説明

VOCフリーのラテックスコアレッセント

コアレッセントとしての揮発性有機化合物(VOCs)の代替物として、本質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル及び低ガラス転移温度(Tg)のラテックス樹脂をごく一部、並びに(従来から採用されている揮発性アミン/アンモニア中和剤にそれぞれ代わるものとして)反応性アミンの組み合わせが、経済的で、低/ゼロVOC含有のアクリル系、スチレン系共重合体、ポリエステル、ポリウレタン及びビニル共重合体ラテックス系のコーティング、塗料及びインクを提供し、これらは、その従来型の対応物を凌ぐものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はVOCフリーのラテックスコアレッセントに関し、より詳細には樹脂由来のコアレッセントに関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2003年4月3日に出願された米国特許出願第60/460,096号の優先権を主張するものであり、その全ては参照により本明細書に取り込まれる。
【背景技術】
【0003】
中和剤/安定剤として、揮発性アミン及びアルコール、グリコール、ケトン並びにグリコールモノエーテルとモノエステルを、樹脂含有重量の最大40%まで組み合わせて使用することは、アクリル系、スチレン系共重合体、ポリビニルアセテート及び関連の共重合体樹脂由来のコーティングにおけるラテックス固体のコアレッセンスを得るために50年以上も前から行われてきたことである。フィルムコアレッセンスを得た後で、これら従来型の中和剤及び/又はコアレッシング成分を揮発させることは、フィルムの湿度環境下における破壊(breakdown)(戻り)を抑制し、乾燥したフィルムが満足な耐摩耗性及び耐汚染性をもつために、通常必要とされることである。
環境劣化(主として低レベルの大気中オゾン生成)、及び揮発性有機物(VOCs)に曝されることによる健康や火災の危険性に対する最近の関心事が、コーティングに使用されているVOCsの特性及び割合に関して増々厳しい規制制限を強いるものとなってきた。
【0004】
ラテックスコーティングに対するこの様な制限を満たす技法の一つとして、オレフィン系モノマー(例えば、Air Products社製のAirflex809)を夥しい割合で用いる、自己コアレッシングラテックス樹脂を開発することが挙げられる。これはコアレッセントをほとんど又は全く必要としないかわりに、高引火性の単量体を溶解させるのに高圧が必要とされるため、製造上の危険性とコストが著しく高くなる。代替法として、オレフィン−アクリレート−ビニル系の共重合体及び/又は三元共重合体をより従来型(不完全相溶系)のアクリル並びに/又はビニル重合体及び/又は共重合体と混合し、二相/多相自己コアレッシング重合体(例えば、BASF社のAcronal S760)を製造する方法があるが、このようなオレフィン単量体由来の材料は今日まで、低Tgフィルム形成材に限られており、光沢並びに物理的及び化学的な耐性能にも劣るものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の開示は、この様な欠点を克服する技術を供するものである。
(発明の要約)
本発明は、従来からコアレッセントとして用いられる有機溶媒の(部分的又は完全な)代替物として不揮発性反応性アミン及び揮発性アミン/アンモニア中和剤がそれぞれ配合されていてもよい、不飽和のエステル類及び/又はエーテル類、及び低ガラス転移温度(Tg)のラテックス樹脂を低レベルで組み合わせて使用することに関する。この様な使用は、発光を削減し、従来型ラテックス樹脂から製造されるフィルムの性能を向上させるだけではなく、特に、ある種の超界面活性剤(例えば、表3)と併用により、顔料/増量剤の分散性を向上させ、また、粒子含有タイプのものの研磨時間を短縮するものである。それにより、設備及びエネルギーの使用効率を向上させることが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの態様は、実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低ガラス転移温度(Tg)のラテックス樹脂の組合せを含有する(含む、実質的に含んで成る、から成る)組成物である。この組成物は、不揮発性反応性アミン及び/又は有機金属を更に含んでいてもよい。この組成物は、前述の組合せがコアレッセントであってもよい。この組成物は、ラテックスコーティング、インク又は塗料であってもよい。
この組成物は、実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低ガラス転移温度(Tg)のラテックス樹脂の組合せを含む(から実質的に成る)コアレッセントであってもよい。このコアレッセントは、不揮発性反応性アミン及び/又は有機金属を更に含んでいてもよい(から実質的に成っていてもよい)。
【0007】
他の態様は、従来型界面活性剤を実質的欠いている本明細書に記載の組成物である。
【0008】
他の態様は、実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgラテックス樹脂の組合せを含む、ラテックス樹脂用コアレッセントである。
【0009】
他の態様は、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステルが一つ又はそれ以上のヒドロキシル官能基を含む、本明細書に記載の何れかの組成物でもある。
