説明

イミダゾ[1,2−a]ピリジンおよびそれらの薬剤としての使用

本発明は内皮性酸化窒素(NO)シンターゼの転写を調節し、有用な薬理活性化合物である式I
【化1】


(式中、R、R1〜R4およびnは特許請求の範囲で定義された意味を有する)のイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体に関する。特に、式Iの化合物は酵素の内皮性NOシンターゼの発現を上方に調節し、前記酵素の発現の増加、またはNOレベルの増加、または減少したNOレベルの正常化が望まれる症状に適用することができる。本発明はさらに式Iの化合物の製造法、それらを含有する医薬組成物、並びに内皮性NOシンターゼの発現を刺激するための、または例えばアテローム性動脈硬化症、血栓症、冠動脈疾患、高血圧および心不全のような心臓血管疾患を含む様々な疾患を治療するための薬剤の製造における式Iの化合物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内皮性酸化窒素(NO)シンターゼの転写を調節し、有用な薬理活性化合物である式I
【化1】

(式中、R、R1〜R4およびnは下記で定義される意味を有する)のイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体に関する。特に、式Iの化合物は酵素の内皮性NOシンターゼの発現を上方に調節し、前記酵素の発現の増加、またはNOレベルの増加、または減少したNOレベルの正常化が望まれる症状に適用することができる。本発明はさらに式Iの化合物の製造法、それらを含有する医薬組成物、並びに内皮性NOシンターゼの発現を刺激する、または例えばアテローム性動脈硬化症、血栓症、冠動脈疾患、高血圧および心不全のような心臓血管疾患を含む様々な疾患を治療するための薬剤の製造における式Iの化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
内皮性NOシンターゼ(eNOS、NOS−III)はアルギニンの酸化により酸化窒素(一酸化窒素、NO)を生成する3種のイソ酵素グループに属する。内皮に放出されるNOは多くの主要な心臓血管のメカニズムにおいて非常に重要である。それは血管拡張作用を有し、また血小板の凝集、白血球と内皮の接着および血管内膜の平滑筋細胞の増殖を阻害する。
【0003】
内皮性NOシンターゼは転写および転写後レベルの両方で生理学的および病態生理学的に調節される。すでに内皮に存在する酵素は特定のアミノ酸のリン酸化を通してだけでなく、特定のタンパク質との直接的相互作用によってもまたカルシウム依存性およびカルシウム非依存性活性化を受ける。通常は一時的な、このNO放出を刺激するものは細胞外のアルギニン、17β−エストロゲン、また血流(流れ負荷)により内皮の内腔表面に与えられる機械的刺激である。後者はさらに転写レベルでのeNOSの調節をもたらす。例えば、Sessaら(非特許文献1)は運動トレーニングによるeNOSの著しい増加およびそれと関連する流れ負荷の増加を達成することができた。
【0004】
転写後レベルでの調節が生体内で関係があるかどうかは明確に証明されていない。したがって、例えば冠状動脈性心疾患の患者への高用量のアルギニン投与は内皮依存性血管弛緩の一時的な改善をもたらすだけである。
【0005】
他方では、eNOSタンパク質の上方調節の有意性は科学的に認められている。すなわち、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤シンバスタチンの保護特性は脂質低下の他に一部は生体内でのeNOS発現の増加に帰することを示す調査結果がある(非特許文献2)。さらに、日本人においてeNOS遺伝子の5’−隣接領域(eNOSプロモーター)の単一点突然変異およびそれと関係があるeNOS遺伝子転写の割合の減少が冠動脈攣縮のリスク増加と関係があることもまた知られている(非特許文献3)。
【0006】
したがって、現在はeNOS調節の転写および転写後メカニズムは多数の疾患、特に心臓血管疾患で著しく混乱していると考えられている。多種多様の心臓血管疾患の非常に早い段階でも、血管の内側を覆う内皮でこのタイプの機能は生物活性NOの欠乏をもたらすことができ、それは測定可能な病態生理学的および形態学的変化の形態で疾患の進行として現れる。すなわち、初期のアテローム発生の重要なステップは内皮のNO放出の減少、例えば低密度リポタンパク質の酸化、血管の内膜における単球の動員と集積、および内膜細胞の増殖により促進される。アテローム発生の結果として血管の内側にプラークが形成し、それは次に流れ負荷の減少を通して内皮のNO放出のさらなる減少および病状のさらなる悪化をもたらす。内皮のNOは血管を拡張させる物質でもあるため、その減少は高血圧を引き起こすことも多く、それは独立したリスク要因としてさらに臓器障害を起こしうる。
【0007】
したがって、これらの疾患を治療するための治療的なアプローチの目標は内皮のNO発現を増加させることによりこの一連の出来事を遮断することであろう。試験管内における予め損傷した血管のNOシンターゼの過剰発現をもたらす遺伝子導入実験は実際に記載された方法に拮抗することができるため、このアプローチの正当性の証拠である(非特許文献4)。
【0008】
細胞培養においてeNOS転写および発現に直接的な影響を及ぼす幾つかの低分子量化合物が文献で開示されている。すでに挙げたスタチンの場合、生体内でのこのようなeNOS増加は副作用として現われた。しかしながら、この類の物質の知られている範囲の副作用を考慮して、毒物学的に問題のない投与量でこの作用をどれぐらい利用できるかが不明である。Liaoらは特許文献1、2で内皮細胞のeNOSの増加や例えば卒中または肺高血圧症のような様々な疾患の治療におけるrhoGTPase阻害剤およびアクチン細胞骨格の機構に影響を与える物質の使用を特許請求しているが、これを達成する具体的な方法を示していない。内皮性NOシンターゼの発現を上方に調節する特定のアミド誘導体、特にシクロアルキル環がベンゼン環またはヘテロ芳香族環と縮合しているN−シクロアルキルアミドは特許文献3、4、5、6、7、8、9に記載されている。内皮性NOシンターゼの発現を上方に調節する特定のトリアザ−およびテトラアザ−アントラセンジオン誘導体は特許文献10に記載されている。内皮性NOシンターゼの発現を上方に調節し、好ましい特性プロファイルを有し、例えばアテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患または心不全のような様々な疾患を治療するための薬剤として有用である他の化合物の必要性がまだ存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO 99/47153
【特許文献2】WO 00/03746
【特許文献3】WO 02/064146
【特許文献4】WO 02/064545
【特許文献5】WO 02/064546
【特許文献6】WO 02/064565
【特許文献7】WO 2004/014369
【特許文献8】WO 2004/014372
【特許文献9】WO 2004/014842
【特許文献10】WO 2004/094425
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Circ. Research 74, 349(1994年)
【非特許文献2】EndresらのProc. Natl. Acad. Sci. USA 95, 8880(1998年)
【非特許文献3】NakayamaらのCirculation 99, 2864(1999年)
【非特許文献4】VarenneらのHum. Gene Ther. 11, 1329(2000年)
【発明の概要】
【0011】
驚くべきことに、今般、式Iの化合物は内皮性NOシンターゼの転写の調節剤であり、特にeNOSの発現を刺激し、すなわち上方に調節し、上記の心臓血管疾患のような様々な疾患の治療において有用であることを見い出した。
【0012】
式Iに包含される特定の化合物はEP 668278;WO 2006/088246;WO 02/085903;WO 2003/000689;WO 02/066477;FR 2606409;EP 267111;WO 2005/086808;WO 2004/087641;WO 2003/04188;WO 2003/000689;US 4767755;Journal of Medicinal Chemistry,15(9),982〜5(1972年);Farmaco,Edizione Scientifica,18(1),42〜6(1963年);Bull. Soc. Chim. France,1344〜6(1961年);Journal of Medicinal Chemistry,41(22),4317〜4328(1998年);Tetrahedron,62(25),6042〜6049(2006年);Chemical & Pharmaceutical Bulletin,38(9),2352〜6(1990年);Journal of Heterocyclic Chemistry,25(1),129〜37(1988年);Tetrahedron Letters,47(26),4449〜4452(2006年);Nuclear Science and Techniques,16(5),289〜292(2005年);Journal of Combinatorial Chemistry,7(4),530〜538(2005年);Letters in Organic Chemistry,2(2),184〜187(2005年);Tetrahedron Letters,44(33),6265〜6267(2003年);Journal of Medicinal Chemistry,46(2),237〜243(2003年)を含む数多くの文献に記載されている。eNOSの転写または発現に対するこれらの知られている式Iの化合物の刺激作用およびそのような作用に基づく疾患の治療におけるそれらの使用はまだ開示されていない。
【0013】
本発明の主題は内皮性NOシンターゼの発現を刺激するための、あるいはこのような刺激またはNOレベルの増加が望ましい疾患、例えばアテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患または心不全のような心臓血管疾患、または本明細書全体を通して挙げられた他の疾患を治療するための薬剤の製造における何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式I
【化2】

[式中、Rはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ−(C1−C3)−アルキル、ヒドロキシ、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルキルメルカプト、NR7R8、モノ−(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C2−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルフィニル、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、ペンタフルオロスルファニル、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され、前記アリール基はハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよく、また=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
【0014】
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレンまたは(C1−C2)−アルケニレン鎖を形成し;
R2は水素、ヒドロキシおよび(C1−C6)−アルキルから選択され;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R5は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシ、(C1−C18)−アルキルカルボニルオキシ−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C6−C14)−アリールカルボニル、(C6−C14)−アリールオキシカルボニル、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルキルカルボニルオキシ、(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルおよびジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルから選択され、前記アリール基はすべてハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;
R6は水素、シアノ、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルコキシおよび(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシから選択され;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよく、また−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよく、またR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R13、R14およびR15は独立してハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
nは0、1、2、3、4および5から選択される]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩の使用である。
【0015】
本発明の他の主題は内皮性NOシンターゼの発現を刺激するための、あるいはこのような刺激またはNOレベルの増加が望ましい疾患、例えばアテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患または心不全のような心臓血管疾患、または本明細書全体を通して挙げられた他の疾患を治療するための薬剤の製造における何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式I
【化3】

