説明

DVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物

【課題】硬化前の状態でスピンコート等の塗布方法に好適な粘度を有し、かつ、硬化後には、自動車に搭載する用途等における湿熱環境下において、反りを生じず、吸水性が小さく、剛性(ヤング率)が高く、表面平滑性に優れるDVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明の組成物は、組成物の全量を100質量%として、(A)(メタ)アクリロイル基を3個有する化合物35〜65質量%、(B)ビスフェノール構造を有するポリオール(a)と芳香族ポリイソシアネート(b)と水酸基を有する(メタ)アクリレート(c)との反応生成物である、数平均分子量500〜5,000のウレタン(メタ)アクリレート2〜30質量%、(C)水酸基を有しない、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート20〜45質量%、(D)放射線重合開始剤0.01〜15質量%を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物、特に、ブルーレイディスクを構成する複数の情報記録層同士を接着して接着剤層(中間層)を形成するための接着剤として好適な放射線硬化性樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピューター装置技術、コンピューターソフトウェア技術、通信技術等をはじめとする情報技術の発展により、より多くの情報を高速に伝達することが可能となってきている。これに伴い、より多くの情報を高密度に記録することができる記録媒体が望まれ、開発が進められつつある。
このような高密度記録媒体としてDVD(デジタルビデオディスクまたはデジタルバーサタイルディスクの略語である。)が汎用の記録媒体として市販されている。DVDとしては、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM等の記録用DVDと再生専用DVDが知られている。そして、さらに高密度の記録用DVDとして、青色レーザー光を用いた記録媒体(以下、ブルーレイディスクまたはBDと称する。)等が開発されており、今後より一層市場が拡大していくことが予想される。
従来のDVDと同様に、ブルーレイディスクは、ポリカーボネート樹脂等の基板上に、データ記録ピットやプリグループ等の微細凹凸パターンを有する複数の情報記録層を、接着剤からなる透明な中間層(接着剤層)を介して積層することにより形成される。この透明な中間層を形成するための接着剤としては、従来から、紫外線により硬化する紫外線硬化型樹脂が用いられている。
【0003】
このようなDVDディスクの透明な中間層(接着剤層)の材料として用いられる紫外線硬化型樹脂の一例として、(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性単量体(例えば、ウレタン(メタ)アクリレート)等の重合性不飽和化合物と、光重合開始剤と、カルボキシル基含有重合性不飽和化合物と、エポキシ基を分子内に1個以上含有する有機化合物及び/又はオキセタン基を分子内に1個以上含有する有機化合物とを必須成分として含有する光ディスク用接着剤組成物が提案されている(特許文献1)。
また、他の例として、ラジカル重合性化合物を含有する光ディスク用紫外線硬化型組成物であって、同一分子内にラジカル重合性の不飽和二重結合と多環式構造を有する化合物A、及び、同一分子内にラジカル重合性の不飽和二重結合と特定の3価の部分構造を有する化合物Bを含有し、ラジカル重合性化合物全体に対する前記化合物Aおよび前記化合物Bの含有比率が、各々10質量%以上であり、且つ前記化合物Aと前記化合物Bの合計含有比率が40質量%以上である光ディスク用紫外線硬化型組成物が提案されている(特許文献2)。
【特許文献1】特開2004−359779号公報
【特許文献2】特開2006−079804号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の紫外線硬化型樹脂は、硬化前の状態でスピンコート等の塗布方法に好適な粘度を有し、かつ、硬化後には、自動車に搭載する用途等における湿熱環境下において、反りを生じず、吸水性が小さく、剛性(ヤング率)が高く、表面平滑性に優れるという各特性をすべて十分に満足できる中間層(接着剤層)を形成し得るものではなかった。
そこで、本発明は、硬化前の状態でスピンコート等の塗布方法に好適な粘度を有し、かつ、硬化後には、自動車に搭載する用途等における湿熱環境下において、反りを生じず、吸水性が小さく、剛性(ヤング率)が高く、表面平滑性に優れるDVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の複数種の成分を、特定の配合割合で含む放射線硬化性樹脂組成物によれば、スピンコート等の簡易な塗布方法を用いて、湿熱環境下においても、反りや変形を生じることがなく、表面平滑性に優れた硬化物(中間層)を形成することができることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は以下の[1]〜[4]を提供するものである。
