CM番組生成装置、画像記録装置、CM番組生成方法、制御プログラム、および、記録媒体
【課題】視聴者の興味を惹くCM番組を提供し、CMの視聴を促進する。
【解決手段】本発明の録画装置1は、記憶媒体に記録されている放送データが表す放送に含まれるCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択部33と、CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択部によって選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択部34と、前記構成選択部によって選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成部36とを備えているため、複数のCMを構成要素とするCM番組を生成することができる。
【解決手段】本発明の録画装置1は、記憶媒体に記録されている放送データが表す放送に含まれるCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択部33と、CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択部によって選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択部34と、前記構成選択部によって選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成部36とを備えているため、複数のCMを構成要素とするCM番組を生成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のCMの中から、映像の関連性に基づいて映像を選択して、CM番組を合成するCM番組生成装置、画像記録装置、CM番組生成方法、制御プログラム、および、記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビのCM(Commercial Message)は、録画時に省略されたり(CMカット)、あるいは再生時に飛ばされたり(CMスキップ)することが多い。近年、ビデオレコーダの進歩と普及により、CMカットやCMスキップがより簡便に精度よく行えるようになっているため、その傾向は一層強まっており、広告スポンサーにとって問題となっている。
【0003】
CMの視聴を促進するための技術として、ビデオレコーダにおいて録画したコンテンツからCMを抜き出して明示することによって視聴機会を増やしたり、電子番組表の番組データとCM情報とを関連づけて、CM情報の検索性を向上させたりする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図16は、特許文献1において開示されている従来技術の概要を表す図である。従来技術におけるHDD(Hard Disk Drive)ビデオレコーダ130は、放送局100から放送される放送データ110であって、番組とCMとを区別可能なコンテンツの識別子(コンテンツ種別111)を含んでいる放送データ110を、番組とCMの情報とを対応づけた電子番組表120を使用して、内蔵のHDDに記録データ140として予約録画する。
【0005】
記録データ140は、放送データを記録した記録コンテンツ160と、記録したコンテンツを管理するインデックス141からなる。インデックス141は、コンテンツインデックス151と、その集合を管理するコンテンツインデックスリスト150とから構成される。1つの記録コンテンツ160は、記録開始から終了までの一連のデータを示し、その内容は、コンテンツの情報と、番組の情報と、CMの情報とに分けられる。コンテンツインデックス151は、前記コンテンツの情報と、前記番組の情報と、前記CMの情報の各々に関係づけられ、これらを独立に管理可能である。
【0006】
このようにして、コンテンツとして独立したCMの管理を可能にすることで、ユーザはCMのみを取り出して視聴することが容易にできるようになるため、CMの視聴機会を増やすことが可能になる。
【0007】
また、CMを視聴させるための別の従来技術として、視聴者がCMを視聴あるいは再生したかどうかを検知し、CMが視聴されない限り、番組の本体を視聴できないようにする技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2002‐185891号公報(2002年 6月28日公開)
【特許文献2】特表2003‐522483号公報(2003年 7月22日公表)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の構成においては、格納されたCMを個別に検索して確認しようとする積極的な視聴者にとっての利便性は向上するものの、一般的な視聴者のCMの視聴を促進することはできない。
【0009】
具体的には、特許文献1の技術では、CMが単体で参照可能であるように管理されており、CMが番組とは別に独立に管理されることによってCM単体の視聴を容易にできるようになるが、あくまで特定のCMに対してあらかじめ興味を有している視聴者が所望のCMを検索する場合の利便性が向上するに過ぎない。つまり、元々CMに興味を持っていない視聴者がCMを視聴する契機とはならない。
【0010】
一方、特許文献2の技術は、視聴者がテレビ番組を見ようとすればCMを視聴せざるをえなくする。これに限らず、番組視聴のためにCMを強制的に視聴させる方法は、視聴者にとってCMの視聴が義務的行為になり、CMへの抵抗感がさらに増してしまうという問題があった。
【0011】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、CMの視聴を促進するために、視聴者に対してCMを構成要素とする魅力的な番組を生成することができるCM番組生成装置、画像記録装置、CM番組生成方法、制御プログラム、および、記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るCM番組生成装置は、上記の課題を解決するために、複数のCMを構成要素とするCM番組を生成するCM番組生成装置であって、記憶媒体に記録されているCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択部と、CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択部によって選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択部と、前記構成選択部によって選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成部とを備えていることを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、CM番組生成装置は、CM番組を生成する。CM番組とは、複数のCMが繋ぎ合わされて1つの番組の形式に構成された番組である。
【0014】
また、上記の構成によれば、CM選択部は、これまでに放送されたテレビジョン放送などの放送データが記録されている記憶媒体から、ある共通の属性を有するCMを選択する。ここで、記憶媒体に記録されている放送データは、通常のテレビジョン放送以外に、インターネットなどを通じた放送であってもよく、CMが含まれるあらゆる放送を対象としており、特に限定はされない。また、共通の属性としては、例えば、広告の対象や出演者などが考えられるが、他にも企業やCMの監督、あるいはCMに用いた楽曲などであってもよく特に限定はされない。
【0015】
さらに、上記の構成によれば、構成選択部は、CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択部によって選択されたCMを構成要素とするCM番組に適合する番組構成データを選択する。ここで、番組構成データとは、CM番組を合成するために使われるテンプレートであり、CM番組中でのCMの順序や画面レイアウトのほか、テロップなどによるCMに関する説明や音響効果、画像効果による演出内容等を決定するデータである。なお、番組構成データをユーザによって書き換え可能としてもよい。
【0016】
また、上記の構成によれば、番組合成部は、前記構成選択部によって選択された番組構成データによって定義されている内容をもとに、CM番組を合成する。つまり、生成されるCM番組には、前記番組構成データにおいて定義されているCMの順序、テロップなどによるCMの説明、画面レイアウト、各種の演出などが反映されている。
【0017】
これにより、共通の属性を有する関連性の高い複数のCMが1本の番組としてユーザに対して提供される。このようにして提供されたCM番組は、テレビ番組の合間に何ら脈絡なく羅列されるCMに比べて、ユーザの興味を惹く。したがって、本発明に係るCM番組生成装置によれば、ユーザのCMの視聴を促進する。
【0018】
本発明に係るCM番組生成方法は、複数のCMを構成要素とするCM番組を生成するCM番組生成方法であって、記憶媒体に記録されている放送データが表す放送に含まれるCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択ステップと、CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択ステップにおいて選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択ステップと、前記構成選択ステップにおいて選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成ステップとを含んでいることを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、本発明に係るCM番組生成装置と同様の作用効果を奏する。
【0020】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組合成部は、前記番組構成データに含まれているCM番組におけるCMの並び順を定義するCM順序データに従ってCMを配列することが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、前記番組合成部は、番組構成データに含まれるCM順序データが定義している順序に従ってCMを配列し、CM番組を合成する。CM順序データによって定義されるCMの配列順序としては、例えば、放送開始順、録画日時順などが挙げられるが、CM放映時間やデータ量、あるいは、ランダムであってもよく、特に限定はされない。これにより、CM番組におけるCMの順序をCM番組の内容に応じて予め定義しておくことができるため、ユーザにとってより魅力的なCM番組を生成できる。
【0022】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組構成データには、前記CM順序データが複数含まれており、前記番組合成部は、複数のCM順序データの中から、予め定められた選択方法に従って、CM番組に適用するCM順序データを選択することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、前記番組構成データには、前記CM順序データが複数含まれている。そして、前記番組合成部は、複数のCM順序データの中から、予め定められた選択方法に従って、合成されるCM番組に適用するCM順序データを選択する。ここで、予め定められた選択方法としては、例えば、乱数を用いてランダムに選択する方法や、ある順序で並べられた複数のCM順序データを順に用いる方法などが考えられ、特に限定されない。これにより、ある属性についてのCM番組を合成する場合に、同じ番組構成データを用いたとしても、合成される番組に変化を与えることができるため、ユーザを飽きさせることがなくなる。
【0024】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記CM選択部は、CMの属性を表す属性データが含まれているCMガイドデータをCMごとに取得し、共通の属性データを有するCMガイドデータについて、対応するCMを前記CM番組の構成要素として選択することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、前記CM選択部は、CMガイドデータを取得する。ここで、CMガイドデータは、CMごとに1対1に対応付けられて管理されるCMの内容を表すデータである。また、CMガイドデータには、少なくとも、広告の対象や出演者などのCMの属性を表す属性データが含まれている。そして、前記CM選択部は、複数のCMの中から、CMガイドデータに含まれている属性データが共通するCMについて、CM番組の構成要素として選択する。これにより、共通の属性を有する関連性の高いCMを正確に選択することができるようになる。
【0026】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記構成選択部は、前記共通の属性データと同じ内容を表す属性データを含んでいる番組構成データを、CM番組に適用する番組構成データとして選択することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、前記構成選択部は、前記CM選択部によって選択されたCMに共通の属性データが含まれている番組構成データを、合成されるCM番組に適用する番組構成データとして選択する。これにより、合成されるCM番組に対して適切な番組構成データを選択できるようになる。
【0028】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組合成部は、前記CMガイドデータに含まれている属性データによって表されるCMの属性に関する情報を、CMの内容を説明するCM説明情報として、前記CM番組に含めることが好ましい。
【0029】
上記の構成によれば、前記番組合成部は、CMガイドデータに含まれている属性データが表しているCM番組の属性に関する情報を、CM説明情報としてCM番組に含める。ここで、CM説明情報とは、CMを説明する情報であり、例えば、CMを説明する情報を表す画像や音声などである。CMを説明する情報を表す画像としては、例えば、属性データとして含まれているCMの属性を表すテキストデータについての文字列の画像である。CMを説明する情報を表す画像としては文字列以外にも、写真や絵であってもよく特に限定はされない。また、CM説明情報は、番組を説明する音声などであってもよく、特に限定はされない。これにより、CM番組中に、CM番組を構成する各CMについての説明が提示されるようになるため、ユーザはCMに関して様々な情報を取得できるようになり、生成されたCM番組がユーザにとって一層魅力的な番組となる。
【0030】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組合成部は、前記番組構成データに含まれているレイアウトデータであって、CM番組におけるCM説明情報に含まれるCM説明画像のレイアウトを定義するレイアウトデータに従って、前記CM説明画像をCM番組の中に配置することが好ましい。
【0031】
