説明

β模倣薬の結晶性水和物及びその薬剤としての使用

本発明は、式(1)のR-6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-メトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン-塩酸塩の結晶性、鏡像異性的に純粋な水和物、及び呼吸器系疾患の治療を目的とする、単独または1以上の他の活性物質と組み合わせた、徐放性β模倣薬としてのその作用に関する。


(1)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、R-6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-メトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン-塩酸塩の結晶性、鏡像異性的に純粋な水和物、及び、呼吸器系疾患の治療を目的とする、単独または1以上の他の活性物質と組み合わせた、徐放性β模倣薬としてのその作用に関する。
【背景技術】
【0002】
β模倣薬(β-アドレナリン性物質)は、従来技術から既知である。この点では、例えば、米国特許第4,460,581号の開示を参照すると、幅広い疾病の治療を目的としたβ模倣薬が提案されている。
疾病の薬物療法においては、より作用時間の長い薬剤を調製することがしばしば望ましいとされる。このことは、概して、薬物の投与を頻繁に繰り返さなくても、治療効果の達成に要する体内での活性物質の濃度がより長い時間維持されることを保証する。さらに、間隔を長くおき活性物質を投与することで、患者の安寧に高く寄与する。
特に、日に一度の投与(単回投与)により治療上使用できる医薬組成物の調製が望まれる。薬物の使用が日に一度と限られることにより、患者は、一日の決められた時間に薬物を規則正しく服用することを、比較的早く習慣づけられるようになる。
【発明の概要】
【0003】
R-6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-メトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンは、徐放性β模倣薬であり、下記式1の化学構造を有する。
【化1】

1
呼吸器系疾患の治療のための薬剤として使用される場合、吸入による投与が好ましい。適切なカプセル(インハレット)へ充填された、好適で、吸入可能な粉末を、対応する粉末吸入器を用いて投与してもよい。また、好適で、吸入可能なエアロゾルを用いて投与してもよい。これらには、又、噴射ガスとして、例えばHFA134a、HFA227またはその混合物を含有する、粉末状の吸入可能なエアロゾルも包含される。
吸入による医薬上の活性物質の投与を目的とした使用に好適な、上述の組成物を適切に製造するには、活性物質自体の性質に関連する種々のパラメーターが基準となる。限定することなく、これらのパラメーターの例として、種々の環境条件下における出発原料の効果の安定性、医薬製剤の製造中の安定性、及び最終医薬組成物の安定性が挙げられる。上述の医薬組成物の調製に使用される医薬上の活性物質は、可能な限り純粋であるべきであり、また、種々の環境条件下での長期保存に対する安定性が保証されていなければならない。つまり、実際の活性物質の他に、例えば、その分解生成物を含有する医薬組成物を使用しないことが極めて重要となる。この場合、カプセル中の活性物質の含有量は規定以下でよい。
【0004】
水分を吸収すると、水を含むことで質量が増加し、医薬的な活性物質の含有量が減少する。水分を吸収しやすい医薬組成物は、保存に際し、例えば好適な乾燥剤の添加や、防湿の環境に薬剤を保管するなどして、水気から保護する必要がある。さらに、薬剤が水気から全く保護されず環境にさらされた場合、水分を吸収することで、製造中に医薬上の活性物質の含有量を減少させるおそれがある。
また、製剤に薬剤が均一に分布していることも不可欠な要素であり、特に薬剤の投与を少ない投与量で行うべき場合は重要となる。均一な分布を実現するため、活性物質の粒径を、例えば粉砕によって好適なレベルへ変化させることができる。また、例えば粉末によるなど、吸入によって投与する活性物質の場合に重要となるが、肺への吸入は一定の粒径を有する粒子以外は阻害されるため、別の局面が生じる。これらの肺結合(lung-bound)粒子(吸入可能な画分)の粒径は、2〜5μmの範囲である。相当する粒径の活性物質を得るため、再び粉砕の工程(いわゆる微粉化)が必要となる。
【0005】
粉砕(または微粉化)の副次的な作用として生じる医薬上の活性物質の崩壊は、可能な限り避けなければならず、工程に要する条件は厳しいが、粉砕の工程を通し、活性物質を高度に安定した状態に保つことが極めて重要となる。活性物質が粉砕工程中十分に安定している場合のみ、活性物質を常に規定量含有する均一な医薬製剤を、再現可能な方法で製造することができる。所望の医薬製剤を調製するための粉砕工程においては、この工程により引き起こされるエネルギーの投入量、及び結晶表面に加えられる応力という別の問題が生じる可能性がある。これは、一定の環境において、多形変化、アモルファス配置における変化または結晶格子中の変化に繋がる。医薬製剤の製薬としての品質を維持するには、活性物質が常に同じ結晶形態であることが求められるため、結晶性の活性物質の安定性と特性は、この観点からも、厳密な基準にかけなければならない。
医薬上の活性物質の安定性は、特定の薬剤の貯蔵期間を決定する上で、医薬組成物においても重要である。貯蔵期間とは、薬剤を安全に投与できる時間の長さである。従って、種々の保存条件下において、上述の医薬組成物中の薬剤が高い安定性を保つことは、患者と製造者双方にとってさらなる利益となる。
【0006】
上記要件に加え、医薬組成物が固体状態へ変化すると、物理的及び化学的安定性を向上させることができ、同様の薬剤の、より安定性の低い形状に非常に有利に働くことを、概して留意すべきである。
