説明

ICカード機能を有した携帯機器

【課題】携帯機器に備えたICカード機能の使用の可否を制御可能とする技術を提供する。
【解決手段】ICカード機能を実行するICカード部と、少なくとも通信及び/又は表示の機能を実行する機能部とを備える携帯機器が、前記ICカード部及び前記機能部に電力を供給する電池部の残量を検知し、該検知した残量に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定し、前記判定結果に応じて前記ICカード部に使用の可/不可を指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末に備えたICカードの機能を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、旧来の磁気カードに代わって、ICカードが普及し始めている。このICカードは、内部にICチップを備え、多くの情報を記憶できると共に、簡単な処理を行うことができるため、様々なサービスへの応用が期待されている。
【0003】
例えば、このICカード機能を携帯電話や腕時計などの携帯機器に設け、この携帯機器を電車の定期券や、プリペイドカード、イベントのチケット、IDカードなどとして利用することが提案されている。
このように、携帯電話や腕時計等へICカード機能を設けることで、電源やインターフェイスを共用できることや、携帯電話網を介したICカードのサービスが可能になる等のメリットがある。
【0004】
本願発明に関連する先行技術として、例えば、下記の特許文献1乃至2に開示される技術がある。
【特許文献1】特開2001−297315号公報
【特許文献2】特開2003−250183号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、携帯機器にICカード機能を設けた場合、クレジットカードやIDカードなどとして種々に使用可能であり、この携帯機器を置き忘れたり盗難にあったりして不正使用された場合の被害が大きくなりやすいという問題があった。
【0006】
また、この携帯機器が電池切れで使用できなくなった場合に、同時にICカード機能が使用できなくなると、例えばクレジットカード機能による支払いや定期券の機能による改札も利用できなくなってしまい問題であった。
そこで本発明は、携帯機器に備えたICカード機能の使用の可否を制御可能にする技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のICカード機能を有した携帯機器は、
ICカード機能を実行するICカード部と、
少なくとも通信及び/又は表示の機能を実行する機能部と、
前記機能部の動作に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定し、この判定結果を出力する制御部と、
前記判定結果を受信して前記ICカード部に使用の可/不可を指示し、この可/不可状態を前記制御部の非動作時にも保持する指示保持部とを備える。
前記携帯機器において、
前記機能部として、ユーザからの情報の入力を受ける入力部を備え、
前記制御部が、該入力部からの入力情報に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定しても良い。
前記入力部からの入力情報が、パスワード又はバイオメトリックス情報であっても良い。
前記ICカード部が複数の機能を有し、
前記制御部が、該機能毎に使用の可/不可を判定し、
前記指示保持部が、該機能毎に使用の可/不可を指示しても良い。
前記機能部として、他の装置との通信を行う通信部を備え、
前記制御部が、該通信部で受信した信号に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定しても良い。
【0008】
少なくとも前記ICカード部及び前記機能部に電力を供給する電池部と、
該電池部からの電圧を検知する電源監視部とを備え、
該電源監視部で検知した電圧が所定値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用不可を指示させても良い。
【0009】
該電源監視部で検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記機能部を停止させ、前記電源監視部で検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用不可を指示させても良い。
前記指示保持部が指示した可/不可の情報を記憶する記憶部を備え、
前記電池部が着脱された場合に、前記制御部がこの着脱前の可/不可の情報を前記記憶部から読み出し、前記指示保持部にこの着脱前の可/不可と同じ指示をさせても良い。
【0010】
また、本発明のICカード機能を有する携帯機器は、
ICカード機能を実行するICカード部と、
無線電話回線を介して通信を行う通信部と、
少なくとも前記ICカード部及び前記通信部に電力を供給する電池部と、
該電池部からの電圧を検知する電源監視部と、
該電源監視部で検知した電圧値に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定し、この判定結果を出力する制御部と、
前記判定結果を受信して前記ICカード部に使用の可/不可を指示し、この可/不可状態を前記制御部の非動作時にも保持する指示保持部とを備えた。
