説明

M−CSF特異的モノクローナル抗体およびその使用

本発明により、M−CSF特異的RX1ベースの抗体、またはRX−1に由来する抗体が提供され、このような抗体を含む薬学的組成物、この薬学的組成物を含むキット、ならびに骨溶解疾患に罹患している被験体における骨損失を予防および処置する方法が共に提供される。本発明の1実施形態により、非マウスモノクローナル抗体が提供され、この抗体は、75%より多くM−CSFに結合することでモノクローナル抗体RX1と競合し、ここで、このモノクローナル抗体RX1は、配列番号2および4にそれぞれ記載の重鎖および軽鎖アミノ酸配列を含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
非マウスモノクローナル抗体であって、該抗体は、75%より多くM−CSFに結合することでモノクローナル抗体RX1と競合し、ここで、該モノクローナル抗体RX1は、配列番号2および4にそれぞれ記載の重鎖および軽鎖アミノ酸配列を含む、非マウス抗体。
【請求項2】
請求項1に記載の抗体であって、該抗体は、モノクローナル抗体RX1と同じM−CSFのエピトープに特異的に結合し、ここで、該モノクローナル抗体RX1は、配列番号2および4にそれぞれ記載の重鎖および軽鎖アミノ酸配列を含む、抗体。
【請求項3】
配列番号120または121の少なくとも4つの連続する残基を含むM−CSFのエピトープに結合する、請求項2に記載の抗体。
【請求項4】
配列番号120または121を含むM−CSFのエピトープに結合する、請求項2に記載の抗体。
【請求項5】
モノクローナル抗体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項6】
キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト遺伝子操作抗体、ヒト抗体、または単鎖抗体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項7】
IgG抗体である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項8】
Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fvフラグメント、または1本鎖Fvフラグメントである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項9】
少なくとも10−7Mまたはそれより高い、配列番号9のM−CSFに対する親和性K(解離平衡定数)を保持する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項10】
少なくとも10−8Mまたはそれより高い、配列番号9のM−CSFに対する親和性Kを保持する、請求項9に記載の抗体。
【請求項11】
少なくとも10−9Mまたはそれより高い、配列番号9のM−CSFに対する親和性Kを保持する、請求項10に記載の抗体。
【請求項12】
配列番号24と90%同一のアミノ酸配列を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項13】
配列番号24を含む、請求項11に記載の抗体。
【請求項14】
配列番号18、21、24、29、32および36のうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項15】
配列番号18、21、24、29、32および36のうちの少なくとも2つを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項16】
配列番号18、21、24、29、32および36のうちの少なくとも3つを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項17】
配列番号18、21、24、29、32および36のうちの少なくとも4つを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項18】
配列番号18、21、24、29、32および36のうちの少なくとも5つを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項19】
配列番号18、21、24、29、32および36の全てを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項20】
配列番号16、19、22、27、30および34のうちの1つ以上をさらに含む、請求項11〜18のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項21】
配列番号17、20、23、28、31および35のうちの1つ以上をさらに含む、請求項11〜18のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項22】
配列番号18、21、25、29、32および37のうちの1つ以上をさらに含む、請求項11〜18のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項23】
配列番号18、21、26、29、33および38に記載の1つ以上のコンセンサスCDRをさらに含む、請求項11〜18のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項24】
CDRの中の少なくとも1つのアミノ酸が、別の抗MCSF抗体の対応するCDRの対応する残基によって置換されている、請求項11〜23のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項25】
配列番号4に記載のアミノ酸配列と少なくとも65%相同である可変軽鎖アミノ酸配列を含む、請求項11〜24のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項26】
配列番号2に記載のアミノ酸配列と少なくとも65%相同である可変重鎖アミノ酸配列を含む、請求項11〜25のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項27】
ヒト抗体配列の定常領域ならびにヒト抗体配列の1つ以上のHおよび軽鎖可変フレームワーク領域を含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項28】
前記ヒト抗体配列が、個々のヒト配列、ヒトコンセンサス配列、個々のヒト生殖細胞系配列、またはヒトコンセンサス生殖細胞系配列である、請求項27に記載の抗体。
【請求項29】
IgG1定常領域のフラグメントを含む、請求項27に記載の抗体。
【請求項30】
抗体依存性細胞毒性活性または補体依存性細胞毒活性を減少させるIgG1定常領域における変異を含む、請求項29に記載の抗体。
【請求項31】
IgG4定常領域のフラグメントを含む、請求項27に記載の抗体。
【請求項32】
半抗体の形成を減少させるIgG4定常領域における変異を含む、請求項31に記載の抗体。
【請求項33】
アミノ酸配列
【数1】

