説明

アザインドール−インドールカップリング誘導体及びその調合と用途

【解決手段】
本発明は、全く新しい構造の1種類のアザインドール-インドールカップリング誘導体を提供する。これらの誘導体は分子構造上での共通な特徴が以下にある:すべてはアザインドールとインドールの両分子が異なる位置上で偶然に連結し、大きいπの共役の複素環状の体系が形成した。これらの誘導体は多種の仕組みを通じて細胞の生長と増殖を抑制する。また、本発明はこれらの誘導体の調合方法、上記の誘導体の薬物組成物と用途にも関わる。本発明の化合物の溶解性がある程度改善され、生物の利用度が高まり、それによって薬物の作用が強まり、薬物の使用量と不良反応が下がった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1種の全く新しい構造のアザインドール-インドールカップリング誘導体に関わる。これらの誘導体は分子構造上での共通の特徴が:すべてはアザインドールとインドールの双分子が異なる位置上でのカップリングでなり、大きいπの共役の複素環状体系を形成することにある。これらの誘導体は多種の仕組みを通じて細胞の生長と増殖を抑制する。また、本発明は、上記の誘導体の薬物組合物と用途を含んで、これらの誘導体の調合方法にも関わる。
【背景技術】
【0002】
本発明特許は、“特異性の1種インドール類化合物と調合方法及び癌など疾病における治療と予防の応用”(CN 1199946C);“1種の溶けにくい薬物に適用する薬用乳剤及び調合方法”(CN 1720900A);“1種のN(1)−アルキル-3’−オキシームインジルビン誘導体(I)の調合方法及びと医学的応用”(CN 1329376C)と“1種の溶けにくい薬物に適用する分散媒”(CN 1840196A)の後続特許である。
【0003】
植物単量体化合物は抗腫瘍の薬物の中でずっとトップの地位にあって、例えば、Camptothera acuminataの中から分離するカンプトセシン(Camptothecin)とCephalotaxusの中から獲得するパクリタキセル(Paclitaxel)は、その二つの有名な代表である。
【0004】
近代の薬学の方法を用いて、伝統な植物の漢方薬材に対する研究し、以下のことを発見した。青黛の中に含むビスインドール誘導体のインジルビン(1、indirubin、2'、3-ビスインドール、紫色)は、慢性粒細胞白血病(chronic myelocytic leukemia、CML)の治療に明らかな治療効果があり、しかも発生の効果が速く、薬品の使用量が小さくて、副作用が軽く、価格が安いなどの特徴がある。その後、青黛の中でのビスインドール化合物[インジゴ(2)、indigo、2、2'-ビスインドール、青色;イソインジゴ (3)、isoindigo、3、3'-ビスインドール、茶褐色を含み]に対して、比較的に広範な構造の修飾と関連する生物活性の研究を行って、N-1-メチルイソインジゴがインジルビンより、治療効果が良く、毒性も低いことを発見した。

【0005】
さらなる研究では、インジルビン(Indirubin)及び誘導体の薬効果の仕組は、サイクリン依存性キナーゼ(cyclin-dependent kinases、サイクリンキナーゼと略称し、CDKsと略して書く)を抑えることを通じて、腫瘍の増殖を抑えることを明らかになった。
【0006】
サイクリン依存性キナーゼ(CDKs)の一族は典型的なセリン(Ser)/スレオニン(Thr)のキナーゼであり、重要な細胞生長信号の伝導分子でもある。主に細胞周期の異なる時期(細胞の周期過程がG1、S、G2とMこの4つの時期に分けられる)に影響を及ぼす。これによって秩序があって細胞を成長、増殖(DNA複製と染色体の分離)、休眠(細胞が細胞分裂周期から離れ、生長分裂の静止期に入り、G0と称する)させ、または萎れて亡くなる。また、CDKsは神経と胸腺の機能を調節するなどの作用を持つ。CDKsはその他のキナーゼと異なって、それらはその相応するcyclinsとハイブリッド二量体錯体に構成しなければならない。これによって調節を促進する作用が発揮する。人体細胞の中で少なくとも9個のCDKs一族の成員(CDK1〜9)と11個のcyclins(A〜J)がすでに鑑定された。異なるCDKsと違うcyclinsあるいはcyclin亜基が結び付け、例えば:CDK1(cdc2)がcyclin AとB1-B3に接続;CDK2がcyclin A、D1-D3とEに接続;CDK4、CDK5、CDK6とcyclin D1-D3が互いに結合し;CDK5も主にpk35につながり;CDK7がcyclin Hに接続;CDK6がD-に関連するcyclin Kに接続する。
【0007】
2001年のノーベル生物医学賞の研究成果―“細胞の増殖と癌の関係” によると、ほとんどすべての腫瘍細胞は様々なサイクリンキナーゼ異常[1-2]を持ち、従って癌細胞が循環して絶えずS、G2とM期に入り、無限に増殖させる。例えば、85%に達する乳癌の患者はCyclinE/CDK4/6が異常である[3]。サイクリンキナーゼを抑えることを通じて、有効に細胞の増殖(細胞を殺すのではない)を阻止し、これによって、細胞分化の成熟を促進し、あるいは細胞の死亡を促進し、多種の腫瘍を治療する効果が達成できる。従って、サイクリンキナーゼ阻害剤は1種の新型の広譜抗がん剤であることを信じる。それ以外に、細胞の増殖(cytostatic)を抑えることであり、細胞(cytotoxic)を毒殺するのではなくので、これらの薬物は選択性が強く、治療効果が良く、毒性が低いなどの特徴が持つ。
【0008】
研究によると、サイクリンキナーゼ阻害剤は乳癌、結腸癌、前立腺癌と脳癌など多種の癌の病理的な異変を抑えることに有効であることが明らかになった。更に意義があったのは、細胞増殖の抑えを通じて役に立つため、これらの化合物が臨床に手の施しようがない非ホルモン依存性の前立腺癌細胞(PC-3、DU-145)、ホルモン、その他の多種の化学療法に耐える薬の末期移転の前立腺癌細胞に対して同様に良い抑制作用がある。そのため、サイクリンキナーゼ阻害剤を探すのが抗がん剤を研究・開発するの合理的な新しい策略[4-6]になる。
【0009】
今まで、約10種類近くの化学構造タイプの小分子CDKs阻害剤と/あるいはコントロール剤が注目・研究された。それらは主にATP-区域指向CDKs阻害剤[7]である。すでに臨床治療に用いられたインジルビン(indirubin)とN-1-メチルイソインジゴ(N-1-methylisoindigo)はその中のタイプの1種である[8-9]。その他、UCN-01と米国国立癌研究所(NCI)が研究・開発したflavopiridoこの2つの化合物lは臨床研究[10]に入っている。

【0010】
上述したように、インジルビン類ビスインドールの化合物は重要なCDKs阻害剤であり、毒副作用が小さいことがわかった。しかし、これらの化合物の脂溶性と水溶性が劣って、臨床の応用に影響を受ける。ここ数年、海外の多くの薬物研究機構と制薬会社はインジルビン類化合物に対して広範な構造修飾を行ったが、この類のインジルビン類ビスインドール化合物は腫瘍を抵抗する効果が依然として満足できない。
【0011】
上述したように、本領域は切実に新しい優良な性能を持つサイクリン依存性キナーゼ(CDKs)活性を抑える阻害剤を開発しなければならない。
【発明の開示】
【0012】
本発明の目的は、1種のCDKs阻害剤として使えるアザインドール-インドールカップリング誘導体を提供し、上記の化合物は阻害活性が高く、水溶性が改善されるなど長所が持つ。
【0013】
本発明のもう1つの目的は、上記の化合物の製法、薬物組成物と用途を提供する。
【0014】
第1に、本発明は、下の式IGで表されるアザインドール-インドールカップリング誘導体あるいはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0015】
Y=Z (IG)
式中、
Yは式(Y1)または(Y2)で表されるアザインドール基で:

Zは式(Z1)または(Z2)で表されるインドール基で;

"="はアザインドール基Yの3-位とインドール基Zの2'-位または3'-位の間に位置する二重結合を表す;
上述の式Y1、Y2、Z1とZ2の中で、R1とR1'は独立にH、あるいは未置換の、または1-3個の置換基を有する以下の群れから選ばれる基を表す:C1〜C6アルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アロイル基、アシル基で保護されるグリコシル基または二糖類基、グリコシル基または二糖類基;その中、上述の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル基、C1-C3アルキル基、ニトロ基またはアミノ基からなる群れから選ばれる;
R2、R3、R4、R2'、R3'、R4'とR5'が独立にH、ハロゲン、ヒドロキシル基、メルカプト基、あるいは未置換の、または1-3個の置換基を有する以下の群れから選ばれる基を表す:C1〜C4アルキル基、ニトロ基、アミノ基、アミン基、アミド基、C1〜C4アルコキシル基、メチルチオ基、フェニル基、フェノキシ基、アリール基、アラルキル基、トリフルオロメチル基、アシル基、アロイル基、スルホン酸基、アミノスルホニル基、イソシアネート基、あるいはアルキルイソシアネート基;その中、上述の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル基、C1-C3アルキル基、ニトロ基またはアミノ基からなる群れから選ばれる;
Rは酸素原子、硫黄原子、セレン原子であり;あるいはRはNR6またはNOR6基であり、その中、R6はH、あるいは未置換の、または1-3個の置換基を有する以下の群れから選ばれる基であり:C1〜C6直鎖状または分支状のアルキル基、アリール基、アラルキル基、C3〜C6脂肪族環基、アシル基、アロイル基、スルホニル基、あるいはホスホリル基;その中、上述の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル基、C1-C3アルキル基、ニトロ基またはアミノ基からなる群れから選ばれる。
【0016】
別の好ましい例では、その中に上記の化合物は、5-アザインジルビン誘導体である式(I)、5-アザイソインジゴ誘導体である式(II)、7-アザインジルビン誘導体である式(III)、または7-アザイソインジゴ誘導体である式(IV)で表される:

(式中、R、R1、R2、R3、R4、R1'、R2'、R3'、R4'とR5'は上記のように定義される)
別の好ましい例では、R1とR1'は独立にH、C1〜C6アルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アロイル基、アシル基で保護されるグリコシル基、グリコシル基を表す;
R2、R3、R4、R2'、R3'、R4'とR5'は独立にH、ハロゲン、ヒドロキシル基、メルカプト基、C1〜C4アルキル基、アミノ基、アミン基、アシド基、C1〜C4アルコキシル基、メチルチオ基、フェニル基、フェノキシ基、アリール基、アラルキル基、トリフルオロメチル基、アシル基、アロイル基、スルホン酸基、イソシアネート基を表す;
上述のグリコシル基は、アラビノース、キシロース、リボース、マンノース、グルコースである;
Rは酸素原子、硫黄原子、セレン原子であり;あるいはRはNR6またはNOR6基で、その中、R6はH、C1〜C6直鎖状または分支状のアルキル基、アリール基、アラルキル基、C3〜C6脂肪族環基、アシル基、アロイル基、スルホニル基、ホスホリル基である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【0017】
別の好ましい例では、上記の化合物は5-アザインジルビン誘導体である表1の中の化合物No:1-59、5-アザイソインジゴ誘導体である表2の中の化合物No:60-89、7-アザインジルビン誘導体である表3の中の化合物No.92-150、及び7-アザイソインジゴ誘導体である表4の中の化合物No.151-180からなる群れから選ばれる。
【0018】
別の好ましい例では、上記の薬学的に許容される塩は、塩酸、臭化水素酸、燐酸、硝酸、硫酸のような無機酸、或いは蟻酸、酢酸、プロピオン酸、アンバー酸、ナフタレンジスルホン酸(1、5)、アジア酸、蓚酸、酒石酸、乳酸、サリチル酸、安息香酸、ペンタン酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ピメリン酸、アジピン酸、マレイン酸、リンゴ酸、アミノスルホン酸、フェニルプロピオン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、およびアミノ酸のような有機酸と形成する塩を含む。
【0019】
第2に、本発明は、1種の薬物組成物を提供し、それは、(a)式IG化合物あるいはその薬学的に許容される塩と、(b)薬学的に許容される担体を含む。
【0020】
別の好ましい例では、上記の薬物組成物はまたその他の治療剤(例えば、抗腫瘍薬、皮膚科用薬品、免疫系の薬物、神経系の薬物、抗糖尿病薬)も含む。
【0021】
別の好ましい例では、上記の薬物組成物の剤形は:小容量注射剤、中容量注射剤、大容注射剤、粉末注射剤、注射用乳剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、ペースト剤、クリーム剤、貼付剤、リニメント剤、粉剤、エアゾール剤、インプラント剤、点滴薬、坐剤、軟膏剤;各類のナノメートル製剤;リポゾームであり、相応のリポゾームは主に上記の注射剤の製造に用いられる。
【0022】
別の好ましい例では、上記の薬物組成物は、独立に使うか、またはほかの薬物と連合し使用(例えば、外科の手術と共同で使用、あるいは1種または多種の西洋薬で共同使用、あるいは漢方薬草と共同使用、あるいは放射性治療と共同使用、あるいは遺伝子治療と共同使用、あるいは生物調節剤と共同使用) することができる。
【0023】
第3に、本発明は、1種の薬物組成物の調合方法を提供する。その特徴は、(a)式IG化合物またはその薬学的に許容される塩と;(b)薬学的に許容される担体とを混合することにより、薬物組成物を形成させる工程を備えることである。
【0024】
第4に、本発明は、サイクリンキナーゼの異常、細胞の増殖、増殖の失調またはインスリン抵抗性による疾患の治療に使用される式IG化合物あるいはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
【0025】
別の好ましい例では、上記の疾病は悪性腫瘍、乾癬、病毒性皮膚病、HIV、神経退化と乱れなど神経系の疾病と2型糖尿病を含む。
【0026】
第5に、本発明は、式IGの化合物またはその薬学的に許容される塩を、サイクリン依存性キナーゼを阻害する阻害剤として含むことを特徴とする組成物を提供する。
【0027】
また、別の好ましい例では、上記の組成物は健康食品組成物(健康食品的に許容される担体を含む)、食品組成物(食品的に許容される担体を含む)と化粧品組成物 (化粧品的に許容される担体を含む)である。
【0028】
第6に、本発明は、1種の体内または体外に哺乳動物のサイクリン依存性キナーゼを阻害方法、あるいはサイクリン依存性キナーゼの活性が高すぎるため招いた疾病の治療方法を提供し、以下の段階を含む:処理が必要とする対象に式IG化合物またはその薬学的に許容される塩または式IGを含む化合物またはその薬学的に許容される塩の組成物を加える。
【0029】
また、別の好ましい例では、上記のサイクリン依存性キナーゼの活性が高すぎるため招いた疾病は以下から選ばれる:悪性腫瘍、乾癬、病毒性皮膚病、HIV、神経退化と乱れなど神経系の疾病である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体の構造通式を示した。
【図2】図2は、5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体がホルモンに非依存性の人前立腺癌細胞DU145の生長抑制率を表した。対数生長期の人前立腺癌細胞DU145を異なった濃度の化合物No.107、No.108、No.112、No.115などで72時間処理し、MTT法で細胞の成長率を測定する。
【図3】図3は、5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体がホルモンに非依存性の人前立腺癌細胞DU145のCDKs阻害作用を示した。対数生長期の人前立腺癌細胞DU145を異なった濃度の化合物No.124、No.126などで24時間処理し、細胞総蛋白を取り出し、蛋白印跡の方法でphospho-CDK2Thr160、p27及びCyclin-D1を測定し、そしてβ-Actinを内標とする。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明者は広範かつ深い研究を経て、初めてCDKs阻害剤としての1種のアザインドール-インドールカップリング誘導体を開発した。これらの化合物はすべてアザインドールとインドールの両分子が異なる位置の上で偶然に連結から成り、大きいπの共役の複素環状体系を形成した。試験によると、これらのアザインドール-インドールカップリング誘導体は多種の構造を通じて生物学活性を生むことができ、これは細胞の生長、増殖を抑制することも含んで、例えば、サイクリン依存性キナーゼ(CDKs) を阻害したり、内因性サイクリンキナーゼが蛋白(CDKIs)を抑えるように誘導させたり、インスリンの信号転換などの機能を回復する。これによって、細胞成長の乱れに招く各種の疾病を治療できることが明らかになった。疾病は、悪性腫瘍、乾癬、病毒性皮膚病、HIV、神経の退化と乱れなど神経系の疾病、及びインスリンを抵抗するため引き起こした2型糖尿病などを含む。
【0032】
[本発明の化合物]
本文に使われたように、用語の"本発明化合物"、または"本発明のアザインドール-インドールカップリング誘導体"が互いに交換して使うことができる。すべては通式IGで表される化合物またはその薬学的に許容される塩を指す。
具体的には、本発明はインジルビンとイソインジゴ化合物に対して重大な構造改造を行うことを通って、溶解性質を改善し、生物利用度を高め、薬物の治療効果を強め、薬物の使用量を減らし、薬物の不良反応が下がった。現存のインジルビンとイソインジゴ母核と比較すると、本発明化合物の母核が大きいπの共役の複素環状体系を形成し、それによって本発明化合物の水溶性が改善された。
【0033】
1種の好ましい化合物は、通式(I)、通式(II)、通式(III)と通式(IV)の化合物であり、その中、通式(I)は5-アザインジルビン誘導体で、通式(II)は5-アザイソインジゴ誘導体で、通式(III)は7-アザインジルビン誘導体で、通式(IV)は7-アザイソインジゴ誘導体である。

【0034】
R1とR1'が独立にH、または未置換の、または1-3個の置換基を持つ以下組の基を表す:C1〜C6アルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アロイル基、アシル基で保護されるグリコシル基または二糖基、グリコシル基または二糖基;その中、上記の置換基は:ハロゲン、ヒドロキシル基、C1-C3アルキル基、ニトロ基、またはアミノ基から選ばれる;
R2、R3、R4、R2'、R3'、R4'とR5'が独立にH、ハロゲン、ヒドロキシル基、メルカプト基、または未置換の、または1-3個の置換基を持つ以下組の基を表す:C1〜C4アルキル基、ニトロ基、アミノ基、アミン基、アミド基、C1〜C4アルコキシル基、メチルチオ基、フェニル基、フェノキシ基、アリール基、アラルキル基、トリフルオロメチル基、アシル基、アロイル基、スルホン酸基、アミノ基スルホニル基、イソシアネート基、またはアルキルイソシアネート基;その中、上記の置換基は:ハロゲン、ヒドロキシル基、C1-C3アルキル基、ニトロ基、またはアミノ基から選ばれる;
Rは酸素原子、硫黄原子、セレン原子であり;あるいはRは1つのNR6またはNOR6基であり、その中R6はH、あるいは未置換の、あるいは1-3個の置換基を持つ以下組の基を表す: C1〜C6直鎖状または分支状アルキル基、アリール基、アラルキル基、C3〜C6脂肪族環基、アシル基、アロイル基、スルホニル基、またはホスホリル基;その中、上記の置換基は:ハロゲン、ヒドロキシル基、C1-C3アルキル基、ニトロ基、またはアミノ基から選ばれる。
【0035】
上述の通式(I)、通式(II)、通式(III)と通式(IV)の化合物の中でより好ましいのは:
その中:R1とR1'が独立にH、C1〜C6アルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アロイル基、アシル基で保護されるグリコシル基、グリコシル基を表す;
R2、R3、R4、R2'、R3'、R4'とR5'が独立にH、ハロゲン、ヒドロキシル基、メルカプト基、C1〜C4アルキル基、アミノ基、アミン基、アミド基、C1〜C4アルコキシル基、メチルチオ基、フェニル基、フェノキシ基、アリール基、アラルキル基、トリフルオロメチル基、アシル基、アロイル基、スルホン酸基、イソシアネート基を表す;
上述のグリコシル基は、アラビノース、キシロース、リボース、マンノース、グルコースである;
Rは酸素原子、硫黄原子、セレン原子で;あるいはRは1つのNR6またはNOR6基で、その中、R6はH、C1〜C6直鎖状または分支状アルキル基、アリール基、アラルキル基、C3〜C6脂肪族環基、アシル基、アロイル基、スルホニル基、ホスホリル基である。
【0036】
更に好ましい化合物は、各実施例の中で調合したアザインドール-インドールカップリング誘導体である。下の表に示す:

【0037】
[薬学的に許容される塩]
本発明は、本発明化合物と、薬学的に許容される無機酸とカルボキシル酸の形成した塩を含む。無機酸は:塩酸、臭化水素酸、燐酸、硝酸、硫酸を含む;カルボキシル酸は:蟻酸、酢酸、プロピオン酸、アンバー酸、ナフタレンジスルホン酸(1、5)、アジア酸、蓚酸、酒石酸、乳酸、サリチル酸、安息香酸、ペンタン酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ピメリン酸、アジピン酸、マレイン酸、リンゴ酸、スルファミン酸、フェニルプロピオン酸、グルコン酸、ビタミンC、ニコチン酸、イソニコチン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、およびアミノ酸を含む。
【0038】
本発明に上記の塩は、物理・化学の性質が改善され、細胞の通過性を強め、細胞内に入りやすくなり、従って薬の効果を高めた。
【0039】
[本発明化合物の活性]
本発明化合物とその塩は、サイクリン依存性キナーゼの阻害剤であり、そして内因性サイクリンキナーゼ阻害剤(endogenous cyclin-dependent inhibitors、CDKIs)を誘導させ、従って細胞の生長、増殖を抑制し、腫瘍細胞の死亡を促進させる。本発明化合物とその塩は、インスリン信号転換の回復を通じて、外周組織がインスリンに対する利用を感光させ、インスリンの抵抗作用を弱める。そのため、本発明に上記の化合物及びその塩は、CDKsの異常、細胞の増殖、増殖の失調、インスリン抵抗性による疾病の薬物の調合に応用される。これらの疾病は、各種の悪性腫瘍、乾癬、病毒性皮膚病、HIV、神経退化と乱れてなど神経系の疾病と2型糖尿病などを含む。
【0040】
本発明をより分かりやすく理解するため、発明者が以下の内容を提供し、本発明化合物の作用の仕組みを詳しく述べることに用いる。しかし理解すべきのは、本発明の保護範囲が上記の仕組みの制限を受けない:
【0041】
本発明の中で、アザインジルビンを例として、それは実際に1つのアザインドール分子と1つのインドール分子が3,2'-位置で偶然に連結した産物であり;アザイソインジゴを例として、それは1つのアザインドール分子と1つのインドール分子が3,3'-位置で偶然に連結した産物である。窒素原子はその中の1つのインドールベンゼン環上の単独の炭素原子を置換し、これを通じて、次の通り4種類の同質異性体が得られる:

【0042】
プリン(具体例は下の図の通り)は現在すでに知っている10種類の化学構造タイプCDKs阻害剤の中の1種であり、一番早く研究されたCDKs阻害剤[7]でもある。構造から見ると、アザインドールとプリンは似ている所がたくさんあって、2者とも複素環式芳香族化合物である。

【0043】
本発明の試験の結果から、本発明化合物は似ているCDKs阻害剤活性を持つことが証明された。
【0044】
非インスリン依存性の糖尿病(2型糖尿病)は、現在世界で人類の健康に危害を及ぼしてと死亡を招き主な疾病の1つである。その発病原理は、主にインスリンの抵抗である。研究結果によると、インジルビン誘導体がインスリン信号伝導通路でのPI3K(ホスホイノシチド-3-キナーゼ)成分活性を影響する作用を持つため、Akt(蛋白キナーゼ)を活性化とmTOR(レイパ抗生物質の哺乳動物の標的点)を阻害することを通じて、インスリン信号転換を回復させ、それによって外周組織がインスリンに対する利用を感光させ、インスリンの抵抗の効果を弱める。
【0045】
このため、本発明の誘導体は、腫瘍、乾癬、病毒性皮膚病、HIV、神経の退化と乱れなど神経系の疾病及び2型糖尿病などを抵抗する作用を持っている。
【0046】
[組成物と使用方法]
本発明はまた本発明化合物を含む1種の組成物を提供する。上記の組成物はCDKs活性の阻害、CDKIsの誘導、インスリン信号転換の回復に用いられる。本発明の組成物は、薬物組成物(薬学的に許容される担体を含む)、健康食品組成物(健康食品的に許容される担体を含む)、食品組成物(食品的に許容される担体を含む)と化粧品組合わせ物(化粧品敵に許容される担体を含む)になってもよい。
【0047】
より好ましくは、本発明の組成物は薬物組成物であり、それは本発明化合物(あるいはその薬学的に許容される塩)及び薬学的に許容される各種の担体または賦形剤を含む。
【0048】
本発明の薬物組成物の剤形は特に制限されていないで、臨床的に許容される剤形がどれでもよい。本発明の薬物組成物の剤形は以下を含む:小容量注射剤、中容量注射剤、大容量注射剤、粉末注射剤、注射用乳剤、錠剤、丸薬、カプセル剤、ペースト剤、クリーム剤、貼付剤、リニメント剤、粉剤、エアゾール剤、インプラント剤、点滴薬、坐剤、軟膏剤;各類のナノメートル製剤;相応するリポゾームは主に以上の注射剤を作成する。通常では、各種の薬物製剤は投与方式にマッチングするべきである。
【0049】
より好ましくは、本発明の薬物組成物は、注射剤、液体製剤、固体製剤の形式に作ることができる。例えば、固体製剤のような薬物組成物は、常規の方法で調合することができる。薬物組成物、例えば注射剤、液体製剤、固体製剤の製造は無菌または適切な浄化の条件に適する。
【0050】
別の好ましい例の中で、本発明は本発明化合物(またはその薬学的に許容される塩)の注射剤を提供する。即ち表面活性剤と/または増溶剤と/または油性成分と/またはその他のアクセサリ調合の乳剤、亜微乳剤、ナノメートル乳剤を使用する。
【0051】
別の好ましい例の中で、本発明は本発明化合物(またはその薬学的に許容される塩)の固体分散製剤を提供する。即ち、薬物を水溶性、水不溶性、腸溶性惰性の担体に高度に分散させ、固体の形式で存在する分散体系を形成させ、そして常規の方法でカプセル剤、錠剤、垂らす丸薬、軟膏剤、座薬と注射剤などの製剤を作成する。その結果は化合物の高度分散の状態を保存するだけではなく、貯蔵の安定性も高まった。
【0052】
[投与手段]
薬物組合わ物を使用する時、安全且つ有効な量の本発明化合物を哺乳動物に与える。その中、安全且つ有効な量は通常少なくとも約1微グラム/日、また大体の情況で約10ミリグラム/kg体重を超えない。より好ましくは、この薬の分量は約1微グラム/日-約3ミリグラム/kg体重である。もちろん、具体的な薬の分量はまた投与手段、患者の健康状況などの要素を考慮するべきで、これらはすべて熟練医師の技能の範囲内にある。
【0053】
本発明化合物(あるいはその薬学的に許容される塩)は単薬として使い、またはその他の薬物と併用することができる。
【0054】
好ましい併用形態は以下を含む:外科の手術との併用、1種または多種の西洋薬との併用、漢方薬草との併用、放射性治療との併用、遺伝子治療との併用、生物調節剤との併用。
【0055】
本発明の薬物組成物の投与手段は特に制限されていない。その中、以下を含むが限られない:内服投与、注射投与、こぶ内投与、インプラント投与、なまり内投与、肛門投与、透皮投与、内外塗布投与;
好ましい注射投与は、静脈注射、筋肉注射、皮下注射、なまり内注射を含む。
【0056】
[調合の方法]
本発明の通式IGで表される化合物は、下式の流れに従い、並びに本領域のすでに知っている合成方法を参考し調合する。全体から言うと、以下に上記の調合の流れの中で、各反応は-10℃から還流温度まで行い、通常は室温(約25℃)から還流温度まで行う。より好ましくは、反応温度は5-100℃で、更に良いのは20-80℃である。反応時間が通常特に制限していないで、普通は1分-24時間で、より好ましくは1-20時間である。その中、使った溶剤は通常極性溶剤で、例えば水、DMF、エタノール(例えばメチルエタノール、エタノール、イソプロピルエタノールなど)である。合成した化合物は物理・化学の方法を使うことができ、例えば水素スペクトル(1H-NMR)、質量スペクトル(MS)と元素分析で、構造鑑定を行う。
【0057】
一.5-アザインジルビン中間体及び目標化合物(通式I)
(1)中間体1-アルキル-5-アザインドール-2、3-ジオン(A)の合成:

式中:R1=CH3、C2H5、n-C3H7、n-C4H9、Ph-CH2、アシル基で保護される単グリコシル基など。
5-アザインドールを原料にして、まずN-1位でアルキル基化させ、その後、CrO3及びCH3COOHの作用で、酸化反応が発生し、得られた産物Aは1-アルキル-5-アザインドール-2、3-ジオン[11]である。
【0058】
(2)中間体1-アセチル-3-ヒドロキシルインドール誘導体(B)の合成

式中:R3'=H、Cl、Br、F、CH3、OCH3、SCH3とPhなど。
2-アミノ安息香酸誘導体を原料にして、塩素酢酸を取って代わり、無水酢酸と酢酸ナトリウムが存在するもとに合環をアシル基化させ、還元、産物B[12]が得られる。
【0059】
(3)目標化合物の5-アザインジルビン誘導体(I)の合成

式中:R1=CH3、C2H5、n-C3H7、n-C4H9、Ph-CH2、アシル基で保護される単グリコシル基など、R3'=H、Cl、Br、F、CH3、OCH3、SCH3とPhなど。
化合物の1-アルキル-5-アザインドール-2、3-ジオンをそれぞれに1-アセチル-3-ヒドロキシルインドール及び5-ハロゲン-1-アセチル-3-ヒドロキシルインドールがN2で保護されるもとで酸性条件で還流させ、1-アルキル-5-アザインジルビン誘導体(I)を得ることができる。
【0060】
(4)目標化合物の3'-オキシーム-5-アザインジルビン誘導体の合成

式中:R1=CH3、C2H5、n-C3H7、n-C4H9、Ph-CH2、アシル基で保護される単グリコシル基など、R3'=H、Cl、Br、F、CH3、OCH3、SCH3とPhなど。
【0061】
(5)目標化合物の5-アザインジルビン-3′-オキシーム甲エーテルなどの合成

式中:R=CH3ON、EtON,R1=CH3、C2H5、n-C3H7、n-C4H9、Ph-CH2など、R3'=H、Cl、BrとFなど。
【0062】
二.5-アザイソインジゴ目標化合物(通式II)の合成

式中:R1=CH3、C2H5、n-C3H7、n-C4H9、Ph-CH2、アシル基で保護される単グリコシル基など、R3'=H、Cl、Br、F、OHとOCH3など。
【0063】
化合物の1-アルキル-5-アザインドール-2、3-ジオン(A)をそれぞれに5-が取って代わった2-ヒドロキシルインドールをアルカリ性の条件で反応させ、1-アルキル-5'-取って代わり-5-アザイソインジゴ(II)が得られる。
【0064】
三.7-アザインジルビンの中間体と目標化合物(通式III)
(1)中間体の1-アルキル-7-アザインドール-2、3-ジオン(C)の合成:

式中:R1=CH3、C2H5、n-C3H7、n-C4H9、Ph-CH2、アシル基で保護される単グリコシル基など。
【0065】
7-アザインドールを原料にして、まずN-1位でアルキル基化させ、その後、CrO3及びCH3COOHの作用で、酸化反応が発生し、得られた産物Cは1-アルキル-7-アザインドール-2、3-ジオン[11]である。
【0066】
(2)目標化合物の7-アザインジルビン誘導体(III)の合成

式中:R1=CH3、C2H5、n-C3H7、n-C4H9、Ph-CH2、アシル基で保護される単グリコシル基など、R3'=H、Cl、Br、F、CH3、OCH3、SCH3とPhなど。
【0067】
化合物の1-アルキル-7-アザインドール-2、3-ジオンをそれぞれ1-アセチル-3-ヒドロキシルインドールと5-ハロゲン-1-アセチル-3-ヒドロキシルインドールにN2で保護されるもとで酸性条件で還流させ、1-アルキル-7-アザインジルビン誘導体(III)が得られる。
【0068】
(3)目標化合物の3′-オキシーム-7-アザインジルビン誘導体の合成

式中:R1=CH3、C2H5、n-C3H7、n-C4H9、Ph-CH2、アシル基で保護される単グリコシル基など、R3'=H、Cl、Br、F、CH3、OCH3、SCH3とPhなど。
【0069】
(4)目標化合物の7-アザインジルビン-3′-オキシーム甲エーテルなどの合成

式中:R=CH3ON、EtON,R1=CH3、C2H5、n-C3H7、n-C4H9、Ph-CH2など、R3'=H、Cl、BrとFなど。
【0070】
四.7-アザイソインジゴ目標化合物(通式IV)の合成