前記電源監視部で検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記通信部を停止させ、前記電源監視部で検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用不可を指示させても良い。
【0011】
本発明のICカード機能の制御方法は、
ICカード機能を実行するICカード部と、少なくとも通信及び/又は表示の機能を実行する機能部とを備える携帯装置が行うICカード機能の制御方法であって、
前記機能部の動作に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定するステップと、
この判定結果に応じて前記ICカード部に使用の可/不可を指示するステップと、を含む。
前記機能部として、ユーザからの情報の入力を受ける入力部を備えている場合に、
この入力部からの入力情報に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定しても良い。
前記入力情報が、パスワード又はバイオメトリックス情報であっても良い。
前記ICカード部が複数の機能を有している場合に、
前記ICカード機能の使用の可/不可を判定するステップにて、この機能毎に使用の可/不可を判定し、
前記使用の可/不可を指示するステップにて、該機能毎に使用の可/不可を指示しても良い。
【0012】
前記機能部として、他の装置との通信を行う通信部を備えた場合に、
前記ICカード機能の使用の可/不可を判定するステップにて、該通信部で受信した信号に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定しても良い。
前記ICカード部及び前記機能部に電力を供給する電池部の電圧を検知するステップと、
該検知した電圧が所定値以下となった場合に、前記ICカード部に使用不可を指示させても良い。
前記検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記機能部を停止させ、前記検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用不可を指示させても良い。
前記電池部が着脱された場合に、この着脱前の可/不可の情報を記憶部から読み出し、前記ICカード部にこの着脱前の可/不可と同じ指示をしても良い。
【0013】
また、本発明のICカード機能の制御方法は、
ICカード機能を実行するICカード部と無線電話回線を介して通信を行う通信部とを備える携帯機器が行うICカード機能の制御方法であって、
前記ICカード部及び前記通信部に電力を供給する電池部の電圧を検知するステップと、
該検知した電圧値に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定するステップと、
前記判定結果に応じて前記ICカード部に使用の可/不可を指示するステップと、
を含む。
【0014】
前記検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記通信部を停止させ、前記検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用不可を指示させても良い。
【0015】
また、本発明は、上記ステップをコンピュータに実行させるプログラムであっても良い。更に、本発明は、このプログラムをコンピュータが読み取り可能に記録した記録媒体であっても良い。そして、コンピュータに、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0016】
ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータから読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体の内コンピュータから取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。
また、コンピュータに固定された記録媒体としてハードディスクやROM(リードオンリーメモリ)等がある。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、携帯機器に備えたICカード機能の使用の可否を制御可能とする技術を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。以下の実施の形態の構成は例示であり、本発明は実施の形態の構成に限定されない。
【0019】
〈全体構成〉
図1は、本発明に係る携帯機器の概略構成図である。本実施形態のICカード機能付携帯電話Cは、音声制御部3やRF部(通信部)7、表示部4、操作部5、生体認証部(指紋センサー)10等の機能部と、メモリ部9、指示保持部11、コントロール部(制御部
)8、ICカード部12、電圧監視IC(電源監視部)21a,21bを備えている。
【0020】
音声制御部3は、マイク1から入力された音声を音声信号に変換してコントロール部8に入力すると共に、コントロール部8からの音声信号に基づいてスピーカ2から音声を出力する。
また、RF部7は、コントロール部8からの信号を携帯電話用アンテナ6で電波として発信し、ネットワーク(無線電話回線やインターネット等)17を介して他の電話機16やオンライン接続用サーバ18に接続する。
【0021】
