説明

RTM成形型およびRTM成形方法

【課題】 本発明は、上記問題点に鑑み、樹脂の流動先端を検知するセンサの繰り返し使用を可能とするRTM成形型およびRTM成形方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明にかかるRTM成形型によれば、第1型(1)と、第1型(1)と組み合わされた状態で樹脂が注入される中空部(10)を形成するとともに、中空部(10)に対して隔壁(9)を介して溝部(11)が形成された第2型(2)と、中空部(10)を流動する樹脂を検出する超音波センサ(6)と、超音波センサ(6)は、溝部(11)に設けられるとともに、隔壁(9)に取り付けられていることを特徴とする。このため、離型の際に超音波センサ(6)が損傷を受けずに型に残り、超音波センサ(6)を繰り返し使用することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RTM成形型およびRTM成形方法に関し、特に、樹脂の流動状況を検出しながら成形するRTM成形型およびRTM成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維強化樹脂(FRP)は、その軽量性と構造強化性を有し、小型船舶の船体、航空機構造、風車翼のような軽量強靱構造体として多様に利用されている。RTM(Resin Transfer Molding)成形法は、このような繊維強化部材の低コスト成形法の一つとして、幅広く用いられている。RTM成形において、ガラス繊維、炭素繊維のような繊維の集合体である繊維基材(プリフォーム)は、型締めにより形成される中空部に装着され、その中空部に流動性を有する樹脂が注入される。繊維基材の内部に樹脂を流動的に浸透して含浸し、樹脂を加熱等により硬化させることによって、軽量強靱な複合材が製造される。
【0003】
このような樹脂含浸成形技術(RTM)により製造される航空機部分(部品)のような複合材には、高精度が要求される。高精度な成形物を得るためには、樹脂未含浸部の生成を防ぐ必要がある。したがって、複雑な形状の部品の含浸の一様性を確保するために、例えば、特許文献1に示されるように、樹脂を注入する注入口を複数配置し、注入圧力を個別に制御する方法が提案されている。
【0004】
一方で、樹脂の含浸状況を検出するために光ファイバーを用いる技術として、例えば、特許文献2が知られている。また、櫛状電極に交流電圧を印加することにより、誘電応答として比誘電率を検出することにより樹脂の流動状況を検出する技術として、非特許文献1及び2が知られている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−39451号
【特許文献2】特開昭50−28465号
【非特許文献1】S. Motogi, T. Itoh, T. Fukuda, K. yamagishi, S.Kitade, H. Morita, ゛Development of Multi−functional Sensor for Resin Transfer Molding゛, Proc. ICCM−12, pp. 1260−1265(1999)
【非特許文献2】S. Motogi, K. Yamagishi, T. Fukuda, ゛Novel Sensor Development for Resin Front Detection in RTM゛, Proc. ACCM−2000(2000)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術で用いられるセンサは、注入される樹脂と接触する位置に設けられているため、使い捨てとされるか、或いはそのまま成形物に取り付いて構造物健全性モニタリングセンサとして使用することを前提としており、流動先端を検知するセンサの再利用は考慮されていない。特に、構造健全性モニタが不要とされる場合には、高価なセンサが無駄になり、コスト高となる。また、成形体に埋め込まれたセンサを成形体から取り外した場合、成形体表面にセンサの跡が残り、外観上問題がある。さらには、成形体からセンサを取り外す際に、センサが損傷をうける場合もあり、再利用を困難にするという問題がある。