説明

X線分析の測定条件設定方法及びX線分析装置

【課題】データ処理アプリケーション等の他のアプリケーションを用いることなく分析条件を決定すること。
【解決手段】分析対象元素が指定される分析対象元素指定手段18と、分析対象元素が指定されることにより、予めデータベース16に記憶されている当該元素のピーク位置とバックグラウンド測定位置を検索する検索手段15と、スペクトル収集が指示されると、前記検索された当該元素のピーク位置とバックグラウンド測定位置情報に基づいて実際の試料を用いた時の所定の波長範囲のスペクトルを測定してディスプレイに表示する表示手段15と、表示されたスペクトル上でピーク位置とバックグラウンド測定位置を指定して、指定されたピーク位置とバックグラウンド測定位置におけるX線強度を測定するための、ピーク位置とバックグラウンド測定位置を設定するピーク位置とバックグラウンド測定位置設定手段15と、を有して構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はX線分析の測定条件設定方法及びX線分析装置に関し、更に詳しくは元素固有のスペクトルのピーク位置に分光器を固定して定量、面、線分析を行なうようにしたX線分析におけるピーク位置とバックグラウンド位置の設定方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)は、電子ビームを試料に入射し、この時試料から発生する特性X線をX線検出器で取得して得られるスペクトルの特性から試料中に含まれる元素を特定する。通常、この元素毎のスペクトルから特性X線線のピーク強度とバックグラウンド強度の測定位置を設定することで定量分析やMAP分析(面分析と線分析)の分析条件として用いるようになっている。
【0003】
図5はEPMAの構成概念図である。試料10に電子ビームeが入射されると、該試料10からは特性X線12が発生する。この特性X線12は分光器11に入射し、該分光器11で分光された分光X線はX線検出器13に入射する。該X線検出器13は波長毎のX線の強度を持つ電気信号を出力する。
【0004】
この電気信号は、信号処理部14に入力されてノイズ除去、振幅調整等がなされ、CPU15にスペクトル信号として与えられる。該CPU15は取り込んだ信号のスペクトルデータをデータベース16に記憶させる。ここで、操作部18から測定対象元素と分析開始のコマンドが入力されると、CPU15はデータベース16に記憶されたスペクトルから当該元素のスペクトルを読み出してディスプレイ17に表示する。
【0005】
図6は表示されたX線スペクトルを示す図である。縦軸は強度、横軸は波長である。図のP1〜P6はスペクトルのピーク値であり、これらピーク値は試料に含まれる元素に対応したものとなっている。
【0006】
例えば、特定の元素のマップデータを取得する際には、対象とする元素のX線測定のための分光条件を予め設定した上でデータ収集を行なう。この時、マップデータ分析条件のピーク位置或いはバックグラウンド測定位置を詳細に決定する必要が生じることがある。従来技術では、予め取得済みの定性分析スペクトルをデータ表示プログラムで確認しピーク位置を決定する。或いは、ピークサーチツールを利用する場合もある。この場合は、ターゲット元素を選択してピークサーチ条件を決定し測定して得られるピーク位置をマップデータのピーク位置として設定する。
【0007】
図7は従来技術での面分析のX線分光条件決定フローを示す図である。EPMAとしては、図5に示すものを用いる。この方法は、操作部18とディスプレイ17の間でGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェイス)を用いて行なわれる。先ず操作部18からのコマンドにより、X線条件設定を開始する(S1)。X線条件設定とは、具体的には、ピーク位置、バックグラウンド測定位置条件を設定することである。次に、CPU15は測定元素を決定してデフォルトのピーク位置を得る(S2)。デフォルトのピーク位置は、標準的なスペクトルデータを用いて計算により求めることができる。
【0008】
その得られたデフォルトのピーク位置を元に詳細にピーク位置を編集する(S3)。ピーク位置の編集動作は以下の3つの方法に分かれる。
1)手入力による設定
手入力により設定の場合は、操作部18を操作してX線条件画面のピーク位置、バックグラウンド測定位置入力部に予め決められている値を設定する(S13)。設定された値はCPU15に付属のメモリに記憶される。
