説明

イミダゾ[2,1−B][1,3,4]チアジアゾール誘導体

タンパク質または脂質キナーゼ(例えばPI3K、特にクラスI PI3K)の阻害が望ましいおよび/または必要とされる疾患の治療、特に癌の治療において有用な、R、RおよびRが説明の中で与えられる意味を有する式(I)の化合物、およびその医薬的に許容されるエステル、アミド、溶媒和物または塩が提供される。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:

[式中、
は:
(i)Aから選択される1もしくはそれ以上の置換基で置換されたアリール;または
(ii)場合によりAから選択される1もしくはそれ以上の置換基で置換されたヘテロアリール
を表し;
は、水素または、場合により1もしくはそれ以上のフルオロ原子によって置換されたC1−3アルキルを表し;
は、各々が、場合によりそれぞれAおよびAから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている、アリールまたはヘテロアリールを表し;
各々のA、A、AおよびAは、独立して、ここで使用される各々の場合に、
(i)Q
(ii)両方が、場合により=O、=S、=N(R10a)およびQから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている、C1−12アルキルまたはヘテロシクロアルキル;または
(iii)両方が、場合によりQから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている、アリールまたはヘテロアリール
を表し;
各々のQ、QおよびQは、独立して、ここで使用される各々の場合に、
ハロ、−CN、−NO、−N(R10a)R11a、−OR10a、−C(=Y)−R10a、−C(=Y)−OR10a、−C(=Y)N(R10a)R11a、−OC(=Y)−R10a、−OC(=Y)−OR10a、−OC(=Y)N(R10a)R11a、−OS(O)OR10a、−OP(=Y)(OR10a)(OR11a)、−OP(OR10a)(OR11a)、−N(R12a)C(=Y)R11a、−N(R12a)C(=Y)OR11a、−N(R12a)C(=Y)N(R10a)R11a、−NR12aS(O)10a、−NR12aS(O)N(R10a)R11a、−S(O)N(R10a)R11a、−SC(=Y)R10a、−SC(=Y)OR10a、−SC(=Y)N(R10a)R11a、−S(O)10a、−SR10a、−S(O)R10a、−S(O)OR10a、C1−12アルキル、ヘテロシクロアルキル(最後の2つの基は、場合により=O、=S、=N(R20)およびEから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(最後の2つの基は、場合によりEから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている)
を表し;
各々のR10a、R11aおよびR12aは、独立して、ここで使用される各々の場合に、水素、C1−12アルキル、ヘテロシクロアルキル(最後の2つの基は、場合により=O、=S、=N(R20)およびEから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(最後の2つの基は、場合によりEから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている)を表すか;または
10a、R11aおよびR12aの任意の適切な対は、共に連結されて、場合により1またはそれ以上のヘテロ原子(例えば、既に存在してもよいものに加えて、例えば酸素、窒素および硫黄から選択される1またはそれ以上のヘテロ原子)を含み、場合により1またはそれ以上の不飽和(例えば三重結合または、好ましくは二重結合)を含む、4〜20(例えば4〜12)員環を形成してもよく、前記環は、場合により=O、=S、=N(R20)およびEから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されており;
各々のE、E、E、EおよびEは、独立して、ここで使用される各々の場合に、
(i)Q
(ii)両方が、場合により=OおよびQから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている、C1−12アルキルまたはヘテロシクロアルキル;または
(iii)両方が、場合によりQから選択される1またはそれ以上の置換基に置換されている、アリールまたはヘテロアリール
を表し;
各々のQ、QおよびQは、独立して、ここで使用される各々の場合に、
ハロ、−CN、−NO、−N(R20)R21、−OR20、−C(=Y)−R20、−C(=Y)−OR20、−C(=Y)N(R20)R21、−OC(=Y)−R20、−OC(=Y)−OR20、−OC(=Y)N(R20)R21、−OS(O)OR20、−OP(=Y)(OR20)(OR21)、−OP(OR20)(OR21)、−N(R22)C(=Y)R21、−N(R22)C(=Y)OR21、−N(R22)C(=Y)N(R20)R21、−NR22S(O)20、−NR22S(O)N(R20)R21、−S(O)N(R20)R21、−SC(=Y)R20、−SC(=Y)OR20、−SC(=Y)N(R20)R21、−S(O)20、−SR20、−S(O)R20、−S(O)OR20、C1−12アルキル、ヘテロシクロアルキル(最後の2つの基は、場合により=OおよびJから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(最後の2つの基は、場合によりJから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている)