[式中、Rはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ−(C1−C3)−アルキル、ヒドロキシ、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルキルメルカプト、NR7R8、モノ−(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C2−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルフィニル、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、ペンタフルオロスルファニル、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され、前記アリール基はハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよく、また=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
【0016】
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレンまたは(C1−C2)−アルケニレン鎖を形成し;
R2は水素、ヒドロキシおよび(C1−C6)−アルキルから選択され;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R5は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシ、(C1−C18)−アルキルカルボニルオキシ−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C6−C14)−アリールカルボニル、(C6−C14)−アリールオキシカルボニル、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルキルカルボニルオキシ、(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルおよびジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルから選択され、前記アリール基はすべてハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;
R6は水素、シアノ、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルコキシおよび(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシから選択され;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよく、また−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよく、またR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R13、R14およびR15は独立してハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
nは0、1、2、3、4および5から選択される]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但し2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸は除外され、さらにR1は水素またはメチルであり、R2およびR4は水素であり、nは1であり、R3はCOOHまたは(C1−C6)−アルコキシカルボニルであり、そしてRはClである化合物は除外される]の使用である。
【0017】
本発明の好ましい態様は内皮性NOシンターゼの発現を刺激するための、あるいはこのような刺激またはNOレベルの増加が望ましい疾患、例えばアテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患または心不全のような心臓血管疾患、または本明細書全体を通して挙げられた他の疾患を治療するための薬剤の製造における何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式I[式中、Rはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、NR7R8、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され、前記アリール基はハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよく、また=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレン鎖を形成し;
R2は水素であり;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ水素であり;
R5は水素、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシおよびヒドロキシから選択され;
R6は水素であり;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよく、また−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素であり;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよく、またR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R13、R14およびR15は独立してハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
nは0、1、2、3、4および5から選択される]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但し2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸は除外され、さらにR1は水素またはメチルであり、R2およびR4は水素であり、nは1であり、R3はCOOHまたは(C1−C6)−アルコキシカルボニルであり、そしてRはClである化合物は除外される]の使用に関する。
【0018】
本発明のより好ましい態様は内皮性NOシンターゼの発現を刺激するための、あるいはこのような刺激またはNOレベルの増加が望ましい疾患、例えばアテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患または心不全のような心臓血管疾患、または本明細書全体を通して挙げられた他の疾患を治療するための薬剤の製造における何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式I[式中、Rはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、NR7R8、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は−N(R4)−、−C(=O)−または−O−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよく;
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレン鎖を形成し;
R2は水素であり;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ水素であり;
R5は水素、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシおよびヒドロキシから選択され;
R6は水素であり;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に−C(=O)−および−O−から選択される1または2個の別の環員を含有してもよく;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素であり;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環はR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に−N(R4)−および−C(=O)−から選択される1または2個の別の環員を含有してもよく;
nは0、1、2、3、4および5から選択される]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但し2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸は除外され、さらにR1は水素またはメチルであり、R2およびR4は水素であり、nは1であり、R3はCOOHまたは(C1−C6)−アルコキシカルボニルであり、そしてRはClである化合物は除外される]の使用に関する。
【0019】
本発明の他の好ましい態様は式Iの化合物が2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−フェニル)−3−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
3−メチル−2−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ペンタフルオロ−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル
2−(3−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ナフタレン−2−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−フルオロ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,4−ジメチルフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
【0020】
2−(4−クロロ−3−メチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−シクロヘキシル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−メタンスルホニル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,5−ジフルオロフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ビフェニル4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
11H−インデノ[1',2':4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−アミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
【0021】
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸t−ブチルアミド、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸アミド、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸ジメチルアミド、
アゼチジン−1−イル−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−メタノン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
N−ヒドロキシ−2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(3−クロロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−エトキシカルボニルオキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
6−ブロモ−2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
6−ブロモ−2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
6−ブロモ−2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
[4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ジエチル−アミン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−6−ニトロ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミン、
N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−ホルムアミド、
N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−アセトアミド、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−イミダゾリジン−2,4−ジオン、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−4H−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンおよび
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジンから選択される内皮性NOシンターゼの発現を刺激するための、あるいはこのような刺激またはNOレベルの増加が望ましい疾患、例えばアテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患または心不全のような心臓血管疾患、または本明細書全体を通して挙げられた他の疾患を治療するための薬剤の製造における何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式Iの化合物またはその生理学的に許容しうる塩の使用に関する。
【0022】
本発明の他の態様は式Iの化合物が下記で定義されるような式IaまたはIbの化合物である内皮性NOシンターゼの発現を刺激するための、あるいはこのような刺激またはNOレベルの増加が望ましい疾患、例えばアテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患または心不全のような心臓血管疾患、または本明細書全体を通して挙げられた他の疾患を治療するための薬剤の製造における何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式Iの化合物またはその生理学的に許容しうる塩の使用に関する。
【0023】
本発明の他の主題は薬剤として使用される何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式Ia
【化4】

[式中、Rはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ−(C1−C3)−アルキル、ヒドロキシ、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルキルメルカプト、NR7R8、モノ−(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C2−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルフィニル、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、ペンタフルオロスルファニル、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され、前記アリール基はハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよく、また=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
【0024】
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレンまたは(C1−C2)−アルケニレン鎖を形成し;
R2は水素、ヒドロキシおよび(C1−C6)−アルキルから選択され;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R5は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシ、(C1−C18)−アルキルカルボニルオキシ−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C6−C14)−アリールカルボニル、(C6−C14)−アリールオキシカルボニル、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルキルカルボニルオキシ、(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルおよびジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルから選択され、前記アリール基はすべてハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;
R6は水素、シアノ、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルコキシおよび(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシから選択され;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよく、また−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよく、またR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R13、R14およびR15は独立してハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
nは0、1、2、3、4および5から選択される]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但しR1、R2およびR4は水素であり、nは1であり、Rはシアノであり、そしてR3はシアノまたはCOOHである化合物は除外され、R1は水素またはメチルであり、R2およびR4は水素であり、nは1であり、R3はCOOHまたは(C1−C6)−アルコキシカルボニルであり、そしてRはClである化合物は除外され、R1、R2およびR4は水素であり、そしてnは0である化合物は除外され、さらにR1、R2およびR4は水素であり、R3はBrであり、nは1であり、そしてRはBr、NO2、ジメチルアミノ、アミノ、メチル、アミド(CONH2)またはFである化合物は除外される]に関する。
【0025】
本発明の好ましい態様は薬剤として使用される何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式Ia[式中、Rはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、NR7R8、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され、前記アリール基はハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよく、また=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレン鎖を形成し;
R2は水素であり;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ水素であり;
R5は水素、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシおよびヒドロキシから選択され;
R6は水素であり;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよく、また−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素であり;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよく、またR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R13、R14およびR15は独立してハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
nは0、1、2、3、4および5から選択される]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但しR1、R2およびR4は水素であり、nは1であり、Rはシアノであり、そしてR3はシアノまたはCOOHである化合物は除外され、R1は水素またはメチルであり、R2およびR4は水素であり、nは1であり、R3はCOOHまたは(C1−C6)−アルコキシカルボニルであり、そしてRはClである化合物は除外され、R1、R2およびR4は水素であり、そしてnは0である化合物は除外され、さらにR1、R2およびR4は水素であり、R3はBrであり、nは1であり、そしてRはBr、NO2、ジメチルアミノ、アミノ、メチル、アミドまたはFである化合物は除外される]に関する。
【0026】
本発明のより好ましい態様は薬剤として使用される何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式Ia[式中、Rはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、NR7R8、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は−N(R4)−、−C(=O)−または−O−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよく;
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレン鎖を形成し;
R2は水素であり;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ水素であり;
R5は水素、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシおよびヒドロキシから選択され;
R6は水素であり;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に−C(=O)−および−O−から選択される1または2個の別の環員を含有してもよく;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素であり;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環はR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に−N(R4)−および−C(=O)−から選択される1または2個の別の環員を含有してもよく;
nは0、1、2、3、4および5から選択される]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但しR1、R2およびR4は水素であり、nは1であり、Rはシアノであり、そしてR3はシアノまたはCOOHである化合物は除外され、R1は水素またはメチルであり、R2およびR4は水素であり、nは1であり、R3はCOOHまたは(C1−C6)−アルコキシカルボニルであり、そしてRはClである化合物は除外され、R1、R2およびR4は水素であり、そしてnは0である化合物は除外され、さらにR1、R2およびR4は水素であり、R3はBrであり、nは1であり、そしてRはBr、NO2、ジメチルアミノ、アミノ、メチル、アミドまたはFである化合物は除外される]に関する。
【0027】
本発明の他の好ましい態様は式Iaの化合物が2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−フェニル)−3−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
3−メチル−2−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ペンタフルオロ−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ナフタレン−2−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−フルオロ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
【0028】
2−(2,4−ジメチルフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−クロロ−3−メチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−シクロヘキシル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−メタンスルホニル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,5−ジフルオロフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ビフェニル4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
11H−インデノ[1',2':4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−アミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
【0029】
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸t−ブチルアミド、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸アミド、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸ジメチルアミド、
アゼチジン−1−イル−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−メタノン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
N−ヒドロキシ−2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(3−クロロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−エトキシカルボニルオキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
6−ブロモ−2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
[4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ジエチル−アミン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−6−ニトロ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミン、
N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−ホルムアミド、
N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−アセトアミド、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−イミダゾリジン−2,4−ジオン、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−4H−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンおよび
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン
から選択される薬剤として使用される何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式Iaの化合物またはその生理学的に許容しうる塩に関する。
【0030】
本発明の他の態様は式Iaの化合物が下記で定義されるような式Ibの化合物である薬剤として使用される何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式Iaの化合物またはその生理学的に許容しうる塩の使用に関する。
【0031】
本発明の他の主題は何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式Ib
【化5】