【0010】
他の態様は、実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)、並びに0.2から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上の有機金属系界面活性剤及び0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)の組合せを含んでいてもよいアクリル系ラテックス樹脂、ビニル及び/又はビニル共重合体ラテックス樹脂、スチレン系共重合体ラテックス樹脂、ポリウレタンラテックス樹脂又はポリエステルラテックス樹脂用のコアレッセントである。
【0011】
他の態様は、ラテックス樹脂を、実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂と組合せることを含む、ラテックス樹脂のコアレッシング方法である。この方法は、0.2から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上の有機金属系界面活性剤を組合せること;0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を組合せること;またはその組合せを更に含んでいてもよい。この方法は、ラテックス樹脂がビニル共重合体、スチレン系共重合体又はアクリル系重合体又は共重合体である、本明細書に記載の何れのものであってもよい。
【0012】
他の態様は、ラテックス樹脂を実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)と組合せることを含む、低VOCラテックスコーティング、塗料又はインクの何れかを製造する方法である。この方法は0.2から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上のジルコニウム系界面活性剤及び/又は0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を組合せることを更に含んでいてもよい。この方法は、ラテックスコーティング、塗料又はインクが実質的にVOCsを欠いているものであってもよい。
【0013】
他の態様は、実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)、並びに0.1から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上の有機金属系界面活性剤及び0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を組合てもよいプロセスによって製造される製品である。
【0014】
他の態様は、ラテックス樹脂を実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)とコアレッセントとして組合せることを含む、床コーティング、建築及び/又は維持管理用のコーティングとして有用な低VOCラテックスコーティングの製造方法である。
【0015】
他の態様は、ラテックス樹脂を実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)とコアレッセントとして組合せることを含み、当該コアレッセントが不揮発性で反応性のアミン並びに有機金属及び/又はポリグリコールモノエーテル及び/又はポリグリコールモノエーテルエステル、好ましくはそのエステルカルボキシルに対してα又はβにヒドロキシル基を有するポリグリコールモノエーテルエステルを更に含んでいてもよい、床コーティング、建築及び/又は維持管理用のコーティングとして有用な低VOCラテックスコーティングの製造方法である。
【0016】
他の態様は、ラテックス樹脂を実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)とコアレッセントとして組合せることを含み、ここで当該コアレッセントが不揮発性で反応性のアミン及び所望ならば有機金属及び/又はポリグリコールモノエーテル及び又はポリグリコールモノエーテルエステル、好ましくはそのエステルカルボキシルに対してα又はβにヒドロキシル基を有するポリグリコールモノエーテルエステルを更に含む、床コーティング、建築及び/又は維持管理用のコーティングとして有用な低VOCラテックスコーティングである。
【0017】
他の態様は、従来から採用されている揮発性アミン/アンモニア中和剤及び有機溶媒が、0.1から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上の金属系界面活性剤及び0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を組合せてもよい、実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)で実質的に又は完全に代替されるラテックスコーティング(例えば、ラテックス樹脂系インク、ラテックス樹脂系塗料)である。
【0018】
他の態様において、この組成物は、処理又は架橋過程で除去又は留去され、コアレッセント材料として作用する有機溶媒(例えば、VOCs)を含むコアレッセント材料を実質的に含まない(又は完全に含まない)ラテックスコーティング、インク又は塗料であり;コアレッセント材料として作用する例えばアンモニアまたはアミン中和剤を含む揮発性アミンを実質的に含まない(又は完全に含まない)ラテックスコーティング、インク又は塗料である。他の態様においてこの組成物は、例えばアンモニア又はアミン中和剤を含む揮発性アミンを実質的に含まない(又は完全に含まない)ラテックスコーティング、インク又は塗料である。
