説明

FPDモジュール組立装置

【課題】基板の第1の辺側の処理と第2の辺側の処理を交互に施すことにより、タクトのバランスを整えることができることを提供する。
【解決手段】本発明のFPDモジュール組立装置における処理ユニットは、基板10に処理を施す複数の処理部351,361と、処理を施した基板10を搬送する搬送部311,314,317を有する。一の処理部351は、基板10における第1の辺側の処理又は第2の辺側の処理のうちどちらか一方の処理を行い、処理が行われた基板10の次に搬送された基板10に対しては第1の辺側の処理又は第2の辺側の処理のうち先に処理が行われた基板10に対して行った辺の処理と異なる辺の処理を行う。また、他の処理部361は、一の処理部351において基板10に対して行われた辺の処理と異なる辺の処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の処理ユニットから構成され、FPD(Flat Panel Display)の表示基板に搭載部材を実装してFPDモジュールを組み立てるFPDモジュール組立装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶やプラズマなどのFPDの表示基板の周縁部には、FPDモジュール組立装置を構成する複数の処理ユニットによって、搭載部材が接続又は実装される。搭載部材の具体例としては、駆動ICの搭載やCOF(Chip on Film)、FPC(Flexible Printed Circuit)などのいわゆるTAB(Tape Automated Bonding)及び、周辺基板(PCB:Printed Circuit Board)が挙げられる。表示基板に搭載部材が接続又は実装されることにより、FPDモジュールが組み立てられる。
【0003】
FPDモジュール組立装置の処理ユニットの処理工程としては、以下のような複数の工程を含んでいる。例えば、(1)基板の端部を清掃する端子清掃工程と、(2)清掃工程を経た基板の端部に異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を貼り付けるACF貼付工程とを有している。また、(3)ACFを貼り付けた位置にTABやIC等の搭載部材を位置決めして搭載する搭載工程と、(4)搭載したTABやICを加熱圧着することで、ACFによりTABやIC等の搭載部材を固定する圧着工程とを有している。さらに、(5)搭載部材にPCB基板を接続するPCB接続工程を有している。
【0004】
一般的に、搭載するTABやIC等の搭載部材の個数が増えると、ACFを貼り付ける数も増える。そのため、多数のTABやIC等の搭載部材を搭載する場合には、搭載数に対応した貼り付け処理時間や搭載処理時間が必要となり、全体の処理速度が遅くなる問題があった。
【0005】
このような問題の対策の一つとして、処理ユニットが、基板を保持する複数の保持台と、基板に搭載部材を実装するヘッド部と、基板を搬送する搬送部とを有する技術が用いられている。この搬送部は、ヘッド部による実装処理が終了した基板を排出する。搬送部が基板を排出する際に、ヘッド部は複数の保持台のうち他の保持台に保持された基板の実装処理を行っている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−278352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されたFPDモジュール組立装置では、基板の短辺側のみを処理する処理ユニットと基板の長辺側のみを処理する処理ユニットが別々に設けられていた。また、基板の短辺側と長辺側に搭載される搭載部材の数が異なる。そのため、基板の短辺側を処理する時間と基板の長辺側を処理する時間が異なり、タクトのバランスが崩れやすくなっていた。
【0008】
また、タクトのバランスを整えるためには、処理ユニットの数を増やす必要がある。しかしながら、処理ユニットの数を増やすと、FPDモジュール組立装置の構造が複雑化する、という問題を有していた。
【0009】
本発明は、上述した問題点を考慮し、タクトのバランスを整えることができるFPDモジュール組立装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明のFPDモジュール組立装置は、基板に搭載部材を実装する処理を行う複数の処理ユニットを備えている。
処理ユニットは、基板に処理を施す複数の処理部と、処理を施した基板を搬送する搬送部と、を有する。
処理部は、基板を保持する保持台と、保持台に保持された基板に対して、基板における第1の辺側の処理及び第2の辺側の処理が可能なヘッド部と、を設けている。
複数の処理部のうち、一の処理部は、基板における第1の辺側の処理又は第2の辺側の処理のうちどちらか一方の処理を行い、処理が行われた基板の次に搬送された基板に対しては第1の辺側の処理又は第2の辺側の処理のうち先に処理が行われた基板に対して行った辺の処理と異なる辺の処理を行う。また、他の処理部は、一の処理部において基板に対して行われた辺の処理と異なる辺の処理を行う。
【発明の効果】
【0011】
本発明のFPDモジュール組立装置によれば、一つの処理ユニットに複数の処理部を設け、これらの各処理部が一の基板の第1の辺側の処理と他の基板の第2の辺長辺側の処理を交互に施すことで、タクトのバランスを整えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のFPDモジュール組立装置によって実装組立を行うFPDモジュールの概略構成を示す平面図である。
【図2】本発明のFPDモジュール組立装置にかかるFPDモジュール組立ライン全体を示すフロアレイアウト図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットを示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置における搭載ユニットを示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置における圧着ユニットを示す斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置における搭載ユニットの動作を説明する説明図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置における搭載ユニットの動作を説明する説明図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置における搭載ユニットの動作を説明する説明図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置における搭載ユニットの動作を説明する説明図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置における搭載ユニットの動作を説明する説明図である。
【図17】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置における圧着ユニットの動作を説明する説明図である。
【図18】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置における圧着ユニットの動作を説明する説明図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置における圧着ユニットの動作を説明する説明図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットを示す概略構成図である。
【図21】本発明の第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【図22】本発明の第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【図24】本発明の第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【図25】本発明の第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【図26】本発明の第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明のFPDモジュール組立装置を実施するための形態について、図1〜図26を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。また、本発明は、以下の形態に限定されるものではない。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.FPDモジュールの構成例
2.第1の実施の形態例
2−1.FPDモジュール組立装置の構成例
2−2.FPDモジュール組立装置の動作
3.第2の実施の形態例
3−1.FPDモジュール組立装置の構成例
3−2.FPDモジュール組立装置の動作
【0014】
<1.FPDモジュールの構成例>
まず、本発明のFPDモジュール組立装置において、組み立てられるFPDモジュールについて、図1を参照して説明する。
図1は本発明のFPDモジュール組立装置によって実装組立を行うFPDモジュールの概略構成を示す平面図である。
【0015】
図1に示すように、FPDモジュール1は、表示基板10と、複数の搭載部材2と、PCB13とから構成される。
【0016】
表示基板10は、TFT(Thin Film Transistor)アレイ基板12と、TFTアレイ基板12上に積載されるカラーフィルタ基板11とを備える。そして、表示基板10は、カラーフィルタ基板11およびTFTアレイ基板12間に封入される液晶(不図示)をさらに有する。
【0017】
表示基板10は、その表示面が略長方形状に形成される。例えば、表示基板10の短辺には、4枚の搭載部材2が実装され、表示基板10の長辺部には、6枚の搭載部材2が実装される。なお、表示基板10の搭載部材2が実装される部分(本発明における表示基板10の第1の辺である短辺部および本発明における表示基板10の第2の辺である長辺部)には、搭載部材2と電気的に接続するための端子(端子部)が設けられる。