[式中、RはF、Cl、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、NR7R8、ニトロおよびペンタフルオロスルファニルから選択され;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよく、また=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレンまたは(C1−C2)−アルケニレン鎖を形成し;
R2は水素、ヒドロキシおよび(C1−C6)−アルキルから選択され;
R3はシアノ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12および−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R5は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシ、(C1−C18)−アルキルカルボニルオキシ−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C6−C14)−アリールカルボニル、(C6−C14)−アリールオキシカルボニル、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルキルカルボニルオキシ、(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルおよびジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルから選択され、前記アリール基はすべてハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;
R6は水素、シアノ、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルコキシおよび(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシから選択され;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよく、また−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択されるが、但しR9およびR10の少なくとも一方は水素ではなく;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素であり;
R12は水素であり;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよく、またR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有するが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R13、R14およびR15は独立してハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
nは1、2、3、4および5から選択される]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但し2−(4−アミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミンは除外される]に関する。
【0032】
本発明の好ましい態様は何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式Ib[式中、RはF、Cl、(C1−C6)−アルキルおよびNR7R8から選択され;
R1は水素であり;
R2は水素であり;
R3はシアノ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12および−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ水素であり;
R5は水素、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシおよびヒドロキシから選択され;
R6は水素であり;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に−C(=O)−および−O−から選択される1または2個の別の環員を含有してもよく;
R7およびR8は独立して(C1−C6)−アルキルから選択され;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択されるが、但しR9およびR10の少なくとも一方は水素ではなく;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和複素環式環を形成し;
R11は水素であり;
R12は水素であり;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和複素環式環を形成し、前記環はR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に−N(R4)−および−C(=O)−から選択される1または2個の別の環員を含有し;
nは1である]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但し2−(4−アミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミンは除外される]に関する。
【0033】
本発明の他の好ましい態様は式Ibの化合物が2−(4−ブロモ−フェニル)−3−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
3−メチル−2−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ペンタフルオロ−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ナフタレン−2−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−フルオロ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,4−ジメチルフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−クロロ−3−メチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,5−ジフルオロフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
【0034】
2−(2−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ビフェニル4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
11H−インデノ[1',2':4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸t−ブチルアミド、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸ジメチルアミド、
アゼチジン−1−イル−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−メタノン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
N−ヒドロキシ−2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(3−クロロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−エトキシカルボニルオキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
6−ブロモ−2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
[4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ジエチル−アミン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミン、
N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−ホルムアミド、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−イミダゾリジン−2,4−ジオン、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−4H−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンおよび
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジンから選択される何れかの立体異性体または任意の比率の立体異性体混合物としての式Ibの化合物またはその生理学的に許容しうる塩に関する。
【0035】
式I、IaおよびIbの化合物において、何れかの基、置換基、環員、数字または他の特徴、例えばR、R4、アルキル基などが数回存在する場合、それらはすべて互いに独立して表示された意味を有し、それぞれ互いに同一であるか、または異なっている。例えば、ジアルキルアミノ基では、アルキル基は同一であるか、または異なっている。式Iaの化合物は式Ibの化合物を包含する。式Iの化合物は式IaおよびIbの化合物を包含する。
【0036】
アルキル基は直線状、すなわち直鎖状、または分枝鎖状、非環状または環状である。このことはそれらが他の基の一部である、例えばアルコキシ基(=アルキルオキシ基、すなわちアルキル−O−基)、アルキルメルカプト基(=アルキル−S−基)、アルコキシカルボニル基またはアルキル置換されたアミノ基である場合、あるいはそれらが置換されている場合にもあてはまる。本発明の一態様において、アルキル基は直鎖状または分枝鎖状の非環状アルキル基である。アルキル基の例はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、これらの基のn−異性体、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、sec−ブチル、t−ブチル、ネオペンチルまたは3,3−ジメチルブチルである。本発明の一態様において、(C1−C18)−アルキル基は(C1−C6)−アルキル基である。置換されたアルキル基は何れかの所望の位置に存在する1個またはそれ以上の、例えば1、2、3、4または5個の同一または異なる置換基、例えばFにより置換されてもよい。
【0037】
適用される範囲で、アルキル基に関する前述の説明は二価のアルキル基、すなわちアルカンジイル基およびアルキレン基、例えばメチレン(CH2)またはエチレン(−CH2−CH2−)、並びに二重結合を含む二価の不飽和アルキル基、すなわちアルケンジイル基またはアルケニレン基、例えばエテニレン(−CH=CH−)にも準用される。
【0038】
シクロアルキル基の例はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルである。置換されたシクロアルキル基は何れかの所望の位置に存在する1個またはそれ以上の、例えば1、2、3、4または5個の同一または異なる置換基により置換されてもよい。
【0039】
(C6−C14)−アリール基の例はフェニルおよびナフタレニルである。未置換または置換された(C6−C14)−アリール基、例えばフェニルまたはナフチルが1個またはそれ以上の置換基により置換される場合、一般にそれは1、2、3、4または5個の同一または異なる置換基、例えば1または2個の置換基を有する。置換基は何れかの所望の位置に存在する。これは例えば(C6−C14)−アリールカルボニル、(C6−C14)−アリールオキシカルボニルまたは(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシカルボニルのような基の(C6−C14)−アリール基にも適用される。一置換フェニル基の場合、その置換基は2−位、3−位または4−位に存在する。二置換フェニル基の場合、その置換基は2,3−位、2,4−位、2,5−位、2,6−位、3,4−位または3,5−位に存在する。三置換フェニル基の場合、その置換基は2,3,4−位、2,3,5−位、2,3,6−位、2,4,5−位、2,4,6−位または3,4,5−位に存在する。ナフタレニル(=ナフチル)はナフタレン−1−イル(1−ナフチル)またはナフタレン−2−イル(2−ナフチル)である。一置換ナフタレン−1−イル基の場合、その置換基は2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−位に存在し、一置換ナフタレン−2−イル基の場合、その置換基は1−、3−、4−、5−、6−、7−または8−位に存在する。二置換ナフタレニル基の場合、その置換基は同様にそれを通してナフタレニル基が結合する環および/または他の環の何れかの所望の位置に存在する。
【0040】
2個の隣接するR基がそれらを有する炭素原子と一緒になって形成する環は4−員、5−員、6−員または7−員、例えば6−員であり、部分的に不飽和または芳香族であり、そして環内に例えば1、2または3個の二重結合を含有するが、但しそれぞれの環系は薬剤物質のサブグループとして安定かつ好適であることが当該技術分野で知られている。2個の隣接するR基がそれらを有する炭素原子と一緒になって形成する環は=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−、例えば−N(R4)−、−C(=O)−および−O−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず、またそれぞれの環系は薬剤物質のサブグループとして安定かつ好適であることが当該技術分野で知られている。2個の隣接するR基がそれらを有する炭素原子と一緒になって形成する環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよい。2個の隣接するR基が2個のR基を有する縮合した(anellated)フェニル環と一緒になって形成する二環式環系の例はインダン、インデン、インドール、ジヒドロ−インドール、イソインドール、ジヒドロ−イソインドール、イソインドロン、インドロン、ナフタレン、ジヒドロ−ナフタレン、テトラヒドロ−ナフタレン、クロマン、ジヒドロ−ベンゾジオキシン、ベンゾジオキシン、キノリン、ジヒドロ−キノリン、テトラヒドロ−キノリン、イソキノリン、ジヒドロ−イソキノリン、テトラヒドロ−イソキノリン、ジヒドロ−キノリノン、ジヒドロ−イソキノリノン、キナゾリン、ジヒドロ−キナゾリン、テトラヒドロ−キナゾリンまたはジヒドロ−キナゾリノン、例えばナフタレン、ジヒドロ−ベンゾジオキシンまたはジヒドロ−キノリノンである。
【0041】
R5およびR6がそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって形成する複素環式環は4−員、5−員、6−員または7−員、例えば5−員であり、部分的に不飽和または芳香族、特に部分的に不飽和であり、そして環内に例えば1、2または3個の二重結合を含有するが、但しそれぞれの環系は薬剤物質のサブグループとして安定かつ好適であることが当該技術分野で知られている。R5およびR6がそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって形成する複素環式環は−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−、例えば−C(=O)−および−O−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず、またそれぞれの環系は薬剤物質のサブグループとして安定かつ好適であることが当該技術分野で知られている。R5およびR6がそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって形成する複素環式環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよい。R5およびR6がそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって形成する複素環式環の例はイミダゾール、ジヒドロ−イミダゾール、ピリミジン、ジヒドロ−ピリミジン、テトラヒドロ−ピリミジン、ジアゼピン、ジヒドロ−ジアゼピン、テトラヒドロ−ジアゼピン、ジアゼト−オン、オキサジアゾール、ジヒドロ−オキサジアゾール、オキサジアゾール−オン、チアジアゾール、ジヒドロ−チアジアゾール、チアジアゾール−オン、トリアゾール、ジヒドロ−トリアゾール、ジヒドロ−トリアゾール−オン、ジヒドロ−ジオキソチアジアゾール、ジヒドロ−オキソ−チアジアゾール、ジオキソチアジアゾール、ジヒドロ−テトラゾール、テトラゾール、テトラヒドロ−トリアジン、ジヒドロ−トリアジン、トリアジン、テトラヒドロ−テトラジン、ジヒドロ−テトラジン、テトラジン、ジヒドロ−オキサジアジン、ジオキサジアジン、オキサジアジン、ジヒドロ−チアジアジン、ジチアジアジン、チアジアジン、ジヒドロ−オキサジアジン−オン、オキサジアジン−オン、ピリミジン−ジオン、テトラヒドロ−オキサジアゼピン、ジヒドロ−オキサジアゼピン、オキサジアゼピン、テトラヒドロ−チアジアゼピン、ジヒドロ−チアジアゼピン、チアジアゼピン、テトラヒドロ−トリアゼピン、ジヒドロ−トリアゼピンまたはトリアゼピン、例えばオキサジアゾールである。
【0042】
R7およびR8がそれらを有する窒素原子と一緒になって形成する複素環式環は4−員、5−員、6−員または7−員、例えば5−員であり、飽和、部分的に不飽和または芳香族、特に飽和であり、そして環内に例えば1、2または3個の二重結合を含有するが、但しそれぞれの環系は薬剤物質のサブグループとして安定かつ好適であることが当該技術分野で知られている。R7およびR8がそれらを有する窒素原子と一緒になって形成する複素環式環の例はアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ジヒドロ−アゼト、アゼト、ジヒドロ−ピロール、ピロール、テトラヒドロ−ピリジン、ジヒドロ−ピリジン、ピリジン、テトラヒドロ−アゼピン、ジヒドロ−アゼピン、アゼピン、好ましくはアゼチジン、ピロリジン、ピペリジンまたはアゼパン、例えばピロリジンである。
【0043】
R9およびR10がそれらを有する窒素原子と一緒になって形成する複素環式環は4−員、5−員、6−員または7−員、例えば4−員であり、飽和、部分的に不飽和または芳香族、特に飽和であり、そして環内に例えば1、2または3個の二重結合を含有するが、但しそれぞれの環系は薬剤物質のサブグループとして安定かつ好適であることが当該技術分野で知られている。R9およびR10がそれらを有する窒素原子と一緒になって形成する複素環式環の例はアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ジヒドロ−アゼト、アゼト、ジヒドロ−ピロール、ピロール、テトラヒドロ−ピリジン、ジヒドロ−ピリジン、ピリジン、テトラヒドロ−アゼピン、ジヒドロ−アゼピン、アゼピン、好ましくはアゼチジン、ピロリジン、ピペリジンまたはアゼパン、例えばアゼチジンである。
【0044】
R11およびR12がそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって形成する複素環式環は4−員、5−員、6−員または7−員、例えば5−員であり、飽和、部分的に不飽和または芳香族、特に飽和であり、そして環内に例えば1、2または3個の二重結合を含有するが、但しそれぞれの環系は薬剤物質のサブグループとして安定かつ好適であることが当該技術分野で知られている。R11およびR12がそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって形成する複素環式環はカルボニルアミノ基の一部である窒素原子およびカルボニル基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−、例えば−C(=O)−および−N(R4)−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず、またそれぞれの環系は薬剤物質のサブグループとして安定かつ好適であることが当該技術分野で知られている。R11およびR12がそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって形成する複素環式環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよい。R11およびR12がそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって形成する複素環式環の例はイミダゾール、ジヒドロ−イミダゾール、ピリミジン、ジヒドロ−ピリミジン、テトラヒドロ−ピリミジン、ジアゼピン、ジヒドロ−ジアゼピン、テトラヒドロ−ジアゼピン、ジアゼト−オン、オキサジアゾール、ジヒドロ−オキサジアゾール、オキサジアゾール−オン、チアジアゾール、ジヒドロ−チアジアゾール、チアジアゾール−オン、イミダゾリジン−オン、イミダゾリジン−ジオン、トリアゾール、ジヒドロ−トリアゾール、ジヒドロ−トリアゾール−オン、ジヒドロ−ジオキソチアジアゾール、ジヒドロ−オキソ−チアジアゾール、ジオキソチアジアゾール、ジヒドロ−テトラゾール、テトラゾール、テトラヒドロ−トリアジン、ジヒドロ−トリアジン、トリアジン、テトラヒドロ−テトラジン、ジヒドロ−テトラジン、テトラジン、ジヒドロ−オキサジアジン、ジオキサジアジン、オキサジアジン、ジヒドロ−チアジアジン、ジチアジアジン、チアジアジン、ジヒドロ−オキサジアジン−オン、オキサジアジン−オン、ピリミジン−ジオン、テトラヒドロ−オキサジアゼピン、ジヒドロ−オキサジアゼピン、オキサジアゼピン、テトラヒドロ−チアジアゼピン、ジヒドロ−チアジアゼピン、チアジアゼピン、テトラヒドロ−トリアゼピン、ジヒドロ−トリアゼピンまたはトリアゼピン、例えばイミダゾリジン−2,4−ジオンである。
【0045】
ハロゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好ましくはフッ素、塩素または臭素、例えばフッ素である。
【0046】
オキソ基は炭素原子に結合する場合、親系の炭素原子上で2個の水素原子と置換される。したがって、CH2基がオキソ、すなわち二重結合した酸素原子により置換される場合、それはC(=O)基になる。明らかに、オキソ基は芳香族環の炭素原子上で置換基として存在することができない。
【0047】
本発明は式I、IaおよびIbの化合物のすべての立体異性体およびそれらの塩を包含する。それぞれのキラル中心に関して、式I、IaおよびIbの化合物は他のキラル中心と独立してS配置または実質的にS配置、あるいはR配置または実質的にR配置で、あるいは任意の比率のS異性体およびR異性体の混合物として存在する。本発明はすべての可能なエナンチオマー、ジアステレオマーおよびすべての比率の2種またはそれ以上の立体異性体の混合物、例えばエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物を包含する。したがって、エナンチオマーとして存在する本発明の化合物は左旋性および右旋性対掌体としてエナンチオマー的に純粋な形態で、さらにラセミ体を含むすべての比率の2種のエナンチオマーの混合物の形態で存在することができる。例えば二重結合または環上におけるE/Z異性またはシス/トランス異性の場合、本発明はE型およびZ型またはシス型およびトランス型、並びにすべての比率のこれらの異性体の混合物を包含する。個々の立体異性体の製造は例えば異性体の混合物を慣用の方法により、例えばクロマトグラフィーまたは結晶化により、合成で立体化学的に均一な出発物質を使用することにより、あるいは立体選択的な合成法により分離することによって行なうことができる。場合により、誘導化は立体異性体を分離する前に行なうことができる。立体異性体の混合物の分離は式I、IaまたはIbの化合物の段階、あるいは出発物質または合成中間体の段階で行なうことができる。
【0048】
本発明はまた、式I、IaおよびIbの化合物のすべての互変異性体およびそれらの塩を包含する。例えば、本発明はC(=NR5)−NHR6基の互変異性体を包含する:
【化6】