【0019】
別の態様においては、組成物は、本明細書に記載された如何なる組成物をも含む揮発性有機化合物(「VOC」)フリーのビヒクルを含む。「VOCフリー」という用語は、当該技術分野公知であり、米国EPA Method24によって定義されているように、揮発性有機化合物とみなされる化学成分が実質的に配合されていないか又は含まれていない組成物を意味する。
【0020】
他の態様は、実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)、並びに一つ又はそれ以上の金属系界面活性剤(例えば、0.1から約2重量パーセント)及び実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)(例えば、0.1から約4重量パーセント)を組合せてもよいことを含むコアレッセントの製造方法である。このコアレッセント系(system)は例えばラテックスコーティング、インク及び塗料を含む重合体材料のコアレッシングに用いられる。本発明の方法は、本明細書に記載されている如何なる系(system)を製造することも包含するものである。
【0021】
他の態様において、本発明は本明細書の如何なる組成物をも印刷媒体に適用することを含む印刷方法に関する。この印刷媒体は印刷に好適なものであれば如何なるもの(例えば、紙、光沢物、重合体、金属、木材等)であってもよい。プレスを含む種々の方法を用いて印刷することができる。フレキソ印刷は、平らな弾性プレートから印刷する技術またはプロセスであり、望ましいイメージの領域で印刷インクが板に選択的に接着し、次いで、そのイメージが基板(例えば、紙、プラスチック、金属)へ直接的に又は間接的に接触移動するように、プレートを構築することによって望ましいイメージを得ることができる。用途としては、枚葉給紙、コールドウエブ及びヒートセットウエブ印刷を含む凹版印刷又はオフセット印刷がある。
【0022】
その他の態様において、本発明は本明細書に記載の如何なる組成物を塗面へ塗付することを含む塗装方法に関する。塗面はどのような塗装可能な表面(例えば、紙、木材、重合体、金属など)であってもよい。この塗装は、例えばローラー塗装機、ブラシ、噴霧器、分散ヘッドなどを含む如何なる標準の方法でなされてもよい。
【0023】
本発明の一つ又はそれ以上の態様が添付の図示及び以下の記載に示されている。本発明のその他の特徴、目的及び利点は、明細書、図示及び請求の範囲から明らかである。
(発明の詳細な説明)
【0024】
(発明の詳細な説明)
多様な低Tg樹脂が、本発明の実施において有効に用いられている。最も有用なものは、主なフィルム形成材として用いられる樹脂又は樹脂の組合せにおいて著しい溶解性(好ましくは適用される濃度での完全な溶解性)を有する材料である。
【0025】
有機金属化合物は、金属原子(類)に結合(共有的又は非共有的な結合相互作用を含む)した有機(つまり、炭素及び水素を含有する)官能基を有する化合物(又は錯体)である。一つの態様において、これらの化合物は、(IV)価の酸化状態にある金属原子を有するものである。その他の態様において、これらの化合物は、有機ジルコニウム化合物である。本明細書の組成物及び方法において有用な有機金属化合物には、例えば、本明細書の表に掲げられたものが含まれる。
【0026】
本発明の実施に関連して有用な不揮発性の反応性アミンは25℃で1mmHg未満の蒸気圧を有し、少なくともそれぞれ1個の塩基性の窒素及び少なくとも1個の炭素−炭素二重結合及び/又は遷移金属配位子を含有し、そして塩基性窒素原子1個当たり12個以下の炭素原子を含有する。より好ましいものは、1個又はそれ以上の(メタ)アクリル、N−アリル及び/又はN−ビニル配位子を含有し、そして最も好ましいものは、25℃で2%を越える水溶解性を有する。そのような有用な不揮発性の反応性アミンの具体例が表(A)に示されている。本発明の他の態様は、本明細書中の表及び実施例に具体的に示されているものを含む。これらの実施例は有用な材料を網羅するものではなく説明目的のものである。
【0027】
(表A)
(AA)4,4′ビスN−ビニルピロリドン
(AB)N,N,N′−トリス(2−ブテニル),エチレンジアミン
(AC)N′,メチル−1,3−プロピレンジアミンモノ2−プロペンアミド
(AD)(N,2−プロペニル)ビス(2−ヒドロキシ)プロピルアミン
(AE)N,2−プロペニル,N′−(2−ヒドロキシ)エチル,ヘキサメチレントリアミン
(AF)4−(N,3−ヒドロキシプロピル,N−ビニル)2−アミノエチル
(AF′)2−[N,(2−オキサ−シクロペンタジエニル)]アミノ酢酸エチルエステル
(AG)4−(N,N−ビスビニルアミノ)1,3−ペンタンジオール
(AH)テトラエチレングリコールモノ3−(N,エチル)アミノ,2−(メチル)2−プロペノエート
(AJ)N,N−ジビニルグルタミン酸2−プロペニルエステル
(AK)6−(N,Nビスビニル)ヘキサン酸エチルエステル
【0028】