[1]樹脂組成物全量を100質量%として、
(A)(メタ)アクリロイル基を3個有する化合物 35〜65質量%、
(B)(a)ビスフェノール構造を有するポリオールと、(b)芳香族ポリイソシアネートと、(c)水酸基を有する(メタ)アクリレートとの反応生成物である、数平均分子量500〜5,000のウレタン(メタ)アクリレート 2〜30質量%、
(C)水酸基を有さない、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート 20〜45質量%、及び、
(D)放射線重合開始剤 0.01〜15質量%、
を含むことを特徴とするDVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物。
[2]前記(a)ビスフェノール構造を有するポリオールが、ビスフェノールA構造を有するポリオールである上記[1]に記載のDVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物。
[3]硬化物の吸水率が4.0質量%以下であり、かつ、硬化物の80℃でのヤング率が700〜2,000MPaである上記[1]または[2]に記載のDVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物。
[4]ブルーレイディスクの中間層を形成するための組成物である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のDVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明の放射線硬化性樹脂組成物は、硬化前にスピンコート等の塗布方法に好適な粘度を有するため、均一な厚さを有する薄膜を形成することができ、硬化後には、表面平滑性に優れたDVDの中間層(接着剤層)を形成することができる。
また、本発明の放射線硬化性樹脂組成物は、硬化後に、DVDの中間層に適する屈折率を有するとともに、湿熱環境下において吸水性が低く、かつ剛性(ヤング率)が高いため、硬化物に反りを生じることがない。
したがって、本発明の放射線硬化性樹脂組成物は、DVDを構成する複数の情報記録層同士を接着して接着剤層(中間層)を形成するための接着剤として好適であり、特に、ブルーレイディスクの接着剤層(中間層)の材料として好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
まず、本発明の放射線硬化性樹脂組成物を構成する(A)成分〜(D)成分、および必要に応じて配合される他の成分について詳述する。
[(A)成分]
(A)成分は、(メタ)アクリロイル基を3個有する化合物(以下、「3官能(メタ)アクリレート」という。)である。
(A)成分は、(メタ)アクリロイル基を3個有していればよく、特に種類が限定されないが、好ましい例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、イソシアヌル酸トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド付加トリアクリレート等を挙げることができる。
ここで、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド付加トリアクリレートが有するエチレンオキサイド構造単位の数は、硬化物の剛性の観点から、1分子中に1〜15の範囲内であることが好ましく、1〜10の範囲内であることがより好ましい。
これらの中でも特に、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリアクリレートが、硬化物の剛性の観点から、好ましい。
【0009】
上記(A)成分の市販品としては、ライトアクリレート TMP−3EO−A(共栄社化学社製)、KAYARAD TMPTA(日本化薬社製)、SR−454、SR−502(以上、サートマー社製)、M−305、M−309、M−310、M−315、M−325、M−350、M−360(以上、東亞合成社製)、TMPT、TMP−3、TMP−15(以上、第一工業製薬社製)、ビスコート♯295、ビスコート♯360(以上、大阪有機化学工業社製)等を挙げることができる。
【0010】
(A)成分の配合割合は、特に硬化物のヤング率をコントロールする観点から、放射線硬化性樹脂組成物の全量を100質量%として、35〜65質量%、好ましくは40〜60質量%である。上記配合割合が35質量%未満であると、硬化物のヤング率が低くなり、また、情報記録層の腐食を防ぐことができなくなるため、好ましくない。上記配合割合が65質量%を超えると、硬化物の反りが大きくなるため、好ましくない。
なお、(A)成分は、一種単独で、または2種以上を併用して使用することができる。
【0011】
