説明

ウェブ基板堆積システム

ウェブ基板原子層堆積システムは、複数の処理チャンバを通して、ウェブ基板の表面を搬送する、少なくとも1つのローラを含む。複数の処理チャンバは、ウェブ基板の表面を第1の前駆体ガスの所望の部分圧力に曝露し、それによって、ウェブ基板の表面上に第1の層を形成する、第1の前駆体反応チャンバを含む。パージチャンバは、パージガスによって、ウェブ基板の表面をパージする。真空チャンバは、基板の表面からガスを除去する。第2の前駆体反応チャンバは、ウェブ基板の表面を第2の前駆体ガスの所望の部分圧力に曝露し、それによって、ウェブ基板の表面上に第2の層を形成する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
化学気相蒸着(CVD)は、誘電体および金属薄膜を蒸着させるために、広く使用されている。CVDを行うための多くの技法が存在する。例えば、CVDは、気相内の2つ以上の前駆体分子(すなわち、前駆体ガスA分子および前駆体ガスB分子)を、10−3トール未満から大気の範囲の圧力において、基板またはワークピースを含有する処理チャンバ中に導入することによって、行うことが可能である。
【0002】
基板またはワークピースの表面における、前駆体ガス分子Aと前駆体ガス分子Bの反応は、エネルギーを追加することによって、活性化あるいは向上される。エネルギーは、多くの方法で追加可能である。例えば、エネルギーは、表面における温度を上昇させることによって、および/または表面をプラズマ放出あるいは紫外線(UV)照射源に曝露することによって、追加可能である。反応生成物は、所望の膜と、典型的には、処理チャンバから圧送される、いくつかのガス状副産物と、である。
【0003】
大部分のCVD反応は、気相中で生じる。CVD反応は、前駆体ガス分子の空間分布に大きく依存する。基板に隣接する不均一ガス流は、ビア、段差、および他の過構造等、3次元特徴に非良好な膜均一性および陰影効果をもたらし得る。非良好な膜均一性および陰影効果は、非良好な段差被覆率をもたらす。加えて、前駆体分子のいくつかは、CVDチャンバの表面に粘着し、他の衝突分子と反応し、それによって、前駆体ガスの空間分布、したがって、蒸着されるフィルムの均一性を変化させる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、発明を実施するための形態に詳細に説明される。本発明の上述およびさらなる利点は、付随の図面(同一数字は、種々の図面において、同一構造要素および特徴を指す)と併せて、以下の説明を参照することによって、より理解されるであろう。図面は、必ずしも、正確な縮尺で描かれているわけではなく、代わりに、本発明の原理を例証するために、強調されている。
【0005】
明細書において、「一実施形態」または「ある実施形態」とは、実施形態と併せて説明される、特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも本発明の一実施形態内に含まれることを意味する。明細書中の種々の場所で使用される「一実施形態では」という語句は、必ずしも、すべて同一実施形態を指すわけではない。
【0006】
本教示の方法の個々のステップは、本発明が作用可能のままである限り、任意の順番および/または同時に、行われてもよいことを理解されたい。さらに、本教示の装置および方法は、本発明が作用可能のままである限り、任意の数またはすべての説明される実施形態を含むことが可能であることを理解されたい。
【0007】
次に、付随の図面に示されるその例示的実施形態を参照して、本教示をより詳細に説明する。本教示は、種々の実施形態および実施例と併せて説明されるが、本教示がそのような実施形態に限定されることを意図するものではない。対照的に、本教示は、当業者によって理解されるように、種々の代替、修正、および均等物を包含する。本明細書の教示へのアクセスを有する当業者は、本明細書に説明される本開示の範囲内である、付加的実装、修正、および実施形態、ならびに他の使用分野を認識する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明による、9つの処理チャンバの線形組み合わせを有する、一方向ALDウェブコーティングシステムの概略図を例証する。
【図2A】図2Aは、本発明による、複数のチャンバを備える、マニホールド内のウェブ基板を例証する、単一表面ウェブコーティングシステムの断面図である。
【図2B】図2Bは、本発明による、ウェブ基板の片側に、第1の複数のチャンバと、ウェブ基板の他方側に、第2の複数のチャンバと、を備える、マニホールド内のウェブ基板を例証する、二重表面ウェブコーティングシステムの断面図である。
【図3】図3は、本発明による、13の処理チャンバの線形組み合わせを有する、双方向ALDウェブコーティングシステムの概略図を例証する。
【図4】図4は、本発明による、双方向二重表面ウェブコーティングシステムの概略図を例証する。
【図5】図5は、本発明による、処理チャンバの複数の線形組み合わせを含む、双方向二重表面ウェブコーティングシステムの概略図を例証する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
原子層堆積(ALD)は、自己限定性反応を使用する、CVDの変形例である。用語「自己限定性反応」とは、本明細書では、何らからの方法において、自己を限定する、反応を意味するように定義される。例えば、自己限定性反応は、反応物が、反応によって完全に消費された後、終了することによって、自己を限定可能である。ALDの方法の1つは、パルス状のある種類の前駆体ガスを反応チャンバ内に連続的に注入する。所定の時間後、別のパルス状の異なる種類の前駆体ガスが、反応チャンバ内に注入され、所望の材料の単層を形成する。本方法は、所望の厚さを有する膜が、基板の表面上に堆積されるまで、反復される。