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、樹脂の流動先端を検知するセンサの繰り返し使用を可能とするRTM成形型およびRTM成形方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかるRTM成形型は、第1型と、前記第1型と組み合わされた状態で樹脂が注入される中空部を形成するとともに、該中空部に対して隔壁を介して溝部が形成された第2型と、前記中空部を流動する樹脂を検出する超音波センサと、前記超音波センサは、前記溝部に設けられるとともに、前記隔壁に取り付けられていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかるRTM成形方法は、第1型と第2型とを組み合わせて樹脂が流動する中空部を形成するステップと、前記中空部に前記樹脂を注入するステップと、前記超音波センサにより前記樹脂の流動先端を検出する検出ステップと、前記超音波センサとともに前記第2型と第1型とを離型するステップと、を含むRTM成形方法において、前記検出ステップは、前記第2型に形成された溝部を前記中空部との間で仕切る隔壁に取り付けられた前記超音波センサによって、前記中空部を流動する樹脂先端を検出するステップを含むことを特徴とする。
【0010】
上記発明によれば、中空部の中で流動する樹脂は、隔壁により中空部の中に完全に閉じ込められるため、隔壁を挟んで取り付けられた超音波センサに触れることがない。そのため、複合材表面にセンサの跡が残るこがなく、高精度に複合材を成形することができる。また、超音波センサを用いたことにより、例えば歪みゲージを用いた場合に比べて、超音波センサの機能が損なわれない程度の強度をもった厚みに隔壁を形成することができる。これにより、繰り返し使用しても隔壁が破壊されることがなく、隔壁を挟んで取り付けられた超音波センサと樹脂とが接触することがないので、繰り返し使用することが可能となる。従って、より低コストで高精度な複合材を成形することができる。
なお、第1型と第2型とは組み合わされていればよく、第1型と第2型とが直接に接合される必要はない。例えば、第1型と第2型との間に他の型を介在させて中空部を形成するようにして、間接的に組み合わせるようにしてもよい。或いは、第1型や第2型を分割して形成してもよい。
【0011】
本発明にかかるRTM成形型において、前記溝部は、第2型の幅方向に並んだ状態で複数形成されていることを特徴とする。
【0012】
上記発明によれば、前記樹脂が流動する方向に延在するとともに、第2型の幅方向に並んだ状態で複数の溝部を形成するため、中空部の中を含浸して流動する樹脂を高精度に検知することができる。これにより、高精度に複合材を成形することができる。
【0013】
本発明にかかるRTM成形型において、前記超音波センサは、前記溝部に沿って略等間隔で配置されていることを特徴とする。
【0014】
上記発明によれば、溝部内に複数の超音波センサが配置されているため、多点で樹脂流動を検知することができ、樹脂流動先端部が繊維基材のどの部分まで含浸したかを正確にモニタリングすることができる。これにより、樹脂未含浸部の生成を防ぎ、高精度に複合材を成形することができる。
【0015】
本発明にかかるRTM成形型は、前記超音波センサが帯状に形成されていることを特徴とする。
【0016】
上記発明によれば、帯状の超音波センサとされているため、樹脂の流動先端を連続的に検知できるので、樹脂の流動先端部の位置を正確にモニタリングすることができる。これにより、樹脂未含浸部の生成を防ぎ、高精度に複合材を成形することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明のRTM成形型によれば、超音波センサを用いたことにより、超音波センサの機能が損なわれない程度の強度をもった厚みに隔壁を形成することができる。これにより、樹脂及び繊維基材が中空部の中に完全に閉じ込められるため、隔壁を挟んで取り付けられた超音波センサと接触することがない。このため、離型の際に超音波センサが損傷を受けずに型に残り、超音波センサを繰り返し使用することが可能となる。また、離型の際に複合材の表面に超音波センサの跡や超音波センサによる損傷が残るこがなく、高精度に複合材を成形することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[第一実施形態]
本発明の第1の実施形態にかかるRTM成形型ついて、図1を用いて説明する。
【0019】