[(B)成分]
(B)成分は、(a)ビスフェノール構造を有するポリオールと、(b)芳香族ポリイソシアネートと、(c)水酸基を有する(メタ)アクリレートとの反応生成物である、数平均分子量500〜5,000のウレタン(メタ)アクリレートである。
【0012】
[(a)ビスフェノール構造を有するポリオール]
(B)成分の合成原料として、(a)成分(ビスフェノール構造を有するポリオール)を用いることにより、剛性(ヤング率)の高い硬化物を得ることができる。
(a)成分の例としては、ビスフェノールA構造、ビスフェノールF構造、ビスフェノールS構造等を有するポリオールを挙げることができる。
中でも、ビスフェノールA構造を有するポリオールは、硬化物に高いヤング率を付与する観点から好ましく用いられる。
(a)成分の具体例としては、ビスフェノールAポリ(好ましくは重合度:平均値としてn=2〜40)エトキシグリコール、ビスフェノールAポリ(好ましくは重合度:平均値としてn=2〜40)プロポキシグリコール、ビスフェノールAポリ(好ましくは重合度:平均値としてn=2〜40)エトキシプロポキシグリコール、ビスフェノールFポリ(好ましくは重合度:平均値としてn=2〜40)エトキシグリコール、ビスフェノールFポリ(好ましくは重合度:平均値としてn=2〜40)プロポキシグリコール、ビスフェノールFポリ(好ましくは重合度:平均値としてn=2〜40)エトキシプロポキシグリコール、ビスフェノールSポリ(好ましくは重合度:平均値としてn=2〜40)エトキシグリコール、ビスフェノールSポリ(好ましくは重合度:平均値としてn=2〜40)プロポキシグリコール、ビスフェノールSポリ(好ましくは重合度:平均値としてn=2〜40)エトキシプロポキシグリコール等を挙げることができる。
(a)成分の数平均分子量は、好ましくは350〜800である。ここでの数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定されるポリスチレン換算の数平均分子量である。
(a)成分としては、1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用することもできる。
【0013】
[(b)芳香族ポリイソシアネート]
(B)成分の合成原料として、(b)成分(芳香族ポリイソシアネート)を用いることにより、高いヤング率を有する硬化物を得ることができる。
(b)成分の例としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
中でも、2,4−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートが、硬化物の剛性の観点から好ましい。
【0014】
[(c)水酸基を有する(メタ)アクリレート]
(B)成分の合成原料として、(c)成分(水酸基を有する(メタ)アクリレート)を用いることにより、硬化性に優れた硬化物を得ることができる。
(c)成分の例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン付加物、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
中でも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートが、硬化性の観点から好ましい。
【0015】
(B)成分のウレタン(メタ)アクリレートの製造方法としては、以下の製法1〜3が挙げられる。
製法1:(a)ビスフェノール構造を有するポリオールおよび(b)芳香族ポリイソシアネートを反応させ、次いで(c)水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させる方法。
製法2:(b)芳香族ポリイソシアネートおよび(c)水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させ、次いで(a)ビスフェノール構造を有するポリオールを反応させる方法。
製法3:(a)ビスフェノール構造を有するポリオール、(b)芳香族ポリイソシアネート、および(c)水酸基を有する(メタ)アクリレートを一括で仕込んで反応させる方法。
上記製法1〜3の中でも、剛性(ヤング率)、低吸水性の観点から、製法2が好ましい。
【0016】
(B)成分を製造する際の、(a)ビスフェノール構造を有するポリオール、(b)芳香族ポリイソシアネート、(c)水酸基を有する(メタ)アクリレートのそれぞれの使用割合は、(a)ビスフェノール構造を有するポリオールに含まれる水酸基1当量に対して、(b)芳香族ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基が1.1〜2当量、(c)水酸基を有する(メタ)アクリレートの水酸基が0.1〜1当量となるように定めることが好ましい。
さらに、(a)ビスフェノール構造を有するポリオールに含まれる水酸基1当量に対して、(b)芳香族ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基が1.3〜2当量、(c)水酸基を有する(メタ)アクリレートの水酸基が0.3〜1当量となるように定めることが、特に好ましい。
