インフルエンザ免疫原及びワクチン
インフルエンザM2タンパク質に対する抗体の産生を誘発する免疫原を含む、カリボキシ-末端が切り縮められたキメラB型肝炎ウイルスヌクレオキャプシド(HBc)タンパク質が開示される。2つから4つのコピーとして存在する免疫原性インフルエンザ配列は、好ましくはN-末端近傍又はHBc免疫原性ループ配列内で発現される。前記HBcキメラは、好ましくはインフルエンザ特異的T細胞エピトープを含み、好ましくは、自己会合粒子の安定性強化及びそのようなキメラ粒子の収量増加の両目的のために操作される。前記キメラの製造方法及び使用方法もまた開示される。
【化1】
【化1】
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子であって、約150から約375アミノ酸残基の長さを有し、ドメインI、II、III及びIVと称される、ペプチド結合した4つのアミノ酸残基配列ドメインをN-末端から含み、ここで、
(a)ドメインIは、(i)その配列が少なくともHBcの4位から約75位の残基配列を含
む約75から約160アミノ酸残基、(ii)配列番号:1のHBcのN-末端に対して約1から約-55のキメラ分子内の位置に存在する1つから3つのシステイン残基(N-末端システイン残基)であって、前記1つ又は2つ以上のN-末端システイン残基は、HBcのプレコア配列以外の配列内に存在する前記N-末端システイン残基、及び(iii)HBc配列のN-末端又は前記N-末端の約15残基内でペプチド結合した、配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドの約6から約24残基の2つから4つの配列を含み;
(b)ドメインIIは、約残基75とペプチド結合した約0から約60のアミノ酸残基を含み、ここで(i)前記のHBc配列の0から全部が76位から85位に存在し、さらに(ii)配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドの6から約24残基の1つ又は2つ以上のリピートを構成する6から約48残基の随意配列を含み;
(c)ドメインIIIは、約残基85とペプチド結合した約86位から約135位のHBc配列であり;さらに
(d)ドメインIVは、(i)ドメインIIIの約135位の残基とペプチド結合した、約136位から140位の残基+141位から156位のHBcアミノ酸残基配列の16残基まで、(ii)0から3つのシステイン残基、及び(iii)HBcの156位からHBcのC-末端に対して異種である配列内の約100までのアミノ酸残基を含み、
前記キメラ分子は、(i)HBc配列にわずか10%の保存的置換アミノ酸残基を含み、(ii)自己会合して宿主細胞内での発現時に核酸と実質的に結合しない粒子を形成し、さらに前記粒子は、前記N-末端システイン残基を欠くがその他の点では同一であるHBcキメラから形成される粒子、又はキメラ分子内に存在するN-末端システイン残基が別の残基によって置き換えられている粒子よりも形成時により安定である、前記組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子。
【請求項2】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドの1つの前記残基X17及びX19の1つがシステインである、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項3】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドの1つの前記残基X17及びX19がセリン又はアラニンである、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項4】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドが残基X2からX24を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項5】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドの1つの前記残基X17及びX19の2つがシステインである、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項6】
ドメインIが本質的に2位から75位のHBc配列から成る、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項7】
ドメインIVがシステイン残基を含まない、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項8】
ドメインIVが、HBcの156位からC-末端に対して異種である前記配列を含まない、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項9】
ドメインIVが、残基140とペプチド結合した、残基141位から約149位のHBc配列の約9アミノ酸残基の配列を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項10】
ドメインIが1つのN-末端システイン残基を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項11】
ドメインIVが1つのC-末端システイン残基を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項12】
ドメインIが、3つの前記M2ポリペプチド配列を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項13】
ドメインIが、2つの前記M2ポリペプチドを含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項14】
ドメインIIが、76位から85位のHBc配列のアミノ酸残基を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項15】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドの1つの前記残基X17及びX19の1つがシステインである、請求項9に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項16】
