説明

C型肝炎阻害化合物

式Iの化合物(式中R1、R2、RA、RB、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5及びZ6は本明細書で定義される)。この化合物は、C型肝炎ウイルス感染症の治療のための、HCVによりコードされるNS5Aタンパク質の機能阻害剤として有用である。


(I)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連する出願)
本出願は2010年1月28日出願の米国シリアル番号61/299186、及び2010年4月26日出願の米国シリアル番号61/327900の利益を主張し、これら両方は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の属する技術分野)
本発明は化合物、及びHCVによりコードされるN5Aタンパク質の機能阻害剤としてのそれらの使用、そのような化合物を含む医薬組成物及びこれらの化合物のHCV感染症の治療における使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
全世界で少なくとも1億7千万人がC型肝炎ウイルス(HCV)に感染していると推定されている。急性HCV感染症は多くの場合慢性のHCV感染症に進行し、いくらかの感染者においては、慢性感染症は例えば肝硬変や肝細胞癌といった深刻な肝臓疾患に至る。新規及び具体的な抗HCV治療の開発は優先度が高く、複製に必須なウイルス特定機能は薬剤の開発にとって最も興味深い対象である。
WO2009/020825、WO2009/020828、WO2008/021928、WO2008/144380、WO2008/021927、WO2008/021936、WO2009/102318、WO2009/102325、WO2009/102568及びWO2009/102633はHCV感染症の治療に有用であるものとして記載されるNS5A阻害剤について開示する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(発明の概要)
本発明はHCVの複製に対して阻害活性を有する新規な一連の化合物を提供する。本発明の化合物は、HCVによりコードされるNS5Aタンパク質の機能を阻害するために使用されてもよく、かつHCVの複製を減少させるのに使用されてもよい。
本発明のさらなる目的は下記の記載及び実施例から当業者に生じる。
本発明は、式(I)の化合物及びそのラセミ化合物、ジアステレオ異性体、光学異性体又は塩を提供する:
【化1】

(I)
(式中Z1、Z2、Z3、Z4、Z5及びZ6は、CH又はNからそれぞれ独立に選択され;RA及びRBは、水素、(C1-6)アルキル、(C1-6)ハロアルキル、ハロ、-O-(C1-6)アルキル、NH2、-NH((C1-6)アルキル), -N((C1-6)アルキル)2及びCNから独立に選択されるそれぞれ1又は2の置換基であり;
R1及びR2は、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び-(C1-6)アルキルアリールからそれぞれ独立に選択され;
(それぞれの前記アルキル、シクロアルキル及びアルキルアリールはアリール、-O-(C1-6)アルキル、-O-C(=O)-N((C1-6)アルキル)2及び-N(Rf)Rgで1〜3回置換されていてもよい);
Rf及びRgは、H、(C1-6)アルキル及び-C(=O)O-(C1-6)アルキルから独立に選択される)。
【0005】
さらに本発明は、式(II)の化合物及びそのラセミ化合物、ジアステレオ異性体、光学異性体又は塩を提供する:
【化2】

(II)
(式中R1及びR2は、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び-(C1-6)アルキルアリールからそれぞれ独立に選択され;
(それぞれの前記アルキル、シクロアルキル及びアルキルアリールはアリール、-O-(C1-6)アルキル及び-N(Rf)Rgで1〜3回置換されていてもよい);
Rf及びRgは、H、(C1-6)アルキル及び-C(=O)O-(C1-6)アルキルから独立に選択される)。
【0006】
本発明の別の側面は式(I)の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩を薬剤として提供する。
本発明の範囲内に含まれるものは、抗C型肝炎ウイルスとして有効な量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体又は助剤との混合で含む医薬組成物である。
本発明のさらなる側面によれば本発明の医薬組成物はさらに治療上有効な量の少なくとも1つの他の抗ウイルス剤を含む。
本発明はまた以上に記載されるように、感染しているか又は感染するリスクにある、ヒトにおけるC型肝炎ウイルス感染症を治療するための医薬組成物の使用を提供する。
本発明の別の重要な側面は、抗C型肝炎ウイルスとして有効な量の式(I)の化合物、その薬学的に許容可能な塩、又は以上に記載されるような組成物を、単独又は一緒に若しくは別々に投与される少なくとも1つの他の抗ウイルス剤との組み合わせにおいて、ヒトに投与することによりヒトにおけるC型肝炎ウイルス感染症を、治療又は予防する方法に関する。
また本発明の範囲内には、本明細書に記載される、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩をヒトにおけるC型肝炎ウイルス感染症の治療又は予防のための薬剤製造のために使用することが含まれる。
本発明の付加的な側面は、C型肝炎ウイルス感染症の治療に有効な組成物を含む製造品;及び組成物がC型肝炎ウイルスによる感染症の治療に使用され得ることを指し示すラベルを含む包装材料(ここで組成物は本発明の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含む)を示す。
本発明のさらに別の側面はC型肝炎ウイルスの複製を阻害する方法に関し、ウイルスを有効量の式(I)の化合物又はその塩にC型肝炎ウイルスの複製が阻害される条件下で曝露することを含む。
本発明の範囲にさらに含まれるものは、式(I)の化合物、又はその塩をC型肝炎ウイルスの複製を阻害するために使用することである。
本発明の別の側面は式(I)又は式(II)の化合物の製造において有用な新規の中間体を提供する。特には新規の中間体は、実施例で開示されるように15a1、15b1、15c1、15d1、16a1、16b1、17a1、17a1、18a1、26a3、27a1、27a2、28a1、29a1及び30a1で指定される中間体からなる群より選択される1つ以上の中間体を含む。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(好ましい態様の詳細な説明)
(定義)
本明細書において具体的に定義されない用語は、開示及び文脈に照らして当業者により与えられるであろう意味を与えられるべきである。しかしながら、本明細書において使用される際、反対に特定される場合を除き、以下の用語は示された意味を有し、以下の慣習に準拠する。下記に定義される基、ラジカル又は部分において、炭素原子の数は多くの場合基に先行して特定され、例えばC1-6アルキルは1〜6炭素原子を有するアルキル基又はラジカルを意味する。一般に2つ以上のサブグループを含む基において最初に名前が付けられているサブグループはラジカル結合点(radical attachment point)であり、例えば置換基「-C1-3アルキルアリール」は-C1-3アルキル基に結合したアリール基(-C1-3アルキル基はコアに結合している)を意味する。「-C1-3アルキルアリール」の前の例において、置換基は別に特定される場合を除き、その-C1-3アルキル又はアリール部分のいずれか、又は両方に結合されていてもよい。
本発明の化合物又は本発明の化合物の合成において使用される中間体が化学名の形態で及び式として表記される場合、名前及び式の間のいかなる不一致の場合においても式が優先するべきである。
【0008】
用語「C1-nアルキル」(nは2〜nの整数)は、単独又は別のラジカルとの組み合わせにおいても、1〜n個のC原子を有する非環式、飽和、分岐鎖又は直鎖の炭化水素ラジカルを意味する。例えば用語C1-5アルキルはH3C-、H3C-CH2-、H3C-CH2-CH2-、H3C-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH(CH3)-CH2-、H3C-C(CH3)2-、H3C-CH2-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH(CH3)-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH2-CH2-、H3C-CH2-C(CH3)2-、H3C-C(CH3)2-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH(CH3)-及びH3C-CH2-CH(CH2CH3)-のラジカルを包含する。
用語「炭素環」は1〜4個の環(そのような環はペンダント方式で一緒に付加されていてもよく又は縮合されていてもよい)を含む炭素のみからなる単環又は多環の環構造を意味する。用語「炭素環」は十分に飽和された環系及び芳香族環系及び部分的に飽和された環系を示す。用語「炭素環」はさらにスピロ系及び架橋系を包含する。
用語「C3-nシクロアルキル」(nは4〜nの整数)は、単独又は別のラジカルとの結合においても、3〜n個のC原子を有する環式、飽和、非分岐鎖の炭化水素ラジカルを意味する。例えば用語C3-7シクロアルキルとしてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル及びシクロヘプチルが挙げられる。
本明細書で使用される用語「アリール」は、単独又は別のラジカルとの結合においても、6個の炭素原子を含む炭素環の芳香族単環基を意味し、さらに2番目の5又は6員の炭素環基(芳香族、飽和または不飽和であってもよい)と縮合されていてもよい。アリールとしては、限定されないが、フェニル、インダニル、インデニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル及びジヒドロナフチルが挙げられる。
本明細書で使用される用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードから選択されるハロゲン置換基を意味することが意図される。
以上に示された用語の多くは式又は基の定義として繰返し使用されてもよく、それぞれの場合において以上に示された意味の1つを互いに独立に有する。
アスタリスク又は記号