【0018】
搭載部材2には、ICチップ等を含む電子部品3が含まれる。表示基板10の長辺部に実装された6枚の搭載部材2には、1枚のPCB13が接続される。
【0019】
なお、表示基板10に実装する搭載部材2の数は、上述した数に限定されるものではなく、例えば表示基板10の短辺側に3枚の搭載部材2を実装するようにしてもよい。
【0020】
<2.第1の実施の形態例>
2−1.FPDモジュール組立装置の構成例
次に、本発明の第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置(以下、「本例」という。)について、図2〜図5を参照して説明する。図2は本例のFPDモジュール組立装置にかかるFPDモジュール組立ライン全体を示すフロアレイアウト図である。
【0021】
図2に示すように、FPDモジュール組立装置30の組立ラインは、第1端子洗浄ユニット100と、第2端子洗浄ユニット200と、ACF貼付ユニット300と、搭載ユニット400と、圧着ユニット500と、PCB接続ユニット600とから構成される。表示基板10の搬送方向の上流側から、第1端子洗浄ユニット100、第2端子洗浄ユニット200、ACF貼付ユニット300、搭載ユニット400、圧着ユニット500及び、PCB接続ユニット600の順に配置されている。
【0022】
本例のFPDモジュール組立装置30は、図2中の左から右に向かって表示基板を順次搬送しながら、この表示基板の周辺部に各種処理作業を行い、駆動ICやTABなどの実装組立作業を行う。
【0023】
[第1端子洗浄ユニット]
まず、第1端子洗浄ユニット100について説明する。
第1端子洗浄ユニット100は、略長方形状をなす表示基板10の短辺側の端子を洗浄する端子洗浄装置である。第1端子洗浄ユニット100は、表示基板10を保持する保持台112と、表示基板10の短辺側の端子を洗浄する端子洗浄ヘッド122と、端子洗浄ヘッド122を移動可能に支持するレール132と、搬送部110とを有している。また、第1端子洗浄ユニット100は、安全カバーの役割を有する筐体142によって覆われている。
【0024】
第1端子洗浄ユニット100には、図示しない外部の搬送装置により表示基板10が供給されて保持台112に保持される。端子洗浄ヘッド122は、レール132に沿って移動しながら、保持台112に保持された表示基板10の短辺側のゴミを拭き取っている。これにより、表示基板10の短辺側の端子は、第1端子洗浄ユニット100によって一度に洗浄される。また、搬送部110は、洗浄された表示基板10を吸着して保持台112から排出し、第2端子洗浄ユニット200に搬送する。
【0025】
[第2端子洗浄ユニット]
次に、第2端子洗浄ユニット200について説明する。
第2端子洗浄ユニット200は、表示基板10の長辺側の端子を洗浄する端子洗浄装置である。この第2端子洗浄ユニット200は、第1端子洗浄ユニット100と同様に、表示基板10を保持する保持台212と、表示基板10の長辺側の端子を洗浄する端子洗浄ヘッド222と、端子洗浄ヘッド222を移動可能に支持するレール232と、搬送部210とを有している。さらに、第2端子洗浄ユニット200は、第1端子洗浄ユニット100と同様に、筐体242によって覆われている。その他の構成は、第1端子洗浄ユニット100と同様であるため、その説明は省略する。
【0026】
そして、この第2端子洗浄ユニット200で長辺側の端子が洗浄された表示基板10は、搬送部210によってACF貼付ユニット300に搬送される。
【0027】
[ACF貼付ユニット]
次に、ACF貼付ユニット300の詳細な構成について、図2及び図3を参照して説明する。
図3は本例のFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットを示す斜視図である。
【0028】
ACF貼付ユニット300は、表示基板10にACFを貼り付けるACF貼付装置である。ACF貼付ユニット300では、表示基板10の短辺側及び長辺側にACFが貼り付けられる。
【0029】
ここで、図2に示すFPDモジュール組立装置30における上流側から下流側に沿う方向を第1の方向Xとし、FPDモジュール組立装置30の鉛直方向に沿う方向で、第1の方向Xと直交する方向を第3の方向Zとする。そして、第1の方向X及び第3の方向Zに直交する方向を第2の方向Yとする。
【0030】
本例では、表示基板10の短辺側に4つの搭載部材2を、長辺側に6つの搭載部材2を搭載する例について説明する。また、表示基板にACFを貼付する個数は、上述した個数に限定されないことは言うまでもない。
【0031】
図2に示すように、ACF貼付ユニット300は、第1〜第3搬送部311,314,317と、第1及び第2基板供給部321,331と、処理部の一例として第1及び第2のACF貼付部351,361を有する。ACF貼付ユニット300は、筐体342によって覆われている。
【0032】
図3に示すように、第1のACF貼付部351は、ACF貼付ユニット300の第1の方向Xにおける上流側に配置されている。また、第2のACF貼付部361は、ACF貼付ユニット300の第1の方向Xにおける下流側に配置されている。
【0033】
第1のACF貼付部351は、不図示の保持台と、第1のACF貼付ヘッド354と、レール355と、基準バー356とを備えている。不図示の保持台は、第2端子洗浄ユニット200において洗浄された表示基板10を保持する。基準バー356は、不図示の保持台と同様にACF貼付ユニット300の第1の方向Xに対して平行に配置されている。この不図示の保持台と基準バー356には、2つの表示基板10が保持される。2つの表示基板10が保持される位置を基準バー356の一端側から位置P1、位置P2とする。レール355は、第1のACF貼付ヘッド354を移動可能に支持している。第1のACF貼付ヘッド354は、レール355に沿って移動しながら、位置P1及び位置P2に配置された表示基板10にACFを貼り付ける。
【0034】
図3の状態では、第1のACF貼付部351において、位置P2に保持された表示基板10の長辺側にACFを貼付中である。また、第1のACF貼付部351において、位置P2に保持された表示基板10の長辺側へのACFの貼付が終了すると、位置P1に保持された表示基板10の短辺側にACFを貼付する。
【0035】
第2のACF貼付部361は、第1のACF貼付部351と同様に、不図示の保持台と、第2の貼付ヘッド364と、レール365と、基準バー366とを備える。不図示の保持台は、第1のACF貼付部351においてACFを貼り付けた表示基板10を保持する。この不図示の保持台と基準バー366には、2つの表示基板10が保持される。2つの表示基板10が保持される位置を基準バー366の一端側から位置P3、位置P4とする。
【0036】
図3の状態では、第2のACF貼付部361において、位置P4に保持された表示基板10の短辺側にACFを貼付中である。また、第1のACF貼付部351において、位置P4に保持された表示基板10の短辺側へのACFの貼付が終了すると、位置P3に保持された表示基板10の長辺側にACFを貼付する。その他の構成については、第1のACF貼付部351と同様であるため、その説明は省略する。
【0037】
次に、第1〜第3搬送部311,314,317について、説明する。
第1〜第3搬送部311,314,317は、ACF貼付ユニット300の第1の方向Xに表示基板10を搬送する。図2及び図3に示すように、複数の搬送部311,314,317は、ACF貼付ユニット300の第2の方向Yにおける第1のACF貼付部351及び第2のACF貼付部361と反対側に設けられている。また、ACF貼付ユニット300の第1の方向Xにおける上流側から、第1搬送部311、第2搬送部314、第3搬送部317の順に配置されている。
【0038】
第1搬送部311は、第2端子洗浄ユニット200から排出された表示基板10を後述する第1供給ステージ323に搬送する。この第1搬送部311は、搬送ヘッド371と、搬送アーム372と、搬送レール373を備えている。
【0039】
搬送レール373は、ACF貼付ユニット300の第1の方向Xに沿って配置されている。この搬送レール373は、搬送アーム372を第1の方向Xに移動可能に支持している。そのため、第1搬送部311は、搬送レール373に沿って第1の方向Xに移動する。
【0040】
搬送アーム372は、搬送レール373からACF貼付ユニット300の第3の方向Zに突出する基端部372aと、基端部372aの一端からACF貼付ユニット300の第2の方向Yに連続して突出する先端部372bから構成される。搬送アーム372の先端部には、搬送ヘッド371が接続している。
【0041】
そして、搬送ヘッド371は、不図示の吸着部と、回転機構を有する。搬送ヘッド371は、不図示の吸着部が吸着することで、表示基板10を保持する。また、搬送ヘッド371は、不図示の回転機構が駆動することで、保持した表示基板10を回転させる。
【0042】
第2搬送部314は、第1供給ステージ323上の表示基板10を後述する第2供給ステージ333に搬送する。この第2搬送部314は、搬送ヘッド376と、搬送アーム377と、搬送レール378を備えている。
【0043】
搬送レール378は、第1搬送部311の搬送レール373よりも短く形成されている。そのため、第2搬送部314は、第1搬送部311よりも移動範囲が狭い。その他の構成は、第1搬送部311と同様であるため、その説明を省略する。
【0044】
第3搬送部317は、第2のACF貼付部361においてACFの貼付が終了した表示基板10を搭載ユニット400に搬送する。搬送ヘッド380と、搬送アーム381と、搬送レール382を備えている。その構成は、第1搬送部311と同様であるため、その説明を省略する。
【0045】
次に、第1基板供給部321及び第2基板供給部331について説明する。
