説明

HCVの大環状阻害剤の無定形塩

【化1】


式(I)のHCVの大環状阻害剤のナトリウム塩の無定形の形態、ならびにこの塩の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無定形の形態のHCVの大環状阻害剤のナトリウム塩およびこの無定形ナトリウム塩の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
C型肝炎ウイルス(HCV)への感染は世界中で大きな健康管理上の問題として一般に認識されている。HCV感染は肝線維症に進行し得、これは肝硬変、末期肝疾患およびHCC(肝細胞癌)につながり得、それを肝移植の第一位の原因にしている。HCV処置における現在の標準治療は、24若しくは48週間のリバビリンと組合せのペグ化インターフェロン−α−2a若しくはペグ化インターフェロン−α−2bの投与を必要とする。現在の治療は、患者の一部のみが成功裏に処置され、それが重大な副作用に直面し、しばしば乏しく認容されるため、およびその長い継続期間によるその制限を有する。これゆえにこれらの欠点を克服するHCV阻害剤に対する必要性が存在する。
【0003】
HCVのゲノムの複製は多数の酵素により媒介され、とりわけそれはHCV NS3セリンプロテアーゼである。この酵素を阻害する多様な剤が記述されている。特許文献1は中央シクロペンタン部分をもつ直鎖状および大環状NS3セリンプロテアーゼ阻害剤を開示する。特許文献2は、これらの化合物の塩の形態を包含する一連の大環状NS3セリンプロテアーゼ阻害剤を開示する。これらのなかでも、下に描かれる化学構造をもつ式Iの化合物がとりわけ興味深い。その完全な化学名(1R,4R,6S,15R,17R)−cis−N−[17−[2−(4−イソプロピルチアゾル−2−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザトリシクロ[13.3.0.04,6]オクタデス−7−エン−4−カルボニル](シクロプロピル)スルホンアミド若しくは(1R,4R,6S,7Z,15R,17R)−−N−[17−[2−(4−イソプロピルチアゾル−2−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザトリシクロ[13.3.0.04,6]オクタデス−7−エン−4−カルボニル](シクロプロピル)スルホンアミドをもつこの化合物は「TMC435」ともまた称される。TMC435は特許文献2の実施例5に記述される合成手順により製造し得る。本明細書で使用されるところの「式Iの化合物」および「TMC435」という用語は同一の化学的実体を指す。
【0004】
TMC435はHCVに対する顕著な活性を示すのみならず、しかしまた魅力的な薬物動態プロファイルも有する。臨床研究はこの化合物が患者で良好に認容されることを示し、またHCVを効果的に抑制するその能力を確認する。
【0005】
【化1】

【0006】
TMC435は乏しく水溶解性であり、そして、その溶解性ならびにその付随する生物学的利用性を改良することは薬物開発のための望ましい目標である。より高用量の乏しく溶解性の薬物を投与することは生物学的利用性の問題を克服し得るが、しかしこれはより大型のかつ従ってより少なく実用可能な剤形につながる。小型かつ製造するのが容易である剤形が望ましい。
【0007】
乏しく溶解性の有効成分の生物学的利用性はこれらを無定形の形態に転化することにより改良し得ることが既知である。典型的には、製薬学的剤の結晶性が大きいほどその生物学的利用性は低く、またはその逆もまた真であり、結晶化度の程度を低下させることが生物学的利用性に対する肯定的な影響を有する。無定形物質は一般に結晶性の形態より高い溶解速度および溶解度のような興味深い特性を提供し、典型的には改良された生物学的利用性をもたらす。この状態を生成および安定化することは典型的に困難であることが判明している。多くの物質について、無定形の形態は不安定であり、より安定な結晶性の形態に部分的に若しくは完全に迅速に転化するからである。この転化は温度、湿度、環境中の微量の結晶性物質などのような外的要因により影響される。長期間安定のようである無定形の形態さえ、ときに、即座に明らかでない理由から、結晶性の形態に部分的に若しくは完全に転化し得る。
【0008】
無定形および結晶性の形態は、生物学的利用性のみならず、しかしまた吸湿性、流動性、圧縮などのようなそれらの加工特性の差違を示す。固体剤形の臨床開発および製造の間に固体の形態の薬物物質が安定でない場合、使用若しくは試験される所望の形態の正確な量はロットごとに変動することができ、治療有効性のみならずしかしまた製造条件の望ましくない変動性を引き起こす。これゆえに、開発される薬物は、製薬学的剤形の製造および貯蔵におけるその安定性のためにほとんど常にその結晶性の形態に転化されることができる。従って無定形の状態で入手可能な薬物はほとんどない。
【0009】
