GIP類似体および選択可能な特性を備えるハイブリッドポリペプチド
本発明は一般的に、代謝疾患および病態、例えば血漿グルコースレベル、インスリンレベル、および/またはインスリン分泌の制御、陽性変力効果、異化効果の低減、胃排出の緩徐化により軽減され得るものの処置および予防用薬剤として有用な、新規GIP類似体および選択可能な特性を備えるGIPハイブリッドポリペプチドに関する。かかる病態および疾患としては、これらには限定はされないが、高血圧症、異常脂質血症、心血管疾患、摂食障害、救命救急、インスリン抵抗性、肥満、および1型、2型、および妊娠糖尿病を含む、任意の種類の真性糖尿病が挙げられる。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のホルモン活性を呈するGIPハイブリッドポリペプチドであって、前記ハイブリッドポリペプチドが少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールに共有結合される第1の生理活性ペプチドホルモンモジュールを含んでなり;
前記生理活性ペプチドホルモンモジュールが、成分ペプチドホルモン、前記成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの断片、前記成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの類似体および誘導体、前記成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの類似体および誘導体の断片、およびペプチドエンハンサーからなる群より独立して選択され;
前記第1の生理活性ペプチドホルモンモジュールの前記成分ペプチドホルモンがGIPであり;
前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールの前記成分ペプチドホルモンが、アミリン、アドレノメデュリン(ADM)、カルシトニン(CT)、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、インテルメジン、コレシストキニン(「CCK」)、レプチン、ペプチドYY(PYY)、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−I)、グルカゴン様ペプチド2(GLP−2)、オキシントモジュリン(OXM)、ナトリウム利尿ペプチド、ウロコルチンファミリーペプチド、ニューロメジンファミリーペプチド、エキセンディン−3、およびエキセンディン−4からなる群より独立して選択され;
前記ペプチドエンハンサーが、所望の化学的安定性、立体構造的安定性、代謝的安定性、生体利用能、器官/組織ターゲティング、受容体相互作用、プロテアーゼ阻害、血漿タンパク質結合、または他の薬物動態学的特徴を前記ハイブリッドポリペプチドに対し供与する成分ペプチドホルモンの構造モチーフ、および所望の化学的安定性、立体構造的安定性、代謝的安定性、生体利用能、器官/組織ターゲティング、受容体相互作用、プロテアーゼ阻害、血漿タンパク質結合、または他の薬物動態学的特徴を前記ハイブリッドポリペプチドに対し供与する成分ペプチドホルモンの類似体または誘導体の構造モチーフからなる群より独立して選択され;および
前記生理活性ペプチドホルモンモジュールの少なくとも1個が成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する、ハイブリッドポリペプチド。
【請求項2】
前記ペプチドエンハンサーが、アミリン(32−37)、アミリン(33−37)、アミリン(34−37)、アミリン(35−37)、アミリン(36−37)、アミリン(37)、ADM(47−52)、ADM(48−52)、ADM(49−52)、ADM(50−52)、ADM(51−52)、ADM(52)、CT(27−32)、CT(27−32)、CT(28−32)、CT(29−32)、CT(30−32)、CT(31−32)、CT(32)、CGRP(32−37)、CGRP(33−37)、CGRP(34−37)、CGRP(35−37)、CGRP(36−37)、CGRP(37)、インテルメジン(42−47)、インテルメジン(43−47)、インテルメジン(44−47)、インテルメジン(45−47)、インテルメジン(46−47)、インテルメジン(47)、PYY(25−36)、PYY(26−36)、PYY(27−36)、PYY(28−36)、PYY(29−36)、PYY(30−36)、PYY(31−36)、PYY(32−36)、PYY(25−35)、PYY(26−35)、PYY(27−35)、PYY(28−35)、PYY(29−35)、PYY(30−35)、PYY(31−35)、PYY(32−35)、カエルGLP−1(29−37)、カエルGLP−1(30−37)、カエルGLP−2(24−31)、エキセンディン−4(31−39)、エキセンディン−4(32−39)、エキセンディン−4(33−39)、エキセンディン−4(34−39)、エキセンディン−4(35−39)、エキセンディン−4(36−39)、エキセンディン−4(37−39)、エキセンディン−4(38−39)、エキセンディン−4(39)、およびそれらの類似体からなる群より独立して選択される、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項3】
前記第1の生理活性ペプチドホルモンモジュールの少なくとも1個または前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールが成分ペプチドホルモンまたは前記成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの断片である、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項4】