操作部(入力部)5は、数字やアルファベットを入力するための入力ボタンやメニュー選択用のポインティングデバイスなどを有している。
表示部(LCD)は、コントロール部8の制御により、電話番号やメールの内容等を表示する。
【0022】
メモリ部(記憶部)9は、不揮発性のメモリ(本例ではFlash-ROM)であり、電話番号
やメールアドレス等を記憶するユーザ領域と認証データや条件テーブル、ユーザ管理テーブル、可/不可情報等を記憶するシステム領域を有している。
生体認証部(入力部)10は、ユーザのバイオメトリックス情報を読み取ってコントロール部8に入力する。本例では、指紋センサーを用いており、該生体認証部10の検出面に触れたユーザの指紋情報を読み取ってコントロール部8に入力している。なお、バイオメトリックス情報は、これに限らず虹彩や声紋、血管パターンの情報であっても良い。コントロール部8は、入力されたバイオメトリックス情報をメモリ部9に登録されている情報と比較して認証を行う。
【0023】
これらの構成1〜10により、例えばユーザが操作部5を操作して電話の機能を選択した場合、コントロール部8がメモリ部9から読み出した電話番号の一覧(アドレス帳)を表示して相手先の選択を促し、相手先が選択されるとRF部7を制御して当該相手先の電話機に接続して通話を行う。
【0024】
ICカード部12は、ICカード機能を実行するためのLSIであり、ICカード機能用アンテナ14を介してICカード用の端末(リーダ・ライタ)15と接続し、カード情報の通信を行うことで、ICカード機能を実行する。
また、ICカード部12は、ICカード機能に係る情報をコントロール部8と通信するための通信端子を備え、コントロール部8からICカード12への書き込みや、ICカード部12からコントロール部8への通知を行えるようにしている。
このICカード部12には、使用可否端子(Enable/Disableピン)が設けられており、この端子への入力信号がHighであればICカード機能が使用可となり、Lowであれば使用不可となる。
【0025】
指示保持部11は、図2に示すフリップフロップ回路であり、コントロール部8及び電源監視部21aからの入力に応じてICカード部12の使用可否端子への信号をHigh又はLowとすることでICカード機能の使用可/不可を指示している。
また、電池部22は、上記の各部に電力を供給する電源であり、上記の各部を内蔵した筺体100に対して着脱可能に取り付けられている。
【0026】
電源監視部21aは、電池部22の残量を監視し、該残量に応じてICカード機能の使用可/不可を指示保持部11に通知する。本例では、この電源監視部として電圧監視ICを採用し、電池部22の電圧を所定の閾値と比較してこの比較結果に応じてフリップフロップ指示保持部)11のXCLR入力への信号レベルを選択することでICカード機能の使用可/不可を通知する。
また、電源監視部21bは、後述のように、電池部22の残量を監視し、該残量に応じて機能部等への電力供給の停止をコントロール部8に通知する。
【0027】
なお、本実施形態の携帯機器は、各部がそれぞれ専用のハードウェアで構成したが、本発明の携帯機器は、CPUやメモリ等を備えた汎用のコンピュータがソフトウェア(ICカード機能の制御プログラム)に従って上記各部1〜11の機能を実現する構成であっても良い。
【0028】
〈直接入力による使用可/不可の制御〉
図3,図4は、キー操作でICカード機能の使用可/不可を制御する方法の説明図である。
まず、ユーザが操作部5から機能設定メニューを選択し(ステップ1、以下S1のように略記する)、ICカード機能の使用可/不可設定であれば(S2)、指紋の入力待ち表示を行う(S3)。
【0029】
ユーザが生体認証部10から指紋情報を入力すると(S4)、コントロール部8がメモリ部9を参照して登録者の指紋情報と一致するか否かを判定する(S5)。
判定の結果、不一致であればステップ3に戻って入力待ちとし、一致すればICカードの使用可/不可設定の入力待ち表示を行う(S6)。
【0030】
ユーザが使用可/不可の選択を入力し(S7)、この入力が使用可であればコントロール部8が指示保持部11に使用可を指示する。即ち図2に示すフリップフロップ(指示保持部)11のD入力にHigh信号を入力すると共にCLKを1発入力する(S8,9)。これにより、指示保持部11がICカード部12の使用可否端子に、使用可を指示(High信号の入力)してこれを保持し(S10)、ICカード部12を使用可の状態とさせる(S11)。
【0031】
一方、ステップ7で、使用不可が入力された場合には、コントロール部8が指示保持部11に使用不可を指示する。即ち図2に示すフリップフロップ(指示保持部)11のD入力にLow信号を入力すると共にCLKを1発入力する(S8,S12)。これにより、指示保持部11がICカード部12の使用可否端子に、使用不可を指示(Low信号の入力)してこれを保持し(S13)、ICカード部12を使用不可の状態とさせる(S14)。
【0032】
〈遠隔操作による使用可/不可の制御〉
また、図5〜7は、IC機能の使用可否を遠隔操作で制御する方法の説明図である。
ユーザが本例の携帯電話Cへ電話をかけ(S21)、ネットワーク17を構成する交換機が携帯電話Cへの発呼処理を行い(S22)、当該携帯電話Cの着呼処理を行って通話を開始させる(S23)。携帯電話Cのコントロール部8は、この通話(即ち通信部の動作)に応じて遠隔ロックの条件を満たすか否かの判定を行う(S24)。
【0033】
