説明

おむつ製品、供給情報管理システム、使用情報管理システムおよびおむつ製品管理システム

【課題】個々のおむつ製品を特定するとともにおむつ製品に係る情報を正確かつ容易に管理する。
【解決手段】供給情報管理システム710は、ICタグ5が取り付けられたおむつ製品に対して、おむつ製品の供給に係る各工程を実行する各ステーションに設けられるとともに当該各工程に関する工程情報をICタグ5に対して書き込み、また、ICタグ5から情報を読み取るリーダライタ711、および、リーダライタ711からの情報を受信するホストコンピュータ715を備える。ホストコンピュータ715では、ICタグ5のシリアルナンバーと工程情報とを関連づけたデータ要素の集合である製品データベースが記憶されており、リーダライタ711からの情報に基づいて更新される。供給情報管理システム710では、個々のおむつ製品を特定することができ、また、おむつ製品の供給に係る情報を正確かつ容易に管理することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、おむつ製品、並びに、おむつ製品に係る情報を管理する供給情報管理システム、使用情報管理システムおよびおむつ製品管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、使い捨ておむつ等のおむつ製品では、使用者の性別や身体状態、あるいは、使用目的等により、様々な種類の製品が使用されている。そのため、病院や養護老人ホーム等、大量のおむつ製品を使用する施設では、これらのおむつ製品の在庫管理等に係る作業に多大な労力を要している。
【0003】
そこで、特許文献1および特許文献2では、使い捨ておむつにバーコードを付設して、このバーコードの情報(シリアルナンバー等)を読み取ることにより使い捨ておむつの在庫管理や販売管理を行う技術が提案されている。
【特許文献1】特開2002−150057号公報
【特許文献2】特開2003−58759号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、使い捨ておむつには、着用者の肌面にフィットさせるために広範囲にわたり弾性部材が添設されており、これらの弾性部材の伸縮力によって、使い捨ておむつは全体に収縮した形態とされているのが一般である。そのため、特許文献1および特許文献2のように使い捨ておむつにバーコードを付設した場合、使い捨ておむつが収縮することにより、バーコードの表示が歪んでしまったり、バーコードの一部が隠れてしまい、バーコードから情報を読み取ることができない恐れがある。
【0005】
また、病院や介護施設等では、使い捨ておむつの内側に取り付けて使用される吸収パッド等の補助吸収具についても在庫管理等の要請があるが、補助吸収具にも広範囲に亘って弾性部材が添設されているため、付設されたバーコードから情報を読み取ることができない場合がある。
【0006】
一方、使い捨ておむつは、製造、検査、保管、発送、販売等のプロセスを経て市場に出回ることになるが、通常、使い捨ておむつは包装袋等により包装された状態で流通しており、包装袋に収容された状態では使い捨ておむつに付設されたバーコードを読み取ることはできない。使い捨ておむつの包装袋や梱包箱に対してバーコードを付設することも考えられるが、多数の包装袋等を取り扱う場合、特定の包装袋等を探し出すことができるようにするためには、バーコードが手前側に向くように各包装袋の向きを揃えて配置する必要があり、上記プロセスに係る作業の効率向上が困難である。
【0007】
また、個々の使い捨ておむつや補助吸収具等について、上記の各プロセスにおいてどのような処理が行われたか等の情報の確認を正確かつ容易に行うことができる管理システムも求められている。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、個々のおむつ製品を特定するとともにおむつ製品の供給および使用に係る情報を正確かつ容易に管理することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、おむつ製品であって、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品と、ICチップおよび前記ICチップに接続された無線通信用のアンテナを有するとともに前記吸収性物品に付設されるICタグとを備え、前記ICチップに、前記吸収性物品を他の吸収性物品から識別するシリアルナンバーが記憶されており、前記シリアルナンバーが前記アンテナを介して読み出し可能とされる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のおむつ製品であって、前記吸収性物品が使い捨ておむつである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、おむつ製品であって、使い捨ておむつと、前記使い捨ておむつの内側に取り付けられて着用者からの排泄物を受ける補助吸収具と、第1ICチップおよび前記第1ICチップに接続された無線通信用の第1アンテナを有するとともに前記使い捨ておむつ付設される第1ICタグと、第2ICチップおよび前記第2ICチップに接続された無線通信用の第2アンテナを有するとともに前記補助吸収具に付設される第2ICタグとを備え、前記第1ICチップに、前記使い捨ておむつを他の使い捨ておむつから識別するシリアルナンバーが記憶されており、前記シリアルナンバーが前記第1アンテナを介して読み出し可能とされ、前記第2ICチップに、前記補助吸収具を他の補助吸収具から識別するシリアルナンバーが記憶されており、前記シリアルナンバーが前記第2アンテナを介して読み出し可能とされる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、おむつ製品であって、複数の吸収性物品と、前記複数の吸収性物品を包装する包装体と、ICチップおよび前記ICチップに接続された無線通信用のアンテナを有するとともに前記包装体に付設されるICタグとを備え、前記ICチップに、前記包装体を他の包装体から識別するシリアルナンバーが記憶されており、前記シリアルナンバーが前記アンテナを介して読み出し可能とされる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、おむつ製品の供給に係る情報を管理する供給情報管理システムであって、無線通信用のアンテナを介してICチップに情報の書き込みおよび読み取りが可能なICタグが取り付けられたおむつ製品に対して、前記おむつ製品の供給に係る製造、検査、保管、発送および販売のうちの少なくともいずれか1つに係る所定の工程が実行されるステーションに設けられるとともに、前記所定の工程に関する工程情報を前記おむつ製品の前記ICチップに書き込んで記憶させる書込装置と、前記工程情報を前記ICチップに予め記憶されているシリアルナンバーと共に読み取る読取装置と、前記シリアルナンバーと前記工程情報とを関連づけたデータ要素の集合である製品データベースを記憶する製品データベース記憶部と、前記読取装置により読み取られた前記シリアルナンバーを含むデータ要素を前記製品データベースにおいて特定し、前記読取装置により読み取られた工程情報を前記データ要素に追加する製品データベース更新部とを備える。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の供給情報管理システムであって、前記所定の工程に含まれる第1工程および前記第1工程よりも後に実行される第2工程の間で前記読取装置により読み取られた工程情報に、前記第1工程にて前記書込装置により書き込まれるべき第1工程情報が含まれているか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記第1工程情報が含まれていると判断された場合に、前記読取装置により読み取られた前記シリアルナンバーおよび前記第1工程情報を前記製品データベース更新部に送る送信部とをさらに備える。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の供給情報管理システムであって、携帯可能であって前記ICチップに記憶されている前記シリアルナンバーおよび前記工程情報を非接触にて読み取るとともに、読み取った前記シリアルナンバーおよび前記工程情報を出力する携帯型読取装置をさらに備える。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の供給情報管理システムであって、前記読取装置および/または前記携帯型読取装置により読み取られた前記シリアルナンバーおよび前記工程情報がインターネットを介して前記製品データベース更新部に送られる。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項5ないし8のいずれかに記載の供給情報管理システムであって、前記ステーションが、おむつ製品の製造工程を実行する製造ステーション、おむつ製品の検査工程を実行する検査ステーション、おむつ製品の入庫および出庫工程を実行する保管ステーション、おむつ製品の発送工程を実行する発送ステーション、並びに、おむつ製品の販売工程を実行する販売ステーションのうちの少なくともいずれか1つを含む。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の供給情報管理システムであって、前記ステーションが前記製造ステーションを含み、前記製造ステーションに設けられた前記書込装置が、おむつ製品の種類を示す製品型番および製造日時のうちの少なくとも一方を、前記工程情報として前記おむつ製品の前記ICチップに書き込む。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項9に記載の供給情報管理システムであって、前記ステーションが前記検査ステーションを含み、前記検査ステーションに設けられた前記書込装置が、おむつ製品の検査実施日時、検査担当者および使用された検査装置のうちの少なくともいずれか1つを、前記工程情報として前記おむつ製品の前記ICチップに書き込む。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項9に記載の供給情報管理システムであって、前記ステーションが前記保管ステーションを含み、前記保管ステーションに設けられた前記書込装置が、おむつ製品の入庫日時および出庫日時のうちの少なくとも一方を、前記工程情報として前記おむつ製品の前記ICチップに書き込む。
【0021】
請求項13に記載の発明は、請求項9に記載の供給情報管理システムであって、前記ステーションが前記発送ステーションを含み、前記発送ステーションに設けられた前記書込装置が、おむつ製品の発送日時および発送先のうちの少なくとも一方を、前記工程情報として前記おむつ製品の前記ICチップに書き込む。
【0022】
請求項14に記載の発明は、請求項9に記載の供給情報管理システムであって、前記ステーションが前記販売ステーションを含み、前記販売ステーションに設けられた前記書込装置が、おむつ製品の販売日時を前記工程情報として前記おむつ製品の前記ICチップに書き込む。
【0023】
請求項15に記載の発明は、おむつ製品の供給に係る情報を管理する供給情報管理システムであって、無線通信用のアンテナを介してICチップから情報の読み取りが可能なICタグが取り付けられたおむつ製品の前記ICチップに記憶されているシリアルナンバーを読み取る読取装置と、前記おむつ製品の前記シリアルナンバーと、前記おむつ製品に対して実行される前記おむつ製品の供給に係る製造、検査、保管、発送および販売のうちの少なくともいずれか1つに係る所定の工程に関する工程情報とを関連づけたデータ要素の集合である製品データベースを記憶する製品データベース記憶部と、前記おむつ製品に対する一の工程を実行する際に、前記読取装置により読み取られたシリアルナンバーを含むデータ要素を前記製品データベースにおいて特定し、前記工程に係る工程情報を前記データ要素に追加する製品データベース更新部とを備える。
【0024】
請求項16に記載の発明は、おむつ製品の使用に係る情報を管理する使用情報管理システムであって、無線通信用のアンテナを介してICチップから情報の読み取りが可能なICタグが取り付けられたおむつ製品の前記ICチップに予め記憶されている前記おむつ製品の種類を示す製品型番およびシリアルナンバーを読み取る読取装置と、前記おむつ製品の前記シリアルナンバーと前記製品型番および前記おむつ製品の使用状態とを関連づけたデータ要素の集合である在庫データベースを記憶する在庫データベース記憶部と、前記おむつ製品の着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記読取装置により読み取られた前記おむつ製品のシリアルナンバーを含む一のデータ要素を前記在庫データベースにおいて特定し、前記データ要素の使用状態を示すデータ項目の値を未使用から使用済へと更新する在庫データベース更新部と、前記おむつ製品の複数の製品型番のそれぞれについて、前記在庫データベースにおいて一の製品型番を含み、かつ、前記使用状態を示すデータ項目の値が未使用であるデータ要素を特定し、前記データ要素の個数を前記製品型番に対応するおむつ製品の在庫数として求める在庫数取得部とを備える。
【0025】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の使用情報管理システムであって、前記おむつ製品の前記複数の製品型番のそれぞれに対応する在庫閾値および追加発注数を予め記憶する発注条件記憶部と、一の製品型番に対応するおむつ製品について、前記在庫数取得部により求められる在庫数が前記製品型番に対応する在庫閾値を下回った際に、前記製品型番、および、前記製品型番に対応する追加発注数を示す注文情報を前記おむつ製品の販売元に対して通信網を介して送信する追加発注部とをさらに備える。
【0026】
請求項18に記載の発明は、おむつ製品の使用に係る情報を管理する使用情報管理システムであって、無線通信用のアンテナを介してICチップから情報の読み取りが可能なICタグが取り付けられたおむつ製品の前記ICチップに予め記憶されている前記おむつ製品の種類を示す製品型番を読み取る第1読取装置と、おむつ製品の一の着用者を他の着用者から識別する着用者識別番号を所定の手法にて読み取る第2読取装置と、前記着用者識別番号と前記着用者識別番号に対応する着用者に対して装着されるべきおむつ製品の製品型番である適用型番とを関連づけたデータ要素の集合である着用者データベースを記憶する着用者データベース記憶部と、着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素を前記着用者データベースにおいて特定し、前記データ要素の適用型番と前記第1読取装置により読み取られた前記おむつ製品の製品型番とを照合する型番照合部とを備える。
【0027】
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の使用情報管理システムであって、着用者に対して装着されるべきおむつ製品の適用型番の変更が必要である場合に、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素を前記着用者データベースにおいて特定し、前記データ要素の適用型番の値を、前記第1読取装置により変更後のおむつ製品から読み取られた製品型番に更新する着用者データベース更新部をさらに備える。
【0028】
請求項20に記載の発明は、請求項18または19に記載の使用情報管理システムであって、前記着用者データベースのデータ要素が、前記着用者識別番号に関連づけられた最新装着日時を含み、前記着用者データベース更新部が、着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素を前記着用者データベースにおいて特定し、前記データ要素の最新装着日時を前記おむつ製品を装着した日時に更新する。
