説明

インクジェットヘッド

【課題】 効率良く洗浄を行うことができるインクジェットヘッドを提供すること。
【解決手段】 圧力室とインク吐出口33aを有するオリフィスプレート33からなる複数のチャネルを有し、各チャネルに連通する複数の溝があり、溝の上部に共通液室を持つインクジェットヘッドにおいて、前記共通液室を前記溝と直交する方向に分離して溝に沿った流路抵抗を持たせる仕切り板と、前記仕切り板の圧力室側にある第1の共通液室に液体を供給する液体供給ポートと、前記仕切り板の圧力室の奥側にある第2の共通液室から液体を排出する液体排出ポートとを具備し、前記液体供給ポートから前記液体排出ポートへ液体を流すことによって溝に添った液体の流れを作るようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄性を改良したインクジェットヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットヘッドの内部を洗浄する装置について各種知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一般的なインクジェットヘッドの洗浄方法について、図21及び図22を参照して説明する。この例はフィルタを持たないインクジェットヘッド14を示す。図21のA−A断面図22に示す。
【0004】
図21及び図22において、溝10の開口側先端に圧力室12とインク吐出口13aを有するオリフィスプレート13を接着したインクジェットヘッド14の上部に、インク供給ポート15と排出ポート16が設けられている。
【0005】
つまり、溝10の隔壁と天板17と前記オリフィスプレート13で囲まれる圧力室12を形成し、この圧力室12には図示しないアクチュエータが設けられていて圧力を生成し、前記インク吐出口13aからインクを吐出させる。
【0006】
溝10は圧力室12の奥(図の右側)にも続いており、溝10を生成する為に使用した刃物の径に起因するRをもって徐々に浅くなっている。この部分は圧力室の動作上は開放端とみなされ、上部には共通液室16に開放されている。
【0007】
一方、インクジェットヘッド14内にフィルタを有する場合には、共通液室18内に図23に示すようにフィルタ21が設置されている。このようなインクジェットヘッド14に供給ポート15から液体を流入させ、排出ポート16から液体を排出させる場合がある。このようにすることにより、インクジェットヘッド14内の洗浄やインクジェットヘッド14内のインクの置換、インクジェットヘッド14内の気泡の排出を行っている。ここで、流す流体は、インクやインク溶剤又は洗浄液である。
【特許文献1】特許第3108788号公報
【特許文献2】特開2002−144576号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図22に示す断面を有するインクジェットヘッド14に供給ポート15から排出ポート16に向けて液体を流した場合には、以下のような問題点がある。
【0009】
つまり、共通液室内18での液体の流れは、ノズルの並び方向、すなわち溝10に垂直な方向に発生する。このとき、流す液体の粘度によって、流速は共通液室18の図22の断面中央付近で最も大きくなり、共通液室18の下部、即ちチャネル11の上部が共通液室18に接する面で殆どゼロである。これが問題となる。インクジェットヘッド14を洗浄する場合、最も汚れが付着し易い場所は、溝10上部である。溝10の上部は共通液室18に接する面であるにも関わらず、この部分には流速が発生しないからである。
【0010】
同時に、溝10の上部が共通液室18に接する面は最もインクを置換し難い部分であり、小さな気泡が付着し易い部分でもあるので、インクを流す理由が上記の何れの場合でも問題となる。
【0011】
また、図23に示すように共通液室16内にフィルタ21を有するヘッドでは、液体はフィルタ21の一次側だけを流れ、フィルタ21の二次側は全く洗浄することができない。
