説明

アンテナ

【課題】地表面に垂直な方向に偏波した垂直偏波に対して、アンテナ面法線方向における指向性を大きくすること。
【解決手段】 地表面に垂直な方向に偏波した垂直偏波を送受信するアンテナにおいて、中央部において給電点aを有し、垂直偏波を受信又は送信する線路となる直線状の第1主線路11と、垂直偏波を受信又は送信する線路となり、第1主線路に平行に、離間して配置され、第1主線路に平行な方向における位置が、第1主線路に対して、異なる位置に配置された第2主線路12と、第1主線路と、第2主線路の両端を、それぞれ、接続する第1接続線路13と第2接続線路14と、第1接続線路と前記第2接続線路の少なくとも一方に、リアクタンス素子を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地表面に垂直な方向に偏波した垂直偏波を、アンテナ面の法線ベクトルの地表面への射影方向に対して、効率良く、送受信できるアンテナに関する。特に、自動車のフロントウインドウガラス、又は、リアウインドウガラス等の垂直面に対して傾斜した面に貼付して、地表面に平行な方向に対して、垂直偏波を効率良く送受信できるように、その方向の指向性を大きくしたアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
車両の通信においては、路面での電波の反射損失を小さくするために、地表面に対して垂直な方向に偏波した垂直偏波が用いられている。この垂直偏波を地表面に平行な方向に対して、効率良く送受信するには、その垂直偏波の地表面に平行な方向の指向性を大きくする必要がある。
【0003】
指向性の制御が可能なアンテナとして、下記特許文献1に記載のアンテナが知られている。本アンテナは、給電点を有する円形のループに対して、無給電のループアンテナを一部オーバーラップさせて配置して、ループの配列方向に垂直な方向に偏波した電波を送受信する等価的なダイポールアレイアンテナを構成したものである。
【0004】
また、下記特許文献2には、給電点を有した1本の直線状のアンテナと、そのアンテナの両側に、そのアンテナに平行に、スイッチで電気長を物理的に可変にした無給電の直線状のアンテナを配置したアンテナが開示されている。このアンテナは、3本の直線状の線路間の結合を電気的に制御して、指向性を制御するものである。
【0005】
また、下記特許文献3には、2つの長方形のループアンテナを、立体的に、直交させたアンテナが開示されている。そして、このループアンテナには、可変容量素子や線路上にギャップを設けて、可変容量素子の容量を変化させることで電流分布を制御して、給電点を含む辺に垂直な面での指向性を制御している。
【0006】
【特許文献1】特開2006−339769
【特許文献2】特開2004−128558
【特許文献3】英国特許文献公開2380325A
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記文献1は、ループアンテナの配列方向に垂直な方向に偏波した電波を送受信するものである。しかし、この偏波方向に垂直な面上での指向性を制御するものであるので、電波の送受信方向のベクトルと偏波方向のベクトルが作る平面上において、指向性を制御することができない。すなわち、このループアンテナを、自動車のフロントウインドウガラスに配設する場合には、ループの配列方向が車両の幅方向となり、車両の進行方向に対して、指向性を大きくすることはできない。
【0008】
また、特許文献2によるアンテナでは、給電点を有する直線状線路の両側に、直線状線路が平行に配列されているために、八木宇田アンテナのように、地表面に平行な面における指向性(方位角方向の指向性)が制御できるだけである。地表面に垂直な面における指向性(仰角方向の指向性)を制御することはできない。
【0009】
また、特許文献3によるアンテナも、同様に、地表面に垂直な方向に偏波した電波を送受信する場合には、地表面に平行な面上の指向性は制御できても、地表面に垂直な面上における指向性は制御できない。
【0010】
結局、上記の3つの特許文献のいずれの技術を用いても、地表面に垂直な方向に偏波した電波を送受信する場合において、地表面に平行な面上の指向性は制御できても、地表面に垂直な面上における指向性は制御できない。
【0011】
したがって、本発明は、この課題を解決するために成されたものであり、地表面に垂直な方向に偏波した電波を送受信する場合にいて、地表面に垂直な面上における指向性を制御できるようにして、地表面に平行な方向における指向性を大きくすることである。