【0029】
請求項21に記載の発明は、請求項20に記載の使用情報管理システムであって、前記着用者データベースのデータ要素が、前記着用者識別番号に関連づけられた交換間隔を含み、前記使用情報管理システムが、前記着用者識別番号、前記最新装着日時および前記交換間隔に基づいて、前記着用者識別番号に対応する着用者毎の次の交換予定日時を出力する交換予定日時出力部をさらに備える。
【0030】
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載の使用情報管理システムであって、前記着用者データベースのデータ要素が、前記着用者識別番号に関連づけられたおむつ製品の複数の製品型番に対応する複数の最新装着日時および複数の交換間隔を含み、前記交換予定日時出力部が、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素の最新装着日時および交換間隔、並びに、着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に前記第1読取部により読み取られた前記おむつ製品の製品型番に基づいて次の交換予定日時を出力する。
【0031】
請求項23に記載の発明は、請求項18ないし22のいずれかに記載の使用情報管理システムであって、おむつ製品の製品型番および前記おむつ製品の着用者の着用者識別番号と前記おむつ製品を装着した装着日時とを関連づけたデータ要素の集合である装着日時データベースを記憶する装着日時データベース記憶部と、着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記第1読取装置により読み取られた前記おむつ製品の製品型番、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号、および、前記おむつ製品の装着日時を新たなデータ要素として前記装着日時データベースに追加する装着日時データベース更新部と、前記装着日時データベースにおいて製品型番および着用者識別番号が同一である複数のデータ要素を特定し、前記複数のデータ要素の装着日時に基づいて所定の期間におけるおむつ製品の使用個数である使用頻度を求める使用頻度取得部とをさらに備える。
【0032】
請求項24に記載の発明は、請求項23に記載の使用情報管理システムであって、前記装着日時データベースの複数のデータ要素が、使い捨ておむつに対応する製品型番を含み、他の複数のデータ要素が、前記使い捨ておむつの内側に取り付けられる補助吸収具に対応する製品型番を含む。
【0033】
請求項25に記載の発明は、請求項18ないし24のいずれかに記載の使用情報管理システムであって、おむつ製品の製品型番と価格とを関連づけたデータ要素の集合である価格データベースを記憶する価格データベース記憶部と、前記着用者識別番号とおむつ製品の使用に関する費用の課金額とを関連づけたデータ要素の集合である課金データベースを記憶する課金データベース記憶部と、着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記第1読取装置により読み取られた前記おむつ製品の製品型番を含むデータ要素を前記価格データベースにおいて特定して前記おむつ製品の価格を取得し、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素を前記課金データベースにおいて特定し、前記着用者識別番号を含むデータ要素の課金額を、前記課金額に前記おむつ製品の前記価格を加えた金額に更新する課金データベース更新部とをさらに備える。
【0034】
請求項26に記載の発明は、請求項18ないし24のいずれかに記載の使用情報管理システムであって、おむつ製品の製品型番と価格とを関連づけたデータ要素の集合である価格データベースを記憶する価格データベース記憶部と、前記着用者識別番号とおむつ製品の使用に関する費用の自己負担率および課金額とを関連づけたデータ要素の集合である課金データベースを記憶する課金データベース記憶部と、着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記第1読取装置により読み取られた前記おむつ製品の製品型番を含むデータ要素を前記価格データベースにおいて特定して前記おむつ製品の価格を取得し、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素を前記課金データベースにおいて特定し、前記着用者識別番号を含むデータ要素の課金額を、前記課金額に前記おむつ製品の前記価格と前記自己負担率との積を加えた金額に更新する課金データベース更新部とをさらに備える。
【0035】
請求項27に記載の発明は、おむつ製品に係る情報を管理するおむつ製品管理システムであって、おむつ製品の製造および販売を行う供給者側にて管理され、おむつ製品の供給に係る情報を管理する供給情報管理システムと、おむつ製品を消費する消費者側にて管理されるとともに前記供給情報管理システムと通信網を介して接続され、おむつ製品の使用に係る情報を管理する使用情報管理システムとを備え、前記供給情報管理システムが、無線通信用のアンテナを介してICチップから情報の読み取りが可能なICタグが取り付けられたおむつ製品の前記ICチップに予め記憶されているシリアルナンバーを読み取る供給者側読取装置と、前記おむつ製品の前記シリアルナンバーと、前記おむつ製品に対して実行される前記おむつ製品の供給に係る製造、検査、保管、発送および販売のうちの少なくともいずれか1つに係る所定の工程に関する工程情報とを関連づけたデータ要素の集合である製品データベースを記憶する製品データベース記憶部と、前記おむつ製品に対する一の工程を実行する際に、前記供給者側読取装置により読み取られたシリアルナンバーを含むデータ要素を前記製品データベースにおいて特定し、前記工程に係る工程情報を前記データ要素に追加する製品データベース更新部と、前記使用情報管理システムから送信されたシリアルナンバーを含むデータ要素を前記製品データベースにおいて特定して前記データ要素のうちの所定のデータ項目の値を製品情報として取得する製品情報取得部と、前記製品情報取得部により取得された製品情報を前記通信網を介して前記使用情報管理システムに送信する製品情報送信部とを備え、前記使用情報管理システムが、前記おむつ製品の前記ICチップに予め記憶されている前記シリアルナンバーを読み取る消費者側読取装置と、前記消費者側読取装置により読み取られたシリアルナンバーを前記通信網を介して前記供給情報管理システムに送信するシリアルナンバー送信部と、前記供給情報管理システムの前記製品情報送信部により送信された製品情報を受け付けて出力する製品情報出力部とを備える。
【0036】
請求項28に記載の発明は、請求項27に記載のおむつ製品管理システムであって、前記使用情報管理システムが、着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記消費者側読取装置により読み取られた前記おむつ製品のICチップに予め記憶されている前記おむつ製品の種類を示す製品型番を前記供給情報管理システムに送信する製品型番送信部をさらに備え、前記供給情報管理システムが、おむつ製品の複数の製品型番と前記複数の製品型番のそれぞれに対応するおむつ製品の前記消費者側における在庫数とを関連づけたデータ要素の集合である在庫データベースを記憶する在庫データベース記憶部と、前記製品型番送信部から送信された一の製品型番を含むデータ要素を前記在庫データベースにおいて特定し、前記データ要素の在庫数の値を1だけ減じる在庫データベース更新部とをさらに備える。
【発明の効果】
【0037】
請求項1ないし4の発明では、おむつ製品のシリアルナンバーを確実に読み取ることができる。
【0038】
請求項5ないし15の発明では、おむつ製品の供給に係る情報を正確かつ容易に管理することができるとともにおむつ製品の追跡性を確保することができる。請求項6の発明では、おむつ製品に対して正規の順序で工程が実行されているか否かを確認することができる。請求項7の発明では、おむつ製品を移動することなくシリアルナンバーを読み取ることができる。
【0039】
請求項16ないし26の発明では、おむつ製品の使用に係る情報を正確かつ容易に管理することができる。請求項16の発明では、在庫管理作業の負担を軽減することができる。請求項17の発明では、発注作業の負担を軽減することができる。
【0040】
請求項18の発明では、おむつ製品の交換作業の負担を軽減することができる。請求項19の発明では、適用型番の変更を確実に記録することができる。請求項20ないし22の発明では、交換予定日時を確実に管理することができる。請求項23および24の発明では、おむつ製品の使用頻度をより正確に把握することができる。
【0041】
請求項25および26の発明では、課金管理をより正確に行うことができるとともに課金管理作業の負担を軽減することができる。
【0042】
請求項27および28の発明では、おむつ製品の供給および使用に係る情報を正確かつ容易に管理することができるとともにおむつ製品の追跡性を確保することができる。請求項28の発明では、供給者側の在庫を圧縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
図1は、おむつ製品であるICタグ付きの吸収コア(以下、「タグ付きコア」という。)1を示す図である。図1に示すように、タグ付きコア1は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品である吸収コア11、および、吸収コア11に付設されたICタグ5aを備える。
【0044】
吸収コア11は、砂時計型に形成された本体シート111、および、本体シート111上に接合された吸収体(図示せず)を備え、後述する使い捨ておむつ21の外装シート211(図2参照)と組み合わせて使用されるものである。本体シート111は、厚み方向に重ねられた一対のシートが互いに接合されることにより形成され、これら両シート間には、弾性部材112が伸張状態で添設されるとともに、ICタグ5aが接合される。なお、ICタグ5aは、吸収コア11の外側(すなわち、着用者側とは反対側)に接合されてもよい。
【0045】
ICタグ5aは、周知のものであるため、ここでは詳しい説明を省略するが、各種情報を記憶可能なICチップ、ICチップに接続された無線通信用のアンテナ、並びに、アンテナを介して送受信する情報のエンコードおよびデコード処理を実行する制御部を備える。ICタグ5aのICチップには、吸収コア11を他の吸収コアから識別するシリアルナンバーが予め記憶されており、シリアルナンバーは無線通信用のアンテナを介して読み出し可能とされる。なお、アンテナはICチップ上に直接形成されたものであってもよい(以下の説明における他のICチップにおいても同様)。
【0046】
図2は、他のおむつ製品であるICタグ付きの使い捨ておむつ(以下、「タグ付きおむつ」という。)2を示す図である。図2に示すように、タグ付きおむつ2は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品である使い捨ておむつ21、および、使い捨ておむつ21に付設されたICタグ5bを備える。
【0047】
使い捨ておむつ21は、外装シート211およびタグ付きコア1を備え、二つ折りにされた外装シート211が、脚穴用の切欠き212の上縁からウエスト開口部213に亘って側緑部に沿って接合されることによりパンツ型に形成されている。タグ付きコア1は、股部214を構成する外装シート211の内側(すなわち、着用者側)に接合され、着用者の排泄物を吸収する。
【0048】
外装シート211は、厚み方向に重ねられた一対のシートを互いに接合することにより形成され、これら両シート間には、弾性部材215が伸張状態で添設されるとともに、ICタグ5bが接合される。ICタグ5bは、ICタグ5a(図1参照)と同様の構成を有しており、ICタグ5bのICチップには、使い捨ておむつ21を他の使い捨ておむつから識別するシリアルナンバー等(図14.A〜図14.E参照)が記憶されており、無線通信用のアンテナを介してシリアルナンバー等が読み出し可能とされる。
【0049】
なお、ICタグ5bは、使い捨ておむつ21の外側(すなわち、重ねられた一対のシートにより形成される外装シート211の着用者側とは反対側)に接合されてもよい。外装シート211の外側のシートは通常、防水性を有しているため、ICタグ5bが着用者からの水分に接触することが防止される。これにより、ICタグ5bが水分との接触等により性能が低下するタイプのものであっても、ICタグ5bに防水加工(例えば、樹脂によるコーティング)をすることなく使い捨ておむつ21に取り付けることができる。
【0050】
図3は、さらに他のおむつ製品であるICタグ付きのおむつパッケージ(以下、「タグ付きパッケージ」という。)3を示す図である。図3に示すように、タグ付きパッケージ3は、複数(図3では5個)のタグ付きおむつ2、複数のタグ付きおむつ2を包装する包装体であるおむつパッケージ31、および、おむつパッケージ31に付設されたICタグ5cを備える。
【0051】
図3に示すように、おむつパッケージ31は、複数のタグ付きおむつ2を折り畳んだ状態で収容可能な略矩形の箱体であり、その正面左上の部分にICタグ5cが貼着されている。このICタグ5cは、ICタグ5a(図1参照)と同様に、各種情報を記憶可能なICチップ、ICチップに接続された無線通信用のアンテナ、並びに、このアンテナを介して送受信する情報のエンコードおよびデコード処理を実行する制御部を備える。ICタグ5cのICチップには、おむつパッケージ31を他のおむつパッケージから識別するシリアルナンバー等(図15.A〜図15.E参照)が記憶されており、アンテナを介してシリアルナンバー等が読み出し可能とされる。
【0052】
図4は、さらに他のおむつ製品であるICタグ付きのおむつ梱包箱(以下、「タグ付き梱包箱」という。)4を示す図である。図4に示すように、タグ付き梱包箱4は、複数(図4では12個)のタグ付きパッケージ3、複数のタグ付きパッケージ3を梱包する梱包箱41、および、梱包箱41に付設されたICタグ5dを備える。梱包箱41は、複数のタグ付きおむつ2を間接的に包装する包装体であるといえる。
【0053】
図4に示すように、梱包箱41は、複数のタグ付きパッケージ3を収容可能な略矩形の箱体であり、その正面左上の部分にICタグ5dが貼着されている。ICタグ5dは、ICタグ5a(図1参照)と同様の構成を有しており、ICタグ5dのICチップには、梱包箱41を他の梱包箱から識別するシリアルナンバー等(図16.A〜図16.E参照)が記憶されており、無線通信用のアンテナを介してシリアルナンバー等が読み出し可能とされる。
【0054】
次に、上記おむつ製品(すなわち、タグ付きコア1、タグ付きおむつ2、タグ付きパッケージ3およびタグ付き梱包箱4)の供給に係る情報を管理する供給情報管理システム710について説明する。以下の説明では、上記おむつ製品に取り付けられたICタグ5a〜5dを区別しない場合には、ICタグ5と総称する。ICタグ5では、無線通信用のアンテナを介してICチップに情報が書き込まれ、また、ICチップから情報が読み取られる。
【0055】
図5は、供給情報管理システム710を示す図である。図5に示すように、おむつ製品は、おむつ製品の供給に係る製造、検査、保管(すなわち、入庫および出庫)、発送、並びに、販売の各工程が実行される製造ステーション701、検査ステーション702、保管ステーション703、発送ステーション704および販売ステーション705(以下、これら5つのステーションをまとめて指す場合には、単に「ステーション701〜705」という。)を主に経由して消費者まで流通する。供給情報管理システム710において、おむつ製品に対して実行される工程は、ステーション701〜705の符号の順に実行順序が設定されている。
【0056】