本発明の実施に有用な不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステルの好ましいタイプは、25℃で1mmHg未満の蒸気圧を有し、コーティング性質を最大化するために、通常のラテックス塗付条件下でフィルム成分(類)及び/又は基板への、空気酸化オリゴマー化/重合に由来する不可逆的結合が、得られたラテックスを架橋させることにより可能で、そうすることによってその(フィルム形成後の)環境感受性を最小化できるものである。本発明の実施において有用な不飽和エステル及びエーテルの例が表Bに示されている。これらの例は、有用な材料を網羅するものではなく説明目的のものである。
【0029】
(表B)
(BA)トリメチロールプロパンビス(2−メチル)−2−プロペノエートエステル
(BB)ソルビタンテトラキス2−ブテノエートエステル
(BC)ビスペンタエリトリソール2−プロペノラト,トリス2−プロペノエートエステル
(BD)6−ヒドロキシヘキサン酸2−プロペノアトエチルエステル
(BE)クエン酸トリスイソデセニルエステル
(BF)リンゴ酸ビスシンナミルエステル
(BG)2,2−ビスフロ酸2−プロペニルエステル
(BH)1,2,3−プロパントリオール1,3−ビスビニルエーテル,2−フェニルカルボキシレートエステル
(BJ)トリス2−ブテンジオールモノ(メチル)グルタレートエステル
(BK)エトキシ化(4)ビスフェノールAモノ2−プロペノエートエステル
【0030】
本発明に実施に関連して最も有用な界面活性剤は、25℃で0.1mmHg未満の蒸気圧を有し、コーティング性質を最大化するために、通常の処理条件下でフィルム成分(類)及び/又は基板への不可逆的結合が可能で、一方でフィルム形成後の環境感受性を最小化できるものであり、これは基板に効率的なウェットコート塗布及び、ラテックスコーティング配合中に粒子が使用されている場合は、その粒子の分散に役立つものである。本発明の実施において有用であることが見出された界面活性剤の中には、両性洗剤並びに四価のチタン及びジルコニウムに基づくある種の有機金属がある。これらの後者は、基板接着及び木材、金属及びセラミック基板上での改良された耐食性に著しく貢献し、そしてカーボンブラック、アゾ及びフタロシアニン系顔料の色強度を最大化する点で特に有用であることが見出されている。超界面活性剤の好ましいタイプの具体的例が表Cに示されている。これらの例は、有用な材料を網羅するものではなく説明目的のものである。
【0031】
(表C)
(CA)ジルコニウム(4)テトラキスオレイロラトと1モルの亜リン酸ジオクチルとの付加体
(CB)ジルコニウム(4)ビスビス(2,4‐ジオキソ)ウンデカノラト
(CC)ジルコニウム(4)イソオクタノラト・ホスホン酸トリスp−[3−N(メチル)モルホリノ]オクチルフェニル
(CD)ジルコニウム(4)2−オキシプロパノアト,ビス(モノフェニルエーテル)トリエチレングリコラト
(CE)チタン(4)オクチル,[(トリスオクチル)ジホスファト]
(CF)ジルコニウム(4)オキソエチレン,ビス(ドデシル)フェニルスルホナト
(CG)オキシ[ビスジルコニウム(4)(ビストリデシル)ジホスフェート]
(CH)ジルコニウム(4)テトラエチレングリコールモノメチルエーテル,トリス(テトラエチレングリコールモノメチルエーテル)ジホスファト
(CJ)4−N−(メチル),N−オクチルアミノ,1,4−シクロヘキサジエンカルボン酸
(CK)トリエチレングリコールジオラト,ビス[ジルコニウム(4)トリス(オクチル)ホスファト]
【0032】
本発明の適用において有用な低Tgコアレッセントは、15℃未満のTgを有するものであり、最も好ましいものは10℃未満のTgを有する。共コアレッセントとして用いられる特定の低Tg樹脂は如何なる既定の配合においても、フィルム形成に用いられるラテックス樹脂(類)と少なくとも部分的に相溶性でなければならない。実際には、この様な規制のもとで用いられる低Tgラテックスが好ましくはフィルム形成材と同一電荷種を介して安定化されることが要求される。ただし、低Tgノニオンラテックスがアニオン、カチオン及び/又はノニオン性のフィルム形成ラテックス樹脂と共に用いられる場合を除く。本発明の実施において有用な低Tg樹脂の例は多数ある;しかしながら、簡潔にするため、10種の代表的例のみを表Dに示す。
【0033】
機能的に同等の材料、例えば、前述の、上に開示された不飽和のエステル、エーテル、エーテル−エステルの一部及び/又は本発明を成功裏に実施するために必要なものとして前に述べられた一つ又はそれ以上の成分種のハロゲン化に対する不飽和アミドの不飽和類似体の代替物が本発明によって示されており、そしてそのような非臨界的修飾及び/又は関連化合物種の組合せは、本開示の範囲内のものであると見なされるものである。
【0034】
(表D)
(DA)エチレン−酢酸ビニル
(DB)ポリ酢酸ビニル
(DC)エチレン−アクリレート共重合体
(DD)ポリイソプレン
(DE)ポリビニルブチラール
(DF)ビニル‐アクリル共重合体
(DG)ポリクロロプレン
(DH)ビニルアルコール,酢酸ビニル共重合体
(DJ)エトキシ化ビスフェノールA
(DK)塩素化、クロロスルホン化ポリエチレン10
【0035】
注:1)Airflex 809(Air Products社);2)UCAR 371(Dow社);3)Acronol 2367(BASF社);4)IR 401(Kraton Polymers社);5)Butvar Dispersion BR(UCB/Soluta社);6)Rhoplex 9100(Rohm and Haas社);7)Neoprene WR(Dupont−Dow Elastomers社);8)Elvinil 51−05(Dupont Dow社);9)Carbowax 2000(Dow社);10)Hypalon 40(Dupont−Dow Elastomers社)
