説明

いびき治療装置、及びいびきをかく人の管理方法

本発明は、いびき等の使用者の睡眠障害のための治療法及び治療装置を提供することを目的とし、8cmHO以下、好ましくは約3〜6cmHOの範囲の陽圧ガスが使用者の気道に供給(302)される。当該圧力が6cmHOよりも大きい場合、若しくは、6〜8cmHOの間の場合、閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSA)の症状を呈する使用者を治療若しくは診断するために表示若しくは警告(310)が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2004年4月15日出願の豪州特許出願第2004902019号の優先権を主張し、全体として本願に引用して援用するものである。
【0002】
本発明は、閉塞型睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea:以下、OSAと記す。)の診断及び治療の早期化を目的とするいびき治療及びいびき管理のための装置と方法に関する。
【背景技術】
【0003】
いびき(及び、呼吸が乱れた他の睡眠)は、社会的(social)及び医学的の両方からみてコミュニティに重大な影響を与える。いくつかの研究は、成人の三分の一より多くの人が「少なくとも一週間のうちの数夜いびきをかく」と報告したことを示している。中高年女性の約30%がいびきをかくのに対して中高年男性の約40%がいびきをかく可能性がある。30代以上の人々の30%がいびきをかくという調査結果がある。
【0004】
いびきは、肥満症、喫煙、アルコール消費量、深夜の摂食を含む様々な要因の改善によって抑制される可能性がある。しかしながら、これらの要因は、行動学的なもの(behavioural)であり、ほとんどの人々がこれらの要因を改善することに困難を感じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の態様は、いびきに伴う既存の社会的及び医学的な1つ以上の問題を克服することである。望ましくは、本発明は、人生の中の早い段階で患者を特定することに役立たせ、そして、いびきという社会問題が例えばOSA等の医療問題に発展する可能性があることに患者に知らせる。本発明の用途としては、後年になって前記患者がOSAのような病状を発症した場合に、長期的な医師の指示の順守(compliance)を改善するのを支援することもできる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る睡眠障害者治療システムは、最大約8cmHOまで加圧された気体流を発生させるための流れ発生装置と、該流れ発生気に連結されて、そして、使用中に使用者の気道に加圧ガスを供給する構造を持つユーザーインターフェースと、を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明に係るOSAの発症の可能性を予測する方法は、使用者のいびきパラメータを監視するステップと、該監視されたいびきパラメータに基づいて、陽圧を受けたガスを前記使用者の気道に適用するステップとを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るいびき治療方法は、いびきをかく人の全ての治療活動に対して、いびきをかく人の呼吸周期の全体の中で、約8cmHO以下の範囲を用いて前記いびきをかく人の気道に陽性気道圧を適用するステップを備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る睡眠障害が徐々に悪化している使用者を治療するためのシステムは、使用者のいびきの治療用に構成されたいびき治療ユニットと、前記使用者のOSA及びいびきの治療用に構成されたOSA/いびき治療ユニットと、前記いびき治療ユニット及び前記OSA/いびき治療ユニットと交互に協働するアップグレードベースユニットと、を備えたことを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明に係るいびき治療方法は、いびきをかく人の気道に最小圧力を適用するステップと、前記いびきをかく人のいびきパラメータを監視するステップと、前記いびきパラメータを規定量と比較するステップとを備えたいびき治療方法であって、前記いびきパラメータが前記規定量よりも大きい場合、所定の増分だけ前記最小圧力を増加させるステップと、前記いびきパラメータが前記規定量よりも小さい場合、少なくとも前記最小圧力を維持するステップと、を備えていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るいびきをかく人を管理するシステムは、陽性気道圧を適用する手段と、所定基準に準じて、OSAが発症し得るであろうことを判断する手段と、OSAの診断又は治療の必要の可能性に応じて警告を発する手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る閉塞型睡眠時無呼吸症候群の治療のために使用者を順応させる方法は、使用者に患者インターフェースを設けるステップといびきの治療に十分ではあるが、OSAの治療には十分でない圧力範囲内で前記患者インターフェースにガスを適用するステップと、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、別の態様においては、本発明に係るいびきをかく人を管理する方法は、いびきをかく人がOSAを患っていないときに、いびきをかく人の生活期間中に陽性気道圧装置を用いていびき治療を行うステップを備え、前記治療には、OSAが発症するであろうことを所定基準に準じて判断するステップと、OSAの診断又は治療の必要の可能性を、いびきをかく人に警告するステップを備えていることを特徴とする。
