説明

アスベスト代替材の単層成形法・積層成形法による成形品とその製造方法。

【課題】農業廃棄物の籾殻の破片は、昨今自然のサイクルからはずされ廃棄物として廃棄費用がかかるようになり、その処分方法も焼却処分となるため環境への負荷が懸念される。
また、昨今まで建築用部材の補強用として外壁材、間仕切り材、鉄骨の補強材として使用されたアスベストは健康被害や衛生上有害と認識され現在では使用及び製造の禁止となっている。
アスベストの機能を有しながら衛生上の問題を起こさない代替となるゼロエミッションをスタンスとした材料が求められている。
【解決手段】アスベストの特性と同等の性質をもつ代替材として用いることを可能とするために同等の機能特性を持つ珪藻土と、従来廃棄物である籾殻等を混合成形し、バインダ−硬化からなる単層材・積層成形材が好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスベスト代替材の単層物・積層物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今までアスベストは、建築用部材の補強用として外壁材、間仕切り材、鉄骨の補強材として使用された。
【0003】
アスベストは、紡織性、抗張性、耐摩擦性、親和性、耐火性、耐熱性、断熱性、防音性、耐薬品性、絶縁性、耐腐食性、経済性を持ち合わせている。
【0004】
アスベストは、健康被害や衛生上有害と認識され現在では使用及び製造の禁止となっている。
【0005】
アスベストの特徴を全て持ち合わせる素材は、石綿以外の鉱物や合成物質には無い。
【0006】
珪藻土は、紡織性、抗張性、耐摩擦性、親和性、耐火性、耐熱性、断熱性、防音性、耐薬品性、絶縁性、耐腐食性を持ち合わせている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
昨今まで建築用部材の補強用として外壁材、間仕切り材、鉄骨の補強材として使用されたアスベストは、紡織性、抗張性、耐摩擦性、親和性、耐火性、耐熱性、断熱性、防音性、耐薬品性、絶縁性、耐腐食性、経済性を持ち合わせており多用途に大量に使用された。
しかしながら健康被害や衛生上有害と認識され現在では使用及び製造の禁止となっている。
本発明の目的は、軽量で単層成形品・積層成形品のアスベストの機能を有しながら衛生上の問題を起こさない代替となる材料の製造方法を提供することにある。
【0008】
本発明の更なる別の目的は、籾殻などの植物性の破片は、昨今自然のサイクルからはずされ廃棄物として費用がかかるようになり、その処分方法も焼却処分となるため環境への負荷が懸念される。
ことから、ゼロエミッション型環境浄化システム導入をスタンスとした汎用性のある、例えばシ−ト状特性のうねりの低減を可能としたバインダ−の塗布による単層成形品・積層成形品を容易に製造を可能とした製造方法を提供することにある。
この結果、製造コストが安価・さらに軽量を特徴とし、用途に富んだアスベスト代替材が得られる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
アスベストの特性と同等の性質をもつ代替材の材料として用いることを可能とするために機能性を持つ珪藻土と、従来廃棄物である籾殻とを混合成形しバインダ−を含む硬化させる製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明方法によって、歪みの少ないアスベスト代替材が得られる。
本発明は、珪藻土の持つ紡織性、抗張性、耐摩擦性、親和性、耐火性、耐熱性、断熱性、防音性、耐薬品性、絶縁性、耐腐食性、多孔質体に着目し他の多孔質、吸着材とともに硬化形成した際にも珪藻土の有する特性機能を阻害することなく発揮するに至る。
本発明は、廃棄費用のかかる天然素材の公知シリカ組成98.5%の籾殻等を材料として組み合わせることを特徴とした。
ゼロエミッション型システムのスタンスを採用とした製造方法を提供することにある。
軽量化・色材による着色を用いたことにより、質感・インテリア性・意匠性に富んだ特徴を保持し、経済性および環境に配慮したアスベスト代替材として提供することにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
粉砕機で粉状にし焼成炉に投下し800度以上1200度で焼成した珪藻土と農業廃棄物の籾殻等を混合し、混合物体をつくる。次にこの混合物をバインダ−硬化成形し、単層成形法・積層成形法による成形品の製造方法によるアスベスト代替材を提供する。
【産業上の利用可能性】
【0012】
従来、アスベストが使用された押出成形セメント板などの間仕切壁・繊維強化セメント板などの内装や外装や屋根・化粧スレート・窯業系サイディング・煙突などのアスベストセメント円形・断熱材・耐熱電気絶縁板・ジョイントシ−ト・シ−ル材・アスベスト布・ブレ−キ摩擦材・鉄骨の補強材等、用途の汎用性を特徴とした、単層成形・積層成形のアスベスト代替の製造方法を提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
珪藻土と籾殻等を混合成形し硬化させた、アスベスト代替の単層成形法・積層成形法による成形品を特徴とする。
【請求項2】
上記製造工程において、加圧成形・熱圧成形の板状・円柱状・多重積層成形体からなる積層工程とアスベスト代替の用途汎用性の製造方法を特徴とする。
【請求項3】
珪藻土・籾殻・セメント・珪酸物・バインダ−等からなる多孔質物質含有のアスベスト代替およびその製造方法を特徴とする。
【請求項4】
上記記載の製造工程において、用途に応じて二種類・二種類以上の化合・配分量によるアスベスト代替材の製造方法を特徴とする。
【請求項5】
上記記載において、アスベスト代替材の製造原料・化合・形状等において、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更は本発明に含まれる。

【公開番号】特開2012−86206(P2012−86206A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−246817(P2010−246817)
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【出願人】(305058494)
【Fターム(参考)】