説明

ばね装置

【課題】1組の皿ばね群で引張力及び圧縮力の双方に対して対応できるばね装置において、十分に長手方向の寸法を短縮化することができるばね装置を提供すること。
【解決手段】筒状部20の先端側に開口21bを形成した蓋体21を、基端側に端板22を配設した第1筒状部材2と、ロッド部30の一端側に第1ストッパ31を、他端側に第2ストッパ32を配設し、第1筒状部材2内に配置されるロッド部材3と、先端側にロッド部材3のロッド部30が挿通される開口41cを形成した蓋体41を配設し、第1ストッパ31が内部に軸方向に相対変位可能に配置され、第1筒状部材2の蓋体21の開口21bから第1筒状部材2内に進入可能に配置される第2筒状部材4と、ロッド部材3の第2ストッパ32と第2筒状部材4の蓋体41間のロッド部材3のロッド部30に配置される複数枚の皿ばね50からなるばね部材5とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の皿ばねを用いて構成されるばね装置に関し、特に、二部材間に生じる引張力及び圧縮力の双方に対して対応できるばね装置の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の皿ばねを用いて構成されるばね装置は、コンパクトで大きな耐荷重性能を持ち、種々の機器に使用されている。
しかし、皿ばね単体では圧縮力にしか対応できないため、圧縮力のみならず引張力にも対応することができるばね装置とするために、図5に示すように、第1部材71Aが連結される取付脚73を挟んで、引張力に対応する皿ばね群72Aと圧縮力に対応する皿ばね群72Bとに分け、圧縮力に対応する皿ばね群72Bの取付脚73が当接する端部と逆側の端部に当接する取付台74に第2部材71B(図例では、取付台74が第2部材71Bを兼ねる構造となっている。)を連結し、取付台74、皿ばね群72B、取付脚73及び皿ばね群72Aを貫通するとともに、引張力に対応する皿ばね群72Aの取付脚73が当接する端部と逆側の端部に当接する座金を貫通する両端部に雄ねじ部を形成したロッド75の両端にナット76、76を螺合することで皿ばね群72A、72Bを固定し、第1部材71A、第2部材71Bが接近する圧縮力には、圧縮力に対応する皿ばね群72Bが圧縮されて対応し、第1部材71A、第2部材71Bが離間する引張力には、引張力に対応する皿ばね群72Aが圧縮されて対応するばね装置70が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、このばね装置70は、2組の皿ばね群72A、72Bを組み合わせて引張力と圧縮力とに対応するようにした構成で、多数の皿ばねを必要とし、コンパクト化及び装置の低コスト化には限界があるという問題があった。
係る問題に対処するため、本発明者らは、図6に示すように、筒状部材82と、この筒状部材82に対して軸方向に相対変位可能に挿入されたロッド部材83と、筒状部材82内に収容された複数の皿ばね84aからなる1組の皿ばね群84とからなり、ロッド部材83が皿ばね群84の内側にあって、皿ばね群84の両端に当接するストッパ83A、83Bと一体化された構造で、ロッド部材83の基端部(図例ではストッパ83A側(右側))及び筒状部材82の一端部(図例では左側)に相対変位する二部材をそれぞれ連結するようにして、2組の皿ばね群からなるばね装置と比べてコンパクトなばね装置80を開発し、このばね装置80を、相対変位する二部材間に介装することで、二部材間の相対変位によって生じる引張力及び圧縮力の双方に対して対応できるようにした。
【0004】