図3に示すように、第1基板供給部321は、ACF貼付ユニット300の第2の方向Yにおける第1のACF貼付部351と第1搬送部311との間に設けられている。また、第2基板供給部331は、ACF貼付ユニット300の第2の方向Yにおける第2のACF貼付部361と第3搬送部317との間に設けられている。
【0046】
第1基板供給部321は、第1供給ステージ323と、第1のレール325と、第2のレール326と、不図示の駆動機構を有する。第1のレール325は、ACF貼付ユニット300の第1の方向Xに沿って設けられている。
【0047】
第2のレール326は、第1のレール325と直交して設けられている。この第2のレール326は、第1のレール325によりACF貼付ユニット300の第1の方向Xに移動可能に支持されている。そして、第2のレール326は、不図示の駆動機構が駆動することにより、第1のレール325に沿って第1の方向Xに移動する。
【0048】
第2のレール326は、第1供給ステージ323を第2の方向Yに移動可能に支持している。第1供給ステージ323には、表示基板10が載置される。
【0049】
第1供給ステージ323は、不図示の駆動機構が駆動することにより、第2のレール326に沿ってACF貼付ユニット300の第2の方向Yに移動する。これにより、第1基板供給部321は、第1搬送部311から第1供給ステージ323に搬送された表示基板10を第1のACF貼付部351に供給することができる。また、第1基板供給部321は、第1のACF貼付部351でACFの貼り付けが終了した表示基板10を第1のACF貼付部351から排出することができる。
【0050】
そして、第2基板供給部331は、第1基板供給部321と同様に、第2供給ステージ333と、第1のレール335と、第2のレール336と、不図示の駆動機構を有する。第1のレール335は、ACF貼付ユニット300の第1の方向Xに沿って設けられている。
【0051】
第2基板供給部331の第2のレール336は、第2基板供給部331の第1のレール335と直交して設けられている。この第2のレール336は、第1のレール335によりACF貼付ユニット300の第1の方向Xに移動可能に支持されている。そして、第2のレール336は、不図示の駆動機構が駆動することにより、第1のレール335に沿って第1の方向Xに移動する。
【0052】
なお、第2基板供給部331は、第1基板供給部321と同様であるため、その他の構成については、その説明を省略する。
【0053】
そして、第2供給ステージ333は、不図示の駆動機構が駆動することにより、第2のレール336に沿ってACF貼付ユニット300の第2の方向Yに移動する。これにより、第2基板供給部331は、第2搬送部314から第2供給ステージ333に搬送された表示基板10を第2のACF貼付部361に供給することができる。また、第2供給ステージ333は、第2のACF貼付部361でACFの貼り付けが終了した表示基板10を第2のACF貼付部361から排出することができる。
【0054】
[搭載ユニット]
次に、搭載ユニット400について、図2及び図4を参照して説明する。
図4は本例のFPDモジュール組立装置における搭載ユニットを示す斜視図である。
【0055】
搭載ユニット400は、表示基板10に電子部品3を含む搭載部材2を搭載するTAB/IC搭載装置である。図2に示すように、搭載ユニット400は、処理部の一例として第1及び第2の搭載部401,402と、第1〜第3搬送部404,405,406と、第1及び第2の搭載部材供給部407,408と、第1及び第2ステージ409,410を備えている。なお、搭載ユニット400は、筐体442により覆われている。
【0056】
図4に示すように、第1の搭載部401は、表示基板10の短辺側に搭載部材2を搭載する。この第1の搭載部401は、支持部463と、アーム部468と、ヘッド部471とから構成される。支持部463は、略円板状の支持台464と、支持台464の中心部から鉛直方向に突出する円柱状の支柱465を有する。支柱465における支持台464と接続する端部と反対側の端部には、アーム部468が回転可能に接続されている。
【0057】
アーム部468は、4本のアーム468Aを備え、十字形に形成されている。本例では、アーム部468が4本のアームを備えているが、これに限定されない。搭載する搭載部材の個数などによりアームの本数を変更することができ、アームの本数を3本以下あるいは5本以上としてもよい。
【0058】
アーム部468のアーム468Aの先端部には、ヘッド部471が接続している。ヘッド部471は、アーム468Aに接続する接続部472と、接続部472の一端に設けられた搭載ヘッド474を有する。搭載ヘッド474は、後述する第1保持台431上の表示基板10と対向し、搭載部材2を表示基板10に搭載する。
【0059】
第2の搭載部402は、表示基板10の長辺側に搭載部材2を搭載する。この第2の搭載部402は、支持台476と支柱475を有する支持部473と、4本のアーム478Aを備えるアーム部478と、接続部482と搭載ヘッド481を有するヘッド部479とから構成される。第2の搭載部402は、第1の搭載部401と構成が同様であるため、説明を省略する。
【0060】
第1搬送部404は、搬送ヘッド414と、搬送アーム415と、搬送レール416により構成されている。また、第2搬送部405は、搬送ヘッド418と、搬送アーム419と、搬送レール420により構成されている。さらに、第3搬送部406は、搬送ヘッド422と、搬送アーム423と、搬送レール424により構成されている。なお、第1〜第3搬送部404,405,406は、ACF貼付ユニット300の第1〜第3搬送部311,314,317の構成が同様であるため、ここでは、その説明を省略する。
【0061】
第1搬送部404は、ACF貼付ユニット300から排出された表示基板10を第1ステージ409に搬送する。また、第2搬送部405は、第1ステージ409から第2ステージ410に表示基板10を搬送する。さらに、第3搬送部406は、第2ステージ410上に載置された表示基板10を圧着ユニット500に搬送する。
【0062】
第1ステージ409は、第1保持台431と、第1のレール432と、不図示の第2のレールと、不図示の回転機構を備えている。第1のレール432は、その長手方向が搭載ユニット400の第1の方向Xに沿って配置され、搭載ユニット400の第2の方向Yにおける第1の搭載部401と第1搬送部404及び第2搬送部405の間に配置されている。
【0063】
第1保持台431は、略長方形の板状に形成されている。この第1保持台431は、不図示の第2のレールを介して、第1のレール432に第1の方向Xに移動可能に支持されている。また、第1保持台431は、不図示の第2のレールにより、搭載ユニット400の第2の方向Yに移動することができる。さらに、第1保持台431は、不図示の回転機構に回転可能に支持されている。
【0064】
第1保持台431上には、少なくとも2つの表示基板10を載置することができる。ここで、第1保持台431における長手方向の一端部で、かつ、第1保持台431の短手方向における第1搬送部404側の角部を位置P21とする。また、第1保持台431における長手方向の他端部で、かつ、第1保持台431の短手方向における第1の搭載部401側の角部を位置P22とする。
【0065】
第2ステージ410は、第2保持台451と、第1のレール452と、不図示の第2のレールと、不図示の回転機構を備えている。第1のレール452は、その長手方向が搭載ユニット400の第1の方向Xに沿って配置され、搭載ユニット400の第2の方向Yにおける第2の搭載部402と第2搬送部405及び第3搬送部406の間に配置されている。
【0066】
第2保持台451は、略長方形の板状に形成されている。第2保持台451は、第2保持台451の短辺が第1のレール452と沿うように配置されている。この第2保持台451は、不図示の第2のレールを介して、第1のレール452に移動可能に支持されている。また、第2保持台451は、不図示の第2のレールにより、搭載ユニット400の第2の方向Yに移動することができる。さらに、第2保持台451は、不図示の回転機構に回転可能に支持されている。
【0067】
第2保持台451上には、少なくとも2つの表示基板10を載置することができる。ここで、第2保持台451の長手方向における一端部で、かつ、第2保持台451の短手方向における一端部側の角部を位置P23とする。また、第2保持台451における長手方向の他端部で、かつ、第2保持台451の短手方向における他端部側の角部を位置P24とする。
【0068】
[圧着ユニット]
次に、圧着ユニット500について、図2及び図5を参照して説明する。
図5は本例のFPDモジュール組立装置における圧着ユニットを示す斜視図である。
【0069】
圧着ユニット500は、搭載された搭載部材2を表示基板10に圧着する圧着装置である。図2に示すように、圧着ユニット500は、処理部の一例として第1及び第2の圧着部511,521と、第1及び第2ステージ551,561と、第1〜第3搬送部571,575,581を有する。なお、圧着ユニット500は、筐体542により覆われている。
【0070】
図5に示すように、第1の圧着部511は、支持部513と、支持部513に取り付けられたヘッド部514と、ヘッド部514に対向して配置される下刃556を有する。ヘッド部514は、6つの圧着ヘッドにより構成されている。このヘッド部514は、不図示の駆動機構が駆動することにより、下刃556側に下降する。ヘッド部514は、表示基板10の長辺側に搭載された搭載部材2を圧着する。
【0071】
第2の圧着部521は、支持部523と、支持部523に取り付けられたヘッド部524と、ヘッド部524に対向して配置される下刃566を有する。ヘッド部524は、4つの圧着ヘッドにより構成されている。ヘッド部524は、表示基板10の短辺側に搭載された搭載部材2を圧着する。
【0072】
