説明

アディポネクチン分泌促進用飲食品

【課題】安全性が高く、優れたアディポネクチン分泌促進作用を有するアディポネクチン分泌促進用飲食品及びアディポネクチン分泌促進剤の提供。
【解決手段】抗酸化物質、並びにグルコサミン類及び/又はコンドロイチン硫酸を含有するアディポネクチン分泌促進用飲食品;抗酸化物質、並びにグルコサミン類及び/又はコンドロイチン硫酸を有効成分とするアディポネクチン分泌促進剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、アディポネクチンの分泌を促進させるアディポネクチン分泌促進用飲食品及びアディポネクチン分泌促進剤に関する。
【背景技術】
【0002】
アディポネクチンは、脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインの一つで、肝臓や骨格筋において脂肪の燃焼や糖の利用を促進し、エネルギー代謝において重要な役割を担っていることが明らかにされている。アディポネクチンは、通常血中に5〜30μg/ml存在するが、脂肪細胞が肥大化するとその分泌量が減少することが知られている。アディポネクチンの減少は、内臓脂肪の蓄積に伴う生活習慣病を惹起する原因の一つと考えられ、実際、冠動脈疾患患者や糖尿病患者などでアディポネクチンの血中濃度が有意に低下していることが報告されている(非特許文献1及び2)。
また、アディポネクチンは、血管平滑筋細胞の増殖抑制や単球の内皮細胞への接着抑制、マクロファージの貪食能の低下などに働き、抗動脈硬化作用を有すること(非特許文献3及び4)、さらに、インスリン抵抗性を改善することが報告されている(非特許文献5及び6)。
このことから、アディポネクチンは、動脈硬化症、各種生活習慣病の上流にあるメタボリックシンドロームのリスク低減を図る上での重要な基幹因子であり、アディポネクチンの分泌を外的刺激により内因的に促進することで、これら各疾病の予防・治療が可能であると推測される。
【0003】
これまで、脂肪細胞におけるアディポネクチンの分泌を促進させる化合物としてインスリン抵抗性改善薬であるチアゾリジン誘導体が知られている(非特許文献7)。しかしながら、チアゾリジン誘導体は、循環血漿量の増加による浮腫が短期間に発現し、また、心不全発症などの副作用があることから、長期的な服用に対する懸念が指摘されている。加えてこれは主に医療機関において患者の治療目的に使用されるため、生活者の疾病第一次予防から第二次予防を経て重症者の治療まで広く適用することができない。そのため医療用医薬品に見られるような副作用がなく、日常的に摂食可能な天然物由来の素材が求められていた。
【0004】
このような観点から、アディポネクチン分泌促進作用を有する天然由来成分の探索が盛んに行われ、これまでに、例えば発酵茶(特許文献1)、エルゴステロール(特許文献2)などが報告されている。しかし、これらはチアゾリジン誘導体に比べて十分に強い活性を示すことはなく、未だ十分満足の行く効果が得られていないのが実状であった。
【0005】
一方、プロポリスには、種々の抗酸化物質が含まれることが知られ、例えばその一つであるアルテピリンCは抗腫瘍作用や抗菌作用を有することが報告されている。また、カニやエビなどの甲殻などに含まれるキチンを分解して得られるアミノ糖の一種であるグルコサミン類や、軟骨などに含まれる酸性ムコ多糖の一種であるコンドロイチン硫酸は、いずれも関節炎の改善作用を有することが報告されている(非特許文献8)。
しかしながら、アルテピリンCやコロソリン酸、レスベラトロール、イソフラボンなどの抗酸化物質と、グルコサミン類及び/又はコンドロイチン硫酸を組み合わせることにより、アディポネクチンに対してどのような影響を与えるかについては全く知られていない。
【特許文献1】特開2004-315379号公報
【特許文献2】特開2008-63293号公報
【非特許文献1】Ouchi N. et al., Circulation 100, 2473-2476, 1999
【非特許文献2】Hotta K. et al., Arterioscler Thromb Vasc Biol 20, 1595-1599, 2000
【非特許文献3】Ouchi N. et al., Circulation 103, 1057-1063, 2001
【非特許文献4】Arita Y. et al., Circulation 105, 2893-2898, 2002
【非特許文献5】Yamauchi T. et al., Nat Med 7, 941-946, 2001
【非特許文献6】Berg AH. et al., Nat Med 7, 947-953, 2001
【非特許文献7】長谷川浩司他、第51回日本糖尿病学会年次学術集会プレジデントポスターI-P-248, 2008
【非特許文献8】梶本修身他, 新薬と臨床, 52, 301-312, 2003
