説明

アルカリ性濁水処理装置

【課題】凝集処理とアルカリ性の中和処理を同時に濁水に行うことができ、コンパクトな構成にした。
【解決手段】 装置1は、同一の基台10上に、濁水槽2と、凝集剤供給装置3と、炭酸ガス供給装置4と、噴流発生装置5と、沈殿装置6と、上澄み液を排水する排水装置7と、沈殿物を排泥する排泥装置8と、これらの装置の制御を行う制御装置9を搭載した構成のものである。アルカリ性濃度の高い濁水の処理を、凝集剤による凝集処理と、炭酸ガスによる中和処理とを噴流発生装置で同時に行い、沈殿装置で上澄み液と沈殿物に分離し各々を外部へ排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土木建設工事現場等で発生する濁水を処理するアルカリ性濁水処理装置に関する。更に詳しくは、土木建設工事現場等で発生する土砂やコンクリート廃材、セメント、石灰等のアルカリ成分を含む濁水を凝集、中和処理を行って排出させるアルカリ性濁水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アルカリ性排水を中和処理して河川等へ放流させる技術は、従来から広く行われており周知技術である。この技術の中で、アルカリ性排水を炭酸ガスで中和させることや凝集剤を加えて処理することも個々に広く知られ行われている。炭酸ガスを利用して中和させることは、例えば、貯水槽の排水をポンプで汲み上げて排水を混合しながら、これに炭酸ガスを吹き込み中和させた後、PH値を測定し規定値に達した排水は河川等に放流し、規定値に達しない排水には更に中和処理を施す技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
又、排水等の流体を攪拌・混合する技術として、本出願人は汚染水等の浄化装置に使用する噴流装置を提案しており公知である(例えば、特許文献2,3参照)。更に、泥水シールド工事での事例として、泥水を対象に凝集剤と炭酸ガスを使用し処理する装置も知られている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平7−29103号公報
【特許文献2】特開2006−43650号公報
【特許文献3】特開2005−246245号公報
【特許文献4】特開平11−244611号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述したように、泥水処理のために炭酸ガスを利用した中和装置を用いて中和処理を行い、かつこれを凝集剤により凝集させて泥水処理を行う泥水処理装置は知られている。特に、土木建設現場においては、種々の条件が多く重なり、そこで発生する泥水等は凝集特性やアルカリ濃度は一定せず、濁度やアルカリ濃度の高い泥水処理となっている。また、例えば、汚れの目安として処理対象の泥水の透視度や浮遊物質量(濁水濃度であり、濁水中の固形物の重さを測り、それを濁度の指標とするもので、SSとして表示されている。)が指標としてその測定に使用されている。
【0006】
しかし、その濃度を基準に設定しても濃度によっては凝集できない場合もある。又、アルカリ性が高い廃水処理は一般に炭酸ガス処理でPH値を小さくすることにより、その目的は達成される。一般に凝集処理とアルカリ処理とは個別に行われる場合が多い。このようなことから、アルカリ処理と凝集性の処理を同時に行うことは、それなりの装置とその処理剤の消費を多く必要とし、そのため従来はどうしても複雑な処理システムとなっていた。
【0007】
特許文献4で開示されている装置も、泥水のアルカリ性処理と凝集処理を一緒に行う装置ではあるが、個々の処理は別々に行い最終工程で攪拌し、ろ過水と脱水ケーキに分離して、ろ過水は放流する等の処置がなされている。この装置は複雑な構成で、かつ複雑な処理工程を要しコンパクトな装置とはいい難く、限定された用途にしか使えない装置である。一般に土木建設現場は、トンネル工事等のように大量の濁水処理が必要な大規模掘削を伴う工事から、小規模の濁水処理等を伴う小規模工事まで幅広い。これに伴い発生する濁水の量も異なってくる。従って、幅広く迅速に現場で対応できる装置が望まれていた。
【0008】
本発明は、前述のような技術背景のもとになされたものであり、下記目的を達成する。本発明の目的は、濁水のSSが高濃度であっても、又どのようなアルカリ性濃度であっても、同時に迅速に濁水処理のできるアルカリ性濁水処理装置を提供することを目的とする。又、本発明の他の目的は、装置をコンパクトにし、移動可能な構成にし、扱いが容易で低コストにしたアルカリ性濁水処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記目的を達成するため、次の手段を採る。
本発明1のアルカリ性濁水処理装置は、
