説明

インテリジェント化調理方法

本発明は、インテリジェント化調理方法に関する。その調理方法は、(1)包装物の中の料理材料に関するデータを入力する工程、(2)入力されたデータに基づいて、相応する調理のプログラムを選ぶ工程、(3)選んだ調理プログラムを実施する工程、(4)調理プログラムの実施後に出された指令に従い、料理材料の包装物を開けて、その料理材料を自動的に投下する工程、(5)調理プログラムに設定されたデータ、測定し得た各初期状態のデータ、或いはリアルタイム火加減の状態に関するデータに基づいて、調理器具の加熱の仕事率或いは燃焼の火力を調整し、加熱の程度に対して自動的制御を行う工程の各工程を含む。本発明の方法により、調理の火加減を正確に制御することができ、各種の主な調理技法、特に中国式調理の技法の効果を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術領域】
【0001】
本発明は、調理方法に関し、特に、自動式又は半自動式の調理器具を用いて、プログラムで調理材料の投下と調理の火加減状態を制御することによって、インテリジェント化調理を行う方法に関する。
【従来の技術】
【0002】
飲食は生活の中の重要な一部でありながら、日常生活の中で人に大きい悩みを与える問題の一つでもある。調理、特に中国式の料理を作るのは、時間と苦労を要し、汚れ易く疲労をもたらし易い。その上、その技巧はかなり掌握しにくいものである。日常生活の中、人々は料理にかなりの時間と精力を浪費したが、その効果がよいとはいえない。これに対して、近年、新型の調理道具が絶えず出現している。例えば自動電気炊飯器、自動圧力釜、電子レンジ、電気オーブン、油揚げ機、自動スープ製造機、自動豆乳機、自動牛乳加熱機などがある。これらの新型の調理器具及びこれらを使用する調理方法は、日常生活中の調理に関する問題の一部を解決した。しかし、全般的に見ると、これらの調理器具はすべて単にある側面の簡単な調理問題を解決する器具にすぎない。調理、特に中国式調理の精髄を表す核心的な内容の実現、例えば、各種の基本的な調理技法、調理の火加減のダイナミックな制御、各種調理の基本的操作方法などについては、上記調理器具は殆ど役に立たない。つまり、人々を調理の困難と苦労から実際に解放するとはいえない。調理の問題を根本的に解決するためには、人の手作業の代わりに、自動式あるいは半自動式の調理器具を使用しなければならない。また、その調理器具を用いてインテリジェント化調理方法を用いて、各種の基本的調理技法、例えば、炒める技法、熱した油でさっと揚げる技法、煎る技法、油で揚げる技法、焼く技法、とろ火で煮詰める技法、あんかけ技法、湯でさっと茹でる技法、煮込む技法、蒸す技法、炒めてからくずあんをかける技法などを自動的或いは半自動的に実現しなければならない。これによって、料理の様式、材料の選択と用意、材料の調合、材料の分量、調理デバイス、及び調理の環境などの要素の変化に応じて、自動的又は半自動的にインテリジェント化調理の火加減の制御、および異なる料理に対する基本的操作を実現できる。このような調理方法では、人々は苦労せずに、専門の調理士によって調理されたような美味しな料理を味わうことができて、生活の質を大いに高めることができる。
【0003】
中国特許出願00108292.2号は、自動化電熱調理方法を開示する。当該調理方法においては、制御用のデータを提供し、複数の食品、複数の煮込程度基準の設定と食品の内部温度とを比較し、複数の食品の中から一種の食品を選定し、設置された多数の煮込程度基準の中から一種の煮込程度基準を選定し;上記制御用のデータによって一定煮込程度に達した時の内部温度を測定し、また、食品の内部温度が右煮込時の内部温度に達する時、これを表示する。しかし、実際には、当該特許出願の方法は、食品、特に肉類の食品に対する火あぶり方法に関するものに過ぎず、調理材料の自動的投下の問題や調理の過程における火力の調節の問題を考慮していない。これに対して、中国式調理において、適切に火力を制御することは、料理の口当たりにかなり重要な役割を果たすのである。
【0004】
また、中国特許出願01107447.7号は、全自動インテリジェント化調理方法を開示する。当該調理方法においては、それぞれの料理に一個の名称コードに対応するコードを付し、具体的な料理の条件に応じて、所謂専門家の調理データベースから調理プログラムを選び出し;入力装置によって調理プログラムのコードを読み取り、当該料理の必要な具や調味料などを投下装置に入れ;中央制御装置はその読み取った調理プログラムのコードに基づいて、相応する調理プログラムを実行し、調理装置をスタートさせて制御しその調理の自動的完成をコントロールする。この調理方法は、料理材料の包装物の上にある料理コードを入力することによって、必要な調理プログラムを選定することについて言及するが、料理材料の包装物を開けて、自動的に材料を投下する方法を提供していない。その包装物上の料理コードは相応する調理プログラムを選び出すためのものに過ぎず、手で包装物中の料理材料をその投下装置の中に入れる必要がある。そのほか、当該調理方法には、火加減の状態を測量するプロセス、及びリアルタイムで加熱の仕事率と火力に対して自動的調節と火加減の制御を行うプロセスもない。しかしながら、これらのプロセスは料理の調理、特に中国式の料理の調整にとって、非常に重要なものである。
【0005】