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の如き従来の実状に鑑みてなされたものであり、安全性が高く、優れたアディポネクチン分泌促進作用を有するアディポネクチン分泌促進用飲食品及びアディポネクチン分泌促進剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、当該課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、グルコサミン類、コンドロイチン硫酸単独ではアディポネクチン分泌促進作用が認められないものの、これを抗酸化物質と組み合わせると、全く意外にも抗酸化物質のアディポネクチン分泌促進作用が相加的・相乗的に増強され、抗酸化物質単独に比べ血中のアディポネクチン分泌効率がさらに亢進することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、抗酸化物質、並びにグルコサミン類及び/又はコンドロイチン硫酸を含有することを特徴とするアディポネクチン分泌促進用飲食品により上記課題を解決したものである。
また、本発明は、抗酸化物質、並びにグルコサミン類及び/又はコンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とするアディポネクチン分泌促進剤により上記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の飲食品又は医薬品は、抗酸化物質と関節系組成物を組合せたことにより、内因的にアディポネクチンの分泌作用が増強され、今までに無い優れたアディポネクチン分泌促進作用を発揮する。臨床的にはアディポネクチン分泌を増加することが有用であると考えられる動脈硬化症、2型糖尿病、高血圧症などの各種生活習慣病やその上流に位置するメタボリックシンドロームの第一次予防、改善に有用である。また、本発明に用いられる抗酸化物質やグルコサミン類及びコンドロイチン硫酸は、安全性が高いため、飲食品中に配合して継続的な摂取もできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明で用いる抗酸化物質は、抗酸化活性を有するものであれば特に限定されない。物質の抗酸化活性は、公知の方法で調べることができ、例えば1,2-diphenyl-2-picrylhydrazyl(DPPH)法などによって測定できる。具体的には、この安定なDPPHラジカルは520nmにピークを有するがこれに抗酸化物質を添加することによってこの520nmのピーク値が減少するのでこの減少変化記録から求められる。
また、2%バニリン/塩酸/メタノール溶液法にて測定することも可能である。すなわち、本試薬に抗酸化物質を添加することによってこの500nmのピーク値が増加する。この500nmのピーク値の増加変化記録から求められる。
【0011】
抗酸化物質としては、例えば、コロソリン酸、レスベラトロール、イソフラボン、アルテピリンC、3,4−ジヒドロキシ−5−プレニル桂皮酸、ケルセチン、ケンフェライド、p−クマール酸、4−ジヒドロシンナモイルオキシ−3−プレニル桂皮酸、プロポリス、アスタキサンチン、リコピン、アントシアニン、プロアントシアニジン、カテキン類、イソラムネチン、ケンフェロール、ルチン、コエンザイムQ10、ビタミンE(トコフェロール)、アスコルビン酸カルシウム、などのフラボノイド、カロテノイド、ビタミン類、その他抗酸化活性を有する物質が挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いることもできる。
本発明の飲食品又は医薬品における抗酸化物質の含有量は、特に限定されないが、0.001〜40質量%が好ましく、特に0.003〜30質量%が好ましく、さらに0.004〜20質量%が好ましい。
【0012】
抗酸化物質は、公知の有機化学合成法により、また天然物やカルスなどからの抽出、さらに、必要に応じて有機化学合成法を組み合わせることにより得ることができる。
抽出は、室温又は加熱した状態で溶剤に含浸させるか又はソックスレー抽出器などの抽出器具を用いて行われる溶剤抽出の他に、水蒸気蒸留などの蒸留法を用いて抽出する方法、炭酸ガスを超臨界状態にして行う超臨界抽出法、あるいは圧搾して抽出物を得る圧搾法などを用いることができる。
【0013】
上記合成や抽出により得られる抗酸化物質は、医薬品上又は食品上許容し得る規格に適合し、本発明の効果を発揮するものであれば、粗精製物であってもよく、さらに得られた合成物や抽出物を公知の分離精製方法を適宜組み合わせてこれらの純度を高めてもよい。精製手段としては、有機溶剤沈殿、遠心分離、限界濾過膜、高速液体クロマトグラフやカラムクロマトグラフなどが挙げられる。
【0014】