供給情報管理システム710は、ステーション701〜705のそれぞれに設けられるとともにICタグ5と非接触にて通信可能なリーダライタ711、リーダライタ711と通信可能であって各ステーションに設けられたステーションパーソナルコンピュータ(以下、「ステーションPC」という。)712、および、ステーションPC712とLAN713またはインターネット714を介して通信可能な管理装置であるホストコンピュータ715を備える。供給情報管理システム710では、ホストコンピュータ715において、リーダライタ711により読取られたICタグ5の情報がシリアルナンバー毎に関連づけて記憶されて製品データベース91(図17.A〜図17.E参照)が作成される。また、製品データベース91はディスプレイ715aに表示される。
【0057】
各リーダライタ711は、ステーションPC712の指示により、当該リーダライタ711が設置されたステーション701〜705で実行される工程に関する工程情報をおむつ製品のICタグ5のICチップに書き込んで記憶させる一方、ステーション701〜705を経由するおむつ製品のICタグ5から、ICチップに書き込まれた工程情報を、予めICチップに記憶されているシリアルナンバーと共に読み取る。換言すれば、リーダライタ711は、おむつ製品に関する工程情報を当該おむつ製品のICタグ5のICチップに書き込む書込装置であり、かつ、おむつ製品のICチップから工程情報を読み取る読取装置である。
【0058】
具体的には、リーダライタ711は、ICタグ5のアンテナを介して情報の送受信を行うとともにICタグ5に対して電力を供給するアンテナ、このアンテナを介して送受信する情報のエンコードおよびデコード処理を実行する制御部、並びに、ステーションPC712と通信するための通信部を備え、ICタグ5との間で非接触にて通信可能とされる。
【0059】
リーダライタ711の種類としては、例えば、図7に示すようなゲート型リーダライタ716や、図11に示すような携帯可能なハンディ型リーダライタ717(すなわち、携帯型読取装置)がある。なお、ゲート型リーダライタ716(図7参照)は、ケーブル7161等を介してステーションPC712と通信可能に接続され、ハンディ型リーダライタ717(図11参照)は、クレードル(図示せず)等を介してステーションPC712と通信可能に接続されるが、これらの通信方法は特に限定されるものではなく、例えば、ゲート型リーダライタ716およびハンディ型リーダライタ717とステーションPC712とが無線により通信可能とされてもよい。
【0060】
図11に示すように、ハンディ型リーダライタ717は、LCD(液晶表示装置)等からなる表示パネル717aを備える。ハンディ型リーダライタ717では、ICタグ5から読み取ったシリアルナンバーや工程情報が表示パネル717aに出力されるため、作業者がシリアルナンバー等をその場で確認することができる。
【0061】
図6は、供給情報管理システム710の機能構成を示すブロック図である。ステーションPC712は、通常のコンピュータと同様に、各種演算処理を実行するCPU、初期設定等を記憶するROM、各種情報の記憶領域として使用されるRAM等の構成要素を有し、図6に示すように、設定情報記憶部718、指示部719、判定部720、送信部721として主に機能する。
【0062】
設定情報記憶部718は、当該ステーションPC712に接続されたリーダライタ711を介してICタグ5に対して記憶させるべき工程情報(以下、「書込情報」という。)の内容や、リーダライタ711に読み取られる段階において既にICタグ5に記憶されているべき工程情報(以下、「履歴情報」という。)の内容を記憶する。具体的には、設定情報記憶部718は、ステーションPC712に接続されたキーボードやマウス等の入力部722からの入力に応じて、上記各情報(すなわち、書込情報および履歴情報)の内容を記憶する。
【0063】
指示部719は、設定情報記憶部718に記憶されている書込情報をICタグ5に記憶させるように、当該ステーションPC712に接続されているリーダライタ711に対して指示を行う。
【0064】
判定部720は、ステーション701〜705で実行される工程のうちの一の工程(以下、「第1工程」という。)と第1工程の次に実行される工程(以下、「第2工程」という。)との間でリーダライタ711から受信した情報(すなわち、リーダライタ711により読み取られた工程情報)の中に、第1工程にてリーダライタ711によりICタグ5に書き込まれるべき書込情報(以下、「第1工程情報」という。)が含まれているか否かを、設定情報記憶部718に記憶されている履歴情報と対比することにより判定する。
【0065】
リーダライタ711(例えば、ゲート型リーダライタ716やハンディ型リーダライタ717)により読み取られた工程情報の中に第1工程情報が含まれていると判定された場合には、第1工程情報およびリーダライタ711により読み取られたシリアルナンバーが、送信部721によりLAN713を介してホストコンピュータ715へ送信される。なお、図6中ではLAN713のみを描いているが、LAN713の代わりにインターネット714を介してシリアルナンバーが送信されてもよい。一方、判定部720により、リーダライタ711により読み取られた情報の中に第1工程情報が含まれていないと判定された場合には、正規の順序でおむつ製品に対する工程が実行されていない旨が、様々な報知方法(例えば、警告灯の点灯)により作業者等へ報知される。
【0066】
供給情報管理システム710では、リーダライタ711、ステーションPC712および入力部722が、おむつ製品に対する情報の読み取りおよび書き込みを行う情報読み書きシステムの一例を構成している。
【0067】
一方、ホストコンピュータ715は、ステーションPC712と同様に、CPU、ROM、RAM等の構成を有し、製品データベース更新部723、製品データベース記憶部724、出力部725として主に機能する。
【0068】
製品データベース記憶部724は、おむつ製品のシリアルナンバーと当該おむつ製品に対してステーション701〜705において実行される製造等の工程に係る工程情報とを関連づけたデータ要素の集合である製品データベース91(図17.A〜図17.E参照)を記憶する。図17.A〜図17.Eに示すように、製品データベース91では、複数のタグ付きおむつ2に対応する複数のデータ要素が縦方向に列挙され、各タグ付きおむつ2について製造等の各工程で実行された処理に対応する情報が横方向に列挙されている。
【0069】
製品データベース更新部723は、ステーションPC712の送信部721から送信された情報(すなわち、シリアルナンバーおよび工程情報)を受信し、ステーションPC712から受信したシリアルナンバーに基づいて、当該シリアルナンバーを含むデータ要素を製品データベース91において特定し、受信した工程情報を特定されたデータ要素に追加する。また、製品データベース更新部723は、新規のシリアルナンバーに対応する情報が入力された場合に、このシリアルナンバーに対応するデータ要素を製品データベース91に対して追加登録する。
【0070】
出力部725は、製品データベース記憶部724に記憶された製品データベース91をディスプレイ715aに表示する。
【0071】
次に、ステーション701〜705のそれぞれにおいて供給情報管理システム710により実行される処理を例を挙げて説明する。
【0072】
図7は、製造ステーション701の一部を示す斜視図である。図7では、製造ステーション701で実行される製造工程の一例である接合工程の様子を示し、この接合工程では、外装シート211を形成するための外装シート形成帯216が、矢印217にて示すライン方向に沿って搬送され、この外装シート形成帯216上にタグ付きコア1が接合される。
【0073】
製造ステーション701において、接合工程が実行される位置の上流側および下流側には、ゲート型リーダライタ716がそれぞれ設けられ、これらのゲート型リーダライタ716は、ケーブル7161を介してステーションPC712と通信可能とされている。
【0074】
外装シート形成帯216は、ゲート型リーダライタ716を通過するように搬送され、この外装シート形成帯216には、上流側のゲート型リーダライタ716を通過する前の段階で、弾性部材215およびICタグ5bが既に付設されている。ICタグ5bには、図14.Aに示すように、タグ付きおむつ2のシリアルナンバー(図14.A中のおむつシリアルNo.)、サイズ、および、接合工程よりも前の工程に関する工程情報(例えば、前工程が実行された日時)が記憶されている。
【0075】
そして、ICタグ5bが上流側のゲート型リーダライタ716を通過すると、まず、ICタグ5bに記憶されている情報がゲート型リーダライタ716により読み取られ、この情報の中に前工程に関する工程情報(例えば、弾性部材215の添設工程が行われた日時)が含まれているか否かが判定部720により判定される。ここで、前工程に関する工程情報が含まれていないと判定されると、ステーションPC712により作業者へ異常が報知される。また、前工程に関する工程情報が含まれていると判定されると、タグ付きコア1の接合工程が実行される。
【0076】
接合工程が終了し、ICタグ5bが下流側のゲート型リーダライタ716を通過すると、当該ゲート型リーダライタ716により、タグ付きコア1のICタグ5aに記憶されているタグ付きコア1のシリアルナンバーが読み取られ、このシリアルナンバー(図14.A中の吸収コアシリアルNo.)および接合工程の実行日時(すなわち、下流側のゲート型リーダライタ716を通過した日時)が、外装シート形成帯216の対応するICタグ5b(すなわち、外装シート形成帯216上においてタグ付きコア1が接合された位置に対応するICタグ5b)に書き込まれる。
【0077】
同時に、当該ICタグ5bに予め記憶されているシリアルナンバー(すなわち、タグ付きおむつ2のシリアルナンバー)がゲート型リーダライタ716により読み取られ、タグ付きコア1のシリアルナンバーおよび接合工程の実行日時と共に、図6のホストコンピュータ715へ送信される。そして、製品データベース更新部723により、製品データベース91(図17.A〜図17.E参照)の当該ICタグ5bに対応するデータ要素に、タグ付きコア1のシリアルナンバーおよび接合工程の実行日時が追加される。
【0078】
そして、続く製造工程、例えば、脚穴用の切欠き218を形成するレッグホール形成工程等についても、さらに下流側に配設されたゲート型リーダライタ716により、その工程の実行日時等がICタグ5bに対して書き込まれる(図14.A参照)。
【0079】
さらに製造工程が進んでタグ付きおむつ2が完成すると、製造ステーション701では、複数のタグ付きおむつ2をおむつパッケージ31に収容してタグ付きパッケージ3を製造する包装工程が実行される。
【0080】
図示を省略するが、タグ付きおむつ2の包装工程では、ICタグ5cが付設されたおむつパッケージ31(図3参照)がライン方向に沿って搬送され、このおむつパッケージ31にタグ付きおむつ2が5個ずつ順次収容されてタグ付きパッケージ3が製造される。そして、上述の接合工程と同様に、包装工程が実行される位置の上流側および下流側には、ゲート型リーダライタ716が配設され、おむつパッケージ31(または、製造後のタグ付きパッケージ3)は、各ゲート型リーダライタ716を通過するように搬送される。おむつパッケージ31が上流側のゲート型リーダライタ716を通過する際には、接合工程と同様に、前工程に関する工程情報の存否が判定される。
【0081】
一方、タグ付きパッケージ3が下流側のゲート型リーダライタ716を通過する際には、当該ゲート型リーダライタ716により、おむつパッケージ31に付設されたICタグ5cからシリアルナンバーが読み取られるとともに、図14.Aに示すように、このシリアルナンバー(図14.A中のパッケージシリアルNo.)および包装工程の実行日時(すなわち、下流側のゲート型リーダライタ716を通過した日時)が、おむつパッケージ31に収容されている5個のタグ付きおむつ2のそれぞれのICタグ5bに書き込まれる。
【0082】
また、これと並行して、下流側のゲート型リーダライタ716により、収容されている複数のタグ付きおむつ2のICタグ5bからタグ付きおむつ2のシリアルナンバーがそれぞれ読み取られ、図15.Aに示すように、包装工程の実行日時と共にタグ付きパッケージ3のICタグ5cに対して書き込まれる。
【0083】
製造ステーション701においてICタグ5a〜5cに記憶させる情報としては、上記のもの以外に、例えば、使い捨ておむつ21(図2参照)の品種情報(例えば、製品名)や男女用の種別等が挙げられる。また、ICタグ5a〜5cには、使い捨ておむつ21の種類を示す製品型番(すなわち、製品名等の品種情報やサイズ、男女用の種別等の情報を含んだ製品の識別記号)が記憶されてもよい。
【0084】
図8は、検査ステーション702の一部を示す斜視図である。図8では、検査ステーション702で実行される工程の一例である包装検査工程の様子を示す。図8に示すように、包装検査工程では、タグ付きパッケージ3が矢印32にて示すライン方向に沿って搬送され、おむつパッケージ31内に設定された数量(図8では、5個)のタグ付きおむつ2が収容されているか否かが検査される。
【0085】
検査ステーション702では、包装検査工程が実行される位置の上流側および下流側には、ゲート型リーダライタ716がそれぞれ設けられ(上流側のものは図示せず。)、これらのゲート型リーダライタ716は、ケーブル7161を介してステーションPC712と通信可能とされている。タグ付きパッケージ3は、各ゲート型リーダライタ716を通過するように搬送される。
【0086】
そして、タグ付きパッケージ3が上流側のゲート型リーダライタ716を通過した際には、上記各工程と同様に、当該ゲート型リーダライタ716により、タグ付きおむつ2のICタグ5bに記憶されている情報が読み取られ、読み取られた情報に前工程に関する工程情報が含まれているか否かが判定される。ここで、前工程に関する工程情報が含まれていないと判定されると、ステーションPC712により作業者へ異常が報知される。一方、前工程に関する工程情報が含まれていると判定されると、包装検査工程が実行される。
【0087】
包装検査工程では、下流側のゲート型リーダライタ716を通過する際に、おむつパッケージ31内のタグ付きおむつ2のICタグ5bから、タグ付きおむつ2のシリアルナンバーが読み取られてステーションPC712に送信され、ステーションPC712により、読み取られたシリアルナンバーの数量が正規の数量(5個)であるか否かが判定される。
【0088】
ここで、正規の数量ではないと判定されると、ステーションPC712により作業者へ異常が報知される。一方、正規の数量であると判定されると、ゲート型リーダライタ716により、図14.Bおよび図15.Bに示すように、包装検査工程が実行された日時(すなわち、下流側のゲー卜型リーダライタ716を通過した日時)が、タグ付きおむつ2およびタグ付きパッケージ3のICタグ5b、5cに対して書き込まれる。
【0089】
また、検査ステーション702では、12個のタグ付きパッケージ3を梱包箱41へ収容してタグ付き梱包箱4を製造する梱包工程が実行される。なお、梱包工程で実行される作業については、梱包箱41に複数のタグ付きパッケージ3を収容する点を除いて上記包装工程と同様であるため、具体的な作業については、説明を省略する。
【0090】
梱包箱41には、梱包工程が実行される前の段階で、上記ICタグ5dが予め貼着されている。ICタグ5dには、図16.Aに示すように、梱包箱41のシリアルナンバーが予め記憶されている。
【0091】
上記梱包工程において、タグ付き梱包箱4が下流側のゲー卜型リーダライタ716を通過すると、図14.Bおよび図15.Bに示すように、タグ付きおむつ2のICタグ5bおよびタグ付きパッケージ3のICタグ5cに梱包工程の実行日時およびタグ付き梱包箱4のシリアルナンバーが記憶される一方、図16.Aに示すように、タグ付き梱包箱4のICタグ5dには、梱包工程の実行日時、収容されている複数のタグ付きパッケージ3のシリアルナンバー、および、各タグ付きパッケージ3に収容されている複数のタグ付きおむつ2のシリアルナンバーがそれぞれ記憶される。