この条件を満たした場合には、コントロール部8が指示保持部11に使用不可を指示し(S25)、指示保持部11がICカード部12の使用可否端子に、使用不可を指示(Low信号の入力)してこれを保持し(S26)、ICカード部12を使用不可の状態とさせる(S27)。
【0034】
このときステップ24では、コントロール部8が、メモリ部9に予め記憶された条件、本例では所定時間内に所定の電話番号(監視番号)の着信を所定回数以上受けることを条件とし、これを満たした場合に遠隔ロック(通信による使用不可の設定)であると判定して指示保持部11に使用不可を通知する。図7は、この判定処理の説明図である。
【0035】
コントロール部8は、着信があると(S31)、メモリ部9を参照し、遠隔ロック設定中であるか否かを判定し(S32)、遠隔ロックを禁止している場合には処理を終了し、遠隔ロックを許可している(設定中)のであれば、監視中(着信回数のインクリメントを行っているか)であるか否かを判定する(S33)。
【0036】
ステップ33で監視中でなければ、コントロール部8は、発番号が監視番号であるか否かを判定し(S41)、監視番号であり、既にICカード部が使用不可(ロック中)でなければ、監視を開始し(S42,S43)、そうでなければ処理を中止する。
一方、ステップ33で監視中であれば、発番号が監視番号であるか否かを判定し(S34)、監視番号であれば着信回数をインクリメントする(S35)。
【0037】
コントロール部8は、現在の着信回数が所定回数以上であるか否かを判定し、所定回数未満であれば引き続き監視中とし、所定回数以上であれば監視を停止する(S36)。次にコントロール部8は、既にICカード部12がロック中であるか否かを判定し、ロック中でなければ、「ICカード機能を停止する」旨の自動応答メッセージを通知し、ICカード機能の使用不可を指示保持部11に通知する。
また、図8,図9は、トーン入力によってパスワードを入力して使用可/不可を制御する方法の説明図である。
【0038】
ユーザが本例の携帯電話Cへ電話をかけ(S21)、ネットワーク17が携帯電話Cへの発呼処理を行い(S22)、当該携帯電話Cの着呼処理を行って通話を開始させる(S23)。
携帯電話Cのコントロール部8は、この通話(即ち通信部の動作)に応じて遠隔ロックの条件を満たすか否かの判定を開始し、先ず遠隔操作の指示待ちとなる(S44)。
【0039】
ユーザが電話機の数字キーを例えば”0123”のように遠隔操作の開始を示す順で押すと、対応するトーン信号が携帯電話Cに入力される(S45)。このトーン信号がICカード機能の使用可/不可を設定するための信号であれば(S46)、携帯電話Cはパスワードの入力待ちである旨のアナウンスを送信する(S47)。
【0040】
ユーザがパスワードをトーン信号で入力すると(S48)、コントロール部8がメモリ部9を参照し、予め登録されているパスワードと一致するか否かを判定し、一致すればICカードの使用可/不可設定の入力待ちアナウンスを行う(S6)。
【0041】
以下、図3と同様にユーザが使用可/不可の選択をトーン信号で入力し(S7)、この入力が使用可であればコントロール部8が指示保持部11に使用可を指示する。(S8,9)。これにより、指示保持部11がICカード部12の使用可否端子に、使用可を指示(High信号の入力)してこれを保持し(S10)、ICカード部12を使用可の状態とさせる(S11)。
【0042】
一方、ステップ7で、使用不可が入力された場合には、コントロール部8が指示保持部11に使用不可を指示する。(S8,S12)。これにより、指示保持部11がICカード部12の使用可否端子に、使用不可を指示(Low信号の入力)してこれを保持し(S13)、ICカード部12を使用不可の状態とさせる(S14)。
【0043】
上記のように、遠隔地からネットワーク17を介してICカード機能を停止することができ、携帯電話Cを置き忘れた場合や、該携帯機器が盗難にあった場合にも使用不可に設定できるので、不正使用を防止することができる。
【0044】
なお、本例では、一つの使用可否端子に対して使用可/不可を指示する構成を示したが、これに限らず、次のような構成であっても良い。
【0045】
(1)ICカード部12が複数の機能を有している場合に、これらの機能毎に使用可否端子を設けておき、ユーザがこれらの機能毎に使用の可否を選択し、これに応じて、コントロール部8が選択された機能のみについて使用の可否を判定して指示保持部11に指示させる。これにより例えば、定期券の機能を使用可とし、プリペイドカードの機能を使用不可とするなどの選択的な制御ができる。
【0046】
(2)更に、前記(1)の場合に、複数の機能のどれを使用可としてどれを使用不可とするかをユーザ毎に設定しても良い。例えば携帯電話Cを複数のユーザが使用する場合に、ユーザ毎に使用可の機能と使用不可の機能を対応付けてメモリ部9のユーザ管理テーブルに記憶しておき、コントロール部8は、起動時にバイオメトリックス情報の入力を求め、メモリ部9を参照してこのバイオメトリックス情報のユーザを特定し、このユーザが使用可の機能と使用不可の機能を読出し、それぞれ指示保持部11に通知する。
【0047】
(3)コントロール部8がICカード機能の使用可/不可(判定結果)を予め記憶しておき、ICカード部12がICカード機能の実行を開始するたびに、使用する機能を通信端子を介してコントロール部8に報告し、コントロール部8が当該機能の使用可/不可を通信端子を介して指示し、ICカード部12は、これに応じて使用可であれば機能を実行し、使用不可であれば機能を中止する。