上記の構成によれば、前記番組構成データには、前記CM説明画像のCM番組におけるレイアウトを表すレイアウトデータが含まれている。ここで、レイアウトデータは、CM説明画像を、例えば、CMの前に単独で表示するのか、CMの後に単独で表示するのか、あるいは、CMと同じ画面上に表示する場合にはどのような画面構成で表示するのか等について定義されている。そして、前記番組合成部は、このレイアウトデータの定義に基づいて、前記CM説明画像をCM番組の中に配置する。これにより、CM番組の中にCMの説明を効果的に配置することができるようになる。
【0032】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組構成データには、前記レイアウトデータが複数含まれており、前記番組合成部は、複数のレイアウトデータの中から、予め定められた選択方法に従って、CM番組に適用するレイアウトデータを選択することが好ましい。
【0033】
上記の構成によれば、前記番組構成データには、前記レイアウトデータが複数含まれている。そして、前記番組合成部は、複数のレイアウトデータの中から、予め定められた選択方法に従って、合成されるCM番組に適用するレイアウトデータを選択する。ここで、予め定められた選択方法としては、例えば、乱数を用いてランダムに選択する方法や、ある順序で並べられた複数のレイアウトデータを順に用いる方法などが考えられ、特に限定されない。これにより、ある属性についてのCM番組を合成する場合に、同じ番組構成データを用いたとしても、合成される番組に変化を与えることができるため、ユーザを飽きさせることがなくなる。
【0034】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組合成部は、前記番組構成データに含まれている加工データであって、前記CM説明情報の加工内容を定義する加工データに従って、前記CM説明情報の提示を変化させることが好ましい。
【0035】
上記の構成よれば、前記番組構成データには、加工データが含まれている。ここで、加工データは、例えば、前記CM説明情報に含まれる前記CM説明画像として表示される文字列に対して付与する各種の装飾やアニメーション等の視覚的効果を定義したデータを含んでいる。CM説明情報には、CM説明画像以外に、CM説明画像として表示される文字列のもととなるテキストデータを、音声化することによって生成される音声情報も含まれる。したがって、加工データは、そのような音声に対する音量、音長、音質の変更等の聴覚的効果を定義するデータであってもよく、特に限定はされない。そして、前記番組合成部は、この加工データの定義に基づいて、前記CM説明情報を加工する。これにより、CM番組の中で各CMについての説明をより効果的に行うことができるようになる。
【0036】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組構成データには、前記加工データが複数含まれており、前記番組合成部は、複数の加工データの中から、予め定められた選択方法に従って、前記CM説明情報に適用する加工データを選択することが好ましい。
【0037】
上記の構成によれば、前記番組構成データには、前記加工データが複数含まれている。そして、前記番組合成部は、複数の加工データの中から、予め定められた選択方法に従って、合成されるCM番組に適用する加工データを選択する。ここで、予め定められた選択方法としては、例えば、乱数を用いてランダムに選択する方法や、ある順序で並べられた複数の加工データを順に用いる方法などが考えられ、特に限定されない。これにより、ある属性についてのCM番組を合成する場合に、同じ番組構成データを用いたとしても、合成される番組に変化を与えることができるため、ユーザを飽きさせることがなくなる。
【0038】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組合成部は、前記番組構成データに含まれている素材データであって、各種の画像や音声を表す素材データを、前記CM説明情報に付加することが好ましい。
【0039】
上記の構成によれば、前記番組構成データには、素材データが含まれている。ここで、素材データは、CM番組の中で用いられるCM以外の画像や音声を表すデータである。そして、前記番組合成部は、この素材データが表す画像や音声を、前記CM説明情報に含まれるCM説明画像の背景画像や背景音として適用する。また、前記CM説明情報としての音声情報に、素材データによって表される効果音が付加されるような構成であってもよく、特に限定はされない。これにより、CM番組の中で各CMについての説明をより効果的に行うことができるようになる。
【0040】
本発明に係る画像記録装置は、前記CM番組生成装置と、放送を受信して記憶媒体に記録する画像記録部とを備えている。
【0041】
上記の構成によれば、画像記録装置は、画像記録部が放送を受信し、記憶媒体に記録する。記憶媒体には、受信した放送に含まれているテレビ番組やCMなどを表す放送データが記録されている。そして、前記CM番組生成装置が、記憶媒体に記録されているCMのうち、関連性の高い複数のCMを合成してCM番組を生成する。これにより、本発明に係る画像記録装置によれば、ユーザにとって魅力的なCM番組を提供できるようになるため、ユーザのCMの視聴を促進することができる。
【0042】
なお、上記CM番組生成装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記CM番組生成装置をコンピュータにおいて実現する制御プログラム、およびその制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0043】
本発明に係るCM番組生成装置は、以上のように、複数のCMを構成要素とするCM番組を生成するCM番組生成装置であって、記憶媒体に記録されている放送データが表す放送に含まれるCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択部と、CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択部によって選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択部と、前記構成選択部によって選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成部とを備えているので、共通の属性を有する関連性の高い複数のCMが1本の番組としてユーザに対して提供される。
【0044】
それゆえ、本発明に係るCM番組生成装置によれば、生成されたCM番組は、テレビ番組の合間に何ら脈絡なく羅列されるCMに比べて、ユーザの興味を惹くため、ユーザのCMの視聴を促進するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1乃至図9を用いて説明する。本実施の形態においては、録画した放送に含まれるCMから相互の共通性に基づいて選択したCMを、番組の形式に合成する録画装置1(CM番組生成装置)について説明する。なお、本実施の形態においては、本発明に係るCM番組生成装置を録画装置1に適用した場合について説明する。以下では、録画装置1によって合成される番組をCM番組と呼ぶ。
【0046】
なお、CM番組は、広告対象や出演者など、各CMに共通する何らかの属性をもとに、録画した放送の中からCMを抽出して合成することによって生成されるが、テロップを用いた紹介や説明を付加したり、音響効果や画像効果で演出したりして、視聴者が興味を持って視聴できるように内容を構成してもよく特に限定はされない。
【0047】
(録画装置1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る録画装置1の概略構成を示した機能ブロック図である。録画装置1は、放送受信部(画像記録部)31と、記録媒体32と、CM選択部33と、構成選択部34と、番組構成情報記録媒体35と、番組合成部36と、映像出力部37とを備えている。
【0048】
放送受信部31は、放送局20から送られる放送波を受信し、放送信号に含まれている映像信号や音声信号、あるいは、メタデータなどを取り出す。また、放送受信部31は、メタデータの利用や音声信号の無声部分の検出などによって、放送信号の中から、CMの映像や音声を表すCMの放送データを個別に取得できる。そして、放送受信部31は、放送信号をもとに、CMについての付加的な情報を表すCMガイドデータを取得する。CMガイドデータは、各CMと1対1に対応するように管理される。CMガイドデータの詳細については後述する。
【0049】
なお、図1の構成においては省略されているが、当然のことながら、従来の一般的な録画装置と同様、本体に備えられたボタンやリモコンを介したユーザからの指示や録画予約の設定などに基づいて、受信した映像信号を映像出力部37に出力したり、映像データを記録媒体32に記録したりするような構成であってもよく、特に限定はされない。
【0050】
記録媒体32は、放送受信部31によって取得されたCMの映像や音声を表すデータおよびCMガイドデータを記録する。また、記録媒体32は、番組合成部36によって合成されたCM番組も記録する。番組合成部36については後述する。なお、記録媒体32は、他の記録装置と共通の装置であったり、着脱可能な外付けの装置であったりしてもよく、特に限定はされない。
【0051】
CM選択部33は、記録媒体32に記録されているCMガイドデータを利用して、CM番組を構成するCMを選択する。換言すれば、CM選択部33において選択されたCMによってCM番組は構成される。CM選択部33においてCMを選択するための具体的な処理の内容については後述する。
【0052】
構成選択部34は、生成するCM番組について、番組構成データを選択して番組の構成を決定する。番組構成データは、CM番組を合成するために使われるテンプレートであり、CM番組中でのCMの順序や画面レイアウトのほか、上述したテロップによる説明や音響効果、画像効果による演出内容を決定するデータである。
【0053】
番組構成データ記録媒体35は、構成選択部34において番組の構成を決定するのに用いられる番組構成データを記録している。番組構成データは、番組構成データ記録媒体35に予め記録されている構成であってもよいし、メモリカードや通信回線などを介して録画装置1の外部から変更できるような構成であってもよい。あるいは、番組構成データ記録媒体35そのものを録画装置1の外部に設置する構成としてもよく、特に限定はされない。
【0054】
番組合成部36は、CM選択部33が選択した複数のCMを、構成選択部34が選択した番組構成データに基づいて合成し、1本のCM番組を生成する。番組合成部36が生成したCM番組は、上述したとおり、記録媒体32に記録される。
【0055】
映像出力部37は、番組合成部36において合成されたCM番組の映像信号が供給されると、テレビ21にCM番組の映像信号を出力してCM番組の映像を表示するための制御を行う。なお、映像出力部37は、記録媒体32に記録されているCM番組以外の映像データや、放送受信部31が受信する放送についても、テレビ21に映像信号を出力することができる。
【0056】
(CM番組の生成処理の概要)
以下に、録画装置1においてCM番組が生成される処理の概要について説明する。図4は、CM番組を生成する処理の流れの概要を表すフローチャートである。
【0057】
ステップS1は、CM選択部33における処理である。ステップS1の目的は、放送受信部31において受信される放送に含まれている複数のCMのうち、共通の属性を有するCMを選択することである。1つのCM番組は、このCM選択部33において選択された共通の属性を有するCMによって構成される。ステップS1においては、各CMに1対1に対応するCMガイドデータを用いて、複数のCMの中から共通の属性を有するCMを選択する処理が行われる。
【0058】
ここで、CMガイドデータについて説明する。図2は、CMガイドデータのデータ構造を表す図である。図2に示されているとおり、CMガイドデータは、CM識別子と1つ以上の属性データを含んでいる。
【0059】
CM識別子は、各CMガイドデータを区別するために付与される値であり、CMごとに固有の値である。CM識別子は、放送信号をもとに取得される。CM識別子は、その値がCMを表す放送信号に直接含まれていることが望ましい。しかしながら、放送信号に直接含まれていない場合であっても、例えば、CMを表す映像信号にハッシュ関数などの演算を施すことによって、CMごとに固有の値を得るようにすれば、得られた値をCM識別子として使用できる。
【0060】
属性データは、CMに関する付加的な情報を表している。属性データはCM識別子とは異なり、あるCMガイドデータに含まれる属性データが、他のCMガイドデータに含まれていてもよい。また、1つのCMガイドデータの中に、複数の属性データが含まれていてもよい。なお、属性データは、放送信号に詳細に含まれていれば取得が容易であるので望ましい。しかしながら、属性データの取得方法はこれに限らず、放送信号以外から取得することもできる。例えば、CM識別子を用いて検索し得るデータベースの形態で保存しておくこともできる。この場合、あらかじめ、CM識別子に対応づけて(すなわち、CMごとに)属性データが登録されているテーブルを用意しておくことになる。つまり、処理の対象とするCMについてCM識別子を取得した後、CM識別子を用いて前記テーブルを検索することによって属性データを取得できる。これにより、放送受信部31はCMガイドデータを取得できることになる。
【0061】
また、図2に示すとおり、属性データは、属性名と属性値の対からなる。属性名は、属性自体の分類を表す名称である。属性名には、あらかじめ定められた分類を用いる。例えば、「商品カテゴリ」、「広告主の名称」、「出演者名」、「BGMタイトル」、「価格」、「放送開始日時」などである。一方、属性値は、属性名に対応して各CMが持つ値を表す。例えば、属性名「商品カテゴリ」に対する「音楽」や、属性名「価格」に対する「500円」などが属性値である。
【0062】
ステップS1においては、CM選択部33によって、前記属性データを用いて、放送受信部31が受信する放送に含まれている複数のCMのうち、CM番組を構成するCMとして、共通する属性が多いCMを選択する処理が行われる。
【0063】
ここで、CMの属性が共通しているか否かは、属性データを用いて判定される。例えば、2つの異なるCMについて、それぞれのCMガイドデータに含まれる属性データが等しい場合、すなわち、属性データを構成する属性名と属性値とが両方とも等しい場合、属性データが共通する、という。そして、各属性データについて、いくつのCMガイドデータにおいて共通しているかを評価し、最も多くのCMガイドデータにおいて共通の属性データを共通属性データとする。最終的に、共通属性データに相当する属性データを持つCMガイドデータに対応するCMが、CM番組を構成するCMとして選択される。なお、共通属性データは、複数のCMに共通する属性データについての便宜的な呼称である。したがって、共通属性データのデータ形式自体は属性データと同一である。
【0064】
ステップS2は、構成選択部34における処理である。このステップでは、前記共通属性データに基づいて番組構成データが選択される。上述したとおり、番組構成データは、CM番組を合成するために使われるテンプレートであり、CM番組中でのCMの順序や画面レイアウトのほか、上述したテロップによる説明や音響効果、画像効果による演出内容を決定するデータである。
【0065】