第1搬送部571は、搬送ヘッド572と、搬送アーム573と、搬送レール574により構成されている。また、第2搬送部575は、搬送ヘッド576と、搬送アーム577と、搬送レール578により構成されている。さらに、第3搬送部581は、搬送ヘッド582と、搬送アーム583と、搬送レール584により構成されている。なお、第1〜第3搬送部571,575,581は、ACF貼付ユニット300の第1〜第3搬送部311,314,317の構成が同様であるため、ここでは、その説明を省略する。
【0073】
第2搬送部575の搬送レール578の一端は、第1搬送部571の搬送レール574の他端と重なるように配置されている。また、第2搬送部575の搬送レール578の他端は、第3搬送部581の搬送レール584の一端と重なるように配置されている。
【0074】
第1ステージ551は、圧着ユニット500の第2の方向Yにおける第1の圧着部511と第1搬送部571の間に配置されている。第1ステージ551は、第1保持台553と、第1保持台553を支持するレール552を備えている。
【0075】
第1保持台553は、略長方形の板状の部材により形成されている。この第1保持台553には、不図示の回転機構が設けられている。第1保持台553は、不図示の回転機構により、レール552上で回転することができる。
【0076】
第1保持台553上には、少なくとも2つの表示基板10を載置することができる。ここで、第1保持台553の短手方向の一端側で、かつ、第1の圧着部511側の角部を位置P31とする。また、第1保持台553の短手方向の他端側で、かつ、第1搬送部571側の角部を位置P32とする。
【0077】
また、第2ステージ561は、圧着ユニット500の第2の方向Yにおける第2の圧着部521と第3搬送部581の間に配置されている。第2ステージ561は、第2保持台563と、第2保持台563を支持するレール562を備えている。
【0078】
第2保持台563は、第1保持台553と同様に、略長方形の板状の部材により形成されている。この第2保持台563には、不図示の回転機構が設けられている。第2保持台563は、不図示の回転機構により、レール562上で回転することができる。
【0079】
第2保持台563上には、少なくとも2つの表示基板10を載置することができる。ここで、第2保持台563の長手方向の一端側で、かつ、第3搬送部581側の角部を位置P33とする。また、第2保持台563の長手方向の他端側で、かつ、第2の圧着部521側の角部を位置P34とする。
【0080】
[PCB接続ユニット]
次に、PCB接続ユニット600について、説明する。
PCB接続ユニット600は、搭載部材2における表示基板10と反対側にPCB13を搭載するPCB接続装置である。
【0081】
PCB接続ユニット600では、表示基板10の長辺部に搭載された搭載部材2にPCB13(図1参照)を接続する処理が行われる。図2に示すように、このPCB接続ユニット600は、PCB供給ブロック621と、本圧着部606と、ステージ631と、第1及び第2基板搬送部645,651を備える。本例では、PCB供給ブロック621は、PCB13にACFを貼り付けて、本圧着部606に搬送する。
【0082】
第1基板搬送部645は、搬送ヘッド646と、搬送アーム647と、搬送レール648により構成されている。この第1基板搬送部645は、搬送レール648に沿って第1の方向Xに移動可能に支持されている。
【0083】
第2基板搬送部651は、搬送ヘッド652と、搬送アーム653と、搬送レール654により構成されている。また、第2基板搬送部651は、搬送レール654に沿って第1の方向Xに移動可能に支持されている。
【0084】
第1基板搬送部645は、圧着ユニット500から排出された表示基板10を受け取り、ステージ631に搬送する。ステージ631は、PCB接続ユニット600の第2の方向YにおけるPCB供給ブロック621と第1及び第2基板搬送部645,651の間に配置されている。
【0085】
ステージ631は、レール632と、供給ステージ633とを有する。供給ステージは、レール632に取り付けられている。この供給ステージ633は、不図示の回転機構により、回転する。このステージ631は、搬送された表示基板10を本圧着部606に供給する。
【0086】
PCB供給ブロック621は、PCBトレイ622と、ACF貼付部624,625と、PCB搬送部626とを有する。PCBトレイ622には、複数のPCB13が載置される。このPCBトレイ622に載置されたPCB13は、ACFが貼り付けられる前のPCBであり、1枚ずつPCB把持部(不図示)によって把持されてACF貼付部624,625に供給される。
【0087】
ACF貼付部624,625は、PCB把持部に把持されたPCB13にACFを貼り付ける。PCB把持部は、ACFの貼り付けが終了したPCB13をPCB搬送部626に供給する。PCB搬送部626は、供給されたPCB13を本圧着部606へ搬送する。本圧着部606は、表示基板10の長辺側の搭載部材2にPCB13を圧着する。
【0088】
これにより、表示基板10にPCB13が接続され、FPDモジュール1が組み立てられる(図1参照)。そして、PCB接続ユニット600は、第2基板搬送部651により、FPDモジュール1を排出する。
【0089】
2−2.FPDモジュール組立装置の動作
次に、本例にかかるFPDモジュール組立装置の動作について、図2及び図6〜図19を参照して説明する。
図6〜図11は本例のFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図であり、図12〜図16は本例のFPDモジュール組立装置における搭載ユニットの動作を説明する説明図である。また、図17〜図19は本例のFPDモジュール組立装置における圧着ユニットの動作を説明する説明図である。
【0090】
[第1端子洗浄ユニット及び第2端子洗浄ユニットの動作]
まず、第1端子洗浄ユニット100及び第2端子洗浄ユニット200の動作について説明する。
図2に示すように、第1端子洗浄ユニット100に表示基板10が不図示の搬送装置により搬送される。端子洗浄ヘッド122は、搬送された表示基板10の短辺側の端子を洗浄する。洗浄が終了した表示基板10は、搬送部110により、第2端子洗浄ユニット200に搬送される。また、第2端子洗浄ユニット200では、第1端子洗浄ユニット100と同様にして、搬送された表示基板10の長辺側の端子を洗浄する。洗浄が終了した表示基板10は、搬送部210により、ACF貼付ユニット300に搬送される。
【0091】
[ACF貼付ユニットの動作]
次に、ACF貼付ユニット300の動作について、図6〜図11を参照して説明する。
図6Aに示すように、基準バー356の位置P1,P2には、表示基板10が配置されている。また、基準バー366の位置P3,P4には、表示基板10が配置されている。
【0092】
そして、第1供給ステージ323は、位置P2に配置された表示基板10の下方に配置されている。また、第2供給ステージ333は、位置P4に配置された表示基板10の下方に配置されている。
【0093】
また、第1のACF貼付部351に配置された第1のACF貼付ヘッド354が、位置P2に配置された表示基板10の長辺側にACFを貼付する状態を示している。一方、第2のACF貼付部361に配置された第2の貼付ヘッド364が、位置P4に配置された表示基板10の短辺側を貼り終え、位置P3に配置された表示基板10の長辺側にACFを貼付する状態を示している。
【0094】
このとき、第1搬送部311は、第2端子洗浄ユニット200から搬送される表示基板10を受け取る受け取り位置で待機している。また、第2搬送部314は、第1のACF貼付部351から排出される表示基板10を第1供給ステージ323から受け取る受け取り位置に待機している。さらに、第3搬送部317は、第2のACF貼付部361から排出される表示基板10を第2供給ステージ333から受け取る受け取り位置で待機している。
【0095】
次いで、図6Bに示すように、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動し、位置P2に配置された表示基板10の長辺側に5枚目のACFを貼付する。また、第1搬送部311は、第2端子洗浄ユニット200において洗浄された表示基板10を、搬送ヘッド371により吸着して保持する。
【0096】
また、第2供給ステージ333は、第2のレール336の受け渡し位置に移動し、位置P4に配置されていた表示基板10を第3搬送部317に受け渡す。第3搬送部317は、搬送ヘッド380が第2供給ステージ333上の表示基板10を吸着して保持する。さらに、第2の貼付ヘッド364は、レール365の一端側に向かって移動し、位置P3に配置された表示基板10の長辺側に1枚目のACFを貼付する。
【0097】
その後、図7Cに示すように、第1のACF貼付ヘッド354は、位置P2に配置された表示基板10の長辺側にACFを貼り終えると、位置P2に配置された表示基板10が第1供給ステージ323に載置される。そして、第1供給ステージ323は、位置P2に配置された表示基板10を載せた状態で第2のレール326の一端側から他端側に移動する。
【0098】
また、位置P4に配置された表示基板10を受け渡した第2供給ステージ333は、第2搬送部314から位置P2に配置されていた表示基板10を受け取るために第2のレール335における一端側に移動する。そして、第3搬送部317は、第2供給ステージ333から受け取った表示基板10を搬送ヘッド380に吸着し保持した状態で、搬送レール382の他端側に移動し、搭載ユニット400に搬送する。搭載ユニット400への搬送が終了すると、第3搬送部317は、位置P3に配置された表示基板10を第2供給ステージ333から受け取る受け取り位置に移動する(図7D参照)。さらに、第2の貼付ヘッド364が、レール365の一端側に移動し、位置P3に配置された表示基板10の長辺側に2枚目のACFを貼付する。
【0099】
次いで、図7Dに示すように、第1供給ステージ323が位置P2に配置されていた表示基板10を載せた状態で第2のレール326の他端側に移動する。その後、第1供給ステージ323は、第2のレール326を介して、位置P2に配置されていた表示基板10を第2搬送部314に受け渡す受け渡し位置に移動する。