本発明においては、前記抗酸化物質或いはこれらの前駆体を含有する天然物やカルス、それらの抽出物などをそのまま用いてもよい。抽出物は、抽出液を適宜な溶媒で希釈した希釈液として用いてもよく、或いは濃縮エキスや乾燥粉末としたり、ペースト状に調製したものでもよい。
【0015】
例えば、プロポリスには、アルテピリンC、3,4−ジヒドロキシ−5−プレニル桂皮酸、ケルセチン、ケンフェライド、p−クマール酸及び4−ジヒドロシンナモイルオキシ−3−プレニル桂皮酸が含まれており、本発明においては、抗酸化物質としてプロポリスをそのまま用いることもできる。
プロポリスは、蜂ヤニともいわれ、ミツバチが採取した植物の新芽や浸出物、樹木の樹液、花粉及び蜜蝋などの混合物であって、樹脂状の固形塊である。プロポリスは、いずれの産地・植物由来のものであってもよい。プロポリスは、原塊の粉末、その粉末懸濁液、その抽出エキスの他、さらに分離精製して得られるより活性の高い画分(成分)などの形態で用いることができる。例えば、市販品として、(株)ビオメディクスなどから入手することができる。
【0016】
また、バナバ葉やビワ葉にはコロソリン酸が含まれており、本発明においては、抗酸化物質としてこれらの抽出物を用いることができる。例えば、ビワ葉の抽出物として「1%ビワ葉エキス」(常磐植物化学研究所)が市販されている。
【0017】
ビルベリーやブルーベリーなどのベリー類、紫芋などには、アントシアニンが含まれており、本発明においては、抗酸化物質としてこれらの抽出物を用いることができる。例えば、ビルベリーの抽出物として「ビルベリーエキス25」(タマ生化学)が市販されている。
【0018】
ブドウの果皮や種子、松樹皮、ピーナッツ種皮などには、プロアントシアニジン、レスベラトロールが含まれており、本発明においては、抗酸化物質としてこれらの抽出物を用いることができる。例えば、「赤ワインエキス」(オリザ油化、メデイエンス)、「フランス海岸松樹皮エキス」(東洋新薬、トレードピア)、「ピーナッツ種皮エキス」(常磐植物化学研究所)が市販されている。
【0019】
ラフマ葉、タマネギ表皮にはケルセチンが、またイチョウ葉には、ケルセチン、イソラムネチン、ケンフェロール及びルチンが含まれており、本発明においては、抗酸化物質としてこれらの抽出物を用いることができる。例えば、ラフマ葉の抽出物として「ラフマ葉エキス」が、イチョウ葉の抽出物として「イチョウ葉エキス」(タマ生化学)が市販されている。
【0020】
緑茶にはカテキン類が含まれており、本発明においては、この抽出物を用いることができる。例えば、「緑茶エキス」(タマ生化学)などが市販されている。
【0021】
本発明においては、アディポネクチン分泌促進作用の点から、抗酸化物質としてコロソリン酸、レスベラトロール、イソフラボン、アルテピリンC、3,4−ジヒドロキシ−5−プレニル桂皮酸、ケルセチン、ケンフェライド、p−クマール酸、4−ジヒドロシンナモイルオキシ−3−プレニル桂皮酸、プロポリス、アスタキサンチン、リコピン、アントシアニン、プロアントシアニジンを用いるのが好ましく、特にコロソリン酸、レスベラトロール、イソフラボン、アルテピリンC、3,4−ジヒドロキシ−5−プレニル桂皮酸、プロポリスを用いるのが好ましい。
【0022】
アルテピリンCは、4−ヒドロキシ−3,5−ジプレニル桂皮酸のことであり、そのE体、Z体或いはそれらの混合物のいずれも用いることができる。
本発明の飲食品又は医薬品におけるアルテピリンCの含有量は、アディポネクチン分泌促進作用の観点から、0.1〜6質量%が好ましく、特に0.2〜4質量%が好ましい。
【0023】
また、本発明の飲食品又は医薬品における3,4−ジヒドロキシ−5−プレニル桂皮酸の含有量は、アディポネクチン分泌促進作用の観点から、0.1〜2質量%が好ましく、特に0.1〜1質量%が好ましい。また、プロポリスの含有量は、アディポネクチン分泌促進作用及び使用性の観点から、1〜10質量%が好ましく、特に1.5〜5質量%が好ましい。コロソリン酸の含有量は、アディポネクチン分泌促進作用の観点から、0.003〜0.04質量%が好ましく、特に0.004〜0.02質量%が好ましい。レスベラトロールの含有量は、アディポネクチン分泌促進作用の観点から、0.05〜0.5質量%が好ましく、特に0.1〜0.3質量%が好ましい。
【0024】