【0092】
さらに、検査ステーション702では、梱包箱41に正規の数量のタグ付きパッケージ3が収容されているか否かを検査する梱包検査工程が実行される。梱包検査工程の手順は、上記包装検査工程(図8参照)と同様であるため説明を省略するが、梱包検査工程が実行されると、図14.B、図15.Bおよび図16.Bに示すように、各ICタグ5b〜5dには、梱包検査工程の実行日時がさらに追加されて記憶される。
【0093】
そして、上記検査ステーション702の各工程に応じて更新された製品データベース91は、図17.Bに示すように、包装検査工程、梱包工程および梱包検査工程の実行日時、並びに、タグ付き梱包箱4のシリアルナンバー(図17.B中の梱包箱シリアルNo.)がそれぞれ追加されたものとなる。なお、図17.Bでは、上記データ項目以外のデータ項目を省略して描いている。検査ステーション702でICタグ5b〜5dに記憶させる情報としては、上記のもの以外に、検査担当者名、使用された検査装置等が挙げられる。
【0094】
図9は、保管ステーション703の一例を示す斜視図であり、図10は、保管ステーション703の一部を示す拡大図である。保管ステーション703では、例えば、タグ付き梱包箱4を入庫および出庫する保管工程が実行される。図9および図10に示すように、保管ステーション703には、保管棚42、および、保管棚42に対してタグ付き梱包箱4を出し入れ可能なスタッカークレーン43が設けられる。
【0095】
保管棚42には、タグ付き梱包箱4を収容可能な複数の収容室421が、奥行き方向に一列、幅方向および高さ方向に多数列に配列されている。収容室421は、保管棚42の奥行き方向に開放して形成されている。
【0096】
スタッカークレーン43は、収容室421の一方の開口側で保管棚42の幅方向に沿って敷設されたレール431に沿って摺動可能なスライダ432上で、上下方向に移動可能な荷台433を備え、荷台433に載置されたタグ付き梱包箱4を、保管棚42の脇に設定された入出ステーション44と特定の収容室421との間で搬送する。
【0097】
荷台433上には、ゲート型リーダライタ716が掛け渡され、このゲート型リーダライタ716により、荷台433上に載置されたタグ付き梱包箱4、並びに、タグ付き梱包箱4に収容されたタグ付きパッケージ3およびタグ付きおむつ2のICタグ5b〜5dに対して情報が読み書きされる。図10に示すように、ゲート型リーダライタ716は、ケーブル7161を介してステーションPC712と通信可能とされている。
【0098】
保管ステーション703では、タグ付き梱包箱4が初めて荷台433上に載置されると、図14.C、図15.Cおよび図16.Cに示すように、その時点での日時が入庫された日時としてICタグ5b〜5dに書き込まれて記憶され、タグ付き梱包箱4が再び荷台433に載置されると、その時点での日時が出庫された日時としてICタグ5b〜5dに書き込まれて記憶される。なお、タグ付き梱包箱4が初めて荷台433上に載置された場合には、前工程に関する工程情報の確認が行われるが、上記と同様の処理であるので、ここでは説明を省略する。
【0099】
なお、ステーションPC712では、荷台433に対するタグ付き梱包箱4の載置が3回目以上である場合(すなわち、ICタグ5b〜5dに入庫日時および出庫日時が既に記憶されているタグ付き梱包箱4が再入庫される場合や再入庫されたタグ付き梱包箱4が再出庫される場合)には、入庫日時および出庫日時のうちの古い日時が現在の日時に更新される。これにより、最入庫時には入庫日時が更新され、再出庫時には出庫日時が更新されるため、タグ付き梱包箱4の最入庫および再出庫の管理も可能とされる。
【0100】
保管ステーション703では、上記ICタグ5b〜5dに入庫日時または出庫日時が書き込まれると同時に、この入庫日時または出庫日時を含むICタグ5bの情報が読み取られてホストコンピュータ715に送信され、製品データベース91が更新される。具体的には、上記入庫工程および出庫工程が完了すると、製品データベース91は、図17.Cに示すように、入庫工程および出庫工程が実行された日時が追加されたものに更新される。
【0101】
保管ステーション703では、複数のタグ付き梱包箱4が整列された状態で保管棚42に保管されているため、これらタグ付き梱包箱4の中身を確認する装置としては、図11に示すハンディ型リーダライタ717が特に適している。ハンディ型リーダライタ717は、その先端部に設けられたアンテナをICタグ5に近づけることにより、ICタグ5に記憶された情報を読み取って表示パネル717aに表示することができるので、保管ステーション703にいる作業者にとって手元にあるタグ付き梱包箱4等のおむつ製品の内容を即座に確認することができる。また、タグ付き梱包箱4の入庫日時を確認することにより、保管されているタグ付き梱包箱4について先入れ先出し管理をすることができる。
【0102】
図12は、発送ステーション704の一例である発送ターミナル45を示す図である。図12に示すように、発送ステーション704では、例えば、発送ターミナル45まで搬送されたタグ付き梱包箱4をトラック46に積み込んで発送する発送工程が実行される。具体的には、トラック46の発着用の発送ターミナル45に、ケーブル7161を介してステーションPC712と通信可能とされるゲート型リーダライタ716が設置される。
【0103】
発送ステーション704では、ゲート型リーダライタ716を通してタグ付き梱包箱4がトラック46に積み込まれる。このとき、タグ付き梱包箱4がゲート型リーダライタ716を通過すると、上述した前工程に関する工程情報の確認が実行されるとともに、ゲート型リーダライタ716により、図14.D、図15.Dおよび図16.Dに示すように、ICタグ5b〜5dに対して発送工程の実行日時(すなわち、発送日時)および発送先の都道府県(例えば、神奈川県)が書き込まれて記憶される。なお、前工程に関する工程情報の確認については、上記と同様の処理であるので、ここでは説明を省略する。
【0104】
発送ターミナル45では、ICタグ5b〜5dに発送日時および発送先が書き込まれると同時に、この発送日時および発送先を含むICタグ5bの情報が読み取られてホストコンピュータ715に送信され、製品データベース91が更新される。具体的には、上記発送工程が完了すると、製品データベース91は、図17.Dに示すように、発送工程が実行された日時および発送先の都道府県が追加されたものに更新される。
【0105】
なお、図12では、発送ターミナル45にゲート型リーダライタ716が設けられているが、例えば、トラック46の荷受口にゲート型リーダライタ716が設けられてもよい。この場合、ゲート型リーダライタ716およびステーションPC712には、相互に無線通信するための構成が設けられる。
【0106】
図13は、販売ステーション705の一例である販売店47を示す図である。図13に示すように、販売店47では、例えば、タグ付き梱包箱4を検品する工程と、タグ付きおむつ2をタグ付きパッケージ3の単位で販売する工程とが実行される。販売店47には、商品の清算を行うレジスタ48、および、ハンディ型リーダライタ717が配設され、レジスタ48は、ケーブル7161を介してステーションPC712と通信可能とされている。また、ハンディ型リーダライタ717は、クレードル(図示省略)を介してステーションPC712との間で通信可能とされている。なお、図13では、後述するゲート型リーダライタ716も併せて描いている。
【0107】
検品工程では、タグ付き梱包箱4に対してハンディ型リーダライタ717を近づけることにより、納入されたおむつ製品に係る情報が各ICタグ5b〜5dから読み取られてステーションPC712に送信され、ステーションPC712において当該おむつ製品が納入対象のものであるか否かが判定される。また、上記検品工程では、ハンディ型リーダライタ717により、図14.E、図15.Eおよび図16.Eに示すように、各ICタグ5b〜5dに対して検品工程が実行された日時(すなわち、検品日時)および販売店名が書き込まれて記憶される。
【0108】
一方、販売工程では、タグ付きパッケージ3単位で店内に陳列されたタグ付きおむつ2が、購入者によりレジスタ48まで持ち込まれた際に、レジスタ48とケーブル7162を介して接続されたハンディ型リーダライタ481をタグ付きパッケージ3に近づけることにより、各ICタグ5b,5cのそれぞれに記憶された情報が読み取られるとともに、図14.Eおよび図15.Eに示すように、販売工程が実行された日時(すなわち、販売日時)が各ICタグ5b,5cに書き込まれて記憶される。
【0109】
ハンディ型リーダライタ481により各ICタグ5b,5cから読み取られた情報はレジスタ48に送信され、レジスタ48では、タグ付きパッケージ3の販売価格をが購入者に対して表示される。販売店47では、各ICタグ5b〜5dに対して検品日時および販売店名、または、販売日時が書き込まれると同時に、検品日時、販売店名および販売日時を含むICタグ5bの情報が読み取られてホストコンピュータ715に送信され、製品データベース91が更新される。具体的には、上記検品工程および販売工程が完了すると、製品データベース91は、図17.Eに示すように、検品工程が実行された日時(すなわち、検品日時)販売店名および、販売工程が実行された日時(すなわち、販売日時)が追加されたものに更新される。
【0110】
なお、上記の説明では、おむつ製品の販売価格の表示、並びに、ICタグ5b,5cに対する情報の書き込みおよび読み取りが、ハンディ型リーダライタ717,481およびレジスタ48により実行されているが、これに限定されることはなく、例えば、販売店47の出入口に配設され、ステーションPC712と接続されたゲート型リーダライタ716により実行されてもよい。
【0111】
この場合、納入されたタグ付き梱包箱4が、ゲート型リーダライタ716を通して店内に持ち込まれることにより、上記検品工程が実行される。また、購入者によりタグ付きパッケージ3が店外へ持ち出された際に、ICタグ5b,5cからタグ付きパッケージ3に係る情報が読み取られて販売価格が算出され、料金が購入者に対して別途請求されることにより、上記販売工程が実行される。なお、上記のようにゲート型リーダライタ716を用いて販売工程を実行する場合には、個人ID等が記憶されたICタグを購入者が携帯するようにしておけば、後日、上記個人IDに基づいた請求先へ料金を請求することもできる。
【0112】
上記製品データベース91では、タグ付きおむつ2のシリアルナンバーに関連づけて各種情報が整理されている(換言すれば、タグ付きおむつ2のシリアルナンバーをキー情報としてデータ要素が作成されている)が、製品データベース91の構造はこれに限定されることはなく、タグ付きコア1、タグ付きパッケージ3またはタグ付き梱包箱4のシリアルナンバーに関連づけて情報が整理されてもよい。
【0113】
以上に説明したように、タグ付きコア1およびタグ付きおむつ2によれば、ICタグ5a,5bを有しているので、弾性部材112,215により本体シート111や使い捨ておむつ21の全体が収縮した場合であっても、無線通信用のアンテナを介してタグ付きコア1またはタグ付きおむつ2のシリアルナンバーを確実に読み取ることができる。また、タグ付きパッケージ3およびタグ付き梱包箱4によれば、ICタグ5c,5dを有しているので、タグ付きパッケージ3およびタグ付き梱包箱4の向きにかかわらず、無線通信用のアンテナを介してタグ付きパッケージ3またはタグ付き梱包箱4のシリアルナンバーを確実に読み取ることができる。このように、ICタグ5を有するおむつ製品では、ICタグ5からシリアルナンバーを読み取ることにより、個々のおむつ製品を特定することができる。
【0114】
供給情報管理システム710によれば、ホストコンピュータ715を備えているので、リーダライタ711(すなわち、ゲート型リーダライタ716またはハンディ型リーダライタ717)によりICタグ5a〜5dから読み取られた情報に基づいて、タグ付きおむつ2のシリアルナンバーと、タグ付きコア1、タグ付きおむつ2、タグ付きパッケージ3およびタグ付き梱包箱4に実行された工程に関する工程情報とを関連づけた製品データベース91を作成することができ、製品データベース91によりおむつ製品の供給に係る情報を正確かつ容易に管理することができる。また、供給情報管理システム710では、リーダライタ711およびステーションPC712が、おむつ製品の製造、検査、保管、発送および販売に係る各ステーション701〜705に設けられるため、おむつ製品の製造から販売までの間の情報を連続的に管理することができる。
【0115】
したがって、特定のシリアルナンバーのおむつ製品について不具合があることが判明した場合、製品データベース91を参照することにより、当該シリアルナンバーに対応するおむつ製品に対して実行された工程に関する工程情報を容易に確認することができる。すなわち、供給情報管理システム710では、おむつ製品の追跡性(いわゆる、トレーサビリティー)を確保することができる。
【0116】
ハンディ型リーダライタ717を備えた供給情報管理システム710によれば、手元にあるおむつ製品のシリアルナンバー等が不明な場合に、おむつ製品を移動することなくその場でシリアルナンバー等を読み取って確認することができる。
【0117】
判定部720を備えた供給情報管理システム710によれば、ICタグ5から読み取られた情報に基づいて、おむつ製品に対して正規の順序で工程が実行されているか否かを確認することができる。その結果、不良品の発生を防止することができる。
【0118】
ホストコンピュータ715がインターネット714を介して情報を受信する構成によれば、各ステーション701〜705から遠隔した地にホストコンピュータ715を配設することができる。なお、図5では、ステーション701〜705のそれぞれにリーダライタ711およびステーションPC712が設けられるが、供給情報管理システム710では、リーダライタ711およびステーションPC712は、製造、検査、保管、発送および販売のうち少なくともいずれか1つの工程が実行されるステーションに必要に応じて設けられるのみでもよい。
【0119】
次に、おむつ製品の供給および使用に係る情報を管理するおむつ製品管理システムについて説明する。当該おむつ製品管理システムにより管理されるおむつ製品には、図1ないし図4に示すタグ付きコア1、タグ付きおむつ2、タグ付きパッケージ3およびタグ付き梱包箱4の他、図18に示すICタグ付きの補助吸収具である吸収パッド(以下、「タグ付きパッド」という。)6、および、タグ付きパッド6が取り付けられた状態のタグ付きおむつ2等も含まれる。
【0120】
図18は、タグ付きパッド6を示す平面図であり、タグ付きパッド6は、使い捨ておむつ等(例えば、タグ付きおむつ2の使い捨ておむつ21)の内側に取り付けられて着用者からの排泄物を受ける吸収パッド61、および、吸収パッド61に付設されたICタグ5eを備える。
【0121】
吸収パッド61は、2枚のシート(いわゆる、トップシートおよびバックシート)の間に粉砕パルプ等を挟んで形成された砂時計型の本体部611、本体部611の幅方向の両側に設けられた一対の側壁部612を備え、一対の側壁部612のそれぞれには、長手方向に伸びる2本の弾性部材613が接合されている。
【0122】
ICタグ5eは、上述のICタグ5a〜5dと同様に、各種情報を記憶可能なICチップ、ICチップに接続された無線通信用のアンテナ、並びに、アンテナを介して送受信する情報のエンコードおよびデコード処理を実行する制御部を備えている。ICタグ5eのICチップには、吸収パッド61を他の吸収パッドから識別するシリアルナンバー、および、吸収パッド61の種類を示す製品型番が予め記憶されている。なお、ここでいうシリアルナンバーは、ICチップに記憶されている数字や文字等の記号の配列から、製品型番を示す部分を除いた部分を意味する。タグ付きパッド6でも、タグ付きおむつ2等と同様に、弾性部材613により吸収パッド61が収縮した場合であっても、無線通信用のアンテナを介してタグ付きパッド6のシリアルナンバーや製品型番を確実に読み取ることができる。