このことにより、本発明は、車両に搭載するのに効果的なアンテナを供給することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の発明は、地表面に垂直な方向に偏波した垂直偏波を送受信するアンテナにおいて、中央部において給電点を有し、垂直偏波を受信又は送信する線路となる直線状の第1主線路と、垂直偏波を受信又は送信する線路となり、第1主線路に平行に、離間して配置され、第1主線路に平行な方向における位置が、第1主線路に対して、異なる位置に配置された第2主線路と、第1主線路と、第2主線路の両端を、それぞれ、接続する第1接続線路と第2接続線路と、第1接続線路と第2接続線路の少なくとも一方に、リアクタンス素子を設けたことを特徴とするアンテナである。
【0013】
本発明の特徴は、第1主線路と、これに平行な第2主線路の、第1主線路の延びる方向での位置が異なるように配置し、第1接続線路と第2接続線路と、第1接続線路と第2接続線路の少なくとも一方に、リアクタンス素子を設けたことである。ここにおいて、リアクタンス素子を設ける位置は、必ずしも限定されないが、電気的な中央部に設けることが望ましい。たとえば、第1主線路、第1接続線路、第2主線路、及び第2接続線路とで、構成されるループの一周を、1線路波長とした場合には、電流分布の節となる点に設けることが望ましい。すなわち、給電点から、励振基本波の、±π/2の位相位置に設けることが望ましい。
【0014】
この構成により、第1主線路と第2主線路に励振される電流分布の強度を、地表面からの同一高さにおいて、異なる値とする、すなわち、両者の電流分布を高さ方向に関して不平衡な状態とすることができる。この結果、地表面に垂直な面上における指向性を変化させることができる。第1接続線路と第2接続線路は、必ずしも、直線である必要はなく、折れ線で構成しても良いし、曲線であっても良い。第1接続線路と第2接続線路は、地表面に平行な面における電流成分が、打ち消されるような対称性を有して配置されることが望ましい。すなわち、このような構成によると、水平偏波に対する送受信感度を低くすることができる。たとえば、第1接続線路と第2接続線路を、ループの中心点に対して点対称の関係を満たすように配置することで、電流の水平成分を打ち消すことができる。
【0015】
この発明において、リアクタンス素子は、第1接続線路又は第2接続線路における線路上のギャップで構成することが望ましい。また、リアクタンス素子は、第1接続線路又は第2接続線路における線路上に挿入されるキャパシタ、インダクタ、又は、可変キャパシタで構成することが望ましい。要するに、第1主線路と第2主線路における電流分布の位相関係を変化させることができるものであれば良い。電気的にキャパシタンスを変化できるバラクタ等の可変キャパシタを用いた場合には、電気的に、指向性を変化させることができる。また、第1主線路、第2主線路、第1接続線路、及び第2接続線路によるループ1周の長さは、送受信する前記垂直偏波の線路波長に等しいことが望ましい。この場合には、基本波を送受信できるので、放射効率が高いアンテナとなる。もちろん、高調波を送受信するようにしても良い。
【0016】
第1主線路と第2主線路とは、必ずしも同一長さである必要はないが、同一長さで構成することが望ましい。第1主線路と第2主線路の長さは、特に、限定されないが、ループの一周の長さの1/8〜3/8が望ましい。この時には、ループの励振基本波の線路波長の1/8〜3/8となる。最も望ましいのは、1/4である。第1主線路と第2主線路との第1主線路方向における位置の差は、大きい方が望ましい。たとえば、第1主線路の長さaに対して、aが1周の1/4である場合には、0.766a〜0.985aの範囲が望ましい。また、aが1周の3/8である場合には、0.255a〜0.328aの範囲が望ましい。aが1周の1/8の場合には、2.298a〜2.955aの範囲が望ましい。これらを総合した望ましい範囲は、0.255a〜2.955aである。また、aの値に係わらず、0.766a〜0.985aの範囲が望ましい。また、第1主線路の中点と第2主線路の中点とを結ぶ線分と、第1主線路との成す角で言えば、10〜40度であることが望ましい。これらの範囲の時に、地表面に垂直な方向に偏波した電波を、地表面に平行な方向で、第1主線路と第2主線路とで構成される平面に垂直な方向に、効率良く送受信させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、第2主線路における電流分布を、第1主線路の電流分布に対して、第1主線路の方向に対して、推移したものとすることができる。