それゆえ、本発明の目的は、上述の医薬上の活性物質に課された厳密な基準を満たす、化合物1の新しい、安定な結晶形を提供することである。
【0007】
(発明の詳細な説明)
上述の目的は、一般式1の化合物により達成できることが判明した。従って、本発明は、化合物1の結晶性水和物に関する。
【化2】

1
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】X線粉末図表を示す。
【図2】熱分析を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
化合物1の結晶性水和物は、融点112℃によって特徴づけてもよい。好ましくは、この特徴づけは、熱分析(DSC/TG)により実行する。また、この新しい形状は、固有X線がd=7.05ÅÅ;6.83Å;6.45Å;4.75Å及び4.64Åで反射する、X線粉末図表により特徴づけられる。
化合物1の結晶性水和物は、1〜2、特に好ましくは1.4〜1.6、特に1.5の水和分子を含有することを特徴とするものが好ましい。
脱水は、50〜120℃の比較的広範な温度範囲で行う。物質が溶融すると、TG実験において質量の大幅な低下が見られる。乾燥による減量は総じて通常6〜7%であり、水を除去することのみにより起こる。これは、気化した(driven off)揮発性画分を、気相にて赤外(IR)分光法により分析したTG/IR実験によって確認された。水以外の溶媒は見られなかった。この乾燥による減量に基づき、セスキ水和物(C21H26N2O5 x HCl x 1.5 H2O)に相当する、対応の水和物の化学量論に関して結論を導き出すことができる。
さらに、本発明は化合物1の結晶性水和物を含むことを特徴とする医薬組成物に関する。これら組成物は、呼吸器系疾患の治療を目的として使用されることが好ましい。さらに、本発明は、呼吸器系疾患を治療するための医薬組成物の調製を目的とした、化合物1の水和物の使用に関する。
【0010】
好ましくは、本発明は種々の原因の閉塞性肺疾患、種々の原因の肺気腫、拘束性肺疾患、関質性肺疾患、嚢胞性線維症、種々の原因の気管支炎、気管支拡張症、ARDS(成人呼吸促迫症候群)及び肺水腫(pulmonary oedema)のすべての形態を含む群から選択される、呼吸器系疾患の治療のための医薬組成物の調製を目的とした、一般式1の上述の化合物の使用に関する。
好ましくは、式1の化合物は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、気管支喘息、小児喘息、重症喘息、急性喘息発作及び慢性気管支炎から選択される、閉塞性肺疾患の治療のための医薬組成物を調製するために使用する。特に、本発明に従い、気管支喘息の治療のための医薬組成物の調製に使用することが好ましい。
また、式1の化合物は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)またはα1-プロテアーゼインヒビター欠乏症を原因とする、肺気腫の治療のための医薬組成物の調製に使用することが好ましい。
また、式1の化合物は、アレルギー性胞隔炎、石綿症または珪肺症等の作業関連の有害物質、及び例えば癌性嚢症、気管支肺胞癌及びリンパ腫等の肺腫瘍が原因の拘束(restriction)によって引き起こされる拘束性肺疾患から選択される、拘束性肺疾患の治療のための医薬組成物の調製に使用することが好ましい。
また、式1の化合物は、例えばウィルス、バクテリア、真菌、原生動物、蠕虫または他の病原体による感染等の感染を原因とする肺炎、種々の要因、例えば誤嚥、左心不全、放射線誘発肺臓炎または線維症、例えばエリテマトーデス、全身性硬化症等の膠原病、または、例えばベック病等のサルコイドーシス、肉芽腫を原因とする肺臓炎、特発性間質性肺炎または特発性肺線維症(IPF)から選択される、間質性肺疾患の治療のための医薬組成物を調製するために使用することが好ましい。
【0011】
また、一般式1の化合物は、嚢胞性線維症または膵繊維症の治療のための、医薬組成物の調製に使用することが好ましい。
また、一般式1の化合物は、例えば細菌またはウィルス感染が原因の気管支炎、アレルギー性気管支炎及び中毒性気管支炎(toxic bronchitis)等の、気管支炎の治療のための、医薬組成物の調製に使用することが好ましい。
また、一般式1の化合物は、気管支拡張症の治療のための、医薬組成物の調製に使用することが好ましい。
また、一般式1の化合物は、ARDS(成人呼吸促迫症候群)の治療のための、医薬組成物の調製に使用することが好ましい。
また、一般式1の化合物は、例えば毒物及び異物を誤嚥又は吸入した後の中毒性肺水腫等の、肺水腫の治療のための、医薬組成物の調製に使用することが好ましい。
【0012】
特に好ましくは、本発明は喘息またはCOPDの治療のための、医薬組成物の調製を目的とした、式1の化合物の使用に関する。また、炎症性及び閉塞性呼吸器系疾患の日に一度の治療、特に日に一度の喘息またはCOPDの治療のための、医薬組成物の調製を目的とした、式1の化合物の上述の使用が特に重要である。
また、本発明は、一般式1の、1以上の上述の化合物が、治療上有効な量で投与されることを特徴とした、上述の疾患の治療工程に関する。さらに、本発明は、一般式1の、1以上の上述の化合物が、治療上有効な量で日に一度投与されることを特徴とした、喘息またはCOPDの治療工程に関する。
投与に好適な医薬組成物は、吸入可能な溶液または吸入による投与のための粉末製剤における、化合物1の結晶性水和物を含有するものである。さらに好適な医薬製剤は、化合物1の結晶性水和物、及び、さらなる活性物質として、抗コリン作用薬、コルチコステロイド、PDE4-抑制剤、LTD4-拮抗薬、EGFR-抑制剤、ドーパミン作動薬、H1-抗ヒスタミン薬、PAF-拮抗薬及びPI3-キナーゼ抑制剤またはそれらの二重または三重の組み合わせから選択される、1以上の化合物を含有するものである。