アルカリ性濁水を所定量貯水するための濁水槽(2)と、
前記アルカリ性濁水を凝集させるため凝集剤を前記濁水槽へ供給する凝集剤供給装置(3)と、
前記濁水槽から前記凝集剤を含む濁水に炭酸ガスを混入させるための炭酸ガス供給装置(4)と、
前記凝集剤と前記炭酸ガスの混入された濁水を攪拌混合させるための噴流発生装置(5)と、
前記噴流発生装置(5)により攪拌混合された濁水を上澄み液と沈殿物とに分離処理するための沈殿装置(6)と、
前記上澄み液を排水するための排水装置(8)と、
前記沈殿物を排泥するための排泥装置(7)と、
濁水の状態を検出し前記凝集剤供給装置の凝集剤の供給量と前記炭酸ガス供給装置の炭酸ガスの供給量とを制御するための制御装置(9)とからなる。
【0010】
本発明2のアルカリ性濁水処理装置は、本発明1において、
前記濁水槽(2)、前記沈殿装置(6)及び前記排水装置(8)は、アルカリ性濃度を計測するPH計(12、24、33)を設けていることを特徴とする。
本発明3のアルカリ性濁水処理装置は、本発明1において、
前記排水装置(8)は、濁水濃度を計測する濁度計(34)を設けていることを特徴とする。
【0011】
本発明4のアルカリ性濁水処理装置は、本発明1において、前記噴流発生装置(5)は、内部に扁平空間を有しキャビテーションの噴流を発生させる装置であることを特徴とする。
本発明5のアルカリ性濁水処理装置は、本発明1において、前記アルカリ性濁水処理装置(1)は、前記各個別装置を同一の基台(10)上に一体化して搭載した構成の装置であることを特徴とする。
【0012】
本発明6のアルカリ性濁水処理装置は、本発明1において、前記排水装置(8)は、PH値が基準値に達しないときに排水処理水槽の排水を前記濁水槽へ戻すためのポンプ(35)を有していることを特徴とする。
本発明7のアルカリ性濁水処理装置は、本発明1において、前記凝集剤供給装置(3)は、粉末の凝集剤を振動モーター(13)により所定量供給する構成の装置であることを特徴とする。
【0013】
本発明8のアルカリ性濁水処理装置は、本発明1において、前記沈殿装置(6)は、前記噴流発生装置(5)で攪拌混合された濁水の凝集反応及び中和反応を同時に促進させるために、濁水を鉛直方向の上下、左右に流れを変えて攪拌するための促進装置(22)を有していることを特徴とする。
本発明9のアルカリ性濁水処理装置は、本発明1において、前記沈殿装置(6)は、前記噴流発生装置(5)で攪拌混合された濁水の凝集反応及び中和反応を同時に促進させるために、濁水を攪拌機の駆動で翼体を回転させて攪拌し反応させる反応促進装置(60)を有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明のアルカリ性濁水処理装置は、どのような状態の濁水であっても凝集とアルカリ性の中和処理を迅速に効率よく同時に行える。又、本発明のアルカリ性濁水処理装置は、1つの基台上に必要な個々の装置を一式搭載し、コンパクトで小型の構成にしたので、運搬とその扱いが容易で、低コストの効率のよい装置になった。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明のアルカリ性濁水処理装置の処理フローを示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明のアルカリ性濁水処理装置の構成を示す平面図である。
【図3】図3は、本発明のアルカリ性濁水処理装置の構成を示す正面図である。
【図4】図4は、凝集ピットの平面図である。
【図5】図5は、凝集ピットの側面図である。
【図6】図6は、図4のA−A断面図である。
【図7】図7は、図6のB−B断面図である。
【図8】図8は、凝集ボックスの平面を示し、上壁のない構成の説明図である。
【図9】図9は、図8のC−C断面を示す説明図である。
【図10】図10は、凝集ボックスの流入口を示す側面図である。
【図11A】図11A(a)〜(c)は、図8〜図10に図示した各仕切り室の濁水の流れを立体的に図示した説明図である。
【図11B】図11B(d)〜(e)は、図8〜図10に図示した各仕切り室の濁水の流れを立体的に図示した説明図である。
【図12】図12は、他の実施の形態のアルカリ性濁水処理装置の処理フローを部分図で示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を添付図面にもとづき説明する。図1は、本発明の実施の形態に関わるアルカリ性濁水処理装置の処理フローを示すブロック図である。図2、3は、その具体的な構成を一体化した形で示すアルカリ性濁水処理装置の全体図であり、図2は図1の平面図、図3は図1の正面図である。これらの図に示す本実施の形態のアルカリ性濁水処理装置は、建設、土木現場等において洗浄作業等で発生する濁水を処理するためのものである。アルカリ性濁水は、土木建設現場等で発生する濁水であるが、これは通常の土砂に加えコンクリート廃材やセメント、石灰等を含むことからアルカリ濃度の高い水溶液となっており、一般的には泥水とも呼ばれているものである。