【0012】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、効率良く洗浄を行うことができるインクジェットヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1記載の発明は、圧力室と吐出口を有するオリフィスプレートからなる複数のチャネルを有し、各チャネルに連通する複数の溝があり、溝の上部に共通液室を持つインクジェットヘッドにおいて、前記共通液室を前記溝と直交する方向に分離して溝に沿った流路抵抗を持たせる仕切り板と、前記仕切り板の圧力室側にある第1の共通液室に液体を供給する液体供給ポートと、前記仕切り板の圧力室の奥側にある第2の共通液室から液体を排出する液体排出ポートとを具備し、前記液体供給ポートから前記液体排出ポートへ液体を流すことによって溝に添った液体の流れを作るようにしたことを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の第1の共通液室の断面積は、前記チャネルに沿って変化し、第2の共通液室の断面積はチャネルに沿って前記第1の共通液室と逆方向に変化することを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の第1の共通液室の断面積は、前記液体供給ポートが設けられた側からチャネルに沿って減少するように変化し、第2の共通液室の断面積は前記液体排出ポートが設けられた側からチャネルに沿って減少するように変化することを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の前記第1の共通液室はフィルタを有することを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の前記第2の共通液室の断面積はチャネルに沿って変化し、前記フィルタの1次側の供給路の断面積はチャネルに沿ってこれと逆方向に変化することを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項4記載の第2の共通液室の断面積は、前記液体排出ポートが設けられた側からチャネルに沿って減少するように変化し、第1の共通液室の断面積は前記液体供給ポートが設けられた側からチャネルに沿って減少するように変化することを特徴とする。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のうちいずれか一記載の前記液体排出ポートは、使用時に封止されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、従来洗浄を行うことができなかった圧力室後方の溝部に溝に沿った排出ポートへの流れを作ることができるので、洗浄、インク置換、気泡排出が効果的に効果的に行うことができる。
【0021】
また、溝内に渦流を作ることができるので、洗浄効果を一層高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
【0023】
図1及び図2において、34はインクジエットヘッドである。このインクジェットヘッド34は、圧電部材34aが基板34dに積層されている。この圧電部材34aは、上下方向に分極されたPZTからなる圧電部材で形成されていて、前面(図の左側)が開口して後部がRをもって徐々に浅くなる多数の溝30が形成されている。
【0024】
前記積層圧電部材34aの溝30を囲うように天板34bが接着されており、この天板34b
の上部開口部は蓋部材34cで塞がれている。このようにして形成された共通液室41は後述する仕切り板41によりオリフィスプレート33側に位置する第1の共通液室42とオリフィスプレートから離間する方向(図の右側)の第2の共通液室43に分離される。
【0025】
そして、第1の共通液室42には液体供給ポート35が接続され、第2の共通液室43には排出ポート36が接続される。なお、排出ポート36は洗浄後に封止するようにしても良い。
【0026】
インクジェットヘッド34の前面には、各溝30に対応する位置にインク吐出口33aを有するオリフィスプレート33が接着されている。
【0027】
また、各溝30の隔壁と共通液室41とオリフィスプレート33で囲まれる空間により圧力室32が形成される。そして、前記隔壁の両側に電極を形成し、この圧力室32にインクを供給した状態で、この圧力室32を形成する隔壁に駆動パルスを印加して隔壁を変形させて前記圧力室32内のインクを加圧することによりインク吐出口33aからインクを吐出するようにしている。
【0028】
なお、圧力室32と溝30により各チャンネル31が構成されている。この実施の形態では、#1〜#318の318本のチャンネルを有する。
【0029】
共通液室41は、溝30に直交する方向に配設された仕切り板44により図2に使用ように左右に分離される。なお、この仕切り板44よりオリフィスプレート33側の液室を第1の共通液室42、仕切り板44よりオリフィスプレート33から離隔側(図の右側)の液室を第2の共通液室43と言う。
【0030】
供給ポート35は圧力室32に近い方(図の左側)の第1の共通液室42の#1側に接続される。
【0031】
排出ポート36は圧力室の奥側(図の右側)の第2の共通液室43の#318側に接続される。
【0032】