イソフラボンは、イソフラボン骨格を持つ化合物であり、例えばアグリコンであるダイゼイン、ゲニステイン、グリシテイン、及びこれらの配糖体であるダイジン、ゲニスチン、グリシチン、マロニルダイジン、マロニルゲニスチン、マロニルグリシチン、アセチルダイジン、アセチルゲニスチン、アセチルグリシチン、並びにそれらの代謝産物などを用いることができる。これらのイソフラボンは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができるが、ダイゼイン、ゲニステイン及びこれらの配糖体から選ばれる1種又は2種以上を用いるのが好ましい。また、イソフラボンは、特に制限されず、豆科、バラ科、アヤメ科、桑科、ヒユ科などの植物由来のものを用いることができるが、大豆由来のものを用いるのが好ましい。イソフラボンは、例えば、ダイゼインが主成分の「アイソマックスAG40」、ゲニステインが主成分の「アイソマックス80」(共に常磐植物化学研究所)が市販されており、ダイゼイン:ゲニステイン=1:1の配合比となるようにこれらを適宜混合して用いることもできる。
本発明の飲食品又は医薬品におけるイソフラボンの含有量は、アディポネクチン分泌促進作用の観点から、総アグリコンとして0.4〜4質量%が好ましく、特に0.5〜3質量%が好ましい。
【0025】
本発明で用いるグルコサミン類は、生体内に広く分布するアミノ糖の一種で、カニやエビなどの甲殻などから得られるキチンの酵素処理、加水分解、あるいは微生物発酵および化学合成などで得ることができる。グルコサミン類としては、グルコサミン、その誘導体又はそれらの塩が挙げられる。グルコサミン誘導体としては、例えばN−アセチルグルコサミン、N−メチル−L−グルコサミンなどが挙げられる。また、塩としては、薬理学的に許容される塩であれば特に制限されず、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩;酢酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。これらのグルコサミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明においては、アディポネクチン分泌促進作用の点から、N−アセチルグルコサミン、グルコサミン塩酸塩を用いるのが好ましく、特にN−アセチルグルコサミンを用いるのが好ましい。
N-アセチルグルコサミンは、例えば商品名「マリンスイートYSK」(焼津水産化学工業(株))などを用いることができる。
グルコサミン塩酸塩は、例えば甲陽ケミカルから市販されている。
【0026】
本発明の飲食品又は医薬品中のグルコサミン類の含有量は、アディポネクチン分泌促進作用の相乗効果及びコストとの兼ね合いの観点から、10〜90質量%が好ましく、特に20〜80質量%が好ましく、さらに25〜70質量%が好ましい。
【0027】
本発明で用いるコンドロイチン硫酸は、動物の軟骨組織に多く含まれる酸性ムコ多糖の一種であり、サメ、エイなどの魚類などの軟骨から抽出したものを用いることができる。コンドロイチン硫酸は塩であってもよく、塩としては、薬理学的に許容される塩であれば特に制限されず、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の有機アミン塩;リジン塩やアルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩などが挙げられる。これらのうち、アルカリ金属塩もまた好ましく、特にナトリウム塩よりもカルシウム塩が好ましい。コンドロイチン硫酸は、市販品として、例えば豚軟骨由来は日本バイオコン、鮫軟骨由来はマルハニチロ、エイ軟骨由来は丸共バイオフーズなどから入手することができる。
本発明の飲食品又は医薬品中のコンドロイチン硫酸の含有量は、アディポネクチン分泌促進作用の相乗効果及びコストとの兼ね合いの観点から、5〜80質量%が好ましく、特に5〜70質量%が好ましく、さらに6〜60質量%が好ましい。
【0028】
本発明の飲食品又は医薬品には、アディポネクチン分泌促進作用の増強を目的として、さらにコラーゲン、キャッツクロー及びローヤルゼリーから選ばれる1種又は2種以上を配合するのが好ましい。
【0029】
コラーゲンは、動物の結合組織の主タンパク質であって、牛、豚などの哺乳類;ニワトリなどの鳥類;サメ、エイなどの魚類などの軟骨組織、皮膚、真皮層から得ることができる。コラーゲンとしては、熱変性または非変性II型コラーゲン含有部分又はこれらの加水分解物を用いるのが好ましい。例えば、熱変性II型コラーゲン30%含有コラーゲンペプチド「C-mucolla」(日本ハム(株))、非変性II型コラーゲン25%含有コラーゲン(ペプチドを削除)「UC-II」(インターヘルス)などを用いることができる。
【0030】
本発明の飲食品又は医薬品中のコラーゲンの含有量は、アディポネクチン分泌促進作用の相乗効果の観点から、0.02〜30質量%が好ましく、特に0.03〜20質量%が好ましい。
【0031】