【0010】
例えば、ALDは、処理チャンバ内において、前駆体ガスAと前駆体ガスBを連続的に組み合わせることによって、行うことが可能である。第1のステップでは、ガス源が、パルス状の前駆体ガスA分子を処理チャンバ内に注入する。短曝露時間後、前駆体ガスA分子の単層が、基板の表面上に堆積する。次いで、処理チャンバは、不活性ガスによって、パージされる。
【0011】
第1のステップの際、前駆体ガスA分子は、比較的均一かつ共形様式において、基板の表面に粘着する。前駆体ガスA分子の単層は、比較的高均一性かつ最小限の陰影を伴って、比較的共形様式において、ビア、段差、および表面構造を含む、曝露面積を被覆する。
【0012】
チャンバ圧力、表面温度、ガス注入時間、およびガス流量等のプロセスパラメータは、1つのみの単層が、任意の所与の時間において、基板の表面上に安定したままとなるように選択可能である。加えて、プロセスパラメータは、特定の粘着係数に対して選択可能である。また、プラズマ事前処理は、粘着係数を制御するためにも使用可能である。
【0013】
第2のステップでは、別のガス源が、少しの間、前駆体ガスB分子を処理チャンバ内に注入する。基板表面に粘着される、注入された前駆体ガスB分子と前駆体ガスA分子との間の反応が生じ、典型的には、約1−20オングストロームの厚さである、所望の膜の単層を形成する。本反応は、すべての前駆体ガスA分子が、反応において消費された後、反応が終了するため、自己限定性である。次いで、処理チャンバは、不活性ガスによって、パージされる。
【0014】
所望の膜の単層が、比較的高均一性かつ最小限の陰影を伴って、比較的共形様式において、ビア、段差、および表面構造を含む、曝露面積を被覆する。次いで、前駆体ガスAおよび前駆体ガスB分子は、所望の総膜厚を有する膜が、基板上に堆積されるまで、連続的に循環される。前駆体ガスAおよび前駆体ガスBを循環させることは、反応が気相中で生じることを防止し、より制御された反応をもたらす。
【0015】
原子層堆積は、わずか数オングストロームの厚さを有する、比較的に均一なピンホールの無い膜を生成する際に有効であることが分かっている。誘電体は、PVD、熱蒸発、およびCVD等の他の方法と比較して、比較的高破壊電圧および比較的高膜完全性を呈する、ALDを使用して堆積されている。
【0016】
様々な成功の度合いで、ALD膜の均一性および完全性を改良するための多くの試みが成されてきた。例えば、研究者らは、ALD膜の均一性および完全性を改良するための努力として、新しい前駆体ガス化学反応、表面事前処理のための新しい技法、ならびに精密な時間で前駆体ガスを注入するための新しい方法を開発してきた。例えば、Fluens Corporationに譲渡された米国特許第6,972,055号を参照されたい。
【0017】
原子層堆積方法および装置は、概して、従来の基板に限定されてきた。周知のALDプロセスでは、基板は、処理チャンバ内の固定場所に位置付けられ、前駆体ガスは、処理チャンバ内に連続的に注入されるため、周知のALD技法は、容易に、ウェブコーティングシステムに転移されない。ウェブコーティングシステムは、典型的には、あるロールから別のロールへとウェブ基板を移動させる。ウェブ基板上でALDを行うための試みの1つは、米国特許出願公開第20060153985号に説明されている。本米国特許公開は、ALDプロセスの際、前駆体ガスが、ウェブ基板間を流動可能なように、スペーサによって巻装されるロールを含む、装置について説明している。しかしながら、本米国特許公開に説明される装置は、連続処理には好適ではない。加えて、本米国特許公開に説明される装置では、前駆体ガスが、ローラの比較的大きなサイズおよび回旋のため、ウェブ基板の表面全体を均一にコーティングすることはない。
【0018】
本発明による、ALD処理システムはウェブ基板上への材料の堆積専用に設計され、有機化合物から形成される放射性エレクトロルミネセント層を有する発光ダイオードである、有機発光ダイオード(OLED)等の多くの素子を加工するために有用である。現在、OLEDは、種々の周知の印刷プロセスによって、平坦な担体上に行と列として、これらの放射性エレクトロルミネセント層を堆積させることによって加工される。これらの周知の印刷プロセスはすべて、多くの制限を有する。
【0019】
図1は、本発明による、9つの処理チャンバの線形組み合わせを有する、一方向ALDウェブコーティングシステム100の概略図を例証する。ALDウェブコーティングシステム100は、層がALDによって堆積される複数のチャンバを通して、搬送するのに伴って、ウェブ基板104を支持する、ローラ102を含む。加えて、ALDウェブコーティングシステム100は、パージガスによって、ウェブ基板104の表面をパージし、次いで、ウェブ基板104を前駆体ガスに曝露するのに先立って、ウェブ基板104の表面からパージガスを圧送する、一連のチャンバを含む。より具体的には、本発明の一実施形態では、ALDウェブコーティングシステムは、任意の回数および任意の場所において処理される、ウェブ基板104に沿って、反復可能な9つの処理チャンバの線形組み合わせを含む。
【0020】
ローラ102の周囲を左から右へと移動するウェブ基板を処理する、左から右への一連の9つの処理チャンバは、一端に、ウェブ基板104と低ガス伝導経路またはバッフルを形成する、ウェブ基板104に曝露される開放表面と、他端に、ガスマニホールド105への接続と、を有する、第1のパージガスチャンバ106を含む。第1のパージガスチャンバ106は、ガスマニホールド105および弁を通して、パージガス源に連結される。多数の種類のパージガスを使用可能である。例えば、パージガスは、窒素およびアルゴン等の不活性ガスであることが可能である。第1のパージガスチャンバ106は、ウェブ基板104の表面上の残留ガスをパージガスと交換するために使用される。