図1において、1は蓋体(第1型)で、板状構造をしている。2は箱体(第2型)で四辺に側壁が立設され、箱体2底部には隔壁9を介して溝部11が形成されている。蓋体1と箱体2とが組み合わされた状態で樹脂が注入される中空部10が形成される。中空部10には、繊維基材3が配置され、繊維基材3は中空部10に一致して納まる形状となっている。箱体2前面の壁部には、樹脂を注入する樹脂注入孔4が設けられ、箱体2後面の壁部には、注入された樹脂を排出する樹脂排出孔5が設けられている。溝部11内の隔壁9には、中空部10を流動する樹脂先端を検出する超音波センサ6が取り付けられている(図2参照)。なお、溝部11は、箱体2の長尺方向に沿って1本形成されているが、箱体2の幅方向に複数並べて形成してもよい。また、樹脂注入孔4および樹脂排出孔5は、側壁の各1箇所とは限らず、型の大きさや形状により樹脂が注入および排出される最適な位置となるよう設定される。
【0020】
本実施形態のRTM成形方法について説明する。中空部10中に、強化材であるFRP(強化プラスチック)などの繊維基材3を配置した後、蓋体1と箱体2とを組み合わせて固定する(ステップ1)。
次に、図3に示すように、箱体2の前面に形成された樹脂注入孔4から図示しないコンプレッサ等で適切な圧力および温度で調節された樹脂が注入される(ステップ2)。注入された樹脂は、繊維基材3内へ含浸し箱体2の後面に形成された樹脂排出孔5から排出される。なお、樹脂排出孔5には、中空部10を真空にするための真空ポンプが接続されていてもよい。
その際、樹脂流動先端3aを超音波センサ6で検知し、樹脂含浸領域3cを確認しながら含浸させる(ステップ4)。このとき、超音波センサ6は、溝部11内の隔壁9に取り付けられているので、樹脂および繊維基材3と接触することはない。
樹脂が繊維基材3全域に一様に含浸し、適当な時間をおいて樹脂が繊維基材3と一体硬化された後、蓋体1および箱体2を離型することにより複合材が形成される(ステップ5)。
【0021】
超音波センサ6としては、例えば、ピエゾ(Piezoelectric)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PZT(ジルコン酸チタン酸塩)等の圧電素子、或いはEMAT(Electro Magnetic Acoustic Transducer)が使用される。
【0022】
図4には、超音波センサ6の配置例が示されている。図4(a)は、溝部11内に略等間隔に並べた超音波センサ6とリード線7とを隔壁9に接地させた構成を示す。リード線7を介して各超音波センサ6に一斉に交流パルスを印加する。隔壁9を介して繊維基材3を発振した後、パルスの振幅の変化を各超音波センサ6で検知する。或いは、超音波の振幅の変化を各超音波センサ6の応答の合計として検知することもできる。これにより、パルスの振幅の変化を個別の超音波センサ6で検知するので、樹脂流動先端を正確に確認できる。
【0023】
また、図4(b)は、銅版等の隔壁9(金属板8)に超音波センサ6を複数配置し、各々の超音波センサ6にリード線7を接続した構成を示す。各超音波センサ6に交流パルスを印加して、繊維基材3に超音波を発振することにより、超音波の振幅の変化を各超音波センサ6で検知することができる。或いは、超音波の振幅の変化を各超音波センサ6の応答の合計として検知することもできる。
【0024】
また、図4(c)は、各超音波センサ6の一面を隔壁9(金属板8)に取付け、他面をリード線7に接続した構成を示す。リード線7を介して各超音波センサ6に一斉に交流パルスを印加する。隔壁9を介して繊維基材3を発振した後、パルスの振幅の変化を各超音波センサ6で検知する。或いは、超音波の振幅の変化を各超音波センサ6の応答の合計として検知することもできる。これにより、パルスの振幅の変化を各超音波センサ6で検知するので、時間経過ごとの樹脂流動先端を正確に確認できる。
【0025】
また、図4(d)は、超音波センサ6をファイバー状または帯状に形成したものを示す。超音波センサ6に交流パルスを印加して、繊維基材3を発振した後、パルスの振幅の変化を超音波センサ6全体で検知する。これにより、パルスの振幅の変化を連続的に検知するので、樹脂流動先端を正確に確認できる。
【0026】
超音波センサ6による検知方法としては、上記の如くパルスの振幅の変化により、超音波センサ6に対応する隔壁9上に樹脂が存在するか否かを判別するが、その一実験結果を図5に示す。
【0027】
実験条件として、隔壁9として1mm厚のSUS板を用い、SUS板の表面の一部に樹脂を塗布することにより、樹脂含浸領域3c(1mmSUS板+硬化剤)と樹脂未含浸領域3b(1mmSUS板のみ)とを模式的に形成した。図5は、SUS板の裏面に取り付けられたEMAT(超音波センサ)6で1.64MHzの超音波を発振して(板厚方向に)共振状態を作り、樹脂含浸領域3cと樹脂未含浸領域3bとでの振幅の変化をプロットした減衰カーブを示したグラフである。