キャッツクロー(Uncaria Tomentosa)は、ペルー原産のアカネ科植物で、これをそのまま、あるいは必要に応じて乾燥、切断、粉砕、粉末化などの前処理を行った後、水、アルコール類などの極性溶媒で抽出したもの、さらに分離精製して得られるより活性の高い画分(成分)などの形態で用いることができる。抽出に際し、上記植物は何れの部位も使用することができるが、樹皮を用いるのが好ましい。抽出物は、得られた画分をそのまま用いてもよく、適宜な溶媒で希釈した希釈液として用いてもよく、或いは濃縮エキスや乾燥粉末としたり、ペースト状に調製したものでもよい。キャッツクローエキス末は、市販品として皇漢薬品研究所、常磐植物化学研究所などから入手することができる。
【0032】
本発明の飲食品又は医薬品中のキャッツクローの含有量は、アディポネクチン分泌促進作用の相乗効果の観点から、総オキシインドールアルカロイドとして0.02〜0.3質量%が好ましく、特に0.04〜0.2質量%が好ましい。
【0033】
ローヤルゼリーは、ミツバチの働きバチが女王バチの餌として咽喉腺から分泌するゼリー状物質である。ローヤルゼリーとしては、市販の生ローヤルゼリー、乾燥ローヤルゼリーなど、一般的に飲食品、医薬品用原料として市販されているものを任意に用いることができる。
本発明の飲食品又は医薬品中のローヤルゼリーの含有量は、アディポネクチン分泌促進作用の相乗効果の観点から、10〜80質量%が好ましく、特に20〜60質量%が好ましい。
【0034】
本発明の飲食品及び医薬品においては、上記成分の他、必要に応じて、例えばビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビオチン、パントテン酸、ニコチン酸、葉酸などの各種ビタミン類;各種ミネラル類;ヒアルロン酸、食物繊維、多価不飽和脂肪酸、朝鮮人参エキス、にんにくエキス、AKBA(3-O-アセチル-ケト-β-ボスウエリア酸)、セイヨウシロヤナギエキス、メチルスルフォニウムメタンなどのその他の栄養素などを適宜添加配合することができる。これらの中でも、アディポネクチン分泌促進を増強する点から、朝鮮人参エキス、AKBA(3-O-アセチル-ケト-β-ボスウエリア酸)、セイヨウシロヤナギエキスを配合するのが好ましく、特に3-O-アセチル-ケト-β-ボスウエリア酸を配合するのが好ましい。
【0035】
本発明の飲食品又は医薬品中の朝鮮人参エキスの含有量は、1〜20質量%;AKBA(3-O-アセチル-ケト-β-ボスウエリア酸)の含有量は0.5〜2質量%;セイヨウシロヤナギエキスの含有量はサリシンとして1〜6質量%であることがアディポネクチン分泌促進作用の相乗効果の観点から好ましい。
【0036】
本発明の飲食品又は医薬品は、後記実施例に示すように、抗酸化物質のアディポネクチン分泌促進作用が関節系組成物によって内因的に増強され、優れたアディポネクチン分泌促進作用を発揮する。従って、本発明の医薬品は、アディポネクチン分泌を増加することが有用であると考えられる各種疾病、例えば動脈硬化症、2型糖尿病、高血圧症などの各種生活習慣病やその上流に位置するメタボリックシンドロームの予防又は改善剤として使用でき、さらにこれらを製剤するために使用することができる。また、本発明の飲食品又は医薬品は、例えば動脈硬化症、2型糖尿病、高血圧症などの各種生活習慣病やその上流に位置するメタボリックシンドロームの予防又は改善をコンセプトとし、その旨を表示した食品、機能性食品、病者用食品、特定保健用食品に応用できる。
【0037】
本発明における飲食品の形態は、特に制限されないが、健康増進を図る機能性食品とするのが好ましい。飲食品の形態としては、例えばサプリメントタイプ(散剤、顆粒剤、錠剤、細粒剤、チュアブル錠、フィルムコーティング錠、糖衣錠、ドリンク剤、軟カプセル剤、硬カプセル剤)、ドリンクタイプ(ドリンク剤、ゼリー剤)などの形態が挙げられ、その剤形に応じて賦形剤などの担体を適宜混合し、常法に従って製造することができる。
また、このような飲食品には、保存料、着色料、甘味料、酸化防止剤、増粘安定剤、乳化剤、調味料、防腐剤などの食品添加物、天然物などを適宜添加配合することができる。
【0038】
また、医薬品の剤型としては、特に制限されないが、例えばチュアブル錠、散剤、顆粒剤、錠剤、細粒剤、フィルムコーティング錠、糖衣錠、ドリンク剤、軟カプセル剤、硬カプセル剤、ゼリー剤、液剤などの経口投与製剤が挙げられ、その剤形に応じて薬学的に許容される担体、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、など張化剤、防腐剤、潤滑剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤などと適宜混合、希釈又は溶解し、常法に従って製造することができる。
【0039】