ここで、さらに詳細に番組構成データについて説明する。図3は、番組構成データのデータ構造を表す図である。図3に示されているとおり、番組構成データは、属性データ以外に、配置データ(CM順序データ、レイアウトデータ)と加工データとを含んでいる。
【0066】
番組構成データは、CM番組の効果を高めるために用いられるデータであって、音楽や車といったCMのテーマに沿って構成されている。前記テーマは、属性データとして番組構成データに含まれている。例えば、車に関連したCMを集めたCM番組に適用することを意図された番組構成データは、属性名として「商品カテゴリ」、属性値として「車」という属性データが含まれるように作成される。これにより、番組構成データに含まれる属性データとCMの属性データとを比較すれば、その番組構成データのテーマがCMに対して適しているか否かを判定できる。つまり、選択構成部34は、CM番組に適用する番組構成データとして、CM番組の共通属性データが含まれている番組構成データを選択する。
【0067】
配置データは、CM番組におけるCMの順序や、画面内におけるレイアウトを定義しているデータである。CMの順序は、あらかじめ定められた複数の方法の中からユーザが選択することによって設定される。CMの順序についてあらかじめ定められた複数の方法としては、放送開始順、録画日時順、ランダムな順などがある。また、レイアウトに関するデータは、CMおよびCMの説明部分(CM説明情報、CM説明画像)を画面上にどのように配置するかを定義しているデータであり、表示位置や表示画面の大きさ等を指定する情報である。
【0068】
加工データは、CMおよびCMの説明部分の内容や音声に対する加工方法に関する情報を含む。加工方法とは、簡単な例では、画面上に表示するテキストの色や装飾の指定も含まれる。あるいは、テキストや画像を画面上で変形させてアニメーションを生成する方法や、ある画像から別の画像への遷移の種類なども加工方法として扱われる。同様に音声に関しても、所定の時間で音量や音程を変化させるなどの処理が加工方法として指定できる。
【0069】
なお、CMガイドデータと同様、番組構成データが持つ属性データも1つだけとは限らない。テーマを表した適切な属性データを多く持つか、あるいは、多種の番組構成データを用意することで、CM番組の合成に適用しやすくなり、CM視聴の促進効果が高まる。
【0070】
また、番組構成データは、あらかじめ作成されて番組構成データ記録媒体35に格納される。あるいは、番組構成データを外部記録媒体や通信回線や放送信号を通じて、自動的あるいは手動操作により適宜更新されるような構成であってもよい。この構成によれば、CM番組に適用される番組構成データが変更されることによって、合成されるCM番組の演出内容も変化するため、視聴者が飽きることを防いでCM番組の効果を高めることができる。
【0071】
ステップS3は、番組合成部36における処理である。このステップでは、番組合成部36が、ステップS1においてCM番組の構成要素として選択されたCMについて、対応するCMガイドデータと、ステップS2において選択された番組構成データとを用いて、合成処理を行いCM番組を生成する。合成されたCM番組はそのまま映像出力部37を介してテレビ21に出力してもよいし、記録媒体32に一旦記録してもよい。
【0072】
(CM選択部33)
図5は、図4に示すステップS1において、CM選択部33がCMを選択する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【0073】
ステップS11において、CM選択部33は、まず、記録媒体32に記録されているCMについて、対応するCMガイドデータを取得する。ここで、記録媒体32に同一のCMが複数録画されている場合には、当該CMに対応するCMガイドデータを1つだけ取得する。
【0074】
ステップS12においては、ステップS11において取得した各CMガイドデータについて、次の手順で属性データごとに共通度を評価する。
(1)ある属性名の属性データを含んでいるCMガイドデータを抽出する。
(2)(1)において選択されたCMガイドデータについて、属性名に対応する属性値が等しいもの同士のいくつかの組に分類する。
(3)(2)において分類された組のうち、最も多数のCMガイドデータが含まれている組のCMガイドデータの数を、当該属性名における共通度とする。
【0075】
上記(1)〜(3)の手順を全てのCMガイドデータに含まれる全種類の属性名について繰り返し、属性名ごとの共通度を算出する。
【0076】
共通度の評価方法は、この方法に限らない。例えば、属性名や属性値を比較してCMガイドデータの抽出や分類を行う場合に、属性名や属性値が完全に一致しなくても、数値や概念の類似関係を数値化して共通性を評価するようにしてもよい。さらに、例えば「商品カテゴリ」などのように、属性値が比較的限定しやすい一般名詞になる属性名よりも、「出演者名」や「BGMタイトル」など、属性値が固有名詞など様々な値をとり得る属性名の方が、一致することは難しい。したがって、前記(3)のステップで属性名の性質に応じて共通度の値に重みをつけるようにすれば、後の処理で共通度の評価をより適切にできる。
【0077】
本実施の形態においては、CMガイドデータに含まれる全種類の属性名について、共通度を評価する処理の対象とする。しかしながら、例えば、「商品カテゴリ」、「出演者名」、「BGMタイトル」など、主要な属性名のみを共通度を評価する処理の対象として予め選択し録画装置1に設定しておくことによって、全ての属性名について共通度を評価する対象とする場合に比べて効率的に処理を行うことができるようになる。
【0078】
ステップS13においては、ステップS12において算出された属性名ごとの共通度を評価し、共通度の最も高い属性名と属性値からなる属性データを、共通属性データとする。なお、共通度に閾値を儲け、閾値よりも高い共通度の属性データがなければ処理を停止するようにしてもよい。そうすれば、共通性の低いCMによって構成されたまとまりのないCM番組を合成してしまうことを防止できる。
【0079】
図6は、共通属性データが選択される過程の一例を表す図である。図6においては、CMガイドデータ61〜64について、共通属性データが選択される過程が示されている。CMガイドデータ61〜64に含まれている属性データの属性名には、「A」〜「F」の6種類があり、これら全ての属性名について、共通度が算出される。
【0080】
例えば、属性名が「A」の属性データは、属性データ61a、62a、63a、64aの4つであり、それぞれ、CMガイドデータ61、62、63、64に含まれている。このうち属性データ61a、62a、64aの3つについては属性値が「ア」であり、残りの属性データ63aについてのみ属性値が「オ」である。つまり、属性名「A」について、属性値「ア」のCMガイドデータが3つ、属性値「オ」のCMガイドデータが1つである。すなわち、属性名「A」における共通度は「3」ということになる。
【0081】
同様にして、属性名「B」〜「F」における共通度を算出すると、属性名「D」おける共通度は「2」であるが、他の属性名「B」、「C」、「E」、「F」については異なるCMガイドデータにおいて共通する属性値が存在しない。
【0082】
以上のようにして求められた各属性名における共通度を比較し、最も高い共通度の属性名の属性データが共通属性データとなる。つまり、本例の場合、属性名「A」、属性値「ア」から成る属性データが共通属性データとなる。
【0083】
ステップS14においては、記録されているCMガイドデータの中から、共通属性データに相当する属性データを含むCMガイドデータを抽出する。結果として、前記抽出されたCMガイドデータの集合は、共通属性データを通じて共通性があり、CM番組の構成要素とするのに好ましいCMの集合である。
【0084】
(構成選択部34)
図7は、図4に示すステップS2において、構成選択部34が番組構成データを選択する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。ここでは、CM選択部33がステップS1において共通属性データをもとに抽出したCMガイドデータに対応するCMに適したテーマを持つ番組構成データを選択する。具体的な処理の内容は以下のとおりである。
【0085】
ステップS21においては、構成選択部34が、番組構成データ記録媒体35の中から、ステップS1において選択された共通属性データに一致する属性データを含んでいる番組構成データを検索する。属性データを構成する属性名や属性値が典型的な種類に限定されている場合は、一致による検索で十分であるが、そうでない場合は、類語や概念の包含なども考慮した検索を行うようにするのが望ましい。
【0086】
ステップS22においては、ステップS21における検索の結果を評価する。すなわち、構成選択部34は、番組構成データ記録媒体35の中に、前記共通属性データに一致する属性データを含んでいる番組構成データが存在するか否かを判定する。前記判定の結果、共通属性データに一致する番組構成データが存在しない場合、処理はステップS23へ進む。共通属性データに一致する番組構成データが存在する場合、処理はステップS24へ進む。
【0087】
ステップS23は、共通属性データに一致する属性データを含んでいる番組構成データが番組構成データ記録媒体35に存在しない場合の処理である。この場合には、番組構成データ記録媒体35に記録されている汎用の番組構成データを選択して番組構成データを選択する処理を終了する。ここで、汎用の番組構成データとは、特定のテーマを持たないように作成された番組構成データであって、属性データが空であっていずれの共通属性データとも一致しない番組構成データである。汎用の番組構成データは、特定のテーマに対して効果的な演出効果がない代わりに、どのような属性データをもつCMに対してでも適用し得る。
【0088】
ステップS24は、共通属性データに一致する属性データを含んでいる番組構成データが番組構成データ記録媒体35に存在している場合の処理である。この場合には、検索の結果得られた番組構成データを選択して処理を終了する。複数の番組構成データが得られた場合には、共通属性データと一致する属性データが最も多い番組構成データを選択する。
【0089】
(番組合成部36)
図8は、図4に示すステップS3において、番組合成部36が番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。ここでは、CM選択部33がステップ1において選択したCMガイドデータと、構成選択部34がステップ2において選択した番組構成データとに基づいて、番組合成部36がCM番組を合成する。
【0090】
ステップS31においては、番組合成部36は、ステップS1において抽出されたCMガイドデータに対応するCMの放送データを、記録媒体32の中から取得する。ここで取得されたCMが、以降のステップにおいてCM番組の構成要素として用いられる。
【0091】
ステップS32においては、番組合成部36は、番組構成データに含まれている配置データに基づいて、合成するCM番組におけるCMの順序を決定する。例えば、配置データが録画時刻順を示していれば、CMは録画時刻の順序でCM番組の中に配置される。
【0092】
また、CM番組には、CM番組を構成するCMの前後、あるいは、同じ画面上に、CMの説明部分が付加される。CMの説明部分は、CMガイドデータから得られる属性データの内容を、テーマに沿って、配置データによって指定されるレイアウトに従って配置することで構成される。例えば、音楽をテーマとする番組構成データであれば、属性名が「BGMのタイトル」や「アーティスト名」である属性データをCMの説明部分として用いることがあらかじめ配置データの中で定義されている。そして、配置データの中では、CMの説明部分を、CMの前に表示するのか、CMの後に表示するのか、あるいは、同じ画面上に表示するのかについて定義されており、さらに、それぞれの場合において、どのような画面構成で表示するか等、CM番組のレイアウトについても定義されている。また、属性データとして説明文が含まれていれば、それをCMの説明部分に用いることもできる。
【0093】
なお、CM番組には、CM番組全体のタイトル部分を付加してもよい。タイトル部分の内容は、CM番組のテーマが反映されるように番組構成データに含まれる属性データを用い、前述したCMの説明部分と同様に、配置データによって定義されているレイアウトに従って構成される。
【0094】
ステップS33においては、番組合成部36は、ステップS32において配置されたCMやCMの説明部分について、加工データに基づいて加工処理をする。加工処理の内容には特に制限はない。例えば、CMの説明部分の文字列に対して、重ね合わせや変形やアニメーションを施したり、画面切り替え時の視覚的効果を付加したり、テキストデータの画像への変換や読み上げによる音声化をしたり、そのような音声に対して、音量、音程、音長、音質の変更をしたりすることが考えられ、特に限定はされない。あるいは、何ら加工を加えないでもよい。なお、ステップS32とS33の順序に限らない。すなわち、ステップS33における加工処理は、ステップS32において全てのCMおよびCMの説明部分について、順序や配置が確定した後に行われるとは限らず、個々のCMやCMの説明部分を配置する際に、加工処理を加えるようにしてもよい。
【0095】
図9は、番組合成部36において番組構成データに基づいて合成されたCM番組の例を表す図である。図9に示すCM番組90は、番組構成データに定められた順に配置されたCMであるCM_a、CM_b、CM_cと、番組のタイトルと、各CMの説明部分の画面とから構成されている。
【0096】
CM_aとCM_bの説明部分は、各々のCMの前に配置されている。それぞれのCMの説明部分には、CM_aやCM_bに対応するCMガイドデータに含まれる属性データから抜粋された情報が表示される。CM_cの説明は、CM_cを縮小して空白を空けた同一画面上に表示されている。図9は番組の構成内容の簡単な一例であり、これ以外にも、視聴者の興味を惹くため種々の処理や効果や配置を選択することができる。
【0097】
このようにして合成されたCM番組は、映像出力部37からテレビ21に出力するか、あるいは視聴者が後から視聴できるよう、記録媒体32に記録しておく。後者の場合には録画装置1の録画データの選択時に当該CM番組が表示され、視聴者は、他に録画したテレビ番組と同様に、CM番組を選択および視聴できる。
【0098】
以上説明したように、本実施例の録画装置によれば、視聴者が録画した放送データ中に含まれ得るCMの間で関連のあるものを選択し、選択されたCMに適したテーマを持つ番組構成データを選択したうえで、CMの紹介や説明を補い、複数のCMを一つの番組として構成できる。これにより、録画したCMに対して視聴者の興味を喚起することができ、CMの視聴を促進できる。
【0099】
〔実施の形態2〕
本実施の形態においては、番組を合成する処理を行う場合に、実施の形態1において用いられる番組構成データに加えて、素材データを利用するようにした例である。
【0100】
図10は、本発明の実施の形態2に係る録画装置1aの概略構成を示した機能ブロック図である。実施の形態1と同様の処理や構成については、同じ符号を与えて説明を省略する。
【0101】
図11は、本実施の形態における番組構成データのデータ構造を表す図である。図11に示すように、本実施の形態における番組構成データは、実施の形態1における番組構成データの内容に加えて、素材データを含む。素材データは、CM番組の中でCM以外の内容を構成する映像や音声などを表すデータであり、番組構成データ記録媒体35に保存されている。