2)データを参照する場合
この場合は操作部18からの操作によりデータ表示プログラムを起動する(S4)。データ表示プログラムはCPU15に内蔵されている。プログラムの実行はCPU15が行なう。CPU15は現在の元素条件のX線情報を含む定性スペクトルデータを選択する(S5)。次に、CPU15は選択されたX線スペクトルの選択データをディスプレイ17上に表示する(S6)。
【0009】
オペレータは、ディスプレイ17に表示されたスペクトル上で該当元素のピーク位置、バックグラウンド測定位置を確認する(S7)。確認したら、CPU15は操作部18からの指示により、データ表示プログラムを終了する(S8)。オペレータは、ステップS7により確認したX線条件画面のピーク位置データとバックグラウンド測定位置データを操作部18から位置入力部に設定する(S13)。これによりX線条件設定が完了し(S14)、CPU15はその他の必要な分析条件を設定後、分析を実行する(S15)。
3)ピークサーチ結果を参照する場合
操作部18からの操作によりCPU15に内蔵されたピークサーチプログラムを起動する(S9)。これを受けて、操作部18は測定する元素を指定してピークサーチの条件を設定する(S10)。CPU15はピークサーチを実行する。その結果から、オペレータはピーク位置、バックグラウンド測定位置を確認する(S11)。ピーク位置とバックグラウンド測定位置が確認されたら、CPU15は操作部18からの指示により、ピークサーチプログラムを終了する(S12)。オペレータは、ステップS7により確認したX線条件画面のピーク位置データとバックグラウンド測定位置データを操作部18から位置入力部に設定する(S13)。これによりX線条件設定が完了し(S14)、CPU15はその他の必要な分析条件を設定後、分析を実行する(S15)。この分析は、図5に示すシステムを用いて行われる。
【0010】
従来のこの種の装置としては、表示手段にスペクトルを表示して、入力手段によりピーク位置を指定しピークの追加登録/削除を行えるようにした技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平3ー156392号公報(第3頁左上欄第11行〜右上欄第9行、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前述したように、従来の技術では、面分析の条件を決定するために他の機能を呼び出す必要があり、操作性が煩雑となっていた。例えば、従来の手法で定量分析や面分析のX線条件を決定する場合、ピーク位置を決定するために対象試料のスペクトルデータを参照するために、他のアプリケーション(図7の例でいうとデータ表示プログラムやピークサーチプログラム)を実行する必要があり、操作性が悪かった。
【0012】
スペクトルのピーク位置やバックグラウンド測定位置は測定対象の元素毎に決定する必要があるために、よりユーザは煩雑な作業を強いられていた(図7参照)。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、データ処理アプリケーションやピークサーチツール等の他のアプリケーションを用いることなく、また画面の切り替えを行なうことなく定量分析や面分析の分析条件を決定することができるX線分析の測定条件設定方法及びX線分析装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
(1)請求項1記載の発明は、特性X線の元素固有のスペクトルのピーク位置に分光器を固定して定量、面、線分析の少なくとも1つを行なうX線分析の測定条件設定方法において、分析対象元素が指定される第1のステップと、分析対象元素が指定されることにより、予めデータベースに記憶されている当該元素のピーク位置とバックグラウンド測定位置を検索する第2のステップと、スペクトル収集が指示されると、前記検索された当該元素のピーク位置とバックグラウンド測定位置情報に基づいて実際の試料を用いた時の所定の波長範囲のスペクトルを測定してディスプレイに表示する第3のステップと、表示されたスペクトル上でピーク位置とバックグラウンド測定位置を指定すると、指定されたピーク位置とバックグラウンド測定位置が取得される第4のステップと、を有することを特徴とする。
【0014】