前記第1の生理活性ペプチドホルモンモジュールの少なくとも1個または前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールが少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの類似体もしくは誘導体または前記成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの類似体または誘導体の断片である、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項5】
前記第1の生理活性ペプチドホルモンモジュールの少なくとも1個または前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールがペプチドエンハンサーである、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項6】
前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールの前記成分ペプチドホルモンが、アミリン、カルシトニン、CCK、PYY、およびエキセンディン−4からなる群より独立して選択される、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項7】
少なくとも1種のホルモン活性を呈する前記少なくとも1個の生理活性ペプチドホルモンモジュールが前記ハイブリッドポリペプチドのN末端部分に位置する、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項8】
前記ハイブリッドポリペプチドのN末端部分に位置する少なくとも1種のホルモン活性を呈する前記少なくとも1個の生理活性ペプチドホルモンモジュールがC末端からN末端方向に構成される、請求項7に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項9】
前記ハイブリッドポリペプチドのN末端側終端がアミド化される、請求項8に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項10】
少なくとも1種のホルモン活性を呈する前記少なくとも1個の生理活性ペプチドホルモンモジュールが前記ハイブリッドポリペプチドのC末端部分に位置する、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項11】
前記ハイブリッドポリペプチドのC末端側終端がアミド化またはアシル化される、請求項10に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項12】
1個の生理活性ペプチドホルモンモジュールのC末端側終端が別の生理活性ペプチドホルモンモジュールのN末端側終端に直接付着されて共有結合を形成する、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項13】
前記生理活性ペプチドホルモンモジュールが、アルキル;ジカルボン酸PEG;アミノ酸;ポリアミノ酸;二官能性リンカー;アミノカプロイル(Aca)、Gly、β−アラニル、8−アミノ−3,6−ジオキサオクタノイル、およびGly−Lys−Arg(GKR)からなる群より独立して選択される1つまたは複数の連結基を使用して共有結合される、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項14】
前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールが、GLP1、少なくとも1種のホルモン活性を呈するGLP1の断片、少なくとも1種のホルモン活性を呈するGLP1類似体または誘導体、または少なくとも1種のホルモン活性を呈するGLP1類似体の断片、エキセンディン−4、少なくとも1種のホルモン活性を呈するエキセンディン−4の断片、少なくとも1種のホルモン活性を呈するエキセンディン−4類似体または誘導体、または少なくとも1種のホルモン活性を呈するエキセンディン−4類似体の断片、アミリン、少なくとも1種のホルモン活性を呈するアミリンの断片、少なくとも1種のホルモン活性を呈するアミリン類似体または誘導体、または少なくとも1種のホルモン活性を呈するアミリン類似体の断片、CCK、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCCKの断片、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCCK類似体または誘導体、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCCK類似体の断片、CT、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCTの断片、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCT類似体または誘導体、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCT類似体の断片、ペプチドエンハンサー、およびそれらの組み合わせからなる群より独立して選択される、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項15】
図12より選択されるGIPハイブリッド配列を有する請求項1に記載のGIPハイブリッド。
【請求項16】
配列Y(D−Ala)EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKPSSGAPPPSを有する、請求項1に記載のGIPハイブリッド。
【請求項17】
前記D−Alaを位置2位に、および非相同C末端ペプチドエンハンサーを保持するとともに配列Y(D−Ala)EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKPSSGAPPPSと少なくとも65%の同一性を有する、請求項16に記載のGIPハイブリッド。
【請求項18】
