バルサルタンなどの化合物を意味するものと理解される。こうした化合物はそれぞれ、これ自身、ヒドロクロロチアジドなどの利尿薬と組み合わせることが可能である。
【0183】
変換酵素阻害剤という表現は、アラセプリル、ベナゼプリル、カプトプリル、シラザプリル、エナラプリル、エナラプリラト、ホシノプリル、イミダプリル、リシノプリル、モエキシプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、スピラプリル、テモカプリル、トランドラプリル、ゾフェノプリルなどの化合物を意味するものと理解される。こうした化合物はそれぞれ、それ自身、利尿薬(ヒドロクロロチアジドまたはインダパミドなど)またはカルシウム拮抗薬(アムロジピン、ジルチアゼム、フェロジピン、またはベラパミルなど)と組み合わせることが可能である。
【0184】
カルシウム拮抗薬という表現は、アムロジピン、アラニジピン、ベニジピン、ベプリジル、シルニジピン、ジルチアゼム、エホニジピン塩酸塩エタノール、ファスジル、フェロジピン、イスラジピン、ラシジピン、レルカニジピン塩酸塩、マニジピン、ミベフラジル塩酸塩、ニカルジピン、ニフェジピン、ニルバジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、テロジリン、ベラパミルなどの化合物を意味するものと理解される。
【0185】
β遮断薬という表現は、アセブトロール、アルプレノロール、アモスラロール、アロチノロール、アテノロール、ベフノロール、ベタキソロール、ベバントロール、ビソプロロール、ボピンドロール、ブクモロール、ブフェトロール、ブニトロロール、ブトフィロロール(butofilolol)、カラゾロール(carazolol)、カルテオロール、カルベジロール、クロラノロール、エパノロール、エスモロール、インデノロール、ラベタロール、ランジオロール、レボブノロール、レボモプロロール(levomoprolol)、メピンドロール、メチプラノロール、メトプロロール、ナドロール、ネビボロール、ニフェナロール(nifenalol)、ニプラジロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロプラノロール、サルメテロール、ソタロール、タリノロール、テルタトロール、チリソロール、チモロール、キサモテロール、キシベノロール(xibenolol)などの化合物を意味するものと理解される。
【0186】
抗高脂血症薬または抗高コレステロール血症薬という表現は、フィブラート系薬剤(アルフィブラート(alufibrate)、ベクロブラート(beclobrate)、ベザフィブラート、シプロフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラート、エトフィブラート、フェノフィブラートなど)、スタチン系薬剤(HMG−CoA還元酵素阻害薬)(アトルバスタチン、フルバスタチンナトリウム、ロバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチンなど)、または化合物(アシピモックス、ニコチン酸アルミニウム、アザコステロール、コレスチラミン、デキストロチロキシン、メグルトール、ニセリトロール、ニコクロナート(nicoclonate)、ニコチン酸、β−シトステロール、チアデノールなど)から選択される化合物を意味するものと理解される。
【0187】
抗糖尿病薬という表現は、以下のクラスのうち1つに属する化合物を意味するものと理解される:スルホニル尿素、ビグアニジン(biguanidine)、αグルコシダーゼ阻害薬、チアゾリジンジオン、ミチグリニド(metiglinide)。例えば、アカルボース、アセトヘキサミド、カルブタミド、クロルプロパミド、グリベンクラミド、グリボルヌリド、グリクラジド、グリメピリド、グリピジド、グリキドン、グリソキセピド、グリブゾール、グリミジン、メタヘキサミド、メトホルミン、ミグリトール、ナテグリニド、ピオグリタゾン、レパグリニド、ロシグリタゾン、トラザミド、トルブタミド、トログリタゾン、ボグリボース、ならびにインシュリンおよびインシュリン類似体などである。
【0188】
別の抗肥満剤または代謝障害に作用する薬剤という表現は、アンフェプラモン、ベンフルオレックス、ベンズフェタミン、インダノレックス(indanorex)、マジンドール、メフェノレックス、メタンフェタミン、D−ノルシュードエフェドリン、シブトラミン、トピラマート、リパーゼ阻害薬(オルリスタット、セチリスタット)、PPAR作動薬(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体作動薬)、ドーパミン作動薬、レプチン受容体作動薬、セロトニン再取り込み阻害薬、β−3作動薬、CCK−A作動薬、NPY阻害薬、MC4(メラノコルチン4)受容体作動薬、MCH(メラニン凝集ホルモン)受容体拮抗薬、オレキシン拮抗薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、11β−HSD(11−β−水酸化ステロイドデヒドロゲナーゼ)阻害薬、DPP−IV(ジペプチジルペプチダーゼIV)阻害薬、ヒスタミンH3拮抗薬(または逆作動薬)、CNTF(繊毛様神経栄養因子)誘導体、GHS(成長ホルモン分泌促進因子)受容体作動薬、グレリン修飾薬、ジアシルグリセロール(diacylglycerol)アシルトランスフェラーゼ(DGAT)阻害薬、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害薬、甲状腺ホルモン作動薬、糖質コルチコイド受容体拮抗薬、ステアロイルCoA不飽和酵素(SCD)阻害薬、ホスフェート、グルコース、脂肪酸、およびジカルボン酸輸送体の修飾薬、5HT拮抗薬、5HT拮抗薬、ボンベシン作動薬などの化合物を意味するものと理解される。
【0189】
オピオイド拮抗薬という表現は、ナルトレキソン、ナロキソン、ナルメフェンなどの化合物を意味するものと理解される。
【0190】