はサブ式において使用され、定義されるようにコア分子に結合している結合を示す。
【0009】
具体的に示される場合を除き、明細書及び特許請求の範囲全体を通して、示された化学式又は名前はその互変異性体及び全ての立体、光学及び幾何異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、E/Z異性体、アトロプ異性体)及びラセミ化合物、並びに別個のエナンチオマーの異なる比率における混合物、ジアステレオマーの混合物、又は前述の形態のいずれかの混合物(そのような異性体及びエナンチオマーが存在する場合)及びその塩(薬学的に許容可能な塩など)、及び例えば水和物などのその溶媒和物(遊離化合物の溶媒和物又は化合物の塩の溶媒和物など)を包含するべきである。
当業者であれば本発明の化合物のエナンチオマーを分離、濃縮、又は選択的に調製する方法を理解するであろう。純粋な立体異性体、例えばエナンチオマー及びジアステレオマー、又は所望の鏡像体過剰率(ee)、すなわち鏡像異性の純度の混合物の調製は、(a)エナンチオマーの分離又は分割、又は(b)当業者に既知のエナンチオ選択的合成、又はそれらの組み合わせの多くの方法の中の1つ以上により達成される。これらの分割方法は一般にキラル認識に依存し、限定されないが、キラル固定相を使用したクロマトグラフィー、エナンチオ選択的ホストゲスト錯体形成、キラル補助基を用いた分割又は合成、エナンチオ選択的合成、酵素及び非酵素の速度論的分割、又は自然発生的なエナンチオ選択的結晶化などがある。そのような方法は一般にキラル分離技術(Chiral Separation Techniques):実用的な手法(A Practical Approach)(第2版)、G. Subramanian(編)、Wiley-VCH、2000;T.E. Beesley及びR.P.W. Scott、キラルクロマトグラフィー(Chiral Chromatography)、John Wiley & Sons、1999;及びSatinder Ahuja、クロマトグラフィーによるキラル分離(Chiral Separations by Chromatography)、Am. Chem. Soc.、2000において開示されている。さらに、鏡像体過剰率、すなわち純度の定量のための非限定的なGC、HPLC、CE、又はNMRなど、及び絶対的立体配置及び立体配座を割り当てるための非限定的なCD、ORD、X-線結晶学、又はNMRなどの、同様に既知の方法が存在する。
【0010】
語句「薬学的に許容可能な」は本明細書において、正当な医学的判断の範囲内において、ヒト及び動物の組織との接触において、過剰な毒性、刺激、アレルギー性反応、又は他の問題又は合併症がなく、妥当な利益/リスクの比率に見合った使用に適している、それらの化合物、材料、組成物、及び/又は製剤形態を示すのに採用される。
本明細書で使用される、「薬学的に許容可能な塩」は開示された化合物の誘導体を示し、親化合物がそれらの酸又は塩基の塩を形成することにより修正されている。薬学的に許容可能な塩の例として、限定されないが、アミンなどの塩基性残基の無機又は有機酸の塩;カルボン酸などの酸性残基のアルカリ又は有機の塩などが挙げられる。例えば、そのような塩として、アセテート、アスコルベート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、ベシレート、重炭酸塩、酒石酸水素塩、臭化物/臭化水素酸塩、エデト酸カルシウム/エデト酸塩、カムシレート、カーボネート、塩化物/塩酸塩、シトレート、エジシレート、エタンジスルホネート、エストレート、エシレート、フマレート、グルセプテート、グルコネート、グルタメート、グリコレート、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシネート、ヒドラバミン、ヒドロキシマレアート、ヒドロキシナフトアート、ヨウ化物、イソチオネート、ラクテート、ラクトビオネート、マレート、マレアート、マンデレート、メタンスルホネート、メシレート、メチルブロマイド、メチルニトレート、メチルスルフェート、ムケート、ナプシレート、硝酸塩、オキサレート、パモエート、パントテナート、フェニルアセテート、ホスフェート/ジホスフェート、ポリガラクツロネート、プロピオネート、サリシレート、ステアレート、サブアセテート、サクシネート、スルファミド、サルフェート、タンネート、タルトレート、テオクレート、トルエンスルホネート、トリエチオダイド、アンモニウム、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン及びプロカインが挙げられる。さらなる薬学的に許容可能な塩はアルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛などのような金属からのカチオンにより形成され得る。(Pharmaceutical salts、Berge, S.M.ら、J. Pharm. Sci.、(1977)、66、1-19;及びHandbook of Pharmaceutical Salts、P. Heinrich Stahl、Camille G. Wermuth(編)、Wiley-VCH、2002も参照されたい。)
本発明の薬学的に許容可能な塩は塩基性又は酸性部分を含む親化合物から慣習的な化学的方法によって合成され得る。一般的に、そのような塩はこれらの化合物の遊離酸又は塩基性の形態を水中又はエーテル、エチルアセテート、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリル、又はそれらの混合物のような有機希釈剤中で十分な量の適切な塩基又は酸と反応させることにより調製され得る。
例えば、本発明の化合物を精製又は単離するのに有用な上記以外の酸の塩(例えばトリフルオロ酢酸塩)は、また本発明の一部を構成する。
【0011】
本明細書で使用される用語「治療」は、本発明の化合物又は組成物を投与してC型肝炎の疾患の症状を緩和又は除去すること及び/又は患者におけるウイルス負荷を減少させることを意味することを意図している。用語「治療」はまた、本発明の化合物又は組成物を、個々がウイルスに曝露された後であるが疾患の症状の発現前及び/又は血中ウイルスの検出より前に投与し、疾患の症状の発現を予防し及び/又はウイルスが血中の検出レベルへ到達するのを予防することを包含する。
本明細書で使用される用語「予防」は、本発明の化合物又は組成物を、個々がウイルスに曝露された後であるが疾患の症状の発現前及び/又は血中ウイルスの検出より前に投与し、疾患の症状の発現を予防することを意味する。
用語「治療上効果のある量」は、それを必要としている患者に投与した際、化合物が効用を有する病状、状態又は障害の治療を達成するのに十分な本発明の化合物の量を意味する。そのような量は、組織系又は研究者又は臨床医に見つけ出された患者の生物学的な又は医学的な反応を導き出すのに十分である。治療上効果のある量を構成する本発明の化合物の量は、化合物及びその生物学的活性、投与に使用される組成物、投与回数、投与経路、化合物の排出率、治療の期間、治療されている病状又は障害の種類及びその重症度、本発明の化合物との組み合わせで又は同時に使用されている薬物、並びに患者の年齢、体重、総体的健康、性別及び食習慣といった要因により異なる。そのような治療上効果のある量は、当業者により、彼らの知識、最新技術、及びこの開示を考慮して、ごく普通に決定され得る。
【0012】
(好ましい実施態様)
以下の好ましい態様では、本発明の式(I)の化合物の基及び置換基が詳細に記載される。
【化3】

いかなる及びそれぞれの以下の定義は互いに組み合わされてもよい。
以下に示される基:
【化4】

の好ましい態様の例として:
【化5】

が挙げられる。
【0013】
R1
R1-A:R1は(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び-(C1-6)アルキルアリール(それぞれの前記アルキル、シクロアルキル及びアルキルアリールは、アリール、-O-(C1-6)アルキル、-O-C(=O)-N((C1-6)アルキル)2及び-N(Rf)Rgで1〜3回置換されていてもよい(Rf及びRgは独立にH、(C1-6)アルキル及び-C(=O)O-(C1-6)アルキルから選択される))から選択される。
R1-B:R1は(C1-5)アルキル、(C3-5)シクロアルキル及び-(C1-3)アルキルフェニル(それぞれの前記アルキル、シクロアルキル及びアルキルフェニルはフェニル、-O-(C1-3)アルキル、-O-C(=O)-N((C1-3)アルキル)2及び-N(Rf)Rgで1〜3回置換されていてもよい(Rf及びRgは独立にH、(C1-3)アルキル及び-C(=O)O-(C1-3)アルキルから選択される))から選択される。
R1-C:R1は(C1-5)アルキル、(C3)シクロアルキル及び-(C1-2)アルキルフェニル(それぞれの前記アルキル、シクロアルキル及びアルキルフェニルはフェニル、-O-(C1-2)アルキル及び-N(Rf)Rgで1〜2回置換されていてもよい(Rf及びRgは独立にH、(C1-2)アルキル及び-C(=O)O-(C1-2)アルキルから選択される))から選択される。
R1-D:R1は(C1-5)アルキル(それぞれの前記アルキルは-O-(C1)アルキル及び-N(Rf)Rgで1〜2回置換されていてもよい(Rf及びRgは独立にH及び-C(=O)O-(C1)アルキルから選択される))から選択される。
R1-E:R1は、
【化6】