(2)請求項2記載の発明は、前記ピーク位置とバックグラウンド測定位置の取得は、ピーク位置とバックグラウンド測定位置に対応するカーソルを前記スペクトル上の前記指定された位置にドラッグし、前記指定された位置がピーク位置とバックグラウンド測定位置として設定されることを特徴とする。
【0015】
(3)請求項3記載の発明は、特性X線の元素固有のスペクトルのピーク位置に分光器を固定して定量、面、線分析の少なくとも1つを行なうX線スペクトルの取得装置において、分析対象元素が指定される分析対象指定手段と、分析対象元素が指定されることにより、予めデータベースに記憶されている当該元素のピーク位置とバックグラウンド測定位置を検索する検索手段と、スペクトル収集が指示されると、前記検索された当該元素のピーク位置とバックグラウンド測定位置情報に基づいて実際の試料を用いた時の所定の波長範囲のスペクトルを測定してディスプレイに表示する表示手段と、表示されたスペクトル上でピーク位置とバックグラウンド測定位置を指定すると、指定されたピーク位置とバックグラウンド測定位置が取得されるX線分析の測定条件設定手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
(1)請求項1記載の発明によれば、予めデータベースに記憶されているピーク位置とバックグラウンド測定位置に基づいて実際の試料のスペクトルを測定してディスプレイ上に表示し、表示された試料のスペクトルから実際の試料のピーク位置とバックグラウンド測定位置を取得するようにしているので、データ処理アプリケーションやピークサーチツール等の他のアプリケーションを用いることなく、また画面の切り替えを行なうことなく定量分析や面分析の分析条件を決定することができる。
【0017】
(2)請求項2記載の発明によれば、スペクトルのピーク位置とバックグラウンド測定位置に対応するカーソルを前記スペクトル上の前記設定された位置にドラッグすることで、正確なピーク位置とバックグラウンド測定位置を簡易な操作で設定することが可能となる。
【0018】
(3)請求項3記載の発明によれば、予めデータベースに記憶されているピーク位置とバックグラウンド測定位置に基づいて実際の試料のスペクトルを測定してディスプレイ上に表示し、表示された試料のスペクトルから実際の試料のピーク位置とバックグラウンド測定位置を取得するようにしているので、データ処理アプリケーションやピークサーチツール等の他のアプリケーションを用いることなく、また画面の切り替えを行なうことなく定量分析や面分析の分析条件を速やかに決定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明による面分析のX線分光条件決定のフローチャートを示す図である。EPMAとしては、図5に示すものを用いる。この方法は、操作部18とディスプレイ17の間でGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェイス)を用いて行なわれる。図2は本発明によるディスプレイ17の表示例を示す図である。図において、20は測定チャネルであり、図の場合はCH1〜CH5までの5つの元素が設定できるようになっている。21は元素設定部であり、図示のものは鉄(Fe)が20で選択されていることを示している。
【0020】
30は分析条件設定部であり、チャンネル設定部31、結晶設定部32、ピーク位置設定部33、分光器の高角位置設定部34、低角位置設定部35から構成されている。高角位置設定部34と低角位置設定部35とは、バックグラウンド測定位置にそれぞれ対応している。40は得られた試料のスペクトル画像を表示する画像表示部(詳細後述)である。
【0021】
図1において、先ず操作部18からのコマンドにより、X線条件設定を開始する(S1)。ここでX線条件設定とは、具体的には、ピーク位置、バックグラウンド測定位置条件を設定することである。次に、CPU15は測定元素を決定してデフォルトのピーク位置を得る(S2)。デフォルトのピーク位置は、標準的なスペクトルデータを用いて計算により求めることができる。得られたデフォルト値は、データベース16に記憶される。
【0022】
その得られたピーク位置を元に詳細にピーク位置を編集する(S3)。ピーク位置の編集動作は以下の3つの方法に分かれる。
1)手入力による設定
この場合には、オペレータは操作部18を用いて、X線条件画面のピーク位置、バックグラウンド測定位置入力部に値を設定する(S4)。手入力の場合、オペレータは、操作部18からピーク位置データをピーク位置設定部33に入力し、バックグラウンド測定位置を高角位置設定部34と低角位置設定部35にそれぞれ設定する。