今、市場に出されている電子レンジなどの調理器具は、数十種類の調理プログラムを内蔵する。宣伝資料によれば、これらの器具は、中国における数種の主要な地方料理系統に属する料理をも作れるという。しかし、電子加熱は、中国式の調理乃至多くの洋式の調理に適するか否かという問題があり、又、料理材料を自動的に順序よく数回に分けて投下し、撹拌するという調理の基本的な操作機能を実現できないという重大な欠陥がある。しかも、火加減の制御に限って、料理の種類、材料および処理が千差万別なので、火加減に対する要求もそれぞれ異っており、決して地方料理系統や類別によって編成したわずか数十種のプロセスで満足できるものではない。
【0006】
中国特許出願01107447.7号は、さらに一歩進んで、一種の料理に一つのプログラムを対応させることを提示したが、やはり実際の調理要求を満足させない。というのは、たとえ同じ料理、例えば「魚香肉絲」、であっても、選定材料の相異(例えばヒレ肉とハム肉)、処理方法の相異(例えば縦に切るか、横に切るか、また切断片が大きいか小さいか等)、料理材料の重量の相異等が、いずれもそれぞれ個別の火加減の制御と操作の要求をもたらすことになるからである。つまり、たとえ同じ「魚香肉絲」の調理プログラムを用いてそれを調理するとしても、上記各要素の相異のため、異なる調理の効果をもたらすことになってしまう。したがって、一種の調理方法でも多数のプログラムを必要とする可能性があり、少なくとも多数のサブプログラムを必要とする。こうしたプログラムの中には、上記異なる火加減の制御と操作に関する内容がなければならない。しかし、たとえかかるステップを成し遂げたとしても、まだ充分とはいえない。なぜならば、環境の相異(例えば冬か夏か、熱の放熱速度が速いか遅いか)、料理材料の初期状態の相異(例えば市場より購入後直ちに調理するか、それとも冷蔵庫の中から取り出した後に調理するか)、及び調理の条件相異(例えば供給ガスの圧力の相異、熱供給源の相異)などが、いずれも火加減に異なる影響をもたらすからである。これらの問題を解決するため、必ず環境、熱源、調理器具、熱伝導媒質と料理材料の初期状態、及びリアルタイム火加減の状態等に対して、測定・フィードバック等の処理を行わなければならず、且つ加熱の程度に対して自動的調節を行わなければならず、これによって、動態的な火加減の自動制御を実現することができる。上記目的に応じて、調理のプログラム中においても、必ずこれと関連する内容を含まなければならない。
【本発明の内容】
【0007】
本発明の目的は、自動又は半自動の調理器具において、多種の調理技法を実現でき、且つ、料理の様式、料理材料の選定及び処理、料理材料の重量と状態、熱源、熱伝導媒質、調理デバイス、環境、及び達そうとする調理の効果(例えば味わいの好み、風格、質感、熟する程度)などの要素の相異と変化に応じて、相応するインテリジェント化自動的又は半自動的調理の火加減制御と、相応する調理の基本的操作(例えば加熱の程度に対する調節と制御、料理材料の投下、反転、攪拌、取り出し及び再投下等の動作)及びその組合せを実現できるインテリジェント化調理方法を提供することである。
【0008】
本発明の技術内容は、次の通りである。すなわち、インテリジェント化調理方法であって、
(1)料理の材料又は調理の過程に関するデータを提供し、あるいは入力する工程;
(2)上記提供あるいは入力されたデータに基づいて、相応する調理のプログラムを調整する工程;
(3)上記(2)の調理プログラムを実施する工程;
(4)調理プログラムの実施後に出される指令に従い、料理材料の包装物を開き、その料理材料を調理器具の鍋または容器の中に投下する工程;及び、
(5)調理プログラムに設定されたデータ、測定し得た各初期状態のデータ、あるいはリアルタイム火加減の状態に関するデータに基づいて、調理器具の加熱の仕事率あるいは燃焼の火力を調整し、加熱の程度に対して自動的制御を行う工程を含む。また、センサーをもって、環境、熱源、調理器具や容器、熱伝導の媒質、及び料理材料等の初期状態に関するデータ、あるいはリアルタイムの火加減状態に関するデータを測定し、収集する工程をも含むことができる。
【0009】
上記各工程は、一回又は複数回行うことができるし、また、一定の順序によらずに、同時に行うこともできる。
【0010】
上記工程(1)において、料理材料および調理過程に関するデータの提供あるいは入力については、調整材料の包装物の上の情報を読み取ること(例えばスキャンで読み取る)、又は、無線通信、ネットワークあるいはキーボード(キー操作)を用いて関連データを入力することによって実現できる。料理材料の包装物上の情報は、単なる識別用の情報、例えば、2次元のバーコードでもよい。且つ、当該識別用の情報に基づいてさらに関係するデータを入れる。入れるデータは、調理プログラム或いは調理情報のようなデータベースでもよい。識別用の情報については、各種の料理の識別情報のみならず、料理材料の類型、処理の特長、材料の量、及び、達成すべき調理の効果等の、各調理の操作や火加減の制御に関する識別情報をも含み得る。この工程においては、調理材料の包装物上の識別用情報をスキャンで読み取ることができるし、そのほか、個人の好みや調理の必要などに応じて、その他の補充的データを入力することができる。
【0011】