【0014】
望ましくは、上記方法には、OSAの発症時にいびき防止治療の代わりに連続的な陽性気道圧(continuous positive air pressure:以下、CPAPと記す。)治療を行うステップをさらに備えている。
【0015】
前記方法には、いびきをかく人又は付き添い人にOSAの発症を警戒させる警告装置を提供するステップを備えてもよい。
【0016】
前記付き添い人は、警告を受けることができる、ベッドパートナー、配偶者、他の部屋で寝ている人、またはその他の人でもよい。
【0017】
また、本発明に係る陽性気道圧の管理によるいびき治療をする患者装置には、いびき挙動モニター、及び、前記患者の生活期間中の前記患者のいびき挙動と前記患者のその後の生活期間中のいびき挙動とを比較し、OSAが発症するであろうことを所定基準に準じて判断し、これを患者、ベッドパートナー、配偶者又はその他の付き添い人に警告する比較装置が備えられている。
【0018】
これら及びその他の発明の特徴は、下記の発明の実施の形態に記載、或いは下記の発明の実施の形態の記載から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施例は、添付された図を参照して以下に説明されるが、これは単なる例示目的に過ぎないものである。
【0020】
本発明の実施の形態を下記の本文に記載する。好ましくは、本発明に係る装置は、合成された流れ発生装置とマスクシステム(mask system)とを有する。上記システムは、我々の同時係属の特許出願書類に記載されている。これら特許出願は、2003年9月25日出願の米国出願60/505,718号、及び2004年9月27日出願のPCT出願AU04/01309号である。これらの出願の各々は、「人工呼吸器マスクとシステム」という名称であり、それらの全てが引用により本明細書に組み込まれている。典型的な図が図1に示されている。前記マスクシステム10は、フレーム20を有するとともにクッション30の形で一部分を顔に密着させるフルフェースマスクを備える。システム10は、分割されたハウジング50,60を有する流れ発生装置40を備える。ハウジング50,60は、例えばコード80を経由して電力が供給されるモータ70を支持するものである。このシステムのさらなる詳細は、上述した共有に係る特許出願書類に含まれている。
【0021】
明らかになるという理由で図1に示されたシステムが好ましいとはいえ、他の多くの通常の改変は、本発明の精神と技術的範囲に含まれるものである。例えば、使用者の気道に加圧ガスを供給するこのができる任意のユーザーインターフェースが、図1に示すフルフェースマスクに置き換えられてもよい。ユーザーインターフェースが、鼻マスク、口マスク、鼻管、口鼻マスク、突起物、ノズル等を有していてもよい。さらに、例えば患者インターフェースに組み込まれていないもの等、従来の流れ発生装置が用いられてもよい。どんなシステムの構成部品が使用されていても、それらは、使用者に極力目立たなく、騒音発生が低く、使い易く、使用者が親しみ易い外観で、及び小型になるように作られている。
【0022】
[いびきを治療するための加圧]
流れ発生装置は、使用者の気道に加圧ガスを、患者インターフェースを経由して、調整可能若しくは恒常的に供給するように構成されていてもよい。流れ発生装置によって供給される圧力は、OSAの治療のために通常必要な圧力範囲よりも高くせずに、いびきを低減若しくは防止するのに十分な圧力である。一般に、いびきだけの治療では普通6cmHOよりも少ない圧力を発生させるが、流れ発生装置は、最大約8cmHOまで圧力を与えることができる。いびき治療活動中の圧力平均値の範囲は、約3〜6cmHOである別な言い方をすれば、本発明の態様は、OSAの治療のためではないがいびき治療のために設計された流れ発生装置を対象とする。上記のシステムは、結果的にいびきがOSAに進展した場合に、使用者をOSA治療のために順応させることができるため、有益である。
【0023】
いびきを防ぐためには凡そ8cmHOまで加圧された圧力が必要とされるかもしれないが、そのような圧力はOSAの存在を示す場合があり、この場合には所定の(平均圧力が10cmHOから12cmHOであり、標準的な圧力が4cmHOから20cmHOである)CPAP装置がより適しているであろう。
【0024】
[いびきパラメータの監視]
さらに進歩した実施の形態では、図1に示すシステムの一つ以上の構成部品が、使用者のいびきパラメータを監視するように構成されている。このステップは、図2に示す202で示されている。前記いびきパラメータには、複数のパラメータが含まれていても良く、それらのパラメータの全ては技術的に知られている。例えば、前記システムは、いびきの検知に応じて運転圧力の自動設定を行なうものを用いることができる。前記いびきの検知は、いびきの圧力変動特性を識別する特殊なフィルターを持つ圧力センサのような手段又は例えばマイクロフォン等の他の手段によって行われる。マイクロフォンが用いられる場合、ベッドパートナーのいびきの影響を防ぐような方法で、マイクロフォンを設置又は制御しなければならない。
【0025】