【0036】
インク媒体は、全体としてインク組成物として好適な、顔料の他の成分の組合せである。このインク媒体は、本明細書に記載された如何なる材料も含有することができ又は公知の如何なる標準インク媒体成分、例えば、インク組成物又は印刷組成物等に好適な固体、アルキド、ポリエステル又はポリアミドも含有することができる。顔料などの着色剤は、インクに対して望みの色を供する。顔料がこの組成物に存在しない場合、ワニスも同種材料と考えられる。ワニスは明らかに、本明細書に記載された組成物の一つの態様と考えられる。
【0037】
本明細書の組成物はフレキソ印刷用途において有用である。そのような用途は、枚葉給紙、コールドウエブ及びヒートセットウエブ印刷を含む凹版印刷又はオフセット印刷であり得る。
【0038】
本発明の化合物(本明細書の組成物において使用されるようなものを含む)は一つ又はそれ以上の不斉中心を含有してよく、従ってラセミ体及びラセミ体混合物、単一エナンチオマー、個別ジアステレオマー及びジアステレオマー混合物として存在する。E−、Z−及びシス−トランス二重結合異性体も同様に想定される。これらの化合物のそのような異性体の全ての形態が本発明に含まれるのは明らかである。本発明の化合物は複数の互変異性体形態でも示され、そのような場合、本発明は、本明細書に記載された化合物の全ての互変異性体形態を含むことは明らかである。そのような化合物のそのような異性体の全ての形態が本発明に含まれることは明らかである。本明細書に述べられた化合物の全ての結晶形態も本発明に含まれることは明らかである。
【0039】
本発明は以下の実施例において更に説明される。インク、塗料及び染色におけるラテックスコーティングへの本発明の範囲と使用の更なる拡大が実施例1から5に例示されている。これらの実施例は単に例示目的のためであり本発明をなんら限定するものではないものと理解されたい。引用例は全て、参照することにより本明細書に取り込まれる。
(実施例)
【実施例1】
【0040】
当該実施例は、石造シーラー用途における生産性、VOC排出及び性能品質の点での先行技術に対する本発明の優位性を示す。
【0041】
石造シーラー配合を、示された成分の逐次分散によって調製した(顔料分散時間及び研磨品質達成度が注記されている)。得られたシーラーがローラーによって、施工10日目の、8インチ×18インチ×1インチ厚みのコンクリートキャスティング平滑面に、1ガロン/1500ftの塗付割合で塗付された。72°F及び85%湿度条件下で乾燥時間(接触法)を測定した。72°F及び50%湿度条件下で164時間、乾燥した後、シーラー性能を、乾燥キャスティングを秤量すること、次いで、そのようなキャスティング上に6インチの深さに水又は6%塩水を24時間溜め込み、その後、排液したキャスティングを秤量することによって測定した。当該キャスティングによって吸着された水の重量%及び別個に6%塩水の重量%を用いてシーラー効率を求めた。本調査の結果を表1に示す。
【0042】
配合:重量部で表す;(添加の順序で)水、200.0;記載の中和剤;記載の界面活性剤;殺虫剤、18.50;ヒドロキシエチルセルロース、5.00;トリスポリ燐酸カリウム、2.00;消泡剤、1.00;記載のコアレッセント(類)及びコアレッセント樹脂(類);ウルトラマリーンブルー顔料、0.25;ルチル型二酸化チタン、200.0;American process酸化亜鉛、25;板状タルク、50;水、50;Hg54アクリル系ラテックス樹脂、352.0;消泡剤、0.98;界面活性剤、水、24.99;及び亜硝酸ナトリウム、2.30;チキソトロープ剤、0.5−2.7(必要に応じて)、こうした系の粘度を75°Fで85−90KUに調節した。得られた配合を黒色の短油型メラミン基板上に湿潤フィルム厚み3ミル(mil)でドローダウンし、環境温度及び環境湿度で7日間乾燥し、得られたVOCs排出量をASTM D3960によって求めた。この乾燥したコーティングの、初期光沢10及び接着11を評価し、続いて4%塩水に100時間、環境下で浸漬した後、環境下で48時間乾燥し光沢及び接着を再評価した。採用した配合及びこれらの試験結果を表1に供する。
【0043】
【表1】


【0044】
より環境的に耐性がある、アクリル系ラテックスベースの石造シーラーの製造における本技術のコアレッセントの、従来型コアレッセント対応物と比較した有効性が前述のデータから実証される。VOC排出削減も同様に自明である。
【実施例2】
【0045】
当該実施例は、金属への直接保全コーティング用途における生産性、VOC排出及び性能品質の点での先行技術に対する本発明の優位性を示す。
【0046】
金属への直接コーティング材を示された成分の逐次分散によって調製した(顔料分散時間が注記されている)。得られたコーティング材が24インチ×8インチの炭素鋼試験パネルのサンドブラストされた平滑面に、1ガロン/250ftの塗付割合で噴霧塗付された。72°F及び85%湿度条件下で120時間、乾燥した後、端部シーリング並びに線引きでのコーティング材の耐食性能をQUVキャビネット暴露「UV照射、4%食塩水及び可変温度(25℃から80℃)でのサイクル暴露」によって各々測定した。
【0047】
