説明

LCX通信装置

【課題】製造を煩雑化することなく、製造コストの上昇を抑えながら、LCXの近傍の通信エリアのみに電磁波を強く放射することができ、目的とする通信エリア外には電磁波を無駄に放射することがないLCX通信装置を提供する。
【解決手段】ほぼ平面状でほぼ円形の通信エリアとの間の電磁波の授受を行うLCX通信装置であって、中心導体と中心導体を被覆した絶縁体と絶縁体の外側を覆う外部導体とが同軸構造となされ外部導体に漏洩電磁界形成用の複数のスロット部が形成され外部導体が外被で覆われた漏洩同軸ケーブルを備え、漏洩同軸ケーブルは、中心軸を通信エリアに対してほぼ垂直として配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漏洩同軸ケーブル(以下、「LCX」という。)を用いたLCX通信装置に関し、特に、LCXを特定の状態に配置したLCX通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
漏洩同軸ケーブル(以下、「LCX」という。)は、図10に示すように、中心導体102、絶縁体103、外部導体104及び外被(シース)105を備えて同軸状に構成され、従来より、新幹線沿いに布設されて列車と地上との無線連絡のために使用されたり、あるいは、地下鉄構内や地下街に布設されて地上の消防無線や警察無線との連絡用に使用されている。このようなLCX1においては、同軸内部の電磁エネルギーを外部に漏洩させるために、外部導体104に周期的なスロット部(開口部)101が設けられている。
【0003】
すなわち、LCX1の外部導体104には、ケーブル軸に対して一定周期毎に、長孔状のスロット部101が設けられている。各スロット部101は、ケーブル軸に対していくらかの角度を持って傾斜されている。なお、各スロット部101の間隔が使用周波数の半波長と一致したり、その半波長の整数倍となったときには、共振状態となる。この周波数を共振周波数と呼ぶ。
【0004】
このLCX1は、一般に、図11中の(a)(b)に示すように、例えば、天井などに固定され、水平に布設されて使用される。
【0005】
このLCX1からの放射波は、図11中の(a)に示すように、LCX1の軸回りに放射状に、かつ、図11中の(b)に示すように、LCX1の軸の法線に対する角度θ方向に放射する。なお、LCX1においては、送信(放射)と受信とは可逆的である。したがって、LCX1が受信アンテナとして動作する場合では、LCX1の軸の法線に対する角度θ方向から到来する電磁波に対する感度が高い。
【0006】
角度θは、非特許文献1(第2章の2.2.2)に記載されているように、外部導体104に設けられたスロット部101のピッチPと、中心導体102と外部導体104間の絶縁体103の比誘電率εと、信号の波長λとから、高次モードを含めて算出することができる。通常使用される−1次モードについては、θは、式(1)により算出することができる。
θ=sin−1{(√ε)−λ/P} ・・・・・式(1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実開昭50−081144号公報
【特許文献2】特開平09−035547号公報
【特許文献3】特開平09−051226号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】「LCX通信装置」(初版、1982年8月発行)(岸本利彦、佐々木伸共著、コロナ社)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述のように、水平に布設したLCXを送信アンテナとして機能させた場合には、図11中の(b)に示すように、LCX1から放射される電磁波は、LCX1の軸の法線に対する角度θ方向に遠方まで放射される。
【0010】
LCXからの放射強度は、一般に、結合損失Lcで表現される。結合損失Lcとは、LCXヘの入射電力PinとLCXから離れた箇所に位置する標準半波長ダイポールアンテナからの出力Poutとの比で示される。すなわち、結合損失Lcの値が小さいほど、放射強度は強い。
【0011】
結合損失Lcと、LCXからの距離Rとの関係は、非特許文献1(第2章の2.4.1)に記載されているように、LCXからの距離1.5mでの結合損失Lcを基準として、式(2)により算出することができる。