【0048】
(4)ICカード部12にユーザ管理テーブルを備え、これにコントロール部8が機能毎の使用可/不可と現在のユーザを予め書き込んでおき、ICカード機能を実行するときに、ICカード部12が自己のユーザ管理テーブルを参照し、自己の使用可否を決める。
【0049】
(5)ICカード部12が、ICカード機能の実行を開始するたびに、コントロール部8に使用する機能を報告する。この報告に応じてコントロール部8は、指示保持部11を介して当該機能の使用可/不可を一つの使用可否端子に対して指示する。これによりICカード部が複数の機能を有していても使用可/不可を一つの端子で制御できる。
【0050】
(6)コントロール部8がICカード部12の動作を監視し、ICカード部12の動作に応じて使用の可否を判定しても良い。例えば、コントロール部8が、プリペイドカードの機能を使用可とした後、プリペイドカード機能により支払い動作が完了したことを検知したら、再び使用不可の設定を行う。
【0051】
なお、前記遠隔操作は、携帯電話Cに電話をかける例を示したが、これに限らずメールやチャット或は制御信号のみを送信するなど、ICカード機能の使用可/不可を示す情報を携帯機器が受信できる構成であれば良い。
【0052】
〈電源監視による使用可/不可の制御〉
図10は、電源の監視結果に応じてICカード機能の使用可/不可を制御する方法の説明図である。
電圧監視IC21bは、電池部22の電圧値を常に監視し(S51)、この電圧値が第一の閾値以下か否かを判定し(S52)、第一の閾値以下となった場合、この第一の閾値以下となった旨の信号を出力VOUTからコントロール部8に通知する(S53)。この通知に応じてコントロール部8は、現在の指示がロック状態(使用不可)であっても強制的にロックを解除して使用可となるように指示保持部11に通知すると共に、通信部等(本例ではICカード部12、指示保持部11、電圧監視IC21以外の各部)の機能部への電力供給を停止、即ち携帯電話Cの電源をオフにさせる。(S54)。
【0053】
電圧監視IC21aは、携帯電話Cの電源オフ後も引き続き電圧値を監視し(S55)、この電圧値が第二の閾値以下か否かを判定し(S56)、第二の閾値以下となった場合に、出力VOUTからの信号をLowとし、コントロール部8からの指示が使用可であっても強制的にロックして使用不可となるように指示保持部11に通知する(S57)。
なお、第一の閾値は、第二の閾値よりも高く設定しており、本実施形態では、第二の閾値をICカード部の使用限界(例えば2.7V)とし、第一の閾値を第二の閾値よりもICカード部12が所定回使用可能なだけの電力を確保できる電圧値(例えば3.2V)とした。
【0054】
これにより携帯機器の使用によって電池電圧が低下し、携帯機器の電源がオフになった場合にも、ICカード機能の使用が確保できる。例えば駅のホームで通話している際に携帯電話が電池切れとなった場合にも、ICカード機能を使用して駅の改札を通ることができる。
なお、図10の例では、電池電圧が第一の閾値以下となった場合に無条件にICカード部12のロックを解除したが、遠隔操作によってロックされている場合には、置き忘れや盗難の可能性があるため、図11に示すようにロックを解除しないように構成しても良い。
【0055】
このためコントロール部8は、ステップ53で電池電圧が第一の閾値以下となった通知を受けた際に遠隔操作によるロックがされているか否かを判定し(S61)、ロックされていればロック状態のままとし、遠隔操作によってロックされていない場合には、前述と同様に処理を行う(S54〜S57)。
【0056】
また、本実施形態では、電池電圧が極端に低くなった場合や、電池が携帯電話Cから外れた場合に、指示保持部11やICカード部12の動作が不確定にならないように、指示保持部11の入力ラインや出力ラインにプルダウン用の抵抗Rを設けて接地し、確実に使用不可となるようにしている。これにより電圧低下時の誤動作を防止している。
【0057】
このため、使用可に設定していても電池の交換等のために電池部22を着脱した場合、必ず使用不可となってしまうので、ユーザがその都度使用可に設定し直さなければならない。そこで、コントロール部8は、使用可/不可の制御を行った際に、この使用可/不可の情報をメモリ部9に記憶しておき、電池部2が取り付けられたことを検出し、メモリ部9を参照して直前の使用可/不可の情報を読み出し、これに基づいて使用可/不可を指示保持部11に通知しても良い。これにより電池部22を着脱しても直前の設定が復元されるので、設定しなおす作業を省略できる。
【0058】
なお、本実施形態において機能部は、通信部7や、表示部4、生体認証部10等としたが、これに限らず、ICカード機能の使用可/不可を制御する契機となる所定の機能を実行するものであれば良い。例えば、遠隔ロックを行う機器であれば、少なくとも遠隔操作を受信する通信部を備え、電源電圧に応じてロックを行う機器であれば、少なくともICカード部と電源を共用して動作するユニットを備えていれば良い。
【0059】
〈その他の実施形態〉
本発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、以下に付記した構成であっても上述の実施形態と同様の効果が得られる。また、下記の構成は可能な限り組み合わせることができる。
【0060】
(付記1)