【0021】
第1の真空チャンバ108は、ウェブ基板104が、第1のパージガスチャンバ106から第1の真空チャンバ108へと直接通過するように、第1のパージガスチャンバ106と直列に位置付けられる。第1の真空チャンバ108は、一端に、ウェブ基板104とバッフルを形成する、ウェブ基板104に曝露される、開放表面と、他端に、ガスマニホールド105への接続と、を有する。第1の真空チャンバ108は、ガスマニホールド105を通して、ウェブ基板104の表面を含む、第1の真空チャンバ106を所望の圧力に真空化する、真空ポンプに連結される。第1の真空チャンバ106は、ウェブ基板104上に残留するパージガスを除去するために使用される。ウェブ基板104は、この段階で、反応ガスを受容する準備ができる。
【0022】
第1の前駆体反応チャンバ110は、ウェブ基板104が、いかなる汚染材料にも曝露されることなく、第1の真空チャンバ108から第1の前駆体反応チャンバ110へと直接通過するように、第1のポンプアウトガスチャンバ108と直列に位置付けられる。第1の前駆体反応チャンバ110は、一端に、ウェブ基板104とバッフルを形成する、ウェブ基板104に曝露される、開放表面と、他端に、ガスマニホールド105への接続と、を有する。第1の前駆体反応チャンバ110は、ガスマニホールド105および弁を通して、第1の前駆体ガス源に連結される。第1の前駆体反応チャンバ110は、ウェブ基板の搬送速度に応じて、所定の時間の間、ウェブ基板104を所定の量の第1の前駆体ガス分子に曝露する。
【0023】
第2の真空チャンバ112は、ウェブ基板104が、第1の前駆体反応チャンバ110から第2の真空チャンバ112へと直接通過するように、第1の前駆体反応チャンバ110と直列に位置付けられる。第2の真空チャンバ112は、一端に、ウェブ基板104とバッフルを形成する、ウェブ基板104に曝露される、開放表面を有する。第2の真空チャンバ112は、ガスマニホールド105を通して、第2の真空チャンバ112を真空化し、第1の前駆体ガスおよびウェブ基板の表面上の反応から生じるいかなるガス副産物も除去する、真空ポンプに連結される。種々の実施形態では、真空ポンプは、第1の真空チャンバ108を真空化するために使用される、同一真空ポンプである、または異なる真空ポンプであることも可能である。
【0024】
第2のパージガスチャンバ114は、第2の真空チャンバ112に連結される。第2のパージガスチャンバ114は、一端に、ウェブ基板104とバッフルを形成する、ウェブ基板104に曝露される、開放表面と、他端に、ガスマニホールド105への接続と、を有する。第2のパージガスチャンバ114は、ガスマニホールド105および弁を通して、パージガス源に連結される。多数の種類のパージガスを使用可能である。例えば、パージガスは、窒素およびアルゴン等の不活性ガスであることが可能である。第2のパージガスチャンバ114は、ウェブ基板104の表面上に残留する前駆体ガスおよびガス副産物をパージガスと交換するために使用される。
【0025】
第3の真空チャンバ116は、ウェブ基板104が、第2のパージガスチャンバ114から第3の真空チャンバ116へと直接通過するように、第2のパージガスチャンバ114と直列に位置付けられる。第3の真空チャンバ116は、一端に、ウェブ基板104とバッフルを形成する、ウェブ基板104に曝露される、開放表面と、他端に、ガスマニホールド105への接続と、を有する。第3の真空チャンバ116は、ガスマニホールド105を通して、第3の真空チャンバ116からパージガスおよびいかなる他の残留ガスも真空化する、真空ポンプに連結される。種々の実施形態では、真空ポンプは、第1および第2の真空チャンバ108、112を真空化するために使用される同一真空ポンプである、または異なる真空ポンプであることも可能である。
【0026】
第2の前駆体反応チャンバ118は、ウェブ基板104が、いかなる汚染材料にも曝露されることなく、第2の真空チャンバ116から第2の前駆体反応チャンバ118へと直接通過するように、第2の真空チャンバ116と直列に位置付けられる。第2の前駆体反応チャンバ118は、一端に、ウェブ基板104とバッフルを形成する、ウェブ基板104に曝露される、開放表面と、他端に、ガスマニホールド105への接続と、を有する。第2の前駆体反応チャンバ118は、ガスマニホールド105および弁を通して、第2の前駆体ガス源に連結される。第2の前駆体反応チャンバ118は、ウェブ基板の搬送速度に応じて、所定の時間の間、ウェブ基板104を所定の量の第2の前駆体ガス分子に曝露する。
【0027】
第1の前駆体反応チャンバ110と第2の前駆体反応チャンバ118との間に位置付けられる、第2の真空チャンバ112、第2のパージガスチャンバ114、および第3の真空チャンバ116は、第1および第2の前駆体ガスが、第1と第2の反応チャンバ110、118との間に位置付けられるチャンバ内で混合し、反応するのを防止する。例えば、第1の前駆体反応チャンバ110と第2の前駆体反応チャンバ118との間に、1つのみの共通真空チャンバが存在する場合、第1および第2の前駆体ガスは、混合し、次いで、共通真空チャンバ内に蓄積し、ウェブ基板104上に汚染を及ぼし得る、材料を共通真空チャンバ内で形成するように反応する可能性がある。
【0028】