【0102】
映像の素材データは、例えばCMの説明部分に表示される画像や背景画像のデータがこれにあたる。音声の素材データは、BGMや効果音などのデータである。素材データは、そのまま用いられることもあれば、前記加工データに基づいて加工されたうえで用いられることもある。素材データに番組構成データが意図しているテーマに沿ったものを用いることで、CM番組を演出し、CMの視聴を一層促進する効果が得られる。
【0103】
図12は、本実施の形態において、番組合成部36aが番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。番組合成部36aの処理は、ステップS32aにおいて、図8に示すステップS32と同様の処理に加え、素材データが配置データに基づいて配置される。
【0104】
例えば、CM番組のタイトル画面やCMの説明部分に対し、素材データによって表される画像やBGM・効果音が付加される。より具体的には、番組構成データのテーマに合った画像を画面の背景にして表示したり、BGMや効果音の再生タイミングを規定したりする。
【0105】
ステップS33aにおいては、図8に示すステップS33と同様の処理に加え、加工データに基づいて素材データの加工処理も同様に行われる。例えば、素材データの画像に対してアニメーションや変形処理をしたり、音声に対して音量や音質を調整したりする。
【0106】
以上、説明したように、本実施の形態においては、番組構成データに、番組構成データのテーマに沿った画像や音声を表す素材データを付加することによって、より視聴促進効果の高いCM番組を合成できる。
【0107】
〔実施の形態3〕
本実施の形態においては、実施の形態1において用いられる番組構成データの中に加工データと配置データが複数含まれており、番組を合成する処理を行う場合に、それら複数の加工データ、配置データの中から選択して適用するようにした例である。
【0108】
図13は、本発明の実施の形態3に係る録画装置1bの概略構成を示した機能ブロック図である。実施の形態1と同様の処理や構成については、同じ符号を与えて説明を省略する。
【0109】
図14は、本実施の形態における番組構成データのデータ構造を表す図である。図14に示すとおり、本実施の形態における番組構成データは、実施の形態1における番組構成データと同種の情報を含み、加工データと配置データとがそれぞれ複数ある点で実施の形態1とは異なる。複数存在する加工データと配置データとを選択的に用いることで、同じ番組構成データを用いた場合にも、合成される番組に変化を与えることが可能となる。なお、本実施の形態においては番組構成データが複数の加工データと配置データとを含むとしたが、これは、属性データが同じで加工データと配置データとが互いに異なる複数の番組構成データを用いることでも同様の効果が得られる。
【0110】
図15は、本実施の形態において、番組合成部36bが番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。番組合成部36bの処理は、ステップS32bとステップS33bにおいて複数の加工データおよび配置データを扱う点で異なることを除き、実施の形態1における番組合成部36の処理と同じである。したがって、ここでは、ステップS32bとステップS33bについてのみ説明する。
【0111】
ステップS32bにおいては、図8に示すステップS32と同様の処理をする前に、番組構成データに含まれる複数の加工データの中から、1つの加工データを、予め定められた選択方法に従って、選択して用いる。選択方法としては、例えば、乱数を用いてランダムに選択する方法や、ある順序で並べた複数の加工データを順に用いる方法などが挙げられる。ただし、本実施の形態における選択方法はこれらに限定されるものではない。
【0112】
ステップS33bにおいては、図8に示すステップS33と同様の処理をする前に、番組構成データに含まれる複数の配置データの中から、1つ以上の配置データを選択して用いる。配置データの選択方法は、ステップS32bにおいて加工データを選択する場合と同じく任意であり、ステップS32bと同じ方法を用いてもよいし異なる方法を用いてもよく、特に限定はされない。
【0113】
以上、説明したように、本実施の形態においては、番組構成データが複数の加工データおよび配置データを含むようにすることで、合成されるCM番組に変化をつけることができる。したがって、常に同じ構成のCM番組が提供されることによって視聴者が飽きてしまうことを防ぐことができる。
【0114】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0115】
(他の構成)
なお、本発明を、以下のように表現することも可能である。
【0116】
(第1の構成)
放送信号を取得する放送受信部と、映像を出力する映像出力部と、情報を保存する記録媒体とを備えたビデオレコーダにおいて、複数のCMから関連性の高いCMを選択するCM選択部と、選択されたCMが構成要素となる番組の構成を示す情報を選択する構成選択部と、CMが構成要素となる番組を合成する番組合成部とを備えることを特徴とするビデオレコーダ。
【0117】
(第2の構成)
第1の構成に記載のビデオレコーダにおいて、前記番組の構成を示す情報として、番組の構成要素として適するCMの属性を示す情報と、番組の構成要素の配置に関する情報と、番組の構成要素の加工に関する情報とが存在することを特徴とするビデオレコーダ。
【0118】
(第3の構成)
第2の構成に記載のビデオレコーダにおいて、番組の構成を示す情報として第2の構成の記載の内容に加えて、CM以外の構成要素となっている番組を構成するデータが存在することを特徴とするビデオレコーダ。
【0119】
(第4の構成)
第2の構成に記載のビデオレコーダにおいて、番組の構成を示す情報のうちいずれかの種類の情報が複数個含まれており、前記複数個ある情報から選択した情報を用いて合成することを特徴とするビデオレコーダ。
【0120】
(第5の構成)
第1の構成から第3の構成に記載のビデオレコーダにおいて、CM選択部は関連性の高いCMに加えて、それらCMの関連性の内容を表す情報も選択し、構成選択部は当該関連性の内容を表す情報に基づいて番組の構成を示す情報を選択し、番組合成部は番組の構成を示す情報に基づいて番組を合成することを特徴とするビデオレコーダ。
【0121】
最後に、録画装置1の各ブロック、特にCM選択部33、構成選択部34、および、番組合成部36は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0122】
つまり、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0123】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0124】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード,等を用いることができる。
【0125】
また、上記プログラムコードは、通信ネットワークのような伝送媒体を介して、他のコンピュータシステムからメモリなどへダウンロードされるものであってもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0126】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0127】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードを格納することになる。
【0128】
すなわち、録画装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである録画装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記録画装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0129】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0130】
また、録画装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明は、テレビジョン放送やインターネット放送などに含まれているCMを録画可能な録画装置に適用できる。特に、様々な種類のCMが含まれる放送を録画可能な録画装置に対して、好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】本発明の実施の形態1における録画装置の概略構成を示した機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるCMガイドデータのデータ構造を表す図である。
【図3】本発明の実施の形態1における番組構成データのデータ構造を表す図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるCM番組を生成する処理の流れの概要を表すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1において、CM選択部がCMを選択する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1において、共通属性データが選択される過程の一例を表す図である。
【図7】本発明の実施の形態1において、構成選択部が番組構成データを選択する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1において、番組合成部が番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1において、番組合成部において番組構成データに基づいて合成されたCM番組の例を表す図である。
【図10】本発明の実施の形態2におけるビデオレコーダの概略構成を示した機能ブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態2における番組構成データのデータ構造を表す図である。
【図12】本発明の実施の形態2において、番組合成部が番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態3におけるビデオレコーダの概略構成を示した機能ブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態3における番組構成データのデータ構造を表す図である。
【図15】本発明の実施の形態3において、番組合成部が番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【図16】録画した放送データの中からCMの放送データを検索して取り出すことができる従来技術の録画装置の概要を表す図である。
【符号の説明】
【0133】
1 録画装置(CM番組生成装置)
31 放送受信部
32 記録媒体
33 CM選択部
34 構成選択部
35 番組構成データ記録媒体
36 番組合成部
36a 番組合成部
36b 番組合成部
37 映像出力部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のCMの中から、映像の関連性に基づいて映像を選択して、CM番組を合成するCM番組生成装置、画像記録装置、CM番組生成方法、制御プログラム、および、記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビのCM(Commercial Message)は、録画時に省略されたり(CMカット)、あるいは再生時に飛ばされたり(CMスキップ)することが多い。近年、ビデオレコーダの進歩と普及により、CMカットやCMスキップがより簡便に精度よく行えるようになっているため、その傾向は一層強まっており、広告スポンサーにとって問題となっている。
【0003】
CMの視聴を促進するための技術として、ビデオレコーダにおいて録画したコンテンツからCMを抜き出して明示することによって視聴機会を増やしたり、電子番組表の番組データとCM情報とを関連づけて、CM情報の検索性を向上させたりする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図16は、特許文献1において開示されている従来技術の概要を表す図である。従来技術におけるHDD(Hard Disk Drive)ビデオレコーダ130は、放送局100から放送される放送データ110であって、番組とCMとを区別可能なコンテンツの識別子(コンテンツ種別111)を含んでいる放送データ110を、番組とCMの情報とを対応づけた電子番組表120を使用して、内蔵のHDDに記録データ140として予約録画する。
【0005】
記録データ140は、放送データを記録した記録コンテンツ160と、記録したコンテンツを管理するインデックス141からなる。インデックス141は、コンテンツインデックス151と、その集合を管理するコンテンツインデックスリスト150とから構成される。1つの記録コンテンツ160は、記録開始から終了までの一連のデータを示し、その内容は、コンテンツの情報と、番組の情報と、CMの情報とに分けられる。コンテンツインデックス151は、前記コンテンツの情報と、前記番組の情報と、前記CMの情報の各々に関係づけられ、これらを独立に管理可能である。
【0006】
このようにして、コンテンツとして独立したCMの管理を可能にすることで、ユーザはCMのみを取り出して視聴することが容易にできるようになるため、CMの視聴機会を増やすことが可能になる。
【0007】
また、CMを視聴させるための別の従来技術として、視聴者がCMを視聴あるいは再生したかどうかを検知し、CMが視聴されない限り、番組の本体を視聴できないようにする技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2002‐185891号公報(2002年 6月28日公開)
【特許文献2】特表2003‐522483号公報(2003年 7月22日公表)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の構成においては、格納されたCMを個別に検索して確認しようとする積極的な視聴者にとっての利便性は向上するものの、一般的な視聴者のCMの視聴を促進することはできない。
【0009】
具体的には、特許文献1の技術では、CMが単体で参照可能であるように管理されており、CMが番組とは別に独立に管理されることによってCM単体の視聴を容易にできるようになるが、あくまで特定のCMに対してあらかじめ興味を有している視聴者が所望のCMを検索する場合の利便性が向上するに過ぎない。つまり、元々CMに興味を持っていない視聴者がCMを視聴する契機とはならない。
【0010】
一方、特許文献2の技術は、視聴者がテレビ番組を見ようとすればCMを視聴せざるをえなくする。これに限らず、番組視聴のためにCMを強制的に視聴させる方法は、視聴者にとってCMの視聴が義務的行為になり、CMへの抵抗感がさらに増してしまうという問題があった。