例えば、上記工程(1)を実現する具体的な方法は、以下のとおりである。すなわち、具体的な材料配合と投下の要求に応じて、料理の主要材料、補充的材料及び調味料などの調理用材料を包装物の中に入れる。その包装物の上に2次元のバーコードがある。消費者はこのような料理の配合材料が入っている包装物を購入し、それを中国特許出願03137938.9号に記載された自動調理器、又はその他の自動式又は半自動式の調理器具の中に入れさえすれば、調理機は、その包装物上の2次元のバーコードにより対応する料理プログラムを引き出し、且つ本発明の方法に従って調理を行い、求める味の料理を得ることができる。そして、材料の選択と配合から料理の完成まで、すべての過程において工業的意味での自動化を実現することができ、それによって人々を負担の大きい家事から解放させる。もちろん、操作者は自ら料理材料を配合し、包装物の中に入れ、それを本発明の方法によって調理することができる。その料理プログラムも自分で作成することができるし、ほかの手段によって手に入れることもできる。
【0012】
上記工程(2)において、相応する調理プログラムは、メモリ媒質の中から読み取ることができる。例えば、それを調理機の制御システムのメモリ或いは外部のメモリ媒質より入力することができ、ネットワークからダウンロードすることもできる。調理プログラムの中に、調理技法と料理人の実際の操作経験に基づいて作られた、料理の基本的操作方法や時間的順序等の内容を含むほか、また、初期状態及びリアルタイム火加減状態に関する検査・測定、加熱の程度に対する自動的調整、料理の様式、材料の選択と処理、材料の量、熱源、調理設備、環境、熱伝導媒質、料理材料の種類、及び達成しようとする調理の効果などの要素の相異と変化に応じて行われる、加熱の程度や加熱の方式(加熱の時間、温度の昇降速度、温度の維持、加熱の開始/一時的停止/終了等を含む)に対する自動的調整を基礎とする自動式又は半自動式の調理火加減の制御、調理の基本的操作及びその組合せなどに関する内容をも含む。
【0013】
上記方法において、初期状態と火加減の状態を測定するセンサーは、自動式あるいは半自動式調理器具あるいは調理容器に、あるいは他の関係する位置に設置された一つ又は複数のセンサー(例えば、調理器具のケースの外に設置された環境温度のセンサー、ガス源の所に設置された圧力/流量のセンサー)である。また、センサーには温度センサー、光学センサー(例えば、吸光度、色、映像などを測定するセンサー)、化学成分を測定するセンサー、匂いを測定するセンサー(例えば「電子式鼻」のようなもの)、及び、力学のデータを測量するセンサー(例えば、柔らかさ、硬さなどを測定するセンサー、材料の疎密度を測定するセンサー、機械・装置の作動状態を測定するセンサー)等の中の何れをも含み得る。また、測定し得た初期状態のデータ及び火加減状態のデータは、温度のデータ、色合いのデータ、匂いのデータ、映像のデータ、化学データ、力学データ及びその他の調理と関係があるデータを含む。
【0014】
上記工程(4)において、料理材料の投下は、自動式あるいは半自動式調理器具の制御システム中の調理プログラムの運用により、上記初期状態及び/又は火加減状態のテストデータ、及び/又は時間などの要素に応じて確定された材料投下のタイミングに基づいて指令を出すことによって行うものである。制御システムが出す指令は、直接又は間接に調理器具の材料投下システムのスタート装置を制御して発する上記料理材料の包装物を開ける指令や提示装置或いは補助装置を、操作者が材料投下システムを制御して料理材料の包装物を開けることに提示又は協力させるという提示装置或いは補助装置に対して出す指令である。料理材料の投下は、一回で完成させることができるし、数回に分けて完成させることもできる。例えば、まず材料Aを投下、次に材料Bを投下、材料Bが一定の加熱程度になった時さらに材料Cを投下する等である。
【0015】
材料投下システムを利用して材料を投下する場合、材料の包装物の特徴に応じてそれを調整することができる。例えば、カバー部分と封止部分が分かれていない包装物については、包装物を断ち切ることによってその材料を投下することができる。また、カバー部分と封止部分がそれぞれ分かれている包装物については、そのカバー部分と封止部分とを相対的に運動させることによって材料の投下を完成させることができる。例えば、封止部分を押し、引き伸ばし、或いは、それを巻いて引き伸ばす等である。ここにいうカバー部分は、料理材料を包む包装物の部分であり、封止部分は、料理材料の包装物の封止部分である。
【0016】
また、本発明において、料理材料の包装物を利用して主要材料の投下を完成さえるほか、補助の投下装置を用いて材料を投下することもできる。例えば、バルブを有する材料投下ボックスや液体ボンブシステムをもって、投下装置を補助して、固体状態或いは液体状態の料理材料を定量的に投下する。また、水、油及びスープなどの材料の保存と投下装置を利用して、定温的、定量的に調理中に必要な水、油及びスープを投下する。上述した補助の投下装置による料理材料、特に補助的料理材料の投下は、調理器具の制御システムの制御の下に自動的、又は、人工的制御で行うこともできる。また、調理器具の制御システムの提示又は協働の下に人工的制御によって行うこともできる。さらに、上記材料の包装物と補助投下装置を利用して材料の投下を行うという方法のほかに、人の手で一部の料理材料を調理器具の釜或いは容器の中に投下するという人工的補助の方式もある。例えば、サイズが大きく包装物に入れられない材料については、人の手で投下することができる。また、生卵の場合、人の手でその殻を割って中身を投下することができる。このような人工的補助の投下は、調理操作者が自ら行うことができるし、また、調理器具の制御システムの提示或いは協働の下に操作者が行うこともできる。