を含む重鎖可変領域を含み、ここで、Xは任意のアミノ酸である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項34】
アミノ酸配列
【数2】

を含む重鎖可変領域を含み、ここで、Xは任意のアミノ酸である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項35】
アミノ酸配列
【数3】

を含む重鎖可変領域を含み、ここで、Xは任意のアミノ酸である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項36】
アミノ酸配列
【数4】

を含む重鎖可変領域を含み、ここで、Xは任意のアミノ酸である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項37】
アミノ酸配列
【数5】

を含む重鎖可変領域を含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項38】
アミノ酸配列
【数6】

を含む重鎖可変領域を含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項39】
アミノ酸配列
【数7】

を含む軽鎖可変領域を含み、ここで、Xは任意のアミノ酸である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項40】
アミノ酸配列
【数8】

を含む軽鎖可変領域を含み、ここで、Xは任意のアミノ酸である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項41】
アミノ酸配列
【数9】

を含む軽鎖可変領域を含み、ここで、Xは任意のアミノ酸である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項42】
アミノ酸配列
【数10】

を含む軽鎖可変領域を含み、ここで、Xは任意のアミノ酸である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項43】
アミノ酸配列
【数11】

を含む軽鎖可変領域を含み、ここで、Xは任意のアミノ酸である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項44】
アミノ酸配列
【数12】