請求項1〜5のいずれか1項記載の、1の結晶性水和物に加えてなる、医薬的な組み合わせ。
【0013】
従って、化合物1の水和物で調製した水溶液は、活性物質を吸入するために使用してよい。溶液は、技術的に公知の方法により配合し、調製してよい。通常、この種の吸入可能な溶液は、以下を含有する。
・活性物質、または活性物質同士の組み合わせ;この場合、化合物1の水和物または以下に述べる1以上の組み合わせのパートナーと化合物1の水和物との組み合わせ、好ましい組み合わせのパートナーは抗コリン作用薬、コルチコステロイド及びPDE4-抑制剤及びPI3-キナーゼ抑制剤から選択される。
・溶媒として、水または水/エタノールの混合物、
・塩化ベンザルコニウム、
・エデト酸二ナトリウム(任意に二水和物として)及び
・溶液のpHを調整するクエン酸または塩酸等の酸
吸入可能な溶液は、噴射ガスにより、または噴射ガスを含まない投与のための装置を用いて投与してよい。吸入のための、計量した液体医薬組成物の、噴射ガスを含まない投与用装置は、例えば国際公開第WO91/14468 “Atomizing Device and Methods”及びWO97/12687、図6a及び6b参照、及び添付された記載に詳細に記されている。例として、容量を限定するものではなく、この種の吸入可能な溶液は以下の組成を有してよい。医薬製剤100mlで、精製水または注射用液中に以下を含有する。
【0014】

または、医薬調製100 mlに以下を含む。
【0015】

【0016】
実験項目
特定化合物1の調製は、国際公開WO2004-045618により既知であり、水和物は水溶液の結晶化から得ることができる。これを実行するため、例えば、化合物1を5g、溶液100mlへ加え(塩化ベンザルコニウム、エデト酸二ナトリウムを含み、クエン酸でpH3〜4へ調整)、10℃の水浴に7日間、攪拌しながら保管する。結晶性生成物は、X線粉末回折及び熱分析(DSC/TG)によって、より広範に研究する。
X線粉末図表(図1)
測定に用いられるX線粉末回折計のパラメーター:
使用した主要モノクロメーターの波長λ=1.540598ÅのCuKα;X線管の電力吸収:40kV、40mA;吸収範囲:3-40°2θの、曲がったゲルマニウム(111)の伝送モードの位置敏感型検出器を備えた、STOE Stadi P X線粉末回折計。
下記の表は、1の水和物の強度(標準化、30°2θまで)を有する固有X線反射を示す。当業者が知るとおり、反射の強度は、試料の調製次第で異なっていてもよい。以下に明記した強度は、1の水和物を測定した際に判明したものであり、他の測定に流用することはできない。
【0017】

【0018】
熱分析(DSC/TG 図表、図2)
使用した熱分析DSC装置に関する技術データ:Mettler Toledo社製DSC822;加熱速度:10K/分;るつぼの種類:有孔アルミニウムるつぼ;大気:N2、80ml/分フラックス;質量:12.4mg
使用した熱分析TG装置に関する技術データ:気化した揮発性画分を分析するIRカップリング(Nicolet FT-IR 4700)を有するMettler Toledo社製TGA/SDTA851;加熱速度:10K/分;るつぼの種類:開口酸化アルミニウムるつぼ;大気:N2、20ml/分フラックス;質量:27.8mg
X線粉末回折図形(diffractogram)の水和物1は、脱水で約112℃にて溶融物を生産した。観測された乾燥による減量(水-6.8%)は、水和物が、化学量論において、セスキ水和物に相当することを示している。セスキ水和物の理論上の乾燥による減量は以下のとおりである。
C21H26N2O5 x HCl x 1.5 H2O ===> C21H26N2O5 x HCl + 1.5 H2O
M = 449.9 M = 422.9 M = 27.0 Δm = 6.4 %
【0019】
組み合わせ
式1の化合物は、それ自体で、または式1の他の活性物質と組み合わせて使用してもよい。所望により、式1の化合物は、Wとの組み合わせで使用してもよく、Wは薬理学的な活性物質を表し、(例えば)抗コリン作用薬、コルチコステロイド、PDE4-抑制剤、LTD4-拮抗薬、EGFR-抑制剤、ドーパミン作動薬、H1-抗ヒスタミン薬、PAF-拮抗薬及びPI3-キナーゼ抑制剤から選択される。さらに、Wの二重または三重の組み合わせを、式1の化合物と組み合わせてもよい。Wの組み合わせは、例えば、
- Wが抗コリン作用薬を表し、β模倣薬、コルチコステロイド、PDE4-抑制剤、EGFR-抑制剤またはLTD4-拮抗薬と組み合わされる
- Wがコルチコステロイドを表し、PDE4-抑制剤、EGFR-抑制剤またはLTD4-拮抗薬と組み合わされる
- WがPDE4-抑制剤を表し、EGFR-抑制剤またはLTD4-拮抗薬と組み合わされる
- WがEGFR-抑制剤を表し、LTD4-拮抗薬と組み合わされる。
【0020】
使用する抗コリン作用薬は、好ましくはチオトロピウム塩、好ましくは臭化物塩、オキシトロピウム塩、好ましくは臭化物塩、フルトロピウム塩、好ましくは臭化物塩、イプラトロピウム塩、好ましくは臭化物塩、グリコピロニウム塩、好ましくは臭化物塩、トロスピウム塩、好ましくは塩化物塩(chloride salt)、トルテロジンから選択される化合物である。上述の塩のうち、カチオンは薬理学的な有効成分である。アニオンとして、上述の塩は好ましくは塩化物、臭化物、ヨー化物、サルフェート、ホスフェート、メタンスルホネート、ニトレート、マレアート、アセテート、シトラート、フマラート、タータラート、オキサラート、スクシナート、ベンゾアートまたはp-トルエンスルホナートを含み、対イオンとして塩化物、臭化物、ヨー化物、サルフェート、メタンスルホネートまたはp-トルエンスルホナートが好ましい。すべての塩のうち、塩化物、臭化物、ヨー化物及びメタンスルホネートが特に好ましい。
【0021】
他の特定の化合物は、