【0017】
上記工程(5)において、加熱程度に対する自動的制御は、調理プログラムの設定時間に基づいて、又は、測定し得た初期状態やリアルタイム状態に関するデータをリアルタイム動態的に自動式又は半自動式調理器具の制御装置にフィードバックし、工程(2)に入れられた相応する調理プログラム中の設定値或いは状態のデータと比較し、また、自動式又は半自動式調理器具の加熱仕事率、或いは燃焼の火力との関係で自動的調整を行うことによって、実現するものである。
【0018】
また、上記調理方法は、料理材料の撹拌、取り出しや再投下のプロセスをも含む。こうした料理材料の撹拌、取り出し及び再投下については、自動式又は半自動式調理器具の制御システムにより上記調理プログラムを実行し、上記初期状態、火加減状態のテストデータ、及び時間などの要素に基づき操作タイミングを確定し、且つ指令を出すことにより、自動式又は半自動式調理器具の撹拌システム、取り出しシステム及び再投下装置を通じて実現するものである。制御システムが出す指令は、直接又は間接に調理器具の材料反転、撹拌システム、取り出しシステム及び再投下システムを制御しそれらの操作を行わせるという指令でもよく、また、プロンプト装置或いは補助装置に指令を出し、操作者が撹拌システム、取り出しシステム及び再投下システムを制御しそれらを操作することに指示を与え、又は協力させるようにしてもよい。自動式又は半自動式調理器具においては、材料反転システム、撹拌システム、取り出しシステム及び再投下システムは、相互的に独立のシステムや装置でもよい、一つ或いは二つに統合したシステムでもよい。
【0019】
実際に、本発明方法において、上述した、材料反転システム、撹拌システム、取り出しシステム或いは再投下システムを利用して操作を行う方式のほかに、人工的な反転、撹拌、取り出し或いは再投下の操作をもって補助することができる。このような人工的補助の操作は、操作者が自らそれを行うこともできるし、調理器具の制御システムの指示或いは協力の下にそれを行うこともできる。
【0020】
上記調理方法には、自動式又は半自動式調理器具の各部品の作動状態を測定するプロセスを含むことができる。例えば、材料の投下システムの位置を測定するプロセス等である。制御システムは、測定しえた作動状態の物理的データあるいはその変化のデータに基づいて、自動的に駆動装置、伝動装置あるいはその他の装置の操作を制御することができる。作動状態についての測定は、作動状態のバラメーターを測定する一つ或いは複数のセンサーによって実現することもできるし、また、他の種類の測定装置、例えばテレビの測定装置によって実現することもできる。
【0021】
初期状態と火加減状態に対する測定は、主にリアルタイムで動態的に環境、熱源、調理器具、熱伝導媒質及び料理材料の物理的データや化学的データ、あるいはそれらの変化のデータを測定するのである。そして、測定し得たデータを制御システムに伝送することによって、その制御システムに適時に火加減を判断・制御させる。また、熱伝導媒質は、釜本体、水蒸気、水、油その他の物質のいずれかでもよい。
【0022】
上記調理方法において、加熱程度の制御は、加熱システムの仕事率、ガス流量、圧力、及びその他の制御可能の要素を自動的に調整することによって実現するものである。加熱システムは、ガス加熱システム、電気加熱システム、電磁波加熱システム、マイクロ波加熱システム、光波加熱システム、赤外線加熱システム及びその他のシステムのいずれかでもよい。また、加熱システムは、釜の数と加熱仕事率の調整の必要に応じて一つあるいは複数設置することができる。加熱程度の制御に対する自動的調整は、自動式又は半自動式調理器具の制御システムが、調理プログラム、センサーを用いてリアルタイムに測定およびフィードバックする、初期状態と火加減状態に関する物理的データ、化学的データ、あるいはそれらの変化のデータ、調理の時間などの要素に基づいて自動調整装置を制御することによって実現するものである。
【0023】
このような自動調整装置は、連続して出力できる、又は段階的に作動或いは調整できる駆動伝動装置、又は、電気或いは電磁波調整装置をもって実現することができる。例えば、電圧、電流或いは抵抗を自動的に調整することによって加熱仕事率の調整を実現する調整装置、二つ或いは複数の発熱量が同じ或いは同じではない発熱装置を組合して熱源とし、各発熱装置をそれぞれ開閉することによって仕事率の調整を実現する調整装置等がある。また、制御可能のバルブをもってそれを実現することができる。当該バルブは、制御システムが提供する信号(例えば電気信号)に基づき、駆動伝動装置の駆動の下に、直接に連続して或いは段階的にバルブのガス流量或いは圧力を調整することができる。または、それぞれ開閉できる二つ或いは複数のエアパイプを有する装置でも上記機能を実現することもできる。その各エアパイプの通気量は同じでもよいし、同じではなくてもよい。また、エアパイプの開閉方式は、電気或いは電磁波式(例えば電磁波バルブ)でできるし、機械式又はその他の方式でもできる。そして、制御システムをもって各エアパイプの開閉を制御し、単独に或いは組み合わせて二つ或いは複数の通気方式と通気量を形成して、二つ或いは複数の異なる燃焼火力を生み出すことによって、自動的に連続して或いは段階的に加熱仕事率や燃焼火力の調整を実現することができる。