を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項45】
アミノ酸配列
【数13】

を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項46】
アミノ酸配列
【数14】

を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項47】
Kabatの番号付けを使用して、少なくとも1つのXが、配列番号2または4における対応する同じ位置のアミノ酸と同じである、請求項33〜46のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項48】
Kabatの番号付けを使用して、少なくとも1つのXが、配列番号2または4における対応する同じ位置のアミノ酸の保存的置換である、請求項33〜46のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項49】
Kabatの番号付けを使用して、少なくとも1つのXが、配列番号2または4における対応する同じ位置のアミノ酸の非保存的置換である、請求項33〜46のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項50】
Kabatの番号付けを使用して、少なくとも1つのXが、ヒト抗体配列内の対応する同じ位置のアミノ酸である、請求項33〜46のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項51】
Kabatの番号付けを使用して、少なくとも1つのXが、ヒトコンセンサス抗体配列内の対応する同じ位置のアミノ酸である、請求項33〜46のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項52】
前記ヒト抗体配列が、ヒトコンセンサス配列、ヒト生殖細胞系配列、ヒトコンセンサス生殖細胞系配列、またはKabatにおけるヒト抗体配列のいずれか1つである、請求項50に記載の抗体。
【請求項53】
配列番号114、116または119に記載の重鎖配列のいずれか1つを含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項54】
配列番号41または43に記載の重鎖可変領域配列のいずれか1つを含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項55】
配列番号45、47、48、51、53または136に記載の軽鎖配列のいずれか1つを含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項56】
配列番号114に記載の重鎖配列および配列番号47に記載の軽鎖配列を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項57】
配列番号116に記載の重鎖配列および配列番号47に記載軽鎖配列を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項58】
配列番号119に記載の重鎖配列および配列番号47に記載の軽鎖配列を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項59】
配列番号41または43に記載の可変重鎖アミノ酸配列と少なくとも65%同一である可変重鎖アミノ酸配列を含む、請求項33〜46のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項60】
配列番号41または43に記載の可変重鎖アミノ酸配列と少なくとも80%同一である可変重鎖アミノ酸配列を含む、請求項59に記載の抗体。
【請求項61】
配列番号45、47、48、51または53に記載の可変軽鎖アミノ酸配列と少なくとも65%同一である可変軽鎖アミノ酸配列を含む、請求項33〜46のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項62】
配列番号45、47、48、51または53に記載の可変軽鎖アミノ酸配列と少なくとも80%同一である可変軽鎖アミノ酸配列を含む、請求項61に記載の抗体。
【請求項63】
請求項33〜38、53または59〜60のいずれか1項に記載の重鎖および請求項39〜46、54または61〜62のいずれか1項に記載の軽鎖を含む、抗体。
【請求項64】
少なくとも10−7の親和性Kを有する、請求項12〜63のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項65】
少なくとも10−9の親和性Kを有する、請求項64に記載の抗体。
【請求項66】
請求項1〜65のいずれか1項に記載の抗体の軽鎖をコードする核酸配列を含む、単離核酸。
【請求項67】