本発明の飲食品又は医薬品を例えばヒトに適用する場合、抗酸化物質の種類によっても異なるが、例えばプロポリス系のアルテピリンCの場合、通常成人(体重50kg)における摂取量が、5〜300mg/日、好ましくは10〜200mg/日となるように適用するのが好ましい。また、3,4−ジヒドロキシ−5−プレニル桂皮酸の通常成人における摂取量が、5〜100mg/日、好ましくは5〜50mg/日;ケルセチンの通常成人における摂取量が、10〜400mg/日、好ましくは20〜200mg/日;ケンフェライドの通常成人における摂取量が、10〜300mg/日、好ましくは20〜200mg/日;p−クマール酸の通常成人における摂取量が、20〜500mg/日、好ましくは50〜200mg/日;4−ジヒドロシンナモイルオキシ−3−プレニル桂皮酸の通常成人における摂取量が、10〜1000mg/日、好ましくは50〜300mg/日となるようにそれぞれ適用するのが好ましい。さらに、プロポリスには上記成分が含有されているのでプロポリスのエタノール抽出エキス末20〜500mg/日を通常成人における摂取量として適用するのが好ましい。
【0040】
また、ビワ葉エキス(コロソリン酸1%含有)は20〜200mg/日、好ましくは20〜100mg/日;5%レスベラトロール含有赤ワインエキスはレスベラトロールとして1〜15mg/日、好ましくは1〜10mg/日;イソフラボンは、総アグリコンとして20〜200mg/日、好ましくは30〜150mg/日;リコピンは5〜100mg/日、好ましくは10〜80mg/日;アスタキサンチンは0.5〜30mg/日、好ましくは1〜20mg/日;ビルベリーエキスはアントシアニンとして15〜180mg/日、好ましくは20〜150mg/日;フランス海岸松樹皮エキス(プロアントシアニジン60%以上含有)は10〜100mg/日、好ましくは20〜80mg/日;緑茶エキスはカテキン類として100〜1500mg/日、好ましくは150〜1000mg/日;ラフマ葉(総フラボノール4%含有)は10〜100mg/日、好ましくは15〜80mg/日;ピーナツ種皮エキスはプロアントシアニジンとして50〜250mg/日、好ましくは70〜200mg/日;イチョウ葉エキスは総フラボノールとして20〜600mg/日、好ましくは25〜400mg/日;コエンザイムQ10は30〜1200mg/日、好ましくは30〜1000mg/日;アスコルビン酸カルシウムは50〜2000mg/日、好ましくは50〜1500mg/日となるようにそれぞれ適用するのが好ましい。
【0041】
グルコサミン類及びコンドロイチン硫酸は、抗酸化物質の摂取量に応じて上述した配合割合によりその摂取量を決定することができるが、安全性と有効性の点から、通常成人における摂取量が、グルコサミン類は50〜5000mg/日、好ましくは50〜3000mg/日となるように適用するのが好ましく、コンドロイチン硫酸はタンパク部分を含まない部分の質量として50〜50000mg/日、好ましくは50〜3000mg/日となるように適用するのが好ましい。
【0042】
コラーゲン、キャッツクロー及びローヤルゼリーは、抗酸化物質の摂取量に応じて上述した配合割合によりその摂取量を決定することができるが、通常成人における摂取量が、熱変性II型コラーゲン30%含有コラーゲンペプチドは40〜5000mg/日、好ましくは50〜3000mg/日;非変性II型コラーゲン25%含有コラーゲンは5〜100mg/日、好ましくは10〜80mg/日、キャッツクローは、総インドールアルカロイドとして2〜6mg/日、好ましくは2〜4mg/日;ローヤルゼリーは、50〜15,000mg/日、好ましくは100〜10,000mg/日となるように適用するのが好ましい。
【0043】
さらに、朝鮮人参エキス、AKBA(3-O-アセチル-ケト-β-ボスウエリア酸)、及びセイヨウシロヤナギは、抗酸化物質の摂取量に応じて上述した配合割合によりその摂取量を決定することができるが、朝鮮人参エキスは50〜1000mg/日、好ましくは60〜800mg/日;AKBA(3-O-アセチル-ケト-β-ボスウエリア酸)は20〜90mg/日、好ましくは30〜75mg/日、セイヨウシロヤナギは、サリシンとして60〜300mg/日、好ましくは70〜200mg/日となるように適用するのが好ましい。
【実施例】
【0044】
以下、本発明について実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0045】
[原料]原料は下記のものを使用した。
・ビワ葉エキス(コロソリン酸1%含有)、ビルベリーエキス:常磐植物化学研究所
・アルテピリンC、3,4−ジヒドロキシ−5−プレニル桂皮酸、ケルセチン、ケンフェライド、p−クマール酸、4−ジヒドロシンナモイルオキシ−3−プレニル桂皮酸、プロポリスエキス;日本プロポリス(株)、(株)ビオメディクス
・N−アセチルグルコサミン;焼津水産化学工業(株)
・グルコサミン塩酸塩;甲陽ケミカル
・コンドロイチン硫酸;マルハニチロ
・アスタキサンチン;ヤマハ
・リコピン;ライコレッド
・イソフラボン:アイソマックスAG40(ゲニステイン優位総アグリコン40%);常磐植物化学研究所、アイソマックス80(ダイゼイン優位総アグリコン50%);常磐植物化学研究所