【0049】
式I、IaおよびIbの化合物が1個またはそれ以上の酸性基および/または塩基性基、すなわち塩を生成する基を含有する場合、本発明はそれらの相当する生理学的または毒物学的に許容しうる塩、すなわち非毒性塩、特にそれらの薬学的に許容しうる塩を包含する。したがって、酸性基を含有する式I、IaおよびIbの化合物はこのような塩で存在することでき、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩として本発明で使用することができる。このような塩の具体的な例はナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、第4アンモニウム塩、例えばテトラアルキルアンモニウム塩、あるいはアンモニアまたは有機アミン、例えばエチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミンまたはアミノ酸との酸付加塩である。塩基性基、すなわちプロトン化することができる基を含有する式I、IaおよびIbの化合物はこのような塩で存在することでき、例えばそれらの無機酸または有機酸との付加塩の形態として本発明で使用することができる。適当な酸の例は塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、シュウ酸、酢酸、酒石酸、乳酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、プロピオン酸、ピバリン酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、スルファミン酸、フェニルプロピオン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、クエン酸、アジピン酸および当業者に知られている他の酸である。式I、IaおよびIbの化合物が分子内に酸性基および塩基性基を同時に含有する場合、本発明は上記の塩形態の他に分子内塩またはベタインまたは両性イオンもまた包含する。式I、IaおよびIbの化合物の塩は当業者に知られている慣用の方法により、例えば式I、IaまたはIbの化合物を溶媒または希釈剤中で有機または無機の酸または塩基と接触させることにより、あるいは他の塩からアニオン交換またはカチオン交換により得ることができる。本発明はまた、生理学的な適合性が低いため薬剤として直接使用するのに適していないが、例えば化学反応または生理学的に許容しうる塩の製造の中間体として使用することができる式I、IaおよびIbの化合物の塩をすべて包含する。
【0050】
さらに、本発明は式I、IaおよびIbの化合物のすべての溶媒和物、例えば水和物またはアルコールとの付加物、式I、IaおよびIbの化合物の活性代謝物、また試験管内では必ずしも薬理活性を示さないが、生体内では薬理学的に活性な化合物、例えばカルボン酸基のエステルまたはアミドに変換される式I、IaおよびIbの化合物のプロドラッグおよび誘導体を包含する。
【0051】
本発明の一態様において、式IおよびIaの化合物のR基はハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、NR7R8、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され、前記アリール基はハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;あるいは2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよく、また=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできない。
【0052】
他の態様において、式IおよびIaの化合物のR基はハロゲン、例えばF、ClまたはBr、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、例えばメチルまたはトリフルオロメチル、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、例えばメトキシまたはトリフルオロメトキシ、NR7R8、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、例えばメチルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、(C3−C7)−シクロアルキル、例えばシクロヘキシル、および(C6−C14)−アリール、例えばフェニルから選択され、あるいは2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員、好ましくは6−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は−N(R4)−、−C(=O)−および−O−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよい。例えば、2個の隣接するR基がそれらを有する炭素原子と一緒になって形成する環はベンゼン、ジヒドロ−ジオキサンまたはジヒドロ−ピリジン環である。他の態様において、式IおよびIaの化合物のR基はF、Cl、Br、I、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、シアノ、メチルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、シクロペンチル、シクロヘキシル、ナフチルおよびフェニル、例えばF、Cl、Br、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、ジエチルアミノ、ピロリジニル、シアノ、メチルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される。他の態様において、式IまたはIaの化合物の2個の隣接するR基は2個のR基を有する縮合したフェニル環と一緒になって二環式環系、例えばインダン、インデン、インドール、ジヒドロ−インドール、イソインドール、ジヒドロ−イソインドール、イソインドロン、インドロン、ナフタレン、ジヒドロ−ナフタレン、テトラヒドロ−ナフタレン、クロマン、ジヒドロ−ベンゾジオキシン、ベンゾジオキシン、キノリン、ジヒドロ−キノリン、テトラヒドロ−キノリン、イソキノリン、ジヒドロ−イソキノリン、テトラヒドロ−イソキノリン、ジヒドロ−キノリノン、ジヒドロ−イソキノリノン、キナゾリン、ジヒドロ−キナゾリン、テトラヒドロ−キナゾリンまたはジヒドロ−キナゾリノン環、好ましくはナフタレン、ジヒドロ−ベンゾジオキシンまたはジヒドロ−キノリノン環を形成する。本発明の一態様において、式Ibの化合物のR基はF、Cl、(C1−C6)−アルキルおよびNR7R8、好ましくはF、Cl、メチル、エチル、アミノ、ジメチルアミノおよびジエチルアミノ、例えばF、Clおよびジエチルアミノから選択される。本発明の一態様において、R1基が水素である式IおよびIaの化合物のR基は式IおよびIaに示されるフェニル環の2、3、5および6位の1個またはそれ以上がフッ素原子を唯一の別の置換基として有する場合、または別のR基が式IおよびIaに示されるフェニル環に存在しない場合、式IおよびIaに示されるフェニル環の4−位に存在する未置換または置換された(C6−C14)−アリール基、特に未置換または置換されたフェニル基ではない。すなわち、後者の態様において、式IおよびIaに示されるフェニル基は(R)n基と一緒になって二環式複素環に結合しているフェニル基が別の置換基を持たない、あるいは1個またはそれ以上のフッ素原子を唯一の別の置換基として持つ4−((C6−C14)−アリール)−フェニル基、特にビフェニル4−イル基ではなく、前記(C6−C14)−アリール基およびビフェニル4−イル基の末端フェニル基は未置換であるか、または置換されている。他の態様において、R基はRが未置換または置換された(C6−C14)−アリールではないことを除けば式IおよびIaの化合物の定義において示されたように定義される。
【0053】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR1基は水素および(C1−C4)−アルキルから、他の態様において水素およびメチルから選択される。式IおよびIaの化合物において、R1基は好ましくは水素およびメチルから選択され、式Ibの化合物においてR1基は好ましくは水素である。本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR1基は水素である。他の態様において、式IおよびIaの化合物のR1およびRはRがフェニル環のオルト位に結合している場合、一緒になって(C1−C2)−アルキレン鎖、例えばメチレン鎖(CH2)を形成する。
【0054】
一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR2基は水素、ヒドロキシおよびメチルから、他の態様において水素およびメチルから選択され、また他の態様においてR2は水素である。
【0055】
一態様において、式IおよびIaの化合物のR3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から;他の態様においてBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から、さらに他の態様においてBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、メトキシカルボニルまたは−C(=NR5)−NHR6から選択される。本発明の一態様において、式Ibの化合物のR3基はシアノ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12および−C(=NR5)−NHR6から選択される。
【0056】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR4基は独立して水素およびメチルから選択され、他の態様においてR4は水素として定義される。
【0057】
一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR5基は水素、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシおよびヒドロキシ;例えば水素、エトキシカルボニルオキシ、メトキシカルボニルオキシおよびヒドロキシ、特に水素、エトキシカルボニルオキシおよびヒドロキシから選択される。他の態様においてR5は水素である。
【0058】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR6基は水素として定義される。
一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR5およびR6基はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員、例えば5−員または6−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよく、また−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできない。例えば、式I、IaおよびIbの化合物のR5およびR6はイミダゾール、ジヒドロ−イミダゾール、ピリミジン、ジヒドロ−ピリミジン、テトラヒドロ−ピリミジン、ジアゼピン、ジヒドロ−ジアゼピン、テトラヒドロ−ジアゼピン、ジアゼト−オン、オキサジアゾール、ジヒドロ−オキサジアゾール、オキサジアゾール−オン、チアジアゾール、ジヒドロ−チアジアゾール、チアジアゾール−オン、トリアゾール、ジヒドロ−トリアゾール、ジヒドロ−トリアゾール−オン、ジヒドロ−ジオキソチアジアゾール、ジヒドロ−オキソ−チアジアゾール、ジオキソチアジアゾール、ジヒドロ−テトラゾール、テトラゾール、テトラヒドロ−トリアジン、ジヒドロ−トリアジン、トリアジン、テトラヒドロ−テトラジン、ジヒドロ−テトラジン、テトラジン、ジヒドロ−オキサジアジン、ジオキサジアジン、オキサジアジン、ジヒドロ−チアジアジン、ジチアジアジン、チアジアジン、ジヒドロ−オキサジアジン−オン、オキサジアジン−オン、ピリミジン−ジオン、テトラヒドロ−オキサジアゼピン、ジヒドロ−オキサジアゼピン、オキサジアゼピン、テトラヒドロ−チアジアゼピン、ジヒドロ−チアジアゼピン、チアジアゼピン、テトラヒドロ−トリアゼピン、ジヒドロ−トリアゼピンまたはトリアゼピン、例えばオキサジアゾールのような環を形成することができる。
【0059】
一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR7およびR8基は独立して水素および(C1−C4)−アルキルから、他の態様において水素、メチル、エチルおよびイソプロピルから、他の態様において(C1−C4)−アルキルから、他の態様においてメチル、エチルおよびイソプロピルから選択される。一態様において、式IおよびIaの化合物のR7およびR8基は水素、メチルおよびエチルから、他の態様において水素およびエチルから選択される。他の態様において式Ibの化合物のR7およびR8基はエチルである。
【0060】
他の態様において式I、IaおよびIbの化合物のR7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員、例えば5−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族、好ましくは飽和の複素環式環を形成する。例えば、式IおよびIaの化合物のR7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になってアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ジヒドロ−アゼト、アゼト、ジヒドロ−ピロール、ピロール、テトラヒドロ−ピリジン、ジヒドロ−ピリジン、ピリジン、テトラヒドロ−アゼピン、ジヒドロ−アゼピン、アゼピン、好ましくはアゼチジン、ピロリジン、ピペリジンまたはアゼパン、例えばピロリジンのような環を形成することができる。
【0061】
一態様において、式IおよびIaの化合物のR9およびR10基は独立して水素および(C1−C4)−アルキルから;他の態様において水素、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルから、他の態様において水素、メチルおよびt−ブチルから選択される。一態様において、式Ibの化合物のR9およびR10基は独立して水素および(C1−C4)−アルキルから選択されるが、但しR9およびR10基の少なくとも一方は水素ではない。他の態様において、式Ibの化合物のR9およびR10は独立して水素、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチル、例えば水素、メチルおよびt−ブチルから選択されるが、但しR9およびR10基の少なくとも一方は水素ではない。
【0062】
他の態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR9およびR10基はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員、例えば4−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族、好ましくは飽和の複素環式環を形成する。例えば、式I、IaおよびIbの化合物のR9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になってアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ジヒドロ−アゼト、アゼト、ジヒドロ−ピロール、ピロール、テトラヒドロ−ピリジン、ジヒドロ−ピリジン、ピリジン、テトラヒドロ−アゼピン、ジヒドロ−アゼピン、アゼピン、好ましくはアゼチジン、ピロリジン、ピペリジンまたはアゼパン、例えばアゼチジンのような環を形成することができる。
【0063】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR11基は水素である。
【0064】
一態様において、式IおよびIaの化合物のR12基は水素および(C1−C4)−アルキルから、他の態様において水素、メチルおよびエチルから、他の態様において水素およびメチルから選択され、また他の態様においてR12は水素である。一態様において、式Ibの化合物のR12基は水素である。
【0065】
他の態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR11およびR12基はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員、例えば5−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族、好ましくは飽和の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよく、またR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−、例えば−N(R4)−または−C(=O)−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできない。例えば、式I、IaおよびIbの化合物のR11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって少なくともR11およびR12を有するカルボニルアミノ基に存在するオキソ基を有するイミダゾール、ジヒドロ−イミダゾール、ピリミジン、ジヒドロ−ピリミジン、テトラヒドロ−ピリミジン、ジアゼピン、ジヒドロ−ジアゼピン、テトラヒドロ−ジアゼピン、ジアゼト、オキサジアゾール、ジヒドロ−オキサジアゾール、チアジアゾール、ジヒドロ−チアジアゾール、イミダゾリジン、トリアゾール、ジヒドロ−トリアゾール、ジヒドロ−ジオキソチアジアゾール、ジヒドロ−オキソ−チアジアゾール、ジオキソチアジアゾール、ジヒドロ−テトラゾール、テトラゾール、テトラヒドロ−トリアジン、ジヒドロ−トリアジン、トリアジン、テトラヒドロ−テトラジン、ジヒドロ−テトラジン、テトラジン、ジヒドロ−オキサジアジン、ジオキサジアジン、オキサジアジン、ジヒドロ−チアジアジン、ジチアジアジン、チアジアジン、テトラヒドロ−オキサジアゼピン、ジヒドロ−オキサジアゼピン、オキサジアゼピン、テトラヒドロ−チアジアゼピン、ジヒドロ−チアジアゼピン、チアジアゼピン、テトラヒドロ−トリアゼピン、ジヒドロ−トリアゼピンまたはトリアゼピンのような環系、さらにジアゼト−オン、オキサジアゾール−オン、チアジアゾール−オン、イミダゾリジン−オン、イミダゾリジン−ジオン、ジヒドロ−トリアゾール−オン、ジヒドロ−オキサジアジン−オン、オキサジアジン−オンまたはピリミジン−ジオン、例えばイミダゾリジン−2,4−ジオンのような部分を形成することができる。
【0066】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR13、R14およびR15基は独立してハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから、他の態様においてF、Cl、Br、メチル、エチル、メトキシおよびトリフルオロメチルから選択される。
【0067】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbで示されるフェニル環上の置換基Rの数nは0、1、2および5から、他の態様において0、1および2から、他の態様において1、2および5から、他の態様において1および2から選択される。
【0068】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR1基はHおよび(C1−C6)−アルキルから選択され、またはRがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1と一緒になって(C1−C2)−アルキレン鎖を形成し、そしてR3基は(C1−C6)−アルコキシカルボニルとして定義される。
【0069】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR1基はHであり、そしてR3基はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOHまたは−C(=NR5)−NHR6として定義される。
【0070】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のnは0、1、2または5であり、そしてR3は(C1−C6)−アルコキシカルボニルとして定義される。
【0071】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のnは1であり、そしてR3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOHまたは−C(=NR5)−NHR6として定義される。
【0072】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR基はF、Cl、(C1−C6)−アルキルおよびNR7R8から選択され、そしてR3はBrとして定義される。
【0073】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR基はF、Cl、(C1−C6)−アルキルおよびNR7R8から選択され、そしてR3はシアノとして定義される。
【0074】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR基はFであり、そしてR3はニトロとして定義される。
【0075】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR基はFであり、そしてR3は−C(=O)−NR9R10として定義される。
【0076】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR基はFであり、そしてR3はアミノとして定義される。
【0077】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR基はFであり、そしてR3は−N(R11)−C(=O)−R12として定義される。
【0078】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR基はF、(C1−C6)−アルキルおよびNR7R8から選択され、そしてR3はCOOHとして定義される。
【0079】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR基はハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、NR7R8、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され、あるいは2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、−N(R4)−、−C(=O)−および−O−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有することができ、そしてR3は(C1−C6)−アルコキシカルボニルとして定義される。
【0080】
本発明の一態様において、式I、IaおよびIbの化合物のR基はF、Cl、(C1−C6)−アルキルおよびNR7R8から選択され、そしてR3は−C(=NR5)−NHR6として定義される。
【0081】
式I、IaおよびIbの化合物およびそれらの前駆体は文献に記載の方法または類似の方法に従って製造することができる。例えば、式I、IaおよびIbの化合物は式IIの化合物を式IIIの化合物と反応させることにより製造することができる:
【化7】