【0123】
また、おむつ製品管理システムにおいて取り扱われるタグ付きパッド6以外のおむつ製品(すなわち、タグ付きコア1、タグ付きおむつ2、タグ付きパッケージ3およびタグ付き梱包箱4)でも、ICタグ5a〜5dのICチップには、個々のおむつ製品を特定するシリアルナンバー、および、各おむつ製品の種類を示す製品型番が予め記憶されている。
【0124】
以下の説明では、ICタグ5a〜5eを区別しない場合には、ICタグ5と総称する。当該おむつ製品管理システムにおいて取り扱われるICタグ5では、無線通信用のアンテナを介してICチップに記憶されているシリアルナンバーおよび製品型番が読み取り可能とされる。なお、おむつ製品管理システムに係るICタグ5では、ICチップに対する情報の書き込みは行われないものとする(書き込みは行われてもよい。)。
【0125】
図19は、おむつ製品管理システム910の構成を示す図である。図19に示すように、おむつ製品管理システム910は、おむつ製品の製造および販売を行う供給者側の施設に設置されて管理されるとともにおむつ製品の供給に係る情報を管理する供給情報管理システム710a、並びに、おむつ製品を消費する消費者(例えば、養護老人ホーム等の介護施設や病院)側の施設に設置されて管理されるとともにおむつ製品の使用に係る情報を管理する使用情報管理システム810が通信網911により接続されることにより構築される。なお、通信網911としては、通常、インターネットが使用されるが、WAN、LAN等の専用の通信網が使用されてもよい。
【0126】
図20は、供給情報管理システム710aの構成を示す図である。図20に示すように、供給情報管理システム710aでは、図5に示す供給情報管理システム710のリーダライタ711に代えてICタグ5のICチップから情報を読み取る読取装置である供給者側リーダ711aが設けられる。その他の構成は図5と同様であり、以下の説明において同符号を付す。供給情報管理システム710aでは、供給者側リーダ711aにより、ICタグ5が取り付けられたおむつ製品(例えば、図1〜図4に示すタグ付きコア1、タグ付きおむつ2、タグ付きパッケージ3およびタグ付き梱包箱4、並びに、図18に示すタグ付きパッド6)のICチップから、予め記憶されている各おむつ製品のシリアルナンバーおよび製品型番が読み取られる。
【0127】
使用情報管理システム810は、図19に示すように、おむつ製品のICタグ5から、ICチップに予め記憶されている当該おむつ製品のシリアルナンバーおよび製品型番を読み取る消費者側リーダ811、並びに、消費者側リーダ811に接続される管理装置812を備え、管理装置812は、通常のコンピュータと同様に、CPU、ROM、RAM等の構成を有する。消費者側リーダ811と管理装置812との接続は、例えば、ケーブル等を介して行われてもよく、また、無線により行われてもよい。
【0128】
図21は、供給情報管理システム710aの機能構成の一部を示すブロック図である。供給情報管理システム710aでは、図21に示す製品データベース更新部723、製品データベース記憶部724、出力部725、製品情報取得部726および製品情報送信部727がホストコンピュータ715のCPU等により実現される機能に相当する。他の機能は、図6に示す供給情報管理システム710と同様である。
【0129】
図21に示す製品データベース更新部723、製品データベース記憶部724および出力部725は、上述の供給情報管理システム710(図6参照)における機能とほぼ同様であり、製品データベース記憶部724は、おむつ製品のICタグ5に予め記憶されているシリアルナンバーと、当該おむつ製品に対してステーション701〜705(図20参照)において実行される製造等の工程に係る工程情報とを関連づけたデータ要素の集合である製品データベース91(図17.A〜図17.E参照)を記憶する。また、出力部725は、製品データベース91をディスプレイ715aに表示する。
【0130】
製品データベース更新部723は、ステーション701〜705のいずれかにおいておむつ製品に対する一の工程が実行される際に、供給者側リーダ711a(図20参照)により読み取られたおむつ製品のシリアルナンバーを含むデータ要素を製品データベース91において特定し、当該工程に係る工程情報を特定されたデータ要素に追加する。すなわち、図20の供給情報管理システム710aは、図5の供給情報管理システム710からICタグ5への情報の書き込みに係る構成要素や動作が省略されたものとなっている。
【0131】
供給情報管理システム710aでは、これらの構成により、上述の供給情報管理システム710と同様に、おむつ製品の供給に係る情報を正確かつ容易に管理することができる。
【0132】
製品情報取得部726は、通信網911(図19参照)を介して使用情報管理システム810から送信されたおむつ製品のシリアルナンバーを受け付け、製品データベース記憶部724に記憶されている製品データベース91において当該シリアルナンバーを含むデータ要素を特定し、さらに、特定されたデータ要素の所定のデータ項目の値を製品情報として取得する。また、製品情報送信部727は、製品情報取得部726により取得された製品情報を通信網911を介して使用情報管理システム810に送信する。
【0133】
図22は、使用情報管理システム810の機能構成を示すブロック図である。図22中の二点鎖線812aにて囲まれる機能、すなわち、送受信部820、在庫管理システム830、着用者データベース記憶部840、装着管理システム850、使用頻度管理システム860および課金管理システム870が、管理装置812(図19参照)のCPU、メモリ等により実現される機能に相当する。
【0134】
送受信部820は、管理装置812のCPU等により実現される機能として、シリアルナンバー送信部821および製品情報出力部822を有する。シリアルナンバー送信部821は、消費者側リーダ811により読み取られたおむつ製品のシリアルナンバーを通信網911を介して供給情報管理システム710aのホストコンピュータ715(図21参照)に送信する。また、製品情報出力部822は、供給情報管理システム710aの製品情報送信部727(図21参照)により送信された製品情報を受け付けてディスプレイ等の出力装置に出力する。なお、送受信部820以外の他の機能の詳細については後述する。
【0135】
図19に示すおむつ製品管理システム910では、介護施設等の消費者側施設においておむつ製品に不具合があること(例えば、タグ付きおむつ2の吸収力が通常よりも小さいこと)が判明した場合、使用情報管理システム810の消費者側リーダ811により、不具合があるおむつ製品(以下、「不具合製品」という。)のICタグ5からシリアルナンバーが読み取られて管理装置812の送受信部820(図22参照)に送られ、送受信部820のシリアルナンバー送信部821により、当該シリアルナンバーが通信網911を介して供給情報管理システム710aのホストコンピュータ715(図21参照)に送信される。
【0136】
図21に示す供給情報管理システム710aでは、ホストコンピュータ715の製品情報取得部726により、使用情報管理システム810のシリアルナンバー送信部821から送信された不具合製品のシリアルナンバーが受け付けられ、当該シリアルナンバーを含むデータ要素が製品データベース91において特定され、さらに、特定されたデータ要素から所定のデータ項目の値(例えば、図17.Aに示す「吸収コアシリアルNo.」や「接合工程」の実行日時)が製品情報として取得される。そして、製品情報送信部727により、当該製品情報が通信網911を介して使用情報管理システム810に送信され、送受信部820の製品情報出力部822により受け付けられてディスプレイ等に出力される。同時に、供給情報管理システム710aでは、ホストコンピュータ715の出力部725により当該製品情報がディスプレイ715a等に出力される。
【0137】
これにより、おむつ製品の供給者側および消費者側において、おむつ製品の追跡性を確保することができ、おむつ製品に不具合があった場合、不具合製品に用いられた部材を特定する情報や不具合製品に対して行われた工程に関する工程情報を容易に確認することができる。その結果、供給者側においては、不具合の原因究明を容易に行うことができ、また、不具合製品と同時期に製造された他のおむつ製品を迅速に回収することができる。消費者側においても、不具合製品と同時期に製造された他のおむつ製品を使用前に検査し、不具合がある場合には使用することなく廃棄することができる。
【0138】
次に、使用情報管理システム810の在庫管理システム830について説明する。図22に示すように、在庫管理システム830は、管理装置812のCPUやメモリ等により実現される機能として、在庫データベース記憶部831、在庫データベース更新部832、在庫数取得部833、発注条件記憶部834および追加発注部835を有する。
【0139】
在庫データベース記憶部831は、図23に示す在庫データベース92を記憶する。図23に示すように、在庫データベース92は、消費者側施設に納入されたおむつ製品(例えば、図2および図18に示すタグ付きおむつ2およびタグ付きパッド6)のシリアルナンバーと、当該おむつ製品の製品型番および使用状態(すなわち、使用されたか否かの状態)とを関連づけたデータ要素の集合である。
【0140】
図22に示す在庫データベース更新部832は、消費者側リーダ811により読み取られたおむつ製品のシリアルナンバーを含むデータ要素を、在庫データベース記憶部831に記憶された在庫データベース92において特定して更新する。在庫数取得部833は、在庫データベース92に基づいて、各製品型番に対応するおむつ製品の在庫数を求める。
【0141】
発注条件記憶部834は、おむつ製品の複数の製品型番のそれぞれに対応する在庫閾値(すなわち、最低限確保すべき在庫数)および追加発注数を予め記憶する。追加発注部835は、各製品型番に対応するおむつ製品について、在庫数取得部833により求められる在庫数に基づいて、おむつ製品の販売元に対して必要に応じておむつ製品の追加を発注する。
【0142】
消費者側施設では、介護者により着用者(すなわち、被介護者)に対しておむつ製品(例えば、図2に示すタグ付きおむつ2)が装着される際に、介護者が携帯しているハンディ型の消費者側リーダ811により、装着しようとするおむつ製品のICタグ5からシリアルナンバーが読み取られて在庫管理システム830の在庫データベース更新部832に送信される。
【0143】
そして、在庫データベース更新部832により、消費者側リーダ811から送信されたシリアルナンバーを含む1つのデータ要素が在庫データベース92(図23参照)において特定され、特定されたデータ要素の使用状態を示すデータ項目の値が「未使用」から「使用済」へと更新される。
【0144】
使用情報管理システム810の在庫管理システム830では、在庫数取得部833により、おむつ製品の複数の製品型番の中から1つの製品型番が選択され、在庫データベース92において選択された製品型番を含み、かつ、使用状態を示すデータ項目の値が「未使用」である全てのデータ要素が特定され、さらに、特定されたデータ要素の個数が選択された製品型番に対応するおむつ製品の在庫数として求められる。在庫管理システム830では、おむつ製品の複数の製品型番のそれぞれについて、在庫数取得部833により在庫数が求められる。
【0145】
また、在庫管理システム830では、追加発注部835により、各製品型番に対応するおむつ製品について、在庫数取得部833により求められる在庫数と発注条件記憶部834に予め記憶されている在庫閾値とが継続的に比較されている。そして、いずれかの製品型番に対応するおむつ製品について在庫数が在庫閾値を下回った際には、追加発注部835により、当該製品型番に対応するおむつ製品の販売元に対して追加注文の注文情報が通信網911を介して送信される。注文情報には、消費者側施設を特定する情報、在庫数が在庫閾値を下回ったおむつ製品の製品型番、および、発注条件記憶部834に予め記憶されている当該製品型番に対応する追加発注数等が含まれる。
【0146】
そして、販売元から注文情報に応じたおむつ製品が納入されると、納入されたおむつ製品のICタグ5から各おむつ製品(例えば、タグ付きおむつ2)のシリアルナンバーおよび製品型番が消費者側リーダ811により読み取られ、在庫データベース更新部832により新たなデータ要素として在庫データベース92に追加される。このとき、追加されるデータ要素の使用状態の値は「未使用」とされる。
【0147】
このように、使用情報管理システム810の在庫管理システム830では、在庫データベース92により各おむつ製品の使用状態を管理することにより、多種類のおむつ製品を毎日大量に使用する介護施設等の消費者側施設において、おむつ製品の在庫管理を容易に実現し、在庫管理作業の負担を軽減することができる。また、追加発注部835によりおむつ製品の在庫数に応じて自動的に追加発注が行われるため、発注作業の負担を軽減することもできる。
【0148】
さらに、納入時のタグ付きおむつ2は通常、おむつパッケージ31等により包装されており、ICタグ5bを視認することはできないが、消費者側リーダ811により、複数のタグ付きおむつ2の複数のICタグ5bから非接触にてほぼ同時に情報を読み取ることができる。このため、おむつ製品の納入時における在庫データベース92の更新作業を容易かつ正確に行うことができる。
【0149】
次に、使用情報管理システム810の着用者データベース記憶部840および装着管理システム850について説明する。着用者データベース記憶部840は、図24に示す着用者データベース93を記憶する。着用者データベース93は、おむつ製品の一の着用者を他の着用者から識別する着用者識別番号をキー情報とするデータベースである。使用情報管理システム810が設けられる消費者側施設では、着用者識別番号が予めICチップに記憶されているリストバンド型ICタグが各着用者に対して配布されており、介護者が携帯する消費者側リーダ811により着用者識別番号が読み取り可能とされている。なお、着用者のリストバンド型ICタグから着用者識別番号を読み取るリーダは、おむつ製品のICタグ5から情報を読み取る消費者側リーダ811とは別の装置とされてもよい。また、リストバンド型以外の他のタイプのICタグが各着用者や着用者のベッド等に付与されていてもよく、複数の着用者の着用者識別番号がバーコード等のように読取装置により読み取り可能な態様でまとめて表示された一覧表等が、各介護者に配布されていてもよい。
【0150】
図24に示すように、着用者データベース93は、おむつ製品の一の着用者を他の着用者から識別する(すなわち、おむつ製品の複数の着用者をそれぞれ特定する)着用者識別番号(必ずしも文字と数字の組合せには限定されず、数字や文字のいずれかのみであってもよい。)と、着用者識別番号に対応する着用者に対して装着されるべきおむつ製品の製品型番である適用型番、おむつ製品を装着した最新装着日時、および、おむつ製品の交換間隔とを関連づけたデータ要素の集合である。着用者データベース93の各データ要素には、タグ付きおむつ2およびタグ付きパッド6のそれぞれについて、適用型番、最新装着日時、並びに、交換間隔(図24中のおむつ型番、おむつ最新装着日時、おむつ交換間隔、および、パッド型番、パッド最新装着日時、パッド交換期間)を示す情報が含まれる。
【0151】
図22に示すように、装着管理システム850は、管理装置812のCPU等により実現される機能として、着用者データベース更新部851、型番照合部852および交換予定日時出力部853を有する。
【0152】