【0024】
火加減の制御は、調理が成功するか失敗するかを決定する最も重要な要素の一つである。所謂火加減制御が、火に対する制御とタイミングに対する制御に分かれる。前者は、加熱の程度に関するものであるのに対して、後者は加熱の時間、タイミングに関するものである。上記調理方法において、火に対する制御は、熱伝導媒質、料理材料の初期状態や火加減状態えをリアルタイムで正しく測定、フィードバックすること、及び、加熱仕事率や燃焼火力の調整に基づいた加熱程度の自動的制御の方法によって解決されるものである。これに対して、タイミングに対する制御は、自動式又は半自動式調理器具の制御システムが、上記調理プログラム、センサーをもって測定しえる上記初期状態或いは火加減状態のデータ、或いはプログラムの時間に基づいて、各関係システムの作動の時間と動作のタイミングに対して自動的制御を行うことによって解決されるものである。
【0025】
上記調理方法において、また、釜の蓋を自動的に開閉するプロセスを含むこともできる。上記釜の蓋は、制御システムが制御する自動開閉装置上に設けることができ、且つ、調理プログラムと火加減状態のデータ及び時間などに基づいてその開閉のタイミングと開閉の程度を確定することができる。
【0026】
上記調理方法において、また、油の煙に対する処理を行うプロセスを含むこともできる。これにより、環境に対する調理の汚染を減少し、台所の清潔度を高める。油の煙に対する自動的処理を実現するために、自動式又は半自動式調理器具の全体、或いはその釜の口の以上部分を密封或いは半密封の、開閉可能の、透明或いは不透明のコンテナーの中に置くことができる。且つ、当該コンテナーを、油の煙を排出或いは処理する装置に連接させる。当該油の煙に対する排出或いは処理装置は、制御システムの指令に基づいて動作を行う。
【0027】
上記調理方法において、さらに、冷却するプロセスを含むこともできる。それをもって、釜体や料理材料を直接又は間接に、速やかに冷却させることができる。そして、温度と火加減を正確に制御する。例えば、空冷(送風)方法、水冷(冷却コイル使用)方法、或いは直接釜の中に水を注ぐという方法などにより冷却させることもできる。
【0028】
上記調理方法において、包装物上の識別用の情報については、バーコードのスキャンナー、或いはその他の識別装置を用いてそれを識別することができる。その包装物は、一つのスペース或いは複数のスペースを有するコンテナーで、カバー部分と封止部分からなるものでよい。料理材料は、包装部分の中に包装され、巻いて引き伸ばす方法、押して引き伸ばす方法、或いは、包装物の封止部分とカバー部分とを分離させるその他の方法をもって包装物を開けて、その中の料理材料を一回或いは数回にわけて開口から釜の中に落下させる。また、包装物は、包装部分のみによって構成されることもできる。且つ、その包装物を破る方法(例えば断ち切る方法など)で開けることができる。
【0029】
上記調理方法は、清浄のプロセスを含むこともできる。ここにいう清浄のプロセスは、水で洗い流し、或いは拭き取る方法でよい。
【0030】
上記調理方法においては、料理材料を一回で完成品に調理することもできるし、数段階に分けて調理を行うこともできる。
【0031】
従来の調理方法と違って、本発明の調理方法を自動式の調理器具に使用する場合、完全な自動化により、質の高い調理を実現することができる。ユーザーが、一旦、料理の主要材料、補助的材料及び半製品を内包する包装物を材料の自動投下システムの中に置き、調理機をスタートして、当該調理方法を使用するとき、材料の自動投下システム上の識別装置は、自動的に材料包装物上の識別標識を識別し、且つ識別の情報をコンピュータ或いはその他の制御システムに送信する。そして、コンピュータ或いはその他の制御システムがその情報に基づき相応する操作ソフトを入れて、センサーシステムに感応させ、その感応しえた信号をコンピュータ或いはその他の制御システムに伝送することを制御する。最後に、コンピュータ或いはその他の制御システムによって、ガス、電気或いは電磁波の加熱自動調整システム、材料自動投下システム、材料自動撹拌システム、自動取り出しシステム及びその他のシステムの作業を制御する。
【0032】
調理の全過程、つまり点火、材料の投下から完成品の取り出しまで、すべては、完全に自動的に行われるものである。自動的且つ正確に火加減を制御して、且つ主な調理技法、特に中国式調理の技法を実現することができるので、本調理方法は、自動的に調理を行うことができるのみならず、品質が高く且つ安定した料理及びその他の食品を作ることができる。そして、各種の調理技法により料理材料を所望の火加減状態に加熱して、それぞれ特殊の料理風格を実現するという目的を達することができる。
【0033】
本調理方法を半自動式の調理器具に使用し、或いは自動式の調理器具において半自動的調理を行う場合、一部の操作が人工によって行われる。そのとき、制御システムは、直接これらの操作を制御するのではなく、調理プログラム、測定し得た初期状態、火加減状態のデータ、時間及びその他のデータに基づき、指示或いはその他の方式により、操作者の調理に協力するのである。
【0034】
以下、図面と具体的な実施例をあわせて、本発明についてさらに説明を行う。
【具体的な実施方式】
【0035】