前記ハイブリッドが式D−L−C−S(式中、DがジペプチジルペプチダーゼIV耐性GIP−N末端領域を含んでなり、Lがリンカーを含んでなり、CがGIP−C末端領域を含んでなり、およびSがシールド領域を含んでなり;および式中Lが任意選択で存在するとともにDまたはCの少なくとも1個が存在し、および式中Cが存在するとC−SがTrpケージモチーフを含んでなる、またはCが不在であるとL−SがTrpケージまたはエキセンディンテールモチーフをさらに含んでなる)を含んでなるポリペプチドを含んでなるとともに、前記ポリペプチドがGIP受容体結合および/または活性化活性を有する、請求項1に記載のGIPハイブリッド。
【請求項19】
それを必要とする患者において糖尿病、前糖尿病または高血糖を処置または予防するための方法であって、前記患者に治療的に有効量の請求項1に記載のGIPハイブリッドを投与するステップを含んでなる、方法。
【請求項20】
前記患者が肥満である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
それを必要とする患者において心血管疾患または病態を処置または予防するための方法であって、前記患者に治療的に有効量の請求項1に記載のGIPハイブリッドを投与するステップを含んでなる、方法。
【請求項22】
前記患者が非糖尿病である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記患者が、心収縮力増加、血圧低下、急性血管拡張、収縮期圧低下、拡張期圧低下、血漿グルコース降下、インスリン分泌、胃排出の緩徐化、β細胞増殖、体重減少、体重維持、異化効果低減またはそれらの任意の組み合わせを必要とするとともにそれにより利益を得る、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記GIPハイブリッドが前記患者に、心収縮力増加、血圧低下、急性血管拡張、収縮期圧低下、拡張期圧低下、血漿グルコース降下、インスリン分泌、胃排出の緩徐化、異化効果低減またはそれらの任意の組み合わせを提供する、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記GIPハイブリッドが心細胞に対し直接的に作用する、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記心血管疾患または病態が、高血圧症(第1期、第2期および第3期高血圧症、拡張期または収縮期を含む)、肺高血圧症、うっ血性心不全、心不全、一回拍出量低減、心筋症(拡張型、肥大型または拘束型)、心収縮力低下、心血管病態に付随する肺うっ血、肺および全身性水腫、心拍出量低下、異常左室機能、拡張期血圧異常、心収縮力低減に付随する腎不全、心血管リスク増加、心筋梗塞、および非虚血性または虚血性心組織変性である、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記心血管リスク増加が、正常拡張期圧に伴う収縮期圧上昇に付随する、正常収縮期圧に伴う拡張期圧上昇に付随する、拡張期および収縮期圧上昇に付随する、平均動脈圧上昇に付随する、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記GIPハイブリッドが、正常拡張期圧に伴う収縮期圧上昇の低減の、正常収縮期圧に伴う拡張期圧上昇の低減の、拡張期および収縮期圧上昇を低減することによる、平均動脈圧上昇を低減することによる、またはそれらの任意の組み合わせの利益を提供する、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記処置または予防が、疾患または病態の開始を予防するステップ、その開始を遅延するステップ、その進行または進展を予防するステップ、その進行または進展を緩徐するステップ、その進行または進展を遅延するステップ、およびその進行を進行期からより進行していない段階に逆進させるステップより選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記GIPハイブリッドがアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記GIPハイブリッドがアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体を含んでなる、請求項21に記載の方法。
【請求項33】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体およびアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなり、場合によりリンカーで連結される、請求項21に記載の方法。
【請求項34】
救命救急管理中の患者を処置する方法であって、それを必要とする前記患者に治療的に有効量の請求項1に記載のGIPハイブリッドを投与するステップを含んでなる、方法。
【請求項35】
前記患者が非糖尿病である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記救命救急が、重病、敗血症、外傷後、手術後、ショック後、昏睡患者、ストレス誘発性高血糖、脳卒中、心筋梗塞、急性腸間膜虚血、呼吸困難、人工呼吸器依存、腎不全、うっ血性心不全、水腫、冬眠心筋、心筋症、BNP低下、駆出機能障害、高血圧症、ポリニューロパシー、虚血/再灌流傷害、器官床の組織保護、心筋梗塞、急性冠症候群、伝導または律動の障害、乳頭機能障害、および/または肺水腫に付随する異化変化の疾患または病態のためのものである、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記患者が手術を受術中である、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記GIPがAPACHEスコア低減、死亡率低減、入院日数低減、再入院の必要性低減、入院費用低減またはそれらの任意の組み合わせを提供する、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
処置を必要とする前記危篤状態の患者が非糖尿病、糖尿病、前糖尿病、および/または肥満である、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