安定であり、かつ、以下すなわちその生物学的利用性、放出速度、曲線下面積などのような薬物動態特性;ならびにその抗ウイルス特性を効果的に発揮するように処方、貯蔵および投与されるその能力の1種若しくはそれ以上に関して有益な特性を有する、式Iの化合物の固体の形態を提供することが、本発明の一目的である。
【0010】
今や、式Iの化合物のナトリウム塩をその無定形の形態に転化し得ることが見出され、
その形態は驚くべきことに安定でありかつ抗HCV治療で有効成分として有利に使用し得る。この形態は小型でかつ製造するのが容易である製薬学的組成物および剤形に転化し得る。この形態を、製造手順としての噴霧乾燥により便宜的に製造し得ることがさらに見出された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】第WO 05/073216号明細書
【特許文献2】第WO 2007/014926号明細書
【発明の概要】
【0012】
[発明の要約]
本発明は、無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩に関する。本発明は、式Iの化合物のナトリウム塩の無定形の形態の製造方法にもまた進める。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[発明の詳細な記述]
一態様において、本発明は、不純物を実質的に含まない、本明細書に明記されるところの無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩に関する。特定の一態様において、無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩は、約5%を超えない不純物、若しくは約2%を超えない不純物、若しくは約1%を超えない不純物、若しくは約0.5%を超えない不純物、若しくは約0.1%を超えない不純物を含有する。該不純物は、式Iの化合物以外の化合物でありうるか、若しくは式Iの化合物の他の固体の形態、とりわけ結晶性の形態のいずれでもありうる。純度は標準的分光学的技術、例えばX線回折により試験しうる。
【0014】
本発明はまた、無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩の製造方法にも関し、この方法は
a)製薬学的に許容できる非水性溶媒および水性水酸化ナトリウム中の式Iの化合物の混合物を製造する段階;ならびに
b)噴霧乾燥装置中で段階a)の混合物を噴霧乾燥する段階
を含んでなる。
【0015】
一態様において、段階a)は、水酸化ナトリウム溶液を前記溶媒と混合すること、およびその後、好ましくはその遊離の形態のすなわち塩の形態でない式Iの化合物を添加することを含んでなる。特定の一態様において、水中水酸化ナトリウム溶液を溶媒に添加し、そしてその後式Iの化合物を添加する。段階a)の手順は好ましくは攪拌下に実施する。段階a)において、式Iの化合物に溶液を形成させること、およびこの溶液をその後噴霧乾燥することもまた好ましい。
【0016】
段階a)から生じる混合物すなわち溶液を噴霧乾燥機のノズルを通して噴霧し、それにより、生じる液滴からの溶媒を、通常高温で、例えば温風の導入により蒸発させる。
【0017】
一態様において、水性水酸化ナトリウムは、水性媒体、とりわけ水中の水酸化ナトリウムの濃溶液、例えば約1Nないし約12.5N、若しくは約5Nないし約12.5N、若しくは約7.5Nないし約12.5Nの範囲にある、例えば約10NであるNaOH溶液である。
【0018】
本方法で使用し得る溶媒は、製薬学的組成物の製造での使用に許容でき、また、噴霧乾燥での使用に十分揮発性(例えば150℃より下、若しくは例えば100℃より下の沸点をもつ)でありかつTMC435を十分に溶解し得る(例えば>10g/l、若しくは例
えば>50g/lのTMC435溶解度を有する)の双方であるものである。適する溶媒は、クロロホルム若しくは好ましくはジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素;またはジエチルエーテル若しくはテトラヒドロフランのようなエーテルを含んでなる。乾燥ガスはいずれのガスでもよい。好ましくは、該ガスは空気、または窒素、窒素濃縮空気若しくはアルゴンのような不活性ガスである。噴霧乾燥チャンバーのガス入口の乾燥ガスの温度は、約25℃から約300℃まで、若しくは約60℃から約300℃まで、若しくは約60℃から約150℃までであり得る。
【0019】
噴霧乾燥は、噴霧乾燥チャンバー、フィード混合物を液滴の形態で噴霧乾燥チャンバーに導入するための噴霧手段、入口を通り噴霧乾燥チャンバー中に流れる加熱乾燥ガスの供給源、および加熱乾燥ガスの出口を含んでなる慣習的噴霧乾燥装置で実施する。該噴霧乾燥装置は、製造される固体の製薬学的粉末を収集するための手段もまた含んでなる。噴霧手段は、回転式噴霧器、空気圧式ノズル、超音波ノズル若しくは好ましくは高圧ノズルであり得る。
【0020】