第4の真空チャンバ120は、ウェブ基板104が、第2の前駆体反応チャンバ118から第4の真空チャンバ120へと直接通過するように、第2の前駆体反応チャンバ118と直列に位置付けられる。第4の真空チャンバ120は、一端に、ウェブ基板104とバッフルを形成する、ウェブ基板104に曝露される、開放表面と、他端に、ガスマニホールド105への接続と、を有する。第4の真空チャンバ120は、ガスマニホールド105を通して、第4の真空チャンバ120を真空化し、第2の前駆体ガスおよびウェブ基板の表面上の反応から生じるいかなるガス副産物も除去する、真空ポンプに連結される。種々の実施形態では、真空ポンプは、第1、第2、および第3の真空チャンバ108、112、ならびに116を真空化するために使用される同一真空ポンプである、または異なる真空ポンプであるこが可能である。
【0029】
第3のパージガスチャンバ122は、第4の真空チャンバ120に連結される。第3のパージガスチャンバ122は、一端に、ウェブ基板104とバッフルを形成する、ウェブ基板104に曝露される、開放表面と、他端に、ガスマニホールド105への接続と、を有する。第3のパージガスチャンバ122は、ガスマニホールド105および弁を通して、パージガス源に連結される。多数の種類のパージガスを使用可能である。例えば、パージガスは、窒素およびアルゴン等の不活性ガスであることが可能である。第3のパージガスチャンバ122は、ウェブ基板104の表面上に残留する前駆体ガスおよびガス副産物をパージガスと交換するために使用される。
【0030】
第1のパージガスチャンバ106、第1の真空チャンバ108、第1の前駆体反応チャンバ110、第2の真空チャンバ112、第2のパージガスチャンバ114、第3の真空チャンバ116、第2の前駆体反応チャンバ118、第4の真空チャンバ120、および第3のパージガスチャンバ122を含む、9つの処理チャンバの線形組み合わせに続いて、これらの9つの処理チャンバの任意の数の付加的線形組み合わせが追従可能である。これらの9つの処理チャンバの付加的線形組み合わせは、第1の9つの処理チャンバに隣接する方向に位置付けられる、またはウェブ基板104に沿って、ある他の場所に位置付けられることも可能である。
【0031】
これらの9つの処理チャンバはそれぞれ、その独自の特有チャンバ設計を有することが可能であることを理解されたい。例えば、所望のチャンバサイズは、典型的には、ガス流量および圧力要件に応じて、変動する。大部分のシステムでは、チャンバサイズは、ウェブ基板の全長にわたって、ウェブ基板104全体に均一圧力を可能にするために十分に大きいように選択される。均一圧力は、表面反応率が、チャンバ圧力および曝露時間に依存するため、重要である。曝露時間は、運動の方向に沿って、ウェブ基板104の速度および前駆体チャンバの幅によって、判定される。複数の注入点を伴う、前駆体ガス注入マニホールドは、ウェブ全体の前駆体圧力差を最小限にするのに役立ち得る。また、いくつかの実施形態では、パージガスチャンバおよび真空チャンバを単一チャンバに組み合わせることが望ましい。
【0032】
当業者は、図1に示される概略図が、略図にすぎず、システムチャンバ、ウェブ基板104を支持するための付加的ローラ、弁、および真空ポンプ等、図示されない種々の付加的要素が、機能的装置を完成するために必要となるであろうことを理解されたい。加えて、当業者は、図1と併せて説明される、処理チャンバの線形組み合わせの多数の変形例が存在することを理解するであろう。例えば、一実施形態では、第2の真空チャンバ112および第2のパージガスチャンバ114の一方は、排除される。本発明の他のより基礎的実施形態では、第1の前駆体反応チャンバ110、真空チャンバ112、および第2の前駆体反応チャンバ118のみ、ウェブコーティングシステム内に含まれる。
【0033】
図1に示されるチャンバはそれぞれ、ウェブ基板104に曝露される一表面を伴う、固体壁から形成される。固体壁は、ウェブ基板104に近接して位置付けられる、バッフルを含む。例えば、いくつかの実施形態では、バッフルは、ウェブ基板の表面から約0.1〜2.0ミリメートル離れて位置付けられる。多数の種類のバッフルを使用可能である。例えば、バッフルは、チャンバを隔離する、波形バッフルであることが可能である。しかしながら、多くの実施形態では、バッフルは、図1に示されるように、圧力下、ガスをチャンバから流出させるために、ウェブ基板104の表面から十分に離れている、および/または十分に可撓性である一方、依然として、所望のチャンバ圧力を維持する。
【0034】
図2Aは、本発明による、複数のチャンバを備える、マニホールド204内のウェブ基板202を例証する、単一表面ウェブコーティングシステム200の断面図である。マニホールド204は、チャンバの種類に応じて、ガス源または真空ポンプに連結可能である、ポート206を含む。断面図は、チャンバ210を隔離し、チャンバ210の内側およびウェブ基板202の表面の所望の局所圧力を維持する、バッフル208を示す。いくつかの実施形態では、バッフル208とウェブ基板202の表面との間の空隙は、約0.1〜2.0mmの範囲である。しかしながら、より小さいおよびより大きい空隙も可能である。種々の実施形態では、バッフル208は、使用されるチャンバの種類およびチャンバの内側の所望の局所圧力に応じて、異なる、および/または異なる空隙を有することが可能である。
【0035】
図2Bは、本発明による、ウェブ基板252の片側に、第1の複数のチャンバと、ウェブ基板252の他方側に、第2の複数のチャンバと、を備える、マニホールド254内のウェブ基板252を例証する、二重表面ウェブコーティングシステム250の断面図である。マニホールド254は、チャンバの種類に応じて、ガス源または真空ポンプに連結可能である、ポート256、256’を含む。断面図は、チャンバ260、260’をウェブ基板252から隔離し、チャンバ260、260’の内側およびウェブ基板202の表面の所望の局所圧力を維持する、バッフル258、258’を示す。いくつかの実施形態では、バッフル258とウェブ基板252の表面との間の空隙は、約0.1〜2.0mmの範囲である。しかしながら、より小さいおよびより大きい空隙も可能である。種々の実施形態では、バッフル258、258’は、使用されるチャンバの種類およびチャンバの内側の所望の局所圧力に応じて、異なる、および/または異なる空隙を有することが可能である。
