説明

エアゾール剤

【課題】、低温下における析出が起こりやすいアデノシンの、低温下における経時的な安定性の向上を、エアゾールの剤型において図ること。
【解決手段】下記の成分(1)〜(3):
(1)アデノシンを原液の1.0〜5.0質量%
(2)多価アルコールを原液の0〜15.0質量%
(3)低級アルコールを原液の20.0〜70.0質量%
を含有するエアゾール原液を提供し、当該原液と噴射剤が混合した状態のエアゾール用混合物が、エアゾール容器内に封入されてなるエアゾール製品を提供することにより、上記の課題を解決し得ることを見出した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外用剤として用いるエアゾール剤に関連する発明である。より具体的には、ある程度の濃度で配合すると低温下で析出しやすくなるアデノシンの経時的な安定性を向上させたエアゾール剤に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
アデノシンは、外用剤分野では、毛髪に対しては養毛料の配合成分として、皮膚に対しては血行促進剤の配合成分として用いられている。
【0003】
アデノシンを配合した外用剤分野の発明としては、例えば、下記の特許文献1〜5に示す先行技術が認められる。
【0004】
しかしながら、特に、エアゾール製剤として、アデノシンを大量配合した場合に、低温下において経時的な安定性を向上させた例は認められない。
【特許文献1】特開2001−288046号公報
【特許文献2】特開2000−198718号公報
【特許文献3】特開2004−143184号公報
【特許文献4】特開平6−56635号公報
【特許文献5】特開平5−58845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したアデノシンは、優れた養毛効果と皮下の血行促進効果を有していることが知られており、さらなる積極的な活用が望まれている。しかしながら、アデノシンは、低温下における析出が起こりやすいことが、多様な製品の開発の阻害要因ともなっており、これを解決することは非常に重要な事項である。本発明が解決すべき課題は、このアデノシンの低温下における経時的な安定性の向上を、エアゾールの剤型において図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記の課題の解決に向けて検討を行った結果、原液において、多価アルコールを原液の15.0質量%以下(0質量%を含む)、低級アルコールを原液の20.0〜70.0質量%含有させることにより、アデノシンを原液の5.0質量%程度配合しても、高圧が維持されたエアゾール剤型においては、低温下でのアデノシンの析出を実用可能な程度に抑制することができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、下記の成分(1)〜(3):
(1)アデノシンを原液の1.0〜5.0質量%
(2)多価アルコールを原液の0〜15.0質量%
(3)低級アルコールを原液の20.0〜70.0質量%
を含有するエアゾール原液(以下、本エアゾール原液ともいう)を提供し、当該原液と噴射剤が混合した状態のエアゾール用混合物(以下、本エアゾール混合物)が、エアゾール容器内に封入されてなるエアゾール製品(以下、本エアゾール製品ともいう)を提供する発明である。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、配合したアデノシンが低温においても析出し難い、エアゾール剤が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[本エアゾール原液]
本エアゾール原液は、これを噴射剤と混合した本エアゾール混合物がエアゾール容器内に封入された、本エアゾール製品において用いられることが具体的な実施の形態であり、独立した取引の対象にもなり得るものである。
【0010】
本エアゾール原液の必須の含有成分としては、養毛成分又は皮下の血行促進成分として用いられるアデノシン、多価アルコール、及び、低級アルコールが挙げられる。
【0011】