Lc=Lc+10log(R/1.5)(dB) ・・・・・式(2)
【0012】
すなわち、LCXから放射される電磁波の強度は、距離Rが2倍になると3dBダウンするというなだらかな減衰を示す。したがって、LCXの近傍の通信エリアのみに電磁波を届かせたい場合には、LCXを水平に布設すると、目的とする通信エリアのみに電磁波を強く放射することはできず、他方、目的とする通信エリア外にも電磁波を無駄に放射することになってしまう。
【0013】
このような問題を解決するための技術として、特許文献1には、目的とする通信エリアに対してLCXの反対側に、電磁波を反射する放物面状の反射笠を配置する技術が記載されている。また、特許文献2及び特許文献3には、LCXの外側に電磁波を遮蔽する遮蔽体を配置し、この遮蔽体に設けたスリットを目的とする通信エリアの方向に向けるようにした技術が記載されている。
【0014】
しかし、これら特許文献に記載された技術においては、複雑な構造を有する反射笠や遮蔽体を用いる必要があるため、製造が煩雑となり、製造コストの上昇が招来されてしまう。
【0015】
そこで、本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであり、その目的は、製造を煩雑化することなく、製造コストの上昇を抑えながら、LCXの近傍の通信エリアのみに電磁波を強く放射することができ、目的とする通信エリア外には電磁波を無駄に放射することがないLCX通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前述の課題を解決し、前記目的を達成するため、本発明に係るLCX通信装置は、以下の構成のいずれか一を有するものである。
【0017】
〔構成1〕
ほぼ平面状でほぼ円形の通信エリアとの間の電磁波の授受を行うLCX通信装置であって、中心導体と中心導体を被覆した絶縁体と絶縁体の外側を覆う外部導体とが同軸構造となされ外部導体に漏洩電磁界形成用の複数のスロット部が形成され外部導体が外被で覆われた漏洩同軸ケーブルを備え、漏洩同軸ケーブルは、中心軸が通信エリアのほぼ中心を通り、かつ、中心軸を通信エリアに対してほぼ垂直とする位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0018】
〔構成2〕
構成1を有するLCX通信装置において、漏洩同軸ケーブルの長さにより、通信エリアの広さが調整されていることを特徴とするものである。
【0019】
〔構成3〕
構成1、または、構成2を有するLCX通信装置において、漏洩同軸ケーブルのスロット部のピッチにより、通信エリアの広さが調整されていることを特徴とするものである。
【0020】
〔構成4〕
構成1乃至構成3のいずれか一を有するLCX通信装置において、漏洩同軸ケーブルは、放射方向の異なる複数の漏洩同軸ケーブルが直列に接続されたものであることを特徴とするものである。
【0021】
〔構成5〕
構成1乃至構成4のいずれか一を有するLCX通信装置において、漏洩同軸ケーブルは、放射方向が長さ方向について連続的に変化していることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0022】
構成1を有する本発明に係るLCX通信装置においては、LCXは、中心軸が通信エリアのほぼ中心を通り、かつ、中心軸を通信エリアに対してほぼ垂直とする位置に配置されているので、LCXの近傍の通信エリアのみに電磁波を強く放射することができ、通信エリア外には電磁波を無駄に放射することがない。また、製造が煩雑化することはなく、製造コストが上昇することもない。
【0023】
構成2を有する本発明に係るLCX通信装置においては、LCXの長さにより、通信エリアの広さが調整できるので、通信エリアの広さの設定が容易である。
【0024】
構成3を有する本発明に係るLCX通信装置においては、LCXのスロット部のピッチにより、通信エリアの広さを調整できるので、通信エリアの広さの設定が容易である。
【0025】
構成4を有する本発明に係るLCX通信装置においては、LCXは、放射方向の異なる複数の漏洩同軸ケーブルが直列に接続されたものであるので、通信エリアの広さの設定の自由度が高い。
【0026】
構成5を有する本発明に係るLCX通信装置においては、LCXは、放射方向が長さ方向について連続的に変化しているので、通信エリアの広さの設定の自由度が高い。