配列番号1または配列番号40もしくは42に記載の重鎖ヌクレオチド配列と少なくとも65%同一である重鎖核酸配列を含む、請求項66に記載の単離核酸。
【請求項68】
配列番号1または配列番号40もしくは42に記載の重鎖ヌクレオチド配列と少なくとも80%同一である重鎖核酸配列を含む、請求項67に記載の単離核酸。
【請求項69】
配列番号3または配列番号44、46、52、135もしくは137に記載の軽鎖ヌクレオチド配列と少なくとも65%同一である軽鎖核酸配列を含む、請求項66に記載の単離核酸。
【請求項70】
配列番号3または配列番号44、46、52、135もしくは137に記載の軽鎖ヌクレオチド配列と少なくとも80%同一である軽鎖核酸配列を含む、請求項69に記載の単離核酸。
【請求項71】
請求項66〜70のいずれか1項に記載の単離核酸を含む、ベクター。
【請求項72】
前記単離核酸が、調節コントロール配列に作動可能に連結されている、請求項71に記載のベクター。
【請求項73】
請求項72に記載のベクターまたは請求項66〜70のいずれか1項に記載の核酸を含む、宿主細胞。
【請求項74】
請求項1〜65のいずれか1項に記載の抗体を産生する方法であって、該方法は、前記単離核酸が発現されて該抗体を生産するように請求項73に記載の宿主細胞を培養する工程を包含する、方法。
【請求項75】
前記宿主細胞培養物から前記抗体を回収する工程をさらに包含する、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
請求項75に記載の方法によって産生される、単離抗体。
【請求項77】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の抗体を分泌する、ハイブリドーマまたは宿主細胞。
【請求項78】
毒素に結合体化している、請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項79】
請求項1〜65または76に記載の抗体のいずれか1つおよび薬学的に適切なキャリア、賦形剤または希釈剤を含む、薬学的組成物。
【請求項80】
第二の治療薬をさらに含む、請求項79に記載の薬学的組成物。
【請求項81】
前記第二の治療薬が、癌化学療法薬である、請求項80に記載の薬学的組成物。
【請求項82】
前記第二の治療薬が、ビスホスホネートである、請求項80に記載の薬学的組成物。
【請求項83】
前記ビスホスホネートが、ゼレドロネート、パミドロネート、クロドロネート、エチドロネート、チルンドロネート、アレンドロネートまたはイバンドロネートである、請求項82に記載の薬学的組成物。
【請求項84】
前記第二の治療薬が、別の抗体である、請求項80に記載の薬学的組成物。
【請求項85】
骨溶解を引き起こすか、または骨溶解に寄与する疾病に罹患している被験体を予防するために、請求項1〜41または50のいずれか1項に記載のM−CSFに結合する抗体であって、該抗体は、該疾病に関連する骨損失の重篤度を有効に低下させる、抗体。
【請求項86】
骨溶解を引き起こすか、または骨溶解に寄与する疾病に罹患している被験体を処置するために、請求項1〜65または76のいずれか1項に記載のM−CSFに結合する抗体であって、該抗体は、該疾病に関連する骨損失の重篤度を有効に低下させる、抗体。
【請求項87】
前記疾病が、内分泌障害(副腎皮質機能亢進、性機能亢進、原発性もしくは続発性副甲状腺機能亢進、甲状腺機能亢進を含む)、高カルシウム血症、欠乏状態(くる病/骨軟化症、壊血病、栄養失調を含む)、慢性疾患(吸収不良症候群、慢性腎不全(腎性骨形成異常を含む)、慢性肝疾患(肝性骨形成異常を含む)を含む)、薬物(糖質コルチコイド(糖質コルチコイド誘導骨粗しょう症)、ヘパリン、アルコールを含む)および遺伝性疾患(骨形成不全、ホモシスチン尿症を含む)、癌、骨粗しょう症、大理石骨病、関節炎および関節リウマチに関連する骨の炎症、歯周病、線維性形成異常ならびに/またはパジェット病を包含する、破骨細胞活性の相対的増大に関連する代謝性骨疾患からなる群より選択される、請求項86に記載の抗体。
【請求項88】
骨転移癌を予防または処置するために、M−CSFに結合する請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体であって、該転移性癌が、乳癌、肺癌、腎癌、多発性骨髄腫、甲状腺癌、前立腺癌、腺癌、血液細胞悪性疾患(白血病もしくはリンパ腫を含む);頭頚部癌;胃腸癌(食道癌、胃癌、結腸癌、腸癌、結腸直腸癌、直腸癌、膵臓癌、肝臓癌、胆管もしくは胆嚢の癌を含む);女性生殖管の悪性疾患(卵巣癌、子宮内膜癌、膣癌もしくは子宮頚癌を含む);膀胱癌;脳の癌(神経芽細胞種を含む);肉腫、骨肉腫;または皮膚癌(悪性黒色腫もしくは扁平上皮癌を含む)である、抗体。
【請求項89】
骨損失を予防または低減するする方法であって、該方法は、骨溶解を引き起こすか、または骨溶解に寄与する疾病に罹患している被験体に、該疾病に関連する骨損失を予防または低減するために有効な量で、治療有効量の請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体を投与する工程を包含する、方法。