アルコール症または禁断症状の治療に有用な薬剤という表現は、アカンプロセート、ベンゾジアゼピン、β遮断薬、クロニジン、カルバマゼピンを意味するものと理解される。
【0191】
骨粗鬆症を治療するのに有用な薬剤という表現は、例えば、ビスホスホネート製剤(エチドロネート、クロドロネート、チルドロネート、リセドロネートなど)を意味するものと理解される。
【0192】
本発明に従って、抗高脂血症性、抗高コレステロール血症性、抗糖尿病性、または抗肥満性を有する他の化合物を組み合わせることも可能である。より詳細には、以下のクラスのうち1つに属する化合物を組み合わせることが可能である:
PTP 1B(プロテインチロシンホスファターゼ1B)阻害薬、VPAC2受容体作動薬、GLK修飾薬、レチノイド修飾薬、グリコーゲンホスホリラーゼ(HGLPa)阻害薬、グルカゴン拮抗薬、グルコース−6−リン酸阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼ(PDK)賦活薬、RXR、FXR、LXRの修飾薬、SGLT(ナトリウム依存性グルコース輸送体)阻害薬、CETP(コレステリルエステル転送タンパク質)阻害薬、スクアレンシンテターゼ阻害薬、スクアレンエポキシダーゼ阻害薬、トリグリセリド合成阻害薬、LDL(低密度リポタンパク質)受容体誘発剤、IBAT阻害薬、FBPアーゼ(フルクトース−1,6−ビスホスファターゼ)阻害薬、CART(コカイン・アンフェタミン調節転写産物)修飾薬、オレキシン受容体拮抗薬。
【0193】
本発明の別の態様に従って、式(I)の化合物、この医薬的に許容される塩の1種、およびその他の付随する活性成分は、同時に、分離して、または時間をかけて散開して投与することができる。
【0194】
「同時に使用」という表現は、本発明の組成物の化合物が同一剤形中に含有されていて投与されることを意味するものと理解される。
【0195】
「分離して使用」という表現は、本発明の組成物の化合物2種が、それぞれ別の薬学的剤形に含有されていて、同時に投与されることを意味するものと理解される。
【0196】
「時間をかけて散開して使用」という表現は、ある薬学的剤形に含有されている本発明の組成物の第一の化合物、続いて別の薬学的剤形に含有されている本発明の組成物の第二の化合物が連続して投与されることを意味するものと理解される。この場合、本発明の組成物の第一の化合物の投与と本発明の組成物の第二の化合物の投与の時間差は、一般に24時間を超えない。
【0197】
経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、外用、局所、気管内、経鼻、経皮、または直腸投与のための本発明の薬学的組成物において、上記式(I)の活性成分、またはこの塩は、投与単位形態で、従来の薬学的賦形剤との混合物として、上記障害または疾患の予防または治療のために動物およびヒトに投与することができる。
【0198】
適切な投与単位形態として、経口投与形態(錠剤、軟または硬ゼラチンカプセル剤、粉剤、顆粒、および内服液または懸濁液)、舌下、頬側、気管内、眼球内、または経鼻投与形態、吸入による投与形態、外用、経皮、皮下、筋肉内、または静脈内投与形態、直腸投与形態、および埋め込み式が挙げられる。外用として、本発明の化合物をクリーム、ゲル、軟膏、またはローションに用いることができる。
【0199】
例えば、錠剤形での本発明の化合物の投与単位形態は、以下の成分を含むことができる:
本発明の化合物:50.0mg
マンニトール:223.75mg
クロスカルメロースナトリウム:6.0mg
トウモロコシデンプン:15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース:2.25mg
ステアリン酸マグネシウム:3.0mg
【0200】
経口では、1日あたり投与される活性成分の用量は、一回でまたは複数回で投与される分をまとめて、0.01から100mg/kgであり、好ましくは0.02から50mg/kgであり得る。
【0201】
用量を増やすか減らした方が適切な場合もそれぞれあり得る;そうした用量は本発明の範囲から外れない。通常の診療に従って、各患者に適切な用量が、投与様式ならびに前記患者の体重および反応に従って医師により決定される。
【0202】
本発明の別の態様に従って、本発明は、上記に示される病理の治療法にも関する。この方法は、患者に、本発明による化合物またはこの医薬的に許容される塩の1種を有効量で投与することを含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下:
【化1】

式中
Aは、無置換または(C−C)アルキル基もしくはフッ素原子で1回以上置換された(C−C)アルキレン基を表し;
は、水素原子、または無置換または1つ以上のフッ素原子で置換された(C−C)アルキル基を表し;
は、以下を表し:
ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカルのいずれか、前記ラジカルは、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;フッ素原子、(C−C)アルコキシ基、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、−OCF、−CHOH、−CONH、および/またはフェニル基;前記フェニル基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;ハロゲン原子、−CF基、メトキシ基、および/またはトリフルオロメトキシ基;
または、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換されたアミノ(C−C)アルキル基;フッ素原子、ヒドロキシル基、−CONH基、および/またはフェニル基;前記フェニル基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;ハロゲン原子、−CF基、メトキシ基、および/またはトリフルオロメトキシ基;