【0036】
別の実施形態では、本発明のALDウェブコーティングシステムを備える、一連のチャンバは、固体壁を伴わずに、形成される。例えば、ガスカーテンが、チャンバを分離するための固体壁の代わりに使用可能である。そのような堆積装置では、前駆体ガスは、それらが圧送されるウェブ基板のいずれか側で混合されるであろう。当業者は、本発明のALDウェブコーティングシステムを備える、チャンバが、畝状または可撓性壁、あるいは畝状および可撓性壁の両方の組み合わせを有することが可能であることを理解するであろう。
【0037】
ウェブコーティングシステム100の動作は、ローラ102が、左から右へと、一連の9つの処理チャンバを通して搬送されるのに伴って、ウェブ基板104のある区分が続くことによって理解可能である。ローラ102は、最初に、ウェブ基板104の区分を、ウェブ基板104の表面が、ウェブ基板104の表面上のいかなる残留ガスも変位させる、パージガスに曝露される、第1のパージガスチャンバ106へと搬送する。次いで、ローラ102は、ウェブ基板104の区分を、ウェブ基板104上に残留するパージガスならびに他のガスおよび不純物が、真空化される、第1の真空チャンバ108へと搬送する。
【0038】
次いで、ローラ102は、ウェブ基板104の区分を、第1の前駆体ガス分子が、チャンバ110内で注入され、ウェブ基板104の区分の表面上に、第1の前駆体ガスの所望の部分圧力を生成する、第1の前駆体反応チャンバ110へと搬送する。いくつかの堆積プロセスでは、第1の前駆体ガスおよび別の前駆体ガスが、チャンバ110内に注入される。いくつかの堆積プロセスでは、第2の前駆体ガスおよび非反応性ガスが、チャンバ118内に注入される。いくつかの実施形態では、ウェブ基板104の区分および/またはチャンバ110の温度は、ウェブ基板104の表面において、所望の反応を促進する温度に制御される。種々の実施形態では、ウェブ基板104は、ヒータまたは温度コントローラに直接熱接触するように位置付けられる、および/または熱源に近接して位置付け可能である。
【0039】
次いで、ローラ102は、ウェブ基板104の区分を、第1の前駆体ガスおよびいかなるガス副産物も真空化される、第2の真空チャンバ112へと搬送する。次いで、ローラ102は、ウェブ基板104の区分を、ウェブ基板104の表面上のいかなる残留する第1の前駆体ガスおよびいかなる残留ガス副産物も、パージガスと交換する、第2のパージガスチャンバ114へと搬送する。次いで、ローラ102は、ウェブ基板104の区分を、残留する前駆体ガスおよびガス副産物が、ウェブ基板104の表面から真空化される、第3の真空チャンバ116へと搬送する。
【0040】
次いで、ローラ102は、ウェブ基板104の区分を、第2の前駆体ガス分子が、チャンバ118内に注入され、ウェブ基板104の区分の表面上に第2の前駆体ガスの所望の部分圧力を生成する、第2の前駆体反応チャンバ118へと搬送する。いくつかの堆積プロセスでは、第2の前駆体ガスおよび別の前駆体ガスが、チャンバ118内に注入される。他の堆積プロセスでは、第2の前駆体ガスおよび非反応性ガスが、チャンバ118内に注入される。いくつかの実施形態では、ウェブ基板104の区分および/またはチャンバ118の温度は、ウェブ基板104の表面上において、所望の反応を促進する温度に制御される。次いで、ローラ102は、ウェブ基板104の区分を、第2の前駆体ガスおよび反応から生じるいかなるガス副産物も、ウェブ基板の表面から真空化される、第4の真空チャンバ120へと搬送する。次いで、ローラ102は、ウェブ基板104の区分を、ウェブ基板104の表面上のいかなる残留する第2の前駆体ガスおよびいかなる残留ガス副産物も、パージガスと交換する、第3のパージガスチャンバ122へと搬送する。
【0041】
図3は、本発明による、13の処理チャンバの線形組み合わせを有する、双方向ALDウェブコーティングシステム300の概略図を例証する。双方向ウェブコーティングシステム300は、パージガスによって、ウェブ基板の表面304をパージし、次いで、ウェブ基板304を前駆体ガスに曝露するのに先立って、ウェブ基板の表面304からパージガスを圧送する、一連の13のチャンバを通して、いずれかの方向に搬送するのに伴って、ウェブ基板304を支持する、ローラ302を含む。13の処理チャンバによって、ウェブコーティングシステム300は、ウェブ基板104が、右から左に進行する際、また、ウェブ基板104が、左から右に進行する際、ALDによって、材料を堆積させることが可能となる。双方向ウェブコーティングシステム300の特徴の1つは、サイズがコンパクトであることと、高スループットを有することの両方であり得る。
【0042】
双方向ウェブコーティングシステム300は、ウェブコーティングシステム100と併せて説明される、9つの処理チャンバを含む。加えて、双方向ウェブコーティングシステム300は、第1の前駆体ガスへの曝露のために、ウェブ基板304を準備し、ウェブ基板304を第1の前駆体ガスに曝露し、次いで、ウェブ基板304の表面から、第1の前駆体ガスおよびいかなるガス副産物もパージする、4つの付加的処理チャンバを含む。
【0043】
図3と、図1に示されるウェブコーティングシステムの説明とを参照すると、ウェブ基板304が、ローラ302によって、左から右に搬送される際、ウェブ基板304は、図1と併せて説明される、9つの処理チャンバに曝露される。すなわち、ウェブ基板304の区分が、最初に、パージガスチャンバ306、次いで、真空チャンバ308、次いで、前駆体反応チャンバ310を通過し、そこで、ウェブ基板304の区分は、所望の部分圧力において、第1の前駆体ガスに曝露され、原子層を形成する。