2)データを参照する場合
この場合には、予め試料に含まれる複数の元素のスペクトルを測定して予めデータベース16に記憶させておく。即ち、CPU15は画像表示部40に特定の元素を含む分光スペクトルを表示させる。オペレータは、表示された複数のスペクトルの中から表示するスペクトルを選択する(S5)。具体的にはスペクトルの選択画面で表示するスペクトルにカーソルを合わせて、表示するスペクトルを選択する。そして、画像表示部40に表示されたスペクトルの内、希望の条件のスペクトルをカーソルをドラッグして指定する。
【0023】
表示スペクトル上でピーク位置とバックグラウンド測定位置に対応するカーソルを用いてピーク位置とバックグラウンド測定位置を指定すると、分析条件設定部30に自動設定されることになる(S7)。
3)簡易スペクトル収集を実行する場合
この時には、オペレータは操作部18からスペクトル収集ボタンをクリックすると、CPU15は試料10に電子線を照射し、データベースに記憶されているスペクトルのピーク値とバックグラウンド測定位置に対応する所定の波長範囲のスペクトルを測定し、図2の画像表示部40に示すように表示する(S6)。その後、表示スペクトル上でピーク位置やバックグラウンド測定位置を指定する(S7)。具体的には、前記ピーク位置とバックグラウンド測定位置の取得は、ディスプレイに表示されたスペクトルのピーク位置とバックグラウンド測定位置に対応するカーソルを用いてピーク位置とバックグラウンド測定位置を指定すると、前記指定された位置(分析条件設定部30に表示される値)にピーク位置とバックグラウンド測定位置が設定される。
【0024】
以上の操作によりスペクトルのピーク位置とバックグラウンド測定位置とが設定されたことになる。そこで、オペレータは操作部18からのコマンド入力により、X線条件設定を完了する(S8)。その後、その他の分析条件(図2に示したその他の分析条件)を設定後、分析を実行する(S9)。
【0025】
以上、説明したように、本発明によれば、分析条件設定部30に表示されているピーク位置とバックグラウンド測定位置に基づいて実際の試料のスペクトルを測定してディスプレイ17上に表示し、表示された試料10のスペクトルから実際の試料のピーク位置とバックグラウンド測定位置を取得するようにしているので、データ処理アプリケーションやピークサーチツール等の他のアプリケーションを用いることなく、また画面の切り替えを行なうことなく定量分析や面分析の分析条件を決定することができる。
【0026】
更に、ディスプレイ17の画像表示部40に表示された実際の試料のスペクトルの所定範囲をカーソルで指定し、カーソルをドラッグして微調整することにより、ピーク位置とバックグラウンド測定位置が設定される分析条件設定部30の値が設定されることで、正確なピーク位置とバックグラウンド測定位置を設定することが可能となる。
【0027】
図3は簡易スペクトル収集の説明図である。図2に示す画像表示部40に表示されたスペクトルを拡大して示している。オペレータが操作部18を操作して、カーソルをスペクトル収集ボタン41に合わせクリックすると、CPU15は簡易スペクトル収集モードに入る。簡易スペクトル収集モードに入ると、図5に示す装置を用いて試料10の分析を実行して設定部30に設定されているピーク位置とバックグラウンド測定位置を含む所定の波長範囲のスペクトルデータを得る。
【0028】
具体的には試料10に電子ビームeを照射して特性X線12を発生させ、分光器11で分光して、X線検出器13で電気信号に変換させ、信号処理部14で信号処理し、CPU15がディスプレイ17に目的の波長範囲分の、即ちピーク位置±バックグラウンド測定範囲を含む所定の波長領域のスペクトルを表示させる。図3のBG1とBG2とがこのバックグラウンド位置を示している。50がこのようにしてディスプレイ17に表示されたスペクトルを示している。
【0029】
このようにして得られたスペクトルのピーク位置及びバックグラウンド測定位置は、データベース16内に記憶されているピーク位置データとバックグラウンド測定位置データとは若干異なっている。そこで、オペレータは操作部18を操作して、正確なピーク位置とバックグラウンド測定位置を設定する。
【0030】