図1は、本発明の調理方法を実現する装置の一実施例を示すものである。当該装置は、釜体、センサーシステム、ガス或いは電気、電磁波の加熱自動調整システム、料理材料の自動投下システム、料理材料の自動反転、撹拌システムと自動取り出しシステム、及びコンピュータ或いはその他の制御システムから構成される。
【0036】
図1において、センサー101と102は非接触式のセンサーである。その中、センサー102は材料投下装置の支柱の上に設置され、センサー101は釜のカバーの裏に設置されており、それらをもって、釜のカバーを開けるときと被せるときに、料理材料の温度又はその他のバラメーターをそれぞれ測定して、コンピュータにフィードバックのデータを提供する。センサー105は接触式のセンサーであり、反転、撹拌と取り出し装置のシャベル状物の先端部付近に設置されており、直接釜の中の料理材料の温度などのバラメーターを測定して、コンピュータにフィードバックのデータを提供する。センサー107は、コンピュータにガスの流量と圧力などについてのフィードバックのデータを提供する。センサー106は、コンピュータに火炎の温度などについてのフィードバックのデータを提供し、且つ火炎の燃焼状態を監視、制御する。センサー103は、材料の投下口に設置されており、コンピュータに材料の初期状態の温度などについてのフィード・フォワードのデータを提供する。センサー104は、コンピュータに環境の温度などについてのフィード・フォワードのデータを提供する。また、センサー108は、コンピュータにガス源の流量と圧力についてのフィード・フォワードのデータを提供する。もちろん、その他の方式のセンサーとセンサーシステムを上記各装置の代替物として、それぞれのところに設置することにより、料理材料の火加減の状態を正しく測定する目的を達することができる。
【0037】
図4は、本発明方法を実現するため、用いるある種の流量調整式のガス自動調整装置を示すものである。詳しくいえば、ガスが気体進入口206より入り、チャンネル207、バルブコア210の上のスロットルとチャンネル209を経て、気体出口216より出る。コンピュータにより制御された電動機205は、ギア213と214を通じて、軸212を軸方向に駆動し、スピン・イン或いはスピン・アウトさせて、押し棒211をもってバルブコア210を軸方向に移動させることによって、バルブコアのスロットル口の面積を変えて、それを通過する流量を調整する目的を達する。バルブコア210は、スプリング217の押圧力により、常に押し棒211に接触している。センサー215は、軸212の直線変位と角変位を測定する。センサー208は、気体出口のガス流量を測定して、コンピュータにフィードバックのデータを提供して、これによって正確にガスの流量を制御する。
【0038】
図5と図6は、本発明方法を実現するため用いるある種の包装の態様を示すものである。図面において、料理材料、補助的材料と半製品をそれぞれ投下の順序にしたがってプラスチックボックス303の中にあるそれぞれの空間313の中に置く。プラスチックボックスの上層部については、熱圧処理後のプラスチックの膜311をもってその口を封じる。この熱圧膜の前の部分は舌状部310で、ボックスの外に伸びており、その上に棒状の突出部309がある。以上と相応する投下装置が図7、図8に示されている。使用の時、プラスチックボックスの熱圧膜の口を下に向けて置き、プラスチックボックスの口の枠部分に形成した長い線状の突出部312を溝302の方向に押入れ、それを溝に沿って滑ることができるようにする。そして、舌状部310を回転軸体305の上の細長い開口315の中に挿入し、スプリング316と棒状突出部309を押圧係合させる。バーコードスキャナー304は、自動的に包装物上の識別バーコードをスキャンし、且つその情報をコンピュータに伝送し、コンピュータは識別情報に基づきメモリ或いはネットワークより相応する調理ソフトをロードする。また、料理材料を投下するとき、コンピュータ或いはその他の制御システムは、電動機317を制御して回転軸体305を回転させることによって、熱圧膜311とプラスチックボックス303とを分離させる。プラスチックボックスの本体は前方に移動し、その中の料理材料がボックスの下にある釜の中に落ちる。また、コンピュータの制御の下に回転軸体305が適切な位置にその回転を停止し、熱圧膜311とプラスチックボックス303との分離が各空間313を進行方向に分離するスペースの位置で停止することによって、そのときに必要とされる材料のみを釜の中に投下させるができる。以上のことについて、コンピュータが正確に制御を行うことに協力するため、直線変位センサー、角変位センサー或いはその他のセンサーをインストールすることができる。
【0039】
図9は、本発明方法を実現するため、用いる柔軟性のある構造を有する反転、撹拌と取り出し装置を示すものである。同図において、電動機468は、錐形のギア469、470を通じてシャベル状物412を駆動し、連結体410上の回転軸体方向に回転させる。電動機457は、ウォームギヤ456とウォーム455を通じて連結体410を駆動し、それとシャベル状物412とを一緒に内部スリープ460の軸のまわりに回転させる。電動機463は、ハンガー465の上のギア462の回転を駆動し、ハンガー465と内部、外部スリープ、連結体及びシャベル状物を一緒に案内軌道461に沿って運動させる。上記運動の組合せによって、調理技法の必要な反転、撹拌と取り出しの動きを実現する。シャベル状物と釜との間に衝突等の動きがあるとき、こうした柔軟な反転、撹拌、取り出し装置の全体が自由に上昇することができるため、釜とシャベル状物の衝突による破損を避け、且つシャベル状物を曲率に変化のある曲面を有する釜に適用させることができる。また、電動機475は、ギア471、476を通じて釜702の回転を駆動することにより、シャベル状物がその中に入る位置を変えて、シャベル状物の使用効果をよりよくさせる。