図5に示すように、1mmSUS板のみ(樹脂未含浸領域3b)では、時間の経過とともに超音波の振幅が大きく低下しているのに対し、1mmSUS板+硬化剤(樹脂含浸領域3c)では、超音波の振幅の低下が小さい。したがって、超音波センサ6で超音波を発振して共振状態を作り、超音波の振幅の変化をモニタリングすることにより、樹脂未含浸領域3bと樹脂含浸領域3cとを判別することが可能となる。
【0028】
なお、隔壁9は、超音波センサ6のセンシングに支障のない厚さに設定すればよい。超音波センサ6は、2mm程度の厚さまでセンシング可能で、好ましくは、1mmの厚さに設定する。
また、このような隔壁9の作成方法としては、電鋳法が好ましい。電鋳法によれば、複雑な形状を高精度に作成することが可能である。
【0029】
電鋳法によるRTM成形型の製造方法としては、箱体2の底面の一部領域に機械加工又はエッチングを施し、樹脂流動方向に溝部11を形成する。次に、溝部11にワックスのような固体状態に近い半流動物質を充填する。半流動物質の表面側から半流動物質に超音波センサ6を埋設する。埋設後に余分な半流動物質を除去するとともに、半流動物質の表面と超音波センサ6の表面を底面に対して面一に形成する。
【0030】
次に、超音波センサ6の表面と半流動物質の表面に導電処理を施す。なお、箱体2は金属で形成されている場合は、底面に導電処理は不要である。次に、底面と導電処理が施されている半流動物質の表面と導電処理が施されている超音波センサ6の表面とに対して電鋳(electro-forming)処理(電気メッキ)が施される。
【0031】
このようにして、隔壁9が上記処理面に対して電鋳法(銅電鋳法)により形成される。超音波センサ6は、溝部11側の隔壁9に強力に接合している。隔壁9は、箱体2に一体化している。最後に、溝部11の中の半流動物質が加熱により箱体2の中で溶解され、溝部11の中で流動し溝部11の端面開口(図示されず)から流出して除去される。
【0032】
なお、隔壁9が単純な形状であれば、その他公知の方法(消失模型鋳造法)により作成することもできる。また、ファイバー状や帯状の超音波センサ6を用いる場合には、第2型の端面から所定厚さの隔壁9を残した状態でドリルによって溝部11を貫通させて作成してもよい。つまり、隔壁9の作成方法は、使用する超音波センサ6の仕様に合せて適宜選択すればよい。
【0033】
上述したごとく、超音波センサ6を用いることにしたので、繰り返し使用に耐えうる程度の厚さを有する隔壁9を使用することができる。従って、流動樹脂に超音波センサ6が接触せず、かつ繰り返し使用に耐える。このような隔壁を介して樹脂流動先端を検知する場合、歪みゲージ等の歪み計では隔壁の厚さが大きいため計測することができない。しかしながら、超音波センサを使用することによって、ある程度の厚みをもった隔壁でも検知することが可能であり、これにより超音波センサを繰り返して使用することが可能となり、ひいては低コストでRTM成形することができる。
【0034】
〔第二実施形態〕
本発明の第二実施形態について、図6および図7を用いて説明する。図6は、本発明の第二の実施形態におけるRTM成形型の平面図を示し、図7は図6のA−A断面図である。
【0035】
図6および図7に示すように、溝部11を箱体2の幅方向に並んだ状態で2列設けた構造とし、好ましくは、箱体2の幅方向に並んだ状態で等間隔に複数設けた構造とする。その他の構成は第1の実施形態と同じである。溝部11内には超音波センサ6が配置され、中空部10の中の繊維基材3を含浸する樹脂流動を検知する。超音波センサ6は、樹脂および繊維基材3と接触しないよう、溝部11内の隔壁6に取り付けられている。
【0036】
複数の溝部11内に超音波センサ6が設けられているため、型の長尺方向の樹脂流動分布に加え、幅方向の分布も得ることができる。このため、繊維基材3全域にわったって樹脂流動先端を検知することができ、より高精度な複合材の成形が可能となる。
【0037】
〔第三実施形態〕
本発明の第三実施形態について、図8および図9を用いて説明する。図8は本発明の第三の実施形態におけるRTM成形型の平面図を示し、図9は図8のB−B断面図である。
【0038】