図4はピーク位置データ及びバックグラウンド測定位置データ設定の説明図である。オペレータはマウスを用いてピーク位置、バックグラウンド測定位置に対応するカーソルをドラッグすると、スペクトル50により決定されたピーク位置データがピーク位置設定部33に設定され、バックグラウンド位置データが高角位置設定部34と低角位置設定部35にそれぞれ設定されることになる。このようにして得られたピーク位置データとバックグラウンド位置データは、必要に応じてデータベース16の所定の位置に記憶させることもできる。
【0031】
なお、上記の実施の形態で、ピーク位置とバックグラウンド測定位置の両方を設定する例を説明したが、ピーク位置のみを設定するだけでもよい。
以上詳細に説明したように、本発明によれば定量分析条件設定画面や面分析条件設定画面内で対象元素近傍のスペクトルを収集してディスプレイに表示できるので、他のプログラムに移行することなく、そのままピーク位置などの詳細条件を設定することができるようになる。また、上記と同様に、測定済みの定性スペクトルデータや標準試料スペクトルデータを選択してディスプレイに表示することにより表示スペクトル上で簡単にX線条件を決定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明による面分析のX線分光条件決定のフローチャートである。
【図2】本発明によるディスプレイの表示例を示す図である。
【図3】簡易スペクトル収集の説明図である。
【図4】ピーク位置データ及びバックグラウンド測定位置データ設定の説明図である。
【図5】EPMAの構成概念図である。
【図6】X線スペクトルを示す図である。
【図7】従来技術での面分析のX線分光条件決定のフローチャートである。
【符号の説明】
【0033】
10 試料
11 分光器
12 特性X線
13 X線検出器
14 信号処理部
15 CPU
16 データベース
17 ディスプレイ
18 操作部
e 電子ビーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特性X線の元素固有のスペクトルのピーク位置に分光器を固定して定量、面、線分析の少なくとも1つを行なうX線分析の測定条件設定方法において、
分析対象元素が指定される第1のステップと、
分析対象元素が指定されることにより、予めデータベースに記憶されている当該元素のピーク位置とバックグラウンド測定位置を検索する第2のステップと、
スペクトル収集が指示されると、前記検索された当該元素のピーク位置とバックグラウンド測定位置情報に基づいて実際の試料を用いた時の所定の波長範囲のスペクトルを測定してディスプレイに表示する第3のステップと、
表示されたスペクトル上でピーク位置とバックグラウンド測定位置を指定すると、指定されたピーク位置とバックグラウンド測定位置が取得される第4のステップと、
を有することを特徴とするX線分析の測定条件設定方法。
【請求項2】
前記ピーク位置とバックグラウンド測定位置の取得は、ピーク位置とバックグラウンド測定位置に対応するカーソルを前記スペクトル上の前記指定された位置にドラッグし、前記指定された位置がピーク位置とバックグラウンド測定位置として設定されることを特徴とする請求項1記載のX線分析の測定条件設定方法。
【請求項3】
特性X線の元素固有のスペクトルのピーク位置に分光器を固定して定量、面、線分析の少なくとも1つを行なうX線スペクトルの取得装置において、
分析対象元素が指定される分析対象指定手段と、
分析対象元素が指定されることにより、予めデータベースに記憶されている当該元素のピーク位置とバックグラウンド測定位置を検索する検索手段と、
スペクトル収集が指示されると、前記検索された当該元素のピーク位置とバックグラウンド測定位置情報に基づいて実際の試料を用いた時の所定の波長範囲のスペクトルを測定してディスプレイに表示する表示手段と、
表示されたスペクトル上でピーク位置とバックグラウンド測定位置を指定すると、指定されたピーク位置とバックグラウンド測定位置が取得されるX線分析の測定条件設定手段と、
を有することを特徴とするX線分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−127874(P2010−127874A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−305918(P2008−305918)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【出願人】(000004271)日本電子株式会社 (811)
【Fターム(参考)】