トロペノール2,2-ジフェニルプロピオネートメトブロミド、
スコピン2,2-ジフェニルプロピオネートメトブロミド、
スコピン2-フルオロ-2,2-ジフェニルアセテートメトブロミド、
トロペノール2-フルオロ-2,2-ジフェニルアセテートメトブロミド;
トロペノール3,3',4,4'-テトラフルオロベンジレートメトブロミド、
スコピン3,3',4,4'-テトラフルオロベンジレートメトブロミド、
トロペノール4,4'-ジフルオロベンジレートメトブロミド、
スコピン4,4'-ジフルオロベンジレートメトブロミド、
トロペノール3,3'-ジフルオロベンジレートメトブロミド、
スコピン3,3'-ジフルオロベンジレートメトブロミド;
トロペノール9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9-フルオロ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9-フルオロ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9-メチル-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9-メチル-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピンベンジレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン2,2-ジフェニルプロピオネートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9-メチル-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9-メチル-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド;
【0022】
シクロプロピルトロピンメチル 4,4'-ジフルオロベンジレートメトブロミド。
トロペノール9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9-メチル-キサンテン-9-カルボキシレート-メトブロミド;
スコピン9-メチル-キサンテン-9-カルボキシレート-メトブロミド;
トロペノール9-エチル-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9-ジフルオロメチル-キサンテン-9カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9-ヒドロキシメチル-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド、
である。
【0023】
コルチコステロイドとしては、プレドニゾロン、プレドニゾン、ブチキソコルトプロピオネート、フルニソリド、ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン、シクレソニド、ロフレポニド、デキサメタゾン、ベタメタゾン、デフラザコルト、RPR-106541、NS-126、ST-26及び
(S)-フルオロメチル 6,9-ジフルオロ-17-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボチオネート(carbothionate)
(S)-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3S-イル)6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-プロピオニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボチオネート(carbothionate)、
エチプレドノール-ジクロロアセテート
から選択される化合物を使用することが好ましく、任意に、それらのラセミ体、鏡像異性体またはジアステレオ異性体の形、及び任意にそれらの塩及び誘導体の形、それらの溶媒化合物及び/または水和物の形で使用することが好ましい。ステロイドに関する言及は、存在しうるそれらの塩または誘導体、水和物または溶媒化合物に関する言及を含む。ステロイドの可能な塩及び誘導体の例としては、例えばナトリウム又はカリウム塩等のアルカリ金属塩、スルホベンゾアート(sulphobenzoates)、ホスフェート、イソニコチナート(isonicotinates)、アセテート、プロピオネート(propionates)、リン酸二水素塩(dihydrogen phosphates)、パルミテート(palmitates)、ピバラート(pivalates)またはフロアート(furoates)等が挙げられる。
【0024】
使用してもよいPDE4-抑制剤は、好ましくはエンプロフィリン、テオフィリン、ロフルミラスト、アリフロ(シロミラスト)、トフィミラスト(tofimilast)、プマフェントリン、リリミラスト(lirimilast)、アロフィリン、アティゾラム(atizoram)、D-4418、Bay-198004、BY343、CP-325.366、D-4396(Sch-351591)、AWD-12-281(GW-842470)、NCS-613、CDP-840、D-4418、PD-168787、T-440、T-2585、V-11294A、Cl-1018、CDC-801、CDC-3052、D-22888、YM-58997、Z-15370及び
N-(3,5-ジクロロ-1-オキソ-ピリジン-4-イル)-4-ジフルオロメトキシ-3-シクロプロピルメトキシベンズアミド
(-)p-[(4aR*,10bS*)-9-エトキシ-1,2,3,4,4a,10b-ヘキサヒドロ-8-メトキシ-2-メチルベンゾ[s][1,6]ナフチリジン-6-イル]-N,N-ジイソプロピルベンズアミド