ステップ204では、監視されたいびきパラメータが規定量よりも大きいかどうかに関して判断が行われる。例えば、検出された音や圧力が規定された音レベルや圧力よりも大きいかどうかである。いびきパラメータが規定値よりも大きい場合、図中のステップ206のように、圧力が使用者の気道に供給される。監視されたパラメータが規定量よりも大きくない場合、いびきパラメータがステップ202で再び監視される。いびきパラメータが規定量よりも小さい場合、圧力が低減若しくは停止される。
【0026】
この実施形態を僅かに変更したものが図3に示されている。これは、ステップ302で、最小圧力が初めに使用者に供給される。ステップ304では、患者のいびきパラメータが監視される。監視されたパラメータが規定量よりも大きいとステップ305で判断された場合、ステップ306で、流れている圧力、例えば、最小圧力は増加される。監視されたパラメータが規定量よりも小さい場合、ステップ307で、最小圧力又はその後に流れている圧力は維持される。
【0027】
したがって、前記システムは、いびきを検知するまでは、初め最小圧力で作動することになっている。それから、いびきが止まるまで、段階的に(増分的すなわち階段状に)或いは連続的に運転圧力が徐々に増加する。例えば、気流制限技術を持つ自動設定システムを利用してもよい。あるいは、使用者が実験で選択し、事前に選択した圧力で単に動作させることができる装置でもよい。
【0028】
[警告又は表示の供与]
ここでも同様に図3を参照すると、次のステップは、ステップ308で一般的な圧力が規定量よりも大きいかどうかを判断することである。一般的な圧力がいびき治療のためだけの最大圧力よりも大きい場合、例えば、約6cmHOの場合、ステップ310で警告又は表示が発生される。警告装置が照明若しくは、例えば、その他の視覚的な表示であってもよく、音響信号若しくはそれと同等のものでもよい。図4は、例えばゲージ及び針等の視覚的な表示を概略的に表している。前記表示は、製品マニュアルに備えられたメッセージであってもよい。
【0029】
[運転圧力の手動設定]
運転圧力は、使用者の監視に応えて、使用者によって手動で設定されてもよく、若しくは、ユニットで自動的に調整されてもよい。手動制御が使用されている場合、前記装置は、いびきの重症度に照らして使用者又はベッドパートナーによって(例えばリモコンで)手動で調整されてもよく、或いは、いびきを制御するのに十分な最小の設定が見つけられるようにいびきへの応答が設定されてもよい。前記装置の最大圧力に達するとすぐに、睡眠治療者に相談すべきであることを患者に知らせることができる。いびきを制御するのに約6cmHOから8cmHOの圧力が必要とされればOSAではないかと疑われることもあり得る。
【0030】
例えば、患者が不快に感じる等により、装置が最適な圧力設定で使用されていなければ、患者又はベッドパートナーは、それでも、より低い圧力設定に機器の作動を選択することができる。この場合、いびきは依然として発生するかもしれないが、いびきの重症度や強さを低減することはできるであろう。これにり、使用者にとって順守しなければならない項目を低減できるという、使用者及び使用者のスリーピングパートナーの双方にとっての利点を依然として得ることができる。
【0031】
[呼吸周期の監視]
前記システムは、呼吸する患者との同調性があって呼吸の快適性を改善する2層の流れ発生装置またはその他のガスの流れを供給する可変圧力装置を備えさせることもできる。例えば、図5に示されるように、ステップ502で、呼び圧力(nominal pressure)が使用者に供給されてもよい。ステップ504では、使用者の呼吸周期が監視され、例えば、いつ使用者が呼吸周期の吸息(inspiration)状態若しくは呼息(expiration)状態にあるかを決定する。また、例えば、従来からよく知られている手段によって吸息と呼息との間の変化が監視されていてもよい。ステップ506で使用者が吸息の状態にあると判断されると、そのときはステップ508で吸息圧力(inspiration pressure:PI)が使用者に供給される。使用者が吸息段階にない場合、ステップ510で呼息圧力(expiration pressure:PE)が使用者に適用される。PIは、一般にPEよりも大きい。例えば、PEが小さい間(例えば2〜5cmHOより小さいか或いはゼロに等しいか或いは無視できる値である間)は、いびきを治療するためのPIは3〜6cmHOの範囲内とすることができる。
【0032】
流れ発生装置は、呼息状態で又は呼息前にすぐに圧力ゼロに落としてもよく、このようにして呼息行動を低下させる。これは、呼息中に、送風機のスイッチを切ること、若しくは送風停止バルブを開けることによって実現することができる。これに代えて或いはこれに更に加えて、もう一つの形態では、装置は、吸息中、及び、ゼロの呼吸気流と比較的少量の呼吸気流との間のどこか、若しくはCO2流失のための適正な流れの間で空気振動を供給することができる。その装置は、呼吸の能動的な構成要素である息を吐き出す労力を軽減させるため圧力スイングを低減させることができる。
【0033】
[OSAの使用者を診断若しくは治療する必要性を警告するための基準]
【0034】
当該基準は、OSAの診断又は治療の必要の可能性を使用者に警告するため、単独あるいは併用で使用されるものであって、以下の内容を含んでいる:
【0035】
(a)いびきを止めるための例えば6〜8cmHOの比較的高い圧力の一貫した必要性
【0036】
(b)いびきが停止した後に呼吸がないことを検出するためにいびき及び呼吸波形(即ち、吸息と呼息との周期)を監視すること
例えば、いびき活動の後に装置から何も聞こえず、そして、呼吸波形(吸息/呼息周期)がないことが認識されない場合、表示装置は使用者に対して速やかに;
【0037】
(c)無呼吸の検出