ICカード機能を実行するICカード部と、
すくなくとも通信及び/又は表示の機能を実行する機能部と、
前記機能部の動作に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定し、この判定結果を出力する制御部と、
前記判定結果を受信して前記ICカード部に使用の可/不可を指示し、この可/不可状態を前記制御部の非動作時にも保持する指示保持部と、
を備えた携帯機器。(1)
【0061】
(付記2)
前記機能部として、ユーザからの情報の入力を受ける入力部を備え、
前記制御部が、該入力部からの入力情報に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定する付記1に記載の携帯機器。(2)
【0062】
(付記3)
前記入力部からの入力情報が、パスワード又はバイオメトリックス情報である付記2に記載の携帯機器。
【0063】
(付記4)
前記ICカード部が複数の機能を有し、
前記制御部が、機能毎に使用の可/不可を判定し、
前記指示保持部が、該機能毎に使用の可/不可を指示する付記1に記載の携帯機器。
【0064】
(付記5)
前記機能部として、他の装置との通信を行う通信部を備え、
前記制御部が、該通信部で受信した信号に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定する付記1に記載の携帯機器。
【0065】
(付記6)
少なくとも前記ICカード部及び前記機能部に電力を供給する電池部と、
該電池部からの電圧を検知する電源監視部とを備え、
該電源監視部で検知した電圧が所定値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用不可を指示させる付記1から5の何れかに記載の携帯機器。
【0066】
(付記7)
該電源監視部で検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記機能部を停止させ、前記電源監視部で検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用不可を指示させる付記6に記載の携帯機器。
【0067】
(付記8)
前記指示保持部が指示した可/不可の情報を記憶する記憶部を備え、
前記電池部が着脱された場合に、前記制御部がこの着脱前の可/不可の情報を前記記憶部から読み出し、前記指示保持部にこの着脱前の可/不可と同じ指示をさせる付記6に記載の携帯機器。
【0068】
(付記9)
ICカード機能を実行するICカード部と、
無線電話回線を介して通信を行う通信部と、
少なくとも前記ICカード部及び前記通信部に電力を供給する電池部と、
該電池部からの電圧を検知する電源監視部と、
該電源監視部で検知した電圧値に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定し、この判定結果を出力する制御部と、
前記判定結果を受信して前記ICカード部に使用の可/不可を指示し、この可/不可状態を前記制御部の非動作時にも保持する指示保持部と、
を備えた携帯機器。(3)
【0069】
(付記10)
前記電源監視部で検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記通信部を停止させ、前記電源監視部で検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用不可を指示させる付記9に記載の携帯機器。(4)
【0070】
(付記11)
ICカード機能を実行するICカード部と、少なくとも通信及び表示の機能を実行する機能部とを備える携帯装置が行うICカード機能の制御方法であって、
前記機能部の動作に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定するステップと、
この判定結果に応じて前記ICカード部に使用の可/不可を指示するステップと、
を含むICカード機能の制御方法。(5)
【0071】
(付記12)
前記機能部として、ユーザからの情報の入力を受ける入力部を備えている場合に、
この入力部からの入力情報に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定する付記11に記載のICカード機能の制御方法。
【0072】
(付記13)
前記入力情報が、パスワード又はバイオメトリックス情報である付記12に記載のICカード機能の制御方法。
【0073】
(付記14)
前記ICカード部が複数の機能を有している場合に、
前記ICカード機能の使用の可/不可を判定するステップにて、この機能毎に使用の可/不可を判定し、
前記使用の可/不可を指示するステップにて、該機能毎に使用の可/不可を指示する付記11に記載のICカード機能の制御方法。
【0074】
(付記15)
前記機能部として、他の装置との通信を行う通信部を備えた場合に、
前記ICカード機能の使用の可/不可を判定するステップにて、該通信部で受信した信号に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定する付記11に記載のICカード機能の制御方法。
【0075】
(付記16)
前記ICカード部及び前記機能部に電力を供給する電池部の電圧を検知するステップと、
該検知した電圧が所定値以下となった場合に、前記ICカード部に使用不可を指示させる付記11から15の何れかに記載のICカード機能の制御方法。