この結果、第1主線路と第2主線路とで構成される平面に垂直な法線ベクトル(以下、「アンテナ面法線ベクトル」という)と、第1主線路の方向のベクトルとが成す平面における垂直偏波の指向性を制御することができる。この結果として、アンテナ面法線ベクトルの地表面への射影方向(以下、「所望送受信方向」という)の指向性を大きくして、垂直偏波の所望送受信方向に対する送受信効率を向上させることができる。、また、第1又は第2接続線路に挿入されるリアクタンス素子の値を変化させることで、第1主線路と第2主線路との電流分布を変化させることで、より効果的に、所望送受信方向の指向性を制御することができ、所望送受信方向に対するアンテナの感度を最大とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。本発明は、以下の具体的な実施例に限定されるものではなく、その具体的な実施例により想起される全範囲を含むものである。
【実施例1】
【0019】
図1に示すように、本実施例に係るアンテナ10は、平行四辺形をしている。第1主線路11と第2主線路12は、地表面に垂直な方向に偏波した垂直偏波を送受信するアンテナ片である。第1主線路11の片端bと第2主線路12の片端cとは、第1接続線路13で接続され、第1主線路11の他方の端fと第2主線路12の他方の端eとは、第2接続線路14で接続されている。第1主線路11の中央部aは、給電点を有し、第2主線路12は給電点を有していない。また、第1接続線路13の中央部には、リアタクンス素子X1が配設されており、第2接続線路14の中央部には、リアクタンス素子X2が配設されている。第1主線路11、第2主線路12、第1接続線路13、及び、第2接続線路14は、長さが等しく、全体でループを構成している。
【0020】
各線路の長さは、ループの1周の長さの1/4に設定されいる。すなわち、ループ1周をループに励振される基本波の1波長λ(管内波長)とすると、各線路の長さは、λ/4である。また、第2接続線路14と第1主線路11との成す角Ψは、30度に設定されている。したがって、第1主線路11の長さをaとすると、第1主線路11の一端fと第2主線路12の対応端eとの間の第1主線路11の方向に沿った距離は、0.866aである。この角度Ψは、10〜40度が望ましい。この角度に対応する第1主線路11の一端fと第2主線路12の対応端eとの間の第1主線路11の方向に沿った距離は、0.985a〜0.766aである。
【0021】
この構成のアンテナ10は、第1主線路11と第1接続線路13のb−X1間の線路と第2接続線路14のf−X2間の線路で構成される第1のアンテナで、基本波の半波長の電流分布を生じ、第2主線路12と第1接続線路13のc−X1間の線路と第2接続線路14のe−X2間の線路で構成される第2のアンテナで、基本波の半波長の電流分布を発生させている。そして、第1のアンテナと第2のアンテナとで、電流分布の位相は、z軸方向に見て、反転したものとなっている。これらの両アンテナにより、ダイポールアンテナが構成される。アンテナの電波の放射片と受信片となるのは、第1主線路11と第2主線路12である。この線路が、垂直偏波を受信し、放射する機能を有する。
【0022】
このアンテナの指向性を図2に示す。x軸は、第1主線路11と第2主線路12とで構成される面の法線ベクトル、すなわち、アンテナ面法線ベクトルの向きにとられている。x軸方向は、上記した所望送受信方向である。z軸は、直線状の第1主線路11、第2主線路12が伸びている方向にとられている。受信波では、垂直偏波のz軸成分が、検出され、放射波では、z軸方向に偏波した電波が放射される。y軸は、アンテナ面(yz面)上でz軸に垂直な方向にとられている。
【0023】
xz面(アンテナ面法線ベクトルと第1主線路の方向ベクトルで構成される面)での、指向特性を、図2(a)に、xy面(アンテナ面法線ベクトルと第1主線路と第2主線路との垂線方向のベクトルとで構成される面)での指向特性を図2(b)に、yz面(アンテナ面)での指向特性を図2(c)に示す。曲線C1が第1主線路11と第2接続線路14との成す角Ψを10度とした場合、曲線C2がΨを50度とした場合であり、曲線D1は、角Ψを90度とした場合である。ただし、この特性は、リアクタンス素子X1、X2を設けずに、第1接続線路13と第2接続線路14とを、単なる、連続した直線線路とした場合のアンテナの指向特性である。このように、角Ψを90度以下、すなわち、第1主線路11と第2接続線路14とを鋭角で交差させることで、所望送受信方向(x軸方向)の指向性が強くなっていることが理解される。
【0024】
図3に、第1接続線路13と第2接続線路14との成す角Ψを変化させた場合の、ループの電流位相分布を示す。角Ψにより、アレーファクターが変化して、電流位相分布が変化していることが理解される。これが、指向性を変化させる原因である。