着用者データベース更新部851は、消費者側リーダ811により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素を、着用者データベース記憶部840に記憶された着用者データベース93において特定して更新する。型番照合部852は、着用者に対しておむつ製品を装着する際に、装着しようとするおむつ製品の製品型番と着用者データベース93の適用型番とを照合する。交換予定日時出力部853は、着用者毎のおむつ製品の次の交換予定日時を出力する。
【0153】
消費者側施設では、介護者により着用者に対してタグ付きおむつ2やタグ付きパッド6が装着される際、まず、介護者が携帯している消費者側リーダ811により、着用者のリストバンド型ICタグから着用者識別番号が読み取られて装着管理システム850の型番照合部852に送信される。続いて、型番照合部852により、消費者側リーダ811から送信された着用者識別番号を含む1つのデータ要素が着用者データベース93(図24参照)において特定され、特定されたデータ要素の適用型番(すなわち、図24中のおむつ型番およびパッド型番)が消費者側リーダ811に対して送信されて表示される。
【0154】
次に、消費者側リーダ811に表示された適用型番に基づいて、装着されるべき製品型番のおむつ製品が介護者により選び出され、消費者側リーダ811により当該おむつ製品のICタグ5から製品型番が読み取られて型番照合部852に送信される。そして、型番照合部852により、着用者識別番号から特定されたデータ要素の適用型番とおむつ製品から読み取られた製品型番とが照合され、製品型番と適用型番とが一致している場合にはその旨が消費者側リーダ811に送信されて表示され、また、一致していない場合には、適用型番が消費者側リーダ811に再度表示される。
【0155】
これにより、着用者に対して適切な製品型番に対応するおむつ製品を確実に装着することができ、適切な排泄ケアを実現することができる。また、多数の着用者に対しておむつ製品の交換作業を行う必要がある介護施設等の消費者側施設においても、おむつ製品の交換を容易にし、交換作業の負担を軽減することができる。
【0156】
ところで、着用者に対して適用型番に対応するおむつ製品を装着している場合であっても、着用者の身体状態等の変化があった場合(例えば、体調の変化により痩せた場合)、おむつ製品と着用者との間に隙間ができてしまい、尿等の漏れが生じる可能性がある。このように、着用者に対して装着されるべきおむつ製品の適用型番の変更が必要である場合、介護者により現在の適用型番とは異なる適切な製品型番のおむつ製品が選び出され、当該おむつ製品の製品型番(すなわち、変更後の製品型番)が消費者側リーダ811によりICタグ5から読み取られる。
【0157】
消費者側リーダ811により読み取られた変更後の製品型番は、同じく消費者側リーダ811により読み取られた着用者識別番号と共に装着管理システム850の着用者データベース更新部851に送信される。そして、着用者データベース更新部851により、着用者識別番号を含むデータ要素が着用者データベース93において特定され、特定されたデータ要素の適用型番の値が、消費者側リーダ811から送信された変更後の製品型番に更新される。
【0158】
これにより、着用者に対しておむつ製品の適用型番を変更する必要が生じた場合に、適用型番の変更を容易かつ確実に記録することができる。また、適用型番を変更した介護者以外の他の介護者に対して、適用型番の変更を正確に伝達することができる。その結果、適用型番を変更した場合であっても、着用者に対して適切な製品型番に対応するおむつ製品を確実に装着することができ、適切な排泄ケアを実現することができる。また、適用型番の変更に関する介護者間の連絡を容易にし、連絡作業の負担を軽減することもできる。
【0159】
装着管理システム850では、また、着用者データベース更新部851により、着用者データベース93のおむつ製品の最新装着日時が更新される。例えば、タグ付きおむつ2の交換が行われる場合、着用者に対して新しいタグ付きおむつ2を装着する際に、消費者側リーダ811により着用者のリストバンド型ICタグから着用者識別番号が読み取られて着用者データベース更新部851に送信される。
【0160】
そして、着用者データベース更新部851により、当該着用者識別番号を含むデータ要素が着用者データベース93において特定され、特定されたデータ要素のタグ付きおむつ2の最新装着日時(図24中のおむつ最新装着日時)が、新たなタグ付きおむつ2を装着した日時(正確には、着用者データベース更新部851において消費者側リーダ811からの着用者識別番号が受け付けられた日時)に更新される。なお、装着管理システム850では、着用者データベース93における最新装着日時の更新は、おむつ製品の製品型番の照合や適用型番の変更と同時に行われてもよい。
【0161】
タグ付きおむつ2の最新装着日時が更新されると、交換予定日時出力部853により、当該データ要素の更新後の最新装着日時、および、タグ付きおむつ2の交換間隔(図24中のおむつ交換間隔)に基づいて、タグ付きおむつ2の次の交換予定日時が求められてディスプレイ等の表示装置に出力される。なお、交換予定日時から所定時間だけ前の時点(例えば、交換予定日時の30分前になった時点)で、交換予定日時出力部853により介護者に対して交換予定日時が近い旨が通知されてもよい。
【0162】
装着管理システム850では、着用者に対してタグ付きパッド6の交換が行われる場合もタグ付きおむつ2の交換時と同様に、着用者データベース更新部851によりタグ付きパッド6の最新装着日時(図24中のパッド最新装着日時)が更新され、交換予定日時出力部853により、更新後の最新装着日時とタグ付きパッド6の交換間隔(図24中のパッド交換間隔)とに基づいてタグ付きパッド6の次の交換予定日時が出力される。また、タグ付きパッド6およびタグ付きおむつ2が同時に交換される際には、両者の最新装着日時が更新され、それぞれの次の交換予定日時が出力される。
【0163】
このように、装着管理システム850では、着用者データベース93によりおむつ製品の最新装着日時を記録することにより、各着用者についておむつ製品の交換予定日時を容易かつ確実に管理することができる。また、装着管理システム850では、交換予定日時出力部853により、消費者側リーダ811により読み取られた着用者識別番号および製品型番、並びに、着用者データベース93において当該着用者識別番号に関連づけられる当該製品型番の最新装着日時および交換間隔に基づいて、当該製品型番に対応するおむつ製品の次の交換予定日時が出力される。これにより、おむつ製品の交換予定日時をより容易かつ確実に管理することができるとともに、他の介護者に対して最新装着日時および交換予定日時を正確に伝達することができる。その結果、着用者に対して適切な間隔でおむつ製品を交換することができ、適切な排泄ケアを実現することができる。また、交換予定日時に関する介護者間の連絡を容易にし、連絡作業の負担を軽減することもできる。
【0164】
次に、使用情報管理システム810の使用頻度管理システム860について説明する。図22に示すように、使用頻度管理システム860は、管理装置812のCPU、メモリ等により実現される機能として、装着日時データベース記憶部861、装着日時データベース更新部862および使用頻度取得部863を有する。
【0165】
装着日時データベース記憶部861は、図25に示す装着日時データベース94を記憶する。図25に示すように、装着日時データベース94は、おむつ製品の着用者の着用者識別番号およびおむつ製品の製品型番と、着用者に対しておむつ製品を装着した装着日時とを関連づけたデータ要素の集合である。図25中の各データ要素の製品型番の値は、最初に「P」が付されているもの(例えば、PS001)がタグ付きパッド6を示し、最初に「D」が付されているもの(例えば、DM001)がタグ付きおむつ2を示す。図25に示すように、装着日時データベース94では、複数のデータ要素がタグ付きおむつ2に対応する製品型番を含み、他の複数のデータ要素がタグ付きパッド6に対応する製品型番を含む。
【0166】
装着日時データベース更新部862は、着用者におむつ製品が装着される毎に、おむつ製品の装着日時が製品型番および着用者識別番号に関連づけられた新たなデータ要素を生成し、装着日時データベース記憶部861に記憶された装着日時データベース94に追加する。使用頻度取得部863は、着用者毎のおむつ製品の使用頻度(すなわち、1週間、1ヶ月といった所定の期間におけるおむつ製品の使用個数)を装着日時データベース94から求める。
【0167】
消費者側施設では、介護者により着用者に対してタグ付きおむつ2やタグ付きパッド6が装着される際に、まず、着用者識別番号および装着しようとするおむつ製品の製品型番が消費者側リーダ811により読み取られて装着日時データベース更新部862に送信される。そして、装着日時データベース更新部862により、消費者側リーダ811からの着用者識別番号および製品型番とおむつ製品の装着日時(正確には、装着日時データベース更新部862において消費者側リーダ811からの着用者識別番号および製品型番が受け付けられた日時)とが関連づけられ、新たなデータ要素として装着日時データベース94に追加される。
【0168】
使用頻度管理システム860では、使用頻度取得部863によりおむつ製品の使用頻度が求められる際には、まず、介護者等により指定された着用者識別番号および製品型番と同一の着用者識別番号および製品型番を有するデータ要素が、使用頻度取得部863により装着日時データベース94において全て特定される。そして、特定された複数のデータ要素の装着日時に基づいて、指定された着用者識別番号に対応する着用者が所定期間内に使用した指定された製品型番に対応するおむつ製品の個数が使用頻度として求められる。
【0169】
使用頻度取得部863では、介護者等により、例えば、タグ付きおむつ2およびタグ付きパッド6(図2および図18参照)のように複数のおむつ製品の製品型番が指定された場合、タグ付きおむつ2の使用頻度、および、タグ付きパッド6の使用頻度がそれぞれ求められる。また、複数の着用者識別番号が指定された場合、着用者毎のおむつ製品の使用頻度が求められる。
【0170】
これにより、多数の着用者に対して多種類のおむつ製品を使用する介護施設等の消費者側施設においても、着用者毎のおむつ製品の使用頻度を製品型番毎に容易かつ正確に把握することができる。そして、おむつ製品の使用頻度を解析することにより、各着用者に対するタグ付きパッド6やタグ付きおむつ2の交換間隔の調整や適用型番の変更等、排泄ケアの質をより向上させることも可能である。
【0171】
なお、使用頻度管理システム860は、おむつ製品の製造や販売等に係る供給者側に設置されて管理されてもよい。この場合、消費者側リーダ811により読み取られた着用者識別番号および製品型番は、消費者側施設を特定する情報と共に、通信網911を介して使用頻度管理システム860に送信される。
【0172】
そして、使用頻度取得部863により求められたおむつ製品の使用頻度は、供給者側におけるおむつ製品のセールス方針や新製品の開発方針に係る戦略策定のツールとして利用することが可能である。例えば、タグ付きパッド6の使用頻度がタグ付きおむつ2に比べて著しく高い場合には、1つのタグ付きおむつ2の使用時間が長いため、高通気性おむつの開発や供給者側へのプレゼンテーションを行ったり、1日あるいは1週間の使用個数に対応して1つのタグ付きパッケージ3に収容するタグ付きおむつ2の個数を決定すること等が可能である。
【0173】
次に、使用情報管理システム810の課金管理システム870について説明する。図22に示すように、課金管理システム870は、管理装置812のCPU、メモリ等により実現される機能として、価格データベース記憶部871、課金データベース記憶部872および課金データベース更新部873を有する。
【0174】
価格データベース記憶部871は、図26に示す価格データベース95を記憶する。図26に示すように、価格データベース95は、おむつ製品の製品型番と価格とを関連づけたデータ要素の集合である。課金データベース記憶部872は、図27に示す課金データベース96を記憶する。図27に示すように、課金データベース96は、おむつ製品の着用者の着用者識別番号と、おむつ製品の使用に関する費用の自己負担率、および、所定の期間における課金額(すなわち、所定の期間に使用したおむつ製品の費用の自己負担額)とを関連づけたデータ要素の集合である。課金データベース更新部873は、着用者におむつ製品が装着される毎に、課金データベース96において着用者の課金額を更新する。
【0175】
消費者側施設では、介護者により着用者に対してタグ付きおむつ2やタグ付きパッド6が装着される際に、まず、装着しようとするおむつ製品の製品型番、および、装着対象である着用者の着用者識別番号が消費者側リーダ811により読み取られて課金データベース更新部873に送信される。
【0176】
続いて、課金データベース更新部873により、消費者側リーダ811からの製品型番を含むデータ要素が価格データベース95において特定され、特定されたデータ要素のおむつ製品の価格が取得される。また、消費者側リーダ811からの着用者識別番号を含むデータ要素が課金データベース96において特定され、特定されたデータ要素の自己負担率が取得される。
【0177】
そして、課金データベース更新部873により、課金データベース96において特定されたデータ要素の課金額に、上記のように取得されたおむつ製品の価格と自己負担率との積が加えられる。換言すれば、課金データベース96において特定されたデータ要素の課金額の値が、特定された時点の課金額に装着されるおむつ製品の価格と自己負担率との積が加えられた金額に更新される。
【0178】
これにより、多数の着用者に対して多種類のおむつ製品を使用する介護施設等の消費者側施設においても、おむつ製品の使用に対する着用者毎の課金管理を容易かつ正確に行うことができるとともに、課金管理作業の負担を軽減することができる。なお、着用者の全員について自己負担率が100%である施設(例えば、介護保険等による補助対象者がいない施設)では、課金データベース96から自己負担率を示すデータ項目が省略されてもよい。この場合、課金データベース更新部873では、課金額に装着されるおむつ製品の価格がそのまま加えられる。
【0179】
以上に説明したように、おむつ製品の供給者側にて管理される供給情報管理システム710a、および、おむつ製品の消費者側にて管理される使用情報管理システム810を通信網911により接続して備えるおむつ製品管理システム910では、おむつ製品の供給および使用に係る情報を正確かつ容易に管理することができるとともにおむつ製品の追跡性を確保することができる。
【0180】
使用情報管理システム810では、おむつ製品の使用に係る情報を正確かつ容易に管理することができる。供給情報管理システム710aでは、おむつ製品の供給に係る情報を正確かつ容易に管理することができるとともにおむつ製品の追跡性を確保することができる。また、供給情報管理システム710aでは、使用情報管理システム810と独立して機能する場合であっても、上記と同様の作用効果を奏する。
【0181】
次に、他のおむつ製品管理システム910aについて説明する。図28は、おむつ製品管理システム910aの機能の一部を示すブロック図である。おむつ製品管理システム910aは、図19に示すおむつ製品管理システム910と同様に、おむつ製品の供給者側にて管理される供給情報管理システム710b、および、おむつ製品の消費者側にて管理されるとともに供給情報管理システム710bと通信網911(図19参照)にて接続される使用情報管理システム810aを備える。図28中の二点鎖線710cに囲まれる機能は、供給情報管理システム710bの機能の一部を示し、二点鎖線810bにて囲まれる機能は、使用情報管理システム810aの機能の一部を示す。
【0182】