【0044】
次いで、ローラ302は、ウェブ基板304の区分を、真空チャンバ312、次いで、パージガスチャンバ314、次いで、真空チャンバ316、次いで、第2の前駆体反応チャンバ318へと搬送し、そこで、ウェブ基板304の区分は、所望の部分圧力において、第2の前駆体ガスに曝露され、第2の原子層を形成する。次いで、ローラ302は、ウェブ基板304の区分は、第2の前駆体ガスおよび反応から生じるいかなるガス副産物も、ウェブ基板の表面から真空化される、真空チャンバ320へ、次いで、パージガスチャンバ322へと搬送する。残りのチャンバ312’、310’、308’、および306’は、ウェブ基板304の区分が、ローラ302によって、左から右に搬送される際は使用されない。
【0045】
ウェブ基板304の区分が、ローラ302によって、反対方向、すなわち、右から左に搬送されると、ウェブ基板304はまた、9つの処理チャンバに曝露される。ウェブ基板304は、最初に、パージガスチャンバ306’、次いで、真空チャンバ308’、次いで、第1の前駆体反応チャンバ310と同じである、第1の前駆体反応チャンバ310’を通過し、そこで、ウェブ基板304の区分は、所望の部分圧力において、第1の前駆体ガスに曝露され、原子層を形成する。
【0046】
次いで、ローラ302は、ウェブ基板304の区分を、真空チャンバ312’、次いで、パージガスチャンバ322、次いで、真空チャンバ320、次いで、第2の前駆体反応チャンバ318へと搬送し、そこで、ウェブ基板304の区分は、所望の部分圧力において、第2の前駆体ガスに曝露され、第2の原子層を形成する。次いで、ローラ302は、ウェブ基板304の区分を、第2の前駆体ガスおよび反応から生じるいかなるガス副産物も、ウェブ基板の表面304から真空化される、真空チャンバ316へ、次いで、パージガスチャンバ314へと搬送する。残りのチャンバ312、310、308、および306は、ウェブ基板304の区分が、ローラ302によって、右から左に搬送される際は使用されない。
【0047】
図4は、本発明による、双方向二重表面ウェブコーティングシステム400の概略図を例証する。双方向二重表面ウェブコーティングシステム400は、図3と併せて説明される、双方向ALDウェブコーティングシステムと同じである。しかしながら、双方向二重表面ウェブコーティングシステム400は、ウェブ基板304の両側に処理チャンバを含む。
【0048】
ウェブ基板304の両側に材料を堆積させることが望ましい、多くの堆積用途が存在する。そのような用途の1つは、有機発光ダイオードの加工および封入である。本発明の多くの実施形態では、ウェブ基板304の両側の処理チャンバは、図4に示されるように、同じである。しかしながら、当業者は、特定のプロセスは、ウェブ基板304の片側の処理チャンバが、ウェブ基板306の他方側の処理チャンバと異なることを要求し得ることを理解するであろう。加えて、当業者は、ウェブ基板304の片側の処理チャンバが、ウェブ基板306の他方側の処理チャンバと整列される必要がないことを理解するであろう。
【0049】
図5は、本発明による、処理チャンバの複数の線形組み合わせを含む、双方向二重表面ウェブコーティングシステム500の概略図を例証する。図5は、図3と併せて説明される、双方向ALDウェブコーティングシステムと同じであり得る、3つの双方向二重表面ウェブコーティングシステム502、504、および506を示す。種々の実施形態では、3つの双方向二重表面ウェブコーティングシステム502、504、および506はそれぞれ、同一チャンバを有する、または異なるチャンバを有することが可能である。ローラ508は、図2と併せて説明されるように、双方向二重表面ウェブコーティングシステム502、504、および506を通して、ウェブ基板510を搬送するために使用される。
【0050】
当業者は、本発明による、ウェブコーティングシステムの多くの可能性のある構成が存在することを理解するであろう。例えば、本発明の一実施形態では、ウェブ基板は、固定場所に位置付けられ、処理チャンバは、ウェブ基板に対して、搬送される。別の実施形態では、ウェブ基板および処理チャンバの両方が、相互に対して、搬送される。
【0051】
(均等物)
本出願人の教示が、種々の実施形態と併せて説明されたが、本出願人の教示が、そのような実施形態に限定されることを意図するものではない。対照的に、本出願人の教示は、当業者によって理解されるように、本教示の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に成され得る、種々の代替、修正、および均等物を包含する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブ基板原子層堆積システムであって、
a)処理チャンバを通して、第1の方向に、ウェブ基板の第1の表面を搬送する少なくとも1つのローラと、
b)複数の処理チャンバであって、該少なくとも1つのローラが、該複数の処理チャンバを通して、該第1の方向に、該ウェブ基板の第1の表面を搬送するように位置付けられ、該ウェブ基板の第1の表面を所望の部分圧力の第1の前駆体ガスに曝露することによって、該ウェブ基板の第1の表面上に第1の層を形成する、第1の前駆体反応チャンバと、パージガスによって、該ウェブ基板の第1の表面をパージする、パージチャンバと、該基板の第1の表面からガスを除去する、真空チャンバと、該ウェブ基板の第1の表面を所望の部分圧力の第2の前駆体ガスに曝露することとによって、該ウェブ基板の第1の表面上に第2の層を形成する、第2の前駆体反応チャンバとを備える、複数の処理チャンバと
