説明

TLR活性モジュレーターを含む免疫原性組成物

本発明は、Toll様受容体7に関連する疾患または障害を処置または防止するための新規のクラスの化合物、免疫原性組成物、およびかかる化合物を含む薬学的組成物、ならびにかかる化合物の使用方法を提供する。1つの態様では、化合物は、ワクチンの有効性を増強するためのアジュバントとして有用である。本発明は、Toll様受容体7(TLR7)アゴニスト、アルミニウム含有アジュバント、および抗原を含む免疫原性組成物を提供する。かかるTLR7アゴニストは、アルミニウム含有アジュバント(ほんの一例として、水酸化アルミニウム、アルミニウムオキシヒドロキシド、およびアルミニウムヒドロキシホスファートなど)に結合する免疫増強物質である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、
(ii)抗原、および
(iii)アルミニウム含有アジュバント
を含む免疫原性組成物であって、該式(I)の化合物は、TLR7アゴニスト:
【化56】

(式中、
は、H、C〜Cアルキル、−C(ROH、−L、−L、−L、−L、−OL、または−OLであり、
は、−C(O)−または−O−であり、
は、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、または−((CRO)(CH−であり、Lの該C〜Cアルキレンおよび該C〜Cアルケニレンは、1〜4個のフルオロ基で任意選択的に置換され、
各Lは、独立してC〜Cアルキレンおよび−((CRO)(CH−から選択され、Lの該C〜Cアルキレンは、1〜4個のフルオロ基で任意選択的に置換され、
は、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、
は、HまたはC〜Cアルキルであり、
は、C〜Cアルキル、−L、−L、−L、−L、−L、−L、−OL、−OL、−OL、−OL、−OR、−OL、−OL、および−C(ROHから選択され、
各Rは、独立してHおよびフルオロから選択され、
は、−P(O)(ORであり、
は、−CFP(O)(ORまたは−C(O)OR10であり、
は、−CFP(O)(ORまたは−C(O)OR10であり、
は、HまたはC〜Cアルキルであり、
各Rは、独立してHおよびC〜Cアルキルから選択され、
10は、HまたはC〜Cアルキルであり、
各pは、独立して1、2、3、4、5、および6から選択され、
qは、1、2、3、または4であり、
がC〜Cアルキルまたは−ORである場合、Rは、−C(ROH、−L、−L、−L、−L、−OL、または−OLであり、Rは、−CFP(O)(ORであり、Rは、−CFP(O)(ORである)
である、免疫原性組成物。
【請求項2】
がC〜Cアルキルであり、
がC〜Cアルキルであり、
が−OLまたは−OLであり、
が−P(O)(OH)であり、
が−CFP(O)(OH)であり、
がC〜Cアルキレンである、請求項1に記載の免疫原性組成物。
【請求項3】
がC〜Cアルキルであり、
がC〜Cアルキルであり、
が−OLまたは−OLであり、
が−P(O)(OH)であり、
が−CFP(O)(OH)であり、
が−((CRO)(CH−であり、
がHであり、
qが1または2であり、
pが2である、請求項1に記載の免疫原性組成物。
【請求項4】
が−Lであり、
がC〜Cアルキルであり、
が−OLまたは−OLであり、
が−P(O)(OH)であり、
が−C(O)OHであり、
が−CFP(O)(OH)であり、
がC〜Cアルキレンであり、
がC〜Cアルキレンである、請求項1に記載の免疫原性組成物。
【請求項5】
が−Lであり、
がC〜Cアルキルであり、
が−OLまたは−OLであり、
が−P(O)(OH)であり、
が−C(O)OHであり、
が−CFP(O)(OH)であり、
がC〜Cアルキレンであり、
が−((CRO)(CH−であり、
がHであり、
qが1または2であり、
pが2である、請求項1に記載の免疫原性組成物。
【請求項6】
が−C(ROH、−L、−L、または−Lであり、
がC〜Cアルキルであり、
が−ORであり、
がC〜Cアルキルであり、
が−P(O)(OH)であり、
が−CFP(O)(OH)であり、
が−C(O)−であり、
が、1〜4個のフルオロ基でそれぞれ任意選択的に置換されたC〜CアルキレンまたはC〜Cアルケニレンである、請求項1に記載の免疫原性組成物。
【請求項7】
がC〜Cアルキルであり、
がC〜Cアルキルであり、
が−OL、−OL、または−OLであり、
が−P(O)(OH)であり、
が−CFP(O)(OH)であり、
各Lが独立してC〜Cアルキレンであり、
がフェニレンである、請求項1に記載の免疫原性組成物。
【請求項8】
がC〜Cアルキルであり、
がC〜Cアルキルであり、
が−C(ROHまたは−Lであり、
が−P(O)(OH)であり、
が−C(O)−または−O−である、請求項1に記載の免疫原性組成物。
【請求項9】
がメチルである、請求項1または請求項6に記載の免疫原性組成物。
【請求項10】
がメチルである、請求項1〜3または7〜9のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
【請求項11】
がメチルである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
【請求項12】
前記化合物が、
4−(4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)−1,1−ジフルオロブチルホスホン酸;
3−(5−アミノ−2−(4−(4,4−ジフルオロ−4−ホスホノブトキシ)−2−メチルフェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−イル)プロパン酸;
3−(5−アミノ−2−(4−(2−(3,3−ジフルオロ−3−ホスホノプロポキシ)エトキシ)−2−メチルフェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−イル)プロパン酸;