【請求項90】
骨溶解を引き起こすか、または骨溶解に寄与する疾病に罹患している被験体を治療する処置であって、該方法は、該疾病に関連する骨損失の重篤度を低減させるために有効な量で、治療有効量の請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体を該被験体に投与する工程を包含する、方法。
【請求項91】
前記疾病が、内分泌障害(副腎皮質機能亢進、性機能亢進、原発性もしくは続発性副甲状腺機能亢進、甲状腺機能亢進を含む)、高カルシウム血症、欠乏状態(くる病/骨軟化症、壊血病、栄養失調を含む)、慢性疾患(吸収不良症候群、慢性腎不全(腎性骨形成異常を含む)、慢性肝疾患(肝性骨形成異常を含む)を含む)、薬物(糖質コルチコイド(糖質コルチコイド誘導骨粗しょう症)、ヘパリン、アルコールを含む)および遺伝性疾患(骨形成不全、ホモシスチン尿症を含む)、癌、骨粗しょう症、大理石骨病、関節炎および関節リウマチに関連する骨の炎症、歯周病、線維性形成異常ならびに/またはパジェット病を包含する、破骨細胞活性の相対的増大に関連する代謝性骨疾患からなる群より選択される、請求項89または90に記載の方法。
【請求項92】
骨への転移癌を予防または処置する方法であって、該方法は、転移癌に罹患している被験体に、治療有効量の請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体を投与する工程を包含する、方法。
【請求項93】
前記転移癌が、乳癌、肺癌、腎癌、多発性骨髄腫、甲状腺癌、前立腺癌、腺癌、血液細胞悪性疾患(白血病もしくはリンパ腫を含む);頭頚部癌;胃腸癌(食道癌、胃癌、結腸癌、腸癌、結腸直腸癌、直腸癌、膵臓癌、肝臓癌、胆管もしくは胆嚢の癌を含む);女性生殖管の悪性疾患(卵巣癌、子宮内膜癌、膣癌もしくは子宮頚癌を含む);膀胱癌;脳の癌(神経芽細胞種を含む);肉腫、骨肉腫;または皮膚癌(悪性黒色腫もしくは扁平上皮癌を含む)である、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
癌を処置する方法であって、該方法は、治療有効量の請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体を、その必要がある被験体に投与する工程を包含する、方法。
【請求項95】
第二の治療薬を投与する工程をさらに包含する、請求項89〜94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項96】
前記第二の治療薬が、癌化学療法薬である、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記第二の治療薬が、非M−CSFコロニー刺激因子、または抗RANKL抗体、または可溶性RANKLレセプターである、請求項95に記載の方法。
【請求項98】
前記第二の治療薬が、ビスホスホネートである、請求項95に記載の方法。
【請求項99】
前記ビスホスホネートが、ゼレドロネート、パミドロネート、クロドロネート、エチドロネート、チルンドロネート、アレンドロネートまたはイバンドロネートである、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記被験体が、ビスホスホネート処置の受容から除外される、請求項98または99に記載の方法。
【請求項101】
前記抗体が、治療効果を達成するために必要とされる第二の治療薬の投薬量の低減に有効である、請求項95〜100のいずれか1項に記載の方法。
【請求項102】
前記被験体が、哺乳動物である、請求項89〜101のいずれか1項に記載の方法。
【請求項103】
前記抗体が、腫瘍細胞により誘導される破骨細胞増殖および/または分化の抑制に有効な量で投与される、請求項89〜101のいずれか1項に記載の方法。
【請求項104】
前記抗体が、約2μg/kg体重〜30mg/kg体重の間の用量で投与される、請求項89〜103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項105】
前記抗体が、約0.1mg/kg体重〜30mg/kg体重の間の用量で投与される、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記抗体が、約0.1mg/kg体重〜10mg/kg体重の間の用量で投与される、請求項105に記載の方法。
【請求項107】
骨溶解を示している患者において骨損失を予防または低減するための医薬の製造における、請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体の使用。
【請求項108】