適する回転式噴霧器は、フィード混合物を噴霧するための噴霧ホイールに動力を供給する高圧圧縮空気供給源例えば6bar圧縮空気供給源から作動する空気タービン駆動を有するものを包含する。噴霧ホイールは羽根付きでありうる。好ましくは、回転式噴霧器は、製造される液滴が乾燥しかつチャンバーの下部分に落下するように噴霧乾燥チャンバーの上部分、例えばチャンバールーフに配置する。典型的には、回転式噴霧器は、約20から約225μmまで、とりわけ約40から約120μmまでの範囲の大きさを有する液滴を製造し、該液滴の大きさはホイールの周速度に依存する。
【0021】
適する空気圧式ノズル(2液ノズルを包含する)は、噴霧乾燥チャンバーの上部分例えばチャンバールーフに配置されるものを含んでなり、そしていわゆる「並流モード」で作動する。噴霧は、空気−液体比が約0.5〜1.0:1ないし約5:1、とりわけ約1:1から約3:1までの範囲にあるような圧縮空気を使用して起こる。フィード混合物および噴霧ガスは別個にノズルヘッドに通され、そこで噴霧が起こる。空気圧式ノズルにより製造される液滴の大きさは作動パラメータに依存し、そして例えば約5から125μmまで、若しくは約20から50μmまでの範囲にあり得る。
【0022】
いわゆる「向流モード」で作動する2液ノズルもまた使用しうる。これらのノズルは、それらが乾燥チャンバーの下部分に配置されかつ噴霧液滴が上方へ動くことを除き、並流モードの2液ノズルに類似の方法で作動する。典型的には、向流2液ノズルは、乾燥される場合に約15から約80μmまでの範囲の大きさを有する粒子を製造する液滴を生成する。
【0023】
適する超音波噴霧器ノズルは低粘度液体を超微細な霧に転化する。液体がプローブの中央を通してポンプで送られる際に、液体が振動チップから液滴に機械的に微粉砕される。これらの液滴は、低周波プローブでより大きくかつより高周波プローブでより小さい。
【0024】
本発明での使用のための好ましい噴霧器の型は、液体フィードが加圧下にノズルにポンプで送られる高圧ノズルである。圧エネルギーが運動エネルギーに変換され、そして、フィードが、容易に霧に崩壊する(高速薄膜が不安定であるため)高速薄膜としてノズルのオリフィスから出る。該フィードを、スワールインサート若しくはスワールチャンバーを使用してノズル内で回転させ、ノズルのオリフィスから出現する円錐形の霧パターンをもたらす。スワールインサート、スワールチャンバーおよびオリフィスの寸法は、圧の変動と一緒になって、フィード速度および霧の特徴の制御を与える。高圧ノズルにより製造される液滴の大きさは作動パラメータに依存し、そして約5から125mmまで、例えば約20から約50mmまでの範囲にあることができる。
【0025】
適する噴霧手段は、フィード混合物の粘度および温度のような多数の因子に依存する所望の液滴径に依存して選択することができ、フィード混合物をポンプで送るための所望の流速および最大許容圧が液滴径に影響する。所望の平均の液滴の大きさが特定の粘度を有するフィード混合物について得られるように噴霧手段を選択した後、該混合物を特定の流速で噴霧乾燥チャンバーに通す。
【0026】
噴霧乾燥段階後に得られる粉末を、例えば高温で、若しくは減圧で、またはその双方でさらに乾燥しうる。
【0027】
本明細書に記述される方法は、非常に高収率でおよび高程度の純度(双方とも例えば収率のような100%に近くかつ>95%若しくは>99%であり、純度の場合のこれらのパーセンテージはw/wすなわち重量/重量である)を伴い、TMC435の無定形ナトリウム塩を製造するための便宜的手順を提供する。少量の水、例えば約5%から約1w/w%までが、乾燥した後の得られる生成物中に存在し得る。湿気との接触にもたらされる場合に約13%(とりわけ約13.1%)までを吸収し得る。水が吸収される場合であっても該生成物は安定のままである。
【0028】
生じる粉末は、必要とされる賦形剤の添加後に、錠剤若しくはカプセル剤のような固体剤形に直接加工し得る。
【0029】
なおさらなる一局面において、本発明は、本明細書に記述されるところの噴霧乾燥工程により得られる若しくは得ることができる式Iの化合物のナトリウム塩の無定形の形態を提供する。
【0030】
本発明は、医薬品としての使用のための無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩にもまた関する。本発明は、HCV阻害剤としての使用のため、若しくはHCV関連の状態の処置のための使用のための無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩にもまた関する。本発明は、HCVを阻害するため、若しくはHCV関連の状態の処置のための医薬品の製造における無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩の使用にもまた関する。
【0031】
本発明は、HCV感染症に苦しめられている、若しくはHCV感染症に関連する状態に苦しめられている哺乳動物とりわけヒトの処置方法にもまた関し、前記方法は、それの必要な哺乳動物に式Iの化合物の無定形ナトリウム塩を投与することを含んでなる。