(R)-(+)-1-(4-ブロモベンジル)-4-[(3-シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル]-2-ピロリドン
3-(シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)-1-(4-N'-[N-2-シアノ-S-メチル-イソチオウレイド]ベンジル)-2-ピロリドン
シス[4-シアノ-4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸]
2-カルボメトキシ-4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オン
シス[4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オール]
【0025】
(R)-(+)-エチル[4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)ピロリジン-2-イリデン]アセテート
(S)-(-)-エチル[4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)ピロリジン-2-イリデン]アセテート
9-シクロペンチル-5,6-ジヒドロ-7-エチル-3-(2-チエニル)-9H-ピラゾロ[3.4c]-1,2,4-トリアゾロ[4.3-a]ピリジン
9-シクロペンチル-5,6-ジヒドロ-7-エチル-3-(t-ブチル)-9H-ピラゾロ[3.4c]-1,2,4-トリアゾロ[4.3-a]ピリジン
から選択される化合物であることが好ましく、任意にそれらのラセミ体、鏡像異性体またはジアステレオ異性体の形、及び任意に薬理学的に許容できるそれらの酸付加塩、それらの溶媒化合物及び/または水和物の形で使用することが好ましい。
【0026】
本発明によれば、β模倣薬の酸付加塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロサルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレアート、ヒドロアセテート、ヒドロシトラート、ヒドロフマラート、ヒドロタータラート、ヒドロオキサラート、ヒドロスクシナート、ヒドロベンゾアート及びヒドロ-p-トルエンスルホナートから選択されることが好ましい。
【0027】
使用するLTD4-拮抗薬は、モンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC-847 (ZD-3523)、MN-001、MEN-91507 (LM-1507)、VUF-5078、VUF-K-8707、L-733321及び
1-(((R)-(3-(2-(6,7-ジフルオロ-2-キノリニル)エテニル)フェニル)-3-(2-(2- ヒドロキシ-2-プロピル)フェニル)チオ)メチルシクロプロパン-酢酸、
1-(((1(R)-3(3-(2-(2,3-ジクロロチエノ[3,2-b]ピリジン-5-イル(yI))-(E)-エテニル)フェニル)-3-(2-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン酢酸
[2-[[2-(4-t-ブチル-2-チアゾリル)-5-ベンゾフラニル]オキシメチル]フェニル]酢酸
から選択される化合物であることが好ましく、任意に、それらのラセミ体、鏡像異性体またはジアステレオ異性体の形、及び任意に薬理学的に許容されるそれらの酸付加塩、溶媒化合物及び/または水和物の形で使用することが好ましい。発明に従い、β模倣薬の酸付加塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロサルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレアート、ヒドロアセテート、ヒドロシトラート、ヒドロフマラート、ヒドロタータラート、ヒドロオキサラート、ヒドロスクシナート、ヒドロベンゾアート及びヒドロ-p-トルエンスルホナートが好ましい。LTD4-拮抗薬が任意に形成できる塩または誘導体は、例えば、ナトリウムまたはカリウム塩等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、スルホベンゾアート、ホスフェート、イソニコチナート、アセテート、プロピオネート、リン酸二水素塩、パルミテート、ピバラートまたはフロアートから選択されることが好ましい。
【0028】
使用してもよいEGFR-抑制剤は、セツキシマブ、トラスツズマブ、ABX-EGF、Mab ICR-62及び
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジエチルアミノ)-1オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-(モルホリン-4-イル)-1オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ]-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-2-メトキシメチル-6-オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-((S)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ]-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
【0029】