ところで、このばね装置80は、図7(a)〜(c)に示すように作動をすることで、1組の皿ばね群84で二部材間に生じる引張力及び圧縮力の双方に対して、対応できるものの、ロッド部材83に固定されているストッパ83A、83Bそれぞれが直接皿ばね群84の両端に当接し、皿ばね84aを圧縮する構造のために、長手方向の寸法の十分な短縮化を図ることができないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−243424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来のばね装置の有する問題点に鑑み、1組の皿ばね群で引張力及び圧縮力の双方に対して対応できるばね装置において、十分に長手方向の寸法を短縮化することができるばね装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のばね装置は、隣接する二部材から引張力及び圧縮力が伝達されるように二部材間に介装され、二部材間に生じる相対変位によって伸縮するばね装置において、筒状部の先端側に開口を形成した蓋体を、基端側に端板を配設した第1筒状部材と、ロッド部の一端側に第1ストッパを、他端側に第2ストッパを配設し、第1筒状部材内に軸方向に相対変位可能に配置されるロッド部材と、先端側にロッド部材のロッド部が挿通される開口を形成した蓋体を、基端側に端板を配設し、第1ストッパが内部に軸方向に相対変位可能に配置され、第1筒状部材の蓋体の開口から第1筒状体内に進入可能に配置される第2筒状部材と、ロッド部材の第2ストッパと第2筒状部材の蓋体間のロッド部材の軸部に配置される複数枚の皿ばねとを備えてなることを特徴とする。
【0008】
この場合において、第1筒状部材の端板とロッド部材の第2ストッパとの間に緩衝部材を配設することができる。
【0009】
また、前記緩衝部材に皿ばねを用いることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のばね装置によれば、筒状部の先端側に開口を形成した蓋体を、基端側に端板を配設した第1筒状部材と、ロッド部の一端側に第1ストッパを、他端側に第2ストッパを配設し、第1筒状部材内に軸方向に相対変位可能に配置されるロッド部材と、先端側にロッド部材のロッド部が挿通される開口を形成した蓋体を、基端側に端板を配設し、第1ストッパが内部に軸方向に相対変位可能に配置され、第1筒状部材の蓋体の開口から第1筒状体内に進入可能に配置される第2筒状部材と、ロッド部材の第2ストッパと第2筒状部材の蓋体間のロッド部材の軸部に配置される複数枚の皿ばねとを備えるようにしたから、二部材間に圧縮力が生じる場合には、皿ばねからなるばね部材に対してロッド部材の第2ストッパと第2筒状部材の蓋体とが作用し、二部材間に引張力が生じる場合には、皿ばねからなるばね部材に対してロッド部材の第2ストッパと第1筒状部材の蓋体とが作用することとなり、圧縮力が作用する際に、第2筒状部材が第1筒状部材内に進入することで長手方向の寸法の短縮化を図ることができる。
【0011】
また、第1筒状部材の端板とロッド部材の第2ストッパとの間に緩衝部材を配設することにより、二部材間に急激な圧縮力が作用した場合、第1筒状部材の端板に向かって、ロッド部材の第2ストッパが二部材間の急激な圧縮力によって移動しても、その衝撃力を緩衝部材によって吸収することによって、機器の破損を有効に防止することができる。
【0012】
また、前記緩衝部材に皿ばねを用いることにより、引張力及び圧縮力を受けたときの構造上の挙動特性の差を皿ばねによって吸収して両者の差をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のばね装置の一実施例を示す一部断面の正面図である。
【図2】同ばね装置の構成部品を示し、(a)は第1筒状部材の正面断面図、(b)はロッド部材の正面図、(c)は第2筒状部材の正面断面図、(d)はばね部材の正面断面図、(e)は皿ばねの説明図である。
【図3】同ばね装置の作動状態を示す正面図で、(a)は通常状態、(b)は二部材間に圧縮力が生じた場合、(c)は二部材間に引張力が生じた状態を示す。
【図4】本発明のばね装置の変形実施例を示す一部断面の正面図である。
【図5】従来のばね装置を示す一部切り欠き断面の正面図である。
【図6】従来のばね装置の別の実施例を示す一部断面の正面図である。
【図7】同ばね装置の作動状態を示す正面図で、(a)は通常状態、(b)は二部材間に圧縮力が生じた場合、(c)は二部材間に引張力が生じた状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明のばね装置の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0015】