約170から約215残基の長さを有する、請求項9に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項17】
ドメインI、II、III及びIVと称される4つのペプチド結合ドメインをN-末端から含む、約150から約235アミノ酸残基の配列を有する、組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子であって、ここで、
(a)ドメインIは、(i)その配列が少なくともHBcの4位から約75位の残基配列を含
む約95から約140アミノ酸残基、(ii)配列番号:1のHBcのN-末端に対して約1から約-55のキメラ分子内の位置に存在する1つから3つのシステイン残基(N-末端システイン残基)であって、前記1つ又は2つ以上のN-末端システイン残基はHBcのプレコア配列以外の配列内に存在する前記N-末端システイン残基、及び(iii)HBc配列のN-末端又は前記N-末端の約15残基内でペプチド結合した、配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドの約6から約24残基の2つから4つの配列を含み;
(b)ドメインIIは、約残基75とペプチド結合した約0から約60のアミノ酸残基を含み、ここで(i)前記のHBc配列の0から全部が76位から85位に存在し、さらに(ii)配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドの6から約24残基の1つ又は2つ以上のリピートを構成する6から約48残基の随意配列を含み;
(c)ドメインIIIは、本質的に約86位から約135位のHBc配列から成り;さらに
(d)ドメインIVは、(i)ドメインIIIの135位の残基とペプチド結合した、約136位から140位の残基+141位から156位のHBcアミノ酸残基配列の16残基まで、(ii)0又は1つのシステイン残基、及び(iii)HBcの156位からHBcのC-末端に対して異種である配列内の約50までのアミノ酸残基を含み、
前記キメラ分子は、(i)HBc配列にわずか10%の保存的置換アミノ酸残基を含み、(ii)自己会合して宿主細胞内での発現時に核酸と実質的に結合しない粒子を形成し、さらに前記粒子は、前記N-末端システイン残基を欠くがその他の点では同一であるHBcキメラから形成される粒子、又はキメラ分子内に存在するN-末端システイン残基が別の残基によって置き換えられている粒子よりも形成時により安定である、前記組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子。
【請求項18】
ドメインIVが、残基140とペプチド結合した、残基141位から約149位のHBc配列の約9アミノ酸残基の配列を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項19】
ドメインIが1つのN-末端システイン残基を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項20】
ドメインIVが1つのC-末端システイン残基を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項21】
ドメインIが、3つの前記M2ポリペプチド配列を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項22】
ドメインIが、2つの前記M2ポリペプチドを含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項23】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドが残基X6からX24を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項24】
ドメインIIが、76位から85位のHBc配列のアミノ酸残基を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項25】
ドメインIIが、配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドの6から約23残基をさらに含む、76位から85位のHBc配列のアミノ酸残基を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項26】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドの前記残基X17及びX19の1つがシステインである、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項27】
約170から約215残基の長さを有する、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項28】
請求項1に記載の組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子で構成された粒子。
【請求項29】
配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドのC-末端19残基を含む、請求項28に記載の組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子で構成された粒子。
【請求項30】
請求項17に記載の組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子で構成された粒子。
【請求項31】
配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドのC-末端19残基を含む、請求項30に記載の組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子で構成された粒子。
【請求項32】
医薬的に許容できる希釈剤に溶解又は分散した、請求項28に記載の免疫原性粒子の免疫原的有効量を含むワクチン又は接種物。
【請求項33】
医薬的に許容できる希釈剤に溶解又は分散した、請求項30に記載の免疫原性粒子の免疫原的有効量を含むワクチン又は接種物。
【請求項34】
前記組換えキメラHBcタンパク質分子粒子が植物組織に存在する、請求項33に記載のワクチン又は接種物。
【請求項35】
さらにアジュバントを含む、請求項33に記載のワクチン又は接種物。
【請求項36】
前記アジュバントがミョウバンである、請求項33に記載のワクチン又は接種物。
【請求項37】
