説明

2次元コードを利用した薬局システム

【課題】 調剤業務を簡単かつ効率的に行うための支援システムを実現する。
【解決手段】 患者情報、医薬品情報、在庫情報、医師情報の各データベースを結合した統合システムとし、インデックスを2次元コードにエンコードし格納するインデックスエンコード格納手段、処方せん文書に前記エンコードした2次元コードを添付あるいは前記処方せんと同時印刷を行った2次元コード付きの処方せん文書をスキャニングするスキャニング手段、この2次元バーコードを前記処方せん文書から分離抽出し前記抽出する画像解析手段、その画像解析し分離抽出した2次元コードをデコードし必要なインデックスを取り出すインデックスデコード手段、このデコードしたインデックスに基づきスキャニングした画像を画像のデータベースとしてデータベースに格納するデータベース格納手段から構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は調剤薬局業務の支援システムに係わり、特に調剤に付随して各種情報の利用及び書類が多く発生するがこういった情報、書類のデータ化、データの活用により業務を支援する調剤支援システムに係わる。
【背景技術】
【0002】
調剤業務においては医療機関で作成された紙の処方せん、薬局にある各種情報から調剤を行う必要があるがこれらの情報を効率的に活用することが難しかった。薬局にある各種情報とは薬剤服用歴(年齢、性、体重、保険、住所電話番号、既往症、副作用歴、アレルギー歴、併用薬、生活習慣、嗜好、家族既往歴、患者心理、コンプライアンスなどからなる患者の個人情報、投薬履歴、服薬指導の履歴、調剤に関連する記録)、医薬品情報(医薬品添付文書、副作用情報、相互作用情報、薬価情報、製品規格情報)、調剤に関わる法的な文書(薬剤師法、薬事法、療養担当規則、健康保険法、麻薬向精神薬取締法、覚醒剤取締法)などである。
【0003】
従来の調剤支援システムは事務的な業務を遂行することを主目的とし、非薬剤師が取り扱うことを前提として設計されていた。そのため薬剤師の調剤設計を支援する機能は不十分で有ったと言える。
【0004】
調剤設計業務は様々な情報を利用し、かつ薬剤師が専門的な判断能力を元に入力をすることが求められている。しかしながら従来の調剤支援システムは情報検索参照入力の機能があるものの各業務が有機的に結合しおらず薬局の実務上リアルタイムで必要な業務が遂行できなかった。
【0005】
調剤業務に係わる各種データの保存そしてそういったデータの信頼性を保ちつつ不正改ざんに対して十分な対策がうてておらず、またそういった保存されたデータを効率的に検索し必要に応じて取り出すという観点からみても従来の調剤支援システムは弱かった。
【0006】
同時に調剤業務に係わる各種ミスあるいは各業務の履歴を記録することあるいはこういった記録について真正性などに対する要求を満たすシステムも過去にはなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが昨今薬剤師が調剤に関して法的実務的に求められる情報活動が複雑化し、それにともない調剤業務も効率化を求められるようになってきている。前述したように従来のシステムにおいては調剤業務全体を有機的にかつ効率的に支援するシステムが存在しなかった。調剤関係業務の各機能をコンピュータで支援するシステムはそれぞれの機能のみを支援するシステムのものがほとんどであり、これらの単独機能を有機的に結びつけまた薬剤師が最小の作業量で最大の効果を上げられる調剤業務を支援するシステムが待ち望まれていた。
【0008】
調剤業務の中でも中核をなすのが患者面接業務および調剤設計業務であるが、ここでの業務においては求められ、必要とされる情報活動が複雑となってきているがこれに対応可能なシステムにすればよい。これを実現するためには処方せんから調剤をするわけであるが、患者面接業務、調剤設計業務に必要な情報活動を短時間で効率的に支援するシステムにすればよい。
【0009】
医療機関で作成される処方せんは現状では電子化されていないことがほとんどであり、これを画像データとして効率的にデータベースに格納し必要時に必要な部分を取り出せるようにするシステムが待ち望まれていた。
【0010】
調剤業務において薬学的(専門的)な判断を必要としない薬剤のピッキング業務は今後非薬剤師の業務となることが予想される。薬事法上の観点からピッキング作業を非薬剤師に行わせるには薬剤師がピッキング作業を指示監督する必要がある。すなわち調剤設計データから自動的にピッキング担当者に作業指示を行うシステムが要望せれている。