供給情報管理システム710bは、ホストコンピュータ715のCPU、メモリ等により実現される機能として、消費者在庫データベース記憶部728および消費者在庫データベース更新部729を有する点を除き、他の機能は上述の供給情報管理システム710aと同様である。また、使用情報管理システム810aは、送受信部820に管理装置812(図19参照)のCPU、メモリ等により実現する機能として製品型番送信部823を有する点を除き、他の機能は図22に示す使用情報管理システム810と同様である。
【0183】
消費者在庫データベース記憶部728は、図29に示す消費者在庫データベース97を記憶する。図29に示すように、消費者在庫データベース97は、消費者側施設を特定する施設識別番号、および、おむつ製品の複数の製品型番と、当該複数の製品型番にそれぞれ対応するおむつ製品の当該消費者側施設における在庫数とを関連づけたデータ要素の集合である。消費者在庫データベース更新部729は、消費者側施設において着用者におむつ製品が装着される毎に、消費者在庫データベース97を更新する。また、製品型番送信部823は、消費者側リーダ811により読み取ったおむつ製品の製品型番を通信網911(図19参照)を介して供給情報管理システム710bのホストコンピュータ715に送信する。
【0184】
消費者側施設では、介護者により着用者に対しておむつ製品が装着される際に、装着しようとするおむつ製品の製品型番が消費者側リーダ811により読み取られて送受信部820に送信され、製品型番送信部823により消費者側施設を特定する施設識別番号と共に供給情報管理システム710bのホストコンピュータ715に送信される。
【0185】
供給情報管理システム710bでは、消費者在庫データベース更新部729により、製品型番送信部823からの施設識別番号および製品型番が受け付けられ、これらの施設識別番号および製品型番を含むデータ要素が、消費者在庫データベース記憶部728に記憶されている消費者在庫データベース97において特定される。そして、特定されたデータ要素の在庫数の値が消費者在庫データベース更新部729により1だけ減じられる。
【0186】
このように、おむつ製品管理システム910aでは、おむつ製品の供給者側において、各消費者側施設におけるおむつ製品の在庫数を正確に把握することができる。これにより、各消費者側施設に対して現時点で準備しておくべきおむつ製品の個数を高い精度で予想することができるため、供給者側のおむつ製品の在庫を圧縮することができる。また、各消費者側施設におけるおむつ製品の在庫数が少なくなった時点でタイミングよくおむつ製品の売り込みを行うことができる。
【0187】
なお、上記説明における供給情報管理システムや使用情報管理システムにおける各機能はソフトウェア的に実現される必要はなく、部分的に、あるいは、全体が専用のハードウェアにより実現されてもよい。また、1つのシステムとして1つの場所に存在する必要はなく、必要に応じて分散して配置されたコンピュータシステムの協働により実現されてもよい。
【0188】
上記説明における各種データベースもそれぞれが1つの記憶部に個別に記憶される必要はなく、複数のデータベースが1つの記憶部に混在してもよく、また、複数のデータベースが実質的に1つのデータの集合として取り扱われてもよい。逆に、1つのデータベースが分割されて複数の記憶部に分散して記憶されてもよい。上記説明における各種データベースのデータ構造も例示にすぎず、同等の作用を実現することができるのであれば、適宜、変更されてよい。
【図面の簡単な説明】
【0189】
【図1】本発明の実施の形態に係るタグ付きコアを示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るタグ付きおむつを示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るタグ付きパッケージを示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るタグ付き梱包箱を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る供給情報管理システムを示す図である。
【図6】供給情報管理システムの機能を示すブロック図である。
【図7】製造ステーションの一部を示す斜視図である。
【図8】検査ステーションの一部を示す斜視図である。
【図9】保管ステーションを示す斜視図である。
【図10】保管ステーションの一部を示す拡大図である。
【図11】ハンディ型リーダライタおよび保管棚42の一部を拡大して示す斜視図である。
【図12】発送ターミナルを示す図である。
【図13】販売店を示す図である.
【図14.A】製造ステーションにおいてタグ付きおむつのICタグに記憶された情報を示す図である。
【図14.B】検査ステーションにおいてタグ付きおむつのICタグに記憶された情報を示す図である。
【図14.C】保管ステーションにおいてタグ付きおむつのICタグに記憶された情報を示す図である。
【図14.D】発送ステーションにおいてタグ付きおむつのICタグに記憶された情報を示す図である。
【図14.E】販売ステーションにおいてタグ付きおむつのICタグに記憶された情報を示す図である。
【図15.A】製造ステーションにおいてタグ付きパッケージのICタグに記憶された情報を示す図である。
【図15.B】検査ステーションにおいてタグ付きパッケージのICタグに記憶された情報を示す図である。
【図15.C】保管ステーションにおいてタグ付きパッケージのICタグに記憶された情報を示す図である。
【図15.D】発送ステーションにおいてタグ付きパッケージのICタグに記憶された情報を示す図である。
【図15.E】販売ステーションにおいてタグ付きパッケージのICタグに記憶された情報を示す図である。
【図16.A】検査ステーションにおいてタグ付き梱包箱のICタグに記憶された情報を示す図である。
【図16.B】検査ステーションにおいてタグ付き梱包箱のICタグに記憶された情報を示す図である。
【図16.C】保管ステーションにおいてタグ付き梱包箱のICタグに記憶された情報を示す図である。
【図16.D】発送ステーションにおいてタグ付き梱包箱のICタグに記憶された情報を示す図である。
【図16.E】販売ステーションにおいてタグ付き梱包箱のICタグに記憶された情報を示す図である。
【図17.A】製品データベースを示す図である。
【図17.B】製品データベースを示す図である。
【図17.C】製品データベースを示す図である。
【図17.D】製品データベースを示す図である。
【図17.E】製品データベースを示す図である。
【図18】本発明の実施の形態に係るタグ付きパッドを示す平面図である。
【図19】本発明の実施の形態に係るおむつ製品管理システムの構成を示す図である。
【図20】供給情報管理システムの構成を示す図である。
【図21】供給情報管理システムの機能の一部を示すブロック図である。
【図22】使用情報管理システムの機能を示すブロック図である。
【図23】在庫データベースを示す図である。
【図24】着用者データベースを示す図である。
【図25】装着日時データベースを示す図である。
【図26】価格データベースを示す図である。
【図27】課金データベースを示す図である。
【図28】本発明の実施の形態に係るおむつ製品管理システムの機能の一部を示すブロック図である。
【図29】消費者在庫データベースを示す図である。
【符号の説明】
【0190】
1 タグ付きコア
2 タグ付きおむつ
3 タグ付きパッケージ
4 タグ付き梱包箱
5,5a〜5e ICタグ
6 タグ付きパッド
11 吸収コア
21 使い捨ておむつ
31 おむつパッケージ
41 梱包箱
61 吸収パッド
91 製品データベース
92 在庫データベース
93 着用者データベース
94 装着日時データベース
95 価格データベース
96 課金データベース
97 消費者在庫データベース
481 ハンディ型リーダライタ
701 製造ステーション
702 検査ステーション
703 保管ステーション
704 発送ステーション
705 販売ステーション
710,710a,710b 供給情報管理システム
711 リーダライタ
711a 供給者側リーダ
712 ステーションPC
714 インターネット
715 ホストコンピュータ
716 ゲート型リーダライタ
717 ハンディ型リーダライタ
720 判定部
721 送信部
723 製品データベース更新部
724 製品データベース記憶部
726 製品情報取得部
727 製品情報送信部
728 消費者在庫データベース記憶部
729 消費者在庫データベース更新部
810,810a 使用情報管理システム
811 消費者側リーダ
812 管理装置
821 シリアルナンバー送信部
822 製品情報出力部
823 製品型番送信部
831 在庫データベース記憶部
832 在庫データベース更新部
833 在庫数取得部
834 発注条件記憶部
835 追加発注部
840 着用者データベース記憶部
851 着用者データベース更新部
852 型番照合部
853 交換予定日時出力部
861 装着日時データベース記憶部
862 装着日時データベース更新部
863 使用頻度取得部
871 価格データベース記憶部
872 課金データベース記憶部
873 課金データベース更新部
910,910a おむつ製品管理システム
911 通信網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
おむつ製品であって、
着用者からの排泄物を受ける吸収性物品と、
ICチップおよび前記ICチップに接続された無線通信用のアンテナを有するとともに前記吸収性物品に付設されるICタグと、
を備え、
前記ICチップに、前記吸収性物品を他の吸収性物品から識別するシリアルナンバーが記憶されており、前記シリアルナンバーが前記アンテナを介して読み出し可能とされることを特徴とするおむつ製品。
【請求項2】
請求項1に記載のおむつ製品であって、
前記吸収性物品が使い捨ておむつであることを特徴とするおむつ製品。
【請求項3】
おむつ製品であって、
使い捨ておむつと、
前記使い捨ておむつの内側に取り付けられて着用者からの排泄物を受ける補助吸収具と、
第1ICチップおよび前記第1ICチップに接続された無線通信用の第1アンテナを有するとともに前記使い捨ておむつ付設される第1ICタグと、
第2ICチップおよび前記第2ICチップに接続された無線通信用の第2アンテナを有するとともに前記補助吸収具に付設される第2ICタグと、
を備え、
前記第1ICチップに、前記使い捨ておむつを他の使い捨ておむつから識別するシリアルナンバーが記憶されており、前記シリアルナンバーが前記第1アンテナを介して読み出し可能とされ、
前記第2ICチップに、前記補助吸収具を他の補助吸収具から識別するシリアルナンバーが記憶されており、前記シリアルナンバーが前記第2アンテナを介して読み出し可能とされることを特徴とするおむつ製品。
【請求項4】
おむつ製品であって、
複数の吸収性物品と、
前記複数の吸収性物品を包装する包装体と、
ICチップおよび前記ICチップに接続された無線通信用のアンテナを有するとともに前記包装体に付設されるICタグと、
を備え、
前記ICチップに、前記包装体を他の包装体から識別するシリアルナンバーが記憶されており、前記シリアルナンバーが前記アンテナを介して読み出し可能とされることを特徴とするおむつ製品。
【請求項5】
おむつ製品の供給に係る情報を管理する供給情報管理システムであって、
無線通信用のアンテナを介してICチップに情報の書き込みおよび読み取りが可能なICタグが取り付けられたおむつ製品に対して、前記おむつ製品の供給に係る製造、検査、保管、発送および販売のうちの少なくともいずれか1つに係る所定の工程が実行されるステーションに設けられるとともに、前記所定の工程に関する工程情報を前記おむつ製品の前記ICチップに書き込んで記憶させる書込装置と、
前記工程情報を前記ICチップに予め記憶されているシリアルナンバーと共に読み取る読取装置と、
前記シリアルナンバーと前記工程情報とを関連づけたデータ要素の集合である製品データベースを記憶する製品データベース記憶部と、
前記読取装置により読み取られた前記シリアルナンバーを含むデータ要素を前記製品データベースにおいて特定し、前記読取装置により読み取られた工程情報を前記データ要素に追加する製品データベース更新部と、
を備えることを特徴とする供給情報管理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の供給情報管理システムであって、
前記所定の工程に含まれる第1工程および前記第1工程よりも後に実行される第2工程の間で前記読取装置により読み取られた工程情報に、前記第1工程にて前記書込装置により書き込まれるべき第1工程情報が含まれているか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記第1工程情報が含まれていると判断された場合に、前記読取装置により読み取られた前記シリアルナンバーおよび前記第1工程情報を前記製品データベース更新部に送る送信部と、
をさらに備えることを特徴とする供給情報管理システム。
【請求項7】
請求項5または6に記載の供給情報管理システムであって、
携帯可能であって前記ICチップに記憶されている前記シリアルナンバーおよび前記工程情報を非接触にて読み取るとともに、読み取った前記シリアルナンバーおよび前記工程情報を出力する携帯型読取装置をさらに備えることを特徴とする供給情報管理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の供給情報管理システムであって、
前記読取装置および/または前記携帯型読取装置により読み取られた前記シリアルナンバーおよび前記工程情報がインターネットを介して前記製品データベース更新部に送られることを特徴とする供給情報管理システム。
【請求項9】
請求項5ないし8のいずれかに記載の供給情報管理システムであって、
前記ステーションが、おむつ製品の製造工程を実行する製造ステーション、おむつ製品の検査工程を実行する検査ステーション、おむつ製品の入庫および出庫工程を実行する保管ステーション、おむつ製品の発送工程を実行する発送ステーション、並びに、おむつ製品の販売工程を実行する販売ステーションのうちの少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする供給情報管理システム。
【請求項10】
請求項9に記載の供給情報管理システムであって、
前記ステーションが前記製造ステーションを含み、
前記製造ステーションに設けられた前記書込装置が、おむつ製品の種類を示す製品型番および製造日時のうちの少なくとも一方を、前記工程情報として前記おむつ製品の前記ICチップに書き込むことを特徴とする供給情報管理システム。
【請求項11】
請求項9に記載の供給情報管理システムであって、
前記ステーションが前記検査ステーションを含み、
前記検査ステーションに設けられた前記書込装置が、おむつ製品の検査実施日時、検査担当者および使用された検査装置のうちの少なくともいずれか1つを、前記工程情報として前記おむつ製品の前記ICチップに書き込むことを特徴とする供給情報管理システム。
【請求項12】
請求項9に記載の供給情報管理システムであって、
前記ステーションが前記保管ステーションを含み、
前記保管ステーションに設けられた前記書込装置が、おむつ製品の入庫日時および出庫日時のうちの少なくとも一方を、前記工程情報として前記おむつ製品の前記ICチップに書き込むことを特徴とする供給情報管理システム。
【請求項13】
請求項9に記載の供給情報管理システムであって、
前記ステーションが前記発送ステーションを含み、
前記発送ステーションに設けられた前記書込装置が、おむつ製品の発送日時および発送先のうちの少なくとも一方を、前記工程情報として前記おむつ製品の前記ICチップに書き込むことを特徴とする供給情報管理システム。
【請求項14】
請求項9に記載の供給情報管理システムであって、
前記ステーションが前記販売ステーションを含み、