前記アジュバントが、ムラミルジペプチド、7-置換-8-オキソ-又は8-スルホ-グアノシン誘導体、モノホスホリル脂質A、アルミニウム又はカルシウム塩から成る群から選択される小分子である、請求項35に記載のワクチン又は接種物。
【請求項38】
前記アジュバントが、前記免疫原性粒子及び前記医薬的に許容できる希釈剤とともに乳化される油である、請求項35に記載のワクチン又は接種物。
【請求項39】
前記エマルジョンが水相及び油相を有する油中水型エマルジョンである、請求項38に記載のワクチン又は接種物。
【請求項40】
前記エマルジョンが水相及び油相を有する水中油型エマルジョンである、請求項38に記載のワクチン又は接種物。
【請求項41】
前記エマルジョンの油相がスクアレンを含む、請求項40に記載のワクチン又は接種物。
【請求項42】
前記エマルジョンの油相がスクアレンを含む、請求項38に記載のワクチン又は接種物。
【請求項43】
前記エマルジョンの水相及び油相が、ソルビタン又はマンニドC12−C24脂肪酸エステルである乳化剤によって乳化される、請求項38に記載のワクチン又は接種物。
【請求項44】
前記乳化剤がマンニドC12−C24脂肪酸エステルである、請求項38に記載のワクチン又は接種物。
【請求項45】
前記マンニドC12−C24脂肪酸エステルのC12−C24脂肪酸がオレイン酸である、請求項44に記載のワクチン又は接種物。
【請求項46】
請求項1に記載の組換えHBcタンパク質分子をコードする核酸、又はその変種、類似体若しくは相補物。
【請求項47】
請求項17に記載の組換えHBcタンパク質分子をコードする核酸、又はその変種、類似体若しくは相補物。
【請求項48】
請求項1に記載の組換えHBcタンパク質分子をコードする遺伝子、又はその変種、類似体若しくは相補物を規定する核酸セグメントに機能的に連結されたベクター、及び適合宿主細胞内で前記遺伝子の発現を駆動するために適したプロモーターを含む組換え核酸分子。
【請求項49】
請求項17に記載の組換えHBcタンパク質分子をコードする遺伝子、又はその変種、類似体若しくは相補物を規定する核酸セグメントに機能的に連結されたベクター、及び適合宿主細胞内で前記遺伝子の発現を駆動するために適したプロモーターを含む組換え核酸分子。
【請求項50】
請求項49に記載の組換え核酸分子で形質転換された宿主細胞。
【請求項51】
前記宿主細胞が、大腸菌(E. coli)、腸チフス菌(S. typhi)、ネズミチフス菌(S. typhimurium)及びネズミチフス菌-大腸菌ハイブリッドから成る群から選択される、請求項50に記載の形質転換宿主細胞。
【請求項52】
請求項48に記載の組換え核酸分子で形質転換された宿主細胞。
【請求項53】
前記宿主細胞が、大腸菌(E. coli)、腸チフス菌(S. typhi)、ネズミチフス菌(S. typhimurium)及びネズミチフス菌-大腸菌ハイブリッドから成る群から選択される、請求項52に記載の形質転換宿主細胞。
【請求項1】
組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子であって、約150から約375アミノ酸残基の長さを有し、ドメインI、II、III及びIVと称される、ペプチド結合した4つのアミノ酸残基配列ドメインをN-末端から含み、ここで、
(a)ドメインIは、(i)その配列が少なくともHBcの4位から約75位の残基配列を含
む約75から約160アミノ酸残基、(ii)配列番号:1のHBcのN-末端に対して約1から約-55のキメラ分子内の位置に存在する1つから3つのシステイン残基(N-末端システイン残基)であって、前記1つ又は2つ以上のN-末端システイン残基は、HBcのプレコア配列以外の配列内に存在する前記N-末端システイン残基、及び(iii)HBc配列のN-末端又は前記N-末端の約15残基内でペプチド結合した、配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドの約6から約24残基の2つから4つの配列を含み;
(b)ドメインIIは、約残基75とペプチド結合した約0から約60のアミノ酸残基を含み、ここで(i)前記のHBc配列の0から全部が76位から85位に存在し、さらに(ii)配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドの6から約24残基の1つ又は2つ以上のリピートを構成する6から約48残基の随意配列を含み;
(c)ドメインIIIは、約残基85とペプチド結合した約86位から約135位のHBc配列であり;さらに
(d)ドメインIVは、(i)ドメインIIIの約135位の残基とペプチド結合した、約136位から140位の残基+141位から156位のHBcアミノ酸残基配列の16残基まで、(ii)0から3つのシステイン残基、及び(iii)HBcの156位からHBcのC-末端に対して異種である配列内の約100までのアミノ酸残基を含み、
前記キメラ分子は、(i)HBc配列にわずか10%の保存的置換アミノ酸残基を含み、(ii)自己会合して宿主細胞内での発現時に核酸と実質的に結合しない粒子を形成し、さらに前記粒子は、前記N-末端システイン残基を欠くがその他の点では同一であるHBcキメラから形成される粒子、又はキメラ分子内に存在するN-末端システイン残基が別の残基によって置き換えられている粒子よりも形成時により安定である、前記組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子。
【請求項2】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドの1つの前記残基X17及びX19の1つがシステインである、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項3】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドの1つの前記残基X17及びX19がセリン又はアラニンである、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項4】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドが残基X2からX24を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項5】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドの1つの前記残基X17及びX19の2つがシステインである、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項6】