図1〜図3に、本発明のばね装置の一実施例を示す。
このばね装置1は、隣接する二部材から引張力及び圧縮力が伝達されるように二部材間に介装され、二部材間に生じる相対変位によって伸縮するばね装置であって、筒状部20の先端側に開口21bを形成した蓋体21を、基端側に端板22を配設した第1筒状部材2と、ロッド部30の一端側に第1ストッパ31を、他端側に第2ストッパ32を配設し、第1筒状部材2内に軸方向に相対変位可能に配置されるロッド部材3と、先端側にロッド部材3のロッド部30が挿通される開口41cを形成した蓋体41を、基端側に端板42を配設し、第1ストッパ31が内部に軸方向に相対変位可能に配置され、第1筒状部材の蓋体21の開口21bから第1筒状部材2内に進入可能に配置される第2筒状部材4と、ロッド部材3の第2ストッパ32と第2筒状部材4の蓋体41間のロッド部材3のロッド部30に配置される複数枚の皿ばね50からなるばね部材5とを備えるようにしている。
これによって、二部材間に圧縮力が生じる場合には、皿ばね50からなるばね部材5に対してロッド部材3の第2ストッパ32と第2筒状部材4の蓋体41とが作用し、二部材間に引張力が生じる場合には、皿ばね50からなるばね部材5に対してロッド部材3の第2ストッパ32と第1筒状部材2の蓋体21とが作用することとなり、圧縮力が作用する際に、第2筒状部材4が第1筒状部材2内に進入することで長手方向の寸法の短縮化を図ることができる。
【0016】
第1筒状部材2は、図2(a)に示すように、筒状部20と、筒状部20の先端側に、開口21bを形成した蓋体21、基端側に端板22を締結手段によって固定して配設するようにしている。
締結手段は、本実施例においては、端面から突出することがないように、六角穴付きボルトを用いて、蓋体21及び端板22にはボルト頭部が埋没する座ぐり部を形成するようにしている。
蓋体21に形成する開口21bは、筒状部20の内径よりも小径で、第2筒状部材4の筒状部40が進入可能となるように、筒状部40の外径よりも大径となる円形とし、筒状部20に配設したときに、内面にばね部材5の端部が当接する環状の円環部21aが形成されるようにしている。
また、筒状部20の基端側に配設される端板22は、隣接する二部材の一方が直接又はオイルダンパ等の緩衝装置を介して連結可能となるように、連結部10Aを備えるようにしている。
【0017】
ロッド部材3は、円柱状のロッド部30と、このロッド部30の一端側及び他端側に配設したロッド部30の外径よりも大径となる第1ストッパ31及び第2ストッパ32を、第1筒状部材2に配設する蓋体21及び端板22と同様に頭部が第1ストッパ31及び第2ストッパ32に埋没するようにして六角穴付きボルトを用いて固定して配設し、第1ストッパ31及び第2ストッパ32の内側にはそれぞれ環状の円環部31a、32aを形成するようにしている。
【0018】
第2筒状部材4は、第1ストッパ31が軸方向に相対変位可能に挿入される筒状部40と、この筒状部40の先端に、ロッド部材3のロッド部30が挿通される開口41cを形成した蓋体41、基端側に端板42を締結手段によって固定して配設するようにしている。
締結手段による蓋体41及び端板42の筒状部40への固定は、第1筒状部材2及びロッド部材3と同様に、六角穴付きボルトを用いて固定するようにしている。
蓋体41の開口41cは、ロッド部材3のロッド部30が挿通されるようにロッド部30の外径よりも大径で第1ストッパ31が抜けることがないように第1ストッパ31の外径よりも小径となる円形とし、筒状部40に配設したときに、内面に第1ストッパ31の内側の円環部31aが当接する環状の円環部41aが形成されるようにしている。
蓋体41の外側の円環部41bは、第1筒状部材2内に進入したときに、ばね部材5の端部に当接するように構成されている。
また、第1筒状部材2の端板22と同様に、筒状部40の基端側に配設される端板42は、隣接する二部材の他方が直接又はオイルダンパ等の緩衝装置を介して連結可能となるように、連結部10Bを備えるようにしている。
この端板42は、連結部10Bを備えるとともに、筒状部40内への塵埃等の侵入を防止する機能を果たすものであるが、連結部10Bを筒状部40に備えるようにした場合等では、必ずしも配設する必要はない。