【0082】
式IIおよびIIIの化合物において変数R、R1、R2、R3、R4およびnは式Iの化合物のように定義される。式IIおよびIIIの化合物の反応はプロトン性または非プロトン性で水性または非水性の不活性溶媒、例えばヘキサン、トルエン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、エーテル、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(=THF)、ジオキサン、アミド、例えばN,N−ジメチルホルムアミド(=DMF)、アルコール、例えばメタノールまたはエタノール、水またはアセトニトリル、あるいは水および水と混和性または不混和性の有機溶媒の混合物を含む2種またはそれ以上の溶媒の混合物中で行なうことができる。別法として、反応は無溶媒条件下で行なうことができる。反応は塩基の存在下で、またはマイクロ波照射により行なうことができる。式IIおよびIIIの化合物の反応は広い温度範囲で行なうことができる。通常、約−20℃〜使用される溶媒の沸点付近の温度、好ましくは約0℃〜約140℃、より好ましくは溶媒の沸点付近の温度で反応を行なうことが有利である。従来どおり、溶媒、塩基、温度、添加の順序、モル比および他のパラメーターを含む特定の製造の詳細な条件は出発化合物および標的化合物の特性を考慮して当業者により日常的に選択される。適当な方法は例えばP. SanfilippoらのJournal of Medicinal Chemistry, 31(11) ,2221〜7(1988年);またはG. TrapaniらのJournal of Medicinal Chemistry, 40(19), 3109〜3118(1997年)に開示されている。
【0083】
上記の式Iの化合物の合成で使用されるすべての反応は当業者によく知られており、例えばHouben−WeylのMethoden der Organischen Chemie(Methods of Organic Chemistry),
Thieme−Verlag, Stuttgart、またはOrganic Reactions, John Wiley & Sons, New Yorkのような文献に記載の方法に従って、またはそれと同様にして標準条件下で行なうことができる。個々の場合の状況に応じて、化合物の合成中における反応または副反応の望ましくない経過を回避するために、一般に保護基を導入して官能基を一時的にブロックし、それらを合成の後の段階で脱保護するか、または官能基を後で所望の官能基に変換される前駆体基の形態で導入することが必要または有利である。保護基の例として、上記アミノ保護基の他にカルボン酸基のエステル保護基、例えばトリフルオロ酢酸で処理して脱保護することができるt−ブチルエステル、または接触水素化により脱保護することができるベンジルエステルが挙げられる。前駆体基の例としては還元により、例えば接触水素化によりアミノ基に変換されうるニトロ基が挙げられる。このような合成戦略や特定の場合に適した保護基および前駆体基は当業者に知られている。他のタイプの変換はR3がカルボン酸エステル基である式Iの化合物から出発する。文献に記載の標準法に従って、エステル基を直接的にアンモニアまたはアミンと反応させることにより、あるいは間接的にエステル基のケン化および遊離カルボン酸とアンモニアまたはアミンの反応によりアミド基に変換することができる。アンモニアを使用して得られる第1アミドを脱水して相当するニトリルを得ることができる。このようなタイプの反応を行なうための多くの方法が例えばD. S. BoseおよびB. JayalakshmiのSynthesis, 4〜65(1999年)のような文献に記載されている。ニトリルはアミンまたはヒドロキシルアミンのような窒素を含有する化合物を加えることによりアミジンまたはヒドロキシ−アミジンのような付加物に容易に変換される。多くのこのような方法は例えばHouben−WeylのMethoden der Organischen Chemie (Methods of Organic Chemistry), 第XI/2巻, 第39頁, Thieme−Verlag, Stuttgart;G. Wagner、P. RichterおよびCh. GarbeのPharmazie, 29, 12〜15(1974年);Z. LiらのJ. Med. Chem., 48(20), 6169〜6173(2005年);またはM.D. BjorklundおよびM.D. CoburnのJ. Het. Chem., 17(4), 819〜21(1980年)のような文献に記載されている。
【0084】
所望により、得られる式I、IaおよびIbの化合物、並びに何れかの中間体化合物は慣用の精製法、例えば再結晶またはクロマトグラフィーにより精製することができる。
【0085】
式I、IaおよびIbの化合物は内皮性NOシンターゼの発現を調節する、さらに詳しくは、内皮性NOシンターゼの発現または転写を上方に調節する、または刺激する有用で薬理学的に活性な、すなわち薬学的に活性な化合物であり、様々な疾患を治療するための製剤、すなわち薬剤の活性成分として使用することができる。本発明に関して、治療とは疾患および症状の緩和および治癒を含む治療と疾患および症状の防止および予防、例えば喘息症状の出現の予防、心筋梗塞または罹患した患者の心筋再梗塞の予防を包含すると理解される。疾患または症状は急性または慢性である。式I、IaおよびIbの化合物で治療することができる疾患には例えば心臓血管疾患、安定および不安定狭心症、冠状動脈性心疾患、冠動脈疾患、プリンツメタル型狭心症(けいれん)、急性冠症候群、心不全、心臓麻痺、心筋梗塞、卒中、血栓症、末梢動脈閉塞性疾患(=PAOD)、内皮機能不全、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、PTCA(=経皮経管的冠動脈血管形成術)後の内皮障害、本態性高血圧、肺高血圧および二次性高血圧(腎血管性高血圧、慢性糸球体腎炎)を含む高血圧、勃起障害および心室性不整脈がある。さらに、式I、IaおよびIbの化合物は閉経後の女性または避妊薬の摂取後の心血管系リスクを低くする。式I、IaおよびIbの化合物はさらに糖尿病および糖尿病合併症、例えば腎症または網膜症、血管形成、気管支喘息、慢性腎不全、肝硬変、骨粗鬆症、記憶力の低下または学習能力の低下の治療および予防を含む治療法で使用することができる。好ましい適応症は慢性心不全、安定狭心症、冠状動脈性心疾患、高血圧、内皮機能不全、アテローム性動脈硬化症および糖尿病合併症である。
【0086】
式I、IaおよびIbの化合物は他の薬理学的に活性な化合物または薬剤、好ましくは式I、IaおよびIbの化合物の作用を高める化合物と組合せて使用することができる。このような他の化合物の例はスタチン;ACE阻害剤;AT1拮抗薬;アルギニナーゼ阻害剤;PDE V阻害剤;カルシウム拮抗薬;アルファ遮断薬;ベータ遮断薬;メチマゾールおよび類似化合物;アルギニン;テトラヒドロビオプテリン;ビタミン、特にビタミンCおよびビタミンB6;ナイアシンである。
【0087】
式I、IaおよびIbの化合物およびそれらの生理学的に許容しうる塩は場合により他の薬理学的に活性な化合物と組合せて動物、好ましくは哺乳動物、特にヒトに単独の薬剤として、または互いに混合して、または医薬組成物の形態で投与することができる。したがって、本発明の他の主題は薬剤として使用される式I、IaおよびIbの化合物とそれらの生理学的に許容しうる塩、例えば患者において前記酵素の発現の増加、またはNOレベルの増加、または減少したNOレベルの正常化が求められる症状における内皮性NOシンターゼの発現または転写の調節剤、さらに詳しくは刺激剤または上方調節剤としてのそれらの使用、特に上記疾患または症候群の治療および予防を含む治療法におけるそれらの使用、並びにこれらを目的とする薬剤の調製または製造におけるそれらの使用である。さらに、本発明の主題は有効量の少なくとも1種の式IまたはIaの化合物および/またはその生理学的に許容しうる塩および薬学的に許容しうる担体、すなわち1種またはそれ以上の薬学的に許容しうる担体物質および/または添加剤を含有する医薬組成物、すなわち医薬製剤である。
【0088】
本発明の医薬製剤は例えば丸剤、錠剤、ラッカー錠剤、糖衣錠、顆粒剤、硬質および軟質ゼラチンカプセル剤、水性、アルコール性または油性の液剤、シロップ剤、乳剤または懸濁剤の形態で経口的に、あるいは例えば坐剤の形態で経腸的に投与することができる。投与は非経口的に、例えば皮下、筋肉内または静脈内に例えば注射または注入用液剤の形態で行なうこともできる。他の適当な投与形態は例えば経皮または局所投与による例えば軟膏剤、チンキ剤、スプレー剤または経皮治療システムの形態、あるいは吸入投与による鼻腔用スプレーまたはエアロゾル剤の形態、あるいは例えばマイクロカプセル剤、インプラント剤またはロッド剤である。好ましい投与形態はとりわけ治療する疾患およびその重症度に依存する。
【0089】
医薬組成物中に存在する式I、IaまたはIbの化合物および/またはその生理学的に許容しうる塩の量は一般に1回の投与につき約0.2〜約800mg、好ましくは約0.5〜約500mg、特に約1〜約200mgの範囲であるが、医薬組成物のタイプに応じて高めになってもよい。医薬組成物は通常、約0.5〜約90質量%の式IまたはIaの化合物および/またはそれらの生理学的に許容しうる塩を含有する。医薬組成物の製造はそれ自体知られている方法で行なうことができる。このために、1種またはそれ以上の式IまたはIaの化合物および/またはそれらの生理学的に許容しうる塩は1種またはそれ以上の固体または液体の薬用担体物質(またはビヒクル)および/または添加剤(または補助剤)、さらに薬剤の併用が望ましい場合は治療的または予防的作用を有する他の薬理学的に活性な化合物と一緒になって人間または動物用の医薬品として使用することができる適当な投与形態または剤形にされる。
【0090】
丸剤、錠剤、糖衣錠剤および硬質ゼラチンカプセル剤の製造において、例えばラクトース、スターチ、例えばコーンスターチ、スターチ誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩などを使用することができる。軟質ゼラチンカプセル剤および坐剤は例えば脂肪、ワックス、半固体および液体のポリオール、天然油または硬化油などを含有することができる。液剤、例えば注射用液剤、あるいは乳剤またはシロップ剤を製造するのに適した担体物質は例えば水、生理的食塩水、アルコール、例えばエタノール、グリセロール、ポリオール、スクロース、転化糖、グルコース、マンニトール、植物油などである。例えば注射または注入用の組成物を製造するために式I、IaおよびIbの化合物とそれらの生理学的に許容しうる塩を凍結乾燥し、得られる凍結乾燥物を使用することもできる。マイクロカプセル剤、インプラント剤またはロッド剤に適した担体は例えばグリコール酸および乳酸のコポリマーである。本発明の化合物および担体物質の他に、医薬組成物は例えば充填剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、湿潤剤、安定剤、乳化剤、分散剤、保存剤、甘味剤、着色剤、香味剤、芳香剤、増粘剤、希釈剤、緩衝物質、溶剤、可溶化剤、デポー効果を達成する物質、浸透圧を変える塩、コーチング剤または抗酸化剤のような添加剤を含有することもできる。
【0091】
投与される式I、IaまたはIbの化合物および/またはその生理学的に許容しうる塩の投与量は個々の場合に応じて変動し、通常は最適な効果を達成するために個々の状況に適合させる必要がある。したがって、それは治療する疾患の性質および重症度、さらに治療する人間または動物の性別、年齢、体重および個々の反応性、使用する化合物の効力および作用の持続時間に、急性または慢性疾患の治療または予防に使用されるのかどうか、あるいは式IまたはIaの化合物に加えて他の活性な化合物が投与されるのかどうかに依存する。一般に、体重が約75kgの成人に投与して所望の結果を得るためには約0.01mg/kg〜約100mg/kg、好ましくは約0.1mg/kg〜約10mg/kg、特に約0.3mg/kg〜約5mg/kg(それぞれ体重1kgあたりのmg数)の1日量が適当である。1日量は単回投与で、または特に多量を投与する場合は数回、例えば2、3または4回に分けて投与することができる。場合により、個々の反応性に応じて、所定の1日量より多めに、または少なめにする必要がある。
【0092】
式I、IaおよびIbの化合物は上記で説明したもの以外の他の目的のために使用することもできる。その例として診断剤としての使用、例えば生体試料で内皮性NOシンターゼの活性を測定する方法における使用、生化学的ツールとしての使用、および別の化合物、例えば別の薬理学的に活性な化合物の製造における中間体としての使用が挙げられるが、これらに限定されない。
【0093】
略語表:
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
TFA トリフルオロ酢酸
【実施例】
【0094】
〔実施例1〕2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化8】