または、RとRは、これらが結合した窒素原子と一緒になって、以下を構成し:
ピペラジン−1−イルまたは1,4−ジアゼパン−1−イルラジカルのいずれか、前記ラジカルは、無置換または以下の基で置換され;フェニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキソリルメチル、テトラヒドロフラニルカルボニル、−COR11、および/またはCHCOR11基;フェニル基は、これ自身が無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換されて;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
または、ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカル、前記ラジカルは、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換されて:
フッ素原子、シアノ、−COR11、−CONR1213、−NR1213、−NHCOR14、−CHCOR11、−SO14基;および/または−SONR1213
および/または、(C−C)アルキル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;ハロゲン原子および/またはヒドロキシル、
および/または、フェニルまたはピリジニル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/または、ベンジル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/または、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;フッ素原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、および/または−OCF基;
および/または、アミノフェニルまたはアミノベンジル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/または、アミノ(C−C)シクロアルキル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、ヒドロキシル、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;前記(C−C)アルキル基は、無置換またはフッ素原子で1回以上置換され;
、R、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、以下を表し;水素原子、ハロゲン原子、−CN、−S(O)14もしくは−OS(O)14基;または(C−C)アルキル基、このアルキル基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;フッ素原子、−OH、−OR14、−S(O)14、−OSO14、および/または−NHSO14基;または(C−C)アルコキシ基、このアルコキシ基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;フッ素原子、−OH、−OR14、−S(O)14、−OSO14、および/または−NHSO14基;
は、以下を表し;−OR12、−CN、−COH、NR1213、−CONR1213、−NR15COR12、−CONHNH、−CONHOH、−CONHSO14、−S(O)14、−SONR1213、−NR18SO14、または−NR15SONR1213基、または以下から選択される芳香族複素環:
【化2】

10は、水素または(C−C)アルキル基を表し;
11は、以下を表し:
(C−C)アルキル、フェニル、ベンジル、(C−C)アルコキシ、または(C−C)アルキレン−O−(C−C)アルキル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;(C−C)アルコキシ基、ヒドロキシル基、および/またはフッ素原子;
トリフルオロメチル;
および/またはNR1617基;
12およびR13は、それぞれ独立して、水素原子または(C−C)アルキル基を表し、この基はそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で場合により置換され;ハロゲン原子、(C−C)シクロアルキル、シアノ、−OH、および/または−OR14基;
またはR12とR13は、これらが結合した窒素原子と一緒になって、四員から七員の複素環ラジカルを形成し、この複素環ラジカルは、窒素、酸素、および硫黄原子から選択される第二の複素原子を含有してもよく;
nは、0、1、または2を表し;
14は、(C−C)アルキル基を表し、このアルキル基は、無置換または1個以上のフッ素原子で置換され;
15は、水素原子または(C−C)アルキル基を表し;
16およびR17は、それぞれ独立して、以下を表し:
水素原子;
および/またはベンジル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/または(C−C)アルキル基、この基は以下の一個以上で場合により置換され;ハロゲン原子、−OH、および/または−OR14基;
18は、水素原子または(C−C)アルキル基を表し、この基は無置換または1個以上のフッ素原子で置換される;
式(I)の化合物、またはこの塩。
【請求項2】
式中:
は、水素原子または(C−C)アルキル基を表し、このアルキル基は無置換または1個以上のフッ素原子で置換され;
は、以下を表し:
ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカルのいずれか、前記ラジカルはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;フッ素原子、(C−C)アルコキシ基、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、−OCF、−CHOH、−CONH、および/またはフェニル基;前記フェニル基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;ハロゲン原子、−CF基、メトキシ基、および/またはトリフルオロメトキシ基;