【0011】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、CMの視聴を促進するために、視聴者に対してCMを構成要素とする魅力的な番組を生成することができるCM番組生成装置、画像記録装置、CM番組生成方法、制御プログラム、および、記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るCM番組生成装置は、上記の課題を解決するために、複数のCMを構成要素とするCM番組を生成するCM番組生成装置であって、記憶媒体に記録されているCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択部と、CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択部によって選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択部と、前記構成選択部によって選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成部とを備えていることを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、CM番組生成装置は、CM番組を生成する。CM番組とは、複数のCMが繋ぎ合わされて1つの番組の形式に構成された番組である。
【0014】
また、上記の構成によれば、CM選択部は、これまでに放送されたテレビジョン放送などの放送データが記録されている記憶媒体から、ある共通の属性を有するCMを選択する。ここで、記憶媒体に記録されている放送データは、通常のテレビジョン放送以外に、インターネットなどを通じた放送であってもよく、CMが含まれるあらゆる放送を対象としており、特に限定はされない。また、共通の属性としては、例えば、広告の対象や出演者などが考えられるが、他にも企業やCMの監督、あるいはCMに用いた楽曲などであってもよく特に限定はされない。
【0015】
さらに、上記の構成によれば、構成選択部は、CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択部によって選択されたCMを構成要素とするCM番組に適合する番組構成データを選択する。ここで、番組構成データとは、CM番組を合成するために使われるテンプレートであり、CM番組中でのCMの順序や画面レイアウトのほか、テロップなどによるCMに関する説明や音響効果、画像効果による演出内容等を決定するデータである。なお、番組構成データをユーザによって書き換え可能としてもよい。
【0016】
また、上記の構成によれば、番組合成部は、前記構成選択部によって選択された番組構成データによって定義されている内容をもとに、CM番組を合成する。つまり、生成されるCM番組には、前記番組構成データにおいて定義されているCMの順序、テロップなどによるCMの説明、画面レイアウト、各種の演出などが反映されている。
【0017】
これにより、共通の属性を有する関連性の高い複数のCMが1本の番組としてユーザに対して提供される。このようにして提供されたCM番組は、テレビ番組の合間に何ら脈絡なく羅列されるCMに比べて、ユーザの興味を惹く。したがって、本発明に係るCM番組生成装置によれば、ユーザのCMの視聴を促進する。
【0018】
本発明に係るCM番組生成方法は、複数のCMを構成要素とするCM番組を生成するCM番組生成方法であって、記憶媒体に記録されている放送データが表す放送に含まれるCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択ステップと、CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択ステップにおいて選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択ステップと、前記構成選択ステップにおいて選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成ステップとを含んでいることを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、本発明に係るCM番組生成装置と同様の作用効果を奏する。
【0020】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組合成部は、前記番組構成データに含まれているCM番組におけるCMの並び順を定義するCM順序データに従ってCMを配列することが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、前記番組合成部は、番組構成データに含まれるCM順序データが定義している順序に従ってCMを配列し、CM番組を合成する。CM順序データによって定義されるCMの配列順序としては、例えば、放送開始順、録画日時順などが挙げられるが、CM放映時間やデータ量、あるいは、ランダムであってもよく、特に限定はされない。これにより、CM番組におけるCMの順序をCM番組の内容に応じて予め定義しておくことができるため、ユーザにとってより魅力的なCM番組を生成できる。
【0022】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組構成データには、前記CM順序データが複数含まれており、前記番組合成部は、複数のCM順序データの中から、予め定められた選択方法に従って、CM番組に適用するCM順序データを選択することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、前記番組構成データには、前記CM順序データが複数含まれている。そして、前記番組合成部は、複数のCM順序データの中から、予め定められた選択方法に従って、合成されるCM番組に適用するCM順序データを選択する。ここで、予め定められた選択方法としては、例えば、乱数を用いてランダムに選択する方法や、ある順序で並べられた複数のCM順序データを順に用いる方法などが考えられ、特に限定されない。これにより、ある属性についてのCM番組を合成する場合に、同じ番組構成データを用いたとしても、合成される番組に変化を与えることができるため、ユーザを飽きさせることがなくなる。
【0024】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記CM選択部は、CMの属性を表す属性データが含まれているCMガイドデータをCMごとに取得し、共通の属性データを有するCMガイドデータについて、対応するCMを前記CM番組の構成要素として選択することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、前記CM選択部は、CMガイドデータを取得する。ここで、CMガイドデータは、CMごとに1対1に対応付けられて管理されるCMの内容を表すデータである。また、CMガイドデータには、少なくとも、広告の対象や出演者などのCMの属性を表す属性データが含まれている。そして、前記CM選択部は、複数のCMの中から、CMガイドデータに含まれている属性データが共通するCMについて、CM番組の構成要素として選択する。これにより、共通の属性を有する関連性の高いCMを正確に選択することができるようになる。
【0026】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記構成選択部は、前記共通の属性データと同じ内容を表す属性データを含んでいる番組構成データを、CM番組に適用する番組構成データとして選択することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、前記構成選択部は、前記CM選択部によって選択されたCMに共通の属性データが含まれている番組構成データを、合成されるCM番組に適用する番組構成データとして選択する。これにより、合成されるCM番組に対して適切な番組構成データを選択できるようになる。
【0028】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組合成部は、前記CMガイドデータに含まれている属性データによって表されるCMの属性に関する情報を、CMの内容を説明するCM説明情報として、前記CM番組に含めることが好ましい。
【0029】
上記の構成によれば、前記番組合成部は、CMガイドデータに含まれている属性データが表しているCM番組の属性に関する情報を、CM説明情報としてCM番組に含める。ここで、CM説明情報とは、CMを説明する情報であり、例えば、CMを説明する情報を表す画像や音声などである。CMを説明する情報を表す画像としては、例えば、属性データとして含まれているCMの属性を表すテキストデータについての文字列の画像である。CMを説明する情報を表す画像としては文字列以外にも、写真や絵であってもよく特に限定はされない。また、CM説明情報は、番組を説明する音声などであってもよく、特に限定はされない。これにより、CM番組中に、CM番組を構成する各CMについての説明が提示されるようになるため、ユーザはCMに関して様々な情報を取得できるようになり、生成されたCM番組がユーザにとって一層魅力的な番組となる。
【0030】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組合成部は、前記番組構成データに含まれているレイアウトデータであって、CM番組におけるCM説明情報に含まれるCM説明画像のレイアウトを定義するレイアウトデータに従って、前記CM説明画像をCM番組の中に配置することが好ましい。
【0031】
上記の構成によれば、前記番組構成データには、前記CM説明画像のCM番組におけるレイアウトを表すレイアウトデータが含まれている。ここで、レイアウトデータは、CM説明画像を、例えば、CMの前に単独で表示するのか、CMの後に単独で表示するのか、あるいは、CMと同じ画面上に表示する場合にはどのような画面構成で表示するのか等について定義されている。そして、前記番組合成部は、このレイアウトデータの定義に基づいて、前記CM説明画像をCM番組の中に配置する。これにより、CM番組の中にCMの説明を効果的に配置することができるようになる。
【0032】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組構成データには、前記レイアウトデータが複数含まれており、前記番組合成部は、複数のレイアウトデータの中から、予め定められた選択方法に従って、CM番組に適用するレイアウトデータを選択することが好ましい。
【0033】
上記の構成によれば、前記番組構成データには、前記レイアウトデータが複数含まれている。そして、前記番組合成部は、複数のレイアウトデータの中から、予め定められた選択方法に従って、合成されるCM番組に適用するレイアウトデータを選択する。ここで、予め定められた選択方法としては、例えば、乱数を用いてランダムに選択する方法や、ある順序で並べられた複数のレイアウトデータを順に用いる方法などが考えられ、特に限定されない。これにより、ある属性についてのCM番組を合成する場合に、同じ番組構成データを用いたとしても、合成される番組に変化を与えることができるため、ユーザを飽きさせることがなくなる。
【0034】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組合成部は、前記番組構成データに含まれている加工データであって、前記CM説明情報の加工内容を定義する加工データに従って、前記CM説明情報の提示を変化させることが好ましい。
【0035】
上記の構成よれば、前記番組構成データには、加工データが含まれている。ここで、加工データは、例えば、前記CM説明情報に含まれる前記CM説明画像として表示される文字列に対して付与する各種の装飾やアニメーション等の視覚的効果を定義したデータを含んでいる。CM説明情報には、CM説明画像以外に、CM説明画像として表示される文字列のもととなるテキストデータを、音声化することによって生成される音声情報も含まれる。したがって、加工データは、そのような音声に対する音量、音長、音質の変更等の聴覚的効果を定義するデータであってもよく、特に限定はされない。そして、前記番組合成部は、この加工データの定義に基づいて、前記CM説明情報を加工する。これにより、CM番組の中で各CMについての説明をより効果的に行うことができるようになる。
【0036】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組構成データには、前記加工データが複数含まれており、前記番組合成部は、複数の加工データの中から、予め定められた選択方法に従って、前記CM説明情報に適用する加工データを選択することが好ましい。
【0037】
上記の構成によれば、前記番組構成データには、前記加工データが複数含まれている。そして、前記番組合成部は、複数の加工データの中から、予め定められた選択方法に従って、合成されるCM番組に適用する加工データを選択する。ここで、予め定められた選択方法としては、例えば、乱数を用いてランダムに選択する方法や、ある順序で並べられた複数の加工データを順に用いる方法などが考えられ、特に限定されない。これにより、ある属性についてのCM番組を合成する場合に、同じ番組構成データを用いたとしても、合成される番組に変化を与えることができるため、ユーザを飽きさせることがなくなる。
【0038】
また、本発明に係るCM番組生成装置では、前記番組合成部は、前記番組構成データに含まれている素材データであって、各種の画像や音声を表す素材データを、前記CM説明情報に付加することが好ましい。
【0039】
上記の構成によれば、前記番組構成データには、素材データが含まれている。ここで、素材データは、CM番組の中で用いられるCM以外の画像や音声を表すデータである。そして、前記番組合成部は、この素材データが表す画像や音声を、前記CM説明情報に含まれるCM説明画像の背景画像や背景音として適用する。また、前記CM説明情報としての音声情報に、素材データによって表される効果音が付加されるような構成であってもよく、特に限定はされない。これにより、CM番組の中で各CMについての説明をより効果的に行うことができるようになる。
【0040】
本発明に係る画像記録装置は、前記CM番組生成装置と、放送を受信して記憶媒体に記録する画像記録部とを備えている。
【0041】
上記の構成によれば、画像記録装置は、画像記録部が放送を受信し、記憶媒体に記録する。記憶媒体には、受信した放送に含まれているテレビ番組やCMなどを表す放送データが記録されている。そして、前記CM番組生成装置が、記憶媒体に記録されているCMのうち、関連性の高い複数のCMを合成してCM番組を生成する。これにより、本発明に係る画像記録装置によれば、ユーザにとって魅力的なCM番組を提供できるようになるため、ユーザのCMの視聴を促進することができる。
【0042】
なお、上記CM番組生成装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記CM番組生成装置をコンピュータにおいて実現する制御プログラム、およびその制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0043】