前記GIPハイブリッドがアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
前記GIPハイブリッドがアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項34に記載の方法。
【請求項42】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体を含んでなる、請求項34に記載の方法。
【請求項43】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体およびアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなり、場合によりリンカーで連結される、請求項34に記載の方法。
【請求項44】
前記GIPハイブリッドがアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項19に記載の方法。
【請求項45】
前記GIPハイブリッドがアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項19に記載の方法。
【請求項46】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体を含んでなる、請求項19に記載の方法。
【請求項47】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体およびアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなり、場合によりリンカーで連結される、請求項19に記載の方法。
【請求項1】
少なくとも1種のホルモン活性を呈するGIPハイブリッドポリペプチドであって、前記ハイブリッドポリペプチドが少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールに共有結合される第1の生理活性ペプチドホルモンモジュールを含んでなり;
前記生理活性ペプチドホルモンモジュールが、成分ペプチドホルモン、前記成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの断片、前記成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの類似体および誘導体、前記成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの類似体および誘導体の断片、およびペプチドエンハンサーからなる群より独立して選択され;
前記第1の生理活性ペプチドホルモンモジュールの前記成分ペプチドホルモンがGIPであり;
前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールの前記成分ペプチドホルモンが、アミリン、アドレノメデュリン(ADM)、カルシトニン(CT)、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、インテルメジン、コレシストキニン(「CCK」)、レプチン、ペプチドYY(PYY)、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−I)、グルカゴン様ペプチド2(GLP−2)、オキシントモジュリン(OXM)、ナトリウム利尿ペプチド、ウロコルチンファミリーペプチド、ニューロメジンファミリーペプチド、エキセンディン−3、およびエキセンディン−4からなる群より独立して選択され;
前記ペプチドエンハンサーが、所望の化学的安定性、立体構造的安定性、代謝的安定性、生体利用能、器官/組織ターゲティング、受容体相互作用、プロテアーゼ阻害、血漿タンパク質結合、または他の薬物動態学的特徴を前記ハイブリッドポリペプチドに対し供与する成分ペプチドホルモンの構造モチーフ、および所望の化学的安定性、立体構造的安定性、代謝的安定性、生体利用能、器官/組織ターゲティング、受容体相互作用、プロテアーゼ阻害、血漿タンパク質結合、または他の薬物動態学的特徴を前記ハイブリッドポリペプチドに対し供与する成分ペプチドホルモンの類似体または誘導体の構造モチーフからなる群より独立して選択され;および
前記生理活性ペプチドホルモンモジュールの少なくとも1個が成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する、ハイブリッドポリペプチド。
【請求項2】
前記ペプチドエンハンサーが、アミリン(32−37)、アミリン(33−37)、アミリン(34−37)、アミリン(35−37)、アミリン(36−37)、アミリン(37)、ADM(47−52)、ADM(48−52)、ADM(49−52)、ADM(50−52)、ADM(51−52)、ADM(52)、CT(27−32)、CT(27−32)、CT(28−32)、CT(29−32)、CT(30−32)、CT(31−32)、CT(32)、CGRP(32−37)、CGRP(33−37)、CGRP(34−37)、CGRP(35−37)、CGRP(36−37)、CGRP(37)、インテルメジン(42−47)、インテルメジン(43−47)、インテルメジン(44−47)、インテルメジン(45−47)、インテルメジン(46−47)、インテルメジン(47)、PYY(25−36)、PYY(26−36)、PYY(27−36)、PYY(28−36)、PYY(29−36)、PYY(30−36)、PYY(31−36)、PYY(32−36)、PYY(25−35)、PYY(26−35)、PYY(27−35)、PYY(28−35)、PYY(29−35)、PYY(30−35)、PYY(31−35)、PYY(32−35)、カエルGLP−1(29−37)、カエルGLP−1(30−37)、カエルGLP−2(24−31)、エキセンディン−4(31−39)、エキセンディン−4(32−39)、エキセンディン−4(33−39)、エキセンディン−4(34−39)、エキセンディン−4(35−39)、エキセンディン−4(36−39)、エキセンディン−4(37−39)、エキセンディン−4(38−39)、エキセンディン−4(39)、およびそれらの類似体からなる群より独立して選択される、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項3】