またはアミノ(C−C)アルキル基、この基はそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;フッ素原子、ヒドロキシル基、−CONH基、および/またはフェニル基;前記フェニル基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;ハロゲン原子、−CF基、メトキシ基、および/またはトリフルオロメトキシ基;
その他の置換基は式(I)の化合物について定義したとおり;
である式(IA)の請求項1に記載の化合物、またはこの塩。
【請求項3】
式中、ラジカルRは、ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカルを表し、前記ラジカルは、それぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換され;フッ素原子、(C−C)アルコキシ、トリフルオロメチル、−OCF、−CHOH、および−CONH基、および/またはフェニル基;前記フェニル基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換されている;ハロゲン原子、−CF基、メトキシ基、および/またはトリフルオロメトキシ基;
式(IA)の請求項2に記載の化合物、またはこの塩。
【請求項4】
式中:
とRは、これらが結合した窒素原子と一緒になって、以下を構成し:
ピペラジン−1−イルまたは1,4−ジアゼパン−1−イルラジカルのいずれか、前記ラジカルは、フェニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキソリルメチル、テトラヒドロフラニルカルボニル、−COR11、および/または−CHCOR11基で置換され;このフェニル基はこれ自身が、それぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
または、ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカル、前記ラジカルは、それぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換されており:
フッ素原子、シアノ、−COR11、−CONR1213、−NR1213、−NHCOR14、−CHCOR11、−SO14基;および/または−SONR1213
および/または(C−C)アルキル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;ハロゲン原子および/またはヒドロキシル、
および/またはフェニルまたはピリジニル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシおよび/またはシアノ基;
および/またはベンジル基、この基は、それぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/またはピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;フッ素原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、および/または−OCF基;
および/またはアミノフェニルまたはアミノベンジル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/またはアミノ(C−C)シクロアルキル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、ヒドロキシル、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基、前記(C−C)アルキル基は、無置換またはフッ素原子で1回以上置換され;
その他の置換基は式(I)の化合物について定義したとおり;
である式(IB)の請求項1に記載の化合物、またはこの塩。
【請求項5】
式中:
とRは、これらが結合した窒素原子と一緒になって、以下を構成し;ホモピペリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イルラジカル、前記ラジカルは、それぞれ以下から独立して選択される置換基で1回または2回置換されており:
フッ素原子、シアノ、−COR11、−CONR1213、−NR1213、−NHCOR14、−CHCOR11、−SO14基;および/または−SONR1213
および/または(C−C)アルキル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される1個以上の置換基で置換され;ハロゲン原子および/またはヒドロキシル;
および/またはフェニルまたはピリジニル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/またはベンジル基、この基は、それぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、およびシアノ基;
および/またはピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、またはアゼチジン−1−イル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;フッ素原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、および/または−OCF基;
および/またはアミノフェニルまたはアミノベンジル基、前記基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;