から選択される。
R1-F:R1は、
【化7】

から選択される。
【0014】
R2
R2-A:R2は(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び-(C1-6)アルキルアリール(それぞれの前記アルキル、シクロアルキル及びアルキルアリールはアリール、-O-(C1-6)アルキル、-O-C(=O)-N((C1-6)アルキル)2及び-N(Rf)Rgで1〜3回置換されていてもよい(Rf及びRgは独立にH、(C1-6)アルキル及び-C(=O)O-(C1-6)アルキルから選択される))から選択される。
R2-B:R2は(C1-5)アルキル、(C3-5)シクロアルキル及び-(C1-3)アルキルフェニル(それぞれの前記アルキル、シクロアルキル及びアルキルフェニルはフェニル、-O-(C1-3)アルキル、-O-C(=O)-N((C1-3)アルキル)2及び-N(Rf)Rgで1〜3回置換されていてもよい(Rf及びRgは独立にH、(C1-3)アルキル及び-C(=O)O-(C1-3)アルキルから選択される))から選択される。
R2-C:R2は(C1-5)アルキル、(C3)シクロアルキル及び-(C1-2)アルキルフェニル(それぞれの前記アルキル、シクロアルキル及びアルキルフェニルはフェニル、-O-(C1-2)アルキル及び-N(Rf)Rgで1〜2回置換されていてもよい(Rf及びRgは独立にH、(C1-2)アルキル及び-C(=O)O-(C1-2)アルキルから選択される))から選択される。
R2-D:R2は(C1-5)アルキル(それぞれの前記アルキルは-O-(C1)アルキル及び-N(Rf)Rgで1〜2回置換されていてもよい(Rf及びRgは独立にH及び-C(=O)O-(C1)アルキルから選択される))から選択される。
R2-E:R2
【化8】

