説明

インクジェットプリンタ

【課題】大きな改造を要することなく、容易に粘度を調整できるインクジェットプリンタを提供する。
【解決手段】ノズル52から噴射したインク粒子のうち印字に使用されないインク粒子をガター53により捕獲するプリントヘッド1と、プリントヘッド1にインク液を供給するインク液供給部と、ガター53により捕獲されたインク液をインク液供給部に戻すインク液回収部と、インク液の粘度を検出する粘度検出手段と、インク液の粘度を所定値に調整する粘度調整手段と備えたインクジェットプリンタにおいて、インク液回収部は、粘度検出手段により検出されたインク液の粘度が所定値より低下した場合にインク液を加温する加温手段72を含んでいる構成にしてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンタに係り、更に詳しくは連続式のインクジェットプリンタに使用されるインク液の粘度調整に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のインクジェットプリンタは、インク液供給部から供給されたインク液をノズルから噴射し、噴射されたインク粒子のうち印字に使用されるインク粒子を偏向させて所定の画像を印字するとともに、印字に使用されないインク粒子をガターにより捕獲し、ガターにより捕獲したインク液をインク液供給部に戻し、再度印字に利用するようになっている。
【0003】
このようなインクジェットプリンタで、適切な印字を行うにはインク液の粘度を一定に保つ必要がある。
【0004】
そこで、下記特許文献1には、プリントヘッド内にヒーターを設置し、常にインク液を加温して粘度を一定に保つよう制御するとともに、粘度が低くなりすぎたとき加温するのを止め、粘度を上昇させる技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平07−137294号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載の粘度調整方法では、粘度制御は可能であるが、プリントヘッド内に、ノズルを加温するヒーター、及び、インク液の温度を検出するセンサを設ける必要があり、また、ヒーターの加温を制御する制御部も要する。よって、プリントヘッドの構造が複雑となるとともに、プリントヘッド自体が大きくなってしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、大きな改造を要することなく、容易に粘度を調整できるインクジェットプリンタの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係るインクジェットプリンタは、ノズルから噴射したインク粒子のうち印字に使用されるインク粒子を偏向させて所定の画像を印字するとともに、印字に使用されないインク粒子をガターにより捕獲するプリントヘッドと、該プリントヘッドにインク液を供給するインク液供給部と、プリントヘッドのガターにより捕獲されたインク液をインク液供給部に戻すインク液回収部と、インク液供給部におけるインク液の粘度を検出する粘度検出手段と、粘度検出手段により検出されたインク液の粘度に応じてインク液供給部のインク液の粘度を所定値に調整する粘度調整手段と備えたインクジェットプリンタにおいて、前記インク液回収部は、粘度検出手段により検出されたインク液の粘度が所定値より低下した場合にインク液を加温する加温手段を含んでいる構成にしてある。
【0009】
また、前記構成において、加温手段として、ぺルチェモジュールの放熱側面を用いたものである。
【0010】
そして、前記した各構成において、インク液が流通する熱交換器をペルチェモジュールの放熱側面に熱伝達可能に付設したものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るインクジェットプリンタによれば、インク液の粘度が所定値より低下したときは加温手段によってインク液を加温するので、溶剤の揮発を促進してインク液の粘度を高めることができる。よって、速やかにインクの粘度を調整することができる。
【0012】