式中:R1=CH3、C2H5、n-C3H7、n-C4H9、Ph-CH2、アシル基で保護される単グリコシル基など、R3'=H、Cl、Br 、F、OHとOCH3など。
【0071】
化合物の1-アルキル-7-アザインドール-2、3-ジオン(C)をそれぞれ5-の取って代わった2-ヒドロキシルインドールにアルカリ性の条件で反応させ、1-アルキル-5'取って代わり-7-アザイソインジゴ(IV)が得られる。
【0072】
本発明の主な長所は以下になる:
1)本発明はインジルビンとイソインジゴ母核分子の原子構成を徹底的に変え、1種の全く新しい構造の化合物を形成し、新しい化合物の研究空間を切り開き、同様に元分子の電気性質も改善した。ピリディンは水に溶けられるがベンゼンはほとんど水に溶けなく、この性質によって、本発明に上記の化合物の水溶性が改善され、従って生物の利用度を高めた。
【0073】
2)本発明化合物は、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤に属し、そして内因性サイクリンキナーゼ阻害剤を誘導し、これによって細胞の生長、増殖を抑制し、腫瘍細胞の萎れと死亡を促進させる。
【0074】
3) 本発明化合物は、インスリン信号転換の回復を通じて、外周組織がインスリンに対する利用を感光させ、インスリンの抵抗作用を弱める。
【0075】
4) 本発明化合物は、物理・化学の性質を改善し、細胞の通過性を強め、細胞内に入りやすくなり、従って薬の効果を高めた。
【0076】
[具体的な実施方法]
次は、具体的実施例を参考しながら、本発明を詳しく述べる。理解するべきなのは、これらの実施例は本発明を説明するに用いられるだけで、 本発明の範囲を制限することに用いない。下記の実施例の中で、具体的な条件を明記されない実験方法は、通常常規の条件に基づくか、あるいは製造メーカーが提案した条件による。特別な説明を除き、すべでの個数とパーセンテージは重量分と重量パーセンテージである。
【0077】
[実施例1 化合物の調合]
当実施例に得られた5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体の融点は、Mel-TEMP融点計を使って測定し、温度は矯正されない。質量スペクトル(MS)はHP1100LC/MSD質量スペクトル計を用いて測定する。薄層クロマトグラフィー(TLC)の板がシリカゲルGF254(青島海洋化学製品工場)と濃度が0.8%のCMC-Na蒸留水を攪拌し、平均した後に敷いて、その後、100-110℃で1時間活性化し、乾燥器の内に入れおいて保存し、紫外灯の下で(波長254nmと365nm)色を現し;柱クロマトグラフィーは100-200または200-300目のシリカゲル(青島海洋化学製品工場)を採用し、乾法で柱を詰める。水素スペクトル譜(1H-NMR)はBruck AV-300型MRI計を使って測定し、内にTMSを表示する。元素分析はElementar Vario EL3器具を使って測定する。
【0078】
試薬はすべで市販の化学純または分析純製品で、特別な説明を除き、処理を経なく直接使用する。
【0079】
[実施例1-1 中間体の調合]
1)中間体1-メチル-5-アザ-2、3-インドールジオン
1-メチル-5-アザインドール(2.0g、15mmol)をAcOH70mlの中に溶け、あらかじめCrO33.2gを水20mlに浮遊させ、その後上述の酢酸溶液に入れ、室温で0.5時間反応させ、混合物が水で希釈、3塩化メチルを用いて3回取り出し、有機相合並びに水洗い、脱水の後に濃縮、オレンジ色の中間体(1-メチル-5-アザ-2、3-インドール2ケトン)1.5gが得られ、産率は62%で;mp:140-142℃である。
【0080】
2)中間体5-塩素-2-(N-カルボキシルメチルアミノ)-安息香酸
2-アミノ-5-塩化ベンゼン蟻酸(2.0g、11.6mmol)を2mol/L Na2CO3溶液15mlに溶け;塩素酢酸(0.69g、7.3mmol)を2mol/L Na2CO3溶液7.5mlに溶け、ゆっくりと上述の溶液に垂らして加える。その後、混合物を80℃で20時間攪拌する。室温まで冷却し、エーテル50mlと2mol/L塩酸溶液8mlを加える。有機分離、MgSO4で乾燥、濃縮を経て薄い茶褐色の固体が得られ、シリカゲル柱クロマトグラフィーを通じて純化し(酢酸エチル:メチルエタノール=1:1)、白色の固体(5-塩素-2-(N-カルボキシルメチルアミノ)-安息香酸)1.58gが得られ、産率は59%で;mp:182-183℃である。
【0081】
3)中間体1-アセチル-5-塩素-3-アセトキシインドール
5-塩素-2(N-カルボキシルメチルアミノ)-安息香酸(1.20g、5.2mmol)と無水NaOAc (0.6g、7.3mmol)を無水酢酸8mlの中に溶け、60℃で5時間反応させ、室温まで冷却、酢酸ナトリウムを濾過、濾液を濃縮、残留物の中に酢酸エチル100mlを入れ溶解、更に水100mlと飽和重炭酸ナトリウム20mlを加え、有機層を分離、水層が酢酸エチルを用いて抽出(50ml×2)、有機層を合併し飽和した重炭酸ナトリウムを用いて洗浄(100ml×2)、乾燥、濃縮、白色の固体(1-アセチル-5-塩素-3-アセトキシインドール)0.84gが得られ、産率は64%である。
【0082】
4)中間体1-アセチル-5-塩素-3-ヒドロキシルインドール
1-アセチル-5-塩素-3-アセトキシインドール(1.0g、3.97mmol)を水20mlに亜硫酸ナトリウム(1.0g、7.94mmol)と混合する。混合物を80℃で3時間加熱、室温まで冷却、酢酸エチルで抽出 (100ml×2)、有機層を合併、乾燥、濃縮、白色の針状の固体(1-アセチル-5-塩素-3-ヒドロキシルインドール)0.55gが得られ、産率は66%で;mp:186-188℃である。
【0083】
5)中間体1-メチル-7-アザ-2、3-インドールジオン
1-メチル-7-アザインドール(2g、15mmol)をAcOH70mlに溶け、あらかじめCrO33.2gを水20mlに浮遊させ、更に上述の酢酸溶液に加え、室温で0.5時間反応させ、混合物を水で希釈、3塩化メチルで3回取り出し、有機総合し水洗い、脱水後に濃縮、オレンジ色の中間体(1-メチル-7-アザ-2、3-インドールジオン)1.73gが得られ、産率は71.3%で;mp:162-163℃である。
【0084】
6)中間体5-臭素-2-(N-カルボキシルメチルアミノ)-安息香酸
2-アミノ-5-臭素安息香酸(2g、9mmol)を2mol/L Na2CO3溶液15mlに溶け;塩素酢酸(0.69g、7.3mmol)を2mol/L Na2CO3溶液7.5mlに溶け、ゆっくりと上述の溶液に垂らして加える。その後、混合物を80℃で20時間攪拌する。室温まで冷却、エーテル50mlと2mol/L HCl溶液8mlを加える。有機分離、MgSO4で乾燥、濃縮を経て薄い茶褐色の固体を得て、シリカゲル柱クロマトグラフィーを通じて純化(酢酸エチル:メチルエタノール=1:1)、白色の固体(5-臭素-2-(N-カルボキシルメチルアミノ)の-安息香酸)1.55gが得られ、産率は60%で;mp:178-180℃である。
【0085】
7)中間体1-アセチル-5-臭素-3-アセトキシインドール
5-臭素-2(N-カルボキシルメチルアミノ)-安息香酸(0.84g、3.4mmol)と無水NaOAc(0.6g、7.3mmol)を8mlの無水酢酸に溶け、60℃で5時間反応させ、室温まで冷却、酢酸ナトリウムを濾過、濾液は濃縮、残留物に酢酸エチル100mlを加え溶解、更に水100mlと飽和NaHCO320mlを加え、有機層を分離、水層を酢酸エチルで抽出(50ml×2)、有機層を合併し飽和したNaHCO3で洗浄(100ml×2)、乾燥、濃縮、白色の固体(1-アセチル-5-臭素-3-アセトキシインドール)1.3gが得られ、産率は25.4%である。
【0086】
8)中間体1-アセチル-5-臭素-3-ヒドロキシルインドール
1-アセチル-5-臭素-3-アセトキシインドール(1.0g、3.38mmol)をH2O20mlに亜硫酸ナトリウム(1.0g、7.94mmol)と混合する。混合物を80℃で3時間加熱、室温まで冷却、酢酸エチルで抽出 (100ml×2)、有機層を合併、乾燥、濃縮、白色の針状の固体(1-アセチル-5-臭素-3-ヒドロキシルインドール)0.7gが得られ、産率は82%で;mp:180-182℃である。
【0087】
1-アセチル-5-塩素-3-アセトキシインドール(1.0g、3.97mmol)を水20mlに亜硫酸ナトリウム(1.0g、7.94mmol)と混合する。混合物を80℃で3時間加熱、室温まで冷却、酢酸エチルで抽出 (100ml×2)、有機層を合併、乾燥、濃縮、白色の針状の固体(1-アセチル-5-塩素-3-ヒドロキシルインドール)0.55gが得られ、産率は66%で;mp:186-188℃である。
【0088】
[実施例1-2 目標化合物の合成]
1)1-メチル-5-アザインジルビン(2)
0.2g(1.23mmol)の1-メチル-5-アザ-2,3-ジオンを0.21g(1.2mmol)の1-アセチル-3-ヒドロキシルインドール及び水20mlとp-トルエンスルホン酸0.02gに加え、窒素で保護されるもとで1時間還流攪拌し、すおう色の溶液を得て、冷却した後に、三塩化メチルを用いて抽出、水洗い、濃縮、すおう色の固体を得て、シリカゲル柱でのクロマトグラフィー(三塩化メチル:石油エーテル=3:1)及び酢酸エチルでの再結晶を通じて、1-メチル-5-アザインジルビン(2)0.15gが得られ、赤色の針状の結晶で、収率は44%で;mp:114〜116℃である。
ESI-MS:278.1[M+H]+,C16H11N3O2(277.2);
1H NMR (AV-300,CDCl3,ppm)δ: 3.48(s,3H,-CH3),7.08(m,1H,5'-H),7.09(m,1H,6'-H),7.16(dd,1H,J=7.6Hz,4'-H),7.76(d,J=7.6Hz,1H,7'-H),8.10 (s,1H,4-H),8.26(dd,J=5.5Hz;1H,6-H), 9.10(dd,J=5.5Hz,1H,7-H),10.4(bs,1H,N-H);
Anal Calcd for C16H11N3O2: C,69.31 H,3.97 N,15.16;
Found: C,69.15 H,4.09 N,15.29。
【0089】
2)1-ベンジル-5'-塩素-5-アザインジルビン(19)
方法1)と同様に、1)の中で似たムーア量の1-ベンジル-5-アザ-2、3-ジオン、1-アセチル-5-塩素-3-ヒドロキシルインドールとp-トルエンスルホン酸0.02gを水20mlに加え、窒素で保護されるもとで1時間還流攪拌、すおう色の溶液を得て、冷却した後に、三塩化メチルを用いて抽出、水洗い、濃縮、すおう色の固体を得て、シリカゲル柱でのクロマトグラフィー純化(三塩化メチル:石油エーテル=3:1)及び酢酸エチルでの再結晶を通じて、1-ベンジル-5'-塩素-5-アザインジルビン (19) 0.18gが得られ,赤色の針状の結晶で、収率は39%で;mp:110〜112℃である。
ESI-MS:389[M+H]+,C22H14 Cl N3O2(387.9);
1H NMR(AV-300,CDCl3 ,ppm)δ:5.21(s,2H,N-CH2),10.44(s,1H,N-H), 6.91〜9.02(m,11H,Ar-Hs);
Anal Calcd for C22H14 Cl N3O2: C,68.13 H,3.64 N,10.83;
Found: C,68.42 H,3.59 N,10.89.
【0090】
3)1-丁-5-アザインジルビン-3'-オキシーム(40)
1-丁-5-アザインジルビン (0.4g、1.25mmol、方法1)の方法で作成)をメチルエタノール12mlに溶け、無水ピリディン6ml、塩酸ヒドロキシルアミン(2.2mmol) 0.15gを加え、1時間加熱還流、冷却、濃縮し大部分の溶剤を除き、残った物を砕いた氷100mlに入れ、激しく攪拌、濾過しオレンジ色の固体を得て、シリカゲル柱でクロマトグラフィー純化(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)、1-丁-5-アザインジルビン-3'-オキシーム(40) 0.32gが得られ,オレンジ色の結晶の粉末で、収率は90%で;mp:250-252℃である。
ESI-MS:335.1[M+H]+,C19H18N4O2(334.3);
1H NMR(AV-300,D6-DMSO,ppm)δ:0.91(t,3H,-CH3),1.31(m,2H,-CH2), 2.28(m,2H,-CH2), 3.28(m,2H,N-CH2),7.10〜8.81(m,7H,Ar-Hs), 11.71(s,1H,N-H), 13.70(s,1H,N-OH);
Anal. Calcd. For C19H18N4O2:C,68.25 H,5.43 N,16.76;
Found:C,68.33 H,5.56 N,16.66.
【0091】
4) 1-丁-5-アザインジルビン-3'-オキシーム甲エーテル(53)
1-丁-5-アザインジルビン-3' -オキシーム(1.5g、4.5mmol)を5%水酸化カリウム無水エタノール溶液50mlに加え、微熱で溶解、濾過、攪拌しながら濾液の中にCH3I5mlを入れ、反応放熱、暗い赤色の沈殿物を取り出し、0.5時間攪拌した後に、濾過、水を使って中性まで洗い、乾燥した後に暗い赤色の粗い品物を得て、粗い品物をアセトンで改めて結晶、1-丁-5-アザインジルビン-3'-オキシーム甲エーテル (53) 1.20gが得られ,暗い赤色の結晶体で、収率は77%で;mp:209-211℃である。
ESI-MS:349.1[M+H]+,C20H20N4O(348.2);
1H-NMR(AV-300,D6-DMSO,ppm)δ:0.98(t,3H,-CH3),1.46(m,2H,-CH2),2.08(m,2H,-CH2),3..86(m,2H,N-CH2),4.16(s,3H,O-CH3),7.10〜9.19(m,7H,Ar-Hs),10.86(bs,1H,N-H);
Anal. Calcd. For C20H20N4O2:C,68.95 H,5.79 N,16.08
Found:C,68.81 H,5.62 N,15.85.
【0092】
5)1-イソプロピル-5-アザイソインジゴ(73)
1-イソプロピル-5-アザ-2、3-ジオン0.4g(2.1mmol)と2-ヒドロキシルインドール0.28g(2.1mmol)をエタノール10mlに加え、1mol/Lの水酸化ナトリウムを使ってpHを9に調整、70℃で2時間反応、茶褐色の固体が発生する。冷却した後に、濾過、固体を水で洗い、エタノールで洗い、真空で乾燥、1-イソプロピル-5-アザイソインジゴ(73) 0.44gが得られ、赤い茶褐色の固体で、収率は66%で;mp:128〜130℃である。
ESI-MS:306.1[M+H]+, 304.2[M-H]-,C18H15N3O2(305.3);
1H NMR(AV-300,D6-DMSO,ppm)δ: 1.52(d,6H,-CH(CH3)2),4.81(m,1H,-CH(CH3)2), 6.86-9.32(m,7H,Ar-Hs), 10.96(bs,1H,N-H);
Anal. Calcd. For C18H15N3O2:C ,70.81 H,4.95 N,13.76
Found: C,70.62 H,5.10 N,13.58.
【0093】
6)1-メチル-7-アザインジルビン(93)
1-メチル-7-アザ-2,3-ジオン0.2g(1.23mmol)の中に1-アセチル-3-ヒドロキシルインドール0.21g(1.2mmol)及び水20mlとp-トルエンスルホン酸0.02gを加え、窒素で保護されるもとで1時間還流攪拌し、すおう色の溶液を得り、冷却した後に、三塩化メチルで抽出し、水洗い、濃縮、すおう色の固体を得り、シリカゲル柱でのクロマトグラフィー(3塩化メチル:石油エーテル=3:1)及び酢酸エチルでの再結晶を通じて、1-メチル-7-アザインジルビン(93) 0.14gが得られ、赤色の針状の結晶で、収率は41.1%で;mp:116〜118℃である。
ESI-MS:278.1[M+H]+,C16H11N3O2(277.2);
1H NMR (AV-300,CDCl3,ppm)δ: 3.59(s,3H,-CH3),7.08(m,1H,5'-H),7.09(m,1H,6'-H),7.16(dd,1H,J=7.6Hz,4-H),7.58(m,1H,5-H),7.76(d,J=7.6Hz,1H,7'-H),8.21(dd,J=5.5Hz;1H,4-H), 9.13(dd,J=5.5Hz,1H,6-H),10.4(bs,1H,N-H);
Anal Calcd for C16H11N3O2: C,69.31 H,3.97 N,15.16;
Found: C,69.05 H,4.18 N,15.34。
【0094】
7)1-ベンジル-5'-臭素-7-アザインジルビン(109)
方法6)と同様に、6)に似たムーア量の1-ベンジル-7-アザ-2、3-ジオン、1-アセチル-5-臭素-3-ヒドロキシルインドールとp-トルエンスルホン酸0.02gを水20mlに加え、、窒素で保護されるもとで1時間還流攪拌し、すおう色の溶液を得り、冷却した後に、三塩化メチルを用いて抽出し、水洗い、濃縮、すおう色の固体を得り、シリカゲル柱でのクロマトグラフィー純化(3塩化メチル:石油エーテル=3:1)及び酢酸エチルでの再結晶を通じて、1-ベンジル-5'-臭素-7-アザインジルビン(109) 0.14gが得られ、赤色の針状の結晶で、収率は27%で;mp:112〜114℃である。
ESI-MS:433[M+H]+,C22H14 Br N3O2(432.2);
1H NMR(AV-300,CDCl3 ,ppm)δ:5.24(s,2H,N-CH2),10.44(s,1H,N-H), 6.91〜9.0(m,11H,Ar-Hs);
Anal Calcd for C22H14 Br N3O2: C,61.13 H,3.26 N,9.72;
Found: C,60.72 H,3.57 N,9.38.
【0095】
8)1-丁-7-アザインジルビン-3'-オキシーム(131)
1-丁-7-アザインジルビン(0.4g、1.25mmol、方法6)の方法で作成)をメチルエタノール12mlに溶け、無水ピリディン6ml、塩酸ヒドロキシルアミン(2.2mmol) 0.15gを加え、1時間加熱還流し、冷却、濃縮し大部分の溶剤を除き、残った物を砕いた氷100mlに入れ、激しく攪拌し、濾過しオレンジ色の固体を得り、シリカゲル柱でクロマトグラフィー純化し(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)、1-丁-7-アザインジルビン-3'-オキシーム(131) 0.31gが得られ、オレンジ色の固体で、収率は87.7%で;mp:254-256℃である。
ESI-MS:335.1[M+H]+,C19H18N4O2(334.3);
1H NMR(AV-300,D6-DMSO,ppm)δ:0.92(t,3H,-CH3),1.31(m,2H,-CH2), 2.28(m,2H,-CH2), 3.32(m,2H,N-CH2),7.03〜8.81(m,7H,Ar-Hs), 11.7(s,1H,N-H), 13.7(s,1H,N-OH);
Anal. Calcd. For C19H18N4O2:C,68.25 H,5.43 N,16.76;
Found:C,68.09 H,5.60 N,16.58.
【0096】
9)1-丁-7-アザインジルビン-3'-オキシーム甲エーテル(144)
1-丁-7-アザインジルビン-3'-オキシーム(1.5g、4.5mmol)を5%KOH無水エタノールの溶液50mlに加え、微熱で溶解し、濾過、攪拌しながら濾液の中にCH3I5ml を入れ、反応放熱し、暗い赤色の沈殿物を取り出し、0.5時間攪拌した後に、濾過、水で中性まで洗い、乾燥後に暗い赤色の粗い品物を得り、粗い品物をアセトンで改めて結晶し、1-丁-7-アザインジルビン-3'-オキシーム甲エーテル(144) 1.26g が得られ、暗い赤色の結晶で、収率は80.5%で;mp:212-214℃である。
ESI-MS:349.1[M+H]+,C20H20N4O(348.2);
1H-NMR(AV-300,D6-DMSO,ppm)δ:0.98(t,3H,-CH3),1.46(m,2H,-CH2),2.08(m,2H,-CH2),3..88(m,2H,N-CH2),4.16(s,3H,O-CH3),7.06〜9.19(m,7H,Ar-Hs),10.86(bs,1H,N-H);
Anal. Calcd. For C20H20N4O2:C,68.95 H,5.79 N,16.08
Found:C,68.79 H,5.59 N,15.88.
【0097】
10)1-イソプロピル-7-アザイソインジゴ(164)
1-イソプロピル-7-アザ-2、3-ジオン0.4g(2.1mmol)と2-ヒドロキシルインドール0.28g(2.1mmol)をエタノール10mlに加え、1mol/L NaOHを用いてpHを9に調整し、70℃で2時間反応させ、茶褐色の固体が発生する。冷却した後に、濾過し、固体を水で洗い、エタノールで洗い、真空で乾燥、1-イソプロピル-7-アザイソインジゴ(164) 0.42gが得られ、赤い茶褐色の固体で、収率は63.2%で;mp:132〜134℃である。
ESI-MS:306.1[M+H]+, 304.2[M-H]-,C18H15N3O2(305.3);
1H NMR(AV-300,D6-DMSO,ppm)δ: 1.51(d,6H,-CH(CH3)2),4.78(m,1H,-CH(CH3)2), 6.86-9.3(m,7H,Ar-Hs), 10.99(bs,1H,N-H);
Anal. Calcd. For C18H15N3O2:C ,70.81 H,4.95 N,13.76
Found: C,70.53 H,5.04 N,13.52.
【0098】
上述の5-アザインジルビン誘導体2、19、40と53の調合方法によって、5-アザインジルビン種類化合物(I)は合計59個が合成され、それらの構造は表1に示す。これらのすべての新化合物は一部が赤外線スペクトル(IR)、紫外線スペクトル(UV/VIS)を経て、全部が質量スペクトル(ESI-MS)、水素スペクトル(1H-NMR)と元素分析構造の確証を経た。