を報知する。
例えば、装置は、寝ているときに5回以上の深刻に閉ざされた無呼吸(closed apneas)が生じた場合に信号を発生するようにしてもよいであろうし;
【0038】
(d)長時間(数日、数ヶ月、若しくは数年)に亘るいびき重症度の進行の監視
を行うこともできる。
例えば、装置が、ユニットが最高圧力設定に向かう程度にまで進行的に悪化する(音が大きくなる、及び/又は重症になる)いびきを検知した場合、装置は、OSAへの進行が起こり得ることを予め警告してもよい。
【0039】
本システムは、上記出来事の発生を記憶する記憶装置が備えられていてもよい。本発明の実施に際して、使用者に警告を発する他の技術を用いることができる。
【0040】
[他のオプション機能/手法]
【0041】
本発明の装置に任意に組み込まれる他の特徴としては、次のようなものがある。
【0042】
具体的には、圧力が、最も大きいいびきが発生する吸息のときにだけ供給されてもよく、呼息の間に使用者に供給される圧力が、無視できる若しくはゼロであってもよい。
【0043】
前記装置は、圧力要件を上限値まで変更することができ、若しくは、使用者によっていびき評価が設定されていてもよい。圧力制御は、いびきをかく人の強さの表示で調整されてもよい。例えば、重度のいびきをかく人は、最も高い設定を選択する。
【0044】
上記マスクすなわちインターフェースは、呼息中は開いており、吸息中は閉じられている1つ若しくは複数のバルブ61(図1)が備えられていてもよい。上記マスクすなわちインターフェースは、労力を減らして呼吸の快適性を改善するために呼息活動を減らす。各々のバルブ(例えばフラップ)は、呼息中に作られた十分な圧力で開放することができる。
【0045】
上記マスク若しくはインターフェースは、呼吸快適性を改善するために受動的または能動的に加温された加湿機を備えていてもよい。
【0046】
上記装置には、埃フィルター若しくは細菌フィルターを持つ空気清浄機のようなものが用いられていてもよい。
【0047】
他のバージョンとして、アレルギー若しくは喘息を持っている人のために睡眠中の刺激を最小限に抑えるろ過作用システムを内蔵させることができる。
【0048】
前記装置は、もし単なるいびきからOSAに進展した時はCPAPシステムにアップグレードできるような形に製造されてもよい。これはモジュール方式により実現することができる。例えば、高性能モータ組立部品及び/又は差し込み式のユニットのような回路基板を備えることとする。例えば、図6は、アップグレードベースユニット600、いびき治療ユニット602及びOSA/いびき治療ユニット604を表す図を示している。アップグレードベースユニット600は、マスクフレームに一体化された内蔵式モータの形でいびきユニット602に容易に協働する構成からなる図1に示すようなマスクが備えられていてもよい。内蔵式の流れ発生装置は、その大きさ故に、いびきの治療だけのためには理想的である。これは、モータ70は、8cmHOまで加圧する能力があるが、一般に、従来のスタンドアロン式の流れ発生装置に付属されたモータよりも小さいからである。さらに、上記いびきユニットは、大容量の内蔵型モータユニット又はスタンドアロン式の流れ発生装置と、例えば空気供給導管を経由して協働できるよう、マスク(アップグレードベース)から切り離されるようにしてもよい。もちろん、上記ベースユニットは、いびき治療モードでは例えば8cmHO以下で、若しくはOSA/いびき治療モードでは4〜20cmHOで作動する機能がある流れ発生装置であってもよい。一般的に、OSAのための治療圧力でいびきもまた治療されるであろう。
【0049】
上記装置は、患者を助けるためのどんなタイプの物質(液体/気体/固形粒子)でも投与することができるモジュール/機器を包含することができる。例えば、患者を落ち着かせるためのアロマセラピーの香り、また、もし装置を医学的に使用する場合には、喘息薬を投与することができる噴霧器であってもよい。
【0050】
本発明の方法及び装置を導入することにより奏することができる主要な利点は、もし患者が(単なるいびきから)OSAに進展した場合、かれらはすぐにマスクシステム及び陽性気道圧を受け入れることができ、患者が従前に使用していた本発明のいびき装置より高い圧力であるとしても、患者は容易にそのような高い圧力を受け入れることができるであろうことにある。なぜなら、患者は既に彼らに適したそのような装置にある程度順応しているからである。所定のCPAP治療を順守しないと、早期死亡の重大な前兆となり、服薬を改善し、CPAP治療を断念してしまう人の割合を低下させることのできるいかなる方法であっても、コミュニティに多大なる影響をもたらすであろう。
【0051】
本発明のさらなる効果としては、OSAの確認が以前よりも容易になるであろうし、結果として平均寿命が延長されることである。
【0052】
患者に対するその他の効果としては、下記のものがある;
【0053】
いびきを効果的に制御することで、ベッドパートナー及び家族の睡眠障害を減らすことができる。
【0054】
いびきを制御することで、結婚したとき及び関係において好ましい効果を発揮する可能性がある。特に、ベッドパートナーがそのパートナーのいびきが原因で夜中に睡眠を失うことを考慮すると好ましい効果を発揮する可能性がある。
【0055】
あるレベル又は基準点に達してしまった場合にはその旨を表示し、患者の社会的な問題(いびき)が病状(OSA)にまで発展しているかもかもしれないので、患者に医療処置を検討するよう示唆される。
【0056】