【0025】
次に、リアクタンス素子X1、X2を設けた場合のアンテナについて考察する。図4は、リアクタンス素子を設けないアンテナの電流分布と、リアクタンス素子X1、X2を、それぞれ、第1接続線路13と第2接続線路14に設けた場合の電流分布を示す。ただし、角Ψは90度の場合である。リアクタンス素子X1、X2を設けない場合には、第1主線路11と第2主線路12の電流分布は、ループ方向に見ると、向きが逆であり、z軸方向に見ると、向きが等しい。また、絶対値の分布は等しい。これにより、xz面での指向特性は、8字形状となる。リアクタンス素子X1、X2を設けた場合には、第1主線路11と第2主線路12を流れる電流の向きは、ループ方向に見ると同一、z軸方向に見ると、逆向きである。また、絶対値の分布は等しくない。
【0026】
次に、第1接続線路13に挿入されているリアクタンス素子X1の大きさを−3000Ωにして、第2接続線路14に挿入されているリアクタンス素子X2の大きさを変化させた時のループ上の各点の電流位相をシミュレーションにより求めた。結果を図5に示す。曲線g1は、リアクタンス素子X1とX2がない場合の電流位相の特性である。給電点aと点dとで、電流の絶対値が最大(腹)となり、第1接続線路13の中点と、第2接続線路14の中点とで、電流が零(節)となっている。曲線g2は、リアクタンス素子X1を−3000Ω(容量性)とし、リアクタンス素子X2を設けない場合の電流位相の特性である。曲線g3は、リアクタンス素子X1を−3000Ω、リアクタンス素子X2を300Ωとした場合の電流位相の特性を示す。曲線g3から、第1主線路11と第2主線路12とで、ループの方向に見て、電流が同じ方向に、z軸方向で見て、電流は逆向きに、流れていることが理解される。
【0027】
その時のxy面上の指向特性を図6に示す。曲線h1、h2、h3は、それぞれ、(X1=0Ω、X2=0Ω)、(X1=−3000Ω、X2=0Ω)、(X1=−3000Ω、X2=300Ω)の場合である。リアクタンス素子の値を変化させることで、指向特性が変化できることが理解される。
【0028】
次に、第1主線路11と第2接続線路14との成す角Ψを30度したアンテナ10において、リアクタンス素子(バラクタ)X1の値を−3000Ωに固定して、リアクタンス素子X2の値を変化させた時の、xz面上の指向特性をシミュレーションした。その結果を、図7に示す。リアクタンス素子X1、X2の値を適切に選択すれば、指向特性を変化させることができることが理解される。たとえば、x軸をz軸方向に−45度回転させた方向に、最大の指向性を得ることも可能である。このことは、アンテナ面の法線ベクトルと地表面との成す角を45度にして、アンテナ10を取り付けた場合に、x軸方向に最大指向性を得ることができることを意味している。
【0029】
次に、アンテナ面法線ベクトルの方向を地表面に対して60度となるようにアンテナ10を設置した場合(設置面と地表面との成す角が30度)を考える。これは、自動車のフロントウインドガラスにアンテナ10を設置した場合に相当する。また、第1主線路11と第2接続線路14との成す角Ψを30度とした場合である。この場合のxz面での指向特性を図8の(a)に、xy面での指向特性を図8の(b)に示す。ただし、リアクタンス素子X1の値は、−3000Ω、リアクタンス素子X2の値は、+500Ωとした場合である。
これにより、所望送受信方向(x軸)の感度を十分に大きくすることができる。
【0030】
また、図9に示す自動車のフロントウインドウガラスに、アンテナ10を配設した状態での指向特性を求めた。その結果であるxz面での指向特性を図10の(a)に、xy面での指向特性を図10の(b)に示す。ガラスの誘電率5.8、金属ピラーの存在を考慮して、アンテナ10を給電点を金属ピラーに接近させて配置したとして、シミュレーションした結果である。図10から、所望送受信方向(x軸)に感度が高いことが理解される。
【0031】
第1接続線路13と第2接続線路14の形状は、直線でなくとも良い。たとえば、図11の(a)、(b)に示すように、折れ線で構成しても良い。このとき、第1接続線路13と第2接続線路14の形状は、ループ形状の中心Oに対して、点対称の形状であることが望ましい。点対称とすることにより、y軸方向(地表面に平行な方向)の放射成分をキャンセルすることができる。第1主線路11と第2主線路12とのz軸方向の位置の差を決定する角Ψは、第1主線路11の中点aと第2主線路12の中点dとを結ぶ直線Lと、第1主線路11との成す角で定義される。また、リアクタンスX1、X2の挿入位置は、基本波の位相分布において、給電点aの位相に対して、±π/2の位相差を有する点に設けられる。