・フランス海岸松樹皮エキス(プロアントシアニジン60%以上含有);東洋新薬
・レスベラトロール5%含有赤ワインエキス:オリザ油化、メデイエンス
・コラーゲン(熱変性II型コラーゲン30%含有コラーゲンペプチド);日本ハム中央研究 所
・キャッツクローエキス末;皇漢薬品研究所、常磐植物化学研究所
【0046】
実施例1
表1に示す割合(1日当たりの摂取量:mg/day)で、常法にて各成分をそれぞれ混合し、さらに賦形剤を適量混合した後、打錠して、チュアブル錠(1粒平均2.5g)を得た。
【0047】
【表1】

【0048】
試験例1
38歳〜67歳の10名の軽度のメタボリックシンドロームの日本人患者を被験者として、実施例1で得た各チュアブル錠を1日2回4週間に渡って摂取させた(N=10)。なお、日本におけるメタボリックシンドロームの診断基準は、内臓脂肪の蓄積があり(ウエスト周径が男性85cm以上、女性90cm以上)、かつ境界域高血圧を含む脂質異常症、高脂血または低HDL、および高血糖のうちの少なくとも2つに該当することである。
チュアブル錠の摂取期間中は、新たな医薬品および健康食品(サプリメントを含む)の使用、ならびに食事・運動療法や理学療法の新たな導入を禁止した。
摂取開始日の朝食前、摂取終了日の翌日の朝食前に、各被験者から採血し、血中のアディポネクチン濃度を測定した。総アディポネクチン濃度は、ヒトアディポネクチンELISAキット(大塚製薬(株)製)を用いて測定し、高分子型アディポネクチン濃度は、Nakanoらの方法(Nakano Y et al., J Lipid Research, 2006:47, 1572-1582)により測定した。
結果を表2に示す。表中の値は摂取開始前の測定値をベースライン(100)としたときの試験開始4週間後の平均増加率(%)である。
【0049】
【表2】

【0050】
表2から明らかなように、アルテピリンCを単独で摂取した群(試験区No.1)では、血中アディポネクチン量が増加したもののその増加率は僅かであり、また、N−アセチルグルコサミン、グルコサミン塩酸塩及びコンドロイチン硫酸をそれぞれ単独で摂取した群(試験区No.17、23、29)では血中アディポネクチン量の増加は見られなかった。これに対し、アルテピリンCとグルコサミン類又はコンドロイチン硫酸の摂取により、血中総アディポネクチン量、高分子型アディポネクチン量共に増加した。このことから、アルテピリンCとグルコサミン類又はコンドロイチン硫酸を組み合わせて摂取することによりアディポネクチン分泌が促進されることが確認できた。
【0051】
実施例2
表3及び4に示す割合(1日当たりの摂取量:mg/day)で、常法にて各成分をそれぞれ混合し、さらに賦形剤を適量混合した後、打錠して、チュアブル錠(1粒平均2.5g)を得た。
【0052】
【表3】

【0053】
【表4】

【0054】
試験例2
試験例1と同様の方法で、各チュアブル錠を1日2回4週間に渡って摂取させた(N=10)。
結果を表5及び6示す。表中の値は摂取開始前の測定値をベースライン(100)としたときの試験開始4週間後の平均増加率(%)である。
【0055】
【表5】

【0056】
【表6】

【0057】
表5及び6から明らかなように、3,4−ジヒドロキシ−5−プレニル桂皮酸、ケルセチン、ケンフェライド、p−クマール酸、4−ジヒドロシンナモイルオキシ−3−プレニル桂皮酸、コロソリン酸、レスベラトロール、イソフラボン、アスタキサンチン、リコピン、アントシアニン、プロアントシアニジンと、グルコサミン類又はコンドロイチン硫酸を組み合わせて摂取することによりアディポネクチン分泌が促進されることが確認できた。
【0058】
実施例3
表7に示す割合(1日当たりの摂取量:mg/day)で、常法にて各成分をそれぞれ混合し、さらに賦形剤を適量混合した後、打錠して、チュアブル錠(1粒平均2.5g)を得た。
【0059】
【表7】

【0060】
試験例3
試験例1と同様の方法で、各チュアブル錠を1日2回4週間に渡って摂取させた(N=10)。
結果を表8示す。表中の値は摂取開始前の測定値をベースライン(100)としたときの試験開始4週間後の平均増加率(%)である。
【0061】
【表8】

表8から明らかなように、II型コラーゲン、キャッツクローエキスのみを摂取した群(試験区No.63)では、血中アディポネクチン量の増加は見られなかった。これに対し、アルテピリンCとN−アセチルグルコサミンに加え、さらにII型コラーゲン、キャッツクローエキス(試験区No.59〜62)を摂取することにより、血中総アディポネクチン量、高分子型アディポネクチン量共に増加し、この増加率はアルテピリンC及びグルコサミン類を組み合わせて摂取した場合よりも高かった。このことから、アルテピリンC又はイソフラボンとN−アセチルグルコサミンに加え、さらに熱変性II型コラーゲン及び/又はキャッツクローエキスを組み合わせることによりアディポネクチン分泌促進作用が更に増強されることが確認できた。