【0019】
ばね部材5は、本実施例においては、皿ばね50を直列に20枚配設した例を示すが、これに限られるものではなく、並列に配列したり、並列と直列との組み合わせで配設することもできる。本実施例のように、皿ばね50を逆向きに重ねる直列配列とすることで変形特性を増大させることができ、皿ばね50を同じ向きに重ねる並列配列とすることで耐力を増大させることができるため、皿ばね50を用いたばね装置では、所望のばね特性が得られるように任意に設計することができる。
また、ばね部材5の両端部には、第2ストッパ32の円環部32a、蓋体21の円環部21a及び蓋体41の外側の円環部41bから加わる押圧力を均等に皿ばね50に伝えることができるように押板51、51を配設するようにしている。
【0020】
また、皿ばね50単体の形状、寸法(図2(e)に示す、大径寸法D、小径寸法d、全高H、ライズh及び板厚t)を、その素材である鋼材の弾性特性に応じて任意に設定することが好ましいが、皿ばね50単体における変形性能(変形量)δは、ライズhの75%以下(δ≦0.75h)とすることが好ましい。
また、皿ばね50単体の耐力Pは、変形がδのときの反力とすることが好ましく、そうすることによって、荷重と変形(たわみδ)との関係がほぼ線形となる。
具体的には、ばね部材5の全体の変形量をX、荷重をF、皿ばね50単体の耐力Pとしたとき、直列枚数≧X÷δ、並列枚数≧F÷Pとなるようにすることが好ましい。
【0021】
また、このばね装置1では、第1筒状部材2の端板22とロッド部材3の第2ストッパ32との間に緩衝部材52を配設することができる。
これによって、二部材間に急激な圧縮力が作用した場合、第1筒状部材2の端板22に向かって、ロッド部材3の第2ストッパ32が二部材間の急激な圧縮力によって移動しても、その衝撃力を緩衝部材52によって吸収し、機器の破損を有効に防止することができる。
【0022】
ところで、本実施例においては、緩衝部材52に皿ばねを用いるようにしている。
これにより、引張力及び圧縮力を受けたときの構造上の挙動特性の差、すなわち、引張力を受けたときには、圧縮力を受けたときと比べて、筒状部20の弾性変形が加わることになるが、緩衝部材52として配設した皿ばねによって吸収して両者の差をなくすことができる。
【0023】
また、第1筒状部材2の端板22に、蓋体21と同様に開口を形成し、第2ストッパ32が軸方向に相対変位可能に挿入される筒状部を有する第2筒状部材4と同様の構造体を端板22の開口から第1筒状部材2内へ進入可能となるように構成し、この構造体に二部材の一方を連結するように構成することもできる。
【0024】
また、図4に示す変形実施例のように、第2ストッパ32のロッド部30の反対側にガイド部33を設け、このガイド部33を端板22に形成したガイド孔22aに挿通することによって、ばね装置1を横に設置した場合のばね装置1自体が撓むことを防止し、当該撓みに起因するばね装置1の破損事故等を未然に防止することができる。
ここで、ガイド部33は、第2ストッパ32と一体に形成するほか、ロッド部30と一体に形成し、第2ストッパ32を貫通させて構成する(この場合、ロッド部30と第2ストッパ32は、雄ねじと雌ねじによるねじ接合、溶接等の任意の固着手段を用いて固定するようにする。)こともできる。
【0025】
また、本実施例においては、各部材の固定をボルトを用いて行うようにしたが、雄ねじと雌ねじによるねじ接合、溶接等の任意の固着手段を用いることもできる。
【0026】
次に、このばね装置1に圧縮力と引張力が作用したときのばね部材5の変位について説明する。
【0027】
ばね部材5の両端部に配設した押板51のうち一方(図例左側)は、常に第2ストッパ32の円環部32aと当接しており、ばね装置が介装される二部材間に変位がない状態では、もう一方の押板51には、第1筒状部材2の蓋体21の内側に円環部21a及び第2筒状部材4の蓋体41の外側の円環部41bが当接している。
そして、このとき第1ストッパ31の内側の円環部31aが、蓋体41の内側の円環部41aと当接していることで、第2筒状部材4の蓋体41がばね部材5とロッド部材3の第1ストッパ31によって挟持され固定されることとなり、ばね装置1は、全体としてがたつくことなく安定した状態が維持されている。