骨溶解を引き起こすか、または骨溶解に寄与する疾病に罹患している患者を処置するための医薬の製造における、請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体の使用。
【請求項109】
前記疾病が、内分泌障害(副腎皮質機能亢進、性機能亢進、原発性もしくは続発性副甲状腺機能亢進、甲状腺機能亢進を含む)、高カルシウム血症、欠乏状態(くる病/骨軟化症、壊血病、栄養失調を含む)、慢性疾患(吸収不良症候群、慢性腎不全(腎性骨形成異常を含む)、慢性肝疾患(肝性骨形成異常を含む)を含む)、薬物(糖質コルチコイド(糖質コルチコイド誘導骨粗しょう症)、ヘパリン、アルコールを含む)および遺伝性疾患(骨形成不全、ホモシスチン尿症を含む)、癌、骨粗しょう症、大理石骨病、関節炎および関節リウマチに関連する骨の炎症、歯周病、線維性形成異常ならびに/またはパジェット病を包含する、破骨細胞活性の相対的増大に関連する代謝性骨疾患からなる群より選択される、請求項108に記載の使用。
【請求項110】
転移癌を罹患している患者において骨転移癌を処置または予防するための医薬の製造における、請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体の使用。
【請求項111】
前記転移性癌が、乳癌、肺癌、腎癌、多発性骨髄腫、甲状腺癌、前立腺癌、腺癌、血液細胞悪性疾患(白血病もしくはリンパ腫を含む);頭頚部癌;胃腸癌(食道癌、胃癌、結腸癌、腸癌、結腸直腸癌、直腸癌、膵臓癌、肝臓癌、胆管もしくは胆嚢の癌を含む);女性生殖管の悪性疾患(卵巣癌、子宮内膜癌、膣癌もしくは子宮頚癌を含む);膀胱癌;脳の癌(神経芽細胞種を含む);肉腫、骨肉腫;または皮膚癌(悪性黒色腫もしくは扁平上皮癌を含む)である、請求項110に記載の使用。
【請求項112】
癌に罹患している患者を処置するための医薬の製造における、請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体の使用。
【請求項113】
前記医薬が、第二の治療薬を使用する処置と合わせられる、請求項107〜112のいずれか1項に記載の使用。
【請求項114】
前記第二の治療薬が、癌化学療法薬である、請求項113に記載の使用。
【請求項115】
前記第二の治療薬が、非M−CSFコロニー刺激因子、または抗RANKL抗体、または可溶性RANKLレセプターである、請求項113に記載の使用。
【請求項116】
前記第二の治療薬が、ビスホスホネートである、請求項113に記載の使用。
【請求項117】
前記ビスホスホネートが、ゼレドロネート、パミドロネート、クロドロネート、エチドロネート、チルンドロネート、アレンドロネートまたはイバンドロネートである、請求項116に記載の使用。
【請求項118】
前記患者が、ビスホスホネート処置の受容から除外される、請求項116または117に記載の使用。
【請求項119】
前記患者が、前記第二の治療薬での前処置を受けている、請求項107〜112のいずれか1項に記載の使用。
【請求項120】
前記第二の治療薬が、癌化学療法薬である、請求項119に記載の使用。
【請求項121】
前記第二の治療薬が、非M−CSFコロニー刺激因子、または抗RANKL抗体、または可溶性RANKLレセプターである、請求項119に記載の使用。
【請求項122】
前記第二の治療薬が、ビスホスホネートである、請求項119に記載の使用。
【請求項123】
前記ビスホスホネートが、ゼレドロネート、パミドロネート、クロドロネート、エチドロネート、チルンドロネート、アレンドロネートまたはイバンドロネートである、請求項122に記載の使用。
【請求項124】
前記患者が、ビスホスホネート処置の受容から除外される、請求項122または123に記載の使用。
【請求項125】
骨溶解を示す患者を処置するための医薬を調製するための、請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体の相乗的組合せの使用であって、ここで、該医薬は、第二の治療薬を使用する処置と合わせられる、使用。
【請求項126】
前記第二の治療薬が、癌化学療法薬である、請求項125に記載の使用。
【請求項127】
前記第二の治療薬が、非M−CSFコロニー刺激因子、または抗RANKL抗体、または可溶性RANKLレセプターである、請求項125に記載の使用。
【請求項128】
前記第二の治療薬が、ビスホスホネートである、請求項125に記載の使用。
【請求項129】
前記ビスホスホネートが、ゼレドロネート、パミドロネート、クロドロネート、エチドロネート、チルンドロネート、アレンドロネートまたはイバンドロネートである、請求項125に記載の使用。
【請求項130】
前記患者が、ビスホスホネート処置の受容から除外される、請求項128または129に記載の使用。
【請求項131】
前記医薬中の抗体の量が、治療効果を達成するために必要とされる第二の治療薬の投薬量の低減に有効な用量である、請求項113〜130のいずれか1項に記載の使用。
【請求項132】