前記第1の生理活性ペプチドホルモンモジュールの少なくとも1個または前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールが成分ペプチドホルモンまたは前記成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの断片である、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項4】
前記第1の生理活性ペプチドホルモンモジュールの少なくとも1個または前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールが少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの類似体もしくは誘導体または前記成分ペプチドホルモンの少なくとも1種のホルモン活性を呈する成分ペプチドホルモンの類似体または誘導体の断片である、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項5】
前記第1の生理活性ペプチドホルモンモジュールの少なくとも1個または前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールがペプチドエンハンサーである、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項6】
前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールの前記成分ペプチドホルモンが、アミリン、カルシトニン、CCK、PYY、およびエキセンディン−4からなる群より独立して選択される、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項7】
少なくとも1種のホルモン活性を呈する前記少なくとも1個の生理活性ペプチドホルモンモジュールが前記ハイブリッドポリペプチドのN末端部分に位置する、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項8】
前記ハイブリッドポリペプチドのN末端部分に位置する少なくとも1種のホルモン活性を呈する前記少なくとも1個の生理活性ペプチドホルモンモジュールがC末端からN末端方向に構成される、請求項7に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項9】
前記ハイブリッドポリペプチドのN末端側終端がアミド化される、請求項8に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項10】
少なくとも1種のホルモン活性を呈する前記少なくとも1個の生理活性ペプチドホルモンモジュールが前記ハイブリッドポリペプチドのC末端部分に位置する、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項11】
前記ハイブリッドポリペプチドのC末端側終端がアミド化またはアシル化される、請求項10に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項12】
1個の生理活性ペプチドホルモンモジュールのC末端側終端が別の生理活性ペプチドホルモンモジュールのN末端側終端に直接付着されて共有結合を形成する、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項13】
前記生理活性ペプチドホルモンモジュールが、アルキル;ジカルボン酸PEG;アミノ酸;ポリアミノ酸;二官能性リンカー;アミノカプロイル(Aca)、Gly、β−アラニル、8−アミノ−3,6−ジオキサオクタノイル、およびGly−Lys−Arg(GKR)からなる群より独立して選択される1つまたは複数の連結基を使用して共有結合される、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項14】
前記少なくとも1個の追加的な生理活性ペプチドホルモンモジュールが、GLP1、少なくとも1種のホルモン活性を呈するGLP1の断片、少なくとも1種のホルモン活性を呈するGLP1類似体または誘導体、または少なくとも1種のホルモン活性を呈するGLP1類似体の断片、エキセンディン−4、少なくとも1種のホルモン活性を呈するエキセンディン−4の断片、少なくとも1種のホルモン活性を呈するエキセンディン−4類似体または誘導体、または少なくとも1種のホルモン活性を呈するエキセンディン−4類似体の断片、アミリン、少なくとも1種のホルモン活性を呈するアミリンの断片、少なくとも1種のホルモン活性を呈するアミリン類似体または誘導体、または少なくとも1種のホルモン活性を呈するアミリン類似体の断片、CCK、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCCKの断片、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCCK類似体または誘導体、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCCK類似体の断片、CT、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCTの断片、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCT類似体または誘導体、少なくとも1種のホルモン活性を呈するCT類似体の断片、ペプチドエンハンサー、およびそれらの組み合わせからなる群より独立して選択される、請求項1に記載のハイブリッドポリペプチド。
【請求項15】
図12より選択されるGIPハイブリッド配列を有する請求項1に記載のGIPハイブリッド。