【0027】
すなわち、本発明は、製造を煩雑化することなく、製造コストの上昇を抑えながら、LCXの近傍の通信エリアのみに電磁波を強く放射することができ、目的とする通信エリア外には電磁波を無駄に放射することがないLCX通信装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係るLCX通信装置の実施形態の形状を示す側面図である。
【図2】LCX通信装置の結合損失を測定する測定系及び測定された結合損失を示す側面図である。
【図3】本発明に係るLCX通信装置の第1の実施例を示す側面図である。
【図4】本発明に係るLCX通信装置の第2の実施例を示す側面図である。
【図5】本発明に係るLCX通信装置の第3の実施例を示す側面図である。
【図6】本発明に係るLCX通信装置の第4の実施例を示す側面図である。
【図7】本発明に係るLCX通信装置の第5の実施例を示す側面図である。
【図8】本発明に係るLCX通信装置の第6の実施例を示す側面図である。
【図9】本発明に係るLCX通信装置の第7の実施例を示す側面図である。
【図10】LCXの構成を示す側面図である。
【図11】従来のLCXの布設状態を示す正面図及び側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
【0030】
本発明に係るLCX通信装置は、ほぼ平面状でほぼ円形の通信エリアとの間の電磁波の授受を行うLCX通信装置である。このLCX通信装置が対象とする通信エリアは、無線LANなどを利用する人たちの存在する場所であり、店舗、待合室、事務所や会議室などと様々である。そして、その対象とする通信エリアは立体的でなく平面的な場合が多いので、本発明において、通信エリアは、ほぼ平面状でほぼ円形の領域である。
【0031】
図1は、本発明に係るLCX通信装置の実施形態の形状を示す側面図である。
【0032】
本発明に係るLCX通信装置は、図1中の(a)乃至(c)に示すように、LCX1を備えて構成される。LCX1は、中心導体と、この中心導体を被覆した絶縁体と、この絶縁体の外側を覆う外部導体とが同軸構造となされ、外部導体が外被(シース)により覆われて構成されている。
【0033】
LCX1は、中心軸が通信エリア2のほぼ中心を通り、かつ、中心軸を通信エリア2に対してほぼ垂直とする位置に配置されている。LCX1から放射される電磁波は、LCX1の軸の垂直方向に対してθ方向に放射する。
【0034】
LCX1には、下端(通信エリア2に近い側)に送受信機3が接続され、信号の送受信が行われる。LCX1の上端(通信エリア2から遠い側)には、終端器4が取付けられている。
【0035】
ここで、通信エリア2が床面付近だとすると、図1中の(a)に示すように、その床面に対して垂直方向にLCX1を配置すると、LCX1から放射される電磁波は、目的とする通信エリア2のみに限定して放射される。このLCX通信装置においては、電磁波が通信エリア2のみに限定して放射されるので、必要のないエリアヘ放射するための不必要な電力が消費されず、省電力化が図られる。
【0036】
また、このLCX通信装置においては、図1中の(b)に示すように、LCX1の長さにより、通信エリア2の広さを調整することができる。すなわち、LCX1を長くすれば、通信エリア2を拡大することができる。また、LCX1を短くすれば、通信エリア2を縮小することができる。
【0037】
さらに、このLCX通信装置においては、図1中の(c)に示すように、LCX1のスロット部のピッチにより、通信エリア2の広さを調整することができる。電磁波が放射される角度θは、LCX1のスロット部のピッチにより異なる。したがって、スロット部のピッチを変更することにより、LCX1の長さが同じであっても、通信エリア2を拡大、縮小することができる。
【0038】
図2は、LCX通信装置の結合損失を測定する測定系及び測定された結合損失を示す側面図である。
【0039】
LCX1の周辺の電磁波の放射強度の測定は、図2中の(a)に示すように、LCX1を水平に設置して、結合損失Lcを測定した。
【0040】
LCX1は、床面から2mの位置に水平に配置した。そして、LCX1に、発信器3から2.4GHzの試験信号を電力Pin(W)で入力した。LCX1の反対側の端末には終端部での不要反射を抑制するために、無反射終端器4を接続した。LCX1の下方において、半波長標準ダイポールアンテナ5をLCX1に沿って20mm間隔で移動させ、その際のアンテナ出力Pout(W)を受信器(スペクトルアナライザ)6で測定した。