3−(5−アミノ−2−(2−メチル−4−(2−(2−(2−ホスホノエトキシ)エトキシ)エトキシ)フェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−イル)プロパン酸;
4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェニル二水素ホスファート;
(4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)メチルホスホン酸;
5−(4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)−1,1−ジフルオロペンチルホスホン酸;
4−(4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)−1,1−ジフルオロブチルホスホン酸;
3−(2−(4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)エトキシ)−1,1−ジフルオロプロピルホスホン酸;
2−(4−((4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)メチル)フェニル)−1,1−ジフルオロエチルホスホン酸;
2−(5−アミノ−2−(4−メトキシ−2−メチルフェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−イル)−1,1−ジフルオロ−2−オキソエチルホスホン酸;
(E)−2−(5−アミノ−2−(4−メトキシ−2−メチルフェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−イル)ビニルホスホン酸;
2−(5−アミノ−2−(4−メトキシ−2−メチルフェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−イル)エチルホスホン酸;
(E)−2−(5−アミノ−2−(4−メトキシ−2−メチルフェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−イル)−1−フルオロビニルホスホン酸;
3−((4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)メチル)フェニルホスホン酸;
5−アミノ−2−(4−メトキシ−2−メチルフェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−カルボニルホスホン酸;
3−(5−アミノ−2−(2−メチル−4−(3−ホスホノプロポキシ)フェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−イル)プロパン酸;
(4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェニル)(ヒドロキシ)メチレンジホスホン酸;
3−(5−アミノ−2−(4−(2−(2−(3,3−ジフルオロ−3−ホスホノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)−2−メチルフェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−イル)プロパン酸;
(5−アミノ−2−(4−メトキシ−2−メチルフェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−イル)(ヒドロキシ)メチレンジホスホン酸;
3−(5−アミノ−2−(2−メチル−4−(2−(2−ホスホノエトキシ)エトキシ)フェネチル)ベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−8−イル)プロパン酸;
2−(4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)エチルホスホン酸;
6−(4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)ヘキシルホスホン酸;
6−(4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)−1,1−ジフルオロヘキシルホスホン酸;
4−((4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)メチル)ベンジルホスホン酸;
2−(2−(2−(4−(2−(5−アミノ−8−メチルベンゾ[f][1,7]ナフチリジン−2−イル)エチル)−3−メチルフェノキシ)エトキシ)エトキシ)エチルホスホン酸;
3−[5−アミノ−2−(2−{4−[2−(3,3−ジフルオロ−3−ホスホノプロポキシ)エトキシ]−2−メチルフェニル}エチル)ベンゾ[f]1,7−ナフチリジン−8−イル]プロパン酸;
{5−[4−(2−{5−アミノ−8−メチルベンゾ[f]1,7−ナフチリジン−2−イル}エチル)−3−メチルフェノキシ]ペンチル}ホスホン酸;および
{4−[4−(2−{5−アミノ−8−メチルベンゾ[f]1,7−ナフチリジン−2−イル}エチル)−3−メチルフェノキシ]ブチル}ホスホン酸
から選択される、請求項1に記載の免疫原性組成物。
【請求項13】
前記化合物が、投与された場合に免疫刺激効果をもたらすのに十分な量で存在する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
【請求項14】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の免疫原性組成物であって、前記化合物が、該組成物が投与される被験体における前記抗原に対する免疫応答を増強するのに有効な量で存在する、免疫原性組成物。