【請求項16】
配列Y(D−Ala)EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKPSSGAPPPSを有する、請求項1に記載のGIPハイブリッド。
【請求項17】
前記D−Alaを位置2位に、および非相同C末端ペプチドエンハンサーを保持するとともに配列Y(D−Ala)EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKPSSGAPPPSと少なくとも65%の同一性を有する、請求項16に記載のGIPハイブリッド。
【請求項18】
前記ハイブリッドが式D−L−C−S(式中、DがジペプチジルペプチダーゼIV耐性GIP−N末端領域を含んでなり、Lがリンカーを含んでなり、CがGIP−C末端領域を含んでなり、およびSがシールド領域を含んでなり;および式中Lが任意選択で存在するとともにDまたはCの少なくとも1個が存在し、および式中Cが存在するとC−SがTrpケージモチーフを含んでなる、またはCが不在であるとL−SがTrpケージまたはエキセンディンテールモチーフをさらに含んでなる)を含んでなるポリペプチドを含んでなるとともに、前記ポリペプチドがGIP受容体結合および/または活性化活性を有する、請求項1に記載のGIPハイブリッド。
【請求項19】
それを必要とする患者において糖尿病、前糖尿病または高血糖を処置または予防するための方法であって、前記患者に治療的に有効量の請求項1に記載のGIPハイブリッドを投与するステップを含んでなる、方法。
【請求項20】
前記患者が肥満である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
それを必要とする患者において心血管疾患または病態を処置または予防するための方法であって、前記患者に治療的に有効量の請求項1に記載のGIPハイブリッドを投与するステップを含んでなる、方法。
【請求項22】
前記患者が非糖尿病である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記患者が、心収縮力増加、血圧低下、急性血管拡張、収縮期圧低下、拡張期圧低下、血漿グルコース降下、インスリン分泌、胃排出の緩徐化、β細胞増殖、体重減少、体重維持、異化効果低減またはそれらの任意の組み合わせを必要とするとともにそれにより利益を得る、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記GIPハイブリッドが前記患者に、心収縮力増加、血圧低下、急性血管拡張、収縮期圧低下、拡張期圧低下、血漿グルコース降下、インスリン分泌、胃排出の緩徐化、異化効果低減またはそれらの任意の組み合わせを提供する、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記GIPハイブリッドが心細胞に対し直接的に作用する、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記心血管疾患または病態が、高血圧症(第1期、第2期および第3期高血圧症、拡張期または収縮期を含む)、肺高血圧症、うっ血性心不全、心不全、一回拍出量低減、心筋症(拡張型、肥大型または拘束型)、心収縮力低下、心血管病態に付随する肺うっ血、肺および全身性水腫、心拍出量低下、異常左室機能、拡張期血圧異常、心収縮力低減に付随する腎不全、心血管リスク増加、心筋梗塞、および非虚血性または虚血性心組織変性である、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記心血管リスク増加が、正常拡張期圧に伴う収縮期圧上昇に付随する、正常収縮期圧に伴う拡張期圧上昇に付随する、拡張期および収縮期圧上昇に付随する、平均動脈圧上昇に付随する、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記GIPハイブリッドが、正常拡張期圧に伴う収縮期圧上昇の低減の、正常収縮期圧に伴う拡張期圧上昇の低減の、拡張期および収縮期圧上昇を低減することによる、平均動脈圧上昇を低減することによる、またはそれらの任意の組み合わせの利益を提供する、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記処置または予防が、疾患または病態の開始を予防するステップ、その開始を遅延するステップ、その進行または進展を予防するステップ、その進行または進展を緩徐するステップ、その進行または進展を遅延するステップ、およびその進行を進行期からより進行していない段階に逆進させるステップより選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記GIPハイブリッドがアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記GIPハイブリッドがアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体を含んでなる、請求項21に記載の方法。
【請求項33】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体およびアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなり、場合によりリンカーで連結される、請求項21に記載の方法。
【請求項34】
救命救急管理中の患者を処置する方法であって、それを必要とする前記患者に治療的に有効量の請求項1に記載のGIPハイブリッドを投与するステップを含んでなる、方法。
【請求項35】