【0017】
この濁水は、アルカリ成分を多く含むことから、排水として河川等にそのまま放流することは、環境汚染になり環境悪化を招くことになるので許されず、そのための法規制もある。このために、この濁水は懸濁物を浄化して、かつ中和処理等を行って河川、下水等に放流しなければならない。本実施の形態のアルカリ性濁水処理装置1は、このような濁水を浄化するための中和処理と凝集化のための装置である。
【0018】
このアルカリ性濁水処理装置1は、平板状の基台10に全ての個々の装置を搭載し、一体化した構成としている(図2、3参照)。従って、アルカリ性濁水処理装置1を移動させる必要性が生じた場合には、クレーン等でこの装置を同時に一式持ち上げて移動させ、設置場所を変えることができる。処理対象である濁水は、通常現場では所定の場所、例えばため池、濁水タンク等を作り、そこへまとめて溜めている場合が多い。アルカリ性濁水処理装置1は、濁水槽2、凝集剤供給装置3、炭酸ガス供給装置4、噴流発生装置5、沈殿装置6、排水装置8、排泥装置7、制御装置9等からなるシステムである。
【0019】
アルカリ性濁水処理装置1は、この濁水の処理を行うもので、処理可能な一定量の濁水を溜める濁水槽2と、濁水の固形分を凝集するための凝集剤を供給するための凝集剤供給装置3と、濁水に炭酸ガス送るための炭酸ガス供給装置4と、濁水を攪拌混合するための噴流発生装置5と、噴流後の濁水を上澄み液と沈殿物とに分離するための沈殿装置6と、上澄み液を排水処理するための排水装置8と、沈殿物を排泥処理する排泥装置7と、これらの各装置の動作の制御を行うための制御装置9とから構成されている。これらの各装置は、一式同一の基台10に搭載されている。
【0020】
この中で、濁水槽2は外部の濁水タンク40等から濁水の供給を受け貯水するための貯水槽である。又、炭酸ガス供給装置4は、炭酸ガスボンベ4aと炭酸ガスを供給管理するための炭酸ガスユニット4bから構成されている。本実施の形態の炭酸ガス供給装置4では、図1に示す炭酸ガスユニット4bのみを基台10に搭載し、炭酸ガスボンベ4aは搭載しないで構成のものである。しかし、この炭酸ガス供給装置4は、必要に応じて炭酸ガスボンベ4aをも含めて基台10に搭載したシステムであってもよい。
【0021】
濁水槽2には、設定された処理可能な一定容積を有していて、原水として貯留している外部の濁水タンク40等から必要量の濁水が供給される。濁水タンク40内の濁水の水位は、濁水槽2内に設けられたレベルスイッチ11により、その水位が検知され、この水位の検知により濁水槽2の水位が一定になるように流入量が制御されて供給される。濁水槽2の水位は、所望に応じて数段階に分けて設定が可能である。この濁水槽2には、凝集剤供給装置3が接続され、この凝集剤供給装置3から設定量の凝集剤が供給される。
【0022】
この凝集剤供給装置3には、無機系凝集剤が貯留されている。本例では高分子凝集剤でなく、安全性を考慮し火山灰を主成分とする無機系凝集剤を使用している。他に粉末のPAC(ポリ塩化アルミニウム)を使用する場合もある。このPACは強い凝集力のあるもので、市販されているものである。これらの凝集剤は一般的に使用されている公知の有機質のものであってもよい。凝集剤は、急速にろ過を行う過程で濁水中の固形分を凝集させるもので、フロックを形成させ凝集させてこれを沈殿させるものである。PACは、アルミニウムが環境に悪影響を与えると危惧されているが、広いPH値範囲で非常に高い凝集効果が得られるといわれている。
【0023】
凝集剤供給装置3は、回転速度がインバータ制御で制御されるモータにより、駆動制御されるスクリューフィーダ13によって、所定割合の粉末状の無機系凝集剤を濁水槽2へ供給する。濁水槽2には第1PH計12が配置されていて、濁水槽2内の濁水のPH値を常時計測するものである。この第1PH計12は、濁水タンク40から供給されている濁水のPH値を計測し、この計測値により中和するのに必要な炭酸ガス量を設定するためのものである。又、この濁水槽2の水位の調整は、流量調整弁14で自己調整し濁水槽2から流れる濁水の流量を測り送水量を設定する。
【0024】
濁水槽2の下部には排出用の配管が連結され、凝集剤が混入した濁水を濁水槽2から配管を通し送水できるようになっている。送水された濁水は、導入ポンプ15により加圧され、配管16により噴流発生装置5(フォームジェット)に導かれる。この配管16は、配管16aと連結されている。この配管16aは、炭酸ガス供給装置4の炭酸ガスユニット4bに接続されている。炭酸ガスユニット4bから配管16aを通して、炭酸ガスが供給される。