【0011】
また調剤ミスは患者の生死にかかわる問題になる可能性があるためピッキングされた薬剤が正確に薬剤師の指示されたものと同じであるかを検証する必要がある。すなわちピッキングの指示とピッキング行為を比較し、正しいかどうかチェックする機能も必要である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以上課題を解決するために本発明においては以下のシステムを採用した。
【0013】
医療機関で発行された処方せんのインデックスを作成するインデックス作成手段、このインデックスを2次元コードにエンコードし格納するインデックスエンコード格納手段、前述の処方せん文書に前記エンコードした2次元コードを添付あるいは前記処方せんと同時印刷を行った2次元コード付きの処方せん文書をスキャニングするスキャニング手段、この2次元バーコードを前記処方せん文書から分離抽出し前記抽出する画像解析手段、その画像解析し分離抽出した2次元コードをデコードし必要なインデックスを取り出すインデックスデコード手段、このデコードしたインデックスに基づきスキャニングした画像を画像のデータベースとしてデータベースに格納するデータベース格納手段から構成すればよい。
【0014】
あるいは医療機関で必要なインデックス情報を予め2次元コード化し処方せんとともに薬局に持ち込まれた場合、医療機関で発行された処方せんのインデックスを2次元コードに格納しこの2次元コードが添付された処方せん文書のスキャニングを行うスキャニング手段、2次元バーコードを前記処方せん文書から分離抽出しこの抽出する画像解析手段、この画像解析し分離抽出した2次元コードをデコードし必要インデックスを取り出すインデックスデコード手段、このデコードしたインデックスに基づき前記スキャニングした画像を画像のデータベースとしてデータベースに格納するデータベース格納手段という構成をとればよい。
【0015】
そして医療機関で発行された処方せんは医師がデジタル署名を行い前述の2次元コードに前記デジタル署名を前記インデックスと同時に格納しこの2次元コードのデコード後に前記デジタル署名をネットワークを通じて認証すれば真正性の問題も発生しない。そして処方せんインデックスは患者個人を認識する識別子、前記患者名(漢字、英字、カタカナ)、患者名の別名、保険番号、患者の生年月日、性別、患者の電話番号、患者の住所、医薬品名、医師名、医療機関名から選ばれた少なくとも1つであればよい。
【0016】
また処方せんの内容を全て2次元コード化してもよくこの場合は、医療機関で発行された処方せんの内容を2次元コードに格納しこの2次元コードが添付された処方せん文書のスキャニングを行うスキャニング手段、2次元コードを処方せん文書から分離抽出し前記抽出する画像解析手段、前記画像解析し分離抽出した2次元コードをデコードし処方せん内容を取り出す処方せん内容デコード手段、このデコードした処方せんを登録する処方せん登録手段から構成すればよい。
【0017】
そして前述の場合と同様に医療機関で発行された処方せんは医師がデジタル署名を行い前記2次元コードにデジタル署名を前記インデックスと同時に格納し2次元コードのデコード後にこのデジタル署名をネットワークを通じて認証すればよい。この2次元コードに格納される内容は前記患者個人を認識する識別子、前記患者名(漢字、英字、カタカナ)、患者名の別名、保険番号、患者の生年月日、性別、患者の電話番号、患者の住所、医薬品名、医師名、医療機関名から選ばれた少なくとも1つであればよい。
【0018】
必要に応じてこの2次元コードは処方せん内容を暗号化したものをエンコードし格納し2次元コードのデコード後に復号すれば情報の漏洩を防ぐことが可能となる。
【0019】
次に効率的なピッキングについて説明する。薬剤師が処方せんと関連する情報を利用して薬学的、処方監査を行い、いかに調剤するかを計画した上で所定の患者の医薬品をピッキングするためのピッキングデータを生成し、このピッキングデータ特定条件をもとにピッキングを行えば非薬剤師のピッキングが可能となる。ここで前述の所定事項には保険種別、処方医、患者名、成分名または商品名で記述された薬品名、処方量あるいは成分量で記述された医薬品の量を必ず含んでいる必要がある。
【0020】
そしてこのピッキングデータを2次元コードにエンコードするエンコード手段、エンコードされた2次元コードをプリントアウトするプリントアウト手段、ピッキングデータを表示装置に表示する表示手段、ピッキングデータを出力するピッキングデータ出力手段の少なくとも1つを有しピッキング支援を行えばよい。