(a)成分〜(c)成分の配合割合が、上記の好ましい範囲外であると、放射線硬化性樹脂組成物の粘度が高くなるなどして、液状での取り扱いが困難になることがある。
【0017】
(B)成分を製造する際、通常、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ジラウリル酸ジ−n−ブチル錫、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン−2−メチルトリエチレンアミン等のウレタン化触媒が用いられる。
ウレタン化触媒は、反応原料の総量に対して0.01〜1質量%の量で使用される。なお、反応温度は、通常、10〜90℃であり、特に好ましくは30〜80℃である。
【0018】
(B)成分であるウレタン(メタ)アクリレートの数平均分子量は、好ましくは500〜5,000、より好ましくは500〜2,000である。該数平均分子量が500未満であると、基材(例えば、情報記録層)に対する放射線硬化性樹脂組成物の硬化物の密着性が低下するため、好ましくない。一方、数平均分子量が5,000を超えると、放射線硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、取り扱いにくくなるので、好ましくない。なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定されるポリスチレン換算の数平均分子量である。
【0019】
(B)成分の配合割合は、放射線硬化性樹脂組成物の全量を100質量%として、2〜30質量%、好ましくは4〜15質量%である。該配合割合が、2質量%未満であると、硬化物に適度な靱性などの力学特性を付与できないため、好ましくない。該配合割合が30質量%を超えると、放射線硬化性樹脂組成物の粘度が上昇し、作業性や塗工性が悪化するため好ましくない。
【0020】
[(C)成分]
(C)成分は、水酸基を有しない、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレートである。(C)成分の好ましい一例は、下記一般式(1)で表される。
【化1】

(式中、Rは、分岐していてもよいC2k(kは1〜4の整数である。)であり、Rは、水素原子またはメチル基であり、nは1〜4の整数である。)
【0021】
(C)成分として、水酸基を有しないビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレートを用いることによって、低い吸水性を有する硬化物を得ることができる。
ビスフェノールAジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物(上記一般式(1)中の(RO)が−CHCHOHCHO−)等のような、水酸基を有する類似の構造の化合物を用いた場合には、硬化物の吸水性を低くすることができない。
【0022】
(C)成分の例としては、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの市販品としては、ライトエステル BP−2EM(共栄社化学社製)、ビスコート#700(大阪有機化学工業社製)等が挙げられる。
【0023】
(C)成分の配合割合は、放射線硬化性樹脂組成物の全量を100質量%として、20〜45質量%、好ましくは25〜40質量%である。該配合割合が20質量%未満であると、硬化物のヤング率が低下する傾向がある。一方、該配合割合が45質量%を超えると、硬化物が脆くなる傾向がある。
【0024】
[(D)成分]
(D)成分は、放射線重合開始剤である。放射線重合開始剤は、放射線照射により分解してラジカルを発生して重合を開始させることのできるものであればよく、例えばアセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等が挙げられる。
【0025】
(D)放射線重合開始剤の市販品としては、例えばIrgacure184、369、651、500、819、907、784、2959、CGI−1700、−1750、−1850、CG24−61、Darocur l116、1173(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、Lucirin TPO、LR8893、LR8970(以上、BASF社製)、ユベクリルP36(UCB社製)等が挙げられる。
【0026】
(D)成分の配合割合は、放射線硬化性樹脂組成物の全量を100質量%として、0.01〜15質量%、好ましくは0.5〜7質量%である。該配合割合が0.01質量%未満では、硬化速度が低下するため好ましくない。該配合割合が15質量%を超えると、硬化特性や、硬化物の力学特性及び光学特性が悪化したり、取り扱いが難しくなる等の問題がある。
【0027】