非侵襲性の陽圧気道システムによって、いびきの発症からOSAに至る可能性のある患者を治療することができる。このようなシステムによれば、患者が、成功を収めるための多くの代替手段を試みる必要がない。陽圧気道システムは、患者の生命のために安全且つ有効な治療を与えることができる。患者は、新しい科学技術を追求する必要がなく、全く異なる治療の方式を学習し直したり順応したりする必要がない。そのようなことは、年をとるにつれて問題となるのであって、ある人は人生において変化を受け入れることを不快に感じるだけでなく、脅迫観念をすら抱く場合がある。
【0057】
患者は、低い陽性気道圧(PAP)及びマスクインターフェースに早期の段階で順応することができ、それ故、患者は将来的にOSAの治療を必要とする場合、CPAPのインターフェース及び圧力を受け入れることができるであろう。また、CPAPの長期間の順守を奨励して治療を断念してしまう人の割合を減らすことができる。本発明の一つの態様は、いびきを治療するのに十分であるがOSAを治療するのに不十分な圧力を使用者に供給することによりOSA治療のための使用者を順応させることに関する。このことは、より多くの患者が長期間治療されることを意味する。一般には、CPAPに要する高い圧力のために、マスク及び流れ発生装置を設計するためには、例えばノイズ、大きさ及び快適さ等、使用者にとって多くのトレードオフあることに注意すべきである。
【0058】
他の家族の者であるベッドパートナーの睡眠障害が少なくなることで家庭生活は改善される。また、重度のいびき或いはOSAを早い段階で確認することは、患者のために将来好ましい成果となる可能性があり、場合によっては長寿命化及び/又は健康改善となる可能性がある。
【0059】
潜在的に陽性気道圧による副作用は小さく危険性も低い。例えば、口腔装置は、歯の動き、あごの痛み、噛み合わせの変化を生じる場合がある。
【0060】
極力目立たなく使用者が親しみ易いデザインのインターフェース及びヘッドギアが望ましい。縁のある帽子又は縁のない帽子のように簡単に患者の頭にインターフェース及びヘッドギアを取り付けることができるとともに取り外すことができることが好ましい。
【0061】
上述の装置が電子機械に組み入れられる必要がある場合、それらにはフレキシブルプリント基板が備えられることもある。上記のフレキシブルプリント基板は、縫い付けて又はその他の方法でヘッドギア又はインターフェースに取り付けられている。これによる効果としては、人体構造への優れた適合性(conformance)を達成でき、そして、全体寸法及びユニット外形もまた小さくなり、患者にあまり目立たないようにするのに役に立つ。このような方法でのフレキシブルプリント基板の使用は、真に着用可能な回路を形成するであろう。
【0062】
ヘッドギア(図1に示すストラップ22)若しくはマスク構成部品は、患者の監視装置に電気信号を送信する機能を有する高性能繊維を組み込むことができる。例えば、表面温度は、ファイバを通して検知及び監視することができる。上記の高性能繊維は、患者の頭に合った装置の大部分を最小化することに役に立つこともあるであろう。
【0063】
高性能なファイバは、患者の快適性を改善することにも用いることができる。例えば、ヘッドギアが冬に暖かく夏に涼しくなるようにすることもできる。温める又は冷やす素子をシステムの中に組み込むことができる。相変化又は導電性のファイバを持つ他の高性能繊維が、温める及び冷やす素子若しくは伝導素子として用いられてもよい。
【0064】
当然のことながら、ここに開示されて明示された本発明は、本文に記載された若しくは本文から明らかな特定の特徴を2つ以上組み合わせた全ての代替品にまで及ぶ。これら全ての異なる組み合わせ及び同等な特定の構成要素若しくは特徴は、本発明のさまざまな変形例を構成する。
【0065】
本発明は、現在最も現実的で好ましい実施形態と考えられているものとの関係が記載されているものの、当然のことながら、本発明は開示された実施の形態に限定されるものではない。それどころか、本発明の精神及び範囲に含まれているさまざまな変更及び均等なアレンジを保護することを目的としている。それに、本発明には、OSAに苦しむ患者に対する特定用途があるものの、他の病気(例えば、鬱血性心不全、糖尿病、病的肥満、脳梗塞、肥満手術等)で苦しむ患者が上述した教示からの利益を導き出すことができることでも重宝される。さらに、上述した教示は、患者及び、これと同様に例えば一般のマスクシステムの使用者等の患者でない人に使用するためでも適用される。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態における治療システムの斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるユーザーが用いる装置の構成を表した略ブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態におけるアップグレードシステムの概略図である。
【符号の説明】
【0067】
10 システム
20 フレーム
30 クッション
40 流れ発生装置
61 バルブ
70 モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最大約8cmHOまで加圧された気体流を発生させるための流れ発生装置と、
該流れ発生気に連結されているとともに、使用中に使用者の気道に加圧ガスを供給する構造を持つユーザーインターフェースと、
を備えたことを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項2】
請求項1記載のシステムにおいて、