【0025】
炭酸ガス供給装置4は、炭酸ガスボンベ4aを有しており、この炭酸ガスボンベ4aからは炭酸ガスが炭酸ガスユニット4bに、即ち、加湿器・放熱管17、圧力調整器18、流量調整弁19、面積ガス流量計20、質量ガス流量計21を通して導かれ、炭酸ガスはこれらの機器を経てコントロールされながら配管16aを介し、凝集剤を含む濁水に混入されて噴流発生装置5に導かれる。炭酸ガスは、面積ガス流量計20、質量ガス流量計21の計測値に応じて、流量調整弁19により流量が調整され、噴流発生装置5に供給される。又、この実施の形態では、炭酸ガスは濁水槽2に連結されている配管16に流れている濁水に混入させる方法であるが、噴流発生装置5に直接供給させるものであってもよい。
【0026】
噴流発生装置5は、内部が空洞で扁平状の噴流ボックスであり、濁水がこの噴流発生装置5に供給されると、凝集剤と炭酸ガスとに接触して混合攪拌され噴流状態となる。この噴流状態で、濁水に炭酸ガスが効率的に溶かされ、中和反応を促進されると同時に、凝集剤をも満遍なく混合させたものとなる。本実施の形態においては、後述する形状に設定された扁平状の噴流ボックスにより濁水はキャビテーション、又はコアンダ効果を起こし、噴流状態を形成する。
【0027】
この噴流状態で、濁水は速やに攪拌混合され、凝集及び中和処理がスムースに効率よく行われる。この噴流発生装置5の機能については、前掲の文献に詳しく記載されているが、攪拌混合に際し殺菌作用もある。これにより、濁水の高濃度のアルカリ成分は炭酸ガスにより中和され、又、凝集剤により濁水は凝集され沈殿しやすい沈殿物と上澄み液に分離される。
【0028】
炭酸ガスは、噴流発生装置5を介してアルカリ成分を多く含む濁水に混合させることにより、前述したように噴流により炭酸ガスは濁水との接触する確率が高くなり、速やかに濁水に溶け、濁水のPH値を下げることになる。本実施の形態の処理対象である土木建設関係で発生する濁水は、PH値9以上であるが、これを一般的な水道水並のPH値5.8〜8.6に処理される。噴流発生装置5は前述したように、扁平状の噴流ボックス内で噴流を発生させるものである。
【0029】
噴流発生メカニズムは、本出願人の発明になる技術であり前掲のとおり公知である。この噴流発生メカニズムに関わり水質改善に適用した例、又、汚染土壌の浄化に適用した例として、前掲の特許文献に詳細が説明されている。本実施の形態の理解を容易にするため、その概要を説明する。噴流発生装置5は、内部が空洞で扁平形状を有するボックスとし、キャビテーションを起こす渦流を発生させるものである。
【0030】
噴流ボックスは、箱の内部の寸法形状によりその機能が決定される。例えば、液質改質装置に適用したボックスは、内部に扁平空間Vを形成する噴流発生箱と、扁平空間に液体を導入するノズルとから形成されており、扁平空間Vの有効幅をWで、扁平空間Vの有効高さをHで、ノズルの開口の有効直径をDで表すと、渦流発生条件は、D<H,かつ、2<W/H<4で表現される構成にしている。
【0031】
本実施の形態においてもこのような条件に合わせ、この渦流発生条件を適用する。このようにボックスの内部空間を特定な形状にすることにより、濁水の条件にあった噴流を発生させることができる。この噴流により濁水の殺菌も行え、濁水を浄化された排水とすることができる。噴流発生装置5から次に凝集を促進させるため沈殿装置6の凝集ピット22に導かれ、凝集ピット22から濁水は沈殿装置6の沈殿タンク23へ送水される。噴流発生装置5で凝集剤と炭酸ガスを混入して攪拌混合された濁水は、この凝集ピット22内で凝集反応と中和反応を促進させる。
【0032】
この凝集ピット22はそのための促進のための装置である。次に凝集ピット22の構成について詳述する。図4は凝集ピット22の平面図で、図5は右側面図である。図6は図4のA−A断面図で、図7は図6のB−B断面図である。この凝集ピット22は、内部空間が4つの凝集室に区画されており、濁水はXで示す供給口から矢印のように凝集室22a、22b、22c、及び22dに跨って順に送水され、最後に排出口Yから凝集ピット22外へ排出される。凝集室22b、及び凝集室22dには、凝集ボックス50が配置され、濁水は強制的にこの中を通過させられる。
【0033】
この凝集ボックス50は、凝集室22bに並列に3個、凝集室22dに並列に2個配置されている。又、この凝集室22aに流入した濁水は満水になると、凝集ボックス50内を通ることなく、堰である壁面体22eの上部のV字溝22f(図7参照)より、矢印で示すようにオーバーフローして凝集室22bへ流入する。凝集室22bからの濁水は、堰である壁面壁22gの下部を通過し凝集室22cに導かれ、壁面体22hをオーバーフローした濁水とともに凝集室22dに導かれる。凝集室22dの濁水は、前述と同様に2個の凝集ボックス50を通過した濁水とオーバーフローした濁水とが混在して排出口Yから排出される。