式Iの中で、R2〜R4,R1'、R2'、R4'とR5'はそれぞれHであり、そのほかは表1に示す:
【0099】
表1 5-アザインジルビン類化合物(I)の構造



【0100】
1-イソプロピル-5-アザイソインジゴ(73)の調合方法によって、5-アザイソインジゴ種類化合物(II)は合計30個が合成され、それらの構造は表2に示す。これらのすべての新化合物が赤外線スペクトル(IR)、紫外線スペクトル(UV/VIS)、質量スペクトル(ESI-MS)、水素スペクトル(1H-NMR)と元素分析構造を通じて確証された。

式IIの中で、R2〜R4、R2'、R4'とR5'はそれぞれHであり、そのほかは表2に示す:
【0101】
表2 5-アザイソインジゴ類化合物(II)の構造

【0102】
上述の7-アザインジルビン誘導体93、109、131と144の調合方法によって、7-アザインジルビン類化合物(III)は合計59個が合成され、それらの構造は表3に示す。これらのすべての新化合物が赤外線スペクトル(IR)、紫外線スペクトル(UV/VIS)、全部が質量スペクトル(ESI-MS)、水素スペクトル(1H -NMR)と元素分析構造を通じて確認された。

式IIIの中で、R2、R4、R1'、R2'、R4'とR5'はそれぞれHであり、そのほかは表3に示す:
【0103】
表3 7-アザインジルビン類化合物(III)の構造