【0041】
Pin及びPoutから、LCX1の放射性能を表す結合損失Lcを測定した。結合損失Lcとは、LCX1ヘの入力電力Pinと、LCX1の外部に配置した半波長標準ダイポールアンテナAからの出力電力Poutとの比であり、Lc=−10log(Pout/Pin)(dB)で計算できる。すなわち、結合損失Lcは、LCX1からの電磁波の放射効率を示す。逆に、受信する場合は受信効率となり、数値は同じである。
【0042】
ここで使用したLCX1は、長さ2m、中心導体が外径2mmの銅線、中心導体を囲む絶縁体は、比誘電率が1.3で外径5mmの発泡ポリエチレン、その上にピッチ80mmのスロット部を有する外部導体が存在し、これをPVC外被で覆ったもので、外径は7mmである。基準値Lcは75dB、インピーダンスは、約50Ωである。LCX1からの放射波の放射角は、前述の式(1)より、−25度である。
【0043】
この測定系を使用してLCX1周辺の結合損失Lcの分布を測定した結果、図2中の(b)に示すように、放射強度は、LCX1の軸方向から所定の放射角θで放射されていることがわかった。放射角θは、約−25度であり、式(1)による計算値である−25度と一致していた。また、LCX1の軸に垂直な方向の結合損失Lcは、LCX1からの距離Rに対して、Lc+10log(R/1.5)(dB)により減衰していることも確認できた。
【実施例】
【0044】
〔第1の実施例〕
図3は、本発明に係るLCX通信装置の第1の実施例を示す側面図である。
【0045】
この実施例で使用したLCX1は、図2中の(a)に示した測定系で使用したものと同じである。図3に示すように、通信エリア2の中心に角型木製の角材7を立て、これに長さ2mのLCX1をプラスチック製のバンドで固定した。通信エリア2は、半径4.5mの円形とした。
【0046】
LCX1にPinの電力を入射し、通信エリア2における結合損失Lcを測定した。結合損失Lcは、LCX1の近傍では小さく半径方向に増大し、放射角から計算できる最大の放射半径r1=4.3mを超えると、急激に増大していることがわかった。通信エリア2は、LCX1の近傍から、結合損失Lcが急激に増大する半径4.5mまでであった。この範囲は、目的とする通信エリア2に一致しており、通信エリア2内では、快適な無線通信環境を構築できることがわかった。
【0047】
〔第2の実施例〕
図4は、本発明に係るLCX通信装置の第2の実施例を示す側面図である。
【0048】
この実施例では、図4に示すように、第1の実施例におけるLCX1の長さを、2mから1mに変更した。通信エリア2は、LCX1の近傍から、結合損失Lcが急激に増大する半径r2=2m程度までであることがわかった。すなわち、LCX1の長さを変更することにより、通信エリア2を変更できたことがわかった。
【0049】
〔第3の実施例〕
図5は、本発明に係るLCX通信装置の第3の実施例を示す側面図である。
【0050】
この実施例では、図5に示すように、LCX1は、第1の実施例で使用したLCX1のスロット部のピッチを、174mmに変更したものである。このLCX1からの電磁波の放射角θは、+25度となる。このLCX1を通信エリア2となる床面から5m上方の天井から、垂直に吊した。LCX1への電力の入射は上端(通信エリア2から遠い天井側)から行い、LCX1の下端(通信エリア2に近い側)には、終端器4を取付けた。
【0051】
結合損失Lcを測定した結果、通信エリア2は、床面において、LCX1の中心軸の延長線を中心にして、半径r3=11mから半径r4=6.4mまでのドーナツ状の領域となっていた。
【0052】
〔第4の実施例〕
図6は、本発明に係るLCX通信装置の第4の実施例を示す側面図である。
【0053】
この実施例では、図6に示すように、LCX1は、放射方向の異なる複数のLCXを直列に接続したものとした。ここで使用したLCX1は、第3の実施例で使用したLCX1に、長さ1mのLCXを直列に接続したものである。直列に接続した1mのLCXは、スロット部のピッチが251mmで、放射角θが40度のものである。
【0054】