【0062】
実施例4
下記処方により常法にて、錠剤(1日当たりの摂取量;5粒を1日3回食する、1粒平均200mg)を調製した。得られた錠剤を摂取したところ、血中総アディポネクチン量及び高分子型アディポネクチン量が増加した。
(単位:mg/day)
ビワ葉エキス(1%コロソリン酸含有) 50
N−アセチルグルコサミン 2000
II型コラーゲン30%含有コラーゲンペプチド 666
キャッツクローエキス(総オキシインドールアルカロイドとして) 3
イソフラボン(総アグリコンとして) 70
賦形剤 適量
【0063】
実施例5
下記処方により常法にて、錠剤(1日当たりの摂取量;5粒を1日3回食する、1粒平均200mg)を調製した。得られた錠剤を摂取したところ、血中総アディポネクチン量及び高分子型アディポネクチン量が増加した。
(単位:mg/day)
レスベラトロール5%含有赤ワインエキス 100
N−アセチルグルコサミン 2000
II型コラーゲン30%含有コラーゲンペプチド 666
キャッツクローエキス(総オキシインドールアルカロイドとして) 3
イソフラボン(総アグリコンとして) 70
賦形剤 適量
【0064】
実施例6
下記処方により常法にて、錠剤(1日当たりの摂取量;10粒を1日3回食する、1粒平均220mg)を調製した。得られた錠剤を摂取したところ、血中総アディポネクチン量及び高分子型アディポネクチン量が増加した。
(単位:mg/day)
プロポリスエキス末 120
N−アセチルグルコサミン 2000
II型コラーゲン30%含有コラーゲンペプチド 666
キャッツクローエキス(総オキシインドールアルカロイドとして) 3
イソフラボン(総アグリコンとして) 70
コンドロイチン硫酸 500
ローヤルゼリー 3000
賦形剤 適量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗酸化物質、並びにグルコサミン類及び/又はコンドロイチン硫酸を含有することを特徴とするアディポネクチン分泌促進用飲食品。
【請求項2】
抗酸化物質が、アルテピリンC、3,4−ジヒドロキシ−5−プレニル桂皮酸、ケルセチン、ケンフェライド、p−クマール酸、4−ジヒドロシンナモイルオキシ−3−プレニル桂皮酸、イソフラボン、コロソリン酸、レスベラトロール、アスタキサンチン、リコピン、アントシアニン、プロアントシアニジン、及びアスコルビン酸カルシウムより選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載のアディポネクチン分泌促進用飲食品。
【請求項3】
抗酸化物質がプロポリスである請求項1記載のアディポネクチン分泌促進用飲食品。
【請求項4】
グルコサミン類がN−アセチルグルコサミンである請求項1〜3のいずれか1項記載のアディポネクチン分泌促進用飲食品。
【請求項5】
さらに、コラーゲン、キャッツクロー、ローヤルゼリー及び3-O-アセチル-ケト-β-ボスウエリア酸から選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のアディポネクチン分泌促進用飲食品。
【請求項6】
抗酸化物質、並びにグルコサミン類及び/又はコンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とするアディポネクチン分泌促進剤。
【請求項7】
抗酸化物質が、アルテピリンC、3,4−ジヒドロキシ−5−プレニル桂皮酸、ケルセチン、ケンフェライド、p−クマール酸、4−ジヒドロシンナモイルオキシ−3−プレニル桂皮酸、イソフラボン、コロソリン酸、レスベラトロール、アスタキサンチン、リコピン、アントシアニン、プロアントシアニジン、及びアスコルビン酸カルシウムより選ばれる1種又は2種以上である請求項6記載のアディポネクチン分泌促進剤。
【請求項8】
抗酸化物質がプロポリスである請求項6記載のアディポネクチン分泌促進剤。
【請求項9】
グルコサミン類がN−アセチルグルコサミンである請求項6〜8のいずれか1項記載のアディポネクチン分泌促進剤。
【請求項10】
さらに、コラーゲン、キャッツクロー、ローヤルゼリー及び3-O-アセチル-ケト-β-ボスウエリア酸から選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項記載のアディポネクチン分泌促進剤。

【公開番号】特開2010−88403(P2010−88403A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−264469(P2008−264469)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(501197102)
【Fターム(参考)】