から選択される。
R2-F:R2
【化9】

から選択される。
下記表は、式(I)の化合物のさらなる態様E-1からE-14を表す。
【0015】
【表1】

本発明の化合物の最も好ましい例は、表1及び2に記載されるそれぞれの単独化合物である。
【0016】
(医薬組成物)
式(I)の化合物を投与するための適切な製剤は当業者に明らかとなり、例えば、錠剤、丸薬、カプセル、座薬、ロゼンジ、トローチ、溶液、シロップ、エリキシル剤、匂い袋、注射物質、吸入剤及び粉末などが挙げられる。1つ又は複数の医薬活性化合物の含有量は組成物の0.05〜90質量%、好ましくは0.1〜50質量%の範囲にあるべきである。
適切な錠剤を、例えば1つ以上の式(I)の化合物を公知の賦形剤、例えば不活性の希釈剤、担体、崩壊剤、アジュバント、界面活性剤、バインダー及び/又は潤滑油と混合することにより得てもよい。錠剤は数層からなってもよい。
代わりの態様によれば、本発明の医薬組成物はさらに少なくとも1つの他の抗HCV剤を含んでもよい。
【0017】
本明細書で使用される用語「他の抗HCV剤」は、C型肝炎に関連する疾患の症状の進行を減速又は予防するのに効果的な薬剤を意味する。そのような薬剤は免疫調節剤、HCV NS3プロテアーゼ阻害剤、HCVによりコードされるNS5Aタンパク質の機能阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤又はHCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤から選択され得る。抗HCV剤の例として、α-(アルファ)、β-(ベータ)、δ-(デルタ)、γ-(ガンマ)、ω-(オメガ)又はτ-(タウ)インターフェロン、ペグ化α-インターフェロン、リバビリン、アマンタジン、タリバビリン(ビラミジン)、ニタゾキサニド及びBMS-791325が挙げられる。
【0018】
本明細書で使用される用語「免疫調節剤」として、ヒトにおける免疫系反応を増大又は増強するのに効果的な薬剤(化合物又は生物製剤)が挙げられる。免疫調節剤としては、限定されないが、イノシン1リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、クラスIインターフェロン、クラスIIインターフェロン、コンセンサスインターフェロン、アシアロ-インターフェロン、ペグ化インターフェロン及び限定されないがヒトアルブミンを含む他のタンパク質とコンジュゲートした非限定的なインターフェロンを含むコンジュゲートインターフェロンが挙げられる。クラスIインターフェロンは、天然及び合成で生成されたクラスIインターフェロン両方を含む受容体I型と全て結合するインターフェロンのグループであり、一方クラスIIインターフェロンは受容体II型と全て結合する。クラスIインターフェロンの例として、限定されないが、α-、β-、δ-、ω-、及びτ-インターフェロンが挙げられ、一方クラスIIインターフェロンの例として、限定されないが、γ-インターフェロンが挙げられる。
【0019】
本明細書で使用される用語「HCV NS5A阻害剤」は、ヒトにおけるHCV NS5Aの機能を阻害するのに効果的な薬剤(化合物又は生物製剤)を意味する。HCV NS5A阻害剤として、例えば、BMS-790052、AZD7295及びPPI-461が挙げられる。
【0020】
本明細書で使用される用語「HCV NS3プロテアーゼ阻害剤」は、ヒトにおけるHCV NS3プロテアーゼの機能を阻害するのに効果的な薬剤(化合物又は生物製剤)を意味する。HCV NS3プロテアーゼ阻害剤として、例えばWO99/07733、WO99/07734、WO00/09558、WO00/09543、WO00/59929、WO03/064416、WO03/064455、WO03/064456、WO2004/039970、WO2004/037855、WO2004/039833、WO2004/101602、WO2004/101605、WO2004/103996、WO2005/028501、WO2005/070955、WO2006/000085、WO2006/007700、WO2006/007708、WO2007/009227、WO2008/098368、WO2004/093915、WO2004/009121(全てベーリンガー・インゲルハイムによる)に記載される化合物が挙げられ、これらの全ては参照により本明細書に組み込まれ、及び候補ABT-450、ACH-1625、BMS-650032、PHX1766、VX-813、テラプレビル(telaprevir)(VX950)、AVL-181、ボセプレビル(boceprevir)(SCH-503034)、ナルラプレビル(narlaprevir)(SCH-900518)、ITMN-191、TMC435350、MK7009、BI201335、GS9256及びVX-985が挙げられる。
【0021】
本明細書で使用される用語「HCVポリメラーゼ阻害剤」は、ヒトにおけるHCVポリメラーゼ機能を阻害するのに効果的な薬剤(化合物又は生物製剤)を意味する。これは例えば、HCV NS5Bポリメラーゼ阻害剤が挙げられる。HCVポリメラーゼ阻害剤として、例えばWO03/007945、WO03/010140、WO03/010141、US6,448,281、WO02/04425、WO2008/019477、WO2007/087717、WO2009/018656、WO2009/018657、WO2009/076747、WO2006/007693、WO2005/080388、WO2004/099241、WO2004/065367、WO2004/064925(全てベーリンガー・インゲルハイムによる)に記載される化合物が挙げられ、これらの全ては参照により本明細書に組み込まれる。HCVポリメラーゼ阻害剤の具体的な例として、RG-7128、GS9190、IDX184、IDX375、PSI-7977、MK-3281、フィリブビル(filibuvir)(PF868554)、VCH-222、VCH-759、ANA598、ABT-333、ABT-072及びBI207127が挙げられる。
【0022】
本明細書で使用される用語「HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤」は、ヒトにおけるHCV形成及び/又は複製をHCV NS3プロテアーゼ機能の阻害以外により阻害するのに効果的な薬剤(化合物又は生物製剤)を意味する。これはHCVのライフサイクルに必要なホスト又はHCVウイルス標的を妨害する薬剤、又は不確定な又は不完全に定義された機構によるHCVの細胞培養試験において具体的に阻害する薬剤が挙げられる。HCVのライフサイクルにおける別の標的の阻害剤としては、例えば、コア、E1、E2、p7、NS2/3プロテアーゼ、NS3ヘリカーゼ、NS4A、NS5Bポリメラーゼ、NS5A及び内部リボソーム進入部位(IRES)、又はホスト標的(例えばシクロフィリンB、ホスファチジルイノシトール4-キナーゼIIIα、CD81、SR-B1、クローディン(Claudin)1、VAP-A、VAP-B)を阻害する薬剤が挙げられる。HCVのライフサイクルにおける別の標的の阻害剤の具体的な例としては、SCY-635、ITX5061、NOV-205、AZD7295、BIT-225、NA808、MK-1220、PF-4878691、MX-3253、GS9450、BMS-790052、ISIS-14803、GS9190、NIM-811、及びDEBIO-025が挙げられる。
【0023】
本明細書で使用される用語「HIV阻害剤」は、ヒトにおけるHIV形成及び/又は複製を阻害するのに効果的な薬剤(化合物又は生物製剤)を意味する。これはヒトにおけるHIV形成及び/又は複製に必要なホスト又はウイルスの機構を妨害する薬剤が挙げられる。HIV阻害剤として、例えば、ヌクレオシド阻害剤、非ヌクレオシド阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、融合阻害剤及びインテグラーゼ阻害剤が挙げられる。
本明細書で使用される用語「HAV阻害剤」は、ヒトにおけるHAV形成及び/又は複製を阻害するのに効果的な薬剤(化合物又は生物製剤)を意味する。これはヒトにおけるHAV形成及び/又は複製に必要なホスト又はウイルスの機構を妨害する薬剤が挙げられる。HAV阻害剤はA型肝炎ワクチン、例えば、Havrix(商標)(グラクソ・スミスクライン(GlaxoSmithKline))、VAQTA(商標)(メルク(Merck))及びAvaxim(商標)(アヴェンティス パスツール(Aventis Pasteur))が挙げられる。
【0024】
本明細書で使用される用語「HBV阻害剤」は、ヒトにおけるHBV形成及び/又は複製を阻害するのに効果的な薬剤(化合物又は生物製剤)を意味する。これはヒトにおけるHBV形成及び/又は複製に必要なホスト又はウイルスの機構を妨害する薬剤が挙げられる。HBV阻害剤としては例えば、HBVウイルスのDNAポリメラーゼ又はHBVワクチンを阻害する薬剤が挙げられる。HBV阻害剤の具体的な例として、ラミブジン(Lamivudine)(Epivir-HBV(商標))、アデホビル ジピボキシル(Adefovir Dipivoxil)、エンテカビル(Entecavir)、FTC(Coviracil(商標))、DAPD(DXG)、L-FMAU(Clevudine(商標))、AM365(Amrad)、Ldt(Telbivudine)、monoval-LdC(Valtorcitabine)、ACH-126,443(L-Fd4C)(Achillion), MCC478(Eli Lilly)、Racivir(RCV)、フルオロ-L及びDヌクレオシド、ロブスタフラボン(Robustaflavone)、ICN2001-3(ICN)、Bam205(Novelos)、XTL-001(XTL)、Imino-Sugars(Nonyl-DNJ)(Synergy)、HepBzyme;及び免疫調節剤生成物、例えば:インターフェロンα2b、HE2000(Hollis-Eden)、Theradigm(Epimmune)、EHT899(Enzo Biochem)、Thymosin alpha-1(Zadaxin(商標))、HBV DNAワクチン(PowderJect)、HBV DNAワクチン(Jefferon Center)、HBV抗原(OraGen)、BayHep B(商標)(Bayer)、Nabi-HB(商標)(Nabi)及びAnti-hepatitis B(Cangene);及びHBVワクチン生成物、例えば下記:Engerix B、Recombivax HB、GenHevac B、Hepacare、Bio-Hep B、TwinRix、Comvax、Hexavacが挙げられる。
【0025】
以上で議論したように、組み合わせ療法は、本発明の化合物又はその薬学的に許容可能な塩が、抗ウイルス薬、免疫調節薬、HCV NS3プロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤、HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤及びHBV阻害剤から選択される少なくとも1つの追加の薬剤と同時投与されることが意図される。これらの追加の薬剤は、本発明の化合物と組み合わされて1つの医薬の剤形を作り出してもよい。代わりとして、これらの追加の薬剤は複数の剤型の一部として、例えばキットを使用して、患者に別々に投与されてもよい。そのような追加の薬剤は、患者に本発明の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の投与に先立って、同時に、又は後に投与されてもよい。
【0026】
1日あたり適用可能な本発明の化合物の用量幅は通常0.01〜100mg/kg体重、好ましくは0.1〜50mg/kg体重である。それぞれの用量単位は慣習的に5%〜95%の有効成分(w/w)を含んでいてもよい。好ましくはそのような製剤は20%〜80%の有効成分を含んでいてもよい。
実際の薬学的に効果がある量又は治療上の用量は、当然、当業者に既知の要因、例えば患者の年齢及び体重、投与経路、及び疾患の重症度によって決まる。どのような場合でも患者独自の状態に基づいて送達されるべき医薬的に効果のある量を可能にする用量及び方法において当該組み合わせは投与される。本発明の組成物が本発明の化合物及び1つ以上の追加の治療又は予防薬の組み合わせを含む場合、化合物及び追加の薬剤は両方とも、通常単剤療法の投薬計画において投与される用量の約10〜100%、及びより好ましくは約10〜80%の用量レベルで存在すべきである。
【実施例】
【0027】
(実施例)
本発明の他の特徴及び利点は、例により本発明の原理を示す以下のより詳細な実施例から明らかになる。当業者によく知られているように、反応は空気又は湿気から反応成分を保護することが必要とされる不活性の雰囲気中(限定されないが窒素又はアルゴンなど)で行われる。温度は摂氏温度(℃)で与えられる。溶液のパーセンテージ及び割合は他に定義されない限り、容積対容積の関係を示す。フラッシュクロマトグラフィーは、W.C. Stillら、J. Org. Chem.、(1978)、43、2923の手順に従い、シリカゲル(SiO2)において行われる。
【0028】
分取RP-HPLCは以下の具体的な測定条件の1つを使用して標準条件下で行われる。
化合物は、10mMの重炭酸アンモニウム(pH10)を含むリニアアセトニトリルグラジエントにより30ml/分で10分間にわたり溶出するWaters SunFire Prep OBD(商標)C18カラム(5μm、19×50mm)を使用する標準条件下にて分取RP-HPLCにより精製される。所望の生成物を含む留分は溜めて凍結乾燥される。
化合物は、10mMのギ酸アンモニウム(pH3.8)を含むリニアアセトニトリルグラジエントにより30ml/分で10分間にわたり溶出するWaters XBridge Prep OBD(商標)C18(5μm、19×50mm)を使用する標準条件下にて分取RP-HPLCにより精製される。所望の生成物を含む留分は溜めて凍結乾燥される。
化合物は、30ml/分で10分間にわたり、10mMの重炭酸アンモニウム(pH10)を含むリニアアセトニトリルグラジエントにより溶出するWaters SunFire Prep OBD(商標)C18カラム(5μm、19×50mm)又は10mMのギ酸アンモニウム(pH3.8)を含むリニアアセトニトリルグラジエントにより溶出するWaters XBridge Prep OBD(商標)C18(5μm、19×50mm)を使用する標準条件下にて分取RP-HPLCにより精製される。所望の生成物を含む留分は溜めて凍結乾燥される。
【0029】
分析UPLCは、以下の具体的な測定条件の1つを使用して標準条件下にて行われる。
分析UPLCは、0.06%TFA(v/v)を含むセグメントリニアアセトニトリルグラジエントにより0.9ml/分で2.6分間にわたり溶出するWaters ACQUITY UPLC(商標)HSS T3カラム(1.8μm、2.1×50mm)を使用する標準条件下で行われる。
分析UPLCはまた、10mMの重炭酸アンモニウム(pH10)を含むリニアメタノールグラジエントにより0.75ml/分で2.2分間にわたり溶出するWaters ACQUITY UPLC(商標)BEH C18カラム(1.8μm、2.1×30mm)又は10mMのギ酸アンモニウム(pH3.8)を含むリニアメタノールグラジエントを用いて0.8ml/分で2.3分間にわたり溶出するWaters ACQUITY UPLC(商標)HSS C18カラム(1.8μm、2.1×30mm)を使用する標準条件下にて行われる。
質量スペクトル解析はエレクトロスプレー質量分析を使用して記録される。
【0030】
本明細書で使用される略語又は記号として下記が挙げられる:
Ac:アセチル;AcOH:酢酸;BEH:エチレン架橋型ハイブリッド;Bn:ベンジル(フェニルメチル);BOC又はBoc:tert-ブチルオキシカルボニル;Bu:ブチル;DCM:ジクロロメタン;DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン;DMAc:ジメチルアセトアミド;DME:ジメトキシエタン;DMF:N,N-ジメチルホルムアミド;EC50:50%効果濃度;EDCI:1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド;Et:エチル;Et3N:トリエチルアミン;Et2O:ジエチルエーテル;EtOAc:酢酸エチル;EtOH:エタノール;Hex:ヘキサン;HATU:ヘキサフルオロリン酸N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウム;HPLC:高速液体クロマトグラフィー;HOBt:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール;HSS:高強度シリカ;IC50:50%阻害濃度;iPr又はi-Pr:1-メチルエチル(イソプロピル);LC-MS:液体クロマトグラフィー-質量分析;m/z:質量対電荷比;[M+H]+:プロトン化分子イオン;Me:メチル;MeCN:アセトニトリル;MeOH:メタノール;MS:質量分析;NaHMDS:ナトリウム-1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザン;NBS:N-ブロモコハク酸イミド;NMP:N-メチル-2-ピロリドン;NMR:核磁気共鳴分光法;OBD:最適層密度;Pd(dppf)Cl2:1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II);Ph:フェニル;Pr:プロピル;Prep LCMS:分取液体クロマトグラフィー-質量分析;RP-HPLC:逆相高速液体クロマトグラフィー;RT:室温(およそ18℃〜25℃);tert-ブチル又はt-ブチル:1,1-ジメチルエチル;TBTU:O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート;TFA:トリフルオロ酢酸;THF:テトラヒドロフラン;TLC:薄層クロマトグラフィー;TMSOTf:トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル;tR:保持時間;UPLC:超高速液体クロマトグラフィー。
【0031】
(実施例1)
中間体1a4の調製
【化10】