配合:重量部で表す;(添加の順序で)水、50.0;記載の中和剤;記載の界面活性剤;殺虫剤、4.00;酸化ポリエチレンワックス、4.00;記載の(分散ワックス)ポリウレタンチキソトロープ剤;消泡剤、2.00;記載のコアレッセント;ウルトラマリーンブルー顔料、0.25;ルチル型二酸化チタン、125;アルミン酸亜鉛、150;アクリル系ラテックス樹脂、64.0;(Hegman7.5+の分散粒子);記載の中和剤;アクリル系ラテックス樹脂、564.0;消泡剤、0.98;界面活性剤、記載のコアレッセント;水、16.00;及び亜硝酸ナトリウム、2.30;チキソトロープ剤、(必要に応じて)、こうした系の粘度を75°Fで80−85KUに調節した。コントロールコーティングではHegman研磨ゲージの読み値7+になるまで分散するのに3.7時間を要したが、一方、本技術のコーティングの各々では、30分未満でこの研磨細かさが達された。この試験結果が表2に示されている。
【0048】
【表2】


【実施例3】
【0049】
当該実施例は、ポリ酢酸ビニル系内装平面建築物の塗料用途における生産性、VOC排出及び性能品質の点での先行技術に対する本発明の優位性を示す。
【0050】
内装平面塗料を、示された成分の逐次分散によって調製した(顔料分散時間及び分散有効性が注記されている)。得られたコーティング材が未処理の乾燥壁(石膏シート)に、72°F及び80%湿度条件下でブラシ塗付された。72±2°F、65−80%の湿度で7日間、乾燥した後、被覆度、汚れ除去及び線引き性能を各々測定した。
【0051】
配合:重量部で表す;(添加の順序で)水、200.0;中和剤、記載通り;界面活性剤、記載通り;殺虫剤、1.00;記載のヒドロキシエチルセルロース;記載のトリスポリ燐酸カリウム;消泡剤、1.00;記載のコアレッセント;ウルトラマリーンブルー顔料、0.25;ルチル型二酸化チタン、250.0;水洗クレイ、50.0;記載の炭酸カルシウム;珪藻土、50.0;水、49.98;PVAラテックス樹脂、352.0;消泡剤、0.98;記載のコアレッセント;水、100.0;及び亜硝酸ナトリウム、2.30;チキソトロープ剤、(必要に応じて)、こうした系の粘度を75°Fで90−100KUに調節した。
【0052】
この評価の結果を表3に示す。
【0053】
【表3】


【0054】
より耐擦傷性及び耐汚染性がある、PVAラテックス系の内装平面建築物コーティング材の製造における本技術のコアレッセントの、従来型コアレッセント対応物と比較した有効性が前述のデータから実証される。VOC排出削減及び、達成される生産性及び分散性レベルの両者における改善は、同じ目的をもたらすべく通常採用される低沸点で燃焼性の溶媒(類)の使用に依存することなく、最低コアレッセンス温度の著しい低下があることから、同様に自明である。
【実施例4】
【0055】
当該実施例は、二成分系アクリルラテックスの架橋水性エポキシベースの木材キャビネット用の強制乾燥、透明、保護コーティングにおける生産性、VOC排出及び性能品質の点での先行技術に対する本発明の優位性を示す。
【0056】
成分A:中和剤;記載の−3.5PBW;亜硝酸ナトリウム、0.15;及び消泡剤(Patco Coatings社製のPatcote519)を(アクリル系ラテックス−Maincote AE58)のPBW95.85と混合し、そして当該エマルションを引続いて、成分BのPBW50と混合した。この成分Bは、Daubert Chemical社のGenepoxy370−H55のPBW12.5中に示すような種々の添加剤を配合し、そして必要に応じて水で希釈して全部で25重量部のBを製造した。チキソトロープ剤を必要に応じて添加して、65−70KUの初期混合物粘度を得た。そして、カーテンコーティングによってサンドブラストされただけで未処理の4インチ×8インチ×0.25インチの積層天然オーク(松材の上に)基板上に塗付した。塗付されたパネルを、180°Fのオーブンに20分間、通して強制乾燥し、次いで環境温度(約80°F)で24時間冷却した後、摩耗と耐溶媒性を評価してコーティング性能の有効性を求めた。この評価の結果を表4に示す。
【0057】
【表4】


【0058】
当該実施例は、本技術の基本として引用された成分の組合せつまり、不揮発性反応性アミンとヒドロキシル基含有不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステルの組合せを、従来用いられてきた揮発性アミン/アンモニア中和剤及びコアレッセントとしての有機溶媒の(部分的または完全な)代替としてそれぞれ使用可能であり、木材コーティング材において、実質的に加工性(ポットライフ)、機械的抵抗性及び耐薬品性(各々、耐摩耗性と汚染抵抗)を高め、同様にVOC削減を達成することを実証している。
【0059】
木材コーティング材に応用された際の本発明の更なる利点は、従来型コアレッセンス水性コーティング材、例えば、配合4−1と異なり、本発明の教示に基づくラテックス配合、例えば、配合4−2から4−7までは著しい粒度上昇を起こさず、そのため実質的にインターコートサンドブラストの必要性がなくなることである。これらのデータはまた、本明細書に開示された成分の好ましい組合せのサブセット(例えば、配合4−3、4−5及び4−6)も、従来型対応品と比較してかなりの利点を供することを実証している;しかしながら、本明細書に開示された成分の組み合わせが一つ又はそれ以上欠けると、全ての成分が含まれているものに比較して結果的に劣るものとなる。
【実施例5】
【0060】
当該実施例は、水性フレキソ印刷インクにおける生産性、VOC排出及び性能品質の点での先行技術に対する本発明の優位性を示す。
【0061】