【0040】
以下、図3に示した操作の流れに従い、図1と図2に示した装置を例として、本発明の調理方法を実現する過程について具体的に説明する。
【0041】
図1において、本発明方法により調理を行うとき、ユーザーは、まず、市場から購入した料理材料を内包する包装物303を、その熱圧膜311を下向けにして溝302の中に挿入し、舌状部を回転軸体305の長細い開口の中に挿入する。その後、バーコードスキャナー304は、包装物303上の識別バーコード314をスキャンし、且つその情報を制御のコンピュータに伝送して、コンピュータが識別情報に基づきメモリ或いはネットワークより相応する調理ソフトをロードする。調理の開始時、コンピュータが信号を発して、電磁バルブ204を開け、ガスは気体進入パイプ202より電磁波バルブ204を経てガスの自動調整システム203に入る。コンピュータは、センサー104と108の提供したフィード・フォワードのデータに基づき、電動機205の回転を制御して、ガスの流量を調整する。ガスは送気パイプ201より加熱装置501に入り、自動点火装置502は点火する。その後、コンピュータは、センサー103、104と108の提供したフィード・フォワードのデータと、センサー101、102、105、106と107の提供したフィードバックのデータに基づいてガスの流量及び各システムの作業を制御する。料理材料を投下する必要があるとき、電動機が回転軸体305の回転を駆動して、熱圧膜311を巻いて引き伸ばして包装物303とを分離させることにより、料理材料は開口のところより釜702の中に落ちる。加熱保温可能の容器308の中に三つのルームを設けており、それぞれ油、水とスープを貯蔵する。三つのパスがある電磁波307はそれぞれ油、水とスープを貯蔵する三つのルームの開閉を制御する。そして、油、水とスープが、三つのパイプを有する複合管306を通じて、それぞれ釜の中に入ることができる。また、溝302と釜の蓋701は回転軸体301上に設置される。図面が示すように、材料を投下するとき、自動投下システムは下の位置にあり、釜の蓋はその上の位置にある。釜の蓋を被せる必要があるとき、電動機414は軸体301を駆動し回転させることにより、釜の蓋を下向きに転向させる。電動機404は、チェーン413、ギア406、ガイド・スクリュー407を通じて軸体301を駆動し、それを支柱408に沿って下の方向に運動させ、そして、材料の投下システムを最も適切な投下位置に送り、或いは釜の蓋をお釜に被せる。材料の投下を完成するときあるいは釜の蓋を開ける必要があるとき、軸体301は上方に移動して、反転、撹拌、取り出し装置が作業を行うための空間を設ける。また、シャベル状物412は、上述したように、コンピュータ或いはその他の制御システムの制御の下に、軸411をめぐる回転、軸409をめぐる連結体410と一緒の回転と、支柱405に沿う上下運動の組合せによって、調理技法の必要な反転、撹拌と取り出しの動きを実現する。最後に、反転、撹拌と取り出しシステムを釜の外に移動、或いはそれを元に戻す必要があるとき、電動機401は、軟鋼の線402を通じて、支柱405を駆動しそれを案内溝403に沿って運動させる。そのほか、603はコンピュータの制御システムのパネル、602はCDドライバ、604は入力キーボード、601はディスプレイ、及び703は換気扇である。
【0042】
図2において、203はガス自動調整システム、501は加熱器、703は換気扇である。材料投下の回転軸体305の上の歯状の突出部が、包装物303上の熱圧膜に設けられる穴につながっており、電動機317が回転軸体305の回転を駆動し、熱圧膜を巻いてそれと包装物とを分離させることによって、料理の材料は開口から釜702の中に落下する。電動機325は、ギア326を駆動し回転させ、料理材料の自動投下装置と材料の包装物303とを一緒にガイド327に沿って運動させて、自動投下装置を最も適切な材料投下の位置まで送る。加熱保温可能の容器308の中に三つのルームを設けており、各別に油、水、スープを貯蔵する。油、水、スープは、三つのパイプを有するパイプライン306を通じて、それぞれ釜の中に入ることができる。また、溝302と釜の蓋701は回転軸体301上に取り付けられる。電動機468は、錐体形ギア469、470を通じてシャベル状物412を駆動し、連結体410上の回転軸体を軸にして回転させる。電動機457は、ウォーム・ギヤ456とウォーム455を通じて軸を駆動して、それを内部スリープ460の軸を巡って回転させる。電動機457は、ウォームギヤ456とウォーム455を通じて連結体410を駆動し、それとシャベル状物412とを一緒に内部スリープ460の軸のまわりに回転させる。電動機466は、リールホイール467を駆動して鋼索459を巻き上げ、巻き戻し、内部スリープ460上の滑車458を上下の方向に運動させ、連結体410、シャベル状物412を内部スリープ460と一緒に外部スリープ464に沿って上下の方向に運動させる。