を表し;
各々のYは、独立して、ここで使用される各々の場合に、=O、=Sまたは=NR23を表し;
各々のR20、R21、R22およびR23は、独立して、ここで使用される各々の場合に、水素、C1−6アルキル、ヘテロシクロアルキル(最後の2つの基は、場合によりJおよび=Oから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(最後の2つの基は、場合によりJから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている)を表すか;または
20、R21およびR22の任意の適切な対は、共に連結されて、場合により1またはそれ以上のヘテロ原子(例えば、既に存在してもよいものに加えて、例えば酸素、窒素および硫黄から選択される1またはそれ以上のヘテロ原子)を含み、場合により1またはそれ以上の不飽和(例えば三重結合または、好ましくは二重結合)を含む、4〜20(例えば4〜12)員環を形成してもよく、前記環は、場合によりJおよび=Oから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されており;
各々のJ、J、J、JおよびJは、独立して、ここで使用される各々の場合に、
(i)Q
(ii)両方が、場合により=OおよびQから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている、C1−6アルキルまたはヘテロシクロアルキル;または
(iii)両方が、場合によりQから選択される1またはそれ以上の置換基に置換されている、アリールまたはヘテロアリール
を表し;
各々のQ、QおよびQは、独立して、ここで使用される各々の場合に、
ハロ、−CN、−N(R50)R51、−OR50、−C(=Y)−R50、−C(=Y)−OR50、−C(=Y)N(R50)R51、−N(R52)C(=Y)R51、−NR52S(O)50、−S(O)50、−SR50、−S(O)R50または場合により1もしくはそれ以上のフルオロ原子によって置換されたC1−6アルキルを表し;
各々のYは、独立して、ここで使用される各々の場合に、=O、=Sまたは=NR53を表し;
各々のR50、R51、R52およびR53は、独立して、ここで使用される各々の場合に、水素または、場合によりフルオロ、−OR60および−N(R61)R62から選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されたC1−6アルキルを表すか;または
50、R51およびR52の任意の適切な対は(例えば同じ原子または隣接する原子に結合している場合)、共に連結されて、場合により1またはそれ以上のヘテロ原子(例えば、既に存在してもよいものに加えて、酸素、窒素および硫黄から選択されるヘテロ原子)を含み、場合により1またはそれ以上の不飽和(例えば三重結合または、好ましくは二重結合)を含む、3〜8員環を形成してもよく、前記環は、場合により=OおよびC1−3アルキルから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されており;
60、R61およびR62は、独立して水素または、場合により1もしくはそれ以上のフルオロ原子によって置換されたC1−6アルキルを表し;
但し、RがHを表す場合、
(I)Rが4−クロロフェニルを表す場合、Rは非置換フェニルまたは4−クロロフェニルを表さず;
(II)Rが4−メトキシフェニルを表す場合、Rは4−クロロフェニルまたは非置換フェニルを表さない]
の化合物、またはその医薬的に許容されるエステル、アミド、溶媒和物もしくは塩。
【請求項2】
式中、Rが、Aから選択される1もしくはそれ以上の置換基で置換されたフェニルを表す;および/またはRが、場合によりAから選択される1もしくはそれ以上の置換基で置換されたヘテロアリールを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式中、Rおよび/またはRによって定義される芳香族基が置換されている、請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
式中、Rおよび/またはRが、パラ位および/またはメタ位に位置する1または2個の置換基で置換されている、前記請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