前記販売ステーションに設けられた前記書込装置が、おむつ製品の販売日時を前記工程情報として前記おむつ製品の前記ICチップに書き込むことを特徴とする供給情報管理システム。
【請求項15】
おむつ製品の供給に係る情報を管理する供給情報管理システムであって、
無線通信用のアンテナを介してICチップから情報の読み取りが可能なICタグが取り付けられたおむつ製品の前記ICチップに記憶されているシリアルナンバーを読み取る読取装置と、
前記おむつ製品の前記シリアルナンバーと、前記おむつ製品に対して実行される前記おむつ製品の供給に係る製造、検査、保管、発送および販売のうちの少なくともいずれか1つに係る所定の工程に関する工程情報とを関連づけたデータ要素の集合である製品データベースを記憶する製品データベース記憶部と、
前記おむつ製品に対する一の工程を実行する際に、前記読取装置により読み取られたシリアルナンバーを含むデータ要素を前記製品データベースにおいて特定し、前記工程に係る工程情報を前記データ要素に追加する製品データベース更新部と、
を備えることを特徴とする供給情報管理システム。
【請求項16】
おむつ製品の使用に係る情報を管理する使用情報管理システムであって、
無線通信用のアンテナを介してICチップから情報の読み取りが可能なICタグが取り付けられたおむつ製品の前記ICチップに予め記憶されている前記おむつ製品の種類を示す製品型番およびシリアルナンバーを読み取る読取装置と、
前記おむつ製品の前記シリアルナンバーと前記製品型番および前記おむつ製品の使用状態とを関連づけたデータ要素の集合である在庫データベースを記憶する在庫データベース記憶部と、
前記おむつ製品の着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記読取装置により読み取られた前記おむつ製品のシリアルナンバーを含む一のデータ要素を前記在庫データベースにおいて特定し、前記データ要素の使用状態を示すデータ項目の値を未使用から使用済へと更新する在庫データベース更新部と、
前記おむつ製品の複数の製品型番のそれぞれについて、前記在庫データベースにおいて一の製品型番を含み、かつ、前記使用状態を示すデータ項目の値が未使用であるデータ要素を特定し、前記データ要素の個数を前記製品型番に対応するおむつ製品の在庫数として求める在庫数取得部と、
を備えることを特徴とする使用情報管理システム。
【請求項17】
請求項16に記載の使用情報管理システムであって、
前記おむつ製品の前記複数の製品型番のそれぞれに対応する在庫閾値および追加発注数を予め記憶する発注条件記憶部と、
一の製品型番に対応するおむつ製品について、前記在庫数取得部により求められる在庫数が前記製品型番に対応する在庫閾値を下回った際に、前記製品型番、および、前記製品型番に対応する追加発注数を示す注文情報を前記おむつ製品の販売元に対して通信網を介して送信する追加発注部と、
をさらに備えることを特徴とする使用情報管理システム。
【請求項18】
おむつ製品の使用に係る情報を管理する使用情報管理システムであって、
無線通信用のアンテナを介してICチップから情報の読み取りが可能なICタグが取り付けられたおむつ製品の前記ICチップに予め記憶されている前記おむつ製品の種類を示す製品型番を読み取る第1読取装置と、
おむつ製品の一の着用者を他の着用者から識別する着用者識別番号を所定の手法にて読み取る第2読取装置と、
前記着用者識別番号と前記着用者識別番号に対応する着用者に対して装着されるべきおむつ製品の製品型番である適用型番とを関連づけたデータ要素の集合である着用者データベースを記憶する着用者データベース記憶部と、
着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素を前記着用者データベースにおいて特定し、前記データ要素の適用型番と前記第1読取装置により読み取られた前記おむつ製品の製品型番とを照合する型番照合部と、
を備えることを特徴とする使用情報管理システム。
【請求項19】
請求項18に記載の使用情報管理システムであって、
着用者に対して装着されるべきおむつ製品の適用型番の変更が必要である場合に、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素を前記着用者データベースにおいて特定し、前記データ要素の適用型番の値を、前記第1読取装置により変更後のおむつ製品から読み取られた製品型番に更新する着用者データベース更新部をさらに備えることを特徴とする使用情報管理システム。
【請求項20】
請求項18または19に記載の使用情報管理システムであって、
前記着用者データベースのデータ要素が、前記着用者識別番号に関連づけられた最新装着日時を含み、
前記着用者データベース更新部が、着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素を前記着用者データベースにおいて特定し、前記データ要素の最新装着日時を前記おむつ製品を装着した日時に更新することを特徴とする使用情報管理システム。
【請求項21】
請求項20に記載の使用情報管理システムであって、
前記着用者データベースのデータ要素が、前記着用者識別番号に関連づけられた交換間隔を含み、
前記使用情報管理システムが、前記着用者識別番号、前記最新装着日時および前記交換間隔に基づいて、前記着用者識別番号に対応する着用者毎の次の交換予定日時を出力する交換予定日時出力部をさらに備えることを特徴とする使用情報管理システム。
【請求項22】
請求項21に記載の使用情報管理システムであって、
前記着用者データベースのデータ要素が、前記着用者識別番号に関連づけられたおむつ製品の複数の製品型番に対応する複数の最新装着日時および複数の交換間隔を含み、
前記交換予定日時出力部が、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素の最新装着日時および交換間隔、並びに、着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に前記第1読取部により読み取られた前記おむつ製品の製品型番に基づいて次の交換予定日時を出力することを特徴とする使用情報管理システム。
【請求項23】
請求項18ないし22のいずれかに記載の使用情報管理システムであって、
おむつ製品の製品型番および前記おむつ製品の着用者の着用者識別番号と前記おむつ製品を装着した装着日時とを関連づけたデータ要素の集合である装着日時データベースを記憶する装着日時データベース記憶部と、
着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記第1読取装置により読み取られた前記おむつ製品の製品型番、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号、および、前記おむつ製品の装着日時を新たなデータ要素として前記装着日時データベースに追加する装着日時データベース更新部と、
前記装着日時データベースにおいて製品型番および着用者識別番号が同一である複数のデータ要素を特定し、前記複数のデータ要素の装着日時に基づいて所定の期間におけるおむつ製品の使用個数である使用頻度を求める使用頻度取得部と、
をさらに備えることを特徴とする使用情報管理システム。
【請求項24】
請求項23に記載の使用情報管理システムであって、
前記装着日時データベースの複数のデータ要素が、使い捨ておむつに対応する製品型番を含み、他の複数のデータ要素が、前記使い捨ておむつの内側に取り付けられる補助吸収具に対応する製品型番を含むことを特徴とする使用情報管理システム。
【請求項25】
請求項18ないし24のいずれかに記載の使用情報管理システムであって、
おむつ製品の製品型番と価格とを関連づけたデータ要素の集合である価格データベースを記憶する価格データベース記憶部と、
前記着用者識別番号とおむつ製品の使用に関する費用の課金額とを関連づけたデータ要素の集合である課金データベースを記憶する課金データベース記憶部と、
着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記第1読取装置により読み取られた前記おむつ製品の製品型番を含むデータ要素を前記価格データベースにおいて特定して前記おむつ製品の価格を取得し、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素を前記課金データベースにおいて特定し、前記着用者識別番号を含むデータ要素の課金額を、前記課金額に前記おむつ製品の前記価格を加えた金額に更新する課金データベース更新部と、
をさらに備えることを特徴とする使用情報管理システム。
【請求項26】
請求項18ないし24のいずれかに記載の使用情報管理システムであって、
おむつ製品の製品型番と価格とを関連づけたデータ要素の集合である価格データベースを記憶する価格データベース記憶部と、
前記着用者識別番号とおむつ製品の使用に関する費用の自己負担率および課金額とを関連づけたデータ要素の集合である課金データベースを記憶する課金データベース記憶部と、
着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記第1読取装置により読み取られた前記おむつ製品の製品型番を含むデータ要素を前記価格データベースにおいて特定して前記おむつ製品の価格を取得し、前記第2読取装置により読み取られた着用者識別番号を含むデータ要素を前記課金データベースにおいて特定し、前記着用者識別番号を含むデータ要素の課金額を、前記課金額に前記おむつ製品の前記価格と前記自己負担率との積を加えた金額に更新する課金データベース更新部と、
をさらに備えることを特徴とする使用情報管理システム。
【請求項27】
おむつ製品に係る情報を管理するおむつ製品管理システムであって、
おむつ製品の製造および販売を行う供給者側にて管理され、おむつ製品の供給に係る情報を管理する供給情報管理システムと、
おむつ製品を消費する消費者側にて管理されるとともに前記供給情報管理システムと通信網を介して接続され、おむつ製品の使用に係る情報を管理する使用情報管理システムと、
を備え、
前記供給情報管理システムが、
無線通信用のアンテナを介してICチップから情報の読み取りが可能なICタグが取り付けられたおむつ製品の前記ICチップに予め記憶されているシリアルナンバーを読み取る供給者側読取装置と、
前記おむつ製品の前記シリアルナンバーと、前記おむつ製品に対して実行される前記おむつ製品の供給に係る製造、検査、保管、発送および販売のうちの少なくともいずれか1つに係る所定の工程に関する工程情報とを関連づけたデータ要素の集合である製品データベースを記憶する製品データベース記憶部と、
前記おむつ製品に対する一の工程を実行する際に、前記供給者側読取装置により読み取られたシリアルナンバーを含むデータ要素を前記製品データベースにおいて特定し、前記工程に係る工程情報を前記データ要素に追加する製品データベース更新部と、
前記使用情報管理システムから送信されたシリアルナンバーを含むデータ要素を前記製品データベースにおいて特定して前記データ要素のうちの所定のデータ項目の値を製品情報として取得する製品情報取得部と、
前記製品情報取得部により取得された製品情報を前記通信網を介して前記使用情報管理システムに送信する製品情報送信部と、
を備え、
前記使用情報管理システムが、
前記おむつ製品の前記ICチップに予め記憶されている前記シリアルナンバーを読み取る消費者側読取装置と、
前記消費者側読取装置により読み取られたシリアルナンバーを前記通信網を介して前記供給情報管理システムに送信するシリアルナンバー送信部と、
前記供給情報管理システムの前記製品情報送信部により送信された製品情報を受け付けて出力する製品情報出力部と、
を備えることを特徴とするおむつ製品管理システム。
【請求項28】
請求項27に記載のおむつ製品管理システムであって、
前記使用情報管理システムが、
着用者に対して一のおむつ製品を装着する際に、前記消費者側読取装置により読み取られた前記おむつ製品のICチップに予め記憶されている前記おむつ製品の種類を示す製品型番を前記供給情報管理システムに送信する製品型番送信部をさらに備え、
前記供給情報管理システムが、
おむつ製品の複数の製品型番と前記複数の製品型番のそれぞれに対応するおむつ製品の前記消費者側における在庫数とを関連づけたデータ要素の集合である在庫データベースを記憶する在庫データベース記憶部と、
前記製品型番送信部から送信された一の製品型番を含むデータ要素を前記在庫データベースにおいて特定し、前記データ要素の在庫数の値を1だけ減じる在庫データベース更新部と、
をさらに備えることを特徴とするおむつ製品管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14.A】
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【図14.B】
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【図14.C】
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【図14.D】
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【図14.E】
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【図15.A】
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【図15.B】
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【図15.C】
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【図15.D】
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【図15.E】
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【図16.A】
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【図16.B】
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【図16.C】
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【図16.D】
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【図16.E】
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【図17.A】
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【図17.B】
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【図17.C】
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【図17.D】
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【図17.E】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2006−12132(P2006−12132A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−145083(P2005−145083)
【出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【出願人】(000110044)株式会社リブドゥコーポレーション (390)
【Fターム(参考)】