前記流れ発生装置は、前記ユーザーインターフェースに直接取り付けられたモータを有することを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記使用者の睡眠パラメータを表示する信号を発生させるモニターをさらに備えていることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項4】
請求項3記載のシステムにおいて、
前記睡眠パラメータは、前記使用者の呼吸周期を表現するものであることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項5】
請求項3又は4のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記信号は、前記使用者の呼吸周期中における吸息と呼息との間の変化を表すように設定されていることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項6】
請求項5記載のシステムにおいて、
前記流れ発生装置は、前記使用者の吸息中に、前記使用者の呼息中に供給される前記加圧ガスの大きさよりも高い前記加圧ガスの大きさが実現されるように構成されていることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項7】
請求項5又は6のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記使用者の吸息中に供給される前記加圧ガスの大きさは、6cmHO以下であることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項8】
請求項5から7のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
加圧空気のパルスは、前記使用者の吸息中に与えられることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項9】
請求項5から8のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
前記使用者の吸息中に供給される加圧ガスの平均の大きさは、約3〜6cmHOであることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項10】
請求項5から9のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
前記使用者の呼息中に供給される加圧ガスの大きさは、無視できる若しくはゼロであることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項11】
請求項1から4のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
前記流れ発生装置は、前記使用者の呼吸周期全体の間で、略一定の大きさの前記加圧ガスを供給するように構成されていることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項12】
請求項4記載のシステムにおいて、
前記睡眠パラメータは、前記使用者のいびきパラメータを含んでおり、該いびきパラメータが規定量よりも大きいと、前記流れ発生装置が加圧ガスを生成することを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項13】
請求項12記載のシステムにおいて、
前記いびきパラメータが前記規定量よりも大きいことが初期表示されると、最小ガス圧力が前記使用者に供給されることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項14】
請求項13記載のシステムにおいて、
流れているガスの圧力は、監視された前記いびきパラメータが前記規定量未満になるまで増大されることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項15】
請求項14記載のシステムにおいて、
前記流れているガスの圧力は、監視された前記いびきパラメータが前記規定量よりも大きくなると、連続的又は段階的に増大されることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項16】
請求項13から15のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
前記流れ発生装置が前記最小圧力よりも大きい所定レベルで前記加圧ガスを前記使用者に供給しており、監視された前記いびきパラメータが前記規定量未満であることを前記モニターが表示している場合に、前記加圧ガスを下げることが可能であることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項17】
請求項13から16のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
ガス圧力が最大圧力以上に増大した場合、表示装置が、OSAのために前記使用者を診断又は治療する必要がある可能性を示す旨の信号を発生するように設定されていることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項18】
請求項17記載のシステムにおいて、
患者に供給する前記加圧ガスの大きさを記録する記憶装置をさらに備えており、