【0100】
そして、第2搬送部314は、第1供給ステージ323上の表示基板10を搬送ヘッド376により吸着し保持する。第1のACF貼付ヘッド354は、レール355に沿ってレール355の一端側に移動し、位置P1に配置された表示基板10の短辺側に1枚目のACFを貼付する。
【0101】
また、第2供給ステージ333は、第2搬送部314が保持する表示基板10を受け取るために受け取り位置に移動する。そして、第3搬送部317は、位置P3に配置された表示基板10を受け取るために搬送レール382の一端側に移動する。さらに、第2の貼付ヘッド364は、位置P3に配置された表示基板10の長辺側に3枚目のACFを貼付する。
【0102】
次に、図8Eに示すように、第1供給ステージ323が第1のレール325の一端側に移動し、第1搬送部311が保持する表示基板10を受け取るために第1のレール325の中央部で停止する。また、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動し、位置P1の表示基板10の短辺側に3枚目のACFを貼付する。
【0103】
そして、第2搬送部314は、搬送レール378の他端側に移動しながら、ACFが貼付された表示基板10の長辺側が第1のレール335の一端側に向くように表示基板10を回転させる。この第2搬送部314は、第2供給ステージ333に表示基板10を載置する。また、第2の貼付ヘッド364が、位置P3の表示基板10の長辺側にACFを貼付する。
【0104】
その後、図8Fに示すように、第1搬送部311は、保持した表示基板10を第1供給ステージ323に受け渡す受け渡し位置に移動し、第1供給ステージ323に載置する。第1供給ステージ323に表示基板10を載置した第1搬送部311は、第2端子洗浄ユニット200から表示基板10を受け取るために受け取り位置に移動する。また、第1のACF貼付ヘッド354は、位置P1に配置された表示基板10の短辺側にACFを貼り終え、レール355の他端側に移動する。
【0105】
そして、第2供給ステージ333に表示基板10を載置した第2搬送部314は、第1供給ステージ323から表示基板10を受け取るために受け取り位置に移動する。第2供給ステージ333は、第2のレール336とともに、表示基板10を位置P4に載置するために、第1のレール335の中央部まで移動する。また、第2の貼付ヘッド364が、位置P3に配置された表示基板10の長辺側にACFを貼り終え、レール365の他端側に移動する。
【0106】
次いで、図9Gに示すように、第1搬送部311は、第2端子洗浄ユニット200から表示基板10を受け取るために受け取り位置に移動する。第1供給ステージ323は、第1搬送部311から受け取った表示基板10を位置P2に載置するために第2のレール326の一端側に移動する。そして、第1供給ステージ323は、表示基板10を位置P2に載置し、その後、第1のレール325を介して、位置P1に移動する。また、位置P1に配置された表示基板10の短辺側にACFを貼り終えた第1のACF貼付ヘッド354は、位置P2に配置された表示基板10の長辺側にACFを貼付するために、位置P2に配置された表示基板10の長辺側におけるACFを貼り付ける開始位置まで移動する。
【0107】
一方、第2供給ステージ333は、第2搬送部314から受け取った表示基板10を位置P4に載置するために第2のレール336の一端側に移動する。そして、第2供給ステージ333は、表示基板10を位置P4に載置した後、第1のレール335を介して、位置P3に配置された表示基板10を受け取るために位置P3に移動する。また、位置P3の表示基板10の長辺側にACFを貼り終えた第2の貼付ヘッド364は、位置P4に配置された表示基板10表示基板10の短辺側におけるACFを貼り付ける開始位置まで移動する。
【0108】
次に、図9Hに示すように、第1供給ステージ323は、位置P1に配置された表示基板10を受け取る。第1供給ステージ323は、受け取った表示基板10を第2搬送部314に受け渡すために、第2のレール326の一端側から他端側に移動する。また、第2供給ステージ333は、位置P3に配置された表示基板10を受け取る。第2供給ステージ333は、受け取った表示基板10を第3搬送部317に受け渡すために、第3搬送部317に受け渡す受け渡し位置に移動する。
【0109】
その後、図10Iに示すように、第1供給ステージ323は、第2のレール326とともに、受け取った表示基板10を第2搬送部314に受け渡す受け渡し位置に移動する。このとき、第1供給ステージ323上の表示基板10は、第2搬送部314の搬送ヘッド376により吸着され保持される。そして、第1のACF貼付ヘッド354は、位置P2に配置された表示基板10の長辺側に1枚目のACFを貼付する。
【0110】
また、第2供給ステージ333上の表示基板10は、第3搬送部317の搬送ヘッド380により吸着され保持される。表示基板10を保持した第3搬送部317は、搭載ユニット400に表示基板10を受け渡す受け渡し位置に移動し、搭載ユニット400に搬送する。さらに、第2の貼付ヘッド364は、レール365の一端側に移動し、位置P4に配置された表示基板10の短辺側に1枚目のACFを貼付する。
【0111】
次に、図10Jに示すように、第1搬送部311の搬送ヘッド371は、第2端子洗浄ユニット200において処理された表示基板10を吸着して保持する。また、第1供給ステージ323は、第2のレール326を介して、第1搬送部311から表示基板10を受け取るために、第1搬送部311から表示基板10を受け取る受け取り位置に移動する。さらに、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動し、位置P2に配置された表示基板10の長辺側に2枚目のACFを貼付する。
【0112】
第2搬送部314は、保持した表示基板10を第2供給ステージ333に受け渡す受け渡し位置に移動しながら、第1のACF貼付部351においてACFが貼付された表示基板10の短辺側が第1のレール335の他端側に向くように表示基板10を回転させる。そして、第2搬送部314は、保持した表示基板10を第2供給ステージ333に載置する。第2供給ステージ333に表示基板10を載置した第2搬送部314は、第1供給ステージ323から表示基板10を受け取るために、第1供給ステージ323から表示基板10を受け取る受け取り位置に移動する。また、第2の貼付ヘッド364は、レール365の一端側に移動し、位置P4に配置された表示基板10の短辺側に2枚目のACFを貼付する。
【0113】
次いで、図11Kに示すように、第1搬送部311は、表示基板10を第1供給ステージ323に載置する。第1供給ステージ323に表示基板10を載置した第1搬送部311は、第2端子洗浄ユニット200から排出される表示基板10を受け取る受け取り位置に移動する。また、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動し、位置P2に配置された表示基板10の長辺側に3枚目のACFを貼付する。
【0114】
また、第2搬送部314は、第1供給ステージ323から表示基板10を受け取るために、第1供給ステージ323から表示基板10受け取る受け取り位置に移動する。そして、第2供給ステージ333は、第2搬送部314から表示基板10を受け取り、受け取った表示基板10を位置P3に載置するために、第2のレール336の一端側に移動する。第3搬送部317は、第2供給ステージ333から表示基板10を受け取るために、搬送レール382の中央部に移動する。さらに、第2の貼付ヘッド364は、レール365の一端側に移動し、位置P4に配置された表示基板10の短辺側に3枚目のACFを貼付する。
【0115】
その後、図11Lに示すように、第1搬送部311は、第2端子洗浄ユニット200から表示基板10を受け取るために受け取り位置に移動する。また、第1供給ステージ323は、位置P1に表示基板10を載置するために第2のレール326の一端側に移動し、位置P1に表示基板10を載置する。さらに、第1供給ステージ323は、位置P2に配置された表示基板10を受け取るために、第2のレール326を介して、位置P2に移動する。そして、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動し、位置P2に配置された表示基板10の長辺側に4枚目のACFを貼付する。
【0116】
また、第2供給ステージ333は、位置P3に表示基板10を載置するために第2のレール336の一端側に移動し、位置P3に表示基板10を載置する。そして、第2供給ステージ333は、位置P4に配置された表示基板10を受け取るために、第2のレール336を介して、位置P4に移動する。さらに、第2の貼付ヘッド364は、位置P4の表示基板10の短辺側にACFを貼り終える。
【0117】
そして、図6Aと同じ状態に戻る。これにより、ACF貼付ユニット300における表示基板10にACFを貼付するサイクルが完了する。
【0118】
ACF貼付ユニット300では、第1のACF貼付ヘッド354及び第2のACF貼付ヘッド364が、表示基板10の短辺側にACFを貼付する処理と長辺側にACFを貼付する処理を交互に行っている。これにより、タクトのバランスを整えることができる。
【0119】
また、第1のACF貼付ヘッド354及び第2のACF貼付ヘッド364が一方の表示基板10に対してACFの貼付処理を行っている間に、第1及び第2基板供給部321,331と第1〜第3搬送部311,314,317が他方の表示基板10を搬送している。そのため、第1のACF貼付部351及び第2のACF貼付部361における表示基板10の入れ替え時間の無駄をなくすことができ、効率的にACFの貼付処理を行うことができる。
【0120】
[搭載ユニットの動作]
次に、搭載ユニット400の動作について、図12〜図16を参照して説明する。
図12〜図16は、本例のFPDモジュール組立装置における搭載ユニットの動作を説明する説明図である。