【0021】
このピッキングデータは医薬品を特定できる情報、医薬品の置き場所、数量、ピッキング順序から選ばれた少なくとも1つを有する必要があることはいうまでもない。そしてさらに好ましくはピッキング作業指示手段は医薬品の置き場所、作業者の動き、ピッキングの順番の少なくとも1つを最適化する演算手段を備え前記演算の結果を出力すればピッキング作業はさらに効率化される。
【0022】
ピッキングデータを格納した2次元コードはハンディ・ターミナルで読み込み、ハンディターミナル上に表示しそれに基づいてピッキング担当者がピッキング作業を行えばよい。あるいはピッキングデータを格納した2次元コードあるいは出力されたピッキングデータにより取り込まれた情報に基づき医薬品を自動的に収集してもよい。
【0023】
薬品の間違いは患者の生命に危機を及ぼす場合があるためピッキングの結果が正しいかどうかをチェックする仕組みについて説明する。薬剤師が処方せんと関連する情報を利用していかに調剤するかを計画する調剤設計業務の支援の目的で所定の患者に対応した所定事項を入力する入力手段により生成された調剤設計データを参照して所定の患者の医薬品をピッキングするためのピッキングデータ生成手段、前記ピッキングデータと実際のピッキング作業の内容が指示通りであるかを判別するピッキング作業監査手段を持たせればよい。
【0024】
このピッキングデータは医薬品を特定できる情報、医薬品の置き場所、数量、順序から選ばれた少なくとも1つでありこのピッキングデータを2次元コード化し出力し、出力された2次元コードのピッキングデータをハンディターミナルで読みとらせ、前記読みとらせた内容をピッキング担当者がピッキングするときにピッキング行為とコードを比較し異常がないかどうかをチェックすればよい。
【0025】
この監査手段は作業者別のピッキングエラー率、薬剤別のピッキングエラー率、作業者別の作業効率、薬剤別の作業効率から選ばれた少なくとも1つを演算し出力する作業状況把握演算出力手段を設けることによりピッキング担当者の間違いを減らすことが可能となる。
【0026】
この監査手段は前述の作業指示に基づき総重量を演算する総重量演算手段、ピッキングした総重量を計測する総重量計測手段、前記総重量計測手段により計測した総重量が前記演算手段により演算した総重量との一致度を比較する一致度比較手段を有すればさらに確実になる。
【0027】
次に今後増えて行くであろうミスの訴訟関係に対応するシステムすなわち患者との対面記録の保存について説明する。調剤薬局において患者との対面時の記録保存の目的でカメラあるいはマイクあるいはその両者により患者との対面記録する装置、患者情報データベースから構成され、患者との対話の画像あるいは音声あるいはその両者を収集する収集手段、この収集したデータにインデックスを生成するインデックス生成手段、前記インデックスに基づき収集したデータを患者情報データベースに登録する登録手段を設けておけばよい。
【0028】
散剤薬品の薬品と量をチェックする方法の場合について説明する。薬剤師が処方せんと関連する情報を利用していかに調剤するかを計画をする調剤設計業務の支援の目的で所定の患者に対応した所定事項を入力する入力手段により生成された調剤設計データを参照して所定の患者の散剤薬品の秤量をするための秤量データ生成手段、前述の秤量データを2次元コードにエンコードするエンコード手段、前述のエンコードされた2次元コードをプリントアウトするプリントアウト手段、前述の印刷された2次元コードを画像キャプチャーする画像キャプチャー手段、前述のキャプチャーした画像を解析し前述の秤量データにデコードするデコード手段、前述のデコードした秤量データと電子天秤から送信された秤量データを比較する比較手段、前述の比較結果により秤量が正確かどうか判定する判定手段を設けておく。
【0029】
この前述の所定事項は患者名、薬品名、医薬品の量を含んでいればよい。また前述の秤量データは薬品名を含み秤量された薬品が正しい薬品かどうか判定するために薬品容器に添付されている薬品を特定する印刷されたバーコードあるいは2次元コードを画像キャプチャー手段、前述のキャプチャーした画像を解析し前述の薬品容器の薬品名を特定する薬品特定手段、前述の薬品特定手段の結果と前述の秤量データを比較し前述の秤量対象薬品かどうかを判定する判定手段を設けておけばよい。そして必要に応じて判定結果を音声あるいは画像で知らせればよい。
【0030】