(1)アデノシン(6−アミノ−9−β−D−リボフラノシル−9−プリン)は、塩基部分にプリンの誘導体を含むアデニンを含むRNAを構成するリボヌクレオシドの一つとして知られており、例えば、RNAを加水分解することによって得ることができる。また、市販品も用いることが可能である。上述のように、アデノシンには優れた養毛効果と皮下の血行促進作用が認められることが知られている。なお、ここで「養毛」とは、毛髪の伸長促進作用、毛髪サイクルの成長期の延長作用、毛髪自体の太毛化作用等、広く毛髪の再生、維持、質の向上に関する積極的な効果を意味するものとする。
【0012】
本エアゾール原液におけるアデノシンの配合量は、原液の5.0質量%以下であり、好適には3.0質量%以下である。当該原液の5.0質量%を超えてアデノシンを配合すると、低温下でのアデノシンの析出を十分に抑制できず、経時的な安定性が十分に発揮されなくなる傾向が認められる。また、原液の1.0質量%未満の配合は本発明を適用しなくても低温において安定であり、本発明を積極的に適用する必然性に乏しくなる。
【0013】
(2)多価アルコールと低級アルコール
本エアゾール原液に配合可能な多価アルコールと低級アルコールは、化粧料等の外用組成物に配合することが可能なものであれば、適宜選択して配合することができる。
【0014】
多価アルコールとしては、例えば、グリセロール、キシリトール、ソルビトール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、マルチトール、マンニトール等を挙げることができる。これらの中でも、ソルビトール、ジプロピレングリコールが好適な多価アルコールとして例示することができる。多価アルコールは、1種又は2種以上を用いることも可能である。
【0015】
低級アルコールは、1種又は2種以上を用いることも可能であるが、エタノールが好適かつ現実的な成分である。
【0016】
本エアゾール原液における多価アルコールの配合量は、原液の0〜15.0質量%の範囲であり、低級アルコールの配合量は原液の20.0〜70.0質量%、好適には30.0〜60.0質量%である。両配合成分の範囲がこれらの範囲から逸脱すると、アデノシンの低温下における析出を十分に抑制することが困難となる傾向が認められる。
【0017】
(3)任意成分
その他、本エアゾール原液には、必要に応じて、本発明の効果が発揮される範囲で、化粧料等の外用組成物に配合することが可能な諸成分を配合することができる。
【0018】
当該任意成分は、本エアゾール製品の具体的な用途、例えば、養毛料であるか、皮下の血行促進用のエアゾール製品であるか等に応じて選択することが可能である。
【0019】
本エアゾール製品が養毛料である場合には、アデノシン以外の公知の養毛成分、抗漏脂剤、清涼剤等を積極的に配合することが好適である。また、血行促進用製品の場合には、他の血行促進成分等を積極的に配合することが好適である。
【0020】
その他、油分、界面活性剤、アミノ酸類、有機酸、増粘剤、紫外線吸収剤、水、pH調整剤、キレート剤、色素、粉末類、香料等を必要に応じて配合することができる。
【0021】
(4)製造方法
本エアゾール原液は、エタノール/水系組成物とすることも、乳化組成物(特に、水中油型乳化組成物)とすることも可能であり、当該剤型に応じた公知の製造方法を行うことができる。特に、アデノシンの溶解が困難である場合には、好適には50℃を限度として加温することにより、この問題を克服することができる。問題となる、低温におけるアデノシンの析出抑制効果は、本エアゾール原液を、本エアゾール混合物ないし本エアゾール製品として用いることによりはじめて発揮される。
【0022】
[噴射剤]
本エアゾール原液と組み合わせて用いられる噴射剤は、公知の噴射剤を用いることができる。具体的には、ジメチルエーテル(DME)、液化石油ガス(LPG)等の液化ガス;窒素ガス、炭酸ガス等からなる圧縮ガスを用いることが可能である。特に、本発明では、液化ガスが好適であり、中でもジメチルエーテルが、本エアゾール原液との相溶性が良好であり、好適である。
【0023】
本エアゾール混合物における噴射剤の混合割合、いいかえれば、エアゾール用容器内における本エアゾール原液と噴射剤の質量和に対する当該噴射剤の存在割合は、当該混合物全体に対してジメチルエーテルとして20.0〜70.0質量%、好適には30.0〜60.0質量%である。また、当該噴射剤の中にジメチルエーテルが50.0〜100質量%共存していることが好適である。