【0121】
図12Aに示すように、第1保持台431の位置P22には、搭載部材2が搭載されていない表示基板10がその短辺側を第1の搭載部401に向けた状態で載置されている。また、第2保持台451の位置P23には、表示基板10の短辺側に搭載部材2が搭載された表示基板10がその長辺側を第2の搭載部402に向けた状態で載置されている。このとき、位置P22に載置された表示基板10の短辺側は、第1の搭載部401のヘッド部471の下方に位置する。また、位置P23に載置された表示基板10の長辺側は、第2の搭載部402のヘッド部479の下方に位置する。
【0122】
第1搬送部404は、ACF貼付ユニット300から搬送される表示基板10を受け取る受け取り位置に待機している。そして、第1搬送部404は、ACF貼付ユニット300から排出された表示基板10を吸着し保持している。また、第2搬送部405は、第1保持台431から排出される表示基板10を受け取る受け取り位置で待機している。さらに、第3搬送部406は、第2保持台451から排出される表示基板10を受け取る受け取り位置で待機している。
【0123】
次いで、図12Bに示すように、第1の搭載部401は、位置P22の表示基板10の短辺側に搭載部材2を搭載する。また、第2の搭載部402は、位置P23の表示基板10の長辺側に搭載部材2を搭載する。
【0124】
その後、図13Cに示すように、第1保持台431は、第1のレール432の長手方向の一端側から他端側に向かって移動する。また、第1の搭載部401のアーム部468が90度回転する。これにより、次に搭載部材2を搭載するヘッド部471が位置P22に配置された表示基板10における次に搭載部材2を搭載する位置と対向する。そして、第1の搭載部401のヘッド部471は、位置P22に配置された表示基板10の短辺側に搭載部材2を搭載する。そして、第1保持台431が移動し、アーム部468が90度ずつ順次回転することで、表示基板10の短辺側に4つの搭載部材2を搭載し、位置P22に配置された表示基板10の短辺側への搭載部材2の搭載が完了する。
【0125】
一方、第2保持台451も、第1のレール452の長手方向の一端側から他端側に向かって移動する。また、第2の搭載部402は、アーム部478が90度回転する。これにより、次に搭載部材2を搭載するヘッド部479が位置P23に配置された表示基板10における次に搭載部材2を搭載する位置と対向する。そして、第2の搭載部402は、位置P23に配置された表示基板10の長辺側に搭載部材2を搭載する。そして、第2保持台451が移動し、アーム部478が90度ずつ順次回転することで、表示基板10の長辺側に4つの搭載部材2を搭載する。
【0126】
そして、第1保持台431が、第1搬送部404から表示基板10を受け取り、位置P22に配置された表示基板10を受け渡すために、不図示の第2のレールに沿って、第1搬送部404及び第2搬送部405に向かって移動する。このとき、第1搬送部404は、保持した表示基板10を第1保持台431に受け渡すため、第1保持台431に表示基板10を受け渡す受け渡し位置に移動する。
【0127】
次いで、図13Dに示すように、第1搬送部404は、吸着を解除して第1保持台431の位置P21に載置して表示基板10を受け渡す。受け渡した第1搬送部404は、ACF貼付ユニット300から搬送される表示基板10を受け取るため、受け取り位置に戻る。一方、第2搬送部405は、位置P22に配置された表示基板10を吸着し保持する。この第2搬送部405は、表示基板10を保持した状態で、搬送レール420の中央部に移動する。
【0128】
また、第1保持台431は、位置P21に載置された表示基板10に搭載部材2を搭載する準備をするため、不図示の駆動機構が駆動することにより、搭載ユニット400の第2の方向Yにおける第1の搭載部401側に移動する。
【0129】
一方、第2の搭載部402は、位置P23の表示基板10の長辺側に5つ目の搭載部材2を搭載する。
【0130】
次に、図14Eに示すように、第2搬送部405は、第2の搭載部402において搭載部材2を搭載する際に、表示基板10の向きを合わせるために、保持する表示基板10を180度回転させる。一方、第2の搭載部402は、図13Cと同様に、位置P23に配置された表示基板10の長辺側に搭載部材2を搭載する。これにより、位置P23に配置された表示基板10の長辺側への搭載部材2の搭載が完了する。
【0131】
次いで、図14Fに示すように、第2保持台451は、第2保持台451上の表示基板10が第1のレール452の他端側に配置されるように90度回転する。そして、第2保持台451は、第2搬送部405から表示基板10を受け取り、第3搬送部406に位置P23に配置された表示基板10を受け渡すため、搭載ユニット400の第2の方向Yにおける第2搬送部405及び第3搬送部406側に、不図示の第2のレールに沿って移動する。第2搬送部405は、保持する表示基板10を第2保持台451に受け渡すため、受け渡し位置まで移動し、吸着を解除して第2保持台451の位置P24に表示基板10を載置する。
【0132】
次に、図15Gに示すように、第2搬送部405は、第1保持台431から表示基板10を受け取るため、受け取り位置に戻る。また、第3搬送部406は、第2の搭載部402において搭載部材2の搭載が完了した位置P23の表示基板10を吸着し保持する。そして、第3搬送部406は、圧着ユニット500に搬送するために、表示基板10を保持した状態で、搬送レール424の他端側に移動する。
【0133】
また、第2保持台451は、位置P24に載置された表示基板10の長辺側に搭載部材2を搭載するために、不図示の駆動機構が駆動することにより、搭載ユニット400の第2の方向Yにおける第2の搭載部402側に移動する。
【0134】
その後、図15Hに示すように、第1保持台431は、位置P21に載置された表示基板10の短辺側への搭載部材2の搭載を準備するために、位置P21に載置された表示基板10におけるACFが貼付された長辺側が第1の搭載部401側に向くように90度回転する。
【0135】
また、位置P24に表示基板10を載せた第2保持台451は、第2保持台451が90度回転した際に位置P24に載置された表示基板10の長辺側がヘッド部479の下方に配置されるように、第1のレール452に沿って第1のレール452の一端側に移動する。第3搬送部406は、保持する表示基板10を90度回転させて、圧着ユニット500に搬送する。
【0136】
次に、図16Iに示すように、第1搬送部404は、ACF貼付ユニット300から排出された表示基板10を吸着し保持する。そして、第1保持台431は、位置P21に載置された表示基板10の短辺側に搭載部材2を搭載するために、表示基板10におけるACFが貼付された短辺側が第1の搭載部401側に向くようにさらに90度回転する。
【0137】
また、第2保持台451は、位置P24に載置された表示基板10の長辺側に搭載部材2を搭載するために、表示基板10におけるACFが貼付された長辺側が第2の搭載部402側に向くように90度回転する。すると、図12Aの状態に戻る。これにより、搭載部材を表示基板に搭載するサイクルが完了する。
【0138】
搭載ユニット400では、一の表示基板に対して搭載部材を搭載している間に、他の表示基板を搬送している。そのため、表示基板に対して搭載部材を効率的に搭載することができ、搭載部材を表示基板に搭載処理の時間を短縮することができる。
【0139】
また、搭載ユニット400では、第1保持台431及び第2保持台451において、表示基板10の受け取りと受け渡しを同時に行っている。これにより、表示基板の搬送時間を短縮することができる。搭載処理の時間及び表示基板の搬送時間を短縮することができるため、タクトのバランスを整えることができる。
【0140】
[圧着ユニットの動作]
次に、圧着ユニット500の動作について、図17〜図19を参照して説明する。
図17〜図19は、本例のFPDモジュール組立装置における圧着ユニットの動作を説明する説明図である。
【0141】
図17Aに示すように、第1保持台553の位置P31には、表示基板10の短辺側及び長辺側が圧着されていない表示基板10が載置されている。そして、第1保持台553の位置P32には、表示基板10の長辺側が圧着された表示基板10が載置されている。
【0142】
また、第2保持台563の位置P33には、表示基板10の短辺側及び長辺側が圧着された表示基板10が載置されている。そして、第2保持台563の位置P34には、表示基板10の長辺側が圧着された表示基板10が載置されている。
【0143】
さらに、第1搬送部571は、搭載ユニット400から搬送される表示基板10を受け取り、保持している。また、第2搬送部575は、第1保持台553の位置P32に配置された表示基板10を吸着し保持している。さらに、第3搬送部581は、第2保持台563の位置P33に配置された表示基板10を吸着し保持している。
【0144】
そして、第1及び第2の圧着部511,521のそれぞれのヘッド部514,524は、それぞれの下刃556,566から離間している。
【0145】
図17Bに示すように、まず、第1及び第2の圧着部511,521のそれぞれのヘッド部514,524は、不図示の駆動機構が駆動することにより、下降する。これにより、ヘッド部514,524の先端部が搭載部材2に当接し、ヘッド部514,524が搭載部材を加熱加圧することができる。
【0146】
そして、第2搬送部575は、位置P32に載置された表示基板10を第2保持台563に受け渡すために、位置P32に載置された表示基板10を保持した状態で、第2保持台563に表示基板10を受け渡す受け渡し位置に移動する。また、第3搬送部581は、位置P33に載置された表示基板10をPCB接続ユニット600に受け渡すために、位置P33に載置された表示基板10を保持した状態で、PCB接続ユニット600に受け渡す受け渡し位置に移動する。
【0147】