オリフィス面は、インク受けを設けてインクが垂れることを許容すれば開放したままとすることも可能だが、ここでは簡単のため図示しないキャップによって封じられているものとする。すなわち、オリフィスプレート33に向かう液体の流れはない。
【0033】
図2に示すように、溝30の深さdは例えば0.3mm、奥行き方向に当たる溝30の幅wは例えば0.08mm、チャネルピッチは0.169mmで、チャネル数は例えば318本である。
【0034】
仕切り板44とチャネル31の上部の間には例えば0.5mmの隙間sを有する。この隙間sは狭い方が望ましいが、ヘッド34を構成する部材精度に従って適度に設定する。或いは各部材の精度を上げて隙間を0mmとし、溝の柱部に接着する構造としても良い。
【0035】
仕切り板44のチャネルの配列方向の寸法は、即ちチャネル並び方向は0.169*318=54mmである。
【0036】
第1の共通液室42の天井は、図3に示すように供給側、即ち#1側から#318側に向かって低くなっている。これは、第1の共通液室内42の流れをスムーズにするための構造である。例えば、#1側の天井の高さは4mm、#318側の天井の高さは1mmである。
【0037】
また、仕切り板44の右側の第2の共通液室43の寸法は、溝30に沿った方向が2mm、チャネルと直交する方向、即ちチャネル並び方向は0.169*318=54mmである。
【0038】
第2の共通液室43の天井は、図4に示すように排出側、即ち#318側から#1側に向かって低くなっており、例えば#318側の高さは4mm、#1側の高さは1mmである。
【0039】
図5は仕切り板44と第1の共通液室42付近の流路の1チャネル分を拡大した図である。図5において、仕切板44下の溝30上部分の流路抵抗をRu、溝内部の流路抵抗をRLとし、第1の共通液室の溝と直交のチャネル1〜318に対応する流路抵抗をRf1〜Rf318、第2の共通液室43の溝30と直交方向のチャネル1〜318に対応する流路抵抗をRs1〜Rs318とすると、ヘッド全体の等価回路は図6に示すようになる。図6において、Ptは供給ポート35と排出ポート36との間に与える差圧(Pt=10kPa)、itはその時流れる流量(Ml/s)、Ps#,Pf#は排出ポート36を基準とする各部の圧力、is#,if#,iu#,iL#は各部を流れる流量(mL/s)であり、流路抵抗の単位はPa・s/mLである。
【0040】
粘度10Pa・sの液体でRu,RLを計算したところ、夫々21739Pa・s/mL、793650Pa・smLであった。Rs#、Rf#の値はチャネル毎に異なり、夫々表1の第2列、第3列の値である。
【表1】

【0041】
表1のd,e,f,a,b,cは図8の等価回路を図7〜図10のように変形した等価回路の各抵抗値、is、if、iu、iLはPt=10kPaを与えた時の各部の流量、Ps、Pfは排出ポートを基準とする各部の圧力である。
【0042】
チャネルに沿ってiLの値をプロットすると、図11のように1〜2μL/sの流量の範囲で液体が流れる。
【0043】
このように、チャネル毎の流量のバランスは、共通液室41の高さを調整することにより調整することができる。
【0044】
例えば、第1及び第2の共通液室42,43の高さをチャネルに沿って0.7〜4mmとすれば、図11に示すように、より平坦に近づく。また、第1及び第2の共通液室42,43をうねりを持たせた形状とすれば、更に改善することも可能である。
【0045】
なお、図5に対応する部分の流速ベクトルは、図12のようになる。図12に示すように、
排出ポート36に向かう流れが溝内に生じていることが分かる。又、第1の共通液室42の下には渦流51が発生し、この渦流51による洗浄効果も期待することができる。
【0046】
以上のように第1の実施の形態によれば、供給側の第1の共通液室42と排出側の第2の共通液室43の天井の傾斜、すなわち流路の断面積をチャネルに沿って逆向きとするようにしたので、供給ポート35から排出ポート36へ向かう液体の流れがチャネル毎に一様になるように調整することができる。また、変化のプロファイルを調整すれば、供給ポート35から排出ポート36へ向かう液体の流れをチャネル毎に均一にすることができる。
【0047】
次に、第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、第1の実施の形態の第1の共通液室42にフィルタ61を設けたことを特徴とする。このフィルタ61のチャネル31の上面から高さh(例えば、1mm)のところに設けられている。このフィルタのメッシュサイズは10μm、流路抵抗は5560 Pa・s/mLであり、チャネル当たりでは1800000Pa・s/mLである。
【0048】