【0076】
(付記17)
前記検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記機能部を停止させ、前記検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に
、前記ICカード部に使用不可を指示させる付記16に記載のICカード機能の制御方法。
【0077】
(付記18)
前記電池部が着脱された場合に、この着脱前の可/不可の情報を記憶部から読み出し、前記ICカード部にこの着脱前の可/不可と同じ指示をする付記16に記載のICカード機能の制御方法。
【0078】
(付記19)
ICカード機能を実行するICカード部と無線電話回線を介して通信を行う通信部とを備える携帯機器が行うICカード機能の制御方法であって、
前記ICカード部及び前記通信部に電力を供給する電池部の電圧を検知するステップと、
該検知した電圧値に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定するステップと、
前記判定結果に応じて前記ICカード部に使用の可/不可を指示するステップと、
を含むICカード機能の制御方法。(6)
【0079】
(付記20)
前記検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記通信部を停止させ、前記検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用不可を指示させる付記19に記載のICカード機能の制御方法。(7)
【0080】
(付記21)
ICカード機能を実行するICカード部と、少なくとも通信及び/又は表示の機能を実行する機能部とを備える携帯装置が実行するICカード機能の制御プログラムであって、
前記機能部の動作に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定するステップと、
この判定結果に応じて前記ICカード部に使用の可/不可を指示するステップと、
を含むICカード機能の制御プログラム。(8)
【0081】
(付記22)
前記機能部として、ユーザからの情報の入力を受ける入力部を備えている場合に、
この入力部からの入力情報に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定する付記21に記載のICカード機能の制御プログラム。
【0082】
(付記23)
前記入力情報が、パスワード又はバイオメトリックス情報である付記22に記載のICカード機能の制御プログラム。
【0083】
(付記24)
前記ICカード部が複数の機能を有している場合に、
前記ICカード機能の使用の可/不可を判定するステップにて、この機能毎に使用の可/不可を判定し、
前記使用の可/不可を指示するステップにて、該機能毎に使用の可/不可を指示する付記21に記載のICカード機能の制御プログラム。
【0084】
(付記25)
前記機能部として、他の装置との通信を行う通信部を備えた場合に、
前記ICカード機能の使用の可/不可を判定するステップにて、該通信部で受信した信号に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定する付記21に記載のICカード機能
の制御プログラム。
【0085】
(付記26)
前記ICカード部及び前記機能部に電力を供給する電池部の電圧を検知するステップと、
該検知した電圧が所定値以下となった場合に、前記ICカード部に使用不可を指示させる付記21から15の何れかに記載のICカード機能の制御プログラム。
【0086】
(付記27)
前記検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記機能部を停止させ、前記検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用不可を指示させる付記26に記載のICカード機能の制御プログラム。
【0087】
(付記28)
前記電池部が着脱された場合に、この着脱前の可/不可の情報を記憶部から読み出し、前記ICカード部にこの着脱前の可/不可と同じ指示をする付記26に記載のICカード機能の制御プログラム。
【0088】
(付記29)
ICカード機能を実行するICカード部と無線電話回線を介して通信を行う通信部とを備える携帯機器が行うICカード機能の制御プログラムであって、
前記ICカード部及び前記通信部に電力を供給する電池部の電圧を検知するステップと、
該検知した電圧値に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定するステップと、
前記判定結果に応じて前記ICカード部に使用の可/不可を指示するステップと、
を含むICカード機能の制御プログラム。(9)
【0089】
(付記30)
前記検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記通信部を停止させ、前記検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用不可を指示させる付記29に記載のICカード機能の制御プログラム。(10)