【0034】
この濁水は、凝集室22b及び凝集室22dの凝集ボックス50を通過することで、この通過により順次攪拌され、凝集剤による凝集反応と炭酸ガスによる中和反応を起こさせるのである。次に、この凝集ボックス50による濁水の処理の流れを詳述する。図8〜図10は、1つの凝集ボックス50における濁水の流れを示す説明図で、図8は上壁のない状態を示す説明図である。図9は図8のC−C断面図で、図10は凝集ボックス50の流入口を示す側面図である。この凝集ボックス50は、4つの仕切り室50a、50b、50c、及び50dで構成され、2つの流入経路イ、ロを構成している。
【0035】
又、凝集ボックス50の各仕切り室50a、50b、50c、及び50d内の空間には、流れ方向を規制する仕切り壁が設けられ、この仕切り壁により濁水の流れ方向を上下、左右と規制し、矢印で示す方向に送水する。又、この構成は2連になっていて、仕切り室50a、及び50bと、仕切り室50c、50dとは同じ構造になっている。凝集室22aに流入し凝集ボックス50に送水された濁水は、この凝集ボックス50の仕切り室50aに、図10で示すように上下方向の流入経路イ,ロに分離して流入される。以下、各仕切り室50a〜50d内のの仕切り構造について、具体的に詳細に説明する。
【0036】
図11A及び図11Bの各(a)〜(e)は、図8〜図10に図示した各仕切り室50a〜50cを立体的に図示した濁水の流れを示すための説明図である。最初に、仕切り室50aの内部を区画している仕切り壁について説明する。仕切り室50a内は、略正方体の空間であり、この正方体の空間を左右方向(水平方向)を二分するように、濁水の流れる方向を向いて、左側に左斜板52、右側には右斜板51がクロスするように配置されている。左斜板52は、濁水が流れる方向(奧に向かう方向)に鉛直方向の上から下に斜め方向に、水平から45度の角度を有した配置されている。右斜板51は、濁水が流れる方向に下から上に斜め方向に、水平から45度の角度を有して配置されている。従って、左斜板52と右傾斜板51とは、互いに交差して90度の角度を成している。
【0037】
左斜板52と右斜板51の境界を仕切るように、縦方向(鉛直線を含む面)で、かつ濁水が流れる方向に向かって、入口側に板で三角形を成した三角板53が配置されている。この三角板53と鉛直線に対称に、奥側にも左斜板52と右斜板51の境界を仕切るように、縦方向(鉛直線を含む面)に板で三角形を成した三角板54が配置されている。このために、左斜板52と右傾斜板51の上部の境界は、ハッチング(想像線)で示した三角形状の上堰Aが形成される(図11Aの(a)参照)。上堰Aは、右斜板51の上部の空間G、左斜板52の上部の空間C、即ち左右に仕切られ区画された空間を連通させるものである。同様に、上下対称であるから、左斜板52と右傾斜板51の下部の境界は、ハッチング(想像線)で示した三角形状の下堰Bが形成される(図11Aの(b)参照)。
【0038】
最初に、仕切り室50aに流入した右半分(図11(a)の図示上)の濁水は、イ方向(図11Aの(a)参照)に流れて空間Gに流れ込む。空間Gに流れた濁水は、坂のように斜めに配置された右斜板51を昇るように流れる。空間Gからの濁水は、上堰Aから左斜板52の上部の空間である空間Cに流れる。この濁水の流れは、水平方向左右に約90度の変更されることになる。同様に、仕切り室50aに流入した左半分の濁水は、ロ方向(図11Aの(b)参照)から左斜板52の下部の空間である空間Dに流れ込む。
【0039】
この空間Dに流れ込んだ濁水は、下堰Bから右斜板51の下部の空間である空間Eに流れる。ロ方向の濁水の流れ方向は、水平方向左右に約90度の変更されたことになる。結局のところ、仕切り室50aは、これに流れ込んだ濁水の流れイと流れロ、言い換えると濁水の流れを水平方向に互いに入れ替える機能を果たしたことになる。仕切り室50aの空間C及び空間Eに流入した濁水は、次の仕切り室50bに流入する。
【0040】
濁水は、仕切り室50aから次の仕切り室50bに流入する。この仕切り室50bの内部を区画している仕切り壁について説明する。仕切り室50bの内部は、略正方体の空間であり、この正方体の空間を上下(鉛直)方向を二分するように、水平方向で、かつ入口側に三角板55が配置されている。これと対称的に水平方向で、かつ奧側に三角板56が配置されている。従って、濁水の流れる方向に向かって右側に、三角形状のハッチング(想像線)で示した穴Fが形成されている。濁水の流れる方向に向かって左側に、三角形状のハッチング(想像線)で示した穴Gが形成されている。
【0041】