また、加温手段にぺルチェモジュールの放熱面側を用いた場合は、簡素な構成により粘度の調整制御を行うことができる。その上、ぺルチェモジュールは従来から印字に使用する溶剤の回収のために既にインクジェットプリンタに配備されていることがあるので、その場合は新たに加温手段を組み込むといったことが不要でコストを低く抑えることができる。
【0013】
そして、インク液が流通する熱交換器をペルチェモジュールの放熱側面に熱伝達可能に付設した場合は、インク液を短時間のうちに効率よく加温することができ、速やかに粘度を調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係るインクジェットプリンタの構成概略図である。同図において、インクジェットプリンタは、プリントヘッド1と、インク液供給部4と、インク液回収部3と、粘度検出手段2と、粘度調整手段6とを備えている。
【0015】
プリントヘッド1は、インク液を噴射する直径50μm〜60μmのノズル52と、ノズル52から噴射されたインク粒子のうち印字に使用されないインク粒子を捕獲するガター53を備えている。
【0016】
インク液供給部4はプリントヘッド1に供給するインク液を貯留するメインタンク10と、メインタンク10とプリントヘッド1との間の配管65に設けられたポンプ61、フィルター62、レギュレータ63及び圧力センサ64を備えている。
【0017】
メインタンク10は、後述する補充用のインクタンク30からバルブ部8を介して供給されるインクと、溶剤タンク40からバルブ部8を介して供給される溶剤とを混合し、粘度が調整されたインク液を貯留している。このメインタンク10には貯留するインク液の液面を検出する液面センサ11を備えている。また、レギュレータ63はプリントヘッド1へ供給されるインク液の圧力を所定圧に調整している。
【0018】
粘度検出手段2はメインタンク10の上方に設けられ、このメインタンク10内のインク液の粘度を毛細管式粘度測定法により検出する。粘度検出手段2は、メインタンク10からバルブ部8を介して供給されるインク液を貯留するザーンカップタンク20を備えている。ザーンカップタンク20の下部には貫通孔23が形成され、この貫通孔23に毛細管22が接続され、ザーンカップタンク20内のインク液をメインタンク10へ落下させている。また、ザーンカップタンク20内には、インク液の液面を上下2点で検出する液面センサ21を備えている。
【0019】
インク液回収部3は、ポンプ71と、冷却手段73と、補充用のインクタンク30と、ガター53とインクタンク30を接続する配管66とを備えている。インクタンク30は、プリントヘッド1のガター53において捕獲され、ポンプ71により送られてきたインク液を一旦貯留するとともに、インクジェットプリンタを流れるインク液が不足した時に補充されるインク原液を貯留する。
【0020】
冷却手段73は、インク液から揮発した溶剤を冷却することで液化させて回収し、再度印字に利用するために設けられている。これにより、環境への負荷の低減、溶剤消費量を抑えることによるコスト削減などの効果をもたらしている。
【0021】
図2に示すように、冷却手段73としてはぺルチェモジュール76を用いている。冷却手段73は、ぺルチェモジュール76と、ぺルチェモジュール76の放熱側面に設けられ放熱効率を向上させるフィン75と、フィン75に空気を送るファン74とを備えている。また、ペルチェモジュール76の吸熱側面にはインク液が流通する熱交換器77を熱伝達可能に付設している。
【0022】
ぺルチェモジュール76は直流電流の流れる方向を正逆入れ替えることにより素子の同一面で冷却または加熱を選択することができる。このことを利用し、本実施形態では、冷却装置73としてのぺルチェモジュール76を加温手段72としても利用する。即ち、ぺルチェモジュール76の冷却側面であった部位を直流電流の流れる方向を正逆入れ替えることにより放熱側面として利用するものである。
【0023】
図3はプリントヘッド1、加温手段72(冷却手段73)及び補充用のインクタンク30の部分構成図である。同図において、加温手段72は、ぺルチェモジュール76を冷却手段73として使用した場合の各構成部品をそのまま加温手段72として利用している。即ち、加温手段72は、冷却手段73の場合と電流方向を逆にしたぺルチェモジュール76と、ぺルチェモジュール76の吸熱効率を向上させるフィン75と、フィン75に空気を送るファン74とを備えている。また、ペルチェモジュール76の放熱側面にはインク液が流通する熱交換器77を熱伝達可能に付設している。