【0032】
HCV関連の状態は、肝硬変に至る進行性肝線維症、炎症および壊死、末期肝疾患ならびにHCCを包含する、HCVによりもたらされる病的状態を包含する。具体的に投与されるべき量は有効量であり、これはHCV感染症の抑制若しくは低減、またはHCV感染症と関連する状態の抑制若しくは低減において有効である量を指す。好ましくは、ウイルス量が大きく下落する、例えばウイルス量が最低2桁下落する、若しくはウイルス量が最低3桁下落する、若しくはウイルス量が最低4桁下落する、若しくはウイルス量がHCVの検出限界より下に下落するような前記量が選択される。
【0033】
加えて、本発明は、無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩および製薬学的に許容できる担体を含んでなる製薬学的組成物を提供する。無定形の形態の式Iの化合物の前記ナトリウム塩は、好ましくは、有効量すなわち上で明記されたところの量で前記製薬学的組成物中に存在する。
【0034】
本発明の製薬学的組成物中に存在する製薬学的に許容できる担体は、1種若しくはそれ以上の製薬学的に許容できる賦形剤を含みうる。前記製薬学的組成物は、好ましくは固体
の形態にあるが、しかし液体若しくは半流動体の形態であってもまたよく、この場合無定形の形態の式Iの化合物は懸濁剤として存在する。製薬学的に許容できる賦形剤は、結合剤、増量剤、デンプン、希釈剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などのような固体担体を含んでなる。結合剤は、デンプン、ゼラチン、セルロースおよびその誘導体、グアールガム、アラビアゴムのような天然および合成のガムなどを含んでなる。増量剤は、タルク、炭酸カルシウム、結晶セルロース、粉末セルロース、カオリン、マンニトール、ソルビトール、デンプンなどを含んでなる。崩壊剤は、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、アルファ化デンプンなどを含んでなる。滑沢剤は、油、例えば、ヒマワリ油若しくはタラ肝油のような植物若しくは動物油、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、マンニトール、ソルビトール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、寒天などを含んでなる。
【0035】
製薬学的組成物は、経口で(好ましい)若しくは非経口で(皮下で、筋肉内でおよび静脈内でを包含する)、直腸で、経皮で、頬側で、または鼻で投与されるべき剤形として製造しうる。経口投与のための適する形態は、散剤、顆粒剤、凝集塊、錠剤、カプレット剤、圧縮若しくはコーティング丸剤、糖衣錠、カシェ剤、硬若しくはゼラチンカプセルおよび懸濁剤を包含する。非経口投与のための適する形態は多様な水性若しくは非水性懸濁剤を包含する。この例において、懸濁される粒子は非経口投与を可能にするように十分小さい大きさのものである。鼻送達のために、適する技術既知のエアゾル送達系が提供される。該組成物は便宜的に単位剤形、とりわけ錠剤およびカプセル剤で存在しうる。あるいは、剤形は該日を通じて適切な間隔で投与される1、2、3、4若しくはそれ以上の下位用量として提示されうる。
【0036】
そのようなものとして、若しくは製薬学的組成物の形態の、または好ましくは単位剤形としてのいずれかの、無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩は、好ましくは1日1回(q.d.)投与される。他の投薬計画、例えば1日2回若しくは3回もまた適用しうる。1日あたりの遊離の形態の式Iの化合物の量として表される、無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩の適する1日投薬量は、約1mgから約1000mgまでの式Iの化合物、若しくは約5から約800mgまで、若しくは約5から約400mgまで、若しくは約10から約300mgまで、若しくは約20から約250mgまで、若しくは約50から約200mgまで、例えば約25mg、若しくは約75mg、若しくは約100mg、若しくは約150mg、若しくは約200mgである。投与されるべき無定形ナトリウム塩の1日量を計算するために、引用される値のそれぞれを1.029若しくは1.0293により乗算する必要がある。
【0037】
本明細書に記述されるところの単位剤形は、上で挙げられた量に等しい無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩の量を含有することができる。
【0038】
上で挙げられた成分に加え、本発明の製薬学的組成物は、問題の組成物の型を考慮して当該技術分野で慣習的な他の剤を包含することができ、例えば経口投与に適するものは香味剤若しくは矯味剤を包含しうる。
【0039】