また、光増感剤を放射線重合開始剤と併用することもできる。光増感剤としては、例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられ、市販品としては、例えばユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB社製)等が挙げられる。
【0028】
また、本発明の放射線硬化性樹脂組成物には、その効果を妨げない範囲で、(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外のエチレン性不飽和基含有化合物(以下、(E)成分ともいう。)を配合することができる。
(E)成分としては、(メタ)アクリロイル基またはビニル基を含有する化合物を使用することができる。(E)成分としては、単官能モノマーと多官能モノマーのいずれも使用することができる。
【0029】
単官能モノマーの例としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン等のビニルモノマー;フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ−2−メチルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、3−(2−フェニルフェニル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンオキシドを反応させたp−クミルフェノールの(メタ)アクリレート、2−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4−ジブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを複数モル変性させたフェノキシ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。
これらの中では、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、2−フェノキシアクリレート等が好ましい。
【0030】
多官能モノマーの例としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。
これらの中では、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
【0031】
単官能モノマーの市販品としては、例えばアロニックスM101、M102、M110、M111、M113、M117、M5700、TO−1317、M120、M150、M156(以上、東亞合成社製)、LA、IBXA、2−MTA、HPA、ビスコート#150、#155、#158、#190、#192、#193、#220、#2000、#2100、#2150(以上、大阪有機化学工業社製)、ライトアクリレートBO−A、EC−A、DMP−A、THF−A、HOP−A、HOA−MPE、HOA−MPL、PO−A、P−200A、NP−4EA、NP−8EA、エポキシエステルM−600A(以上、共栄社化学社製)、KAYARAD DPHA、KAYARAD TC110S、R−564、R−128H(以上、日本化薬社製)、NKエステルAMP−10G、AMP−20G(以上、新中村化学工業社製)、FA−511A、512A、513A(以上、日立化成社製)、PHE、CEA、PHE−2、PHE−4、BR−31、BR−31M、BR−32(以上、第一工業製薬社製)、VP(BASF社製)、ACMO、DMAA、DMAPAA(以上、興人社製)等が挙げられる。
【0032】
また、多官能モノマーの市販品としては、例えばユピマーUV SA1002、SA2007(以上、三菱化学社製)、ビスコート #195、#230、#215、#260、#335HP、#295、#300、#360、#700、GPT(以上、大阪有機化学工業社製)、ライトアクリレート 4EG−A、9EG−A、NP−A、DCP−A、BP−4EA、BP−4PA、PE−3A、PE−4A、DPE−6A(以上、共栄社化学社製)、KAYARAD PET−30、R−604、DPHA、DPCA−20、−30、−60、−120、HX−620、D−310、D−330(以上、日本化薬社製)、アロニックス M208、M210、M215、M220、M240、M400(以上、東亞合成社製)、リポキシVR−77、VR−60、VR−90(以上、昭和高分子社製)等が挙げられる。
【0033】
(E)成分の配合割合は、放射線硬化性樹脂組成物の全量を100質量%として、好ましくは10〜50質量%、より好ましくは20〜30質量%である。該配合割合が、上記の好ましい範囲内であると、放射線硬化性樹脂組成物に、より好適な粘度を付与し、かつ、硬化物に、より優れた力学特性を付与することができる。
【0034】