【0024】
更に、加温手段72にはぺルチェモジュール76の放熱又は吸熱を制御する制御部9を備えている。制御部9は、CPU(中央演算処理装置)92と、メモリ93と、ぺルチェモジュール76の直流電流の流れる方向を切り替えるとともに流れる電流の量を調整しインク液の加温を制御する電流制御手段91とを備えている。
【0025】
粘度調整手段6はバルブ部8により構成されている。バルブ部8は、インクタンク30又は溶剤タンク40と、メインタンク10とを接続する流路を形成するとともに、メインタンク10のインク液を粘度検出手段2に供給する流路を形成している。バルブ部8はバルブ80〜83、配管85〜91及びポンプ84により構成される。このうちバルブ83は三方バルブであり、この三方バルブ83により配管88側と配管89側とを切り替えることができる。
【0026】
溶剤タンク40はメチルエチルケトン、酢酸エチル、エタノール、メタノール等の揮発性の高い溶剤を貯留している。インクタンク30、溶剤タンク40及びメインタンク10はいずれも開口部95に接続され、大気に開放されている。
【0027】
次に、動作について説明する。メインタンク10に貯留するインク液はポンプ61によりフィルター62、レギュレータ63、圧力センサ64を経た後プリントヘッド1へ送られ、ノズル52から直径約100μmのインク粒子となって毎秒約70,000個が噴射される。連続式のインクジェットプリンタでは速乾性のインク液を使用するので、ノズル52においてインク液が固化しないよう連続的にインク液が噴射されている。このインク粒子のうち印字に使用されるインク粒子は偏向され所定の画像を印字面(図示しない)に印字する。印字に使用されないインク粒子はガター53に捕獲され、ポンプ71によって冷却手段73に送られた後、補充用のインクタンク30に送られる。
【0028】
インクタンク30に流入したインク液は、バルブ部8を通ってメインタンク10へ戻され、再度印字に利用される。補充用のインクタンク30に貯留するインク液はインクジェットプリンタの稼動により徐々に減少していくので、作業者によって未使用のインク原液が補充される。また、同様に作業者によって溶剤タンク40に溶剤が補充される。
【0029】
適切な印字を行うためにはインク液の粘度を一定に保つ必要があるので、定期的(例えば5分毎)にインク液の粘度を検出し、検出されたデータに応じてインク液又は溶剤を補充し、粘度を一定に保っている。
【0030】
粘度を検出する際は、バルブ82を開放し、三方バルブ83を配管88側とする。これにより、メインタンク10内のインク液が配管87、バルブ82、配管90、ポンプ84、配管91、三方バルブ83、配管88を通ってザーンカップタンク20へ送られる。ザーンカップタンク20内の液面センサ21の上側のセンサが液面を検出すると、バルブ82を閉止し三方バルブ83を切り替え、インク液の供給を止める。
【0031】
ザーンカップタンク20に貯留するインク液は毛細管22を通ってメインタンク10に徐々に落下するが、インク液の落下速度はインク液の粘度が高い方が遅くなる。よって、液面センサ21のうち上側のセンサがインク液の液面を検出した後、下側のセンサがその液面を検出するまでの時間を計測することでインク液の粘度を検出することができる。
【0032】
粘度検出手段2で検出されたインク液の粘度に応じて、メインタンク10の液面が低下したことを液面センサ11が検出した際にインク液あるいは溶剤のいずれかが補充される。
【0033】
インク液の粘度が予め設定した適正粘度とされる所定値より高い場合、即ち、粘度検出手段2の液面センサ21の上側と下側のセンサの液面検出時間の差が、例えば30秒といった予め入力した値より長い場合には、粘度を低下させるために溶剤を補充する。その際は、バルブ81を開放し、三方バルブ83を配管89側にし、溶剤タンク40から配管86、バルブ81、配管90、ポンプ84、配管91、三方バルブ83、配管89を通ってメインタンク10へ溶剤を補充する。
【0034】