本発明に係るCM番組生成装置は、以上のように、複数のCMを構成要素とするCM番組を生成するCM番組生成装置であって、記憶媒体に記録されている放送データが表す放送に含まれるCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択部と、CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択部によって選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択部と、前記構成選択部によって選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成部とを備えているので、共通の属性を有する関連性の高い複数のCMが1本の番組としてユーザに対して提供される。
【0044】
それゆえ、本発明に係るCM番組生成装置によれば、生成されたCM番組は、テレビ番組の合間に何ら脈絡なく羅列されるCMに比べて、ユーザの興味を惹くため、ユーザのCMの視聴を促進するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1乃至図9を用いて説明する。本実施の形態においては、録画した放送に含まれるCMから相互の共通性に基づいて選択したCMを、番組の形式に合成する録画装置1(CM番組生成装置)について説明する。なお、本実施の形態においては、本発明に係るCM番組生成装置を録画装置1に適用した場合について説明する。以下では、録画装置1によって合成される番組をCM番組と呼ぶ。
【0046】
なお、CM番組は、広告対象や出演者など、各CMに共通する何らかの属性をもとに、録画した放送の中からCMを抽出して合成することによって生成されるが、テロップを用いた紹介や説明を付加したり、音響効果や画像効果で演出したりして、視聴者が興味を持って視聴できるように内容を構成してもよく特に限定はされない。
【0047】
(録画装置1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る録画装置1の概略構成を示した機能ブロック図である。録画装置1は、放送受信部(画像記録部)31と、記録媒体32と、CM選択部33と、構成選択部34と、番組構成情報記録媒体35と、番組合成部36と、映像出力部37とを備えている。
【0048】
放送受信部31は、放送局20から送られる放送波を受信し、放送信号に含まれている映像信号や音声信号、あるいは、メタデータなどを取り出す。また、放送受信部31は、メタデータの利用や音声信号の無声部分の検出などによって、放送信号の中から、CMの映像や音声を表すCMの放送データを個別に取得できる。そして、放送受信部31は、放送信号をもとに、CMについての付加的な情報を表すCMガイドデータを取得する。CMガイドデータは、各CMと1対1に対応するように管理される。CMガイドデータの詳細については後述する。
【0049】
なお、図1の構成においては省略されているが、当然のことながら、従来の一般的な録画装置と同様、本体に備えられたボタンやリモコンを介したユーザからの指示や録画予約の設定などに基づいて、受信した映像信号を映像出力部37に出力したり、映像データを記録媒体32に記録したりするような構成であってもよく、特に限定はされない。
【0050】
記録媒体32は、放送受信部31によって取得されたCMの映像や音声を表すデータおよびCMガイドデータを記録する。また、記録媒体32は、番組合成部36によって合成されたCM番組も記録する。番組合成部36については後述する。なお、記録媒体32は、他の記録装置と共通の装置であったり、着脱可能な外付けの装置であったりしてもよく、特に限定はされない。
【0051】
CM選択部33は、記録媒体32に記録されているCMガイドデータを利用して、CM番組を構成するCMを選択する。換言すれば、CM選択部33において選択されたCMによってCM番組は構成される。CM選択部33においてCMを選択するための具体的な処理の内容については後述する。
【0052】
構成選択部34は、生成するCM番組について、番組構成データを選択して番組の構成を決定する。番組構成データは、CM番組を合成するために使われるテンプレートであり、CM番組中でのCMの順序や画面レイアウトのほか、上述したテロップによる説明や音響効果、画像効果による演出内容を決定するデータである。
【0053】
番組構成データ記録媒体35は、構成選択部34において番組の構成を決定するのに用いられる番組構成データを記録している。番組構成データは、番組構成データ記録媒体35に予め記録されている構成であってもよいし、メモリカードや通信回線などを介して録画装置1の外部から変更できるような構成であってもよい。あるいは、番組構成データ記録媒体35そのものを録画装置1の外部に設置する構成としてもよく、特に限定はされない。
【0054】
番組合成部36は、CM選択部33が選択した複数のCMを、構成選択部34が選択した番組構成データに基づいて合成し、1本のCM番組を生成する。番組合成部36が生成したCM番組は、上述したとおり、記録媒体32に記録される。
【0055】
映像出力部37は、番組合成部36において合成されたCM番組の映像信号が供給されると、テレビ21にCM番組の映像信号を出力してCM番組の映像を表示するための制御を行う。なお、映像出力部37は、記録媒体32に記録されているCM番組以外の映像データや、放送受信部31が受信する放送についても、テレビ21に映像信号を出力することができる。
【0056】
(CM番組の生成処理の概要)
以下に、録画装置1においてCM番組が生成される処理の概要について説明する。図4は、CM番組を生成する処理の流れの概要を表すフローチャートである。
【0057】
ステップS1は、CM選択部33における処理である。ステップS1の目的は、放送受信部31において受信される放送に含まれている複数のCMのうち、共通の属性を有するCMを選択することである。1つのCM番組は、このCM選択部33において選択された共通の属性を有するCMによって構成される。ステップS1においては、各CMに1対1に対応するCMガイドデータを用いて、複数のCMの中から共通の属性を有するCMを選択する処理が行われる。
【0058】
ここで、CMガイドデータについて説明する。図2は、CMガイドデータのデータ構造を表す図である。図2に示されているとおり、CMガイドデータは、CM識別子と1つ以上の属性データを含んでいる。
【0059】
CM識別子は、各CMガイドデータを区別するために付与される値であり、CMごとに固有の値である。CM識別子は、放送信号をもとに取得される。CM識別子は、その値がCMを表す放送信号に直接含まれていることが望ましい。しかしながら、放送信号に直接含まれていない場合であっても、例えば、CMを表す映像信号にハッシュ関数などの演算を施すことによって、CMごとに固有の値を得るようにすれば、得られた値をCM識別子として使用できる。
【0060】
属性データは、CMに関する付加的な情報を表している。属性データはCM識別子とは異なり、あるCMガイドデータに含まれる属性データが、他のCMガイドデータに含まれていてもよい。また、1つのCMガイドデータの中に、複数の属性データが含まれていてもよい。なお、属性データは、放送信号に詳細に含まれていれば取得が容易であるので望ましい。しかしながら、属性データの取得方法はこれに限らず、放送信号以外から取得することもできる。例えば、CM識別子を用いて検索し得るデータベースの形態で保存しておくこともできる。この場合、あらかじめ、CM識別子に対応づけて(すなわち、CMごとに)属性データが登録されているテーブルを用意しておくことになる。つまり、処理の対象とするCMについてCM識別子を取得した後、CM識別子を用いて前記テーブルを検索することによって属性データを取得できる。これにより、放送受信部31はCMガイドデータを取得できることになる。
【0061】
また、図2に示すとおり、属性データは、属性名と属性値の対からなる。属性名は、属性自体の分類を表す名称である。属性名には、あらかじめ定められた分類を用いる。例えば、「商品カテゴリ」、「広告主の名称」、「出演者名」、「BGMタイトル」、「価格」、「放送開始日時」などである。一方、属性値は、属性名に対応して各CMが持つ値を表す。例えば、属性名「商品カテゴリ」に対する「音楽」や、属性名「価格」に対する「500円」などが属性値である。
【0062】
ステップS1においては、CM選択部33によって、前記属性データを用いて、放送受信部31が受信する放送に含まれている複数のCMのうち、CM番組を構成するCMとして、共通する属性が多いCMを選択する処理が行われる。
【0063】
ここで、CMの属性が共通しているか否かは、属性データを用いて判定される。例えば、2つの異なるCMについて、それぞれのCMガイドデータに含まれる属性データが等しい場合、すなわち、属性データを構成する属性名と属性値とが両方とも等しい場合、属性データが共通する、という。そして、各属性データについて、いくつのCMガイドデータにおいて共通しているかを評価し、最も多くのCMガイドデータにおいて共通の属性データを共通属性データとする。最終的に、共通属性データに相当する属性データを持つCMガイドデータに対応するCMが、CM番組を構成するCMとして選択される。なお、共通属性データは、複数のCMに共通する属性データについての便宜的な呼称である。したがって、共通属性データのデータ形式自体は属性データと同一である。
【0064】
ステップS2は、構成選択部34における処理である。このステップでは、前記共通属性データに基づいて番組構成データが選択される。上述したとおり、番組構成データは、CM番組を合成するために使われるテンプレートであり、CM番組中でのCMの順序や画面レイアウトのほか、上述したテロップによる説明や音響効果、画像効果による演出内容を決定するデータである。
【0065】
ここで、さらに詳細に番組構成データについて説明する。図3は、番組構成データのデータ構造を表す図である。図3に示されているとおり、番組構成データは、属性データ以外に、配置データ(CM順序データ、レイアウトデータ)と加工データとを含んでいる。
【0066】
番組構成データは、CM番組の効果を高めるために用いられるデータであって、音楽や車といったCMのテーマに沿って構成されている。前記テーマは、属性データとして番組構成データに含まれている。例えば、車に関連したCMを集めたCM番組に適用することを意図された番組構成データは、属性名として「商品カテゴリ」、属性値として「車」という属性データが含まれるように作成される。これにより、番組構成データに含まれる属性データとCMの属性データとを比較すれば、その番組構成データのテーマがCMに対して適しているか否かを判定できる。つまり、選択構成部34は、CM番組に適用する番組構成データとして、CM番組の共通属性データが含まれている番組構成データを選択する。
【0067】
配置データは、CM番組におけるCMの順序や、画面内におけるレイアウトを定義しているデータである。CMの順序は、あらかじめ定められた複数の方法の中からユーザが選択することによって設定される。CMの順序についてあらかじめ定められた複数の方法としては、放送開始順、録画日時順、ランダムな順などがある。また、レイアウトに関するデータは、CMおよびCMの説明部分(CM説明情報、CM説明画像)を画面上にどのように配置するかを定義しているデータであり、表示位置や表示画面の大きさ等を指定する情報である。
【0068】
加工データは、CMおよびCMの説明部分の内容や音声に対する加工方法に関する情報を含む。加工方法とは、簡単な例では、画面上に表示するテキストの色や装飾の指定も含まれる。あるいは、テキストや画像を画面上で変形させてアニメーションを生成する方法や、ある画像から別の画像への遷移の種類なども加工方法として扱われる。同様に音声に関しても、所定の時間で音量や音程を変化させるなどの処理が加工方法として指定できる。
【0069】
なお、CMガイドデータと同様、番組構成データが持つ属性データも1つだけとは限らない。テーマを表した適切な属性データを多く持つか、あるいは、多種の番組構成データを用意することで、CM番組の合成に適用しやすくなり、CM視聴の促進効果が高まる。
【0070】
また、番組構成データは、あらかじめ作成されて番組構成データ記録媒体35に格納される。あるいは、番組構成データを外部記録媒体や通信回線や放送信号を通じて、自動的あるいは手動操作により適宜更新されるような構成であってもよい。この構成によれば、CM番組に適用される番組構成データが変更されることによって、合成されるCM番組の演出内容も変化するため、視聴者が飽きることを防いでCM番組の効果を高めることができる。
【0071】
ステップS3は、番組合成部36における処理である。このステップでは、番組合成部36が、ステップS1においてCM番組の構成要素として選択されたCMについて、対応するCMガイドデータと、ステップS2において選択された番組構成データとを用いて、合成処理を行いCM番組を生成する。合成されたCM番組はそのまま映像出力部37を介してテレビ21に出力してもよいし、記録媒体32に一旦記録してもよい。
【0072】
(CM選択部33)
図5は、図4に示すステップS1において、CM選択部33がCMを選択する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【0073】
ステップS11において、CM選択部33は、まず、記録媒体32に記録されているCMについて、対応するCMガイドデータを取得する。ここで、記録媒体32に同一のCMが複数録画されている場合には、当該CMに対応するCMガイドデータを1つだけ取得する。
【0074】
ステップS12においては、ステップS11において取得した各CMガイドデータについて、次の手順で属性データごとに共通度を評価する。
(1)ある属性名の属性データを含んでいるCMガイドデータを抽出する。
(2)(1)において選択されたCMガイドデータについて、属性名に対応する属性値が等しいもの同士のいくつかの組に分類する。
(3)(2)において分類された組のうち、最も多数のCMガイドデータが含まれている組のCMガイドデータの数を、当該属性名における共通度とする。
【0075】
上記(1)〜(3)の手順を全てのCMガイドデータに含まれる全種類の属性名について繰り返し、属性名ごとの共通度を算出する。
【0076】
共通度の評価方法は、この方法に限らない。例えば、属性名や属性値を比較してCMガイドデータの抽出や分類を行う場合に、属性名や属性値が完全に一致しなくても、数値や概念の類似関係を数値化して共通性を評価するようにしてもよい。さらに、例えば「商品カテゴリ」などのように、属性値が比較的限定しやすい一般名詞になる属性名よりも、「出演者名」や「BGMタイトル」など、属性値が固有名詞など様々な値をとり得る属性名の方が、一致することは難しい。したがって、前記(3)のステップで属性名の性質に応じて共通度の値に重みをつけるようにすれば、後の処理で共通度の評価をより適切にできる。
【0077】
本実施の形態においては、CMガイドデータに含まれる全種類の属性名について、共通度を評価する処理の対象とする。しかしながら、例えば、「商品カテゴリ」、「出演者名」、「BGMタイトル」など、主要な属性名のみを共通度を評価する処理の対象として予め選択し録画装置1に設定しておくことによって、全ての属性名について共通度を評価する対象とする場合に比べて効率的に処理を行うことができるようになる。
【0078】
ステップS13においては、ステップS12において算出された属性名ごとの共通度を評価し、共通度の最も高い属性名と属性値からなる属性データを、共通属性データとする。なお、共通度に閾値を儲け、閾値よりも高い共通度の属性データがなければ処理を停止するようにしてもよい。そうすれば、共通性の低いCMによって構成されたまとまりのないCM番組を合成してしまうことを防止できる。