本発明は、無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩および別の抗ウイルス化合物、とりわけ別の抗HCV化合物の組合せにもまた関する。「組合せ」という用語は、HCV感染症の処置での同時、別個若しくは連続使用のための組合せ製剤として(a)本明細書に明記されるところの無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩および(b)場合によっては別の抗HCV化合物を含有する製品に関することができる。
【0040】
こうした組合せで使用し得る抗HCV化合物は、HCVポリメラーゼ阻害剤、HCVプロテアーゼ阻害剤、HCVの生活環中の他の標的の阻害剤、および免疫調節剤、ならびに
それらの組合せを包含する。HCVポリメラーゼ阻害剤は、NM283(バロピシタビン(valopicitabine))、R803、JTK−109、JTK−003、HCV−371、HCV−086、HCV−796およびR−1479、R−7128、MK−0608、VCH−759、PF−868554、GS9190、XTL−2125、NM−107、GSK625433、R−1626、BILB−1941、ANA−598、IDX−184、IDX−375、MK−3281、MK−1220、ABT−333、PSI−7851、PSI−6130、VCH−916を包含する。HCVプロテアーゼの阻害剤は、BILN−2061、VX−950(テラプレビル)、GS−9132(ACH−806)、SCH−503034(ボセプレビル(boceprevir))、ITMN−191、MK−7009、BI−12202、BILN−2065、BI−201335、BMS−605339、R−7227、VX−500、BMS650032、VBY−376、VX−813、SCH−6、PHX−1766、ACH−1625、IDX−136、IDX−316を包含する。HCV NS5A阻害剤の一例は、BMS790052、A−831、A−689であり、NIM−811およびDEBIO−025はNS5Bシクロフィリン阻害剤の例である。
【0041】
NS3ヘリカーゼを包含するHCVの生活環中の他の標的の阻害剤;メタロプロテアーゼ阻害剤;ISIS−14803およびAVI−4065のようなアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害剤;SIRPLEX−140−NのようなsiRNA;ベクターにコードされる低分子ヘアピン型RNA(shRNA);DNAザイム;ヘパタザイム、RPI.13919のようなHCV特異的リボザイム;HepeX−C、HuMax−HepCのような侵入阻害剤;セルゴシビル、UT−231Bなどのようなα−グルコシダーゼ阻害剤;KPE−02003002;ならびにBIVN 401。
【0042】
免疫調節剤は、Intron A(R)、Roferon−A(R)、Canferon−A300(R)、Advaferon(R)、Infergen(R)、Humoferon(R)、Sumiferon MP(R)、Alfaferone(R)、IFN−beta(R)およびFeron(R)のようなα−インターフェロン、β−インターフェロン、γ−インターフェロンおよびω−インターフェロンを包含する天然および組換えインターフェロンアイソフォーム化合物;PEGインターフェロン−α−2a(Pegasys(R))、PEGインターフェロン−α−2b(PEG−Intron(R))およびペグ化IFN−α−con1のようなポリエチレングリコール誘導体化(ペグ化)インターフェロン化合物;アルブミン融合インターフェロンアルブフェロン(albuferon)αのようなインターフェロン化合物の長時間作用型製剤および誘導体化;レシキモドのような細胞中のインターフェロンの合成を刺激する化合物;インターロイキン;SCV−07のような1型ヘルパーT細胞応答の発生を高める化合物;CpG−10101(アクチロン(actilon))およびイサトリビンのようなTOLL様受容体アゴニスト;チモシンα−1;ANA−245;ANA−246;ヒスタミン二塩酸塩;プロパゲルマニウム;テトラクロロデカオキシド;アンプリゲン(ampligen);IMP−321;KRN−7000;シバシル(civacir)およびXTL−6865のような抗体;ならびにInnoVac CおよびHCV E1E2/MF59のような予防的および治療的ワクチンを包含する。
【0043】
他の抗ウイルス剤は、リバビリン、アマンタジン、ビラミジン(viramidine)、ニタゾキサニド、テルビブジン;NOV−205;タリバビリン(taribavirin);配列内リボソーム進入の阻害剤;IMPDH阻害剤、ならびにミコフェノール酸およびその誘導体、ならびに限定されるものでないがVX−497(メリメポジブ(merimepodib))、VX−148、および/若しくはVX−944を挙げることができる広域スペクトルウイルス阻害剤);若しくは上のいずれかの組合せを包含する。
【0044】