前記表示装置は、前記使用者が治療活動の規定回数以上にわたって前記最大圧力又はそれよりも高い圧力を受けていることを前記記録装置が示す場合に前記警告を与えるように設定されていることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項19】
請求項18記載のシステムにおいて、
前記治療活動の規定回数は、2回或いはそれ以上であることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項20】
請求項17から19のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
規定された前記最大圧力は、約6cmHOよりも大きいことを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
前記使用者に適用する前に加圧ガスをろ過する細菌ろ過器又はろ過作用システムをさらに備えていることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項22】
請求項1から21のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
患者インターフェースに備えられ、前記使用者の呼息中開放されている弁をさらに備えていることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項23】
請求項1から21のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
前記流れ発生装置を操作する制御装置をさらに備えていることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項24】
請求項23記載のシステムにおいて、
前記操作装置は、フレキシブル部品を有しており、
該フレキシブル部品は、前記使用者の上に前記ユーザーインターフェースを支持させるように構成されたヘッドギアに内蔵されていることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項25】
請求項24記載のシステムにおいて、
前記ヘッドギアは、相変化繊維及び導電繊維の両方又は何れか一方からなる織物によって構成されていることを特徴とする睡眠障害者治療システム。
【請求項26】
使用者のいびきパラメータを監視するステップと、
及び、該監視されたいびきパラメータに基づいて、陽圧を受けたガスを前記使用者の気道に適用するステップと、
を備えることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症の可能性を予測する方法。
【請求項27】
請求項26記載の方法において、
加圧ガスを、前記監視されたいびきパラメータが規定量よりも小さい場合、前記使用者に供給しないステップを備えていることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症の可能性を予測する方法。
【請求項28】
請求項26又は27のいずれかに記載の方法において、
前記監視されたいびきパラメータが規定量よりも大きい場合に、前記陽圧を受けたガスを前記使用者の気道に適用するステップを備えていることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症の可能性を予測する方法。
【請求項29】
請求項26から28のいずれか一項に記載の方法において、
陽圧ガスが規定された最大圧力よりも大きい場合に、閉塞型睡眠時無呼吸症候群のために前記使用者を診断又は治療する必要がある可能性を表示するステップをさらに備えることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症の可能性を予測する方法。
【請求項30】
請求項29記載の方法において、
前記表示が、前記使用者が医師の診察を受けることを勧告するメッセージを含むステップを備えていることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症の可能性を予測する方法。
【請求項31】
請求項29又は30のいずれかに記載の方法において、
前記表示が、視覚信号及び音声信号の両方又は何れか一方を含むステップを備えていることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症の可能性を予測する方法。
【請求項32】
請求項29から31のいずれかに記載の方法において、
前記最大圧力は6cmHOよりも大きくするステップを備えていることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症の可能性を予測する方法。
【請求項33】
請求項32記載の方法において、
前記陽圧ガスが6cmHO以下まで加圧されている場合、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の存在を表示しないステップを備えていることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症の可能性を予測する方法。
【請求項34】
請求項33記載の方法において、
閉塞型睡眠時無呼吸症候群でないことを表示するステップをさらに備えることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症の可能性を予測する方法。
【請求項35】