【0104】
1-イソプロピル-7-アザイソインジゴ(164)の調合方法によって、7-アザイソインジゴ種類化合物(IV)は合計30個が合成され、それらの構造は表4に示す。これらのすべての新化合物が赤外線スペクトル(IR)、紫外線スペクトル(UV/VIS)、質量スペクトル(ESI-MS)、水素スペクトル(1H -NMR)と元素分析構造を通じて確証された。

式IVの中で、R2、R4、R2'、R4'とR5'はそれぞれHであり、そのほかは表4に示す:
【0105】
表4 7-アザイソインジゴ類化合物(IV)の構造


【0106】
[実施例2 抗腫瘍活性テスト(1)]
1、材料と器具(i)細胞株:ホルモン非依存型前立腺癌細胞DU145は、米国のAmerican Type Culture Collectionから購入。(ii)試薬 RPMI Medium 1640(米国の GIBCOBRL会社)、小牛血清(杭州四季青生物エンジニアリング会社)、MTT(Sigma会社)、HEPES(上海麗珠東風生物技術有限会社)、L-グルタミン(日本から輸入、分けて詰め)、ジメチルスルフォキシド(DMSO、分析純);
測られる見本:一部の5-アザインジルビンと5-アザイソインジゴ新化合物、計20個(自制)、一部の7-アザインジルビンと7-アザイソインジゴ新化合物、計38個(自制) を選び取る;
対照品:1-乙-インジルビン(90)、1-乙-3'-オキシーム基インジルビン(91)、自制、構造鑑定を経て;及びトレチノイン。
【0107】
(iii)試薬の調合
a、細胞育成液:1640育成基10.4g、重炭酸ナトリウム2.1g、グルタミン0.3g、HEPES5.95g,ペニシリン10万単位、ストレプトマイシン10万単位を双蒸水1000mlに溶け、微孔濾膜で濾過、除菌し、分けて詰めた後に-20℃で保存、使う前に生き物を滅ぼした小牛血清に入れる;
b、小牛血清:56℃で水浴び30分間生き物を滅ぼし、分けて詰めた後に-20℃で保存;
c、MTT:PBSを用いて5mg/mlを調合、遮光、4℃保存、2週間以内に有効;
d、PBS:塩化ナトリウム8.00g、塩化カリウム0.20g、十二水和燐酸水素二ナトリウム3.4g、燐酸水素二カリウム0.20gを37℃水浴びで双蒸水に十分に溶け、1000mlまでに定容、分けて詰めた後に4℃保存;
e、測られる見本58個、対照品90、91とトレチノイン実験の時、ジメチルスルフォキシドを用いて溶液に調合、-20℃で保存。
【0108】
(iv)主要な器具:
CO2育成箱(GB16型、ドイツHeraeus会社);浄化作業台(SW-CJ-1F、蘇州安泰空気技術有限会社);水平式遠心分離機(LXJ-II型、上海医療器械第3工場);酵素聯免疫測定計(BIO RAD Model 550、米国);倒置生物顕微鏡(XSZ-D2、重慶光学計器工場);快速混均器(SK-1型、常州国華電器有限会社);電熱恒温水槽(DK-8D型、上海医療用恒温設備工場);流式細胞計(FACSCa1ibur、米国B-D会社);平板振動子(752-A型、上海医療分析器具工場);電子てんびん(BS110S型、ドイツSartorius会社)。
【0109】
2、方法
(i)細胞の育成
DU145細胞を10%小牛血清を含むRPMI1640の育成液に接種し、37℃、5%CO2の育成箱に置き、2-3日ごとに一回の伝代を行い、実験の時対数生長期の細胞を取る。
(ii)実験のグループ分け
実験には対数生長期細胞を取り、細胞懸液に作成、均一まで混じった後にトリパンブルで染色計数、計数活細胞は98%以上で、細胞懸液を若干のグループに均等に分け:1.空白対照グループ(細胞懸液);2.実験グループ(細胞懸液+薬)。
(iii)MTT法でIC50値(半数抑制量)の測定
薬物をジメチルスルフォキシドで濃度20mmolの備蓄液体に配置(4時間以内に実験)する。実験の時、無菌の条件で、10%の小牛血清を含むRPMI1640育成液で薬物を濃度80μMの工作液に調合し、薬物の濃度を2倍ずつ増加する(1.25-20 μM)。
【0110】
対数生長期DU145細胞を選び、遠心、計数、10%の小牛血清を含むRPMI1640育成液を用いて細胞懸液に作成、密度が2.5×104/mlで、96孔板に接種、孔ごとに5000細胞/200μl、37℃、5%CO2の条件で24時間の育成後に、以上の薬物濃度で合計6組(1個の対比グループを含む) を接種し、一組ごとに8つの複孔を設立する。72時間の孵化後に、MTT快速色比べを行って、酵素計に540nmで波長測定、630nmで参比波長の吸光度(A)値を測定する。下の式によって抑制率(I)を求める。その中、Tは実験グループの吸光度値で、Cは対比グループの吸光度である:
I = (1 - T/C) × 100%
濃度-抑制率曲線で回帰方程式を求め出し、50%及び90%抑制濃度(IC50及びIC90μM)を得て、得られたデータを表5と表6に示す:
【0111】
表5 5-アザインジルビンと5-アザイソインジゴ誘導体が
DU145腫瘍細胞生長を抑えるIC50とIC90

【0112】
表6 7-アザインジルビンと7-アザイソインジゴ誘導体が
DU145腫瘍細胞生長を抑えるIC50とIC90


備考:表の中、対照品90と91の分子構造は以下のようである:
【0113】

及び、図2で表されるようである。
【0114】
3、結果と考察
(i) MTT実験を通じて、圧倒的多数の5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体は比較的に強い抗腫瘍の活性を持ち、腫瘍細胞成長に対して抑制作用が細胞誘導分化剤トレチノインより遥かに強いことが明らかになった。更に重要なのは、現在、臨床上でまだ手の施しようがないホルモン非依存型前立腺癌細胞DU-145について、圧倒的多数の5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体は非常に良い抑制作用が表れた。
(ii) 多くの5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体のIC50は、対照品(90と91)のIC50に接近するかまたはより小さくなっている。91はすでに知っているCDKs阻害剤[13]で、化合物38、129の構造と91はきわめて似て、それらはわずかに5位または7位上原子種類の違いを残す。これは1つの側面からヒントを与える:本発明中、新しく合成した化合物が腫瘍細胞の生長を抑えることに類似する作用構造が存在するかもしれない;
(iii) 比較的に言うと、3'-オキシーム同時5'-ハロゲン化した5-または7-アザインジルビン誘導体の腫瘍細胞生長の抑制効果はより一層著しく、その中で、化合物25、30、116、121と124が比較的に強く、30、121と124はまだ良好な安全性を持つ。
【0115】
[実施例3 抗腫瘍活性のテスト(2)]
1、腫瘍細胞:人の肝臓癌細胞7701 QGY、HepG-2,人の肺腺癌細胞A549、人の慢性髄元白血病細胞K562、人の白血病細胞CEMと小ネズミの黒色素瘍細胞KIII。
2、実施例2の方法を応用し、新しく合成した一部の5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体(計20個)が多種の腫瘍細胞生長を抑制する生物活性を測定し、その測定結果:50%抑制濃度(IC50、μM)表7に示す。
【0116】
表7 5または7-アザインジルビン誘導体と5または7-アザイソインジゴ誘導体が
多種な腫瘍細胞生長を抑えるIC50(μM)