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ビス-(2-メトキシ-エチル)-アミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-エチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(テトラヒドロピラン-4-イル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-((R)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-((S)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N-シクロプロピル-N-メチル-アミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン
【0030】
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6.7-ビス-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-7-[3-(モルホリン-4-イル)-プロピルオキシ]-6-[(ビニル-カルボニル)アミノ]-キナゾリン
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-(4-ヒドロキシ-フェニル)-7H-ピロロ [2.3-d]ピリミジン
3-シアノ-4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-エトキシ-キノリン
4-{[3-クロロ-4-(3-フルオロ-ベンジルオキシ)-フェニル]アミノ}-6-(5-{[(2-メタンスルホニル-エチル)アミノ]メチル}-フラン-2-イル)キナゾリン
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N,N-ビス-(2-メトキシ-エチル)-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-[(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{[4-(5.5-ジメチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2.2-ジメチル-6-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ]-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2.2-ジメチル-6-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ]-7-[(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン
【0031】
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-7-[2-(2.2-ジメチル-6-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ]-6-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{2-[4-(2-オキソ-モルホリン-4-イル)-ピペリジン-1-イル]-エトキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(t-ブチルオキシカルボニル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-アミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-メタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(メトキシメチル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(ピペリジン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-アセチルアミノ-エチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-((S)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-7-ヒドロキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
【0032】
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{トランス-4-[(ジメチルアミノ)スルホニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{トランス-4-[(モルホリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{トランス-4-[(モルホリン-4-イル)スルホニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-アセチルアミノ-エトキシ)-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-メタンスルホニルアミノ-エトキシ)-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-アミノカルボニルメチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(テトラヒドロピラン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(モルホリン-4-イル)スルホニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-エタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