図8および図9に示すように、蓋体2を第2型とし、箱体1を第1型として、蓋体2と箱体1とを組み合わせて気密な中空部10を形成したものである。中空部10中には、強化材であるFRP(強化プラスチック)などの繊維基材3が配置される。箱体2内部には、箱体2の長尺方向に沿って溝部11が2列、好ましくは等間隔に複数形成され、中空部10と溝部11との間には隔壁9が形成される。溝部11内には超音波センサ6が配置され、中空部10の中の繊維基材3を含浸する樹脂流動先端を検知する。超音波センサ6は、樹脂および繊維基材3と接触しないよう、溝部11内の隔壁6に取り付けられている。
【0039】
第3の実施形態において、樹脂と繊維基材3とが一体硬化した後、蓋体2と箱体1とを離型する際(ステップ4)、まず、蓋体2を離型してから箱体1を離型する。成形物が複雑な形状になれば型も複雑となり、離型に要する時間も長くなる。従って、箱体に超音波センサ6を設けた場合、蓋体を離型した後、箱体を離型する間、蓋体は放置されることとなり、成形作業に無駄が生じる。
【0040】
しかしながら、検知ステップを行う超音波センサ6を蓋体2に設けたことにより、箱体1から蓋体2を離型した後、箱体1から複合成形物を離型する間、蓋体2を別の箱体1に利用することができる。これにより、次工程への待機時間を省略できるため、RTM成形工程の短縮が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるRTM成形型を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるRTM成形型を示す正面図である。
【図3】本発明のRTM成形における樹脂流動を示す平面図である。
【図4】本発明の超音波センサの配置を示す配置図である。
【図5】本発明における減衰曲線を示すグラフである。
【図6】本発明の第2の実施形態におけるRTM成形型を示す平面図である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態におけるのRTM成形型を示す平面図である。
【図9】図8B−B断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 第1型
2 第2型
3 繊維基材
3a 樹脂未含浸領域
3b 樹脂流動先端
3c 樹脂含浸領域
4 樹脂注入孔
5 樹脂排出孔
6 超音波センサ
7 リード線
8 金属板
9 隔壁
10 中空部
11 溝部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1型と、
前記第1型と組み合わされた状態で樹脂が注入される中空部を形成するとともに、該中空部に対して隔壁を介して溝部が形成された第2型と、
前記中空部を流動する樹脂を検出する超音波センサと、
前記超音波センサは、前記溝部に設けられるとともに、前記隔壁に取り付けられていることを特徴とするRTM成形型。
【請求項2】
前記溝部は、前記樹脂が流動する方向に延在するとともに、第2型の幅方向に並んだ状態で複数形成されていることを特徴とする請求項1記載のRTM成形型。
【請求項3】
前記超音波センサは、前記溝部に沿って略等間隔で配置されていることを特徴とする請求項1または2記載のRTM成形型。
【請求項4】
前記超音波センサは、帯状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のRTM成形型。
【請求項5】
第1型と第2型とを組み合わせて樹脂が流動する中空部を形成するステップと、
前記中空部に前記樹脂を注入するステップと、
前記超音波センサにより前記樹脂の流動先端を検出する検出ステップと、
前記超音波センサとともに前記第2型と第1型とを離型するステップと、
を含むRTM成形方法において、
前記検出ステップは、前記第2型に形成された溝部を前記中空部との間で仕切る隔壁に取り付けられた前記超音波センサによって、前記中空部を流動する樹脂先端を検出するステップを含むことを特徴とするRTM成形方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−103190(P2006−103190A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−293888(P2004−293888)
【出願日】平成16年10月6日(2004.10.6)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【出願人】(504374883)
【出願人】(504374894)
【Fターム(参考)】