前記組合せでの使用のための特定の剤は、インターフェロン−α(IFN−α)、ペグ化インターフェロン−α(とりわけペグ化インターフェロン−α−2aおよび−α−2b)ならびにリバビリン、ならびにHCVエピトープに標的化された抗体に基づく治療薬、低分子干渉RNA(Si RNA)、リボザイム、DNAザイム、アンチセンスRNAを包含する。
【0045】
別の局面において、本明細書に明記されるところの無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩および抗HIV化合物の組合せが提供される。後者は、好ましくは生物学的利用性を改良する薬物代謝および/若しくは薬物動態に対する肯定的な影響を有するHIV阻害剤である。こうしたHIV阻害剤の一例はリトナビルである。
【0046】
前記組合せは、それに感染している哺乳動物におけるHCV感染症を処置するための医薬品の製造における使用を見出すことができ、前記組合せは、とりわけ、上で明記されたところの無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩、ならびにインターフェロン−α(IFN−α)、ペグ化インターフェロン−α(とりわけペグ化インターフェロン−α−2aおよび−α−2b)若しくはリバビリンを含んでなる。若しくは、本発明は、本明細書に明記されるところの組合せの有効量の前記哺乳動物への投与を含んでなる、HCVに感染している哺乳動物とりわけヒトの処置方法を提供する。具体的には、前記処置することは前記組合せの全身投与を含んでなり、また、有効量は、HCV感染症と関連する臨床状態の処置において有効であるような量である。
【0047】
一態様において、前述の組合せは、上述された有効成分および上述されたところの担体を包含する製薬学的組成物の形態に処方される。有効成分のそれぞれは別個に処方することができ、そして該組成物を共投与しうるか、若しくは双方およびさらに所望の場合は有効成分を含有する1組成物を提供しうる。前者の場合、該組合せはHCV治療における同時、別個若しくは連続使用のための組合せ製剤としてもまた処方しうる。前記組成物は上述された形態のいずれをとってもよい。一態様において、双方の成分を固定投薬量組合せのような1剤形に処方する。特定の一態様において、本発明は(a)治療上有効な量の無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩、(b)治療上有効な量の上で挙げられたもののような別のHCV阻害剤、および(c)担体を含んでなる製薬学的組成物を提供する。該担体は上で挙げられた成分のいずれを含んでもよい。
【0048】
本発明の組合せの個々の成分は、治療の経過の間の異なる時点で別個にまたは分割若しくは単一の組合せの形態で同時に投与し得る。本発明は、同時若しくは交互の処置の全部のこうした投与計画を包含することを意味しており、また、「投与すること」という用語は相応して解釈されるべきである。好ましい一態様において、別個の剤形を同時に投与する。
【0049】
TMC435の無定形ナトリウム塩は、その製造直後および長期間後に測定されるXRDスペクトルを比較することにより示され得るとおり、長期間すなわち1年半を超える期間安定である。図7は、1年、8か月および23日間貯蔵した後のTMC435の無定形Na塩の粉末XRDパターンを示す。このパターンは、図2に表されるところのTMC435のNa塩の製造直後に得られるパターンと比較して本質的に不変のままであった。これは、TMC435の無定形Na塩が通常の貯蔵寿命期間の安定な貯蔵を可能にすることを意味している。
【0050】
本明細書で使用されるところの「約」という用語はその慣習的な意味するところを有する。ある態様において、数値に関する場合、それは該数値±10%、若しくは±5%、若しくは±2%、若しくは±1%、若しくは±0.5%若しくは±0.1%を意味するように解釈しうる。他の態様において、「約」という語は、正確な値を意味していることを示
すように除外される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】TMC435の無定形Na塩の赤外スペクトル(microATR)である。
【図2】TMC435の無定形Na塩の粉末XRD(X線回折)パターンである。
【図3】TMC435の無定形Na塩のDSC(示差走査熱量測定)曲線である。
【図4】TMC435の無定形Na塩のMDSC(変調型示差走査熱量測定)オーバーレイである。
【図5】TMC435の無定形Na塩のTGA(熱重量分析)曲線である。
【図6】TMC435の無定形Na塩のDVS(動的蒸気吸着)である。
【図7】1年8か月および23日間貯蔵されたTMC435の無定形Na塩の粉末XRDパターンである。
【実施例】
【0052】
以下の実施例は本発明を具体的に説明しかつそれをそれに制限しないことを意図している。
【実施例1】
【0053】
無定形の形態のTMC435のナトリウム塩の製造。