【0033】
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-アセチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-[1-(t-ブチルオキシカルボニル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(4-メチル-ピペラジン-1-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{シス-4-[(モルホリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[2-(2-オキソピロリジン-1-イル)エチル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-アセチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
【0034】
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-イソプロピルオキシカルボニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{シス-4-[N-(2-メトキシ-アセチル)-N-メチル-アミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(シス-2,6-ジメチル-モルホリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(2-メチル-モルホリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(S,S)-(2-オキサ-5-アザ-ビシクロ[2,2,1]ヘプト-5-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(N-メチル-N-2-メトキシエチル-アミノ)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-エチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(2-メトキシエチル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(3-メトキシプロピル-アミノ)-カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[シス-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[シス-4-(N-アセチル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン
【0035】
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[トランス-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-ジメチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-{N-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ]-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-シアノ-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
から選択される化合物であることが好ましく、任意にそれらのラセミ体、鏡像異性体またはジアステレオ異性体の形、及び任意に、薬理学的に許容されるそれらの酸付加塩、溶媒化合物または水和物の形で使用することが好ましい。本発明に従い、β模倣薬の好ましい酸付加塩は塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫化水素酸塩、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレアート、ヒドロアセテート、ヒドロシトラート、ヒドロフマラート、ヒドロタータラート、ヒドロオキサラート、ヒドロスクシナート、ヒドロベンゾアート及びヒドロ-p-トルエンスルホナートから選択される。
【0036】
使用するドーパミン拮抗薬は、ブロモクリプチン、カベルゴリン、α-ジヒドロエルゴクリプチン、リスリド、ペルゴリド、プラミペキソール、ロキシンドール、ロピニロール、タリペキソール、テルグリド及びビオザン(viozan)から選択される化合物であり、任意にそれらのラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、及び任意に薬理学的に許容されるそれらの酸付加塩、溶媒化合物または水和物の形で使用することが好ましい。発明に従い、β模倣薬の好ましい酸付加塩は塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫化水素酸塩、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレアート、ヒドロアセテート、ヒドロシトラート、ヒドロフマラート、ヒドロタータラート、ヒドロオキサラート、ヒドロスクシナート、ヒドロベンゾアート及びヒドロ-p-トルエンスルホナートから選択される。