工程1:
DMF(20mL)中の4-ブロモ-3-メチル安息香酸1a1(アルドリッチ(Aldrich))(3g、14mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(1.36g、14mmol)、EDCl(4g、21mmol)及びHOBt(1.94g、14mmol)の溶液にDIPEA(7.3ml、42mmol)を加える。RTにて24時間撹拌後、反応混合物を濃縮し生成物をDCMを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1a2を得る。
工程2:
-70℃におけるTHF(50mL)中の1a2(1.53g、5.9mmol)の溶液にEt2O中のメチルリチウム溶液(1.6M、38.7mL、62mmol)を加える。RTに達するまで反応させ、その後16時間撹拌する。反応混合物を濃縮して残留物をDCM及びNH4Clの飽和水溶液間に分配する。有機層をMgSO4を用いて乾燥し、濾過して濃縮する。生成物をヘキサン中の25%DCMを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1a3を得る。
工程3:
1a3(7.5g、17mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(8.7g、34mmol)、酢酸カリウム(4.2g、43mmol)及びPd(P(Ph)3)4(1g、0.9mmol)をDMAc(70mL)中に入れる。混合物をアルゴンを用いて15分間脱気し、85℃で20時間加熱する。反応混合物をRTまで冷却し、EtOAc及び水間に分配する。層を分離して水相をEtOAcを用いて抽出する。混合した有機層を水及び鹹水を用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥し濃縮する。生成物を石油エーテル中の20%-30%EtOAcを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1a4を得る。
【0032】
(実施例2)
中間体2a2の調製
【化11】

-78℃窒素雰囲気下における無水Et2O(800mL)中の2,5-ジブロモ-3-ピコリン2a1(アルドリッチ)(25g、99.6mmol)の溶液にヘキサン中のN-ブチルリチウム溶液(2.4M、42.4mL、99.6mmol)を加える。反応混合物を30分間撹拌しその後DMAc(13.9mL、149.5mmol)を加えて0℃にて1時間撹拌する。反応混合物を0℃にてNH4Clの飽和水溶液を用いて中和し、EtOAcを用いて抽出する。有機層を鹹水を用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥して濃縮する。生成物をEt2Oから再結晶させて2a2を得る。
【0033】
(実施例3)
中間体3a1の調製
【化12】

DME(60mL)/EtOH(15mL)/水(15mL)の混合物中の2a2(7g、32.7mmol)の溶液に、1a4(9.4g、36.0mmol)及びNa2CO3(7.6g、71.9mmol)をRTにて加え、反応混合物をアルゴンを用いて15分間脱気する。Pd(P(Ph)3)4(1.9g、1.6mmol)を加えて溶液を10分間脱気する。反応混合物を115℃にて5時間加熱し、RTまで冷却し、水で希釈してEtOAcを用いて抽出する。混合した有機層を鹹水で洗浄し、Na2SO4で乾燥して濾過及び濃縮する。生成物を石油エーテル中の15%-25%EtOAcを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、3a1を得る。
【0034】
(実施例4)
中間体4a2の調製
【化13】

DMF(100mL)中の5-クロロ-2-ブロモピリミジン4a1(マトリックスサイエンス(Matrix Scientific))(11g、57mmol)及びトリブチル(1-エトキシビニル)スズ(22.6g、63mmol)の混合物をアルゴンを用いて30分間脱気し、PdCl2(PPh3)2(0.8g、1.1mmol)を加える。反応物を2.5時間70℃まで加熱してRTまで冷却する。KF水溶液を加える。混合物を水中に注ぎEtOAcで抽出する。混合した有機層を濃縮し、ヘキサン中の2%EtOAcを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、4a2を得る。
【0035】
(実施例5)
中間体5a2の調製
【化14】

DME(60mL)/EtOH(16mL)/水(16mL)の混合物中の4a2(5.8g、31mmol)の溶液に、5a1(アルドリッチ)(5.7g、35mmol)及びNa2CO3(7.3g、69mmol)を加える。反応混合物をアルゴンを用いて15分間脱気する。Pd(P(Ph)3)4(3.6g、3.1mmol)を加え、反応混合物を10分間脱気する。溶液を115℃で5時間加熱し、その後RTまで冷却する。反応混合物を水で希釈してEtOAcを用いて抽出する。混合した有機層を鹹水で洗浄し、Na2SO4で乾燥して濾過及び濃縮する。生成物を石油エーテル中の15%-25%EtOAcを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、5a2を得る。
【0036】
(実施例6)
中間体6a2の調製
【化15】

1-(6-ブロモピリジン-3-イル)エタノン6a1(アルドリッチ)(5g、25.0mmol)及び4-アセチルフェニルボロン酸5a1(アルドリッチ)(4.5g、27.5mmol)をDMF(200mL)及び水(50mL)中に溶解する。懸濁液を60℃まで加熱しアルゴンを用いて15分間脱気する。Pd(dppf)Cl2(0.91g、1.3mmol)及びNa2CO3(10.6g、100mmol)を加え、混合物を130℃で1時間加熱する。反応混合物をRTまで冷却し、水(400mL)中へ注ぐ。沈殿物を濾過により収集しDCM(500mL)中へ溶解する。有機層を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥して濾過及び濃縮する。残留物をDCM中の2%MeOHに溶解しシリカゲルカラムで濾過して6a2を得る。
【0037】
(実施例7)
中間体7a2の調製
【化16】

DCM(200mL)中の4,4'-ジアセチルビフェニル7a1(アルファ(Alfa))(20g、83.9mmol)の撹拌溶液中に臭素(8.7mL、167.9mmol)を窒素雰囲気下でゆっくり加える。混合物を窒素下にてRTで20時間撹拌する。得られた懸濁液にDCM(200mL)を加え、〜160mLまで濃縮する。懸濁液をTHFで希釈し、溶媒を真空蒸留により〜50mLの目標容積まで交換する。懸濁液をRTまで1時間にわたり冷却し、さらに1時間撹拌する。固形物を濾過し、DCMで洗浄して7a2を得る。
【0038】
(実施例7b)
中間体7b1の調製
【化17】

DCM(80mL)中の3a1(6g、22mmol)の溶液に、AcOH中のHBr溶液を2滴加える。臭素(2.3mL、45mmol)をRTにて加える。得られた反応混合物を35℃にて一晩撹拌する。得られた固形物を濾過し、DCMで洗浄して乾燥し、7b1を得る。
【0039】
(実施例8)
中間体8a1の調製
【化18】

DCM(200mL)中の6a2(4.0g、16.7mmol)にDIPEA(7.0mL、40.1mmol)を加え、混合物を0℃まで冷却する。TMSOTf(7.0mL、38.5mmol)を加え、混合物を0℃にて15分間撹拌する。DCM(200mL)中のNBS(6.0g、33.4mmol)溶液を加え、混合物を15分間撹拌する。反応混合物を水中へ注ぐ。有機層を分離してNa2SO4で乾燥し濾過及び濃縮する。生成物をDCM中の1%MeOHを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、8a1を得る。
【0040】
(実施例9)
中間体9a2の調製
【化19】

工程1:
5a2(7.0g、26mmol)をTHF(110mL)及び水(55mL)の中に溶解する。NBS(4.6g、26mmol)を加える。混合物をRTにて30分間撹拌し、濾過して9a1を得る。
工程2:
AcOH(1000mL)中の9a1(7g、22mmol)の溶液にAcOH中の臭素溶液(1.6mL、31mmol)を滴下する。反応混合物をRTにて一晩撹拌する。臭素(0.3mL、7mmol)を加え得られた固形物を濾過してDCMにて洗浄し、9a2を得る。
【0041】
(実施例10)
中間体10a2の調製
【化20】

1NNaOH(168mL)中のL-アラニン10a1(アルドリッチ)(15g、168mmol)溶液にNa2CO3(8.9g、84mmol)を加える。溶液を0℃まで冷却しクロロギ酸メチル(13.5mL、172mmol)を滴下する。反応混合物をRTにて3.5時間撹拌する。溶液をEt2Oで洗浄し、1NHClを用いて酸性(pH=1)にする。水層をDCMを用いて抽出する。有機層を鹹水で洗浄し、Na2SO4で乾燥して濃縮し10a2を得る。
【0042】
以下の中間体は、適切なアミノ酸誘導体を使用して、実施例10に記載される手順に類似して調製される。
【表2】

【0043】
(実施例11)
中間体11a2の調製
【化21】

0℃における1,4-ジオキサン中のBoc-O-メチル-L-セリンジシクロヘキシルアンモニウム塩11a1(ケムインペックス(Chem-Impex))(4.5g、11.2mmol)に1,4-ジオキサン中の8MのHCl溶液を加え、混合物をRTにて2時間撹拌する。反応混合物を濃縮し乾燥状態まで1,4-ジオキサンを用いて共蒸留する。塩を1NのNaOH(22.5mL、22.5mmol)に溶解し、Na2CO3(0.6g、5.6mmol)を0℃にて加え、次にクロロギ酸メチル(0.87mL、11.2mmol)を滴下して加える。反応混合物をRTにて3時間撹拌する。溶液はエーテルで洗浄し、1NのHClで酸性(pH=1)にする。水層をDCMを用いて抽出し、有機層を鹹水で洗浄し、Na2SO4で乾燥して濃縮し11a2を得る。
【0044】
(実施例12)
中間体12a4の調製
【化22】