式中、A、A、AおよびAは、独立してQを表すか、あるいは、両方が場合により1またはそれ以上のQ置換基によって置換されている、C1−6アルキルまたはヘテロシクロアルキルを表してもよく(そして好ましくは、A、A、AおよびAは独立してQを表し);各々のQ、QおよびQは、独立してC1−6アルキル(場合により1またはそれ以上のフルオロ原子によって置換されている)、5または6員ヘテロシクロアルキル基(場合によりEから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている)、−SR10a、−S(O)R10a、−NR12aS(O)10a、−C(=Y)−N(R10a)R11a、−S(O)N(R10a)R11a、−N(R12a)C(=Y)R11a、ハロ、−CN、−OR10a、−N(R10a)R11a、−C(=Y)OR10aまたは−S(O)10aを表し(そして好ましくは、Qはハロ(例えばフルオロ)、−CN、−OR10a、−N(R10a)R11a、−C(=Y)OR10aまたは−S(O)10aを表し);Qは、ハロ、−NR12aS(O)10a、C1−6アルキル(場合により1またはそれ以上のフルオロ原子によって置換されている)または−C(=Y)OR10aを表し;各々のR10a、R11aおよびR12a は、独立して水素、C1−3アルキルまたはヘテロシクロアルキルを表すか(最後の2つの基は、場合によりEから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている)(好ましくは各々のR10a、R11aおよびR12aは、独立して水素または、場合によりEから選択される1もしくはそれ以上の置換基によって置換されたC1−3アルキルを表す);またはR10aは(例えば上記−NR12aS(O)10a基の一部として)、アリールまたはヘテロアリールを表してもよく;またはR10aおよびR11aは(例えば−S(O)N(R10a)R11aの場合)、共に連結されて、場合により1個のさらなるヘテロ原子を含む5または、好ましくは6員環を形成してもよく(前記環は1またはそれ以上のE置換基によって置換されていてもよい);R12aは、C1−3アルキルまたは水素を表し;各々のE、E、E、EおよびEは、独立してC1−6アルキル、ヘテロシクロアルキル(最後の2つの基は、場合により=OおよびQから選択される1またはそれ以上の置換基によって置換されている)を表し(好ましくは、E〜Eは、独立してQを表す);各々のQ、QおよびQは、独立してハロ、−C(=Y)−OR20、−N(R20)R21、−C(=Y)N(R20)R21または−N(R22)C(=Y)OR21を表し(好ましくは、Qは−N(R20)R21、−C(=Y)N(R20)R21または−N(R22)C(=Y)OR21を表す);各々のYは、独立して=Oを表し;R20およびR21は、独立して水素またはC1−4アルキルを表すか;またはR20およびR21は、同じ窒素原子に結合している場合、共に連結されて、場合によりさらなるヘテロ原子を含む5または6員環を形成し;および/またはR22は水素を表す、前記請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
医薬としての使用のための、請求項1〜5のいずれか一項で定義される式Iの化合物、またはその医薬的に許容されるエステル、アミド、溶媒和物もしくは塩。
【請求項7】
医薬的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合して、請求項1〜5のいずれか一項で定義される式Iの化合物、またはその医薬的に許容されるエステル、アミド、溶媒和物もしくは塩を含有する医薬製剤。
【請求項8】
PI3−Kの阻害が望ましいおよび/または必要とされる疾患の治療における使用のための、請求項1〜5のいずれか一項で定義されるが前記但し書きを伴わない化合物、またはその医薬的に許容されるエステル、アミド、溶媒和物もしくは塩。
【請求項9】
PI3−Kの阻害が望ましいおよび/または必要とされる疾患の治療のための医薬を製造するための、請求項1〜5のいずれか一項で定義されるが前記但し書きを伴わない式Iの化合物、またはその医薬的に許容されるエステル、アミド、溶媒和物もしくは塩の使用。
【請求項10】
疾患が、癌、免疫障害、心臓血管疾患、ウイルス感染、炎症、代謝/内分泌機能障害、神経障害、閉塞性気道疾患、アレルギー疾患、炎症性疾患、免疫抑制、一般に臓器移植に関連する障害、AIDS関連疾患、良性前立腺肥大症、家族性腺腫症、ポリポーシス、神経線維腫症、乾癬、骨障害、アテローム性動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症に関連する血管平滑筋細胞増殖、肺線維症、関節炎、糸球体腎炎および術後狭窄、再狭窄、脳卒中、糖尿病、肝腫大、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、ホルモン関連疾患、免疫不全障害、破壊性骨障害、感染症、細胞死に関連する状態、トロンビン誘発性血小板凝集、慢性骨髄性白血病、肝疾患、T細胞活性化を含む病的免疫状態、CNS障害、ならびに他の関連する疾患である、請求項8に記載の化合物または請求項9に記載の使用。
【請求項11】
PI3−Kの阻害が望ましいおよび/または必要とされる疾患の治療の方法であって、請求項1〜5のいずれか一項で定義されるが前記但し書きを伴わない式Iの化合物、またはその医薬的に許容されるエステル、アミド、溶媒和物もしくは塩の治療有効量を、そのような状態に罹患しているまたは罹患しやすい患者に投与することを含む方法。
【請求項12】
(A)請求項1〜5のいずれか一項で定義されるが前記但し書きを伴わない式Iの化合物、またはその医薬的に許容されるエステル、アミド、溶媒和物もしくは塩;および
(B)癌および/または増殖性疾患の治療において有用な別の治療薬
を含有し、成分(A)および(B)の化合物の各々が医薬的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合して製剤される組合せ製品。
【請求項13】
請求項1で定義される式Iの化合物の調製のための方法であって、
(i)式II:

[式中、Lは適切な脱離基を表し、そしてRおよびRは請求項1で定義されたとおりである]の対応する化合物と、式III:

[式中、Lは適切な基を表し、そしてRは請求項1で定義されたとおりである]
の化合物との反応;
(ii)式IV:

[式中、Lは適切な脱離基を表し、そしてRおよびRは請求項1で定義されたとおりである]の化合物と、式V:

[式中、Lは適切な脱離基を表す]
の化合物との反応;
(iii)Q〜Q置換基が存在し、そのような基が、適宜に、−OR10aまたは−OR20[式中、R10aおよびR20は水素を表さない]を表す式Iの化合物に関しては、Q〜Qが存在し、−OR10aおよび−OR20(適宜に)[式中、R10aおよびR20は水素を表さない]を表す式Iの対応する化合物と、式VI:

[式中、Lは適切な脱離基を表し、そしてRはR10aまたはR20(適宜に)を表すが、但し水素を表さない]
の化合物との反応
を含む方法。
【請求項14】
請求項7で定義される医薬製剤の調製のための方法であって、請求項1〜5のいずれか一項で定義される式Iの化合物、またはその医薬的に許容されるエステル、アミド、溶媒和物もしくは塩を、医薬的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と組み合わせることを含む方法。
【請求項15】
請求項12で定義される組合せ製品の調製のための方法であって、請求項1〜5のいずれか一項で定義されるが前記但し書きを伴わない式Iの化合物、またはその医薬的に許容されるエステル、アミド、溶媒和物もしくは塩を、癌および/または増殖性疾患の治療において有用な他の治療薬ならびに少なくとも1つの医薬的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と組み合わせることを含む方法。

【公表番号】特表2012−522759(P2012−522759A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502778(P2012−502778)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【国際出願番号】PCT/GB2010/000674
【国際公開番号】WO2010/112874
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(510084219)セントロ ナシオナル デ インベスティガシオネス オンコロヒカス(セエネイオ) (5)
【氏名又は名称原語表記】CENTRO NACIONAL DE INVESTIGACIONES ONCOLOGICAS(CNIO)
【住所又は居所原語表記】Melchor Fernandez, Almagro 3, E−28029 Madrid Spain
【Fターム(参考)】