2−ブロモ−1−(4−フルオロ−フェニル)−エタノン(1.135g、5.23ミリモル)および6−アミノ−ニコチン酸メチルエステル(795.7mg、5.23ミリモル)を50mlのジオキサン中で8.5時間加熱還流した。冷却した後、固体をろ過し、乾燥した。収率:1.36g、96%。MS(質量スペクトル):M+H=271.06。
【0095】
〔実施例2〕2−(4−ブロモ−フェニル)−3−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化9】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=345.03。
【0096】
〔実施例3〕3−メチル−2−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化10】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=267.13。
【0097】
〔実施例4〕2−(2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化11】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=322.15。
【0098】
〔実施例5〕2−(2−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化12】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=271.10。
【0099】
〔実施例6〕2−ペンタフルオロ−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化13】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=343.06。
【0100】
〔実施例7〕2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化14】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=267.13。
【0101】
〔実施例8〕2−(3−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化15】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=298.12。
【0102】
〔実施例9〕2−(4−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化16】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=287.08。
【0103】
〔実施例10〕2−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化17】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=283.13。
【0104】
〔実施例11〕2−ナフタレン−2−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化18】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=303.13。
【0105】
〔実施例12〕2−(4−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化19】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=331.02。
【0106】
〔実施例13〕2−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化20】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=253.11。
【0107】
〔実施例14〕2−(3−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化21】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=271.10。
【0108】
〔実施例15〕2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化22】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=321.10。
【0109】
〔実施例16〕2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化23】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=337.08。
【0110】
〔実施例17〕2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化24】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=324.18。
【0111】
〔実施例18〕2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化25】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=278.12。
【0112】
〔実施例19〕2−(3,4−ジフルオロフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化26】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=289.07。
【0113】
〔実施例20〕2−(2−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化27】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=287.05。
【0114】
〔実施例21〕2−(4−ブロモ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化28】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=410.03。
【0115】
〔実施例22〕2−(4−フルオロ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化29】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=350.10。
【0116】
〔実施例23〕2−(3−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化30】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=278.12。
【0117】
〔実施例24〕2−(3−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化31】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=331.06。
【0118】
〔実施例25〕2−(2,4−ジメチルフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化32】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=281.15。
【0119】
〔実施例26〕2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化33】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=321.04。
【0120】
〔実施例27〕2−(4−クロロ−3−メチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化34】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=301.09。
【0121】
〔実施例28〕2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化35】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=321.07。
【0122】
〔実施例29〕2−(4−シクロヘキシル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化36】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=335.20。
【0123】
〔実施例30〕2−(4−メタンスルホニル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化37】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=331.09。
【0124】
〔実施例31〕2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化38】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=287.08。
【0125】
〔実施例32〕2−(3,5−ジフルオロフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化39】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=289.07。
【0126】
〔実施例33〕2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化40】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=321.07。
【0127】
〔実施例34〕2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化41】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=311.09。
【0128】
〔実施例35〕2−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化42】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=389.10。
【0129】
〔実施例36〕2−(2−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化43】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=289.09。
【0130】
〔実施例37〕2−ビフェニル4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化44】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=329.16。
【0131】
〔実施例38〕2−(4−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化45】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。収率:91%。MS:M+H=298.04。
【0132】
〔実施例39〕2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化46】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=232.02。
【0133】
〔実施例40〕2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化47】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=283.19。
【0134】
〔実施例41〕2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化48】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=321.10。
【0135】
〔実施例42〕11H−インデノ[1',2':4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−カルボン酸メチルエステル
【化49】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=265.05。
【0136】
〔実施例43〕2−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化50】

本化合物を実施例1と同様にして合成した。MS:M+H=322.15。
【0137】
〔実施例44〕2−(4−アミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル
【化51】

本化合物を2−(4−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル(実施例38)の水素化により合成した。収率:83%。MS:M+H=268.09。
【0138】
〔実施例45〕2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸
【化52】

2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル(実施例1;590mg、2.18ミリモル)を5mlの臭化水素酸(48%)および15mlの酢酸中で120℃に10時間加熱した。固体をろ過し、洗浄し、乾燥した。収率:38%。MS:M+H=257.04。
【0139】
〔実施例46〕2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸
【化53】

本化合物を実施例7の化合物を使用して実施例45と同様にして合成した。収率:26%。MS:M+H=253.04。
【0140】
〔実施例47〕2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸臭化水素酸塩
【化54】

本化合物を実施例17の化合物を使用して実施例45と同様にして合成した。収率:17%。MS:M+H=310.08。
【0141】
〔実施例48〕2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸t−ブチルアミド
【化55】

3mlのDMF中における2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸(実施例45;40mg、0.14ミリモル)、t−ブチルアミン(73.1mg、0.0.27ミリモル)、HATU(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート;57.2mg、0.15ミリモル)おびよトリエチルアミン(56.8μl、0.41ミリモル)を室温で2時間撹拌した。混合物を蒸発させた。酢酸エチルおよび水を加え、有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。粗生成物を分取用HPLC(RP18、アセトニトリル/水0.1%TFA)により精製して44mg(99%)の所望の生成物を得た。MS:M+H=312.15。
【0142】
〔実施例49〕2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸アミド
【化56】

本化合物を実施例48と同様にして合成した。収率:47%。MS:M+H=256.09。
【0143】
〔実施例50〕2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸ジメチルアミド
【化57】

本化合物を実施例48と同様にして合成した。収率:12%。MS:M+H=284.21。
【0144】
〔実施例51〕アゼチジン−1−イル−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−メタノン
【化58】

本化合物を実施例48と同様にして合成した。収率:25%。MS:M+H=296.13。
【0145】
〔実施例52〕2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル
【化59】

2−ブロモ−1−(4−フルオロ−フェニル)−エタノン(2.08g、9.6ミリモル)および6−アミノ−ニコチノニトリル(1.14g、9.6ミリモル)を50mlのジオキサン中で13時間加熱還流した。冷却した後、固体をろ過し、分取用HPLC(RP18、アセトニトリル/水0.1% TFA)により精製して1.05g(46%)の所望の生成物を得た。MS:M+H=238.04。
【0146】
〔実施例53〕2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリルトリフルオロ酢酸塩
【化60】

本化合物を実施例52と同様にして合成した。収率:29%。MS:M+H=291.17。
【0147】
〔実施例54〕2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル
【化61】

本化合物を実施例52と同様にして合成した。収率:31%。MS:M+H=234.04。
【0148】
〔実施例55〕2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル
【化62】

本化合物を実施例52と同様にして合成した。収率:62%。MS:M+H=254.05。
【0149】
〔実施例56〕2−(4−フルオロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン
【化63】

2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル(実施例52、537mg、2.26ミリモル)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(943.8mg、13.58ミリモル)およびトリエチルアミン(2.19ml、15.84ミリモル)を40mlのイソプロパノール中、90℃で5時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、水を加えた。固体をろ過し、希塩酸、水で洗浄し、乾燥した。収率:610mg、99%。MS:M+H=271.03。
【0150】
〔実施例57〕N−ヒドロキシ−2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン
【化64】

本化合物を実施例54の化合物を使用して実施例57と同様にして合成した。収率:62%。MS:M+H=267.08。
【0151】
〔実施例58〕2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジントリフルオロ酢酸塩
【化65】

本化合物を実施例53の化合物を使用して実施例56と同様にして合成した。収率:50%。MS:M+H=324.10。
【0152】
〔実施例59〕2−(3−クロロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン
【化66】

実施例55の化合物を使用して実施例56と同様にして化合物を合成した。収率:59%。MS
:M+H=287.00。
【0153】
〔実施例60〕2−(4−フルオロ−フェニル)−N−エトキシカルボニルオキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン
【化67】

2−(4−フルオロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン(実施例56;85.1mg、0.315ミリモル)を5mlのDMFに溶解した。トリエチルアミン(87.8μl、0.63ミリモル)およびクロロギ酸エチル(33μl、0.34ミリモル)を加えた後、混合物を80℃に2.5時間加熱した。混合物を蒸発させた。酢酸エチルおよび水を加え、有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。粗生成物を分取用HPLC(RP18、アセトニトリル/水0.1%TFA)により精製して48mg(45%)の所望の生成物を得た。MS:M+H=343.05。
【0154】
〔実施例61〕6−ブロモ−2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン
【化68】

本化合物を実施例52と同様にして合成した。収率:51%。MS:M+H=290.99。
【0155】
〔実施例62〕6−ブロモ−2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン
【化69】

本化合物を実施例52と同様にして合成した。収率:48%。MS:M+H=287.00。
【0156】
〔実施例63〕6−ブロモ−2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン
【化70】

本化合物を実施例52と同様にして合成した。収率:41%。MS:M+H=306.99。
【0157】
〔実施例64〕[4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ジエチル−アミントリフルオロ酢酸塩
【化71】

本化合物を実施例52と同様にして合成した。収率:39%。MS:M+H=344.01。
【0158】
〔実施例65〕2−(4−フルオロ−フェニル)−6−ニトロ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン
【化72】

本化合物を実施例52と同様にして合成した。収率:20%。MS:M+H=258.08。
【0159】
〔実施例66〕2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミン
【化73】