【0079】
図6は、共通属性データが選択される過程の一例を表す図である。図6においては、CMガイドデータ61〜64について、共通属性データが選択される過程が示されている。CMガイドデータ61〜64に含まれている属性データの属性名には、「A」〜「F」の6種類があり、これら全ての属性名について、共通度が算出される。
【0080】
例えば、属性名が「A」の属性データは、属性データ61a、62a、63a、64aの4つであり、それぞれ、CMガイドデータ61、62、63、64に含まれている。このうち属性データ61a、62a、64aの3つについては属性値が「ア」であり、残りの属性データ63aについてのみ属性値が「オ」である。つまり、属性名「A」について、属性値「ア」のCMガイドデータが3つ、属性値「オ」のCMガイドデータが1つである。すなわち、属性名「A」における共通度は「3」ということになる。
【0081】
同様にして、属性名「B」〜「F」における共通度を算出すると、属性名「D」おける共通度は「2」であるが、他の属性名「B」、「C」、「E」、「F」については異なるCMガイドデータにおいて共通する属性値が存在しない。
【0082】
以上のようにして求められた各属性名における共通度を比較し、最も高い共通度の属性名の属性データが共通属性データとなる。つまり、本例の場合、属性名「A」、属性値「ア」から成る属性データが共通属性データとなる。
【0083】
ステップS14においては、記録されているCMガイドデータの中から、共通属性データに相当する属性データを含むCMガイドデータを抽出する。結果として、前記抽出されたCMガイドデータの集合は、共通属性データを通じて共通性があり、CM番組の構成要素とするのに好ましいCMの集合である。
【0084】
(構成選択部34)
図7は、図4に示すステップS2において、構成選択部34が番組構成データを選択する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。ここでは、CM選択部33がステップS1において共通属性データをもとに抽出したCMガイドデータに対応するCMに適したテーマを持つ番組構成データを選択する。具体的な処理の内容は以下のとおりである。
【0085】
ステップS21においては、構成選択部34が、番組構成データ記録媒体35の中から、ステップS1において選択された共通属性データに一致する属性データを含んでいる番組構成データを検索する。属性データを構成する属性名や属性値が典型的な種類に限定されている場合は、一致による検索で十分であるが、そうでない場合は、類語や概念の包含なども考慮した検索を行うようにするのが望ましい。
【0086】
ステップS22においては、ステップS21における検索の結果を評価する。すなわち、構成選択部34は、番組構成データ記録媒体35の中に、前記共通属性データに一致する属性データを含んでいる番組構成データが存在するか否かを判定する。前記判定の結果、共通属性データに一致する番組構成データが存在しない場合、処理はステップS23へ進む。共通属性データに一致する番組構成データが存在する場合、処理はステップS24へ進む。
【0087】
ステップS23は、共通属性データに一致する属性データを含んでいる番組構成データが番組構成データ記録媒体35に存在しない場合の処理である。この場合には、番組構成データ記録媒体35に記録されている汎用の番組構成データを選択して番組構成データを選択する処理を終了する。ここで、汎用の番組構成データとは、特定のテーマを持たないように作成された番組構成データであって、属性データが空であっていずれの共通属性データとも一致しない番組構成データである。汎用の番組構成データは、特定のテーマに対して効果的な演出効果がない代わりに、どのような属性データをもつCMに対してでも適用し得る。
【0088】
ステップS24は、共通属性データに一致する属性データを含んでいる番組構成データが番組構成データ記録媒体35に存在している場合の処理である。この場合には、検索の結果得られた番組構成データを選択して処理を終了する。複数の番組構成データが得られた場合には、共通属性データと一致する属性データが最も多い番組構成データを選択する。
【0089】
(番組合成部36)
図8は、図4に示すステップS3において、番組合成部36が番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。ここでは、CM選択部33がステップ1において選択したCMガイドデータと、構成選択部34がステップ2において選択した番組構成データとに基づいて、番組合成部36がCM番組を合成する。
【0090】
ステップS31においては、番組合成部36は、ステップS1において抽出されたCMガイドデータに対応するCMの放送データを、記録媒体32の中から取得する。ここで取得されたCMが、以降のステップにおいてCM番組の構成要素として用いられる。
【0091】
ステップS32においては、番組合成部36は、番組構成データに含まれている配置データに基づいて、合成するCM番組におけるCMの順序を決定する。例えば、配置データが録画時刻順を示していれば、CMは録画時刻の順序でCM番組の中に配置される。
【0092】
また、CM番組には、CM番組を構成するCMの前後、あるいは、同じ画面上に、CMの説明部分が付加される。CMの説明部分は、CMガイドデータから得られる属性データの内容を、テーマに沿って、配置データによって指定されるレイアウトに従って配置することで構成される。例えば、音楽をテーマとする番組構成データであれば、属性名が「BGMのタイトル」や「アーティスト名」である属性データをCMの説明部分として用いることがあらかじめ配置データの中で定義されている。そして、配置データの中では、CMの説明部分を、CMの前に表示するのか、CMの後に表示するのか、あるいは、同じ画面上に表示するのかについて定義されており、さらに、それぞれの場合において、どのような画面構成で表示するか等、CM番組のレイアウトについても定義されている。また、属性データとして説明文が含まれていれば、それをCMの説明部分に用いることもできる。
【0093】
なお、CM番組には、CM番組全体のタイトル部分を付加してもよい。タイトル部分の内容は、CM番組のテーマが反映されるように番組構成データに含まれる属性データを用い、前述したCMの説明部分と同様に、配置データによって定義されているレイアウトに従って構成される。
【0094】
ステップS33においては、番組合成部36は、ステップS32において配置されたCMやCMの説明部分について、加工データに基づいて加工処理をする。加工処理の内容には特に制限はない。例えば、CMの説明部分の文字列に対して、重ね合わせや変形やアニメーションを施したり、画面切り替え時の視覚的効果を付加したり、テキストデータの画像への変換や読み上げによる音声化をしたり、そのような音声に対して、音量、音程、音長、音質の変更をしたりすることが考えられ、特に限定はされない。あるいは、何ら加工を加えないでもよい。なお、ステップS32とS33の順序に限らない。すなわち、ステップS33における加工処理は、ステップS32において全てのCMおよびCMの説明部分について、順序や配置が確定した後に行われるとは限らず、個々のCMやCMの説明部分を配置する際に、加工処理を加えるようにしてもよい。
【0095】
図9は、番組合成部36において番組構成データに基づいて合成されたCM番組の例を表す図である。図9に示すCM番組90は、番組構成データに定められた順に配置されたCMであるCM_a、CM_b、CM_cと、番組のタイトルと、各CMの説明部分の画面とから構成されている。
【0096】
CM_aとCM_bの説明部分は、各々のCMの前に配置されている。それぞれのCMの説明部分には、CM_aやCM_bに対応するCMガイドデータに含まれる属性データから抜粋された情報が表示される。CM_cの説明は、CM_cを縮小して空白を空けた同一画面上に表示されている。図9は番組の構成内容の簡単な一例であり、これ以外にも、視聴者の興味を惹くため種々の処理や効果や配置を選択することができる。
【0097】
このようにして合成されたCM番組は、映像出力部37からテレビ21に出力するか、あるいは視聴者が後から視聴できるよう、記録媒体32に記録しておく。後者の場合には録画装置1の録画データの選択時に当該CM番組が表示され、視聴者は、他に録画したテレビ番組と同様に、CM番組を選択および視聴できる。
【0098】
以上説明したように、本実施例の録画装置によれば、視聴者が録画した放送データ中に含まれ得るCMの間で関連のあるものを選択し、選択されたCMに適したテーマを持つ番組構成データを選択したうえで、CMの紹介や説明を補い、複数のCMを一つの番組として構成できる。これにより、録画したCMに対して視聴者の興味を喚起することができ、CMの視聴を促進できる。
【0099】
〔実施の形態2〕
本実施の形態においては、番組を合成する処理を行う場合に、実施の形態1において用いられる番組構成データに加えて、素材データを利用するようにした例である。
【0100】
図10は、本発明の実施の形態2に係る録画装置1aの概略構成を示した機能ブロック図である。実施の形態1と同様の処理や構成については、同じ符号を与えて説明を省略する。
【0101】
図11は、本実施の形態における番組構成データのデータ構造を表す図である。図11に示すように、本実施の形態における番組構成データは、実施の形態1における番組構成データの内容に加えて、素材データを含む。素材データは、CM番組の中でCM以外の内容を構成する映像や音声などを表すデータであり、番組構成データ記録媒体35に保存されている。
【0102】
映像の素材データは、例えばCMの説明部分に表示される画像や背景画像のデータがこれにあたる。音声の素材データは、BGMや効果音などのデータである。素材データは、そのまま用いられることもあれば、前記加工データに基づいて加工されたうえで用いられることもある。素材データに番組構成データが意図しているテーマに沿ったものを用いることで、CM番組を演出し、CMの視聴を一層促進する効果が得られる。
【0103】
図12は、本実施の形態において、番組合成部36aが番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。番組合成部36aの処理は、ステップS32aにおいて、図8に示すステップS32と同様の処理に加え、素材データが配置データに基づいて配置される。
【0104】
例えば、CM番組のタイトル画面やCMの説明部分に対し、素材データによって表される画像やBGM・効果音が付加される。より具体的には、番組構成データのテーマに合った画像を画面の背景にして表示したり、BGMや効果音の再生タイミングを規定したりする。
【0105】
ステップS33aにおいては、図8に示すステップS33と同様の処理に加え、加工データに基づいて素材データの加工処理も同様に行われる。例えば、素材データの画像に対してアニメーションや変形処理をしたり、音声に対して音量や音質を調整したりする。
【0106】
以上、説明したように、本実施の形態においては、番組構成データに、番組構成データのテーマに沿った画像や音声を表す素材データを付加することによって、より視聴促進効果の高いCM番組を合成できる。
【0107】
〔実施の形態3〕
本実施の形態においては、実施の形態1において用いられる番組構成データの中に加工データと配置データが複数含まれており、番組を合成する処理を行う場合に、それら複数の加工データ、配置データの中から選択して適用するようにした例である。
【0108】
図13は、本発明の実施の形態3に係る録画装置1bの概略構成を示した機能ブロック図である。実施の形態1と同様の処理や構成については、同じ符号を与えて説明を省略する。
【0109】
図14は、本実施の形態における番組構成データのデータ構造を表す図である。図14に示すとおり、本実施の形態における番組構成データは、実施の形態1における番組構成データと同種の情報を含み、加工データと配置データとがそれぞれ複数ある点で実施の形態1とは異なる。複数存在する加工データと配置データとを選択的に用いることで、同じ番組構成データを用いた場合にも、合成される番組に変化を与えることが可能となる。なお、本実施の形態においては番組構成データが複数の加工データと配置データとを含むとしたが、これは、属性データが同じで加工データと配置データとが互いに異なる複数の番組構成データを用いることでも同様の効果が得られる。
【0110】
図15は、本実施の形態において、番組合成部36bが番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。番組合成部36bの処理は、ステップS32bとステップS33bにおいて複数の加工データおよび配置データを扱う点で異なることを除き、実施の形態1における番組合成部36の処理と同じである。したがって、ここでは、ステップS32bとステップS33bについてのみ説明する。
【0111】
ステップS32bにおいては、図8に示すステップS32と同様の処理をする前に、番組構成データに含まれる複数の加工データの中から、1つの加工データを、予め定められた選択方法に従って、選択して用いる。選択方法としては、例えば、乱数を用いてランダムに選択する方法や、ある順序で並べた複数の加工データを順に用いる方法などが挙げられる。ただし、本実施の形態における選択方法はこれらに限定されるものではない。
【0112】
ステップS33bにおいては、図8に示すステップS33と同様の処理をする前に、番組構成データに含まれる複数の配置データの中から、1つ以上の配置データを選択して用いる。配置データの選択方法は、ステップS32bにおいて加工データを選択する場合と同じく任意であり、ステップS32bと同じ方法を用いてもよいし異なる方法を用いてもよく、特に限定はされない。
【0113】
以上、説明したように、本実施の形態においては、番組構成データが複数の加工データおよび配置データを含むようにすることで、合成されるCM番組に変化をつけることができる。したがって、常に同じ構成のCM番組が提供されることによって視聴者が飽きてしまうことを防ぐことができる。
【0114】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0115】
(他の構成)
なお、本発明を、以下のように表現することも可能である。
【0116】
(第1の構成)
放送信号を取得する放送受信部と、映像を出力する映像出力部と、情報を保存する記録媒体とを備えたビデオレコーダにおいて、複数のCMから関連性の高いCMを選択するCM選択部と、選択されたCMが構成要素となる番組の構成を示す情報を選択する構成選択部と、CMが構成要素となる番組を合成する番組合成部とを備えることを特徴とするビデオレコーダ。
【0117】
(第2の構成)
第1の構成に記載のビデオレコーダにおいて、前記番組の構成を示す情報として、番組の構成要素として適するCMの属性を示す情報と、番組の構成要素の配置に関する情報と、番組の構成要素の加工に関する情報とが存在することを特徴とするビデオレコーダ。
【0118】
(第3の構成)
第2の構成に記載のビデオレコーダにおいて、番組の構成を示す情報として第2の構成の記載の内容に加えて、CM以外の構成要素となっている番組を構成するデータが存在することを特徴とするビデオレコーダ。
【0119】
(第4の構成)