を備える、システム。
【請求項2】
前記複数の処理チャンバが取り付けられる、請求項1に記載の堆積システム。
【請求項3】
前記パージチャンバおよび前記真空チャンバは単一チャンバを備える、請求項1に記載の堆積システム。
【請求項4】
前記複数の処理チャンバのそれぞれの一端がガスマニホールドに取り付けられる、請求項1に記載の堆積システム。
【請求項5】
前記ガスマニホールドは温度コントローラに連結され、該温度コントローラは、前記複数のチャンバの温度を制御する、請求項4に記載の堆積システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのローラは、前記複数の処理チャンバを通して、第1の方向および第2の方向の両方に前記ウェブ基板の第1の表面を搬送する、請求項1に記載の堆積システム。
【請求項7】
前記第1の前駆体反応チャンバおよび前記第2の前駆体反応チャンバのうちの少なくとも1つは、前駆体ガス源および非反応性ガス源の両方に連結される、請求項1に記載の堆積システム。
【請求項8】
前記第1の前駆体反応チャンバおよび前記第2の前駆体反応チャンバのうちの少なくとも1つは、少なくとも2つの前駆体ガス源に連結される、請求項1に記載の堆積システム。
【請求項9】
前記第1の前駆体反応チャンバおよび前記第2の前駆体反応チャンバのうちの少なくとも1つを通して搬送する際、前記ウェブ基板の温度を制御する、該ウェブ基板に近接して位置付けられるヒータをさらに備える、請求項1に記載の堆積システム。
【請求項10】
前記複数の処理チャンバの温度を制御する、該複数の処理チャンバに近接して位置付けられるヒータをさらに備える、請求項1に記載の堆積システム。
【請求項11】
前記複数の処理チャンバの温度を制御する、該複数の処理チャンバに連結されるヒータをさらに備える、請求項1に記載の堆積システム。
【請求項12】
第2の複数の処理チャンバをさらに備え、該第2の複数の処理チャンバは、前記複数の処理チャンバの反対側に位置付けられ、かつ、前記少なくとも1つのローラが、該第2の複数の処理チャンバを通して、前記ウェブ基板の第2の表面を搬送するように位置付けられる、請求項1に記載の堆積システム。
【請求項13】
前記第2の複数の処理チャンバは、前記ウェブ基板の第2の表面を所望の部分圧力の第1の前駆体ガスに曝露することによって、該ウェブ基板の第2の表面上に第1の層を形成する、第1の前駆体反応チャンバと、パージガスによって、該ウェブ基板の第2の表面をパージする、パージチャンバと、該基板の第2の表面からガスを除去する、真空チャンバと、該ウェブ基板の第2の表面を所望の部分圧力の前記第2の前駆体ガスに曝露することによって、該ウェブ基板の第2の表面上に第2の層を形成する、第2の前駆体反応チャンバとを備える、請求項12に記載の堆積システム。
【請求項14】
前記第2の複数の処理チャンバは、前記複数の処理チャンバの反対側に位置付けられ、該複数の処理チャンバと整列される、請求項12に記載の堆積システム。
【請求項15】
第2の複数の処理チャンバをさらに備え、該第2の複数の処理チャンバは、前記少なくとも1つのローラが、該第2の複数の処理チャンバを通して、前記ウェブ基板の第1の表面を搬送するように、前記複数の処理チャンバに隣接して位置付けられる、請求項1に記載の堆積システム。
【請求項16】
前記第2の複数の処理チャンバは、前記ウェブ基板の第1の表面を所望の部分圧力の第1の前駆体ガスに曝露することによって、該ウェブ基板の第1の表面上に第1の層を形成する、第1の前駆体反応チャンバと、パージガスによって、該ウェブ基板の第1の表面をパージする、パージチャンバと、該ウェブ基板の第1の表面からガスを除去する、真空チャンバと、該ウェブ基板の第1の表面を所望の部分圧力の前記第2の前駆体ガスに曝露することによって、該ウェブ基板の第1の表面上に第2の層を形成する、第2の前駆体反応チャンバとを備える、請求項15に記載の堆積システム。
【請求項17】
ウェブ基板原子層堆積システムであって、
a)処理チャンバを通して、第1の方向に第1のウェブ基板の表面を搬送する少なくとも1つのローラと、
b)複数の処理チャンバであって、該少なくとも1つのローラが、該第1の方向に該複数の処理チャンバを通して該ウェブ基板の第1の表面を搬送するように位置付けられる、複数の処理チャンバと
を備え、該複数の処理チャンバは、
i)パージガス源に連結される、パージチャンバであって、該パージチャンバを通して搬送されるにつれて、該パージガスによって、該ウェブ基板の第1の表面をパージする、パージチャンバと、
ii)真空ポンプに連結される、真空チャンバであって、該真空チャンバを通して搬送されるにつれて、該ウェブ基板の第1の表面を真空化することによって、該基板の第1の表面からガスを除去する、真空チャンバと、
iii)第1の前駆体ガス源に連結される、第1の前駆体反応チャンバであって、該ウェブ基板の第1の表面を所望の部分圧力の該第1の前駆体ガスに曝露することによって、該ウェブ基板の表面上に第1の層を形成する、第1の前駆体反応チャンバと、
iv)パージガス源に連結される、第2のパージチャンバであって、該パージチャンバを通して搬送されるにつれ、該パージガスによって、該ウェブ基板の第1の表面をパージする、第2のパージチャンバと、
v)真空ポンプに連結される、第2の真空チャンバであって、該真空チャンバを通して搬送されるのに伴って、該ウェブ基板の第1の表面を真空化することによって、該基板の第1の表面からガスを除去する、第2の真空チャンバと、
vi)第2の前駆体ガス源に連結される、第2の前駆体反応チャンバであって、該ウェブ基板の第1の表面を所望の部分圧力の該第2の前駆体ガスに曝露することによって、該ウェブ基板の表面上に第2の層を形成する、第2の前駆体反応チャンバと
を備える、システム。
【請求項18】