さらにまた、(A)成分〜(E)成分以外に、必要に応じて、各種添加剤として、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、塗面改良剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、離型剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤等を配合することができる。
【0035】
本発明の放射線硬化性樹脂組成物は、常法にしたがって前記の各成分を混合撹拌することにより製造することができる。
このようにして調製される本発明の放射線硬化性樹脂組成物の粘度は、通常200〜800mPa・s/25℃、好ましくは400〜700mPa・s/25℃である。該粘度が800mPa・s/25℃を超えると、スピンコート法を用いて薄膜を形成する際に、うねりが生じることがある。一方、該粘度が200mPa・s/25℃未満では、膜厚のコントロールが難しく、一定の厚さを有する均一な中間層(接着剤層)を形成し難いことがある。
【0036】
本発明の放射線硬化性樹脂組成物は、放射線によって硬化される。ここで放射線とは、例えば赤外線、可視光線、紫外線およびX線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線を意味し、通常は紫外線等の光が簡便に用いられる。
【0037】
本発明の放射線硬化性樹脂組成物に放射線を照射して得られる硬化物(以下、単に「本硬化物」という。)の吸水率は、好ましくは4.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下である。吸水率が4.0質量%を超えると、DVDを自動車に搭載した場合等における湿熱環境下で、DVDが変形する可能性がある。また、本硬化物は、吸水率が低いので、DVDの情報記録層の面(接着面)の腐食を低減することができる。
なお、吸水率の算出方法は、下記の実施例で説明する算出方法による。
【0038】
本硬化物のヤング率は、80℃で測定した場合に、好ましくは700〜2,000MPa、より好ましくは800〜1,500MPaである。該ヤング率が700MPa未満では、DVDを自動車に搭載した場合等における湿熱環境下でDVDが変形を起こす可能性がある。また、該ヤング率が2,000MPaを超えると、中間層(接着剤層)が脆く壊れやすくなり、情報記録層を破損する可能性がある。
【0039】
本硬化物の屈折率は、好ましくは1.52〜1.56、より好ましくは1.53〜1.55である。屈折率が1.52未満であると、記録、読み取り時にエラーを生じる可能性がある。屈折率が1.56を超えると、色にじみが生じる可能性がある。
【0040】
本硬化物は、主として、(A)成分の配合割合により制御される架橋密度と、(C)成分の配合による低い吸水率等に起因して、湿熱環境下においても反り等の変形を生じることがない。
【実施例】
【0041】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[(B)ウレタン(メタ)アクリレートの合成例1]
撹拌機を備えた反応容器に、2,4−トリレンジイソシアネート35.47g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.024g、ジブチル錫ジラウレート0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が10℃以下になるまで氷冷した。2−ヒドロキシエチルアクリレートを液温度が20℃以下になるように制御しながら23.65g滴下した後、さらに、1時間撹拌して反応させた。次に数平均分子量400のビスフェノールAのエチレンオキシド付加ジオール(日本油脂社製)40.77gを加え、液温度70〜75℃にて3時間撹拌を継続させ、残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。こうして得られたウレタンアクリレートをUA(1)とする。UA(1)の数平均分子量は、1,000であった。
【0042】
[(B)ウレタン(メタ)アクリレートの合成例2]
撹拌機を備えた反応容器に、イソフォロンジイソシアネート16.15g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.024g、ジブチル錫ジラウレート0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が10℃以下になるまで氷冷した。2−ヒドロキシエチルアクリレートを液温度が20℃以下になるように制御しながら8.23g滴下した後、さらに、1時間撹拌して反応させた。次に数平均分子量2,000のポリテトラメチレングリコール(保土ヶ谷化学社製)75.32gを加え、液温度70〜75℃にて3時間撹拌を継続させ、残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。こうして得られたウレタンアクリレートをUA(2)とする。UA(2)の数平均分子量は、2,700であった。
【0043】
[実施例1]
1.硬化フィルムの作製