55.80gの精製水に24.00gの水酸化ナトリウムを溶解することにより調製した水酸化ナトリウム10N溶液を、5949.00gの活発に攪拌されるジクロロメタンに添加した。TMC435(450.00g)を穏やかな攪拌下にこの混合物に添加し、そして、生じる混合物が視覚的に透明になるまで攪拌を継続した。かように得られる混合物をN条件下標準的噴霧乾燥機中で噴霧乾燥した。噴霧乾燥生成物を収集しかつ真空オーブン中で乾燥した。TMC435の無定形ナトリウム塩である生じる粉末は、1g粉末あたり971.53mgの量で遊離の形態の有効成分TMC435を含有した。
【実施例2】
【0054】
TMC435経口カプセル剤の製造
実施例1で得られた噴霧乾燥粉末(72.05g)、ラウリル硫酸ナトリウム(1.19g)、無水コロイド状シリカ(1.19g)および乳糖一水和物(158.83g)を篩過し、そして適する受器中で10分間配合した。篩過したステアリン酸マグネシウム(1.19g)をこの混合物に添加し、そして生じる混合物をさらに5分間配合した。生じる組成物を硬ゼラチンカプセルに充填した。
【0055】
【表1】

【0056】
【表2】

【実施例3】
【0057】
実施例1により製造した無定形ナトリウム塩の特徴付け。
・無定形
・192.5℃でガラス転移を示した
・溶媒(水)を含有した
−DSCは81.1℃で吸熱シグナルを示した(78J/g)
−TGAは3.7%の減量(25〜245℃)を示した
・吸湿性
【0058】
赤外スペクトル(IR)
マイクロ減衰全反射率(Micro Attenuated Total Reflectance)(microATR)
サンプルを、適するmicroATRアクセサリを使用して分析した。
【0059】
走査数: 32
分解能: 1cm−1
波長範囲: 4000ないし400cm−1
装置: Thermo Nexus 670 FTIR分光光
度計
ベースライン補正: あり
検出器: KBr窓を伴うDTGS
ビームスプリッター: KBr上Ge
micro ATRアクセサリ: Si結晶を伴うHarrick Split Pea
【0060】
TMC435のNa塩のIRスペクトルは溶媒(水)を含有し、そしてTMC435のナトリウム塩の分子構造の振動モードを反映する。
【0061】
IRスペクトルは図1を参照されたい。
【0062】
粉末XRD
X線粉末回折(XRPD)分析を、発生装置PW3040を伴うPhilips X’PertPRO MPD回折計PW3050/60で実施した。該装置はCu LFF X線管PW3373/10を装備した。化合物をゼロバックグラウンドサンプルホルダー上に広げた。
【0063】
装置パラメータ
発生装置電圧: 45kV
発生装置アンペア数: 40mA
形状(geometry): Bragg−Brentano
ステージ: スピナーステージ

測定条件
走査モード: 連続
走査範囲: 3ないし50° 2θ
ステップサイズ: 0.0167°/ステップ
計数時間: 29.845秒/ステップ
スピナー分解時間: 1秒
放射線タイプ: CuKα
放射波長: 1.5406Å

入射ビーム路
プログラム.発散スリット: 15mm
ソーラースリット: 0.04rad
ビームマスク: 15mm
抗散乱スリット: 1°
ビームナイフ: +

回折ビーム路
長抗散乱シールド: +
ソーラースリット: 0.04rad
Niフィルター: +
検出器: X’Celerator
【0064】
無定形TMC435ナトリウム塩のX線粉末回折パターンはハロの存在のみを示し、この化合物が無定形生成物として存在したことを示した。
【0065】
XRDパターンは図2を参照されたい。
【0066】
示差走査熱量測定(DSC)
約3mgの化合物を標準的アルミニウム製TA−Instrumentサンプルパンに移した。サンプルパンを蓋で閉鎖し、そして、RCS冷却装置を装備したTA−Instruments Q1000 MTDSCでDSC曲線を記録した。
【0067】
パラメータ
初期温度: 25℃
加熱速度: 10℃/分
最終温度: 300℃
窒素流量: 50ml/分
【0068】
TMC435ナトリウム塩のDSC曲線は、溶媒蒸発により81.1℃に吸熱シグナル(77J/g)を示した。
【0069】
第二の事象は±199.4℃で観察され、そしておそらく、ガラス転移(Tg)、緩和エネルギーおよび/若しくは溶媒の蒸発に関係する。
【0070】
DSC曲線は図3を参照されたい。
【0071】
変調型示差走査熱量測定(MDSC)
約3mgの無定形TMC435ナトリウム塩を標準的アルミニウム製TA−Instrumentサンプルパンに移した。サンプルパンを蓋で閉鎖し、そして、RCS冷却装置を装備したTA−Instruments Q1000 MTDSCでDSC曲線を記録した。
【0072】
パラメータ
モード: T4P
窒素流量: 50ml/分
平衡化: −60℃
変調: 熱のみ60秒
傾斜: 2℃/分
最終温度: 225℃
【0073】