これに対し、インク液の粘度が予め設定した適正粘度値と等しい場合又は適正粘度値より低い場合、即ち、粘度検出手段2の液面センサ21の上側と下側のセンサの液面検出時間の差が、例えば30秒といった予め入力した値と等しいか又は予め入力した値より短い場合には、補充用のインクタンク30からインク液を補充する。その際は、バルブ80を開放し、三方バルブ83を配管89側にし、補充用のインクタンク30から配管85、バルブ80、配管90、ポンプ84、配管91、三方バルブ83、配管89を通ってメインタンク10へインク液を補充する。
【0035】
このようにインク液の粘度が所定値より高くなった場合にはインク液に比較して粘度の低い溶剤を補充することでインク液の粘度を容易に低下させることができる。しかし、インク液の粘度が所定値より低い場合にはインク液を補充しても補充用のインクタンク30内のインク液の粘度はメインタンク10の粘度と略同等なので、短時間のうちに粘度を上昇させることができない
【0036】
ここで、インク液の粘度が上昇するのは、ガター53においてインク粒子を捕獲する際、インク粒子と共に空気を吸い込み、この空気とインク液とが混じり合うことによりインク液中の溶剤が揮発し、揮発した溶剤が開口部95から大気中に放出されるためである。また、インクタンク30、溶剤タンク40及びメインタンク10はいずれも開口部95に接続され大気に開放されているために溶剤が徐々に揮発するためであると考えられる。更に、インク液がノズル52から噴射される際にも溶剤が揮発すると考えられ同様にインク液の粘度を高める。このほか、インクジェットプリンタを使用する際の周囲温度が、早朝や夕刻では日中に比較して低くなりやすく粘度が上昇しやすい。これらが原因でインク液の粘度が上昇した場合には上述のように溶剤を補充して容易にインク液の粘度を低下させることができる。
【0037】
これに対し、インク液の粘度が低下するのは、インクジェットプリンタを使用する際に周囲温度が急激に上昇した場合、例えば、その日の天候が原因で気温が急上昇した際や、暖房を運転開始した時等には周囲温度が上昇し、これに伴ってインク液の粘度が低下する。しかし、上述のように、インク粘度が適正値より低い場合は早急に粘度を上昇させることは困難であった。そこで、本実施形態に係るインクジェットプリンタでは加温手段72によって、インク液を加温する。
【0038】
即ち、制御部9のCPU92が粘度検出手段2で測定されメモリ93に記憶された粘度測定データと、予め設定された適正な粘度値を読み出し、両者を比較する。測定粘度データが所定値と等しい又は高い場合には、即ち、液面センサ21の上下のセンサの液面検出時間の差が予め入力した値と等しいか又は予め入力した値より短くなった場合には、ぺルチェモジュール76の熱交換器77に接する面を吸熱側面とするよう電流制御手段91において電流方向を制御する。これにより、インク液は冷却され揮発した溶剤が回収される。また、測定粘度データが適正粘度値より低い場合には、ぺルチェモジュール76の熱交換器77に接する面を放熱側面とするよう電流方向を切り替えインク液を加温する。
【0039】
以上より、インク液の粘度が予め入力された粘度の適正値より低いときは加温手段72においてインク液を加温するので、溶剤の揮発が促進され、揮発した溶剤が開口部95から大気中に放出される。よって、速やかにインク液の粘度を上昇させることができる。また、インク液の溶剤の消費量を抑えるため、溶剤が揮発しにくくなるよう径の小さい配管を使用し、加温しない場合には溶剤が揮発するのに長時間かかる構造であっても、本実施形態では加温手段72を設けたので、溶剤を短時間で容易に揮発させることができる。
【0040】
また、プリントヘッド1にヒーターやセンサ、制御部などを備えなくても容易に粘度を調整することができ、プリントヘッド1の構造を複雑にするといったことがない。
【0041】
また、加温手段72にぺルチェモジュール76を用いたので、ぺルチェモジュール76は従来から印字に使用する溶剤の回収のために既にインクジェットプリンタに備えているものであるので、新たに加温手段72を組み込むといったことが不要でコストを低く抑えることができる。
【0042】
更に、ぺルチェモジュール76の放熱とインク液とを熱交換する熱交換器77を設け、ぺルチェモジュール76の放熱によってインク液を加温するので、インク液を短時間のうちに効率よく加温することができ、速やかに粘度を上昇させることができる。