フィルタ61以外の構成は第1の実施の形態と同じであるので、その詳細な構成については省略する。つまり、圧力室32に近い第1の共通液室42内には、フィルタ61が配設されている。なお、供給ポート35はフィルタ61の一次側、つまりフィルタ61の上方に設けられている。
【0049】
インクの供給は、フィルタ61の一次側から行う。フィルタ61の一次側の流量抵抗はフィルタ61の流路抵抗に比べて十分小さいので、簡単のために以下の計算ではフィルタ61の一次側の流量抵抗は無視する。
【0050】
仕切板44下の溝30上部分の流路抵抗をRu、溝30内部の流路抵抗をRL、フィルタ61のチャネル当たりの流路抵抗をRf、フィルタ61の下流路の溝30に直交する方向のチャネル当たりの流路抵抗をRp、第2の共通液室43のチャネルと直交方向のチャネル1〜318に対応する流路抵抗をRs1〜Rs318とすると、ヘッド全体の等価回路は図17に示すようになる。図17において、Ptは供給ポート35と排出ポート36との間に与える差圧(Pt=10kPa)、itはその時流れる流量(Ml/s)、Ps#,Pf#は排出ポート36を基準とする各部の圧力、is#,if#,ip#,iu#,iL#は各部を流れる流量(mL/s)であり、流路抵抗の単位はPa・s/mLである。
【0051】
粘度10Pa・sの液体でRu,RLを計算したところ、夫々21739Pa・s/mL、793650Pa・smLであった。なお、前述したように1800000Pa・s/mL である。RfはRs#、Rf#の値はチャネル毎に異なり、夫々表2の第2列、第3列の値である。
【表2】

【0052】
表2のe´,f´,a´,a,b,c´,c,d,e,fは図17の等価回路を図18〜図19のように変形した等価回路の各抵抗値、is、if、ip,iu、iLはPt=10kPaを与えた時の各部の流量、Ps、Pfは排出ポートを基準とする各部の圧力である。
【0053】
チャネルに沿ってiLの値をプロットすると、図20のように約1〜3μL/sの流量の範囲で液体が流れる。チャネル間に流量の差異は見られるものの、フィルタ61の流路抵抗によりその比は約3倍以内の範囲に抑制、均一化されている。
【0054】
溝30内を流れる流量は#318チャネルに向かって増加するのは、#318側が排出ポート36に近く圧力損失が小さいためである。
【0055】
なお、この第2の実施の形態では、簡単のため、フィルタ61の一次側の流路抵抗を十分小さいものとして計算したが、供給ポート35を#1チャネル側に設け、フィルタ61の一次側の天井を図15に示すように第1の実施の形態と同様に#1側から#318側に向かって低くし、これを考慮して計算すれば若干改善することができる。
【0056】
以上のように第2の実施の形態によれば、供給側の第1の共通液室42に設けたフィルタ61の流路抵抗によって供給ポート35から排出ポート36へ向かう液体の流れのチャネル毎の差異を減少させることができる。
【0057】
さらに、供給側の第1の共通液室41に設けたむフィルタ61の一次側圧力室の断面積をチャネルに沿って変化させることにより、供給ポート35から排出ポート36へ向かう液体の流れのチャネル毎の差異を減少させることができる。
【0058】
このように供給ポート35から排出ポート36へ向かう液体の流れの差異を減少させれば、洗浄、インク置換、気泡排出はより効果的に行うことができる。
【0059】
前述した第1及び第2の実施の形態により生じる溝に沿ったインクの流れは、最も汚れが付着し易い溝上部を洗い流すため、効果的にヘッドを洗浄することが可能である。
【0060】
なお、排出ポートを使って洗浄した後、排出ポートから異物が逆流することを防止するために排出ポートを封止しても良い。
【0061】
また、排出ポート36を印刷装置のインク経路に接続してポンプ等を用いて印刷装置内で洗浄可能とすることもできる。
【0062】
さらに、排出ポート36は洗浄用途に限らず、色替え等を目的とするインク置換に用いても良い。この際、インクをきれいに置換するために必要な条件は、洗浄に必要な条件とほぼ同じであるので、同様な効果が期待できる。ここで、溝上部は小さい気泡が付着し易い部分であるため、気泡排出に用いても効果がある。
【0063】
なお、上記した実施の形態では、供給ポート35から洗浄液を入れたが、ノズルが吸い込むようにしても良い。
【0064】
また、本発明は図2及び図14に示す構造を有するインクジェットヘッドに適用されるものではなく、ヘッド其材に形成した溝の開口側に圧力室を形成し、その圧力室の底面に発熱素子、電気機械変換器やアクチュエータを設けて前記圧力室内のインクを加圧するように構成されたインクジェットヘッドにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るインクジェットヘッドの斜視図。