および/またはアミノ(C−C)シクロアルキル基、この基は、無置換またはそれぞれ以下から独立して選択される置換基で1回以上置換され;ハロゲン原子、ヒドロキシル、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、および/またはシアノ基;前記(C−C)アルキル基は無置換またはフッ素原子で1回以上置換され;
その他の置換基は式(I)の化合物について定義したとおり;
である式(IB)の請求項1に記載の化合物、またはこの塩。
【請求項6】
Aは無置換(C−C)アルキレン基である、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物、またはこの塩。
【請求項7】
は、−OR12、−NR1213、−CONR1213、−NR15COR12、−CONHNH、−CONHOH、−S(O)NR14、−SONR1213、−NR18SO14、または−NR15SONR1213基を表す、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物、またはこの塩。
【請求項8】
以下:
1−{[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(4−ヒドロキシブチル)−1H−ピロール−3−イル]カルボニル}−4−フェニルピペリジン−4−カルボキサミド;
1−{[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピロール−3−イル]カルボニル}−4−フェニルピペリジン−4−カルボキサミド;
1’−{[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(4−ヒドロキシブチル)−1H−ピロール−3−イル]カルボニル}−4,4−ジフルオロ−1,4’−ビピペリジン−4’−カルボキサミド;
4−(4−クロロフェニル)−1−{[1−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロール−3−イル]カルボニル}ピペリジン−4−カルボキサミド;
およびこれらの塩;
からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を調製するための、以下:
【化3】

式中:
Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、またはベンジルオキシ基を表し;
およびA、R、R、R、R、R、R、およびR10は、請求項1から8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物について定義したとおり;
である式(IIter)の化合物の使用。
【請求項10】
以下:
【化4】

式中:
Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、またはベンジルオキシ基を表し;
およびA、R、R、R、R、R、R、およびR10は、請求項1から8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物について定義したとおり;
である式(IIter)の化合物。
【請求項11】
請求項1から8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、または式(I)の化合物に医薬的に許容される酸が付加した塩を含むことを特徴とする、医薬。
【請求項12】
請求項1から8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、または式(I)の化合物に医薬的に許容される酸が付加した塩、医薬的に許容される賦形剤の少なくとも1種を含むことを特徴とする、薬学的組成物。
【請求項13】
精神障害、物質依存および禁断、認知障害、注意障害、覚醒状態障害、急性および慢性神経変性疾患の治療および/または予防用医薬を調製するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項14】
代謝障害、食欲障害、欲求障害、肥満、過食症、糖尿病、メタボリックシンドローム、脂質異常症の治療および/または予防用医薬を調製するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項15】
疼痛、神経因性疼痛、急性末梢痛、炎症による慢性痛、抗癌治療による疼痛の治療および/または予防用医薬を調製するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項16】
胃腸障害、嘔吐、下痢症、潰瘍、肝臓障害の治療および/または予防用医薬を調製するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項17】
炎症性疾患、免疫系疾患、リウマチ様関節炎、脱髄を起こす疾患、多発性硬化症、骨疾患、および骨粗鬆症の治療および/または予防用医薬を調製するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項18】
運動障害および疾患、詳細にはジスキネジアまたはパーキンソン病、老人性痴呆、およびアルツハイマー病の治療および/または予防用医薬を調製するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2011−519905(P2011−519905A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507967(P2011−507967)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際出願番号】PCT/FR2009/000535
【国際公開番号】WO2009/141532
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(504456798)サノフイ−アベンテイス (433)
【Fターム(参考)】