ラテックスフレキソ印刷インクの配合を、示された成分(顔料分散時間及び研磨品質達成度が注記されている)の逐次分散によって調製した。得られたインクが#6ワイア巻き棒でボンド紙に塗付され、乾燥処理された。乾燥時間(接触法)を72°F及び85%湿度条件下で測定した。72°F、85%の湿度条件下で6時間、乾燥した後、ヒートシール抵抗性能(面同士)を25psig及び2秒間の接触時間で測定し、この評価の結果を表5に示す。
【0062】
配合:重量部で表す;(添加の順序で)E−2350樹脂267;記載の中和剤、;記載の界面活性剤;Defo1020消泡剤4.00、Ultra社製;記載のコアレッセンス;カルシウムリソール顔料50%プレスケーキ、400、Sun Chemical社製;Michemlubeワックス、5、Michemlman社製;水、#2Zahn cupを用いた粘度を27秒にするために必要量。相対的乾燥インク色強度を、上記条件で48時間乾燥した後、分光光度計を使用して薄層フィルムの300−600μm波長の反射スペクトルを積分することによって測定した。
【0063】
【表5】


【0064】
本明細書の記載と類似又は均等である方法及び物質は本発明の実施や試験に用いることができるものであるが、その方法及び物質の適当なものは前述の通りである。さらに、本明細書に記載の物質、方法、及び実施例は単に説明目的のためのみのものであり、それらは何ら本発明を限定するものではない。
本発明の実施態様が多数記載されているが、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく多くの修飾が可能であることは認識されているところである。従って、その他の態様も前述の特許請求範囲の内に含まれるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低ガラス転移温度(Tg)のラテックス樹脂の組合せを含む(から実質的に成る)組成物。
【請求項2】
不揮発性反応性アミンを更に含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
有機金属を更に含む請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
組成物がラテックスコーティング、インク又は塗料である請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
コアレッセントが実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低ガラス転移温度(Tg)のラテックス樹脂の組合せを含む(から実質的に成る)請求項1から4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
コアレッセントが不揮発性反応性アミンを更に含む(から実質的に成る)請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
コアレッセントが有機金属を更に含む(から実質的に成る)請求項5に記載の組成物。
【請求項8】
コアレッセントが不揮発性反応性アミン及び有機金属を更に含む(から実質的に成る)請求項5に記載の組成物。
【請求項9】
組成物が従来の界面活性剤を実質的に欠いている請求項1から9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂の組合せを含むラテックス樹脂用のコアレッセント。
【請求項11】
不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステルが一つ又はそれ以上のヒドロキシル官能基を含む請求項1から10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)並びに、0.2から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上の有機金属系界面活性剤及び0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を含んでいてもよいアクリル系ラテックス樹脂用のコアレッセント。
【請求項13】
1から15%の実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び1から15%の低Tgのラテックス樹脂(類)並びに、0.1から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上の多くの金属系界面活性剤及び0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を含んでいてもよいビニル及び/又はビニル共重合体ラテックス樹脂用のコアレッセント。
【請求項14】
実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)並びに、0.1から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上の金属系界面活性剤及び0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を含んでいてもよいスチレン系共重合体ラテックス樹脂用のコアレッセント。
【請求項15】