【図2】図1のインクジェットヘッドのB−B線に沿った断面図。
【図3】図1のインクジェットヘッドのC−C線に沿った断面図。
【図4】図1のインクジェットヘッドのD−D線に沿った断面図。
【図5】同実施の形態に係る仕切り板から第1の共通液室の1チャネル分の拡大図。
【図6】同実施の形態に係るヘッド全体の等価回路図。
【図7】同実施の形態に係る等価回路図。
【図8】同実施の形態に係る等価回路図。
【図9】同実施の形態に係る等価回路図。
【図10】同実施の形態に係る等価回路図。
【図11】同実施の形態に係るチャネル毎の流量を示す図。
【図12】同実施の形態に係る第1の共通液室及び仕切り板下側の流速ベクトルを示す図。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係るインクジェットヘッドの斜視図。
【図14】図13のインクジェットヘッドのE−E線に沿った断面図。
【図15】図13のインクジェットヘッドのF−F線に沿った断面図。
【図16】図13のインクジェットヘッドのG−G線に沿った断面図。
【図17】同第2の実施の形態に係るインクジェットヘッドの等価回路図。
【図18】同第2の実施の形態に係る等価回路図。
【図19】同第2の実施の形態に係る等価回路図。
【図20】同第2の実施の形態に係るチャネル毎の流量を示す図。
【図21】従来のインクジェットヘッドの斜視図。
【図22】図21のインクジェットヘッドのA−A線に沿った断面図。
【図23】従来のフィルタを有するインクジェットヘッドのA−A線に沿った断面図。
【符号の説明】
【0066】
34…インクジェットヘッド、35…液体供給ポート、36…排出ポート、41…共通液室、42…第1の共通液室、43…第2の共通液室、44…仕切り板、61…フィルタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力室とインク吐出口を有するオリフィスプレートからなる複数のチャネルを有し、各チャネルに連通する複数の溝があり、溝の上部に共通液室を持つインクジェットヘッドにおいて、
前記共通液室を前記溝と直交する方向に分離して溝に沿った流路抵抗を持たせる仕切り板と、
前記仕切り板の圧力室側にある第1の共通液室に液体を供給する液体供給ポートと、
前記仕切り板の圧力室の奥側にある第2の共通液室から液体を排出する液体排出ポートとを具備し、
前記液体供給ポートから前記液体排出ポートへ液体を流すことによって溝に添った液体の流れを作るようにしたことを特徴とするインクジェットヘッド。
【請求項2】
前記第1の共通液室の断面積は、前記チャネルに沿って変化し、第2の共通液室の断面積はチャネルに沿って前記第1の共通液室と逆方向に変化することを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
【請求項3】
前記第1の共通液室の断面積は、前記液体供給ポートが設けられた側からチャネルに沿って減少するように変化し、第2の共通液室の断面積は前記液体排出ポートが設けられた側からチャネルに沿って減少するように変化することを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
【請求項4】
前記第1の共通液室はフィルタを有することを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
【請求項5】
前記第2の共通液室の断面積はチャネルに沿って変化し、前記フィルタの1次側の供給路の断面積はチャネルに沿ってこれと逆方向に変化することを特徴とする請求項4記載のインクジェットヘッド。
【請求項6】
前記第2の共通液室の断面積は、前記液体排出ポートが設けられた側からチャネルに沿って減少するように変化し、第1の共通液室の断面積は前記液体供給ポートが設けられた側からチャネルに沿って減少するように変化することを特徴とする請求項4記載のインクジェットヘッド。
【請求項7】
前記液体排出ポートは、使用時に封止されることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一記載のインクジェットヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2007−75998(P2007−75998A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−262622(P2005−262622)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】