その後、図18Cに示すように、第2搬送部575は、第2の圧着部521での圧着処理の準備のために、第2保持台563への移動中に、表示基板10における搭載部材2が搭載された短辺側が第2搬送部575側に向くように表示基板10を90度回転させる。その後、第2搬送部575は、表示基板10を吸着して保持した状態で、位置P33に移動する。
【0148】
また、第1搬送部571は、第1保持台553に保持する表示基板10を載置するために、表示基板10を吸着して保持した状態で、位置P32に移動する。さらに、第3搬送部581は、PCB接続ユニット600に表示基板10を受け渡す。
【0149】
次いで、図18Dに示すように、第1及び第2の圧着部511,521による圧着が完了する。そして、ヘッド部514,524は、不図示の駆動機構が駆動することにより、上昇する。これにより、第1の圧着部511では、位置P31に配置された表示基板10の長辺側の搭載部材2が圧着される。また、第2の圧着部521では、位置P34に配置された表示基板10の短辺側の搭載部材2が圧着される。
【0150】
そして、第1搬送部571は、吸着を解除して第1保持台553の位置P32に表示基板10を載置する。また、第2搬送部575は、吸着を解除して第1の圧着部511において圧着が完了した表示基板10を第2保持台563の位置P33に載置する。
【0151】
次に、図19Eに示すように、第1〜第3搬送部571,575,581は、表示基板10を受け取るために、それぞれの受け取り位置に移動する。
【0152】
その後、図19Fに示すように、第1及び第2保持台553,563は、位置P32,P33に配置された表示基板10の圧着処理の準備のため、不図示の回転機構により、180度回転する。これにより、位置P32に載置された表示基板10は、圧着ヘッド514の下方に配置される。また、位置P33に載置された表示基板10は、圧着ヘッド524の下方に配置される。その結果、図17Aの状態に戻り、搭載部材2を表示基板10に圧着するサイクルが完了する。
【0153】
なお、圧着工程の第2サイクルでは、第1保持台553,563の回転が、第1サイクルの第1及び第2保持台553,563の回転と逆方向に回転する方が好ましい。
【0154】
圧着ユニット500では、第1及び第2保持台553,563に2つの表示基板10を載置している。そして、第1及び第2の圧着部511,521が一の表示基板に圧着処理を行っている間に、搬送部が他の表示基板10を搬送している。これにより、表示基板を搬送する時間を短縮することができ、圧着処理を効率的に行うことができる。また、第1及び第2保持台553,563に2つの表示基板10を載置しているため、表示基板の搬送の無駄がなくなり、タクトのバランスを整えることができる。
【0155】
また、この圧着ユニット500をPCB接続ユニットに適用することもできる。
【0156】
本例では、PCBにACFを貼付して表示基板の搭載部材に接続したが、搭載部材2にACFを貼付して表示基板の搭載部材にPCBを接続してもよい。
【0157】
<3.第2の実施の形態例>
3−1.FPDモジュール組立装置の構成例
次に、本発明の第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置について、図20〜図26を参照して説明する。
図20は、本発明の第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットを示す斜視図である。
【0158】
第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置が第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置30と異なるところは、ACF貼付ユニットの基板供給部及び搬送部である。そのため、ここでは、ACF貼付ユニットの基板供給部及び搬送部に関連する事項について説明し、FPDモジュール組立装置30と共通する部分は同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0159】
図20に示すように、ACF貼付ユニット700は、第1搬送部711及び第2搬送部721と、第1のACF貼付部351及び第2のACF貼付部361と、複数の基準バー356,366と、不図示の複数の保持台を有する。ACF貼付ユニット300は、不図示の筐体によって覆われている。ACF貼付ユニット700では、搬送部が基板供給部と一体となっており、第1搬送部711及び第2搬送部721がその役割を果たす。
【0160】
2つの表示基板10は、基準バー356と不図示の保持台にまたがって保持される。保持された表示基板10の位置を基準バー356の一端側から位置P41、位置P42とする。また、基準バー366と不図示の保持台にも、2つの表示基板10がまたがって保持される。保持された表示基板10の位置を基準バー366の一端側から位置P43、位置P44とする。
【0161】
第1搬送部711は、円形状の本体部713と、櫛歯状の先端部714と、本体部713と先端部714を接続する接続部715を有する。この第1搬送部711は、不図示の駆動機構が駆動することにより、移動する。
【0162】
第2搬送部721は、第1搬送部711と同様に、円形状の本体部723と、櫛歯状の先端部724と、本体部723と先端部724を接続する接続部725を有する。この第2搬送部721は、不図示の駆動機構が駆動することにより、移動する。
【0163】
第1搬送部711及び第2搬送部721は、それぞれの先端部714,724に表示基板10を載せて搬送する。
【0164】
3−2.FPDモジュール組立装置の動作
次に、第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置の動作について図21〜図26を参照して説明する。
図21〜図26は、本発明の第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置におけるACF貼付ユニットの動作を説明する説明図である。
【0165】
図21Aに示すように、基準バー356の位置P41,P42には、表示基板10が配置されている。また、基準バー366の位置P43,P44には、表示基板10が配置されている。また、第1のACF貼付部351の第1のACF貼付ヘッド354が、位置P42の表示基板10の長辺側にACFを貼付する状態を示している。一方、第2のACF貼付部361の第2の貼付ヘッド364が、位置P44の表示基板10の短辺側を貼り終え、表示基板10の長辺側にACFを貼付する状態を示している。
【0166】
第1搬送部711の先端部714は、第1のACF貼付ヘッド354に対向しながら、位置P42の表示基板10の真下に位置する。一方、第2搬送部721の先端部724は、基準バー366の一端側に向いた状態で、位置P44の表示基板10の真下に位置する。さらに、ACF貼付ユニット700の第1の方向Xの上流側の表示基板10は、第2端子洗浄ユニット200の搬送部210が吸着することにより保持されている。
【0167】
次に、図21Bに示すように、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動し、位置P42の表示基板10にACFを貼付し、位置P42の表示基板10のACFの貼り付けを完了させる。
【0168】
また、第2の貼付ヘッド364が、レール365の一端側に向かって移動しながら位置P43の表示基板10の長辺側に1枚目のACFを貼付する。そして、第2搬送部721は、その先端部724に位置P44においてACFの貼り付けが完了した表示基板10を載せて、第2のACF貼付部361から離間し、搭載ユニット400に表示基板10を受け渡す。
【0169】
その後、図22Cに示すように、第1搬送部711は、その先端部714に位置P42に配置された表示基板10を載せて、第1のACF貼付部351から離間し、表示基板10を第2搬送部721に受け渡すために受け渡し位置に移動する。一方、第2搬送部721は、先端部724に載せていた表示基板10を搭載ユニット400に搬送する。そして、第2搬送部721は、第1搬送部711から表示基板10を受け取り行くために、その先端部724が第2のACF貼付部361と対向するように90度回転する。
【0170】
次いで、図22Dに示すように、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動して、位置P41の表示基板10の短辺側に1枚目のACFを貼付する。一方、第2の貼付ヘッド364は、レール365の一端側に移動して、位置P43の表示基板10の長辺側に2枚目のACFを貼付する。
【0171】
また、第1搬送部711の先端部714は、ACF貼付ユニット700の下流側を向いている。さらに、第2搬送部721は、その先端部724がACF貼付ユニット700の上流側に向くように90度回転する。これにより、第1搬送部711は、第2搬送部721と対向する。そして、第2搬送部721は、第1搬送部711から表示基板10を受け取るために、受け取り位置に移動する。
【0172】
次に、図23Eに示すように、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動して、位置P41の表示基板10の短辺側に3枚目のACFを貼付する。一方、第2の貼付ヘッド364は、レール365の一端側に移動して、位置P43の表示基板10の長辺側に4枚目のACFを貼付する。
【0173】
第2搬送部721は、第1搬送部711から表示基板10を受け取る。表示基板10を受け渡した第1搬送部711は、第2端子洗浄ユニット200の処理が終了した表示基板10を受け取りに移動する。
【0174】
その後、図23Fに示すように、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動して、位置P41に配置された表示基板10の短辺側に4枚目のACFを貼付する。これにより、位置P41に配置された表示基板10の短辺側へのACFの貼付が完了する。一方、第2の貼付ヘッド364は、レール365の一端側に移動して、位置P43に配置された表示基板10の長辺側に6枚目のACFを貼付する。これにより、位置P43に配置された表示基板10の長辺側へのACFの貼付が完了する。