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、携帯電話やPDA、ノートパソコン、時計、車載コンピュータ、ETC端末、ゲーム機など、ICカード部を設けることが可能な携帯型の電子機器に広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】ICカード機能を有した携帯機器の構成図
【図2】指示保持部及び電圧監視ICの構成図
【図3】キー操作でICカード機能の使用可/不可を制御する方法の説明図
【図4】キー操作でICカード機能の使用可/不可を制御する方法の説明図
【図5】IC機能の使用可否を遠隔操作で制御する方法の説明図
【図6】IC機能の使用可否を遠隔操作で制御する方法の説明図
【図7】IC機能の使用可否を遠隔操作で制御する方法の説明図
【図8】IC機能の使用可否を遠隔操作で制御する方法の説明図
【図9】IC機能の使用可否を遠隔操作で制御する方法の説明図
【図10】電源の監視結果に応じてICカード機能の使用可/不可を制御する方法の説明図
【図11】電源の監視結果に応じてICカード機能の使用可/不可を制御する方法の説明図
【符号の説明】
【0092】
1 マイク
2 スピーカ
3 音声制御部
4 表示部
5 操作部
6 携帯電話用アンテナ
7 RF部(通信部)
8 コントロール部
9 メモリ部
10 生体認証部
11 指示保持部
12 カード部
13 使用可否制御端子
14 カード機能用アンテナ
15 ICカード用端末(リーダ・ライタ)
16 電話機
17 ネットワーク(無線電話回線)
18 オンライン接続用サーバ
21 電源監視部
22 電池部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICカード機能を実行するICカード部と、
少なくとも通信及び/又は表示の機能を実行する機能部と、
少なくとも前記ICカード部及び前記機能部に電力を供給する電池部と、
該電池部の残量を検知する電源監視部と、
該電源監視部で検知した残量に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定し、この判定結果を出力する制御部と、
前記判定結果を受信して前記ICカード部に使用の可/不可を指示し、この可/不可状態を前記制御部の非動作時にも保持する指示保持部と、
を備えた携帯機器。
【請求項2】
前記電源監視部は前記電池部の残量として該電池部からの電圧を検知し、
前記電源監視部で検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記機能部を停止させ、前記電源監視部で検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記指示保持部から前記ICカード部に使用不可を指示させる請求項1に記載の携帯機器。
【請求項3】
ICカード機能を実行するICカード部と、少なくとも通信及び/又は表示の機能を実行する機能部とを備える携帯機器が行うICカード機能の制御方法であって、
前記ICカード部及び前記機能部に電力を供給する電池部の残量を検知するステップと、
該検知した残量に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定するステップと、
前記判定結果に応じて前記ICカード部に使用の可/不可を指示するステップと、
を含むICカード機能の制御方法。
【請求項4】
前記電池部の残量として該電池部からの電圧を検知し、
前記検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記機能部を停止させ、前記検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用不可を指示させる請求項3に記載のICカード機能の制御方法。
【請求項5】
ICカード機能を実行するICカード部と、少なくとも通信及び/又は表示の機能を実行する機能部とを備える携帯機器が行うICカード機能の制御プログラムであって、
前記ICカード部及び前記機能部に電力を供給する電池部の残量を検知するステップと、
該検知した残量に応じてICカード機能の使用の可/不可を判定するステップと、
前記判定結果に応じて前記ICカード部に使用の可/不可を指示するステップと、
を含むICカード機能の制御プログラム。
【請求項6】
前記電池部の残量として該電池部からの電圧を検知し、
前記検知した電圧が第一の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用可を指示させると共に前記機能部を停止させ、前記検知した電圧が第二の閾値以下となった場合に、前記ICカード部に使用不可を指示させる請求項5に記載のICカード機能の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−211849(P2008−211849A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137246(P2008−137246)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【分割の表示】特願2004−114188(P2004−114188)の分割
【原出願日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(592019877)富士通周辺機株式会社 (149)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】