実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)並びに、0.1から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上の金属系界面活性剤及び0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を含んでいてもよいポリウレタンラテックス樹脂用のコアレッセント。
【請求項16】
実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)並びに、0.1から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上の金属系界面活性剤及び0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を含んでいてもよいポリエステルラテックス樹脂用のコアレッセント。
【請求項17】
実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂を組合せることを含むラテックス樹脂用のコアレッシング方法。
【請求項18】
0.2から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上の有機金属系界面活性剤を組合せることを更に含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を組合せることを更に含む請求項17に記載の方法。
【請求項20】
0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を更に含む請求項18に記載の方法。
【請求項21】
ラテックス樹脂がビニル共重合体である請求項17から20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
ラテックス樹脂がスチレン系共重合体である請求項17から20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
ラテックス樹脂がアクリル系重合体又は共重合体である請求項17から20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)を組合せることを含む、低VOCラテックスコーティング、塗料又はインクのいずれか一つを製造する方法。
【請求項25】
0.2から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上のジルコニウム系界面活性剤及び/又は0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を組合せることを更に含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
ラテックスコーティング、塗料又はインクがVOCsを実質的に欠いている請求項24又は25に記載の方法。
【請求項27】
実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)並びに、0.1から約2重量パーセントの一つ又はそれ以上の有機金属系界面活性剤及び0.1から約4重量パーセントの実質的に不揮発性で反応性のアミン(類)を組合せてもよいプロセスによって製造される製品。
【請求項28】
ラテックス樹脂を、実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)と組合せることを含む、床コーティング、建築及び/又は維持管理用のコーティングとして有用な低VOCラテックスコーティングの製造方法。
【請求項29】
ラテックス樹脂を、実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)と組合せることを含み、ここで当該コアレッセントが不揮発性で反応性のアミン並びに有機金属及び/又はポリグリコールモノエーテル及び又はポリグリコールモノエーテルエステル、好ましくはそのエステルカルボキシルに対してα又はβにヒドロキシル基を有するポリグリコールモノエーテルエステルを更に含んでいてもよい、床コーティング、建築及び/又は維持管理用のコーティングとして有用な低VOCラテックスコーティングの製造方法。
【請求項30】
実質的に不揮発性、不飽和のエステル/エーテル/エーテル−エステル及び低Tgのラテックス樹脂(類)をコアレッセントとして有するラテックス樹脂を含み、ここで当該コアレッセントが不揮発性で反応性のアミン並びに有機金属及び/又はポリグリコールモノエーテル及び又はポリグリコールモノエーテルエステル、好ましくはそのエステルカルボキシルに対してα又はβにヒドロキシル基を有するポリグリコールモノエーテルエステルを更に含んでいてもよい、床コーティング、建築及び/又は維持管理用のコーティングとして有用な低VOCラテックスコーティング。

【公表番号】特表2006−523265(P2006−523265A)
【公表日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509770(P2006−509770)
【出願日】平成16年4月5日(2004.4.5)
【国際出願番号】PCT/US2004/010667
【国際公開番号】WO2004/090005
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(505369147)ヴィーオーシー・フリー インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】VOCFREE,Inc.
【Fターム(参考)】