前記医薬中の抗体の量が、腫瘍細胞によって誘導される破骨細胞増殖および/または分化を阻害するために有効である、請求項107〜139のいずれか1項に記載の使用。
【請求項133】
前記医薬中の抗体の量が、約2μg/kg体重〜30mg/kg体重の間の用量である、請求項89〜103のいずれか1項に記載の使用。
【請求項134】
前記医薬中の抗体の量が、約0.1mg/kg体重〜30mg/kg体重の間の用量である、請求項104に記載の使用。
【請求項135】
前記医薬中の抗体の量が、約0.1mg/kg体重〜10mg/kg体重の間の用量である、請求項105に記載の使用。
【請求項136】
キットであって、該キットは、バイアルまたは瓶のような容器にパッケージされた、治療有効量の請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体を備え、そして該容器に貼り付けられるか、または該容器に共にパッケージされたラベルをさらに備え、該ラベルは、該容器の内容物を表示し、そして骨損失を予防または低減するための該容器の内容物の使用に関する指示および/または説示を提供する、キット。
【請求項137】
キットであって、該キットは、バイアルまたは瓶のような容器にパッケージされた、治療有効量の請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体を備え、そして該容器に貼り付けられるか、または該容器に共にパッケージされたラベルをさらに備え、該ラベルは、該容器の内容物を表示し、そして骨溶解を引き起こすか、または骨溶解に寄与する疾病に罹患している患者に対する該容器の内容物の使用に関する指示および/または説示を提供する、キット。
【請求項138】
前記疾病が、内分泌障害(副腎皮質機能亢進、性機能亢進、原発性もしくは続発性副甲状腺機能亢進、甲状腺機能亢進を含む)、高カルシウム血症、欠乏状態(くる病/骨軟化症、壊血病、栄養失調を含む)、慢性疾患(吸収不良症候群、慢性腎不全(腎性骨形成異常を含む)、慢性肝疾患(肝性骨形成異常を含む)を含む)、薬物(糖質コルチコイド(糖質コルチコイド誘導骨粗しょう症)、ヘパリン、アルコールを含む)および遺伝性疾患(骨形成不全、ホモシスチン尿症を含む)、癌、骨粗しょう症、大理石骨病、関節炎および関節リウマチに関連する骨の炎症、歯周病、線維性形成異常ならびに/またはパジェット病を包含する、破骨細胞活性の相対的増大に関連する代謝性骨疾患からなる群より選択される、請求項137に記載のキット。
【請求項139】
キットであって、該キットは、バイアルまたは瓶のような容器にパッケージされた、治療有効量の請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体を備え、そして該容器に貼り付けられるか、または該容器に共にパッケージされたラベルをさらに備え、該ラベルは、該容器の内容物を表示し、そして骨転移癌を予防または処置するための該容器の内容物の使用に関する指示および/または説示を提供する、キット。
【請求項140】
前記転移性癌が、乳癌、肺癌、腎癌、多発性骨髄腫、甲状腺癌、前立腺癌、腺癌、血液細胞悪性疾患(白血病もしくはリンパ腫を含む);頭頚部癌;胃腸癌(食道癌、胃癌、結腸癌、腸癌、結腸直腸癌、直腸癌、膵臓癌、肝臓癌、胆管もしくは胆嚢の癌を含む);女性生殖管の悪性疾患(卵巣癌、子宮内膜癌、膣癌もしくは子宮頚癌を含む);膀胱癌;脳の癌(神経芽細胞種を含む);肉腫、骨肉腫;または皮膚癌(悪性黒色腫もしくは扁平上皮癌を含む)である、請求項139に記載のキット。
【請求項141】
キットであって、該キットは、バイアルまたは瓶のような容器にパッケージされた、治療有効量の請求項1〜65または76のいずれか1項に記載の抗体を備え、そして該容器に貼り付けられるか、または該容器に共にパッケージされたラベルをさらに備え、該ラベルは、該容器の内容物を表示し、そして癌を処置するための該容器の内容物の使用に関する指示および/または説示を提供する、キット。
【請求項142】
第二の治療薬をさらに備える、請求項136〜141のいずれか1項に記載のキット。
【請求項143】
前記第二の治療薬が、癌化学療法薬である、請求項142に記載のキット。
【請求項144】
前記第二の治療薬が、非M−CSFコロニー刺激因子、または抗RANKL抗体、または可溶性RANKLレセプターである、請求項142に記載のキット。
【請求項145】
前記第二の治療薬が、ビスホスホネートである、請求項142に記載のキット。
【請求項146】
前記ビスホスホネートが、ゼレドロネート、パミドロネート、クロドロネート、エチドロネート、チルンドロネート、アレンドロネートまたはイバンドロネートである、請求項145に記載のキット。
【請求項147】
ビスホスホネート処置の受容から除外される患者を処置するための説示を備える、請求項136〜146のいずれかに記載のキット。
【請求項148】
治療効果を達成するために必要とされる第二の治療薬の投薬量の低減に有効な用量の抗体を備える、請求項136〜147のいずれか1項に記載のキット。