本化合物を2−(4−フルオロ−フェニル)−6−ニトロ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン(実施例65)の水素化により合成した。収率:20%。MS:M+H=228.08。
【0160】
〔実施例67〕N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−ホルムアミド
【化74】

本化合物を2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミン(実施例66)のホルミル化により合成した。収率:48%。MS:M+H=256.08。
【0161】
〔実施例68〕N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−アセトアミド
【化75】

本化合物を2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミン(実施例66)のアセチル化により合成した。収率:37%。MS:M+H=270.10。
【0162】
〔実施例69〕3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−イミダゾリジン−2,4−ジオン
【化76】

本化合物を実施例52と同様にして合成した。収率:57%。MS:M+H=311.12。
【0163】
〔実施例70〕3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−4H−1,2,4−オキサジアゾール−5−オン
【化77】

2−(4−フルオロ−フェニル)−N−エトキシカルボニルオキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン(実施例60)を炭酸ナトリウム水溶液で処理することにより本化合物を合成した。収率:14%。MS:M+H=296.95。
【0164】
〔実施例71〕2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジントリフルオロ酢酸塩
【化78】

2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル(実施例52)をエタノール中の塩酸で処理し、次にアンモニアと反応させることにより本化合物を合成した。収率:75%。MS:M+H=255.09。
【0165】
生物活性の測定
A) eNOS転写の活性化
eNOS転写の活性化は、Liらの“Activation of protein kinase C alpha and/or epsilon enhances transcription of the human endothelial nitric oxide synthase gene”, Mol. Pharmacol. 53, 630(1998年)に詳しく記載されているようにして測定した。簡単に言えば、eNOS遺伝子の開始コドンの3.5kBの長鎖フラグメント5’をクローニングし、配列を決定し、そしてホタルルシフェラーゼ発現プラスミドでクローニングしてeNOSプロモーターの活性化をレポーター遺伝子の活性によりモニターした。このプロモーター−レポーター構成体を発現する、安定にトランスフェクションされたヒト内皮細胞系を化合物の試験に使用した。細胞を化合物と一緒に18時間インキュベートした。
【0166】
すべての化合物を滅菌ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した。完全培地で最終濃度を0.5%のDMSOとした。これらの細胞におけるレポーター遺伝子発現の誘発は標準的なルシフェラーゼアッセイシステム(Promega、カタログ番号E150)を使用してメーカーの使用説明書に従って測定した。化合物と一緒にインキュベートした細胞のルシフェラーゼ誘発を溶剤だけでインキュベートしたものと比較した。両方の活性の比率(転写誘発比、TIR)を化合物濃度の関数としてプロットした。典型的には、TIR値は化合物の効果を全く示さない比率1の低濃度で開始し、eNOS転写の増加を示す最大TIR値TIR(max)まで延長した。化合物濃度の関数としての転写誘発比のEC50値はグラフを使用して定量した。
【0167】
多数の本発明の化合物を上記アッセイにより試験した結果、タンパク質転写を増加することがわかった。一般に、試験した化合物は約50μM未満のEC50値を示した。好ましい化合物は約5μM〜約0.5μMのEC50値を示した。より好ましい化合物、例えば実施例1、2、3、5、7、8、10、12、13、14、15、16、17、19、20、21、23、24、25、28、31、32、33、34、37、38、42、44、46、52、53、54、56、57、60、61、66および67の化合物は約0.5μM未満のEC50値を示した。
【0168】
eNOS−転写に対する化合物の効果はeNOSタンパク質検出に基づく第2のアッセイで確認した。初代ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を単離し、標準法に従って培養した。コンフルエントな細胞を化合物と一緒に18時間インキュベートし、eNOSタンパク質の発現に対する効果を定量的なウエスタンブロッティング法により測定した。化合物をインキュベートした後、HUVECを10mMのトリス−HCl(pH8.0)、1%SDSおよびプロテアーゼ阻害剤を含有する氷冷溶解緩衝液で溶解した。溶解物を標準的な変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動法に付してニトロセルロース膜にブロットした。特定の一次モノクローナル抗体(Transduction Laboratories、英国)およびアルカリ性ホスファターゼ標識二次抗体(Jackson Labs)を使用して、特定のeNOSタンパク質バンドを可視化し、化学蛍光検出法に従って定量した。
【0169】
式I、IaおよびIbの化合物の効果は次の動物モデルで調べることもできる(動物実験はドイツ動物保護法と米国の国立衛生研究所の「実験動物の管理と使用に関する指針」により与えられるような実験動物の使用に関するガイドラインに従って行なわれる)。
【0170】
動物および処置(実験B〜E)
ApoEおよびeNOS欠損マウス(C57BL/6Jバックグラウンド、Jackson Laboratory、メーン州バーハーバー)を使用した。動物はすべて10〜12週齢で22〜28gの体重である。手術3にちまえにマウスを4つのグループに分け(対照のapoE、n=10〜12;試験化合物で処置したapoE、n=10〜12;対照のeNOS、n=10〜12;試験化合物で処置したeNOS、n=10〜12)、げっ歯類用の標準食(4%の脂肪および0.001%のコレステロールを含有する;下記でプラセボグループと表される)またはげっ歯類用の標準食+試験化合物(10または30mg/kg/日;経口)を与えた。
【0171】
B) ApoEノックアウトマウスでの降圧作用
血圧は意識のあるマウスでコンピュータ化された尾カフ(tail−cuff)システム(Visitech Systems、ノースキャロライナ州アペックス)を使用して測定した。ApoE欠損マウスおよびeNOS欠損マウスを試験化合物で処置した後、血圧をプラセボ処置で得られた結果と比較した。
【0172】
C) 内膜新生およびアテローム発生(大腿動脈カフ)の阻害
ApoE欠損マウスを各化合物(10mg/kg/日を食事に加えた)で処置した3日後、動物をペントバルビタール(60mg/kg)の腹腔内注射、次にキシラジン(2mg/kg)の筋肉注射で麻酔し、カフをMoroiらのJ Clin. Invest. 101, 1225(1998年)に記載のように大腿動脈の周囲に配置した。簡単に言えば、左大腿動脈を切開した。2.0mmのPE50チューブ製非閉鎖ポリエチレンカフ(内径0.56mm、外径0.965mm、Becton Dickinson、カリフォルニア州マウンテンビュー)を動脈の周囲に配置し、2本の7−0縫合糸で所定の場所に結んだ。右大腿動脈を周囲組織から単離したがカフを配置しなかった。各化合物による処置は手術後14日間継続した。次に、動物を致死させた。大動脈を採取して血管のeNOS発現を定量的なウエスタンブロッティング法により測定した。両方の大腿動脈を採取し、ホルマリンで固定し、パラフィンに包埋した。20個の切片(10μm)を左大腿動脈のカフ付き部分および右大腿動脈の相当するセグメントから切除した。切片を標準的なヘマトキシリン・エオジン染色に付した。画像解析コンピュータプログラム(LeicaQWin、Leica Imaging Systems、英国ケンブリッジ)を使用して形態計測による解析を行なった。各切片について、内腔、新生内膜および中膜の面積を測定した。このために、新生内膜は内腔と内弾性板の間の面積と定義され、そして中膜は内弾性板と外弾性板の間の面積と定義される。新生内膜の面積と中膜の面積の比率は新生内膜/中膜比として表される。化合物グループで得られた結果をプラセボグループで得られたものと比較した。
【0173】
D) 長期処置における動脈硬化性プラーク形成の予防
各化合物を食事に加えてApoE欠損マウスを16週間処置し、最後に致死させた。大動脈を各マウスから採取し、ホルマリンで固定し、パラフィンに包埋した。プラーク形成を大動脈の脂質損傷形成(大動脈弓から隔膜まで)を通して測定し、オイルレッドO染色により分析した。血管のeNOS発現に対する各化合物の効果を定量するために、大腿動脈をこの実験で使用した。化合物グループで得られた結果をプラセボグループで得られたものと比較した。
【0174】
E) 罹患したApoE欠損マウスの冠動脈機能の改善
老齢の雄の野生型C57BL/6Jマウス(Charles River Wiga社、ズルツフェルト)および6月齢で体重が28〜36gのapoE欠損マウス(C57BL/6Jバックグラウンド、Jackson Laboratory、メーン州バーハーバー)を実験で使用した。マウスを3つのグループに分け(C57BL/6J、n=8;対照のapoE、n=8;各化合物で処置したapoE、n=8)、げっ歯類用の標準食(4%の脂肪および0.001%のコレステロールを含有する)またはげっ歯類用の標準食+各化合物(30mg/kg/日;経口)を8週間与えた。マウスをナトリウムペントバルビトン(100mg/kg;腹腔内)で麻酔し、心臓を迅速に切除して氷冷潅流緩衝液に入れた。大動脈にカニューレを挿入し、潅流装置(Hugo Sachs Electronics、ドイツ国フライブルク)に接続し、それをすぐに一定の潅流圧60mmHgで開始した。心臓を修正クレブス重炭酸塩緩衝液で逆行性に潅流し、95%のO2および5%のCO2で平衡にし、37.5℃に維持した。斜に切った小さな管(PE50)を肺静脈から左心室に挿入し、心室壁から引き抜いて、溝付き端部により心尖部に固定し、チップ−マイクロマノメーター(Millar1.4、フランス)に接続した。左心房に同じ肺静脈からカニューレを挿入し、心臓を一定の前負荷圧10mmHgおよび後負荷圧60mmHgで作業モードに切り替えた。超音波流量プローブ(HSE/Transonic Systems社)を使用して大動脈流出量および心房流入量を連続的に測定した。冠血流量は大動脈流出量および心房流入量の差として計算した。すべての血行力学的データを1000Hzのサンプリングレートでデジタル化し、専門ソフトウェア(HEM、Notocord社)を使用してPCで記録した。
心臓を30分間安定させた。すべての機能の血行力学的データを定常状態の間、さらに容量および圧力の負荷の間に測定した。左心室機能曲線は前負荷圧を変えることにより作成した。前負荷曲線を獲得するために、後負荷を60mmHgに設定し、前負荷を5〜25mmHgの範囲で5mmHgずつ段階的に調整した。心臓を圧力および容量負荷の間にベースライン条件で安定させた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内皮性NOシンターゼの発現を刺激するための薬剤の製造における式I
【化1】