ドメインIが本質的に2位から75位のHBc配列から成る、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項7】
ドメインIVがシステイン残基を含まない、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項8】
ドメインIVが、HBcの156位からC-末端に対して異種である前記配列を含まない、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項9】
ドメインIVが、残基140とペプチド結合した、残基141位から約149位のHBc配列の約9アミノ酸残基の配列を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項10】
ドメインIが1つのN-末端システイン残基を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項11】
ドメインIVが1つのC-末端システイン残基を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項12】
ドメインIが、3つの前記M2ポリペプチド配列を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項13】
ドメインIが、2つの前記M2ポリペプチドを含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項14】
ドメインIIが、76位から85位のHBc配列のアミノ酸残基を含む、請求項1に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項15】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドの1つの前記残基X17及びX19の1つがシステインである、請求項9に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項16】
約170から約215残基の長さを有する、請求項9に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項17】
ドメインI、II、III及びIVと称される4つのペプチド結合ドメインをN-末端から含む、約150から約235アミノ酸残基の配列を有する、組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子であって、ここで、
(a)ドメインIは、(i)その配列が少なくともHBcの4位から約75位の残基配列を含
む約95から約140アミノ酸残基、(ii)配列番号:1のHBcのN-末端に対して約1から約-55のキメラ分子内の位置に存在する1つから3つのシステイン残基(N-末端システイン残基)であって、前記1つ又は2つ以上のN-末端システイン残基はHBcのプレコア配列以外の配列内に存在する前記N-末端システイン残基、及び(iii)HBc配列のN-末端又は前記N-末端の約15残基内でペプチド結合した、配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドの約6から約24残基の2つから4つの配列を含み;
(b)ドメインIIは、約残基75とペプチド結合した約0から約60のアミノ酸残基を含み、ここで(i)前記のHBc配列の0から全部が76位から85位に存在し、さらに(ii)配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドの6から約24残基の1つ又は2つ以上のリピートを構成する6から約48残基の随意配列を含み;
(c)ドメインIIIは、本質的に約86位から約135位のHBc配列から成り;さらに
(d)ドメインIVは、(i)ドメインIIIの135位の残基とペプチド結合した、約136位から140位の残基+141位から156位のHBcアミノ酸残基配列の16残基まで、(ii)0又は1つのシステイン残基、及び(iii)HBcの156位からHBcのC-末端に対して異種である配列内の約50までのアミノ酸残基を含み、
前記キメラ分子は、(i)HBc配列にわずか10%の保存的置換アミノ酸残基を含み、(ii)自己会合して宿主細胞内での発現時に核酸と実質的に結合しない粒子を形成し、さらに前記粒子は、前記N-末端システイン残基を欠くがその他の点では同一であるHBcキメラから形成される粒子、又はキメラ分子内に存在するN-末端システイン残基が別の残基によって置き換えられている粒子よりも形成時により安定である、前記組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子。
【請求項18】
ドメインIVが、残基140とペプチド結合した、残基141位から約149位のHBc配列の約9アミノ酸残基の配列を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項19】
ドメインIが1つのN-末端システイン残基を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項20】
ドメインIVが1つのC-末端システイン残基を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項21】
ドメインIが、3つの前記M2ポリペプチド配列を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項22】
ドメインIが、2つの前記M2ポリペプチドを含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項23】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドが残基X6からX24を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項24】
ドメインIIが、76位から85位のHBc配列のアミノ酸残基を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項25】
ドメインIIが、配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドの6から約23残基をさらに含む、76位から85位のHBc配列のアミノ酸残基を含む、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項26】