【請求項15】
前記抗原が細菌性抗原である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
【請求項16】
前記細菌性抗原がNeisseria meningitidis由来の抗原である、請求項15に記載の免疫原性組成物。
【請求項17】
前記抗原がサッカリドである、請求項16に記載の免疫原性組成物。
【請求項18】
前記サッカリドが、Neisseria meningitidis血清群A、W135、Y、またはCに由来する、請求項17に記載の免疫原性組成物。
【請求項19】
前記抗原がポリペプチドである、請求項16に記載の免疫原性組成物。
【請求項20】
前記ポリペプチドが、配列番号1〜6からなる群より選択される配列と少なくとも85%同一である、請求項19に記載の免疫原性組成物。
【請求項21】
前記抗原がウイルス性抗原である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
【請求項22】
前記ウイルス性抗原がRSウイルス(RSV)由来の抗原である、請求項21に記載の免疫原性組成物。
【請求項23】
前記抗原が、F、G、M、およびその融合タンパク質からなる群より選択される、請求項22に記載の免疫原性組成物。
【請求項24】
追加のアジュバントをさらに含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
【請求項25】
前記化合物が、治療有効量で存在し、かつ前記アルミニウム含有アジュバントに結合している、請求項1〜24のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
【請求項26】
前記アルミニウム含有アジュバントが、水酸化アルミニウム、アルミニウムオキシヒドロキシド、およびアルミニウムヒドロキシホスファートから選択される、請求項1〜24のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
【請求項27】
前記アルミニウム含有アジュバントが、アルミニウムオキシヒドロキシドまたは水酸化アルミニウムである、請求項1〜24のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
【請求項28】
固体である、請求項1〜27のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
【請求項29】
凍結乾燥固体である、請求項28に記載の免疫原性組成物。
【請求項30】
免疫原性組成物の有効性を増強するための方法であって、該方法は、有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を添加する工程を含み、該免疫原性組成物は、アルミニウム含有アジュバントおよび抗原を含み、該式(I)の化合物は、TLR7アゴニスト:
【化57】

(式中、
は、H、C〜Cアルキル、−C(ROH、−L、−L、−L、−L、−OL、または−OLであり、
は、−C(O)−または−O−であり、
は、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、または−((CRO)(CH−であり、Lの該C〜Cアルキレンおよび該C〜Cアルケニレンは、1〜4個のフルオロ基で任意選択的に置換され、
各Lは、独立してC〜Cアルキレンおよび−((CRO)(CH−から選択され、Lの該C〜Cアルキレンは、1〜4個のフルオロ基で任意選択的に置換され、
は、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、
は、HまたはC〜Cアルキルであり、
は、C〜Cアルキル、−L、−L、−L、−L、−L、−L、−OL、−OL、−OL、−OL、−OR、−OL、−OL、および−C(ROHから選択され、
各Rは、独立してHおよびフルオロから選択され、
は、−P(O)(ORであり、
は、−CFP(O)(ORまたは−C(O)OR10であり、
は、−CFP(O)(ORまたは−C(O)OR10であり、
は、HまたはC〜Cアルキルであり、
各Rは、独立してHおよびC〜Cアルキルから選択され、
10は、HまたはC〜Cアルキルであり、
各pは、独立して1、2、3、4、5、および6から選択され、
qは、1、2、3、または4であり、
が、C〜Cアルキルまたは−ORである場合、Rは、−C(ROH、−L、−L、−L、−L、−OL、または−OLであり、Rは、−CFP(O)(ORであり、Rは、−CFP(O)(ORである)
である、方法。
【請求項31】
患者の免疫応答を惹起するための医薬の製造における、
(i)前述の請求項のいずれかで定義した式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、
(ii)抗原、および
(iii)アルミニウム含有アジュバント
の使用。
【請求項32】
患者の免疫応答を惹起するための方法で用いるための、
(i)前述の請求項のいずれかで定義した式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、
(ii)抗原、および
(iii)アルミニウム含有アジュバント
の組み合わせ。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−503845(P2013−503845A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527403(P2012−527403)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【国際出願番号】PCT/IB2010/002386
【国際公開番号】WO2011/027222
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】