工程1:
0℃におけるTHF(4.5mL)中のメチル(R)-マンデル酸12a1(アルドリッチ)(200mg、1.2mmol)の溶液に、THF中のNaHMDS(1M、1.8mL、1.8mmol)を加える。混合物を15分間撹拌し、その後THF(1.5mL)中塩化ジメチルカルバミル(0.2mL、2.4mmol)溶液を加える。反応混合物をRTにて一晩撹拌し、NH4Clの飽和水溶液で中和する。水を加え水層をEtOAcで抽出する。混合した有機層をMgSO4で乾燥し、濾過して濃縮する。生成物をヘキサン中のEtOAcを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、12a2を得る。
工程2:
12a2をTHF(1.7mL)/MeOH(0.6mL)の混合物中に溶解する。1NのNaOH(0.5mL、0.5mmol)を加え、混合物をRTにて2時間撹拌する。反応物を濃縮し、引き続いてMeOH、MeCN及びEt2Oを用いて共蒸留して高真空下にて乾燥し、12a3を得る。
工程3:
0℃におけるDCM(1mL)中の12a3(44.1mg、180μmol)の溶液に、DMF(5μL)及び塩化オキサリル(0.1mL、270μmol)を加える。溶液をRTにて一晩撹拌する。反応混合物を濃縮して12a4を得る。
【0045】
(実施例13)
中間体13a2の調製
【化23】

0℃におけるMeOH(17mL)中のD-2-フェニルグリシン塩酸塩13a1(アルドリッチ)(1g、6.6mmol)の懸濁液に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.96g、15.2mmol)をゆっくり加える。アセトアルデヒドを10分間にわたり滴下して加える。反応混合物を0℃において45分間撹拌し、その後RTにて4時間撹拌する。反応混合物を濾過する。濃塩酸を加えてpHを〜2に調整し、溶液を濃縮する。生成物をEtOHから再結晶させて13a2を得る。
【0046】
(実施例14)
中間体14a9の調製
【化24】

工程1:
(R)-1-フェニルエタンアミン(アルドリッチ)14a2(250mL、1960mmol)をトルエン(2L)に溶解する。この溶液にNa2SO4(696g、4900mmol)を加え、次に2-オキソ酢酸エチル(アルドリッチ)14a1(389mL、1960mmol)を滴下して加える。反応物をRTにて60分間撹拌する。固形物を濾過し濾液を蒸留して14a3を得る。
工程2:
RTにてDMF(1250mL)中に14a3(415g、2022mmol)を溶解する。TFA(156mL、2022mmol)を加え、次に2分後に新しく蒸留したシクロペンタジエン(アルドリッチ)14a4(267g、4044mmol)及び水(1.1ml、60.7mmol)を加える。混合物をRTにて一晩撹拌する。反応物を濃縮し残留物をNaHCO3の10%水溶液に注ぐ。この混合物にEt2O、水及び固体のNa2CO3をpHが〜8になるまで加える。有機層を分離して水相をEt2Oで抽出する。混合した有機層を水、鹹水を用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥する。溶剤を蒸発させて生成物をヘプタン中のEtOAc15%を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、14a5を得る。
工程3:
EtOH(2L)中に14a5(238.3g、878mmol)を溶解しK2CO3(121g、878mmol)を窒素雰囲気下で加える。反応混合物にPd/C(23.4g、21.95mmol)を加え、混合物を水素雰囲気下でRTにて一晩撹拌する。反応混合物を窒素で脱気し濾過する。固形物をEtOHで洗浄し、濾過物に濃塩酸(80mL)を加える。混合物を濃縮して残留物を固形物が形成されるまでEtOHを用いて共蒸留する。懸濁液をEt2O及びiPrOHの混合物中で撹拌する。結果として得られた生成物を濾過し、Et2O及びiPrOHの混合物で洗浄し、真空下で乾燥して14a6を得る。
工程4:
オートクレーブ内にて、14a6(102g、329mmol)をEtOH(400mL)に溶解する。K2CO3(45.5g、329mmol)を加えて混合物を窒素で脱気する。Pd/C(7.0g、65.8mmol)を加えH2-圧力(8bar)を加える。反応物をRTにて20時間撹拌する。反応混合物を窒素で脱気し濾過する。濾過物を濃縮して残留物をEt2O中に懸濁する。1,4-ジオキサン中の4NのHCl(82mL、329 mmol)をその後加える。得られた固形物を濾過し、Et2Oで洗浄して乾燥し、14a7を得る。
工程5:
14a7(61g、297mmol)を6NのHCl(494ml、2966mmol)中に溶解し、混合物を加熱して一晩還流させる。混合物をRTまで冷却して溶媒を蒸発させる。残留物をiPrOHに溶解しEt2Oを加える。生成物を濾過し、Et2Oで洗浄して乾燥し、14a8を得る。
工程6:
14a8(46.6g、262mmol)を水(300mL)/MeOH(600mL)の混合物中に溶解し、2NのNaOH(288mL、577mmol)を加える。反応物を0℃まで冷却し、MeOH(100mL)中の二炭酸ジ-t-ブチル溶液(63.0g、288mmol)を加える。混合物をRTにて48時間撹拌する。反応混合物を濃縮して残留物をEtOAc及びNaHCO3の飽和水溶液間に分配する。水層をEtOAcで抽出し、混合した有機層をNaHCO3の飽和水溶液で洗浄する。混合した水層を、クエン酸を用いてpHが〜3となるまで酸性にする。酸性にした水層をEtOAcで抽出する。混合した有機層を水及び鹹水で洗浄し、Na2SO4で乾燥して濃縮し、14a9を得る。
【0047】
(実施例15)
中間体15a1の調製
【化25】

14a9(3.1g、12.9mmol)をMeCN(33mL)中に溶解する。7a2(2.5g、6.3mmol)及びDIPEA(2.3mL、13.3mmol)を加え、反応物をRTにて6時間撹拌する。MeCNを蒸発させて残留物をトルエン(60mL)中に溶解する。残存固形物を濾過する。NH4OAc(9.7g、126mmol)を加え、溶液を100℃まで一晩加熱する。混合物を水で希釈して濾過する。固形物をEtOAcで洗浄し高真空下で乾燥して15a1(tR(分)1.7;(M+H)+ 677.6)を得る。
【0048】
以下の中間体は、実施例15に記載される手順に類似して、適切なジブロモケトン誘導体から調製される。
【表3】

【0049】
(実施例16)
中間体16a1の調製
【化26】

15a1(4.3g、6.4mmol)をMeOH(50mL)中に溶解する。濃塩酸(7.6mL)を加え、混合物を50℃で4時間撹拌する。溶媒を蒸発させる。生成物をトルエンを用いて共蒸留し、Et2Oですりつぶして濾過する。結果として得られた固形物を高真空下で乾燥し、16a1(tR(分)1.0;(M+H)+ 477.4)を得る。
【0050】
以下の中間体は、実施例16に記載される手順に類似して、適切なBOC保護アミン誘導体から調製される。
【表4】

【0051】
(実施例17)
中間体17a1の調製
【化27】

15c1(1.6g、2.4mmol)を1,4-ジオキサン(11.8mL)及びDCM(10mL)中の4MのHClに溶解する。反応混合物をRTにて一晩撹拌する。反応物を濃縮し高真空下に置いて17a1(tR(分)1.2;(M+H)+ 478.3)を得る。
【0052】
(実施例18)
中間体18a1の調製
【化28】

15d1(1.6g、2.4mmol)を1,4-ジオキサン(11.8mL)中の4MのHClに溶解する。反応混合物をRTにて一晩撹拌する。反応物を濃縮し高真空下に置いて18a1(tR(分)1.8;(M+H)+ 479.3)を得る。
【0053】
(実施例19)
化合物1002の調製
【化29】

工程1:
16a1(1g、1.6mmol)、10b2(0.7g、3.9mmol)及びHATU(1.4g、3.7mmol)を100mL丸底フラスコに入れる。DMF(30mL)を加えて、次にDIPEA(2.8mL、16.1mmol)を加え、混合物をRTにて1時間撹拌する。溶液をEtOAcで希釈し水、Na2CO3の5%水溶液及び鹹水で洗浄する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過して濃縮する。残留物をEt2Oを用いて共蒸留し高真空下にて乾燥する。生成物を分取RP-HPLCにより精製する。留分を濃縮して凍結乾燥し、1002を得る。
工程2:
1002(400mg、0.5mmol)をMeOH(40mL)中に溶解する。Et2O中のHClの1M溶液(4mL、4mmol)を加えて反応混合物を濃縮する。残留物を水に溶解し、MeCNを加える。混合物を凍らせて凍結乾燥し、1002の二塩酸塩を得る。
【0054】
(実施例20)
化合物1016の調製
【化30】