次に自動分包機をオフラインで該当患者に対応する処理方について説明する。薬剤師が処方せんと関連する情報を利用していかに調剤するかを計画をする調剤設計業務の支援の目的で所定の患者に対応した所定事項を入力する入力手段により生成された調剤設計データを参照して所定の患者の錠剤分包データを生成するための錠剤分包データ生成手段、前述の錠剤分包データを2次元コードにエンコードするエンコード手段、前述のエンコードされた2次元コードをプリントアウトするプリントアウト手段、前述の印刷された2次元コードを画像キャプチャーする画像キャプチャー手段、前述のキャプチャーした画像を解析し前述の錠剤分包データにデコードするデコード手段、前述のデコードした錠剤分包データを自動分包機に送信する送信手段、前述の前記錠剤分包データにより自動分包を行う自動分包手段を設けておけばよい。そして前述の所定事項は患者名、薬品名、医薬品の量、用法を含んでいればよい。
【発明の効果】
【0031】
本発明においては、各種の調剤業務に関するデータを統一的に作成・管理できるシステム構成であるため、調剤業務の担当者が必要な時に必要な情報を迅速に検索表示活用が可能となる。また医療記録に求められる情報の真正性を担保する情報の管理機能を備えているため信頼性が高い安全なシステムである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係わる薬局システムについて説明していく。
【0033】
(データベース作成)
図1に処方せんからデータベースを作成するフローを示す。調剤設計データの仮確定後に101においてインデックスを前述の調剤設計データから抽出する。ここでは抽出データは、患者名、医師名、医療機関名、科名日付の項目とする。そしてこの抽出データを102において2次元コードにエンコードし、103においてラベル印刷する。そしてこのラベルを処方せんに貼付し104においてスキャナーで読み込み画像として取り込む。その様子を図2に示す。201は2次元コードラベルである。
【0034】
次に105で取り込んだ画像から2次元コードを分離しデコードすることによってインデックスを復号化する。そしてこのインデックスを使い107のデータベースに処方せんの画像を106において登録する。ここでのインデックス情報は患者よみ、患者名、患者生年月日、保険用紙、保険コード、受付日とした。
【0035】
医療機関で2次元コード付き処方せんを発行する場合について説明する。その様子を図3に示した。そしてさらに真正性を高めるためにここではデジタル署名を付加している。309が医療機関であり、310が調剤薬局のシステムの流れである。
【0036】
まず処方せんに担当医師によるデジタル署名をおこう、これは301である。そしてこの認証データを医療機関のデータベースあるいは認証センターのデータベース302に格納しておく。次に303において処方せんのインデックス情報および該当医師のデジタル署名を2次元コード化する。そしてこの2次元コード付きの処方せんを医療機関が発行し、これを調剤薬局が受け付ける。
【0037】
次に304において前述の2次元コード付きの処方せんをスキャニングする。305においてこの2次元コードを分離しインデックスを復号化する。そして電子署名の認証を306においてネットワークを通じて302のデータベースと行う。その結果を307において308のデータベースに登録する。
【0038】
(ピッキング指示・監査)
図4にピッキング指示・監査のフローを示す。調剤設計データの仮確定後に401においてピッキングデータを前述の調剤設計データから抽出する。ここでは抽出データは、薬剤の種類、剤型、数量である。次にこの抽出データを402において2次元コードにエンコードする。403でこの2次元コード付きのピッキング指示書を出力する。
【0039】
404で2次元コードをハンディターミナルに読み込む。そして405で2次元コードよりピッキングデータを復号化する。ピッキング担当者は406においてはピッキングしようとするボックスに設けてある2次元コードあるいはバーコードをスキャンする。ピッキングデータと一致していない場合に警告をピッキング担当者に発する。
【0040】
このときピッキングの時間、ピッキングの正誤をハンディターミナルでログをとっておく。そして薬剤の置き場所などの記録とあわせてピッキング順序、薬剤の置き場所をデータマイニングにより最適化する。ピッキング監査はピッキングする薬剤の重量を登録しておきピッキングする薬剤の総重量を演算し薬袋の重量と合わせピッキング終了後重量を測定して判定すればさらに正確を期すことが可能となる。
【0041】
(散剤薬品のチェック)