【0117】
以上の抗腫瘍活性測定の結果から、5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体は、多種の腫瘍細胞生長を抑制する生物活性を持っていることが明らかになった。それによって1つの新型インジルビン類抗腫瘍化合物の研究方向を開拓し、我々の抗腫瘍新薬の研究・開発に物質的な基礎を提供する。
【0118】
[実施例4 CDKsに対する阻害作用]
試薬:受試化合物の出所は実施例2と同じである。その他の化学試薬は特別な説明を除き、すべては米国のSigma化学試薬会社から購入。蛋白電気泳動用のポリアクリルアミドゲル試薬、SDS、電気泳動緩衝液、蛋白電転移緩衝液、ニトロセルロース膜などが米国のBio-Rad 生命科学会社から購入。蛋白印跡検測箱とフィルムが米国のGE会社から購入。Phospho-CDK2Thr160抗体、内因性サイクリンキナーゼ阻害剤p27抗体、CyclinD1及びβ-Actin抗体がそれぞれ米国のCell Signaling会社、DAKOとSanta Cruz生物化学技術会社から購入した。
腫瘍細胞及び育成:実施例2と同様。
蛋白印跡法でPhospho-Cdc2、p27、及びCyclin D1蛋白を検査・測定:対数生長期の人の前立腺ホルモン非依存癌細胞DU145を図3で表される濃度の5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体#124および#126化合物で24時間処理する。細胞を収集、洗浄、文献方法[14]で蛋白を取り出し、定量。蛋白50μg を取りSDS-ポリアクリルアミドゲルの電気泳動を行う。電気泳動後に、蛋白をニトロセルロース膜の上に電気転送し、特有なPhospho-CDK2抗体、内因性サイクリンキナーゼ阻害剤p27抗体、およびCyclinD1抗体で蛋白印跡測定を行い、そしてβ-Actin抗体を内標とし、ECLフィルムで実験結果を記録した。
【0119】
結果及び考察
インジルビン類化合物は癌細胞CDKsを抑える機能を持っていることが既に報道された。上述の実例2と3からすでに、本発明の5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体は、比較的に強い細胞生長抑制の機能を持つことが証明された。これらの化合物がサイクリンキナーゼ活性を調節することを通じて細胞生長抑制の機能を発揮することを一層明らかに説明するために、我々は蛋白印跡方法で、Cdc2燐酸化蛋白特異抗体及びほかの細胞周期を調節する重要な蛋白p27およびcyclin D1蛋白抗体を用いて、本発明の表す化合物#124及び#126のCdc2活性及びp27とcyclin D1蛋白表現の影響を観察した。図3で表されるように、人の前立腺ホルモン非依存癌細胞DU145が#124及び#126化合物で24時間の処理を経た後に、CDK2酵素活性(燐酸化)レベルが濃度依存性関係で著しく下がることを示した。同時にcyclin D1蛋白の表現も著しくて下がった。その一方、同じ実験条件で、内因性サイクリンキナーゼ阻害剤p27の表現が明らかに増加した。これらの信号蛋白変化の結果は細胞の生長抑えさせられた。その中、5-または7-アザインジルビン誘導体と5-または7-アザイソインジゴ誘導体はp27に表現した誘導作用がAhR受体通路をアクティブすることを通じたかもしれない[15]
【0120】
[実施例5 固体分散製剤の研究]
実施例5-1
実施例1-2化合物110 5mg
ポリエチレングリコール400 50mg
技術:ポリエチレングリコール400を50℃で溶解、実施例1-2化合物110を加え、均一まで混合す、攪拌しながら氷嚢を使って急速に冷却固体化、乾燥器の中で24時間置いた後に、常規の方法によって滴丸またはカプセルを作成する。
【0121】
実施例5-2
実施例1-2化合物18 5mg
ポリエチレングリコール6000 50mg
乳糖:微小結晶セルロース=10:1 1g
技術:実施例1-2化合物18を取り、適量なアルカリ性エタノールで溶解し、ポリエチレングリコール6000を加え、50℃で溶解、均等に混じった後にアクセサリ(乳糖:微小結晶セルロース=10:1)を加え、半分乾粉状まで攪拌し、60℃のオーブンに24時間置いた後に、常規の方法によって錠剤またはカプセルを作成する。
【0122】
実施例5-3
実施例1-2化合物18 5mg
ポリビニルピロリドンK-25 50mg
乳糖:微小結晶セルロース=10:1 1g
技術:実施例1-2化合物18を取り、適量なアルカリ性エタノールで、完全に溶解まで攪拌し、ポリビニルピロリドンK-25を加え、溶解まで攪拌し、アクセサリ(乳糖:微小結晶セルロース=10:1)を加え均等まで攪拌し、60℃のオーブンに24時間置いた後に、常規の方法によって錠剤またはカプセルを作成する。
【0123】
実施例5-4
実施例1-2化合物31 5mg
ポリオキシエチレン35水添ヒマシ油 350mg
乳糖:微小結晶セルロース=1:4 1g
技術:実施例1-2化合物31を取り、適量な三塩化メチルで溶解し、ポリオキシエチレン35水添ヒマシ油を加え、攪拌し溶解させ、アクセサリ(乳糖:微小結晶セルロース=1:4)を加え均等まで攪拌し、通風棚の中に置き、80℃で水浴び、三塩化メチルの匂いが無くなるまで揮発し、60℃のオーブンに24時間置いた後に、常規の方法によって錠剤またはカプセルを作成する。
【0124】
実施例5-5
実施例1-2化合物116 5mg
ポロキサマー188 100mg
微小結晶セルロース 1g
技術:実施例1-2化合物116を取り、適量なアルカリ性エタノールで溶解し、ポロキサマー188を加え、攪拌し溶解させ、アクセサリ(微小結晶セルロース)を加え均等まで攪拌し、60℃のオーブンに24時間置いた後に、常規の方法によって錠剤またはカプセルを作成する。
【0125】
実施例5-6
実施例1-2化合物18 5mg
ポロキサマー188 100mg
ポリエチレングリコール6000 50mg
乳糖:微小結晶セルロース=10:1 1g
技術:実施例1-2化合物18を取り、適量なアルカリ性エタノールで溶解し、ポロキサマー188とポリエチレングリコール6000を加え、攪拌し溶解させ、アクセサリ(乳糖:微小結晶セルロース=10:1)を加え均等まで攪拌し、60℃のオーブンに24時間置いた後に、常規の方法によって錠剤またはカプセルを作成する。
【0126】
実施例5-7
実施例1-2化合物119 5mg
ポリビニルピロリドンK-25 50mg
ポロキサマー188 50mg
ポリエチレングリコール6000 50mg
乳糖 1g
技術:実施例1-2化合物119を取り、適量なアルカリ性エタノールで溶解し、ポロキサマー188、ポリエチレングリコール6000とポリビニルピロリドンK-25を加え、攪拌し溶解させ、アクセサリ(乳糖)を加え均等まで攪拌し、60℃のオーブンに24時間置いた後に、常規の方法によって錠剤またはカプセルを作成する。
【0127】
実施例5-8
実施例1-2化合物18 5mg
ポリビニルピロリドンK-25 50mg
ポロキサマー188 100mg
ポリエチレングリコール6000 100mg
乳糖:微小結晶セルロース=10:1 1g
技術:実施例1-2化合物18を取り、適量なアルカリ性エタノールで溶解し、ポロキサマー188、ポリエチレングリコール6000とポリビニルピロリドンK-25を加え、攪拌し溶解させ、アクセサリ(乳糖:微小結晶セルロース=10:1)を加え均等まで攪拌し、60℃のオーブンに24時間置いた後に、常規の方法によって錠剤またはカプセルを作成する。
【0128】
実施例5-9
実施例1-2化合物29 5mg
ポリオキシエチレン40水添ヒマシ油 750mg
ポリエチレングリコール4000 50mg
技術:実施例1-2化合物29をポリオキシエチレン40水添ヒマシ油エタノール溶液に溶解し、ポリエチレングリコール4000を加え、50℃で加熱、攪拌し溶解させ、溶剤を取り除き、氷嚢を使って急速に冷却固体化、60℃のオーブンに24時間置いた後に、常規の方法によって粒剤またはカプセルを作成する。
【0129】
実施例5-10
実施例1-2化合物121 5mg
ポリオキシエチレン40水添ヒマシ油 750mg
ポリビニルピロリドンK-25 50mg
乳糖:微小結晶セルロース=7:3 1g
技術:実施例1-2化合物121をポリオキシエチレン40水添ヒマシ油エタノール溶液に溶解し、ポリビニルピロリドンK-25を加え、攪拌し溶解させ、アクセサリ(乳糖:微小結晶セルロース=7:3)を加え均等まで攪拌し、-50℃で冷凍、乾燥24時間の後で、常規の方法によって錠剤または粒剤を作成する。
【0130】
実施例5-11
実施例1-2化合物18 5mg
ポリオキシエチレン40水添ヒマシ油 750mg
ポリビニルピロリドンK-25 50mg
ドデシル硫酸ナトリウム 10mg
乳糖:微小結晶セルロース=10:1 1g
技術:適量なエタノールでポリオキシエチレン40水添ヒマシ油、ドデシル硫酸ナトリウムを溶解し、完全に溶解した後に、実施例1-2化合物18を加え、完全に溶けるまで攪拌し、ポリビニルピロリドンK-25を加え、攪拌し溶解させ、アクセサリ(乳糖:微小結晶セルロース=10:1)を加え均等まで攪拌し、60℃のオーブンに24時間置いた後に、常規の方法によって滴丸を作成する。
【0131】
実施例5-12
実施例1-2化合物18 5mg
ポリオキシエチレン40水添ヒマシ油 350mg
ポリビニルピロリドンK-17 50mg
乳糖:微小結晶セルロース=10:1 1g
技術:実施例1-2化合物18をポリオキシエチレン40水添ヒマシ油エタノール溶液に溶解し、ポリビニルピロリドンK-17を加え、攪拌し溶解させ、アクセサリ(乳糖:微小結晶セルロース=10:1)を加え均等まで攪拌し、60℃のオーブンに24時間置いた後に、常規の方法によって錠剤またはカプセルを作成する。
【0132】
実施例5-13
実施例1-2化合物34 5mg
ビタミンEのTPGS 350mg
ポリビニルピロリドンK-90 50mg
乳糖:微小結晶セルロース=5:5 1g
技術:実施例1-2化合物34をビタミンEのTPGSエタノール溶液に溶解し、ポリビニルピロリドンK-90を加え、攪拌し溶解させ、アクセサリ(乳糖:微小結晶セルロース=5:5)を加え均等まで攪拌し、60℃のオーブンに24時間置いた後に、常規の方法によって錠剤またはカプセルを作成する。
【0133】
[実施例6 部分的な固体分散製剤の体外溶出度の考察]
器具:RCZ-5A知能薬物溶出計、天津大学精密機械工場;UV1900紫外見られる分光光度計、上海亜研電子科学技術有限会社。
溶出度の測定方法:中国薬局方2005年版二部付録XC溶出度の測定方法(第3法)によって測定を行い、100回転/分間で、37±0.5℃,超音で脱気した1%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液100mlを45分間の時にサンプルを取り、直ちに0.8μmの水膜に過ぎ、濾液を取り、定量な希釈後に、UV1900で吸光度を測定した。溶出百分率を計算した。
【0134】
結果及び考察:
上述の実施例の中に一部の固体分散体を取り、溶出度の測定を行い、その結果は下の表に示す。
【0135】
表8一部の固体分散体溶出度の比較