【0032】
また、リアクタンス素子X1、X2は、図12の(a)に示すように、接続線路に設けられたギャップで、キャパシタを構成しても、(b)に示すように、リアクタンス素子X1を、物理ギャップで構成して、リアクタンス素子X2をアメンダ構造のインダクタ、線路をアメンダ構造に対向させたキャパシタを構成しても良い。また、(c)に示すように、リアクタンス素子X1を物理ギャップで構成して、リアクタンス素子X2をチップインダクタ又はチップコンデンサで形成しても良い。さらに、(d)に示すように、リアクタンス素子X1を、物理ギャップで構成して、リアクタンス素子X2をバリキャップコンデンサで構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、地表面の垂直な方向に偏波した垂直偏波のアンテナ面法線ベクトルの方向に対する指向性の大きなアンテナであるので、車両間の通信に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の具体的な実施例に係るアンテナの構成図。
【図2】同実施例のアンテナの指向特性図。
【図3】第1主線路と第2接続線路との成す角を変化させた場合のループ上の電流位相分布を示した特性図。
【図4】リアクタンス素子により電流位相が制御できることを示した説明図。
【図5】リアクタンス素子の値と、励振電流位相分布との関係を示した特性図。
【図6】リアクタンス素子により指向特性が変化できることを示した指向特性図。
【図7】リアクタンス素子の値を変化させた時の指向特性を変化を示した特性図。
【図8】アンテナ面を地表面に対して傾斜させた場合の実施例アンテナの指向特性図。
【図9】実施例アンテナを自動車のフロントウインドウガラス面に配設した時の指向特性をシミュレーションした場合におけるアンテナの配置図。
【図10】同実施例アンテナを自動車のフロントウインドウガラスに配置した状態での指向特性図。
【図11】第1接続線路と第2接続線路の他の構成を示したアンテナの平面図。
【図12】リアクタンス素子の他の構成を示したアンテナの平面図。
【符号の説明】
【0035】
10…アンテナ
11…第1主線路
12…第2主線路
13…第1接続線路
14…第2接続線路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地表面に垂直な方向に偏波した垂直偏波を送受信するアンテナにおいて、
中央部において給電点を有し、前記垂直偏波を受信又は送信する線路となる直線状の第1主線路と、
前記垂直偏波を受信又は送信する線路となり、前記第1主線路に平行に、離間して配置され、前記第1主線路に平行な方向における位置が、前記第1主線路に対して、異なる位置に配置された第2主線路と、
前記第1主線路と、前記第2主線路の両端を、それぞれ、接続する第1接続線路と第2接続線路と、
前記第1接続線路と前記第2接続線路の少なくとも一方に、リアクタンス素子を設けたことを特徴とするアンテナ。
【請求項2】
前記リアクタンス素子は、前記第1接続線路又は前記第2接続線路における線路上のギャップであることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
前記リアクタンス素子は、前記第1接続線路又は前記第2接続線路における線路上に挿入されるキャパシタ、インダクタ、又は、可変キャパシタであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアンテナ。
【請求項4】
前記第1主線路、前記第2主線路、前記第1接続線路、及び前記第2接続線路による1周の長さは、送受信する前記垂直偏波の線路波長に等しいことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のアンテナ。
【請求項5】
前記第1主線路の中点と前記第2主線路の中点とを結ぶ線分と、前記第1主線路との成す角は、10〜40度であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のアンテナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−100053(P2009−100053A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−267160(P2007−267160)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】