【0175】
また、第1搬送部711は、第2端子洗浄ユニット200から搬送された表示基板10を受け取り、位置P42に表示基板10を載置するため、位置P42に移動する。
【0176】
そして、第2搬送部721は、その先端部724がACF貼付ユニット700の下流側に向くように180度回転する。この第2搬送部721は、位置P44に第1搬送部711から受け取った表示基板10を載置するために、位置P44に移動する。
【0177】
次いで、図24Gに示すように、第1及び第2のACF貼付ヘッド354,364は、それぞれレール355,365の他端側に向かう。そして、位置P42,P44の表示基板10のACFの貼付を開始する位置まで移動する。
【0178】
第1搬送部711は、表示基板10の長辺側が第1のACF貼付部351に向くように表示基板10を位置P42に載置する。この第1搬送部711は、位置P41に載置された表示基板10を受け取るために、先端部714が第1のACF貼付部351と対向するように90度回転し、位置P41側に移動する。一方、第2搬送部721は、表示基板10の短辺側が第2のACF貼付部361に向くように表示基板10を位置P44に載置する。この第2搬送部721は、位置P43に載置された表示基板10を受け取るために、位置P43側に移動する。
【0179】
次に、図24Hに示すように、第1搬送部711は、位置P41の表示基板10を受け取る。この第1搬送部711は、表示基板10を先端部714に載せた状態で、第1のACF貼付部351から離間し、第2搬送部721に表示基板10を受け渡すために、受け渡し位置に移動する。
【0180】
また、第2搬送部721は、先端部724に位置P43の表示基板10を受け取り載せて、第2のACF貼付部361から離間し、搭載ユニット400に受け渡すために、受け渡し位置に移動する。
【0181】
その後、図25Iに示すように、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動して、位置P42の表示基板10の長辺側に1枚目のACFを貼付する。一方、第2の貼付ヘッド364は、レール365の一端側に移動して、位置P44の表示基板10の短辺側に1枚目のACFを貼付する。
【0182】
また、第1搬送部711は、先端部714がACF貼付ユニット700の下流側に向くように90度回転する。この第1搬送部711は、第2搬送部721に受け渡すために、受け渡し位置に移動する。そして、第2搬送部721は、搭載ユニット400に表示基板10を受け渡す。その後、第2搬送部721は、先端部724が第2のACF貼付部361と対向するように90度回転する。
【0183】
次いで、図25Jに示すように、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動して、位置P42の表示基板10の長辺側に2枚目のACFを貼付する。一方、第2の貼付ヘッド364は、レール365の一端側に移動して、位置P44の表示基板10の短辺側に2枚目のACFを貼付する。
【0184】
そして、第2搬送部721は、先端部724がACF貼付ユニット700の上流側に向くように90度回転し、第1搬送部711から表示基板10を受け取る受け取り位置に移動する。その後、第2搬送部721は、第1搬送部711から表示基板10を受け取る。ここで、ACF貼付ユニット700の上流側では、第2端子洗浄ユニット200の処理が終了した表示基板10が搬送される。
【0185】
次に、図26Kに示すように、第1のACF貼付ヘッド354は、レール355の一端側に移動して、位置P42の表示基板10の長辺側に3枚目のACFを貼付する。一方、第2の貼付ヘッド364は、レール365の一端側に移動して、位置P44の表示基板10の短辺側に3枚目のACFを貼付する。
【0186】
また、第1搬送部711は、第2端子洗浄ユニット200から搬送された表示基板10を受け取りに移動する。第2搬送部721は、第1搬送部711から受け取った表示基板10を、位置P43に載置するために、位置P43に移動する。
【0187】
その後、図26Lに示すように、第1搬送部711は、表示基板10の短辺側が第1のACF貼付部351に向くように位置P41に載置する。また、第2搬送部721は、表示基板10の長辺側が第2のACF貼付部361に向くように位置P43に載置する。その後、第2搬送部721は、位置P44に配置された表示基板10を受け取るために、位置P44に移動する。
【0188】
そして、図21Aの状態に戻る。これにより、第2の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置のACF貼付ユニット700における表示基板10にACFを貼付するサイクルが完了する。
【0189】
ACF貼付ユニット700では、第1のACF貼付ヘッド354及び第2のACF貼付ヘッド364が、表示基板10の短辺側にACFを貼付する処理と長辺側にACFを貼付する処理を交互に行っている。これにより、タクトのバランスを整えることができる。
【0190】
また、第1のACF貼付ヘッド354及び第2のACF貼付ヘッド364が一方の表示基板10に対してACFの貼付処理を行っている間に、第1及び第2搬送部711,721が他方の表示基板10を搬送している。そのため、第1のACF貼付部351及び第2のACF貼付部361における表示基板10の入れ替え時間の無駄をなくすことができ、ACFの貼付処理の時間を短縮することができる。
【0191】
その他の構成は、上述した第1の実施の形態例にかかるFPDモジュール組立装置30のACF貼付ユニット300と同様であるため、それらの説明は省略する。このような構成を有するACF貼付ユニット300によっても、上述した第1の実施の形態例にかかるACF貼付ユニット300と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0192】
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0193】
ACF貼付ユニットの構成及び動作を搭載ユニット、圧着ユニット及びPCB接続ユニットに適用しても良い。
【符号の説明】
【0194】
1・・・FPDモジュール、2・・・搭載部材、3・・・電子部品、10・・・表示基板、13・・・PCB、30・・・FPDモジュール組立装置、100・・・第1端子洗浄ユニット、110,210・・・搬送部、112,212・・・保持台、122・・・端子洗浄ヘッド、132,232・・・レール、200・・・第2端子洗浄ユニット、222・・・端子洗浄ヘッド、300・・・ACF貼付ユニット、311,404,571,711・・・第1搬送部、314,405,575,721・・・第2搬送部、317,406,581・・・第3搬送部、321・・・第1基板供給部、323・・・第1供給ステージ、325,335・・・第1のレール、326,336・・・第2のレール、331・・・第2基板供給部、333・・・第2供給ステージ、351・・・第1のACF貼付部、354・・・第1のACF貼付ヘッド、355,365・・・レール、356,366・・・基準バー、361・・・第2のACF貼付部、364・・・第2のACF貼付ヘッド、371,376,380・・・搬送ヘッド、372,377,381・・・搬送アーム、373,378,382・・・搬送レール、400・・・搭載ユニット、401・・・第1の搭載部、402・・・第2の搭載部、409,551・・・第1ステージ、410,561・・・第2ステージ、431,553・・・第1保持台、451,563・・・第2保持台、500・・・圧着ユニット、511・・・第1の圧着部、521・・・第2の圧着部、600・・・PCB接続ユニット、606・・・本圧着部、631・・・基板供給部、645・・・第1基板搬送部、651・・・第2基板搬送部、700・・・ACF貼付ユニット、713,723・・・本体部、714,724・・・先端部、715,725・・・接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に搭載部材を実装する処理を行う複数の処理ユニットを備えたFPDモジュール組立装置において、
前記処理ユニットは、
前記基板に処理を行う複数の処理部と、
前記処理を施した前記基板を搬送する搬送部と、を有し、
前記処理部は、
前記基板を保持する保持台と、
前記保持台に保持された前記基板に対して、前記基板における第1の辺側の処理及び第2の辺側の処理が可能なヘッド部と、を備え、
前記複数の処理部のうち、一の処理部は、前記基板における第1の辺側の処理又は第2の辺側の処理のうちどちらか一方の処理を行い、前記基板の次に搬送された基板に対しては第1の辺側の処理又は第2の辺側の処理のうち先に前記基板に対して行った辺の処理と異なる辺の処理を行い、
他の処理部は、前記一の処理部において前記基板に対して行われた辺の処理と異なる辺の処理を行う
FPDモジュール組立装置。
【請求項2】
前記保持台には、前記基板を複数載置することができる
請求項1記載のFPDモジュール組立装置。
【請求項3】
前記搬送部は、前記処理部が一の基板に前記処理を行っている間に、他の基板を搬送する
請求項1記載のFPDモジュール組立装置。
【請求項4】
前記搬送部と前記ヘッド部の間には、前記搬送部から前記保持台に前記基板を供給する基板供給部が設けられている
請求項1記載のFPDモジュール組立装置。
【請求項5】
前記処理ユニットは、前記基板にACFを貼付するACF貼付ユニットである
請求項1記載のFPDモジュール組立装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2013−89631(P2013−89631A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225896(P2011−225896)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】