【0028】
次に、二部材間が接近する方向に相対変位したときには、第2筒状部材4の蓋体41の外側の円環部41bが第1筒状部材2内に進入することで、一方の押板51を介して、ロッド部材3の第2ストッパ32の円環部32aが他方の押板51を介してばね部材5を圧縮する。
【0029】
そして、二部材間が離間する方向に相対変位したときには、第2筒状部材4の蓋体41の内側の円環部41aがロッド部材3の第1ストッパ31の内側の円環部31aに係止することで、ロッド部材3のロッド部30によって一体化されている第2ストッパ32の内側の円環部32aが他方の押板51を介して、第1筒状部材2の蓋体21の内側の円環部21aが一方の押板51を介してばね部材5を圧縮する。
【0030】
このように、第2筒状部材4の筒状部40が第1筒状部材2内へ進入し、蓋体41がばね部材5を押圧するとともに、蓋体41の内側の円環部41aがロッド部材3の第1ストッパ31の内側の円環部31aに係止して、第2ストッパ32がばね部材5を押圧する構造となっていることで、所望のばね特性を備えたばね装置1であっても、十分に長手方向の寸法を短縮することができる。
【0031】
ところで、このばね装置1は、例えば、建築物等の構造物を対象とする制振装置の構成要素として、オイルダンパ等の緩衝装置と共に、建造物の柱と梁とで構成される架構フレーム内に配設することによって、構造物変位を制御するための用途に好適に用いることができる。
このとき、このばね装置1は、緩衝装置と直列又は並列に配置して、建造物に対する地震等、災害時の振動を抑えることができる。
【0032】
以上、本発明のばね装置について、実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明のばね装置は、長手寸法の短縮化を図ることができるという特性を有していることから、他の緩衝装置等と組み合わせて使用する制振装置の構成要素として使用するばね装置の用途に好適に用いることができほか、二部材間に生じる引張力及び圧縮力の双方に対して対応できるばね装置として広く使用することができる。
【符号の説明】
【0034】
1 ばね装置
2 第1筒状部材
20 筒状部
21 蓋体
21b 開口
22 端板
22a ガイド孔
3 ロッド部材
30 ロッド部
31 第1ストッパ
32 第2ストッパ
33 ガイド部
4 第2筒状部材
40 筒状部
41 蓋体
41c 開口
42 端板
5 ばね部材
50 皿ばね
51 押板
52 緩衝部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接する二部材から引張り力及び圧縮力が伝達されるように二部材間に介装され、二部材間に生じる相対変位によって伸縮するばね装置において、筒状部の先端側に開口を形成した蓋体を、基端側に端板を配設した第1筒状部材と、ロッド部の一端側に第1ストッパを、他端側に第2ストッパを配設し、第1筒状部材内に軸方向に相対変位可能に配置されるロッド部材と、先端側にロッド部材のロッド部が挿通される開口を形成した蓋体を、基端側に端板を配設し、第1ストッパが内部に軸方向に相対変位可能に配置され、第1筒状部材の蓋体の開口から第1筒状部材内に進入可能に配置される第2筒状部材と、ロッド部材の第2ストッパと第2筒状部材の蓋体間のロッド部材の軸部に配置される複数枚の皿ばねとを備えてなることを特徴とするばね装置。
【請求項2】
第1筒状部材の端板とロッド部材の第2ストッパとの間に緩衝部材を配設してなることを特徴とする請求項1記載のばね装置。
【請求項3】
前記緩衝部材が皿ばねからなることを特徴とする請求項2記載のばね装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−104438(P2013−104438A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246399(P2011−246399)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(392009283)平和発條株式会社 (2)
【Fターム(参考)】