表1に従って、各成分を配合し、50℃で加熱混合して、均一な液状樹脂組成物を得た。この液状樹脂組成物について、粘度を測定した。また、250ミクロン厚のアプリケーターバーを用いてガラス板上に上記液状硬化性樹脂組成物を塗布し、空気下で1J/cmのエネルギーの紫外線を照射して硬化させることによって、硬化フィルムを得た。この硬化フィルムについて、吸水率、ヤング率、反り、屈折率を測定した。粘度、吸水率、ヤング率、反り、および屈折率の各々の測定方法は、以下に示すとおりである。
2.粘度の測定
B型粘度計で、25℃における液状樹脂組成物の粘度を測定した。
3.吸水率の算出
硬化フィルムから3cm×3cmとなるようにサンプルを作製した。このサンプルを50℃で24時間真空下に置き、このときの質量をW1とする。次に、23℃で24時間純水に浸漬し、取り出したときの質量をW2とする。その後、50℃で24時間真空下に置いたときの質量をW3とする。吸水率は以下の式で求められる。
吸水率(質量%)=(W2−W3)×100/W1
4.ヤング率の測定
硬化フィルムから延伸部が幅6mm、長さ25mmとなるように短冊状サンプルを作成して、温度80℃、湿度50%で引っ張り試験を行った。引っ張り速度は1mm/分で、2.5%歪みでの抗張力からヤング率を求めた。
【0044】
5.反りの測定
硬化フィルムから一辺が8cmの正方形を切り出し、それを温度80℃、湿度95%の環境下に30分間静置した。次に、それを取り出し、温度23℃、湿度50%の環境下に30分間静置した時の、四隅の反りの平均値を求めた。
6.屈折率の測定
硬化フィルムに対し、屈折率計(アタゴ社製)を用いて、25℃でD線(587.56nm)の屈折率を測定した。
7.評価
粘度が200〜800mPa・sであり、吸水率が4.0質量%以下であり、ヤング率が700〜2,000MPaであり、反りが30mm以下であり、屈折率が1.52以下であることのすべての条件を満たしたもののみを、合格とした。
【0045】
[実施例2、3、比較例1〜5]
(A)〜(E)成分として、表1に示すものを用いた以外は、実施例1と同様にして、液状樹脂組成物の粘度、硬化フィルムの吸水率、ヤング率、反り、および屈折率を測定した。
結果を、表1に示す。
【0046】
【表1】

【0047】
表1から、本発明の放射線硬化性樹脂組成物(実施例1〜3)は、硬化前には、スピンコート等の塗布方法に好適な粘度を有し、良好な表面平滑性を付与することができ、硬化後には、DVDの情報記録層間に介在する接着剤層の形成材料として好適な屈折率を有し、かつ、湿熱環境下で、低い吸水性および高いヤング率を有し、反りを発生しないことがわかる。
一方、(A)成分の配合割合が少ない比較例1では、ヤング率が低く、(A)成分の配合割合が多い比較例2では、大きな反りが生じている。(B)成分が本発明に規定するものと異なる比較例3では、ヤング率、屈折率が低い。(C)成分の配合割合が少ない比較例4では、屈折率が低い。本発明で規定する(C)成分に代えて他の成分を用いた比較例5では、粘度が大きい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂組成物全量を100質量%として、
(A)(メタ)アクリロイル基を3個有する化合物 35〜65質量%、
(B)(a)ビスフェノール構造を有するポリオールと、(b)芳香族ポリイソシアネートと、(c)水酸基を有する(メタ)アクリレートとの反応生成物である、数平均分子量500〜5,000のウレタン(メタ)アクリレート 2〜30質量%、
(C)水酸基を有しない、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート 20〜45質量%、及び、
(D)放射線重合開始剤 0.01〜15質量%、
を含むことを特徴とするDVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物。
【請求項2】
前記(a)ビスフェノール構造を有するポリオールが、ビスフェノールA構造を有するポリオールである請求項1に記載のDVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
硬化物の吸水率が4.0質量%以下であり、かつ、硬化物の80℃でのヤング率が700〜2,000MPaである請求項1又は2に記載のDVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
ブルーレイディスクの中間層を形成するための組成物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のDVD接着剤用放射線硬化性樹脂組成物。

【公開番号】特開2008−112520(P2008−112520A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−295664(P2006−295664)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【出願人】(000004178)JSR株式会社 (3,320)
【Fターム(参考)】