三角板55及び三角板56で区画された仕切り室50bの上部には、鉛直面で、かつ対角線を含む面に対角斜板57が配置されている。このために対角斜板57は、仕切り室50bの上部を空間H及び空間Iに区画する。仕切り室50bの下部には、対角斜板57と90度クロスして、鉛直面で、かつ対角線を含む面に対角斜板58が配置されている。対角斜板58は、仕切り室50bの下部空間を空間J及び空間Kに仕切ることになる。以上の構造において、図11A(c)に示すように、仕切り室50aの空間Cからの濁水(図に向かって左方)は、仕切り室50bで上下に分かれてハ流及びニ流に分流し、空間H及び空間Jにそれぞれ流れ込み、水平方向の流れとなる。仕切り室50bの上部の空間Hの水平方向に流れている濁水は、穴Fから流れ落ちて、空間Kに流れ込み、ホ方向の流れとなる。
【0042】
同様に、濁水の流れニは、空間Jに流れ、穴Fから流れてくる濁水と合流して水平の流れとなる。又、流れニの濁水は、空間Jに流れ込み、この濁水は穴Gを通り、仕切り室50bの上部空間である空間Iに流れ込み、流れヘとなる。結局、仕切り室50bは、仕切り室50aから流入した濁水を上下方向に方向を変えて、入れ替えたことになる。仕切り室50bの空間Iからの濁水の流れヘは、仕切り室50cに流れて、図11Bの(e)で示したようなイ’とロ’に分流し、上下方向の流れとなる。仕切り室50cの濁水の流れは、図11A(a)〜(b)で説明したように、仕切り室50aの流れと実質的に同一の流れとなる。同様に、仕切り室50dの流れは、仕切り室50aの流れと同一の流れとなる。このように濁水を仕切り室50a、仕切り室50b、仕切り室50c、及び仕切り室50dにより鉛直方向の上下、水平方向の左右方向へと濁水の流れの方向を変えることを繰り返し流すことにより、濁水を均質化し、効率よく連続的に反応を促進させることができる。
【0043】
即ち、凝集剤を均一に濁水と混合し、濁水中の濁質を凝集剤により結合させフロック形成の凝集反応を高めることになる。同時に炭酸ガスは濁水中の気泡が微細化されるので、濁水との接触界面が大きくなり中和反応を促進させることになる。凝集剤と炭酸ガスとを同時に混入させ、噴流発生装置5と凝集ピット22との一連の処理で混合攪拌された濁水は、凝集反応、中和反応がなされ最終工程の沈殿タンク23へ導かれる。なお、凝集ピット22は、沈殿装置6のユニットとして説明したが、沈殿装置6とは構造も機能も異なる単独のユニットであり、沈殿装置6の機能に含まれるユニットではない。
【0044】
沈殿タンク23は、容量の大きいタンクであって供給された濁水を上澄み液と沈殿物(スラリ又はスラッジ)とに分離する。凝集ピット22内には、第2PH計24が配置されていて、この内部のアルカリ性の濃度を計測している。この計測においては、PH値が一定値を維持するように制御し、炭酸ガスの供給量を自動調整する。凝集ピット22内には、前述のように仕切り壁が配置されており、濁水は仕切り壁で仕切られた各空間を順次流れながら沈殿タンク23に送られる。
【0045】
凝集ピット22内の濁水が設定値よりPH値が高ければ、言い換えるとアルカリ性がまだ強ければ炭酸ガス量を増やし、低ければ炭酸ガス量を減らす。沈殿タンク23へ送水された濁水は、沈殿タンク23の中央部分の中央室25に導かれ、中央室25の上方向から下方向へ流れるようになっている。図1で示す実施の形態は、凝集ピット22を沈殿タンク23とは切り離された構成で説明したが、沈殿タンク23の中央室25を凝集ピット22に置き換えた構成にしてもよい。
【0046】
中央室25の下部は開放されていて、濁水はこの開放口26から沈殿タンク23内の周囲に分散する。沈殿タンク23に満たされた濁水は、凝集が促進された凝集物は重いので下方向へ沈み通常スラッジとも称する沈殿物となり、上部の沈殿物のない上澄み液は上方に位置する。沈殿タンク23の底部には、沈殿物をかき寄せる翼体27が縦軸の下部に取り付けられて配置されている。翼体27は、沈殿タンク23の上部に配置された掻き寄せ用モーター28の駆動により、減速機を介して低速で回転駆動される。
【0047】
この翼体27の回転により沈殿タンク23内の濁水は旋回し、底部周囲に沈殿している沈殿物はその中央部分に回収され、底部に設けられた排出口29より外部へ排出され、沈殿物を排泥処理する排泥装置7に排出される。翼体27は、交換自在であり、沈殿物の性状により最適な回転数に設定することができる。この沈殿物の排出は配管を介し導かれ、汚泥回収ポンプ30により強制的に行われ、濃縮された沈殿物はアルカリ性濁水処理装置1から外部へ排出される。配管の中間部には、電磁流量計31が配置され排出される沈殿物の量を計測することができる。
【0048】