電動機463は、ハンガー465上のギア462の回転を駆動して、ハンガー465を内部、外部スリープ、連結体及びシャベル状物と一緒にガイド461に沿って運動させる。上記運動の組合せによって、調理技法の必要な反転、撹拌、取り出しの動きを実現する。電動機475は、ギア476を通じて釜702の回転を駆動することにより、シャベル状物が釜の中に入る位置を変える。電動機706は、ギア705、704を通じて釜の蓋701を駆動して、それを回転開閉させる。また、釜の蓋はガイドに沿って釜のそばまで運動することができる。センサー109は、フレキシブル・ジョイント110のところに設置されており、釜の蓋を被せるとき、それが自動的センサーによって測定された位置に降下する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は本発明の調理方法を用いる装置の一例の正面を示す概念図。
【図2】図2は本発明の調理方法を用いる装置の他の例の正面を示す概念図。
【図3】図3は本発明の調理方法の一実施例における操作の流れを示す概念図(白菜の炒めを例とする)
【図4】図4は本発明の調理方法の一実施例において用いるガス自動調整システムの断面を示す概念図。
【図5】図5は本発明の調理方法の一実施例において用いる包装物の側面を示す概念図。
【図6】図6は図5の包装物の俯瞰概念図。
【図7】図7は本発明の調理方法の一実施例において用いる自動投下システムの俯瞰概念図。
【図8】図8は図7の自動投下システムの正面図。
【図9】図9は本発明の調理方法の一実施例において用いる柔軟性のある構造を有する撹拌と引き出し装置を示す概念図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理の器具を用いてインテリジェント化調理を行う調理方法であって、
(1)料理の材料又は料理の過程に関するデータを提供及び/又は入力する工程、
(2)上記提供あるいは入力されたデータに基づいて、相応する調理のプログラムを調整する工程、
(3)上記(2)の調理プログラムを実施する工程、
(4)調理プログラムの実施後に出される指令に従い、料理材料の包装物を開き、その料理材料を調理器具の鍋または容器の中に投下する工程、及び
(5)調理プログラムに設定されたデータ、測定し得た各初期状態のデータ、及び/又はリアルタイム火加減の状態に関するデータに基づいて、調理器具の加熱の仕事率あるいは燃焼の火力を調整し、加熱の程度に対して自動的制御を行う工程
の各工程を含む調理方法。
【請求項2】
請求項1記載の調理方法において、上記工程(1)において、料理材料の包装物における識別用の情報を読み取ることによって、料理材料のデータの入力を完成することを特徴とする調理方法。
【請求項3】
請求項2記載の調理方法において、上記工程(1)は、また、操作者が料理材料の関連データを入力するプロセス、或いは必要に応じてその他のデータを入力するプロセスを含むことを特徴とする調理方法。
【請求項4】
請求項1記載の調理方法において、上記工程(2)における相応する料理プログラムの調整は、それをメモリ媒質から読み取り、又はインターネットからダウンロードすることによって完成させることを特徴とする調理方法。
【請求項5】
請求項1記載の調理方法において、上記工程(4)における調理材料の投下は、材料の包装物を切断すること、又は、包装物の封止部分とほかの包装部分とを相対的に移動させることによって、完成させることを特徴とする調理方法。
【請求項6】
請求項1記載の調理方法において、上記工程(5)は、調理システム中に設置された一個又は複数のセンサーをもって、環境、熱源、調理器具や容器、熱伝導の媒質、及び調理材料の初期状態のデータ、或いはリアルタイムの火加減状態のデータを測定し、収集することを特徴とする調理方法。
【請求項7】
請求項1記載の調理方法において、上記工程(5)は、火力を連続して調整し、あるいは段階的調整することによって、加熱の程度に対する自動的制御を完成させることを特徴とする調理方法。
【請求項8】
請求項1記載の調理方法において、上記工程(5)における加熱の程度に対する自動的制御は、測定し得た各初期状態のデータ、又はリアルタイムの火加減状態のデータを調理器具の制御装置にフィードバックし、それらを、上記工程(2)において調整された相応する調理プログラム中の設定値と比較することによって実現することを特徴とする調理方法。
【請求項9】
請求項1記載の調理方法において、調理材料を反転、撹拌、取り出し、再び投下するプロセスを含むことを特徴とする調理方法。
【請求項10】
請求項1記載の調理方法において、上記工程(4)における調理材料の投下は、一回或いは数回に分けて完成させるものであることを特徴とする調理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−512036(P2007−512036A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534559(P2006−534559)
【出願日】平成16年10月12日(2004.10.12)
【国際出願番号】PCT/CN2004/001154
【国際公開番号】WO2005/037033
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(506130193)
【Fターム(参考)】