10h2(19.1mg、100μmol)を8mLバイアルに入れる。DMF(0.5mL)中の16a1(25mg、40μmol)の溶液及びDMF(0.5mL)中のHATU(36.1mg、95μmol)の溶液を加えて、次にDIPEA(75μL、429μmol)を加える。混合物をRTにて1時間撹拌し、AcOH(100μL)を用いて中和する。生成物を分取RP-HPLCにて精製する。留分は濃縮して凍結し、1016を得る。
以下の化合物(1006、1007、1015、1017、1018、1019及び1021)は、実施例20に記載される手順に類似して、適切なアミノ酸誘導体から調製される。
【0055】
(実施例21)
化合物1004の調製
【化31】

10d2(28.0mg、133μmol)、16a1(27mg、43μmol)及びHATU(50mg、132μmol)を8mLバイアルに入れる。DMF(1mL)を加え、次にDIPEA(40μL、230μmol)を加え混合物をRTにて1時間撹拌する。生成物を分取RP-HPLCにて精製する。留分を濃縮して凍結乾燥し、1004を得る。
以下の化合物(1005)は、実施例21に記載される手順に類似して、適切なアミノ酸誘導体から調製される。
【0056】
(実施例22)
化合物1001の調製
【化32】

10a2(20.0mg、136μmol)、16a1(35mg、56μmol)及びHATU(50mg、132μmol)を8mLバイアルに入れる。DMF(1mL)を加え、次にDIPEA(100μL、574μmol)を加え混合物をRTにて1時間撹拌する。生成物を分取RP-HPLCにて精製する。留分を濃縮して凍結乾燥し、1001を得る。
以下の化合物(1003)は、実施例22に記載される手順に類似して、適切なアミノ酸誘導体から調製される。
【0057】
(実施例23)
化合物2011の調製
【化33】

10b2(20mg、115μmol)を8mLバイアルに入れる。DMF(0.5mL)中の16b1(25mg、38μmol)の溶液及びDMF(0.5mL)中のHATU(34.3mg、90μmol)の溶液を加えて、次にDIPEA(90μL、515μmol)を加える。混合物をRTにて1時間撹拌し、AcOH(100μL)を用いて中和する。生成物を分取RP-HPLCにて精製する。留分を濃縮して凍結乾燥し、2011を得る。
以下の化合物(2001)は、実施例23に記載される手順に類似して、適切なアミノ酸誘導体から調製される。
【0058】
(実施例24)
化合物2010の調製
【化34】

10a2(28.3mg、192μmol)、17a1(50mg、80μmol)を8mLバイアルに入れる。DMF(4.0mL)を加え、次にEt3N(89μL、642μmol)を加える。HATU(73.2mg、192μmol)を加え、混合物をRTにて一晩撹拌する。生成物を分取RP-HPLCにて精製する。留分を濃縮して凍結乾燥し、2010を得る。
以下の化合物(2007、2008及び2009)は、実施例24に記載される手順に類似して、適切なアミノ酸誘導体から調製される。
【0059】
(実施例25)
化合物2005の調製
【化35】

NMP(1.0mL)中の18a1(50mg、76μmol)溶液にDIPEA(132μL、757μmol)を加え、次に10h2(43.4mg、227μmol)を加える。HATU(86.3mg、227μmol)を加え、反応物をRTにて2時間撹拌する。生成物を分取RP-HPLCにて精製する。留分を濃縮して凍結乾燥し、2005を得る。
以下の化合物(2002、2003、2004及び2006)は、実施例25に記載される手順に類似して、適切なアミノ酸誘導体から調製される。
【0060】
(実施例26)
中間体26a3の調製
【化36】

工程1:
14a9(15g、62.2mmol)をMeCN(400mL)/THF(50mL)の混合物に溶解し、この溶液に2,4’-ジブロモアセトフェノン(アルドリッチ)26a1(17.3g、62.2mmol)及びDIPEA(11.7mL、68.4mmol)を加える。反応混合物をRTにて48時間撹拌する。溶媒を減圧下にて蒸発させる。残留物をEtOAc中に溶解し、NH4Clの10%水溶液及び鹹水にて洗浄してNa2SO4で乾燥し、濾過して濃縮する。生成物はDCMを用いて共蒸留し、26a2を得る。
工程2:
26a2(27.5g、59.6mmol)をキシレン(300mL)中に溶解し、NH4OAc(92g、1192mmol)を加える。反応物を140℃まで加熱して18時間撹拌する。RTまで冷却後、混合物を水で希釈して、EtOAcで抽出する。混合した有機層を水及び鹹水で洗浄しNa2SO4で乾燥し、濾過して濃縮する。残留物をヘプタン中の33%EtOAcを使用してフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、26a3(tR(分)1.7;(M+H)+ 418.2/420.2)を得る。
【0061】
(実施例27)
中間体27a1及び27a2の調製
【化37】

26a3(600mg、1.43mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(900mg、3.54mmol)、KOAc(560mg、5.7mmol)及びPd(dppf)Cl2(60mg、0.07mmol)を20mLのマイクロウェーブバイアルに入れる。固形物をDMF(6mL)に溶解する。反応混合物をアルゴンで脱気し、80℃にて一晩撹拌する。反応混合物をEtOAc及び水に分配する。懸濁液中の固形物を濾過する。有機層を分離して水及び鹹水を用いて洗浄し、NaCl/Na2SO4で乾燥して濾過及び濃縮する。生成物をDCM中の0%〜5%EtOHを使用してフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。生成物をn-ヘキサンですりつぶして残存固形物を乾燥し、27a1(tR(分)2.0;(M+H)+ 466.2)及び27a2(tR(分)1.4;(M+H)+ 384.1)の混合物を得る。
【0062】
(実施例28)
中間体28a1の調製
【化38】

26a3(5g、12mmol)をMeOH(50mL)中に懸濁する。濃塩酸(9.6mL、120mmol)を加え、混合物を50℃にて一晩撹拌する。反応混合物を濃縮する。残留物を凍結乾燥して28a1(tR(分)1.8;(M+H)+ 318.0/320.0)を得る。
【0063】
(実施例29)
中間体29a1の調製
【化39】

28a1(4.6g、11.7mmol)及び10b2(3.1g、17.5mmol)をDMF(75mL)中に溶解する。DIPEA(10.2mL、58.3mmol)を加え、次にTBTU(5.6g、17.5mmol)を加えて混合物を16時間撹拌する。反応物を15mLの体積まで濃縮する。混合物をNH4Cl及びEtOAcの水溶液間に分配する。層を分離して有機層をNa2CO3水溶液で抽出してNa2SO4で乾燥し、濾過及び濃縮する。生成物をDCM中の0%〜7%MeOHを使用してフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、29a1(tR(分)1.5;(M+H)+ 475.3/477.2)を得る。
【0064】
(実施例30)
中間体30a2の調製
【化40】

工程1:
29a1(204mg、0.43mmol)、27a1及び27a2(200mg、0.43mmol)の混合物並びに2MのNa2CO3水溶液(0.7 mL、1.4mmol)を20mLバイアルに入れる。DME(2.2mL)を加え、反応混合物をアルゴンで10分間脱気する。Pd(P(Ph)3)4を加え、混合物をアルゴンで5分間脱気し、90℃まで60時間加熱する。反応混合物をEtOAc及び水間に分配し、層を分離する。水層をDCMで抽出する。混合した有機層をMgSO4で乾燥し、濾過して濃縮する。生成物をDCM中の0%〜10%MeOH を使用してフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、30a1(tR(分)1.6;(M+H)+ 634.2)を得る。
工程2:
30a1(267mg、0.36mmol)を1,4-ジオキサン(1.8mL、7.3mmol)中の4MのHCl溶液に溶解し、RTにて一晩撹拌する。混合物を濃縮して高真空下で乾燥し、30a2を得る。
【0065】
(実施例31)
化合物1008の調製
【化41】

30a2(40mg、54μmol)、13a1(12.3mg、59μmol)をフラスコへ入れる。DMF(0.5mL)、Et3N(37μL、269μmol)、TBTU(24.6mg、65μmol)を加え反応物をRTにて一晩撹拌する。生成物を分取RP-HPLCにて精製する。留分を濃縮して凍結乾燥し、1008を得る。
【0066】
(実施例32)
化合物1013の調製
【化42】