請求項28から34のいずれか一項に記載の方法において、前記加圧ガスの適用を、前記使用者及びベッドパートナーの両方又は何れか一方によって手動で調整するステップを備えていることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症の可能性を予測する方法。
【請求項36】
請求項28から35のいずれか一項に記載の方法において、
前記いびきパラメータは、音声及び圧力の両方又は何れか一方に基づくものとするステップを備えていることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症の可能性を予測する方法。
【請求項37】
いびきをかく人の全ての治療活動に対して、いびきをかく人の呼吸周期の全体の中で、約8cmHO以下の範囲を用いて前記いびきをかく人の気道に陽性気道圧を適用するステップを備えることを特徴とするいびき治療方法。
【請求項38】
請求項37記載の方法において、
前記範囲は、約6cmHO以下とするステップを備えていることを特徴とするいびき治療方法。
【請求項39】
請求項37又は38のいずれかに記載の方法において、
治療活動中に適用される圧力範囲の平均値は、約3から6cmHOの間とするステップを備えていることを特徴とするいびき治療方法。
【請求項40】
請求項37から39のいずれか一項に記載の方法において、
前記いびきをかく人を、閉塞型睡眠時無呼吸症候群でない人とするステップを備えていることを特徴とするいびき治療方法。
【請求項41】
使用者のいびきの治療用に構成されたいびき治療ユニットと、
前記使用者の閉塞型睡眠時無呼吸症候群及びいびきの治療用に構成された閉塞型睡眠時無呼吸症候群/いびき治療ユニットと、
前記いびき治療ユニット及び前記閉塞型睡眠時無呼吸症候群/いびき治療ユニットと交互に協働するアップグレードベースユニットと、
を備えたことを特徴とする睡眠障害が徐々に悪化している使用者を治療するためのシステム。
【請求項42】
請求項41記載のシステムにおいて、
前記アップグレードベースユニットは、ユーザーインターフェースを備えており、
前記いびき治療ユニットは、8cmHO以下に加圧された気体流を発生させるための流れ発生装置を備えており、
前記閉塞型睡眠時無呼吸症候群/いびき治療ユニットは、4〜20cmHOの範囲内で加圧されたガスを発生させるように設定された流れ発生装置を備えている、
ことを特徴とする睡眠障害が徐々に悪化している使用者を治療するためのシステム。
【請求項43】
請求項42記載のシステムにおいて、
前記インターフェースは、前記いびき治療ユニットのモータに直接載せるように構成されているとともに、前記閉塞型睡眠時無呼吸症候群/いびき治療ユニットに連通しているガス供給導管と協働するように構成されていることを特徴とする睡眠障害が徐々に悪化している使用者を治療するためのシステム。
【請求項44】
いびきをかく人の気道に最小圧力を適用するステップと、前記いびきをかく人のいびきパラメータを監視するステップと、前記いびきパラメータを規定量と比較するステップとを備えたいびき治療方法であって、
前記いびきパラメータが前記規定量よりも大きい場合、所定の増分だけ前記最小圧力を増加させるステップと、前記いびきパラメータが前記規定量よりも小さい場合、少なくとも前記最小圧力を維持するステップと、を備えていることを特徴とするいびき治療方法。
【請求項45】
請求項44記載の方法において、
前記圧力が規定された最大圧力よりも大きく増加した場合に警告を発するステップをさらに備えることを特徴とするいびき治療方法。
【請求項46】
請求項44又は45のいずれかに記載の方法において、
前記いびきをかく人を、閉塞型睡眠時無呼吸症候群でない人とするステップを備えていることを特徴とするいびき治療方法。
【請求項47】
陽性気道圧を適用する手段と、
所定基準に準じて、閉塞型睡眠時無呼吸症候群が発症し得るであろうことを判断する手段と、
閉塞型睡眠時無呼吸症候群の診断又は治療の必要の可能性に応じて警告を発する手段と、
を備えることを特徴とするいびきをかく人を管理するシステム。
【請求項48】
使用者に患者インターフェースを設けるステップと、
いびきの治療に十分ではあるが、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の治療には十分でない圧力範囲内で前記患者インターフェースにガスを適用するステップと、
を備えることを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の治療のために使用者を順応させる方法。
【請求項49】
請求項48記載の方法において、
前記した方法の処置は、前記使用者の中で閉塞型睡眠時無呼吸症候群が発症する前に実施することを特徴とする閉塞型睡眠時無呼吸症候群の治療のために使用者を順応させる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−532204(P2007−532204A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−507625(P2007−507625)
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【国際出願番号】PCT/AU2005/000538
【国際公開番号】WO2005/099798
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(500046450)レスメド リミテッド (192)
【Fターム(参考)】