図5は散剤薬品の薬品と量をチェックする方法について説明である。薬剤師が処方せんと関連する情報を利用していかに調剤するかを計画する調剤設計業務の支援の目的で所定の患者に対応した所定事項を入力する入力手段により生成された調剤設計データの必要個所を参照して所定の患者の散剤薬品の秤量をするための秤量データを作成しチェックリストのペーパーを出力する。そのペーパーが散剤秤量チェックリストであり、このチェックリストの右下部に2次元コードであるQRコードがある。このQRコードをスキャナーに取り込み画像処理を行って秤量データを取り込む。
【0042】
実際の散剤薬品の秤量を行いそのデータを判定部分に送信し、同時にスキャナーにより取り込んだ秤量データを送信し判定部で判定を行う。薬品容器に添付してある薬品名を格納してあるQRコードを同様に画像キャプチャーし取り込みデコードし薬品名を判定部に送り同様に薬品名のチェックを行う。
【0043】
(自動分包)
図6は、自動分包機をオフラインで該当患者に対応する方法についての説明である。薬剤師が処方せんと関連する情報を利用していかに調剤するかを計画する調剤設計業務の支援の目的で所定の患者に対応した所定事項を入力する入力手段により生成された調剤設計データの必要個所を参照して所定の患者の錠剤分包するための錠剤分包データを作成しチェックリストのペーパーを出力する。そのペーパーが錠剤分包チェックリストであり、このチェックリストの右下部に2次元コードであるQRコードがある。このQRコードをスキャナーに取り込み画像処理を行って錠剤分包データを取り込む。次に取り込んだ錠剤分包データを自動分包機に送信して自動分包すればよい。
【0044】
以上説明したように本発明によれば、調剤業務の支援において各種の調剤業務に関するデータを統一的に作成・管理できるシステム構成であるため調剤業務の担当者が必要な時に必要な情報を迅速に検索表示活用が可能となる。また医療記録に求められる情報の真正性を担保する情報の管理機能を備えているため信頼性が高い安全なシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】データベースを作成するフロー
【図2】2次元コードラベルを貼付した処方せん
【図3】医療機関で2次元コード付き処方せんを発行する場合のフロー
【図4】ピッキング指示・監査のフロー
【図5】散剤薬品の薬品と量をチェックする方法
【図6】自動分包機をオフラインで該当患者に対応する方法
【符号の説明】
【0046】
101・・・調剤設計データよりインデックス抽出処理
102・・・2次元コードへのエンコード処理
103・・・ラベル出力処理
104・・・スキャニング処理
105・・・復号化処理
106・・・データベース登録処理


【特許請求の範囲】
【請求項1】
処方せんまたはオーダーのインデックスを作成するインデックス作成手段、前記インデックスを2次元コードにエンコードし格納するインデックスエンコード格納手段、前記処方せん文書に前記エンコードした2次元コードを添付あるいは前記処方せんと同時印刷を行った前記2次元コード付きの処方せん文書をスキャニングするスキャニング手段、前記2次元バーコードを前記処方せん文書から分離抽出し前記抽出する画像解析手段、前記画像解析し分離抽出した2次元コードをデコードし前記インデックスを取り出すインデックスデコード手段、前記デコードしたインデックスに基づき前記スキャニングした画像を画像のデータベースとしてデータベースに格納するデータベース格納手段を有することを特徴とする薬局システム。
【請求項2】
処方せんまたはオーダーのインデックスを2次元コードに格納し前記2次元コードが添付された処方せん文書のスキャニングを行うスキャニング手段、前記2次元バーコードを前記処方せん文書から分離抽出し前記抽出する画像解析手段、前記画像解析し分離抽出した2次元コードをデコードし前記インデックスを取り出すインデックスデコード手段、前記デコードしたインデックスに基づき前記スキャニングした画像を画像のデータベースとしてデータベースに格納するデータベース格納手段を有することを特徴とする薬局システム。
【請求項3】
処方せんは医師がデジタル署名を行い前記2次元コードに前記デジタル署名を前記インデックスと同時に格納し前記2次元コードのデコード後に前記デジタル署名をネットワークを通じて認証することを特徴とする特許請求範囲第2項記載の薬局システム。
【請求項4】
前記処方せんインデックスは前記患者個人を認識する識別子、前記患者名(漢字、英字、カタカナ)、患者名の別名、保険番号、患者の生年月日、性別、患者の電話番号、患者の住所、医薬品名、医師名、医療機関名から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする特許請求範囲第1あるいは2項記載の薬局システム。