11a2(8.8mg、60μmol)を8mLバイアルに入れる。DMF(0.5mL)中の30a2(30mg、40μmol)の溶液及びDMF(0.5mL)中のHATU(20mg、53μmol)の溶液を加え、次にDIPEA(75μL、429μmol)を加える。混合物をRTにて1時間撹拌し、AcOH(100μL)を用いて中和する。生成物を分取RP-HPLCにて精製する。留分を濃縮して凍結乾燥し、1013を得る。
以下の化合物(1009、1010、1011、1012、1014及び1020)は、実施例32に記載される手順に類似して、適切なアミノ酸誘導体から調製される。
【0067】
(実施例33)
化合物1022の調製
【化43】

DCM(1mL)中の30a2(60mg、81μmol)溶液に、Et3N(0.1mL、404μmol)及びDCM(1mL)中の12a4(39mg、161μmol)溶液を加える。反応混合物をRTにて4時間撹拌して濃縮する。生成物を分取RP-HPLCにて精製する。留分を濃縮して凍結乾燥し、1022を得る。
【0068】
(実施例34)
HCVレプリコンのRNA複製アッセイ
HCVレプリコン:
HCVPV1a及びHCVPV1bと称する2つのサブゲノムのレプリコンを、遺伝子型1aの野生型配列、H77株(GenBankアクセッション番号AF009606)及び野生型配列CON-1の遺伝子型b(GenBankアクセッション番号AJ238799)に基づいて作製する(Science 1999、285:110-113参照)。HCV遺伝子型1aのサブゲノムフラグメントNS2-NS3-NS4A-NS4B-NS5A-NS5Bは、AF009606の残基811〜3011をコードするリファレンス核酸から得られ、HCVの遺伝子型1bのサブゲノムフラグメントNS2-NS3-NS4A-NS4B-NS5A-NS5BはCON-1(GenBankアクセッション番号AJ238799)の残基811〜3010をコードするリファレンス核酸から得られる。両方のサブゲノムのレプリコンはハイブリッドHCV-ポリオウイルス(PV)5'UTR、ルシフェラーゼFMDV2A-ネオマイシンホスホトランスフェラーゼの遺伝子融合として表された改変ルシフェラーゼのレポーター遺伝子及び3'UTRを有するNS2-NS5Bサブゲノムフラグメントを含む。両方のHCV NS2-NS5Bのサブゲノムレプリコンの複製は、遺伝子型1aレプリコンについてはNS3及びNS4Bコード領域、遺伝子型1bについてはNS3、NS4A及びNS5Aコード領域における細胞培養に適合させた変異により促進される。
安定したレプリコン細胞株を既に記載されたように樹立する(例えばScience 1999、285:110-113)。選択された細胞により発現されたルシフェラーゼの量は、リアルタイムのPCRにより測定した場合、HCV RNA複製のレベルと直接相関関係がある。
【0069】
HCVレプリコンのRNA複製アッセイ:NS3置換型を含むレプリコンを保持する細胞株を作製するため、Huh-7細胞を1-10μgの精製したin vitro転写物を用いてエレクトロポレーションし、安定な細胞株をG418の存在下(0.25mg/ml)において選択する。
安定なHCVレプリコン細胞は、10%FBS及び0.25mg/mlのG418(標準培地)で補充されているDulbecco's Modified Eagle Medium(DMEM)において維持される。アッセイ中は、10%FBSが補充され、0.5%DMSOを含みネオマイシンを欠くDMEMをアッセイ培地として使用する。
アッセイのため、細胞ストックをトリプシン処理してアッセイ培地の中で希釈し、70μl(8,000細胞)を黒色96穴プレート内に分配する。プレートをその後37℃にて化合物を追加するまでインキュベートする。100%DMSO中の試験化合物を最初にアッセイ培地で0.5%の最終DMSO濃度まで希釈する。アッセイ培地中で連続希釈物を調製し、9つの濃度用量反応曲線を作製する。化合物の希釈プレートのそれぞれのウェルからの固定容量を細胞培養プレートの対応するウェルに移す。細胞培養プレートを37℃において5%CO2で72時間インキュベートする。72時間インキュベート期間の後に培地を96穴アッセイプレートから吸引し、50μlの容積の1X Glo Lysis Buffer(Promega)をそれぞれのウェルに加える。ルシフェラーゼ活性は、Bright-Gloのルシフェラーゼ基質(Promega)を用いてメーカーの指示に従って決定され、発光がPackard Topcount instrumentにおいて検出される。培養プレートのそれぞれのウェルにおける発光(CPS)は、阻害剤の様々な濃度の存在下でのHCV RNA複製量の尺度である。阻害%はそれぞれの阻害剤濃度において計算され、HCV複製の50%阻害(EC50)となる濃度を決定するのに用いられる。
【0070】
(化合物表)
本発明の代表的な化合物を表1及び2に記載する。下記表1及び2に記載される全ての化合物は実施例34のアッセイにおいて試験される。
表1及び2の全ての化合物を上記の実施例と同じように合成する。それぞれの化合物の保持時間(tR)を、実施例に記載される標準的な分析のHPLC又はUPLCの条件を用いて測定する。当業者に周知の通り、保持時間の値は特定の測定条件に対して感受性が高い。従って、たとえ溶媒、流量、リニアグラジエントなどの理想的な条件が使われたとしても、例えば異なるHPLC又はUPLCの装置における保持時間の値は測定の際に変化し得る。たとえ同一の装置において測定したとしても、値は例えば異なるそれぞれのHPLC又はUPLCカラムを使用している測定の際に変化し得る。又は同一装置及び同一カラムにおいて測定しても例えば異なる機会に採取される個々の測定間で値は変化し得る。当業者は、様々な工程を実施するのに指示される時間などの合成方法に対する明らかな改良が、表1及び2に記載されるそれぞれの具体的な化合物を合成するのに必要となり得ることを認識する。
【0071】
【表5】









【0072】
【表6】



【0073】
本出願で引用される全ての特許、特許出願、及び文献などのそれぞれの参照は、それらのそれぞれが個々に組み込まれているかのように、そのまま参照により本明細書に組み込まれる。さらに、本発明の上記内容において、当業者は本発明に対して特定の変更又は改良を行うことができ、これらの同等物はなお本出願の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲内にあることが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物又はその塩:
【化1】

(I)
(式中
Z1, Z2, Z3, Z4, Z5及びZ6はCH又はNからそれぞれ独立に選択され;
RA及びRBは水素、(C1-6)アルキル、(C1-6)ハロアルキル、ハロ、-O-(C1-6)アルキル、NH2、-NH((C1-6)アルキル)、-N((C1-6)アルキル)2及びCNから独立に選択されるそれぞれ1又は2の置換基であり;
R1及びR2は(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び-(C1-6)アルキルアリールからそれぞれ独立に選択され;
(それぞれ前記アルキル、シクロアルキル及びアルキルアリールはアリール、-O-(C1-6)アルキル、-O-C(=O)-N((C1-6)アルキル)2及び-N(Rf)Rgで1〜3回置換されていてもよい);
Rf及びRgはH、(C1-6)アルキル及び-C(=O)O-(C1-6)アルキルから独立に選択される)。
【請求項2】
下記式を有する請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩:
【化2】

(式中R1及びR2は請求項1において定義されるとおりである)。
【請求項3】
下記式を有する請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩:
【化3】


【化4】

;又は
【化5】

(式中R1及びR2は請求項1において定義されるとおりである)。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩(式中R1は(C1-5)アルキル、(C3)シクロアルキル及び-(C1-2)アルキルフェニルから選択され;
(それぞれ前記アルキル、シクロアルキル及びアルキルフェニルはフェニル、-O-(C1-2)アルキル及び-N(Rf)Rgで1〜2回置換されていてもよい);
Rf及びRgはH、(C1-2)アルキル及び-C(=O)O-(C1-2)アルキルから独立に選択される)。
【請求項5】
請求項4に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩(式中R1
【化6】

から選択される)。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩(式中R1
【化7】

から選択される)。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩(式中R2は(C1-5)アルキル、(C3)シクロアルキル及び-(C1-2)アルキルフェニルから選択され;
(それぞれ前記アルキル、シクロアルキル及びアルキルフェニルはフェニル、-O-(C1-2)アルキル及び-N(Rf)Rgで1〜2回置換されていてもよい);
Rf及びRgはH、(C1-2)アルキル及び-C(=O)O-(C1-2)アルキルから独立に選択される)。
【請求項8】
請求項7に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩(式中R2
【化8】

から選択される)。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩(式中R2
【化9】

から選択される)。
【請求項10】
以下の式を有する請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩:





【請求項11】
以下の式を有する請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩:



【請求項12】
薬剤としての請求項1〜11のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項13】
抗C型肝炎のウイルスとして有効な量の請求項1〜11のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体又は助剤との混合物として含む医薬組成物。
【請求項14】
治療上有効な量の少なくとも1つの他の抗ウイルス剤をさらに含む請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
ヒトにおけるC型肝炎ウイルス感染症の治療又は予防のための薬剤製造のための請求項1〜11のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用。

【公表番号】特表2013−518062(P2013−518062A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550280(P2012−550280)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【国際出願番号】PCT/CA2011/050041
【国際公開番号】WO2011/091532
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】