前記患者が非糖尿病である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記救命救急が、重病、敗血症、外傷後、手術後、ショック後、昏睡患者、ストレス誘発性高血糖、脳卒中、心筋梗塞、急性腸間膜虚血、呼吸困難、人工呼吸器依存、腎不全、うっ血性心不全、水腫、冬眠心筋、心筋症、BNP低下、駆出機能障害、高血圧症、ポリニューロパシー、虚血/再灌流傷害、器官床の組織保護、心筋梗塞、急性冠症候群、伝導または律動の障害、乳頭機能障害、および/または肺水腫に付随する異化変化の疾患または病態のためのものである、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記患者が手術を受術中である、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記GIPがAPACHEスコア低減、死亡率低減、入院日数低減、再入院の必要性低減、入院費用低減またはそれらの任意の組み合わせを提供する、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
処置を必要とする前記危篤状態の患者が非糖尿病、糖尿病、前糖尿病、および/または肥満である、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
前記GIPハイブリッドがアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
前記GIPハイブリッドがアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項34に記載の方法。
【請求項42】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体を含んでなる、請求項34に記載の方法。
【請求項43】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体およびアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなり、場合によりリンカーで連結される、請求項34に記載の方法。
【請求項44】
前記GIPハイブリッドがアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項19に記載の方法。
【請求項45】
前記GIPハイブリッドがアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなる、請求項19に記載の方法。
【請求項46】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体を含んでなる、請求項19に記載の方法。
【請求項47】
前記GIPハイブリッドがDPP−IV耐性GIP類似体およびアミリン/sCT/アミリンキメラを含んでなるアミリンファミリーホルモンモジュールを含んでなり、場合によりリンカーで連結される、請求項19に記載の方法。
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図12G】
【図12H】
【図12I】
【図12J】
【図12K】
【図12L】
【図12M】
【図12N】
【図12O】
【図12P】
【図12Q】
【図12R】
【図12S】
【図12T】
【図12U】
【図12V】
【図12W】
【図12X】
【図12Y】
【図12Z】
【図12AA】
【図12AB】
【図12AC】
【図12AD】
【図12AE】
【図12AF】
【図12AG】
【図12AH】
【図12AI】
【図12AJ】
【図12AK】
【図12AL】
【図12AM】
【図12AN】
【図12AO】
【図12AP】
【図12AQ】
【図12AR】
【図12AS】
【図12AT】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図19E】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
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【図12AA】
【図12AB】
【図12AC】
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【図12AM】
【図12AN】
【図12AO】
【図12AP】
【図12AQ】
【図12AR】
【図12AS】
【図12AT】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図19E】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【公表番号】特表2008−530130(P2008−530130A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555314(P2007−555314)
【出願日】平成18年2月10日(2006.2.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/005020
【国際公開番号】WO2006/086769
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(598133654)アミリン・ファーマシューティカルズ,インコーポレイテッド (38)
【氏名又は名称原語表記】AMYLIN PHARMACEUTICALS, INC.
【住所又は居所原語表記】9360 Towne Centre Drive, San Diego, CA 92121 USA
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月10日(2006.2.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/005020
【国際公開番号】WO2006/086769
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(598133654)アミリン・ファーマシューティカルズ,インコーポレイテッド (38)
【氏名又は名称原語表記】AMYLIN PHARMACEUTICALS, INC.
【住所又は居所原語表記】9360 Towne Centre Drive, San Diego, CA 92121 USA
【Fターム(参考)】
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