【請求項149】
相乗的用量の抗体を備える、請求項136〜147のいずれか1項に記載のキット。
【請求項150】
腫瘍細胞によって誘導される破骨細胞増殖および/または分化を阻害するために有効な用量の抗体を備える、請求項136〜147のいずれか1項に記載のキット。
【請求項151】
約2μg/kg体重〜30mg/kg体重の間の用量の抗体を備える、請求項136〜147のいずれか1項に記載のキット。
【請求項152】
約0.1mg/kg体重〜30mg/kg体重の間の用量の抗体を備える、請求項151に記載のキット。
【請求項153】
約0.1mg/kg体重〜10mg/kg体重の間の用量の抗体を備える、請求項152に記載のキット。
【請求項154】
M−CSF特異的抗体についてのスクリーニング方法であって、該方法は、
a)転移性腫瘍細胞培地、破骨細胞および候補抗体を接触させる工程;
b)破骨細胞の形成、増殖および/または分化を検出する工程;ならびに
c)破骨の細胞形成、増殖および/または分化の減少が検出された場合に、該候補抗体をM−CSF特異的抗体と同定する工程
を包含する、方法。
【請求項155】
前記転移性腫瘍細胞培地が、腫瘍細胞を含む、請求項154に記載のスクリーニング方法。
【請求項156】
前記接触させる工程(a)がインビボで行われ、前記検出する工程(b)が、骨転移のサイズおよび/または数を検出する工程を包含し、そして前記候補抗体が、骨転移のサイズおよび/または数の減少が観察された場合にM−CSF特異的抗体として同定される、請求項154に記載のスクリーニング方法。
【請求項157】
前記候補抗体が、M−CSFに結合するかどうかを決定する工程をさらに包含する、請求項154〜156に記載のスクリーニング方法。
【請求項158】
前記候補抗体が、M−CSFとそのレセプターM−CSFRとの間の相互作用を阻害するかどうかを決定する工程をさらに包含する、請求項154〜157に記載のスクリーニング方法。
【請求項159】
骨転移癌を予防または処置し得るM−CSF特異的抗体を同定する方法であって、該方法は、
(a)配列番号120または121の少なくとも4つの連続する残基を含むM−CSFのエピトープに対する候補抗体の結合を検出する工程;および
(b)骨転移癌を予防または処置する該候補抗体の能力をインビトロまたはインビボでアッセイする工程
を包含する、方法。
【請求項160】
アミノ酸配列
【数15】

において、いずれかのXを変更する工程、および該変更されたアミノ酸配列を含む抗体を、配列番号120または121の少なくとも4つの連続するアミノ酸を含むM−CSFのエピトープに対する結合について試験する工程を包含して例供される、配列番号2に記載の重鎖アミノ酸配列の60%までを系統的に変更する方法。
【請求項161】
アミノ酸配列
【数16】

において、いずれかのXを変更する工程、および該変更されたアミノ酸配列を含む抗体を、配列番号120または121の少なくとも4つの連続するアミノ酸を含むM−CSFのエピトープに対する結合について試験する工程を包含して例供される、配列番号4に記載の軽鎖アミノ酸配列の60%までを系統的に変更する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21A】
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【図21B】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図24D】
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【図24E】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29A】
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【図29B】
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【図30】
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【公表番号】特表2008−500806(P2008−500806A)
【公表日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549439(P2006−549439)
【出願日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/000546
【国際公開番号】WO2005/068503
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(505177221)カイロン コーポレイション (5)
【出願人】(506233391)ゾーマ テクノロジー リミテッド (7)
【Fターム(参考)】