【0024】
[エアゾール製品]
本エアゾール製品は、上述した本エアゾール用原液と噴射剤とを、本エアゾール用混合物の状態でエアゾール用容器内に封入されてなるものである。
【0025】
本エアゾール用混合物は、加圧された状態でエアゾール用容器内に封入される故に、当該エアゾール用容器は耐圧容器であることが必要である。法規で規定される耐圧性能(1.3Maで変形せず、1.5Maで破壊されないこと)が維持されていれば、耐圧容器の素材は、アルミニウム、ガラス、ブリキ、合成樹脂のいずれであってもよい。また、エアゾール用容器は、耐圧容器の他、バルブ、ボタン、スパウト、キャップ等が、公知のエアゾール容器と同様に備わっている。また、エアゾール容器への本エアゾール用混合物の封入方法も、冷却充填、アンダーキャップ方式加圧充填、スルーザバルブ方式加圧充填等、公知の方法に従って行うことができる。このようにして封入される本エアゾール用混合物のエアゾール用容器内における初期の内圧は、0.05〜0.70MPa(25℃:特に断らない限り、以下同様)、好適には0.10〜0.60MPaである。この内圧が0.70MPaを超えると破裂等の危険を伴い、0.05MPa未満であると、アデノシンの析出が実用に支障が認められる程度となる傾向が認められる。
【0026】
以上、記載したごとく、本エアゾール原液と噴射剤とからなる本エアゾール用混合物が封入された本エアゾール製品が構成される。
【0027】
本エアゾール製品は、外用によりアデノシンの作用によりもたらされる全ての用途に対して適用することが可能である。例えば、養毛用エアゾール製品、皮膚血行促進用エアゾール製品、当該皮膚血行促進効果を利用したくすみ防止用エアゾール製品、皮膚老化防止用エアゾール製品等として用いることができるが、これらに限定されるものではない。
【実施例】
【0028】
以下、本発明の実施例を開示して、本発明をさらに具体的に開示する。この実施例の欄における配合量は、質量%であり、アデノシンについては、固形分量として表示する。また、圧力を示すMPaは、前述したように、特に断らない限り25℃における値である。なお、以下に比較例として表示されているものは、同一の試験系における相対的な地位を示すものであって、「比較例」として表示されていることのみが、本発明の範囲外であることを示すものではない。
【0029】
〔実施例1〜15、比較例1〜11〕
表1〜5に示す処方で、下記の製造方法に従い、エアゾール用の原液(頭皮頭髪用ローション)を調製し、さらに、下記の試験により、これらの頭皮頭髪用ローションをそのままバイアルに入れた比較例と、当該ローションを噴射剤と共に、ガラス耐圧瓶に、0.08〜0.57MPaの内圧となるように充填した実施例における、0℃での低温安定性を検討した。その試験結果を併せて表1〜5に示す。
【0030】
〔製造方法〕
95%エタノールに、多価アルコール(ソルビトール・ジプロピレングリコール)及び香料を溶解させた(エタノール部)。次に、精製水に、有機酸及び色素、カチオン性高分子を溶解させ、これを、前記エタノール部に加えた後、アデノシンを添加し、攪拌することにより、透明液状のローションを得た。アデノシンが溶け難い場合は溶液を50℃以下に加温攪拌することでアデノシンを溶解させた。
【0031】
[試験方法と評価基準]
このようにしてアデノシンを完全溶解させた試験品を、そのまま蓋付きのバイアルに封入したものと、ガラス耐圧瓶に噴射剤と共に封入したものを、0℃下で1ヶ月静置し、1ヶ月後のアデノシンの結晶の析出について、目視にて検討を行った。試験開始時と同様に全く変化無くアデノシンが溶解していたものを「○」として評価し、わずかにアデノシンの結晶が析出したものを「△」として評価し、アデノシンの結晶の析出が一見して判別可能であるものを「×」として評価した。
【0032】
【表1】

【0033】
表1に示す結果より、DMEを噴射剤として共に封入した実施例3と4では、アデノシンを原液の2.5質量%以上含有した状態であっても、低温下にもかかわらず析出が抑止され、製剤の安定性が向上しているのがわかる。これに対して、アデノシンを2.5質量%以上含有したローションである比較例3と4では、低温におけるアデノシンの析出が顕著に認められることが明らかになった。なお、アデノシンの配合量が少ない比較例1と2では、実施例1と2と同様に、アデノシンの低温における析出は本来的に認められなかった。