【請求項5】
医療機関で発行された処方せんの内容を2次元コードに格納し前記2次元コードが添付された処方せん文書のスキャニングを行うスキャニング手段、前記2次元バーコードを前記処方せん文書から分離抽出し前記抽出する画像解析手段、前記画像解析し分離抽出した2次元コードをデコードし前記処方せん内容を取り出す処方せん内容デコード手段、前記デコードした処方せんを登録する処方せん登録手段を有することを特徴とする薬局システム。
【請求項6】
前記医療機関で発行された処方せんは医師がデジタル署名を行い前記2次元コードに前記デジタル署名を前記インデックスと同時に格納し前記2次元コードのデコード後に前記デジタル署名をネットワークを通じて認証することを特徴とする特許請求範囲第5項記載の薬局システム。
【請求項7】
前記2次元コードに格納される内容は前記患者個人を認識する識別子、前記患者名(漢字、英字、カタカナ)、患者名の別名、保険番号、患者の生年月日、性別、患者の電話番号、患者の住所、医薬品名、医師名、医療機関名から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする特許請求範囲第5項記載の薬局システム。
【請求項8】
前記2次元コードは前記処方せん内容を暗号化したものをエンコードし格納し前記2次元コードのデコード後に復号することを特徴とする特許請求範囲第5項記載の薬局システム。
【請求項9】
薬剤師が処方せんと関連する情報を利用していかに調剤するかを計画をする調剤設計業務の支援の目的で所定の患者に対応した所定事項を入力する入力手段により生成された調剤設計データを参照して所定の患者の散剤薬品の秤量をするための秤量データ生成手段、前記秤量データを2次元コードにエンコードするエンコード手段、前記エンコードされた2次元コードをプリントアウトするプリントアウト手段、前記印刷された2次元コードを画像キャプチャーする画像キャプチャー手段、前記キャプチャーした画像を解析し前記秤量データにデコードするデコード手段、前記デコードした秤量データと電子天秤から送信された秤量データを比較する比較手段、前記比較結果により秤量が正確かどうか判定する判定手段を有することを特徴とする薬局システム。
【請求項10】
前記所定事項は患者名、薬品名、医薬品の量を含むことを特徴とする特許請求範囲第9項記載の薬局システム。
【請求項11】
前記秤量データは薬品名を含み秤量された薬品が正しい薬品かどうか判定するために薬品容器に添付されている薬品を特定する印刷されたバーコードあるいは2次元コードを画像キャプチャー手段、前記キャプチャーした画像を解析し前記薬品容器の薬品名を特定する薬品特定手段、前記薬品特定手段の結果と前記秤量データを比較し前記秤量対象薬品かどうかを判定する判定手段を有することを特徴とする特許請求範囲第9項記載の薬局システム。
【請求項12】
薬剤師が処方せんと関連する情報を利用していかに調剤するかを計画をする調剤設計業務の支援の目的で所定の患者に対応した所定事項を入力する入力手段により生成された調剤設計データを参照して所定の患者の錠剤分包データを生成するための錠剤分包データ生成手段、前記錠剤分包データを2次元コードにエンコードするエンコード手段、前記エンコードされた2次元コードをプリントアウトするプリントアウト手段、前記印刷された2次元コードを画像キャプチャーする画像キャプチャー手段、前記キャプチャーした画像を解析し前記錠剤分包データにデコードするデコード手段、前記デコードした錠剤分包データを自動分包機に送信する送信手段、前記錠剤分包データにより自動分包を行う自動分包手段を有することを特徴とする薬局システム。
【請求項13】
前記所定事項は患者名、薬品名、医薬品の量、用法を含むことを特徴とする特許請求範囲第12項記載の薬局システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−317216(P2007−317216A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−184061(P2007−184061)
【出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【分割の表示】特願2000−152189(P2000−152189)の分割
【原出願日】平成12年5月23日(2000.5.23)
【出願人】(399005482)
【Fターム(参考)】