上の表から分かるように、本発明の化合物シリーズが固体製剤分散体に作成した後に、親水性が悪い、適当な製剤を製造しにくいなど化合物の欠点を克服した。化合物の溶出が著しく高まるため、実用価値がある製剤を得られる。共同担体を採用した固体分散製剤が、1種以上の担体での共同作用のため、本発明の化合物シリーズに対する増溶作用が単一の担体より優れ、これに応じて分散体の溶出効果もより一層良くなった。
【0136】
[実施例7 注射剤の研究]
実施例7-1
実施例1-2化合物18 10mg
中鎖トリグリセリド 400mg
レシチン 200mg
グリセリン 225mg
ポロキサマー188 200mg
技術:以下の操作は全て層流無菌で保護されるもとに完成した。
油相:実施例1-2化合物18を取り、ジメチルスルフォキシドに加え、低温で加熱溶解、中鎖トリグリセリドとレシチンを加え、低温で加熱そして攪拌し、均一まで混合する;
水相:グリセリン、ポロキサマー188に注射用水を加え、低温で加熱、激しく攪拌し、ゆっくりと油相に入れ、引き続き3分間で激しく攪拌する。低温真空回転蒸発で有機溶剤を取り除く。
得られた乳剤を濾過を通じて殺菌し、層流で保護されるもとで殺菌された凍結乾燥用バイアルの中に入れ、凍結乾燥し、栓をおさえ、アルミニウムを加え密封する。
【0137】
実施例7-2
実施例1-2化合物25 10mg
モノオレイン酸グリセリン 500mg
燐脂質 300mg
グリセリン 225mg
ポロキサマー188 200mg
技術:以下の操作は全て層流無菌で保護されるもとに完成した。
油相:実施例1-2化合物25を取り、低温加熱で適量なジメチルスルフォキシドに溶けさせ、モノオレイン酸グリセリンを加え、加熱溶解、更に燐脂質を加え、低温加熱で均一まで混合する;
水相:グリセリン、ポロキサマー188に適量な注射水を加え、加熱、激しく攪拌しながらゆっくりと油相に入れ、引き続き3分間で激しく攪拌する。低温真空回転蒸発で有機溶剤を取り除く。
得られた乳剤を濾過を通じて殺菌し、層流で保護されるもとで殺菌された凍結乾燥用バイアルの中に入れ、凍結乾燥し、栓をおさえ、アルミニウムを加え密封する。
【0138】
実施例7-3
実施例1-2化合物34 16mg
人体アルブミン 20% 1ml
技術:以下の操作は全て層流無菌で保護されるもとに完成した。
油相:実施例1-2化合物34を取り、低温加熱で4水素フランと2塩化メチルの混合溶液に溶けさせる;
水相:水相:人体アルブミンの水溶液を油相に入れ、超音1分間。低温真空回転蒸発で有機溶剤を取り除く。
得られた乳剤を濾過を通じて殺菌し、層流で保護されるもとで殺菌された凍結乾燥用バイアルの中に入れ、凍結乾燥し、栓をおさえ、アルミニウムを加え密封する。
【0139】
実施例7-4
実施例1-2化合物122 10mg
ポリエチレングリコール400 100mg
レシチン 50mg
ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン 200mg
技術:以下の操作は全て層流無菌で保護されるもとに完成した。
油相:実施例1-2化合物122を取り、アルカリ性エタノールに溶けた後に、レシチン、ポリエチレングリコール400を加え、攪拌し溶解させる;
水相:ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンを70%エタノールに溶けた後に、油相に入れ、適量な注射用水を加え、均一まで混合する。低温真空回転蒸発で有機溶剤を取り除く。
得られた乳剤を濾過を通じて殺菌し、層流で保護されるもとで殺菌された凍結乾燥用バイアルの中に入れ、凍結乾燥し、栓をおさえ、アルミニウムを加え密封する。
【0140】
実施例7-5
実施例1-2化合物110 10mg
ポロキサマー188 200mg
レシチン 30mg
ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン 300mg
0.9%塩化ナトリウム溶液 10ml
技術:以下の操作は全て層流無菌で保護されるもとに完成した。
実施例1-2化合物110を取り、アルカリ性エタノール溶液に溶けた後に、ポロキサマー188を加え、加熱、攪拌、溶け、冷却させる。0.9%塩化ナトリウム溶液を加え、適量なエタノールと混合し、レシチンを入れ均一まで混合する。ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンを加え、均一まで混合す、1分間超音する。低温真空回転蒸発で有機溶剤を取り除く。
得られた乳剤を濾過を通じて殺菌し、層流で保護されるもとで殺菌された凍結乾燥用バイアルの中に入れ、凍結乾燥し、栓をおさえ、アルミニウムを加え密封する。
【0141】
実施例7-6
実施例1-2化合物30 10mg
ポロキサマー188 200mg
ダイズ燐脂質 20mg
ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン 400mg
技術:以下の操作は全て層流無菌で保護されるもとに完成した。
実施例1-2化合物30を取り、アルカリ性エタノールの溶液に溶けた後に、ダイズ燐脂質、ポロキサマー188を加え、溶解させ、更にヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンを加え、注射用水、適量なエタノールを入れ溶解させる。低温真空回転蒸発で有機溶剤を取り除く。
得られた乳剤を濾過を通じて殺菌し、層流で保護されるもとで殺菌された凍結乾燥用バイアルの中に入れ、凍結乾燥し、栓をおさえ、アルミニウムを加え密封する。
【0142】
実施例7-7
実施例1-2化合物18 10mg
ポリエチレングリコールモノラウレート 200mg
レシチン 20mg
ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン 200mg
技術:以下の操作は全て層流無菌で保護されるもとに完成した。
油相:実施例1-2化合物18を取り、アルカリ性エタノールの溶液に溶けた後に、レシチン、ポリエチレングリコールモノラウレートを加え、完全に溶解まで攪拌する。
水相:ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン70%エタノール溶液を油相に入れ、混合させる。低温真空回転蒸発で有機溶剤を取り除く。
得られた乳剤を濾過を通じて殺菌し、層流で保護されるもとで殺菌された凍結乾燥用バイアルの中に入れ、凍結乾燥し、栓をおさえ、アルミニウムを加え密封する。
【0143】
実施例7-8
実施例1-2化合物19 10mg
ポリオキシエチレン40水添ヒマシ油 200mg
レシチン 20mg
ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン 200mg
技術:以下の操作は全て層流無菌で保護されるもとに完成した。
油相:実施例1-2化合物19を取り、アルカリ性エタノールの溶液に溶けた後に、レシチン、ポリオキシエチレン40水添ヒマシ油を加え、攪拌しながら溶解させる。
水相:ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンを70%エタノール溶液に溶けた後に、油相に入れ、適量な注射用水を加え均一まで混合すった後に、低温真空回転蒸発で有機溶剤を取り除く。
得られた乳剤を濾過を通じて殺菌し、層流で保護されるもとで殺菌された凍結乾燥用バイアルの中に入れ、凍結乾燥し、栓をおさえ、アルミニウムを加え密封する。
【0144】
実施例7-9
実施例1-2化合物18 20mg
人体アルブミン 20% 5ml
技術:以下の操作は全て層流無菌で保護されるもとに完成した。
油相:実施例1-2化合物18を取り、超音で4水素フラントリクロルエチレンの混合溶液に溶ける。
水相:人体アルブミンを適量な0.1mol/L塩酸の溶液に溶けた後に、激しく攪拌する状態で油相に入れ、引き続き激しく5分間攪拌し、均等させ、水で冷却、600bar,6回。低温真空回転蒸発で有機溶剤を取り除く。
得られた乳剤を濾過を通じて殺菌し、層流で保護されるもとで殺菌された凍結乾燥用バイアルの中に入れ、凍結乾燥し、栓をおさえ、アルミニウムを加え密封する。
【0145】
実施例7-10
実施例1-2化合物120 10mg
中鎖トリグリセリド 200mg
ビタミンEのTPGS 200mg
レシチン 100mg
ポロキサマー188 200mg
グリセリン 225mg
技術:以下の操作は全て層流無菌で保護されるもとに完成した。
油相:実施例1-2化合物120エタノール溶液を取り、ビタミンEのTPGS、中鎖トリグリセリド、ポロキサマー188を加え、溶けるまで加熱する。
水相:2.25%グリセリン溶液8mlを油相に加え、攪拌、レシチン溶液を加え、10分間超音。低温真空回転蒸発で有機溶剤を取り除く。
得られた乳剤を濾過を通じて殺菌し、層流で保護されるもとで殺菌された凍結乾燥用バイアルの中に入れ、凍結乾燥し、栓をおさえ、アルミニウムを加え密封する。
【0146】
[実施例8 溶解性実験]
化合物129と91の構造は極めて似ていて、それらはわずか7-位上原子種類の違い(下の図に示す)が残った。それらを用いて溶解性実験を行うことは、7-アザインジルビンがインジルビンに対する溶解性の変はを説明することができる。

試験方法:室温で (20℃)、化合物129と91をそれぞれ5mgを取り、相応の溶剤2mlに加え、攪拌した後に溶解させる。その結果は表9に示す:
【0147】
表9 化合物129 と対照品91の溶解性の比較

【0148】
上表の結果からみると、7-アザインジルビン誘導体129の水溶性は明らかに増加したが、脂溶性は減少した。一般的には、インジルビンの水溶性と脂溶性は両方良くないが、修飾後のインジルビンの脂溶性は増加したが、水溶性は下がった。化合物91はこのようである。このような溶解性の変化は、7-アザインジルビン誘導体を研究する必要性の表しで、薬物の体内吸収と薬物の剤形の選択などの問題に対していずれも有利な一面を持ってくる。
【0149】
本発明に話し及んだすべての文献が当申請の中で参考として引用され、1篇の文献ごとに参考として単独に引用されるようである。それ以外に理解すべきことは、本発明の上述の講義内容を読んだ後に、本領域の技術者は本発明に対して各種の変更あるいは改正を行うことができる。これらの等価の形式は同様に当申請が付加えた権利要求書に限定された範囲の中にある。
【0150】
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下式で表されるアザインドール-インドールカップリング化合物またはその薬学的に許容される塩。
Y=Z (G)
式中、
Yは式(Y1)または(Y2)で表されるアザインドール基で:

Zは式(Z1)または(Z2)で表されるインドール基で;

"="はアザインドール基Yの3-位とインドール基Zの2'-位または3'-位の間に位置する二重結合を表す;
上述の式Y1、Y2、Z1とZ2の中で、R1とR1'は独立にH、あるいは未置換の、または1-3個の置換基を有する以下の群れから選ばれる基を表す:C1〜C6アルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アロイル基、アシル基で保護されるグリコシル基または二糖類基、グリコシル基または二糖類基;その中、上述の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル基、C1-C3アルキル基、ニトロ基またはアミノ基からなる群れから選ばれる;
R2、R3、R4、R2'、R3'、R4'とR5'が独立にH、ハロゲン、ヒドロキシル基、メルカプト基、あるいは未置換の、または1-3個の置換基を有する以下の群れから選ばれる基を表す:C1〜C4アルキル基、ニトロ基、アミノ基、アミン基、アミド基、C1〜C4アルコキシル基、メチルチオ基、フェニル基、フェノキシ基、アリール基、アラルキル基、トリフルオロメチル基、アシル基、アロイル基、スルホン酸基、アミノスルホニル基、イソシアネート基、あるいはアルキルイソシアネート基;その中、上述の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル基、C1-C3アルキル基、ニトロ基またはアミノ基からなる群れから選ばれる;
Rは酸素原子、硫黄原子、セレン原子であり;あるいはRはNR6またはNOR6基であり、その中、R6はH、あるいは未置換の、または1-3個の置換基を有する以下の群れから選ばれる基であり:C1〜C6直鎖状または分支状のアルキル基、アリール基、アラルキル基、C3〜C6脂肪族環基、アシル基、アロイル基、スルホニル基、あるいはホスホリル基;その中、上述の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル基、C1-C3アルキル基、ニトロ基またはアミノ基からなる群れから選ばれる。
【請求項2】
上述の化合物は、5-アザインジルビン誘導体である式(I)、5-アザイソインジゴ誘導体である式(II)、7-アザインジルビン誘導体である式(III)、または7-アザイソインジゴ誘導体である式(IV)で表される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。

式中、R、R1、R2、R3、R4、R1'、R2'、R3'、R4'とR5'は上記のように定義される。
【請求項3】
R1とR1'は独立にH、C1〜C6アルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アロイル基、アシル基で保護されるグリコシル基、グリコシル基を表す;
R2、R3、R4、R2'、R3'、R4'とR5'は独立にH、ハロゲン、ヒドロキシル基、メルカプト基、C1〜C4アルキル基、アミノ基、アミン基、アシド基、C1〜C4アルコキシル基、メチルチオ基、フェニル基、フェノキシ基、アリール基、アラルキル基、トリフルオロメチル基、アシル基、アロイル基、スルホン酸基、イソシアネート基を表す;
上述のグリコシル基は、アラビノース、キシロース、リボース、マンノース、グルコースである;
Rは酸素原子、硫黄原子、セレン原子であり;あるいはRはNR6またはNOR6基で、その中、R6はH、C1〜C6直鎖状または分支状のアルキル基、アリール基、アラルキル基、C3〜C6脂肪族環基、アシル基、アロイル基、スルホニル基、ホスホリル基である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
上記の化合物は、5-アザインジルビン誘導体である表1の中の化合物No:1-59、5-アザイソインジゴ誘導体である表2の中の化合物No:60-89、7-アザインジルビン誘導体である表3の中の化合物No.92-150、及び7-アザイソインジゴ誘導体である表4の中の化合物No.151-180からなる群れから選ばれる、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
上記の薬学的に許容される塩は、塩酸、臭化水素酸、燐酸、硝酸、硫酸のような無機酸、或いは蟻酸、酢酸、プロピオン酸、アンバー酸、ナフタレンジスルホン酸(1、5)、アジア酸、蓚酸、酒石酸、乳酸、サリチル酸、安息香酸、ペンタン酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ピメリン酸、アジピン酸、マレイン酸、リンゴ酸、スルファミン酸、フェニルプロピオン酸、グルコン酸、ビタミンC、ニコチン酸、イソニコチン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、およびアミノ酸のような有機酸と形成する塩を含む、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
(a) 請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、(b) 薬学的に許容される担体と、を含有することを特徴とする、薬物組成物。
【請求項7】
上記の薬物組成物の剤形は、小容量注射剤、中容量注射剤、大容注射剤、粉末注射剤、注射用乳剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、ペースト剤、クリーム剤、貼付剤、リニメント剤、粉剤、エアゾール剤、インプラント剤、点滴薬、坐剤、軟膏剤;各類のナノメートル製剤;リポゾームである、請求項6に記載の薬物組成物。
【請求項8】
(a) 請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、(b) 薬学的に許容される担体とを混合することにより、薬物組成物を形成させる工程を備えることを特徴とする、薬物組成物の製造方法。
【請求項9】
サイクリンキナーゼの異常、細胞の増殖、増殖の失調またはインスリン抵抗性による疾患の治療に使用されることを特徴とする、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項10】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を、サイクリン依存性キナーゼを阻害する阻害剤として含むことを特徴とする、組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−529050(P2010−529050A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−510641(P2010−510641)
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【国際出願番号】PCT/CN2008/071228
【国際公開番号】WO2008/151558
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(509338444)
【Fターム(参考)】