一方、上澄み液は、沈殿タンク23上方より回収されるようになっていて、上澄み液を排水処理する排水装置8を構成する処理水タンク32に導かれる。この処理水タンク32は、上澄み液のみを貯水するタンクであり、第3PH計33が設置され最終段階でのPH値を計測できるようになっている。又、処理水タンク32には濁度検知器34が設置されているので、濁度の検知も行えるようにしている。この段階でPH値が目標値に達していなければ、炭酸ガスの供給量を増すためのコントロールをし、PH値が目標値でなければ、目標とするPH値になるようにする。なお、濁度検知器34は、光の透過量で濁度の程度を計測するものである。
【0049】
又、濁度が目標値に達していなければ、目標値の上澄み液になるように凝集剤の供給量を増すためのコントロールを行う。そのため、この処理水タンク23にはリターンポンプ35が設けられていて、PH値又は濁度が目標値(基準値)でなければ、処理水を濁水槽2へフィードバックして送り込み再処理できるようにしている。この場合、例えばPH値が基準値以上の場合、電磁流量弁37を閉めて処理水が外部へ流出しないようにし、リターンポンプ35を駆動する。更に、この処理水タンク32は、容量が一定のタンクであるので、レベル検知装置36も備え処理水タンク32の貯水量が一定になるようにコントロールしている。
【0050】
このようにして処理された上澄み液は設定基準を満たし、泥のない浄化された排水として配管を介し外部へ放流する。配管の中間にはこの放流された排水量検知のための電磁流量計37が設けられ流量コントロールを行っている。このときのPH値は、水道水並みのPH5.8〜8.6になっている。一方SS(浮遊物質濃度)は、開発現場において最高80g/lの濁水になる例があるが、本実施の形態でのSSは、25mg/l以下としている。
【0051】
この装置の基本構成は以上のようになっていて、更にアルカリ性のPH値計測、炭酸ガスの供給量管理、濁水の濁度計測、凝集剤供給量管理、ポンプの駆動制御、レベル管理、濁水の流量管理等のコントロールのための制御装置9も付随して設けられている。この制御装置9は、アルカリ性濁水処理装置1の前面に配置され操作盤を有しているので操作のしやすい構成となっている。又、図示していないが、各装置の制御機器であるモーター、PH計、濁度計、電磁流量弁、等とは配線で接続されていることはいうまでもない。
【0052】
これらの個々の機能を有する装置が図2,3に示すように1つの基台10上に設置され、装置は一体化されている。従って、基台10を移動させることでこの装置を一式同時に異なる場所への移動が可能なので、再設置することが容易であり、現場が変わってもスムースに対応することができる。このことにより短時間に能率的な濁水処理ができる。以上、実施の形態を種々説明したが、本発明はこれら実施の形態に限定されないことはいうまでもない。
【0053】
[他の実施の形態]
次に、本発明に関わる他の実施の形態を図にもとづき説明する。図12は、沈殿装置の一部の構成を変えた部分の処理フローを示すブロック図である。本例は前述した凝集ピット22に変わる他の構成の変形例であり、凝集ピット22に替えて反応促進装置60を設けたものである。前述の凝集ピット22は、噴流発生装置5を経て供給される濁水を凝集反応と中和反応を促進させるものであるが、本例の反応促進装置60もこの基本機能は同じである。
【0054】
この反応促進装置60は構造の詳細図を示していないが、図12に従って具体的に説明する。濁水槽2から送水された凝集剤を含む濁水は、炭酸ガス供給装置4から炭酸ガスの供給を受け噴流発生装置5を経て反応促進装置60に導かれる。この反応促進装置60の本体はタンク61になっていて、このタンク61の上方端に攪拌機即ち攪拌モータ62が設けられている。この攪拌モータ62の駆動軸にはタンク61内に挿入され回転可能な翼体63が結合している。翼体63は、羽部が2段構成になっている。濁水はタンク61の下方に設けられた供給口から供給され、タンク61の上方に移動する。
【0055】
この過程で、濁水は攪拌モータ62の駆動で回転する翼体63により攪拌され上方へもたらされる。タンク61の上方へもたらせられた濁水は、凝集反応と中和反応を促進して排出口から排出され、次工程である沈殿タンク23の中央室25に配管を介して供給される。この過程で配管中に設けられたPH計64により濁水のPH値を計測し、前述と同様にPH値が所定の数値に達していなければ凝集剤あるいは炭酸ガスの供給量の制御を行い設定値に調整される。
【0056】
沈殿タンク23に送水された濁水は、沈殿タンク23の上方から下方へ流れ、前述と同様の処理がなされる。即ち、上部に上澄み液、下部にスラッジ等の沈殿物に分離される。沈殿物は掻き寄せモータ28による翼体27の回転で掻き寄せられ排出口29より外部の排泥装置7に排出される。又、上澄み液は沈殿タンク23の上方より配管を介して回収され処理タンク32へ導かれ設定基準を満たした浄水として放流される。