第2の構成に記載のビデオレコーダにおいて、番組の構成を示す情報のうちいずれかの種類の情報が複数個含まれており、前記複数個ある情報から選択した情報を用いて合成することを特徴とするビデオレコーダ。
【0120】
(第5の構成)
第1の構成から第3の構成に記載のビデオレコーダにおいて、CM選択部は関連性の高いCMに加えて、それらCMの関連性の内容を表す情報も選択し、構成選択部は当該関連性の内容を表す情報に基づいて番組の構成を示す情報を選択し、番組合成部は番組の構成を示す情報に基づいて番組を合成することを特徴とするビデオレコーダ。
【0121】
最後に、録画装置1の各ブロック、特にCM選択部33、構成選択部34、および、番組合成部36は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0122】
つまり、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0123】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0124】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード,等を用いることができる。
【0125】
また、上記プログラムコードは、通信ネットワークのような伝送媒体を介して、他のコンピュータシステムからメモリなどへダウンロードされるものであってもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0126】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0127】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードを格納することになる。
【0128】
すなわち、録画装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである録画装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記録画装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0129】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0130】
また、録画装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明は、テレビジョン放送やインターネット放送などに含まれているCMを録画可能な録画装置に適用できる。特に、様々な種類のCMが含まれる放送を録画可能な録画装置に対して、好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】本発明の実施の形態1における録画装置の概略構成を示した機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるCMガイドデータのデータ構造を表す図である。
【図3】本発明の実施の形態1における番組構成データのデータ構造を表す図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるCM番組を生成する処理の流れの概要を表すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1において、CM選択部がCMを選択する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1において、共通属性データが選択される過程の一例を表す図である。
【図7】本発明の実施の形態1において、構成選択部が番組構成データを選択する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1において、番組合成部が番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1において、番組合成部において番組構成データに基づいて合成されたCM番組の例を表す図である。
【図10】本発明の実施の形態2におけるビデオレコーダの概略構成を示した機能ブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態2における番組構成データのデータ構造を表す図である。
【図12】本発明の実施の形態2において、番組合成部が番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態3におけるビデオレコーダの概略構成を示した機能ブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態3における番組構成データのデータ構造を表す図である。
【図15】本発明の実施の形態3において、番組合成部が番組を合成する処理についての詳細な流れを表すフローチャートである。
【図16】録画した放送データの中からCMの放送データを検索して取り出すことができる従来技術の録画装置の概要を表す図である。
【符号の説明】
【0133】
1 録画装置(CM番組生成装置)
31 放送受信部
32 記録媒体
33 CM選択部
34 構成選択部
35 番組構成データ記録媒体
36 番組合成部
36a 番組合成部
36b 番組合成部
37 映像出力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のCMを構成要素とするCM番組を生成するCM番組生成装置であって、
記憶媒体に記録されているCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択部と、
CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択部によって選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択部と、
前記構成選択部によって選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成部とを備えていることを特徴とするCM番組生成装置。
【請求項2】
前記番組合成部は、
前記番組構成データに含まれているCM番組におけるCMの並び順を定義するCM順序データに従ってCMを配列することを特徴とする請求項1に記載のCM番組生成装置。
【請求項3】
前記番組構成データには、前記CM順序データが複数含まれており、
前記番組合成部は、
複数のCM順序データの中から、予め定められた選択方法に従って、CM番組に適用するCM順序データを選択することを特徴とする請求項2に記載のCM番組生成装置。
【請求項4】
前記CM選択部は、
CMの属性を表す属性データが含まれているCMガイドデータをCMごとに取得し、共通の属性データを有するCMガイドデータを元に、対応するCMを前記CM番組の構成要素として選択することを特徴とする請求項1に記載のCM番組生成装置。
【請求項5】
前記構成選択部は、
前記共通の属性データと同じ内容を表す属性データを含んでいる番組構成データを、CM番組に適用する番組構成データとして選択することを特徴とする請求項4に記載のCM番組生成装置。
【請求項6】
前記番組合成部は、
前記CMガイドデータに含まれている属性データによって表されるCMの属性に関する情報を、CMの内容を説明するCM説明情報として、前記CM番組に含めることを特徴とする請求項4に記載のCM番組生成装置。
【請求項7】
前記番組合成部は、
前記番組構成データに含まれているレイアウトデータであって、CM番組における前記CM説明情報に含まれるCM説明画像のレイアウトを定義するレイアウトデータに従って、前記CM説明画像をCM番組の中に配置することを特徴とする請求項6に記載のCM番組生成装置。
【請求項8】
前記番組構成データには、前記レイアウトデータが複数含まれており、
前記番組合成部は、
複数のレイアウトデータの中から、予め定められた選択方法に従って、CM番組に適用するレイアウトデータを選択することを特徴とする請求項7に記載のCM番組生成装置。
【請求項9】
前記番組合成部は、
前記番組構成データに含まれている加工データであって、前記CM説明情報の加工内容を定義する加工データに従って、前記CM説明情報の提示を変化させることを特徴とする請求項6に記載のCM番組生成装置。
【請求項10】
前記番組構成データには、前記加工データが複数含まれており、
前記番組合成部は、
複数の加工データの中から、予め定められた選択方法に従って、前記CM説明情報に適用する加工データを選択することを特徴とする請求項9に記載のCM番組生成装置。
【請求項11】
前記番組合成部は、
前記番組構成データに含まれている素材データであって、各種の画像や音声を表す素材データを、前記CM説明情報に付加することを特徴とする請求項6に記載のCM番組生成装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載のCM番組生成装置と、
放送を受信して記憶媒体に記録する画像記録部とを備えていることを特徴とする画像記録装置。
【請求項13】
複数のCMを構成要素とするCM番組を生成するCM番組生成方法であって、
記憶媒体に記録されている放送データが表す放送に含まれるCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択ステップと、
CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択ステップにおいて選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択ステップと、
前記構成選択ステップにおいて選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成ステップとを含んでいることを特徴とするCM番組生成方法。
【請求項14】
請求項1から11のいずれか1項に記載のCM番組生成装置を動作させる制御プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の制御プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
複数のCMを構成要素とするCM番組を生成するCM番組生成装置であって、
記憶媒体に記録されているCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択部と、
CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択部によって選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択部と、
前記構成選択部によって選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成部とを備えていることを特徴とするCM番組生成装置。
【請求項2】
前記番組合成部は、
前記番組構成データに含まれているCM番組におけるCMの並び順を定義するCM順序データに従ってCMを配列することを特徴とする請求項1に記載のCM番組生成装置。
【請求項3】
前記番組構成データには、前記CM順序データが複数含まれており、
前記番組合成部は、
複数のCM順序データの中から、予め定められた選択方法に従って、CM番組に適用するCM順序データを選択することを特徴とする請求項2に記載のCM番組生成装置。
【請求項4】
前記CM選択部は、
CMの属性を表す属性データが含まれているCMガイドデータをCMごとに取得し、共通の属性データを有するCMガイドデータを元に、対応するCMを前記CM番組の構成要素として選択することを特徴とする請求項1に記載のCM番組生成装置。
【請求項5】
前記構成選択部は、
前記共通の属性データと同じ内容を表す属性データを含んでいる番組構成データを、CM番組に適用する番組構成データとして選択することを特徴とする請求項4に記載のCM番組生成装置。
【請求項6】
前記番組合成部は、
前記CMガイドデータに含まれている属性データによって表されるCMの属性に関する情報を、CMの内容を説明するCM説明情報として、前記CM番組に含めることを特徴とする請求項4に記載のCM番組生成装置。
【請求項7】
前記番組合成部は、
前記番組構成データに含まれているレイアウトデータであって、CM番組における前記CM説明情報に含まれるCM説明画像のレイアウトを定義するレイアウトデータに従って、前記CM説明画像をCM番組の中に配置することを特徴とする請求項6に記載のCM番組生成装置。
【請求項8】
前記番組構成データには、前記レイアウトデータが複数含まれており、
前記番組合成部は、
複数のレイアウトデータの中から、予め定められた選択方法に従って、CM番組に適用するレイアウトデータを選択することを特徴とする請求項7に記載のCM番組生成装置。
【請求項9】
前記番組合成部は、
前記番組構成データに含まれている加工データであって、前記CM説明情報の加工内容を定義する加工データに従って、前記CM説明情報の提示を変化させることを特徴とする請求項6に記載のCM番組生成装置。
【請求項10】
前記番組構成データには、前記加工データが複数含まれており、
前記番組合成部は、
複数の加工データの中から、予め定められた選択方法に従って、前記CM説明情報に適用する加工データを選択することを特徴とする請求項9に記載のCM番組生成装置。
【請求項11】
前記番組合成部は、
前記番組構成データに含まれている素材データであって、各種の画像や音声を表す素材データを、前記CM説明情報に付加することを特徴とする請求項6に記載のCM番組生成装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載のCM番組生成装置と、
放送を受信して記憶媒体に記録する画像記録部とを備えていることを特徴とする画像記録装置。
【請求項13】
複数のCMを構成要素とするCM番組を生成するCM番組生成方法であって、
記憶媒体に記録されている放送データが表す放送に含まれるCMのうち、共通の属性を有する複数のCMを前記CM番組の構成要素として選択するCM選択ステップと、
CM番組の番組構成を定義している番組構成データの中から、前記CM選択ステップにおいて選択されたCMに適合する番組構成データを選択する構成選択ステップと、
前記構成選択ステップにおいて選択された番組構成データに従って、前記CM番組を合成する番組合成ステップとを含んでいることを特徴とするCM番組生成方法。
【請求項14】
請求項1から11のいずれか1項に記載のCM番組生成装置を動作させる制御プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の制御プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−22095(P2008−22095A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−189874(P2006−189874)
【出願日】平成18年7月10日(2006.7.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月10日(2006.7.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]