前記パージチャンバおよび前記真空チャンバは、単一チャンバを備える、請求項17に記載の堆積システム。
【請求項19】
前記第2のパージチャンバおよび前記第2の真空チャンバは、単一チャンバを備える、請求項17に記載の堆積システム。
【請求項20】
前記第1の前駆体反応チャンバおよび前記第2の前駆体反応チャンバのうちの少なくとも1つは、非反応性ガス源に連結される、請求項17に記載の堆積システム。
【請求項21】
前記第1の前駆体反応チャンバおよび前記第2の前駆体反応チャンバのうちの少なくとも1つを通して搬送される際、前記ウェブ基板の温度を制御する、該ウェブ基板に近接して位置付けられるヒータをさらに備える、請求項17に記載の堆積システム。
【請求項22】
前記複数の処理チャンバの温度を制御する、該複数の処理チャンバに近接して位置付けられるヒータをさらに備える、請求項17に記載の堆積システム。
【請求項23】
前記複数の処理チャンバの温度を制御する、該複数の処理チャンバに連結されるヒータをさらに備える、請求項17に記載の堆積システム。
【請求項24】
前記少なくとも1つのローラは、前記複数の処理チャンバを通して、前記第1の方向および第2の方向の両方に、前記ウェブ基板を搬送する、請求項17に記載の堆積システム。
【請求項25】
前記複数の処理チャンバと同一である、第2の複数の処理チャンバをさらに備え、該第2の複数の処理チャンバは、前記少なくとも1つのローラが、前記第1の方向に、第2の複数の処理チャンバを通して、前記ウェブ基板の第1の表面を搬送するように、前記複数の処理チャンバに隣接して位置付けられる、請求項17に記載の堆積システム。
【請求項26】
前記複数の処理チャンバと同一である、第2の複数の処理チャンバをさらに備え、該第2の複数の処理チャンバは、前記少なくとも1つのローラが、該第2の複数の処理チャンバを通して、前記ウェブ基板の第2の表面を搬送するように位置付けられる、請求項17に記載の堆積システム。
【請求項27】
材料をウェブ基板上に堆積させる方法であって、該方法は、
a)パージガスによって、該ウェブ基板の表面をパージするパージチャンバを通して、ウェブ基板の表面を搬送することと、
b)該ウェブの表面を真空化させる真空チャンバを通して、該ウェブ基板の表面を搬送することと、
c)該ウェブ基板の表面を所望の部分圧力の該第1の前駆体ガスに曝露することによって、該ウェブ基板の表面上に第1の層を形成する第1の前駆体反応チャンバを通して、該ウェブ基板の表面を搬送することと、
d)該パージガスによって、該ウェブ基板の表面から、該第1の前駆体ガスおよびガス副産物をパージする第2のパージチャンバを通して、該ウェブ基板の表面を搬送することと、
e)該ウェブの表面を真空化させる第2の真空チャンバを通して、該ウェブ基板の表面を搬送することと、
f)該ウェブ基板の表面を所望の部分圧力の該第2の前駆体ガスに曝露することによって、該ウェブ基板の表面上に第2の層を形成する第2の前駆体反応チャンバを通して、該ウェブ基板の表面を搬送することと
を含む、方法。
【請求項28】
ステップa)からf)を複数回反復することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
ステップa)からf)において、前記ウェブ基板の表面を搬送することは、一方向において行われる、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
ステップa)からf)において、前記ウェブ基板の表面を搬送することは、第1の方向および第2の方向において行われる、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
ステップa)からf)は、前記ウェブ基板の第1および第2の表面上で行われる、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の前駆体および前記第2の前駆体ガスのうちの少なくとも1つは、非反応性ガスと混合される、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の前駆体反応チャンバおよび前記第2の前駆体反応チャンバのうちの少なくとも1つを通して、前記ウェブ基板の表面を搬送しながら、該ウェブ基板を加熱することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の前駆体反応チャンバおよび前記第2の前駆体反応チャンバのうちの少なくとも1つを加熱することをさらに含む、請求項27に記載の方法。

【図2A】
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【図2B】
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【図5】
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【図1】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−520564(P2013−520564A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−552986(P2011−552986)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/025326
【国際公開番号】WO2010/101756
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(509348580)ビーコ インストゥルメンツ インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】