【0057】
このように本例は構成されるが、本例の攪拌構成の反応は、動力源のない前述した実施の形態の流路攪拌反応と異なり、翼体63を回転させるための動力源は必要となるが、強制的に攪拌することになる。従って、濁水は翼体63の回転動作で強制的に満遍なく攪拌されることになり、結果的に反応が促進されることになるので、凝集剤等の少ない供給量で反応を促進させることができる。
【符号の説明】
【0058】
1…アルカリ性濁水処理装置
2…濁水槽
3…凝集剤供給装置
4…炭酸ガス供給装置
5…噴流発生装置
6…沈殿装置
7…排泥装置
8…排水装置
9…制御装置
10…基台
13…振動モーター
22…凝集ピット
23…沈殿タンク
25…中央室
32…処理水タンク
60…反応促進装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルカリ性濁水を所定量貯水するための濁水槽(2)と、
前記アルカリ性濁水を凝集させるため凝集剤を前記濁水槽へ供給する凝集剤供給装置(3)と、
前記濁水槽から前記凝集剤を含む濁水に炭酸ガスを混入させるための炭酸ガス供給装置(4)と、
前記凝集剤と前記炭酸ガスの混入された濁水を攪拌混合させるための噴流発生装置(5)と、
前記噴流発生装置(5)により攪拌混合された濁水を上澄み液と沈殿物とに分離処理するための沈殿装置(6)と、
前記上澄み液を排水するための排水装置(8)と、
前記沈殿物を排泥するための排泥装置(7)と、
濁水の状態を検出し前記凝集剤供給装置の凝集剤の供給量と前記炭酸ガス供給装置の炭酸ガスの供給量とを制御するための制御装置(9)と
からなるアルカリ性濁水処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のアルカリ性濁水処理装置において、
前記濁水槽(2)、前記沈殿装置(6)及び前記排水装置(8)は、アルカリ性濃度を計測するPH計(12、24、33)を設けていることを特徴とするアルカリ性濁水処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載のアルカリ性濁水処理装置において、
前記排水装置(8)は、濁水濃度を計測する濁度計(34)を設けていることを特徴とするアルカリ性濁水処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載のアルカリ性濁水処理装置において、
前記噴流発生装置(5)は、内部に扁平空間を有しキャビテーションの噴流を発生させる装置であることを特徴とするアルカリ性濁水処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載のアルカリ性濁水処理装置において、
前記アルカリ性濁水処理装置(1)は、前記各個別装置を同一の基台(10)上に一体化して搭載した構成の装置であることを特徴とするアルカリ性濁水処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載のアルカリ性濁水処理装置において、
前記排水装置(8)は、PH値が基準値に達しないときに排水処理水槽の排水を前記濁水槽へ戻すためのポンプ(35)を有していることを特徴とするアルカリ性濁水処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載のアルカリ性濁水処理装置において、
前記凝集剤供給装置(3)は、粉末の凝集剤を振動モーター(13)により所定量供給する構成の装置であることを特徴とするアルカリ性濁水処理装置。
【請求項8】
請求項1に記載のアルカリ性濁水処理装置において、
前記沈殿装置(6)は、前記噴流発生装置(5)で攪拌混合された濁水の凝集反応及び中和反応を同時に促進させるために、濁水を鉛直方向の上下、左右に流れを変えて攪拌するための促進装置(22)を有していることを特徴とするアルカリ性濁水処理装置。
【請求項9】
請求項1に記載のアルカリ性濁水処理装置おいて、
前記沈殿装置(6)は、前記噴流発生装置(5)で攪拌混合された濁水の凝集反応及び中和反応を同時に促進させるために、濁水を攪拌機(62)の駆動で翼体(63)を回転させて攪拌し反応させる反応促進装置(60)を有していることを特徴とするアルカリ性濁水処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−189339(P2011−189339A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−29819(P2011−29819)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(390025759)株式会社ワイビーエム (26)
【Fターム(参考)】