【0034】
【表2】

【0035】
表2において、低級アルコールであるエタノールを80.0質量%配合した比較例6では、2.5質量%のアデノシンを溶解することができず、エタノール10.0%の比較例5では、DMEを噴射剤として共に封入してもアデノシンがやや析出した。実施例5〜8において認められるように、エタノールの配合量が20.0〜70.0質量%であれば、DMEを噴射剤として共に封入した際の、低温におけるアデノシンの析出の抑制が顕著であることが明らかになった。
【0036】
【表3】

【0037】
表3において、多価アルコールであるジプロピレングリコールを20.0質量%配合した比較例7では、2.5%のアデノシンを溶解することができず、実施例9〜13において認められるように、多価アルコールの配合量が15.0質量%以下(0質量%を含む)であれば、DMEを噴射剤として共に封入した際の、低温におけるアデノシンの析出の抑制が顕著であることが明らかになった。
【0038】
【表4】

【0039】
表4において、噴射剤に50.0質量%以上のLPGを混合すると、比較例9、10において認められるように、アデノシンは低温で析出することが明らかになった。実施例14〜16に見られるようにDMEが噴射剤の50.0質量%以上を占めていれば、比較例8にて示したごとく、バイアルでは析出する3.0質量%のアデノシンの配合も可能であり、低温におけるアデノシンの析出が顕著に抑えられることが明らかになった。
【0040】
【表5】

【0041】
表5において、実施例17〜20及び比較例11〜13において認められるように、アデノシンが低温で析出してくる3.0質量%の配合であっても、噴射剤がDMEとして、全体の20.0〜70.0質量%を占めていれば、低温におけるアデノシンの析出の抑制が顕著であることが明らかになった。
【0042】
以下、本エアゾール用製品の他の実施例を開示する。これらの実施例の低温安定性は、上記低温安定性試験において「○」の評価が得られた。
【0043】
[実施例15] 頭皮用ローション
配合成分 配合量(質量%)
(原液)
95%エタノール 60.0
ジプロピレングリコール 5.0
アデノシン 3.0
l−メントール 0.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
イソステアリルアルコール 0.5
精製水 残余
香料 適量
リンゴ酸 適量
(噴射剤)
DME 20.0
LPG(0.43MPa at20℃) 20.0
上記原液 60.0
<製造方法>
エタノールに保湿剤、メントール、香料、イソステアリルアルコールを加え、水に活性剤や酸、アデノシンを添加し、両者を混合して加温攪拌し溶解する。得られたローションをエアゾール缶に充填し、DME、LPGを噴射剤として封入し、エアゾール製品として、頭皮用ローションを製造する。
【0044】
[実施例16] 皮膚外用剤
配合成分 配合量(質量%)
(原液)
95%エタノール 20.0
スクワラン 1.0
ブチレングリコール 5.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.2
グリセリン 5.0
アデノシン 0.2
精製水 残余
(噴射剤)
DME 50.0
上記原液 50.0
<製造方法>
一部の水に油と活性剤を加え乳化し、水にその他成分を溶解し、両者を攪拌混合する。得られた皮膚外用剤をエアゾール缶に充填し、DMEを噴射剤として封入し、エアゾール製品として、皮膚外用剤を製造する。
【0045】
[実施例17] 育毛料
配合成分 配合量(質量%)
(原液)
95%エタノール 30.0
ブチレングリコール 5.0
アデノシン 5.0
l−メントール 0.5
β−グリチルレチン酸 0.1
パントテニルエチルエーテル 0.3
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2
デシルテトラデシルジメチルアミンオキシド液(20%) 3.0
dl−α−トコフェロール
2−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルカリウム塩 0.2