MDSC実験を実施してサンプルのガラス転移(Tg)(比熱の移動)を確認した。一般に、MDSC実験は、力学的過程(非可逆熱流シグナル)である溶媒の蒸発および緩和エネルギーを熱容量の変化(可逆熱流シグナル)から分離し得る。該(全)熱流は標準的DSCシグナルに匹敵する。非密封サンプルパンを無定形TMC435ナトリウム塩に使用した場合、MDSC曲線は、±192.5℃のガラス転移と明瞭に分離される±46.9℃に存在する溶媒の蒸発を示した。
【0074】
MDSCオーバーレイは図4を参照されたい。
【0075】
熱重量分析(TGA)
無定形TMC435をアルミニウム製サンプルパンに移した。TG曲線をTA Instruments Q500熱重量計で記録した。
【0076】
パラメータ
初期温度: 室温
加熱速度: 20℃/分
分解係数: 4
最終条件: 300℃若しくは<80[(w/w)%]
【0077】
無定形TMC435ナトリウム塩について、±3.7%の減量が室温から245℃までの温度領域で登録され、そしてサンプル中に存在する溶媒(水)の蒸発によった。250℃より上の減量は生成物の分解によった。
【0078】
TGA曲線は図5を参照されたい。
【0079】
吸着−脱着(DVS)
無定形TMC435(19mg)をSMS(Surface Measurement
Systems Ltd.)動的蒸気吸着モデルDVS−1に移し、そして重量変化を25℃で大気湿度に関して記録した。
【0080】
パラメータ
乾燥: 乾燥窒素下60分
平衡: 最短15分および最大60分間≦0.01%/分
データ間隔: 0.05%若しくは2.0分
測定は以下の相対湿度(RH(%))レベルで行った。すなわち、
第一組: 5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、95
、90、80、70、60、50、40、30、20、10、5
第二組: 5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、95
、90、80、70、60、50、40、30、20、10、5、0
【0081】
初期乾燥段階の間に2.03%の減量が化合物Iのナトリウム塩について登録された。得られた乾燥生成物は吸湿性であり、そして高相対湿度で13.1%までの水を吸収した。脱着サイクルの間に1.61%の水分が生成物上に留まった。
【0082】
DVS後の得られた生成物をIRおよびXRDで検討し、そして無定形のままであった。
【0083】
ADS/DES曲線は図6を参照されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体の無定形の形態の式I:
【化1】

の化合物のナトリウム塩。
【請求項2】
噴霧乾燥により得ることができる請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
(a)非水性溶媒および水性水酸化ナトリウム中の式Iの化合物の混合物を調製すること;ならびに
(b)(a)の混合物を噴霧乾燥装置中で噴霧乾燥すること
を含んでなる、請求項1に記載の塩の製造方法。
【請求項4】
段階a)が、水中水酸化ナトリウム溶液を前記溶媒と混合すること、およびその後式Iの化合物を添加することを含んでなる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
段階a)で式Iの化合物が溶液を形成することを可能にされる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
溶媒がハロゲン化炭化水素である、請求項3ないし5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
溶媒がジクロロメタンであり、かつ、水性水酸化ナトリウムが水中約7.5Nから約12.5Nまでの水酸化ナトリウム溶液である、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
請求項1に記載の無定形の形態の式Iの化合物のナトリウム塩および製薬学的に許容できる担体を含んでなる製薬学的組成物。
【請求項9】
医薬品としての使用のための請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
HCV阻害剤としての使用のための請求項1に記載の化合物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−519158(P2012−519158A)
【公表日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551440(P2011−551440)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/001197
【国際公開番号】WO2010/097229
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(511069080)ジヤンセン・フアーマシユーチカルズ・インコーポレーテツド (6)
【氏名又は名称原語表記】Janssen Pharmaceuticals,Inc.
【Fターム(参考)】