【0043】
尚、上記の実施形態では、加温手段72としてぺルチェモジュール76を用いたが、本発明にかかるインクジェットプリンタはこれに限定されず、ヒーターなどぺルチェモジュール以外の加温手段を用いてもよい。従来のインクジェットプリンタは、プリントヘッド1内にヒーター及びセンサを設置し、このヒーターによって常に温めインク液の粘度を一定に保ったが、本発明では、粘度が低下したときのみ、プリントヘッド以外に設けた加温手段により加温すればよい。
【0044】
また、粘度検出手段2として、毛細管式粘度測定方法により検出したが、これに限定されず、回転式、落球式、振動式、超音波式などの粘度測定法により検出してもよい。
【0045】
また、加温手段72はプリントヘッド1と補充用のインクタンク30との間に設けたが、これに限定されず、他の流路やインクタンクの側壁等に設けてもよい。
【0046】
また、ぺルチェモジュール76の放熱側面(吸熱側面)に熱交換器77を設け、ぺルチェモジュール76の電流の流れる方向を切り替えることによって熱交換器77と接触する面の放熱又は吸熱を変更したが、これに限定されるものでなく、例えば、図4に示すように、ぺルチェモジュール76aの放熱面及び吸熱面の両面の外方に熱交換器77a,77bを設け、ぺルチェモジュール76aの電流の流れる方向を切り替ることなく固定し、いずれの熱交換器77a又は77bにインク液を流通させるのかを切り替える三方バルブ96を設けた構造の加温手段72aとしてもよい。この場合、上記実施形態における制御部9の電流制御手段91に替えて、粘度検出手段により検出されたインク液の粘度に応じて三方バルブ96を切り替える三方バルブ制御回路97を設けることとする。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの構成概略図である。
【図2】前記インクジェットプリンタの加温手段の構成図である。
【図3】前記インクジェットプリンタの部分構成図である。
【図4】本発明の他の実施形態にかかるインクジェットプリンタの部分構成図である。
【符号の説明】
【0048】
1 プリントヘッド
2 粘度検出手段
3 インク液回収部
4 インク液供給部
6 粘度調整手段
9,9a 制御部
52 ノズル
53 ガター
72 加温手段
76 ぺルチェモジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズルから噴射したインク粒子のうち印字に使用されるインク粒子を偏向させて所定の画像を印字するとともに、印字に使用されないインク粒子をガターにより捕獲するプリントヘッドと、該プリントヘッドにインク液を供給するインク液供給部と、プリントヘッドのガターにより捕獲されたインク液をインク液供給部に戻すインク液回収部と、インク液供給部におけるインク液の粘度を検出する粘度検出手段と、粘度検出手段により検出されたインク液の粘度に応じてインク液供給部のインク液の粘度を所定値に調整する粘度調整手段と備えたインクジェットプリンタにおいて、前記粘度調整手段は、粘度検出手段により検出されたインク液の粘度が所定値より低下した場合にインク液を加温する加温手段を含んでいることを特徴とするインクジェットプリンタ。
【請求項2】
加温手段として、ペルチェモジュールの放熱側面を用いたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項3】
インク液が流通する熱交換器をペルチェモジュールの放熱側面に熱伝達可能に付設したことを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリンタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2008−137198(P2008−137198A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−323769(P2006−323769)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(391040870)紀州技研工業株式会社 (20)
【Fターム(参考)】