直列に接続した1mのLCXによる通信エリア2は、図6に示すように、半径r5=3.6mから、半径r6=2.4mのドーナツ上の領域となった。したがって、放射角θの異なるLCXを直列に接続して使用することによって、ドーナツ状の通信エリア2を複数形成することができ、放射角θが一定の長いLCXを使用するよりも、短いLCXで広い通信エリア2を確保することができた。
【0055】
〔第5の実施例〕
図7は、本発明に係るLCX通信装置の第5の実施例を示す側面図である。
【0056】
この実施例では、図7に示すように、LCX1は、放射角θが長さ方向について連続的に変化しているものを使用した。ここで使用したLCX1は、長さが3mである。このLCX1を通信エリア2となる床面から5m上方の天井から、垂直に吊した。LCX1への電力の入射は上端(通信エリア2から遠い天井側)から行い、LCX1の下端(通信エリア2に近い側)には、終端器4を取付けた。
【0057】
このLCX1のスロット部のピッチは、天井側から床面側に向かって、174mm〜251mmまで連続的に変化しているものとした。電磁波の放射角θは、25度〜40度まで、LCX1の長さ方向について連続的に変化していた。
【0058】
結合損失Lcを測定した結果、通信エリア2は、床面において、LCX1の中心軸の延長線を中心にして、半径r3=11mから半径r7=2.4mまでのドーナツ状の領域となっていた。
【0059】
〔第6の実施例〕
図8は、本発明に係るLCX通信装置の第6の実施例を示す側面図である。
【0060】
この実施例では、図8に示すように、第1乃至第5の実施例におけるLCXを一列に並列させて配置した。この実施例では、円形の通信エリアを直線状に配列して形成することができ、無線LANなどを利用する人たちが移動する廊下のような領域に好適である。
【0061】
〔第7の実施例〕
図9は、本発明に係るLCX通信装置の第7の実施例を示す側面図である。
【0062】
この実施例では、図9に示すように、第1乃至第5の実施例におけるLCXを複数列に並列させて配置した。この実施例では、円形の通信エリアを面状に配列して形成することができ、無線LANなどを利用する人たちが集合する部屋のような領域に好適である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、LCXを用いたLCX通信装置に適用され、特に、LCXを特定の状態に配置したLCX通信装置に適用される。
【符号の説明】
【0064】
1 LCX
2 通信エリア
101 スロット部
102 中心導体
103 絶縁体
104 外部導体
105 外被(シース)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ほぼ平面状でほぼ円形の通信エリアとの間の電磁波の授受を行うLCX通信装置であって、
中心導体と、この中心導体を被覆した絶縁体と、この絶縁体の外側を覆う外部導体とが同軸構造となされ、前記外部導体に漏洩電磁界形成用の複数のスロット部が形成され、前記外部導体が外被で覆われた漏洩同軸ケーブルを備え、
前記漏洩同軸ケーブルは、中心軸が前記通信エリアのほぼ中心を通り、かつ、中心軸を前記通信エリアに対してほぼ垂直とする位置に配置されている
ことを特徴とするLCX通信装置。
【請求項2】
前記漏洩同軸ケーブルの長さにより、前記通信エリアの広さが調整されている
ことを特徴とする請求項1記載のLCX通信装置。
【請求項3】
前記漏洩同軸ケーブルのスロット部のピッチにより、前記通信エリアの広さが調整されている
ことを特徴とする請求項1、または、請求項2記載のLCX通信装置。
【請求項4】
前記漏洩同軸ケーブルは、放射方向の異なる複数の漏洩同軸ケーブルが直列に接続されたものである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載のLCX通信装置。
【請求項5】
前記漏洩同軸ケーブルは、放射方向が長さ方向について連続的に変化している
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載のLCX通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−209636(P2012−209636A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71741(P2011−71741)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】