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
精製水 残余
香料 適量
乳酸 適量
乳酸ナトリウム 適量
(噴射剤)
DME 30.0
LPG(0.43MPa at20℃) 20.0
上記原液 50.0
<製造方法>
エタノールに保湿剤、油分、香料を加え、水に活性剤やpH調整剤、薬剤、アデノシンを添加し、両者を混合して加温攪拌し溶解する。得られた原液をエアゾール缶に充填し、DME、LPGを噴射剤として封入し、エアゾール製品として、頭皮用ローションを製造する。
【0046】
[実施例18] 頭皮用トニック
配合成分 配合量(質量%)
(原液)
95%エタノール 70.0
プロピレングリコール 8.0
アデノシン 2.0
l−メントール 0.1
サンショウエキス 3,0
トウガラシチンキ 0.2
アマチャエキス 0.5
精製水 残余
香料 適量
乳酸 適量
乳酸ナトリウム 適量
(噴射剤)
DME 20.0
上記原液 80.0
<製造方法>
エタノールに保湿剤、油分、香料を加え、水に活性剤やpH調整剤、薬剤、アデノシンを添加し、両者を混合して加温攪拌し溶解する。得られた原液をエアゾール缶に充填し、DME、LPGを噴射剤として封入し、エアゾール製品として、頭皮用ローションを製造する。
【0047】
[実施例19] 皮膚外用剤
配合成分 配合量(質量%)
(原液)
95%エタノール 30.0
揮発性イソパラフィン 1.2
ソルビトール 7.0
グリセリン 5.0
カンゾウエキスBG 0.2
ウイキョウエキスBG液 1.0
グリチルリチン酸モノアンモニウム 0.3
酢酸dl−α−トコフェロール 0.2
ニコチン酸dl−α−トコフェロール 0.5
ニコチン酸アミド 0.1
アデノシン 2.5
精製水 残余
(噴射剤)
DME 50.0
上記原液 50.0
<製造方法>
一部の水に油と活性剤を加え乳化し、水にその他成分を溶解し、両者を攪拌混合する。得られた皮膚外用剤をエアゾール缶に充填し、DMEを噴射剤として封入し、エアゾール製品として、皮膚外用剤を製造する。
【0048】
[実施例20] 皮膚外用剤
配合成分 配合量(質量%)
(原液)
95%エタノール 22.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 3.2
ソルビトール 2.0
ジプロピレングリコール 5.0
ニコチン酸ベンジル 0.1
ヒノキチオール 0.3
ラベンダー油 1.2
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]
ヒドロキシエチルセルロース 0.1
アデノシン 2.5
精製水 残余
(噴射剤)
DME 30.0
LPG(0.43MPa at20℃) 5.0
上記原液 65.0
<製造方法>
一部の水に油と活性剤を加え乳化し、水にその他成分を溶解し、両者を攪拌混合する。得られた皮膚外用剤をエアゾール缶に充填し、DMEを噴射剤として封入し、エアゾール製品として、皮膚外用剤を製造する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の成分(1)〜(3)を含有する、エアゾール用原液。
(1)アデノシンを原液の1.0〜5.0質量%
(2)多価アルコールを原液の0〜15.0質量%
(3)低級アルコールを原液の20.0〜70.0質量%
【請求項2】
請求項1記載のエアゾール用原液、及び、噴射剤からなる、エアゾール用混合物。
【請求項3】
前記エアゾール用混合物において、ジメチルエーテルが、噴射剤中の50.0〜100質量%含有されている、請求項2記載のエアゾール用混合物。
【請求項4】
請求項2又は3記載のエアゾール用混合物がエアゾール用容器内に封入されてなる、エアゾール製品。
【請求項5】
前記エアゾール製品が養毛料である、請求項4記載のエアゾール製品。

【公開番号】特開2009−91341(P2009−91341A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−266250(P2007−266250)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】