配列番号:9の前記M2ポリペプチドの前記残基X17及びX19の1つがシステインである、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項27】
約170から約215残基の長さを有する、請求項17に記載の組換えHBcキメラタンパク質分子。
【請求項28】
請求項1に記載の組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子で構成された粒子。
【請求項29】
配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドのC-末端19残基を含む、請求項28に記載の組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子で構成された粒子。
【請求項30】
請求項17に記載の組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子で構成された粒子。
【請求項31】
配列番号:9のインフルエンザA M2ポリペプチドのC-末端19残基を含む、請求項30に記載の組換えB型肝炎ウイルスコア(HBc)タンパク質キメラ分子で構成された粒子。
【請求項32】
医薬的に許容できる希釈剤に溶解又は分散した、請求項28に記載の免疫原性粒子の免疫原的有効量を含むワクチン又は接種物。
【請求項33】
医薬的に許容できる希釈剤に溶解又は分散した、請求項30に記載の免疫原性粒子の免疫原的有効量を含むワクチン又は接種物。
【請求項34】
前記組換えキメラHBcタンパク質分子粒子が植物組織に存在する、請求項33に記載のワクチン又は接種物。
【請求項35】
さらにアジュバントを含む、請求項33に記載のワクチン又は接種物。
【請求項36】
前記アジュバントがミョウバンである、請求項33に記載のワクチン又は接種物。
【請求項37】
前記アジュバントが、ムラミルジペプチド、7-置換-8-オキソ-又は8-スルホ-グアノシン誘導体、モノホスホリル脂質A、アルミニウム又はカルシウム塩から成る群から選択される小分子である、請求項35に記載のワクチン又は接種物。
【請求項38】
前記アジュバントが、前記免疫原性粒子及び前記医薬的に許容できる希釈剤とともに乳化される油である、請求項35に記載のワクチン又は接種物。
【請求項39】
前記エマルジョンが水相及び油相を有する油中水型エマルジョンである、請求項38に記載のワクチン又は接種物。
【請求項40】
前記エマルジョンが水相及び油相を有する水中油型エマルジョンである、請求項38に記載のワクチン又は接種物。
【請求項41】
前記エマルジョンの油相がスクアレンを含む、請求項40に記載のワクチン又は接種物。
【請求項42】
前記エマルジョンの油相がスクアレンを含む、請求項38に記載のワクチン又は接種物。
【請求項43】
前記エマルジョンの水相及び油相が、ソルビタン又はマンニドC12−C24脂肪酸エステルである乳化剤によって乳化される、請求項38に記載のワクチン又は接種物。
【請求項44】
前記乳化剤がマンニドC12−C24脂肪酸エステルである、請求項38に記載のワクチン又は接種物。
【請求項45】
前記マンニドC12−C24脂肪酸エステルのC12−C24脂肪酸がオレイン酸である、請求項44に記載のワクチン又は接種物。
【請求項46】
請求項1に記載の組換えHBcタンパク質分子をコードする核酸、又はその変種、類似体若しくは相補物。
【請求項47】
請求項17に記載の組換えHBcタンパク質分子をコードする核酸、又はその変種、類似体若しくは相補物。
【請求項48】
請求項1に記載の組換えHBcタンパク質分子をコードする遺伝子、又はその変種、類似体若しくは相補物を規定する核酸セグメントに機能的に連結されたベクター、及び適合宿主細胞内で前記遺伝子の発現を駆動するために適したプロモーターを含む組換え核酸分子。
【請求項49】
請求項17に記載の組換えHBcタンパク質分子をコードする遺伝子、又はその変種、類似体若しくは相補物を規定する核酸セグメントに機能的に連結されたベクター、及び適合宿主細胞内で前記遺伝子の発現を駆動するために適したプロモーターを含む組換え核酸分子。
【請求項50】
請求項49に記載の組換え核酸分子で形質転換された宿主細胞。
【請求項51】
前記宿主細胞が、大腸菌(E. coli)、腸チフス菌(S. typhi)、ネズミチフス菌(S. typhimurium)及びネズミチフス菌-大腸菌ハイブリッドから成る群から選択される、請求項50に記載の形質転換宿主細胞。
【請求項52】
請求項48に記載の組換え核酸分子で形質転換された宿主細胞。
【請求項53】
前記宿主細胞が、大腸菌(E. coli)、腸チフス菌(S. typhi)、ネズミチフス菌(S. typhimurium)及びネズミチフス菌-大腸菌ハイブリッドから成る群から選択される、請求項52に記載の形質転換宿主細胞。
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2007−513634(P2007−513634A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−544104(P2006−544104)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【国際出願番号】PCT/US2004/041879
【国際公開番号】WO2005/055957
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(503061083)アポヴィア インコーポレイテッド (1)
【出願人】(506198757)ヴラームス インターユニヴェルシテル インスティテュート ヴォール バイオテクノロジー (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【国際出願番号】PCT/US2004/041879
【国際公開番号】WO2005/055957
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(503061083)アポヴィア インコーポレイテッド (1)
【出願人】(506198757)ヴラームス インターユニヴェルシテル インスティテュート ヴォール バイオテクノロジー (1)
【Fターム(参考)】
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