使用してもよいH1-抗ヒスタミン薬は、エピナスチン、セチリジン、アゼラスチン、フェキソフェナジン、レボカバスチン、ロラタジン、ミゾラスチン、ケトチフェン、エメダスチン、ジメチンデン、クレマスチン、バミピン、セクスクロルフェニラミン(cexchlorpheniramine)、フェニラミン、ドキシルアミン、クロロフェノキサミン(chlorophenoxamine)、ジメンヒドリナート、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、エバスチン、デスロラチジン(desloratidine)及びメクロジン(meclozine)から選択される化合物であることが好ましく、任意にそれらのラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、及び任意に薬理学的に許容されるそれらの酸付加塩、溶媒化合物または水和物の形で使用することが好ましい。発明に従い、β模倣薬の好ましい酸付加塩は塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロサルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレアート、ヒドロアセテート、ヒドロシトラート、ヒドロフマラート、ヒドロタータラート、ヒドロオキサラート、ヒドロスクシナート、ヒドロベンゾアート及びヒドロ-p-トルエンスルホナートから選択される。
【0037】
使用するPAF拮抗薬は、
4-(2-クロロフェニル)-9-メチル-2-[3(4-モルホリニル)-3-プロパノン-1-イル]-6H-チエノ-[3,2-f]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン
6-(2-クロロフェニル)-8,9-ジヒドロ-1-メチル-8-[(4-モルホリニル)カルボニル]-4H,7H-シクロ-ペンタ-[4,5]チエノ-[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン、
から選択される化合物であることが好ましく、任意にそれらのラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、及び任意に薬理学的に許容されるそれらの酸付加塩、溶媒化合物または水和物の形で使用することが好ましい。発明に従い、β模倣薬の好ましい酸付加塩は塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロサルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレアート、ヒドロアセテート、ヒドロシトラート、ヒドロフマラート、ヒドロタータラート、ヒドロオキサラート、ヒドロスクシナート、ヒドロベンゾアート及びヒドロ-p-トルエンスルホナートから選択される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化合物1の結晶性水和物。



【請求項2】
112℃で溶融することを特徴とする請求項1記載の化合物1の結晶性水和物。
【請求項3】
X線反射がd=4.64Å及び4.75Åであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物1の結晶性水和物。
【請求項4】
1〜2の水和分子を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物1の結晶性水和物。
【請求項5】
熱分析にかけた場合、脱水によって起こる、6〜7%の乾燥減量を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物1の結晶性水和物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物1の結晶性水和物を含有することを特徴とする医薬組成物。
【請求項7】
呼吸器系疾患の治療のための、吸入可能な溶液を調製するための請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物1の結晶性水和物の使用。
【請求項8】
呼吸器系疾患の治療のための、吸入投与用の粉末製剤を調製するための請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物1の結晶性水和物の使用。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物1の結晶性水和物に加え、さらなる活性物質として、抗コリン作用薬、コルチコステロイド、他のPDE4-抑制剤、LTD4-拮抗薬、EGFR-抑制剤、ドーパミン作動薬、H1-抗ヒスタミン薬、PAF-拮抗薬及びPI3-キナーゼ抑制剤またはそれらの二重、三重の組み合わせの部類から選択される1以上の化合物を含有する医薬的な組み合わせ。
【請求項10】
活性物質として、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物1の結晶性水和物が溶解していることを特徴とする呼吸器系疾患の治療のための吸入可能な溶液製剤。
【請求項11】
抗コリン作用薬、コルチコステロイド、PDE4-抑制剤、LTD4-拮抗薬、EGFR-抑制剤、ドーパミン作動薬、H1-抗ヒスタミン薬、PAF-拮抗薬及びPI3-キナーゼ抑制剤またはそれらの二重、三重の組み合わせの部類から選択される1以上の化合物が、さらなる活性物質として溶解していることを特徴とする請求項10記載の吸入可能な溶液製剤。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−502967(P2011−502967A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−531493(P2010−531493)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【国際出願番号】PCT/EP2008/064201
【国際公開番号】WO2009/059893
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】