[式中、Rはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ−(C1−C3)−アルキル、ヒドロキシ、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルキルメルカプト、NR7R8、モノ−(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C2−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルフィニル、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、ペンタフルオロスルファニル、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され、前記アリール基はハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよく、また=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレンまたは(C1−C2)−アルケニレン鎖を形成し;
R2は水素、ヒドロキシおよび(C1−C6)−アルキルから選択され;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R5は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシ、(C1−C18)−アルキルカルボニルオキシ−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C6−C14)−アリールカルボニル、(C6−C14)−アリールオキシカルボニル、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルキルカルボニルオキシ、(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルおよびジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルから選択され、前記アリール基はすべてハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;
R6は水素、シアノ、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルコキシおよび(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシから選択され;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよく、また−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよく、またR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R13、R14およびR15は独立してハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
nは0、1、2、3、4および5から選択される]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩の使用。
【請求項2】
心臓血管疾患、安定または不安定狭心症、冠状動脈性心疾患、冠動脈疾患、プリンツメタル型狭心症、急性冠症候群、心不全、心臓麻痺、心筋梗塞、卒中、血栓症、末梢動脈閉塞性疾患、内皮機能不全、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、PTCA後の内皮障害、高血圧、本態性高血圧、肺高血圧、二次性高血圧、腎血管性高血圧、慢性糸球体腎炎、勃起障害、心室性不整脈、糖尿病、糖尿病合併症、腎症、網膜症、血管形成、気管支喘息、慢性腎不全、肝硬変、骨粗鬆症、記憶力の低下または学習能力の低下を治療するための、あるいは閉経後の女性または避妊薬の摂取後の心血管系リスクを低くするための薬剤の製造における請求項1記載の使用。
【請求項3】
慢性心不全、安定狭心症、冠状動脈性心疾患、高血圧、内皮機能不全、アテローム性動脈硬化症または糖尿病合併症を治療するための薬剤の製造における請求項1または2記載の使用。
【請求項4】
式Iの化合物においてRはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ−(C1−C3)−アルキル、ヒドロキシ、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルキルメルカプト、NR7R8、モノ−(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C2−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルフィニル、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、ペンタフルオロスルファニル、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され、前記アリール基はハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよく、また=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレンまたは(C1−C2)−アルケニレン鎖を形成し;
R2は水素、ヒドロキシおよび(C1−C6)−アルキルから選択され;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R5は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシ、(C1−C18)−アルキルカルボニルオキシ−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C6−C14)−アリールカルボニル、(C6−C14)−アリールオキシカルボニル、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルキルカルボニルオキシ、(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルおよびジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルから選択され、前記アリール基はすべてハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;
R6は水素、シアノ、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルコキシおよび(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシから選択され;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよく、また−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよく、またR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R13、R14およびR15は独立してハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
nは0、1、2、3、4および5から選択される請求項1〜3の何れか1項記載の式Iの化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但し2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸は除外され、さらにR1は水素またはメチルであり、R2およびR4は水素であり、nは1であり、R3はCOOHまたは(C1−C6)−アルコキシカルボニルであり、そしてRはClである化合物は除外される]の使用。
【請求項5】
式Iの化合物においてRはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、NR7R8、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は−N(R4)−、−C(=O)−または−O−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよく;
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレン鎖を形成し;
R2は水素であり;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ水素であり;
R5は水素、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシおよびヒドロキシから選択され;
R6は水素であり;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に−C(=O)−および−O−から選択される1または2個の別の環員を含有してもよく;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素であり;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環はR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に−N(R4)−および−C(=O)−から選択される1または2個の別の環員を含有してもよく;
nは0、1、2、3、4および5から選択される請求項1〜4の何れか1項記載の式Iの化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但し2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸は除外され、さらにR1は水素またはメチルであり、R2およびR4は水素であり、nは1であり、R3はCOOHまたは(C1−C6)−アルコキシカルボニルであり、そしてRはClである化合物は除外される]の使用。
【請求項6】
式Iの化合物は、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−フェニル)−3−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
3−メチル−2−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ペンタフルオロ−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル
2−(3−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ナフタレン−2−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−フルオロ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,4−ジメチルフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−クロロ−3−メチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−シクロヘキシル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−メタンスルホニル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,5−ジフルオロフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ビフェニル4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
11H−インデノ[1',2':4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−アミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸t−ブチルアミド、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸アミド、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸ジメチルアミド、
アゼチジン−1−イル−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−メタノン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
N−ヒドロキシ−2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(3−クロロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−エトキシカルボニルオキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
6−ブロモ−2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
6−ブロモ−2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
6−ブロモ−2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
[4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ジエチル−アミン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−6−ニトロ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミン、
N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−ホルムアミド、
N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−アセトアミド、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−イミダゾリジン−2,4−ジオン、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−4H−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンおよび
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン
から選択される請求項1〜5の何れか1項記載の式Iの化合物またはその生理学的に許容しうる塩の使用。
【請求項7】
薬剤として使用される式Ia
【化2】

[式中、Rはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ−(C1−C3)−アルキル、ヒドロキシ、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルキルメルカプト、NR7R8、モノ−(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C2−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルフィニル、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、ペンタフルオロスルファニル、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され、前記アリール基はハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよく、また=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレンまたは(C1−C2)−アルケニレン鎖を形成し;
R2は水素、ヒドロキシおよび(C1−C6)−アルキルから選択され;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R5は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシ、(C1−C18)−アルキルカルボニルオキシ−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C6−C14)−アリールカルボニル、(C6−C14)−アリールオキシカルボニル、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルキルカルボニルオキシ、(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルおよびジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルから選択され、前記アリール基はすべてハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;
R6は水素、シアノ、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルコキシおよび(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシから選択され;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよく、また−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよく、またR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R13、R14およびR15は独立してハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
nは0、1、2、3、4および5から選択される]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但しR1、R2およびR4は水素であり、nは1であり、Rはシアノであり、そしてR3はシアノまたはCOOHである化合物は除外され、R1は水素またはメチルであり、R2およびR4は水素であり、nは1であり、R3はCOOHまたは(C1−C6)−アルコキシカルボニルであり、そしてRはClである化合物は除外され、R1、R2およびR4は水素であり、そしてnは0である化合物は除外され、さらにR1、R2およびR4は水素であり、R3はBrであり、nは1であり、そしてRはBr、NO2、ジメチルアミノ、アミノ、メチル、アミドまたはFである化合物は除外される]。
【請求項8】
式Iaの化合物においてRはハロゲン、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、NR7R8、シアノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ニトロ、(C3−C7)−シクロアルキルおよび(C6−C14)−アリールから選択され;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は−N(R4)−、−C(=O)−または−O−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよく;
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレン鎖を形成し;
R2は水素であり;
R3はBr、シアノ、ニトロ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12、COOH、(C1−C6)−アルコキシカルボニルおよび−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ水素であり;
R5は水素、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシおよびヒドロキシから選択され;
R6は水素であり;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に−C(=O)−および−O−から選択される1または2個の別の環員を含有してもよく;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素であり;
R12は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環はR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に−N(R4)−および−C(=O)−から選択される1または2個の別の環員を含有してもよく;
nは0、1、2、3、4および5から選択される薬剤として使用される請求項7記載の式Iaの化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但しR1、R2およびR4は水素であり、nは1であり、Rはシアノであり、そしてR3はシアノまたはCOOHである化合物は除外され、R1は水素またはメチルであり、R2およびR4は水素であり、nは1であり、R3はCOOHまたは(C1−C6)−アルコキシカルボニルであり、そしてRはClである化合物は除外され、R1、R2およびR4は水素であり、そしてnは0である化合物は除外され、さらにR1、R2およびR4は水素であり、R3はBrであり、nは1であり、そしてRはBr、NO2、ジメチルアミノ、アミノ、メチル、アミドまたはFである化合物は除外される]。
【請求項9】
式Iaの化合物は、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−フェニル)−3−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
3−メチル−2−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ペンタフルオロ−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ナフタレン−2−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−フルオロ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,4−ジメチルフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−クロロ−3−メチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−シクロヘキシル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−メタンスルホニル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,5−ジフルオロフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ビフェニル4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
11H−インデノ[1',2':4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−アミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸t−ブチルアミド、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸アミド、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸ジメチルアミド、
アゼチジン−1−イル−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−メタノン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
N−ヒドロキシ−2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(3−クロロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−エトキシカルボニルオキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
6−ブロモ−2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
[4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ジエチル−アミン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−6−ニトロ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミン、
N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−ホルムアミド、
N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−アセトアミド、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−イミダゾリジン−2,4−ジオン、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−4H−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンおよび
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン
から選択される薬剤として使用される請求項7記載の式Iaの化合物またはその生理学的に許容しうる塩。
【請求項10】
有効量の少なくとも1種の請求項7〜9の何れか1項で定義されたような式Iaの化合物および/またはその生理学的に許容しうる塩および薬学的に許容しうる担体を含有する医薬組成物。
【請求項11】
式Iの化合物は請求項7〜8の何れかの項で定義されたような式Iaの化合物またはその生理学的に許容しうる塩である請求項1〜3の何れか1項記載の使用。
【請求項12】
式Ib
【化3】

[式中、RはF、Cl、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されうる(C1−C6)−アルコキシ、NR7R8、ニトロおよびペンタフルオロスルファニルから選択され;あるいは
2個の隣接するR基はそれらを有する炭素原子と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R13により置換されてもよく、また=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R1は水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
Rがフェニル環のオルト位に結合している場合、RおよびR1は一緒になって(C1−C2)−アルキレンまたは(C1−C2)−アルケニレン鎖を形成し;
R2は水素、ヒドロキシおよび(C1−C6)−アルキルから選択され;
R3はシアノ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12および−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;
R5は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシ、(C1−C18)−アルキルカルボニルオキシ−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C6−C14)−アリールカルボニル、(C6−C14)−アリールオキシカルボニル、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルキルカルボニルオキシ、(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニルおよびジ−((C1−C6)−アルキル)アミノカルボニルから選択され、前記アリール基はすべてハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択される1個またはそれ以上の同一または異なる置換基により置換されてもよく;
R6は水素、シアノ、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルコキシおよび(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルコキシから選択され;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R14により置換されてもよく、また−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有してもよいが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R7およびR8は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択され;あるいは
R7およびR8はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択されるが、但しR9およびR10の少なくとも一方は水素ではなく;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
R11は水素であり;
R12は水素であり;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は1個またはそれ以上の同一または異なる置換基R15により置換されてもよく、またR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に=N−、−N(R4)−、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(O)−および−S(O)2−から選択される1または2個の同一または異なる別の環員を含有するが、但し−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−から選択される2個の環員は環の隣接する位置に存在することはできず;
R13、R14およびR15は独立してハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
nは1、2、3、4および5から選択される]の化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但し2−(4−アミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミンは除外される]。
【請求項13】
RはF、Cl、(C1−C6)−アルキルおよびNR7R8から選択され;
R1は水素であり;
R2は水素であり;
R3はシアノ、−C(=O)−NR9R10、アミノ、−N(R11)−C(=O)−R12および−C(=NR5)−NHR6から選択され;
R4はそれぞれ水素であり;
R5は水素、(C1−C6)−アルコキシカルボニルオキシおよびヒドロキシから選択され;
R6は水素であり;あるいは
R5およびR6はそれらを有する−N=C−NH−基と一緒になって4−員〜7−員の部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し、前記環は−N=C−NH−基の一部である窒素原子の他に−C(=O)−および−O−から選択される1または2個の別の環員を含有してもよく;
R7およびR8は独立して(C1−C6)−アルキルから選択され;
R9およびR10は独立して水素および(C1−C6)−アルキルから選択されるが、但しR9およびR10の少なくとも一方は水素ではなく;あるいは
R9およびR10はそれらを有する窒素原子と一緒になって4−員〜7−員の飽和複素環式環を形成し;
R11は水素であり;
R12は水素であり;あるいは
R11およびR12はそれらを有するカルボニルアミノ基と一緒になって4−員〜7−員の飽和複素環式環を形成し、前記環はR11およびR12と結合するカルボニルアミノ基の他に−N(R4)−および−C(=O)−から選択される1または2個の別の環員を含有し;
Nは1である請求項12記載の式Ibの化合物またはその生理学的に許容しうる塩[但し2−(4−アミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミンは除外される]。
【請求項14】
2−(4−ブロモ−フェニル)−3−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
3−メチル−2−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ペンタフルオロ−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ナフタレン−2−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ブロモ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−フルオロ−3−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−シアノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−ブロモ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,4−ジメチルフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−クロロ−3−メチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3,5−ジフルオロフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−ビフェニル4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ニトロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−スルファモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
11H−インデノ[1',2':4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−カルボン酸メチルエステル、
2−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸t−ブチルアミド、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸ジメチルアミド、
アゼチジン−1−イル−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−メタノン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(3−クロロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
N−ヒドロキシ−2−p−トリル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(3−クロロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−N−エトキシカルボニルオキシ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン、
6−ブロモ−2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、
[4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ジエチル−アミン、
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルアミン、
N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−ホルムアミド、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−イミダゾリジン−2,4−ジオン、
3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル]−4H−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンおよび
2−(4−フルオロ−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミジン
から選択される請求項12記載の式Ibの化合物またはその生理学的に許容しうる塩。
【請求項15】
薬剤として使用される請求項12〜14の何れか1項記載の化合物。
【請求項16】
有効量の少なくとも1種の請求項12〜14の何れか1項記載の化合物および/またはその生理学的に許容しうる塩および薬学的に許容しうる担体を含有する医薬組成物。
【請求項17】
式Iの化合物は請求項12または13で定義されたような式Ibの化合物またはその生理学的に許容しうる塩である請求項1〜3の何れか1項記載の使用。

【公表番号】特表2010−519334(P2010−519334A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−551927(P2009−551927)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【国際出願番号】PCT/EP2008/001150
【国際公開番号】WO2008/104278
【国際公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(399050909)サノフィ−アベンティス (225)
【Fターム(参考)】